JP2007177868A - 多段変速機用油圧装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】必要以上の作動油が多段変速機に供給されるのを防止する。
【解決手段】第1ポンプ21は、第1作動油ラインP1を介して、多段変速機1に常時接続され、第2ポンプ22は、接続先切替手段122を介して、第1作動油ラインP1または第2作動油ラインP2のいずれかに接続される。作動油圧力制御手段110は、変速制御手段100により選択された速度段に応じて、圧力調整手段111に制御信号を出力し、第1作動油ラインP1の圧力を調整する。作動油流量制御手段120は、高回転高温度の運転領域の場合、接続先切替手段122を介して、第2ポンプ22を第2作動油ラインP2に接続させ、必要以上の作動油が多段変速機1に供給されるのを防止する。潤滑油流量制御手段130は、選択された速度段に応じて、トルクコンバータ2から多段変速機1の潤滑油回路に供給される潤滑油の流量を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】第1ポンプ21は、第1作動油ラインP1を介して、多段変速機1に常時接続され、第2ポンプ22は、接続先切替手段122を介して、第1作動油ラインP1または第2作動油ラインP2のいずれかに接続される。作動油圧力制御手段110は、変速制御手段100により選択された速度段に応じて、圧力調整手段111に制御信号を出力し、第1作動油ラインP1の圧力を調整する。作動油流量制御手段120は、高回転高温度の運転領域の場合、接続先切替手段122を介して、第2ポンプ22を第2作動油ラインP2に接続させ、必要以上の作動油が多段変速機1に供給されるのを防止する。潤滑油流量制御手段130は、選択された速度段に応じて、トルクコンバータ2から多段変速機1の潤滑油回路に供給される潤滑油の流量を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、多段変速機に作動油を供給するための油圧装置に関し、特に、速度段毎に異なるクラッチ保持圧が設定されている多段変速機に作動油を供給するための油圧装置に関する。
例えば、ダンプトラック等の車両には、自動的に変速段(速度段)を切り替えるための自動変速装置が搭載されることがある。ここで、特許文献1(例えば段落0022から0023、図1、図2参照)には、複数のクラッチ(摩擦係合装置)を選択的に結合・開放することにより遊星歯車機構を操作して変速を行う多段変速機構と、それぞれのクラッチへ作動油を給排しかつその作動油の調圧を行なう油圧制御装置とが開示されている。
特開2001−74130号公報
前記文献に記載の技術では、クラッチを結合状態に保持するのに必要な作動油圧(クラッチ保持圧)が、クラッチ毎にそれぞれ異なる。即ち、低速段で用いられるギアに対応するクラッチほど、より大きいトルクが結合状態で加わるので、より高いクラッチ保持圧が必要となる。
従来、オイルポンプから吐出された作動油の圧力は、まず、メインリリーフバルブにより、全クラッチが必要とする保持油圧中の最高値よりも若干高い値に設定されたメイン圧に調整される。その後、各クラッチへ供給される作動油圧は、各クラッチに対応した比例制御バルブにより、各クラッチの保持油圧に対応した適切なローカル圧にそれぞれ調整される。
しかし、比較的に低いローカル油圧で十分であるクラッチのみが結合状態にあるとき(即ち、比較的に高速な速度段が選択されているとき)には、作動油のメイン圧は必要以上に高いことになり、その高いメイン圧から低いローカル圧へ油圧を落とすための損失が大きい。
また、オイルポンプとしては、コスト上の制約から、ギアポンプが使用されることが多いが、ギアポンプの吐出油量は、これを駆動するエンジンの回転数により変化する。そのため、アイドリング回転のときに必要な吐出油量が確保できる十分なサイズのポンプが採用される。
しかし、エンジン回転数がより高速であるときには、必要以上に多い油量がオイルポンプから吐出されることになる。エンジン高回転時に生じる余分の作動油は、全て上記メインリリーフバルブから余り油として排出され、トルクコンバータの油圧回路や変速機の潤滑油回路のような低圧負荷回路へ供給されることなる。従って、エンジン高回転時において、メインリリーフバルブでの圧損分の損失が大きい。
また、上述のように、メインリリーフバルブから余り油として出た低圧の作動油の一部は、変速機の潤滑油回路へも供給される。変速機で現在選択されている速度段により、作動するギアの数は異なり、その作動ギア数に応じて必要な潤滑油量も異なる。一般に、作動ギア数が少ないほど、必要な潤滑油量は少ないが、従来、潤滑油量は、全ての速度段の中の最大の必要油量に基づいて設定されている。そのため、比較的に少ない潤滑油量しか必要としない速度段が選択されているときには、余分な潤滑油量分の損失がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、無駄な圧油供給による損失を低減できるようにした多段変速機用油圧装置を提供することにある。
