JP2010223317A - 流体伝動装置の油圧制御装置 - Google Patents

流体伝動装置の油圧制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インペラクラッチを有する流体伝動装置において、どのような不具合が発生しても、動力源からポンプインペラへの動力伝達ができる油圧制御装置を提供すること。
【解決手段】ポンプインペラ12を動力源から切り離し可能な多板型のインペラクラッチ13aを有し、油圧室R3に対して油圧を供給することによりインペラクラッチ13aが係合する流体伝動装置の油圧制御装置であって、油圧室R3に供給する油圧を制御する制御バルブ34と、油圧室R3と制御バルブ34の間の油路24、33に配設されるとともに、油圧室R3と制御バルブ34又は油圧供給源(Sec圧)との間を接続するように切り替え可能なフェイルバルブ31と、制御バルブ34及びフェイルバルブ31の動作を制御する電子制御部36と、を備え、油圧室R3は、制御バルブ34、フェイルバルブ31、及び電子制御部36のうち少なくとも1つが故障したとき、油圧供給源(Sec圧)に接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体伝導装置における係合要素に対する油圧を制御する流体伝動装置の油圧制御装置に関し、特に、ポンプインペラを動力源から切り離し可能な機構を有する流体伝動装置の油圧制御装置に関する。
自動変速機は、動力源と変速機構との間の動力伝達経路上において、ストール状態から直結状態まで連続して動力源のトルクを伝達することが可能なトルクコンバータや流体継手からなる流体伝動装置が設けられている。流体伝動装置においては、走行時の燃費向上を狙って、ポンプインペラとタービンランナの回転数差が小さいときに、それらを直結して動力源とタービンランナの回転数差をなくすロックアップクラッチを有するものがある。ロックアップクラッチは、油圧制御装置の油圧制御によって係合状態が制御される。ロックアップクラッチには、2本の油路を用いて流体伝動のための油圧により係合作動する単板クラッチ型と、3本の油路を用いて流体伝動のための油圧とは異なる係合油圧の供給により作動する多板クラッチ型とがある(例えば、特許文献1参照)。
また、流体伝動装置においては、アイドリング時の燃料消費量を低減することを狙って、タービンランナとポンプインペラとの間の流体抵抗を低減するために、ポンプインペラを動力源から切り離し可能な機構(以降、インペラクラッチ)を有するものが提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。
特開2003−42287号公報(図1、図4) 特開2000−346135号公報 特開2004−140959号公報
特許文献2、3のようなインペラクラッチを有する流体伝動装置において、インペラクラッチの係合状態を制御するのに、特許文献1のような油圧回路を適用することが考えられる。
しかしながら、特許文献1のような油圧回路においては、ソレノイドバルブの故障、コントロールバルブの固着、リレーバルブの固着等の不具合が発生すると、ロックアップクラッチを係合させることができなくなる場合がある。そのため、特許文献1、2のようなインペラクラッチを有する流体伝動装置において特許文献1のような油圧回路を適用した構成でも、油圧回路に不具合が発生すると、インペラクラッチを係合させることができなくなる場合がある。インペラクラッチを係合させることができないということは、動力源からポンプインペラへの動力伝達ができないということなので、車両が走行不能となってしまう。
本発明の主な課題は、インペラクラッチを有する構成において、油圧回路にどのような不具合が発生しても、動力源からポンプインペラへの動力伝達ができる流体伝動装置の油圧制御装置を提供することである。
本発明の第1の視点においては、回転するポンプインペラからのオイルを受けてタービンランナが回転するとともに、前記ポンプインペラを動力源から切り離し可能な多板型のインペラクラッチを有し、油圧室に対して油圧を供給することにより前記インペラクラッチが係合するように構成された流体伝動装置の油圧制御装置であって、前記油圧室に供給する油圧を制御する制御バルブと、前記油圧室と前記制御バルブとの間の油路に配設されるとともに、前記油圧室と前記制御バルブ又は油圧供給源との間を接続するように切り替え可能なフェイルバルブと、前記制御バルブ及び前記フェイルバルブの動作を制御する電子制御部と、を備え、前記油圧室は、前記制御バルブ、前記フェイルバルブ、及び前記電子制御部のうち少なくとも1つが故障したとき、前記油圧供給源に接続されることを特徴とする。
本発明の前記流体伝動装置の油圧制御装置において、前記フェイルバルブに接続されるとともに、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力し、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない第1ソレノイドバルブを備え、前記油圧室は、前記第1ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されたときに前記制御バルブに接続され、かつ、前記第1ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されていないときに前記油圧供給源に接続され、前記電子制御部は、前記制御バルブが油圧を出力しない状態で故障したときに、前記油圧室が前記油圧供給源に接続されるように、前記第1ソレノイドバルブの動作を制御することが好ましい。
本発明の前記流体伝動装置の油圧制御装置において、前記フェイルバルブに接続されるとともに、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない又は減圧して出力し、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力する第2ソレノイドバルブを備え、前記油圧室は、前記第2ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されたときに前記油圧供給源に接続され、前記第2ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されていないときに前記制御バルブに接続され、前記電子制御部は、前記制御バルブが油圧を出力しない状態で故障したときに、前記油圧室が前記油圧供給源に接続されるように、前記第2ソレノイドバルブの動作を制御することが好ましい。
本発明の前記流体伝動装置の油圧制御装置において、前記制御バルブに接続されるとともに、通電時において前記制御バルブに油圧を出力し、非通電時において前記制御バルブに油圧を出力しない第3ソレノイドバルブを備え、前記フェイルバルブは、前記第3ソレノイドバルブから前記制御バルブに油圧が供給されたときに前記油圧供給源に接続され、かつ、前記第3ソレノイドバルブから前記制御バルブに油圧が供給されていないときに排出油路に接続され、前記電子制御部は、前記インペラクラッチを係合させるときに、前記油圧室が前記油圧供給源に接続されるように、前記第3ソレノイドバルブの動作を制御することが好ましい。
本発明の前記流体伝動装置の油圧制御装置において、前記制御バルブは、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない又は減圧して出力し、かつ、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力する第4ソレノイドバルブであり、前記電子制御部は、前記インペラクラッチを係合させるときに、前記第4ソレノイドバルブから前記油圧室に油圧が供給されるように、前記第4ソレノイドバルブの動作を制御することが好ましい。
本発明の第2の視点においては、回転するポンプインペラからのオイルを受けてタービンランナが回転するとともに、前記ポンプインペラを動力源から切り離し可能な単板型のインペラクラッチを有し、油圧室に対して油圧を供給しないことにより前記インペラクラッチが係合するように構成された流体伝動装置の油圧制御装置であって、前記油圧室に供給する油圧を制御する制御バルブと、前記油圧室と前記制御バルブとの間の油路に配設されるとともに、前記油圧室と前記制御バルブ又は排出油路との間を接続するように切り替え可能なフェイルバルブと、前記制御バルブ及び前記フェイルバルブの動作を制御する電子制御部と、を備え、前記油圧室は、前記制御バルブ、前記フェイルバルブ、及び前記電子制御部のうち少なくとも1つが故障したとき、前記排出油路に接続されること。
本発明の前記流体伝動装置の油圧制御装置において、前記フェイルバルブに接続されるとともに、通電時において油圧を出力し、非通電時において油圧を出力しない第1ソレノイドバルブを備え、前記油圧室は、前記第1ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されたときに前記制御バルブに接続され、かつ、前記第1ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されていないときに前記排出油路に接続され、前記電子制御部は、前記制御バルブが油圧を出力する状態で故障したときに、前記油圧室が前記排出油路に接続されるように、前記第1ソレノイドバルブの動作を制御することが好ましい。
本発明の前記流体伝動装置の油圧制御装置において、前記フェイルバルブに接続されるとともに、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない又は減圧して出力し、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力する第2ソレノイドバルブを備え、前記油圧室は、前記第2ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されたときに前記排出油路に接続され、前記第2ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されていないときに前記制御バルブに接続され、前記電子制御部は、前記制御バルブが油圧を出力する状態で故障したときに、前記油圧室が前記排出油路に接続されるように、前記第2ソレノイドバルブの動作を制御することが好ましい。
本発明の前記流体伝動装置の油圧制御装置において、前記制御バルブに接続されるとともに、通電時において前記制御バルブに油圧を出力し、非通電時において前記制御バルブに油圧を出力しない第3ソレノイドバルブを備え、前記フェイルバルブは、前記第3ソレノイドバルブから前記制御バルブに油圧が供給されたときに前記排出油路に接続され、かつ、前記第3ソレノイドバルブから前記制御バルブに油圧が供給されていないときに油圧供給源に接続され、前記電子制御部は、前記インペラクラッチを係合させるときに、前記油圧室が前記排出油路に接続されるように、前記第3ソレノイドバルブの動作を制御することが好ましい。
本発明の前記流体伝動装置の油圧制御装置において、前記制御バルブは、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない又は減圧して出力し、かつ、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力する第5ソレノイドバルブであり、前記電子制御部は、前記インペラクラッチを係合させるときに、前記第5ソレノイドバルブから前記油圧室に油圧を供給しないように、前記第5ソレノイドバルブの動作を制御することが好ましい。
本発明の前記流体伝動装置の油圧制御装置において、前記流体伝動装置は、前記タービンランナを前記動力源から直結可能な多板型又は単板型のロックアップクラッチを有することが好ましい。
本発明によれば、油圧制御装置の構成部のいずれが故障(ソレノイドバルブの故障、フェイルバルブや制御バルブの故障、電子制御部の故障)が生じても、確実にポンプインペラと動力源をつなぐことができ、走行不能を回避でき、安全性の向上を図ることができる。
本発明の実施例1に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。 本発明の実施例2に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。 本発明の実施例3に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。 本発明の実施例4に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。 本発明の実施例5に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。 本発明の実施例6に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。 本発明の実施例7に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。 本発明の実施例8に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。 本発明の実施例9に係る流体伝動装置の油圧制御装置に適用可能なトルクコンバータの変形例を模式的に示した構成図であり、(A)単板型ロックアップクラッチ・多板型インペラクラッチのトルクコンバータ、及び(B)単板型ロックアップクラッチ・単板型インペラクラッチのトルクコンバータである。
本発明の実施形態1に係る流体伝動装置の油圧制御装置では、回転するポンプインペラ(図1の12)からのオイルを受けてタービンランナ(図1の14)が回転するとともに、前記ポンプインペラを動力源から切り離し可能な多板型のインペラクラッチ(図1の13a)を有し、油圧室(図1のR3)に対して油圧を供給することにより前記インペラクラッチが係合するように構成された流体伝動装置の油圧制御装置であって、前記油圧室に供給する油圧を制御する制御バルブ(図1の34)と、前記油圧室と前記制御バルブとの間の油路(図1の24、33)に配設されるとともに、前記油圧室と前記制御バルブ又は油圧供給源(図1のSec圧)との間を接続するように切り替え可能なフェイルバルブ(図1の31)と、前記制御バルブ及び前記フェイルバルブの動作を制御する電子制御部(図1の36)と、を備え、前記油圧室は、前記制御バルブ、前記フェイルバルブ、及び前記電子制御部のうち少なくとも1つが故障したとき、前記油圧供給源に接続される。
