JP2004016367A - 遊技機 - Google Patents

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Shohachi Ugawa
鵜川 詔八
Shigeto Busujima
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Abstract

【課題】駆動部材の動作確認の作業負担を軽減させる。
【解決手段】変動パターンコマンド受信待ち処理にて、テストコマンド出力装置からのテストコマンドを受信したか否か確認する。テストコマンドを受信していることを確認したら、テストコマンド受信フラグをリセットし、表示制御プロセスフラグの値をテスト処理に応じた値にする。テスト処理では、受信したテストコマンドに対応した内容の処理が実行される。例えば、テストコマンド5を受信していた場合には、表示制御手段は、各信号線のそれぞれから、モータ駆動信号を100ms間隔で順次出力する。テスト処理を終了すると、表示制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理に応じた値とする。よって、テスト用の基板に差し替えることなく、テストコマンド出力装置から対応するテストコマンドを送出させるだけで、容易に確認作業を行うことができる。
【選択図】 図22

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者が所定の遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機、コイン遊技機、スロット機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
【0003】
遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利を発生させたりすることや、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。また、入賞等の所定の条件成立に応じて所定量の遊技球やコインが付与されたり得点が加算されたりする場合に、それらを価値または有価価値と呼ぶことにする。
【0004】
パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情報)を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】
また、可変表示装置において最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示態様と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。そして、可変表示装置に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】
可変表示装置がドラムやベルト等の回転する可変表示部材で構成されている場合には、遊技機に、例えばステッピングモータなどの可変表示部材を回転動作させるための駆動部材が設けられている。遊技機では、遊技球を発射するための発射装置などの他の部分にも駆動部材が用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、遊技機の出荷時などに、遊技機に設けられているステッピングモータが正常に動作するか否かが確認される。しかし、ステッピングモータの動作確認は、ステッピングモータの動作確認用の制御プログラムが搭載されたテスト用の駆動制御基板を用いて行われていた。従って、動作確認を行うときに、遊技の進行状況に応じてステッピングモータを駆動制御するための制御プログラムが搭載されている駆動制御基板を、テスト用の駆動制御基板に差し替えなければならなかった。このように、ステッピングモータの動作確認を行うための作業負担が大きいという課題があった。
【0008】
そこで、本発明は、駆動部材の動作確認の作業負担を軽減することができる遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU56)と、遊技制御手段が遊技の進行に応じて送信する制御コマンド(例えば図10に示すコマンド)にもとづいて、遊技機に設けられたステッピングモータ(例えば、ドラムモータ113A,113Bなどのステッピングモータ)の動作制御を行う駆動制御手段(例えば、表示制御用CPU101)とを備え、駆動制御手段は、制御コマンドとは別個に定められたテストコマンド(例えば図16に示すテストコマンド)の受信に応じて、テスト時のステッピングモータの駆動制御を行うためのテスト処理(例えばステップS805)を実行することを特徴とする。
【0010】
駆動制御手段は、複数の信号線(例えば図4に示すLP1〜LP4,RP1〜RP4)を用いて駆動信号(例えばモータ駆動信号)を出力することでステッピングモータの動作制御を実行し、テスト処理は、複数の信号線のそれぞれに順番に信号出力する処理(例えば図16に示すテストコマンド5の受信にもとづくステップS805の処理)を含む構成とされていてもよい。
【0011】
駆動制御手段は、制御コマンドにもとづいてステッピングモータの動作制御を行う際には、ステッピングモータの駆動状態(例えば回転ドラムを高速回転させるための駆動状態や低速回転させるための駆動状態)に応じて、デューティ比を変化(例えば、高速回転から低速回転に移行するときはデューティ比を76%から45%に変化させる)させて駆動信号を出力する制御を実行し、テスト処理は、所定のデューティ比で駆動信号を出力する処理(例えば図16に示すテストコマンド6,7の受信にもとづくステップS805の処理)を含む構成とされていてもよい。
【0012】
ステッピングモータのあらかじめ定められた基準位置を検出する位置検出手段(例えばドラムセンサ120A,120B)を含み、テスト処理は、位置検出手段による検出にもとづいて所定の報知を行う処理(例えば図16に示すテストコマンド8の受信にもとづくステップS805でのドラムランプ114A,114Bを点灯させる処理)を含む構成とされていてもよい。
【0013】
ステッピングモータは、識別情報を可変表示可能な可変表示装置(例えば可変表示装置9)を構成する複数の識別情報が外面側に配された光を透過可能な可変表示部材(例えば回転ドラム115A,115B、ベルト式表示装置で用いられる回転ベルト)の回転駆動を行うために用いられ、所定の報知は、可変表示部材に配されている識別情報を内面側から照射する発光体(例えばドラムランプ114A,114B)を用いて実行される構成とされていてもよい。
【0014】
ステッピングモータは、識別情報を可変表示可能な可変表示装置(例えば可変表示装置9)を構成する複数の識別情報が外面側に配された可変表示部材(例えば回転ドラム115A,115Bの回転駆動を行うために用いられ、テスト処理は、可変表示部材に配されている複数の識別情報のうちの特定の識別情報が所定の停止位置で停止するように、可変表示部材の動作を停止させる処理(例えば図16に示すテストコマンド10の受信にもとづくステップS805の処理)を含む構成とされていてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
【0016】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0017】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0018】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。本例では、「左」および「右」の2つの可変表示部における図柄の可変表示は、遊技盤6の裏面に取り付けられる複数の回転ドラム113A,113Bを含むドラム表示部150で行われる。また、「中」の可変表示部における図柄の可変表示は、LCD(液晶表示装置)82によって構成される液晶表示部151で行われる。
【0019】
また、可変表示装置9の液晶表示部151には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を表示する特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。始動記憶表示エリア18は、図示はしないが、本例では4つ設けられている。有効始動入賞(始動入賞記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に、表示色が変化された状態とする(例えば青色表示から赤色表示に変化させる)始動記憶表示エリア18を1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶表示エリア18を1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリア18とが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動入賞記憶数が表示された状態とすることができる。なお、始動記憶表示エリア18を図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は始動入賞記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、この例では、始動記憶表示エリア18を可変表示装置9に設けるようにしているが、始動入賞記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けるようにしてもよい。
【0020】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0021】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0022】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動記憶の値が1増やされる。
【0023】
可変表示装置9の下部には、普通図柄始動記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。なお、特別図柄と普通図柄とを一つの可変表示装置で可変表示するように構成することもできる。その場合には、特別可変表示部と普通可変表示部とは1つの可変表示装置で実現される。
【0024】
この実施の形態では、普通図柄表示器10の表示色が通常時の色(例えば青)と異なる所定の2つの色(例えば赤と緑)に交互に変化することによって可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29秒)継続する。そして、可変表示の終了時に所定の色(例えば赤)が表示されていれば当りとなり、所定の色でない方の色(例えば緑)が表示されていればはずれとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0025】
さらに、確変状態では、普通図柄表示器10にて当りとなる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0026】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。可変表示装置9の上側の左右には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
【0027】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0028】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。すなわち、液晶表示部151にて中図柄の変更が開始されるとともに、ドラム表示部100にて左図柄と右図柄が配されている回転ドラム115A,115Bの回転が開始される。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0029】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに、左、右、中の順で停止する。停止時に表示される回転ドラム122A,122Bの外周に描かれている特別図柄(左右図柄)と、停止時に液晶表示部151に表示される特別図柄(中図柄)との組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0030】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0031】
図2は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。主基板31は、この実施の形態では後述するテストコマンドを出力しない構成とされる。従って、遊技の制御には不用なデータであるテストコマンドに関するデータは、遊技を制御する主基板31のROM56には記憶保持されていない。よって、遊技を制御する主基板31のROM56の記憶容量を増加させる必要はない。なお、図2には、主基板31以外の電気部品制御手段である、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射制御基板91および表示制御基板80も示されている。
【0032】
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aおよび賞球カウントスイッチ301Aからの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16および開閉板20を開閉するソレノイド21等を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0033】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示部9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する情報出力回路64を含む。
【0034】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であるRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、マイクロコンピュータにおける情報入出力可能な端子である。
【0035】
さらに、主基板31には、基本回路53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート部57のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67とが設けられている。なお、球払出装置97から主基板31に入力されるスイッチ情報もあるが、図2ではそれらは省略されている。
【0036】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0037】
