JP2010196732A - 管接続部用の弛緩工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】係合部材全体の寸法公差に対する影響を小さくすることができる管接続部用の弛緩工具を提供する。
【解決手段】管接続部用の弛緩工具40は、配管が接続される継手本体と、配管を継手本体に対して固定して接続するために、継手本体に螺合されて組み付けられる結合部材とを有する管接続部において、把持することが困難な結合部材の螺合を弛緩するために用いられる。弛緩工具40は、複数の分割体50a,50bが合わせられることにより構成されるとともに配管が挿通される内周51を有する工具本体50と、結合部材に係合する円柱状の係合部材60とを備え、合わせられた状態の複数の分割体50a,50bが分離することにより内周51が開放される。そして、工具本体50には、係合部材60が複数設けられ、工具本体50において、係合部材60の全てが、複数の分割体50a,50bの分離に伴って分割されない位置に形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、配管が挿通される継手本体と、配管を継手本体に対して固定して接続するために、継手本体に螺合されて組み付けられる結合部材とを有する管接続部において、把持することが困難な結合部材の螺合を弛緩するために用いられる管接続部用の弛緩工具に関するものである。
一般的に、冷凍装置の冷媒配管等により形成される回路において、配管を接続することを目的として、配管が接続される継手本体と、継手本体に螺合されて組み付けられる結合部材とを備えた管継手を用いることが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
配管により形成される回路の一部分である、上述の管継手が使用された管接続部においては、例えばスパナ等の一般工具を用いて結合部材に回転トルクが付与されて、結合部材が継手本体に螺合される。また、螺合時に用いた一般工具を用いて結合部材に回転トルクを付与することができれば、誰でも簡単に結合部材の螺合を弛緩して配管を取り外すことができた。
ところで、冷凍装置の冷媒として多用されているフロンガスは、配管内から大気に放出された場合に、オゾン層破壊等の要因となるため、結合部材の螺合は、フロン回収器を使用しない非専門家によっては弛緩されないようにすることが好ましい。
そこで、継手本体に結合部材が螺合された後に、回転トルクを付与するために一般工具により把持される把持部を、結合部材から分離させることにより、結合部材の把持を困難にすることが開示されている(例えば、特許文献3、4参照)。
以上のように把持することが困難な結合部材の螺合を弛緩するためには、一般工具ではなく特殊な工具である管接続部用の工具を用いて行う必要があり、特許文献3及び4には、結合部材に回転トルクを付与するための特殊な工具が開示されている。具体的には、スパナのような工具本体の先端に、結合部材に係合する係合部材を設けた工具や、外形が六角形状の工具本体に、結合部材に係合する係合部材を設けた工具が開示されている。
より具体的には、図16に示すように、複数の分割体150a,150bが合わせられることにより構成されるとともに配管が挿通される内周151を有する工具本体150と、結合部材に係合する四角柱状の係合部材160とを備える工具140を用いて、結合部材に回転トルクを付与することが特許文献4に記載されている。合わせられた状態の複数の分割体150a,150bが分離することにより内周151が開放される構成となっており、係合部材160は分割可能に形成されている。具体的には、複数の分割体150a,150bの縁部には、それぞれ、四角柱状の係合凸部160aが形成され、複数の分割体150a,150bが合わせられた場合に、2つの係合凸部160aが、一つの係合部材160を形成するように構成されている。このような工具140を用いた場合には、工具本体150に設けられた係合部材160を結合部材と係合させたときに、係合部材160と結合部材とが係合した状態を維持し易くすることができるといった利点がある。
特開2003−74769号公報 特表2004−526911号公報 特開2008−157466号公報 特開2008−180368号公報(図7)
しかしながら、図16に示すような工具140は、係合部材160が分割可能に形成されるため、係合部材160が分割された状態の係合凸部160aを、複数の分割体150a,150bの各々に形成する必要がある。従って、1つの分割体150aに形成された係合凸部160aの寸法公差、及び他の1つの分割体150bに形成された係合凸部160aの寸法公差の、双方の寸法公差が係合部材160全体の寸法公差に影響する。その結果、設計された係合部材の位置と形成された係合部材の位置の誤差である寸法公差が大きくなるため、係合部材全体の寸法公差に対する影響が大きいという問題があった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、係合部材全体の寸法公差に対する影響を小さくすることができる管接続部用の弛緩工具を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、配管が接続される継手本体と、配管を継手本体に対して固定して接続するために、継手本体に螺合されて組み付けられる結合部材とを有する管接続部において、把持することが困難な結合部材の螺合を弛緩するために用いられる管接続部用の弛緩工具であって、複数の分割体が合わせられることにより構成されるとともに配管が挿通される内周を有する工具本体と、結合部材に係合する円柱状の係合部材とを備え、合わせられた状態の複数の分割体が分離することにより内周が開放され、工具本体には、係合部材が複数設けられ、工具本体において、係合部材の全てが、複数の分割体の分離に伴って分割されない位置に形成されていることを特徴とする。