本発明の実施形態2に係る流体伝動装置の油圧制御装置では、回転するポンプインペラ(図5の12)からのオイルを受けてタービンランナ(図5の14)が回転するとともに、前記ポンプインペラを動力源から切り離し可能な単板型のインペラクラッチ(図5の13b)を有し、油圧室(図5のR3)に対して油圧を供給しないことにより前記インペラクラッチが係合するように構成された流体伝動装置の油圧制御装置であって、前記油圧室に供給する油圧を制御する制御バルブ(図5の34)と、前記油圧室と前記制御バルブとの間の油路(図5の24、33)に配設されるとともに、前記油圧室に対して前記制御バルブ又は排出油路(図5のDL)との間を接続するように切り替え可能なフェイルバルブ(図5の31)と、前記制御バルブ及び前記フェイルバルブの動作を制御する電子制御部(図5の36)と、を備え、前記油圧室は、前記制御バルブ、前記フェイルバルブ、及び前記電子制御部のうち少なくとも1つが故障したとき、前記排出油路に接続される。
本発明の実施例1に係る流体伝動装置の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。なお、図1の油圧回路はインペラクラッチに関するもののみ示している。
図1の流体伝動装置の油圧制御装置は、動力源(例えば、エンジン)と一体に回転するコンバータシェル11からポンプインペラ12を切り離す多板型のインペラクラッチ13aを有するトルクコンバータ10の油圧制御装置である。油圧制御装置は、インペラクラッチ13aに供給される油圧を制御し、油圧を供給することでインペラクラッチ13aを係合させ、油圧を供給しないことでインペラクラッチ13aを非係合にする。油圧制御装置は、インペラクラッチ13aに関して、インペラクラッチ油路24と、アキュムレータ25と、オリフィス26と、チェックボール弁27と、フェイルバルブ31と、オンオフソレノイドバルブ32と、油路33と、インペラクラッチ制御バルブ34と、オンオフソレノイドバルブ35と、電子制御部36と、流体伝動室R1と、ロックアップクラッチ油圧室R2と、インペラクラッチ油圧室R3と、を有する。
ここで、トルクコンバータ10は、流体の力学的作用を利用して、入力側のポンプインペラ12と出力側のタービンランナ14との回転差によりトルクの増幅作用を発生させる流体伝動装置である。トルクコンバータ10は、エンジン出力軸1と変速機入力軸2との間の動力伝達経路上に配設されている。トルクコンバータ10は、コンバータシェル11と、ポンプインペラ12と、インペラクラッチ13aと、タービンランナ14と、ロックアップクラッチ15aと、ステータ16と、ワンウェイクラッチ17と、ステータシャフト18と、を有する。
コンバータシェル11は、トルクコンバータ10のケーシングとなるものである。コンバータシェル11は、エンジン出力軸1と常に一体回転する。コンバータシェル11の内部の空間には、トルクコンバータ10の各構成部やオイルが配されている。コンバータシェル11は、ポンプインペラ12と相対回転可能に構成されているが、インペラクラッチ13aが係合することでポンプインペラ12と一体回転する。コンバータシェル11は、タービンランナ14と相対回転可能に構成されているが、ロックアップクラッチ15aが係合することでポンプインペラ12と一体回転する。
ポンプインペラ12は、回転することによりタービンランナ14に向けてオイルを送り出す羽根車である。ポンプインペラ12は、コンバータシェル11と相対回転可能に構成されているが、インペラクラッチ13aが係合することでコンバータシェル11と一体回転する。
インペラクラッチ13aは、アイドリング時の燃料消費量を低減することを狙って、タービンランナ14とポンプインペラ12との間の流体抵抗を低減するために、ポンプインペラ12を動力源(例えば、エンジン)から切り離す多板型のクラッチ機構である。インペラクラッチ13aは、係合することでコンバータシェル11の回転動力をポンプインペラ12に伝達する。インペラクラッチ13aは、コンバータシェル11と相対回転不能かつ軸方向移動可能に連結された入力側クラッチ板(図示せず)と、ポンプインペラ12と相対回転不能かつ軸方向移動可能に連結された出力側クラッチ板(図示せず)と、インペラクラッチ油圧室R3に油圧が供給されることで押し出されるピストン(図示せず)と、を備える。インペラクラッチ13aでは、入力側クラッチ板及び出力側クラッチ板が交互に配置されており、ピストンが入力側クラッチ板及び出力側クラッチ板を押し付けることで入力側クラッチ板と出力側クラッチ板が摩擦係合する。
タービンランナ14は、ポンプインペラ12から送り出されたオイルを受けて回転する羽根車である。タービンランナ14は、変速機入力軸2と常に一体回転する。タービンランナ14は、コンバータシェル11と相対回転可能に構成されているが、ロックアップクラッチ15aが係合することでコンバータシェル11と一体回転する。
ロックアップクラッチ15aは、ポンプインペラ12とタービンランナ14の回転数差が小さいときに、それらを直結して動力源(例えばエンジン)とタービンランナ14の回転数差をなくす多板型のクラッチ機構である。ロックアップクラッチ15aは、係合することでコンバータシェル11の回転動力をタービンランナ14に伝達する。ロックアップクラッチ15aは、コンバータシェル11と相対回転不能かつ軸方向移動可能に連結された入力側クラッチ板(図示せず)と、タービンランナ14と相対回転不能かつ軸方向移動可能に連結された出力側クラッチ板(図示せず)と、ロックアップクラッチ油圧室R2に油圧が供給されることで押し出されるピストン(図示せず)と、を備える。ロックアップクラッチ15aでは、入力側クラッチ板及び出力側クラッチ板が交互に配置されており、ピストンが入力側クラッチ板及び出力側クラッチ板を押し付けることで入力側クラッチ板と出力側クラッチ板が摩擦係合する。
ステータ16は、タービンランナ14とポンプインペラ12との間の内周寄りの位置に配され、タービンランナ14から排出されたオイルを整流してポンプインペラ12に還流することでトルク増幅作用を発生させる羽根車である。ステータ16は、ワンウェイクラッチ17及びステータシャフト18を介して変速機ケース3に固定されており、一方向にのみ回転するように構成されている。
ワンウェイクラッチ17は、ステータ16を一方向のみに回転許容するクラッチである。ワンウェイクラッチ17の回転端にはステータ16が固定されている。ワンウェイクラッチ17の固定端は、ステータシャフト18を介して変速機ケース3に固定されている。
ステータシャフト18は、ワンウェイクラッチ17の固定端を変速機ケース3に固定するためのシャフト状の部材である。
流体伝動室R1は、ポンプインペラ12、タービンランナ14、及びステータ16を収容するとともにオイルが満たされた空間である。流体伝動室R1は、入口側油路22から油圧が供給され、出口側油路23から油圧が排出される。
ロックアップクラッチ油圧室R2は、ロックアップクラッチ15aを作動させるための油圧室である。ロックアップクラッチ油圧室R2は、ロックアップクラッチ油路21と接続されている。ロックアップクラッチ油圧室R2に流体伝動室R1の油圧よりも高い油圧が供給されるとロックアップクラッチ15aが係合し、ロックアップクラッチ油圧室R2が流体伝動室R1の油圧よりも低い油圧になるとロックアップクラッチ15aを解放する。
インペラクラッチ油圧室R3は、多板型のインペラクラッチ13aを作動させるための油圧室である。インペラクラッチ油圧室R3は、インペラクラッチ油路24と接続されている。インペラクラッチ油圧室R3に流体伝動室R1の油圧よりも高い油圧が供給されるとインペラクラッチ13aが係合し、インペラクラッチ油圧室R3が流体伝動室R1の油圧よりも低い油圧になるとインペラクラッチ13aを解放する。
インペラクラッチ油路24は、インペラクラッチ油圧室R3とフェイルバルブ31との間を接続する油路である。インペラクラッチ油路24には、アキュムレータ25が接続されている。インペラクラッチ油路24には、アキュムレータ25よりもフェイルバルブ31側の油路にてオリフィス26及びチェックボール弁27が並列に配設されている。
アキュムレータ25は、インペラクラッチ油路24の油圧を蓄える蓄圧器である。アキュムレータ25は、インペラクラッチ油路24におけるオリフィス26及びチェックボール弁27よりもインペラクラッチ油圧室R3側の油路に接続されている。なお、アキュムレータ25をインペラクラッチ油路24に接続するか否かは任意である。
オリフィス26は、インペラクラッチ油路24におけるオイルの流量を規制(制御)する部分である。オリフィス26は、インペラクラッチ油路24にてチェックボール弁27と並列に配設されている。なお、オリフィス26をインペラクラッチ油路24に設けるか否かは任意である。
チェックボール弁27は、インペラクラッチ油圧室R3側の油圧をフェイルバルブ31側に流すが、フェイルバルブ31側の油圧をインペラクラッチ油圧室R3側に流さないようにする一方向弁である。チェックボール弁27は、インペラクラッチ油路24にてオリフィス26と並列に配設されている。なお、チェックボール弁27をインペラクラッチ油路24に設けるか否かは任意である。
フェイルバルブ31は、インペラクラッチ油路24を、セカンダリ圧(Sec圧)供給源、又は、インペラクラッチ制御バルブ34に接続することが可能なバルブである。フェイルバルブ31は、バルブボディ内にスプールがスライド可能に配されており、スプールがスプリング31aによって制御油室側に付勢されており、制御油室がオンオフソレノイドバルブ32に接続されている。フェイルバルブ31は、オンオフソレノイドバルブ32から制御油室にスプリング31aの付勢力より高い力の油圧が供給されているとき(オンオフソレノイドバルブ32が通電状態でスプリング31aが縮んでいるとき)はインペラクラッチ油路24とインペラクラッチ制御バルブ34とを調圧可能に接続し、オンオフソレノイドバルブ32から制御油室に油圧が供給さていないとき(オンオフソレノイドバルブ32が非通電状態でスプリング31aが伸びているとき)はインペラクラッチ油路24とセカンダリ圧(Sec圧)供給源とを接続する。ここで、セカンダリ圧(Sec圧)は、オイルポンプで吐き出された油圧(ライン圧)を減圧調整した油圧である。
オンオフソレノイドバルブ32は、フェイルバルブ31の制御油室に供給する油圧を供給するかしないかを制御する電磁弁である。オンオフソレノイドバルブ32は、通電状態で油圧を出力し、非通電状態で油圧を出力しない特性を有するノーマルロー型である。オンオフソレノイドバルブ32は、電子制御部36によって制御される。なお、オンオフソレノイドバルブ32の代わりに、電流に応じて油圧を調圧するリニアソレノイドバルブを用いてもよい。
油路33は、フェイルバルブ31とインペラクラッチ制御バルブ34を接続する油路である。
インペラクラッチ制御バルブ34は、油路33を、セカンダリ圧(Sec圧)供給源、又は、排出回路DLに接続することが可能なバルブである。インペラクラッチ制御バルブ34は、バルブボディ内にスプールがスライド可能に配されており、スプールがスプリング34aによって制御油室側に付勢されており、制御油室がオンオフソレノイドバルブ35に接続されている。インペラクラッチ制御バルブ34は、オンオフソレノイドバルブ35から制御油室にスプリング34aの付勢力より高い力の油圧が供給されているとき(オンオフソレノイドバルブ35が通電状態でスプリング34aが縮んでいるとき)は油路33とセカンダリ圧(Sec圧)供給源とを接続し、オンオフソレノイドバルブ35から制御油室に油圧が供給さていないとき(オンオフソレノイドバルブ35が非通電状態でスプリング34aが伸びているとき)は油路33と排出回路DLとを接続する。
オンオフソレノイドバルブ35は、インペラクラッチ制御バルブ34の制御油室に油圧を供給するかしないかを制御する電磁弁である。オンオフソレノイドバルブ35は、通電状態で油圧を出力し、非通電状態で油圧を出力しない特性を有するノーマルロー型である。オンオフソレノイドバルブ35は、電子制御部36によって制御される。なお、ここでは、オンオフソレノイドバルブ35はノーマルロー型となっているが、ノーマルハイ型であってもよい。
電子制御部36は、オンオフソレノイドバルブ32及びオンオフソレノイドバルブ35の動作を制御するコンピュータである。電子制御部36は、所定のプログラム(データベース、マップ等を含む)に基づいて情報処理を行う。電子制御部36は、車両の各種センサ等からの信号に応じて情報処理を行う。電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態にあるか否かを判断し、アイドリング状態にある場合には、タービンランナ14とポンプインペラ12との間の流体抵抗を低減するためにインペラクラッチ13aを非係合状態になるように制御する。なお、電子制御部36の詳細な制御動作については、後述する。
次に、本発明の実施例1に係る流体伝動装置の油圧制御装置における電子制御部の通常の制御動作について説明する。
電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態のとき、オンオフソレノイドバルブ32からフェイルバルブ31の制御油室に油圧を供給するように制御(オンオフソレノイドバルブ32を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、オンオフソレノイドバルブ35からインペラクラッチ制御バルブ34の制御油室に油圧を供給しないように制御(オンオフソレノイドバルブ35を非通電状態に制御)して油路33と排出回路DLを接続することで、インペラクラッチ油圧室R3内の油圧をインペラクラッチ油路24、フェイルバルブ31、油路33、及びインペラクラッチ制御バルブ34を通じて排出回路DLに向けて排出させ、インペラクラッチ13aを非係合にする。
