JP2010214634A - 薄膜アクチュエータ、液体吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

薄膜アクチュエータ、液体吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010214634A
JP2010214634A JP2009061283A JP2009061283A JP2010214634A JP 2010214634 A JP2010214634 A JP 2010214634A JP 2009061283 A JP2009061283 A JP 2009061283A JP 2009061283 A JP2009061283 A JP 2009061283A JP 2010214634 A JP2010214634 A JP 2010214634A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
electrode
film actuator
piezoelectric layer
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009061283A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekazu Ota
英一 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2009061283A priority Critical patent/JP2010214634A/ja
Priority to US12/723,064 priority patent/US20100231659A1/en
Publication of JP2010214634A publication Critical patent/JP2010214634A/ja
Priority to US13/659,585 priority patent/US8585188B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14233Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17503Ink cartridges
    • B41J2/17553Outer structure
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/20Piezoelectric or electrostrictive devices with electrical input and mechanical output, e.g. functioning as actuators or vibrators
    • H10N30/204Piezoelectric or electrostrictive devices with electrical input and mechanical output, e.g. functioning as actuators or vibrators using bending displacement, e.g. unimorph, bimorph or multimorph cantilever or membrane benders
    • H10N30/2047Membrane type
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/50Piezoelectric or electrostrictive devices having a stacked or multilayer structure
    • H10N30/501Piezoelectric or electrostrictive devices having a stacked or multilayer structure having a non-rectangular cross-section in a plane parallel to the stacking direction, e.g. polygonal or trapezoidal in side view
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14233Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
    • B41J2002/14258Multi layer thin film type piezoelectric element

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】アクチュエータサイズを小さくして更なる高密度化、低駆動電圧化、素子の小型化に対応できる薄膜エクチュエータを提供することを目的とする。液滴吐出装置として述べれば、更なる高密度化に際して必要とされる発生力の飛躍的な増大或いは高粘度の液滴吐出(例えば、UVインクなどの高粘度インク、高顔料濃度インク、各種薄膜形成用原料インク、液状レジスト、DNA試料などの生物由来液体等)のために要求される発生力を飛躍的に増大させることを目的とする。
【解決手段】振動板55を変形させて力を発生させる薄膜アクチュエータ1において、振動板55上に下電極11と、第一圧電層12と、中間電極13と、第二圧電層14と、上電極15と、を順次積層したことを特徴とする薄膜アクチュエータ。
【選択図】図1

Description

本発明は薄膜アクチュエータ及びそれを使用してインク等の液滴を吐出する液体吐出装置に関するものであり、更にはその液体吐出装置を使用して画像を形成する画像形成装置にも適用可能な技術である。
液体吐出装置を使用して画像を形成する画像形成装置、具体的にはインクジェット記録装置は、騒音が極めて小さくかつ高速印字が可能であり、更にはインクの自由度があり安価な普通紙を使用できるなど多くの利点があるために、プリンタ、ファクシミリ、複写装置等に広く展開されている。
インクジェット記録装置において使用する液滴吐出装置は、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する液室(吐出室、加圧液室、圧力室、インク流路等とも称される。)と、液室内のインクを吐出するための圧力発生手段で構成されている。
上記のような圧力発生手段としては、圧電素子などの電気機械変換素子を用いて吐出室の壁面を形成している振動板を変形変位させることでインク滴を吐出させるピエゾ型のもの、吐出内に配設した発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いてインクの膜沸騰でバブルを発生させてインク滴を吐出させるバブル型(サーマル型)のものなどがある。更にピエゾ型のものにはd33方向の変形を利用した縦振動型、d31方向の変形を利用した横振動(ベンドモード)型、更には剪断変形を利用したシェアモード型等があるが、最近では半導体プロセスやMEMSの進歩により、Si基板に直接液室及びピエゾ素子を作り込んだ薄膜アクチュエータが考案されている。
特許文献1には、振動板とそれを変形させる圧電素子を備えた圧電アクチュエータに関する発明が記載されている。低コストで高密度かつ高精度なインクジェット記録ヘッドを実現するために、振動板に発生する残留応力(ストレス)を抑制するという課題に対して、振動板に不純物を導入して応力を緩和する構成を提案している。圧電体であるPZT膜としてはスパッタ法による5μm厚の薄膜を使用しており、振動板としてはSi酸化膜を使用し、そこに不純物としてGe、P、B等を導入する技術を提案している。ドープ量は35mol%以下が適量であると開示している。
