JP2010207887A - 軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型 - Google Patents

軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型 Download PDF

Info

Publication number
JP2010207887A
JP2010207887A JP2009058175A JP2009058175A JP2010207887A JP 2010207887 A JP2010207887 A JP 2010207887A JP 2009058175 A JP2009058175 A JP 2009058175A JP 2009058175 A JP2009058175 A JP 2009058175A JP 2010207887 A JP2010207887 A JP 2010207887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
press
heating body
workpiece
mold base
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009058175A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Masuda
哲也 増田
Yasuo Takagi
康夫 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2009058175A priority Critical patent/JP2010207887A/ja
Publication of JP2010207887A publication Critical patent/JP2010207887A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Straightening Metal Sheet-Like Bodies (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】被加工材を挟持するまでに、加熱体から金型ベース部に熱が移動しにくくなるため、無駄になる熱エネルギーを極力少なくすることができ、熱効率の向上が図れると共に、被加工材の加圧矯正も確実に行うことができる軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型を提供することを課題とする。
【解決手段】被加工材1の加工を行う金型ベース部3と、被加工材1を表裏から挟持して被加工材1の加圧矯正を行う加圧体2aより構成されるプレス成形用金型であって、それら加圧体2aのうち少なくとも一方は加熱体2であり、加熱体2と金型ベース部3の間に断熱空気層Aが形成された状態で、その加熱体2が金型ベース部3に支持されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車パネル、自動車用部品、その他鉄道車両等の輸送機用のパネル、或いは電気機械部品等に用いられるアルミニウム合金をはじめとする軽合金材料製のプレス成形品を、被加工材から製造する際に、絞り成形工程時に被加工材に発生したしわやスプリングバック、形状R不良といった形状不良を、絞り成形工程の後工程時に、同時に加圧矯正するプレス軽合金材料製プレス成形品の成形用金型に関するものである。
近年、自動車は安全性の向上や快適装備の充実といった背景から車体重量が増加する傾向にある。また、自動車をはじめとする輸送機全体の車体分野では、排気ガス等による地球環境問題に対して、軽量化による燃費の向上も追求されている。そのため、従来から自動車などの輸送機の車体に用いられている鋼板に代えて、より軽量なアルミニウム合金板をはじめとする軽合金材料の圧延板によるプレス成形品や押出型材が採用されることが多くなってきている。また、電気機械部品等にもアルミニウム合金板をはじめとする軽合金材料製のプレス成形品が採用されることが多くなってきている。
圧延板を用いて複雑な形状の絞り成形を行う場合には、絞り成形品にしわが発生することがある。そこで、従来から絞り成形品を製造するために多く用いられてきた鋼板では、しわの発生を抑制するために、ビードの設置、その調整、或いはしわ押さえ力を上げるなどして部分的にブランク流入を抑制する対策がとられてきた。この対策を施すことによりしわは発生しにくくなるものの、プレス割れが発生しやすくなる傾向があるため、これらを両立するべく調整が図られてきた。
しかしながら、軽合金板、特にアルミニウム合金板は、鋼板などに比べると成形性が劣る傾向があることから、プレス成形割れが発生しやすく、しわの発生とプレス割れの発生を同時に抑制することは非常に困難であるという問題があった。
このような背景から、絞り成形時にしわや割れが発生することを抑制するために、従来から様々な提案がなされているが、本出願人も先に特願2008−149532号として、軽合金材料製プレス成形品の製造方法に関する提案をしている。
この提案では、絞り成形工程後の後加工工程に用いられる金型のベース部に、被加工材を表裏から挟持する加圧体を付設し、それら加圧体のうち少なくとも一方の加圧体を加熱体としたプレス成形金型を用いて軽合金材料製プレス成形品を製造している。しかしながら、その加熱体は、金型ベース部とは別に独立して設けられているものの、金型ベース部とは常時接触した状態で設けられるものも提案の範囲としており、その場合は、熱伝導によって熱容量の大きい金型ベース部に加熱体から熱が移動し、加熱体の温度が低下してしまうことになる。すなわち、加熱体と金型ベース部が接触している場合は、所望の温度に被加工材の表面を加熱できなくなる可能性があり、また、加熱できたとしても必要以上に多大なエネルギーを必要としてしまうという問題がある。