本発明に従う多段変速機用油圧装置は、多段変速機に作動油を供給する多段変速機用油圧装置であって、多段変速機は、複数の速度段にそれぞれ異なるクラッチ保持圧が設定されており、与えられた制御信号に応じて、ポンプから多段変速機に供給される作動油の圧力を調整する圧力調整手段と、各速度段のうち選択された速度段に応じて、圧力調整手段に制御信号を与えることにより、選択された速度段のクラッチ保持圧に応じた圧力で、多段変速機に作動油を供給させる作動油圧力制御手段と、を備える。
本発明の実施形態では、ポンプは、多段変速機に接続される第1ポンプと、接続先切替手段を介して多段変速機に接続される第2ポンプとを備えて構成され、さらに、多段変速機へ供給される作動油の流量を制御するための作動油流量制御手段を備え、作動油流量制御手段は、運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて、予め設定された所定の運転領域にあるか否かを判定し、所定の運転領域にあると判定した場合は、第2ポンプと多段変速機との接続を解除させ、所定の運転領域以外の運転領域にあると判定した場合は、接続先切替手段を介して第2ポンプを多段変速機に接続させる。
本発明の実施形態では、さらに、多段変速機への潤滑油供給を制御するための潤滑油流量制御手段を備え、潤滑油流量制御手段は、選択された速度段に応じて、多段変速機へ供給する潤滑油の量を制御する。
本発明の実施形態では、トルクコンバータを備えた多段変速機に作動油を供給する多段変速機用油圧装置であって、多段変速機は、複数の速度段にそれぞれ異なるクラッチ保持圧が設定されており、第1作動油ラインを介して多段変速機に接続され、作動油を吐出する第1ポンプと、第1作動油ラインを介して多段変速機に接続されるか、または、第2作動油ラインを介してトルクコンバータに接続され、作動油を吐出する第2ポンプと、入力される制御信号に基づいて、第2ポンプを第1作動油ラインまたは第2作動油ラインのいずれか一方に接続させる接続先切替手段と、第1作動油ラインの圧力を調整する圧力調整手段と、各速度段のうち選択された速度段が予め設定された低圧制御用の速度段である場合には、圧力調整手段に制御信号を与えることにより、第1作動油ラインの圧力を低下させ、選択された速度段が予め設定された高圧制御用の速度段である場合には、圧力調整手段に制御信号を与えることにより、第1作動油ラインの圧力を増加させる作動油圧力制御手段と、運転状態を検出する運転状態検出手段と、運転状態検出手段により検出された運転状態が所定の高回転かつ高温度の運転領域を示す場合は、接続先切替手段を介して、第2ポンプを第2作動油ラインに接続させ、検出された運転状態が所定の高回転かつ高温度領域以外の運転領域を示す場合は、接続先切替手段を介して、第2ポンプを第1作動油ラインに接続させる作動油流量制御手段と、トルクコンバータから排出された作動油を多段変速機の潤滑油回路に潤滑油として供給するための潤滑油ラインと、潤滑油ラインの流量を調整する流量調整手段と、選択された速度段が予め設定された速度段である場合は、流量調整手段に制御信号を与えることにより、潤滑油ラインを流れる潤滑油の量を低下させる潤滑油流量制御手段と、を備える。
図1は、多段変速機用油圧装置(以下、「油圧装置」と略記する場合がある)10の機能構成を模式的に示す構成説明図である。この油圧装置10は、車両の多段変速機(図中「TM」と略記する場合がある)1へ作動油および潤滑油を供給すると共に、トルクコンバータ2(図中「TC」と略記する場合がある)へ作動油を供給するものである。
多段変速機1は、複数のクラッチを選択的に結合・開放することにより、遊星歯車機構を操作して変速を行うように構成されている。その具体的構成は公知であるから、これ以上の説明は省略する。
しかし、本実施形態では、多段変速機1の遊星歯車機構は、7つの変速ギア、即ち、前進用の「ハイ」、「ロー」、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」の6つのギアと、後進用の1つのギアとを有するものとする。そして、これら7つの変速ギアを選択するための7つのクラッチと、トルクコンバータのロックアップを行うための1つのクラッチとを合わせた、合計8つのクラッチが多段変速機1に組み込まれているものとする。なお、各クラッチそれ自体と、各クラッチを結合・開放させるための油圧アクチュエータ(例えば油圧ピストン)等とを合わせたモジュールを「クラッチパック」と呼ぶ。従って、本実施形態の多段変速機1には8つのクラッチパックが組み込まれている。
