JP2010213419A - ワイヤーハーネス固定用クリップ - Google Patents
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Abstract
【課題】大きな引っ張り力を必要とすることなく、ワイヤーハーネスを容易に引き剥がすことが可能なワイヤーハーネス固定用クリップを提供する。
【解決手段】ワイヤーハーネス固定用クリップ11は、固定部材40側に係止されるクリップ本体7と、クリップ本体7と一体に形成され、クリップ本体7の両側でワイヤーハーネス50の外周にテープ巻きされる矩形板状のハーネス固定部3とで形成され、ワイヤーハーネス50を固定部材40に固定する。ハーネス固定部3は、クリップ本体7の両側に設けられた一対のテープ巻き部17からなり、少なくとも一方のテープ巻き部17にはクリップ本体7からテープ巻き部17の先端側に向けて傾斜するテープ滑り傾斜片部19が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】ワイヤーハーネス固定用クリップ11は、固定部材40側に係止されるクリップ本体7と、クリップ本体7と一体に形成され、クリップ本体7の両側でワイヤーハーネス50の外周にテープ巻きされる矩形板状のハーネス固定部3とで形成され、ワイヤーハーネス50を固定部材40に固定する。ハーネス固定部3は、クリップ本体7の両側に設けられた一対のテープ巻き部17からなり、少なくとも一方のテープ巻き部17にはクリップ本体7からテープ巻き部17の先端側に向けて傾斜するテープ滑り傾斜片部19が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤーハーネスを車体に配索するために、ワイヤーハーネスを固定するワイヤーハーネス固定用クリップに関する。
図9及び図10は、特許文献1に記載された従来のワイヤーハーネス固定用クリップ100を示す。図9に示すように、ワイヤーハーネス固定用クリップ100は、ワイヤーハーネス50に固定されるハーネス固定部110と、ハーネス固定部110に一体に形成されたオフセット部120とを有している。オフセット部120は、ハーネス固定部110の長さ方向の中間部分から直交するように左右方向に延びており、これによりワイヤーハーネス固定用クリップ100の全体がT字形の板状に形成されている。
オフセット部120には、クリップ本体130が立ち上がるように一体的に形成されている。クリップ本体130は、車体に形成されている係止孔(図示省略)に差し込まれて係止孔に係止され、これにより、ワイヤーハーネス固定用クリップ100が車体に固定される。
図10に示すように、ワイヤーハーネス固定用クリップ100は、ハーネス固定部110をワイヤーハーネス50の長さ方向に沿わせた状態で、粘着テープなどのテープ60をハーネス固定部110及びワイヤーハーネス50に巻き付けることによりワイヤーハーネス50に固定される。この場合、ハーネス固定部110に対しては、オフセット部120の左右両側に対してテープ60を巻き付ける。ワイヤーハーネス50への固定状態で、クリップ本体130を車体の係止孔に差し込んで係合させることにより、ワイヤーハーネス固定用クリップ100が車体に固定されるため、ワイヤーハーネス50を車体に配索することができる。
自動車の解体においては、ワイヤーハーネスのリサイクルのためにワイヤーハーネスを自動車から回収することが行われており、配索したワイヤーハーネスを車体から取り外す必要がある。このため、ワイヤーハーネス50を引っ張ってワイヤーハーネス固定用クリップ100から引き剥がす作業が必要となる。
しかしながら、自動車用に用いられているテープ60は、大きな粘着力及び強度を有しているため、引き剥がしのためには、大きな力が必要となっており、ワイヤーハーネス50の回収に多大の労力が必要となっている。
