JP2010209253A - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物及び空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】耐摩耗性、低温特性、引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性等に優れる空気入りタイヤ等の加硫ゴムを製造することができるゴム組成物を提供すること。
【解決手段】1級アミノ基及びアルコキシシリル基を有し、重量平均分子量(Mw)が150,000〜2,000,000であり、共役ジエン系化合物及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を有する(a1)共役ジエン系共重合体を20〜95質量%、並びにシス−1,4−結合の含有量が80%以上の共役ジエン系重合体の活性末端に、少なくともアルコキシシラン化合物が結合した(a2)変性共役ジエン系重合体を5〜80質量%、含む(A)ゴム成分と、(A)ゴム成分100質量部に対し、2〜100質量部の(b1)カーボンブラック及び30〜100質量部の(b2)シリカの少なくともいずれか、を含む(B)充填剤と、を含有するゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はゴム組成物及び空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、耐摩耗性、低温特性(即ち、氷雪路面でのグリップ性)、引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性等に優れる空気入りタイヤ等に用いる加硫ゴムを製造することができるゴム組成物、及び耐摩耗性、低温特性(即ち、氷雪路面でのグリップ性)、引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性等に優れる空気入りタイヤに関する。
近年の自動車に対する低燃費化要求に伴い、タイヤ用ゴム材料として転がり抵抗を低減するゴム材料の開発が望まれている。タイヤの転がり抵抗を低減するためには、例えば、加硫ゴムのヒステリシスロスを小さくすれば良い。その評価指数として、50〜80℃の反撥弾性、50〜80℃のtanδ、グッドリッチ発熱等を用いることができる。
また、低燃費化の要求を満たす方法として、タイヤを軽量化するという方法もある。タイヤを軽量化するには、必然的にトレッド部の薄型化を伴う。そのため、タイヤ寿命の短期化を避けるために、耐摩耗性や破壊強度を改良したゴム材料の開発も望まれている。
一方で、自動車のウェッドスキッド抵抗性に代表される操縦安定性の向上という要請もある。この要請に伴い、タイヤの低温特性(即ち、氷雪路面でのグリップ性に関係する摩擦抵抗)や、乾燥路面での摩擦抵抗を増加させるゴム材料の開発も望まれている。
転がり抵抗を低減する、即ち、ヒステリシスロスの小さいゴム材料としては、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム等が知られているが、これらはウェッドスキッド抵抗性が小さいという問題がある。そのため、ゴム材料のウェッドスキッド抵抗性を損なうことなくヒステリシスロスを低減する方法が種々開発されている。
例えば、補強剤としてシリカ、或いはシリカとカーボンブラックを配合したゴム組成物がある。しかしながら、シリカを配合した場合、カーボンブラックの配合量が必然的に減少するため、耐摩耗性や引張強度が劣るといった問題があった。また、シリカの分散性が悪く、混練を行う際の作業性についても、現実にタイヤを製造する上での大きな問題となった。これらの問題を改善する方法として、1級アミノ基及びアルコキシシリル基を有し、所定の物性値を有する共役ジオレフィン重合ゴムが開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。また、共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物の(共)重合ゴムで、(共)重合鎖に1級アミノ基とアルコキシシリル基とを有し、所定の物性値を有する共役ジオレフィン(共)重合ゴムが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−158903号公報 特開2004−158904号公報 特開2004−168903号公報
しかしながら、特許文献1〜3等において開示されたゴム組成物を用いたゴム材料では、近年のタイヤに対する高い低燃費化要求や操縦安定性の向上の要請を必ずしも満足できるものではなかった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、耐摩耗性、低温特性(即ち、氷雪路面でのグリップ性)、引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性等に優れる空気入りタイヤ等に用いる加硫ゴムを製造することができるゴム組成物を提供することにある。また、その課題とするところは、耐摩耗性、低温特性(即ち、氷雪路面でのグリップ性)、引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性等に優れる空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、ゴム組成物に所定のゴム成分と、所定の充填剤とを含有させることによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。また、本発明のゴム組成物を用いて空気入りタイヤを製造することによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示すゴム組成物及び空気入りタイヤが提供される。
[1]1級アミノ基及びアルコキシシリル基を有し、重量平均分子量(Mw)が150,000〜2,000,000であり、共役ジエン系化合物及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を有する(a1)共役ジエン系共重合体を20〜95質量%、並びにシス−1,4−結合の含有率が80%以上の共役ジエン系重合体の活性末端に、少なくともアルコキシシラン化合物が結合した(a2)変性共役ジエン系重合体を5〜80質量%、含む(A)ゴム成分(但し、(a1)+(a2)=100質量%)と、前記(A)ゴム成分100質量部に対し、2〜100質量部の(b1)カーボンブラック及び30〜100質量部の(b2)シリカの少なくともいずれか、を含む(B)充填剤(但し、前記(B)充填剤が前記(b2)シリカを含む場合、前記(b2)シリカ100質量部に対し、5〜20質量部のシランカップリング剤を更に含む)と、を含有するゴム組成物。
[2]前記(a1)共役ジエン系共重合体が、下記一般式(1)又は(2)で表される構造を有する前記[1]に記載のゴム組成物。
Figure 2010209253
(前記一般式(1)中、Pは、共重合鎖を示し、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。k、m、及びnは、1又は2を示す。但し、n+m+kは、3又は4である。)
Figure 2010209253
(前記一般式(2)中、Pは、共重合鎖を示し、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。j及びhは、1〜3の整数を示す。但し、j+hは、2〜4の整数である。)
[3]前記(a1)共役ジエン系共重合体が、炭化水素溶媒中で、有機アルカリ金属、有機アルカリ土類金属、アルカリ金属アミド化合物、及びアルカリ土類金属アミド化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を開始剤として用いて、前記共役ジエン系化合物、前記芳香族ビニル化合物、及び必要に応じて多官能単量体をアニオン重合させた後、下記一般式(3)又は(4)で表される少なくとも1つのアミノ基含有アルコキシシラン化合物を加え、更に加水分解を行って得られるものである前記[1]又は[2]に記載のゴム組成物。
Figure 2010209253
(前記一般式(3)中、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示すか、或いはそれらのうち2つが相互に結合して形成される珪素原子を含む環を示す。gは、1又は2を示し、fは、1〜10の整数を示す。)
Figure 2010209253
(前記一般式(4)中、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示すか、或いはそれらのうち2つが相互に結合して形成される珪素原子を含む環を示す。eは、2又は3を示す。)
[4]前記アミノ基含有アルコキシシラン化合物が、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、又は1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタンである前記[3]に記載のゴム組成物。
[5]前記(a2)変性共役ジエン系重合体が、前記共役ジエン系重合体の活性末端を前記アルコキシシラン化合物により第1次変性後、更に縮合促進剤の存在下で第2次変性を行い得られるものである前記[1]〜[4]のいずれかに記載のゴム組成物。
[6]前記縮合促進剤が、下記一般式(5)で表される化合物、下記一般式(6)で表される化合物、及び下記一般式(7)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含むものである前記[5]に記載のゴム組成物。
Sn(OCOR(5)
(前記一般式(5)中、Rは、相互に独立に、炭素数2〜19の有機基を示す。)
SnA (4−t−r)(6)
(前記一般式(6)中、Rは、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、Bは、ヒドロキシル基又はハロゲンを示す。Aは、(i)炭素数2〜30の脂肪族カルボン酸残基、(ii)炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基、(iii)炭素数1〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(iv)炭素数1〜20のヒドロカルビル基からなる群より選択された基で合計三置換されたシロキシ基を示す。rは、1〜3の整数を示し、tは、1又は2を示す。但し、t+rは、3又は4である。なお、Rが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良く、Aが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良い。)
TiB (4−x)(7)
(前記一般式(7)中、Aは、(i)炭素数1〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(ii)炭素数1〜30のアルキル基の少なくともいずれかの基で合計三置換されたシロキシ基を示す。Bは、炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基を示す。xは、2又は4を示す。なお、Aが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良く、Bが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良い。)
