JP2010207028A - ステータ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造で、複数の鉄心を強固に組み付けることができ、ステータの効率を向上することができるステータを提供する。
【解決手段】ステータ10は、ハウジング20と、ハウジング20に取り付けられる環状のステータホルダ30と、ステータホルダ30に圧入固定され、円環状に配列される複数のステータ片41を有する環状ステータ群40と、を備え、ステータ片41は、複数の電磁鋼板が積層された分割鉄心50と、分割鉄心50を絶縁する絶縁部材60と、絶縁部材60を介して分割鉄心50の周囲に捲回されるステータコイル42と、を有し、分割鉄心50は、第1鉄心51と第2鉄心52からなり、第1鉄心51は、周方向に圧延方向を有する電磁鋼板51aから構成され、そのティース部54に径方向に延びる穴55を有し、第2鉄心52は、径方向に圧延方向を有する電磁鋼板52aから構成され、穴55に配置される。
【選択図】図6

Description

本発明は、ステータに関し、より詳細には、電動機や発電機等の回転電機に用いられるステータに関する。
電動機や発電機等のステータは、円周上に所定の間隔で配置された複数のティース鉄心と、隣接するティース鉄心間に設けられて円環状に配置された複数のコアバック鉄心とを備え、ティース鉄心に絶縁部材を介してステータコイルが捲回される。
そして、従来のステータとしては、複数の略L字状のコアバック鉄心と、複数のティース鉄心と、を備え、コアバック鉄心及びティース鉄心にそれぞれ形成された係合部同士を係合させて一体に組み合わせて、コアバック鉄心に周方向に磁化容易な方向性珪素鋼板を用い、ティース鉄心には径方向に磁化容易な方向性珪素鋼板を用いることによって、ステータの効率を向上したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の他のステータとしては、括れ部を有する複数の凹部が形成されたステータヨークと、この凹部に係合する凸部が形成されたステータティースと、を備え、この凹部と凸部とを係合させることによりステータヨーク及びステータティースが一体に組み付けられ、このステータヨーク及びステータティースに互いに異なる圧延方向を有する方向性珪素鋼板を用いることによって、鉄損を低減して、ステータの効率を向上したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−229473号公報 特開2007−209070号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載のステータでは、2種類の鉄心を組み合わせて一体のステータ鉄心とする場合、鉄心同士の位置決めが適切に行われないと鉄心間に位置ずれが生じ、電動機などの性能に影響を及ぼす可能性があった。このため、互いに嵌合する係合部又は凹凸部には、高い寸法精度や形状精度が要求され、製造コストが増加する要因となっていた。また、複数の鉄心が組み合わされる構造のステータ鉄心では、振動や外部応力に対して十分な組付け強度が必要であり、具体的な固定手段などで改善の余地があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡素な構造で、複数の鉄心を強固に組み付けることができ、ステータの効率を向上することができるステータを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ハウジング(例えば、実施の形態でのハウジング20)と、ハウジングに取り付けられる環状のステータホルダ(例えば、実施の形態でのステータホルダ30)と、ステータホルダに圧入固定され、円環状に配列される複数のステータ片(例えば、実施の形態でのステータ片41)を有する環状ステータ群(例えば、実施の形態での環状ステータ群40)と、を備え、ステータ片は、複数の電磁鋼板が積層された分割鉄心(例えば、実施の形態での分割鉄心50)と、分割鉄心を絶縁する絶縁部材(例えば、実施の形態での絶縁部材60)と、絶縁部材を介して分割鉄心の周囲に捲回されるステータコイル(例えば、実施の形態でのステータコイル42)と、を有するステータ(例えば、実施の形態でのステータ10)において、分割鉄心は、第1鉄心(例えば、実施の形態でのベース鉄心51)と第