なお、この実施の形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、普通図柄始動記憶表示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている遊技効果ランプ・LED28a,28b,28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。ここで、ランプ制御手段は発光体制御手段の一例である。また、特別図柄を可変表示する可変表示部9および普通図柄を可変表示する可変表示器10の表示制御は、表示制御基板80に搭載されている表示制御手段によって行われる。
【0038】
図3は、表示制御基板80内の回路構成例を、可変表示装置9を構成するLCD(液晶表示装置)82、可変表示装置9におけるドラム表示部150を構成する回転ドラム115A,115Bを回転駆動するドラムモータ(ステッピングモータ)113A,113B、回転ドラム115A,115Bの内部に設置されているドラムランプ114A,114B、回転ドラム115A,115Bが基準位置に位置していることを検出するドラムセンサ120A,120B、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポート(ポート0,2)570,572および出力バッファ回路620,62Aとともに示すブロック図である。出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデータが出力され、出力ポート570からは1ビットのストローブ信号(INT信号)が出力される。
【0039】
なお、ドラムランプ114A,114Bは、装飾効果を高めるために、回転ドラム115A,115Bに配されている図柄のうちの遊技者から視認し得る図柄に後方から光を照射するものである。ドラムランプ114A,114Bは、実際には、それぞれ複数のルナライト(熱陰極管)を含む。この例では、複数のルナライトには発色が異なるものが含まれている。例えば、白色ルナライトと赤色ルナライトとが設けられる。
【0040】
表示制御用CPU101は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例えば汎用ICである74HC540,74HC14を使用することができる。なお、表示制御用CPU101がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路105A,105Bと表示制御用CPU101との間に、I/Oポートが設けられる。
【0041】
そして、表示制御用CPU101は、受信した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示される画面の表示制御を行うとともに、ドラムモータ113A,113Bの駆動制御およびドラムランプ114A,114Bの点灯制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP103に与えるとともに、ドラムモータ113A,113Bの駆動制御およびドラムランプ114A,114Bの点灯制御を行うための信号を、出力ポート110を介してモータ駆動回路111およびライト駆動回路112に与える。
【0042】
VDP103は、表示制御用CPU101からの指令に従って、キャラクタROM86から必要なデータを読み出す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD82に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号および同期信号をLCD82に出力する。モータ駆動回路111およびライト駆動回路112は、表示制御用CPU101からの信号に従って、ドラムモータ113A,113Bおよびドラムランプ114A,114Bを駆動する。
【0043】
なお、図3には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0044】
また、表示制御用CPU101は、増幅回路121および入力ポート122を介して入力されるドラムセンサ120A,120Bの検出信号にもとづいて、回転ドラム115A,115Bの動作位置が所定の基準位置にきたか否かを判定する。表示制御用CPU101は、基準位置にきたあとの回転状態を監視(例えば、回転速度や回転時間を監視したり、ドラムモータ113A,113Bの駆動状態などを監視するようにすればよい)することで、回転中の任意のタイミングにおける回転ドラム115A,115Bの位置を認識することができる。
【0045】
入力バッファ回路105A,105Bは、主基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、表示制御基板80側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すなわち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポートともに不可逆性情報入力手段を構成する。表示制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が主基板31側に伝わることはない。
【0046】
なお、出力ポート570,572の出力をそのまま表示制御基板80に出力してもよいが、単方向にのみ信号伝達可能な出力バッファ回路620,62Aを設けることによって、主基板31から表示制御基板80への一方向性の信号伝達をより確実にすることができる。すなわち、出力バッファ回路620,62Aは、出力ポートともに不可逆性情報出力手段を構成する。
【0047】
また、高周波信号を遮断するノイズフィルタ107として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとしても、その影響は除去される。なお、主基板31のバッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設けてもよい。
【0048】
なお、図示はしないが、主基板31とランプ制御基板35との間のランプ制御コマンドの信号送受信部分の構成や、主基板31と音制御基板70との間の音制御コマンドの信号送信部分の構成は、上述した図3に示した主基板31と表示制御基板80との間の表示制御コマンドの信号送受信部分と同様に構成される。
【0049】
図4は、表示制御基板80におけるドラムモータ113A,113Bの駆動に関する部分の一構成例を示すブロック図である。図4に示すように、主基板31や表示制御基板80等の各種制御基板とは別に設けられている電源基板910から、ドラムモータ113A,113Bの駆動用として+30V電圧が表示制御基板80に供給されている。+30V電圧は、各ドラムモータ113A,113B対応に設けられているスイッチング回路123A,123BおよびA−D変換器124に入力される。
【0050】
スイッチング回路123A,123Bは表示制御用CPU101の内蔵出力ポートからのスイッチング信号に応じて+30Vパルス波形(PWM波形)を生成する。例えば、スイッチング回路123Aにおいて、出力ポートからハイレベルが出力されている期間では、トランジスタTr1とトランジスタTr2がともに導通し、VA出力端子は0Vとなる。また、出力ポートからローレベルが出力されている期間では、トランジスタTr1とトランジスタTr2がともに遮断状態になり、ダイオードを介してVA出力端子に+30Vが現れる(ダイオードによる電圧降下は無視する。)。
【0051】
なお、図4にはスイッチング回路123Aの構成例のみが示されているが、スイッチング回路123Bの構成は、スイッチング回路123Aの構成と同じである。
【0052】
表示制御用CPU401は、A−D変換器124を介して+30電圧を監視する。そして、その値が+30Vからずれると、スイッチング回路123A,123Bに与えられるスイッチング信号のデューティ比を調整する。また、表示制御用CPU401は、回転ドラム115A,115Bを高速で回転させたり低速で回転させる際に、スイッチング回路123A,123Bに与えられるスイッチング信号のデューティ比を調整する。この例では、回転ドラム115A,115Bを高速で回転させるときにはデューティ比を76%に調整し、低速で回転させるときにはデューティ比を45%に調整する。回転速度が遅い場合に高トルクで回転ドラム115A,115Bを回転させると、回転ドラム115A,115Bの回転時に振れが生じたり、回転ドラム115A,115Bを停止させたときに停止位置がずれたりしてしまうおそれがあるが、上記のようにスイッチング信号のデューティ比を調整することで、ドラムモータ113A,113Bの各駆動コイルに印加される実効的な電源電圧を調整し、回転ドラム115A,115Bを回転させるためのトルクを加減するようにしているので、上記のような振れやずれを防止することができる。
【0053】
また、表示制御用CPU101から、出力ポート110を介してドラムモータ113A,113Bの各駆動コイルを駆動するためのモータ駆動信号が出力される。出力ポート110からのモータ駆動信号は、モータ駆動回路(増幅回路)111A,111Bを介してドラムモータ113A,113Bの各駆動コイルの一端に印加される。各駆動コイルの他端には、表示制御用CPU401からのスイッチング信号に応じてスイッチング回路132A,123Bによって生成されたPWM波形が印加される。すなわち、スイッチング信号のデューティ比に応じたPWM波形が印加される。PWM波形は、各駆動コイルに対する実効的な電源電圧となる。よって、この例では、スイッチング信号のデューティ比を変化させることで、各駆動コイルに対する実効的な電源電圧を変化させていることになる。なお、モータ駆動回路111A,111Bおよびスイッチング回路123A,123Bは、駆動手段であるドラムモータ113A,113Bを制御する駆動制御回路である。
【0054】
ドラムモータ113A,113Bには、位置検出のためのドラムセンサ(可変表示部材の基準位置を検出するための基準位置検出手段)120A,120Bが設置されている。ドラムセンサ120A,120Bの検出信号は、増幅回路121および入力ポート122を介して表示制御用CPU101に入力される。それぞれの回転ドラム115A,115Bの所定位置に、無反射部分が設けられている。そして、無反射部分を検出できるような位置に、例えば反射型フォトセンサによるドラムセンサ120A,120Bが設けられている。ドラムセンサ120A,120Bは、それぞれ、無反射部分を検知すると、そのことを示す検出信号を出力する。表示制御用CPU101は、検出信号によって回転ドラム115A,115Bの位置が所定位置にきたことを認識でき、その位置を基準として、回転中の任意のタイミングにおける回転ドラム115A,115Bの位置を認識することができる。その結果、表示図柄を認識することができる。なお、ドラムセンサ120A,120Bには、電源基板からの+12V電圧が供給される。
【0055】
次に遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0056】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
【0057】
この実施の形態で用いられるCPU56は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0058】
この実施の形態で用いられているCPU56には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
【0059】
割込モード0:割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
【0060】
割込モード1:割込が受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0061】
割込モード2:CPU56の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。
【0062】
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップS2において、CPU56は割込モード2に設定される。
【0063】
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS15)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始することによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
【0064】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0065】
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0066】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0067】
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0068】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、球払出装置97からの払出が可能であることを指示する払出許可状態指定コマンド(以下、払出可能状態指定コマンドという。)を払出制御基板37に対して送信する処理を行う(ステップS13)。また、他のサブ基板(ランプ制御基板35、音制御基板70、表示制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(表示制御基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド(ランプ制御基板35に対して)等がある。
【0069】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0070】
初期化処理の実行(ステップS11〜S15)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0071】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0072】
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図6に示すステップS21〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0073】
次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる(エラー処理:ステップS22)。
【0074】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS24,S25)。
【0075】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0076】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS29)。
