JP2010207433A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステッピングモータで作動する遊技装置を備える遊技機において、遊技装置が作動停止している場合に、その原因を特定可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技装置に駆動力を与えるステッピングモータと、ステッピングモータの作動を制御するための駆動信号を出力するモータ制御手段とを備える遊技機において、駆動信号の出力状態を判定する第1の回路と、ステッピングモータの駆動回路の断線発生を判定する第2の回路と、第1の回路の出力と第2の回路の出力を入力とする論理回路と、論理回路の出力に基づいてステッピングモータが駆動しない故障を診断する故障診断手段とを設ける。ステッピングモータを2相励磁式とし、第1の回路を2つの励磁コイルそれぞれの端子の出力を入力とするNAND回路とし、第2の回路をステッピングモータへの供給電圧と基準電圧の大小関係に基づいて出力レベルを変化させるようにする。
【選択図】図7
【解決手段】遊技装置に駆動力を与えるステッピングモータと、ステッピングモータの作動を制御するための駆動信号を出力するモータ制御手段とを備える遊技機において、駆動信号の出力状態を判定する第1の回路と、ステッピングモータの駆動回路の断線発生を判定する第2の回路と、第1の回路の出力と第2の回路の出力を入力とする論理回路と、論理回路の出力に基づいてステッピングモータが駆動しない故障を診断する故障診断手段とを設ける。ステッピングモータを2相励磁式とし、第1の回路を2つの励磁コイルそれぞれの端子の出力を入力とするNAND回路とし、第2の回路をステッピングモータへの供給電圧と基準電圧の大小関係に基づいて出力レベルを変化させるようにする。
【選択図】図7
Description
本発明は、遊技機に関し、特に、いわゆるセブン機、羽根物、権利物といったパチンコ遊技機や組合せ式遊技機(アレンジボール遊技機)等の遊技機(弾球遊技機)に関する。
従来より、始動口への遊技球の入球により特別図柄の変動表示を開始し、特別図柄が特定図柄で停止表示した場合に羽根状の開閉部材を作動させて特別入球口を開放させ、特別入球口に入球した遊技球が特別入球口内の特定領域を通過することで大当り遊技が開始する遊技機が知られている(特許文献1参照)。特定領域は回転体の一部に設けられており、回転体が回転することで、特定領域が常時回転移動するようになっている。このような、特定領域が設けられた回転体の駆動源としては、ステッピングモータが用いられることが多い。
しかしながら、ステッピングモータの駆動回路の断線等により故障が発生した場合には、回転体が作動しなくなり、上述の遊技機の遊技性が担保できなくなるという問題がある。また、回転体が作動停止している場合に、その原因が遊技装置を作動させるステッピングモータに対する駆動制御信号が出力されていないことによるものか、あるいはステッピングモータで故障が発生していることによるものかが不明である。
そこで、本発明は上記点に鑑み、ステッピングモータで作動する遊技装置を備える遊技機において、遊技装置が作動停止している場合に、その原因を特定可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、遊技の進行に伴って作動する遊技装置に駆動力を与えるステッピングモータと、前記ステッピングモータの作動を制御するための駆動信号を出力するモータ制御手段とを備える遊技機であって、
前記駆動信号の出力状態を判定する第1の回路と、前記ステッピングモータの駆動回路の断線発生を判定する第2の回路と、前記第1の回路の出力と前記第2の回路の出力を入力とする論理回路と、前記論理回路の出力に基づいて前記ステッピングモータの故障内容を診断する故障診断手段とを備えることを特徴としている。
前記駆動信号の出力状態を判定する第1の回路と、前記ステッピングモータの駆動回路の断線発生を判定する第2の回路と、前記第1の回路の出力と前記第2の回路の出力を入力とする論理回路と、前記論理回路の出力に基づいて前記ステッピングモータの故障内容を診断する故障診断手段とを備えることを特徴としている。
これにより、遊技装置が作動しない場合に、その原因を特定することができる。具体的には、ステッピングモータへの駆動信号が出力されているにもかかわらず、ステッピングモータの駆動回路が断線していることに起因して遊技装置が作動しないのか、あるいはそれ以外の原因により遊技装置が作動しないのかを特定することができる。
また、本発明は、前記ステッピングモータは、2つの励磁コイルを有する2相励磁式であり、前記第1の回路は、前記2つの励磁コイルそれぞれの端子の出力を入力とするNAND回路として構成されていることを特徴としている。
2相励磁式のステッピングモータは、作動時(駆動信号がオンの場合)には常に2つの相が励磁されており、4つの端子のうち2つの端子出力がハイレベルとなり、停止時(駆動信号がオフの場合)には、4つの端子出力がすべてがハイレベルとなっている。このため、2つの励磁コイルそれぞれの端子の出力を入力とするNAND回路を設けることで、NAND回路の出力がハイレベルの場合には、駆動信号が出力されていると判定でき、NAND回路の出力がローレベルの場合には、駆動信号が出力されていないと判定することができる。
また、本発明は、前記第2の回路は、前記ステッピングモータへの供給電圧から基準電圧を生成する基準電圧生成部と、前記ステッピングモータへの供給電圧と前記基準電圧の大小関係に基づいて出力レベルを変化させる比較部とを備えて構成され、前記基準電圧生成部は、前記ステッピングモータの駆動回路が断線していない場合の前記供給電圧より高く、前記ステッピングモータの駆動回路が断線した場合の前記供給電圧より低くなるように、前記基準電圧を生成することを特徴としている。
これにより、比較部の出力レベルに基づいてステッピングモータの駆動回路の断線発生を判定することができる。
また、本発明は、前記論理回路の出力と前記供給電圧とを入力とする第2の論理回路を備え、前記故障診断手段は、前記第2の論理回路の出力に基づいて前記ステッピングモータの故障内容を診断することを特徴としている。
これにより、駆動信号が出力されているにもかかわらず、ステッピングモータの駆動回路が断線しているとともに、電源供給ラインが断線していることを検出することができる。
本発明によれば、ステッピングモータで作動する遊技装置を備える遊技機において、遊技装置が作動停止している場合に、その原因を特定可能とすることができる。
(第1実施例)