また、特許文献2には、薄膜タイプの圧電アクチュエータにおける、圧電体の変位変動やバラツキを抑制するといった課題に対して、圧電体の動作領域を規定するために開口部を有する層間絶縁層を設けて、その開口部内のみに変位可能な圧電体を作製し、開口部以外では変位しない圧電体となるような構成とする技術を開示している。圧電体であるPZT膜としてはスパッタ法による4μm厚の薄膜を使用しており、振動板としては4μm厚のSi膜を使用している。
また、特許文献3には、薄膜タイプの圧電アクチュエータに関するものであって、低駆動電圧、高吐出効率、高密度化を図るために圧電体の厚さ5μm以下で、振動板の短辺幅aを160μm以下にした構成を開示している。
しかしながら、特許文献1の発明では、振動板の応力緩和に対してはある程度の効果があるものの、特に更なる高密度化に際して必要とされる発生力の飛躍的な増大といった課題に対しては解決することができないという問題がある。
また、特許文献2の発明では、上述の構造を有することにより、不要な静電容量を減少でき、かつ圧電体の動作領域を限定することができるため、圧電体の変位の変動やバラツキをある程度抑制することはできるが、特許文献1の発明と同様に更なる高密度化に際して必要とされる発生力の飛躍的な増大といった課題に対しては解決することができないという問題がある。
また、特許文献3の発明では、上述の構成による圧電アクチュエータであればその発生する力は現状のノズル密度を達成することはできても、更なる高密度化に際して必要とされる発生力の飛躍的な増大といった課題に対しては必ずしも十分ではないという問題がある。
以下、具体的に説明する。特許文献3に記載されているように、従来のアクチュエータにおいては、圧電層が一層のみの構造、すなわち下電極/圧電層/上電極の構造のものしかなく、アクチュエータの発生力を増大させるには、振動板の厚さに応じて圧電体の厚さと振動板の短辺幅を最適化するしかなかった。
そのため、更なる高密度化を図ろうとすると、振動板の短辺幅が著しく短くなってしまう。例えば600dpiの場合は、短辺幅が30μm程度となり、1200dpiの場合には短辺幅が15μm程度となる。この状況下において所望の発生力を得るには、振動板の厚さが著しく薄い領域(サブミクロン領域)で、かつ、圧電層の膜厚が極端に厚い状態(7μm程度以上)に設定しなければならない。この領域で、圧電層を一層しかもたない圧電アクチュエータを作製すると、振動板の厚さが薄いために歩留まりが低くなり、また、圧電層が厚いために駆動電圧が上昇してしまい(膜特性にも依存するが7μmでの駆動電圧は約70Vにも達する)、実用に耐えるものではなくなってしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、アクチュエータサイズを小さくして更なる高密度化、低駆動電圧化、素子の小型化に対応できる薄膜エクチュエータを提供することを目的とする。すなわち、液滴吐出装置として述べれば、更なる高密度化に際して必要とされる発生力の飛躍的な増大或いは高粘度の液滴吐出(例えば、UVインクなどの高粘度インク、高顔料濃度インク、各種薄膜形成用原料インク、液状レジスト、DNA試料などの生物由来液体等)のために要求される発生力の飛躍的増大という課題に対して、その解決方法を提供するものである。
なお、本発明の適用範囲は上述した液滴吐出装置(特にインクジェットヘッド)に限定されるものではなく、光学分野においては各種光走査用ミラー(プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ、光書込み用素子(ポリゴンミラー走査系)或いは光通信用光スイッチ、液体搬送では微小流量を搬送、移送に用いるマイクロポンプ、バイオチップ等と非常に広範囲に適用可能である。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、振動板を変形させて力を発生させる薄膜アクチュエータにおいて、前記振動板上に下電極と、第一圧電層と、中間電極と、第二圧電層と、上電極と、を順次積層した構成とする薄膜アクチュエータを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の薄膜アクチュエータにおいて、前記中間電極の外周縁を前記第一圧電層の外周縁から所定距離離間させた中央部寄りに配置すると共に、前記上部電極の外周縁を前記第二圧電層の外周縁から所定距離離間させた中央部寄りに配置した薄膜アクチュエータを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の薄膜アクチュエータにおいて、前記下電極を前記第一圧電層により被覆するとともに、前記中間電極を前記第二圧電層により被覆した薄膜アクチュエータを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2記載の前記薄膜アクチュエータにおいて、該薄膜アクチュエータを構成する前記下電極と前記第一圧電層と前記中間電極と前記第二圧電層と前記上電極の端面を、保護膜で被覆した薄膜アクチュエータを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項記載の薄膜アクチュエータにおいて、前記振動板の幅Lmと、前記下電極と前記第一圧電層とを含む第一変形層の幅Lp1と、前記中間電極と前記第二圧電層とを含む第二変形層の幅Lp2との関係がLm>Lp1>Lp2であるを特徴とする薄膜アクチュエータを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項記載の薄膜アクチュエータにおいて、前記上電極と前記下電極とが電気的に接続されており、かつ、前記中間電極が共通電極であり、前記上電極と前記下電極とが信号電極である薄膜アクチュエータを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項記載の薄膜アクチュエータにおいて、前記上電極と前記下電極とが電気的に接続されており、かつ、前記中間電極が信号電極であり、前記上電極と前記下電極とが共通電極である薄膜アクチュエータを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、液滴を吐出する複数のノズル孔と、夫々の前記ノズル孔に連通する加圧液室と、該加圧液室の一壁面を構成する振動板と、を備えて、前記振動板を変形させることにより前記ノズル孔から液滴を吐出する液滴吐出ヘッドであって、前記振動板を変形させる手段として請求項1乃至7何れか一項記載の薄膜アクチュエータ備えた液滴吐出ヘッドを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8記載の液滴吐出ヘッドと、該液滴吐出ヘッドにインクを供給するインクタンクと、を一体化したインクカートリッジを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9記載の液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置を特徴とする。
本発明においては、振動板上に作製する薄膜アクチュエータを、下電極と、第一圧電層と、中間電極と、第二圧電層と、上電極とを順次積層した構成とした。すなわち、変形層を複数備えたので、アクチュエータサイズを小さくすることができ、更なる高密度化を図ることができる。また、低駆動電圧化、素子の小型化も可能となる。