[7]前記アルコキシシラン化合物が、下記一般式(8)で表される化合物、下記一般式(9)で表される化合物、下記一般式(10)で表される化合物、及びそれらの部分縮合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である前記[1]〜[6]のいずれかに記載のゴム組成物。
Figure 2010209253
(前記一般式(8)中、Aは、(チオ)エポキシ基、(チオ)イソシアナート基、(チオ)ケトン基、(チオ)アルデヒド基、イミノ基、シアノ基、アミド基、イソシアヌル酸トリヒドロカルビルエステル基、(チオ)カルボン酸エステル基、(チオ)カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物、及び炭酸ジヒドロカルビルエステル基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する一価の基を示す。Rは、単結合又は二価の不活性炭化水素基を示し、R10及びR11は、相互に独立に、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示す。但し、R10が複数存在する場合、複数のR10は同一でも異なっていても良く、OR11が複数存在する場合、複数のOR11は同一でも異なっていても良い。oは、0〜2の整数を示す。なお、一般式(8)中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。)
Figure 2010209253
(前記一般式(9)中、Aは、環状又は非環状の3級アミノ基、ピリジル基、スルフィド基、及びマルチスルフィド基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する一価の基を示す。R12は、単結合又は二価の不活性炭化水素基を示し、R13及びR14は、相互に独立に、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示す。但し、R13が複数存在する場合、複数のR13は同一でも異なっていても良く、OR14が複数存在する場合、複数のOR14は同一でも異なっていても良い。pは、0〜2の整数を示す。なお、一般式(9)中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。)
Figure 2010209253
(前記一般式(10)中、Aは、ヒドロキシル基、チオール基、1級アミノ基、1級アミンのオニウム塩、環状又は非環状の2級アミノ基、環状又は非環状の2級アミンのオニウム塩、環状又は非環状の3級アミンのオニウム塩、アリールSn結合又はアリールアルキルSn結合を有する基、スルホニル基、及びスルフィニル基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する一価の基を示す。R15は、単結合又は二価の不活性炭化水素基を示し、R16及びR17は、相互に独立に、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示す。但し、R16が複数存在する場合、複数のR16は同一でも異なっていても良く、OR17が複数存在する場合、複数のOR17は同一でも異なっていても良い。qは、0〜2の整数を示す。)
[8]前記アルコキシシラン化合物が、前記一般式(8)で表される化合物及びそれらの部分縮合物の少なくともいずれかの化合物である前記[7]に記載のゴム組成物。
[9]前記アルコキシシラン化合物が、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、及びそれらの部分縮合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である前記[8]に記載のゴム組成物。
[10]前記(a2)変性共役ジエン系重合体が、変性ポリブタジエンである前記[1]〜[9]のいずれかに記載のゴム組成物。
[11]タイヤトレッド用の加硫ゴムに用いられる前記[1]〜[10]のいずれかに記載のゴム組成物。
[12]前記[1]〜[11]のいずれかに記載のゴム組成物を用いてなる空気入りタイヤ。
本発明のゴム組成物は、耐摩耗性、低温特性(即ち、氷雪路面でのグリップ性)、引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性等に優れる空気入りタイヤ等に用いる加硫ゴムを製造することができるという効果を奏するものである。
また、本発明の空気入りタイヤは、耐摩耗性、低温特性(即ち、氷雪路面でのグリップ性)、引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性等に優れるという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
I ゴム組成物
本発明のゴム組成物は、(A)ゴム成分と、(B)充填剤と、を含有するものである。そのため、本発明のゴム組成物を加硫してなる加硫ゴムは、耐摩耗性、低温特性(即ち、氷雪路面でのグリップ性)、ウェッドスキッド抵抗性等に優れる。
1 (A)ゴム成分
(A)ゴム成分は、(a1)共役ジエン系共重合体(以下、「(a1)共重合体」ともいう)を20〜95質量%、及び(a2)変性共役ジエン系重合体(以下、「(a2)重合体」ともいう)を5〜80質量%、含むものである(但し、(a1)+(a2)=100質量%)。
1.1 (a1)共重合体
(a1)共重合体は、1級アミノ基及びアルコキシシリル基を有し、重量平均分子量(Mw)が150,000〜2,000,000であり、共役ジエン系化合物及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を有するものである。
(1) 構成成分
(i) 1級アミノ基
(a1)共重合体に存する1級アミノ基の含有量は、(a1)共重合体1kgに対し、0.5〜200mmolであることが好ましく、1〜100mmolであることが更に好ましく、2〜50mmolであることが特に好ましい。含有量が0.5mmol未満であると、1級アミノ基を結合させる効果が得られ難くなる場合がある。一方、200mmol超であると、(B)充填剤との相互作用が高くなりすぎて、配合粘度が向上し、ゴム組成物の加工性が悪化する場合がある。
ここで、1級アミノ基の含有量は次のようにして算出することができる。トルエン溶媒に溶解し、大量のメタノール溶液で沈殿させた後、乾燥処理を行った(a1)共重合体を試料とし、JIS K7237に準拠して行った「全アミン価試験方法」により、(a1)共重合体に存する全アミノ基の含有量を定量する。次に、同じ処理を行った(a1)共重合体を試料とし「アセチルアセトンブロックド法」により、2級及び3級アミノ基の含有量を定量する。そして、全アミノ基の含有量から2級及び3級アミノ基の含有量を差し引いたアミノ基の含有量を分析に使用した(a1)共重合体の質量で割ることで算出することができる。
1級アミノ基は、(a1)共重合体の重合開始末端、重合終了末端、主鎖、側鎖のいずれに結合しても良いが、重合末端に結合すると、エネルギー消失を抑制してヒステリシスロス特性を改良しうる(即ち、転がり抵抗性の改良効果に優れる)ので、重合開始末端又は重合終了末端に結合することが好ましい。
(ii) アルコキシシリル基
(a1)共重合体に存するアルコキシシリル基の含有量は、(a1)共重合体1kgに対し、0.5〜200mmolであることが好ましく、1〜100mmolであることが更に好ましく、2〜50mmolであることが特に好ましい。含有量が0.5mmol未満であると、アルコキシシリル基を結合させる効果が得られ難くなる場合がある。一方、200mmol超であると、(B)充填剤との相互作用が高くなりすぎて、配合粘度が向上し、ゴム組成物の加工性が悪化する場合がある。
アルコキシシリル基は、(a1)共重合体の重合開始末端、重合終了末端、主鎖、側鎖のいずれに結合しても良いが、重合末端に結合すると、エネルギー消失を抑制してヒステリシスロス特性を改良しうる(即ち、転がり抵抗性の改良効果に優れる)ので、重合開始末端又は重合終了末端に結合することが好ましい。
(iii) 共役ジエン系化合物
共役ジエン系化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、及びこれらの混合物等を好適に用いることができる。
(a1)共重合体中、共役ジエン系化合物に由来する構造単位の含有割合は、全構造単位に対し、通常、55〜99質量%であり、55〜95質量%であることが好ましく、58〜90質量%であることが更に好ましい。
共役ジエン系化合物に由来する構造単位中、ビニル結合含有率は、通常、70%以下であり、15〜70%であることが好ましく、18〜67%であることが更に好ましい。70%超であると、加硫ゴムの破壊強度、耐摩耗性、転がり抵抗性が劣る場合がある。なお、ビニル結合含有率は、重合反応中にエーテル化合物及び3級アミン化合物の少なくともいずれかを添加することで調整することができる。
エーテル化合物としては、例えば、ジエチルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2,2−ビス(テトラヒドロフルフリル)プロパン、ビステトラヒドロフルフリルホルマール、テトラヒドロフルフリルアルコールのメチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールのエチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールのブチルエーテル、α−メトキシテトラヒドロフラン、ジメトキシベンゼン、ジメトキシエタン等がある。
3級アミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、N,N−ジエチルエタノールアミンのメチルエーテル、N,N−ジエチルエタノールアミンのエチルエーテル、N,N−ジエチルエタノールアミンのブチルエーテル等がある。
(iv) 芳香族ビニル化合物
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、tert−ブトキシスチレン、ビニルベンジルジメチルアミン、(4−ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、2−t−ブチルスチレン、3−t−ブチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、ビニルピリジン、及びこれらの混合物等がある。
(a1)共重合体中、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位の含有割合は、全構造単位に対し、通常、45質量%以下であり、5〜42質量%であることが好ましい。45質量%超であると、低温特性、ウェッドスキッド抵抗性、耐摩耗性が悪化する場合がある。
(v) 多官能単量体
(a1)共重合体は、共役ジエン系化合物及び芳香族ビニル化合物以外にも、必要に応じて多官能単量体に由来する構造単位を有しても良い。多官能単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン等がある。なお、多官能単量体は、芳香族ビニル化合物と同一でも異なっていても良い。
(a1)共重合体中、多官能単量体に由来する構造単位の含有割合は、全構造単位に対し、通常、10質量%未満であり、5質量%以下であることが好ましい。
(2) 構造
(a1)共重合体は、一般式(1)又は(2)で表される構造を有することが好ましい。
Figure 2010209253
一般式(1)中、Pは、共重合鎖を示し、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。k、m、及びnは、1又は2を示す。但し、n+m+kは、3又は4である。
