以下、本発明に係る遊技機の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、及び右側を、夫々、パチンコ機1の前側、後側、上側、下側、左側、及び右側とする。
図1,図2を参照し、パチンコ機1の機械的構成を説明する。図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持したガラス枠13によって前面を保護されている。遊技盤2の下方部には、発射機137(図9参照)に金属製の遊技球を供給し、且つ賞球を受ける上皿5が設けられている。上皿5の直下には、賞球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。ガラス枠13の上部の左右の角にはスピーカ10が夫々設けられている。遊技盤2の背面側には機構盤8(図3参照)が設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。発射機137で発射された遊技球は、ガイドレール3に沿って遊技領域4の左側を通って円弧状に打ち上げられ、遊技領域4の左上部にある投入位置9から遊技領域4内に放出される。即ち発射機137で発射された遊技球は、遊技領域4の左側から遊技領域4内に打ち出される。
遊技領域4の上部中央には、一般入賞口17が設けられている。遊技領域4の略中央には、上センター役物15が設けられ、その下方には、下センター役物16が設けられている。上センター役物15は、球入口41、球通路42、球通路43、2つのアウト口81,82、クルーンユニット50、リング部18,19等を備える。球入口41は、上センター役物15の上部中央に設けられ、一般入賞口17の直下に位置する。2つのアウト口81,82は、球入口41の左右両側に設けられている。球通路42は、球入口41の下方に設けられている。球通路42は、球入口41に入球した遊技球を受け入れ、下方に位置するクルーンユニット50に案内する。
図2,図3に示すように、クルーンユニット50は、クルーン部材51を備える。クルーン部材51は、上下方向に延びる回転軸(図示略)を中心に回転可能な略円柱体であり、第一モータ221(図9参照)の駆動で回転する。クルーン部材51の上面には、遊技球が旋回して転動可能な転動面が形成されている。クルーン部材51の転動面には、4つのハズレ孔71と2つのチャンス孔72とからなる計6つの孔が設けられている。
球通路42を流れた遊技球は、回転するクルーン部材51の転動面の左側に落下する。落下した遊技球は、クルーン部材51の転動面上を旋回し、計6つの孔のうちでハズレ孔71又はチャンス孔72の何れかに落下する。チャンス孔72に落下した遊技球は、クルーン部材51の直下に設けられた球通路43を流れ、上センター役物15の下部から下方に排出される。ハズレ孔71に落下した遊技球は、遊技盤2の背面側に設けられた排出通路(図示略)に排出される。リング部18,19は、上センター役物15の中央部に設けられ、例えば透明な樹脂部材で形成されている。リング部18,19は、クルーン部材51を内側に回転可能に支持する。
図3、図4に示すように、下センター役物16は、球入口60、球通路61、転動部材62、シーソー部材63、一般入賞口66、始動口67等を備える。球入口60は、下センター役物16の上部中央に設けられている。上センター役物15の球通路43から下方に排出された遊技球は、球入口60に入球する。球通路61は、球入口60の下方に設けられている。球通路61は、球入口60に入球した遊技球を左下方に案内し、遊技球を転動部材62の左側から内側に排出する。
転動部材62は、平面視で円形をなす皿状の部材である。転動部材62の下端部中央には、転動部材62を上下方向に貫通する排出口62Aが形成されている。転動部材62の内側には、平面視で排出口62Aを取り囲み、且つ排出口62Aに向かって下方に湾曲する転動面62Bが設けられる。球通路61から転動部材62の内側に排出された遊技球は、排出口62Aを中心として転動面62B上を転動しつつ、その転動する勢いが弱まるに従って排出口62Aに近づいて、排出口62Aに進入する。
排出口62Aに進入した遊技球は、転動部材62の下方に設けられたシーソー部材63上に落下する。シーソー部材63は前後方向を中心とした揺動運動によって、シーソー部材63上に落下した遊技球を左右に振り分けるが、詳細は後述する。シーソー部材63の左右両側には、左球通路64及び右球通路65が設けられる。左球通路64は、シーソー部材63によって左側に振り分けられた遊技球を、下方に案内して排出する。右球通路65は、シーソー部材63によって右側に振り分けられた遊技球を、下方に案内して排出する。