この油圧装置10は、例えば、第1ポンプ21及び第2ポンプ22と、変速制御手段100と、作動油圧力制御手段110と、圧力調整手段111と、作動油流量制御手段120と、運転状態検出手段121と、接続先切替手段122と、潤滑油流量制御手段130と、流量調整手段131とを備えて構成することができる。これら各部の具体的一例については、さらに後述するが、それぞれの機能を先に簡単に説明する。まず、変速制御手段100は、例えば、ユーザの指示や車両の運転状態に基づいて、ギアの結合及び開放を制御するものである。
次に、本実施形態では、それぞれ例えばギアポンプとして構成される複数のポンプ21,22を備えている。即ち、従来は、単一の大型ポンプによって必要な作動油流量を確保していたが、本実施形態では、複数のポンプ21,22に分割して、必要な流量を得るようにしている。
第1ポンプ21は、第1作動油ラインP1を介して、多段変速機1に常時接続されており、多段変速機1に作動油を供給する。第1作動油ラインP1の圧力は、例えば、リリーフ弁として構成される圧力調整手段111により調整される。圧力調整手段111からの余り油は、第2作動油ラインP2を介して、トルクコンバータ2に供給される。
第2ポンプ22は、例えば、流量切替弁として構成される接続先切替手段122を介して、第1作動油ラインP1または第2作動油ラインP2のいずれか一方に接続される。第2ポンプ22が第1作動油ラインP1に接続される場合、第1作動油ラインP1には、第1ポンプ21及び第2ポンプ22からの作動油がそれぞれ流入し、この作動油は、多段変速機1に供給される。即ち、この場合、第1ポンプ21を、第2ポンプ22がアシストする状態となっている。これに対し、第2ポンプ22が第2作動油ラインP2に接続される場合、第1作動油ラインP1には、第1ポンプ21から吐出された作動油のみが流れ込み、第2作動油ラインP2には、第2ポンプ22から吐出された作動油及び圧力調整手段111からの余り油がそれぞれ流入する。トルクコンバータ2は、多段変速機1よりも低圧で作動する油圧回路を備えるため、第2ポンプ22の負荷は軽くなる。
作動油圧力制御手段110は、変速制御手段100により選択された速度段に応じて、圧力調整手段111に制御信号を出力することにより、第1作動油ラインP1の圧力(以下、メイン圧とも呼ぶ)を、選択された速度段に応じた値に調整させる(詳細は、メイン圧制御として後述)。例えば、作動油圧力制御手段110は、選択された速度段が低速である場合にはメイン圧が高くなるように、選択された速度段が高速である場合にはメイン圧が低くなるように、圧力調整手段111に制御信号を出力する。これにより、より高速の速度段が選択されている場合に、選択されているクラッチの保持油圧に対応したメイン圧を得ることができ、損失を低減させることができる。
次に、作動油流量制御手段120は、車両の運転状態に基づいて接続先切替手段122に制御信号を出力することにより、第2ポンプ22の接続先を、第1作動油ラインP1または第2作動油ラインP2のいずれかに切り替えさせるものである(詳細は、メイン流量制御として後述)。運転状態検出手段121は、例えば、作動油の温度やエンジン回転数を検出する。作動油流量制御手段120は、所定値以上の高回転かつ高温度の運転領域にある場合、接続先切替手段122を介して、第2ポンプ22を第2作動油ラインP2に接続させる。作動油流量制御手段120は、それ以外の運転領域(低回転領域または低温度領域)にある場合、接続先切替手段122を介して、第2ポンプ22を第1作動油ラインP1に接続させる。
これにより、高回転かつ高温度の運転領域においては、第2ポンプ22は、第1作動油ラインP1から切り離され、トルクコンバータ2に直接的に接続される。このため、第2ポンプ22は、より低圧の作動油をトルクコンバータ2に供給する。従って、高回転かつ高温度の運転領域において、必要以上の作動油が多段変速機1に供給されるのを防止し、損失を低減させることができる。
次に、潤滑油流量制御手段130は、変速制御手段100により選択された速度段に応じて、トルクコンバータ2から多段変速機1の潤滑油回路に供給される潤滑油の流量を制御するものである(詳細は、潤滑油流量制御として後述)。
トルクコンバータ2から排出された作動油は、潤滑油ラインP3を介して、多段変速機1の潤滑油回路に供給される。この潤滑油ラインP3には、例えば、絞り弁のように構成される流量調整手段131が設けられている。潤滑油流量制御手段130は、変速制御手段100により選択された速度段に応じて、潤滑油ラインP3を流れる潤滑油の流量を調整する。即ち、例えば、潤滑油流量制御手段130は、高速の速度段が選択された場合、流量調整手段131に制御信号を出力し、潤滑油の流量を低下させる。これにより、選択された速度段に対応するギアの組合せが必要とする潤滑油を、多段変速機1の潤滑油回路に供給することができ、余分な潤滑油供給を防止して損失を低減できる。