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。本発明の遊技機をパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に適用した実施例を図面に示す。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。本発明の遊技機をパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に適用した実施例を図面に示す。
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、本体枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。なお、図1では遊技盤20の詳細な図示を省略している。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
本体枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、遊技機1の外枠を構成している。中枠3はプラスチック製であり、本体枠2の内側にはめ込まれて設置されており、外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する発射手段を構成する発射装置ユニット(図示略)、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置(図示略)が設けられている。
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板4bを備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。前面枠4における遊技盤20の周囲には、LED等のランプ類(図示略)が設けられている。これらのランプ類は、遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。上皿部5は、皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bと、上皿部5の遊技球を下皿部6に排出する球抜きボタン5cとを備えている。皿外縁部5aの上面には、演出ボタン5dや球貸ボタン5e等が設けられている。
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から下皿部6に遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。下皿部6の左端には灰皿7が設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニット(図示略)を操作するための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検出する接触検知手段としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。
また、遊技機1には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ10a〜10dが設けられている。スピーカ10a〜10dは、遊技機1の上部に設けられた上部スピーカ10a、10bと遊技機1の下部に設けられた下部スピーカ10c、10dとからなる。さらに、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)が装着されている。
次に、本実施例の遊技盤20の表面構造について説明する。図2は遊技盤20の正面図である。遊技盤20は、略長方形の木製の板状体であって中枠3に着脱可能に取り付けられているとともに、裏機構盤(図示略)によりその背面側が覆われている。
図2に示すように、遊技盤20には、遊技盤20の表面(盤面)に設けられた外レール22と内レール23とにより略円形状の遊技領域21が形成されている。遊技領域21内には、普通図柄作動ゲート24、入球口25、始動口26、大入賞装置(特別電動役物)29、中央装置100等の遊技装置が配設されている。また、遊技領域21には各遊技装置との位置バランスを考慮して多数の障害釘が配設されている。
中央装置(センター役物)100は遊技領域21の略中央部に配置されている。中央装置100の構成については後述する。
普通図柄作動ゲート24は、中央装置100の下方に設けられている。普通図柄作動ゲート24の内部には、遊技球の通過を検知する普通図柄作動ゲート検知スイッチ24s(図5参照)が設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート24を通過することで、普通図柄が変動開始する。普通図柄作動ゲート24の下方には、入球口25が設けられており、普通図柄作動ゲート24を通過した遊技球が入球可能となっている。この入球口25に遊技球が入球すると所定個数(例えば、3個)の賞球が遊技者に払い出される。
始動口26は、中央装置100の左方に設けられ、遊技盤20の盤面上を流下する遊技球を受け入れる遊技球受入口として構成されている。始動口26はいわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部を備えており、この一対の翼片部の上端間隙が遊技球受入口となっている。この一対の翼片部は、各々左右方向に傾動することで開閉動作を行うものとされており、この開閉動作により、一対の翼片部の遊技球受入口の大きさが変化する。普通図柄が当り図柄の組合せで停止表示された場合には、一対の翼片部が開動作して始動口26の遊技球受入口が拡大され、始動口26は普通電動役物として機能する。
始動口26の内部には、遊技球の入球を検知する始動口入球検知スイッチ26s(図5参照)と、翼片部を作動させるための始動口ソレノイド26c(図5参照)とが備えられている。この一対の翼片部が左右に開動作した場合には、始動口26の遊技球受入口の大きさが通常時より拡大され、始動口26は遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となる。一方、一対の翼片部が立設された場合には、始動口26は遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。遊技球が始動口26に入球することで、後述の特別図柄が変動開始する。開放状態の始動口26は、遊技球が入球するか、あるいは開放状態となってから所定時間(本実施例では5秒)が経過することで通常状態に移行する。