そこで、本発明は、大きな引っ張り力を必要とすることなく、ワイヤーハーネスを容易に引き剥がすことが可能なワイヤーハーネス固定用クリップを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明のワイヤーハーネス固定用クリップは、固定部材側に係止されるクリップ本体と、このクリップ本体と一体に形成され、前記クリップ本体の両側でワイヤーハーネスの外周にテープ巻きされる矩形板状のハーネス固定部とで形成され、前記ワイヤーハーネスを前記固定部材に固定するワイヤーハーネス固定用クリップであって、前記ハーネス固定部は、前記クリップ本体の両側に設けられた一対のテープ巻き部からなり、少なくとも一方のテープ巻き部には前記クリップ本体からテープ巻き部の先端側に向けて傾斜するテープ滑り傾斜片部が形成されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のワイヤーハーネス固定用クリップであって、前記ハーネス固定部の中間部の一側から突出し、先端部に前記クリップ本体が形成される板状のオフセット部を備え、前記テープ滑り傾斜片部は、前記テープ巻き部における前記オフセット部側の側部に形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のワイヤーハーネス固定用クリップであって、前記テープ滑り傾斜片部は、一対のテープ巻き部の少なくとも一方の側部にそれぞれ形成されていることを特徴とする。
本発明においては、テープ巻き部にテープ巻きされたワイヤーハーネスに引っ張り力を作用させると、テープ巻き部に形成されたテープ滑り傾斜片の傾斜に沿ってテープがテープ巻き部の外側にずれるため、ワイヤーハーネスがハーネス固定部から離脱してワイヤーハーネスが簡単に引き剥がされる。すなわち、テープ滑り傾斜片の傾斜によってテープが外側にずれる方向への分力が発生し、しかもテープ滑り傾斜片部がテープを外側にずらすガイドとなるため、テープをテープ巻き部の外側にずらすことができる。このような本発明では、ワイヤーハーネスの引き剥がしのために大きな引っ張り力が必要とならず、ワイヤーハーネスを容易に引き剥がすことができる。
また、本発明においては、ハーネス固定部にオフセット部が形成され、オフセット部の先端にクリップ本体が形成されているため、ワイヤーハーネスの引き剥がしの際にクリップ本体が邪魔になることがなく、引っ張り力を確実に作用させることができ、作業性が向上する。
また、本発明によれば、テープ滑り傾斜片部がテープ巻き部の少なくとも一方の側部に形成されているため、テープを外側にずらすための分力を確実に得ることができる。
以下、本発明を図示する実施形態により、具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
[第1実施形態]
図1〜図3は、本発明の第1実施形態を示し、図1は、ワイヤハーハーネス50へのテープ巻き状態の斜視図、図2は、ワイヤーハーネス50を引き剥がす操作の斜視図、図3は、ワイヤーハーネス固定用クリップ1の斜視図である。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態を示し、図1は、ワイヤハーハーネス50へのテープ巻き状態の斜視図、図2は、ワイヤーハーネス50を引き剥がす操作の斜視図、図3は、ワイヤーハーネス固定用クリップ1の斜視図である。
図1及び図3に示すように、ワイヤーハーネス固定用クリップ1は、ハーネス固定部3と、オフセット部5と、クリップ本体7とを一体に備えて形成されている。ワイヤーハーネス固定用クリップ1は全体が樹脂、好ましくは絶縁性樹脂により形成される。
ハーネス固定部3は、横長矩形の板状となっている。ハーネス固定部3は、ワイヤーハーネス50の外周に当接され、ワイヤーハーネス50との接触状態で粘着テープ等からなるテープ60が巻き付けられる。このテープ巻き付けによりハーネス固定部3がワイヤーハーネス50に固定される。