【0077】
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
【0078】
また、CPU56は、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。
【0079】
そして、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの何れかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。次いで、CPU56は、始動入賞記憶数を確認し、前回確認したときと比べて現在の始動入賞記憶数が変化していた場合に、始動記憶表示エリア18の該当する表示領域の表示状態を指定する表示制御コマンドをコマンド送信テーブルに設定する記憶処理を実行する(ステップS33)。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS34)、割込許可状態に設定する(ステップS35)。
【0080】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0081】
この実施の形態では、左右中図柄として表示される各図柄は、例えば、左右中で同一の「0」〜「9」や動物などのキャラクタによって作成された各種の図形による20図柄である。左右中図柄が、例えば、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」などの所定の図柄で揃って停止すると高確率状態となる。すなわち、それらが確変図柄となる。
【0082】
次に、主基板31から表示制御基板80に対する表示制御コマンドの送出について説明する。図示はしないが、この実施の形態では、表示制御コマンドは、表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から表示制御基板80に送信される。また、主基板31と表示制御基板80との間には、ストローブ信号を送信するための表示制御INT信号の信号線も配線されている。
【0083】
遊技制御手段から他の電気部品制御基板(サブ基板)に制御コマンドを出力しようとするときに、コマンド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行われる。図7(A)は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説明図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで構成され、1バイト目にはINTデータが設定される。また、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが設定される。そして、3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2バイト目のEXTデータが設定される。
【0084】
なお、EXTデータそのものがコマンドデータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレスを指定するためのデータが設定されるようにしてもよい。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEXTデータそのものが設定されていることを示す。そのようなEXTデータはビット7が0であるデータである。この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であれば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1であれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されているテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであることを示すように構成することもできる。
【0085】
図7(B)は、INTデータの一構成例を示す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、例えば賞球処理(タイマ割込処理のステップS32)において、INTデータに「01(H)」を設定する。また、INTデータにおけるビット1は、表示出制御基板80に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、例えば特別図柄コマンド制御処理(タイマ割込処理のステップS28)において、INTデータに「02(H)」を設定する。
【0086】
INTデータのビット2,3は、それぞれ、ランプ制御コマンド、音制御コマンドを送出すべきか否かを示すビットであり、CPU56は、それらのコマンドを送出すべきタイミングになったら、特別図柄プロセス処理等で、ポインタが指しているコマンド送信テーブルに、INTデータ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2を設定する。それらのコマンドを送出するときには、INTデータの該当ビットが「1」に設定され、コマンドデータ1およびコマンドデータ2にMODEデータおよびEXTデータが設定される。
【0087】
この実施の形態では、払出制御コマンドについて、図7(C)に示すように、リングバッファおよび送信バッファが用意されている。そして、賞球処理において、賞球払出条件が成立すると、成立した条件に応じた賞球個数が順次リングバッファに設定される。また、賞球個数に関する払出制御コマンド送出する際に、リングバッファから1個のデータが送信バッファに転送される。なお、図7(C)に示す例では、リングバッファには、12個分の払出制御コマンドに相当するデータが格納可能になっている。すなわち、12個のバッファがある。なお、リングバッファにおけるバッファの数は、賞球を発生させる入賞口の数に対応した数であればよい。同時入賞が発生した場合でも、それぞれの入賞にもとづく払出制御コマンドのデータの格納が可能だからである。
【0088】
図8は、主基板31から他の電気部品制御基板に送出される制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区別可能な態様になっている。なお、図8に示されたコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
【0089】
図9は、表示制御基板80に対する制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号(ストローブ信号)との関係を示すタイミング図である。図9に示すように、MODEまたはEXTのデータが出力ポートに出力されてから、所定期間が経過すると、CPU56は、データ出力を示す信号であるINT信号をオン状態にする。また、そこから所定期間が経過するとINT信号をオフ状態にする。
【0090】
なお、ここでは、表示制御コマンドについて説明したが、他のサブ基板に送出される各制御コマンドも、図8および図9に示された形態と同一である。
【0091】
図10は、表示制御基板80に送出される表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10に示す例において、コマンド8000(H)〜80XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9における特別図柄の変動パターンを指定する表示制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンドは変動開始指示も兼ねている。
【0092】
コマンド8F00(H)および8F01(H)は、電源投入時に送出される特別図柄電源投入時指定コマンドおよび普通図柄電源投入時指定コマンドである。なお、普通図柄電源投入時指定コマンドは、表示制御手段が普通図柄変動制御を行う場合に用いられ、普通図柄表示器10がランプ制御手段で制御される場合には、表示制御基板80には送出されない。表示制御手段は、特別図柄電源投入時指定コマンドを受信すると、初期表示を行う制御を開始する。
【0093】
コマンド91XX(H)、92XX(H)および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する表示制御コマンドである。コマンド95XX(H)は、現在の始動入賞記憶数とを示すコマンドである。例えば、コマンド95XX(H)におけるEXTデータの値が始動入賞記憶数を示すようにすればよい。また、コマンドA000(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する表示制御コマンド(確定コマンド)である。
【0094】
コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コマンドである。コマンドB300(H)は、大当り遊技中において、所定のタイミングで所定の回数(例えば各ラウンド間に大当り図柄が表示されるようなタイミングで、ラウンド数−1回)送出されるコマンドであり、大当り図柄の表示を指定する表示制御コマンド(大当り図柄表示コマンド)である。また、コマンドCXXX(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する表示制御コマンドである。そして、コマンドD000(H)〜D400(H)は、普通図柄の変動パターンに関する表示制御コマンドである。
【0095】
表示制御基板80の表示制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した表示制御コマンドを受信すると図10に示された内容に応じて可変表示装置9および普通図柄表示器10の表示状態を変更する。
【0096】
図11は、遊技の制御を行う主基板31からランプ制御基板35に送出されるランプ制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。ランプ制御コマンドもMODEとEXTの2バイト構成である。図11に示す例において、コマンド80XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、可変表示装置9における特別図柄の変動パターンに対応したランプ・LED(遊技機に設けられている各発光体)の制御パターンを指定するランプ制御コマンドである。また、図示はしないが、コマンドA0XX(H)は、特別図柄の可変表示の停止時のランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドであり、コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間のランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。そして、コマンドC000(H)は、客待ちデモンストレーション時のランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。
【0097】
なお、コマンド8XXX(H)、9XXX(H),AXXX(H)、BXXX(H)およびCXXX(H)は、遊技進行状況に応じて遊技制御手段から送出されるランプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述したランプ制御コマンドを受信すると図11に示された内容に応じてランプ・LEDの表示状態を変更する。なお、コマンド8XXX(H)、9XXX(H),AXXX(H)、BXXX(H)およびCXXX(H)は、表示制御コマンドや音制御コマンドと例えば共通の制御状態において共通に用いられる。
【0098】
コマンドE0XX(H)は、普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例えば、ランプ制御手段は、普通図柄始動記憶表示器41における「XX(H)」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。なお、普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数に関するコマンドが点灯個数の増減を示すように構成されていてもよい。
【0099】
コマンドE200(H)およびE201(H)は、賞球ランプ51の表示状態に関するランプ制御コマンドであり、コマンドE300(H)およびE301(H)は、球切れランプ52の表示状態に関するランプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、主基板31の遊技制御手段から「E201(H)」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がある場合としてあらかじめ定められた表示状態とし、「E200(H)」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がない場合としてあらかじめ定められた表示状態とする。また、主基板31の遊技制御手段から「E300(H)」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状態を球あり中の表示状態とし、「E301(H)」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状態を球切れ中の表示状態とする。すなわち、コマンドE200およびE201(H)は、未賞球の遊技球があることを遊技者等に報知するために設けられている発光体を制御することを示すコマンドであり、コマンドE300(H)およびE301(H)は、補給球が切れていることを遊技者や遊技店員に報知するために設けられている発光体を制御することを示すコマンドである。
【0100】
図12は、遊技を制御する主基板31から音制御基板70に送出される音制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。音制御コマンドもMODEとEXTの2バイト構成である。図12に示す例において、コマンド80XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、特別図柄の変動期間における音発生パターンを指定する音制御コマンドである。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間における音発生パターンを指定する音制御コマンドである。その他のコマンドは、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない音制御コマンドである。例えば、コマンドC000(H)は、客待ちデモンストレーション時の音発生パターンを指定する音制御コマンドである。音制御基板70の音制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した音制御コマンドを受信すると図12に示された内容に応じて音声出力状態を変更する。