同構成によれば、弛緩工具の工具本体は、複数の分割体が合わせられることにより構成され、配管が挿通される内周を有しているため、配管を覆うように複数の分割体を合わせることにより、工具本体の内周に配管を挿通させて配管の全周を覆うことができる。従って、工具本体に設けられた係合部材を結合部材と係合させたときに、配管の全周を覆わない弛緩工具(例えば、スパナのような工具本体に、結合部材に係合する係合部材が設けられた工具)に比し、係合部材と結合部材とが係合した状態を維持し易くすることができる。また、工具本体の内周を開放させて配管を覆うように複数の分割体を合わせることにより、工具本体の内周に配管を挿通させることができるため、配管を切断する必要がなくなる。従って、例えば2本の配管が近くに隣り合って設けられてパイプカッターを用いることができないような場合であっても、工具本体の内周に配管を容易に挿通させることができる。また、結合部材に係合する係合部材は円柱状であるため、係合部材が角柱状である場合に比し、断面剛性を向上させて係合部材の機械的強度の向上を図ることができ、さらに、係合部材全体の寸法公差を小さくすることができる。具体的には、例えば係合部材が四角柱状である場合は、係合部材の位置と係合部材が有する四面の寸法公差が集積して全体の寸法公差に影響するが、係合部材が円柱状である場合は、係合部材の位置と係合部材の径の寸法公差が全体の寸法公差に影響する。従って、係合部材全体の寸法公差に対する影響を小さくすることができる。また、複数の係合部材の全てが、複数の分割体が合わせられることにより構成される工具本体において、複数の分割体の分離に伴って分割されない位置に形成されているため、係合部材が分割された状態で複数の分割体の各々に形成されている場合に比し、係合部材全体の寸法公差に対する影響を小さくすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の管接続部用の弛緩工具であって、工具本体の外形が多角形状に形成されていることを特徴とする。
同構成によれば、工具本体の外形が多角形状に形成されているため、例えばスパナ等の一般工具を用いて工具本体に回転トルクを付与することができる。従って、作業者が握る柄部を設けない構成とすることにより、スパナのような工具本体を有する工具に比し、携帯性を向上させることができる。また、例えば2本の配管が近くに隣り合って設けられている場合であっても、弛緩工具に回転トルクを付与することを容易に行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の管接続部用の弛緩工具であって、工具本体には、内周が開放されることを防ぐための雄ねじが螺合される螺合部が設けられていることを特徴とする。
同構成によれば、工具本体には、内周が開放されることを防ぐための雄ねじが螺合される螺合部が設けられているため、工具本体の螺合部に雄ねじを螺合することにより、工具本体の内周が開放されないようにすることができ、内周に配管が挿通された工具本体の取り扱い性を向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の管接続部用の弛緩工具であって、複数の分割体は、内周が開閉自在となるように蝶番により接続されていることを特徴とする。
同構成によれば、複数の分割体は、工具本体の内周が開閉自在となるように蝶番により接続されているため、蝶番により工具本体の内周を開放して、工具本体の内周に配管を配設した後、蝶番により工具本体の内周を閉塞することにより、工具本体の内周に配管を一層容易に挿通させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の管接続部用の弛緩工具であって、複数の分割体の各々には互いに係合する係合部が形成され、係合部が互いに係合することにより内周の開放が規制されることを特徴とする。
同構成によれば、複数の分割体の各々には互いに係合する係合部が形成され、係合部が互いに係合することにより内周の開放が規制されるため、雄ねじを用いずに工具本体の内周が開放されないようにすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の管接続部用の弛緩工具であって、係合部材は工具本体に対して着脱可能であることを特徴とする。
同構成によれば、係合部材は工具本体に対して着脱可能であるため、係合部材を工具本体に装着したり、係合部材を工具本体から脱着したりすることにより、係合部材の個数を適宜変更することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の管接続部用の弛緩工具であって、係合部材は工具本体の両側面である一方の側面及び他方の側面に設けられ、一方の側面に設けられた係合部材から内周の中心線までの距離と、他方の側面に設けられた係合部材から内周の中心線までの距離とが異なることを特徴とする。
同構成によれば、一方の側面に設けられた係合部材と、他方の側面に設けられた係合部材は、それぞれ、工具本体の内周の中心線までの距離が異なるため、結合部材の大きさに応じて係合させる係合部材を使い分けることができる。従って、大きさが異なる種々の結合部材において、弛緩工具の共用化を図ることができる。
本発明によれば、係合部材全体の寸法公差に対する影響を小さくすることができ、係合部材の機械的強度の向上を図ることができる。また、工具本体の内周に配管を容易に挿通させることができ、係合部材と結合部材とが係合した状態を維持し易くすることができる。