一方、電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態でないとき、オンオフソレノイドバルブ32からフェイルバルブ31の制御油室に油圧を供給するように制御(オンオフソレノイドバルブ32を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、オンオフソレノイドバルブ35からインペラクラッチ制御バルブ34の制御油室に油圧を供給するように制御(オンオフソレノイドバルブ35を通電状態に制御)して油路33とセカンダリ圧(Sec圧)供給源を接続することで、セカンダリ圧(Sec圧)をインペラクラッチ制御バルブ34、油路33、フェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給して、インペラクラッチ13aを係合にする。
次に、本発明の実施例1に係る流体伝動装置の油圧制御装置における構成部が故障した時の電子制御部の制御動作について説明する。
(1)オンオフソレノイドバルブ32が油圧を出力する状態(通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが縮んだ状態となり、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常の状態と変わらないため、電子制御部36は、オンオフソレノイドバルブ35を制御(インペラクラッチ制御バルブ34を制御)することで、インペラクラッチ13aの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13aを係合側に制御することで走行可能である。
(2)オンオフソレノイドバルブ32が油圧を出力しない状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが伸びた状態となり、フェイルバルブ31にてセカンダリ圧(Sec圧)供給源とインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(3)フェイルバルブ31についてスプリング31aが縮んだ状態で故障(例えば、スティック)した場合
この場合、上記(1)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常の状態と変わらないため、電子制御部36は、オンオフソレノイドバルブ35を制御(インペラクラッチ制御バルブ34を制御)することで、インペラクラッチ13aの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13aを係合側に制御することで走行可能である。
(4)フェイルバルブ31についてスプリング31aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(2)の状態と同様に、フェイルバルブ31にてセカンダリ圧(Sec圧)供給源とインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(5)オンオフソレノイドバルブ35が油圧を発生する状態(通電状態)で故障した場合
この場合、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力した状態となるため、電子制御部36がオンオフソレノイドバルブ32をどのように制御しても、フェイルバルブ31からインペラクラッチ油路24に出力される油圧がセカンダリ圧(Sec圧)となり、セカンダリ圧(Sec圧)がインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(6)オンオフソレノイドバルブ35が油圧を発生しない状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力しない状態となる。電子制御部36は、この状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているオンオフソレノイドバルブ32を非通電状態に制御することで、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(7)インペラクラッチ制御バルブ34についてスプリング34aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(5)の状態と同様に、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力した状態となるため、電子制御部36がオンオフソレノイドバルブ32をどのように制御しても、フェイルバルブ31からインペラクラッチ油路24に出力される油圧がセカンダリ圧(Sec圧)となり、セカンダリ圧(Sec圧)がインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(8)インペラクラッチ制御バルブ34についてスプリング34aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(6)の状態と同様に、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力しない状態となる。電子制御部36は、この状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているオンオフソレノイドバルブ32を非通電状態に制御することで、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(9)電子制御部36の電源が切れるような、電子部品が全て非通電となる故障をした場合
この場合、フェイルバルブ31に接続されているオンオフソレノイドバルブ32は非通電状態となり油圧を出力せず、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
実施例1によれば、油圧制御装置のどの構成部が故障しても、確実にインペラクラッチ13aを係合させることができるので、走行不能を回避でき、安全性の向上を図ることができる。
本発明の実施例2に係る流体伝動装置の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図2は、本発明の実施例2に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。なお、図2の油圧回路はインペラクラッチに関するもののみ示している。
実施例2は、実施例1の油圧回路構成の変形例であり、インペラクラッチ13aが多板型である。実施例1では、フェイルバルブ(図1の31)の制御油室にリニアソレノイドバルブ(図1の32)を接続してリニアソレノイドバルブ(図1の32)の油圧制御によりフェイルバルブ(図1の31)の油路を切り替える構成となっているが、実施例2では、フェイルバルブ31の制御油室に油圧が一定のモジュレータ圧(Mod圧)供給源が接続され、フェイルバルブ31のスプリング31aを収容するスプリング室にライン圧リニアソレノイドバルブ37が接続され、ライン圧リニアソレノイドバルブ37の油圧制御によりフェイルバルブ31の油路を切り替える構成としたものである。その他の構成は、実施例1と同様である。ここで、モジュレータ圧(Mod圧)は、オイルポンプで吐き出された油圧(ライン圧)を減圧調整した油圧である。
フェイルバルブ31は、インペラクラッチ油路24を、セカンダリ圧(Sec圧)供給源、又は、インペラクラッチ制御バルブ34に接続することが可能なバルブである。フェイルバルブ31は、バルブボディ内にスプールがスライド可能に配されており、スプールがスプリング31aによって制御油室側に付勢されており、制御油室に油圧が一定のモジュレータ圧(Mod圧)が導入され、スプリング31aを収容するスプリング室にライン圧リニアソレノイドバルブ37が接続されている。フェイルバルブ31は、スプリング31aの付勢力とライン圧リニアソレノイドバルブ37からの油圧の和がモジュレータ圧(Mod圧)よりも低いとき(ライン圧リニアソレノイドバルブ37が通電状態でスプリング31aが縮んでいるとき)はインペラクラッチ油路24とインペラクラッチ制御バルブ34とを調圧可能に接続し、スプリング31aの付勢力とライン圧リニアソレノイドバルブ37からの油圧の和がモジュレータ圧(Mod圧)よりも高いとき(ライン圧リニアソレノイドバルブ37が非通電状態でスプリング31aが伸びているとき)はインペラクラッチ油路24とセカンダリ圧(Sec圧)供給源とを接続する。
ライン圧リニアソレノイドバルブ37は、フェイルバルブ31のスプリング室に供給する油圧を電流に応じて制御可能な電磁弁である。ライン圧リニアソレノイドバルブ37は、通電状態で油圧を出力しない又はモジュレータ圧(Mod圧)を減圧した油圧を出力し、非通電状態でモジュレータ圧(Mod圧)を出力する特性を有するノーマルハイ型である。ライン圧リニアソレノイドバルブ37は、電子制御部36によって制御される。
次に、本発明の実施例2に係る流体伝動装置の油圧制御装置における電子制御部の通常の制御動作について説明する。
電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態のとき、ライン圧リニアソレノイドバルブ37からフェイルバルブ31のスプリング室に油圧を供給しないように制御(ライン圧リニアソレノイドバルブ37を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、オンオフソレノイドバルブ35からインペラクラッチ制御バルブ34の制御油室に油圧を供給しないように制御(オンオフソレノイドバルブ35を非通電状態に制御)して油路33と排出回路DLを接続することで、インペラクラッチ油圧室R3内の油圧をインペラクラッチ油路24、フェイルバルブ31、油路33、及びインペラクラッチ制御バルブ34を通じて排出回路DLに向けて排出させ、インペラクラッチ13aを非係合にする。
一方、電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態でないとき、ライン圧リニアソレノイドバルブ37からフェイルバルブ31のスプリング室に油圧を供給しないように制御(ライン圧リニアソレノイドバルブ37を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、オンオフソレノイドバルブ35からインペラクラッチ制御バルブ34の制御油室に油圧を供給するように制御(オンオフソレノイドバルブ35を通電状態に制御)して油路33とセカンダリ圧(Sec圧)供給源を接続することで、セカンダリ圧(Sec圧)をインペラクラッチ制御バルブ34、油路33、フェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給して、インペラクラッチ13aを係合にする。
次に、本発明の実施例2に係る流体伝動装置の油圧制御装置における構成部が故障した時の電子制御部の制御動作について説明する。
(1)ライン圧リニアソレノイドバルブ37が油圧を出力する状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが伸びた状態となり、フェイルバルブ31にてセカンダリ圧(Sec圧)供給源とインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(2)ライン圧リニアソレノイドバルブ37が油圧を出力しない状態(通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが縮んだ状態となり、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常状態と変わらないため、電子制御部36は、オンオフソレノイドバルブ35を制御(インペラクラッチ制御バルブ34を制御)することで、インペラクラッチ13aの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13aを係合側に制御することで走行可能である。
(3)フェイルバルブ31についてスプリング31aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(2)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常状態と変わらないため、電子制御部36は、オンオフソレノイドバルブ35を制御(インペラクラッチ制御バルブ34を制御)することで、インペラクラッチ13aの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13aを係合側に制御することで走行可能である。
(4)フェイルバルブ31についてスプリング31aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(1)の状態と同様に、フェイルバルブ31にてセカンダリ圧(Sec圧)供給源とインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(5)オンオフソレノイドバルブ35が油圧を発生する状態(通電状態)で故障した場合