【0101】
図13は、コマンドセット処理の処理例を示すフローチャートである。コマンドセット処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。コマンドセット処理において、CPU56は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退避する(ステップS331)。そして、ポインタが指していたコマンド送信テーブルのINTデータを引数1にロードする(ステップS332)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指すアドレスを+1する(ステップS333)。従って、コマンド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデータ1のアドレスに一致する。
【0102】
そこで、CPU56は、コマンドデータ1を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールする(ステップS335)。
【0103】
図14は、コマンド送信処理ルーチンを示すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンにおいて、CPU56は、まず、引数1に設定されているデータすなわちINTデータを、比較値として決められているワークエリアに設定する(ステップS351)。次いで、送信回数=4を、処理数として決められているワークエリアに設定する(ステップS352)。そして、払出制御信号を出力するためのポート1のアドレスをIOアドレスにセットする(ステップS353)。この実施の形態では、ポート1のアドレスは、払出制御信号を出力するための出力ポートのアドレスである。また、ポート2〜4のアドレスが、表示制御信号、ランプ制御信号、音制御信号を出力するための出力ポートのアドレスである。
【0104】
次に、CPU56は、比較値を1ビット右にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステップS355)。キャリービットが1になったということは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」であったことを意味する。この実施の形態では4回のシフト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマンドを送出すべきことが指定されているときには、最初のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0105】
キャリービットが1になった場合には、引数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスとして設定されているアドレスに出力する(ステップS356)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアドレスにポート1のアドレスが設定されているので、そのときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1に出力される。
【0106】
次いで、CPU56は、IOアドレスを1加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減算する(ステップS358)。加算前にポート1を示していた場合には、IOアドレスに対する加算処理によって、IOアドレスにはポート2のアドレスが設定される。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポートである。そして、CPU56は、処理数の値を確認し(ステップS359)、値が0になっていなければ、ステップS354に戻る。ステップS354で再度シフト処理が行われる。
【0107】
2回目のシフト処理ではINTデータにおけるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じてキャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否かのチェックが行われる。このように、それぞれのシフト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理によってチェックされる制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0108】
よって、キャリーフラグが「1」になったときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンドの送出処理を行うことができる。
【0109】
また、このように、シフト処理のみによってどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力すべきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略化されている。
【0110】
次に、CPU56は、シフト処理開始前のINTデータが格納されている引数1の内容を読み出し(ステップS360)、読み出したデータをポート0に出力する(ステップS361)。この実施の形態では、ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御INT信号、ランプ制御INT信号、音制御INT信号を出力するためのポートである。INTデータでは、ステップS351〜S359の処理で出力された制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビットに対応したビットが「1」になっている。従って、ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号がハイレベルになる。
【0111】
次いで、CPU56は、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS363,S364)。この処理は、図9のタイミング図に示されたINT信号(制御信号INT)のオン期間を設定するための処理である。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデータ(00)を設定して(ステップS365)、そのデータをポート0に出力する(ステップS366)。よって、INT信号はローレベルになる。そして、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS368,S369)。この処理は、図9のタイミング図に示された1つ目のINT信号の立ち下がりからEXTデータ出力開始までの期間を設定するための処理である。ただし、ここで設定される実際の期間は、ステップS367〜S369で作成される時間に、その後の処理時間(この時点でMODEデータが出力されている場合にはEXTデータを出力するまでに要する制御にかかる時間)が加算された期間となる。このように、INT信号の立ち下がりからEXTデータ出力開始までの期間が設定されることによって、連続してコマンドが送出される場合であっても、一のコマンドの出力完了後、次にコマンドの送出が開始されるまでに所定期間がおかれることになり、コマンドを受信する電気部品制御手段の側で、容易に連続するコマンドの区切りを識別することができ、各コマンドは確実に受信される。
【0112】
従って、ステップS367でウェイトカウンタに設定される値は、1つ目のINT信号の立ち下がりからEXTデータ出力開始までの期間が、制御コマンド受信対象となる全ての電気部品制御手段(サブ基板に搭載されているCPU等)が確実にコマンド受信処理を行うのに十分な期間になるような値である。また、ウェイトカウンタに設定される値は、その期間が、ステップS351〜S359の処理に要する時間よりも長くなるような値である。
【0113】
以上のようにして、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU56は、図13に示すステップS336で、コマンド送信テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目のコマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロードする(ステップS337)。また、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であるか否か確認する(ステップS339)。0でなければ、送信バッファの内容を引数2にロードする(ステップS341)。なお、ワークエリア参照ビットの値が「1」であるときに拡張データを使用するように構成されている場合には、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし、そのポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する。そして、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロードする。
【0114】
送信バッファには賞球個数を特定可能なデータが設定されているので、引数2にそのデータが設定される。なお、ワークエリア参照ビットの値が「1」であるときに拡張データを使用するように構成されている場合には、コマンド拡張データアドレステーブルには、電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順次設定される。よって、ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータが引数2にロードされる。
【0115】
次に、CPU56は、コマンド送信処理ルーチンをコールする(ステップS342)。従って、MODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデータが送出される。
【0116】
以上のようにして、2バイト構成の制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する電気部品制御手段に送信される。電気部品制御手段ではINT信号の立ち上がりを検出すると制御コマンドの取り込み処理を開始するのであるが、いずれの電気部品制御手段についても、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段からの新たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、各電気部品制御手段において、確実なコマンド受信処理が行われる。なお、各電気部品制御手段は、INT信号の立ち下がりで制御コマンドの取り込み処理を開始してもよい。また、INT信号の極性を図9に示された場合と逆にしてもよい。
【0117】
また、この実施の形態では、賞球処理において、賞球払出条件が成立すると賞球個数を特定可能なデータが、同時に複数のデータを格納可能なリングバッファに格納され、賞球個数を指定する払出制御コマンドを送出する際に、読出ポインタが指しているリングバッファの領域のデータが送信バッファに転送される。従って、同時に複数の賞球払出条件の成立があっても、それらの条件成立にもとづく賞球個数を特定可能なデータがリングバッファに保存されるので、各条件成立にもとづくコマンド出力処理は問題なく実行される。
【0118】
さらに、この実施の形態では、1回の賞球処理内で払出停止状態指定コマンドまたは払出可能状態指定コマンドと賞球個数を示すコマンドとの双方を送出することができる。すなわち、2ms毎に起動される1回の制御期間内において、複数のコマンドを送出することができる。また、この実施の形態では、各制御手段への制御コマンド(表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド、払出制御コマンド)毎に、それぞれ複数のリングバッファが用意されているので、例えば、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドのリングバッファに制御コマンドを特定可能なデータが設定されている場合には、1回のコマンド制御処理で複数の表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを送出するように構成することも可能である。すなわち、同時に(遊技制御処理すなわち2msタイマ割込処理の起動周期での意味)、複数の制御コマンドを送出することができる。遊技演出の進行上、それらの制御コマンドの送出タイミングは同時に発生するので、このように構成されているのは便利である。ただし、払出制御コマンドは、遊技演出の進行とは無関係に発生するので、一般には、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドと同時に送出されることはない。
【0119】
次に、表示制御基板80に向けて送信される動作確認用のテストコマンドについて説明する。
テスト処理を行う際には、例えば図15に示すように、表示制御基板80にテストコマンド出力装置200が通信ケーブルによって接続され、テストコマンド出力装置200に例えばパーソナルコンピュータ210が通信ケーブルによって接続される。
【0120】
テストコマンド出力装置200は、コマンドを送信することに関する主基板31と同様の機能を有しており、上述した主基板31と同様の処理を行うことでテストコマンドを送信する。テストコマンド出力装置200は、テストコマンドを示すデータが格納されているROMなどの記憶媒体を備えている。この例では、テストコマンド出力装置200は、作業者によって操作されるパーソナルコンピュータ210からの指示に従って、後述するテストコマンドを生成して表示制御基板80に向けて出力する。例えば、パーソナルコンピュータ210からは、「テストコマンド1を送信」などの指示がなされる。
【0121】
上記では、テストコマンド出力装置200が表示制御基板80に向けてテストコマンドを送信する場合について説明したが、本例では、テストコマンド出力装置200は、ランプ制御基板35や音制御基板70に対してもテストコマンドを送信する機能を有する。なお、パーソナルコンピュータ210を表示制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板35に直接接続し、パーソナルコンピュータ210からテストコマンドを出力する構成とし、テストコマンド出力装置200を必要としない構成としてもよい。
【0122】
図16は、テストの実行の際にテストコマンド出力装置200から表示制御基板80に送出される動作確認用の表示制御コマンド(テストコマンド)の内容の一例を示す説明図である。テストコマンドのコマンド形態は、上述した制御コマンドと同一である。この例では、テストコマンド1〜20が用意されている。表示制御基板80の表示制御手段は、テストコマンド出力装置200からのテストコマンド1〜20のいずれかを受信すると、図16に示す内容欄に記載された処理を行う。
