JP2010209907A - ダンパ装置及びそれを用いた高圧ポンプ - Google Patents

ダンパ装置及びそれを用いた高圧ポンプ Download PDF

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Abstract

【課題】脈動低減効果を高めた高圧ポンプを提供する。
【解決手段】流体室16に設けられたダンパ部材210は、第1支持部材50に蓋部材12側から支持され、第2支持部材60にハウジング11側から支持される。流体室16の開口201を塞ぐ蓋部材12に押圧される波形ばね81は、第1支持部材50を第1周縁部213に押圧し、ダンパ部材210を介し、第2支持部材60をハウジング11に押圧する。波形ばね81の内周面及びハウジング11側の面を第1支持部材50に設けられた環状支持部51が支持する。このため、第1支持部材50、第2支持部材60及びダンパ部材210が流体室内に固定されると共に、波形ばね81から第1支持部材50を経由し、ダンパ部材210に作用する荷重が均一化され、第1支持部材50、第2支持部材60及びダンパ部材210の意図しない変形を抑制することができる。
【選択図】図13

Description

本発明は、流体の圧力脈動を低減するダンパ装置、及びそれを用いた高圧ポンプに関する。
従来より、燃料タンク内に設けられた燃料ポンプから低圧燃料配管を通じて供給される燃料を、プランジャの往復移動によって加圧し、インジェクタ側へ圧送する高圧ポンプが公知である。
この種の高圧ポンプは、燃料出口から吐出される燃料の吐出量を調節するため、プランジャが燃料を加圧する加圧室の燃料の一部を燃料入口側に設けられた流体室に排出するようにしている。そして、この流体室に排出される燃料によって生じる圧力脈動を低減するため、流体室にはダンパ部材を備えたダンパ装置が設けられている。
特許文献1のダンパ装置では、2枚式金属ダイアフラムからなるダンパ部材が蓋部材とハウジングとの間で波形ばねで上下から押圧され、流体室内に組み付けられている。
特許文献2のダンパ装置では、2枚式金属ダイアフラムダンパからなるダンパ部材が、波形ばね、ワッシャガイド、ワッシャなどの部材によって流体室内に組み付けられている。
特許第3823060号公報 特許第4036153号公報
しかしながら、特許文献1では、波形ばねの径方向外側が流体室の内壁で案内されているので、ダンパ部材の径方向外側に燃料の流通する十分な空間を形成することが困難である。加圧室から排出される燃料は、ダンパ部材の一方の面を通過し、燃料入口へ向かって流れるようになっている。このため、ダンバ部材の脈動低減機能が十分に発揮されないことが懸念される。
ところで、波形ばねは、軸方向に圧縮されると、径方向外側に広がる特性を有する。このため、特許文献1では、波形ばねの径方向外側の移動が流体室の内壁によって制限されていることで、ダンパ部材に均一な荷重が印加されず、ダンパ部材が捩れを生じ、脈動低減機能を発揮することが困難となることが懸念される。
特許文献2のダンパ装置は、燃料室に組み付けるために必要な部品点数が多く、組み付けに工数を要するという問題点があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、脈動低減効果を高めることの可能な高圧ポンプを提供することにある。
また、簡素な構成で流体の脈動を抑制可能なダンパ装置及びそれを用いた高圧ポンプを提供することにある。
請求項1に記載の発明によると、プランジャの往復移動によって燃料の加圧される加圧室、及びこの加圧室と連通する流体室がハウジングに設けられる。加圧室で所定圧以上に加圧された燃料は吐出弁によって燃料出口から吐出される。プランジャによって加圧室の容積が減少するとき、加圧室と流体室とを連通する燃料通路を調量弁が開閉することで、加圧室の燃料の一部が流体室へ排出される。この排出燃料などにより流体室に生じる燃圧脈動を低減するダンパ部材は、第1周縁部が蓋部材側から第1支持部材に支持され、第2周縁部がハウジング側から第2支持部材に支持される。蓋部材と第1支持部材との間に設けられた環状弾性部材は、第1支持部材を第1周縁部に押圧し、ダンパ部材を介し、第2支持部材をハウジングに押圧する。この環状弾性部材の内周面及びハウジング側の面を第1支持部材に設けられた環状支持部が支持する。
蓋部材に押圧される環状弾性部材のハウジング側の面を環状支持部が支持するので、第1支持部材、第2支持部材及びダンパ部材が環状弾性部材の荷重によって流体室に固定される。この構成により、第1支持部材と第2支持部材の径方向の外側に外側流体室を大きく確保することが可能となり、燃料の流体抵抗を下げることができると共に、ダンパ部材の第1、第2ダイアフラムの両側にそれぞれ形成される第1内側流体室及び第2内側流体室に燃料が行き渡りやすくなるので、高い脈動低減効果を発揮することができる。
さらに、環状支持部が環状弾性部材の内周面で環状弾性部材の位置決めを行うので、環状弾性部材の径方向外側への弾性変形が制限されることなく、軸方向の圧縮によって径方向外側に広がる特性を有する環状弾性部材に応力の偏りが生じ難い。これにより、環状弾性部材から第1支持部材に作用する荷重が均一化され、第1支持部材、第2支持部材及びダンパ部材の意図しない変形を招く事態を抑制できる。したがって、ダンパ部材を確実に機能させ脈動低減効果を高めることができる。
請求項2に記載の発明によると、環状支持部は、環状弾性部材の内周面を支持する筒状のガイド部と、このガイド部の径方向外側に突出し環状弾性部材のハウジング側の面に押圧される環板状の押圧部を有する。これにより、環状弾性部材を径方向に位置決めする機能をガイド部により正確に発揮できると同時に、環状弾性部材の荷重を押圧部に均一に作用させることができる。
請求項3に記載の発明によると、第1支持部材と第2支持部材とがダンパ部材を挟んで結合され、当該第2支持部材の嵌入する穴がハウジングに設けられる。これにより、穴に嵌入する第2支持部材にダンパ部材を挟んで係止された第1支持部材の環状支持部は、環状弾性部材の荷重が作用しても径方向に位置ずれしないので、荷重作用の均一化に貢献することができる。
請求項4に記載の発明によると、環状支持部の押圧部、ダンパ部材を挟む第1支持部材の第1筒部及び第2支持部材の第2筒部、並びに第2支持部材が嵌入するハウジングの穴は、軸方向に重なる。これにより、環状弾性部材から環状支持部に均一に作用する荷重を、さらにダンパ部材に均一に作用させ、軸方向に対するダンパ部材の傾きに起因したダンパ特性の変化を回避することができる。
請求項5に記載の発明によると、流体室は、環状支持部の径方向外側における周方向の全域に、加圧室と連通する外側流体室を含む。環状支持部が環状弾性部材の内周面を支持することで、環状弾性部材を径方向外側から支持する部分が不要となり、加圧室からの排出燃料が排出される外側流体室を大容積に確保できる。このため、外側流体室での圧力上昇が抑えられ、脈動低減効果を高めることができる。
請求項6に記載の発明によると、外側流体室は、環状支持部、第1支持部材及び第2支持部材の径方向外側において軸方向のハウジングと蓋部材との間の全域に形成される。これにより、外側流体室の容積が増大し、脈動減衰効果を高めることができる。
請求項7に記載の発明によると、燃料が供給される燃料入口が流体室に連通する。調量弁の作動によって加圧室から流体室へ排出される燃料は、容積の確保された外側流体室へ流入することで、流速が低減される。これにより、燃料入口から燃料ポンプの接続される低圧燃料配管への脈動伝達を抑制することができる。
請求項8に記載の発明によると、流体室は、環状支持部、第1支持部材及び第2支持部材の径方向外側に形成される外側流体室と、第1支持部材の径方向内側に形成される第1内側流体室と、第2支持部材の径方向内側に形成される第2内側流体室とを有する。外側流体室は、環状支持部の径方向内側の開口を通じ、第1内側流体室に連通する。これにより、加圧室から外側流体室へ排出される燃料は、第1内側流体室に導かれることになるので、外側流体室の容積による脈動減衰作用だけでなく、ダンパ部材の第1ダイアフラムによる脈動減衰作用も確実に発揮させることできる。
請求項9に記載の発明によると、燃料入口は、第2内側流体室に連通する。加圧室から流体室へ排出される燃料が容積確保された外側流体室への流入と共に第1内側流体室へ導かれることに対し、燃料入口が第2内側流体室に連通するので、燃料入口から燃料ポンプの接続する低圧燃料配管への脈動伝達を抑制することができる。
請求項10に記載の発明によると、環状弾性部材は、波形ばねである。環状支持部の径方向内側の開口を通してダンパ部材に向かう燃料を当該開口に導入するための通路は、波形ばねによって形成可能となるので、一部品への機能集約による構成の簡素化を実現することができる。
請求項11に記載の発明によると、環状弾性部材は、皿ばねである。
皿ばねのハウジング側の面が環状支持部に支持されることで、弾性部材の荷重によって第1支持部材、第2支持部材及びダンパ部材が流体室に固定される。皿ばねの内周面が環状支持部に支持されることで、皿ばねの径方向外側への弾性変形が制限されることなく、軸方向の圧縮によって径方向外側に広がる特性を有する皿ばねに応力の偏りが生じ難い。これにより、皿ばねから第1支持部材に作用する荷重が均一化され、第1支持部材、第2支持部材及びダンパ部材の意図しない変形を招く事態を抑制できる。
また、皿ばねに燃料が流通可能なスリットを設けることで、環状支持部の径方向内側の開口を通じてダンパ部材に向かう燃料を当該開口に導入するための通路を形成可能となる。
請求項12に記載の発明によると、環状支持部のガイド部は、ダンパ部材の可動部よりも径方向外側に設けられる。ガイド部の径方向内側の開口を通してダンパ部材に向かう燃料をダンパ部材の可動部全域に導くことができるので、当該可動部を有効に利用し、ダンパ部材の脈動低減効果を高めることができる。