2鉄心(例えば、実施の形態での別体鉄心52)からなり、第1鉄心は、周方向に圧延方向を有する電磁鋼板(例えば、実施の形態での珪素鋼板51a)から構成され、そのティース部(例えば、実施の形態でのティース部54)に径方向に延びる穴(例えば、実施の形態での穴55)を有し、第2鉄心は、径方向に圧延方向を有する電磁鋼板(例えば、実施の形態での珪素鋼板52a)から構成され、穴に配置されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、穴の径方向外端部と第2鉄心の径方向外端部との間に樹脂(例えば、実施の形態での樹脂P)を配置することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、第1鉄心及び第2鉄心の少なくとも一方に、穴の径方向外端部と第2鉄心の径方向外端部との間に樹脂を注入する樹脂注入部(例えば、実施の形態での樹脂注入溝57)が設けられることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、第2鉄心の周方向両端部と第1鉄心との間に所定の隙間(例えば、実施の形態での径方向隙間C2)を設けることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明の構成に加えて、隙間は、ティース部の径方向中央部に設けられることを特徴とする。
請求項1に記載のステータによれば、簡素な構造で、第1鉄心と第2鉄心とを強固に組み付けることができ、ステータの製造コストを低減することができる。また、分割鉄心の鉄損を低減することができるので、ステータの効率を向上することができる。
請求項2に記載のステータによれば、樹脂注入の圧力により第2鉄心を径方向内側に押圧することができ、第2鉄心を穴の内周側面に密着させることができる。これにより、分割鉄心が第1鉄心及び第2鉄心の2部品で構成されているにも拘らず、分割鉄心を通る磁束の流れをスムースにすることができるので、ステータの効率低下を防止することができる。また、第1鉄心と第2鉄心が密着するので、第1鉄心と第2鉄心とを更に強固に組み付けることができる。
請求項3に記載のステータによれば、樹脂注入部を介して第1鉄心と第2鉄心との間に樹脂を容易に注入することができるので、ステータの生産効率を向上することができる。
請求項4に記載のステータによれば、ステータコイルの捲回によってティース部に作用する圧縮応力を緩和することができる。これにより、分割鉄心に圧縮応力が加えられることにより発生する鉄損増加を抑制することができるので、ステータの効率を更に向上することができる。
請求項5に記載のステータによれば、ステータコイルをティース部に捲回することによって隙間をなくすことができる。これにより、分割鉄心を通る磁束の流れをスムースにすることができるので、ステータの効率を更に向上することができる。
本発明に係るステータの第1実施形態を説明するための正面図である。 図1に示すステータの分解斜視図である。 図1に示すステータの要部拡大正面図である。 図3に示すステータ片の斜視図である。 図4に示すステータ片の分解斜視図である。 図5に示す分割鉄心の正面図である。 本発明に係るステータの第2実施形態を説明するための分割鉄心の正面図である。 図7のX部の拡大図である。 図7のY部の拡大図である。 図8の周方向隙間に樹脂を注入した状態の要部拡大図である。 第2実施形態の分割鉄心の磁束の流れを説明するための要部拡大図である。 別体鉄心の径方向外端部がテーパ形状の場合の分割鉄心の磁束の流れを説明するための要部拡大図である。
以下、本発明に係るステータの各実施形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
(第1実施形態)
まず、図1〜図6を参照して、本発明に係るステータの第1実施形態について説明する。
本実施形態のステータ10は、図1〜図3に示すように、ハウジング20と、ハウジング20に固定される環状のステータホルダ30と、ステータホルダ30に圧入・保持され、円環状に配列される複数のステータ片41を有する環状ステータ群40と、複数のステータ片41が接続される円環状の配電部材90と、を備える。