第一の実施形態に係る薄膜アクチュエータの短辺方向の断面図である。 第二の実施形態に係る薄膜アクチュエータの短辺方向の断面図である。 第三の実施形態に係る薄膜アクチュエータの短辺方向の断面図である。 第四乃至第七の実施形態に係る薄膜アクチュエータについて説明する図であり、(a)は平面図、(b)はX−X’断面図である。 本発明の薄膜アクチュエータが適用されるインクジェットヘッドの一部を断面にて示した分解斜視図である。 インクカートリッジの斜視図である。 インクジェット記録装置の一部透視斜視図である。 インクジェット記録装置の内部構造を示す概略図である。
〔第一の実施形態〕
本発明の第一の実施形態について図1に基づいて説明する。図1は、第一の実施形態に係る薄膜アクチュエータの短辺方向の断面図である。図4、図5に示すX−X’切断線にて切断した断面に相当する。本実施形態に係る薄膜アクチュエータ1は、振動板55上に下電極11と、第一圧電層12と、中間電極13と、第二圧電層14と、上電極15と、を順次積層した構造を有する点に特徴がある。
薄膜アクチュエータ1の作製方法について説明する。
先ずシリコン基板54表面に、下電極11となるTi/Pt多層膜を基板温度200℃で約100nm厚にスパッタ法にて成膜し、通常のフォトリソ−エッチング工程で所定の形状にエッチングして下電極11を形成した。
次に、薄膜アクチュエータ1としてパターニングされた第一圧電層12及び中間電極13、第二圧電層14、及び上電極15を順次積層して多層構造とした。夫々の膜の堆積条件をより具体的にあげれば、第一圧電層12となるPZT膜を基板温度550℃でスパッタ法にて約2μm厚に堆積させ、中間電極13となるPt膜を約80nm成膜し、更にその上に第二圧電層14となるPZT膜を第一圧電層9と同様の条件で約3.5μm厚に堆積させ、更に上電極15となるPt膜を約100nm堆積させた。各層のパターニングは通常のフォトリソ−エッチング工程にて行ったが、より具体的にはエッチングはRIE法(反応性イオンエッチング)或いはICP法(容量性結合プラズマ)で行った。
最後に、シリコン基板54の裏面(薄膜アクチュエータ1の作製されていない側の面)から、所定の厚さにて振動板55となる部分を残すように、シリコン基板54を振動板55の位置までエッチングにて除去して、加圧液室56と振動板55を作製した。なお、加圧液室56と振動板55作成後のシリコン基板54は、インクジェットヘッドにおける液室基板52を構成する(図7参照)。
また、本明細書においては圧電層のなかで隣接する上下電極間の電界の影響を受けて変形する領域、いわば活性になる領域を変形層と呼ぶ。特に薄膜アクチュエータ1を構成する下電極11及び第一圧電層12を第一変形層16と呼び、中間電極13及び第二圧電層14を第二変形層17と呼ぶ。
上述のように作製された薄膜アクチュエータ1の効果について説明する。本発明の薄膜アクチュエータ1は、少なくとも二つの変形層、具体的には第一変形層16と第二変形層17とを有している。このように、変形層を複数(二層以上)有しているので、単層のものに比べて駆動電圧の上昇を抑制しつつ発生力の増加を図ることができる。本実施形態の構造によれば、アクチュエータサイズを小さくすることができ、高密度でありながら比較的駆動電圧が低くかつ発生力の大きな薄膜アクチュエータを実用上支障ないコストで得ることができる。また、素子の小型化も可能となる。
ここで、薄膜アクチュエータの作製方法に関してより具体的に記載する。ここに挙げた電極材料は一例に過ぎず、特にこれらに特に限定されるものではない。例えば、下電極11と上電極15の電極材料としては、圧電素子であるPZT材料との親和性が高く耐熱性がある材料、例えばIr、Au、Ru、Pt、Ta、PtO2、TaO4、IrO2等が挙げられる。
また、PZT膜の積層(成膜)にはゾル−ゲル法、AD法、イオンプレーティング法等も用いることが可能である。特にゾル−ゲル法は成膜装置が安価であり、成膜温度も比較的低温であるにもかかわらず、絶縁耐圧及びd31のすぐれた膜をえることができ特に有効である。
ゾル−ゲル法を用いて圧電体薄膜を成膜する場合に関してより具体的には述べる。まず、チタン、ジルコニウム、鉛などの金属のメトキシド、エトキシド、プロポキシドもしくはブトキシドなどのアルコキシドまたはアセテート化合物を、酸等で加水分解してゾルを調整した。次いで、作製したゾルを下電極11の上に塗布する。塗布は、スピンコート、ディップコートなどの方法を用いた。塗布後、これを一定温度下にて一定時間乾燥させゾルの溶媒を蒸発させる。乾燥温度は150℃以上200℃以下であることが好ましく、時間は5分以上15分以下が好ましい。さらに大気雰囲気下において一定温度にて一定時間仮焼成する。具体的には基板全体をホットプレートに密着させ、ホットプレートからの熱が基板全体に熱伝導するようにして加熱する方法が好ましい。仮焼成温度は300℃以上500℃以下であることが好ましく、時間は5分以上30分以下が好ましい。この操作により金属に配位している有機物が金属から解離し酸化燃焼反応を生じ大気中に飛散する。次にこれを焼成して結晶化させることにより、圧電層が形成される。焼成には、RTA(Rapid Thermal Annealing)装置や拡散炉などを用いた。焼成温度は550℃以上750℃以下であることが好ましい。焼成時間は60分以下であることが好ましい。
〔第二の実施形態〕
本発明の第二の実施形態について説明する。図2は、本実施形態に係る薄膜アクチュエータの短辺方向の断面図である。なお、各電極の短辺の一方の端部には配線が設けられている。第一の実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係る静電アクチュエータ2の特徴は、中間電極23より第一圧電層22が、配線が設けられている辺を除くいずれの辺においても長く、上電極25より第二圧電層24を、配線が設けられている辺を除くいずれの辺においても長くしていることにある。なお、下電極21と第一圧電層22は、配線が設けられている辺を除くいずれの辺においても略同一である。また、中間電極23と第二圧電層24は、配線が設けられている辺を除くいずれの辺においても略同一である。言い換えれば、圧電層上に成膜する電極層の配線が設けられている辺を除く外周縁を、該圧電層を構成する薄膜の外周縁から所定距離離間させた中央部寄りに配置して、電極層の端縁を該電極層よりも下層にある電極層の端縁から離間させた点に特徴がある。具体的には、第一圧電層22上に成膜する中間電極23の外周縁を、第一圧電層22の外周縁から所定距離離間させることにより、第一圧電層22の端縁と中間電極23の端縁とに段差を設けている。このように配置することにより、下電極21の端縁と中間電極23の端縁とを離間距離を長くすることができる。また、第二圧電層24と上電極25も同様に構成することで、中間電極23の端縁と上電極25の端縁とを離間距離を長くすることができる。
第一の実施形態に係る薄膜アクチュエータ1においては、積層されている各薄膜の端面が直線的に揃っている状態である。駆動に際して高電圧のパルスを印加すると、使用環境にもよるが、下電極11と中間電極13及び中間電極13と上電極15の間で、薄膜の端面を介して電流が流れてしまう表面リークが起こり、変形層に電圧がかからなくなる虞がある。また、更に高電圧を印加すると、大気Gapの絶縁破壊が生じて、素子が損傷を受ける虞がある。
