JP2010202153A - 車両用クラッチ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチの摩擦要素にオフセット変動やゲイン変動などの変動が生じても、クラッチトルク容量を精度高く制御できる車両用クラッチ制御装置を提供すること。
【解決手段】モータジェネレータMGと、モータジェネレータMGのトルクをエンジンEngに伝達する第1クラッチCL1と、第1クラッチCL1の締結状態を制御する統合コントローラ14と、を備えた車両用クラッチ制御装置であって、統合コントローラ14は、第1クラッチCL1の出力回転数目標値と出力回転数検出値との偏差からクラッチトルク容量補正値を演算し、トルク容量指令値を補正するクラッチトルク容量補正手段を備えていることを特徴とする車両用クラッチ制御装置とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、乾式のクラッチの締結状態を、ストロークを検出して制御する車両用クラッチ制御装置に関する。
従来、車両において、駆動源と変速機との間などの駆動力伝達経路に設けられたダイヤフラムスプリングを用いた乾式のクラッチが知られている。
また、このような乾式のクラッチを、アクチュエータを用いて締結および解放させるクラッチ制御装置が、特許文献1などにより知られている。
この従来の車両に搭載されるダイヤフラムスプリングを用いた乾式クラッチは、クラッチとの機械的な接続を絶たれたクラッチペダルと、クラッチを作動させてエンジンの出力の変速機への伝達を断接するクラッチアクチュエータとを備えるとともに、クラッチペダルの運転者による踏込量を検出し、検出されたクラッチの踏込量に対応するクラッチ係合量(ペダルストローク量)を上限としてアクチュエータの駆動を制御していた。
特開2004−308723号公報
しかしながら、クラッチストロークに対するクラッチトルク容量(クラッチ伝達トルク)の特性は、クラッチの摩擦要素の磨耗による変動(オフセット変動)や、摩擦係数の変動(ゲイン変動)により変化する。そのため、上述のように、ストローク量に基づく制御では、このような変動の影響によりクラッチトルク容量を推定できない可能性がある。
また、上記オフセット変動が、クラッチトルク容量過多(想定したクランキングトルクよりも大きい)側にずれると、モータトルクが不足してしまい、モータと変速機との間に設けられた発進クラッチのスリップが維持できず、エンジン始動時に加速度変動(ショック)が生じてしまう。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、クラッチの摩擦要素にオフセット変動やゲイン変動などの変動が生じても、クラッチトルク容量を精度高く制御できる車両用クラッチ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両用クラッチ制御装置では、モータトルクを被駆動側に伝達するクラッチの出力回転数目標値と出力回転数検出値との偏差からクラッチトルク容量補正値を演算し、クラッチトルク容量指令値を補正するクラッチトルク容量補正手段を備えていることを特徴とする車両用クラッチ制御装置とした。
本発明の車両用クラッチ制御装置にあっては、クラッチに、オフセット変動やゲイン変動が生じた場合、クラッチのトルク指令値に対するトルク容量が変動し、入力回転数に対する出力回転数も変動する。
そこで、本発明では、クラッチトルク容量補正手段は、クラッチの出力回転数目標値と出力回転数検出値との偏差からクラッチトルク容量補正値を演算し、クラッチトルク容量指令値を補正する。
したがって、クラッチにオフセット変動やゲイン変動が生じても、その変動分を補正し、クラッチトルク容量を精度高く制御可能となる。
実施例1の車両用クラッチ制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(車両の一例)を示す全体システム図である。 実施例1の車両用クラッチ制御装置の制御対象である第1クラッチCL1の構成を示す構成説明図である。 第1クラッチCL1に用いられたダイヤフラムスプリング41の反力特性を説明する皿バネモデル示すである。 図3に示す皿バネモデルの近似式の計算結果を示す皿バネ反力特性図である。 実施例1の車両用クラッチ制御装置の統合コントローラ14にて実行される処理を示すフローチャートであり、処理の前半部分を示している。 実施例1の車両用クラッチ制御装置の統合コントローラ14にて実行される処理を示すフローチャートであり、処理の後半部分を示している。 実施例1における目標駆動トルクTdを演算するのに用いるマップの一例を示す目標駆動トルク特性図である。 実施例1におけるバッテリー充電量SOCに対する目標充放電量特性(モータトルク)の一例を示す目標充放電量特性図である。 実施例1における学習処理を行なう構成の概略を示すブロック図である。 実施例1における学習時第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_learningの出力態様を示す指令値特性図である。 実施例1における最終第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 から第2クラッチ電流指令値Icl2 を演算するのに用いるマップを示しており、(a)はクラッチトルク容量に対するクラッチ油圧特性図であり、(b)はクラッチ油圧に対する第2クラッチ電流指令値特性図である。 ステップS5の第2クラッチ制御モードCL2MODEを設定する処理の詳細を示すフローチャートである。 (a)は、第2クラッチ入力回転数目標値とクラッチ油温との関係を示す特性図であり、(b)はエンジン始動配分モータトルクと第2クラッチ入力回転数目標値との関係を示す特性図である。 ステップS11における回転数制御用第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FB_ON の演算処理を示す制御ブロック図である。 実施例1における第1クラッチストローク対クラッチトルク容量特性の学習処理の流れを示すフローチャートである。 ステップS22におけるエンジン回転数制御用第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_FB_ONの演算処理の内容を示すエンジン回転数制御系のブロック図である。 ステップS23における第1クラッチCL1の油圧を制御する第1クラッチ電流指令値の演算処理の流れを示すフローチャートである。 ステップS231における第1クラッチストローク目標値の演算に用いるクラッチトルク容量−クラッチストローク特性である実反力特性(バネ定数Kp)を示すマップである。 実施例1における第1クラッチ油圧指令値Pcl1 を演算する構成を示す制御ブロック図である。 比較例における正常動作時と摩擦要素変動時の動作例を示すタイムチャートである。 第1クラッチCL1の摩擦要素が磨耗した場合のクラッチトルク容量とクラッチストローク量との関係を示すクラッチトルク容量−クラッチストローク特性図である。 第1クラッチCL1の摩擦要素の摩擦係数が変動した場合のクラッチトルク容量とクラッチストローク量との関係を示すクラッチトルク容量−クラッチストローク特性図である。 実施例1により補正を行なった場合の動作例を示すタイムチャートである。 実施例2において、ステップS20で実行する学習補正の処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2で用いるストローク対トルク容量特性を示すストローク対トルク容量特性図である。 実施例2の比較例の作動例を示すタイムチャートである。 実施例2の作動例を示すタイムチャートである。 実施例3で用いるストローク対トルク容量特性を示すストローク対トルク容量特性図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の実施の形態の車両用クラッチ制御装置は、モータ(MG)により駆動される被駆動側(Eng)と前記モータ(MG)との間に介在されて伝達トルクを変更可能なクラッチ(CL1)と、前記モータ(MG)の出力であるモータトルクが、与えられたモータトルク指令値に一致するように前記モータの駆動を制御する駆動制御手段(14)と、前記クラッチ(CL1)のトルク容量指令値を演算するクラッチトルク容量指令値演算手段(205)と、前記クラッチ(CL1)におけるストローク量に対するトルク容量の特性であるストローク対トルク容量特性に基づいて、前記トルク容量指令値をストローク指令値に変換するクラッチストローク指令値演算手段(206)と、前記ストローク指令値に基づいて前記クラッチの締結を制御するクラッチストローク制御手段(16)と、前記クラッチ(CL1)の出力回転数を検出する出力回転数検出手段(11)と、前記モータ回転数と前記トルク容量指令値とに基づいて出力回転数目標値を演算する出力回転数目標値演算手段と、前記出力回転数目標値と出力回転数検出値との偏差からクラッチトルク容量補正値を演算し、前記トルク容量指令値を補正するクラッチトルク容量補正手段と、を備えていることを特徴とする車両用クラッチ制御装置である。