ハウジング20は、ステータホルダ30や環状ステータ群40が収納可能な形状に形成される内部空間21を備えており、内部空間21の内周部には、ステータホルダ30を固定するためのボルト孔22を有するボス(固定部)23が、周方向の所定位置に複数設けられる。また、ハウジング20は、内部空間21に連なるターミナルボックス24を備える。
ステータホルダ30は、筒部31と、その軸線方向一端側に径方向外側に張り出すように設けられるフランジ部32と、を備える。筒部31の内径は、環状ステータ群40の外径よりも若干小さく設定されている。フランジ部32には、ハウジング20のボルト孔22に対応する位置に貫通孔33が形成される。そして、ステータホルダ30は、ハウジング20の内部空間21内に収容され、フランジ部32をボス23の端面に合わせて、貫通孔33に挿通されたボルト34をボルト孔22に螺合することによって、ハウジング20に固定される。
ステータ片41は、図4及び図5に示すように、複数の珪素鋼板(電磁鋼板)を積層してなる分割鉄心50と、分割鉄心50のティース部54を軸方向に挟み込むように嵌合される絶縁部材60と、絶縁部材60を介してティース部54の周囲に捲回されるステータコイル42と、を備える。
分割鉄心50は、図5及び図6に示すように、第1鉄心であるベース鉄心51と第2鉄心である別体鉄心52からなる。
ベース鉄心51は、プレス加工などによって略T字型に形成される複数の珪素鋼板51aが積層されて構成され、円周方向に形成されるヨーク部53と、ヨーク部53の内周面の略中央から径方向内側に向かって形成されるティース部54と、を有する。そして、ティース部54には、長手方向が径方向に延びる略長方形の穴55が形成される。また、ティース部54の内周端の周方向両側には、周方向に突出する抜止め部56がそれぞれ形成される。
また、ベース鉄心51のヨーク部53の円周方向の一端(図6の右端)には、略半円形状の凸部53aが形成され、他端(図6の左端)には、隣り合うベース鉄心51の凸部53aを嵌合させる略半円形状の凹部53bが形成されており、隣り合うベース鉄心51の凸部53aと凹部53bを互いに嵌合させることによって複数の分割鉄心50(ステータ片41)が円環状に配列される。
別体鉄心52は、プレス加工などによってベース鉄心51の穴55と同じ略長方形に形成される複数の珪素鋼板52aが積層されて構成され、穴55に軸方向に沿って配置される。
また、本実施形態では、分割鉄心50を磁束がスムースに流れるように、ベース鉄心51と別体鉄心52とで圧延方向の違う珪素鋼板が使用される。具体的には、ベース鉄心51の珪素鋼板51aには、圧延方向が分割鉄心50の周方向(図6中の矢印A方向)に平行な珪素鋼板が使用され、別体鉄心52の珪素鋼板52aには、圧延方向が分割鉄心50の径方向(図6中の矢印B方向)に平行な珪素鋼板が使用される。これにより、分割鉄心50の鉄損が低減されるので、ステータ10の効率を向上することが可能となる。
絶縁部材60は、電気的絶縁性を有する合成樹脂によって成形されており、図4及び図5に示すように、軸方向に分割される第1絶縁部材61と第2絶縁部材62から構成されており、これら第1絶縁部材61と第2絶縁部材62とを分割鉄心50のティース部54を軸方向に挟み込むように組み合わせることにより、第1絶縁部材61と第2絶縁部材62との間に分割鉄心50が配置される。また、絶縁部材60は、第1絶縁部材61と第2絶縁部材62とを軸方向に組み合わせることにより、径方向両端部に鍔部63を有するボビン形状となる。
第1絶縁部材61は、図4及び図5に示すように、軸方向一端側からティース部54の略半分を覆う断面略コの字状の第1縦壁部64と、第1縦壁部64の径方向両端部にそれぞれ形成され、鍔部63の一部を構成する第1外周側鍔部63a及び第1内周側鍔部63bと、第1縦壁部64から径方向外側に延出してヨーク部53の一方の側面を覆う壁部65と、第1縦壁部64から径方向内側に延出する中点連結用壁部66と、を備える。
壁部65には、その外周縁から軸方向外側に延出される2つの天板部67が形成されており、この天板部67、壁部65、及び第1外周側鍔部63aによって第1絶縁部材61の外周側にバスタブ形状の配電部68が設けられる。この配電部68には、U相、V相、W相の3本のバスリング(給電線)91U,91V,91Wからなる配電部材90が収納される。