請求項13に記載の発明によると、可動部は、高圧ポンプが通常作動している際に燃料が供給されることで流体室に生じる燃料圧力により前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムが変位する部分である。この可動部に、ガイド部の径方向内側の開口からダンパ部材に向かう燃料を導くことで、ダンパ部材の第1ダイアフラムを効率よく機能させ、ダンパ部材の脈動低減効果を高めることができる。
請求項14に記載の発明は、ハウジングと、蓋部材と、ダンパ部材と、第1支持部材と、第2支持部材と、を備える。ハウジングは、一端に開口を有する。蓋部材は、ハウジングの開口を塞ぎ、ハウジングとともに流体が流通可能な流体室を構成する。ダンパ部材は、皿状の第1ダイアフラム、及び第2ダイアフラムを有する。また、ダンパ部材は、第1ダイアフラムの第1周縁部と第2ダイアフラムの第2周縁部とを接合し、第1ダイアフラムの皿状凹面と第2ダイアフラムの皿状凹面との間に密閉されたダンパ室を形成する。第1支持部材は、ダンパ部材と蓋部材との間に設けられ、第1周縁部および蓋部材と当接する。第2支持部材は、ダンパ部材とハウジングとの間に設けられ、第2周縁部及びハウジングと当接する。
本発明は特に、第1支持部材及び第2支持部材の少なくとも一方は、ハウジングと蓋部材との間で弾性変形可能に構成されている。そして、第1支持部材及び第2支持部材は、蓋部材によって押圧されることにより第1周縁部及び第2周縁部を挟持し、ダンパ部材をハウジングと蓋部材との間に支持する。かかる構成によれば、第1支持部材及び第2支持部材は、その少なくとも一方がハウジングと蓋部材との間で蓋部材の押圧による荷重によって弾性変形し、流体室内にダンパ部材を支持する。
このように、第1支持部材と第2支持部材とによってダンパ部材を流体室内に支持しているので、部品点数を低減することができ、簡素な構成で流体の脈動を抑制することができる。また、ダンパ部材を流体室内に支持するのに要する部品点数が少ないので、ダンパ部材周辺の空間を大きく取ることが容易である。ダンパ部材周辺、特に径方向の空間を大きく取ることができれば、ダンパ部材の周辺に流体が行き渡りやすくなるので、流体室内の燃料の流体抵抗を下げることが出来ると共に、高い圧力脈動減衰性能を発揮することができる。さらに、例えば、ハウジングの開口から第2支持部材、ダンパ部材、及び第1支持部材をこの順に収容し、蓋部材によって押圧して開口を覆うことによって容易に組み付けることができる。したがって、組み付け工数を低減することができる。
第1支持部材及び第2支持部材には、以下の構成を採用することができる。
請求項15に記載の発明は、第1支持部材及び第2支持部材の少なくとも一方は、板バネ部を有する。例えば、板バネ部を支持部材と一体に構成することにより、より簡素な構成で流体の脈動を抑制することができる。
請求項16に記載の発明は、第1支持部材及び第2支持部材の少なくとも一方は、皿バネ部を有する。かかる構成によれば、例えば、ダンパ部材を挟持する部材に弾性がないものを使用した場合においても、比較的簡素な構成で流体の脈動を抑制することができる。
請求項17に記載の発明は、第1支持部材と第1周縁部とが当接する第1当接部、及び第2支持部材と第2周縁部とが当接する第2当接部は、ダンパ室を密閉するシール位置よりも径内方向に位置する。かかる構成によれば、ダンパ部材の内圧が外圧よりも大きく、ダンパ部材が膨張する場合において、例えば溶接等によって密閉されるシール位置よりも径内方向で第1支持部材及び第2支持部材によって挟持されるので、シール位置にかかる負荷を回避することが可能であり、ダンパ部材の破損を防止することができる。
請求項18に記載の発明は、蓋部材と対向する開口の底部は段差部を有する。また、第2支持部材は、段差部に係止される係止部を有する。このように段差部及び係止部を設けることによって、ハウジングに対して第2支持部材を適切に位置決めすることができ、ひいては、ダンパ部材及び第1支持部材を適切に位置決めすることができる。
請求項19に記載の発明では、第1支持部材は、第1周縁部の外縁よりも径外方向に設けられ、第2支持部材側に突出する第1突設部を有する。また、請求項20に記載の発明では、第2支持部材は、第2周縁部の外縁よりも径外方向に設けられ、第1支持部材側に突出する第2突設部を有する。第1突設部及び第2突設部を設けることにより、第1支持部材及び第2支持部材の径方向へのずれを抑制することができるので、第1支持部材及び第2支持部材に挟持されるダンパ部材の径方向へのずれを抑制することができる。
請求項21に記載の発明は、第1支持部材及び第2支持部材の少なくとも一方は、複数の孔部を有する。複数の孔部を設けることにより、流体抵抗が軽減され、ダンパ部材の周辺に流体が行き渡りやすくなる。
上記請求項14〜21は、ダンパ装置の発明として説明したが、請求項14に記載のダンパ装置を高圧ポンプが有する構成を前提にすれば、請求項22に示すような高圧ポンプの発明として実現できる。
このような高圧ポンプにおいても、上記請求項14に記載のダンパ装置と同様の効果を奏する。
なお、請求項22に記載の高圧ポンプに対し、請求項15〜21に記載のダンパ装置と同様の構成を採用してもよい。
本発明の第1実施形態の高圧ポンプの断面図である。 本発明の第1実施形態の高圧ポンプの拡大断面図である。 本発明の第2実施形態のダンパ装置を図1のA方向から見た平面図である。 図3のIV−IV線断面を示す断面図である。 本発明の第3実施形態のダンパ装置を示す断面図である。 本発明の第4実施形態のダンパ装置を図1のA方向から見た平面図である。 図6のVII−VII線断面を示す断面図である。 本発明の第5実施形態のダンパ装置を図1のA方向から見た平面図である 図8のIX−O−IX線断面を示す断面図である。 本発明の第6実施形態の高圧ポンプの断面図である。 本発明の第6実施形態の高圧ポンプの拡大断面図である。 本発明の第7実施形態の高圧ポンプの断面図である。 本発明の第7実施形態の高圧ポンプの拡大断面図である。 本発明の第7実施形態の第1支持部材及び第2支持部材の平面図である。 図13の部分拡大図である。 本発明の第8実施形態の高圧ポンプの拡大断面図である。 本発明の第8実施形態の皿ばねの平面図である。
以下、本発明によるダンパ装置を用いた高圧ポンプを図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の高圧ポンプは、例えば、車両のガソリンエンジンやディーゼルエンジンのインジェクタに、図示しないデリバリパイプを経由して燃料を供給するものである。図1に示すように、高圧ポンプ10は、ハウジング11、蓋部材12、プランジャ13、弁ボディ30、電磁駆動部70、吐出弁部90、およびダンパ装置200などを備えている。
ハウジング11は、例えばマルテンサイト系のステンレスなどで形成されている。ハウジング11は、円筒状のシリンダ14を形成している。このシリンダ14には、プランジャ13が軸方向へ往復移動可能に支持されている。
ハウジング11は、導入通路111、吸入通路112、加圧室121および吐出通路114などを形成している。ハウジング11は、筒部15を有している。筒部15は、内部に導入通路111と吸入通路112とを連通する通路151を形成している。筒部15は、シリンダ14の中心軸と概ね垂直に形成されており、内径が途中で変化している。ハウジング11は、筒部15において内径が変化する部分に段差面152を形成している。筒部15に形成されている通路151には、弁ボディ30が設けられている。
ハウジング11と蓋部材12との間には、流体室16が形成されている。ダンパ装置200のダンパ部材210は、第1支持部材50と第2支持部材60とに挟持され、皿バネ80を介して蓋部材12によって押圧されることにより、ハウジング11と蓋部材12との間に支持されている。なお、ダンパ装置200については、後に詳述する。流体室16には、図示しない燃料入口が形成され、この燃料入口は、図示しない低圧燃料配管と接続されている。流体室16には、低圧燃料配管から燃料入口を通じて、図示しない低圧燃料ポンプによって燃料タンクの燃料が供給される。導入通路111は、流体室16と筒部15の内側に形成されている通路151とを連通している。吸入通路112は、一方の端部が加圧室121に連通している。吸入通路112の他方の端部は、段差面152の内側に開口している。導入通路111と吸入通路112とは、弁ボディ30の内側を経由して接続している。加圧室121は、吸入通路112とは異なる位相において、吐出通路114と連通している。本実施形態では、これらの燃料通路を燃料通路100で示している。
プランジャ13は、ハウジング11のシリンダ14に軸方向へ往復移動可能に支持されている。プランジャ13は、小径部131、および小径部131よりも径が大きく小径部131の加圧室121側に接続して小径部131との間に段差面132を形成する大径部133からなる。加圧室121は、大径部133の反小径部131側に形成されている。プランジャ13の段差面132の反加圧室121側には、ハウジング11に接する略円環状のプランジャストッパ23が設けられている。
プランジャストッパ23は、加圧室121側の端面に、反加圧室121側へ略円板状に凹む凹部231と凹部231から径外方向へプランジャストッパ23の外縁まで延びる溝路232とを有している。凹部231の径は、プランジャ13の大径部133の外径より大きく形成されている。凹部231の中央部には、プランジャストッパ23を板厚方向に貫く孔233が形成されている。プランジャストッパ23は、孔233にプランジャ13の小径部131が挿通されるとともに、加圧室121側の端面がハウジング11に接している。これにより、プランジャ13の段差面132、小径部131の外壁、シリンダ14の内壁、プランジャストッパ23の凹部231およびシール部材24に囲まれる、略円環状の可変容積室122が形成されている。