これに対して本実施形態においては、圧電層上に成膜する電極層の外周縁を、該圧電層を構成する薄膜外周縁から離間させて中央部寄りに配置したので、夫々の電極間のGap長を長くすることができ、表面リーク及び大気の絶縁破壊を防ぐことができる。なお、本実施形態における静電アクチュエータ2の作製プロセスは、第一の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
〔第三の実施形態〕
本発明の第三の実施形態について説明する。図3は、本実施形態に係る薄膜アクチュエータの短辺方向の断面図である。上述の実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係る静電アクチュエータ3は、上記の実施例2の構成よりもさらに、駆動時の電気的な故障を低減できる構成を与えるものである。具体的には、下電極31が第一圧電層32により被覆され、中間電極33が第二圧電層34により被覆されている構造とした点が特徴的である。この構成とすることで、電極を被覆した部分の圧電層が、電極に対する保護膜として機能して、駆動に際して夫々の電極間のGapに生じるであろう表面リーク及び大気の絶縁破壊を有効に防止することができる。
なお、本実施形態における静電アクチュエータ3の作製プロセスは、第一の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
〔第四の実施形態〕
本発明の第四の実施形態について図4に基づいて説明する。図4は第四乃至第七の実施形態に係る薄膜アクチュエータについて説明する図であり、(a)は平面図、(b)はX−X’断面図である。なお、図面の煩雑さを避けるため(a)には第一圧電層22、第二圧電層24、保護膜41を図示していない。上述の実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態における薄膜アクチュエータ4は、(b)に示すように薄膜アクチュエータの素子端面、すなわち薄膜アクチュエータ4を構成する各薄膜の端縁を、絶縁体からなる保護膜41で被服した点が特徴的である。
一般的に圧電体は、大気中の成分(主には水分等)に接すると除々にではあるが変化を起こし、特性が変化することがある。この現象は電圧が印加させることで促進され、特にPt電極を使用した場合はその触媒効果によって発生する水素で圧電体材料が変化をきたす。本実施形態においては、この材料変化を防ぐために薄膜アクチュエータ4の端面を保護膜41で被覆したものである。保護膜の材料としてはSi酸化膜、Si窒化膜、Si酸窒化膜等が使用可能である。成膜はスパッタ法で行い、パターニングはドライ法で行った。
なお、保護膜41以外の本実施形態における薄膜アクチュエータ4の作製プロセスは、第一の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
〔第五の実施形態〕
本発明の第五の実施形態について図4に基づいて説明する。
本実施形態においては、振動板55の幅Lmと第一変形層26の幅Lp1と第二変形層27の幅Lp2との関係がLm>Lp1>Lp2となるように薄膜アクチュエータ4を構成した点に特徴がある。このような構成を有することにより、振動板55の変形量を大きくすることができる。
すなわち、四辺が固定されて自由端を有さない振動板55において、第一変形層26の幅Lp1よりも振動板55の幅Lmが小さい場合、すなわち第一変形層26が振動板55の外側の基板の厚い部分にも堆積している場合は、厚い部分が固定端になるために第一圧電層22が変形しても、その変形が厚い部分で拘束され振動板55が有効に変位しない。また、第二変形層27の幅Lp2のほうが第一変形層26の幅Lp1よりも長いと、電気的な絶縁が取り難くなることと、第二変形層27以下の変形を阻害する可能性があり、薄膜アクチュエータの動作に支障をきたすことになる。
なお、薄膜アクチュエータ3(図3参照)の変形層の幅Lpは、電極を被覆している部分の圧電層を含む概念である。
〔第六の実施形態〕
本発明の第六の実施形態について図4に基づいて説明する。薄膜アクチュエータの動作に関し、その駆動配線及び駆動信号の与え方に関すものである。なお、便宜上、第四の実施形態に係る薄膜アクチュエータ4の例により説明するが、本実施形態は、第一乃至第五の実施形態に係る薄膜アクチュエータに適用可能である。
本発明における薄膜アクチュエータ4は、下電極21と中間電極23と上電極25の少なくとも3本の電極が必要であり、そのままの構造では夫々を駆動回路と接続するにはそれに対応して3本の電気配線(引出し配線)が必要になってくる。インクジェットヘッドは薄膜アクチュエータの多数ビット列で構成されるため、引出し配線の数が多いと、層間絶縁層を設けて配線しても、配線どうしの交差点が増加し、配線ショートの確立が一挙に増加して歩留まりが著しく悪くなる。またパターンが複雑になり配線部の面積が大きくなり、チップ面積が増加して、Siウエハからのチップ取り数が少なくなってコストが高くなる。本実施形態は以上のことに鑑みてなされたものである。
図4(b)に示すように、下電極21と上電極25は上下電極接続部42で電気的に接続されており、そこから1本の上下電極配線43で引出される、一方、中間電極23はそのまま中間電極配線44で引出される。この構造とすることで上述したように、電極配線の数を少なくでき素子の歩留まりとチップ取り数を向上でき、引いてはより低コスト化がはかれる。
一方、駆動信号の与え方としては、中間電極23を共通電極として、下電極21と上電極25とを信号電極にする場合と、これとは対称的に中間電極23を信号電極として、下電極21と上電極25とを共通電極にする場合とあるが、どちらでも実用に供せられる。
〔第七の実施形態〕
本発明の第七の実施形態について図5に基づいて説明する。図5は、本発明の薄膜アクチュエータが適用されるインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)の一部を断面にて示した分解斜視図である。本実施形態においては、本発明の薄膜アクチュエータをインクジェットヘッドに搭載した点に特徴がある。なお、便宜上、第四の実施形態に係る薄膜アクチュエータ4の例により説明するが、本実施形態は、第一乃至第六の実施形態に係る薄膜アクチュエータに適用可能である。以下ではインク液滴を基板の面部に設けたノズル孔から吐出させるサイドシューター方式の例により説明する。
本実施形態に係るインクジェットヘッド50は、インクを吐出するノズル孔60を有するノズル基板51と、吐出室、振動板、圧電素子を形成した液室基板52と圧電素子保護空間61を配した保護基板53の3枚の基板を重ねた積層構造となっている。
液室基板52はシリコン基板54上に積層膜により振動板55が形成されている(図4参照)。本実施形態における振動板55はSOI基板を用いてシリコン基板54の片側面にシリコン酸化膜、シリコン活性層、シリコン酸化膜、及び圧電素子の下電極となるTi/Pt膜を堆積させたものである。更にその上に前述の実施形態において説明してきたような構成と工程で本発明に係る薄膜アクチュエータ4を作製し、加圧液室56、振動板55、流体抵抗57(供給路)、共通液室58を形成した。
ノズル基板51はニッケル高速電鋳法を用いて厚さ20ミクロンに形成したニッケル基板であり、液室基板52の面部に加圧液室56と連通するようにそれぞれノズル孔60を有する。
保護基板53は圧電素子の保護及び変位を妨げない為の保護空間61を形成した基板である。
上記のように構成されたインクジェットヘッド50の動作を説明する。