本発明の実施形態に係る管継手の構成を示す断面図であって、継手本体と結合部材とが締結される前の状態を示す図。 本発明の実施形態に係る管継手を用いた管接続部を示す断面図であって、継手本体と結合部材の締結後に、結合部材を把持することが困難となった状態を示す図。 (a)本発明の第1の実施形態に係る管接続部用の弛緩工具を示す斜視図、(b)同実施形態に係る管接続部用の弛緩工具を示す分解斜視図。 同実施形態に係る管接続部用の弛緩工具の外観を示す外観図であって、軸方向から弛緩工具を見た図。 同実施形態に係る管接続部用の弛緩工具の外観を示す外観図であって、径方向から弛緩工具を見た図。 同実施形態に係る弛緩工具の使用方法を説明するための図であって、(a)弛緩工具を配管に取り付ける際の斜視図、(b)弛緩工具の内周を閉塞させる際の斜視図。 同実施形態に係る弛緩工具の使用方法を説明するための図であって、(a)弛緩工具の係合部材を結合部材に係合させた状態の斜視図、(b)弛緩工具を用いて結合部材の螺合を弛緩させる際の斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る管接続部用の弛緩工具の外観を示す外観図であって、(a)軸方向の一方から弛緩工具を見た図、(b)軸方向の他方から弛緩工具を見た図。 同実施形態に係る管接続部用の弛緩工具の外観を示す外観図であって、径方向から弛緩工具を見た図。 本発明の第3の実施形態に係る管接続部用の弛緩工具の外観を示す外観図であって、軸方向から弛緩工具を見た図。 同実施形態に係る管接続部用の弛緩工具の外観を示す外観図であって、径方向から弛緩工具を見た図。 本発明の第4の実施形態に係る管接続部用の弛緩工具の外観を示す外観図であって、軸方向から弛緩工具を見た図。 同実施形態に係る管接続部用の弛緩工具の外観を示す外観図であって、径方向から弛緩工具を見た図。 本発明の第5の実施形態に係る管接続部用の弛緩工具の外観を示す外観図であって、軸方向から弛緩工具を見た図。 同実施形態に係る管接続部用の弛緩工具の外観を示す外観図であって、径方向から弛緩工具を見た図。 従来の管接続部用の工具を示す斜視図。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面において共通する要素には同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。また、図1において一点鎖線は、配管や本発明の工具等の中心線を示しており、図面において、矢印Aは、中心線に平行な方向である軸方向を示すとともに、矢印Rは、軸方向に垂直な方向である径方向を示している。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明の弛緩工具が利用される管継手は、冷凍装置やヒートポンプ式温水装置の配管により形成される回路に使用される食い込み式管継手である。具体的には、本発明の弛緩工具が利用される管継手は、配管Paを介して被接続側機器(不図示)に配管Pを接続するために、配管Pが接続される継手本体10と、継手本体10に螺合されて組み付けられる結合部材20と、継手本体10に対する結合部材20の螺合に伴い配管Pに食い込むフェルール30とを備えた管継手である。
継手本体10は、黄銅製であって、配管Pに当接する基部11と、基部11から結合部材20へ向けて突出した雌ねじ筒部12と、結合部材20が継手本体10に組み付けられる際にフェルール30が当接するフェルール当接部13と、配管Paの受け口を有するソケット部14とを備えている。
基部11には、配管Pが差し込まれる配管差込口11aと、配管P及び配管Paの内部を連通するための連通孔11bとが形成されている。配管差込口11aは連通孔11bよりも径が大きくなるように形成されており、配管差込口11aと連通孔11bとは、段差11cを介して連続している。配管差込口11aに差し込まれた配管Pは、継手本体10に結合部材20が組み付けられて、継手本体10と結合部材20とが締結されることにより、継手本体10に対して固定されて配管Paに接続される。
さらに、基部11には、連通孔11bを介して配管差込口11aに連続するとともに、配管Paが差し込まれる配管差込口11dが形成されている。配管差込口11dは連通孔11bよりも径が大きくなるように形成されており、配管差込口11dと連通孔11bとは、段差11eを介して連続している。
また、略円筒状の雌ねじ筒部12は、基部11と一体的に形成されており、配管Pから径方向Rに所定間隔をあけて設けられている。基部11及び雌ねじ筒部12の外形は、多角形状である六角形状に形成されている。雌ねじ筒部12の内周には、結合部材20と螺合する螺合部としての雌ねじ部12aが形成されている。また、雌ねじ筒部12内の空間部12bにおける凍結を防止するために、継手本体10には通気孔15が形成されている。
また、フェルール当接部13は、雌ねじ筒部12内の空間部12bにおいて、基部11から結合部材20へ向けて突出するように基部11と一体的に形成されている。フェルール当接部13は、配管差込口11aに連なり、結合部材側に向けて径が大きくなる円錐状のカム面13aを有している。このカム面13aは配管Pに径方向Rにおいて対向しており、カム面13aに対してフェルール30が加圧されることにより、フェルール30が変形して配管Pに食い込む構成となっている。
また、略円筒状のソケット部14は、配管差込口11dに連なる受け口を有しており、反結合部材側において、基部11と一体的に形成されている。ソケット部14から配管差込口11dに差し込まれた配管Paは、例えばロウ付けにより継手本体10に対して固定されている。
結合部材20は、黄銅製であって、配管Pが挿通される挿通孔21が形成されており、結合部材20の外周には、継手本体10と螺合する螺合部としての雄ねじ部22が形成されている。即ち、継手本体10の雌ねじ部12aと結合部材20の雄ねじ部22とが噛み合って、結合部材20が継手本体10に螺合されて組み付けられる。
また、結合部材20の継手本体側には、凹設された空間である凹部23が形成され、この凹部23の奥端面である底面が、フェルール30を押圧する押圧面24として形成されている。押圧面24は、継手本体側に向けて径が大きくなる傾斜面となっている。