オフセット部5は、ハーネス固定部3の中間部における一側の側面から横方向に突出している。オフセット部5は、ハーネス固定部3と同厚の板状に形成されている。この実施形態では、オフセット部5は、矩形板状の外形に形成されているが、これに限らず、円弧板状、三角板状であっても良い。
クリップ本体7は、固定部材としての車体40に係止される部分である。クリップ本体7は、オフセット部5の先端部の片面に突出するように形成されている。クリップ本体7は、オフセット部5から起立する軸部11と、軸部11に一体的に形成された係止羽根部13とを備えている。
軸部11は、所定の高さとなるようにオフセット部5から起立している。係止羽根部13は、軸部11の上端部分に片持ち状に連設されることにより、軸部11の左右両側に設けられている。左右の係止羽根部13は、所定の湾曲で広がった形状となっており、その先端部に係止段部15が形成されている。このような形状の係止羽根部13は、径方向に拡縮可能な弾性を有している。
係止羽根部13は、自由状態では、車体40に形成されている係止孔41の径よりも大きくなるように広がっており、係止孔41に差し込まれると、縮んで係止孔41内を通過する。係止孔41を通過した後、係止羽根部13は弾性力によって広がり、この広がりによって係止段部15が係止孔41の周囲に係止される。これにより、クリップ本体7が車体40に係止され、且つ車体40への係止状態を維持することができる。
上述したハーネス固定部3は、テープ60が巻き付けられるテープ巻き部17を有している。テープ巻き部17は、オフセット部5の両側に位置するように左右一対が設けられている。このようにオフセット部5の両側に位置することにより、テープ巻き部17は、クリップ本体7の両側に位置する。
一対のテープ巻き部17のそれぞれには、テープ滑り傾斜片部19が形成されている。それぞれのテープ滑り傾斜片部19は、いずれもテープ巻き部17におけるクリップ本体7側の端片に形成されるものである。また、テープ滑り傾斜片部19は、テープ巻き部17におけるクリップ本体7側の端片を傾斜させることにより形成されている。かかるテープ滑り傾斜片部19の傾斜は、クリップ本体7からテープ巻き部17の先端側に向かうにつれて、クリップ本体7、すなわちオフセット部5から徐々に離れる方向に傾斜するように形成されている。
それぞれのテープ滑り傾斜片部19がオフセット部5となす角度α、β(図3参照)は、90°以上180°未満の鈍角となるように設定されている。それぞれのテープ滑り傾斜片部19の角度α、βを90°以上とすることにより、後述するように、テープ60をテープ巻き部17の外側にずらす方向への分力が発生する。同時に、テープ滑り傾斜片部19は、テープ60がテープ巻き部17の外側にずれるガイドとなる。
次に、この実施形態の作動を説明する。
図1に示すように、ハーネス固定部3(テープ巻き部17)をワイヤーハーネス50の長さ方向に沿わせた状態で、テープ60をテープ巻き部17及びワイヤーハーネス50に巻き付ける。これにより、ワイヤーハーネス固定用クリップ1がワイヤーハーネス50に固定される。ワイヤーハーネス50への固定状態で、クリップ本体7を車体40の係止孔41に差し込む。クリップ本体7の係止羽根部13は、縮んだ状態で係止孔41を通過し、係止孔41通過後に、弾性によって広がって係止段部15が係止孔41の周囲に係止する。これにより、ワイヤーハーネス固定用クリップ1が車体40の所定箇所に固定される。以上の作業をワイヤーハーネス50の長さ方向に沿って複数行うことにより、ワイヤーハーネス50を車体に配索することができる。
図2は、自動車の解体やワイヤーハーネス50の補修交換のために、ワイヤーハーネス50を車体から除去する操作を示す。この場合は、図2の矢印で示す引っ張り力F1をワイヤーハーネス50に対して作用させる。引っ張り力F1は、クリップ本体7からワイヤーハーネス50を引き離す方向となるように作用させる。かかる引っ張りは、左右のテープ巻き部17に巻かれている左右のテープ60に対して作用させる。