ハウジング11には、シリンダ14の反加圧室121側端部の径外側に、加圧室121側へ略円環状に凹む凹部105が形成されている。凹部105には、オイルシールホルダ25が嵌め込まれている。オイルシールホルダ25は、プランジャストッパ23との間にシール部材24を挟んで、ハウジング11に固定されている。シール部材24は、内周のテフロンリング(テフロンは登録商標)と、外周のOリングとからなる。シール部材24は、小径部131周囲の燃料油膜の厚さを規制し、プランジャ13の摺動によるエンジンへの燃料のリークを抑制する。オイルシールホルダ25の反加圧室121側端部には、オイルシール26が装着されている。オイルシール26は、小径部131周囲のオイル油膜の厚さを規制し、プランジャ13の摺動によるオイルのリークを抑制する。
オイルシールホルダ25とハウジング11との間には、環状の通路106および通路107が形成されている。通路106と通路107とは連通している。ハウジング11には、通路107と流体室16とを連通する通路108が形成されている。通路106とプランジャストッパ23の溝路232とは連通している。このように、溝路232、通路106、通路106、通路107、及び通路108がそれぞれ互いに連通することにより、可変容積室122は、流体室16と連通している。
プランジャ13の小径部131の反大径部133側に設けられたヘッド17は、スプリング座18と結合している。スプリング座18とオイルシールホルダ25との間には、スプリング19が設けられている。スプリング座18は、スプリング19の付勢力により、図示しないカムの方向(図1中では下方向)へ付勢されている。プランジャ13は、図示しないタペットを介してカムと接することにより、往復駆動される。スプリング19は、一方の端部がオイルシールホルダ25に接し、他方の端部がスプリング座18に接している。スプリング19は、軸方向へ伸びる力を有している。これにより、スプリング19は、スプリング座18を介して図示しないタペットをカム側へ付勢する。
可変容積室122は、プランジャ13の往復移動に応じて容積が変化する。可変容積室122は、調量行程または加圧行程でプランジャ13の移動により加圧室121の容積が減少するとき、可変容積室122の容積が増大することによって、燃料通路100に接続する流体室16から、通路108、通路107、通路106、及び溝路232を経由して燃料を吸入する。調量行程においては、加圧室121から排出された低圧燃料の一部を可変容積室122に吸入することができる。これにより、加圧室121からの燃料の排出による低圧燃料配管への燃圧脈動の伝達を抑制することができる。
一方、可変容積室122は、吸入行程でプランジャ13の移動により加圧室121の容積が増大するとき、可変容積室122の容積が減少することによって、流体室16へ燃料を送り出す。ここで、加圧室121の容積、及び可変容積室122の容積は、プランジャ13の位置のみによって決定される。よって、加圧室121が燃料を吸入すると同時に、可変容積室122が燃料を流体室16へ送り出すため、燃料通路100を経由して加圧室121へ吸入される燃料の量が増大する。そのため、加圧室121への燃料の吸入効率が向上する。
ハウジング11の吐出通路114側に設けられている吐出弁部90は、加圧室121において加圧された燃料の排出を許容または遮断する。吐出弁部90は、吐出弁としての逆止弁92、規制部材93、及びスプリング94を有している。逆止弁92は、底部921、及び底部921から反加圧室121側へ筒状に延びる筒部922からなる有底筒状に形成され、吐出通路114において往復移動可能に設けられている。規制部材93は、筒状に形成され、吐出通路114を形成するハウジング11に固定されている。スプリング94は、一方の端部が規制部材93に接し、他方の端部が逆止弁92の筒部922に接している。逆止弁92は、スプリング94の付勢力により、ハウジング11に形成される弁座95側へ付勢されている。逆止弁92は、底部921側の端部が弁座95に着座することにより吐出通路114を閉鎖し、弁座95から離座することにより吐出通路114を開放する。逆止弁92は、弁座95とは反対側へ移動したとき、筒部922の反底部921側端部が規制部材93と接することにより移動が規制される。
加圧室121の燃料の圧力が上昇すると、加圧室121側の燃料から逆止弁92が受ける力は増大する。そして、加圧室121側の燃料から逆止弁92が受ける力がスプリング94の付勢力と弁座95の下流側の燃料、すなわち図示しないデリバリパイプ内の燃料から受ける力との和よりも大きくなると、逆止弁92は弁座95から離座する。これにより、加圧室121内の燃料は、逆止弁92の筒部922に形成された通孔923、及び筒部922の内側を経由して燃料出口91から高圧ポンプ10の外部へ吐出される。
一方、加圧室121の燃料の圧力が低下すると、加圧室121側の燃料から逆止弁92が受ける力は減少する。そして、加圧室121側の燃料から逆止弁92が受ける力がスプリング94の付勢力と弁座95の下流側の燃料から受ける力との和よりも小さくなると、逆止弁92は弁座95に着座する。これにより、図示しないデリバリパイプ内の燃料は、吐出通路114を経由して加圧室121へ流入することが防止される。
弁ボディ30は、例えば圧入、及び係止部材20などにより、ハウジング11の通路151の内部に固定されている。弁ボディ30は、略環状の弁座部31、及び弁座部31から加圧室121側へ筒状に延びる筒部32を有する。弁座部31の加圧室121側壁面には、円環状の弁座34が形成されている。
調量弁としての弁部材35は、弁ボディ30の筒部32の内側に設けられている。弁部材35は、略円板状の円板部36、及び円板部36の外縁から加圧室121側へ中空円筒状に延びるガイド部37を有する。弁部材35は、円板部36の弁座34側端部に、反弁座34側へ略円板状に凹んで形成される凹部39を有する。凹部39を形成する弁部材35の内周壁は、加圧室121へ向かうに従い径が小さくなるテーパ状に形成されている。弁ボディ30の筒部32の内壁と円板部36、及びガイド部37の外壁との間には、燃料通路100を構成する環状の環状燃料通路101が形成されている。弁部材35は、往復移動することで円板部36が弁座34に離座または着座して燃料通路100を流れる燃料の流れを断続する。凹部39は、通路151から環状燃料通路101へ流れる燃料の動圧を受ける。
ストッパ40は、弁部材35の加圧室121側に設けられている。ストッパ40は、弁ボディ30の筒部32の内壁に固定されている。
弁部材35のガイド部37の内径は、ストッパ40の弁部材35側の端部より僅かに大きく設定されている。このため、弁部材35は、開弁方向または閉弁方向へ往復移動するとき、ガイド部37の内壁がストッパ40の外壁と摺動する。これにより、弁部材35は開弁方向または閉弁方向への往復移動が案内される。
ストッパ40と弁部材35との間には、スプリング21が設けられている。スプリング21は、弁部材35のガイド部37、及びストッパ40の内側に位置するように設けられている。スプリング21は、一方の端部がストッパ40の内壁に接し、他方の端部が弁部材35の円板部36に接している。スプリング21は、軸方向に伸びる力を有し、弁部材35を、反ストッパ40側、すなわち閉弁方向へ付勢している。
弁部材35のガイド部37の加圧室121側の端部は、ストッパ40の外壁に設けられた段差面501に当接可能である。ストッパ40は、弁部材35が段差面501に当接したとき、弁部材35が、加圧室121側、すなわち開弁方向へ移動することを規制する。ストッパ40は、加圧室121側から見たとき、弁部材35の加圧室121側の壁面を隠すようにして覆っている。これにより、調量工程での加圧室121側から弁部材35側へ向かう低圧燃料の流れが弁部材35に与える動圧の影響が抑制できる。また、ストッパ40は、弁部材35との間に容積室41を形成している。容積室41は、弁部材35の往復移動により容積が変化する。
ストッパ40には、ストッパ40の軸に対して傾斜する通路102が形成され、環状燃料通路101と吸入通路112とを連通している。通路102は、ストッパ40の周方向に複数形成されている。また、ストッパ40には、容積室41と環状燃料通路101とを連通する管路42が形成されている。このため、環状燃料通路101と連通する通路102の燃料は、管路42を経由して容積室41に流入可能である。
なお、上述した燃料通路100は、環状燃料通路101、及び通路102を含んでいる。これにより、流体室16と加圧室121との間が燃料通路100によって連通される。燃料が流体室16側から加圧室121側へ向かうとき、燃料は、導入通路111、通路151、環状燃料通路101、通路102、及び吸入通路112を、この順で流通する。一方、加圧室121側から流体室16側へ向かうとき、燃料は、吸入通路112、通路102、環状燃料通路101、通路151、及び導入通路111をこの順で流通する。
電磁駆動部70は、コイル71、固定コア72、可動コア73、フランジ75などを有している。コイル71は、樹脂製のスプール78に巻回されており、通電することにより磁界を発生する。固定コア72は、磁性材料から形成されている。固定コア72は、コイル71の内側に収容されている。可動コア73は、磁性材料から形成されている。可動コア73は、固定コア72と対向して配置されている。可動コア73は、非磁性材から形成されている筒部材79、及びフランジ75の内側に、軸方向へ往復移動可能に収容されている。筒部材79は、固定コア72とフランジ75との間の磁気的な短絡を防止する。
フランジ75は、磁性材料から形成され、ハウジング11の筒部15に取り付けられている。フランジ75は、電磁駆動部70をハウジング11に保持するとともに、筒部15の端部を塞いでいる。フランジ75は、中央部に筒状に形成されたガイド筒76を有している。