さらに、結合部材20の継手本体側には、凹部23の入口において径方向Rの内方へ突出した突部25が形成されており、この突部25は、フェルール30の一部を結合部材20の凹部23に圧入し易くすることを目的として、継手本体側に向けて径が大きくなる傾斜面を有している。
また、結合部材20の反継手本体側には、継手本体10と結合部材20との締結後において結合部材20の螺合を弛緩するための工具を係合させる係合部として、所定の深さを有する円形の係合凹部26が複数形成されている。
また、本実施形態においては、結合部材20には、反継手本体側において把持部27が一体的に形成される構成となっている。具体的には、結合部材20には、反継手本体側に向けて突出する環状の連結部28が一体的に形成されており、この連結部28を介して結合部材20と把持部27とが連結される。
把持部27は、挿通孔21に連続する内周面27aを有しており、把持部27の外形は、多角形状である六角形状に形成され、スパナ(不図示)等の一般工具を用いて把持可能に構成されている。また、把持部27には、把持部27の反継手本体側から係合凹部26を加工可能とする加工用穴27bが形成されている。
また、連結部28は、結合部材20と把持部27との間に形成されたスリット29により、結合部材20と把持部27とが分離可能に薄く形成されている。即ち、薄肉の連結部28は、継手本体10と結合部材20との締結完了時に、把持部27に付与される回転トルクが所定値以上になると切断される強度に設計されている。
フェルール30は、配管Pが挿通される挿通孔31が形成された黄銅製のスリーブであって、本実施形態においては、継手本体10及び結合部材20とは別体に形成された独立のフェルールである。
具体的には、フェルール30は、継手本体10のフェルール当接部13に当接する先端部30aと、結合部材20の押圧面24に当接する後端部30bとを有しており、先端部30aが継手本体側に向けて細くなるように、フェルール30の先端部30aの外周には、軸方向Aに対して傾斜したテーパ面32が形成されている。
また、フェルール30の後端部30bには、径方向Rの外方へ突出した突部33が形成されており、この突部33は、フェルール30の一部である後端部30bを結合部材20の凹部23に圧入し易くすることを目的として、結合部材20に向けて径が小さくなる傾斜面を有している。フェルール30の突部33の最大径は、結合部材20の突部25の最小径より僅かに大きく形成されており、圧入変形によりフェルール30の後端部30bが凹部23に押し込められる。このような構成によれば、凹部23にフェルール30の後端部30bが押し込められた状態においては、突部25と突部33とが引っ掛かるため、フェルール30が、結合部材20に仮止めされて一体化されたまま搬送可能とすることができる。なお、突部25と突部33の引っ掛かりは僅かであるため、フェルール30を凹部23から脱着することもできる。
また、フェルール30には、挿通孔31を構成する内周面から切り込まれた2つの切込部34,35が形成されている。フェルール30の先端部30aに小さく形成された切込部34は、フェルール30の先端部30aを配管Pに向けて容易に変形させることを目的として形成されており、フェルール30の後端部30bに大きく形成された切込部35は、フェルール30の後端部30bを配管Pに向けて変形させることを目的として形成されている。
次に、以上のように構成された管継手を用いた配管接続作業について説明する。
配管Pを被接続側機器に配管Paを介して接続するためには、まず、配管Paを継手本体10に対して固定する。次いで、接続すべき配管Pを、結合部材20の挿通孔21並びにフェルール30の挿通孔31に挿通させる。挿通孔21,31に配管Pを挿通させる作業は、結合部材20を継手本体10から分離した状態として配管Pを挿通孔21,31に挿通させてもよいし、結合部材20を継手本体10に緩く螺合させた状態として配管Pを挿通孔21,31に挿通させてもよい。
次いで、配管Pを配管差込口11aに差し込んで、配管Pの先端を段差11cに当接させた状態として、把持部27を把持可能なスパナ等の一般工具を用いて、結合部材20と一体的に形成された把持部27に回転トルクを付与することにより、継手本体10に対して結合部材20を螺合させる。
継手本体10に対する結合部材20の螺合に伴い、押圧面24に押されたフェルール30が、フェルール当接部13のカム面13aに当接して、フェルール30の先端部30aが配管Pに食い込む。このようにしてフェルール30の一部である先端部30aが配管Pに食い込むことにより、配管Pが拘束されて継手本体10に対して固定される。なお、本実施形態においては、継手本体10に対する結合部材20の螺合に伴い、フェルール30の後端部30bも配管Pに食い込み、配管Pが継手本体10に対して確実に固定されるように構成されている。
そして、図2に示すように、フェルール30が配管Pに所定量食い込んで継手本体10と結合部材20との締結が完了すると、把持部27に付与される回転トルクが所定値以上になり、連結部28が切断されて、把持部27が結合部材20から分離する。これにより配管接続作業が完了する。
以上のようにして配管接続作業が完了すると、結合部材20から把持部27が分離される。従って、一般工具のみを用いて結合部材20の螺合が弛緩されないように構成されており、配管の回路の一部分であって、配管Pが接続される管接続部1は、配管Pが接続される継手本体10と、配管Pを継手本体10に対して固定して接続するために、継手本体10に螺合されて組み付けられる結合部材20とを有している。
次に、以上のように構成された管接続部1において、把持することが困難な結合部材20の螺合を弛緩するために用いられる本発明の工具について説明する。
図3(a)に示すように、本発明の弛緩工具40は、結合部材20の螺合を弛緩するために用いられる管接続部1用の工具であって、スパナ(不図示)等の一般工具により把持可能な工具本体50と、工具本体50に設けられ、結合部材20と係合可能な係合部材60とを備えている。