この方向への引っ張り力F1により、テープ滑り傾斜片19の傾斜に沿った左右の外側方向への分力がテープ60に作用すると共に、テープ滑り傾斜片部19がテープ60を外側にずらすガイドとなる。このため、テープ60がテープ巻き部17の長さ方向の外側に円滑にずれる。すなわち、右側のテープ60は、図2の矢印M1に沿った右方向の外側にずれ、左側のテープ60は、矢印M2に沿った左方向の外側にずれる。
そして、この引っ張り力F1を継続させて、テープ60のずれを継続することにより、左右のテープ60の両方がテープ巻き部17から外れる。これにより、ワイヤーハーネス50がワイヤーハーネス固定用クリップ1から離脱する。このときにおいて、ワイヤーハーネス固定用クリップ1は、車体40に固定状態となって残る。
このような実施形態では、ワイヤーハーネス50の引き剥がしのために大きな引っ張り力が必要とならず、ワイヤーハーネス50を容易に引き剥がすことができる。また、この実施形態では、ハーネス固定部3にオフセット部5が形成され、このオフセット部5の先端部にクリップ本体7が形成された構造となっている。このような構造とすることにより、ワイヤーハーネス50の引き剥がしの際に、クリップ本体7が邪魔になることがなく、ワイヤーハーネス50の引き剥がし作業が円滑となり、作業性が向上する。
また、この実施形態によれば、テープ滑り傾斜片部19がテープ巻き部17の一方の側部に形成されているため、テープ60を外側にずらすための分力を確実に得ることができる。
また、本実施形態によれば、テープ滑り傾斜片部19がオフセット部5と90°以上の角度を有して形成されるため、テープ60をずらすための分力を大きくすることができ、ワイヤーハーネス50の引き剥がしのための引っ張り力F1を小さくすることができる。
[第2実施形態]
図4及び図5は、本発明の第2実施形態を示し、図4は、車体40への固定状態を示す斜視図、図5は、ワイヤーハーネス50を引き剥がす操作途中を示す斜視図である。
図4及び図5は、本発明の第2実施形態を示し、図4は、車体40への固定状態を示す斜視図、図5は、ワイヤーハーネス50を引き剥がす操作途中を示す斜視図である。
第2実施形態のワイヤーハーネス固定用クリップ1Aにおいては、第1実施形態のワイヤーハーネス固定用クリップ1におけるオフセット部5が省略された構造となっている。すなわち、テープ60が巻き付けられるハーネス固定部3と、クリップ本体7とを備えるものである。
ハーネス固定部3は、ワイヤーハーネス50の外周にテープ巻きされるものであり、横長矩形板状に形成されている。クリップ本体7は、第1実施形態と同様に、ハーネス固定部3から突出するように形成されており、軸部11と、自由端となっている係止段部15を有して軸部11と一体に形成された係止羽根部13とを有している。
ハーネス固定部3は、テープ60が巻き付けられるテープ巻き部17を有している。テープ巻き部17は、クリップ本体7を中心とした左右両側に一対が設けられている。
左右一対のテープ巻き部17のそれぞれには、テープ滑り傾斜片部19が形成されている。それぞれのテープ滑り傾斜片部19は、いずれもテープ巻き部17における一側の端片を傾斜させることにより形成されている。左右のテープ滑り傾斜片部19は、テープ巻き部17に対して同じ側に設けられるものである。それぞれのテープ滑り傾斜片部19の傾斜は、クリップ本体7から離れるにつれて、テープ巻き部17の幅が徐々に小さくなる傾斜に形成されている。このような傾斜とすることにより、ワイヤーハーネス50を剥がす際にテープ60をテープ巻き部17の外側にずらす方向への分力が発生すると共に、テープ60がテープ巻き部17の外側にずれるガイドとなる。
この実施形態によるワイヤーハーネス50の引き剥がしは、まず、片側(右側)のテープ60に対応したワイヤーハーネス50の右側部分に対して引っ張り力F2を作用させる。引っ張り力F2は、クリップ本体7からワイヤーハーネス50を引き離す方向となるように作用させる。