ニードル38は、略円筒状に形成され、フランジ75のガイド筒76の内側に設けられている。ガイド筒76の内径は、ニードル38の外径よりも僅かに大きく形成されている。これにより、ニードル38は、ガイド筒76の内壁に摺動しながら往復移動する。そのため、ニードル38は、往復移動するとき、ガイド筒76によって、その往復移動が案内される。
ニードル38は、一方の端部が可動コア73に圧入または溶接等によって可動コア73と一体に組み付けられている。また、ニードル38は、他方の端部が、弁部材35の円板部36の弁座34側の壁面に当接可能である。
固定コア72と可動コア73との間に、スプリング22が設けられている。スプリング22は、可動コア73を弁部材35側へ付勢している。スプリング22が可動コア73を付勢する力は、スプリング21が弁部材35を付勢する力よりも大きい。すなわち、スプリング22は、可動コア73およびニードル38をスプリング21の付勢力に抗して弁部材35側、すなわち弁部材35の開弁方向へ付勢している。これにより、コイル71に通電していないとき、固定コア72と可動コア73とは互いに離れている。そのため、コイル71に通電していないとき、可動コア73と一体のニードル38はスプリング22の付勢力により弁部材35側へ移動するとともに、弁部材35は弁ボディ30の弁座34から離座している。このように、ニードル38は、スプリング22の付勢力により、円板部36に当接することで弁部材35を開弁方向へ押圧可能である。
ここで、高圧ポンプ10の作動について説明する。
(1)吸入行程
プランジャ13が、図1の下方へ移動するとき、コイル71への通電は停止される。そのため、弁部材35は、スプリング22から力を受けている可動コア73と一体のニードル38により、加圧室121側へ付勢されている。その結果、弁部材35は、弁ボディ30の弁座34から離座している。また、プランジャ13が、図1の下方へ移動するとき、加圧室121の圧力は低下する。そのため、弁部材35が反加圧室121側からの燃料を受ける力は、加圧室121側の燃料から受ける力よりも大きくなる。これにより、弁部材35には弁座34から離座する方向へ力が加わり、弁部材35は弁座34から離座する。弁部材35は、ガイド部37がストッパ40の段差面501に当接するまで移動する。弁部材35が弁座34から離座、すなわち開弁することにより、流体室16の燃料は、導入通路111、通路151、環状燃料通路101、通路102、及び吸入通路112をこの順で経由して加圧室121に吸入される。また、このとき、通路102の燃料は、管路42を経由して容積室41へ流入可能である。そのため、容積室41の圧力は、通路102の圧力と同等になる。
(2)調量行程
プランジャ13が下死点から上死点に向かって上昇するとき、加圧室121から流体室16側へ排出される低圧燃料の流れにより、弁部材35には加圧室121側の燃料から弁座34に着座する方向へ力が加わる。しかし、コイル71に通電していないとき、ニードル38は、スプリング22の付勢力により弁部材35側へ付勢されている。そのため、弁部材35は、ニードル38によって弁座34側への移動が規制される。また、弁部材35の加圧室121側の壁面は、ストッパ40によって覆われている。これにより、加圧室121から流体室16側へ排出される燃料の流れによる動圧が、弁部材35に直接作用することを抑制している。そのため、燃料の流れにより弁部材35に加わる閉弁方向の力が緩和される。
調量行程においては、コイル71への通電が停止されている間、弁部材35は、弁座34から離座し、段差面501に当接した状態を維持する。これにより、プランジャ13の上昇によって加圧室121から排出される低圧燃料は、流体室16から加圧室121へ吸入される場合と逆に、吸入通路112、通路102、環状燃料通路101、通路151、及び導入通路111をこの順で経由して流体室16へ戻される。
調量行程の途中にコイル71へ通電すると、コイル71に発生した磁界により、固定コア72、フランジ75、及び可動コア73に磁気回路が形成される。これにより、互いに離間している固定コア72と可動コア73との間には磁気吸引力が発生する。固定コア72と可動コア73との間に発生する磁気吸引力がスプリング22の付勢力よりも大きくなると、可動コア73は固定コア72側へ移動する。そのため、可動コア73と一体のニードル38は、固定コア72側へ移動する。ニードル38が固定コア72側へ移動すると、弁部材35とニードル38とは離間し、弁部材35はニードル38から力を受けない。その結果、弁部材35は、スプリング21の付勢力、及び加圧室121から流体室16側へ排出される低圧燃料の流れにより弁部材35に加わる閉弁方向の力によって、弁座34側へ移動する。これにより、弁部材35が弁座34に着座する。
弁部材35が弁座34側へ移動し、弁部材35が弁座34に着座、すなわち閉弁することにより、燃料通路100を流通する燃料の流れが遮断される。これにより、加圧室121から流体室16へ低圧燃料を排出する調量行程は終了する。プランジャ13が上昇するとき、加圧室121と流体室16との間を閉鎖することにより、加圧室121から流体室16へ戻される低圧燃料の量が調整される。その結果、加圧室121で加圧される燃料の量が決定される。
(3)加圧行程
加圧室121と流体室16との間が閉鎖された状態で、プランジャ13がさらに上死点に向けて上昇すると、加圧室121の燃料の圧力は上昇する。加圧室121の燃料の圧力が所定の圧力以上になると、吐出弁部90のスプリング94の付勢力、及び弁座95の下流側の燃料から逆止弁92が受ける力に抗して、逆止弁92は弁座95から離座する。これにより、吐出弁部90が開弁し、加圧室121で加圧された燃料は吐出通路114を経由して高圧ポンプ10から吐出される。高圧ポンプ10から吐出された燃料は、図示しないデリバリパイプに供給されて蓄圧され、インジェクタに供給される。
プランジャ13が上死点まで移動すると、コイル71への通電が停止され、弁部材35は再び弁座34から離座する。このとき、プランジャ13は、再び図1の下方へ移動し、加圧室121の燃料の圧力は低下する。これにより、加圧室121には、流体室16から燃料が吸入される。
なお、弁部材35が閉弁し、加圧室121の燃料の圧力が所定値まで上昇したとき、コイル71への通電は停止してもよい。加圧室121の燃料の圧力が上昇すると、弁部材35が弁座34から離座する方向へ受ける力よりも、加圧室121側の燃料によって弁座34へ着座する方向へ受ける力が大きくなる。そのため、コイル71への通電を停止しても、弁部材35は加圧室121側の燃料から受ける力によって弁座34への着座状態を維持する。このように、所定の磁気にコイル71への通電を停止することにより、電磁駆動部70の消費電力を低減することができる。
上記の(1)から(3)の行程を繰り返すことにより、高圧ポンプ10は吸入した燃料を加圧して吐出する。燃料の吐出量は、電磁駆動部70のコイル71への通電タイミングを制御することにより調節される。
本形態では、導入通路111と連通する流体室16の圧力脈動を低減するためのダンパ装置200が設けられている。ここで、ダンパ装置200について図2に基づいて詳述する。なお、図2は、図1のダンパ装置200近傍を拡大した図である。
ダンパ装置200は、ハウジング11、蓋部材12、ダンパ部材210、第1支持部材50、及び第2支持部材60等から構成されている。
ハウジング11は、加圧室121のプランジャ13とは反対側に開口201を具備するする筒状の筒部203を有している(図1参照)。筒部203は、径内側に流体室16を形成している。流体室16は、プランジャ13とほぼ同軸状に形成されている。筒部203は、底部202に段差部204が形成されている。
蓋部材12は、例えばステンレス等により有底円筒状に形成されている。蓋部材12は、底部と反対側の端部がハウジング11の筒部203の外壁に溶接等によって接合され、流体室16の開口201を塞いでいる。
ダンパ部材210は、第1ダイアフラム211、及び第2ダイアフラム221を有している。第1ダイアフラム211、及び第2ダイアフラム221は、例えばステンレス等、耐力及び疲労強度の強い金属板をプレス加工することで皿状に形成されている。第1ダイアフラム211は、弾性変形可能な第1ダンパ部212、及び第1ダンパ部212の周縁に設けられる第1周縁部213を有している。第1ダンパ部212と、第1周縁部213とは、連続要素として一体に形成されている。
第2ダイアフラム221も、第1ダイアフラム211と同様に、連続要素として一体に形成される第2ダンパ部222、及び第2周縁部223を有している。なお、本形態においては、第1ダイアフラム211が蓋部材12側、第2ダイアフラム221がハウジング11の底部202側となるように配置するものとする。
第1周縁部213の径外方向端部と、第2周縁部223の径外方向端部とは、周方向に連続して全周が溶接され、シール位置としての溶接部216を形成している。このため、第1ダイアフラム211と第2ダイアフラム221とは、気密及び液密にシールされ、第1ダンパ部212と第2ダンパ部222との間には、ダンパ室217が形成される。なお、溶接部216により接合された第1周縁部213と第2周縁部223とが周縁部215を構成している。
ダンパ室217には、例えばヘリウム(He)、又はアルゴン(Ar)、あるいはこれらの混合気体が所定圧、例えば300kPa、で封入されている。第1ダンパ部212、及び第2ダンパ部222は、流体室16の圧力変化に応じて弾性変形する。これにより、ダンパ室217の容積が変化し、流体室16の圧力脈動を低減する。
第1ダイアフラム211、及び第2ダイアフラム221の板厚、材質、及びダンパ室217に封入される流体の圧力等により、要求される耐久性、或いはその他の要求性能に応じてダンパ部材210のばね常数が設定される。そして、このばね常数により、ダンパ部材210が低減する脈動周波数が決定される。また、ダンパ室217の容積により、ダンパ部材210の脈動低減効果が変化する。