遊技領域21における中央装置100の右下には、図柄表示装置27が設けられている。図柄表示装置27は、例えば7セグ等を用いて構成することができ、「1」〜「9」の数字図柄や「−」の記号図柄を表示可能な2つの表示領域を備えている。本実施例の図柄表示装置27では、左側が普通図柄を表示する普通図柄表示装置27aとなっており、右側が特別図柄を表示する特別図柄表示装置27bとなっている。また、第1図柄表示部としての普通図柄表示装置27aで行われる普通図柄の変動表示、および第2図柄表示部としての特別図柄表示装置27bで行われる特別図柄の変動表示は、主制御部200による制御によって実行される。
普通図柄表示装置27aでは、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。普通図柄表示装置27aでは、普通図柄作動ゲート24を遊技球が通過することにより普通図柄が変動開始し、所定時間経過後に普通図柄が当り普通図柄の表示態様あるいは外れ普通図柄の表示態様で停止表示される。そして、普通図柄が予め設定された当り普通図柄の表示態様で停止表示すると、始動口26が所定時間(例えば0.1秒)だけ開放される。普通図柄が変動表示する際に設定される変動パターンには、当り図柄で停止表示する当り変動パターンと、外れ図柄で停止表示する外れ変動パターンとがある。本実施例では、普通図柄の当り変動パターンとして、当り変動パターンAと当り変動パターンBの2種類を用意している。
本実施例では、普通図柄当否判定用乱数が用意されており、遊技球が普通図柄作動ゲート24を通過した際に、始動口26を作動させるか否かの普通図柄当否判定に用いられる。普通図柄当否判定用乱数には、予め当り値が設定されており、遊技球が普通図柄作動ゲート24を通過したタイミングで取得された普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に当りと判定される。そして、当りと判定された場合には、普通図柄表示装置27aで停止表示される普通図柄は、当り普通図柄の表示態様(例えば「7」)に決定される。一方、外れと判定された場合には、普通図柄表示装置27aで停止表示される普通図柄は外れ普通図柄の表示態様(例えば「−」)に決定される。なお、普通図柄当否判定および普通図柄の停止図柄の決定は、後述の主制御部200によって行われる。
図柄表示装置27の下方には、保留表示装置28が設けられている。保留表示装置28は、普通図柄保留数を表示するもので、本実施例では、普通図柄変動中に普通図柄作動ゲート24を通過した遊技球の数を最大保留数(本実施例では4個)まで保留可能としている。普通図柄保留数は、普通図柄保留数を表示するものである。次回の普通図柄当否判定が行われ普通図柄の変動表示が開始する毎に未始動回数(保留数)が消化され、これに伴い普通図柄保留数が1個ずつ減少する。保留表示装置28は、4つのLEDからなり。これらのLEDを消灯または点灯させることで、4個を上限として保留数を表示することができる。
大入賞装置29は、入球口25の下方に設けられている。大入賞装置29は、帯状に開口された大入賞口29aと、この大入賞口29aを開放・閉鎖する開閉板29bと、この開閉板29bを開閉するための大入賞口ソレノイド29c(図5参照)と、遊技球の入球を検知する大入賞口入球検知スイッチ29s(図5参照)とから主に構成されている。
図柄表示装置27の特別図柄表示装置27bでは、特別図柄の変動表示及び停止表示が行われる。特別図柄表示装置27bでは、始動口26に遊技球が入球することにより特別図柄が変動表示を開始し、所定の変動表示時間経過後に特別図柄が当り特別図柄の組合せの表示態様あるいは外れ特別図柄の組合せの表示態様(例えば「−」)で所定の停止表示時間(本実施例では5秒)だけ停止表示される。本実施例の当り特別図柄の表示態様には、大当り図柄表示態様(例えば「7」)と小当り図柄表示態様(例えば「3」)の2種類が用意されている。
本実施例では、特別図柄当否判定用乱数が用意されている。特別図柄当否判定用乱数は、遊技球が始動口26に入球した際に取得され、特別遊技状態を発生させるか否かの特別図柄当否判定に用いられる。具体的には、特別図柄当否判定用乱数には、予め当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が始動口26に入球したタイミングで取得された特別図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に当りと判定される。そして、当りと判定された場合には、特別図柄表示装置27bで停止表示される特別図柄は、大当り図柄表示態様または小当り図柄表示態様のいずれかに決定される。一方、外れと判定された場合には、特別図柄表示装置27bで停止表示される特別図柄は、外れ特別図柄の表示態様に決定される。特別図柄当否判定用乱数の取得、特別図柄当否判定、特別図柄の変動態様(変動表示時間)の決定、特別図柄の停止図柄の決定は、後述の主制御部200によって行われるように構成されている。
特別図柄表示装置27bで停止表示された特別図柄の表示態様が、大当り図柄表示態様であった場合には、直ちに特別遊技状態が発生し、小当り図柄表示態様だった場合には、遊技球が中央装置100の内部に入球可能になり、中央装置100に入球した遊技球が特定領域113b(図4参照)を通過した場合に特別遊技状態が発生する。中央装置100の構成については後述する。このように、特別図柄の組合せが大当り図柄表示態様で停止表示した場合には、直ちに特別遊技状態が発生することから「直撃当り」という。また、特別図柄の組合せが小当り図柄表示態様で停止表示した場合を「小当り」という。
特別遊技状態発生中は、大入賞装置29が作動し、大入賞口29aへの遊技球の入球に関して遊技者に利益が付与される。具体的には、特別遊技状態の発生により、大入賞装置29を連続して作動させ、大入賞口29aを連続して開放状態とする。大入賞装置29の作動開始(特別遊技状態の開始)により、大入賞口29aが開放して遊技球受入状態となる。この遊技球受入状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた大入賞口29aが閉鎖状態となる。所定の終了条件として、遊技球受入状態の開始後における大入賞口29aの開放時間が所定時間(本実施例では30秒)に達したとき、もしくは遊技球受入状態の開始後、大入賞口29aに入球した遊技球数が所定数(本実施例では10個)に達したときとすることができる。
この遊技球受入状態の開始から終了までを1ラウンドとした場合、特別遊技状態は、所定ラウンドが終了したときに終了する。大入賞装置29では、遊技球受入状態が終了してから所定時間(例えば2秒)が経過した後に、大入賞口29aが開放して再び遊技球受入状態となり、次のラウンドが開始する。このような開始から終了までを1ラウンドとする遊技球受入状態は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では15ラウンド)が終了するまで繰り返し継続される。なお、特別遊技状態は、主制御部200による制御で発生するように構成されている。