その問題を解決するための方法として、金型ベース部と加熱体の間に断熱材を介装する方法もあり、特願2008−149532号にも例示しているが、この断熱材を使用する技術としては、例えば特許文献1〜3に記載の先行技術がある。
特許文献1記載の技術は、プレス成形、ナノインプリント成形、ホットエンボス成形に用いられる成形用金型の、金型本体と加熱手段を有する薄型の間に断熱材からなる断熱層を形成した技術である。
また、特許文献2記載の技術は、熱硬化性樹脂を原料とする熱成形に使用する成形用金型の、加熱部と非加熱部の間にシリコンゴムなどの断熱材を設けた技術である。
また、特許文献3には、タイヤ加硫装置の断熱構造に関する技術であって、プラテンと支持プレートの間に断熱部材を設け、更に、プラテンと断熱部材の間、支持プレートと断熱部材の間にも夫々断熱空気層を設けた技術が記載されている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2記載の成形金型の加熱温度は、高くても200℃であり、本発明のような軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型のように、最高400℃程度まで加熱することを想定した場合、その適用は不可能である。また、間に断熱材を設けた場合、その断熱材がクッションとなり、所望の加圧力を得ることができなくなったり、金型の平行度が保てなくなったりする可能性もある。
一方、特許文献3は大型の金型を対象としており、また、成形に必要な荷重に耐えることができる構造とする必要があるため、プラテンと支持プレートの間には、荷重に耐えることができるある程度の接触面積が必要で、断熱効果は十分といえるものではない。
特開2008−254230号公報 特開2008−265014号公報 特開2008−213408号公報
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたもので、被加工材を挟持するまでに、加熱体から金型ベース部に熱が伝わりにくくなるため、無駄になる熱エネルギーを極力少なくすることができ、熱効率の向上が図れると共に、被加工材の加圧矯正も確実に行うことができる軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型を提供することを課題とするものである。
請求項1記載の発明は、被加工材の加工を行う金型ベース部と、前記被加工材を表裏から挟持して被加工材の加圧矯正を行う加圧体より構成されるプレス成形用金型であって、それら加圧体のうち少なくとも一方の加圧体は加熱体であり、前記加熱体と金型ベース部の間に断熱空気層が形成された状態で、その加熱体が金型ベース部に支持されていることを特徴とする軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型である。
請求項2記載の発明は、前記加熱体は、スプリングで前記金型ベース部に支持されていることを特徴とする請求項1記載の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型である。
請求項3記載の発明は、前記加熱体は、下部に係止部を有する吊りボルトで前記金型ベース部に吊下げられていることを特徴とする請求項1記載の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型である。
本発明の請求項1記載の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型によると、被加工材を挟持するまでに、加熱体から金型ベース部に熱が伝わりにくくなるため、無駄になる熱エネルギーを極力少なくすることができ、熱効率が非常に良い。更には、被加工材の加圧矯正も、加圧力の無駄なく所望の加圧力で、また、加圧体が加圧時に傾くことなく加圧体と金型ベース部の取り付け面の平行度を維持したまま、確実に行うことができる。
本発明の請求項2記載の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型によると、加熱体を、金型ベース部との間に断熱空気層を間に形成した状態で、金型ベース部により確実に支持することができる。この支持は、被加工材の下方に配置する加熱体の金型ベース部での支持に特に有効である。
本発明の請求項3記載の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型によると、加熱体を、金型ベース部との間に断熱空気層を間に形成した状態で、金型ベース部により確実に支持することができる。この支持は、被加工材の上方に配置する加熱体の金型ベース部での支持に特に有効である。
本発明の一実施形態を示す縦断面図である。 同実施形態の下の加熱体の部位を拡大して示す縦断面図であって、便宜上、待機状態の加熱体と作動状態の加熱体を左右に並べて図示した説明図である。 同実施形態の上の加熱体の部位を拡大して示す縦断面図であって、便宜上、待機状態の加熱体と作動状態の加熱体を左右に並べて図示した説明図である。 本発明のプレス成形用金型を用いて被加工材からプレス成形品を製造する工程の一例を示す縦断面図であり、(a)は絞り成形工程を、(b)はトリム(切断)工程を、(c) は曲げ工程を夫々示す。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて更に詳細に説明する。