図1〜図23に基づき、この発明の最良の実施の形態の実施例1の車両用クラッチ制御装置について説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の車両用クラッチ制御装置が適用されたパラレルハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。以下、図1に基づいて、駆動系および制御系の構成を説明する。
実施例1のパラレルハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEngと、第1クラッチCL1と、モータジェネレータMGと、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、ファイナルギヤFGと、左駆動輪LTと、右駆動輪RTと、を備えている。
実施例1のハイブリッド駆動系は、電気自動車走行モード(以下、「EVモード」という。)と、ハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)と、準電気自動車走行モード(以下、「準EVモード」という。)と、駆動トルクコントロール発進モード(以下、「WSCモード」という。)等の走行モードを有する。
「EVモード」は、第1クラッチCL1を解放状態とし、モータジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。
「HEVモード」は、第1クラッチCL1を締結状態とし、モータアシスト走行モード・走行発電モード・エンジン走行モードの何れかにより走行するモードである。前記「準EVモード」は、第1クラッチCL1が締結状態であるがエンジンEngをOFFとし、モータジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。
「WSCモード」は、「HEVモード」からのP,N→Dセレクト発進時、または、「EVモード」や「HEVモード」からのDレンジ発進時等において、モータジェネレータMGを回転数制御させることで第2クラッチCL2のスリップ締結状態を維持し、第2クラッチCL2を経過するクラッチ伝達トルクが、車両状態やドライバー操作に応じて決まる要求駆動トルクとなるようにクラッチトルク容量をコントロールしながら発進するモードである。なお、「WSC」とは「Wet Start Clutch」の略である。
エンジンEngは、希薄燃焼可能であり、スロットルアクチュエータによる吸入空気量とインジェクタによる燃料噴射量と、点火プラグによる点火時期の制御により、エンジントルクが指令値と一致するように制御される。
第1クラッチCL1は、エンジンEngとモータジェネレータMGとの間の位置に介装される。この第1クラッチCL1としては、ダイヤフラムスプリング(付勢手段)41(図2参照)による付勢力にて常時締結(ノーマルクローズ)の乾式クラッチが用いられ、エンジンEng〜モータジェネレータMG間の締結/半締結/解放を行なう。この第1クラッチCL1が完全締結状態ならモータトルク+エンジントルクが第2クラッチCL2へと伝達され、解放状態ならモータトルクのみが、第2クラッチCL2へと伝達される。なお、半締結/解放の制御は、図2に示す油圧アクチュエータ50に対するストローク制御により行われる。
ここで、図2に基づいて、第1クラッチCL1の構造を簡単に説明する。
第1クラッチCL1は、エンジン側の入力軸42に結合されたフライホイール43と、モータジェネレータMG側の出力軸44に軸方向に変位可能で回転方向には移動を規制されたクラッチディスク45と、クラッチディスク45を覆うクラッチカバー46と、を備えている。そして、プレッシャプレート47が、ダイヤフラムスプリング41の付勢力でクラッチディスク45をフライホイール43に圧接させると、入力軸42と出力軸44とでトルク伝達が可能な締結状態となる。
また、第1クラッチCL1の解放は、油圧アクチュエータ50の圧力制御弁51から出力される油圧によりピストン52を、図において矢印ZL方向に移動させて行なう。これにより、プレッシャプレート47が矢印ZRの方向に移動し、クラッチディスク45とフライホイール43とが離れた解放状態となる。なお、圧力制御弁51は、後述するクラッチコントローラ16からの指令信号により駆動する。
また、ダイヤフラムスプリング(皿バネ)41の反力特性は、図3の皿バネモデルをもとに、下記の式(aa)に示す「アルメンとラスロ近似解」が発表されている。図4に当近似式の計算結果を示す。この計算結果から皿バネの反力の傾き(バネ定数)がストロークに応じて正から負の転じる特性であることが分かる。
P=(CCEh/r ),C
=[δ/(1−ν)h][{(H/h)−(δ/h)}{(H/h)−(δ/2h)}+1]
・・・(aa)
なお、Pは反力、Cはバネの形状により決まる定数、Eは縦弾性係数、hは皿バネ板厚、rは皿バネ外半径、δはストローク、νはポアソン比、Hは皿バネ自由高さである。
図1に戻り、モータジェネレータMGは、交流同期モータ構造であり、発進時や走行時に駆動トルク制御や回転数制御を行なうと共に、制動時や減速時に回生ブレーキ制御による車両運動エネルギーのバッテリー9への回収を行なうものである。
第2クラッチCL2は、ノーマルオープンの湿式多板クラッチや湿式多板ブレーキであり、クラッチ油圧(押付力)に応じて伝達トルク(クラッチトルク容量)が発生する。この第2クラッチCL2は、自動変速機ATおよびファイナルギヤFGを介し、エンジンEngおよびモータジェネレータMG(第1クラッチCL1が締結されている場合)から出力されたトルクを左右駆動輪LT,RTへと伝達する。
なお、第2クラッチCL2としては、図1に示すように、独立のクラッチをモータジェネレータMGと自動変速機ATの間の位置に設定する以外に、自動変速機ATの各変速段にて締結される摩擦締結要素として用いられるクラッチやブレーキを流用しても良い。また、自動変速機ATと左右駆動輪LT,RTの間の位置に設定しても良い。
自動変速機ATは、有段階の変速段を得る機であり、複数の遊星歯車から構成される。変速機内部のクラッチならびにブレーキをそれぞれ締結/解放し、トルク伝達経路を変えることにより変速する。
実施例1のパラレルハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、第2クラッチ入力回転数センサ6(=モータ回転数センサ)と、第2クラッチ出力回転数センサ7と、インバータ8と、バッテリー9と、アクセルセンサ10と、エンジン回転数センサ11と、クラッチ油温センサ12と、ストロークセンサ13と、統合コントローラ14と、変速機コントローラ15と、クラッチコントローラ16と、エンジンコントローラ17と、モータコントローラ18と、バッテリーコントローラ19と、ブレーキセンサ20と、を備えている。
インバータ8は、直流/交流の変換を行ない、モータジェネレータMGの駆動電流を生成する。バッテリー9は、モータジェネレータMGからの回生エネルギーを、インバータ8を介して蓄積する。
統合コントローラ14は、バッテリー状態、アクセル開度、および車速(変速機出力回転数に同期した値)から目標駆動トルクTdを演算する。そして、その結果に基づき各アクチュエータ(モータジェネレータMG、エンジンEng、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、自動変速機AT)に対する指令値を演算し、各コントローラ15,16,17,18,19へと送信する。
変速機コントローラ15は、統合コントローラ14からの変速指令を達成するように変速制御を行なう。
クラッチコントローラ16は、第2クラッチ入力回転数センサ6と第2クラッチ出力回転数センサ7とクラッチ油温センサ12からのセンサ情報を入力すると共に、統合コントローラ14からの第1クラッチ油圧指令値と第2クラッチ油圧指令値に対して、クラッチ油圧(電流)指令値を実現するようにソレノイドバルブの電流を制御する。
エンジンコントローラ17は、エンジン回転数センサ11からのセンサ情報を入力すると共に、統合コントローラ14からのエンジントルク指令値を達成するようにエンジントルク制御を行なう。
モータコントローラ18は、統合コントローラ14からのモータトルク指令値やモータ回転数指令値を達成するようにモータジェネレータMGの制御を行なう。
バッテリーコントローラ19は、バッテリー9の充電状態(SOC)を管理し、その情報を統合コントローラ14へと送信する。
次に、実施例1の統合コントローラ14において実行される処理の流れを、図5および図6に示すフローチャートを用いて説明する。なお、両図に示す処理内容は、一定のサンプリング周波数で実行されることとする。
ステップS1では、バッテリー充電量SOC、自動変速機ATのシフト位置、第2クラッチCL2の入出力回転数、車速Vspといった車両状態を示すデータを受信し、次のステップS2に進む。
ステップS2では、アクセル開度Apo、第1クラッチCL1の第1クラッチストローク計測値xscl1を読み込み、ステップS3に進む。
ステップS3では、アクセル開度Apo、車速Vspから目標駆動トルクTdを演算し、ステップS4に進む。なお、詳細については省略するが、目標駆動トルクTdは、例えば、図7に示すようなマップに基づいて演算することができる。