図3は、中央装置100の正面図である。図3に示すように、中央装置100は、周壁部材101、102、103、振分装置109、誘導経路構成部材110、111、遊技球移送装置112、特別遊技装置113を備えている。中央装置100の各構成要素は、遊技者から視認可能になっている。
周壁部材101、102、103は、中央装置100の上側領域において、前方(遊技者側)に突出するように設けられている。第1周壁部材101は、正面から見て略逆U字状になっており、中央装置100の最上部に配置されている。第1周壁部材101の左下には、第2周壁部材102が設けられ、第1周壁部材101の右下には、第3周壁部材103が設けられている。第2周壁部材102は、右上から左下に向かって傾斜しており、第3周壁部材103は左上から右下に向かって傾斜している。
第1周壁部材101の左側下端部と、第2周壁部材102の右端部との間には、所定幅(遊技球の直径の約2〜4倍の幅)の隙間が設けられ、中央装置100の内部に遊技球を導入可能な第1特別入球口104として構成されている。第1周壁部材101の右側下端部と、第3周壁部材103の左端部との間にも、所定幅(遊技球の直径の約2〜4倍の幅)の隙間が設けられ、中央装置100の内部に遊技球を導入可能な第2特別入球口105として構成されている。また、第2周壁部材102の右端部と、第3周壁部材103の左端部との間には、所定幅(遊技球の直径の約3〜5倍の幅)の隙間が設けられ、遊技球を左右に振り分ける振分部106を構成している。
第1特別入球口104および第2特別入球口104には、開閉部材107、108がそれぞれ設けられている。開閉部材107、108は、略羽根状の部材によって構成されるとともに、その下端部を回転軸として中央装置100の外方に向かって回動可能となっている。つまり、この開閉部材107、108は、下端部の回転軸を中心として回動することで、直立状態となって、特別入球口104、105を閉鎖する閉鎖状態と、中央装置100の外方に向かって傾斜して、特別入球口104、105を開放する開放状態とに変化することができる。第1開閉部材107と第2開閉部材108は、連動して開閉する。
開閉部材107、108が閉鎖状態となると、特別入球口104、105が閉鎖され、遊技領域21を流下する遊技球が特別入球口104、105を介して中央装置100内に入球することが不可能となる。一方、開閉部材107、108が開放姿勢となると、特別入球口104、105が開放され、特別入球口104、105を介して、中央装置100内に入球することが可能となる。開閉部材107、108が開放状態となったとき、開閉部材107、108の傾斜面が、遊技球を特別入球口104、105に誘導するための誘導面を構成する。
これらの開閉部材107、108は、開閉ソレノイド107c、108c(図5参照)により開閉動作するように構成されている。開閉部材107、108の開閉制御は、後述の主制御部200によって行われるように構成されている。上述のように、特別図柄が小当り図柄表示態様で停止表示した場合に、開閉ソレノイド107c、108cにより開閉部材107、108が開動作して、特別入球口104、105が開放状態となる。
振分部106には、振分部材109が設けられている。振分部材109は、特別入球口104、105を介して中央装置100内に進入した遊技球を、右方向または左方向にいずれかに振り分けるための装置である。振分部材109は、いわゆるシーソー形の振分装置として構成されており、遊技球が転動可能な板面を有する1枚の板状部材から構成されている。振分部材109は、揺動可能になっており、中央付近の回転軸を中心として両端が互いに反対方向に移動可能となっている。ただし、振分部材109は重心位置が回転軸より左側に位置しており、左方向に傾斜しやすくなっており、遊技球が左側に振り分けられる確率が右側に振り分けられる確率より高くなっている。つまり、2つの誘導経路構成部材110、111のうち、振分部材109の右下に位置する第2誘導経路構成111より、振分部材109の左下に位置する第1誘導経路構成110の方が、遊技球が振り分けられる確率が高い。なお、振分部材109は、開閉部材107、108が開動作している間に、一定のパターンで揺動するように構成されている。
2つの誘導経路構成部材110、111は、内部を遊技球が通過可能な筒状部材として構成されている。誘導経路構成部材110、111の上端側開口部は、振分部材109の近傍に位置している。振分部材109によって左側に振り分けられた遊技球は、第1誘導経路構成部材110に入球し、第1誘導経路構成部材110の内部を通過して中央装置100の左下方に誘導される。振分部材109によって右側に振り分けられた遊技球は、第2誘導経路構成部材111に入球し、第2誘導経路構成部材111の内部を通過して中央装置100の右下方に誘導される。
中央装置100の最下端には、左側に遊技球移送装置112が設けられ、右側に特別遊技装置113が設けられている。このため、第1誘導経路構成部材110にて誘導された遊技球は遊技球移送装置112に供給され、第2誘導経路構成部材111にて誘導された遊技球は特別遊技装置113に供給される。なお、中央装置100には、遊技球が特別入球口104、105に入球したことを示す特別入球口検知スイッチ(図示せず)、振分部材109によって遊技球がいずれの誘導経路構成部材110、111に振り分けられたかを検知する誘導経路通過検知スイッチ(図示せず)が設けられている。
図4は、遊技球移送装置112と特別遊技装置113の斜視図である。遊技球移送装置112は、遊技球を特別遊技装置113に移送するか、あるいは遊技球を中央装置100の外部に排出するように構成されている。特別遊技装置113は、複数の遊技球通過領域を備えており、遊技球が複数の遊技球通過領域のうち特定の遊技球通過領域を通過した場合に、遊技者に相対的に有利な特別遊技状態が発生するように構成されている。
上述のように、第1誘導経路構成部材110を通過した遊技球は、遊技球移送装置112に供給され、さらに遊技球移送装置112を介して特別遊技装置113に供給される。一方、第2誘導経路構成部材111を通過した遊技球は、特別遊技装置113に直接供給される。このため、遊技球が第1誘導経路構成部材110を通過したときより、遊技球が第2誘導経路構成部材110を通過したときの方が、特別遊技状態が発生しやすくなる。このことから、遊技球が振り分けられる確率が高い第1誘導経路構成部材110が、特別遊技状態が発生する確率が低い「ノーマルルート」を構成し、遊技球が振り分けられる確率が高い第2誘導経路構成部材111が、特別遊技状態が発生する確率が高い「スペシャルルート」を構成している。