この場合、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力した状態となるため、電子制御部36がライン圧リニアソレノイドバルブ37をどのように制御しても、フェイルバルブ31からインペラクラッチ油路24に出力される油圧がセカンダリ圧(Sec圧)となり、セカンダリ圧(Sec圧)がインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(6)オンオフソレノイドバルブ35が油圧を発生しない状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力しない状態となる。電子制御部36は、この状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているライン圧リニアソレノイドバルブ37を非通電状態に制御することで、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(7)インペラクラッチ制御バルブ34についてスプリング34aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(5)の状態と同様に、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力した状態となるため、電子制御部36がライン圧リニアソレノイドバルブ37をどのように制御しても、フェイルバルブ31からインペラクラッチ油路24に出力される油圧がセカンダリ圧(Sec圧)となり、セカンダリ圧(Sec圧)がインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(8)インペラクラッチ制御バルブ34についてスプリング34aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(6)の状態と同様に、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力しない状態となる。電子制御部36は、この状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているライン圧リニアソレノイドバルブ37を非通電状態に制御することで、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(9)電子制御部36の電源が切れるような、電子部品が全て非通電となる故障をした場合
この場合、フェイルバルブ31に接続されているライン圧リニアソレノイドバルブ37は非通電状態となり最大圧を出力し、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
実施例2によれば、実施例1と同様に、油圧制御装置のどの構成部が故障しても、確実にインペラクラッチ13aを係合させることができるので、走行不能を回避でき、安全性の向上を図ることができる。
本発明の実施例3に係る流体伝動装置の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施例3に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。なお、図3の油圧回路はインペラクラッチに関するもののみ示している。
実施例3は、実施例1の油圧回路構成の変形例であり、インペラクラッチ13aが多板型である。実施例1では、インペラクラッチ制御バルブ(図1の34)の制御油室にオンオフソレノイドバルブ(図1の35)を接続してオンオフソレノイドバルブ(図1の35)の油圧制御により油路(図1の33)に接続される油路を切り替える構成となっているが、実施例3では、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aの油圧制御により油路33に供給される油圧を制御可能にしたものである。その他の構成は、実施例1と同様である。ここで、セカンダリ圧(Sec圧)は、オイルポンプで吐き出された油圧(ライン圧)を低く減圧調整した油圧である。
インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aは、電流に応じてセカンダリ圧(Sec圧)を調圧して出力する電磁弁である。インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aは、通電状態で油圧を出力しない又はセカンダリ圧(Sec圧)を減圧した油圧を出力し、非通電状態でセカンダリ圧(Sec圧)を出力する特性を有するノーマルハイ型である。インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aは、電子制御部36によって制御される。
次に、本発明の実施例3に係る流体伝動装置の油圧制御装置における電子制御部の通常の制御動作について説明する。
電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態のとき、オンオフソレノイドバルブ32からフェイルバルブ31の制御油室に油圧を供給するように制御(オンオフソレノイドバルブ32を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aから油圧を供給しないように制御(インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aを通電状態に制御)することで、インペラクラッチ油圧室R3に油圧を供給しないようにし、インペラクラッチ13aを非係合にする。
一方、電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態でないとき、オンオフソレノイドバルブ32からフェイルバルブ31の制御油室に油圧を供給するように調圧制御(オンオフソレノイドバルブ32を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aからセカンダリ圧(Sec圧)を供給するように制御(インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aを非通電状態に制御)することで、セカンダリ圧(Sec圧)をインペラクラッチ制御バルブ34、油路33、フェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給して、インペラクラッチ13aを係合にする。
次に、本発明の実施例3に係る流体伝動装置の油圧制御装置における構成部が故障した時の電子制御部の制御動作について説明する。
(1)オンオフソレノイドバルブ32が油圧を出力する状態(通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが縮んだ状態となり、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常の状態と変わらないため、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aを制御することで、インペラクラッチ13aの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13aを係合側に制御することで走行可能である。
(2)オンオフソレノイドバルブ32が油圧を出力しない状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが伸びた状態となり、フェイルバルブ31にてセカンダリ圧(Sec圧)供給源とインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(3)フェイルバルブ31についてスプリング31aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(1)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常の状態と変わらないため、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aを制御することで、インペラクラッチ13aの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13aを係合側に制御することで走行可能である。
(4)フェイルバルブ31についてスプリング31aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(2)の状態と同様に、フェイルバルブ31にてセカンダリ圧(Sec圧)供給源とインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(5)インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aが油圧を発生する状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aとしてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力した状態となるため、電子制御部36がオンオフソレノイドバルブ32をどのように制御しても、フェイルバルブ31からインペラクラッチ油路24に出力される油圧がセカンダリ圧(Sec圧)となり、セカンダリ圧(Sec圧)がインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(6)インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aが油圧を発生しない状態(通電状態)で故障した場合
この場合、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aが油圧を出力しない状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているオンオフソレノイドバルブ32を非通電状態に制御することで、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(7)電子制御部36の電源が切れるような、電子部品が全て非通電となる故障をした場合
この場合、フェイルバルブ31に接続されているオンオフソレノイドバルブ32は非通電状態となり油圧を出力せず、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
実施例3によれば、実施例1と同様に、油圧制御装置のどの構成部が故障しても、確実にインペラクラッチ13aを係合させることができるので、走行不能を回避でき、安全性の向上を図ることができる。
本発明の実施例4に係る流体伝動装置の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図4は、本発明の実施例4に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。なお、図4の油圧回路はインペラクラッチに関するもののみ示している。
実施例4は、実施例1の油圧回路構成の変形例であり、インペラクラッチ13aが多板型である。実施例1では、インペラクラッチ制御バルブ(図1の34)の制御油室にオンオフソレノイドバルブ(図1の35)を接続してオンオフソレノイドバルブ(図1の35)の油圧制御により油路(図1の33)に接続される油路を切り替え、かつ、フェイルバルブ(図1の31)の制御油室にリニアソレノイドバルブ(図1の32)を接続してリニアソレノイドバルブ(図1の32)の油圧制御によりフェイルバルブ(図1の31)の油路を切り替える構成となっているが、実施例4では、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aの油圧制御により油路33に供給される油圧を制御可能にし、かつ、フェイルバルブ31の制御油室に油圧が一定のモジュレータ圧(Mod圧)供給源が接続され、フェイルバルブ31のスプリング31aを収容するスプリング室にライン圧リニアソレノイドバルブ37が接続され、ライン圧リニアソレノイドバルブ37の油圧制御によりフェイルバルブ31の油路を切り替える構成にしたものである。その他の構成は、実施例1と同様である。なお、フェイルバルブ31及びライン圧リニアソレノイドバルブ37は、実施例2のフェイルバルブ(図2の31)及びライン圧リニアソレノイドバルブ(図2の37)の構成と同様である。また、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aは、実施例3のセカンダリ圧リニアソレノイドバルブ(図3の38a)の構成と同様である。ここで、モジュレータ圧(Mod圧)は、オイルポンプで吐き出された油圧(ライン圧)を減圧調整した油圧である。
次に、本発明の実施例4に係る流体伝動装置の油圧制御装置における電子制御部の通常の制御動作について説明する。
電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態のとき、ライン圧リニアソレノイドバルブ37からフェイルバルブ31のスプリング室に油圧を供給しないように制御(ライン圧リニアソレノイドバルブ37を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aから油圧を供給しないように制御(インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aを通電状態に制御)することで、インペラクラッチ油圧室R3に油圧を供給しないようにし、インペラクラッチ13aを非係合にする。
一方、電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態でないとき、ライン圧リニアソレノイドバルブ37からフェイルバルブ31のスプリング室に油圧を供給しないように制御(ライン圧リニアソレノイドバルブ37を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aからセカンダリ圧(Sec圧)を供給するように制御(インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aを非通電状態に制御)することで、セカンダリ圧(Sec圧)をインペラクラッチ制御バルブ34、油路33、フェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給して、インペラクラッチ13aを係合にする。
次に、本発明の実施例4に係る流体伝動装置の油圧制御装置における構成部が故障した時の電子制御部の制御動作について説明する。
(1)ライン圧リニアソレノイドバルブ37が油圧を出力する状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが伸びた状態となり、フェイルバルブ31にてセカンダリ圧(Sec圧)供給源とインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(2)ライン圧リニアソレノイドバルブ37が油圧を出力しない状態(通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが縮んだ状態となり、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常状態と変わらないため、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aを制御することで、インペラクラッチ13aの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13aを係合側に制御することで走行可能である。