【0123】
図16に示す例において、テストコマンドCF00(H)は、可変表示装置9における液晶表示部151を構成するLCD82の液晶パネルのチェック(パネルのドット欠けの有無の確認)を行うための表示を指定する制御コマンドである。
【0124】
テストコマンドCF60(H)は、表示位置の調整の確認を行うための表示(単一色の画面表示)をLCD82に指示するための制御コマンドである。テストコマンドCF70(H)は、色調調整用のカラーバー画面を表示することをLCD82に指示するための制御コマンドである。
【0125】
テストコマンドCF7F(H)は、LCD82の液晶パネルのチェックを行うための表示を指定する制御コマンドである。表示制御手段は、テストコマンドCF7F(H)を受信すると、客待ちデモンストレーション画面を例えば3秒間隔で順次ループ表示する。表示内容は、コマンドC000(H)と同じ内容であるが、切替周期が早くなっている。
【0126】
テストコマンドCF01(H)は、ドラムモータ113A,113Bにモータ駆動信号を入力するための信号線(図4に示すLP1〜LP4、RP1〜RP4)の断線確認を行うために用いられる制御コマンドである。表示制御手段は、テストコマンドCF01(H)を受信すると、信号線LP4のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号左φ4)、信号線LP3のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号左φ3)、信号線LP2のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号左φ2)、信号線LP1のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号左φ1)、信号線RP4のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号右φ4)、信号線RP3のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号左右φ3)、信号線RP2のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号右φ2)、信号線RP1のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号右φ1)、の順番に、例えば100ms間隔で出力する。すなわち、信号線LP4、信号線LP3、信号線LP2、信号線LP1、信号線RP4、信号線RP3、信号線RP2、信号線RP1の順番に、例えば100ms間隔で順次オン状態とする。信号線LP4〜信号線LP1が順次オン状態とされたときに、該当するモータ駆動信号に応じたドラムモータ113Aの駆動による回転ドラム115Aの動作がなされない場合には、信号線LP4〜信号線LP1のいずれかの断線が発生していると推測できる。また、信号線RP4〜信号線RP1が順次オン状態とされたときに、該当するモータ駆動信号に応じたドラムモータ113Bの駆動による回転ドラム115Bの動作がなされない場合には、信号線RP4〜信号線RP1のいずれかの断線が発生していると推測できる。従って、ドラムモータ113A,113Bが正常に動作するか否かを確認することができるようになる。
【0127】
テストコマンドCF02(H)は、スイッチング回路123Aに対して所定のデューティ比でスイッチング信号を出力することを指定する制御コマンドである。表示制御手段は、テストコマンドCF02(H)を受信すると、スイッチング回路123Aに対して、デューティ比を76%に調整してスイッチング信号を出力する。デューティ比が76%(高速回転時の値)に調整されたスイッチング信号が出力されているときに、VA出力端子(図4参照)に現れる電圧を確認することで、スイッチング信号のデューティ比に応じた実行電圧が正常に供給されているか否かを判定することができる。なお、このような遊技機を視認することによっては判定することができないテスト結果の確認は、例えば、表示制御基板80に接続されたテスト用のパーソナルコンピュータに制御状態等を示すデータを出力するようにし、例えばVA出力端子に現れるPWM波形などのテストの結果を示すデータを、そのパーソナルコンピュータの表示画面に表示するようにすればよい(他のテストにおいても同じ)。
【0128】
テストコマンドCF04(H)は、スイッチング回路123Bに対して所定のデューティ比でスイッチング信号を出力することを指定する制御コマンドである。表示制御手段は、テストコマンドCF04(H)を受信すると、スイッチング回路123Bに対して、デューティ比を76%に調整してスイッチング信号を出力する。デューティ比が76%に調整されたスイッチング信号が出力されているときに、VB出力端子(図4参照)に現れる電圧を確認することで、スイッチング信号のデューティ比に応じた実行電圧が正常に供給されているか否かを判定することができる。
【0129】
テストコマンドCF08(H)は、ドラムセンサ120A,120Bの検出にもとづくドラムランプ114A,114Bの点灯処理を指定する制御コマンドである。表示制御手段は、テストコマンドCF08(H)を受信すると、ドラムセンサ120A,120Bからの検出信号などにもとづいて回転ドラム115A,115Bの動作位置が基準位置となっているか否かを判定し、基準位置となったときに回転ドラム115A,115Bの内部に配されている全てのドラムランプを点灯する。ここでは、ドラムランプとしての白色ルナライトを点灯させる。なお、回転ドラム115A,115Bの動作位置を判定し、ドラムランプ114A,114Bのうちの遊技者に視認可能となっている特別図柄を照らすために設けられているドラムランプを点灯するようにしてもよい。この例では、ドラムモータ113A,113Bが回転ドラム115A,115Bに設けられているので、回転ドラム115A,115Bの動作位置が基準位置であるときには、ドラムモータ113A,113Bも所定の基準位置に位置していることになる。
【0130】
テストコマンドCF10(H)は、ドラムランプ114A,114Bの点灯処理を指定する制御コマンドである。表示制御手段は、テストコマンドCF10(H)を受信すると、左側の回転ドラム115Aに設置されているドラムランプ114Aを構成する4つの白色ルナライトと3つの赤色ルナライト、右側の回転ドラム115Bに設置されているドラムランプ114Bを構成する4つの白色ルナライトと3つの赤色ルナライト、および普通図柄表示装置10を、所定の順番で10ms間隔で点灯させる処理を実行する。
【0131】
テストコマンドCF11(H)は、ドラム表示部150に所定の特別図柄を表示させることを指示するための制御コマンドである。表示制御手段は、テストコマンドCF11(H)を受信すると、左右図柄の変動を開始して、初期化変動として各回転ドラム115A,115Bを1回転以上回転させたあと、所定の停止位置に特別図柄「1」が位置するタイミングで回転ドラム115Aを停止させるとともに、所定の停止位置に特別図柄「8」が位置するタイミングで回転ドラム115Bを停止させる。
【0132】
テストコマンドCF12(H)は、ドラムランプ114A,114Bの点灯処理を指定する制御コマンドである。表示制御手段は、テストコマンドCF10(H)を受信すると、左側の回転ドラム115Aに設置されているドラムランプ114Aを構成する4つの白色ルナライトと3つの赤色ルナライト、右側の回転ドラム115Bに設置されているドラムランプ114Bを構成する4つの白色ルナライトと3つの赤色ルナライトを、所定の順番で500ms間隔で点灯させる処理を実行する。
【0133】
図17は、テストの実行の際にテストコマンド出力装置200からランプ制御基板35に送出される動作確認用のランプ制御コマンド(テストコマンド)の内容の一例を示す説明図である。この例では、テストコマンド1〜6が用意されている。ランプ制御基板35の発光体制御手段は、テストコマンド出力装置200からのテストコマンド1〜6のいずれかを受信すると、図17に示す内容欄に記載された処理を行う。
【0134】
図17に示す例において、テストコマンドCF00(H)は、4個の発光体により構成される普通図柄始動記憶表示器41を、1個ずつ順番に例えば500ms間隔で点灯させることを指示するための制御コマンドである。また、テストコマンドCF00(H)は、装飾ランプ25を、左、右、左、・・・、の順番に、例えば500ms間隔で点灯させることを指示するための制御コマンドでもある。さらに、テストコマンドCF00(H)は、遊技領域7に設けられているフルカラーLED(図示せず)を、白、赤、緑、青、消灯、白、・・・、の順番に、例えば500ms間隔で点灯させることを指示するための制御コマンドでもある。テストコマンドCF01(H)は、テストコマンドCF00(H)に応じた処理を250ms間隔で実行させることを指示するための制御コマンドである。
【0135】
テストコマンドCF02(H)は、天枠ランプ28aなどのガラス扉枠2に設けられている各種のランプやLEDを全て点灯させることを指示するための制御コマンドである。また、装飾ランプ25などの遊技盤6に設けられている各種のランプやLEDを全て点灯させることを指示するための制御コマンドでもある。
【0136】
テストコマンドAA7F(H)は、全ランプを点灯、消灯、フルカラーLEDを白点灯、消灯、フルカラーLEDを除く全LEDを点灯、消灯、全ランプを点灯、・・・、の順番に、例えば500ms間隔で点灯させることを指示するための制御コマンドである。
【0137】
テストコマンドAA55(H)は、右特賞中ランプ28c、上特賞中ランプ28a、左特賞中ランプ28b、右特賞中ランプ28c、・・・、の順番に、例えば500ms間隔で点灯させることを指示するためのランプ制御コマンドである。
【0138】
テストコマンドCD00(H)は、遊技状態LED、球切れランプ52および賞球ランプ51を除く他の全てのランプおよびLEDを消灯することを指示するための制御コマンドである。
【0139】
図18は、テストの実行の際にテストコマンド出力装置200から音制御基板70に送出される動作確認用の音制御コマンド(テストコマンド)の内容の一例を示す説明図である。この例では、テストコマンド1〜42が用意されている。音制御基板70の音制御手段は、テストコマンド出力装置200からのテストコマンド1〜42のいずれかを受信すると、図18に示す内容欄に記載された処理を行う。
【0140】
図18に示す例において、テストコマンドCD00(H)は、テストデータ(無音のデータ)を出力することを指示するための制御コマンドである。
【0141】
テストコマンドCF00(H)は、SSG(ソフトウェアコントロールド・サウンド・ジェネレータ:曲のデータを制御する装置)テスト音を例えば250msの間音声出力させ、その250ms経過後に次のコマンド(ここではCF01(H))を受信していなければ、音声合成IC(曲のデータであるSSGと、声などのデータを制御するPCM音源とで構成される回路)をリセットさせることを指示するための制御コマンドである。テストコマンドCF01(H)、CF02(H)、CF04(H)、CF08(H)、CF10(H)、CF20(H)、CF40(H)は、それぞれ、図18に示すように、上記のテストコマンドCF00(H)と同様の指示を与えるための制御コマンドである。テストコマンドCF70(H)は、250ms毎に左側のスピーカ27と右側のスピーカ27とを切り換えて、左右のスピーカ27から交互にSSGテスト音を出力させることを指示するための制御コマンドである。音声出力を行うスピーカの切り替えは、定位の切り換えを行うパンポット(PAN)を切り換えることによって行われる。従って、パンポットを右に設定すれば右側のスピーカ27から音声出力され、パンポットを左に設定すれば左側のスピーカ27から音声出力される。この実施の形態では、SSGテスト音を出力させることを指示するテストコマンドは、パンポットを左右交互に設定して定位を順次切り換えるようにしている。従って、音制御基板70に搭載されている音制御用CPUは、テストコマンド2〜テストコマンド10を順次(250ms以内の間隔で)受信すると、SSGテスト音を左右のスピーカ27から交互に出力することとなる。従って、動作確認を行う作業者は、テストコマンドが順次出力されて動作内容が切り換わったことを確認することができる。
【0142】
テストコマンド2〜テストコマンド9は、コマンドを入力するためのピンの断線確認を行うためにも用いられる。例えば、テストコマンド1に対応する動作がなされない場合には、1番目のピン(最下位ビットのデータを送信するために用いられているピン)の断線が発生していると推測できる。また、例えば、テストコマンド8に対応する動作がなされない場合には、7番目のピン(最下位ビットから上位7番目に位置するビットのデータを送信するために用いられている)の断線が発生していると推測できる。従って、適正なコマンド受信ができる状態にあるか否かの確認をすることが可能となる。テストコマンド9をピンの断線確認のために用いないのは、8番目ビットの断線時は1バイト目のMODEデータが正常に受信できないため動作不能となり、テストを行うまでもなく断線確認をすることが可能であるからである。なお、音制御基板70についてだけでなく、表示制御基板80、ランプ制御基板35、払出制御基板37についても、同様の手段によってテストコマンドを用いてピンの断線確認を行うようにしてもよい。
【0143】
また、図18に示す例において、テストコマンドCE01(H)〜CE1F(H)は、曲ナンバーデータを出力することを指示するための制御コマンドである。曲ナンバーは、本例では31種類用意されており、これらの曲を組み合せることで、特別図柄変動中や大当り中などに出力される曲が作成される。このようにすれば、遊技中に用いるコマンド全てを確認することなく、全てのパターンが正常に出力されるか否か確認することができる。また、基本形態の表示や点灯制御を組み合せて制御するようにしている場合には、表示制御手段やランプ制御手段において上記のような検査を適用するようにしてもよい。この実施の形態では、演出に用いられる各音声の元となる音声を出力し、基本となる各パターンの音声が正常に出力されるか否かの確認をすることが可能となる。
【0144】
次に、電気部品制御手段におけるコマンド受信処理等を説明する。ここでは、表示制御手段おけるコマンド受信処理等について説明するが、他のサブ基板においても同様にコマンド受信処理等が実行される。
【0145】
図19は、表示制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域をクリアする等の初期値設定処理が行われる(ステップS701)。その後、この実施の形態では、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。なお、ループ内では所定の乱数を発生するためのカウンタを更新する処理も行われる(ステップS710)。この例では、タイマ割込が発生すると、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、表示制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の可変表示制御処理を実行する(ステップS704〜S708)。