遊技球移送装置112は、ローラ部材112a、転動部112b、傾斜誘導部112cを備えている。ローラ部材112aは、円柱形状であり、軸方向が水平に配置されている。ローラ部材112aは、移送ローラ用モータ112m(図5参照)によって所定速度で回転駆動される。移送ローラ用モータ112mとしては、例えばステッピングモータを用いることができる。ローラ部材112aは、外周面が手前側から上方に移動し、奥側に移動するように回動する。つまり、図4における右側からみた場合には、ローラ部材112aは時計方向に回動する。
ローラ部材112aの手前側は、転動部112bが設けられている。転動部112bは、上面を遊技球が転動可能となっており、中央付近に手前側(遊技者側)に向かって下方に傾斜する傾斜面を有している。ローラ部材112aの表面には、複数の吸着片112cが設けられている。吸着片112cは、遊技球を吸着可能な永久磁石から構成されている。
転動部112bにおいて、吸着片112cに吸着されなかった遊技球は、中央装置100の手前側から下方に落下し、中央装置100から排出される。転動部112bに位置する遊技球が、吸着片112cに吸着された場合には、ローラ部材112aの外表面の回転に伴ってローラ部材112aの奥側に設けられた傾斜誘導部112dに移送される。傾斜誘導部112dは、図4における左上から右下に向かって傾斜しており、傾斜誘導部112dに供給された遊技球は、遊技球移送装置112の右側に位置する特別遊技装置113に誘導される。
特別遊技装置113は、円板状の回転体113aが設けられている。回転体113aは、板面が水平に配置され、回転体用モータ113m(図5参照)にて一定速度で回転駆動される。回転体用モータ113mとしては、例えばステッピングモータを用いることができる。回転体113aの外周部には、遊技球が通過可能な複数の凹部が形成されている。複数の凹部のうち1つの凹部が特定領域113bとして構成され、他の3つの凹部が非特定領域113cとして構成されている。特別遊技装置113に供給された遊技球は、回転体113aの特定領域113bまたは非特定領域113cのいずれかを通過して中央装置100から排出される。特別遊技装置113に供給された遊技球が特定領域113bを通過した場合には、主制御部200は特別遊技状態を発生させる。
中央装置100には、特定領域113bを通過した遊技球を検知する特定領域検知スイッチ114(図5参照)が設けられている。さらに中央装置100には、特定領域113bを通過することなく中央装置100から排出される遊技球、つまり非特定領域113cを通過した遊技球または遊技球移送装置112にて落下した遊技球を検知する排出検知スイッチ115(図5参照)が設けられている。排出検知スイッチ115で、遊技球が特定領域113bを通過しないことが確定したことを検知できる。
上述のように回転体用モータ113mは、回転体113aを回転させて特定領域113bを回転移動させるように構成されている。このため、回転体用モータ113mが故障した場合には、特定領域113bが停止して、特別遊技状態の発生に影響を与え、本実施例の遊技機1の遊技性を担保できなくなるおそれがある。このため、中央装置100には、回転体用モータ113mの故障を検出するためのモータ故障検出回路120(図5、図7参照)が設けられている。モータ故障検出回路120については後で詳細に説明する。
図3に戻り、中央装置100には、演出表示装置117が設けられている。本実施例では、演出表示装置117として大型の液晶表示装置を用いており、演出表示装置117の表示領域には演出図柄が表示される演出図柄表示領域(図示せず)が設けられている。図柄表示装置27で表示される普通図柄と特別図柄は、それぞれ普通図柄当否判定と特別図柄当否判定の結果を表示する抽選図柄として機能し、演出図柄は普通図柄と特別図柄の表示に連動して演出表示を行う。なお、演出表示装置117での演出図柄の表示制御は、サブ主制御部260によって行われる。
演出表示装置117の演出図柄表示領域には、左図柄が表示される左図柄表示領域、中図柄が表示される中図柄表示領域、右図柄が表示される右図柄表示領域からなる3つの図柄表示領域が設けられている。また、演出表示装置117の表示画面のうち、演出図柄表示領域を除く部位は、文字、図形、記号、キャラクタ等を含む種々の背景図柄が表示される背景表示領域となっている。
演出図柄表示領域の各図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上下方向(縦方向)に図柄変動方向が設定されている。演出図柄表示領域の各図柄表示領域は、「1」〜「9」からなる数字図柄をそれぞれ変動表示可能となっており、演出図柄は3桁の数字図柄として構成されている。本実施例の演出図柄は、3桁同一の偶数図柄の組合せ(例えば「7−7−7」など)が当り図柄となっており、それら以外の図柄の組合せが外れ図柄となっている。演出図柄の演出表示態様および停止図柄の決定は、主制御部200から送信されるコマンドに基づいてサブ制御部260によって行われるように構成されている。
演出図柄は、普通図柄の変動表示開始に連動して変動表示が開始される。そして、普通図柄が外れ図柄表示態様で停止表示された場合には、演出図柄が外れ図柄の組合せで停止表示され、普通図柄が当り図柄表示態様で停止表示された場合には、演出図柄は停止表示することなく変動表示を継続する。その後、始動口26への遊技球入球により変動表示開始した特別図柄が外れ特別図柄表示態様の組合せで停止表示された場合には、演出図柄が外れ図柄の組合せで停止表示され、特別図柄が当り特別図柄表示態様で停止表示された場合には、演出図柄は停止表示することなく変動表示を継続する。そして、中央装置100に入球した遊技球が特定領域113bを通過した場合には演出図柄が当り図柄の組合せで停止表示され、遊技球が非特定領域113cを通過あるいは遊技球移送装置112で落下した場合には、演出図柄が外れ図柄の組合せで停止表示される。これらの演出図柄の変動表示の詳細は後述する。
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図5に基づいて説明する。図5は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図5に示すように、電子制御装置は、主制御部200と、その主制御部200に接続された副制御部230、260、280とを含んで構成されている。副制御部は、払出制御部(賞球制御部)230、サブ制御部260及び演出表示制御部280から構成される。主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、260及び280は周辺制御基板として払出制御基板230a、サブ制御基板260a及び演出表示制御基板280aをそれぞれ備えている。これらの各制御基板や、その他の基板(電源基板、中継基板、駆動基板、装飾基板、アンプ基板、演出ボタン基板など)は、遊技機1の裏面側に配置される。