シーソー部材63の左下方には、一般入賞口66が設けられる。一般入賞口66は、左球通路64の下端部の下方に配置され、左球通路64から排出された遊技球のみが入賞可能である。シーソー部材63の右下方には、始動口67が設けられる。始動口67は、右球通路65の下端部の下方に配置され、右球通路65から排出された遊技球のみが入賞可能である。下センター役物16の下部は、左右方向に長い装飾板69によって前側から被覆されている。シーソー部材63の下部、左球通路64、右球通路65、一般入賞口66、及び始動口67は、装飾板69の背後に配置される。
図2、図3に示すように、遊技領域4の右側には、上から順に、第一普通電動役物21、第二普通電動役物22、第三普通電動役物23、第四普通電動役物24が設けられている。各普通電動役物21~24の各々には、開閉可能な可動部材が設けられている。各普通電動役物21~24の可動部材が閉じられている場合、遊技球は各普通電動役物21~24に入賞困難である。各普通電動役物21~24の可動部材が開かれた場合に、各普通電動役物21~24は遊技球が入賞可能な開放状態となる。
本実施形態では、遊技球が下センター役物16の始動口67(図4参照)へ入賞すると、所定数の賞球が払い出されて、第一普通当たり判定が実行される。第一普通当たり判定では100%の確率で第一当たりに当選して、第一普通電動役物21が所定回数開放される第一当たり遊技が実行される。第一当たり遊技によって第一普通電動役物21に入賞すると、所定数の賞球が払い出されて、第二普通当たり判定が実行される。第二普通当たり判定では100%の確率で第二当たりに当選して、第二普通電動役物22が所定回数開放される第二当たり遊技が実行される。
第二当たり遊技によって第二普通電動役物22に入賞すると、所定数の賞球が払い出されて、第三普通当たり判定が実行される。第三普通当たり判定では100%の確率で第三当たりに当選して、第三普通電動役物23が所定回数開放される第三当たり遊技が実行される。第三当たり遊技によって第三普通電動役物23に入賞すると、所定数の賞球が払い出されて、第四普通当たり判定が実行される。第四普通当たり判定では100%の確率で第四当たりに当選して、第四普通電動役物24が所定回数開放される第四当たり遊技が実行される。第四当たり遊技によって第四普通電動役物24に入賞すると、所定数の賞球が払い出される。
このように、下センター役物16の始動口67に入賞することを契機として、第一普通電動役物21、第二普通電動役物22、第三普通電動役物23、第四普通電動役物24が連続して開放動作されることによって、遊技者は多量の賞球を獲得できる。遊技盤2の右下部には、図柄表示部28が設けられている。図柄表示部28は、第一普通当たり判定、第二普通当たり判定、第三普通当たり判定、及び第四普通当たり判定の結果及び各判定における保留球数等を、例えばLEDで表示する。
第四普通電動役物24の右斜め下方には、一般入賞口26が設けられている。遊技領域4の左側には、上から順に、4つの一般入賞口31~34が設けられている。これらの一般入賞口17,26,31~34,66に入賞した場合にも、所定数の賞球が払い出される。遊技盤2には、上記以外に各種の電飾ランプ、入賞口、風車、アウト口99、及び遊技くぎ等が設けられている。また、遊技球が何れの入賞口にも入賞することなく遊技領域4の最下部まで流下すると、その球技球はアウト口99に回収される。
図5、図6を参照して、シーソー部材63の詳細構造を説明する。シーソー部材63は、円筒体631、転動板632、一対の装飾板633,634、二つの連結腕635,636、軸受部637等を備える。円筒体631は、前後方向に延びる円筒状であり、その径方向中心を前後方向に貫通する支持孔631Aを有する。支持孔631Aには、下センター役物16に設けられた支持軸(図示外)が挿入される。転動板632は、前後方向と直交する方向(図5に示す基準状態で左右方向)に延びる矩形状の板状部材である。転動板632は、円筒体631の上側に固定され、円筒体631よりも左右両側に延びる。円筒体631は、転動板632の左右方向中心に下側から固定されている。転動板632の上面は、遊技球が転動可能な平面である。
装飾板633は、転動板632の前辺に沿って上方に延び、且つ転動板632の左右両端部に亘って延びる板状部材である。装飾板634は、転動板632の後辺に沿って上方に延び、且つ転動板632の左右両端部に亘って延びる板状部材である。装飾板633と装飾板634とは前後方向に対向する。装飾板633と装飾板634との前後方向距離は、遊技球の直径よりも若干大きい。