(3)フェイルバルブ31についてスプリング31aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(2)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常の状態と変わらないため、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aを制御することで、インペラクラッチ13aの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13aを係合側に制御することで走行可能である。
(4)フェイルバルブ31についてスプリング31aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(1)の状態と同様に、フェイルバルブ31にてセカンダリ圧(Sec圧)供給源とインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(5)インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aが油圧を発生する状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aとしてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力した状態となるため、電子制御部36がライン圧リニアソレノイドバルブ37をどのように制御しても、フェイルバルブ31からインペラクラッチ油路24に出力される油圧がセカンダリ圧(Sec圧)となり、セカンダリ圧(Sec圧)がインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(6)インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aが油圧を発生しない状態(通電状態)で故障した場合
この場合、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38aが油圧を出力しない状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているライン圧リニアソレノイドバルブ37を非通電状態に制御することで、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
(7)電子制御部36の電源が切れるような、電子部品が全て非通電となる故障をした場合
この場合、フェイルバルブ31に接続されているライン圧リニアソレノイドバルブ37は非通電状態となり最大圧を出力し、セカンダリ圧(Sec圧)がフェイルバルブ31及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給されてインペラクラッチ13aが係合するので、走行可能である。
実施例4によれば、実施例1と同様に、油圧制御装置のどの構成部が故障しても、確実にインペラクラッチ13aを係合させることができるので、走行不能を回避でき、安全性の向上を図ることができる。
本発明の実施例5に係る流体伝動装置の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図5は、本発明の実施例5に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。なお、図5の油圧回路はインペラクラッチに関するもののみ示している。
実施例1〜4では多板型のインペラクラッチ(図1〜図4の13a)に対応した流体伝動装置の油圧制御装置を説明したが、実施例5は単板型のインペラクラッチ13bに対応した流体伝動装置の油圧制御装置である。図5の流体伝動装置の油圧制御装置は、動力源(例えば、エンジン)と一体に回転するコンバータシェル11からポンプインペラ12を切り離す単板型のインペラクラッチ13bを有するトルクコンバータ10の油圧制御装置である。油圧制御装置は、インペラクラッチ13bに供給される油圧を制御し、油圧を供給しないことでインペラクラッチ13bを係合させ、油圧を供給することでインペラクラッチ13bを非係合にする。油圧制御装置は、単板型のインペラクラッチ13bに関して、インペラクラッチ油路24と、フェイルバルブ31と、オンオフソレノイドバルブ32と、油路33と、インペラクラッチ制御バルブ34と、オンオフソレノイドバルブ35と、電子制御部36と、流体伝動室R1と、ロックアップクラッチ油圧室R2と、インペラクラッチ油圧室R3と、を有する。
ここで、図5のトルクコンバータ10は、実施例1〜4のトルクコンバータ(図1〜図4の10)の多板型のインペラクラッチ(図1〜図4の13a)を単板型のインペラクラッチ13bに変更したものである。その他の構成は実施例1〜4のトルクコンバータ(図1〜図4の10)と同様である。
インペラクラッチ13bは、係合することでコンバータシェル11の回転動力をポンプインペラ12に伝達する単板型のクラッチ機構である。インペラクラッチ13bは、ポンプインペラ12と一体回転する部材に固定された単板型のクラッチ板を有し、流体伝動室R1の油圧がインペラクラッチ油圧室R3の油圧より高いときにクラッチ板がコンバータシェル11の内壁面に圧接して摩擦係合することで係合状態となり、インペラクラッチ油圧室R3の油圧が流体伝動室R1の油圧より高いときにクラッチ板がコンバータシェル11から離れて相対回転可能になることで非係合状態となる。
インペラクラッチ油圧室R3は、単板型のインペラクラッチ13bを作動させるための油圧室である。インペラクラッチ油圧室R3は、インペラクラッチ油路24と接続されている。インペラクラッチ油圧室R3に流体伝動室R1の油圧よりも低い油圧が供給されるとインペラクラッチ13bが係合し、インペラクラッチ油圧室R3が流体伝動室R1の油圧よりも高い油圧になるとインペラクラッチ13bを解放する。
インペラクラッチ油路24は、インペラクラッチ油圧室R3とフェイルバルブ31との間を接続する油路である。
フェイルバルブ31は、インペラクラッチ油路24を、排出油路DL、又は、インペラクラッチ制御バルブ34に接続することが可能なバルブである。フェイルバルブ31は、バルブボディ内にスプールがスライド可能に配されており、スプールがスプリング31aによって制御油室側に付勢されており、制御油室がオンオフソレノイドバルブ32に接続されている。フェイルバルブ31は、オンオフソレノイドバルブ32から制御油室にスプリング31aの付勢力より高い力の油圧が供給されているとき(オンオフソレノイドバルブ32が通電状態でスプリング31aが縮んでいるとき)はインペラクラッチ油路24とインペラクラッチ制御バルブ34とを調圧可能に接続し、オンオフソレノイドバルブ32から制御油室に油圧が供給さていないとき(オンオフソレノイドバルブ32が非通電状態でスプリング31aが伸びているとき)はインペラクラッチ油路24と排出油路DLとを接続する。ここで、セカンダリ圧(Sec圧)は、オイルポンプで吐き出された油圧(ライン圧)を減圧調整した油圧である。ここで、排出油路DLは、油圧を排出可能な油路である。
オンオフソレノイドバルブ32は、フェイルバルブ31の制御油室に供給する油圧を供給するかしないかを制御する電磁弁である。オンオフソレノイドバルブ32は、通電状態で油圧を出力し、非通電状態で油圧を出力しない特性を有するノーマルロー型である。オンオフソレノイドバルブ32は、電子制御部36によって制御される。なお、オンオフソレノイドバルブ32の代わりに、電流に応じて油圧を調圧するリニアソレノイドバルブを用いてもよい。
油路33は、フェイルバルブ31とインペラクラッチ制御バルブ34を接続する油路である。
インペラクラッチ制御バルブ34は、油路33を、排出回路DL、又は、セカンダリ圧(Sec圧)供給源に接続することが可能なバルブである。インペラクラッチ制御バルブ34は、バルブボディ内にスプールがスライド可能に配されており、スプールがスプリング34aによって制御油室側に付勢されており、制御油室がオンオフソレノイドバルブ35に接続されている。インペラクラッチ制御バルブ34は、オンオフソレノイドバルブ35から制御油室にスプリング34aの付勢力より高い力の油圧が供給されているとき(オンオフソレノイドバルブ35が通電状態でスプリング34aが縮んでいるとき)は油路33と排出回路DLとを接続し、オンオフソレノイドバルブ35から制御油室に油圧が供給さていないとき(オンオフソレノイドバルブ35が非通電状態でスプリング34aが伸びているとき)は油路33とセカンダリ圧(Sec圧)供給源とを接続する。
オンオフソレノイドバルブ35は、インペラクラッチ制御バルブ34の制御油室に油圧を供給するかしないかを制御する電磁弁である。オンオフソレノイドバルブ35は、通電状態で油圧を出力し、非通電状態で油圧を出力しない特性を有するノーマルロー型である。オンオフソレノイドバルブ35は、電子制御部36によって制御される。なお、ここでは、オンオフソレノイドバルブ35はノーマルロー型となっているが、ノーマルハイ型であってもよい。
電子制御部36は、オンオフソレノイドバルブ32及びオンオフソレノイドバルブ35の動作を制御するコンピュータである。電子制御部36は、所定のプログラム(データベース、マップ等を含む)に基づいて情報処理を行う。電子制御部36は、車両の各種センサ等からの信号に応じて情報処理を行う。電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態にあるか否かを判断し、アイドリング状態にある場合には、タービンランナ14とポンプインペラ12との間の流体抵抗を低減するためにインペラクラッチ13bを非係合状態になるように制御する。なお、電子制御部36の詳細な制御動作については、後述する。
次に、本発明の実施例5に係る流体伝動装置の油圧制御装置における電子制御部の通常の制御動作について説明する。
電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態のとき、オンオフソレノイドバルブ32からフェイルバルブ31の制御油室に油圧を供給するように制御(オンオフソレノイドバルブ32を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、オンオフソレノイドバルブ35からインペラクラッチ制御バルブ34の制御油室に油圧を供給しないように制御(オンオフソレノイドバルブ35を非通電状態に制御)して油路33とセカンダリ圧(Sec圧)供給源を接続することで、セカンダリ圧(Sec圧)がインペラクラッチ制御バルブ34、油路33、フェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給され、インペラクラッチ13bを非係合にする。
一方、電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態でないとき、オンオフソレノイドバルブ32からフェイルバルブ31の制御油室に油圧を供給するように調圧制御(オンオフソレノイドバルブ32を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、オンオフソレノイドバルブ35からインペラクラッチ制御バルブ34の制御油室に油圧を供給するように制御(オンオフソレノイドバルブ35を通電状態に制御)して油路33と排出回路DLを接続することで、インペラクラッチ油圧室R3の油圧をインペラクラッチ油路24、フェイルバルブ31、油路33、及びインペラクラッチ制御バルブ34を通じて排出油路DLから排出し、インペラクラッチ13bを係合にする。
次に、本発明の実施例5に係る流体伝動装置の油圧制御装置における構成部が故障した時の電子制御部の制御動作について説明する。
(1)オンオフソレノイドバルブ32が油圧を出力する状態(通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが縮んだ状態となり、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常の状態と変わらないため、電子制御部36は、オンオフソレノイドバルブ35を制御(インペラクラッチ制御バルブ34を制御)することで、インペラクラッチ13bの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13bを係合側に制御することで走行可能である。
(2)オンオフソレノイドバルブ32が油圧を出力しない状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが伸びた状態となり、フェイルバルブ31にて排出回路DLとインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(3)フェイルバルブ31についてスプリング31aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(1)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常の状態と変わらないため、電子制御部36は、オンオフソレノイドバルブ35を制御(インペラクラッチ制御バルブ34を制御)することで、インペラクラッチ13bの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13bを係合側に制御することで走行可能である。
(4)フェイルバルブ31についてスプリング31aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(2)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて排出回路DLとインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(5)オンオフソレノイドバルブ35が油圧を発生する状態(通電状態)で故障した場合