各制御部200、230、260、280には、図示しない主電源から電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御部200、230、260、280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200及び払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御部200及び払出制御部230のRAMデータが保持される。
主制部板200は、遊技の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御部230、260に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御部230、260、280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
主制御部200を構成する主制御基板200aのCPU200bは、CPUコア、内蔵RAM(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM(以下、単にROMともいう)等を備えており、ROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU200bが主体となって、ROMに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判定を行う当否判定手段を構成している。また、主制御部200は、特別図柄当否判定を実行する際に、ROMに格納された特別図柄の変動パターンテーブルから特定の変動パターンを決定する。なお、本実施例の主制御部200のCPU200bの制御周期は4msに設定されている。
主制御部200には、盤面入力中継基板201と盤面出力中継基板202とが接続されている。盤面入力中継基板201には、普通図柄作動ゲート検知スイッチ24s、始動口入球検知スイッチ26s、大入賞口入球検知スイッチ29s、特定領域検知スイッチ114、排出検知スイッチ115、モータ故障検出回路120が接続されており、これらの信号が主制御部200に入力するように構成されている。盤面出力中継基板202には、図柄表示装置27、始動口ソレノイド26c、大入賞口ソレノイド29c、開閉部材ソレノイド107c、108c、移送ローラ用モータ112m、回転体用モータ113mが接続されており、主制御部200からの制御信号が出力される。
払出制御部230を構成する払出制御基板230aは、主制御部200のCPU200bと同様の構成を有するCPU230bを備えている。払出制御部230には、発射制御部250、CRユニット13等が接続されている。主制御部200から払出制御部230には、賞球払出を指示する賞球指示信号、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。
サブ制御部260を構成するサブ制御基板260aには、CPU260bや図示しないROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素とサウンドジェネレータが設けられており、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。サブ制御部260は、各種ランプ類による装飾表示、スピーカ10a〜10dから出力される効果音、演出表示装置117による演出図柄表示等を用いた演出制御を司るように構成されている。
主制御部200からサブ制御部260には、各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御コマンドが送信される。主制御部200から演出表示制御部280には、サブ制御部260を介して、演出図柄の表示制御を指示する各種図柄制御制御コマンドが送信される。サブ制御部260から演出表示制御部280には、演出表示制御を指示する各種演出表示制御コマンドが同時に送信される。
サブ制御部260には、演出表示制御部280が接続されている。演出表示制御部280を構成する演出表示制御基板280aには、CPU280b、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいてサブ制御部260に接続されている。演出表示制御部280には演出表示装置117が接続されている。演出表示制御部280は、CPU280aがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして演出表示装置117の表示制御を行うように構成されている。演出表示制御部280のROMには、演出表示装置117で表示される演出用の図柄画像データが格納されている。
サブ制御部260には、装飾駆動基板261を介して各種LED・ランプ262が接続されている。各種LED・ランプ262は、遊技効果を高めるためのものであり、これらのランプ類はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。また、サブ制御部260にはアンプ基板263が接続されている。アンプ基板263にはスピーカ10a〜10dが接続されている。スピーカ10a〜10dからは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。さらに、サブ制御部260には、演出ボタン基板264を介して演出ボタン5dが接続されている。サブ制御部260のCPU260aは、主制御部200や演出ボタン5dからの各種指令(演出パターン指定コマンドの受信)に基づいて、各種LED・ランプの点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ10a〜10dから出力される効果音データの選択・出力処理や、演出表示装置117での演出表示のパターンの選択・実行処理等を行う。