第1支持部材50、及び第2支持部材60は、略円筒状に形成される。第1支持部材50及び第2支持部材60は、その間にダンパ部材210の周縁部215を挟持することで、ダンパ部材210を流体室16内に支持する。
第1支持部材50は、蓋部材12とダンパ部材210との間に設けられ、環状支持部としての第1小径部51、第1筒部52、第1フランジ部53、及び第1爪部54を有している。第1筒部52は、筒状に形成され、第1筒部52の外壁と内壁とを通じる複数の孔部としての第1連通孔55を有している。第1小径部51は、第1支持部材50の軸に対して略垂直に、第1筒部52の蓋部材12側の端部から径内側に延びて形成されている。第1小径部51は、環状に形成される皿バネ80の一端に嵌合する。第1フランジ部53は、第1筒部52のダンパ部材210側の端部から径外側に環状に延び、第1支持部材50の第1小径部51側に傾斜するように曲折している。第1爪部54は、第1フランジ部53の径外方向の端部からさらに外側へ延び、先端が第1小径部51とは反対側に曲折している。第1爪部54は、複数箇所に設けられている。なお、本形態においては、第1支持部材50と皿バネ80とが、特許請求の範囲における「第1支持部材」を構成し、第1爪部54が特許請求の範囲における「第1突設部」を構成している。
第2支持部材60は、ハウジング11の底部202とダンパ部材210との間に設けられ、第2小径部61、第2筒部62、第2フランジ部63、及び第2爪部64を有している。第2筒部62は、筒状に形成され、第2筒部62の外壁と内壁とを通じる複数の孔部としての第2連通孔65を有している。第2小径部61は、第2支持部材60の軸に対して略垂直に、第2筒部62の蓋部材12の反対側の端部から径内方向に延びて形成されている。第2小径部61は、ハウジング11の底部202に形成された段差部204に嵌合する。なお、この第2小径部61が、特許請求の範囲における「係止部」を構成している。第2フランジ部63は、第2筒部62のダンパ部材210側の端部から径外方向に環状に延び、第2支持部材60の第2小径部61側に傾斜するように曲折している。第2爪部64は、第2フランジ部63の径外方向の端部からさらに外側へ延び、先端が第2小径部61とは反対側に曲折している。第2爪部64は、複数箇所に設けられている。なお、第2爪部64が特許請求の範囲における「第2突設部」を構成している。
第1爪部54、及び第2爪部64は、ダンパ部材210の周縁部215の径外側を係止している。このため、ダンパ部材210、第1支持部材50、及び第2支持部材60の径方向の相対移動が規制される。
第1支持部材50と、ダンパ部材210の第1周縁部213とは、溶接部216よりも径内方向に位置する第1当接部56にて、周方向に連続して全周が当接している。また、第2支持部材60と、ダンパ部材210の第2周縁部223とは、溶接部216よりも径内方向に位置する第2当接部66にて、周方向に連続して全周が当接している。なお、第1当接部56と第2当接部66とは、略同一円周上に位置している。
ハウジング11と、第1支持部材50及び第2支持部材60との間には、導入通路111と連通する外側流体室85が形成されている。外側流体室85は、第1支持部材50及び第2支持部材60の径外側の全周を取り巻いて形成されている。
第1支持部材50の内側には、第1内側流体室86が形成されている。第1内側流体室86は、第1連通孔55を経由して、外側流体室85と連通している。また、第2支持部材60の内側には、第2内側流体室87が形成されている。第2内側流体室87は、第2連通孔65を経由して、外側流体室85と連通している。すなわち、第1内側流体室86と第2内側流体室87とは、外側流体室85を経由して連通している。なお、外側流体室85、第1内側流体室86、及び第2内側流体室87が、流体室16を構成している。
ここで、ダンパ装置200の組み付け方法について説明する。
ハウジング11の開口201から第2支持部材60を筒部203に挿入し、第2小径部61を段差部204に嵌合する。これにより、ハウジング11内における第2支持部材60の位置が規定される。次に、第2支持部材60の第2当接部66に、ダンパ部材210の第2周縁部223が当接するように、ダンパ部材210を載置する。このとき、ダンパ部材210の径方向の位置は、ダンパ部材210の外縁を第2爪部64によって規定される。また次に、ダンパ部材210の第1周縁部213に、第1支持部材50の第1当接部56が当接するように、第1支持部材50を載置する。このとき、第1爪部54が、第2爪部64と重ならないように周方向の位置をずらして載置する。さらに、第1支持部材50の第1小径部51に、皿バネ80を嵌合させる。そして、皿バネ80の第1支持部材50と反対側の端部から荷重をかけて蓋部材12を被せ、ハウジング11の筒部203の外壁に蓋部材12を溶接等によって固定する。このとき、皿バネ80は、蓋部材12によって押圧されることにより弾性変形する。第1支持部材50及び第2支持部材60は、蓋部材12により皿バネ80を介して押圧されることによって、ダンパ部材210の周縁部215を挟持する。これにより、第1支持部材50及び第2支持部材60は、ダンパ部材210をハウジング11と蓋部材12との間に支持する。
以上、詳述したように、本形態による高圧ポンプ10は、ダンパ装置200を備えている。ダンパ部材210の第1ダンパ部212及び第2ダンパ部222は、流体室16の圧力変化に応じて弾性変形する。これにより、ダンパ部材210の内部に形成されるダンパ室217の容積が変化し、流体室16の圧力脈動を低減する。そして、流体室16と連通する低圧燃料配管への燃圧脈動の伝達を抑制することができる。
本形態では特に、皿バネ80を有しており、ハウジング11と蓋部材12との間で弾性変形可能に構成されている。そして、第1支持部材50及び第2支持部材60は、皿バネ80を介して蓋部材12によって押圧されることにより、ダンパ部材210の周縁部215を挟持し、ダンパ部材210をハウジング11と蓋部材12との間に支持している。このように構成することにより、部品点数を低減することができ、簡素な構成で流体の脈動を抑制することができる。また、略円筒状の第1支持部材50、及び第2支持部材60によってダンパ部材210を流体室16内に支持しているので、ダンパ部材210周辺の空間を比較的大きく取ることが可能である。特に、径方向の空間が確保されているので、外側流体室85、第1内側流体室86、及び第2内側流体室87に燃料が行き渡りやすく、高い圧力脈動減衰性能を発揮することができる。
本形態では、ハウジング11の開口201から第2支持部材60、ダンパ部材210、第1支持部材50、及び皿バネ80をこの順で収容し、蓋部材12によって押圧し、蓋部材12をハウジング11に溶接等によって固定することによって、容易に組み付けることができる。これにより、組み付け工数を低減することができる。
また、本形態では、皿バネ80を有しているので、第1支持部材50及び第2支持部材60に弾性がないものを使用することができ、比較的簡素な構成で流体の脈動を抑制することができる。
さらにまた、第1当接部56、及び第2当接部66は、溶接部216よりも径内方向に位置している。ダンパ部材210の内圧が流体室16の燃圧よりも大きく、ダンパ部材210が膨張する場合、溶接部216よりも径内方向に位置する第1当接部56及び第2当接部66にて、周縁部215を挟持するので、溶接部216にかかる負荷を抑制することが可能であり、ダンパ部材210の破損を防止することができる。
本形態では、蓋部材12と対向する底部202は、段差部204を有している。また、第2支持部材60の第2小径部61が、段差部204に嵌合することによって係止されている。これにより、ハウジング11に対して第2支持部材60を適切に位置決めすることができ、ひいてはダンパ部材210、第1支持部材50、及び皿バネ80を適切に位置決めすることができる。
第1支持部材50は、周縁部215の外縁よりも径外方向に設けられ、第2支持部材60側に突出する第1爪部54を有している。また、第2支持部材60は、周縁部215よりも径外方向に設けられ、第1支持部材50側に突出する第2爪部64を有している。第1爪部54と第2爪部64とは、周方向の位置をずらして組み付けられる。これにより、第1支持部材50及び第2支持部材60の径方向へのずれを抑制することができ、さらには第1支持部材50及び第2支持部材60に挟持されるダンパ部材210の径方向へのずれを抑制することができる。
さらに、第1支持部材50は複数の第1連通孔55を有している。また、第2支持部材60は複数の第2連通孔65を有している。これにより、流体抵抗が低減され、外側流体室85、第1内側流体室86、及び第2内側流体室87に燃料が行き渡りやすくなり、高い圧力脈動減衰性能を発揮することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の高圧ポンプのダンパ装置を、図3、及び図4に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。なお、図3においては、蓋部材を除いた状態での図1のA方向から見た平面図を示した。また、図4は、図3のIV−IV線断面図であり、高圧ポンプのダンパ装置近傍を拡大した図である。
第2実施形態のダンパ装置290では、第1支持部材250は、一体に形成される第1板バネ部257を有し、弾性変形可能に構成されている。また、第1板バネ部257は、その内側がU字状に切り欠かれ、切り欠き部が蓋部材12に直立して係止される第1脚部258となっている。
また、第1支持部材250と同様に、第2支持部材260は、一体に形成される第2板バネ部267を有し、弾性変形可能に構成されている。また、第2板バネ部267は、その内側がU字状に切り欠かれ、切り欠き部が直立して段差部205に係止される第2脚部268となっている。なお、本形態においては、第2脚部268が特許請求の範囲における「係止部」を構成している。