以下、本実施形態のより詳細な構成を図2〜図6を参照しながら説明する。まず、図2は、多段変速機用油圧装置10の一例を示す油圧回路図である。この油圧装置10は、それぞれ後述するように、ポンプ部20と、作動油回路部30と、潤滑油回路部40と、変速機制御部50とを備えている。
ポンプ部20は、2つのオイルポンプ、即ち、第1ポンプ21及び第2ポンプ22を有する。これら第1ポンプ21,第2ポンプ22は、それぞれ例えばギアポンプとして構成されている。各ポンプ21,22は、エンジン3の回転力によって駆動軸23が回転することにより、タンクから吸い込んだ作動油をそれぞれ吐出する。
作動油回路部30は、例えば、流量切替弁31と、メインリリーフ弁32と、副リリーフ弁33と、パイロット圧を調整するためのソレノイド弁34,36と、パイロット圧リリーフ弁35,37と、チェック弁38と、各ラインP31〜P38とを備えて構成することができる。
メイン作動油ラインP31は、変速機コントロールバルブ群51に作動油を供給するための管路である。このメイン作動油ラインP31には、第1ポンプ21の吐出口から来るメイン吐出油ラインP21が接続されている。メイン作動油ラインP31には、さらに、流量切替弁31の第1出口から来る枝ラインP34も接続されており、この流量切替弁31の入口には、第2ポンプ22の吐出口から来る副吐出油ラインP22が接続されている。従って、メイン作動油ラインP31には、第1ポンプ21及び第2ポンプ22からそれぞれ吐出される作動油が供給され得る。但し、後述のように、所定の運転領域にある場合、メイン作動油ラインP31には、第1ポンプ21からの作動油のみが流入するようになっている。
メイン作動油ラインP31には、メインリリーフ弁32が接続されている。メインリリーフ弁32は、メイン作動油ラインP31の作動油圧(メイン油圧)を所定のメインリリーフ圧に調整するものである。メイン作動油ラインP31でメインリリーフ圧に調整された作動油は、上述した8つのクラッチパックを選択的に操作するための変速機コントロールバルブ群51に供給される。
メインリリーフ弁32は、メイン圧制御用のパイロット圧ラインP35のパイロット圧に応じて、そのメインリリーフ圧が複数段階で変化する。パイロット圧ラインP35には、メイン作動油ラインP31の圧力が絞り等で減圧されて供給される。パイロット圧ラインP35には、タンクに延びる圧逃がしラインP36が接続されており、この圧逃がしラインP36の途中には、パイロット圧調整用のソレノイド弁34が設けられている。また、圧逃がしラインP36には、パイロット圧を所定圧に調整するためのパイロット圧リリーフ弁35が設けられている。
ソレノイド弁34は、後述のように、変速機コントローラ52からの制御信号に応じて、開閉する。ソレノイド弁34が開弁すると、適度に油圧を下げるための絞りを介してパイロット圧ラインP35がタンクに接続される。これにより、メインリリーフ圧が調整されて、パイロット圧は、所定の圧力に保持される。これに対し、変速機コントローラ52からの制御信号に応じて、ソレノイド弁34が閉弁すると、パイロット圧ラインP35のパイロット圧が上昇し、メインリリーフ圧が低圧に設定される。これにより、メイン圧は低下する。
副作動油ラインP32は、メインリリーフ弁32の余り油の出口と潤滑油ラインP41とを接続している。副作動油ラインP32には、流量切替弁31の第2出口から来る枝ラインP33も接続される。副作動油ラインP32は、トルクコンバータ2や潤滑油回路43の比較的低圧な回路に作動油を供給するための管路である。
副作動油ラインP32には、副リリーフ弁33が設けられている。副リリーフ弁33は、副作動油ラインP32の作動油圧を、トルクコンバータ2の作動油圧に適した所定の副リリーフ油圧(メインリリーフ圧より低い値)に調整するものである。副作動油ラインP32で副リリーフ圧に調整された作動油は、トルクコンバータ2に供給される。
流量切替弁31は、例えば、3ポート2位置の油圧パイロット式切替弁として構成されており、第2ポンプ22の接続先をメイン作動油ラインP31または副作動油ラインP32のいずれかに切り替えるものである。流量切替弁31が切替位置(a)に切り替わっている場合、第2ポンプ22は、ラインP34を介して、メイン作動油ラインP31に接続される。流量切替弁31が切替位置(b)に切り替わっている場合、第2ポンプ22は、副作動油ラインP32に接続される。
流量切替弁31は、作動油流量制御用のパイロット圧ラインP38の圧力に応じて、切り替わる。このパイロット圧ラインP38は、上述したパイロット圧ラインP35と枝パイロット圧ラインP37を介して、接続されている。このパイロット圧ラインP38には、メイン圧が絞り等で減圧されて供給される。