配電部材90は、同一径のリング状に形成されるバスリング91U,91V,91Wが軸方向にずらされて同心上に配置されており、この3本のバスリング91U,91V,91Wは、樹脂モールド部(結束部材)92によって束ねられている。そして、バスリング91U,91V,91Wには、それぞれに対応するステータ片41のステータコイル42の一端42aが接続される(図3参照)。
また、図1に示すように、バスリング91U,91V,91Wからは、接続端子93U,93V,93Wが径方向外側に延出されており、この接続端子93U,93V,93Wは、ターミナルボックス24内に配設されるバスバー94U,94V,94Wを介して、給電端子95U,95V,95Wに接続される。
また、壁部65には、ティース部54の周方向幅より僅かに大きな幅を有する略矩形状の樹脂注入口69が形成されている。
中点連結用壁部66には、その内周縁から軸方向外側に延出される仕切板部70が形成されており、この仕切板部70、中点連結用壁部66、及び第1内周側鍔部63bによって第1絶縁部材61の内周側にバスタブ形状の配電部71が設けられる。この配電部71には、中点ターミナル72が収納されており、隣り合うステータコイル42の他端42b同士が接続される(図3参照)。これにより、全てのステータコイル42が中点ターミナル72を介して円環状に接続される。
第2絶縁部材62は、図5に示すように、軸方向他端側からティース部54の略半分を覆う断面略コの字状の第2縦壁部81と、第2縦壁部81の径方向両端部にそれぞれ形成され、鍔部63の一部を構成する第2外周側鍔部63c及び第2内周側鍔部63dと、を備える。
また、本実施形態では、図4及び図5に示すように、第1絶縁部材61の第1外周側鍔部63aの径方向外側、第1縦壁部64の周方向内側、及び第1内周側鍔部63bの径方向内側の軸方向開放端に、段状の第1嵌合部85が連続して形成され、また、第2絶縁部材62の第2外周側鍔部63cの径方向内側、第2縦壁部81の周方向外側、及び第2内周側鍔部63dの径方向外側の軸方向開放端に、段状の第2嵌合部86が連続して形成される。そして、第1嵌合部85及び第2嵌合部86を軸方向に嵌合させることにより、第1絶縁部材61と第2絶縁部材62とが組み合わされ、一体的な絶縁部材60となる。
このように構成されたステータ10では、ベース鉄心51の穴55に別体鉄心52が配置され、ベース鉄心51のティース部54に絶縁部材60が被せられて、さらにステータコイル42が捲回されるので、ベース鉄心51及び別体鉄心52が一体的に強固に組み付けられる。
また、分割鉄心50の外形がベース鉄心51のみで構成されるので、振動や外部応力に対して剛性が高く、円環状に配列されるベース鉄心51間の位置ずれが防止される。このため、環状ステータ群40を、従来のステータと同様に焼きばめや圧入によってステータホルダ30に保持させることが可能となる。
また、ベース鉄心51のティース部54には、捲回されるステータコイル42によって圧縮応力が作用するので、ティース部54が弾性変形して、ベース鉄心51と別体鉄心52との間の僅かな隙間がなくなり、ベース鉄心51及び別体鉄心52が密着する。これにより、分割鉄心50を通る磁束の流れがベース鉄心51と別体鉄心52との接合部分で妨げられることがないので、分割鉄心50がベース鉄心51及び別体鉄心52の2部品で構成されているにも拘らず、磁束がスムースに流れる。
以上説明したように、本実施形態のステータ10によれば、分割鉄心50は、ベース鉄心51と別体鉄心52からなり、ベース鉄心51のティース部54に径方向に延びる穴55が形成され、この穴55に別体鉄心52が配置されるため、従来のステータのように係合部の形状が複雑な部品の組み合わせではなく、簡素な構造で、ベース鉄心51と別体鉄心52とを強固に組み付けることができる。また、ベース鉄心51と別体鉄心52が簡素な構造なため、ステータ10の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態のステータ10によれば、ベース鉄心51は、周方向に圧延方向を有する珪素鋼板51aから構成され、別体鉄心52は、径方向に圧延方向を有する珪素鋼板52aから構成されるため、分割鉄心50の鉄損を低減することができるので、ステータ10の効率を向上することができる。
また、本実施形態のステータ10によれば、分割鉄心50の外形がベース鉄心51のみで構成されるため、分割鉄心50の剛性を、従来の分割鉄心を単一部品で構成する場合と同等にすることができ、円環状に配列されるベース鉄心51間の位置ずれを防止することができる。これにより、環状ステータ群40を、従来のステータと同様に焼きばめや圧入によってステータホルダ30に保持させることができる。