この場合、インペラクラッチ制御バルブ34にて油路33と排出回路DLが接続した状態となるため、電子制御部36がオンオフソレノイドバルブ32をどのように制御しても、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続した状態となり、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(6)オンオフソレノイドバルブ35が油圧を発生しない状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力した状態となる。電子制御部36は、この状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているオンオフソレノイドバルブ32を非通電状態に制御することで、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続され、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(7)インペラクラッチ制御バルブ34についてスプリング34aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(5)の状態と同様に、インペラクラッチ制御バルブ34にて油路33と排出回路DLが接続した状態となるため、電子制御部36がオンオフソレノイドバルブ32をどのように制御しても、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続した状態となり、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(8)インペラクラッチ制御バルブ34についてスプリング34aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(6)の状態と同様に、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力した状態となる。電子制御部36は、この状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているオンオフソレノイドバルブ32を非通電状態に制御することで、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続され、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(9)電子制御部36の電源が切れるような、電子部品が全て非通電となる故障をした場合
この場合、フェイルバルブ31に接続されているオンオフソレノイドバルブ32は非通電状態となり油圧を出力せず、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続され、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
実施例5によれば、油圧制御装置のどの構成部が故障しても、確実にインペラクラッチ13bを係合させることができるので、走行不能を回避でき、安全性の向上を図ることができる。
本発明の実施例6に係る流体伝動装置の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図6は、本発明の実施例6に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。なお、図6の油圧回路はインペラクラッチに関するもののみ示している。
実施例6は、実施例5の油圧回路構成の変形例であり、インペラクラッチ13bが単板型である。実施例5では、フェイルバルブ(図5の31)の制御油室にリニアソレノイドバルブ(図5の32)を接続してリニアソレノイドバルブ(図5の32)の油圧制御によりフェイルバルブ(図5の31)の油路を切り替える構成となっているが、実施例6では、フェイルバルブ31の制御油室に油圧が一定のモジュレータ圧(Mod圧)供給源が接続され、フェイルバルブ31のスプリング31aを収容するスプリング室にライン圧リニアソレノイドバルブ37が接続され、ライン圧リニアソレノイドバルブ37の油圧制御によりフェイルバルブ31の油路を切り替える構成としたものである。その他の構成は、実施例5と同様である。ここで、モジュレータ圧(Mod圧)は、オイルポンプで吐き出された油圧(ライン圧)を減圧調整した油圧である。
フェイルバルブ31は、インペラクラッチ油路24を、排出回路DL、又は、インペラクラッチ制御バルブ34に接続することが可能なバルブである。フェイルバルブ31は、バルブボディ内にスプールがスライド可能に配されており、スプールがスプリング31aによって制御油室側に付勢されており、制御油室に油圧が一定のモジュレータ圧(Mod圧)が導入され、スプリング31aを収容するスプリング室にライン圧リニアソレノイドバルブ37が接続されている。フェイルバルブ31は、スプリング31aの付勢力とライン圧リニアソレノイドバルブ37からの油圧の和がモジュレータ圧(Mod圧)よりも低いとき(ライン圧リニアソレノイドバルブ37が通電状態でスプリング31aが縮んでいるとき)はインペラクラッチ油路24とインペラクラッチ制御バルブ34とを調圧可能に接続し、スプリング31aの付勢力とライン圧リニアソレノイドバルブ37からの油圧の和がモジュレータ圧(Mod圧)よりも高いとき(ライン圧リニアソレノイドバルブ37が非通電状態でスプリング31aが伸びているとき)はインペラクラッチ油路24と排出回路DLとを接続する。
ライン圧リニアソレノイドバルブ37は、フェイルバルブ31のスプリング室に供給する油圧を電流に応じて制御可能な電磁弁である。ライン圧リニアソレノイドバルブ37は、通電状態でモジュレータ圧(Mod)を調圧した油圧を出力し、非通電状態でモジュレータ圧(Mod)を出力する特性を有するノーマルハイ型である。ライン圧リニアソレノイドバルブ37は、電子制御部36によって制御される。
次に、本発明の実施例6に係る流体伝動装置の油圧制御装置における電子制御部の通常の制御動作について説明する。
電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態のとき、ライン圧リニアソレノイドバルブ37からフェイルバルブ31のスプリング室に油圧を供給しないように制御(ライン圧リニアソレノイドバルブ37を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、オンオフソレノイドバルブ35からインペラクラッチ制御バルブ34の制御油室に油圧を供給しないように制御(オンオフソレノイドバルブ35を非通電状態に制御)して油路33とセカンダリ圧(Sec圧)供給源を接続することで、セカンダリ圧(Sec圧)をインペラクラッチ制御バルブ34、油路33、フェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給して、インペラクラッチ13bを非係合にする。
一方、電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態でないとき、ライン圧リニアソレノイドバルブ37からフェイルバルブ31のスプリング室に油圧を供給しないように制御(ライン圧リニアソレノイドバルブ37を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、オンオフソレノイドバルブ35からインペラクラッチ制御バルブ34の制御油室に油圧を供給するように制御(オンオフソレノイドバルブ35を通電状態に制御)して油路33と排出回路DLを接続することで、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24、フェイルバルブ31、油路33、及びインペラクラッチ制御バルブ34を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bを係合にする。
次に、本発明の実施例6に係る流体伝動装置の油圧制御装置における構成部が故障した時の電子制御部の制御動作について説明する。
(1)ライン圧リニアソレノイドバルブ37が油圧を出力する状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが伸びた状態となり、フェイルバルブ31にて排出回路DLとインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(2)ライン圧リニアソレノイドバルブ37が油圧を出力しない状態(通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが縮んだ状態となり、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常状態と変わらないため、電子制御部36は、オンオフソレノイドバルブ35を制御(インペラクラッチ制御バルブ34を制御)することで、インペラクラッチ13bの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13bを係合側に制御することで走行可能である。
(3)フェイルバルブ31についてスプリング31aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(2)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常状態と変わらないため、電子制御部36は、オンオフソレノイドバルブ35を制御(インペラクラッチ制御バルブ34を制御)することで、インペラクラッチ13bの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13bを係合側に制御することで走行可能である。
(4)フェイルバルブ31についてスプリング31aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(1)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて排出回路DLとインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(5)オンオフソレノイドバルブ35が油圧を発生する状態(通電状態)で故障した場合
この場合、インペラクラッチ制御バルブ34にて油路33と排出回路DLが接続した状態となるため、電子制御部36がライン圧リニアソレノイドバルブ37をどのように制御しても、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続した状態となり、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(6)オンオフソレノイドバルブ35が油圧を発生しない状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力した状態となる。電子制御部36は、この状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているライン圧リニアソレノイドバルブ37を非通電状態に制御することで、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続され、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(7)インペラクラッチ制御バルブ34についてスプリング34aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(5)の状態と同様に、インペラクラッチ制御バルブ34にて油路33と排出回路DLが接続した状態となるため、電子制御部36がライン圧リニアソレノイドバルブ37をどのように制御しても、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続した状態となり、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(8)インペラクラッチ制御バルブ34についてスプリング34aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(6)の状態と同様に、インペラクラッチ制御バルブ34としてはセカンダリ圧(Sec圧)を出力した状態となる。電子制御部36は、この状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているライン圧リニアソレノイドバルブ37を非通電状態に制御することで、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続され、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(9)電子制御部36の電源が切れるような、電子部品が全て非通電となる故障をした場合
この場合、フェイルバルブ31に接続されているライン圧リニアソレノイドバルブ37は非通電状態となり油圧を出力せず、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続され、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
実施例6によれば、実施例5と同様に、油圧制御装置のどの構成部が故障しても、確実にインペラクラッチ13bを係合させることができるので、走行不能を回避でき、安全性の向上を図ることができる。
本発明の実施例7に係る流体伝動装置の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施例7に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。なお、図7の油圧回路はインペラクラッチに関するもののみ示している。