この方向への引っ張り力F2により、右側のテープ60に対して、右側のテープ滑り傾斜片19の傾斜に沿った外側方向への分力が作用すると共に、右側のテープ滑り傾斜片部19がテープ60をさらに右側にずらすガイドとなる。これにより、図5に示すように、右側のテープ60が右側のテープ巻き部17から外れ、ワイヤーハーネス50の右側部分がワイヤーハーネス固定用クリップ1Aから離脱する。
次に、他側(左側)のテープ60に対応したワイヤーハーネス50の左側に対して引っ張り力F3を作用させる。このとき、右側のテープ巻き部17を把持してワイヤーハーネス50に固定しておく。この固定を行うことにより、ワイヤーハーネス固定用クリップ1Aの不用意な回転を防止することができる。この左側の引っ張り力F3においても、クリップ本体7からワイヤーハーネス50を引き離す方向となるように作用させる。
この方向への引っ張り力F3により、左側のテープ60に対して、左側のテープ滑り傾斜片19の傾斜に沿った外側方向への分力が作用すると共に、左側のテープ滑り傾斜片部19がテープ60をさらに左側にずらすガイドとなる。これにより、左側のテープ60が左側のテープ巻き部17から外れ、ワイヤーハーネス50の左側部分がワイヤーハーネス固定用クリップ1Aから離脱する。この場合においても、ワイヤーハーネス固定用クリップ1Aは、車体40に固定状態となって残る。
この実施形態においても、ワイヤーハーネス50の引き剥がしのために大きな引っ張り力が必要とならず、ワイヤーハーネス50を容易に引き剥がすことができる。また、この実施形態では、オフセット部5が形成されていないため、ワイヤーハーネス固定用クリップ1Aを簡単な形状とすることができ、製造が容易となる。
[第3実施形態]
図6〜図8は、本発明の第3実施形態を示し、図6は、この実施形態のワイヤーハーネス固定用クリップ1Bの斜視図、図7は、車体40への固定状態を示す斜視図、図8は、ワイヤーハーネス50を引き剥がすための操作を示す斜視図である。
図6〜図8は、本発明の第3実施形態を示し、図6は、この実施形態のワイヤーハーネス固定用クリップ1Bの斜視図、図7は、車体40への固定状態を示す斜視図、図8は、ワイヤーハーネス50を引き剥がすための操作を示す斜視図である。
第3実施形態のワイヤーハーネス固定用クリップ1Bは、第2実施形態のワイヤーハーネス固定用クリップ1Aと同様にオフセット部5が省略された構造となっている。従って、第3実施形態では、ハーネス固定部3と、クリップ本体7とを備えるものである。
ハーネス固定部3は、横長矩形板状に形成されており、テープ60が巻き付けられる左右一対のテープ巻き部17を有している。クリップ本体7は、左右一対のテープ巻き部17の中央部分に設けられており、ハーネス固定部3から突出している。クリップ本体7は、第1実施形態と同様に軸部11と、係止段部15を有した係止羽根部13とを有している。
この実施形態においては、左右のテープ巻き部17のそれぞれにテープ滑り傾斜片部19が形成されている。それぞれのテープ巻き部17におけるテープ滑り傾斜片部19は、テープ巻き部17の長さ方向に沿って形成されている。また、それぞれのテープ巻き部17におけるテープ滑り傾斜片部19は、クリップ本体7から離れるにつれて、すなわちテープ巻き部17の先端(自由端)に向かうにつれて、それぞれのテープ巻き部17の幅が徐々に小さくなる傾斜となって形成されている。
この実施形態においても、左右のテープ巻き部17のそれぞれに対してテープ60(図示省略)を巻き付けてワイヤーハーネス50に左右のテープ巻き部17を固定する。そして、クリップ本体7を車体40の係止孔41(図示省略)に係止させることによりワイヤーハーネス50を車体40に配索する。
この実施形態によるワイヤーハーネス50の引き剥がしは、図8に示すように、車体40へのワイヤーハーネス固定用クリップ1Bの固定箇所から幾分離れた部分に対して引っ張り力F4を作用させる。引っ張り力F4は、ワイヤーハーネス固定用クリップ1Bを中心にワイヤーハーネス50が回転する方向に沿って作用させる。引っ張り力F4の作用により、右側のテープ巻き部17に巻き付けられているテープに対しては、図8の矢印M4方向の回転力が作用し、左側のテープ巻き部17に巻き付けられているテープに対しては、矢印M5方向の回転力が作用する。