Figure 2010209253
一般式(2)中、Pは、共重合鎖を示し、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。j及びhは、1〜3の整数を示す。但し、j+hは、2〜4の整数である。
(3) (a1)共重合体の調製方法
(a1)共重合体を調製する方法は特に限定されるものではないが、例えば、以下のようにして調製することが好ましい。炭化水素溶媒中で、有機アルカリ金属、有機アルカリ土類金属、アルカリ金属アミド化合物、及びアルカリ土類金属アミド化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を開始剤として用いて、共役ジエン系化合物、芳香族ビニル化合物、及び必要に応じて多官能単量体をアニオン重合(以下、「重合反応」ともいう)させた後、アミノ基含有アルコキシシラン化合物を加え、更に加水分解を行う(以下、「変性反応」ともいう)ことで調製することができる。この調製方法によれば、一反応で容易に1級アミノ基及びアルコキシシリル基を高い導入率で導入することができる。
(i) 重合反応
重合条件は特に限定されるものではない。単量体成分は、全量を一括投入しても良く、分割して投入しても良い。また、反応温度や反応時間等の反応条件は、単量体成分の種類、量等に応じて適宣選択することができる。
炭化水素溶媒は、特に限定されるものではなく、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等がある。これらの中でも、ブタン、ペンタン、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタンが好ましい。
開始剤は、有機アルカリ金属、有機アルカリ土類金属、アルカリ金属アミド化合物、及びアルカリ土類金属アミド化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
有機アルカリ金属及び有機アルカリ土類金属として、具体的には、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等のアルキルリチウム、1,4−ジリチオブタン等のアルキレンジリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム、リチウムナフタレン、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン、n−ブチルマグネシウム、n−ヘキシルマグネシウム、エトキシカルシウム、ステアリン酸カルシウム、tert−ブトキシストロンチウム、エトキシバリウム、イソプロポキシバリウム、エチルメルカプトバリウム、tert−ブトキシバリウム、フェノキシバリウム、ジエチルアミノバリウム、ステアリン酸バリウム等を挙げることができる。
また、アルカリ金属アミド化合物、アルカリ土類金属アミド化合物として、具体的には、上記有機アルカリ金属、有機アルカリ土類金属に2級アミン化合物又は3級アミン化合物を反応させたものを挙げることができる。この場合、有機アルカリ金属として、アルキルリチウムを用いることが好ましく、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムを用いることが更に好ましい。
2級アミン化合物として、具体的には、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−(2−エチルヘキシル)アミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルベンジルアミン、ジアリルアミン、モルホリン、ピペラジン、2,6−ジメチルモルホリン、2,6−ジメチルピペラジン、2−メチルピペラジン、ピペリジン、3,3−ジメチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ピロリジン、2,5−ジメチルピロリジン、アゼチジン、ヘキサメチレンイミン、ヘプタメチレンイミン、5−ベンジルオキシインドール、3−アザスピロ[5,5]ウンデカン、3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン、カルバゾール等を挙げることができる。
また、3級アミン化合物として、具体的には、N,N−ジメチル−ο−トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−m−トルイジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン、ベンジルジプロピルアミン、ベンジルジブチルアミン、(ο−メチルベンジル)ジメチルアミン、(m−メチルベンジル)ジメチルアミン、(p−メチルベンジル)ジメチルアミン、N,N−テトラメチレン−ο−トルイジン、N,N−ヘプタメチレン−ο−トルイジン、N,N−ヘキサメチレン−ο−トルイジン、N,N−トリメチレンベンジルアミン、N,N−テトラメチレンベンジルアミン、N,N−ヘキサメチレンベンジルアミン、N,N−テトラメチレン(ο−メチルベンジル)アミン、N,N−テトラメチレン(p−メチルベンジル)アミン、N,N−ヘキサメチレン(ο−メチルベンジル)アミン、N,N−ヘキサメチレン(p−メチルベンジル)アミン等を挙げることができる。
(ii) 変性反応
アミノ基含有アルコキシシラン化合物を加える条件は、通常、0〜120℃で行われ、定温条件下で行っても上昇温度条件下で行っても良い。加水分解の反応温度は、通常、50〜150℃であり、70〜120℃であることが好ましい。また、加水分解に使用される水又は酸性の水の使用量は、アミノ基含有アルコキシシラン化合物の2倍mol以上を使用することが好ましい。反応時間は、通常、5分以上であり、10分以上であることが好ましい。
アミノ基含有アルコキシシラン化合物としては、少なくとも1つのアミノ基含有アルコキシシラン化合物である一般式(3)又は(4)で表される化合物であることが好ましい。具体的には、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシラン等を挙げることができる。これらの中でも、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタンが特に好ましい。
Figure 2010209253
一般式(3)中、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示すか、或いはそれらのうち2つが相互に結合して形成される珪素原子を含む環を示す。gは、1又は2を示し、fは、1〜10の整数を示す。
Figure 2010209253
一般式(4)中、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示すか、或いはそれらのうち2つが相互に結合して形成される珪素原子を含む環を示す。eは、2又は3を示す。
一般式(3)及び(4)中、Rとして表される炭素数1〜12のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等がある。
また、一般式(3)及び(4)中、R及びRとして表される基のうち、炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等がある。また、アリール基としては、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基等がある。
更に、一般式(3)及び(4)中、R〜Rとして表される基のうち、2つが相互に結合して形成される珪素原子を含む環としては、4〜7員環であることが好ましい。
(4) (a1)共重合体の物性
(a1)共重合体のゲルパーミエーションカラムクロマトグラフィーによるポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、「Mw」と記載する)の値は、150,000〜2,000,000であり、150,000〜1,500,000であることが好ましく、160,000〜1,000,000であることが更に好ましい。Mwの値が150,000未満であると、加硫ゴムの引張強度、耐摩耗性、転がり抵抗性が劣る場合がある。一方、2,000,000超であると、ゴム組成物の加工性が劣ったり、混練の際の(B)充填剤の分散性が悪化したり、加硫ゴムの引張強度、耐摩耗性、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性が悪化したりする場合がある。
ASTM D3418に準拠して測定した(a1)共重合体のガラス転移温度(Tg)は、通常、−5℃以下であり、−10℃以下であることが好ましく、−10〜−90℃であることが更に好ましい。(a1)共重合体のガラス転移温度を−5℃以下にすることにより、加硫ゴムのウェッドスキッド抵抗性を悪化させることなく、転がり抵抗性を改良することができる。なお、(a1)共重合体のガラス転移温度(Tg)は、共役ジエン系化合物に由来する構造単位のビニル結合含有率や、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位の含有割合を調整することで、調節することができる。
(a1)共重合体のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、20〜200であることが好ましく、30〜100であることが更に好ましい。ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20未満であると、加硫ゴムの引張強度、耐摩耗性、転がり抵抗性が悪化する場合がある。一方、200超であると、ゴム組成物の加工性が劣る場合がある。しかしながら、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が200超であっても、伸展油や重量平均分子量が150,000未満の液状ポリマーを添加することでムーニー粘度を低下させることができる。特に、伸展油を添加した場合は、(B)充填剤を均一に微分散化させることができ、加工性や加硫性、特に耐摩耗性を向上させることができる。
伸展油としては、例えば、鉱物油や軟化剤等がある。伸展油の粘度比重恒数(以下、「V.G.C」ともいう)は、0.790〜1.100であることが好ましく、0.790〜1.049であることがより好ましく、0.790〜0.999であることが更に好ましく、0.790〜0.949であることが特に好ましい。
伸展油を添加する場合、その使用量は、(a1)共重合体100質量部に対し、通常、10〜100質量部であり、15〜90質量部であることが好ましい。使用量が10質量部未満であると、伸展油を添加する効果を得られない場合がある。一方、100質量部超であると、著しく軟化し、ゴム組成物の加工性が悪化する場合がある。
1.2 (a2)重合体
(a2)重合体は、シス−1,4−結合の含有率が80%以上の共役ジエン系重合体の活性末端に、少なくともアルコキシシラン化合物が結合したものである。また、変性ポリブタジエンであることが好ましい。
(1) 構成成分
(i) 共役ジエン系重合体
共役ジエン系重合体中、共役ジエン系化合物に由来する構造単位のシス−1,4−結合の含有率は80%以上であり、83%以上であることが好ましく、85%以上であることが更に好ましい。シス−1,4−結合の含有率が80%未満であると、加硫ゴムの引張強度、耐摩耗性、耐成長性が悪化する場合がある。
共役ジエン系化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン等がある。これら中でも、1,3−ブタジエンが好ましい。なお、共役ジエン系化合物は1種単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