実施例7は、実施例5の油圧回路構成の変形例であり、インペラクラッチ13bが単板型である。実施例5では、インペラクラッチ制御バルブ(図5の34)の制御油室にオンオフソレノイドバルブ(図5の35)を接続してオンオフソレノイドバルブ(図5の35)の油圧制御により油路(図5の33)に接続される油路を切り替える構成となっているが、実施例7では、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bの油圧制御により油路33に供給される油圧を制御可能にしたものである。その他の構成は、実施例5と同様である。ここで、セカンダリ圧(Sec圧)は、オイルポンプで吐き出された油圧(ライン圧)を低く減圧調整した油圧である。
インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bは、電流に応じてセカンダリ圧(Sec圧)を調圧して出力する電磁弁である。インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bは、通電状態でセカンダリ圧(Sec圧)又はそれを調圧した油圧を出力し、非通電状態で油圧を出力しない特性を有するノーマルロー型である。インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bは、電子制御部36によって制御される。
次に、本発明の実施例7に係る流体伝動装置の油圧制御装置における電子制御部の通常の制御動作について説明する。
電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態のとき、オンオフソレノイドバルブ32からフェイルバルブ31の制御油室に油圧を供給するように制御(オンオフソレノイドバルブ32を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bから油圧を出力するように制御(インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bを通電状態に制御)することで、セカンダリ圧(Sec圧)が油路33、フェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給され、インペラクラッチ13bを非係合にする。
一方、電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態でないとき、オンオフソレノイドバルブ32からフェイルバルブ31の制御油室に油圧を供給するように調圧制御(オンオフソレノイドバルブ32を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bからセカンダリ圧(Sec圧)を供給しないように制御(インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bを非通電状態に制御)することで、インペラクラッチ油圧室R3に油圧が供給されず、インペラクラッチ13bを係合にする。
次に、本発明の実施例7に係る流体伝動装置の油圧制御装置における構成部が故障した時の電子制御部の制御動作について説明する。
(1)オンオフソレノイドバルブ32が油圧を出力する状態(通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが縮んだ状態となり、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常の状態と変わらないため、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bを制御することで、インペラクラッチ13bの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13bを係合側に制御することで走行可能である。
(2)オンオフソレノイドバルブ32が油圧を出力しない状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが伸びた状態となり、フェイルバルブ31にて排出回路DLとインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(3)フェイルバルブ31についてスプリング31aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(1)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常の状態と変わらないため、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bを制御することで、インペラクラッチ13bの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13bを係合側に制御することで走行可能である。
(4)フェイルバルブ31についてスプリング31aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(2)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて排出回路DLとインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(5)インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bが油圧を発生する状態(通電状態)で故障した場合
この場合、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bが油圧を出力する状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているオンオフソレノイドバルブ32を非通電状態に制御することで、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続され、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(6)インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bが油圧を発生しない状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、電子制御部36がオンオフソレノイドバルブ32をどのように制御しても、インペラクラッチ油路24がフェイルバルブ31にて排出回路DL、又は、油圧を出力しないインペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bと接続した状態となり、インペラクラッチ油圧室R3に油圧が供給されないので、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(7)電子制御部36の電源が切れるような、電子部品が全て非通電となる故障をした場合
この場合、フェイルバルブ31に接続されているオンオフソレノイドバルブ32は非通電状態となり油圧を出力せず、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続され、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
実施例7によれば、実施例5と同様に、油圧制御装置のどの構成部が故障しても、確実にインペラクラッチ13bを係合させることができるので、走行不能を回避でき、安全性の向上を図ることができる。
本発明の実施例8に係る流体伝動装置の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図8は、本発明の実施例8に係る流体伝動装置の油圧制御装置を模式的に示した構成図である。なお、図8の油圧回路はインペラクラッチに関するもののみ示している。
実施例8は、実施例5の油圧回路構成の変形例であり、インペラクラッチ13bが単板型である。実施例5では、インペラクラッチ制御バルブ(図5の34)の制御油室にオンオフソレノイドバルブ(図5の35)を接続してオンオフソレノイドバルブ(図5の35)の油圧制御により油路(図5の33)に接続される油路を切り替え、かつ、フェイルバルブ(図5の31)の制御油室にリニアソレノイドバルブ(図5の32)を接続してリニアソレノイドバルブ(図5の32)の油圧制御によりフェイルバルブ(図5の31)の油路を切り替える構成となっているが、実施例8では、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bの油圧制御により油路33に供給される油圧を制御可能にし、かつ、フェイルバルブ31の制御油室に油圧が一定のモジュレータ圧(Mod圧)供給源が接続され、フェイルバルブ31のスプリング31aを収容するスプリング室にライン圧リニアソレノイドバルブ37が接続され、ライン圧リニアソレノイドバルブ37の油圧制御によりフェイルバルブ31の油路を切り替える構成にしたものである。その他の構成は、実施例5と同様である。なお、フェイルバルブ31及びライン圧リニアソレノイドバルブ37は、実施例6のフェイルバルブ(図6の31)及びライン圧リニアソレノイドバルブ(図6の37)の構成と同様である。また、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bは、実施例7のセカンダリ圧リニアソレノイドバルブ(図7の38b)の構成と同様である。ここで、モジュレータ圧(Mod圧)は、オイルポンプで吐き出された油圧(ライン圧)を減圧調整した油圧である。
次に、本発明の実施例8に係る流体伝動装置の油圧制御装置における電子制御部の通常の制御動作について説明する。
電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態のとき、ライン圧リニアソレノイドバルブ37からフェイルバルブ31のスプリング室に油圧を供給しないように制御(ライン圧リニアソレノイドバルブ37を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bから油圧を供給するように制御(インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bを通電状態に制御)することで、セカンダリ圧(Sec圧)が油路33、フェイルバルブ31、及びインペラクラッチ油路24を通じてインペラクラッチ油圧室R3に供給され、インペラクラッチ13bを非係合にする。
一方、電子制御部36は、エンジンがアイドリング状態でないとき、ライン圧リニアソレノイドバルブ37からフェイルバルブ31のスプリング室に油圧を供給しないように制御(ライン圧リニアソレノイドバルブ37を通電状態に制御)してインペラクラッチ油路24と油路33を接続し、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bから油圧を供給しないように制御(インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bを非通電状態に制御)することで、インペラクラッチ油圧室R3に油圧が供給されず、インペラクラッチ13bを係合にする。
次に、本発明の実施例8に係る流体伝動装置の油圧制御装置における構成部が故障した時の電子制御部の制御動作について説明する。
(1)ライン圧リニアソレノイドバルブ37が油圧を出力する状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが伸びた状態となり、フェイルバルブ31にて排出回路DLとインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(2)ライン圧リニアソレノイドバルブ37が油圧を出力しない状態(通電状態)で故障した場合
この場合、フェイルバルブ31はスプリング31aが縮んだ状態となり、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常状態と変わらないため、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bを制御することで、インペラクラッチ13bの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13bを係合側に制御することで走行可能である。
(3)フェイルバルブ31についてスプリング31aが縮んだ状態で故障した場合
この場合、上記(2)の状態と同様に、フェイルバルブ31にて油路33とインペラクラッチ油路24が接続された通常の状態と変わらないため、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bを制御することで、インペラクラッチ13bの係合/非係合を制御することができ、インペラクラッチ13bを係合側に制御することで走行可能である。
(4)フェイルバルブ31についてスプリング31aが伸びた状態で故障した場合
この場合、上記(1)の状態と同様に、フェイルバルブ31はスプリング31aが伸びた状態となり、フェイルバルブ31にて排出回路DLとインペラクラッチ油路24が接続されるので、電子制御部36による制御はできないが、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(5)インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bが油圧を発生する状態(非通電状態)で故障した場合
この場合、電子制御部36は、インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bが油圧を出力する状態を検知したら、フェイルバルブ31に接続されているライン圧リニアソレノイドバルブ37を非通電状態に制御することで、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続され、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(6)インペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bが油圧を発生しない状態(通電状態)で故障した場合