ステップS4では、バッテリー充電量SOCや目標駆動トルクTdおよび車速Vspといった車両状態に基づいて、第1クラッチ制御モードフラグfCL1の判断および設定を行ない、ステップS5に進む。第1クラッチ制御モードフラグfCL1とは、第1クラッチCL1を締結するモード(fCL1=1であり、HEVモードおよびWSCモード時に設定される)と、第1クラッチCL1を解放するモード(fCL1=0であり、EVモード時に設定される)を備えている。なお、ここでは、第1クラッチ制御モードフラグfCL1の設定の詳細な説明は省略するが、例えば、低加速での発進といった比較的エンジンEngの効率が良くない走行シーンでは、EVモード走行とするため、第1クラッチCL1は解放(fCL1=0)する。
また、バッテリー充電量SOCがあらかじめ設定された充電量設定値SOCth1以下、あるいは目標駆動トルクTdが、EVモード走行時の最大駆動トルクTdmax(最大モータトルクTm maxと目標クランキングトルクTcrank の差分)以上となった場合に、EVモード走行は困難なため、HEVモードで走行するために、第1クラッチCL1を半締結または締結(fCL1=1)する。
図8に、バッテリー充電量SOCに対する目標充放電量特性(モータトルク)の一例を示す。このように、バッテリー充電量SOCが、基準値よりも低くなれば、目標充放電量が低く設定されて充電され、バッテリー充電量SOCが高くなれば、目標充放電量が高く設定されて放電される。
ステップS5では、バッテリー充電量SOC、目標駆動トルクTd、第1クラッチ制御モードフラグfCL1および車速Vspといった車両状態に基づいて、第2クラッチ制御モードCL2MODEの判断および設定を行ない、ステップS6に進む。なお、第2クラッチ制御モードCL2MODEは、第2クラッチCL2を、締結、解放、スリップのいずれの状態に制御するかを決定するもので、その詳細については後述する。
ステップS6では、各クラッチCL1,CL2の制御モードと車両状態とに基づいて、目標駆動トルクTdのエンジンEngとモータジェネレータMGとの分担を決定し、ステップS7に進む。すなわち、エンジンEngの駆動トルク配分量に応じた基本エンジントルク指令値Te_base を決定するとともに、モータジェネレータMGの駆動トルク配分量に応じた基本モータトルク指令値Tm_base を決定し、ステップS7に進む。なお、このトルク配分の方法はさまざま考えられるが、詳細については説明を省略する。
ステップS7では、第2クラッチCL2のスリップ回転数制御(WSC)を実行するか否かの判断を行なう。この場合、ステップS5で設定された第2クラッチ制御モードCL2MODEがスリップのモード(CL2MODE=2)であり、かつ、実際のスリップ回転数(第2クラッチ入力回転数−第2クラッチ出力回転数)の絶対値が、設定値以上となった場合は、スリップ回転数制御をONとしてステップS8へ進む。一方、第2クラッチ制御モードCL2MODEが、解放(CL2MODE=0)または締結(CL2MODE=1)と設定されている場合は、スリップ回転数制御をOFFとしてステップS12へ進む。
ステップS8では、基本第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_base を演算し、ステップS9に進む。なお、ここで、基本第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_base は、例えば、目標駆動トルクTdと同値とする。
ステップS9では、第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i を演算し、ステップS10に進む。ここで、第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i は、第1クラッチ制御モードフラグfCL1、基本第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_base 、第2クラッチ油温Tempcl2、バッテリー充電量SOCおよび第2クラッチ出力回転数計測値ωから演算する。なお、この演算の詳細な説明については後述するが、この演算は、図9に示す第2クラッチ入力回転数目標値演算手段201において行なわれる。
ステップS10では、第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i と第2クラッチ入力回転数計測値ωcl2iとが一致するように回転数制御用モータトルク指令値Tm_FB_ONを演算し、ステップS11に進む。この回転数制御用モータトルク指令値Tm_FB_ONの演算は、図9に示すモータトルク指令値演算手段202において実行され、その演算方法は、様々考えられるが、本実施例1では、下記の式(1)に基づいて、PI制御による演算を行なう。この演算は、本実施例1では、タスティン近似等で離散化して得られた漸化式を用いて算出する。
m_FB_ON={(KpmS+Klm)/s}(ωcl2i*−ωcl2i)・・・(1)
なお、上記式(1)において、Kpmは、モータ制御用比例ゲイン、Klmは、モータ制御用積分ゲイン、sは、微分演算子である。
ステップS11では、回転数制御用第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FB_ONを演算し、ステップS14に進む。この回転数制御用第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FB_ONは、基本第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_base と回転数制御用モータトルク指令値Tm_FB_ONとエンジントルク指令値 から求めるが、この演算の詳細については後述する。
ステップS12では、前述した回転数制御用モータトルク指令値Tm_FB_ONならびに回転数制御用第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FB_ONを演算するための内部状態変数を初期化し、ステップS13に進む。
ステップS13では、回転数制御を行なわない場合、すなわち、第2クラッチCL2を締結する場合と、解放する場合と、締結状態から回転数制御を行なう(スリップ状態にする)場合のクラッチトルク容量指令値Tcl2_FB_OFFをそれぞれ演算し、ステップS14に進む。
ここで、クラッチトルク容量指令値Tcl2_FB_OFFは、締結する場合と、解放する場合と、締結状態から回転数制御を行なう場合とは、それぞれ、下記の式(2)(3)(4)(5)に基づいて求める。
(締結する場合)
<Tcl2_z1 <Td×Ksafeの場合>
cl2_FB_OFF=Tcl2_z1 +ΔTcl2LU ・・・(2)
<Tcl2_z1 ≧Td×Ksafeの場合>
cl2_FB_OFF=Td×Ksafe ・・・(3)
(解放する場合)
cl2_FB_OFF=0 ・・・(4)
(第2クラッチを締結→スリップ状態にする場合)
cl2_FB_OFF=Tcl2_Z1 −ΔTcl2slp ・・・(5)
ただし、上記式(2)〜(5)において、Ksafeは、第2クラッチ安全率係数(>1)、ΔTcl2LUは、スリップ(または解放)→締結移行時のトルク容量変化率、ΔTcl2slpは、締結→スリップ移行時トルク容量変化率、Tcl2_Z1 は、最終第2トルク指令値前回値である。
ステップS14では、最終第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 を決定し、ステップS15に進む。この最終第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 を決定するのにあたり、スリップ回転数制御中の場合は、下記の式(6)により求め、スリップ回転数制御停止の場合は、下記の式(7)により求める。
cl2 =Tcl2_FB_ON ・・・(6)
cl2 =Tcl2_FB_OFF ・・・(7)
ステップS15では、エンジン始動中か否かの判断を行なう。第2クラッチ入力回転数計測値ωcl2iとエンジン回転数計測値ωeとの差分が所定値 以下であれば、エンジン始動動作終了と判断してステップS16へ進み、それ以外の場合はステップS18へ進む。
ステップS16では、エンジン回転数制御用第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_FB_OFFを演算するための内部状態変数を初期化(値を零に)し、ステップS17に進む。
ステップS17では、第1クラッチCL1が締結/開放状態におけるエンジン回転数制御用第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_FB_OFFを演算し、ステップS23に進む。なお、Tcl1_FB_OFFを演算するのにあたり、第1クラッチ制御モードフラグfCL1が締結モード(=1)になっている場合は、下記の式(8)に基づいて演算し、第1クラッチ制御モードフラグfCL1が、開放モード(=0)になっている場合は、下記の式(9)に基づいて演算する。
cl1_FB_OFF=Tcl1_max ・・・(8)
cl1_FB_OFF=0 ・・・(9)
なお、Tcl1_maxは第1クラッチ最大トルク容量である。
ステップS18では、車両状態やドライバーの駆動要求に基づき、学習を実施するか否かの判断を行なう。この学習を実施するか否かの判断は、図9に示すストローク対トルク容量特性学習許可手段203により行なわれ、エンジン始動中であって(ステップS15)かつ、第2クラッチ制御モードCL2MODEが解放状態(=0であって、ドライバーの駆動要求が無い状態)や図外のイグニッションスイッチをONとした起動直後は、学習を許可してステップS19に進み、それ以外の場合は、ステップS21に進む。