【0146】
なお、この実施の形態では、タイマ割込は2ms毎にかかるとする。すなわち、可変表示制御処理は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な可変表示制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で可変表示制御処理を実行してもよい。
【0147】
可変表示制御処理において、表示制御用CPU101は、まず、ドラムセンサ120A,120Bがオンしたか否か判定するセンサ処理を行う(ステップS704)。さらに、受信した表示制御コマンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS705)。次いで、表示制御用CPU101は、ドラムモータ113A,113Bに対して駆動信号を出力し、所定の回転数分ドラムモータ113A,113Bを回転させるモータ制御処理を行う(ステップS706)。
【0148】
この実施の形態では、ドラムモータ113A,113Bの駆動方式として1−2相励磁方式が用いられる。従って、具体的には、モータ制御処理(ステップS706)において、基準励磁パターンを含む8種類の励磁パターンデータが繰り返しドラムモータ113A,113Bに出力される。また、この例では、回転ドラム115A,115Bは、240ステップ(1図柄あたり12ステップ)の励磁パターンが与えられると1回転する。従って、1回転するうちに、240/8=30の基準励磁パターンが各ドラムモータ113A,113Bに与えられる。また、表示制御用CPU101は、12ステップの励磁パターンが出力されると、1図柄分回転したと認識することができる。
【0149】
表示制御手段のRAMには、例えば、左右図柄の現在表示図柄を示すデータエリアが用意される。そして、モータ制御処理において、12ステップの励磁パターンが出力されると、現在表示図柄を示すデータが+1される。ドラムセンサ120A,120Bの検出信号がオンした時点で、現在表示図柄を示すデータには、その時点で表示される図柄に対応したデータが設定される。すなわち、初期化される。そして、12ステップの励磁パターンが出力される毎に、現在表示図柄を示すデータが1図柄分ずつ更新される。
【0150】
次いで表示制御用CPU101は、表示制御プロセス処理を行う(ステップS708)。表示制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。表示制御プロセス処理では、ドラム表示部150に表示される左右図柄の可変表示制御、液晶表示部151に表示される中図柄の可変表示制御、および液晶表示部151に表示される背景などの他の表示の制御が実行される。その後、ステップS710に戻る。
【0151】
次に、主基板31からの表示制御コマンド受信処理について説明する。図20は、主基板31から受信した表示制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リングバッファ形式でないバッファ形式としてもよい。この場合、表示制御手段、音制御手段、ランプ制御手段は、変動パターンなどの格納領域に格納される最新のコマンドにもとづき制御される。これにより、主基板31からの指示に迅速に対応することができる。
【0152】
図21は、割込処理による表示制御コマンド受信処理を示すフローチャートである。主基板31からの表示制御用のINT信号は表示制御用CPU101の割込端子に入力されている。例えば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、表示制御用CPU101において割込がかかる。そして、図21に示す表示制御コマンドの受信処理が開始される。
【0153】
表示制御コマンドの受信処理において、表示制御用CPU101は、まず、各レジスタをスタックに退避する(ステップS670)。なお、割込が発生すると表示制御用CPU101は自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、ステップS670の処理の実行前に割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当てられている入力ポートからデータを読み込む(ステップS671)。そして、2バイト構成の表示制御コマンドのうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS672)。
【0154】
1バイト目であるか否かは、受信したコマンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認される。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成である表示制御コマンドのうちのMODEデータ(1バイト目)のはずである(図8参照)。そこで、表示制御用CPU101は、先頭ビットが「1」であれば、有効な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する(ステップS673)。
【0155】
表示制御コマンドのうちの1バイト目でなければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ステップS674)。既に受信したか否かは、受信バッファ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定されているか否かによって確認される。
【0156】
1バイト目を既に受信している場合には、受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンドを、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステップS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイト構成である表示制御コマンドのうちのEXTデータ(2バイト目)のはずである(図8参照)。なお、ステップS674における確認結果が1バイト目を既に受信したである場合には、2バイト目として受信したデータのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了する。
【0157】
ステップS675において、2バイト目のコマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウンタに2を加算する(ステップS676)。そして、コマンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステップS677)、12以上であればコマンド受信個数カウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退避されていたレジスタを復帰し(ステップS679)、割込許可に設定する(ステップS680)。
【0158】
表示制御コマンドは2バイト構成であって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受信側において直ちに検出できる。よって、上述したように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定することができる。なお、このことは、払出制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドについても同様である。
【0159】
図22は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31からの表示制御コマンドや、テストコマンド出力装置200からのテストコマンドは、受信されると受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されているコマンドの内容が確認される。
【0160】
コマンド解析処理において、表示制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS681)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、表示制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS682)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0161】
読み出した受信コマンドが左図柄指定コマンドであれば(ステップS683)、そのコマンドのEXTデータを左停止図柄格納エリアに格納し(ステップS684)、対応する有効フラグをセットする(ステップS685)。なお、左図柄指定コマンドであるか否かは、2バイトの表示制御コマンドのうちの1バイト目(MODEデータ)によって直ちに認識できる。
【0162】
読み出した受信コマンドが中図柄指定コマンドであれば(ステップS686)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを中停止図柄格納エリアに格納し(ステップS687)、対応する有効フラグをセットする(ステップS688)。読み出した受信コマンドが右図柄指定コマンドであれば(ステップS689)、そのコマンドのEXTデータを右停止図柄格納エリアに格納し(ステップS690)、対応する有効フラグをセットする(ステップS691)。なお、左中右停止図柄格納エリアは、表示制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
【0163】
読み出した受信コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS692)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターン格納エリアに格納し(ステップS693)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS694)。なお、変動パターン格納エリアは、表示制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
【0164】
読み出した受信コマンドがテストコマンドであれば(ステップS695)、表示制御用CPU101は、テストコマンド受信フラグをセットするとともに、受信したテストコマンドに対応した内容のテスト処理(図16参照)を実行するためのフラグやテーブルをセットする(ステップS696)。なお、テスト処理を実行するために用いられるフラグやテーブルは、表示制御基板80が備える例えばRAMの所定の領域に保存される。そして、ステップS682にて読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンドである場合には、遊技機で使用される制御コマンドとしてあらかじめ定義付けられているコマンドであれば、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS697)。定義付けられているコマンドでなければ、受信した制御コマンドにもとづく処理を実行することなく、受信した制御コマンドを構成するデータを廃棄する。
【0165】
図23は、図19に示されたメイン処理における表示制御プロセス処理(ステップS708)を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S805のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0166】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か、およびテストコマンドを受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグがセットされたか否か、テストコマンドが受信されたことを示すフラグがセットされたか否か確認する。変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグは、受信コマンドバッファに格納された受信コマンドが、変動パターンコマンドである場合にセットされる(ステップS694参照)。変動パターンコマンドを受信していることを確認したら、変動パターン受信フラグをリセットし、表示制御プロセスフラグの値を全図柄変動開始処理に応じた値にする。また、テストコマンドが受信されたことを示すフラグは、受信コマンドバッファに格納された受信コマンドが、テストコマンドである場合にセットされる(ステップS696参照)。テストコマンドを受信していることを確認したら、テストコマンド受信フラグをリセットし、表示制御プロセスフラグの値をテスト処理に応じた値にする。
【0167】
全図柄変動開始処理(ステップS801):左右中図柄の変動が開始されるように制御する。すなわち、ドラムモータの駆動を開始して回転ドラム115A,115Bの回転を開始させるとともに、LCD82にて中図柄の変動表示を開始する。また、図柄の変動パターンに応じたプロセスデータを選択したり、ドラムランプ114A,114Bのランプ点灯パターンを決定する。処理を終えると、表示制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする。
【0168】
なお、プロセスデータには、プロセスタイマとドラム表示部150での速度を示すデータと液晶表示部151での可変表示内容とが一組のデータとされ、複数組のデータが設定されている。それぞれのデータは、1つの変動パターンを構成する各期間と、その期間におけるドラムモータ回転速度すなわち変動速度と、その期間におけるLCD82での可変表示内容とを示す。従って、各プロセスタイマのタイムアウト時点は、ドラムモータ113A,113Bの速度切替タイミング(停止タイミングを含む)であったり、液晶表示部151での表示内容の切替タイミングであったりする。表示制御手段におけるROMに、上記のようなプロセスデータが、各変動パターンに応じて設定されている。そして、表示制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドが示す変動パターンに応じたプロセスデータを選択し、選択したプロセスデータに設定されているプロセスタイマを順次設定する。すなわち、一のプロセスタイマがタイムアウトしたら、次のプロセスタイマをセットする。また、あるプロセスタイマが作動しているときには、モータ制御処理において、そのプロセスタイマに対応した速度を示すデータにもとづいて図柄の変動速度が制御される。すなわち、モータ制御処理にて、モータ駆動回路111から、セットされている回転速度を示すデータに応じた周波数で、ドラムモータ113A,113Bに励磁パターン(所定のパルス波形)が出力される。
【0169】