外形が多角形状の工具本体50は、複数の分割体50a,50bが合わせられることにより構成されており、本実施形態においては2つの分割体50a,50bにより工具本体50が構成されている。即ち、分割体50a,50bが合体することにより工具本体50が構成される。なお、合体した状態の分割体50a,50bは、必ずしもねじ等の固定手段により互いに連結されている必要はなく、分割外50a,50bが合わせられた状態である「合体した状態」とは、固定手段を用いずに分割体50a,50bが合わせられて組み立てられた状態も含まれる。分割体50a,50bが合体することにより構成された工具本体50は、配管Pが挿通される内周51を有している。この内周51は、図3(b)に示すように分割体50a,50bが分離することにより開放され、分割体50a,50bが合わせられる、即ち合体することにより閉塞される。
以上のように、弛緩工具40の工具本体50は、複数の分割体50a,50bが合わせられることにより構成され、配管Pが挿通される内周51を有しているため、配管Pを覆うように複数の分割体50a,50bを合わせることにより、工具本体50の内周51に配管Pを挿通させて配管Pの全周を覆うことができる。従って、工具本体50に設けられた係合部材60を結合部材20と係合させたときに、配管Pの全周を覆わない弛緩工具(例えば、スパナのような工具本体に、結合部材に係合する係合部材が設けられた工具)に比し、係合部材60と結合部材20とが係合した状態を維持し易くすることができる。また、工具本体50の内周51を開放させて配管Pを覆うように複数の分割体50a,50bを合わせることにより、工具本体50の内周51に配管Pを挿通させることができるため、配管Pを切断する必要がなくなる。従って、例えば配管Pと他の配管(不図示)の2本の配管が近くに隣り合って設けられてパイプカッターを用いることができないような場合であっても、工具本体50の内周51に配管Pを容易に挿通させることができる。
図4に示すように、工具本体50は、スパナ等の一般工具により把持可能とするために、軸方向Aから見て外形が多角形状である六角形状に形成されている。具体的には、工具本体50は、その外周52において、3対の対向する把持面53,54,55を有しており、各把持面53,54,55は、軸方向Aに対して平行な面となっている。
また、本実施形態において、工具本体50は、内周51が開放されることを防ぐための雄ねじ70が螺合される螺合部56と、雄ねじ70が螺合部56に設けられていないときに内周51を開閉自在にするためのヒンジ部57を有している。
工具本体50を構成する分割体50a,50bは、例えば、鋳造または鍛造により得られる、黄銅製の成形体である。分割体50a,50bは、工具本体50の外周52を形成する平面状の外周面と、工具本体50の内周51となる円筒面状の曲面である内周面とを有している。また、分割体50a,50bの外周面及び内周面は、軸方向Aに対して平行な面となっており、図5に示すように、分割体50a,50bは、軸方向Aに対して垂直な面であって外周面と内周面に連続する側面58を有している。
各分割体50a,50bには、螺合部56を構成する雌ねじ部56aが形成されている。雌ねじ部56aは、分割体50a,50bを軸方向Aに貫通して、側面58において開口するように形成されており、分割体50a,50bが合体した状態においては、軸方向Aにおいて各分割体50a,50bに設けられた雌ねじ部56aが重なるように構成されている。従って、内周51を閉塞させた状態において、各分割体50a,50bに設けられた雌ねじ部56aに、1つの雄ねじ70が螺合されることにより、内周51の開放が妨げられる。
また、工具本体50を構成する分割体50a,50bは、ヒンジ部57において、蝶番により接続されている。具体的には、例えば、軸方向Aにおいて重ね合わせられた分割体50a,50bに軸部材80が挿通されることにより、軸部材80を介して分割体50a,50bが接続され、図3に示すように、分割体50aと分割体50bとが、径方向Rにおいて、軸部材80を中心として相対的に回転可能となっている。
また、図3(b)に示すように、各分割体50a,50bの側面58には、係合部材60を工具本体50に対して着脱自在とするための雌ねじ部59が複数形成されており、この雌ねじ部59に係合部材60が螺合されることにより、工具本体50に係合部材60が設けられる。
係合部材60は、例えば、鋳造または鍛造により得られる、黄銅製の成形体であって、本実施形態においては、円柱状のピンである。係合部材60としてのピンの径方向Rにおける径は、例えば1.5mm〜5.0mmであって、例えば2〜6本設けられる。図3(b)に示すように、係合部材60の一方の端部には、雌ねじ部59に螺合される雄ねじ部61が形成されるとともに、係合部材60の他方の端部には、ドライバーが係合可能な溝62が形成されている。従って、溝62に係合するドライバーを回転させることにより、雌ねじ部59に係合部材60の雄ねじ部61を螺合させることができる。
以上のようにして工具本体50に設けられる複数の係合部材60は、結合部材20の係合凹部26に対応するように、軸方向Aを中心とする所定の円周上に等間隔をあけて設けられる。従って、結合部材20の係合凹部26に係合部材60が挿入されることにより、係合部材60と結合部材20とが係合可能に構成され、このように係合させた状態において係合部材60が設けられた工具本体50に回転トルクが付与されることにより、係合部材60を介して結合部材20に回転トルクが付与される構成となっている。よって、工具本体50を把持する一般工具により、工具本体50と係合部材60とにより構成される弛緩工具40を介して、結合部材20に回転トルクを付与することができる。
また、本実施形態においては、複数の係合部材60の全てが、工具本体50において、複数の分割体50a,50bの分離に伴って分割されない位置に形成されている。即ち、全ての係合部材60について、1つの係合部材60全体が、分割体50a,50bに形成されているため、複数の分割体50a,50bの分離に伴って係合部材60は分割されない。