共役ジエン系重合体は、共役ジエン系化合物以外の単量体(以下、「他の単量体」ともいう)に由来する構造を有しても良いが、この場合、共役ジエン系化合物は、全単量体に対して80mol%以上使用することが好ましい。
共役ジエン系重合体の1,2−ビニル結合含有率は、10%以下であることが好ましく、7%以下であることが更に好ましい。1,2−ビニル結合含有率が10%超であると、加硫ゴムの破壊強度、耐摩耗性が悪化する場合がある。
共役ジエン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、4.0以下であることが好ましく、3.5以下であることが更に好ましい。分子量分布が4.0超であると、加硫ゴムの耐摩耗性、引張強度及び耐成長性が悪化する場合がある。
共役ジエン系重合体のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、20〜150であることが好ましく、25〜120であることが更に好ましい。ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20未満であると、加硫ゴムの破壊強度、耐摩耗性、転がり抵抗性が悪化する場合がある。一方、150超であると、ゴム組成物の加工性が悪く、配合剤とともに混練することが困難になる場合がある。
(ii) アルコキシシラン化合物
アルコキシシラン化合物は、一般式(8)で表される化合物、一般式(9)で表される化合物、一般式(10)で表される化合物、及びそれらの部分縮合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。なお、本明細書中、「部分縮合物」とは、一般式(8)〜(10)で表される化合物のSi−OR結合の一部(全部ではない)が縮合により、Si−O−Si結合に変化したものをいう。
Figure 2010209253
一般式(8)中、Aは、(チオ)エポキシ基、(チオ)イソシアナート基、(チオ)ケトン基、(チオ)アルデヒド基、イミノ基、シアノ基、アミド基、イソシアヌル酸トリヒドロカルビルエステル基、(チオ)カルボン酸エステル基、(チオ)カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物、及び炭酸ジヒドロカルビルエステル基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する一価の基を示す。Rは、単結合又は二価の不活性炭化水素基を示し、R10及びR11は、相互に独立に、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示す。但し、R10が複数存在する場合、複数のR10は同一でも異なっていても良く、OR11が複数存在する場合、複数のOR11は同一でも異なっていても良い。oは、0〜2の整数を示す。なお、一般式(8)中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。
Figure 2010209253
一般式(9)中、Aは、環状又は非環状の3級アミノ基、ピリジル基、スルフィド基、及びマルチスルフィド基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する一価の基を示す。R12は、単結合又は二価の不活性炭化水素基を示し、R13及びR14は、相互に独立に、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示す。但し、R13が複数存在する場合、複数のR13は同一でも異なっていても良く、OR14が複数存在する場合、複数のOR14は同一でも異なっていても良い。pは、0〜2の整数を示す。なお、一般式(9)中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。
Figure 2010209253
一般式(10)中、Aは、ヒドロキシル基、チオール基、1級アミノ基、1級アミンのオニウム塩、環状又は非環状の2級アミノ基、環状又は非環状の2級アミンのオニウム塩、環状又は非環状の3級アミンのオニウム塩、アリールSn結合又はアリールアルキルSn結合を有する基、スルホニル基、及びスルフィニル基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する一価の基を示す。R15は、単結合又は二価の不活性炭化水素基を示し、R16及びR17は、相互に独立に、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示す。但し、R16が複数存在する場合、複数のR16は同一でも異なっていても良く、OR17が複数存在する場合、複数のOR17は同一でも異なっていても良い。qは、0〜2の整数を示す。
一般式(8)中、Aとして表される官能基のうち、イミノ基は、ケチミン、アルジミン、アミジンを含む。また、(チオ)カルボン酸エステル基は、アクリレートやメタクリレート等の不飽和カルボン酸エステル基を含む。更に、(チオ)カルボン酸の金属塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Al、Sn、Zn等がある。
一般式(8)中、Rとして表される基のうち、二価の不活性炭化水素基としては、炭素数1〜20のアルキレン基を好適例として挙げることができる。このアルキレン基は、直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれであっても良いが、直鎖状が好ましい。直鎖状のアルキレン基として、具体的には、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基等を挙げることができる。
一般式(8)中、R10及びR11として表される基のうち、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基等がある。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ビニル基、プロペニル基、アリル基、ヘキセニル基、オクテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等を挙げることができる。
また、炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基としては、例えば、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基等がある。具体的には、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。なお、これらの芳香環上に低級アルキル基等の置換基を有しても良い。
一般式(8)中、oは、0〜2の整数を示すが、0が好ましい。
一般式(8)で表される化合物として、具体的には、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、(2−グリシドキシエチル)メチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、及びこれらの化合物中のエポキシ基をチオエポキシ基に置き換えた(チオ)エポキシ基含有アルコキシシラン化合物;
N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(シクロヘキシリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、及びこれらのトリエトキシシリル化合物に対応するトリメトキシシリル化合物、メチルジエトキシシリル化合物、エチルジエトキシシリル化合物、メチルジメトキシシリル化合物、エチルジメトキシシリル化合物等のイミノ基含有アルコキシシラン化合物;
3−シアノプロピルトリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリエトキシシラン、2
−シアノエチルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリエトキシシラン等のシアノ基含有アルコキシシラン化合物;
3−メタクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリイソプロポキシシラン等のカルボン酸エステル基含有化合物;3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリイソプロポキシシラン等のイソシアネート基含有化合物;3−トリエトキシシリルプロピルサクシニック無水物、3−トリメトキシシリルプロピルサクシニック無水物、3−メチルジエトキシシリルプロピルサクシニック無水物等のカルボン酸無水物含有化合物等を挙げることができる。なお、これらは1種単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
一般式(9)中、Aとして表される官能基のうち、非環状3級アミノ基は、N,N−(二置換)アニリン等のN,N−(二置換)芳香族アミノ基を含む。また、環状3級アミノ基は、環の一部として(チオ)エーテルを含んでも良い。
一般式(9)中のR12として表される基は、一般式(8)中のRとして表される基、また、一般式(9)中のR13及びR14として表される基は、一般式(8)中のR10及びR11として表される基と同様のことがいえる。
一般式(9)で表される化合物として、具体的には、3−ジメチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン、3−ジメチルアミノプロピル(トリメトキシ)シラン、3−ジエチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン、3−ジエチルアミノプロピル(トリメトキシ)シラン、2−ジメチルアミノエチル(トリエトキシ)シラン、2−ジメチルアミノエチル(トリメトキシ)シラン、3−ジメチルアミノプロピル(ジエトキシ)メチルシラン、3−ジブチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン等の非環状3級アミノ基含有アルコキシシラン化合物;
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリメトキシ)シラン、(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリメトキシ)シラン、(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリエトキシ)シラン、2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリエトキシ)シラン、2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリメトキシ)シラン、3−(1−ピロリジニル)プロピル(トリエトキシ)シラン、3−(1−ピロリジニル)プロピル(トリメトキシ)シラン、3−(1−ヘプタメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン、3−(1−ドデカメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)メチルシラン、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)エチルシラン等の環状3級アミノ基含有アルコキシシラン化合物;