ステップS19では、学習時第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_learningを演算し、ステップS20に進む。このエンジン始動時の学習時第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_learningは、図9に示す第1クラッチトルク容量指令値演算手段205により設定され、学習時第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_learningは、図10に示すように、ドライバーの駆動要求に伴うエンジン始動時のクランキングトルクTclkよりも小さく、かつ不連続に2段階以上で変化させるように設定される。
ステップS20では、回転数制御用モータトルク指令値Tm_FB_ONと第1クラッチストローク計測値xscl1とから、第1クラッチCL1のストローク対トルク容量特性を学習し、ステップS23に進む。なお、このストローク対トルク容量特性の学習は、図9に示すストローク対トルク容量特性学習手段204で実施されるもので、その詳細な演算方法については後述する。
ステップS21では、エンジン始動時の第1クラッチトルク容量基本値Tcl1_baseを、下記の式(10)により演算した後、ステップS22に進む。
cl1_base=Tcl1_ENG_ST ・・・(10)
なお、Tcl1_ENG_STはあらかじめ設定したエンジンクランキングトルクである。
ステップS22では、エンジン回転数制御用第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_FB_ONを演算し、ステップS23に進む。なお、詳細な演算方法については後述する。
ステップS23では、以下のア)イ)ウ)の条件に基づき最終第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 を決定し、ステップS24に進む。
ア)エンジンEngが始動(着火)していない場合
-Tcl1 =Tcl1_FB_OFF ・・・(11)
イ)学習中の場合
cl1 =Tcl1_leaning ・・・(12)
ウ)エンジン回転数制御中の場合
cl1 =Tcl1_FB_ON ・・・(13)
ステップS24では、最終第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 から、第2クラッチCL2にかかる油圧を制御する圧力制御弁(図示省略)へ出力する第2クラッチ電流指令値Icl2 を演算し、ステップS25へ進む。この第2クラッチ電流指令値Icl2 の演算は、予め取得した特性に基づき作成した、図11に示すマップに基づいて行なう。これにより、油圧や電流に対してクラッチトルク容量が非線形な特性を有している場合でも、制御対象を線形としてみなすことができるため、前述したような線形制御理論を適用することができる。
ステップS25では、最終第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 から第1クラッチCL1にかかる油圧を制御する圧力制御弁51へ出力する第1クラッチ電流指令値Icl1 を演算し、ステップS26に進む。なお、詳細な演算方法については後述する。
ステップS26では、モータトルク指令値Tmを決定し、ステップS27に進む。なお、モータトルク指令値Tmを決定するのにあたり、回転数制御中の場合は、下記の式(14)に基づいて決定し、回転数制御停止の場合は、下記の式(15)に基づいて決定する。
Tm=Tm_FB_ON ・・・(14)
Tm=Tm_base ・・・(15)
ステップS27では、ステップS24,S25,S26で得られた第2クラッチ電流指令値Icl2 、第1クラッチ電流指令値Icl1 、モータトルク指令値Tmを、各コントローラ15,16,17,18,19へ送信する。
以上で、統合コントローラ14における1回のサンプリング周期で実行される処理の流れを終える。
次に、前述した各処理の詳細について説明する。
(第2クラッチ制御モードCL2MODEの設定方法の詳細)
次に、ステップS5の第2クラッチ制御モードCL2MODEの設定方法の詳細について説明する。この第2クラッチ制御モードCL2MODEは、バッテリー充電量SOC、目標駆動トルクTd、第1クラッチ制御モードフラグfCL1および車速Vspといった車両状態から設定する。以下、その詳細を、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
S51では、第1クラッチ制御モードフラグfCL1を判別し、第1クラッチ制御モードフラグfCL1が、解放モード(エンジン停止)の場合はステップS52に進み、締結モード(エンジン始動)の場合はS55へ進む。
S52では、車速Vspがゼロ(停止)か否かを判定し、停止している場合は、ステップS53に進み、それ以外はステップS54に進む。
S53では、第2クラッチ制御モードCL2MODEを締結モード(CL2MODE=1)として、1回の処理を終える。また、S54では、第2クラッチ制御モードCL2MODEをスリップモード(CL2MODE=2)として、1回の処理を終える。
S55では、車速Vspが、あらかじめ設定した設定値Vth1(例えば、エンジンEngが始動できる最低車速)より高いか否かを判定し、設定値Vth1よりも低い場合はステップS56へ進み、設定値Vth1よりも高い場合はステップS58に進む。
ステップS56では、目標駆動トルクTdの符号を判別し、正値の場合にはステップS54へ、負値の場合にはステップS57へ進む。
ステップS57では、第2クラッチ制御モードCL2MODEを解放モード(CL2MODE=0)として、1回の処理を終える。
ステップS58では、前回の第2クラッチ制御モードCL2MODEが締結モード(CL2MODE=1)か否かを判定し、締結モードの場合はステップS53へ進み、それ以外の場合はステップS59へ進む。
ステップS59では、エンジン回転数計測値ωe、第2クラッチスリップ回転数計測値ωcl2slpが以下のスリップ継続条件を満たすか否か判定し、満たす場合はステップS54に進んで、スリップを開始または継続し、スリップ継続条件を満たさない場合には、ステップS53に進んで、スリップを終了して締結モードへ移行する。ここで、スリップ継続条件を満たす場合とは、ωe≠ωcl2i(すなわち、第1クラッチCL1解放またはスリップ)、または、ωcl2slp>ωcl2slpthが成立する場合である。なお、ωcl2slpthはスリップ回転数閾値である。
(第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i の演算方法)
次に、ステップS9における第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i の演算方法の詳細について説明する。
まず、第2クラッチスリップ回転数目標値ωcl2_slp を演算する。この第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i は、走行モードがEVモード(fCL1=0)の場合は、下記の式(16)に基づいて演算し、エンジン始動中の場合は、下記の式(17)に基づいて演算する。
<EVモード(fCL1=0)の場合>
ωcl2_slp =fcl2_slp_cl1OP(Tcl2_base,Tempcl2) ・・・(16)
ここで、fcl2_slp_cl1OP()は、基本第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_base および第2クラッチ油温Tempcl2を入力とした関数である。具体的には、図13(a)に示すマップに基づいて設定することができる。すなわち、「油温が高い」もしくは、「クラッチ容量指令値が大きい」場合は、第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i を小さくすることにより、クラッチ油温の上昇を防止できる。
<エンジン始動中の場合>
ωcl2_slp =fcl2_slp_cl1OP(Tcl2_base‘Tempcl2)+ffcl2_Δωslp(TEng_staRT) ・・・(14)
ここで、ffcl2_Δωslp()は、エンジン始動時のための第2クラッチCL2のスリッ回転数増加量を演算する関数であり、エンジン始動配分モータトルクTEng_staRTを入力とする。具体的には、図13(b)に示すマップに基づいて、エンジン始動配分モータトルクTEng_staRTが低下した場合には、第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i を高め(増加量を多く)に設定する。これにより、第1クラッチCL1からの外乱を完全に打ち消すことができず回転数が低下しても、急な締結を防止でき、その結果、加速度変動を生じることなくエンジンを始動できる。
なお、エンジン始動後もスリップ制御を継続する場合、第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i は、EV走行中と同様とする(増加分は加算しない)。