次に、以上のように構成された弛緩工具40の使用方法について説明する。
まず、図6(a)に示すように、係合部材60が設けられる工具本体50の内周51を開放させて、配管Pを覆うように工具本体50を設けた後、内周51を閉塞させて配管Pを工具本体50に挿通させる。なお、係合部材60は、工具本体50に配管Pを挿通させる前に予め工具本体50に設けられていてもよいし、工具本体50に配管Pを挿通させた後に工具本体50に設けてもよい。
次いで、図6(b)に示すように、配管Pを覆う工具本体50の内周51が開放されることを防ぐために、ドライバーT1を用いて、雄ねじ70を、各分割体50a,50bに形成された螺合部56を構成する雌ねじ部56aに螺合させる。
次いで、図7(a)に示すように、結合部材20の係合凹部26に、工具本体50に設けられた係合部材60を挿入して、係合凹部26と係合部材60とが係合可能な状態とする。
そして、図7(b)に示すように、一般工具であるモンキーレンチT2を用いて工具本体50を把持するとともに、弛緩工具40を介して結合部材20に回転トルクを付与することによって、結合部材20の螺合を弛緩する。このようにして、継手本体10と結合部材20との締結が弛緩される。
本実施形態の弛緩工具40によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)弛緩工具40は、複数の分割体50a,50bが合わせられることにより構成されるとともに配管Pが挿通される内周51を有する工具本体50と、結合部材20に係合する円柱状の係合部材60とを備えており、合わせられた状態の複数の分割体50a,50bが分離することにより内周51が開放される。そして、工具本体50には、係合部材60が複数設けられ、工具本体50において、係合部材60の全てが、複数の分割体50a,50bの分離に伴って分割されない位置に形成されている。このような構成によれば、工具本体50の内周51に配管Pを挿通させて配管Pの全周を覆うことができ、配管Pの全周を覆わない弛緩工具に比し、係合部材60と結合部材20とが係合した状態を維持し易くすることができる。また、配管Pを切断せずに、工具本体50の内周51に配管Pを容易に挿通させることができる。さらに、結合部材20に係合する係合部材60は円柱状であるため、図16に示したように係合部材160が角柱状である場合に比し、断面剛性を向上させて係合部材60の機械的強度の向上を図ることができ、さらに、係合部材60全体の寸法公差を小さくすることができる。即ち、図16に示したように係合部材160が四角柱状である場合は、係合部材160の位置と係合部材160が有する四面の寸法公差が集積して全体の寸法公差に影響するが、係合部材60が円柱状である場合は、係合部材60の位置と係合部材60の径の寸法公差が全体の寸法公差に影響する。従って、係合部材60全体の寸法公差に対する影響を小さくすることができる。そして、複数の係合部材60の全てが、複数の分割体50a,50bが合わせられることにより構成される工具本体50において、複数の分割体50a,50bの分離に伴って分割されない位置に形成されている。このため、図16に示したように係合部材160が分割された状態で複数の分割体150a,150bの各々に形成されている場合に比し、係合部材60全体の寸法公差に対する影響を小さくすることができる。
(2)工具本体50の外形が多角形状に形成されているため、例えばスパナやモンキーレンチT2等の一般工具を用いて工具本体50に回転トルクを付与することができる。従って、作業者が握る柄部(不図示)を設けない構成とすることにより、スパナのような工具本体を有する工具に比し、携帯性を向上させることができる。また、例えば配管Pと他の配管(不図示)の2本の配管が近くに隣り合って設けられている場合であっても、一般工具を用いて弛緩工具40に回転トルクを付与することを容易に行うことができる。
(3)工具本体50には、内周51が開放されることを防ぐための雄ねじ70が螺合される螺合部56が設けられている。このため、工具本体50の螺合部56に雄ねじ70を螺合することにより、工具本体50の内周51が開放されないようにすることができ、内周51に配管Pが挿通された工具本体50の取り扱い性を向上させることができる。
(4)複数の分割体50a,50bは、ヒンジ部57において、内周51が開閉自在となるように蝶番により接続されている。このため、蝶番により工具本体50の内周51を開放して、工具本体50の内周51に配管Pを配設した後、蝶番により工具本体50の内周51を閉塞することにより、工具本体50の内周51に配管Pを一層容易に挿通させることができる。
(5)係合部材60は工具本体50に対して着脱可能であるため、係合部材60を工具本体50に装着したり、係合部材60を工具本体50から脱着したりすることにより、係合部材60の個数を適宜変更することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図8及び図9を参照しながら説明する。第2の実施形態は、大きさの異なる結合部材20について、管接続部1用の弛緩工具40の共用化を図った形態であって、内周51の中心線までの距離が異なる複数の係合部材60を工具本体50に設けた形態である。
図8(a)は、軸方向Aの一方から本実施形態に係る弛緩工具40を見た図であって、図8(b)は、軸方向Aの他方から本実施形態に係る弛緩工具40を見た図である。図8に示すように、本実施形態においては、係合部材60は、工具本体50の両側面である一方の側面及び他方の側面に設けられている。
具体的には、本実施形態に係る弛緩工具40の工具本体50は、4つの分割体50a,50b,50c,50dにより工具本体50が構成されている。分割体50a,50b,50c,50dが合わせられることにより構成された工具本体50は、配管Pが挿通される内周51を有している。