図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度やLCD82での可変表示内容)の切替タイミングを制御する。具体的には、セットされているプロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する。そして、プロセスタイマがタイムアウトする毎に、次のプロセスタイマをセットする。また、変動時間の終了を監視する。具体的には、確定コマンドを受信したか否か確認する。確定コマンドを受信していれば、停止図柄メモリエリアに格納されている左右の停止図柄を示すデータをロードする。そして、停止図柄を表示した状態で回転ドラムの回転を停止するまでにドラムモータに与えられるべきパルスステップ数を算出する。なお、算出されたステップ数は所定のワークエリアにセットされ、モータ制御処理にて、セットされたステップ数に応じた数の励磁パターンがドラムモータに出力される。処理を終えると、表示制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に応じた値にする。
【0170】
全図柄停止待ち設定処理(ステップS803):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示制御コマンド(確定コマンド)を受信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。処理を終えると、大当りとなる場合には表示制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に応じた値とし、はずれとなった場合には変動パターンコマンド受信待ち処理に応じた値とする。
【0171】
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、ドラムランプ151A〜151Cを用いて、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0172】
テスト処理(動作確認処理:ステップS805):受信したテストコマンドに対応した内容(図16参照)の処理を実行する。例えば、テストコマンド5を受信していた場合には、表示制御手段は、出力ポート110から、信号線LP4のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号左φ4)、信号線LP3のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号左φ3)、信号線LP2のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号左φ2)、信号線LP1のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号左φ1)、信号線RP4のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号右φ4)、信号線RP3のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号左右φ3)、信号線RP2のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号右φ2)、信号線RP1のみを用いたモータ駆動信号(励磁信号右φ1)、の順番に、100ms間隔で出力する。テストコマンド5にもとづく処理は、ループしないとあらかじめ決定されているので、上記のモータ駆動信号の出力処理を1順すると、テスト処理を終了する。なお、ループ処理を行うと定められているテストコマンド(例えばテストコマンド11)にもとづくテスト処理を実行する場合には、例えば、1順の処理を終えたあとに受信コマンドがあるか否かを監視し、何らかの制御コマンドを受信したときにテスト処理を終了する。また、ランプを点灯状態とするなど、テスト処理において何らかの制御状態を保持するテスト処理(例えばテストコマンド6にもとづくテスト処理)を実行する場合には、例えば、所定期間の処理を終えたあとに受信コマンドがあるか否かを監視し、何らかの制御コマンドを受信したときにテスト処理を終了する。テスト処理を終了すると、表示制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理に応じた値とする。
【0173】
上記のようにしてテスト処理を実行する構成としたことで、作業者は、表示制御基板80が制御する可変表示装置9などの各種の電気部品が正常に動作するか否か確認する場合に、テスト用の基板に差し替えることなく、テストコマンド出力装置200から対応するテストコマンドを送出させるだけで、迅速に確認作業を行うことができるようになる。
【0174】
上記の各実施の形態では、テスト処理について表示制御手段について説明したが、払出制御手段、ランプ制御手段、音制御手段などの他の制御手段においても同様の処理を実行する。
【0175】
ランプ制御基板35では、ランプ制御手段が実行するメイン処理(表示制御手段と同様の処理内容であるが、表示に関する制御ではなく、表示制御手段が制御するランプやLED以外のランプやLEDに関する制御が実行される)の中でテスト処理が実行される。すなわち、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御用CPUは、確定コマンドバッファ領域中に受信コマンドがあるか否かの確認を行い、受信コマンドがあれば受信したランプ制御コマンドがテストコマンドであるか否かの確認を行う。受信したランプ制御コマンドがテストコマンドであれば、テストコマンドで指示された内容の制御を実行する。つまり、ランプ制御用CPUは、テストコマンドが指定する動作内容(図17参照)を実行するための制御を行う。
【0176】
上記のように、確認する動作内容に関わるテストコマンドを作業者が選択し、ランプ制御基板35に所定の動作を実行させてランプやLEDの動作確認を行う構成としたことで、作業者は、ランプ制御基板35が制御するランプやLEDが正常に点灯するか否か確認する場合に、テスト用の基板に差し替えることなく、テストコマンド出力装置200から対応するテストコマンドを送出させるだけで、動作の確認を行うことができる。よって、出荷時などにおいて迅速に確認作業を行うことができるようになる。
【0177】
音制御基板70では、音制御手段が実行するメイン処理(表示制御手段と同様の処理内容であるが、表示に関する制御ではなく音出力に関する制御が実行される)の中でテスト処理が実行される。すなわち、音制御基板70に搭載されている音制御用CPUは、確定コマンドバッファ領域中に受信コマンドがあるか否かの確認を行い、受信コマンドがあれば受信した音制御コマンドがテストコマンドであるか否かの確認を行う。受信した音制御コマンドがテストコマンドであれば、テストコマンドで指示された内容の制御を実行する。つまり、音制御用CPUは、テストコマンドが指定する動作内容(図18参照)を実行するための制御を行う。
【0178】
上記のように、確認する動作内容に関わるテストコマンドを作業者が選択して、音制御基板70に所定の動作を実行させて音声出力に関する動作確認を行う構成としたことで、作業者は、音制御基板70が制御するスピーカ27から正常に音声が出力されるか否か確認する場合に、テスト用の基板に差し替えることなく、テストコマンド出力装置200から対応するテストコマンドを送出させるだけで、動作の確認を行うことができる。よって、出荷時などにおいて迅速に音声出力動作に関する確認作業を行うことができるようになる。
【0179】
以上に説明したように、上記の各実施の形態では、図24に示すように、遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段56aと、遊技制御手段56aが遊技の進行に応じて送信する制御コマンドにもとづいて、遊技機に設けられたステッピングモータ(例えばドラムモータ113A)113の動作制御を行う駆動制御手段(例えばモータ駆動回路111および表示制御用CPU101を含む表示制御手段)101aとを備え、駆動制御手段101aは、制御コマンドとは別個に定められたテストコマンドの受信に応じて、テスト時のステッピングモータの駆動制御を行うためのテスト処理(例えばステップS805)を実行することを特徴とする。
【0180】
以上説明したように、テストコマンド出力装置200からのテストコマンドに応じて、表示制御基板80、ランプ制御基板35および音制御基板70において、テスト処理を実行する構成としたことで、テスト用の基板に差し替えることなく、遊技にて使用される各基板80,35,70によって動作確認を行うことができる。従って、動作確認の作業負担を軽減することができる。
【0181】
上述したように、表示制御手段が、主基板31からの制御コマンドとは異なるテストコマンドの受信に応じてテスト処理を実行し、ドラムモータ113A,113Bが正常に動作するか否かを確認するための処理を行うようにしたので、遊技において用いられる表示制御手段を用いて動作確認を行うことができ、動作確認用の表示制御手段によることなくドラムモータ113A,113Bが正常に動作するか否かを確認することができる。よって、ドラムモータ113A,113Bのテストを行う際に、遊技において用いられる表示制御基板80からテスト処理を実行するためのテスト用の制御基板に差し替える必要がなくなり、ドラムモータ113A,113Bのテストを行うための作業負担を軽減することができる。
【0182】
また、上述したように、表示制御手段が、複数の信号線を用いてモータ駆動信号を出力することでドラムモータ113A,113Bの制御を実行し、テスト処理にて、テストコマンド(図16に示したテストコマンド5)の受信に応じて、複数の信号線のそれぞれに別個にモータ駆動信号を出力するようにしたので、テスト処理にもとづくドラムモータ113A,113Bの動作状態にもとづいてモータ駆動信号を出力するための信号線が断線していないかを確認することができる。
【0183】
また、上述したように、ドラムモータ113A,113Bの動作制御を行う際には、ドラムモータ113A,113Bの駆動状態に応じて、スイッチング信号のデューティ比を変化させることで、ドラムモータ113A,113Bに印加される電圧(VA出力端子に現れる電圧、VB出力端子に現れる電圧)のデューティ比を変化させ、回転ドラム115A,115Bの回転速度を調整する制御を実行し、テスト処理は、印加された実効電圧にもとづき所定のデューティ比(例えばデューティ比76%)でモータ駆動信号を出力する処理を含む構成としたので、ステッピングモータを所定の駆動状態で駆動させるための電力が正常に供給されているか否かを確認することができる。
【0184】
また、上述したように、テスト処理にて、テストコマンド(図16に示したテストコマンド8)の受信に応じて、回転ドラム115A,115Bの動作位置を検出するためのドラムセンサ120A,120Bの検出状態にもとづいて、回転ドラム115A,115Bにて所定の報知を行う構成とされているので、ドラムセンサ120A,120Bなどの回転ドラム115A,115Bの動作位置を正常に検出することができているかを確認することができる。
【0185】
なお、所定の報知は、上記の例では、回転ドラム115A,115Bに配されている特別図柄を内面側から照射するドラムランプ114A,114Bを用いて、回転ドラム115A,115Bの動作位置が基準位置となったときに全ドラムランプを点灯させることで行われる構成とされている。従って、テスト処理によって、回転ドラム115A,115Bの基準位置を正確に検出することができているかを確認することができる。なお、所定の報知が、回転ドラム115A,115Bに配されている特別図柄を内面側から照射するドラムランプ114A,114Bを用いて、遊技者に視認可能な状態となっている特別図柄を順次照射することで行われるようにしてもよい。このように構成すれば、テスト処理によって、ドラムランプ114A,114Bによる報知が正常になされているかを確認することができる。
【0186】
また、上述したように、テスト処理にて、テストコマンド(図16に示したテストコマンド10,16)の受信に応じて、回転ドラム115A,115Bに配されている特別図柄のうちの特定の特別図柄が、所定の停止位置で停止するように、回転ドラム115A,115Bの回転動作を停止させる処理を行うようにしたので、回転ドラム115A,115Bが適正に取り付けられているか否かを確認することができる。なお、例えば、上述した左中右図柄を大当りなどの判定結果に影響を及ぼさない飾り図柄として用い、特別図柄を別個に用意するようにした場合などにおいて、表示制御手段が回転ドラム115A,115Bに配されている図柄の停止図柄を独自に決定することにした場合には、図柄指定コマンドなどによっては停止表示させようとした図柄で適正に停止されているか否かを判定することはできない。しかし、表示制御手段が独自に停止図柄を決定するような場合であっても、上記のようなテストコマンドを用いることによって、停止させようとした図柄で正確に停止させることができるか否かを判定することができるようになる。
【0187】
なお、上記の各実施の形態では、動作確認を行うときに、テストコマンド出力装置200を動作確認の対象となる各サブ基板に接続するようにしていたが、主基板31がテストコマンドを送信する機能を備える構成とされていてもよい。この場合、主基板31は、例えば、電源投入時に動作確認モードとなり、テストコマンドを順番に出力したあとに、遊技制御モードへ移行するようにすればよい。また、主基板31に切替スイッチを設け、動作確認モードに切り替えた場合に、テストコマンドを順番に出力するようにしてもよい。
【0188】
また、表示制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板35などの各基板にテストプログラムを搭載させるとともに操作スイッチを設ける構成としてもよい。この場合、表示制御基板80では、操作スイッチを操作して動作確認モードとすると、テストモード用のプログラムを実行して例えばドラムモータ113A,113Bの制御などが順番に行われる。また、音制御基板70やランプ制御基板35では、操作スイッチを操作して動作確認モードとすると、テストモード用のプログラムを実行して例えば発光体の点灯や音の出力が順次行われる。
【0189】
また、上述した各実施の形態では、表示制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板35の各基板を別の基板で構成していたが、例えば任意の組合せ(例えば、音制御基板70とランプ制御基板35)によって1つの基板を構成するようにしてもよく、また上記3つの基板を1つの基板で構成するようにしてもよい。さらに、演出制御基板のうちのいずれかを介して、主基板と他の演出制御基板とが制御コマンドのやりとりをするようにしてもよい。例えば、主基板31からは表示制御基板80のみに制御コマンドが送信され、必要に応じて表示制御基板80から音制御起案70やランプ制御基板35に制御コマンドが送信される構成としてもよい。
【0190】