次に、下記の式(18)に基づいて、第2クラッチスリップ回転数目標値ωcl2_slp と第2クラッチ出力回転数計測値ωoとから、第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i を演算する。
ωcl2i =ωcl2_slp +ωo ・・・(18)
最後に、上記式(18)から算出した第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i に、上下限制限を施し、最終的な第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i とする。なお、上下限制限値は、エンジン回転数の上下限値とする。
(回転数制御用第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FB_ON の演算方法)
次に、 ステップS11の回転数制御用第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FB_ON の演算方法の詳細について説明する。
図14は、回転数制御用第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FB_ON の演算方法の制御ブロック図を示している。本制御系は、フィードフォワード(F/F)補償とフィードバック(F/B)補償とからなる2自由度制御手法で設計している。F/B補償部については様々な設計方法が考えられるが、今回はその一例としてPI制御の例を示している。以下、その演算方法について説明する。
まず、下記の式(19)に示す位相補償フィルタGFF(s)に基づき基本第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_base に位相補償を施し、F/F第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FFを演算する。実際の演算は、タスティン近似等で離散化して得られた漸化式を用いて算出する。
cl2_FF/Tcl2_base =GFF(s)=(τcl2・s+1)/(τcl2ref・s+1) ・・・(19)
ただし、τcl2は第2クラッチモデル時定数、τcl2refは第2クラッチ制御用規範応答時定数である。
次に、第2クラッチトルク容量目標値Tcl2_tを演算する。ここで、第2クラッチトルク容量目標値Tcl2_tは、EVモード(第1クラッチCL1が解放状態)の場合は、下記の式(20)に基づいて演算し、HEVモード(第1クラッチCL1が締結状態)の場合は、下記の式(21)に基づいて演算する。
<EVモード(fCL1=0)の場合>
cl2_t=Tcl2_base ・・・(20)
<HEVモード(fCL1=1)の場合>
cl2_t=Tcl2_base −Te_est ・・・(21)
なお、HEVモードにおける第2クラッチトルク容量目標値Tcl2_tは、全体(エンジンおよびモータ)のトルク容量に対し、モータ分の容量を意味する。
また、Te_estはエンジントルク推定値であり、例えば下記の式(22)に基づき演算する。
e_est=(1/τs+1)e−Les×Te_base ・・・(22)
ただし、τはエンジン一次遅れ時定数、Leはエンジンむだ時間である。
次に、下記の式(23)に基づいて第2クラッチトルク容量規範値Tcl2_refを演算する。
(Tcl2_ref/Tcl2_t)=Gcl2_REF(s)=1/τcl2_ref・s+1 ・・(23)
次に、第2クラッチトルク容量規範値Tcl2_refと、前述した回転数制御用モータトルク指令値Tm_FB_ONとから、下記の式(24)に基づいてF/B第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FBを演算する。
cl2_FB={(KPcl2s+KIccl2)/s}×(Tcl2_ref−Tm_FB_ON) ・・・(24)
ただし、KPcl2は第2クラッチ制御用比例ゲイン、KIccl2は2クラッチ制御用積分ゲインである。
さらに、下記式(25)のように入力回転数変化によって生じるトルク(イナーシャトルク)を考慮することにより、入力回転数が変化している場合にも精度よくトルク容量を制御できる。
cl2_FB={(KPcl2s+KIccl2)/s}×(Tcl2_ref−Tm_FB_ON−TIcl2_est) ・・・(25)
なお、TIcl2_estはイナーシャトルク推定値であり、例えば、入力回転数変化量(微分値)に入力軸周りの慣性モーメントを乗算して求める。
そして、F/F第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FFとF/B第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FBとを加算し、最終的な回転数制御用第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_FB_ONを演算する。
(第1クラッチストローク対クラッチトルク容量特性の学習処理)
次に、ステップS20の第1クラッチストローク対クラッチトルク容量特性の学習処理について説明する。この説明を行なうにあたり、まず、この学習処理を行なう構成について図9のブロック図により説明する。
上述の第1クラッチストローク対クラッチトルク容量特性の学習処理は、ストローク対トルク容量特性学習手段204により成される。この学習処理は、ステップS15,S18の判断を行なうストローク対トルク容量特性学習許可手段203からの指令により開始され、回転数制御用モータジェネレータトルク指令値Tm_FB_ON、エンジン回転数計測値ωe、第1クラッチストローク計測値xscl1、第1クラッチストローク指令値xscl1 に基づいて成される。
以下に、この第1クラッチストローク対クラッチトルク容量特性の学習処理の流れを図15のフローチャートに基づいて説明する。なお、本実施例1ではエンジン始動時にのみ学習処理を行なう構成としているが、これに限定されるものではなく、車両状態やドライバーの駆動要求からエンジンを始動する必要がない場合でも、エンジンEngを点火させずにクランキングだけ行なって学習することも可能である。
ステップS201では、第1クラッチストローク指令値xscl1 と第1クラッチストローク計測値xscl1との偏差の絶対値が、あらかじめ設定された閾値xscl1_th1以下であるか否かを判定し、閾値xscl1_th1以下であればステップS202へ進み、それ以外はステップS204へ進む。
ステップS202では、回転数制御用モータトルク指令値Tm_FB_ONと第1クラッチストローク計測値xscl1とを記憶し、ステップS203に進む。
ステップS203では、回転数制御用モータトルク指令値Tm_FB_ONと第1クラッチストローク計測値xscl1との記憶値から、第1クラッチCL1のストローク全域にわたる対トルク容量特性を演算し、ステップS204に進む。すなわち、第1クラッチストローク指令値xscl1 が一定値の期間ごとに、上記で記憶した回転数制御用モータトルク指令値Tm_FB_ONの平均値と第1クラッチストローク計測値xscl1(または第1クラッチストローク指令値xscl1 )の平均値とを、それぞれ演算し、その結果を線形補間してストローク全域にわたる対トルク容量特性とする。
ステップS204では、学習を終了するか否かを判断し、学習終了と判断した場合はステップS205へ進み、それ以外の非終了判断時は1回の処理を終了する。ここで、学習終了判断は、第2クラッチ入力回転数計測値ωcl2iとエンジン回転数計測値ωeとの差分が、あらかじめ設定された終了判断閾値ωcl1slpth2以下になった場合とする。
ステップS205では、ステップS201の判断結果に応じ、ステップS203にてストローク対トルク容量特性が得られたらストローク対トルク容量特性を更新する。
(エンジン回転数制御用第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_FB_ONの演算)
次に、ステップS22におけるエンジン回転数制御用第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_FB_ONの演算処理の詳細について説明する。
図16にエンジン回転数制御系のブロック図を示す。本実施例1では、このエンジン回転制御系を、ステップS11の第2クラッチトルク容量制御系と同様に2自由度制御手法で設計している。F/B補償部については、様々な設計方法が考えられるが、今回はその一例としてPI制御としている。以下、その演算方法について説明する。
まず、第1クラッチトルク容量基本値Tcl1_baseからエンジン回転数目標値ωeを下記の式(25)に基づき演算する。
ωe/(Tcl1_base−Tpomp_loss
=Gcl1_eng(s)=(1/Je)×(1/s) ・・(25)
なお、JeはエンジンEngの慣性モーメント、Tpomp_lossはあらかじめ計測したポンピングロストルクである。