連結腕635は、円筒体631の後端部から左下方に延びる連結板である。連結腕636は、転動板632の後端部から下方に延びる連結板である。各連結腕635,636の延伸方向の端部は、環状の軸受部637に接続されている。軸受部637の内側には、軸受部637を前後方向に貫通する支持孔638が形成されている。支持孔638は、円筒体631の軸線方向と直交する方向(具体的には、円筒体631から視て左下方)に延びる。
シーソー部材63の後方には、シーソー部材63を揺動させるための第二モータ222が設けられている。第二モータ222の駆動軸223は、第二モータ222から前方に延びる。駆動軸223には、軸受部637の後側に配置された板状の回転体224が固定されている。回転体224は、駆動軸223から径方向外側に離れた位置に、案内突起225が設けられている。案内突起225は、回転体224から前方に突出し、その突出端が支持孔638に挿入されている。なお、回転体224の下端部には、前後方向に延びる検出板226が設けられている。
上記の構造において、第二モータ222が駆動軸223を回転駆動すると、それに伴って回転体224が回転する。回転体224は、軸受部637の後側で、駆動軸223(即ち、前後方向の回転軸)を中心に回転する。回転体224の回転に伴って、案内突起225も駆動軸223を中心に回転する。これにより、案内突起225はその回転方向に従って、支持孔638内で軸受部637を付勢することで、シーソー部材63は後述するように揺動する。
先述の排出口62A(図4参照)に進入した遊技球は、転動板632の上面における左右方向略中心に落下し、一対の装飾板633,634の間に配置される。従って遊技球は、一対の装飾板633,634によって前後方向への移動が規制された状態で、転動板632上を左側又は右側に転動可能である。ここで、図5に示すように、シーソー部材63が基準状態にある場合、転動板632は左右方向に延びた状態にあるため、遊技球は水平な転動板632上を転動し難い。
図6(A)に示すように、シーソー部材63が基準状態にある状態から、駆動軸223が正面視で時計回り方向に所定量回転すると、案内突起225は軸受部637を上側に所定量付勢する。これによりシーソー部材63は、円筒体631の軸線(即ち、前後方向の回転軸)を中心として、正面視で時計回り方向に所定量回転して、第一傾斜状態に変位する。第一傾斜状態は、転動板632の右端部が転動板632の左端部よりも低い位置にある、シーソー部材63の傾斜状態である。詳細には第一傾斜状態は、シーソー部材63の揺動可能範囲の内、シーソー部材63が最も右側に傾いた状態(即ち、転動板632の右端部がその可動範囲の下端にある状態)である。
図7(A)に示すように、シーソー部材63が第一傾斜状態にある場合、転動板632は右下方に傾いた状態にあるため、遊技球は転動板632上で右下方に転動する。即ち遊技球は、シーソー部材63によって右側に案内される。この場合、図7(B)に示すように、遊技球は右球通路65を流下して、右球通路65の下端から始動口67に向けて排出される。先述したように、右球通路65から排出された遊技球が始動口67に入賞した場合、第一普通当たり判定が実行される。なお、右球通路65から排出された遊技球が始動口67に入賞しなかった場合、その遊技球は始動口67の左側又は右側を通って、下センター役物16の下方に排出される。
図6(B)に示すように、シーソー部材63が基準状態にある状態から、駆動軸223が正面視で反時計回り方向に所定量回転すると、案内突起225は軸受部637を下側に所定量付勢する。これによりシーソー部材63は、円筒体631の軸線(即ち、前後方向の回転軸)を中心として、正面視で反時計回り方向に所定量回転して、第二傾斜状態に変位する。第二傾斜状態は、転動板632の左端部が転動板632の右端部よりも低い位置にある、シーソー部材63の傾斜状態である。詳細には第二傾斜状態は、シーソー部材63の揺動可能範囲の内、シーソー部材63が最も左側に傾いた状態(即ち、転動板632の左端部がその可動範囲の下端にある状態)である。
図8(A)に示すように、シーソー部材63が第二傾斜状態にある場合、転動板632は左下方に傾いた状態にあるため、遊技球は転動板632上で左下方に転動する。即ち遊技球は、シーソー部材63によって左側に案内される。この場合、図8(B)に示すように、遊技球は左球通路64を流下して、左球通路64の下端から一般入賞口66に向けて排出される。先述したように、左球通路64から排出された遊技球が一般入賞口66に入賞した場合、賞球の払出しが実行される。なお、左球通路64から排出された遊技球が一般入賞口66に入賞しなかった場合、その遊技球は一般入賞口66の左側又は右側を通って、下センター役物16の下方に排出される。
