JP5320884B2 - 食い込み式管接続構造、弁、食い込み式管継手及び冷凍装置 - Google Patents

食い込み式管接続構造、弁、食い込み式管継手及び冷凍装置 Download PDF

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Description

本発明は、食い込み式管接続構造に関し、特に、継手本体と結合部材とは別体に形成されたフェルールを結合部材に仮保持して組み付ける食い込み式管接続構造に関する。また、本発明は、このような食い込み式管接続構造を用いた弁、食い込み式管継手及び冷凍装置に関する。
冷凍装置の冷媒配管、温水装置の給湯配管や給水配管などの配管システムにおいて、接続すべき配管の接続対象である被接続装置に取り付けられる継手本体と、接続すべき配管に外装された状態で継手本体に螺合されて組み付けられる結合部材とを備えた食い込み式管継手が用いられている。このような食い込み式管継手としては、例えば、特許文献1に記載のように結合部材や継手本体とは別体に形成され、独立型のフェルールとして組み付けられるものが多用されていた。しかし、このものは、フェルールを独立部品として取り扱う場合にはフェルールが小さな部品であるため取り扱いが難しく、組み付け作業の能率が悪い、紛失の恐れがある、搬送、保管、組み付け作業等の取り扱い時に損傷されやすいなどの問題があった。
このため、フェルールと結合部材とを一体物として加工し、結合部材が継手本体に締結される配管接続工程においてフェルールを結合部材から分離独立させる。そして、分離独立以降の配管接続工程においてフェルールを従来の独立型のフェルールと同様に機能させることにより、独立型のフェルールを使用した場合と同様に配管接続が行われるものが開発されている。このようなものとしては、例えば、特許文献2や特許文献3に記載のように、フェルールを筒状ナット形状の結合部材の内部に設けたものがある。また、特許文献4のように、内周面に雌ねじを有する筒状部材として形成された継手本体に対し、外周面に継手本体の雌ねじに螺合する雄ねじ部を有する棒状部材として形成されるとともに、この棒状部材の先端から突出するようにフェルールが一体化された結合部材を螺合させるものがある。また、特許文献5には、フェルール(特許文献5においては締め付けリングと称されている)を結合部材(特許文献5においては締結部材と称されている)に仮保持した状態で、結合部材を継手本体に対し螺合して締結し、フェルールを継手本体と結合部材との間に挟持するようにしたものが開発されている。
特開2003−74768号公報、図5 特表2004−526911号公報 特開2007−162928号公報、図4〜図6 米国特許第4022497号明細書 特開2004−308689号公報
特許文献2及び特許文献3に記載のものでは、フェルールが筒状部材の奥の方に形成されるため、搬送、保管、組付け作業等においてフェルールが損傷される心配がない。しかしながら、このものでは、フェルールを筒状部材の奥の方において加工する必要があるため、加工が難しく、加工速度が低下するという問題があった。
これに対し、特許文献4のものでは、フェルールが棒状部材である結合部材の先端から突出して形成されているため加工が容易になるという利点があった。しかしながら、この特許文献4のものでは、フェルールが結合部材の外側に露出された状態となっているため、搬送、保管、組付け作業等において損傷され易いという問題があった。また、特許文献2及び3に比し加工が容易であるが、フェルールを結合部材に連結する部分の肉厚が薄いために加工速度を上げると加工中にフェルールが切断されやすいという問題があった。
また、特許文献5のものでは、フェルールが別体に形成されているため、特許文献2〜4のように加工中にフェルールが意図に反して切断されるという問題がない。しかしながら、フェルールの仮保持部が筒状内部の奥で行われるため、仮保持部機構の一部を成す径方向内向きの突部やその奥の逃がし穴の加工が困難であると共に、加工する刃物の強度が弱くなり加工スピードが低下するという問題がある。また、仮保持部が筒状内部の奥にあるため、仮保持作業を手で行うことが難しくなるという問題がある。
本発明は、従来技術に存在するこのような問題点に着目してなされたものであって、別体物として製作されたフェルールを、外部から損傷されないように結合部材の継手本体側端部に仮保持するとともに、この仮保持作業を簡略化した食い込み式管接続構造を提供することを目的とする。また、本発明は、このような食い込み式管接続構造を用いた弁、食い込み式管継手及び冷凍装置を提供することを目的とする。