パイロット圧ラインP38には、パイロット圧調整用のソレノイド弁36及びパイロット圧リリーフ弁37がそれぞれ設けられている。このソレノイド弁36は、上述のソレノイド弁34と同様に、変速機コントローラ52からの制御信号に応じて、開閉する。
ソレノイド弁36が開弁すると、パイロット圧ラインP38は適度な絞りを介してタンクに接続され、パイロット圧が低下する。これにより、流量切替弁31は、そのバネ力により、切替位置(a)に切り替わり、第2ポンプ22を第1作動油ラインP31に接続させる。ソレノイド弁36が閉弁すると、パイロット圧ラインP38のパイロット圧が上昇し、流量切替弁31は、バネ力に抗して切替位置(b)に切り替わる。これにより、第2ポンプ22は、第2作動油ラインP32に接続される。
チェック弁38は、メイン吐出油ラインP21と副吐出油ラインP22とを接続するようにして、流量切替弁31の上流側に設けられている。このチェック弁38は、副吐出油ラインP22からメイン吐出油ラインP21へ向かう作動油の流れのみを許可し、逆向きの流れを阻止する。通常の場合、メイン作動油ラインP31の圧力の方が副作動油ラインP32の圧力よりも高いため、チェック弁38は閉弁状態となっている。メイン圧の方が低下した場合、チェック弁38は開弁し、第2ポンプ22から吐出された作動油がメイン作動油ラインP31に供給される。
潤滑油回路部40の構成を説明する。副リリーフ弁33からの余り油は、潤滑油回路部40の潤滑油ラインP41に、多段変速機1の潤滑油として供給される。また、トルクコンバータ2から排出ラインP4に排出された作動油は、リターダ(湿式多板式ブレーキ)4に冷却油として供給される。リターダ4を通った作動油は、オイルクーラ5で冷却された後に、潤滑油ラインP41に流入する。
潤滑油ラインP41には、潤滑油リリーフ弁41及び流路径切替弁42がそれぞれ設けられている。潤滑油リリーフ弁41は、潤滑油の圧力を所定圧に調整するものである。流路径切替弁42は、潤滑油ラインP41の流路径を複数段階で制御するものである。潤滑油ラインP41の潤滑油は、流路径切替弁42を通った後に、多段変速機1の潤滑油回路43に供給される。
流路径切替弁42は、例えば、2ポート2位置の油圧制御式切替弁として構成されており、流路径制御用のパイロット圧ラインP42のパイロット圧に応じて、切替位置(a)と切替位置(b)との間で切り替わるようになっている。
パイロット圧ラインP42は、枝パイロット圧ラインP37を介して、メイン作動油ラインP31に接続されており、絞り等で減圧されたパイロット圧を流路径切替弁42に供給する。パイロット圧ラインP42には、パイロット圧調整用のソレノイド弁44が設けられている。
ソレノイド弁44は、変速機コントローラ52からの制御信号に応じて、開閉する。ソレノイド弁44が開弁すると、パイロット圧ラインP42は適度な絞りを介して、タンクに接続され、パイロット圧が所定値に保持される。この状態では、流路径切替弁42は、そのバネ力によって切替位置(b)に切り替わっており、潤滑油ラインP41の流路径は大きくなる。
ソレノイド弁44が閉弁すると、パイロット圧ラインP42のパイロット圧が上昇し、流路径切替弁42は、そのバネ力に抗して切替位置(a)に切り替わる。切替位置(a)では、流路径切替弁42の流路が絞られるため、潤滑油ラインP41の流路径が小さくなり、潤滑油回路43に供給される潤滑油の流量が少なくなる。
変速機制御部50の構成を説明する。変速機制御部50には、変速機コントロールバルブ群51と、変速機コントロールバルブ群51を制御するための変速機コントローラ52とが含まれる。
変速機コントローラ(以下「コントローラ」と略記)52は、例えば、マイクロプロセッサやメモリ等を備えたコンピュータ装置として構成され、予め記憶されたプログラムコードを読み出して実行することにより、後述の各制御処理を実現させる。コントローラ52は、例えば、車両の運転状態や運転者からの指示に応じて、変速機コントロールバルブ群51を操作し、クラッチパックを選択的に結合・開放させて変速ギアを選択する。これにより、適切な速度段が選択される。
図3に示すように、本実施形態では、前進だけでF1からF7(番号が上がるほど、より高速走行に適した速度段になる)の7つの速度段が用意されている。これらの速度段と上述した6つの前進用変速ギアとの関係が、図3に示されている。図3中の丸印は、その変速ギアが選択されたことを意味する。さらに、同図には、各変速ギアを選択するためのクラッチ保持圧も例示されている。