次に、エンジン回転数規範値(出力回転数目標値)ωe_refを、下記の式(26)に基づき演算する。実際はタスティン近似等で離散化して得られた漸化式を用いて算出する。この第1クラッチトルク容量基本値Tcl1_baseからエンジン回転数規範値ωe_refを演算する部分が、出力回転数目標値演算手段である。
ωe_ref/ωe=Gcl1_ref(s)
=ω cl1_ref/(s+2ζcl1_refωcl1_ref・s+ω cl1_ref) ・・・(26)
なお、エンジン回転数規範値ωe_refは、エンジン回転数目標値ωeが得られるクラッチトルク容量指令を与えたときに、第1クラッチCL1の特性に基づいて実際に出力回転として現れると予測される回転数である。また、ζcl1_refは第1クラッチ規範応答減衰係数、ωcl1_refは第1クラッチ規範応答固有振動数である。
次に、エンジン回転数規範値ωe_refとエンジン回転数計測値ωeとの偏差から、下記の式(27)に基づきF/B第1クラッチ容量指令値Tcl1_FBを演算する。
すなわち、第1クラッチCL1のクラッチ特性の変動は、ストローク指令値と実際のストローク量との関係から検出して学習(補正)する他にも、第1クラッチCL1を介して伝達される回転数とクラッチトルク容量との関係から推定して補正することができる。
この補正は、上述のステップS18〜S20の学習補正が実行できない状況、例えば、起動時以外の走行中や、エンジン始動時以外の変速時などにも実行できる。
cl1_FB=[(Kpcl1s+KIccl1)/s]×(ωe_ref−ωe) ・・・(27)
なお、Kpcl1は第1クラッチ制御用比例ゲイン、KIccl1は第1クラッチ制御用積分ゲインである。
そして、第1クラッチトルク容量基本値Tcl1_baseとF/B第1クラッチ容量指令値Tcl1_FBを加算し、最終的なエンジン回転数制御用第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_FB_ONを演算する。
(第1クラッチ電流指令値Icl1 の演算方法)
次に、 ステップS23における第1クラッチCL1の油圧を制御する油圧制御弁へ出力する第1クラッチ電流指令値Icl1 の演算方法について、図17に示すフローチャートに基づいて説明する。
ステップS231では、最終第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 から、予め取得したクラッチトルク容量−ストローク特性により作成した図18に示すマップを用いて第1クラッチストローク指令値xscl1 を演算し、ステップS232に進む。
ステップS232では、第1クラッチストローク指令値xscl1 と、第1クラッチストローク計測値xscl1とにより第1クラッチ油圧指令値Pcl1 を演算する。
この第1クラッチ油圧指令値Pcl1 の演算に、本実施例1ではS11と同様に、図19に示す2自由度制御手法を採用している。
すなわち、第1クラッチ油圧指令値Pcl1 の演算は、図19に示す油圧指令値演算手段60により行なわれるもので、この油圧指令値演算手段60は、この演算は、F/F補償器61、規範応答部62、F/B補償器63を備えている。
まず、F/F補償器61では、第1クラッチストローク指令値xscl1 から、下記の式(28)に示すような規範応答伝達特性と、後述する油圧補正後の制御対象伝達特性の逆系からなる位相補償フィルタを用いてF/F油圧指令値Pcl1_FFを演算する。
cl1_FF/xscl1 =Gcl1_FF(s)
=(Ms+Cs+Kcl1_ref)/(s+2ζcl1_refωcl1_refs+ω cl1_ref) ・・・(28)
ただし、Cは第1クラッチ機構部粘性係数、Kcl1_refは油圧補正後の制御対象ばね定数、ζcl1_refは第1クラッチ規範応答減衰係数、ωcl1_refは第1クラッチ規範応答固有振動数、Mはクラッチ質量である。
次に、規範応答部62にて、第1クラッチストローク指令値xscl1 から、下記の式(29)に示すような規範応答伝達特性を表すフィルタを用いてストローク規範値xscl1_refを演算する。
scl1_ref/xscl1 =Gcl1_ref(s)
=ω cl1_ref/s2+2ζcl1_refωcl1_refs+ω cl1_ref ・・・(29)
次に、F/B補償器63にて、ストローク規範値xscl1_refと第1クラッチストローク計測値xscl1の偏差xscl1_errから、下記の式(30)に基づきF/B油圧指令値Pcl1_FBを演算する。
cl1_FB/xscl1_err=Gcl1_FB(s)
=(KPgain_cl1・s+KIgain_cl1+KDgain_cl1・s)/s ・・・(30)
ただし、KPgain_cl1は比例ゲイン、KIgain_cl1は積分ゲイン、KDgain_cl1は微分ゲインである。
そして、最後にF/B油圧指令値Pcl1_FBとF/F油圧指令値Pcl1_FFとを加算し、第1クラッチ油圧指令値Pcl1 とする。
ステップS233では、第1クラッチ油圧指令値Pcl1 を補正して最終油圧指令値Pcl1_comを演算する。
ステップS234では、最終油圧指令値Pcl1_comから、予め取得した特性に基づき作成した図11(b)に示すマップを用いて第1クラッチ電流指令値Icl1 を算出する。
さらに、油圧指令値補正部70により行なわれる。なお、図19において制御対象部Gp(s)は、制御対象となる油圧アクチュエータ50および第1クラッチCL1のモデルに相当する部分であり、油圧機構部500、クラッチ機構部600を備えている。
(油圧補正の説明)
次に、ステップS233において行なう、最終油圧指令値Pcl1_comを得るための補正について詳細に説明する。
この補正は、図18に示すダイヤフラム実反力特性に基づいて得られた第1クラッチ油圧推定値Pcl1_estと、規範バネ特性Krefに基づいて得られた反力規範値Pcl1_refとの差分から、油圧補正値Pcl1_hoseiを演算する。
そして、第1クラッチストローク計測値xscl1に基づいて、規範バネ特性マップから推定した反力規範値Pcl1_refと、実バネ特性マップから推定した第1クラッチ油圧推定値Pcl1_estと、の差分から、油圧補正値Pcl1_hoseiを演算する。なお、この演算には、下記の式(31)を用いる。
cl1_hosei=Pcl1_ref−Pcl1_est
=Kref・xscl1−fxscl1−P(xscl1) ・・・(31)
ただし、fxscl1−P()は、油圧−ストローク特性を示す関数である。
また、図18に示す特性の傾きに近似したバネ定数Kpを求め、下記の式(32)を用いて演算してもよい。
cl1_hosei=Pcl1_ref−Pcl1_est
=Kref・xscl1−K・xscl1 ・・・(32)
なお、上記式(31)(32)を用いて予めストローク毎の補正値を演算しておき、マップにしておいてもよい。
そして、以上のようにして算出した油圧補正値Pcl1_hoseiと第1クラッチ油圧指令値Pcl1 とから、下記の式(33)に基づいて最終油圧指令値Pcl1_comを演算する。
cl1_com=Pcl1 −Pcl1_hosei ・・・(33)
したがって、第1クラッチCL1のストローク量が変曲点を有したxs1よりも大きな領域では、ダイヤフラムスプリング41のバネ特性が、設計者の意図する規範バネ特性Krefを有しているかのように、油圧が補正される。
次に、実施例1の作用を説明する。
(学習補正)
本実施例1では、エンジン始動時には、第1クラッチCL1を締結させる一方で第2クラッチCL2を解放させ、モータジェネレータMGの駆動トルクによりエンジンEngをクランキングさせる。
このエンジン始動が行なわれる際には、図6のフローチャートにおいて、ステップS15→S18に進み、ステップS18では、第2クラッチCL2を解放させていることから、ステップS19→S20の処理に基づいて、第1クラッチストローク対トルク容量特性学習演算が成される。
ここで、本実施例1による第1クラッチストローク対トルク容量特性学習演算について説明するのにあたり、まず、この第1クラッチストローク対トルク容量特性学習演算を行なわない比較例の動作を説明する。
図20は比較例の動作を示すもので、図におけるストローク量は、第1クラッチCL1のストローク量を示している。
図において、t01のタイミングで、エンジン始動要求が出力されると、t02のタイミングで第1クラッチCL1の締結が開始され、エンジンEngにモータジェネレータMGのトルクが伝達されてクランキングが行なわれる。
このとき、第1クラッチCL1の解放位置が、当初の設計時の位置であるクラッチ解放位置St01の場合には、第1クラッチCL1のトルク容量は、実線hr1で示す特性で立ち上がり、エンジン回転数は、t03のタイミングでエンジン点火回転数Ntnに達している。
ところが、乾式の第1クラッチCL1にあっては、フライホイール43とクラッチディスク45、プレッシャプレート47が擦れ合い、これらの摩擦要素に摩耗が生じたり、あるいは熱影響などで摩耗係数が変動したりする場合がある。
このような摩擦要素に摩耗が生じたり、摩擦係数が変動したりした場合、第1クラッチCL1では、ストローク量に対するトルク容量が変動する。すなわち、図21は、摩擦要素に摩耗が生じた場合の変化を示しており、摩耗が進むと図示のようにストローク量に対するトルク容量の値が小さくなる。
また、図22は摩擦要素の摩擦係数(ゲイン)が変化した場合を示しており、摩擦係数が大きくなるとストローク量に対するトルク容量が大きくなり、逆に、摩擦係数が小さくなるとストローク量に対するトルク容量が小さくなる。