本実施形態では、検出板226を検出するためのフォトセンサ229(図9参照)が、下センター役物16に設けられている。シーソー部材63は、基準状態を経由して第一傾斜状態と第二傾斜状態とに交互に変位される。シーソー部材63が基準状態にある場合、検出板226はフォトセンサ229によって検出される原点位置にある。従って、後述のCPU581(図9参照)は、検出板226がフォトセンサ(図示外)で検出される基準状態に基づいて、第二モータ222の駆動軸223の回転方向及び回転量を制御することで、第一傾斜状態と第二傾斜状態とに交互に変位するようにシーソー部材63を揺動させる。
図9を参照して、パチンコ機1の電気的構成を説明する。パチンコ機1の制御部140は、主基板141、サブ制御基板158、ランプドライバ基板146、払出制御基板145、中継基板147、及び電源基板142を主に備える。主基板141は、パチンコ機1の主制御(主として遊技制御)を司る。主基板141は、主基板CPUユニット150を備える。
主基板CPUユニット150は、各種の演算処理を行うCPU151と、データを一時的に記憶するRAM152と、制御プログラム等を記憶したROM153とを備える。主基板CPUユニット150は、割込信号発生回路157と電気的に接続する。主基板141は、割込信号発生回路157から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。主基板141は、I/Oインタフェイス154を介して、サブ制御基板158、払出制御基板145、中継基板147、出力ポート155と電気的に接続する。出力ポート155は、図示しない遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の各種情報を出力する。
サブ制御基板158は、主基板141から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。サブ制御基板158は、CPU581、RAM582、及びROM583を備え、ランプドライバ基板146、及びスピーカ10と電気的に接続する。ランプドライバ基板146は、上センター役物15、下センター役物16、各種照明等の動作を制御し、先述の第一モータ221、第二モータ222、及びフォトセンサ229と電気的に接続する。
払出制御基板145は、CPU145a等を備える。払出制御基板145は、主基板141から送信されるコマンドに応じて賞球払出装置149の動作を制御し、遊技球の入賞に応じた所定数の遊技球を賞球として払い出させる。
中継基板147は、先述の図柄表示部28、第一普通図柄作動スイッチ201、第二普通図柄作動スイッチ202、第三普通図柄作動スイッチ203、第四普通図柄作動スイッチ204、複数の一般入賞口スイッチ205と電気的に接続する。第一普通図柄作動スイッチ201は、始動口67への入賞を検出する。第二普通図柄作動スイッチ202は、第一普通電動役物21への入賞を検出する。第三普通図柄作動スイッチ203は、第二普通電動役物22への入賞を検出する。第四普通図柄作動スイッチ204は、第三普通電動役物23への入賞を検出する。複数の一般入賞口スイッチ205は、夫々、一般入賞口17,26,31~34,66への入賞を検出する。各スイッチ201~205は、遊技球を検出するとONとなり、遊技球を検出しない場合はOFFとされる。
また中継基板147は、第一普通電役開閉ソレノイド211、第二普通電役開閉ソレノイド212、第三普通電役開閉ソレノイド213、及び第四普通電役開閉ソレノイド214と電気的に接続する。第一普通電役開閉ソレノイド211は、第一当たり遊技において第一普通電動役物21の可動部材を開閉する。第二普通電役開閉ソレノイド212は、第二当たり遊技において第二普通電動役物22の可動部材を開閉する。第三普通電役開閉ソレノイド213は、第三当たり遊技において第三普通電動役物23の可動部材を開閉する。第四普通電役開閉ソレノイド214は、第四当たり遊技において第四普通電動役物24の可動部材を開閉する。
電源基板142は、主基板141及び発射機137と電気的に接続し、各基板及び発射機137に直流の安定化した電力を供給する。発射機137は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に、遊技球を1個ずつ遊技領域4へ向けて発射する。即ち発射ハンドル7を用いた通常の連続打ち出しでは、発射機137が1分間当たりに100個の遊技球を遊技領域4へ向けて発射する。
図10~図12を参照して、シーソー部材63(図4、図5参照)の揺動制御を説明する。サブ制御基板158のRAM582(図9参照)には、シーソー部材63の揺動パターンを定めた揺動パターンテーブルが記憶されている。CPU581(図9参照)は、揺動パターンテーブルに基づいて第二モータ222(図9参照)を回転駆動することで、第一傾斜状態と第二傾斜状態とに交互に変位するようにシーソー部材63の揺動を制御する。