図4の左図に示すような絞り成形工程で成形された後の被加工材1には、絞り成形時にしわが発生してしまうことや、絞り成形後にスプリングバックが発生することがあった。また、絞り成形工程において一度成形されたR部を更に小さな径のR形状に成形することもある。そのしわやスプリングバックの矯正を行うため、或いはR部を更に小さな径のR形状に成形するためには、被加工材1の該当部位を加熱して再度成形することが望ましい。本発明では、絞り成形後の後加工工程に用いられるプレス成形用金型に被加工材1を加熱するための加熱体2を、本来の切断加工、曲げ加工を行う金型ベース部3とは接触しないようにして独立して設けた。
本発明の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型は、図1に示すように、被加工材1の加工を行う金型ベース部3と、被加工材1を表裏(この実施形態では上下)から挟持して被加工材1の加圧矯正を行う一対の加圧体2aより構成されている。それら一対の加圧体2aのうち少なくとも一方の加圧体2aは加熱体2であり、この実施形態では、上下の加圧体2aがともに加熱体2となっている。加熱体2と金型ベース部3の間には断熱空気層Aが形成された状態で、その加熱体2は金型ベース部3に支持されている。尚、3aはワーク押さえパッドである。
金型ベース部3で加熱体2は支持されているが、この実施形態では、上下の加熱体2で支持方法が異なる。
加熱体2のうち、被加工材1の下方に配置する加熱体2は、図2に示すように、スプリング8で金型ベース部3の上方に支持されている。具体的には、スプリング8の両端部は加熱体2と金型ベース部3に夫々固定されており、加熱体2側の固定部は、下記するように押し潰された状態のスプリング8が収容される収容穴2bとなっている。
図2の右側に示す加熱体2は、上下の加圧体2a(加熱体2)で被加工材1の挟持を行う前の待機状態の、下の加熱体2であり、スプリング8の伸びによって、加熱体2と金型ベース部3の間には断熱空気層Aが形成されている。
一方、図2の左側に示す加熱体2は、上下の加圧体2a(加熱体2)で被加工材1の挟持を行った作動状態の、下の加熱体2であり、金型ベース部3による加圧力でスプリング8が押し潰され、加熱体2と金型ベース部3の間の断熱空気層Aがなくなり、加熱体2と金型ベース部3が密着した状態となっている。被加工材1の加圧矯正は、この状態で行われるので、加圧力の無駄なく所望の加圧力で、また、加圧体2a(加熱体2)が加圧時に傾くことなく加圧体と金型ベース部の取り付け面の平行度を保った状態で、確実に行うことができる。
尚、図2には便宜上、待機状態の加熱体2と作動状態の加熱体2を左右に並べて図示しているが、実際は金型ベース部3で支持されている加熱体2は一つであるか、或いは複数であっても全てが待機状態か作動状態のどちらか一方の状態である。
また、加熱体2のうち、被加工材1の上方に配置する加熱体2は、図3に示すように、下部に係止部9aを有する吊りボルト9で金型ベース部3に吊下げられている。具体的には、吊りボルト9の上端が金型ベース部3に固定されており、その吊りボルト9の下部に形成された係止部9aが、加熱体2に形成された係止穴2cに係止されることによって、加熱体2は金型ベース部3に支持されている。この吊りボルト9は係止部9aを除き軸状である。また、係止部9aはその軸より大径である。係止穴2cは、上部の小径穴と下部の大径穴で構成されており、小径穴は、吊りボルト9の軸より大径であるが、係止部9aよりは小径である。一方、大径穴は、係止部9aよりも更に大径である。尚、吊りボルト9の係止部9aは、図3に示すように必ずしもその下端に形成されている必要はなく、また、吊りボルト9の軸と直交方向に長い横軸等であっても良い。
また、加圧体2a(加熱体2)のプレス成形品および金型ベース部3との接触面は必ずしも平坦である必要はない。例えば、所望のプレス成形品形状となるよう加圧体2a(加熱体2)の形状は適宜選択できる。特に、加圧後の製品外観品質が要求される場合には、加圧表面は平滑として図3に示す係止穴2cは、加圧体2a(加熱体2)の内部、或いは加圧時にプレス成形品に接触しない部位に設けることが望ましい。
また、加圧時における加圧体2a(加熱体2)の位置精度を高める必要がある場合は、スライド或いはピン等のガイドを設けることが有効である。この場合は、熱伝導をできるだけ小さくするために、ガイドと加圧体2a(加熱体2)の接触面積をできる限り小さくすることが望ましい。また、更に有効な手段として、ガイドを設けず、加圧体2a(加熱体2)と金型ベース部3の接触面に突起形状を設けて、互いに相対する凹凸形状がプレス下死点付近にて接触させることで、金型ベース部3に対する加圧体2aの位置が精度よく定まるようにする手法が挙げられる。
図3の右側に示す加熱体2は、上下の加圧体2a(加熱体2)で被加工材1の挟持を行う前の待機状態の、上の加熱体2であり、吊りボルト9の係止部9aで支持された加熱体2と、金型ベース部3の間には断熱空気層Aが形成されている。
一方、図3の左側に示す加熱体2は、上下の加圧体2a(加熱体2)で被加工材1の挟持を行った作動状態の、上の加熱体2である。金型ベース部3が押し下げられると、被加工材1の上面に突き当たる加熱体2は押し上げられ、加熱体2と金型ベース部3の間の断熱空気層Aがなくなり、加熱体2と金型ベース部3は密着した状態となる。被加工材1の加圧矯正は、この状態で行われるので、加圧力の無駄なく所望の加圧力で、また、加圧体2a(加熱体2)が加圧時に傾くことなく加圧体2aと金型ベース部3の取り付け面の平行度を保った状態で、確実に行うことができる。
尚、図3には便宜上、待機状態の加熱体2と作動状態の加熱体2を左右に並べて図示しているが、実際は金型ベース部3で支持されている加熱体2は一つであるか、或いは複数であっても全てが待機状態か作動状態のどちらか一方の状態である。