(第2実施形態)
次に、図7〜図12を参照して、本発明に係るステータの第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付してその説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態では、図7及び図8に示すように、ベース鉄心51の穴55がヨーク部53の径方向中央部まで延設され、別体鉄心52の径方向幅が穴55の径方向幅より僅かに小さく設定されており、別体鉄心52を穴55に配置したとき、図8に示すように、穴55の径方向外端面と別体鉄心52の径方向外端面との間に樹脂を注入するための周方向隙間C1が形成される。
また、本実施形態では、図8に示すように、ベース鉄心51のヨーク部53に、周方向隙間C1の周方向中央部と連通し、周方向隙間C1に樹脂を注入するための略半円形の樹脂注入溝(樹脂注入部)57が形成される。この樹脂注入溝57は、第1絶縁部材61と分割鉄心50が組み合わされたとき、第1絶縁部材61の樹脂注入口69と連通する。なお、樹脂注入溝57が形成される位置、即ち、ヨーク部53の周方向中央部且つ外周面近傍は、分割鉄心50を通る磁束の流れを最も妨げない部分である。
また、本実施形態では、図8及び図9に示すように、ベース鉄心51の穴55の周方向両側面に凹部58が形成されており、穴55に別体鉄心52を配置させたとき、別体鉄心52の周方向両端面と凹部58との間に所定の径方向隙間C2が形成される。また、本実施形態では、径方向隙間C2(凹部58)は、ベース鉄心51のティース部54の径方向中央部に形成される。
なお、本実施形態では、穴55に凹部58を形成することにより径方向隙間C2を形成しているが、これに限定されず、別体鉄心52の周方向両端面に凹部58を形成することにより径方向隙間C2を形成してもよく、また、穴55の周方向両側面の径方向両端部に突部を形成することにより径方向隙間C2を形成してもよく、さらに、別体鉄心52の周方向両端面の径方向両端部に突部を形成することにより径方向隙間C2を形成してもよい。
このように構成されたステータ10では、ベース鉄心51の穴55に別体鉄心52が配置されることにより、別体鉄心52の径方向外端面と穴55の径方向外端面との間に周方向隙間C1が形成される。そして、配電部材90の絶縁を行うべく配電部68に不図示のノズルから樹脂Pを注入すると、配電部68の絶縁処理と同時に、注入された樹脂Pが、樹脂注入口69及び樹脂注入溝57を介して周方向隙間C1に注入されて、この周方向隙間C1が樹脂Pによって埋められる(図10参照)。また、このとき、注入された樹脂Pの圧力により別体鉄心52が径方向内側に押圧されるので、別体鉄心52が穴55の内周側面に密着する。これにより、分割鉄心50を通る磁束の流れがベース鉄心51と別体鉄心52との接合部分で妨げられることがないので、分割鉄心50がベース鉄心51及び別体鉄心52の2部品で構成されているにも拘らず、磁束がスムースに流れる。
また、ベース鉄心51のティース部54には、捲回されるステータコイル42によって圧縮応力が作用するので、ティース部54が弾性変形するが、この弾性変形は、穴55の径方向隙間C2(凹部58)により吸収されるので、ティース部54に作用する圧縮応力が緩和される。これにより、分割鉄心50に圧縮応力が加えられることにより発生する鉄損増加が抑制されるので、ステータ10の効率を向上することが可能となる。
また、捲回されるステータコイル42の圧縮応力によりティース部54が弾性変形するので、径方向隙間C2がなくなり、ベース鉄心51及び別体鉄心52が密着する。これにより、分割鉄心50を通る磁束の流れがベース鉄心51と別体鉄心52との接合部分で妨げられることがないので、分割鉄心50がベース鉄心51及び別体鉄心52の2部品で構成されているにも拘らず、磁束がスムースに流れる。
次に、図11及び図12を参照して、別体鉄心52の径方向外端部の形状による磁束の流れについて説明する。