前処理として、構造完成後に圧電材の分極処理(ポーリング)を行なう。上電極25及び中間電極23を短絡させて下電極21との間に10Vから30V迄電圧を徐々に上昇させ約10分間印加する。更に上電極25と中間電極23及び下電極21を短絡させた間に同様に電圧を印加する。これにより第一圧電層22及び第二圧電層24の分極方向を揃えることができる。このように前処理を行なったインクジェットヘッド50に対しインク充填を行なう。インク供給孔62から共通液室58及び流体抵抗57を経由して各加圧液室56内にインクが供給される。加圧液室56がインクにより満たされた状態で下電極21及び中間電極23間と中間電極23及び上電極25間に同時に20Vのパルス電位を加える。これにより第一圧電層22及び第二圧電層24が横振動モードで変形(縮み)し、圧電素子と密着している振動板55の全体が加圧液室56側に凸形状に変形する。これにより加圧液室56の体積が減少し加圧液室56内の圧力が急激に上昇し、ノズル孔60よりインク液滴を記録紙Pに向けて吐出する。パルス電圧を連続的に印加し繰り返すことによりインクを連続的に吐出することが出来る。
本実施形態のインクジェットヘッドは、本発明の薄膜アクチュエータを備えたので、高密度で、駆動電圧が低く、小型なインクジェットヘッドを提供することができる。
〔第八の実施形態〕
次に、本発明に係るインクカートリッジについて図6を参照して説明する。
このインクカートリッジ70は、ノズル孔60等を有する上記各実施形態のいずれかのインクジェットヘッド50と、このインクジェットヘッド50に対してインクを供給するインクタンク71とを一体化したものである。
このようにインクタンクを一体型としたインクジェットヘッドの場合、インクジェットヘッドの低コスト化、信頼性向上を図ることができ、ただちにインクカートリッジ全体の低コスト化、信頼性向上につながるので、上述したように低コスト化、高信頼性化、製造不良低減することで、インクカートリッジの歩留まり、信頼性が向上し、ヘッド一体型インクカートリッジの低コスト化を図ることができる。
〔第九の実施形態〕
次に、本発明に係るインクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一例について図7及び図8を参照して説明する。なお、図7はインクジェット記録装置の一部透視斜視図であり、図8はインクジェット記録装置の内部構造を示す概略図である。
このインクジェット記録装置80は、装置本体81の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ93、キャリッジ93に搭載した本発明を実施したインクジェットヘッド50からなる記録ヘッド94、記録ヘッド94へインクを供給するインクカートリッジ95等で構成される印字機構部82等を収納し、装置本体81の下方部には前方側から多数枚の用紙Pを積載可能な給紙カセット84を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙Pを手差しで給紙するための手差しトレイ85を開倒することができ、給紙カセット84或いは手差しトレイ85から給送される用紙Pを取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
印字機構部82は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する本発明に係るインクジェットヘッド50からなる記録ヘッド94を複数のノズル孔60を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。またキャリッジ93には記録ヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95を交換可能に装着している。
インクカートリッジ95は、上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッド50へインクを供給する供給口、内部にインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりインクジェットヘッド50へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、記録ヘッド94としてここでは各色の記録ヘッド94を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズル孔60を有する1個の記録ヘッドでもよい。
ここで、キャリッジ93は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド91に摺動自在に挿通し、用紙搬送方向上流側を従ガイドロッド92に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100を張装し、このタイミングベルト100をキャリッジ93に固定しており、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。
一方、給紙カセット84にセットした用紙Pを記録ヘッド94の下方側に搬送するために、給紙カセット84から用紙Pを分離給装する給紙ローラ101及びフリクションパッド102と、用紙Pを案内するガイド部材103と、給紙された用紙Pを反転させて搬送する搬送ローラ104と、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105及び搬送ローラ104からの用紙Pの送り出し角度を規定する先端コロ106とを設けている。搬送ローラ104は副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙Pを記録ヘッド94の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材108を設けている。この印写受け部材108の用紙搬送方向下流側には、用紙Pを排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111、拍車112を設け、さらに用紙Pを排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び拍車114と、排紙経路を形成するガイド部材115、116とを配設している。
記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド94を駆動することにより、停止している用紙Pにインクを吐出して1行分を記録し、用紙Pを所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙Pの後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙Pを排紙する。
また、キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、記録ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117を配置している。回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ93は印字待機中にはこの回復装置117側に移動されてキャッピング手段で記録ヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段で記録ヘッド94のノズル孔60を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
