JP2010201079A - 衣服搬送ハンガー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハンガー体2に形成されたキャッチ4,5は、互いに向き合って設けられた固定キャッチ10と可動キャッチ20とからなる。固定キャッチ10には、可動キャッチ20に向き合う面に押圧面11が形成されており、可動キャッチ20は、支軸31を中心とし揺動可能であり、かつ固定キャッチ10に向き合う面に複数段の爪21が形成されており、複数段の爪21は、下段の爪24が支軸までの距離が短く、上段側の爪22ほど支軸31までの距離が長くなっており、可動キャッチ20の爪22〜24を固定キャッチ10の押圧面11に近づける閉止バネ35が設けられている。固定キャッチ10の押圧面11は、湾曲面13が垂直面12の上端から可動キャッチ20に近寄りつつ上方に延びる。
【選択図】図1
Description
本発明の衣服搬送ハンガーは、ズボンの裾、あるいは胴部上端縁を挟んで吊下げるキャッチを備えるものであるが、これに加えて上衣の肩を掛けて吊下げる肩掛け部を備えるものも含まれる。
この従来例は、衣類を掛ける一対の掛け杆を本体の左右に開閉可能に軸支し、両掛け杆の間にて上下動可能に縦杆を本体に取り付け、両掛け杆と縦杆とを機械的に連動可能にした開閉ハンガー装置である。
ところが、この従来例では、掛け杆が棒状部材あるいはパイプを折り曲げてフレーム状に成形したものであるから、肩で引っ掛けられる上衣の搬送はできるが、ズボンを保持して搬送することはできない。
101はフック、102はハンガー体で左右一対の肩掛けフレーム103,103からなる。前記フック1と左右の肩掛けフレーム103,103の基部は支軸104で結合されている。
左右のフレーム103,103は図示のように水平に張った状態であると、上衣の肩部を掛けることができ、フック101を搬送ラインに引っ掛けると衣服を場内搬送することができる。なお、フレーム103,103を下向きに折り畳むと上衣を下方に落下させることができる。
内側の2個のキャッチ104はズボンZの裾を挟むものであり(A図参照)、外側の2個のキャッチ104はズボンZの胴部上端縁を挟むものである(B図参照)。
このキャッチ104は、固定キャッチ110と可動キャッチ120を対向させて設け、固定キャッチ110にも係止爪111を形成し、可動キャッチ120にも係止爪111を形成して、一対の係止爪111,121で布地を挟んで、ズボンの裾を保持するようにしたものである。
両方の係止爪111,121は共に、複数枚の爪(図示の例では4〜5枚)を用いており、一つ一つの爪の形状は、山も谷も三角形となる鋭いものである。
そして、更に問題となるのは、ズボンの布地が薄いと挟持力が弱くなって、搬送途中でズボンが落下するし、逆にズボンの布地が厚いと、係止爪111,121の間に挿入できなかったり、挿入できたとしても爪と爪の噛み合せが弱くなって、やはりズボンが搬送中に落下するという問題がある。
この従来技術2は、図7に示すように、一対の外枠214,215を有する本体216と、中枠211の左右に軸支され、外方の端部にて外枠214,215に当接し隙間を閉じるように設けられた一対のクランプ爪217,218と、クランプ爪217,218を内部上方から外部下方へ回転する方向へ付勢する弾性部材219,220と、クランプ爪をワンタッチで開く作用部材222を具備し、ズボン類の左右の裾を重ね合わせて左右のクランプ爪217,218と外枠214,215との間の隙間に挟み込み、裾を保持してズボン類を保持するようにしたものである。
第2発明の衣服搬送ハンガーは、第1発明において、前記固定キャッチの前記押圧面は、垂直面と湾曲面とからなり、該湾曲面は前記垂直面の上端から前記可動キャッチに近寄りつつ上方に延びるよう形成されていることを特徴とする。
第3発明の衣服搬送ハンガーは、第2発明において、前記可動キャッチの複数段の爪は、略垂直な先端面に対し上面が略直角に交差し、下面が鈍角に交差していることを特徴とする。
第2発明によれば、固定キャッチの押圧面のうち湾曲面が可動キャッチの爪に近寄りつつ上方に延びていることから、可動キャッチの複数段の爪と押圧面との間で布地を挟む面積も可動キャッチが揺動しても余り変化せず広い挟持面積を確保できる。よって、衣服の厚さに拘らず強力な保持力を確保できる。
第3発明によれば、ズボンの布地を固定キャッチと可動キャッチの間に挿入するときは、各段の爪の下面が傾斜しているので抵抗にならず、ズボンを容易に挿入できる。これに対し、いったん挿入したズボンの布地は鋭角的な上面に引っ掛かりやすく、しかも固定キャッチ側の湾曲面は爪側に傾いているので、布地の爪への引っ掛かりを助長する。このため、ズボンの自重によって可動キャッチを時計回りに回動させる力を生み、可動キャッチとの間の隙間を狭めるので締め付け力が強くなり、ズボンを落下させることがない。