図3からわかるように、第1ギアと第2ギアのクラッチ保持圧が、他のギアに比較して格段に高い。そして、第1ギアおよび/または第2ギアが選択されるのは、F3以下の比較的低速の速度段の範囲だけであり、F4以上の比較的に高速の速度段の範囲では、第1ギアも第2ギアも選択されない。従って、多段変速機1が必要とするクラッチ保持圧は、F3以下の比較的低速の速度段が選択されたときには、比較的に高くなるが、F4以上の比較的に高速の速度段が選択されたときには、低くなる。
コントローラ52は、変速機コントロールバルブ群51を制御して速度段の選択を行なうだけでなく、選択した速度段に応じて、メイン作動油ラインP31の作動油圧、つまり、メインリリーフ圧を複数段階に変更するという制御(メイン圧制御)も行なう。
即ち、コントローラ52は、F3以下の比較的低速の速度段を選択したときには、メインリリーフ圧を、第1ギアおよび第2ギアのためのクラッチ保持圧(36.5kg/cm2と34kg/cm2)を確保するのに適した比較的に高い油圧(例えば37.5kg/cm2)に制御する。また、コントローラ52は、F4以上の比較的高速の速度段を選択したときには、メインリリーフ圧を、それ以外のギアのためのクラッチ保持圧(18.5kg/cm2以下)を確保するのに適した比較的低い油圧(例えば20.0kg/cm2)に制御する。
このメインリリーフ圧制御を行なうために、コントローラ52は、制御信号をソレノイド弁34に出力し、ソレノイド弁34を開弁または閉弁させる。上述のように、ソレノイド弁34の開弁または閉弁により、パイロット圧ラインP35のパイロット圧が変化し、メインリリーフ弁32のメインリリーフ圧が調整される。
図4のフローチャートを参照して、メイン圧制御を説明する。コントローラ52は、現在の選択された速度段を取得する(S11)。そして、コントローラ52は、選択された速度段が予め設定された所定の閾値Th1以上であるか否かを判定する(S12)。ここで、閾値Th1は、F4に設定されている。
コントローラ52は、F4以上の比較的高速の速度段を選択した場合(S12:YES)、ソレノイド弁34を通電させて閉弁させる(S13)。他方、コントローラ52は、F3以下の比較的高速の速度段を選択した場合(S12:NO)、ソレノイド弁34への通電を停止して開弁させる(S14)。
S13でソレノイド弁34が閉弁すると、メインリリーフ弁32のパイロット圧が所定の高い値に変化し、メインリリーフ圧(変速機へ供給される作動油のメイン圧)が所定の低い値(18.5kg/cm2以下)に設定される。
S14でソレノイド弁34が開弁すると、メインリリーフ弁32のパイロット圧が所定の低い値に変化し、メインリリーフ圧(メイン圧)が所定の高い値(例えば37.5kg/cm2)に設定される。このように、選択された速度段に応じて、メイン圧は制御される。常に必要なクラッチ保持圧に近い値にメイン圧を制御することにより、メイン圧が必要以上に高く設定されることにより生じる損失の問題が改善される。
コントローラ52は、上述のメイン圧制御に加えて、第1作動油ラインP31を流れる作動油の流量も制御する(メイン流量制御)。このために、コントローラ52には、油温センサ53,54及びエンジン回転数センサ55が、それぞれ接続されている。
一方の油温センサ53は、トルクコンバータ2の作動油流入口近傍に設けられており、トルクコンバータ2に流入する作動油の温度を検出する。他方の油温センサ54は、変速機コントロールバルブ群51の作動油流入口近傍に設けられており、変速機コントロールバルブ群51に流入する作動油の温度を検出する。各油温センサ53,54は、それぞれ油温を電気信号として、コントローラ52に出力する。エンジン回転数センサ55は、エンジン3の回転数を検出し、これを電気信号として、コントローラ52に出力する。
図5は、メイン流量制御のフローチャートを示す。コントローラ52は、各油温センサ53,54から油温をそれぞれ取得すると共に(S21)、エンジン回転数センサ55からエンジン回転数を取得する(S22)。
コントローラ52は、油温センサ53,54及びエンジン回転数センサ55からの検出信号に基づいて、車両の運転状態を判別する。図5の下側に示すように、多段変速機1が搭載される車両の運転状態は、複数の運転領域A1〜A4に分類可能である。
第1運転領域A1は、「所定の運転領域」に対応する。第1運転領域A1は、エンジン回転数が予め設定された所定回転数Ne1以上であって、かつ、油温が予め設定された所定温度T1以上の高負荷領域である。
第2運転領域A2は、エンジン回転数がNe1以上であるが、油温がT1未満の領域である。第3運転領域A3は、エンジン回転数がNe1未満であって、かつ、油温もT1未満の領域である。第4運転領域A4は、エンジン回転数がNe1未満であって、油温がT1以上の領域である。第3運転領域A3,第4運転領域A4は、例えば、低負荷領域と呼ぶこともできる。