このように、このインクジェット記録装置においては本発明を実施したインクジェットヘッドを搭載しているので、振動板駆動不良によるインク滴吐出不良がなく、安定したインク滴吐出特性が得られて、画像品質が向上する。
1、2、3、4…薄膜アクチュエータ、11、21、31…下電極、12、22、32…第一圧電層、13、23、33…中間電極、14、24、34…第二圧電層、15、25、35…上電極、16、26、36…第一変形層、17、27、37…第二変形層、41…保護膜、42…上下電極接続部、43…上下電極配線、44…中間電極配線、50…インクジェットヘッド、51…ノズル基板、52…液室基板、53…保護基板、54…シリコン基板、55…振動板、56…加圧液室、57…流体抵抗、58…共通液室、59…液室隔壁、60…ノズル孔、61…保護空間、62…インク供給孔、70…インクカートリッジ、71…インクタンク
特開2008−47689公報 特開2008―44217公報 特許第4138420号

Claims (10)

  1. 振動板を変形させて力を発生させる薄膜アクチュエータにおいて、前記振動板上に下電極と、第一圧電層と、中間電極と、第二圧電層と、上電極と、を順次積層した構成とすることを特徴とする薄膜アクチュエータ。
  2. 請求項1記載の薄膜アクチュエータにおいて、前記中間電極の外周縁を前記第一圧電層の外周縁から所定距離離間させた中央部寄りに配置すると共に、前記上部電極の外周縁を前記第二圧電層の外周縁から所定距離離間させた中央部寄りに配置したことを特徴とする薄膜アクチュエータ。
  3. 請求項1又は2記載の薄膜アクチュエータにおいて、前記下電極を前記第一圧電層により被覆するとともに、前記中間電極を前記第二圧電層により被覆したことを特徴とする薄膜アクチュエータ。
  4. 請求項1又は2記載の前記薄膜アクチュエータにおいて、該薄膜アクチュエータを構成する前記下電極と前記第一圧電層と前記中間電極と前記第二圧電層と前記上電極の端面を、保護膜で被覆したことを特徴とする薄膜アクチュエータ。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項記載の薄膜アクチュエータにおいて、前記振動板の幅Lmと、前記下電極と前記第一圧電層とを含む第一変形層の幅Lp1と、前記中間電極と前記第二圧電層とを含む第二変形層の幅Lp2との関係がLm>Lp1>Lp2であることを特徴とする薄膜アクチュエータ。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項記載の薄膜アクチュエータにおいて、前記上電極と前記下電極とが電気的に接続されており、かつ、前記中間電極が共通電極であり、前記上電極と前記下電極とが信号電極であることを特徴とする薄膜アクチュエータ。
  7. 請求項1乃至5の何れか一項記載の薄膜アクチュエータにおいて、前記上電極と前記下電極とが電気的に接続されており、かつ、前記中間電極が信号電極であり、前記上電極と前記下電極とが共通電極であることを特徴とする薄膜アクチュエータ。
  8. 液滴を吐出する複数のノズル孔と、夫々の前記ノズル孔に連通する加圧液室と、該加圧液室の一壁面を構成する振動板と、を備えて、前記振動板を変形させることにより前記ノズル孔から液滴を吐出する液滴吐出ヘッドであって、前記振動板を変形させる手段として請求項1乃至7何れか一項記載の薄膜アクチュエータ備えたことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  9. 請求項8記載の液滴吐出ヘッドと、該液滴吐出ヘッドにインクを供給するインクタンクと、を一体化したことを特徴とするインクカートリッジ。
  10. 請求項9記載のインクカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2009061283A 2009-03-13 2009-03-13 薄膜アクチュエータ、液体吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置 Pending JP2010214634A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009061283A JP2010214634A (ja) 2009-03-13 2009-03-13 薄膜アクチュエータ、液体吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置
US12/723,064 US20100231659A1 (en) 2009-03-13 2010-03-12 Thin-film actuator, liquid ejection head, ink cartridge, and image forming apparatus
US13/659,585 US8585188B2 (en) 2009-03-13 2012-10-24 Thin-film actuator, liquid ejection head, ink cartridge, and image forming apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009061283A JP2010214634A (ja) 2009-03-13 2009-03-13 薄膜アクチュエータ、液体吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010214634A true JP2010214634A (ja) 2010-09-30

Family

ID=42730339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009061283A Pending JP2010214634A (ja) 2009-03-13 2009-03-13 薄膜アクチュエータ、液体吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (2) US20100231659A1 (ja)
JP (1) JP2010214634A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015204414A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 株式会社デンソー 圧電素子
US10147866B2 (en) 2014-08-13 2018-12-04 Seiko Epson Corporation Piezoelectric driving device and driving method therefor, and robot and driving method therefor
JP2020049710A (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 株式会社リコー 液体吐出ヘッド、液体吐出装置
JP2020168747A (ja) * 2019-04-01 2020-10-15 ブラザー工業株式会社 圧電アクチュエータ及び液体吐出装置
US11458729B2 (en) 2018-11-30 2022-10-04 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Piezoelectric actuator and method for producing piezoelectric actuator