これらの方向M4、M5方向への回転力により左右のテープ60にはテープ滑り傾斜片部19の傾斜に沿った外側方向への分力が作用すると共に、それぞれのテープ巻き部17におけるテープ滑り傾斜片部19がテープ60を外側へずらすガイドとなる。これにより、左右のテープ巻き部17に巻かれていたテープ60はテープ巻き部17から外れるため、ワイヤーハーネス50がワイヤーハーネス固定用クリップ1B、すなわち、車体40から外れる。このとき、ワイヤーハーネス固定用クリップ1Bは、車体40側に固定状態となって残る。
この実施形態においても、ワイヤーハーネス50の引き剥がしのために大きな引っ張り力が必要とならず、ワイヤーハーネス50を容易に引き剥がすことができる。
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく種々変形が可能である。例えば、左右一対のテープ巻き部17に形成されるテープ滑り傾斜片部19の傾斜角度は、左右のテープ巻き部17で同じであってもよく異なっていてもよい。また、本発明は自動車に配索されるワイヤーハーネスだけでなく、飛行機や船、あるいはビルディングに配索されるワイヤーハーネスにも同様に適用することができる。
1、1A、1B ワイヤーハーネス固定用クリップ
3 ハーネス固定部
5 オフセット部
7 クリップ本体
11 軸部
13 係止羽根部
15 係止段部
17 テープ巻き部
19 テープ滑り傾斜片部
40 車体(固定部材)
50 ワイヤーハーネス
60 テープ
3 ハーネス固定部
5 オフセット部
7 クリップ本体
11 軸部
13 係止羽根部
15 係止段部
17 テープ巻き部
19 テープ滑り傾斜片部
40 車体(固定部材)
50 ワイヤーハーネス
60 テープ
Claims (3)
- 固定部材側に係止されるクリップ本体と、このクリップ本体と一体に形成され、前記クリップ本体の両側でワイヤーハーネスの外周にテープ巻きされる矩形板状のハーネス固定部とで形成され、前記ワイヤーハーネスを前記固定部材に固定するワイヤーハーネス固定用クリップであって、
前記ハーネス固定部は、前記クリップ本体の両側に設けられた一対のテープ巻き部からなり、少なくとも一方のテープ巻き部には前記クリップ本体からテープ巻き部の先端側に向けて傾斜するテープ滑り傾斜片部が形成されていることを特徴とするワイヤーハーネス固定用クリップ。 - 請求項1記載のワイヤーハーネス固定用クリップであって、
前記ハーネス固定部の中間部の一側から突出し、先端部に前記クリップ本体が形成される板状のオフセット部を備え、
前記テープ滑り傾斜片部は、前記テープ巻き部における前記オフセット部側の側部に形成されていることを特徴とするワイヤーハーネス固定用クリップ。 - 請求項1又は2記載のワイヤーハーネス固定用クリップであって、
前記テープ滑り傾斜片部は、一対のテープ巻き部の少なくとも一方の側部にそれぞれ形成されていることを特徴とするワイヤーハーネス固定用クリップ。
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102868073A (zh) * | 2011-07-05 | 2013-01-09 | 株式会社自动网络技术研究所 | 连接器支撑工具、布线工具和线束 |
JP2013255410A (ja) * | 2012-05-08 | 2013-12-19 | Yazaki Corp | ワイヤハーネス固定構造 |
-
2009
- 2009-03-09 JP JP2009055362A patent/JP2010213419A/ja active Pending
Cited By (2)
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