この場合、電子制御部36がライン圧リニアソレノイドバルブ37をどのように制御しても、インペラクラッチ油路24がフェイルバルブ31にて排出回路DL、又は、油圧を出力しないインペラクラッチリニアソレノイドバルブ38bと接続した状態となり、インペラクラッチ油圧室R3に油圧が供給されないので、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
(7)電子制御部36の電源が切れるような、電子部品が全て非通電となる故障をした場合
この場合、フェイルバルブ31に接続されているライン圧リニアソレノイドバルブ37は非通電状態となり最大圧を出力し、フェイルバルブ31にてインペラクラッチ油路24と排出回路DLが接続され、インペラクラッチ油圧室R3の油圧がインペラクラッチ油路24及びフェイルバルブ31を通じて排出回路DLに排出され、インペラクラッチ13bが係合し、走行可能である。
実施例8によれば、実施例5と同様に、油圧制御装置のどの構成部が故障しても、確実にインペラクラッチ13bを係合させることができるので、走行不能を回避でき、安全性の向上を図ることができる。
本発明の実施例9に係る流体伝動装置の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図9は、本発明の実施例9に係る流体伝動装置の油圧制御装置に適用可能なトルクコンバータの変形例を模式的に示した構成図であり、(A)単板型ロックアップクラッチ・多板型インペラクラッチのトルクコンバータ、及び(B)単板型ロックアップクラッチ・単板型インペラクラッチのトルクコンバータである。
実施例1〜8では、多板型のロックアップクラッチ(図1〜図8の15a)に対応した流体伝動装置の油圧制御装置を説明したが、実施例9は、実施例1〜8に係る流体伝動装置の油圧制御装置において置換可能な単板型のロックアップクラッチ15bを有する流体伝動装置(トルクコンバータ10)の構成を示したものである。図9(A)のトルクコンバータ10は、多板型インペラクラッチ用の実施例1〜4に置換可能なトルクコンバータであり、図9(B)のトルクコンバータ10は、単板型インペラクラッチ用の実施例5〜8に置換可能なトルクコンバータである。
図9(A)、(B)のトルクコンバータ10は、ポンプインペラ12とタービンランナ14の回転数差が小さいときに、それらを直結して動力源(例えばエンジン)とタービンランナ14の回転数差をなくす単板型のロックアップクラッチ15bを有する。ロックアップクラッチ15bは、係合することでコンバータシェル11の回転動力をタービンランナ14に伝達する。ロックアップクラッチ15bは、タービンランナ14と一体回転する部材に固定された単板型のクラッチ板を有し、流体伝動室R1の油圧がロックアップクラッチ油圧室R2の油圧より高いときにクラッチ板がコンバータシェル11の内壁面に圧接して摩擦係合することで係合状態となり、ロックアップクラッチ油圧室R2の油圧が流体伝動室R1の油圧より高いときにクラッチ板がコンバータシェル11から離れて相対回転可能になることで非係合状態となる。なお、流体伝動室R1は、ロックアップオン油路29を通じて油圧が制御されており、ロックアップクラッチ油圧室R2は、ロックアップオフ油路28を通じて油圧が制御されている。その他の構成は、実施例1〜8のトルクコンバータの構成と同様である。
実施例9によれば、実施例1〜8と同様な効果を奏する。また、流体伝動装置のロックアップクラッチ15bが単板型であれば3本の油路で、ロックアップクラッチの制御、流体伝動、インペラクラッチの制御が可能であり、特許文献1の図4と同じ油路本数で構成が可能なため、構成部品の点数の増加を抑えることが可能である。なお、実施例1〜8のようにロックアップクラッチ(図1〜図8の15a)が多板型であれば4本の油路で、構成部品の点数が増えるが高トルクに対応できるなどの優位点がある。
本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施例ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
1 エンジン出力軸
2 変速機入力軸
3 変速機ケース
10 トルクコンバータ(流体伝動装置)
11 コンバータシェル
12 ポンプインペラ
13a インペラクラッチ(多板型)
13b インペラクラッチ(単板型)
14 タービンランナ
15a ロックアップクラッチ(多板型)
15b ロックアップクラッチ(単板型)
16 ステータ
17 ワンウェイクラッチ
18 ステータシャフト
21 ロックアップクラッチ油路
22 入口側油路
23 出口側油路
24 インペラクラッチ油路
25 アキュムレータ
26 オリフィス
27 チェックボール弁
28 ロックアップオフ油路
29 ロックアップオン油路
31 フェイルバルブ
31a スプリング
32 オンオフソレノイドバルブ(第1ソレノイドバルブ)
33 油路
34 インペラクラッチ制御バルブ(制御バルブ)
34a スプリング
35 オンオフソレノイドバルブ(第3ソレノイドバルブ)
36 電子制御部
37 ライン圧リニアソレノイドバルブ(第2ソレノイドバルブ)
38a インペラクラッチリニアソレノイドバルブ(制御バルブ、第4ソレノイドバルブ)
38b インペラクラッチリニアソレノイドバルブ(制御バルブ、第5ソレノイドバルブ)
R1 流体伝動室
R2 ロックアップクラッチ油圧室
R3 インペラクラッチ油圧室(油圧室)

Claims (11)

  1. 回転するポンプインペラからのオイルを受けてタービンランナが回転するとともに、前記ポンプインペラを動力源から切り離し可能な多板型のインペラクラッチを有し、油圧室に対して油圧を供給することにより前記インペラクラッチが係合するように構成された流体伝動装置の油圧制御装置であって、
    前記油圧室に供給する油圧を制御する制御バルブと、
    前記油圧室と前記制御バルブとの間の油路に配設されるとともに、前記油圧室と前記制御バルブ又は油圧供給源との間を接続するように切り替え可能なフェイルバルブと、
    前記制御バルブ及び前記フェイルバルブの動作を制御する電子制御部と、
    を備え、
    前記油圧室は、前記制御バルブ、前記フェイルバルブ、及び前記電子制御部のうち少なくとも1つが故障したとき、前記油圧供給源に接続されることを特徴とする流体伝動装置の油圧制御装置。
  2. 前記フェイルバルブに接続されるとともに、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力し、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない第1ソレノイドバルブを備え、
    前記油圧室は、前記第1ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されたときに前記制御バルブに接続され、かつ、前記第1ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されていないときに前記油圧供給源に接続され、
    前記電子制御部は、前記制御バルブが油圧を出力しない状態で故障したときに、前記油圧室が前記油圧供給源に接続されるように、前記第1ソレノイドバルブの動作を制御することを特徴とする請求項1記載の流体伝動装置の油圧制御装置。
  3. 前記フェイルバルブに接続されるとともに、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない又は減圧して出力し、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力する第2ソレノイドバルブを備え、
    前記油圧室は、前記第2ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されたときに前記油圧供給源に接続され、前記第2ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されていないときに前記制御バルブに接続され、
    前記電子制御部は、前記制御バルブが油圧を出力しない状態で故障したときに、前記油圧室が前記油圧供給源に接続されるように、前記第2ソレノイドバルブの動作を制御することを特徴とする請求項1記載の流体伝動装置の油圧制御装置。
  4. 前記制御バルブに接続されるとともに、通電時において前記制御バルブに油圧を出力し、非通電時において前記制御バルブに油圧を出力しない第3ソレノイドバルブを備え、
    前記フェイルバルブは、前記第3ソレノイドバルブから前記制御バルブに油圧が供給されたときに前記油圧供給源に接続され、かつ、前記第3ソレノイドバルブから前記制御バルブに油圧が供給されていないときに排出油路に接続され、
    前記電子制御部は、前記インペラクラッチを係合させるときに、前記油圧室が前記油圧供給源に接続されるように、前記第3ソレノイドバルブの動作を制御することを特徴とする請求項1記載の流体伝動装置の油圧制御装置。
  5. 前記制御バルブは、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない又は減圧して出力し、かつ、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力する第4ソレノイドバルブであり、
    前記電子制御部は、前記インペラクラッチを係合させるときに、前記第4ソレノイドバルブから前記油圧室に油圧が供給されるように、前記第4ソレノイドバルブの動作を制御することを特徴とする請求項1記載の流体伝動装置の油圧制御装置。
  6. 回転するポンプインペラからのオイルを受けてタービンランナが回転するとともに、前記ポンプインペラを動力源から切り離し可能な単板型のインペラクラッチを有し、油圧室に対して油圧を供給しないことにより前記インペラクラッチが係合するように構成された流体伝動装置の油圧制御装置であって、
    前記油圧室に供給する油圧を制御する制御バルブと、
    前記油圧室と前記制御バルブとの間の油路に配設されるとともに、前記油圧室と前記制御バルブ又は排出油路との間を接続するように切り替え可能なフェイルバルブと、
    前記制御バルブ及び前記フェイルバルブの動作を制御する電子制御部と、
    を備え、
    前記油圧室は、前記制御バルブ、前記フェイルバルブ、及び前記電子制御部のうち少なくとも1つが故障したとき、前記排出油路に接続されることを特徴とする流体伝動装置の油圧制御装置。
  7. 前記フェイルバルブに接続されるとともに、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力し、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない第1ソレノイドバルブを備え、
    前記油圧室は、前記第1ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されたときに前記制御バルブに接続され、かつ、前記第1ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されていないときに前記排出油路に接続され、
    前記電子制御部は、前記制御バルブが油圧を出力する状態で故障したときに、前記油圧室が前記排出油路に接続されるように、前記第1ソレノイドバルブの動作を制御することを特徴とする請求項6記載の流体伝動装置の油圧制御装置。
  8. 前記フェイルバルブに接続されるとともに、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない又は減圧して出力し、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力する第2ソレノイドバルブを備え、
    前記油圧室は、前記第2ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されたときに前記排出油路に接続され、前記第2ソレノイドバルブから前記フェイルバルブに油圧が供給されていないときに前記制御バルブに接続され、
    前記電子制御部は、前記制御バルブが油圧を出力する状態で故障したときに、前記油圧室が前記排出油路に接続されるように、前記第2ソレノイドバルブの動作を制御することを特徴とする請求項6記載の流体伝動装置の油圧制御装置。
  9. 前記制御バルブに接続されるとともに、通電時において前記制御バルブに油圧を出力し、非通電時において前記制御バルブに油圧を出力しない第3ソレノイドバルブを備え、
    前記フェイルバルブは、前記第3ソレノイドバルブから前記制御バルブに油圧が供給されたときに前記排出油路に接続され、かつ、前記第3ソレノイドバルブから前記制御バルブに油圧が供給されていないときに油圧供給源に接続され、
    前記電子制御部は、前記インペラクラッチを係合させるときに、前記油圧室が前記排出油路に接続されるように、前記第3ソレノイドバルブの動作を制御することを特徴とする請求項6記載の流体伝動装置の油圧制御装置。
  10. 前記制御バルブは、非通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力しない又は減圧して出力し、かつ、通電時において前記フェイルバルブに油圧を出力する第5ソレノイドバルブであり、
    前記電子制御部は、前記インペラクラッチを係合させるときに、前記第5ソレノイドバルブから前記油圧室に油圧を供給しないように、前記第5ソレノイドバルブの動作を制御することを特徴とする請求項6記載の流体伝動装置の油圧制御装置。
  11. 前記流体伝動装置は、前記タービンランナを前記動力源から直結可能な多板型又は単板型のロックアップクラッチを有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一に記載の流体伝動装置の油圧制御装置。
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