このように、本形態においては、第1支持部材250及び第2支持部材260が弾性変形可能に構成されているので、上記第1実施形態と同様の効果を奏する。さらに、本形態においては、第1板バネ部257は、第1支持部材250と一体に構成されている。また、第2板バネ部267は、第2支持部材260と一体に構成されている。したがって、第1実施形態よりもさらに部品点数を低減することが可能であり、組み付け工数を低減することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の高圧ポンプのダンパ装置を、図5に基づいて説明する。
第3実施形態は、第2実施形態の変形例である。図5に示すように、ダンパ装置295では、第1支持部材250の第1連通孔255及び第2支持部材の第2連通孔265は、周方向に延びる長孔である。また、第1連通孔255及び第2連通孔265は、周方向に斜めに延びる斜め長孔としてもよいし、軸方向に延びる縦長孔であってもよい。
このように構成しても、上記第2実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第1連通孔255及び第2連通孔265を長孔にすることにより、流路面積が大きくなるので、流体抵抗をより低減することが可能である。したがって、外側流体室85、第1内側流体室86、及び第2内側流体室87に燃料が行き渡りやすくなり、高い圧力脈動減衰性能を発揮することができる。なお、このような長孔を、他の形態に適用してもよく、連通孔の形状は、流路面積が確保できればどのような形状であってもよい。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態の高圧ポンプのダンパ装置を、図6、及び図7に基づいて説明する。なお、図6においては、蓋部材を除いた状態での図1のA方向から見た平面図を示した。また、図7は、図8のVII−VII線断面図であり、高圧ポンプのダンパ装置近傍を拡大した図である。
第4実施形態は、第2実施形態の変形例である。本形態のダンパ装置300では、第1支持部材350の第1板バネ部357と第1脚部358とが円周上の別の箇所に設けられている。同様に、第2支持部材360の第2板バネ部367と第2脚部368とが、円周上の別の箇所に設けられている。
このように構成しても、上記第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態の高圧ポンプのダンパ装置を、図8、及び図9に基づいて説明する。なお、図8においては、蓋部材を除いた状態での図1のA方向から見た平面図を示した。また、図9は、図4AのIX−O−IX線断面図であり、高圧ポンプのダンパ装置近傍を拡大した図である。
第5実施形態のダンパ装置400では、第1支持部材450は、蓋部材12側が開放された形状に形成されている。そして、第1支持部材450の蓋部材12側の端部には、弾性変形可能に構成された略U字状の第1板バネ部457が設けられている。また、第1支持部材450は、ダンパ部材210側の端部の一部が、径方向に延びてハウジング11の内壁と略垂直に当接する延伸部459を有している。この延伸部459がハウジング11の内壁に当接することにより、第1支持部材450の位置が規定される。
また、第2支持部材460の第2筒部462は、ハウジング11の底部202側の端部が径内方向に略垂直に曲折された係止部469を有している。この係止部469と第2筒部462が、ハウジング11の底部202に形成された段差部205に係止されることにより、ハウジング11内における第2支持部材460の位置が規定される。なお、本形態においては、第2筒部462及び係止部469が特許請求の範囲における「係止部」を構成している。
このように構成しても、上記第2実施形態と同様の効果を奏することができる。また、本形態においては、第1支持部材450の蓋部材12側の端部が開放されているので、第1支持部材450に孔部を設ける必要がなく、高い圧力脈動減衰性能を発揮することができる。また、第2支持部材460が、より簡素な構成になっているため、加工が容易になる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態の高圧ポンプを図10及び図11に基づいて説明する。第6実施形態の高圧ポンプ6と第1実施形態の高圧ポンプ1とは同一の構成である。図10及び図11は、図1及び図2と同一の図である。
本実施形態の高圧ポンプ6では、加圧室121の燃料の一部が調量行程において流体室16に排出されること等で生じる燃料の圧力脈動を低減するダンパ装置500について詳述する。このダンパ装置500は、ハウジング11、蓋部材12、ダンパ部材210、第1支持部材50、第2支持部材60及び皿バネ80等から構成されている。
ハウジング11は、加圧室121のプランジャ13とは反対側に筒状の筒部203を有している。この筒部203の径内側に流体室16が形成される。蓋部材12は、筒部203の外壁に溶接等によって接合され、流体室16の開口201を塞いでいる。
流体室16に設けられるダンパ部材210は、第1ダイアフラム211及び第2ダイアフラム221から構成されている。
第1ダイアフラム211の第1周縁部213の径方向外側と、第2ダイアフラム221の第2周縁部223の径方向外側とは全周が溶接され、溶接部216を形成している。これにより、第1ダイアフラム211と第2ダイアフラム221とが気密及び液密にシールされ、第1ダンパ部212と第2ダンパ部222との間にダンパ室217が形成される。
ダンパ室217には、例えばヘリウム(He)、又はアルゴン(Ar)、あるいはこれらの混合気体が例えば低圧側の燃料ポンプやエンジンシステムの要求値、ダイヤフラムの材料、脈動の大きさなど様々な要素から決定される所定圧で封入されている。第1ダンパ部212、及び第2ダンパ部222は、流体室16の圧力変化に応じて弾性変形する。これにより、ダンパ室217の容積が変化し、流体室16の圧力脈動を低減する。
ここで、高圧ポンプが通常作動している際に供給される燃料インレット圧にて、流体室16に生じる燃料圧力で各ダイアフラム211、221が変位する範囲をダンパ部材210の可動部220と称する。この可動部220は、弾性変形しやすいように平坦面状に形成されている。なお、可動部220は、平坦面状に限らず、波状または球状などであっても良い。
第1ダイアフラム211、及び第2ダイアフラム221の板厚、材質、及びダンパ室217に封入される流体の圧力等により、要求される耐久性、或いはその他の要求性能に応じてダンパ部材210のばね常数が設定される。そして、このばね常数により、ダンパ部材210が低減する脈動周波数が決定される。また、ダンパ室217の容積により、ダンパ部材210の脈動低減効果が変化する。
ダンパ部材210は、第1周縁部213が蓋部材12側から第1支持部材50に支持され、第2周縁部223がハウジング11側から第2支持部材60に支持され、これらが蓋部材12とハウジング11との間で皿バネ80に押圧されることによって流体室16に支持されている。
第1支持部材50は、環状支持部51、第1筒部52、第1フランジ部53及び第1爪部54から一体に形成され、ダンパ部材210と蓋部材12との間に設けられている。
環状支持部51は、筒状のガイド部511と、このガイド部511の径方向外側に突出する環板状の押圧部512とを有している。ガイド部511は、第1支持部材51と蓋部材12との間に設けられた皿バネ80の内周側をガイドしている。また、押圧部512は、皿バネ80のハウジング11側に押圧されている。
なお、本明細書において、筒状又は環状とは、例えば部材加工等により、周方向の一部が僅かに離れているものも含むものとする。
環状支持部51のガイド部511の内周側の開口513の内径D1は、ダンパ部材210の可動部220の外径D2よりも大きく形成されている。このため、ガイド部511は、ダンパ部材210の可動部220よりも径方向外側に設けられる。
第1筒部52は、筒状に形成され、第1筒部52の外壁と内壁とを通じる複数の第1連通孔55が設けられている。第1筒部52は、軸方向の蓋部材12側が押圧部512の外周側と接続し、軸方向のハウジング11側が第1フランジ部53と接続している。
第1筒部52のハウジング11側から径外側に環状に延びる第1フランジ部53は、ダンパ部材210の第1周縁部213を支持している。
第2支持部材60は、第2小径部61、第2筒部62、第2フランジ部63及び第2爪部64から一体に形成され、ダンパ部材210とハウジング11の底部202との間に設けられている。
第2筒部62は、筒状に形成され、第2筒部62の外壁と内壁とを通じる複数の第2連通孔65が設けられている。第2筒部62は、軸方向の蓋部材12側が第2フランジ部63と接続し、軸方向の底部202側が第2小径部61と接続している。
第2筒部62の蓋部材12側から径方向外側に環状に延びる第2フランジ部63は、ダンパ部材210の第2周縁部223を支持している。
第2筒部62のハウジング11側から径方向内側に環状に延びる第2小径部61は、ハウジング11の底部202に形成された穴204に嵌入している。
第1フランジ部53の外周側からさらに外側へ延びる第1爪部54は、先端が底部202側に曲折している。また、第2フランジ部63の外周側からさらに外側へ延びる第2爪部64は、先端が蓋部材12側に曲折している。
第1爪部54と第2爪部64は、それぞれダンパ部材210の周縁部215の径方向外側の溶接部216を係止している。このため、ダンパ部材210、第1支持部材50、及び第2支持部材60の径方向の相対移動が規制される。そして、環状支持部51の押圧部512と、第1支持部材50の第1筒部52と、第2支持部材60の第2筒部62と、ハウジング11の底部202に形成された穴204とは、軸方向に重なるように設けられている。
流体室16は、外側流体室85、第1内側流体室86及び第2内側流体室87を有している。