そこで、比較例において、上述のような摩擦要素の磨耗が生じ、ストローク量に対するトルク容量の変動が生じた場合を説明する。
上述の磨耗による特性変動により、図20においてクラッチ解放位置が、初期のクラッチ解放位置St01から変動時クラッチ解放位置St02に変動した場合、t01のタイミングのエンジン始動要求に対し、変動前と同じストローク制御を実行したとすると、クラッチ締結開始タイミングが遅れ、t02bのタイミングとなる。
これに伴い、エンジン回転数の立ち上がりタイミングが遅れるとともに、エンジン点火回転数に達するタイミングも、t03bと、大幅に遅れる。
このような比較例に対し、実施例1では、第1クラッチCL1に、上述の摩耗が生じクラッチ解放位置がSt02の位置に変動した場合、ストローク指令値の補正が成される。
すなわち、エンジン始動時に、第1クラッチストローク指令値xscl1 と第1クラッチストローク計測値xscl1とを読み込み、その偏差の絶対値が、あらかじめ設定された閾値xscl1_th1以下となり、モータトルクとクラッチトルクとが略一致した状態になったときの、回転数制御用モータトルク指令値(=クラッチトルク容量推定値)Tm_FB_ONと第1クラッチストローク計測値xscl1とから、第1クラッチCL1のストローク全域にわたる対トルク容量特性を演算する。そして、本実施例1では、このときの最終第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 である学習時第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_learningは、段階的に与えられるため、それぞれの値について得られた結果を線形補間して、ストローク全域にわたる対トルク容量特性とする。
その結果、図23に示すように、ストローク対トルク容量の変動分だけ第1クラッチストローク指令値xscl1 が補正され、図示のように、第1クラッチCL1の締結開始タイミングおよび、エンジン点火回転数Ntnに達するタイミング共に、当初の設計時のクラッチ解放位置St01の場合と同様のタイミングとなる。
(第1クラッチトルク容量指令値のフィードバック補正)
上述の学習補正は、学習許可が成された場合に実行されるが、さらに、学習許可が成されない場合であっても、エンジン回転数制御中は、第1クラッチトルク容量基本値Tcl1_baseは、エンジン回転数規範値ωe_refとエンジン回転数計測値ωeとの偏差に基づいて補正して、エンジン回転数制御用第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_FB_ONを得るようにした。
すなわち、上述の学習補正が行なわれていれば、理想的には、エンジン回転数規範値ωe_refとエンジン回転数計測値ωeとは、一致する。しかしながら、第1クラッチCL1のストローク−トルク特性以外の要因や、あるいは学習許可が下りない間の特性変化などにより、エンジン回転数規範値ωe_refとエンジン回転数計測値ωeとが一致しない場合がある。
このような場合、本実施例1では、図16に示すフィードバック制御を行なう構成(クラッチトルク容量補正手段)に基づいて、エンジン回転数規範値ωe_refとエンジン回転数計測値ωeとの偏差によるフィードバック補正が実施されて、最終的なエンジン回転数制御用第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_FB_ONが演算される。
これにより、第1クラッチCL1の締結圧を最適に制御して、エンジン始動時には、クランキング時間を目標値に近付けることができる。
以上説明した本実施例1では、以下に列挙する効果が得られる
a)エンジン回転数制御時には、エンジン回転数規範値ωe_refとエンジン回転数計測値ωeとの偏差に基づいて、この偏差が無くなるように第1クラッチトルク容量基本値Tcl1_baseをフィードバック補正して、エンジン回転数制御用第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_FB_ONを得るようにした。
したがって、第1クラッチCL1のクラッチ特性が所期の特性から変動したり、また、第1クラッチCL1のクラッチ特性の変動以外の要因、例えば、制御系のばらつきなどにより指令値とトルク容量の関係が変動したりしても、クラッチトルク容量指令値に対応したトルク容量を得ることが可能であり、制御精度を向上させることができ、例えば、エンジン始動時のクランキング時間やタイミングを最適に制御することが可能である。
b)上記a)のフィードバック制御は、学習制御中以外のタイミングでも実行されるため、学習補正の機会が得られずに、ストローク対トルク容量特性の誤差が増加した場合でも、フィードバック補正することで、エンジンクランキング時間の最適化を図ることが可能である。
c)第1クラッチストローク指令値xscl1 と第1クラッチストローク計測値xscl1とを読み込み、その偏差の絶対値が、あらかじめ設定された閾値xscl1_th1以下となった時点におけるモータトルクをクラッチトルク推定値とすることで、第1クラッチCL1の摩擦要素に変動が生じた場合でも、精度高くクラッチトルク容量を推定することが可能である。
d)第1クラッチCL1の摩擦要素に変動が生じた場合には、推定クラッチトルク容量と実際のクラッチストローク量との関係に基づいて、変動による特性変化を精度よく学習することが可能であり、この変動に応じた学習に基づいてクラッチトルク容量特性マップを更新することで、変動に応じて第1クラッチストローク指令値xscl1 を補正し、変動が生じない場合と同様のクラッチトルク容量を得ることができる。
e)学習処理は、モータジェネレータMGの駆動力が左右駆動輪LT,RTに伝達されない非駆動要求状態と判断したときに行なうようにした。すなわち、本実施例1では、学習処理を、エンジン始動中であって、かつ、第2クラッチ制御モードCL2MODEが解放状態(=0であって、ドライバーの駆動要求が無い状態)や図外のイグニッションスイッチをONとした起動直後に行なうようにした。
したがって、モータジェネレータMGから出力される全モータトルクが駆動輪側に伝達されることなく、第1クラッチCL1を介してエンジンEngへ伝達される状態で、モータトルクに基づいてクラッチトルク容量を推定でき、より精度高くクラッチトルク容量の推定を行なうことができる。
f)学習時には、学習時第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_learningを、段階的に与え、それぞれの値について得られた結果を線形補間して、ストローク全域にわたる対トルク容量特性を得るようにした。したがって、一種類のトルクを与えて学習するのと比較して、より高い精度で学習を行なうことができる。
g)学習時に出力する学習時第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_learningは、クランキングトルクTclkよりも小さな値とした。これにより、エンジン回転数計測値ωeの上昇率(角加速度)がクランキング時よりも小さくなり、クラッチトルク推定時間を長く確保でき、その結果、推定精度が向上する。また、非駆動要求時に推定を行なうことから、エンジントルクは駆動に使用しないため、エンジン始動が遅れても加速不足を生じることなく上記効果が得られる。
次に、本発明の実施例2の車両用クラッチ制御装置を説明する。なお、実施例2は、実施例1の変形例であるため、実施例1と構成および作用が共通する点については説明を省略し、相違点のみを説明する。
この実施例2では、ステップS20で実行する学習演算の内容が実施例1と異なるもので、この学習補正の処理の流れを図24のフローチャートに基づいて説明する。
なお、この実施例2の学習補正の処理のうち、ステップS201〜204については実施例1と同様であるので、説明を省略する。
ステップS204においてYESで進むステップS2205では、ステップS203の結果に基づいて算出された各点毎のストローク対トルク容量特性Tcl1_xs_baseと前回のストローク対トルク容量特性Tcl1_xsの差分ΔTcl1_xsを演算し、次のステップS2206に進む。すなわち、図25はストローク対トルク容量特性を示しており、第1クラッチCL1において特性の変動の生じ得る上限値であるバラツキ上限値と、その下限値であるバラツキ下限値との中央に、基準(ノミナル)特性が設定されている。
図において一点鎖線で示すのが、今回のステップS203の処理で算出されたストローク対トルク容量特性であり、二点鎖線で示すのが、前回のステップS203の処理で算出されたストローク対トルク容量特性である。
このように、ステップS2205では、学習が終了するたびに、前回のストローク対トルク容量特性との差分ΔTcl1_xs1を演算する。
なお、本実施例2では、ストローク対トルク容量特性の初期値(未学習時の値)は、基本(ノミナル)特性よりも容量を過多側(図において上側であり、目標値に向かって制御した場合に、実際のトルク容量が得られる位置よりもストローク量が大きくなって、実際のトルク容量が目標値よりも小さくなる側)に設定している。