2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、2−(トリエトキシシリルエチル)ピリジン、4−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、4−(トリエトキシシリルエチル)ピリジン等のその他のアルコキシシラン化合物を挙げることができる。なお、これらは1種単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
一般式(10)中、Aとして表される官能基のうち、1級アミノ基は、アニリン等の芳香族アミンを含む。また、非環状2級アミノ基は、N−(一置換)アニリン等のN−(一置換)芳香族アミンを含む。更に、非環状3級アミンのオニウム塩は、N,N−(二置換)アニリン等のN,N−(二置換)芳香族アミンのオニウム塩を含む。また、環状2級アミノ基や環状3級アミノ基は、環の一部として(チオ)エーテルを含んでも良い。
一般式(10)中のR15として表される基は、一般式(8)中のRとして表される基、また、一般式(10)中のR16及びR17として表される基は、一般式(8)中のR10及びR11として表される基と同様のことがいえる。
一般式(10)で表される化合物として、具体的には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、アミノフェニルトリエトキシシラン、3−(N−メチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(N−メチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、オクタデシルジメチル(3−トリメチルシリルプロピル)アンモニウムクロリド、オクタデシルジメチル(3−トリエチルシリルプロピル)アンモニウムクロリド、スルホニルメチルトリメトキシシラン、スルホニルメチルトリエトキシシラン、スルフィニルメチルトリメトキシシラン、スルフィニルメチルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
アルコキシシラン化合物としては、一般式(8)で表される化合物及びそれらの部分縮合物の少なくともいずれかの化合物であることが更に好ましく、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、及びそれらの部分縮合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが特に好ましい。
(2) (a2)重合体の調製方法
(a2)重合体は、例えば、以下のようにして調製することができる。共役ジエン系化合物、必要に応じて他の単量体の存在下、重合反応を行い、共役ジエン系重合体を得た後、得られた共役ジエン系重合体の活性末端をアルコキシシラン化合物により第1次変性(以下、「変性反応」ともいう)して調製することができる。また、第1次変性後、更に縮合促進剤の存在下で第2次変性(以下、「縮合反応」ともいう)して調製することが好ましい。
(i) 重合反応
重合反応については、特に限定されるものではなく、溶液重合方法、気相重合方法、バルク重合方法等の従来公知の方法を用いることができるが、溶液重合方法が好ましい。なお、(a2)重合体のシス−1,4−結合の含有率を80%以上にするために重合触媒を用いることが好ましい。
重合触媒としては、国際公開第03/046020号パンフレットに記載されたものを好適に用いることができる。重合触媒の使用量は、特に制限されるものではなく、適宣選択して使用される。
重合反応が溶液重合方法である場合、溶媒としては反応に不活性な有機溶媒、例えば、脂肪族、脂環族、芳香族等の炭化水素溶媒を用いる。具体的には、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等を挙げることができる。なお、これらは1種単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
重合反応の条件として、反応温度は−80〜150℃であることが好ましく、−20〜120℃であることが更に好ましい。また、圧力は、単量体を実質的に液相に保つのに十分な圧力で行うことが好ましく、単量体、溶媒、反応温度等にも依存するが、より高い圧力で行うことが更に好ましい。このような高い圧力は、不活性ガスで反応容器を加圧する等といった操作で調整することができる。
重合反応において、重合触媒、溶媒、単量体等の全ての原材料は、水、酸素、二酸化炭素、プロトン性化合物等の反応阻害物質を実質的に除去したものを用いることが好ましい。
(ii) 変性反応
変性反応は、溶液反応又は固相反応のいずれを用いて行っても良いが、溶液反応が好ましい。溶液反応においては、重合反応で使用した溶媒をそのまま用いても良く、未反応の単量体を除去する必要はない。また、形式については特に制限されるものではなく、バッチ式反応器を用いても良く、多段階連続式反応器やインラインミキサ等の装置を用いても良い。なお、変性反応は、重合反応終了後、脱溶媒処理、水処理、熱処理、共役ジエン系重合体の単離等の操作を行わずに実施する必要がある。
変性反応の反応温度は、重合反応の反応温度をそのまま適用することができる。具体的には、20〜100℃が好ましい。20℃未満であると、(a2)重合体の粘度が上昇する傾向にある。一方、100℃超であると、共役ジエン系重合体の活性末端が失活し易い傾向にある。
(iii) 縮合反応
縮合促進剤としては、一般式(5)で表される化合物、一般式(6)で表される化合物、及び一般式(7)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含むものであることが好ましい。
Sn(OCOR(5)
一般式(5)中、Rは、相互に独立に、炭素数2〜19の有機基を示す。
SnA (4−t−r)(6)
一般式(6)中、Rは、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、Bは、ヒドロキシル基又はハロゲンを示す。Aは、(i)炭素数2〜30の脂肪族カルボン酸残基、(ii)炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基、(iii)炭素数1〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(iv)炭素数1〜20のヒドロカルビル基からなる群より選択された基で合計三置換されたシロキシ基を示す。rは、1〜3の整数を示し、tは、1又は2を示す。但し、t+rは、3又は4である。なお、Rが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良く、Aが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良い。
TiB (4−x)(7)
一般式(7)中、Aは、(i)炭素数1〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(ii)炭素数1〜30のアルキル基の少なくともいずれかの基で合計三置換されたシロキシ基を示す。Bは、炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基を示す。xは、2又は4を示す。なお、Aが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良く、Bが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良い。
一般式(5)又は(6)で表される化合物として、より具体的には、スズジカルボン酸塩(好ましくは、炭素数8〜20のカルボン酸塩)、ジヒドロカルビルスズジカルボン酸塩、ジヒドロカルビルスズビス(α,γ−ジケトネート)、ジヒドロカルビルスズアルコキシハライド、ジヒドロカルビルスズモノカルボン酸塩ヒドロキシド、ジヒドロカルビルスズアルコキシ(トリヒドロカルビルシロキシド)、ジヒドロカルビルスズアルコキシ(ジヒドロカルビルアルコキシシロキシド)、ジヒドロカルビルスズビス(トリヒドロカルビルシロキシド)、ジヒドロカルビルスズビス(ジヒドロカルビルアルコキシシロキシド)等を挙げることができる。
一般式(7)で表される化合物として、より具体的には、チタンテトラアルコキシド、チタンジアルコキシビス(α,γ−ジケトネート)、チタンテトラキス(トリヒドロカルビオキシシロキシド)等を挙げることができる。
縮合促進剤の使用量は、反応系内に存するアルコキシシラン化合物の総量に対し、金属換算で0.05mol以上であることが好ましい。
2 (B)充填剤
(B)充填剤は、(b1)カーボンブラック及び(b2)シリカの少なくともいずれか、を含むものである。(B)充填剤は、加硫ゴムの引張強度等の破壊特性、耐摩耗性、転がり抵抗性等を向上させるとともに、ゴム組成物の加工性を良好にする効果がある。
2.1 (b1)カーボンブラック
(b1)カーボンブラックは、引張強度等の破壊特性の改良効果に優れる。(b1)カーボンブラックとしては、特に制限されるものではなく、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF等がある。これらの中でも、ヨウ素吸着量が60mg以上、かつ、ジブチルフタレート吸油量が80mL/100gのものが好ましく、特に耐摩耗性に優れるHAF、ISAF、SAFが更に好ましい。
(b1)カーボンブラックを(B)充填剤として含む場合、その使用量は、(A)ゴム成分100質量部に対し、2〜100質量部であり、2〜90質量部であることが好ましく、2〜75質量部であることが更に好ましい。(b1)カーボンブラックの使用量が2質量部未満であると、引張強度の改良効果が十分ではない場合がある。一方、100質量部超であると、ゴム組成物の加工性が劣るという場合がある。
2.2 (b2)シリカ
(b2)シリカとしては、特に制限されるものではなく、例えば、湿式シリカ、乾式シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等がある。これらの中でも、引張強度等の破壊強度、ウェッドスキッド抵抗性、転がり抵抗性に優れる湿式シリカが好ましい。
(b2)シリカを(B)充填剤として含む場合、その使用量は、(A)ゴム成分100質量部に対し、30〜100質量部であり、30〜90質量部であることが好ましく、30〜80質量部であることが更に好ましい。(b2)シリカの使用量が30質量部未満であると、転がり抵抗性の改良効果が十分ではない場合がある。一方、100質量部超であると、ゴム組成物の加工性が劣るという場合がある。
また、(b2)シリカを(B)充填剤として含む場合、シランカップリング剤を更に含む。シランカップリング剤は、(b2)シリカの補強効果を更に向上させる性質を有している。
シランカップリング剤として、具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド等を挙げることができる。これらの中でも、補強効果が高いため、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドが好ましい。なお、これらは1種単独で使用しても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
シランカップリング剤の使用量は、(b2)シリカ100質量部に対し、2〜20質量部であり、3〜15質量部であることが好ましい。2質量部未満であると、シランカップリング剤を含むことによる改良効果が十分ではない場合がある。一方、20質量部超であると、ゲル化を引き起こす場合がある。
2.3 (b3)無機充填剤