また、上述した各実施の形態では、可変表示装置9が、液晶表示部151と、ドラム表示部150とで構成されるようにしていたが、全てドラム表示部で構成されていてもよく、少なくとも一部にドラム表示部150が含まれているものであれば、どのように構成されていてもよい。例えば、ドラム表示部が、右図柄の表示エリアのみの表示を行う場合や、右および中の表示エリアのみの表示を行う場合などが考えられる。
【0191】
また、上述した各実施の形態では、ドラムモータ113A,113Bを駆動部材の例として説明していたが、発射制御基板91によって制御される駆動モータ94や、球払出装置97に用いられている駆動モータなどの、遊技機に用いられる他のステッピングモータとしてもよく、そのようなステッピングモータの動作確認を行うようにしてもよい。また、遊技機に設けられる役物を動作させるための駆動モータが用いられている場合には、そのようなステッピングモータの動作確認を行うようにしてもよい。
【0192】
なお、上述した実施の形態においては、各サブ基板において、テストコマンドを受信したときにテストモードになり、テスト処理に必要な処理以外の処理は実行されない。テスト処理が終了すると、テストモードが解除され、通常の演出が可能な状態となる。なお、テストコマンド出力装置200がサブ基板80,35,70に接続されるとテストモードになるようにしてもよい。
【0193】
上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0194】
また、遊技媒体が遊技球であるパチンコ遊技機に限られず、スロット機等においても本発明を適用することができる。図25はスロット機を正面からみた正面図である。図25に示すように、スロット機500において、中央付近に、パチンコ遊技機1の遊技盤に相当する遊技パネル501が着脱可能に取り付けられている。また、遊技パネル501の中央付近には、複数種類の図柄が可変表示される可変表示領域502が設けられている。可変表示領域502の左側には、1枚賭けランプ503、2枚賭けランプ504および3枚賭けランプ505が設けられている。また、可変表示領域502の右側には、ゲームオーバーランプ506、リプレイランプ507、ウェイトランプ508、スタートランプ509およびメダル投入指示ランプ510が設けられている。
【0195】
可変表示領域502の下部には、7セグメントLEDによるクレジット表示器511、7セグメントLEDによるゲーム回数表示器512および7セグメントLEDによるペイアウト表示器513が設けられている。この実施の形態では、可変表示領域502には、「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示エリアがあり、各図柄表示エリアに対応してそれぞれ図柄表示リール514a,514b,514cが設けられている。各図柄表示リール514a,514b,514cは、それぞれ、ステッピングモータによって構成されるリールモータの駆動によって回転動作を行う。
【0196】
遊技パネル501の下部には、遊技者が各種の操作を行うための各種入力スイッチなどが配される操作テーブル520が設けられている。操作テーブル520の奥側には、コインを1枚ずつBETする(賭ける)ためのBETスイッチ521、1ゲームで賭けることのできる最高枚数(例えば3枚)ずつコインをBETするためのMAXBETスイッチ522、精算スイッチ523、およびコイン投入口524が設けられている。コイン投入口524に投入されたコインは、投入コインセンサ(図示せず)によって検知される。この例では、コイン投入口524からコインが投入される毎に、例えば50枚を上限として、クレジット表示器511に表示される数値を1つずつ増やす。そして、BETスイッチ521が押下されてコインが1枚BETされる毎にクレジット表示器511に表示される数値を1減らす。また、MAXBETスイッチ522が押下されてコインが3枚BETされる毎にクレジット表示器511に表示される数値を3減らす。
【0197】
操作テーブル520の手前側には、スタートスイッチ525、左リールストップスイッチ526a、中リールストップスイッチ526b、右リールストップスイッチ526cおよびコイン詰まり解消スイッチ527が設けられている。操作テーブル520の手前左右には、それぞれランプ528a,528bが設けられている。操作テーブル520の下部には、着脱可能に取付けられているタイトルパネル530が設けられている。タイトルパネル530には、スロット機の機種名称などが描かれる。タイトルパネル530の下部には、効果音などを出力するスピーカ531が設けられている。また、タイトルパネル530の下部には、内部記憶可能な数量(例えば50個)を越えたコインを貯留するコイン貯留皿532が設けられている。
【0198】
遊技パネル501の上部には、着脱可能に取付けられているパネル540が設けられている。パネル540には、飾り図柄を可変表示するためのドラム表示装置541が設けられている。ドラム表示装置541は、例えば「0」〜「9」の10種類の飾り図柄がそれぞれ配された3つの回転ドラムを備えている。各回転ドラムは、上述したパチンコ遊技機と同様に、それぞれ、ステッピングモータによって構成されるドラムモータの駆動によって回転動作を行う。例えば、入賞発生時に、可変表示を開始したあと「7」が3つ揃った表示結果をドラム表示装置541に表示することで、後述する当選フラグが設定されていることを遊技者に報知する。パネル540の上部には、各種情報を報知するためのランプ542,543,544が設けられている。また、パネル540の外側の左右には、効果音を発する2つのスピーカ545a,545bが設けられている。さらに、遊技パネル501の外側周辺には、遊技効果ランプ550,551,552,553が設けられている。
【0199】
このようなスロット機において、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、表示、音、発光体を制御するサブ基板とが備えられ、制御コマンドによって遊技制御手段から各種の制御指示がなされる構成とされている場合には、上述した各実施の形態と同様の構成によって、テストコマンド出力装置から各サブ基板にテストコマンドを出力するようにし、遊技演出を行うために設けられているドラム表示装置541などの可変表示装置の表示状態、ランプやLEDなどの発光体の発光状態、スピーカなどの音声出力手段の音声出力状態などについての検査を行うことが可能となる。例えば、ドラム表示装置541のドラムモータが正常に動作するか否か、各図柄表示リール514a,514b,514cを回転動作させるためのステッピングモータが正常に動作するか否かなどを、サブ基板をテスト用の基板に差し替えることなく、テストコマンドを用いることで容易に確認することができる。
【0200】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技制御手段が遊技の進行に応じて送信する制御コマンドにもとづいて、遊技機に設けられたステッピングモータの動作制御を行う駆動制御手段とを備え、駆動制御手段が、制御コマンドとは別個に定められたテストコマンドの受信に応じて、テスト時のステッピングモータの駆動制御を行うためのテスト処理を実行することを特徴とするので、遊技において用いられる駆動制御手段を用いてテスト処理を実行することができ、テスト処理用の駆動制御手段によることなくステッピングモータが正常に動作するか否かを確認することができるという効果を有する。
【0201】
請求項2記載の発明では、駆動制御手段が、複数の信号線を用いて駆動信号を出力することでステッピングモータの動作制御を実行し、テスト処理は、複数の信号線のそれぞれに順番に信号出力する処理を含む構成としたので、駆動信号を出力するための信号線が断線していないかを確認することができる。
【0202】
請求項3記載の発明では、駆動制御手段が、制御コマンドにもとづいてステッピングモータの動作制御を行う際には、ステッピングモータの駆動状態に応じて、デューティ比を変化させて駆動信号を出力する制御を実行し、テスト処理は、所定のデューティ比で駆動信号を出力する処理を含む構成としたので、ステッピングモータを所定の駆動状態で駆動させるための電力が正常に供給されているか否かを確認することができる。
【0203】
請求項4記載の発明では、ステッピングモータのあらかじめ定められた基準位置を検出する位置検出手段を含み、テスト処理は、位置検出手段による検出にもとづいて所定の報知を行う処理を含む構成とされているので、位置検出手段が正常に作動しているか否かを確認することができる。
【0204】
請求項5記載の発明では、ステッピングモータは、識別情報を可変表示可能な可変表示装置を構成する複数の識別情報が外面側に配された光を透過可能な可変表示部材の回転駆動を行うために用いられ、所定の報知は、可変表示部材に配されている識別情報を内面側から照射する発光体を用いて実行されるように構成されているので、発光体による報知によって位置検出手段が正常に作動しているか否かを確認することができる。
【0205】
請求項6記載の発明では、ステッピングモータは、識別情報を可変表示可能な可変表示装置を構成する複数の識別情報が外面側に配された可変表示部材の回転駆動を行うために用いられ、テスト処理は、可変表示部材に配されている複数の識別情報のうちの特定の識別情報が所定の停止位置で停止するように、可変表示部材の動作を停止させる処理を含むように構成されているので、可変表示部材の回転駆動を行うためステッピングモータが正常に動作するか否かを確認することができるとともに、可変表示部材が適正に取り付けられているか否かを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】遊技制御基板(主基板)の回路構成を示すブロック図である。
【図3】表示制御基板内の回路構成を示すブロック図である。
【図4】表示制御基板におけるドラムモータの駆動に関する部分の一構成例を示すブロック図である。
【図5】主基板におけるCPUが実行するメイン処理の例を示すフローチャートである。
【図6】2msタイマ割込処理の例を示すフローチャートである。
【図7】コマンド送信テーブル等の一構成例を示す説明図である。
【図8】制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説明図である。
【図9】制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図10】表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図11】ランプ制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図12】音制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図13】コマンドセット処理の処理例を示すフローチャートである。
【図14】コマンド送信処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図15】試験時におけるパーソナルコンピュータと表示制御基板との接続状態の一例を示すブロック図である。
【図16】表示制御基板に送信されるテストコマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図17】ランプ制御基板に送信されるテストコマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図18】音制御基板に送信されるテストコマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図19】表示制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図20】コマンド受信バッファの構成を示す説明図である。
【図21】コマンド受信割込処理を示すフローチャートである。
【図22】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図23】表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図24】本発明の概要を示す概念図である。
【図25】スロット機を正面から見た正面図である。
【符号の説明】
1   パチンコ遊技機
31  主基板
35  ランプ制御基板
53  基本回路
56  CPU
70  音制御基板
80  表示制御基板
101 表示制御用CPU
113A,113B ドラムモータ
115A,115B 回転ドラム
200 テストコマンド出力装置
210 パーソナルコンピュータ

Claims (6)

  1. 遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    遊技制御手段が遊技の進行に応じて送信する制御コマンドにもとづいて、遊技機に設けられたステッピングモータの動作制御を行う駆動制御手段とを備え、
    前記駆動制御手段は、前記制御コマンドとは別個に定められたテストコマンドの受信に応じて、テスト時のステッピングモータの駆動制御を行うためのテスト処理を実行する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 駆動制御手段は、複数の信号線を用いて駆動信号を出力することでステッピングモータの動作制御を実行し、
    テスト処理は、複数の信号線のそれぞれに順番に信号出力する処理を含む
    請求項1記載の遊技機。
  3. 駆動制御手段は、制御コマンドにもとづいてステッピングモータの動作制御を行う際には、前記ステッピングモータの駆動状態に応じて、デューティ比を変化させて駆動信号を出力する制御を実行し、
    テスト処理は、所定のデューティ比で駆動信号を出力する処理を含む
    請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. ステッピングモータのあらかじめ定められた基準位置を検出する位置検出手段を含み、
    テスト処理は、前記位置検出手段による検出にもとづいて所定の報知を行う処理を含む
    請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の遊技機。
  5. ステッピングモータは、識別情報を可変表示可能な可変表示装置を構成する複数の識別情報が外面側に配された光を透過可能な可変表示部材の回転駆動を行うために用いられ、
    所定の報知は、前記可変表示部材に配されている識別情報を内面側から照射する発光体を用いて実行される
    請求項4記載の遊技機。
  6. ステッピングモータは、識別情報を可変表示可能な可変表示装置を構成する複数の識別情報が外面側に配された可変表示部材の回転駆動を行うために用いられ、
    テスト処理は、可変表示部材に配されている複数の識別情報のうちの特定の識別情報が所定の停止位置で停止するように、前記可変表示部材の動作を停止させる処理を含む
    請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の遊技機。
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