US11515464B2 (en) 2019-01-10 2022-11-29 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Piezoelectric actuator
US11522119B2 (en) 2019-04-01 2022-12-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Piezoelectric actuator

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100232654A1 (en) * 2009-03-11 2010-09-16 Harris Corporation Method for reconstructing iris scans through novel inpainting techniques and mosaicing of partial collections
US20100232659A1 (en) * 2009-03-12 2010-09-16 Harris Corporation Method for fingerprint template synthesis and fingerprint mosaicing using a point matching algorithm
US8306288B2 (en) * 2009-08-19 2012-11-06 Harris Corporation Automatic identification of fingerprint inpainting target areas
US20110044513A1 (en) * 2009-08-19 2011-02-24 Harris Corporation Method for n-wise registration and mosaicing of partial prints
JP5754129B2 (ja) * 2010-03-11 2015-07-29 セイコーエプソン株式会社 圧電素子、圧電センサー、電子機器、および圧電素子の製造方法
CN105142914B (zh) * 2013-03-15 2017-03-15 柯尼卡美能达株式会社 喷墨头及其制造方法和喷墨打印机
JP6322900B2 (ja) * 2013-04-26 2018-05-16 デクセリアルズ株式会社 ポリマー素子およびその製造方法、ならびにレンズモジュールおよび撮像装置
CN104441994B (zh) 2013-09-17 2016-10-26 大连理工大学 喷墨头的制造方法
US20160352307A1 (en) * 2015-05-27 2016-12-01 Murata Manufacturing Co., Ltd. Mems resonator with high quality factor
IT202000010261A1 (it) 2020-05-07 2021-11-07 St Microelectronics Srl Attuatore piezoelettrico dotato di una struttura deformabile avente migliorate proprieta' meccaniche e relativo procedimento di fabbricazione
IT202000010264A1 (it) * 2020-05-07 2021-11-07 St Microelectronics Srl Attuatore piezoelettrico avente un sensore di deformazione e relativo procedimento di fabbricazione

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11263009A (ja) * 1998-03-17 1999-09-28 Minolta Co Ltd インクジェットヘッド
JP2000313119A (ja) * 1999-04-30 2000-11-14 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置及び方法
WO2002073710A1 (fr) * 2001-03-12 2002-09-19 Ngk Insulators,Ltd. Actionneur a films piezo-electriques/electrostrictifs et son procede de fabrication
JP2003347619A (ja) * 2002-03-18 2003-12-05 Seiko Epson Corp 圧電素子、電歪アクチュエータ、及び、それらの製造方法
JP2008155461A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出ヘッド

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04138420A (ja) 1990-09-28 1992-05-12 Sanyo Electric Co Ltd 液晶表示装置
JP5233130B2 (ja) * 2006-04-14 2013-07-10 株式会社リコー 圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置
JP2008047689A (ja) 2006-08-15 2008-02-28 Fuji Xerox Co Ltd 圧電アクチュエーターとその製造方法並びにそれを備えた液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP2008044217A (ja) 2006-08-15 2008-02-28 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置及び液滴吐出ヘッドの製造方法
JP4761071B2 (ja) * 2007-03-05 2011-08-31 セイコーエプソン株式会社 圧電素子、インクジェット式記録ヘッド、およびインクジェットプリンター
US7768178B2 (en) * 2007-07-27 2010-08-03 Fujifilm Corporation Piezoelectric device, piezoelectric actuator, and liquid discharge device having piezoelectric films
JP2011000738A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11263009A (ja) * 1998-03-17 1999-09-28 Minolta Co Ltd インクジェットヘッド
JP2000313119A (ja) * 1999-04-30 2000-11-14 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置及び方法
WO2002073710A1 (fr) * 2001-03-12 2002-09-19 Ngk Insulators,Ltd. Actionneur a films piezo-electriques/electrostrictifs et son procede de fabrication
JP2003347619A (ja) * 2002-03-18 2003-12-05 Seiko Epson Corp 圧電素子、電歪アクチュエータ、及び、それらの製造方法