これにより、トルク容量目標値に向かってストロークさせた場合の実際のクラッチトルク容量が小さめになり、ストローク対トルク特性を容量過小側に設定した場合と比較して、クランキング可能回転数に上昇するまでの時間が長くなる。この時間中に、回転数フィードバック補正が行なわれるため、確実に所望のクランキングトルクを実現することができる。これにより、エンジンクランキング中に、第2クラッチCL2のスリップを維持でき、その結果、目標値よりもトルク容量が過多となることによる第2クラッチの締結ショックを改善できる。
続くS2206では、ステップS2205で演算した差分ΔTcl1_xsに、あらかじめ設定された係数KL_UP、KL_DOWNを乗じた後、前回値に加算することにより、最終的なストローク対トルク容量特性Tcl1_xsを算出する。
なお、KL_UP、KL_DOWNは学習係数であり、KL_UPは容量を過多側 (ΔTcl1_xs>0)、KL_DOWNは容量不足側(ΔTcl1_xs<0)、の場合に使用するものであり、必ず下記式(34)の条件を満足するように設定する。
1≧KL_UP>KL_DOWN ・・・(34)
(実施例2の効果)
以上説明したように、実施例2では、ストローク対トルク容量特性の初期設定値を、基本(ノミナル)特性よりも容量過多側であってバラツキ上限値内に設定している。
これにより、ストローク量に対するクラッチトルク容量が小さめになり、容量不足側に設定した場合と比較して、クランキング可能回転数に上昇するまでの時間が長くなる。この時間中に、回転数フィードバック補正が行なわれるため、確実に所望のクランキングトルクを実現することができる。これにより、エンジンクランキング中に、第2クラッチCL2のスリップを維持でき、その結果、容量過多による第2クラッチの締結ショックを改善できる。また、第1クラッチCL1のストローク対トルク容量が、実際には容量不足側にずれている場合でも、エンジン始動時間の悪化を防止できる。
この作用を図26および図27により説明する。
図26は回転数フィードバック補正を実行しない比較例を示している。
この場合、第1クラッチCL1のストローク目標値は、t0〜t1の時点までは、0トルク点(開放位置)に設定され、t1〜t2の時点まで、スリップ状態を保つべく、中間ストローク点に設定され、t2の時点以降は、締結位置に設定されている。これに対して、クラッチストローク計測値は、図において点線で示すように変化しており、t1の時点以降で容量過多となっている。このため、第2クラッチは、スリップ状態を維持できず、入力回転数が落ち込んで、早期にエンジン回転数と一致しており、締結ショックが発生している。
これに対し、図27に示す実施例2の作動例では、回転数フィードバック補正に基づいて、第1クラッチCL1のストローク量が容量過多にならないように制御されている。この結果、第2クラッチCL2は、スリップ状態に保たれ、締結ショックを生じることなく、エンジン始動を達成している。
さらに、実施例2では、容量過多側の係数KL_UPを、容量不足側の係数KL_DOWNよりも大きく設定し、学習補正する場合に、容量過多側の補正量を不足側の補正量と比較し大きく設定した。
このため、容量過多側への学習を速やかにする一方、容量不足側への学習を緩やかにすることにより、誤学習した場合でも容量過多になりにくく、エンジン始動ショックを軽減できる。
次に、本発明の実施例3の車両用クラッチ制御装置を説明する。なお、実施例3も、実施例1の変形例であるため、実施例1と構成および作用が共通する点については説明を省略し、相違点のみを説明する。
この実施例3は、ステップS203の処理で用いるストローク対トルク容量特性が、実施例1,2のものと異なる。
すなわち、実施例3で用いるストローク対トルク容量特性は、図28に示すように、トルク容量が0(開放)となる0トルク点(A)と、完全締結となるゼロストローク点(C)と、クランキングトルクTcl1_ENG_STにおいて、バラツキ上限値となるクランキングトルク点(B)と、を通るように設定されている。
なお、0トルク点、ゼロストローク点共に、実測値に基づいて検出あるいは推定する。
(実施例3の効果)
実施例3で用いるストローク対トルク容量特性では、スタンバイモード(EVモード)で第1クラッチCL1を開放した状態では、0トルク点に制御され、ストローク対トルク容量にずれは生じない。
このため、HEVモードに移行する際に、第1クラッチCL1がストロークするのと同時にトルク容量が発生し、エンジン始動時間を短縮できる。
以上、本発明のクラッチ制御装置を、実施例1〜3に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1〜3では、クラッチとして、第1クラッチCL1に適用した例を示したが、第2クラッチCL2に適用することもできる。また、モータジェネレータMGと駆動輪(LT,RT)との間に自動変速機ATを介在させたものを示したが、このような変速機を介在させない構成としてもよい。
また、実施例1〜3では、モータとして、回生が可能なモータジェネレータMGを示したが、これに限定されるものではなく、力行のみが可能なモータを用いてもよい。
また、実施例1では、学習時第1クラッチトルク容量指令値Tcl1_learningを段階的に与えるのにあたり、2段階に出力させた例を示したが、2以上の複数段階出力してもよい。2段階の場合、線形補間を行なうのに必要な最低限のデータを得ることができ、短時間に学習することができる。また、3以上の複数段階とした場合、より学習精度を高めることができる。
実施例1〜3では、FRハイブリッド車両への適用例を示したが、前輪駆動や四輪駆動タイプのハイブリッド車両へ適用することもできる。また、ハイブリッド車両以外の駆動源にモータのみを備えた電動車両にも適用することができる。また、変速機として、手動変速機や機械式の自動変速機なども適用することができる。
11 エンジン回転数センサ(出力回転数検出手段)
13 ストロークセンサ(ストローク検出手段)
14 統合コントローラ(クラッチ制御手段)
16 クラッチコントローラ(クラッチストローク制御手段)
45 クラッチディスク(摩擦要素)
47 プレッシャプレート(摩擦要素)
204 ストローク対トルク容量特性学習手段
205 第1クラッチトルク容量指令値演算手段
206 ストローク指令値演算手段
CL1 第1クラッチ(クラッチ)
Eng エンジン(被駆動側)
MG モータジェネレータ(モータ)

Claims (5)

  1. モータと被駆動側との間に介在されて伝達トルクを変更可能なクラッチと、
    前記モータの出力であるモータトルクが、与えられたモータトルク指令値に一致するように前記モータの駆動を制御する駆動制御手段と、
    前記クラッチのトルク容量指令値を演算するクラッチトルク容量指令値演算手段と、
    前記クラッチにおけるストローク量に対するトルク容量の特性であるストローク対トルク容量特性に基づいて、前記トルク容量指令値をストローク指令値に変換するクラッチストローク指令値演算手段と、
    前記ストローク指令値に基づいて前記クラッチの締結を制御するクラッチストローク制御手段と、
    前記クラッチの出力回転数を検出する出力回転数検出手段と、
    前記モータ回転数と前記クラッチトルク容量指令値とに基づいて出力回転数目標値を演算する出力回転数目標値演算手段と、
    前記出力回転数目標値と出力回転数検出値との偏差からクラッチトルク容量補正値を演算し、前記トルク容量指令値を補正するクラッチトルク容量補正手段と、
    を備えていることを特徴とする車両用クラッチ制御装置。
  2. 前記ストローク対トルク容量特性は、この特性の変動範囲の中央に設定された基準特性よりも容量過多側に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用クラッチ制御装置。
  3. 前記クラッチをスリップ状態から締結方向に作動させたときのモータトルクに基づいてクラッチトルク容量を推定するクラッチトルク容量推定手段と、
    前記推定クラッチトルク容量と検出した前記クラッチストローク量との関係に基づいて前記ストローク対トルク容量特性を更新する学習手段と、を備え、
    前記クラッチストローク指令値演算手段の前記ストローク対トルク容量特性の初期設定値が、前記ストローク対トルク容量特性の変動範囲の中央に設定された基準特性よりも容量過多側に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用クラッチ制御装置。
  4. 前記学習手段は、前記ストローク対トルク容量特性を補正する際、容量過多側の補正量が、容量不足側の補正量と比較して大きく設定されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用クラッチ制御装置。
  5. 前記ストローク対トルク容量特性が、前記クラッチの伝達トルクが0のときのストローク検出値が与えられたゼロトルク点、エンジンのクランキングトルク指令値が与えられたときのバラツキ上限値であるクランキングトルク点、前記クラッチのストローク量が0のときの締結クラッチ容量が与えられたゼロストローク点、を通る特性に設定されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両用クラッチ制御装置。
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