各分割体50a,50bは、上記第1の実施形態に係る分割体50a,50bと同じ構成を有しており、各分割体50c,50dは、側面58において係合部材60が設けられる位置を除いては、分割体50a,50bと同じ構成を有している。
図9に示すように、分割体50a,50bの側面58には、軸方向Aの一方へ突出する係合部材60が設けられ、分割体50c,50dの側面58には、軸方向Aの他方へ突出する係合部材60が設けられている。このようにして係合部材60が設けられた分割体50a,50b,50c,50dは、係合部材60が設けられていない面を合わせて、各分割体50a,50b,50c,50dに設けられた雌ねじ部56aに、1つの雄ねじ70が螺合されることにより、内周51の開放が妨げられる。
以上のようにして、工具本体50の両側面となる側面58には係合部材60が設けられている。そして、本実施形態においては、工具本体50の両側面のうち一方の側面58に設けられた係合部材60から内周51の中心線までの距離D1と、工具本体50の両側面のうち他方の側面58に設けられた係合部材60から内周51の中心線までの距離D2とが異なるように構成されている。
本実施形態の弛緩工具40によれば、上記(1)〜(5)の効果に加えて、次のような効果を奏することができる。
(6)一方の側面58に設けられた係合部材60から内周51の中心線までの距離D1と、他方の側面58に設けられた係合部材60から内周51の中心線までの距離D2とが異なるため、結合部材20の大きさに応じて係合させる係合部材60を使い分けることができる。従って、大きさが異なる種々の結合部材20において、弛緩工具40の共用化を図ることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について図10及び図11を参照しながら説明する。第3の実施形態は、管接続部1用の弛緩工具40について、ヒンジ部57を備えずに内周51を開閉可能に構成したことを特徴とする形態である。
図10に示すように、本実施形態に係る工具本体50は、2つの分割体50a,50bにより構成されており、各分割体50a,50bには係合部材60が着脱可能に設けられる。また、工具本体50は、内周51が開放されることを防ぐための雄ねじ70が螺合される2つの螺合部56を有しており、各分割体50a,50bには、螺合部56を構成する2つの雌ねじ部56bが形成されている。図11に示すように、各分割体50a,50bに形成された雌ねじ部56aは、分割体50a,50bが合わせられた状態において、径方向Rにおいて連なるように設けられている。そして、図10に示すように、内周51を閉塞させた状態において、各分割体50a,50bに設けられた2つの雌ねじ部56bの各々に、1つの雄ねじ70が螺合されることにより、内周51の開放が妨げられる構成となっている。
本実施形態の弛緩工具40によれば、上記(1)〜(3)、(5)の効果を奏することができる。また、上記第2の実施形態において記載したように、工具本体50の両側面である2つの側面58に係合部材60を設けて、一方の側面58と他方の側面58に設けられた係合部材60から、内周51の中心線までの距離を異ならせることにより、上記(6)の効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について、図12及び図13を参照しながら説明する。第4の実施形態は、管接続部1用の弛緩工具40について、雄ねじ70を用いずに内周51の開放が規制されるように構成したことを特徴とする形態である。
図12に示すように、本実施形態に係る工具本体50は、2つの分割体50a,50bにより構成されており、各分割体50a,50bには係合部材60が着脱可能に設けられる。図13に示すように、各分割体50a,50bには、内周51を閉塞させた状態において、互いに係合する係合部56cが形成されており、各係合部56cが係合することにより、径方向Rにおいて分割体50a,50bの分離が規制されて、内周51の開放が規制される。
本実施形態の弛緩工具40によれば、上記(1)、(2)、(5)に加えて、次のような効果を奏することができる。
(7)複数の分割体50a,50bの各々には互いに係合する係合部56cが形成され、係合部56cが互いに係合することにより内周51の開放が規制される。このため、雄ねじを用いずに工具本体50の内周51が開放されないようにすることができる。
また、上記第2の実施形態において記載したように、工具本体50の両側面である2つの側面58に係合部材60を設けて、一方の側面58と他方の側面58に設けられた係合部材60から、内周51の中心線までの距離を異ならせることにより、上記(6)の効果を得ることができる。また、本実施形態においては上記(7)に記載したように、内周51の開放をある程度規制することができるが、内周51が開放されることを防ぐために、雄ねじが螺合される螺合部を設ける構成としてもよい。このように構成すれば、上記(3)の効果を得ることができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について、図14及び図15を参照しながら説明する。第5の実施形態は、管接続部1用の弛緩工具40について、内周51が開放可能な工具本体50を構成する分割体の形状を簡単に構成したことを特徴とする形態である。
図14に示すように、本実施形態においては、6つの分割体50a,50b,50c,50d,50e,50fにより構成されている。各分割体50a,50b,50c,50d,50e,50fは同じ構成を有しており、各分割体50a,50b,50c,50d,50e,50fには係合部材60が着脱可能に設けられる。本実施形態においては、上記第1乃至第3の実施形態において記載した螺合部56や、上記第4の実施形態において記載した係合部56cは、分割体50a,50b,50c,50d,50e,50fに形成されていない。図15に示すように、本実施形態に係る分割体50a,50b,50c,50d,50e,50fは、配管Pが挿通される内周51を構成するように、径方向Rにおいて組み合わせられている。