(B)充填剤は、(b1)カーボンブラック、(b2)シリカ以外の(b3)無機充填剤を含んでも良い。(b3)無機充填剤として、具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、タルク、アタパルジャイト、チタン白、チタン黒、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化アルミニウムマグネシウム、クレー、カオリン、パイロフィライト、ベントナイト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムカルシウム、ケイ酸マグネシウムカルシウム、マイカ等を挙げることができる。なお、これらは1種単独で使用しても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
3 その他の成分
本発明のゴム組成物は、その性質を損なわない範囲で(A)ゴム成分及び(B)充填剤以外のその他の成分を含有しても良い。その他の成分として、具体的には、加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を挙げることができる。
4 ゴム組成物の製造方法
本発明のゴム組成物は、(A)ゴム成分及び(B)充填剤、必要に応じて加えるその他の成分を、ロール等の開放式混練機、バンバリーミキサー等の密閉式混練機等の混練機を用いて混練することで製造することができる。また、成形加工後に加硫を行うことで加硫ゴムを製造することができる。加硫方法は特に限定されるものではなく、従来公知のゴム組成物の加硫方法を用いることができる。加硫ゴムは、タイヤトレッドとして特に好適に用いることができる他、アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、ビート部等としても好適に用いることができる。
II 空気入りタイヤ
本発明の空気入りタイヤは、「I ゴム組成物」に記載のゴム組成物を用いてなるものである。より具体的には、本発明の空気入りタイヤは、上述のゴム組成物を加硫した加硫ゴムを用いてなるものである。このため、本発明の空気入りタイヤは、耐摩耗性、低温特性、引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性等に優れるものである。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
[ビニル結合含有率(%)及び結合スチレン含有率(%)]:270MHz 1H−NMRを用いて算出した。
[シス−1,4−結合含有率(%)及び1,2−ビニル結合含有率(%)]:赤外法(モレロ法)を用いて算出した。
[ガラス転移温度(℃)]:ASTM D3418に準拠して測定した。
[分子量分布(Mw/Mn)]:商品名「HLC−8120」(東ソー社製)のGPCを用い、検知器として、示差屈折計を用いて、次の条件でMw及びMn測定して算出した。
カラム:商品名「カラムGMHHXL」、東ソー社製
流量:1.0mL/s
温度:50℃
[ムーニー粘度(ML1+4,100℃)]:JIS K6300に準拠して、Lローター、予熱1分、ローター作動時間4分、温度100℃で測定した。
[引張強度(300%モジュラス)]:JIS K6301に準拠して測定した。なお、指数で表示し、数値が大きいほど、引張強度が大きく、破壊強度に優れるといえる。
[tanδ(50℃)及びtanδ(0℃)]:tanδ(50℃)は、米国レオメトリックス社製の動的スペクトロメーターを使用し、引張動歪1%、周波数10Hz、50℃の条件で測定した。なお、指数で表示し、数値が大きいほど転がり抵抗が小さいといえる。また、tanδ(0℃)は、同機器を使用し、引張動歪0.1%、周波数10Hz、0℃の条件で測定した。なお、指数で表示し、数値が大きいほどウェッドスキッド抵抗性に優れるといえる。
[低温特性(G’(−20℃))]:米国レオメトリックス社製の動的スペクトロメーターを使用し、引張動歪0.1%、周波数15Hz、−20℃の条件で測定した。なお、指数で表示し、数値が大きいほど低温特性(即ち、氷雪路面でのグリップ性能)に優れるといえる。
[耐摩耗性]:ランボーン型摩耗試験機を室温で用い、スリップ率が25%の摩耗量を指数で表した。なお、数値が大きいほど耐摩耗性に優れるといえる。
(合成例1)
窒素置換された内容積5Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,500g、テトラヒドロフラン25g、スチレン100g、1,3−ブタジエン390gを仕込んだ。反応器内容物の温度を20℃に調整した後、n−ブチルリチウム375mgを添加して重合を開始した。重合は断熱条件で実施し、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99%に達した時点で、ブタジエン10gを追加し、更に5分重合させた後、アミノ基含有アルコキシシラン化合物として変性剤(1)2,130mgを加えて15分間反応を行った。反応終了後の重合体溶液に、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールによりゴムを乾燥し、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Aとする。SBR−Aの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例2)
窒素置換された内容積5Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,500g、テトラヒドロフラン25g、スチレン100g、1,3−ブタジエン390g、ジビニルベンゼン0.05gを仕込んだ。反応器内容物の温度を20℃に調整した後、n−ブチルリチウム375mgを添加して重合を開始した。重合は断熱条件で実施し、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99%に達した時点で、ブタジエン10gを追加し、更に5分重合させた後、アミノ基含有アルコキシシラン化合物として変性剤(2)1,275mgを加えて10分間反応を行った。その後、更に、四塩化スズ85mgを加えて10分間反応を行った。反応終了後の重合体溶液に、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールによりゴムを乾燥し、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Bとする。SBR−Bの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例3)
窒素置換された内容積5Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,500g、テトラヒドロフラン25g、スチレン100g、1,3−ブタジエン390g、ジビニルベンゼン0.05gを仕込んだ。反応器内容物の温度を20℃に調整した後、予めn−ブチルリチウム375mgと、ピペリジン423mgをシクロヘキサン溶剤中で反応させて調製した開始剤を添加して重合を開始した。重合は断熱条件で実施し、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99%に達した時点で、ブタジエン10gを追加し、更に5分重合させた後、アミノ基含有アルコキシシラン化合物として変性剤(2)1,275mgを加えて10分間反応を行った。その後、更に、四塩化スズ85mgを加えて10分間反応を行った。反応終了後の重合体溶液に、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールによりゴムを乾燥し、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Cとする。SBR−Cの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例4)
合成例3において、開始剤をn−ブチルリチウム375mgと、ヘキサメチレンイミン493mgから調製した開始剤に変更したこと以外は、合成例3と同様にして、共役ジエン系重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Dとする。SBR−Dの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例5)
合成例2で、ビニル結合含有率調整剤、単量体、開始剤、アミノ基含有アルコキシシラン化合物、カップリング剤の使用量を表1に記載した量に変更したこと以外は、合成例2と同様にして、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Eとする。SBR−Eの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例6)
窒素置換された内容積5Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,500g、テトラヒドロフラン1.5g、スチレン175g、1,3−ブタジエン150g、ジビニルベンゼン0.05g及びドデシルベンゼンスルホン酸カリウム60mgを仕込んだ。反応器内容物の温度を40℃に調整した後、n−ブチルリチウム350mgを添加して重合を開始した。重合は断熱条件で実施し、重合温度が55℃に到達した時点で、更に1,3−ブタジエン165gを連続的に追加して重合を進行させた。最高温度は80℃に達した。重合転化率が99%に達した時点で、1,3−ブタジエン10gを追加し、更に5分重合させた後、アミノ基含有アルコキシシラン化合物として変性剤(2)1190mgを加えて10分間反応を行った。その後、更に、四塩化スズ80mgを加えて10分間反応を行った。反応終了後の重合体溶液に、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールによりゴムを乾燥し、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Fとする。SBR−Fの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例7)
合成例2で、ビニル結合含有率調整剤、単量体、開始剤、アミノ基含有アルコキシシラン化合物、カップリング剤の使用量を表1に記載した量に変更したこと以外は、合成例2と同様にして、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Gとする。SBR−Gの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例8)
窒素置換された内容積5Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,500g、テトラヒドロフラン50g、スチレン160g、1,3−ブタジエン280g、ジビニルベンゼン0.05gを仕込んだ。反応器内容物の温度を30℃に調整した後、n−ブチルリチウム355mgを添加して重合を開始した。重合は断熱条件で実施し、重合温度が70℃に到達した時点で、1,3−ブタジエン50gを連続的に添加して重合を行った。最高温度は85℃に達した。重合転化率が99%に達した時点で、1,3−ブタジエン10gを追加し、更に5分重合させた後、アミノ基含有アルコキシシラン化合物として変性剤(2)1200mgを加えて10分間反応を行った。その後、更に、四塩化スズ90mgを加えて10分間反応を行った。反応終了後の重合体溶液に、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールによりゴムを乾燥し、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Hとする。SBR−Hの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例9)