外側流体室85は、第1支持部材50及び第2支持部材60の径方向外側で周方向の全域に形成されている。ハウジング11の内壁には、加圧室121と連通する導入通路111の開口が設けられている。導入通路111は、外側流体室85と連通している。
第1支持部材50の内側には、第1内側流体室86が形成されている。第1内側流体室86と外側流体室85とは、第1支持部材50に設けられた第1連通孔55によって連通している。また、例えば皿バネ80にスリットを設けることで、第1内側流体室86と外側流体室85とを連通させても良い。
一方、第2支持部材60の内側には、第2内側流体室87が形成されている。第2内側流体室87と外側流体室85とは、第2支持部材60に設けられた第2連通孔65によって連通している。
燃料が供給される燃料入口は、第2内側流体室87と連通している。このため、加圧室121から流体室16へ排出される燃料が外側流体室85への流入と共に第1内側流体室86へ導かれることに対し、燃料入口が第2内側流体室87に連通するので、燃料入口から低圧燃料配管への脈動伝達を抑制することができる。
本形態では、加圧室121から流体室16へ排出される燃料は、大容積の確保された外側流体室85を周方向に流れ、圧力脈動が低減される。そして外側流体室85から第1支持部材50に設けられた第1連通孔55を通り第1内側流体室86に流入した燃料は、ダンパ部材210の第1ダイアフラム211によって圧力脈動が低減される。一方、外側流体室85から第2支持部材60に設けられた第2連通孔65を通り第2内側流体室87に流入した燃料は、ダンパ部材210の第2ダイアフラム221によって圧力脈動が低減される。このため、第2内側流体室87に連通している燃料入口から外部の低圧燃料配管側へ圧力脈動が伝播することを抑制することができる。
本実施形態では、環状支持部51の押圧部512によって皿バネ80のハウジング11側の面が支持されている。このため、蓋部材12とハウジング11との間で第1支持部材50と第2支持部材60に支持されるダンパ部材210が皿バネ80の荷重によって流体室16に固定される。皿バネ80を径方向外側から支持する部分が不要となり、加圧室から排出される燃料が流入する外側流体室85を大容積に確保することができる。このため、外側流体室85で圧力上昇が抑えられると共に、外側流体室85から第1内側流体室86及び第2内側流体室87へ燃料が行き渡り易くなり、高い圧力脈動減衰性能を発揮することができる。
また、環状支持部51のガイド部511によって皿バネ80の内周面が支持されている。このため、皿バネ80を径方向に位置決めする機能をガイド部511によって正確に発揮することができる。これにより、皿バネ80の径方向外側への弾性変形が制限されることなく、皿バネ80に応力の偏りが生じ難い。したがって、皿バネ80から第1支持部50材に作用する荷重が均一化され、第1支持部材50、第2支持部材60及びダンパ部材210の意図しない変形を招く事態を抑制できる。したがって、ダンパ部材210を確実に機能させ脈動低減効果を高めることができる。
また、本実施形態では、第1支持部材50の第1爪部54と、第2支持部材60の第2爪部64とにより、ダンパ部材210、第1支持部材50及び第2支持部材60の径方向の相対移動が規制される。また、環状支持部51の押圧部512と、第1支持部材50の第1筒部52と、第2支持部材60の第2筒部62と、第2支持部材60の嵌入する穴204とは、軸方向に重なるように設けられている。このため、皿バネ80の荷重によって第1支持部材50、ダンパ部材210及び第2支持部材60が位置ずれすることなく、皿バネ80から押圧部512に作用する荷重を、ダンパ部材210に均一に作用させることが可能となる。したがって、第1支持部材50及び第2支持部材60の軸方向に対するダンパ部材210の傾きに起因したダンパ特性の変化を回避することができる。
さらに、本実施形態では、ガイド部511の開口513の内径D1は、ダンパ部材210の可動部220の外径D2よりも大きく形成されている。このため、例えば皿バネ80にスリットを設けることで、加圧室121から外側流体室85に流入した排出燃料は、ガイド部511の開口513を通り、ダンパ部材210の可動部220に直接作用する。ガイド部511の開口513を通ってダンパ部材210に向かう燃料をダンパ部材210の可動部220全域に導くことができるので、当該可動部220を有効に利用し、ダンパ部材210の脈動低減効果を高めることができる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態の高圧ポンプを図12〜図15に基づいて説明する。
本実施形態の高圧ポンプ7では、ダンパ部材210を支持する第1支持部材50及び第2支持部材60を、環状弾性部材としての波形ばね81がハウジング11の穴204に押圧している。
第1支持部材の蓋部材12側に設けられた環状支持部51は、ガイド部511が波形ばね81の内周面を支持し、押圧部512が波形ばね81のハウジング11側の面を支持している。
第1支持部材50の第1爪部54は、第2支持部材60の第2フランジ部63に嵌合している。これにより、第1支持部材50と第2支持部材60とは、ダンパ部材210を挟んで係止されている。
また、第2支持部材60の底部202側から径方向内側に環状に延びる第2小径部61は、ハウジング11の底部202に形成された穴204に嵌入している。このようにして、環状支持部51の押圧部512、第1支持部材50の第1筒部52及び第2支持部材60の第2筒部62、並びに第2支持部材60の嵌入するハウジング11の穴204は、軸方向に重なるように設けられている。
波形ばね81の径方向外側は規制されていないので、波形ばね81の径方向外側とハウジング11との間には、大容積の外側流体室85が形成されている。外側流体室85は、第1支持部材50及び第2支持部材60の径方向外側で周方向の全域に形成されていると共に、第1支持部材50及び第2支持部材60の径方向外側でハウジング11の底部202と蓋部材12の内側面との間に形成されている。
外側流体室85と第1内側流体室86とは、波形ばね81と蓋部材12との間の隙間、及び波形ばね81と環状支持部51との間の隙間によって連通している。また、図14及び図15に示すように、環状支持部51のガイド部511の径方向内側の開口513の内径D1は、ダンパ部材210の可動部220の外径D2よりも大きく形成されている。したがって、ガイド部511は、ダンパ部材210の可動部220よりも径方向外側に設けられる。これにより、加圧室121から排出される燃料は、外側流体室85から第1内側流体室86に流入し、環状支持部51に規制されることなく、ガイド部511の径方向内側の開口513を通り、ダンパ部材210の可動部220に直接作用する。外側流体室85からガイド部511の開口513を通ってダンパ部材210に向かう燃料をダンパ部材210の可動部220全域に導くことができるので、当該可動部220を有効に利用し、ダンパ部材210の脈動低減効果を高めることができる。
一方、低圧燃料配管から燃料の供給される燃料入口と連通する連通路150は、ハウジングの底部202に開口する。すなわち、燃料入口は、第1内側流体室86とはダンパ部材210を挟んで反対側の第2内側流体室87に連通する。これにより、燃料入口から外部の低圧燃料配管側へ圧力脈動が伝播することを抑制することができる。
本実施形態では、波形ばね81の内周面をガイド部511が支持し、波形ばね81のハウジング11側の面を押圧部512が支持している。
このため、蓋部材12とハウジング11との間で第1支持部材50、第2支持部材60及びダンパ部材210が波形ばね81の荷重によって流体室16に固定される。波形ばね81を径方向外側から支持する部分が不要となり、加圧室から排出される燃料が流入する外側流体室85を大容積に確保することができる。このため、外側流体室85で圧力上昇が抑えられると共に、外側流体室85から第1内側流体室86及び第2内側流体室87へ燃料が行き渡り易くなり、高い圧力脈動減衰性能を発揮することができる。
また、波形ばね81は、径方向外側の弾性変形が規制されることがないので、波形ばね81に応力の偏りが生じ難い。これにより、波形ばね81から押圧部512を経由して第1支持部材50、第2支持部材60及びダンパ部材210に作用する荷重が均一化され、これらの部材の変形を招く事態を抑制できる。したがって、ダンパ部材210を確実に機能させ脈動低減効果を高めることができる。
本実施形態では、第1支持部材50と第2支持部材60とが、ダンパ部材210を挟んで係止され、第2支持部材60の第2小径部61が、ハウジング11の底部202に形成された穴204に嵌入している。このため、第1支持部材50の環状支持部51は、波形ばね81の荷重の作用によって径方向に位置ずれすることなく、荷重作用を均一化することができる。
また、環状支持部51の押圧部512、第1支持部材50の第1筒部52及び第2支持部材60の第2筒部62、並びに第2支持部材60が嵌入するハウジング11の穴204は、軸方向に重なっている。これにより、波形ばね81から環状支持部51に均一に作用する荷重を、さらにダンパ部材210に均一に作用させることで、軸方向に対するダンパ部材210の傾きに起因したダンパ特性の変化を回避することができる。
本実施形態では、環状弾性部材として波形ばね81が用いられている。このため、第1支持部材50に第1連通孔が設けられていない。環状支持部51の開口513を通してダンパ部材210に向かう燃料を当該開口513に導入するための通路は、波形ばね81によって形成可能となるので、一部品への機能集約による構成の簡素化を実現することができる。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態の高圧ポンプを図16及び図17に基づいて説明する。