次に、回転体用モータ113mの故障検出について図6、図7に基づいて説明する。図6(a)は回転体用モータ113mの回路構成を示し、図6(b)はモータ駆動回路の各相の励磁状態を示している。図6(a)に示すように、回転体用モータ113mとして2相励磁式のステッピングモータが用いている。本実施例では、ステータコイル(励磁コイル)の中間位置といずれかの極との間に電流を流すことによって、磁界を切り替える駆動回路を備えるユニポーラ型ステッピングモータを用いている。ステッピングモータの駆動回路では、励磁コイルのA端子とB端子の極性が逆になっており、同様にC端子とD端子の極性も逆になっている。2相励磁式のステッピングモータは、常に2つの相を励磁する方式であり、図6(b)に示すように、2つの相は1/2周期ずつずれている。このため、モータ作動時には相切換え時も必ず1つの相が励磁されており、A端子、B端子、C端子、D端子のうち2つの端子出力がハイレベルとなっている。本実施例では、回転体用モータ113mの2つの励磁コイルの抵抗をそれぞれ68Ωとしている。
図7は、モータ故障検出回路120の回路図である。回転体用モータ113mには、DC12Vが供給される。モータ故障検出回路120は、NAND回路121、モータ断線判定回路122、AND回路123を備えている。なお、NAND回路121が本発明の第1の回路に相当し、モータ断線判定回路122が本発明の第2の回路に相当し、AND回路123が本発明の論理回路に相当している。
回転体用モータ113mには、主制御部200から回転体用モータ113mの作動を制御するための駆動信号が入力する。なお、主制御部200が本発明のモータ制御手段に相当している。
NAND回路121は、回転体用モータ113mのA端子、B端子、C端子、D端子の出力が入力するように構成されている。上述のように、回転体用モータ113mの作動時には、A端子、B端子、C端子、D端子のうち2つの端子がハイレベルとなるため、NAND回路122の出力Xはハイレベルとなる。また、回転体用モータ113mのコイル抵抗が断線した場合にも、NAND回路122の出力Xはハイレベルとなる。一方、回転体用モータ113mの停止時には、A端子、B端子、C端子、D端子のすべてがハイレベルとなるため、NAND回路121の出力Xはローレベルとなる。このため、回転用モータ113mに入力する駆動信号がオンの場合(出力されている場合)は、NAND回路121の出力Xがローレベルとなり、回転用モータ113mに入力する駆動信号がオフの場合(出力されていない場合)は、NAND回路121の出力Xがハイレベルとなる。
モータ断線判定回路122は、第1抵抗122a、第2抵抗122b、第3抵抗122c、コンパレータ122dを備えている。コンパレータ122dは、電圧Vin+と電圧Vin-とを比較してその比較結果をVoutとして出力する比較部として機能している。
第1抵抗122aは、回転体用モータ113mへの電源供給ラインAに設けられ、回転体用モータ113mの断線により電源供給ラインAの電圧を変化させるための抵抗として用いられる。上述のように、回転体用モータ113mのコイル抵抗が68Ωであり、回転体用モータ113mには、I=(68Ω×2)/12V≒88.23mAの電流が流れる。ここでは、計算を簡略化するために第1抵抗122aの抵抗値を無視している。
本実施例では、第1抵抗122aを8Ωに設定しており、第1抵抗122aで0.7V(≒88.23mA×8Ω)だけ電圧が低下する。このため、コンパレータ122dに入力する比較電圧Vin+は、11.3V(=12V−0.7V)となる。
第2抵抗122b、第3抵抗122cは、基準電圧Vin-(Vref)を生成するための分圧抵抗となっており、基準電圧生成部として機能している。本実施例では第2抵抗122bを1kΩ、第3抵抗122cを20kΩに設定しており、基準電圧Vin-=12V×R3/(R2+R3)=11.4Vとしている。
回転体用モータ113mの正常作動時には、コンパレータ122dには、比較電圧Vin+=11.3Vと基準電圧Vin-=11.4Vが入力し、Vin+<Vin-となるので、コンパレータ122dの出力Voutは、ローレベルとなる。一方、回転体用モータ113mのA−B間またはC−D間が断線した場合には、コイル抵抗が1つになるので、回転体用モータ113mに流れる電流が正常作動時の半分になる。このため、比較電圧Vin+=12V−8Ω×44.11mA=11.65Vとなる。この場合、Vin+>Vin-となるので、コンパレータの出力Voutは、ハイレベルとなる。したがって、回転体用モータ113mで断線が発生していない場合には、モータ断線判定回路122の出力Yがローレベルとなり、回転体用モータ113mで断線が発生している場合には、モータ断線判定回路122の出力Yがハイレベルとなる。
AND回路123には、NAND回路121の出力Xとモータ断線判定回路122の出力Yが入力し、AND回路123の出力Z、すなわちモータ故障検出回路120の出力Zは、主制御部200に入力する。主制御部200は、モータ故障検出回路120の出力Zに基づいて回転体用モータ113mの故障状態を診断する故障診断手段として機能する。
AND回路123の出力Zは、(1)駆動信号がオンで回転体用モータ113mが断線している場合にハイレベルとなり、(2)駆動信号がオフで回転体用モータ113mが断線している場合にローレベルとなり、(3)駆動信号がオンで回転体用モータ113mが断線していない場合にローレベルとなり、(4)駆動信号がオフで回転体用モータ113mが断線している場合にローレベルとなる。(1)〜(4)のうち、(3)の場合は回転体用モータ113mが正常に作動し、(1)、(2)、(4)の場合は、回転体用モータ113mが作動せず、回転体113aが作動しない。このうち、(1)モータ故障検出回路120の出力Zがハイレベルとなった場合に、駆動信号がオンである(駆動信号が出力されている)にもかかわらず、回転体用モータ113mの駆動回路が断線しているため、回転体113aが作動しないと判断することができる。
つまり、主制御部200は、モータ故障検出回路120の出力Zがハイレベルであることを監視することにより、駆動信号が出力されているのに回転体用モータ113mの駆動回路が断線しているため、回転体113aが回転しないことを判断できる。この場合に、主制御部200は異常を報知する。具体的には、サブ制御部230に対して、回転体用モータ113mが断線していることの報知をするように指示する。サブ制御部230は、演出表示制御部280に対して、演出表示装置117で異常発生の報知をするように指示する。あるいは、装飾駆動基板261に対して、所定の異常ランプを点灯するように指示する。また、アンプ基板263に対して、音声で「回転体のモータが断線しています。」と報知するように指示する。これらの報知により、遊技店の店員や遊技者は、回転体用モータ113mが断線していることを知ることができる。
以上説明したように、本実施例の遊技機1では、モータ故障検出回路120の出力Zを監視することで、回転体113aが停止した場合に、その不具合原因を特定でき、不具合に容易に対処することができる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について説明する。