合成例8で、ビニル結合含有率調整剤、単量体、開始剤、アミノ基含有アルコキシシラン化合物の使用量を表1に記載した量に変更したこと、及びカップリング剤として四塩化ケイ素100mgを使用したこと以外は、合成例8と同様にして反応を行った。反応終了後に、更に伸展油としてoil(1)187.5g(重合体溶液に含有されるゴム成分100部に対して37.5部)を添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールによりゴムを乾燥し、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Iとする。SBR−Iの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例10)
合成例8において、ビニル結合含有率調整剤、単量体、開始剤、アミノ基含有アルコキシシラン化合物、カップリング剤の使用量を表1に記載した量に変更したこと以外は、合成例8と同様にして、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Jとする。SBR−Jの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例11)
合成例10において、ビニル結合含有量調整剤、単量体、開始剤、アミノ基含有アルコキシシラン化合物の使用量を表1に記載した量に変更したこと、及びカップリング剤として四塩化ケイ素100mgを使用したこと以外は、合成例10と同様にして反応を行った。反応終了後に、更に伸展油としてoil(1)187.5g(重合体溶液に含有されるゴム成分100部に対して37.5部)を添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールによりゴムを乾燥し、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Kとする。得られたSBR−Kの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例12)
合成例10において、ビニル結合含有量調整剤、単量体、開始剤、アミノ基含有アルコキシシラン化合物の使用量を表1に記載した量に変更したこと、及びカップリング剤として四塩化ケイ素100mgを使用したこと以外は、合成例10と同様にして反応を行った。反応終了後に、更に伸展油としてoil(2)187.5g(重合体溶液に含有されるゴム成分100部に対して37.5部)を添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールによりゴムを乾燥し、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Lとする。SBR−Lの重合条件及び物性値を表1に示す。
(合成例13)
合成例10において、アミノ基含有アルコキシシラン化合物を使用しないこと、及びカップリング剤として四塩化スズを235mg用いたこと以外は、合成例10と同様にして、共役ジエン系共重合体を得た。この共役ジエン系共重合体をSBR−Mとする。SBR−Mの重合条件及び物性値を表1に示す。
Figure 2010209253
なお、表1中、省略した化合物を以下に記す。
(アルコキシシラン化合物)
変性剤(1):N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン
変性剤(2):N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン
(伸展油)
oil(1):商品名「フッコールFLEX#1400N」、富士興産株式会社製、V.G.C=0.901
oil(2):商品名「フッコール・アロマックス#3」、冨士興産株式会社製、V.G.C=0.963
(合成例14)
窒素置換された5Lオートクレーブに、窒素雰囲気下、シクロヘキサン2.4kg、1,3−ブタジエン300gを仕込んだ。これらに、予め触媒成分としてバーサチック酸ネオジム(0.09mmol)のシクロヘキサン溶液、メチルアルモキサン(1.8mmol)のトルエン溶液、水素化ジイソブチルアルミニウム(5.0mmol)及び四塩化ケイ素(0.045mmol)のトルエン溶液と1,3−ブタジエン(4.5mmol)を50℃で30分間反応熟成させて調製した触媒を仕込み、80℃で60分間重合反応を行った。1,3−ブタジエンの重合転化率は、ほぼ100%であった。この重合体溶液200gを抜き取り、2,4−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.5gを含むメタノール溶液を添加し、重合反応を停止させた。その後、スチームストリッピングにより脱溶媒し、110℃のロールで乾燥して、共役ジエン系重合体を得た。この共役ジエン系重合体のシス−1,4−結合の含有量は97%であり、1,2−ビニル結合含有量は1.1%であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.2であり、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)は18であった。
残りの重合体溶液を温度60℃に保ち、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(4.5mmol)のトルエン溶液を添加し、30分間反応させて変性反応を行った。続いて、テトラ(2−エチルヘキシルオキシ)チタン(13.5mmol)のトルエン溶液を添加し、30分間混合させた。その後、2,4−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.5gを含むメタノール溶液を添加し、変性共役ジエン系重合体溶液250gを得た。次に、水酸化ナトリウムによりpH10に調整した水溶液20Lに、得られた変性共役ジエン系重合体溶液を添加し、110℃で2時間、脱溶媒とともに縮合反応を行い、110℃のロールで乾燥して、変性共役ジエン系重合体を得た。この変性共役ジエン系重合体をBR−Yとする。BR−Yの分子量分布(Mw/Mn)は2.7であり、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)は43であった。
(合成例15)
合成例14において、テトラ(2−エチルヘキシルオキシ)チタンの代わりにビス(2−エチルヘキサン酸)スズを使用したこと以外は、合成例15と同様にして、変性共役ジエン系重合体を得た。この変性共役ジエン系重合体をBR−Zとする。BR−Z及び変性反応前の共役ジエン系重合体の物性値を表2に示す。
Figure 2010209253
表3に示す配合処方に従い、250ccラボプラストミルで混練してゴム組成物を製造した。このゴム組成物を145℃で所定時間、加硫を行って加硫ゴムを調製し、それ用いてゴム組成物の評価を行った。
Figure 2010209253
(実施例1)
共役ジエン系共重合体としてSBR−A、変性共役ジエン系重合体としてBR−Yを用い、表3に示す配合処方に従ってゴム組成物を製造し、それを用いて加硫ゴムを得た。この加硫ゴムを用いて各種評価試験を行ったところ、引張強度は126であり、tanδ(0℃)は120であり、tanδ(50℃)は142であり、耐摩耗性は136であった。なお、指数の値は全て比較例5の加硫ゴムを基準として算出した。
(実施例2〜8、比較例1〜5)
表4に示す条件で行ったこと以外は、実施例1と同様にして加硫ゴムを得た。この加硫ゴムを用いて各種評価を行った。評価結果を表4に示す。
Figure 2010209253
なお、表4中、略記した化合物の詳細を以下に記す。
(共役ジエン系共重合体)
SL563:商品名「スチレンブタジエンゴムSL563」、JSR社製(ビニル結合含有率=55%、結合スチレン含有率=20%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)=75)
(共役ジエン系重合体)
BR01:商品名「ポリブタジエンゴムBR01」、JSR社製(シス−1,4−結合含有率=95%、1,2−ビニル結合含有率=2.5%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)=45)
実施例1〜4、7、8及び比較例1〜5の結果から、1級アミノ基とアルコキシシリル基が重合体末端に結合した共役ジエン系共重合体と、アルコキシシラン化合物で変性された変性共役ジエン系重合体を組み合わせて製造したゴム組成物を用いた加硫ゴムは、それぞれを単独で使用したゴム組成物を用いた加硫ゴムに比べて引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性、耐摩耗性が著しく改良されることがわかる。また、実施例5、6の結果から、重合体開始末端に3級アミノ基を導入すると、重合体の両末端に官能基が導入されるので、各物性値が更に改良されることがわかる。
(実施例9)
共役ジエン系共重合体としてSBR−G、変性共役ジエン系重合体としてBR−Yを用い、表3に示す配合処方に従ってゴム組成物を製造し、それを用いて加硫ゴムを得た。この加硫ゴムを用いて各種評価を行ったところ、引張強度は116あり、tanδ(0℃)は110であり、tanδ(50℃)は130であり、G’(−20℃)は127であり、耐摩耗性は122であった。なお、指数の値は全て比較例9の加硫ゴムを基準として算出した。
(実施例10、比較例6〜9)
表5に示す条件で行ったこと以外は、実施例9と同様にして加硫ゴムを得た。この加硫ゴムを用いて各種評価を行った。評価結果を表5に示す。
Figure 2010209253
なお、表5中、略記した化合物の詳細を以下に記す。
(共役ジエン系共重合体)
SL553:商品名「スチレンブタジエンゴムSL553」、JSR社製(ビニル結合含有率=42%、結合スチレン含有率=10%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)=73)
(共役ジエン系重合体)
BR01:商品名「ポリブタジエンゴムBR01」、JSR社製(シス−1,4−結合含有率=95%、1,2−ビニル結合含有率=2.5%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)=45)
実施例9、10及び比較例6〜9の結果から、1級アミノ基とアルコキシシリル基が重合体末端に結合した共役ジエン系共重合体と、アルコキシシラン化合物で変性された変性共役ジエン系重合体を組み合わせて製造したゴム組成物を用いた加硫ゴムは、それぞれを単独で使用したゴム組成物を用いた加硫ゴムに比べて引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性、耐摩耗性が著しく改良される。更に、低温特性も大幅に向上することがわかる。
(実施例11)
共役ジエン系共重合体としてSBR−H、変性共役ジエン系重合体としてBR−Yを用い、表3に示す配合処方に従ってゴム組成物を製造し、それを用いて加硫ゴムを得た。この加硫ゴムを用いて各種評価を行ったところ、引張強度は121あり、tanδ(0℃)は123であり、tanδ(50℃)は135であり、耐摩耗性は138であった。なお、指数の値は全て比較例14の加硫ゴムを基準として算出した。
(実施例12〜17、比較例10〜14)
表6に示す条件で行ったこと以外は、実施例11と同様にして加硫ゴムを得た。この加硫ゴムを用いて各種評価を行った。評価結果を表6に示す。
Figure 2010209253