揺動パターンテーブルは、時系列に実行される複数の揺動パターンとして、互いに同数で構成された複数の第一揺動パターン及び複数の第二揺動パターンを、第一揺動パターンと第二揺動パターンとが交互に実行されるように定める。複数の第一揺動パターンの各々は、シーソー部材63を第一傾斜状態に変位させ、且つ第一傾斜状態の停止時間として予め定められた複数の第一停止時間のうちで任意の一を定める。複数の第二揺動パターンの各々は、シーソー部材63を第二傾斜状態に変位させ、且つ第二傾斜状態の停止時間として予め定められた複数の第二停止時間のうちで任意の一を定める。
図10、図11は、本実施形態の揺動パターンテーブルを示す。本実施形態の揺動パターンテーブルは、時系列に実行される101個の揺動パターンを定める。これらの揺動パターンのうち、実行順序が奇数番である50個の揺動パターンは第一揺動パターンであり、実行順序が偶数番である50個の揺動パターンは第二揺動パターンである。なお、実行順序が末尾(101番目)の揺動パターンは、シーソー部材63を基準状態に戻すための揺動パターンであるため、第一揺動パターン及び第二揺動パターンに該当しない。
揺動パターンテーブルに基づくシーソー部材63の揺動制御は、シーソー部材63が基準状態から開始され、まず実行順序が先頭(1番目)の揺動パターンが実行される。本実施形態では、先頭の揺動パターンである1番目の第一揺動パターンが実行される。第一揺動パターンが実行される場合、第二モータ222の駆動軸223が正面視で時計回り方向(CW)に回転駆動されることで、シーソー部材63が正面視で右側に傾斜される(図6(A)参照)。
1番目の第一揺動パターンは、その開始時にシーソー部材63が基準状態にあるため、駆動軸223が時計回り方向に32ms間回転駆動されるまでは、フォトセンサ229が検出板226を検出する。更に、フォトセンサ229が検出板226の検出状態から非検出状態に変化した時点から、駆動軸223が時計回り方向に64ms間回転駆動された後、駆動軸223の回転が停止される。これにより、シーソー部材63は基準状態から第一傾斜状態に変位して、後述の第一停止時間に亘って停止される。
次いで、実行順序が2番目の揺動パターンが実行され、本実施形態では1番目の第二揺動パターンが実行される。第二揺動パターンが実行される場合、第二モータ222の駆動軸223が正面視で反時計回り方向(CCW)に回転駆動されることで、シーソー部材63が正面視で左側に傾斜される(図6(B)参照)。本実施形態では、全ての第二揺動パターン(即ち、1~50番目の第二揺動パターン)は、その開始時にシーソー部材63が第一傾斜状態にある。
そのため、各第二揺動パターンの実行時には、駆動軸223が反時計回り方向に64ms間回転駆動されると、フォトセンサ229が検出板226の非検出状態から検出状態に変化する。更に駆動軸223が反時計回り方向に32ms間回転駆動されると、シーソー部材63は第一傾斜状態から基準状態に戻る。引き続き、駆動軸223が反時計回り方向に32ms間回転駆動されると、フォトセンサ229が検出板226の検出状態から非検出状態に変化する。この時点から、駆動軸223が反時計回り方向に64ms間回転駆動された後、駆動軸223の回転が停止される。これにより、シーソー部材63は基準状態から第二傾斜状態に変位して、後述の第二停止時間に亘って停止される。
次いで、実行順序が3番目の揺動パターンが実行され、本実施形態では2番目の第一揺動パターンが実行される。本実施形態では、1番目の第一揺動パターンを除いた他の第一揺動パターン(即ち、2~50番目の第二揺動パターン)は、その開始時にシーソー部材63が第二傾斜状態にある。この場合、各第一揺動パターンの実行時には、駆動軸223が時計回り方向に64ms間回転駆動されると、フォトセンサ229が検出板226の非検出状態から検出状態に変化する。更に駆動軸223が時計回り方向に32ms間回転駆動されると、シーソー部材63は第二傾斜状態から基準状態に戻る。その後、1番目の第一揺動パターンと同様に、シーソー部材63は基準状態から第一傾斜状態に変位して、後述の第一停止時間に亘って停止される。
以下同様にして、揺動パターンテーブルに基づいて、第一揺動パターンと第二変動パターンとが交互に実行される。本実施形態では、実行順序が100番目の揺動パターンが、末尾(50番目)の第二変動パターンである。50番目の第二変動パターンが実行されると、シーソー部材63は第二傾斜状態に変位して、後述の第二停止時間に亘って停止される。その後、実行順序が末尾(101番目)の揺動パターンが実行されることで、駆動軸223が時計回り方向に96ms間回転駆動されて、シーソー部材63が第二傾斜状態から基準状態に戻る。以上により、揺動パターンテーブルに基づく一周期分の揺動制御が終了する。CPU581は揺動パターンテーブルに基づいて、上述した一周期分の揺動制御を繰り返し実行する。