図11に示す本実施形態のように、別体鉄心52の径方向外端部が角形状で磁束が通る間口が広い場合は、磁束の流れが妨げられることがないので、別体鉄心52の径方向外端部は間口が広い形状の方が効率的で好ましい。一方、図12に示すように、別体鉄心52の径方向外端部がテーパ形状で磁束が通る間口が狭い場合は、間口が一番狭くなる部分で磁束が飽和状態となるので、磁束の流れが妨げられてしまう。なお、図中に示す一点鎖線は、磁束の流れを表している。
以上説明したように、本実施形態のステータ10によれば、穴55の径方向外端部と別体鉄心52の径方向外端部との間に樹脂Pを注入するため、樹脂注入の圧力により別体鉄心52を径方向内側に押圧することができ、別体鉄心52を穴55の内周側面に密着させることができる。これにより、分割鉄心50がベース鉄心51及び別体鉄心52の2部品で構成されているにも拘らず、分割鉄心50を通る磁束の流れをスムースにすることができるので、ステータ10の効率低下を防止することができる。また、ベース鉄心51と別体鉄心52が密着するので、ベース鉄心51と別体鉄心52とを更に強固に組み付けることができる。
また、本実施形態のステータ10によれば、ベース鉄心51に、穴55の径方向外端部と別体鉄心52の径方向外端部との間に樹脂Pを注入する樹脂注入溝57が設けられるため、樹脂注入溝57を介してベース鉄心51と別体鉄心52との間に樹脂Pを容易に注入することができるので、ステータ10の生産効率を向上することができる。
また、本実施形態のステータ10によれば、ベース鉄心51の穴55の周方向両側面に凹部58を形成して、別体鉄心52の周方向両端面とベース鉄心51との間に所定の径方向隙間C2を形成するため、ステータコイル42の捲回によってティース部54に作用する圧縮応力を緩和することができる。これにより、分割鉄心50に圧縮応力が加えられることにより発生する鉄損増加を抑制することができるので、ステータ10の効率を更に向上することができる。
また、本実施形態のステータ10によれば、径方向隙間C2は、ティース部54の径方向中央部に形成されるため、ステータコイル42をティース部54に捲回することによって径方向隙間C2をなくすことができる。これにより、分割鉄心50を通る磁束の流れをスムースにすることができるので、ステータ10の効率を更に向上することができる。
その他の構成及び作用効果については、上記第1実施形態と同様である。
10 ステータ
20 ハウジング
30 ステータホルダ
40 環状ステータ群
41 ステータ片
42 ステータコイル
50 分割鉄心
51 ベース鉄心(第1鉄心)
51a 珪素鋼板(電磁鋼板)
52 別体鉄心(第2鉄心)
52a 珪素鋼板(電磁鋼板)
53 ヨーク部
54 ティース部
55 穴
57 樹脂注入溝(樹脂注入部)
58 凹部
60 絶縁部材
90 配電部材
C1 周方向隙間
C2 径方向隙間
P 樹脂

Claims (5)

  1. ハウジングと、前記ハウジングに取り付けられる環状のステータホルダと、前記ステータホルダに圧入固定され、円環状に配列される複数のステータ片を有する環状ステータ群と、を備え、
    前記ステータ片は、複数の電磁鋼板が積層された分割鉄心と、前記分割鉄心を絶縁する絶縁部材と、前記絶縁部材を介して前記分割鉄心の周囲に捲回されるステータコイルと、を有するステータにおいて、
    前記分割鉄心は、第1鉄心と第2鉄心からなり、
    前記第1鉄心は、周方向に圧延方向を有する電磁鋼板から構成され、そのティース部に径方向に延びる穴を有し、
    前記第2鉄心は、径方向に圧延方向を有する電磁鋼板から構成され、前記穴に配置されることを特徴とするステータ。
  2. 前記穴の径方向外端部と前記第2鉄心の径方向外端部との間に樹脂を配置することを特徴とする請求項1に記載のステータ。
  3. 前記第1鉄心及び前記第2鉄心の少なくとも一方に、前記穴の径方向外端部と前記第2鉄心の径方向外端部との間に樹脂を注入する樹脂注入部が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のステータ。
  4. 前記第2鉄心の周方向両端部と前記第1鉄心との間に所定の隙間を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のステータ。
  5. 前記隙間は、前記ティース部の径方向中央部に設けられることを特徴とする請求項4に記載のステータ。
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