本発明に係る食い込み式管接続構造は、上記課題を解決するものであって、配管を接続するための配管差込口を備えた継手本体と、継手本体に螺合される結合部材と、結合部材が継手本体に締結されることにより配管の外周に食い込むフェルールと、配管が接続されないときに配管差込口を閉鎖するように前記継手本体と前記結合部材とで挟持される仕切り蓋とを備え、前記フェルールは、継手本体及び結合部材とは別体に形成されたものであって、前記仕切り蓋からの押圧力を受ける受力部を有し、この受力部を介する前記仕切り蓋からの軸方向の押圧力により後端部が前記結合部材の継手本体側端部に圧入されて仮保持されるように構成され、前記仕切り蓋は、前記結合部材が継手本体に締結されていない、部品としての取扱状態のときに、前記結合部材に仮保持されるフェルールを内部空間部に収納しつつ、結合部材の継手本体側端部に対し固定可能に、かつ、取外し可能に装着されるとともに、この装着作業において前記受力部に対し軸方向の押圧力を伝達する押付部を有し、この押圧部を介して前記フェルールを軸方向に押圧して結合部材に仮保持することができるように構成されていることを特徴とする。
このような構成上の特徴を有する本発明に係る食い込み式管接続構造によれば、フェルールは、継手本体及び結合部材とは別体に形成されるので、フェルールの加工が容易となり、フェルールの加工速度を上げることができる。また、フェルールは、受力部により仕切り蓋からの押圧力を受けて、結合部材の継手本体側端部に圧入されて仮保持される。また、仕切り蓋は、結合部材が継手本体に締結されていない、部品としての取扱状態のときに、フェルールを内部空間部に収納しつつ、結合部材の継手本体側端部に対し固定可能に、かつ、取外し可能に装着される。また、
フェルールは、仕切り蓋の装着作業のときに仕切り部材の押圧部から軸方向の押圧力が受圧部に伝達される。したがって、仕切り蓋を装着するときに仕切り蓋を押圧操作すると、フェルールも同時に押圧操作され、仕切り蓋の装着とともにフェルールを結合部材に対し仮保持することができる。このように部品としての取扱段階における結合部材に対し仕切り蓋を装着すると同時に、仕切り蓋で覆った状態でフェルールを結合部材に対し取り付けることができる。また、このように結合部材に対しフェルール及び仕切り蓋を取り付けた状態のものを、一部品として保管や搬送を行うことができるため、部品の取扱工数を削減することができる。さらに、この部品としての保管、搬送段階において、フェルールは外側が仕切り蓋と結合部材とに覆われているため、外表面の損傷を回避することができる。
また、前記継手本体は、結合部材を螺合する雌ねじ部が内周面に形成された雌ねじ筒部とこの雌ねじ筒部の側壁を成す基部とを有し、基部の軸心部には前記配管差込口が形成されるとともに配管差込口の入口部にはフェルールの先端部を押し付けるカム面が形成され、前記結合部材は、前記雌ねじ部に螺合される雄ねじ部が外周に形成された管接続部と、管接続部の側面に形成されたフェルールの後端部を押圧する押圧面とを有し、前記仕切り蓋は、内部にフェルール収納空間を有する円筒壁部と、この円筒壁部の一端を閉塞する閉塞壁部を有するとともに、この前記閉塞壁部と前記円筒壁部との連結部の外面により前記配管差込口を閉塞するように構成してもよい。このようにすれば、継手本体を雌ねじ筒部からなる筒状の部材とし、カム面をこの筒状である雌ねじ筒部の奥部に形成することができるので、継手本体の部品としての取扱い時にカム面が損傷を受けることがない。このため、フェルールが管接続部の継手本体側端部に仮保持されるが、仕切り蓋により保護されているので、外表面が傷つけられることがない。
また、上前記フェルールが前記結合部材に仮保持される構成として、前記管接続部の前記継手本体側端部に、側面を軸方向に窪ませた凹部が形成され、この凹部は、奥部に前記押圧面が形成されるとともに、入口部に径方向内向きの突部が形成され、さらに、この径方向内向きの突部と前記押圧面との間に拡径部が形成され、前記フェルールは、後端部に径方向外向きの突部が形成され、この径方向外向きの突部が前記管接続部の径方向内向きの突部に対し圧入されて拡径部に挿入されるように構成されているようにしてもよい。このようにすれば、仕切り蓋から伝達される軸方向の押圧力によりフェルールを容易に仮保持することができる。
また、前記管接続部の拡径部は、前記仕切り蓋が前記結合部材に装着された段階において、前記フェルールの径方向外向きの突部と前記押圧面との間に遊びがあるようにしてもよい。このようにすれば、仕切り蓋の装着作業時に、フェルールが仕切り蓋と押圧面との間に挟まれて損傷されるといったことがない。
また、前記管接続部の継手本体側側面には円筒状の突出部が形成され、前記仕切り蓋における円筒壁部の端部が、軸方向の押付力により前記突出部の内側に対し圧入式に嵌入されるように形成してもよい。このようにすれば、仕切り蓋の円筒壁部における端部と円筒状の突出部と軸方向の押付力により、圧入式に容易に装着させることができる。
また、前記管接続部の継手本体側側面には円筒状の突出部が形成され、前記仕切り蓋の円筒壁部における端部が、軸方向の押付力により前記突出部外側に対し圧入式に係合されるように形成してもよい。このようにすれば、線状突起部の形状、寸法、個数を適宜に設定することにより圧入作業が容易になるとともに、適正な装着強度を確保することができる。
また、 前記仕切り蓋は、前記押付部として、軸芯に垂直な平面部が前記円筒壁部の内面に形成され、前記フェルールは、前記受力部として、外面に突部が形成されているようにしてもよい。このように構成した場合は、仕切り蓋を結合部材に押し付ける軸方向の押付力を確実にフェルールに対し伝達することができる。