図10~図12に示すように、本実施形態の揺動パターンテーブルでは、50個の第一揺動パターンに夫々設定される第一停止時間、及び50個の第二揺動パターンに夫々設定される第二停止時間は、予め定められた複数の停止時間の中から予め設定されている。本例の停止時間は、「200ms」、「300ms」、「400ms」、「500ms」、「600ms」、「700ms」、「800ms」の7パターンである。例えば、先頭の揺動パターンである1番目の第一揺動パターンでは、シーソー部材63は第一傾斜状態に変位した状態で「200ms」停止される。100番目の揺動パターンである50番目の第二揺動パターンでは、シーソー部材63は第二傾斜状態に変位した状態で「800ms」停止される。
各第一揺動パターンに設定される第一停止時間、及び各第二揺動パターンに設定される第二停止時間は、揺動パターンテーブルにおいて任意又はランダムに予め設定されればよい。ただし、揺動パターンテーブルに基づく一周期分の揺動制御において、複数の第一揺動パターンに基づく第一停止時間の合計時間と、複数の第二揺動パターンに基づく第一停止時間の合計時間とが略等しくなるように、各変動パターンに第一停止時間又は第二停止時間が設定されることが好適である。これにより、シーソー部材63は遊技球を略均等な割合で左右両側に振り分けることができる。
図12に示すように、本実施形態の揺動パターンテーブルでは、任意の停止時間(例えば、「200ms」)が設定されている第一揺動パターンと第二揺動パターンとが、互いに同数である。同様に、他の停止時間についても、各停止時間が設定されている第一揺動パターンと第二揺動パターンとが、互いに同数である。本実施形態では、「500ms」が設定されている第一揺動パターンと第二揺動パターンとは何れも8つであり、その他の各停止時間が設定されている第一揺動パターンと第二揺動パターンとは何れも7つである。その結果、50個の第一揺動パターンに基づく第一停止時間の合計時間と、50個の第二揺動パターンに基づく第二停止時間の合計時間とは、何れも「25000ms」と等しい。
なお、揺動パターンテーブルに基づく一周期分の揺動制御が実行される総所要時間は、遊技者がシーソー部材63の揺動パターンを予測し辛くするために、相対的に長いことが好適である。例えば、上記の総所要時間は、発射機137による遊技球の打出し間隔(本実施形態では0.6秒)の50倍以上が望ましく、より好適には100倍以上が望ましい。本実施形態の揺動パターンテーブルでは、シーソー部材63を基準状態と第一傾斜状態との間で変位させる揺動制御が計100回行われ、1回当たりの所要時間は96msである。同様に、シーソー部材63を基準状態と第二傾斜状態との間で変位させる揺動制御が計100回行われ、1回当たりの所要時間は96msである。
その結果、本実施形態の揺動パターンテーブルに基づく一周期分の揺動制御が実行される総所要時間は、第一揺動パターンに基づく第一停止時間の合計時間(25000ms)と、第二揺動パターンに基づく第二停止時間の合計時間(25000ms)と、基準状態と第一傾斜状態との揺動制御の合計時間(9600ms)と、基準状態と第二傾斜状態との揺動制御の合計時間(9600ms)とを合計して、「69200ms」となる。この総所要時間は、発射機137による遊技球の打出し間隔の100倍(60000ms)よりも大きい。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機1によれば、下センター役物16の球入口60に入球した遊技球がシーソー部材63の転動板632の上面側に案内された場合、シーソー部材63が第一傾斜状態であれば、遊技球は右下方向に案内されて始動口67に入賞可能である。一方、シーソー部材63が第二傾斜状態であれば、遊技球は左下方向に案内されて一般入賞口66に入賞可能である。CPU581は、予め定められた揺動パターンテーブルに基づいて、第一傾斜状態と第二傾斜状態とに交互に変位するようにシーソー部材63の揺動を制御する。
揺動パターンテーブルは、時系列に実行される複数の揺動パターンとして、互いに同数で構成された複数の第一揺動パターン及び複数の第二揺動パターンを、第一揺動パターンと第二揺動パターンとが交互に実行されるように定める。複数の第一揺動パターンの各々は、シーソー部材63を第一傾斜状態に変位させ、且つ第一傾斜状態の停止時間として予め定められた複数の第一停止時間のうちで任意の一を定める。複数の第二揺動パターンの各々は、シーソー部材63を第二傾斜状態に変位させ、且つ第二傾斜状態の停止時間として予め定められた複数の第二停止時間のうちで任意の一を定める。