次に、本発明の第2実施例について説明する。
図8は、本第2実施例のモータ故障検出回路120の回路図である。図8に示すように、本実施例では、AND回路123に代えてNAND回路124が用いられており、さらにNOR回路125が設けられている。
NAND回路124は、NAND回路121の出力Xとモータ断線判定回路122の出力Yを入力とし、XとYがともにハイレベルの場合のみ出力Zをローレベルとし、XとYの少なくとも一方がローレベルの場合に出力Zをハイレベルとする。
電源供給ラインAが断線した場合には、NAND回路121の出力Xは、駆動信号がオンの場合と同様、ハイレベルとなる。このため、NAND回路121の出力Xからは、電源供給ラインAが断線した場合と駆動信号がオンの場合とを区別することができない。
そこで、本実施例では、NAND回路124の出力Zと、電源供給ラインAの電圧W1が入力するNOR回路125を設け、電源供給ラインAの断線を検出できるように構成している。電源供給ラインAの電圧W1は、電源供給ラインAが断線していない場合にハイレベルとなり、電源供給ラインAが断線した場合にローレベルとなる。NOR回路125は、ZとW1がともにローレベルの場合に出力W2をハイレベルとし、ZとW1の少なくとも一方がハイレベルの場合に出力W2をローレベルとする。
このため、駆動信号がオンであり、回転体用モータ113mが断線しており、電源供給ラインAが断線していない場合には、NOR回路125の出力W2がローレベルとなる。一方、駆動信号がオンであり、回転体用モータ113mが断線しており、電源供給ラインAが断線している場合には、NOR回路125の出力W2がハイレベルとなる。このため、本実施例のモータ故障検出回路120の出力W2を監視することで、主制御部200からの駆動信号がオンである(駆動信号が出力されている)にもかかわらず、回転体用モータ113mの駆動回路が断線しているとともに、電源供給ラインAが断線していることを検出することができる。
このように、本実施例の遊技機1では、モータ故障検出回路120の出力W2を監視することで、回転体113aが停止した場合に、その不具合原因をより限定的に特定でき、不具合に容易に対処することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上記各実施例では、遊技球振り分け用の回転体113aを駆動させるステッピングモータの故障診断について記載したが、これに限らず、電源オンとともに常時作動する可動役物を駆動するステッピングモータや、電源オンとともに常時駆動せず、特定の遊技状態等で作動する可動役物を駆動するステッピングモータを故障診断する構成にも本発明を適用可能である。これらの場合には、ステッピングモータへの駆動指令がオンである条件をAND回路によりモータ故障検出回路に加える必要がある。
図9〜図11は、ステッピングモータにより可動役物を作動させる構成を示している。図9は、可動役物50を備える遊技盤20の正面図であり、図10は、可動役物50が作動した状態を示す正面図であり、図11は、可動役物50の駆動機構を示す正面図である。図9に示すように、中央装置100の上部に可動役物50が設けられている。図10に示すように、可動装置50は回転体51を備えている。回転体51は円筒状部材として構成されており、外周囲に沿って回転可能となっている。回転体51は、外周部が3つの部位に分割されており、回転体51が回転することで、図10(a)に示す状態、図10(b)に示す状態、図10(c)に示す状態に切り替わる。図11に示すように、可動役物50には、回転体51を回転駆動するためのステッピングモータ52が設けられている。ステッピングモータ52の駆動力は、ギア53、54を介して回転体51に伝達される。このような可動役物50のステッピングモータ52の故障を診断する目的においても、本発明を適用することができる。
また、上記実施例では、故障診断手段を主制御部200によって構成する例について説明したが、これに限らず、故障診断手段をサブ制御部230によって構成してもよい。この場合、モータ故障検出回路の出力を主制御部200に入力するのではなく、直接、サブ制御部230に入力することになる。
1…遊技機、24…普通図柄作動ゲート、26…始動口、27…図柄表示装置、27a…普通図柄表示装置、27b…特別図柄表示装置、29…大入賞装置、29a…大入賞口、100…中央装置、104、105…特別入球口、113a…回転体、113b…特定領域、113m…回転体用モータ、120…モータ故障検出回路、200…主制御部(モータ制御手段、故障診断手段)。
Claims (4)
- 遊技の進行に伴って作動する遊技装置に駆動力を与えるステッピングモータと、前記ステッピングモータの作動を制御するための駆動信号を出力するモータ制御手段とを備える遊技機であって、
前記駆動信号の出力状態を判定する第1の回路と、
前記ステッピングモータの駆動回路の断線発生を判定する第2の回路と、
前記第1の回路の出力と前記第2の回路の出力を入力とする論理回路と、
前記論理回路の出力に基づいて前記ステッピングモータが駆動しない故障を診断する故障診断手段とを備えることを特徴とする遊技機。 - 前記ステッピングモータは、2つの励磁コイルを有する2相励磁式であり、
前記第1の回路は、前記2つの励磁コイルそれぞれの端子の出力を入力とするNAND回路として構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記第2の回路は、前記ステッピングモータへの供給電圧から基準電圧を生成する基準電圧生成部と、前記ステッピングモータへの供給電圧と前記基準電圧の大小関係に基づいて出力レベルを変化させる比較部とを備えて構成され、
前記基準電圧生成部は、前記ステッピングモータの駆動回路が断線していない場合の前記供給電圧より高く、前記ステッピングモータの駆動回路が断線した場合の前記供給電圧より低くなるように、前記基準電圧を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 前記論理回路の出力と前記供給電圧とを入力とする第2の論理回路を備え、
前記故障診断手段は、前記第2の論理回路の出力に基づいて前記ステッピングモータの故障内容を診断することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009057464A JP2010207433A (ja) | 2009-03-11 | 2009-03-11 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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