図1は本発明の一実施形態に係る衣服搬送ハンガーAにおける使用時の状態を示している。同図において、1はフック、2はハンガー体で、左右一対の肩掛けフレーム3,3からなる。各肩掛けフレーム3は正面視円形の基部3Aと、この基部3Aに連なり側方に延びるフレーム部3Bからなる。いずれの肩掛けフレーム3も、基部3Aは片面のみからなる部材であり、裏表両面から合わされ、支軸6で互いに結合されている。なお、フック1も支軸6に結合されている。
そして、各肩掛けフレーム3,3は図示のように左右に張った状態で衣服の上衣を掛けるように使用されるが、肩掛けフレーム3,3を下向きに折畳み、掛けていた上衣を抜き取ることもできるようになっている。
なお、キャッチ4,5のうち動かない部材はフレーム部3Bに一体的に形成してもよい。
図1において、内側の2個のキャッチ4,4はズボンの裾を挟んで、ズボンを吊下げるために、互いの間隔が狭くなるように配置されている。外側のキャッチ5,5は、ズボンの胴部上端縁を挟んでズボンを吊下げるために、互いの間隔が広くなるように配置されている。
各キャッチ4,5は共に固定キャッチ10と可動キャッチ20とから構成されている。
固定キャッチ10は肩掛けフレーム3に嵌合あるいは一体成形等で取付けられており、可動キャッチ20は肩掛けフレーム3に支軸31をフレーム部3Bの表部材と裏部材に嵌め合わせて揺動自在に取付けられている。
前記固定キャッチ10には押圧面11が形成され、前記可動キャッチ20には爪21が形成されており、押圧面11と爪21が互いに対向するように配置されている。
固定キャッチ10の押圧面11は、爪の無い平坦な面である。そして、押圧面11は、垂直面12と湾曲面13から構成されている。垂直面12は押圧面11の下方部分を占めており、肩掛けフレーム3の使用姿勢(略水平状態)で、ほぼ垂直な壁面となる。
湾曲面13は、垂直面12の上端から可動キャッチ20側に近寄りつつ、上方に延びるように連続的に湾曲している。
各段の爪と支軸31との間の距離は、それぞれ異なっており、下段の爪は支軸31までの距離が短く、上段側の爪ほど支軸31までの距離が長くなっている。
すなわち、
L2:上段爪22と支軸31間の距離
L3:中段爪23と支軸31間の距離
L4:下段爪24と支軸31間の距離
とすると、L2>L3>L4となっている。
II図およびIII図に示すように、間隔が2mm、3mmと増えるにしたがって、上段爪22が湾曲面13に対面するようになり、IV図に示すように、間隔が4mmで中段爪23も湾曲面13に対面しはじめ、V図に示すように、間隔が5mmで上段爪22と中段爪23が完全に湾曲面13に対面している。
そして、いったんキャッチ10,20間の隙間にズボンの布地を挿入した状態で、既述のごとくズボンの裾などの布地は湾曲面13に接した部分で可動キャッチ20側に傾いている。したがって、上段爪22に係止しやすく、ズボン自体の重量で下向きの力が加わると可動キャッチ20は時計廻り方向に回動しようとするので、ますます爪22と押圧面11との間で布地は締め付けられる。このため、ズボンが搬送中に落下することはない。
2 ハンガー体
4 キャッチ
5 キャッチ
10 固定キャッチ
11 押圧面
12 垂直面
13 湾曲面
20 可動キャッチ
22〜24 爪
35 閉止バネ
Claims (3)
- フックと、該フックで吊下げられたハンガー体と、
該ハンガー体に設けられたズボンの端縁を挟止するキャッチとからなり、
該キャッチは、互いに向き合って設けられた固定キャッチと可動キャッチとからなり、
前記固定キャッチには、前記可動キャッチに向き合う面に押圧面が形成されており、
前記可動キャッチは、支軸を中心とし揺動可能であり、かつ前記固定キャッチに向き合う面に複数段の爪が形成されており、
該複数段の爪は、下段の爪は前記支軸までの距離が短く、上段側の爪ほど前記支軸までの距離が長くなっており、
前記可動キャッチの各爪を前記固定キャッチの前記押圧面に近づける方向に揺動付勢する閉止バネが設けられている
ことを特徴とする衣服搬送ハンガー。 - 前記固定キャッチの前記押圧面は、垂直面と湾曲面とからなり、
該湾曲面は前記垂直面の上端から前記可動キャッチに近寄りつつ上方に延びるよう形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の衣服搬送ハンガー。 - 前記可動キャッチの複数段の爪は、略垂直な先端面に対し上面が略直角に交差し、下面が鈍角に交差している
ことを特徴とする請求項2記載の衣服搬送ハンガー。
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2009
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