これによりシーソー部材63は、揺動パターンテーブルで定められた複数の揺動パターンを時系列に実行し、且つ第一揺動パターン及び第二揺動パターンを交互に同数分実行する。このシーソー部材63の揺動制御において、各第一揺動パターンにおける第一停止時間は一定とは限らず、且つ各第二揺動パターンにおける第二停止時間は一定とは限らないため、遊技者はシーソー部材63の揺動パターンを予測し難い。つまり、シーソー部材63が始動口67及び一般入賞口66の何れに向かって遊技球を振り分けるかを、遊技者は予測し難い。従って遊技者がシーソー部材63に対して、止め打ち等の不正行為によりチャンスタイミングを待って狙い打ちすることを困難にできる。
揺動パターンテーブルは、複数の第一揺動パターンの各々が定める第一停止時間の合計時間と、複数の第二揺動パターンの各々が定める第二停止時間の合計時間とが略等しい。これにより、遊技者がシーソー部材63の揺動パターンを予測し難い態様で、シーソー部材63は遊技球を始動口67又は一般入賞口66に向けて略均等に振り分けることができる。
CPU581が揺動パターンテーブルに定められた全ての複数の揺動パターンを時系列に実行する所要時間は、発射機137が遊技球を遊技領域4に打ち出す単位時間の100倍以上である。これによれば、シーソー部材63の揺動パターンテーブルに基づく一周期分の揺動制御が、相対的に長時間に亘って行われるため、遊技者がシーソー部材63の揺動パターンを予測することを更に困難にできる。
上記実施形態において、パチンコ機1が本発明の「遊技機」に相当する。シーソー部材63が本発明の「可動部材」に相当する。第一傾斜状態及び第二傾斜状態が、夫々、本発明の「第一状態」及び「第二状態」に相当する。揺動パターンテーブルが本発明の「動作パターンテーブル」に相当する。複数の揺動パターンが本発明の「複数の動作パターン」に相当する。第一揺動パターン及び第二揺動パターンが、夫々、本発明の「第一動作パターン」及び「第二動作パターン」に相当する。CPU581が本発明の「制御手段」に相当する。7パターンの停止時間が、本発明の「複数の第一停止時間」及び「複数の第二停止時間」に相当する。発射機137が本発明の「発射手段」に相当する。始動口67が本発明の「第一領域」に相当する。一般入賞口66が本発明の「第二領域」に相当する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内での変更が可能である。本発明の「第一領域」は普通図柄の始動口に限定されず、本発明の「第二領域」は一般入賞口に限定されない。「第一領域」及び「第二領域」は、例えば特別図柄の始動口、普通図柄の始動口(始動ゲート)、大入賞口、一般入賞口、V入賞口、はずれ領域のうち、何れか異なる二つの組合せであってもよい。
上記実施形態では、シーソー部材63を例示して本発明を説明したが、本発明はシーソー部材63とは異なる可動部材(例えば、振り子状の可動部材や、上下方向を中心に回転する皿状部材等)にも適用できる。可動部材は、遊技球が流下する遊技盤の遊技領域内に設けられ、遊技球を第一方向に案内する第一状態と、遊技球を第一方向とは異なる第二方向に案内する第二状態とに変化可能であればよい。制御手段(CPU581)は、上記実施形態と同様に、予め定められた動作パターンテーブルに基づいて、第一状態と第二状態とに交互に変化するように可動部材の動作を制御すればよい。この場合も、可動部材の動作パターンが予測困難となるため、可動部材が遊技球を振り分ける方向を予測し難く、チャンスタイミングを待って狙い打ちすることを困難にできる。
上記実施形態では、一つの揺動パターンテーブルに基づく一周期分の揺動制御を繰り返し実行する場合を例示したが、これに限定されない。例えば、RAM582に複数の異なる揺動パターンテーブルが予め記憶されており、CPU581は各揺動パターンテーブルに基づく一周期分の揺動制御を、予め定められた複数の揺動パターンテーブルの実行順序に沿って順次実行してもよい。
これによれば、複数の揺動パターンテーブルに基づいて複数周期で揺動制御が実行されると共に、シーソー部材63が互いに異なる一周期分の揺動パターンで動作制御されるため、遊技者がシーソー部材63の揺動パターンを予測することを更に困難にできる。なお、複数の揺動パターンテーブルに基づいて揺動制御を実行する場合、複数の揺動パターンテーブルの実行順序は固定でもよいし、CPU581は複数の揺動パターンテーブルの実行順序を適宜変更してもよい。
また揺動パターンテーブルは、上記実施形態(図10、図11参照)に限定されず、例えばパチンコ機1の仕様などに応じて製造者が自由に設定すればよい。即ち、揺動パターンテーブルで定められる複数の揺動パターンの数量や内容等は、製造者が自由に設定可能である。例えば、揺動パターンテーブルが定める揺動パターンの数量は、101個よりも多くても少なくてもよい。