なお、表6中、略記した化合物の詳細を以下に記す。
(共役ジエン系重合体)
BR01:商品名「ポリブタジエンゴムBR01」、JSR社製(シス−1,4−結合含有率=95%、1,2−ビニル結合含有率=2.5%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)=45)
実施例11〜17及び比較例10〜14の結果から、1級アミノ基とアルコキシシリル基が重合体末端に結合した共役ジエン系重合体と、アルコキシシラン化合物で変性された変性共役ジエン系重合体を組み合わせて製造したゴム組成物を用いた加硫ゴムは、それぞれを単独で使用したゴム組成物を用いた加硫ゴムに比べて引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性、耐摩耗性が著しく改良されることがわかる。
本発明のゴム組成物は、耐摩耗性、低温特性、引張強度、転がり抵抗性、ウェッドスキッド抵抗性等に優れる空気入りタイヤ等に用いる加硫ゴムを製造することができ、特に、高性能なタイヤを製造するための材料として好適に利用可能である。

Claims (12)

  1. 1級アミノ基及びアルコキシシリル基を有し、重量平均分子量(Mw)が150,000〜2,000,000であり、共役ジエン系化合物及び芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を有する(a1)共役ジエン系共重合体を20〜95質量%、並びに
    シス−1,4−結合の含有率が80%以上の共役ジエン系重合体の活性末端に、少なくともアルコキシシラン化合物が結合した(a2)変性共役ジエン系重合体を5〜80質量%、含む(A)ゴム成分(但し、(a1)+(a2)=100質量%)と、
    前記(A)ゴム成分100質量部に対し、2〜100質量部の(b1)カーボンブラック及び30〜100質量部の(b2)シリカの少なくともいずれか、を含む(B)充填剤(但し、前記(B)充填剤が前記(b2)シリカを含む場合、前記(b2)シリカ100質量部に対し、5〜20質量部のシランカップリング剤を更に含む)と、
    を含有するゴム組成物。
  2. 前記(a1)共役ジエン系共重合体が、下記一般式(1)又は(2)で表される構造を有する請求項1に記載のゴム組成物。
    Figure 2010209253
    (前記一般式(1)中、Pは、共重合鎖を示し、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。k、m、及びnは、1又は2を示す。但し、n+m+kは、3又は4である。)
    Figure 2010209253
    (前記一般式(2)中、Pは、共重合鎖を示し、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。j及びhは、1〜3の整数を示す。但し、j+hは、2〜4の整数である。)
  3. 前記(a1)共役ジエン系共重合体が、
    炭化水素溶媒中で、有機アルカリ金属、有機アルカリ土類金属、アルカリ金属アミド化合物、及びアルカリ土類金属アミド化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を開始剤として用いて、前記共役ジエン系化合物、前記芳香族ビニル化合物、及び必要に応じて多官能単量体をアニオン重合させた後、下記一般式(3)又は(4)で表される少なくとも1つのアミノ基含有アルコキシシラン化合物を加え、更に加水分解を行って得られるものである請求項1又は2に記載のゴム組成物。
    Figure 2010209253
    (前記一般式(3)中、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示すか、或いはそれらのうち2つが相互に結合して形成される珪素原子を含む環を示す。gは、1又は2を示し、fは、1〜10の整数を示す。)
    Figure 2010209253
    (前記一般式(4)中、Rは、炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R及びRは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示すか、或いはそれらのうち2つが相互に結合して形成される珪素原子を含む環を示す。eは、2又は3を示す。)
  4. 前記アミノ基含有アルコキシシラン化合物が、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、又は1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタンである請求項3に記載のゴム組成物。
  5. 前記(a2)変性共役ジエン系重合体が、前記共役ジエン系重合体の活性末端を前記アルコキシシラン化合物により第1次変性後、更に縮合促進剤の存在下で第2次変性を行い得られるものである請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  6. 前記縮合促進剤が、下記一般式(5)で表される化合物、下記一般式(6)で表される化合物、及び下記一般式(7)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含むものである請求項5に記載のゴム組成物。
    Sn(OCOR(5)
    (前記一般式(5)中、Rは、相互に独立に、炭素数2〜19の有機基を示す。)
    SnA (4−t−r)(6)
    (前記一般式(6)中、Rは、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、Bは、ヒドロキシル基又はハロゲンを示す。Aは、(i)炭素数2〜30の脂肪族カルボン酸残基、(ii)炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基、(iii)炭素数1〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(iv)炭素数1〜20のヒドロカルビル基からなる群より選択された基で合計三置換されたシロキシ基を示す。rは、1〜3の整数を示し、tは、1又は2を示す。但し、t+rは、3又は4である。なお、Rが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良く、Aが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良い。)
    TiB (4−x)(7)
    (前記一般式(7)中、Aは、(i)炭素数1〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(ii)炭素数1〜30のアルキル基の少なくともいずれかの基で合計三置換されたシロキシ基を示す。Bは、炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基を示す。xは、2又は4を示す。なお、Aが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良く、Bが複数存在する場合は、同一でも異なっていても良い。)
  7. 前記アルコキシシラン化合物が、下記一般式(8)で表される化合物、下記一般式(9)で表される化合物、下記一般式(10)で表される化合物、及びそれらの部分縮合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である請求項1〜6のいずれか一項に記載のゴム組成物。
    Figure 2010209253
    (前記一般式(8)中、Aは、(チオ)エポキシ基、(チオ)イソシアナート基、(チオ)ケトン基、(チオ)アルデヒド基、イミノ基、シアノ基、アミド基、イソシアヌル酸トリヒドロカルビルエステル基、(チオ)カルボン酸エステル基、(チオ)カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物、及び炭酸ジヒドロカルビルエステル基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する一価の基を示す。Rは、単結合又は二価の不活性炭化水素基を示し、R10及びR11は、相互に独立に、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示す。但し、R10が複数存在する場合、複数のR10は同一でも異なっていても良く、OR11が複数存在する場合、複数のOR11は同一でも異なっていても良い。oは、0〜2の整数を示す。なお、一般式(8)中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。)
    Figure 2010209253
    (前記一般式(9)中、Aは、環状又は非環状の3級アミノ基、ピリジル基、スルフィド基、及びマルチスルフィド基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する一価の基を示す。R12は、単結合又は二価の不活性炭化水素基を示し、R13及びR14は、相互に独立に、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示す。但し、R13が複数存在する場合、複数のR13は同一でも異なっていても良く、OR14が複数存在する場合、複数のOR14は同一でも異なっていても良い。pは、0〜2の整数を示す。なお、一般式(9)中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。)
    Figure 2010209253
    (前記一般式(10)中、Aは、ヒドロキシル基、チオール基、1級アミノ基、1級アミンのオニウム塩、環状又は非環状の2級アミノ基、環状又は非環状の2級アミンのオニウム塩、環状又は非環状の3級アミンのオニウム塩、アリールSn結合又はアリールアルキルSn結合を有する基、スルホニル基、及びスルフィニル基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する一価の基を示す。R15は、単結合又は二価の不活性炭化水素基を示し、R16及びR17は、相互に独立に、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示す。但し、R16が複数存在する場合、複数のR16は同一でも異なっていても良く、OR17が複数存在する場合、複数のOR17は同一でも異なっていても良い。qは、0〜2の整数を示す。)
  8. 前記アルコキシシラン化合物が、前記一般式(8)で表される化合物及びそれらの部分縮合物の少なくともいずれかの化合物である請求項7に記載のゴム組成物。
  9. 前記アルコキシシラン化合物が、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、及びそれらの部分縮合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である請求項8に記載のゴム組成物。
  10. 前記(a2)変性共役ジエン系重合体が、変性ポリブタジエンである請求項1〜9のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  11. タイヤトレッド用の加硫ゴムに用いられる請求項1〜10のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のゴム組成物を用いてなる空気入りタイヤ。
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