以上、図2と図3に基づいて、金型ベース部3で支持された上下の加熱体2の説明を夫々行ったが、必ずしも上下の加熱体2は、前記した状態で金型ベース部3に支持されている必要はなく、待機状態で加熱体2と金型ベース部3の間に断熱空気層Aが形成され、作動状態では加熱体2と金型ベース部3は密着した状態となるような構成であれば、本発明で規定する要件を逸脱しない範囲の構成であればどのような構成であっても良い。例えば、上の加熱体2も下の加熱体2と同様にスプリング8で支持されていても良い。また、上下の加圧体2aのうち一方の加圧体2aが加熱体2でない場合は、その加圧体2aは金型ベース部3に固定されていても良い。
尚、加熱体2は、金型ベース部3とは独立して設けられた金属ブロックであり、内部に埋め込まれたシーズヒーター等の加熱手段により単独で温度制御される。尚、加熱体2の加熱手段は、誘導加熱、通電加熱等のどのような加熱手段であっても構わない。
また、加熱体2の表面は、焼き付き防止のための表面処理が施されていることが望ましい。表面処理としては、硬質クロムめっき、TD処理、PVD(TiC、TiN、TiAlN)、CVD(TiC、TiN、TiCN、DLC)等を挙げることができる。
以上の説明は、本発明の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型が、絞り成形工程の後加工工程のトリム(切断)工程に用いられる金型である事例に基づいて説明したが、絞り成形工程の後加工工程であれば、トリム工程のほかに、ピアス(穴あけ)工程や曲げ工程に用いられる金型に、本発明を適用しても良いことは勿論である。
次に、本発明の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型を用いて、被加工材1からプレス成形品を製造する方法を、図4に図示した一事例に基づき説明する。尚、図4でも、絞り成形工程の後加工工程として、トリム(切断)工程に用いられる金型に本発明を適用した事例を示す。
本発明の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型によって製造されるプレス成形品は、例えば、自動車パネル材のような成形品であって、3000系アルミニウム合金、5000系アルミニウム合金、6000系アルミニウム合金等を材料として用いることができる。図4に示す製造方法では、まず、(a)に示す絞り成形工程、(b)に示すトリム工程、(c)に示す曲げ工程を経て、被加工材1からプレス成形品が製造される。
まず、図4(a)に示す絞り成形工程で、被加工材1が、ポンチ4、ダイス5、ブランクホルダー6で成るプレス成形用金型で所望の形状に絞り成形される。
この絞り成形工程を終えた被加工材1は、図4(b)に示す次のトリム(切断)工程に送られる。トリム工程では、金型ベース部3を用いて、被加工材1aの外周部が所望の形状に切断される。この切断と平行して、加熱体2によるしわやスプリングバック等の矯正が行われる。この加熱体2は、しわやスプリングバックが発生している等で矯正が必要な部位に設けられる。被加工材1の矯正が必要な部位が、その中央部付近の場合は、加熱体2は図1に示すような位置に、金型ベース部3とは別に独立して設けられるが、被加工材1の矯正が必要な部位が、被加工材1の切断加工部の近傍の場合は、ワーク押さえパッド3aに隣接した位置に設けられる。
本発明では、このように加熱体2を金型ベース部3とは独立して設けているので、熱伝道によって加熱体2から金型ベース部3に熱が移動しにくくなり、被加工材1の表面をエネルギーの無駄なく加熱することができる。
尚、この加熱体2により加熱した際の被加工材1の表面温度、加圧体2aでの加圧力、加圧時間については、以下に説明する条件とすることが望ましい。
加熱体2により加熱した際の被加工材1の表面温度が、100℃未満の場合は、素材強度への影響が少なく、しわ矯正効果や、残留応力低減による形状矯正効果(スプリングバックの矯正効果)を得ることができない。一方、被加工材1の表面温度が400℃を超えると、加熱体2による加熱、温度維持が困難となる。好ましくは、被加工材1の表面温度は300℃以下とする必要がある。従って、加熱体2により加熱した際の被加工材1の表面温度は、100〜400℃とすることが望ましい。また、100〜300℃とすることが更に望ましい。
加圧体2aでの加圧力については、しわおよびスプリングバックを矯正する場合は、0.1MPa以上なければ十分な効果を得ることができなくなる。特に加圧力の上限はないが、金型強度の観点からその上限は50MPaとすることが望ましい。絞り成形工程において一度成形されたR部を更に小さな径の目標R形状に成形する場合については、望ましい加圧力の上下限は特にない。
加圧体2aでの加圧時間は、必要な加圧力に到達した直後に開放しても、しわ矯正効果や、スプリングバック矯正効果を得ることができるので、瞬時であっても良い。尚、5秒以上加圧しても効果が飽和し、生産性が低下することになるので、5秒未満の加圧で十分である。
次に、このトリム工程で加工を終えた被加工材1は、図4(c)に示す次の曲げ工程に送られる。この曲げ工程では、トリム工程による外周部の切断加工が終了した被加工材1の外周部を、更に曲げ加工用の金型7を用いて曲げ加工し、最終的なプレス成形品を製造する。尚、図4(c)には特に加圧体2aおよび加熱体2を図示していないが、先に説明したトリム工程と同様に加圧体2aおよび加熱体2が設けられていても良い。
A…断熱空気層
1…被加工材
2…加熱体
2a…加圧体
2b…収容穴
2c…係止穴
3…金型ベース部
3a…ワーク押さえパッド
4…ポンチ
5…ダイス
6…ブランクホルダー
7…曲げ加工用の金型
8…スプリング
9…吊りボルト
9a…係止部