本実施形態の弛緩工具40によれば、上記(1)、(2)、(5)の効果を奏することができる。また、上記第2の実施形態において記載したように、工具本体50の両側面である2つの側面58に係合部材60を設けて、一方の側面58と他方の側面58に設けられた係合部材60から、内周51の中心線までの距離を異ならせることにより、上記(6)の効果を得ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の設計変更をすることが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。例えば、上記実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記第4及び第5の実施形態においては、複数の分割体は、蝶番により接続されていない構成であったが、蝶番により接続するように構成してもよい。このように構成すれば、上記(4)に準じた効果を奏することができる。
・上記各実施形態においては係合部材60が工具本体50に対して着脱可能であったが、係合部材60が工具本体50に一体的に形成されていてもよく、このように構成されていても少なくとも上記(1)の効果を得ることはできる。
・上記各実施形態において工具本体50を構成する分割体の個数が異なったように、工具本体50を構成する分割体の個数を適宜変更してもよい。また、分割体を形成する材料を適宜変更してもよく、例えば、鉄、ステンレス鋼、クロムモリブデン鋼等により分割体が形成されていてもよい。また、同様に、係合部材60の個数、及び係合部材60を形成する材料を適宜変更してもよく、例えば、係合部材60が、鉄、ステンレス鋼、クロムモリブデン鋼等により形成されていてもよい。
・上記実施形態においては、工具本体50の外形が六角形状であったが、四角形状等の多角形状であってもよく、このように構成しても上記(2)の効果を得ることができる。また、工具本体50の外形を多角形状以外の形状に構成してもよく、このように構成されていても少なくとも上記(1)の効果を得ることができる。
P,Pa…配管、T1…ドライバー、T2…モンキーレンチ、1…管接続部、10…継手本体、11…基部、11a,11d…配管差込口、11b…連通孔、11c,11e…段差、12…雌ねじ筒部、12a…雌ねじ部、12b…空間部、13…フェルール当接部、13a…カム面、14…ソケット部、15…通気孔、20…結合部材、21…挿通孔、22…雄ねじ部、23…凹部、24…押圧面、25…突部、26…係合凹部、27…把持部、27a…内周面、27b…加工用穴、28…連結部、29…スリット、30…フェルール、30a…先端部、30b…後端部、31…挿通孔、32…テーパ面、33…突部、34,35…切込部、40…弛緩工具、50…工具本体、50a,50b,50c,50d,50e,50f…分割体、51…内周、52…外周、53,54,55…把持面、56…螺合部、56a,56b…雌ねじ部、56c…係合部、57…ヒンジ部、58…側面、59…雌ねじ部、60…係合部材、61…雄ねじ部、62…溝、70…雄ねじ、80…軸部材。

Claims (7)

  1. 配管が接続される継手本体と、前記配管を前記継手本体に対して固定して接続するために、前記継手本体に螺合されて組み付けられる結合部材とを有する管接続部において、把持することが困難な前記結合部材の螺合を弛緩するために用いられる管接続部用の弛緩工具であって、
    複数の分割体が合わせられることにより構成されるとともに前記配管が挿通される内周を有する工具本体と、前記結合部材に係合する円柱状の係合部材とを備え、合わせられた状態の前記複数の分割体が分離することにより前記内周が開放され、
    前記工具本体には、前記係合部材が複数設けられ、前記工具本体において、前記係合部材の全てが、前記複数の分割体の分離に伴って分割されない位置に形成されている
    ことを特徴とする管接続部用の弛緩工具。
  2. 前記工具本体の外形が多角形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の管接続部用の弛緩工具。
  3. 前記工具本体には、前記内周が開放されることを防ぐための雄ねじが螺合される螺合部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の管接続部用の弛緩工具。
  4. 前記複数の分割体は、前記内周が開閉自在となるように蝶番により接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の管接続部用の弛緩工具。
  5. 前記複数の分割体の各々には互いに係合する係合部が形成され、前記係合部が互いに係合することにより前記内周の開放が規制されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の管接続部用の弛緩工具。
  6. 前記係合部材は前記工具本体に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の管接続部用の弛緩工具。
  7. 前記係合部材は前記工具本体の両側面である一方の側面及び他方の側面に設けられ、
    前記一方の側面に設けられた前記係合部材から前記内周の中心線までの距離と、前記他方の側面に設けられた前記係合部材から前記内周の中心線までの距離とが異なることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の管接続部用の弛緩工具。
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