JP2008155461A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出ヘッド

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015204414A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 株式会社デンソー 圧電素子
US10147866B2 (en) 2014-08-13 2018-12-04 Seiko Epson Corporation Piezoelectric driving device and driving method therefor, and robot and driving method therefor
JP2020049710A (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 株式会社リコー 液体吐出ヘッド、液体吐出装置
US11458729B2 (en) 2018-11-30 2022-10-04 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Piezoelectric actuator and method for producing piezoelectric actuator
US11515464B2 (en) 2019-01-10 2022-11-29 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Piezoelectric actuator
JP2020168747A (ja) * 2019-04-01 2020-10-15 ブラザー工業株式会社 圧電アクチュエータ及び液体吐出装置
US11273641B2 (en) 2019-04-01 2022-03-15 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Piezoelectric actuator and liquid ejection apparatus
US11522119B2 (en) 2019-04-01 2022-12-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Piezoelectric actuator
JP7275769B2 (ja) 2019-04-01 2023-05-18 ブラザー工業株式会社 圧電アクチュエータ及び液体吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20130050353A1 (en) 2013-02-28
US8585188B2 (en) 2013-11-19
US20100231659A1 (en) 2010-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010214634A (ja) 薄膜アクチュエータ、液体吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置
JP5768393B2 (ja) インクジェットヘッド及び画像形成装置
US9321263B2 (en) Electromechanical transducer, liquid droplet discharge head, and image forming apparatus
JP5724168B2 (ja) 電気−機械変換素子とその製造方法、及び電気−機械変換素子を有する液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出装置
JP5754178B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
US9362478B2 (en) Method of producing electromechanical transducer element, electromechanical transducer element, liquid droplet discharge head, and image forming apparatus
JP5862118B2 (ja) インクジェットヘッド及び記録装置
JP2016150471A (ja) 液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置
JP2012256756A (ja) 電気−機械変換膜の形成方法、電気−機械変換膜、電気−機械変換素子、液体吐出ヘッドおよび画像形成装置
JP2016016522A (ja) 液滴吐出ヘッド、画像形成装置
JP5929264B2 (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジおよび画像形成装置
JP6520237B2 (ja) 液滴吐出ヘッド、液体カートリッジおよび画像形成装置
JP2011018836A (ja) 圧電型アクチュエータの製造方法、及び該製造方法によって製造された圧電型アクチュエータ
JP2012121199A (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置
JP2013063531A (ja) 電気機械変換素子の製造方法、該製造方法により製造した電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP2010165724A (ja) アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置
JP2014177061A (ja) 液滴吐出ヘッドの駆動方法、液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置
JP2015000560A (ja) 電気機械変換素子及びその電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ、画像形成装置、液滴吐出装置、並びに、ポンプ装置
JP2012253087A (ja) 圧電アクチュエータの製造方法、圧電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、画像形成装置、及び、マイクロポンプ
JP6201461B2 (ja) 分極処理装置
JP2014013842A (ja) 圧電素子及びその製造方法、並びに液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP2016155283A (ja) 電気機械変換部材、液滴吐出ヘッド、画像形成装置、インクカートリッジ、マイクロポンプおよび電気機械変換部材の作製方法
JP2012076449A (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ、画像形成装置、及び液滴吐出ヘッドの製造方法
JP6238132B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP6028419B2 (ja) 電気機械変換素子及びその製造方法、並びに液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130401

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130917