上記実施形態では、第一揺動パターンに夫々設定される第一停止時間、及び第二揺動パターンに夫々設定される第二停止時間は、何れも共通の複数の停止時間(7パターン)の中から予め設定されている(図10~図12参照)。これに代えて、第一揺動パターンに夫々設定される第一停止時間は、予め定められた複数の第一停止時間(例えば、200ms、400ms、600ms、800msの4パターン)の中から設定されてもよい。第二揺動パターンに夫々設定される第二停止時間は、予め定められた複数の第二停止時間(例えば、300ms、500ms、700msの3パターン)の中から設定されてもよい。
この場合、予め定められた複数の第一停止時間と予め定められた複数の第二停止時間とは、上記のように複数の第一停止時間と複数の第二停止時間とが全て異なっていてもよいし、互いに共通の第一停止時間及び第二停止時間が含まれていてもよい。予め定められた複数の第一停止時間と予め定められた複数の第二停止時間とは、上記のように互いの停止時間の数量が異なってもよいし、互いの停止時間の数量が同じでもよい。
上記実施形態では、揺動パターンテーブルで定められる複数の揺動パターンの実行順序は固定であるが、これに限定されない。例えば、CPU581は所定のタイミング(一例として、揺動パターンテーブルに基づく一周期分の揺動制御の実行後又は実行前)において、揺動パターンテーブルで定められる複数の揺動パターンの実行順序を、所定規則に沿って又はランダムに変更して、その変更後の揺動パターンテーブルに基づいて次の一周期分の揺動制御を実行してもよい。この場合、第一揺動パターン及び第二複揺動パターンが交互に実行されるように、複数の第一揺動パターンの間で実行順序を変更し、且つ複数の第二揺動パターンの間で実行順序を変更することが好適である。
以下、図13~図15を参照して、変形例に係る揺動パターンテーブルを説明する。図13、図14に示すように、変形例に係る揺動パターンテーブルは、上記実施形態と同様に、時系列に実行される101個の揺動パターンを定める。これらの揺動パターンのうち、実行順序が奇数番である50個の揺動パターンは第一揺動パターンであり、実行順序が偶数番である50個の揺動パターンは第二揺動パターンである。実行順序が末尾(101番目)の揺動パターンは、シーソー部材63を基準状態に戻すための揺動パターンである。
変形例に係る揺動パターンテーブルは、上記実施形態の揺動パターンテーブルと対比して、一部の第一揺動パターンの第一停止時間が異なり、且つ一部の第二揺動パターンの第二停止時間が異なる。図13~図15に示すように、本変形例の揺動パターンテーブルでは、「200ms」の停止時間が設定されている第一揺動パターンは6つであり、「200ms」の停止時間が設定されている第二揺動パターンは8つである。同様に「300ms」の停止時間については、第一揺動パターンは6つであり、第二揺動パターンは8つである。
また「700ms」の停止時間が設定されている第一揺動パターンは8つであり、「700ms」の停止時間が設定されている第二揺動パターンは6つである。同様に「800ms」の停止時間については、第一揺動パターンは8つであり、第二揺動パターンは6つである。なお、「400ms」、「500ms」、「600ms」の各停止時間については、上記実施形態と同様に、互いに同数の第一揺動パターン及び第二揺動パターンに設定されている。
その結果、本変形例の揺動パターンテーブルに基づく一周期分の揺動制御が実行される総所要時間は、上記実施形態と同様に「69200ms」であるが、第一揺動パターンに基づく第一停止時間の合計時間(24000ms)と、第二揺動パターンに基づく第二停止時間の合計時間(26000ms)とが若干相違する。この場合、第一停止時間の合計時間と第二停止時間の合計時間とは、遊技者が明確に把握できる程度の差を生じないように略等しいが、第一停止時間の合計時間のほうが第二停止時間の合計時間よりも若干小さい。そのため、シーソー部材63は遊技球を若干ながら右側よりも左側に振り分けやすい。
本変形例の揺動パターンテーブルで説明したように、複数の第一揺動パターンの第一停止時間及び複数の第二揺動パターンの第二停止時間の少なくとも一部を調整することで、シーソー部材63が遊技球を左側又は右側に振り分ける割合を任意に変更できる。また、揺動パターンテーブルに基づく一周期分の揺動制御が実行される総所要時間を、任意に変更することも可能である。
なお、請求項、明細書及び図面に記載される全ての要素(例えば、演出装置、図柄表示部、電動役物、入賞口等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。