コントローラ52は、現在の運転状態が所定の運転領域A1に入っていると判定した場合(S23:YES)、ソレノイド弁36に制御信号を出力して、流量切替弁31を切替位置(b)に切り替えさせる(S24)。これにより、第2ポンプ22は、第2作動油ラインP32を介して、トルクコンバータ2に接続される。第2ポンプ22から吐出された作動油は、トルクコンバータ2に直接的に供給される。即ち、第1作動油ラインP31には第1ポンプ21からの作動油が供給され、第2作動油ラインP32には第2ポンプ22からの作動油が供給される。
他方、コントローラ52は、所定の運転領域以外の運転領域(A2,A3,A4のいずれか)であると判定した場合(S23:NO)、ソレノイド弁36に制御信号を出力し、流量切替弁31を切替位置(a)に切り替えさせる(S25)。これにより、第2ポンプ22は、第1作動油ラインP31に接続され、第1ポンプ21及び第2ポンプ22からの作動油が、第1作動油ラインP31に供給される。
コントローラ52は、メイン圧制御及びメイン流量制御に加えて、潤滑油回路43に供給する潤滑油の量も制御する(潤滑油流量制御)。図6は、潤滑油流量制御のフローチャートである。
コントローラ52は、選択された速度段を取得し(S31)、この選択された速度段が予め設定された閾値Th2以上であるか否かを判定する(S32)。この閾値Th2は、F6に設定されている。
コントローラ52は、F6以上の比較的高速の速度段を選択した場合(S32:YES)、ソレノイド弁44に通電して閉弁させることにより、流路径切替弁42を切替位置(a)に切り替えさせる(S33)。これにより、潤滑油ラインP41の流路径が絞られて、潤滑油回路43に供給される潤滑油の量が低下する。
他方、コントローラ52は、F6未満の比較的低速または中速の速度段を選択した場合(S32:NO)、ソレノイド弁44への通電を停止して開弁させることにより、流路径切替弁42を切替位置(b)に切り替えさせる(S34)。これにより、潤滑油ラインP41の流路径が元の値に復帰し、潤滑油回路43に供給される潤滑油の量が増大する。
本実施例は、上述のように構成されるため、以下の効果を奏する。本実施例では、各速度段F1−F7のうち選択された速度段のクラッチ保持圧に応じた圧力となるように、メイン圧を可変に制御する。従って、クラッチ保持圧に応じたメイン圧をもって、変速機コントロールバルブ群51に作動油を供給することができ、必要以上に高圧な作動油が供給されるのを防止して、損失を低減することができる。
本実施例では、車両の運転状態に基づいて、第2ポンプ22の接続先を切り替えることにより、メイン作動油ラインP31の作動油流量を制御する。従って、高回転かつ高温度の高負荷領域では、第1作動油ラインP31から第2ポンプ22を切り離して、変速機コントロールバルブ群51へ供給される作動油の流量を低下させることができる。これにより、必要量以上の作動油が変速機コントロールバルブ群51へ供給されるのを防止して、損失を低減することができる。
本実施例では、最大必要流量を確保するために第1ポンプ21及び第2ポンプ22の複数のギアポンプを用い、第1ポンプ21を第1作動油ラインP31に常時接続させ、そして、必要に応じて、第2ポンプ22を使用する構成とした。従って、単一の可変型ポンプを用いる場合に比べて、より低コストに作動油流量を制御することができる。
本実施例では、選択された速度段に応じて、多段変速機1の潤滑油回路43に供給される潤滑油の流量を可変に制御する。従って、選択された速度段に対応するギアの組合せが必要とするだけの潤滑油を、多段変速機1の潤滑油回路に供給でき、余分な潤滑油が供給されるのを防止して、損失を低減させることができる。
そして、本実施例では、上述のメイン圧制御、メイン流量制御及び潤滑油流量制御をそれぞれ同時並行的に実行可能なため、これら各制御による相乗効果によって、作動油の損失を低減させることができる。これにより、燃費や走行性能を改善できる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
1…多段変速機、2…トルクコンバータ、3…エンジン、4…リターダ、5…オイルクーラ、10…多段変速機用油圧装置、20…ポンプ部、21…第1ポンプ、22…第2ポンプ、23…駆動軸、30…作動油回路部、31…流量切替弁、32…メインリリーフ弁、33…副リリーフ弁、34…ソレノイド弁、35…パイロット圧リリーフ弁、36…ソレノイド弁、37…パイロット圧リリーフ弁、38…チェック弁、40…潤滑油回路部、41…潤滑油リリーフ弁、42…流路径切替弁、43…潤滑油回路、44…ソレノイド弁、45…流量切替バルブ、50…変速機制御部、51…変速機コントロールバルブ群、52…変速機コントローラ、53,54…油温センサ、55…エンジン回転数センサ、100…変速制御手段、110…作動油圧力制御手段、111…圧力調整手段、120…作動油流量制御手段、121…運転状態検出手段、122…接続先切替手段、130…潤滑油流量制御手段、131…流量調整手段、P1…第1作動油ライン、P2…第2作動油ライン、P3…潤滑油ライン、P21…メイン吐出油ライン、P22…副吐出油ライン、P31…メイン作動油ライン、P32…副作動油ライン