Claims (3)

  1. 被加工材の加工を行う金型ベース部と、前記被加工材を表裏から挟持して被加工材の加圧矯正を行う加圧体より構成されるプレス成形用金型であって、
    それら加圧体のうち少なくとも一方の加圧体は加熱体であり、
    前記加熱体と金型ベース部の間に断熱空気層が形成された状態で、その加熱体が金型ベース部に支持されていることを特徴とする軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型。
  2. 前記加熱体は、スプリングで前記金型ベース部に支持されていることを特徴とする請求項1記載の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型。
  3. 前記加熱体は、下部に係止部を有する吊りボルトで前記金型ベース部に吊下げられていることを特徴とする請求項1記載の軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型。
JP2009058175A 2009-03-11 2009-03-11 軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型 Pending JP2010207887A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009058175A JP2010207887A (ja) 2009-03-11 2009-03-11 軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009058175A JP2010207887A (ja) 2009-03-11 2009-03-11 軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010207887A true JP2010207887A (ja) 2010-09-24

Family

ID=42968645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009058175A Pending JP2010207887A (ja) 2009-03-11 2009-03-11 軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010207887A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104368698A (zh) * 2014-11-27 2015-02-25 柳州市飞歌汽车配件有限公司 后桥壳校平模具
CN105537386A (zh) * 2015-12-08 2016-05-04 安徽江淮汽车股份有限公司 顶盖类冲压件的加工工艺及加工模具
CN106270191A (zh) * 2016-08-18 2017-01-04 重庆鹏雷汽车配件有限公司 汽车后桥壳校正模具
CN108225903A (zh) * 2018-03-15 2018-06-29 国电锅炉压力容器检验中心 一种电站锅炉小冲杆试验装置
CN110026451A (zh) * 2019-05-16 2019-07-19 上海外高桥造船有限公司 矫正装置以及利用其的矫正方法
WO2022234708A1 (ja) * 2021-05-06 2022-11-10 Jfeスチール株式会社 プレス成形方法及びプレス成形品の形状評価方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001252729A (ja) * 2000-03-10 2001-09-18 Aida Eng Ltd プレス加工装置
JP2002102979A (ja) * 2000-10-02 2002-04-09 Honda Motor Co Ltd 車体パネルの製造方法
JP2006519105A (ja) * 2003-02-26 2006-08-24 アルカン レナリュ Al−Mg合金製部材の温間絞り加工方法
JP2007118014A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Nissan Motor Co Ltd プレス成形方法およびプレス成形装置
JP2007125601A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Nippon Steel Corp アルミニウム合金板の温間プレス成形方法
JP2007237204A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Toyota Motor Corp 高強度部品製造方法、高強度部品製造方法に用いられる熱間プレス成形型及び高強度部品製造方法における中間成形品
JP2008132523A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Jfe Steel Kk 金属板のプレス成形装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001252729A (ja) * 2000-03-10 2001-09-18 Aida Eng Ltd プレス加工装置
JP2002102979A (ja) * 2000-10-02 2002-04-09 Honda Motor Co Ltd 車体パネルの製造方法
JP2006519105A (ja) * 2003-02-26 2006-08-24 アルカン レナリュ Al−Mg合金製部材の温間絞り加工方法