本実施形態の高圧ポンプでは、ダンパ部材210を支持する第1支持部材50及び第2支持部材60を、環状弾性部材としての皿ばね82がハウジング11の底部202に設けられた穴204に押圧している。
皿ばね82には、内周面から径方向外側に向けて複数のスリット83が設けられている。スリット83は、周方向に略均等間隔で設けられている。外側流体室85と第1内側流体室8とは、皿ばね82のスリット83を通じて連通している。
なお、皿ばねの外周面から径方向内側に向けてスリットを設けてもよい。
本実施形態では、環状支持部51の開口513を通してダンパ部材210に向かう燃料を当該開口513に導入するための通路は、皿ばね82のスリット83によって形成可能となるので、第1支持部材50に第1連通孔を設けることなく、一部品への機能集約による構成の簡素化を実現することができる。
したがって、このように構成しても、第6、第7実施形態と同様の効果を奏することができる。
(他の実施形態)
上記複数の実施形態では、第1突設部としての第1爪部は、周方向の複数箇所に設けられていたが、他の実施形態では、第1突設部は、第1支持部材の全周を取りまいて形成してもよい。また同様に、上記複数の実施形態では、第2突設部としての第2爪部は、周方向の複数箇所に設けられていたが、他の実施形態では、第2突設部は、第2支持部材の全周を取りまいて形成してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10:高圧ポンプ、11:ハウジング、12:蓋部材、13:プランジャ、16:流体室、35:弁部材(調量弁)、50:第1支持部材、51:環状支持部、54:第1爪部(第1突設部)、55:第1連通孔(孔部)、56:第1当接部、60:第2支持部材、64:第2爪部(第2突設部)、65:第2連通孔(孔部)、66:第2当接部、80:皿バネ(第1支持部材)、81:波形ばね(環状弾性部材)90:吐出弁部、91:燃料出口、92:逆止弁(吐出弁)、121:加圧室、200:ダンパ装置、201:開口、202:底部、204:段差部、穴、210:ダンパ部材、211:第1ダイアフラム、212:第1ダンパ部、213:第1周縁部、215:周縁部、216:溶接部(シール位置)、217:ダンパ室、221:第2ダイアフラム、222:第2ダンパ部、223:第2周縁部

Claims (22)

  1. 軸方向に往復移動可能なプランジャと、
    前記プランジャの往復移動によって燃料が加圧される加圧室、及びこの加圧室と連通する流体室を有するハウジングと、
    前記加圧室で所定圧以上に加圧された燃料を燃料出口から吐出する吐出弁と、
    前記プランジャによって前記加圧室の容積が減少するとき、前記加圧室と前記流体室とを連通する燃料通路を開閉することで、前記加圧室の燃料の一部を前記流体室へ排出する調量弁と、
    前記ハウジングに設けられた前記流体室の開口を塞ぐ蓋部材と、
    前記流体室に設けられ、第1ダイアフラム及び第2ダイアフラムを有し、前記第1ダイアフラムの第1周縁部と前記第2ダイアフラムの第2周縁部とを接合し、前記第1ダイアフラムと前記第2ダイアフラムとの間に密閉されたダンパ室を形成するダンパ部材と、
    前記ダンパ部材の前記第1周縁部を軸方向の前記蓋部材側から支持する第1支持部材と、
    前記ダンパ部材の前記第2周縁部を軸方向の前記ハウジング側から支持する第2支持部材と、
    前記蓋部材と前記第1支持部材との間に設けられ、前記第1支持部材を前記第1周縁部に押圧し、前記ダンパ部材を介し、前記第2支持部材を前記ハウジングに押圧する環状弾性部材と、を備え、
    前記第1支持部材は、前記蓋部材側に前記環状弾性部材の内周面及びハウジング側の面を支持する環状支持部を有することを特徴とする高圧ポンプ。
  2. 前記環状支持部は、前記環状弾性部材の内周面をガイドする筒状のガイド部と、このガイド部の径方向外側に突出し、前記環状弾性部材の前記ハウジング側の面に押圧される環板状の押圧部とを有することを特徴とする請求項1に記載の高圧ポンプ。
  3. 前記第1支持部材と前記第2支持部材とは、前記ダンパ部材を挟んで結合され、当該第2支持部材の嵌入する穴が前記ハウジングに設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の高圧ポンプ。
  4. 前記環状支持部の前記押圧部と、前記ダンパ部材を挟む前記第1支持部材の第1筒部及び前記第2支持部材の第2筒部と、前記第2支持部材の嵌入する前記ハウジングの前記穴とは、軸方向に重なることを特徴とする請求項3に記載の高圧ポンプ。
  5. 前記流体室は、前記環状支持部の径方向外側における周方向の全域に、前記加圧室と連通する外側流体室を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  6. 前記外側流体室は、前記環状支持部、前記第1支持部材及び前記第2支持部材の径方向外側において軸方向の前記ハウジングと前記蓋部材との間の全域に形成されることを特徴とする請求項5に記載の高圧ポンプ。
  7. 燃料が供給される燃料入口が前記流体室に連通することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  8. 前記流体室は、前記環状支持部、前記第1支持部材及び前記第2支持部材の径方向外側に形成される前記外側流体室と、前記第1支持部材の径方向内側に形成される第1内側流体室と、前記第2支持部材の径方向内側に形成される第2内側流体室とを有し、
    前記外側流体室は、前記環状支持部の径方向内側の開口を通じ、前記第1内側流体室に連通することを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  9. 前記燃料入口は、前記第2支持部材の径方向内側に形成される前記第2内側流体室に連通することを特徴とする請求項8に記載の高圧ポンプ。
  10. 前記環状弾性部材は、波形ばねであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  11. 前記環状弾性部材は、皿ばねであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  12. 前記環状支持部の前記ガイド部は、前記ダンパ部材の可動部よりも径方向外側に設けられることを特徴とする請求項8に記載の高圧ポンプ。
  13. 前記可動部は、高圧ポンプが通常作動している際に燃料が供給されることで前記流体室に生じる燃料圧力により、前記第1ダイアフラム及び前記第2ダイアフラムが変位する部分であることを特徴とする請求項12に記載の高圧ポンプ。
  14. 一端に開口を有するハウジングと、
    前記開口を塞ぎ、前記ハウジングとともに流体が流通可能な流体室を構成する蓋部材と、
    第1ダイアフラム及び第2ダイアフラムを有し、前記第1ダイアフラムの第1周縁部と前記第2ダイアフラムの第2周縁部とを接合し、前記第1ダイアフラムの凹面と前記第2ダイアフラムの凹面との間に密閉されたダンパ室を形成するダンパ部材と、
    前記ダンパ部材と前記蓋部材との間に設けられ、前記第1周縁部および前記蓋部材と当接する第1支持部材と、
    前記ダンパ部材と前記ハウジングとの間に設けられ、前記第2周縁部および前記ハウジングと当接する第2支持部材と、を備え、
    前記第1支持部材及び前記第2支持部材の少なくとも一方は、前記ハウジングと前記蓋部材との間で弾性変形可能に構成され、
    前記第1支持部材及び前記第2支持部材は、前記ハウジングと前記蓋部材とによって押圧されることにより前記第1周縁部及び前記第2周縁部を挟持し、前記ダンパ部材を前記ハウジングと前記蓋部材との間に支持することを特徴とするダンパ装置。
  15. 前記第1支持部材及び前記第2支持部材の少なくとも一方は、板バネ部を有することを特徴とする請求項14に記載のダンパ装置。
  16. 前記第1支持部材及び前記第2支持部材の少なくとも一方は、皿バネ部を有することを特徴とする請求項14または15に記載のダンパ装置。
  17. 前記第1支持部材と前記第1周縁部とが当接する第1当接部、及び前記第2支持部材と前記第2周縁部とが当接する第2当接部は、前記ダンパ室を密閉するシール位置よりも径内方向に位置することを特徴とする特徴とする請求項14〜16のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  18. 前記蓋部材と対向する前記ハウジングの前記開口の底部は、前記第2支持部材を位置決めする段差部を有することを特徴とする請求項14〜17のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  19. 前記第1支持部材は、前記第1周縁部の外縁よりも径外方向に設けられ、前記第2支持部材側に突出する第1突設部を有することを特徴とする請求項14〜18のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  20. 前記第2支持部材は、前記第2周縁部の外縁よりも径外方向に設けられ、前記第1支持部材側に突出する第2突設部を有することを特徴とする請求項14〜19のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  21. 前記第1支持部材及び前記第2支持部材の少なくとも一方は、複数の孔部を有することを特徴とする請求項14〜20のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  22. 請求項14に記載のダンパ装置を備える高圧ポンプであって、
    前記ハウジングは、往復移動可能なプランジャによって流体が加圧され、前記流体室と連通する加圧室を有することを特徴とする高圧ポンプ。
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