Claims (4)
- 多段変速機(1)に作動油を供給する多段変速機用油圧装置(10)であって、
前記多段変速機(1)は、複数の速度段(F1−F7)にそれぞれ異なるクラッチ保持圧が設定されており、
与えられた制御信号に応じて、ポンプ(21,22)から前記多段変速機(1)に供給される作動油の圧力を調整する圧力調整手段(111)と、
前記各速度段のうち選択された速度段に応じて、前記圧力調整手段(111)に前記制御信号を与えることにより、前記選択された速度段のクラッチ保持圧に応じた圧力で、前記多段変速機(1)に作動油を供給させる作動油圧力制御手段(110)と、
を備えたことを特徴とする多段変速機用油圧装置。 - 前記ポンプは、前記多段変速機(1)に接続される第1ポンプ(21)と、接続先切替手段(122)を介して前記多段変速機(1)に接続される第2ポンプ(22)とを備えて構成され、さらに、前記多段変速機(1)へ供給される作動油の流量を制御するための作動油流量制御手段(120)を備え、
前記作動油流量制御手段(120)は、
運転状態検出手段(121)により検出された運転状態に基づいて、予め設定された所定の運転領域にあるか否かを判定し、前記所定の運転領域にあると判定した場合は、前記第2ポンプ(22)と前記多段変速機(1)との接続を解除させ、
前記所定の運転領域以外の運転領域にあると判定した場合は、前記接続先切替手段(122)を介して前記第2ポンプ(22)を前記多段変速機(1)に接続させる請求項1に記載の多段変速機用油圧装置。 - さらに、前記多段変速機(1)への潤滑油供給を制御するための潤滑油流量制御手段(130)を備え、
前記潤滑油流量制御手段(130)は、前記選択された速度段に応じて、前記多段変速機(1)へ供給する潤滑油の量を制御する請求項1に記載の多段変速機用油圧装置。 - トルクコンバータ(2)を備えた多段変速機(1)に作動油を供給する多段変速機用油圧装置(10)であって、
前記多段変速機(1)は、複数の速度段(F1−F7)にそれぞれ異なるクラッチ保持圧が設定されており、
第1作動油ライン(P1)を介して前記多段変速機(1)に接続され、作動油を吐出する第1ポンプ(21)と、
前記第1作動油ライン(P1)を介して前記多段変速機(1)に接続されるか、または、第2作動油ライン(P2)を介して前記トルクコンバータ(2)に接続され、作動油を吐出する第2ポンプ(22)と、
入力される制御信号に基づいて、前記第2ポンプ(22)を前記第1作動油ライン(P1)または前記第2作動油ライン(P2)のいずれか一方に接続させる接続先切替手段(122)と、
前記第1作動油ライン(P1)の圧力を調整する圧力調整手段(111)と、
前記各速度段のうち選択された速度段が予め設定された低圧制御用の速度段(F4−F7)である場合には、前記圧力調整手段(111)に制御信号を与えることにより、前記第1作動油ライン(P1)の圧力を低下させ、前記選択された速度段が予め設定された高圧制御用の速度段(F1−F3)である場合には、前記圧力調整手段(111)に制御信号を与えることにより、前記第1作動油ライン(P1)の圧力を増加させる作動油圧力制御手段(110)と、
運転状態を検出する運転状態検出手段(121)と、
前記運転状態検出手段(121)により検出された運転状態が所定の高回転かつ高温度の運転領域(A1)を示す場合は、前記接続先切替手段(122)を介して、前記第2ポンプ(22)を前記第2作動油ライン(P2)に接続させ、前記検出された運転状態が前記所定の高回転かつ高温度領域以外の運転領域(A2,A3,A4)を示す場合は、前記接続先切替手段(122)を介して、前記第2ポンプ(22)を前記第1作動油ライン(P1)に接続させる作動油流量制御手段(120)と、
前記トルクコンバータ(2)から排出された作動油を前記多段変速機(1)の潤滑油回路に潤滑油として供給するための潤滑油ライン(P3)と、
前記潤滑油ライン(P3)の流量を調整する流量調整手段(131)と、
前記選択された速度段が予め設定された速度段(F6,F7)である場合は、前記流量調整手段(131)に制御信号を与えることにより、前記潤滑油ライン(P3)を流れる潤滑油の量を低下させる潤滑油流量制御手段(130)と、
を備えたことを特徴とする多段変速機用油圧装置。
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