JP2007118014A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Nissan Motor Co Ltd プレス成形方法およびプレス成形装置
JP2007125601A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Nippon Steel Corp アルミニウム合金板の温間プレス成形方法
JP2007237204A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Toyota Motor Corp 高強度部品製造方法、高強度部品製造方法に用いられる熱間プレス成形型及び高強度部品製造方法における中間成形品
JP2008132523A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Jfe Steel Kk 金属板のプレス成形装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104368698A (zh) * 2014-11-27 2015-02-25 柳州市飞歌汽车配件有限公司 后桥壳校平模具
CN104368698B (zh) * 2014-11-27 2016-07-13 柳州市飞歌汽车配件有限公司 后桥壳校平模具
CN105537386A (zh) * 2015-12-08 2016-05-04 安徽江淮汽车股份有限公司 顶盖类冲压件的加工工艺及加工模具
CN106270191A (zh) * 2016-08-18 2017-01-04 重庆鹏雷汽车配件有限公司 汽车后桥壳校正模具
CN108225903A (zh) * 2018-03-15 2018-06-29 国电锅炉压力容器检验中心 一种电站锅炉小冲杆试验装置
CN110026451A (zh) * 2019-05-16 2019-07-19 上海外高桥造船有限公司 矫正装置以及利用其的矫正方法
WO2022234708A1 (ja) * 2021-05-06 2022-11-10 Jfeスチール株式会社 プレス成形方法及びプレス成形品の形状評価方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101868706B1 (ko) 프레스 성형 방법 및 프레스 성형 부품의 제조 방법
WO2014068494A1 (en) Die-quenching apparatus and method of an aluminum alloy material
JP2010207887A (ja) 軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型
JP5934272B2 (ja) 熱間プレス深絞り成形方法および装置
JP5028576B2 (ja) マグネシウム合金板の塑性加工方法
KR101940165B1 (ko) 프레스 성형 방법 및 프레스 성형 부품의 제조 방법
JPWO2005021178A1 (ja) 液圧成形装置及び液圧成形方法
KR100751757B1 (ko) 무금형성형장치 및 이를 이용한 판재 성형방법
JP5515774B2 (ja) ホットプレス成形方法、及びホットプレス成形装置
KR101432615B1 (ko) 마그네슘 합금 판재용 프레스 장치
JP5266676B2 (ja) 温間成形加工方法と該温間成形加工方法により製造される成形加工品
CN107427884B (zh) 冲压成型方法及冲压成型模具
JP5237573B2 (ja) アルミニウム合金板材、シートおよび成形部材の各製造方法
JP6112286B1 (ja) 熱間プレス法および熱間プレスシステム
KR20140056418A (ko) 마그네슘 합금 판재용 프레스 가공방법
JP5942606B2 (ja) 温間プレス成形方法およびそれに用いられる金型表面に溝形状を有する成形金型
JP5457903B2 (ja) 軽合金材料製プレス成形品の製造方法
JP5357587B2 (ja) アルミニウム合金材料製プレス成形品の製造方法および軽合金材料製プレス成形品の製造方法
JP2013116475A (ja) アルミニウム板材の温間プレス絞り成形方法
JP5206042B2 (ja) 金属板のプレス成形装置
EP2987568B1 (en) Hot press forming device for coated steel and hot press forming method using same
JP5211799B2 (ja) プレス成形方法及びプレス成形金型装置
TWI623361B (zh) Hot pressing method and hot pressing system
JP3131431U (ja) マグネシウム基材料のプレス加工装置
KR20160068489A (ko) 프레스 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110414

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110414

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121009

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130212

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130702