また、本発明に係る弁及び管継手は、上記何れかの管接続構造が管継手部に用いられていることを特徴とする。このような弁、管継手は、フェルールの加工性及び取付作業性が良くなるのでコスト軽減が図れるとともに、部品としての搬送、保管、組み付け作業においてフェルールの損傷を防ぐことができ、品質を安定化することができる。
また、本発明に係る冷凍装置は、これら弁或は管継手を冷媒回路に用いたことを特徴とする。したがって、本発明に係る冷凍装置は、上記のような弁、管継手を用いているので、冷媒回路に用いる弁や管継手のコストを軽減することができるとともに、弁や管継手の品質を安定化することができる。
本発明に係る食い込み式管継手によれば、フェルールが継手本体及び結合部材とは別体に形成されるので、フェルールの加工性が向上する。また、部品としての取扱段階における結合部材に対し仕切り蓋を装着すると同時に、仕切り蓋で覆った状態でフェルールを結合部材に対し取り付けることができる。また、結合部材に対しフェルール及び仕切り蓋を取り付けた状態のものを、一部品として保管や搬送を行うことができるため、部品の取扱工数を削減することができる。さらに、部品としての保管、搬送段階において、フェルールは外側が仕切り蓋と結合部材とに覆われているため、外表面の損傷を回避することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る食い込み式管接続構造について、図面に基づき説明する。
本実施の形態に係る管接続構造は、空気調和機などの冷凍装置の分野において、冷媒回路中の食い込み式管継手における管継手部に適用される他、分離型空気調和機の室外機における室内外連絡配管を接続する閉鎖弁の管継手部などに適用される。図1は、このような管接続構造を管継手部に採用した食い込み式管継手の部分断面図であって、配管を接続しないときに仕切り蓋を取り付けた状態図である。図2は、同食い込み式管接続構造において、結合部材に対しフェルールを仮保持しながら仕切り蓋を装着するときの手順説明図であって、(a)は仕切り蓋を装着し始めるときの状態図であり、(b)は仕切り蓋を装着した後の状態図である。図3は、図2における仕切り蓋及びフェルールの取付部拡大図であって、(a)は図2(a)の状態における拡大図であり、(b)は図2(b)の状態における拡大図である。図4は、同食い込み式管継手の断面図であって、配管接続開始時の状態図である。
本実施の形態に係る食い込み式管接続構造は、図1〜図3に示すように、配管を接続しようとする被接続側装置に取り付けられる継手本体1と、継手本体1に締結される結合部材2と、継手本体1と結合部材2との間に挟持されるフェルール3とを備えている。また、この食い込み式管継手は、配管Pが接続されないときには、図1に示すように仕切り蓋4が取り付けられている。また、フェルール3は、図2及び3に示すように、結合部材2が継手本体1に締結される前に結合部材2に仮保持されている。また、仕切り蓋4は、図2及び3に示すように、結合部材2が継手本体1に締結される前に結合部材2に装着されている。なお、本明細書の説明において前後の方向をいうときは、継手本体1側、例えば、図1における継手本体側、すなわち、図1における左側を前側とし、結合部材2側、すなわち、図1における右側を後側とする。
継手本体1は、黄銅製であって、前述の図1、図4、及び、継手本体の単体図面である図5に示すように、基部11の前側にソケット部12が形成されるとともに、基部11の外周部の後側に雌ねじ筒部13が形成され、さらに、基部11の軸心部の後側に、雌ねじ筒部13内の空間部に突出する軸部14が形成されている。雌ねじ筒部13の内周面には、結合部材2の螺合部としての雌ねじ部13aが形成されている。軸部14の外周面には、配管接続時に軸部14の強度を調節するための環状空間部15が形成されている。また、この環状空間部15の基端部には内部凍結防止用の通気孔15aが対角線上に2個形成されている(図5(a)及び(b)参照)。
基部11及び雌ねじ筒部13の外形は、一体的に六角ナット状に形成されている。基部11から軸部14にかけての軸心部には配管Pを差し込む配管差込口16が形成され、基部11からソケット部12にかけての軸心部には被接続側装置から導出される配管Paを差し込む配管差込口17が形成されている。また、配管差込口16と配管差込口17との間には、連通孔を形成するとともに配管P及び配管Paの位置規制を行う段部18が形成されている。段部18は、配管差込口16、17に差し込まれた配管P,Paの先端部を段部18の端面に当接させることにより、配管P,Paの先端位置を一定に保持する。なお、段部18の前側の端面は、加工時の刃具の外形形状が残されてテーパ状に形成されている。
軸部14の先端部、すなわち、配管差込口16の入口部にはカム面19が形成されている。カム面19は、前側において配管差込口16に連なり、後側(結合部材2側)に向けて径が大きくなる円錐状の面に形成されている。また、カム面19は、入口側、すなわち、後側(結合部材2側)の円錐部の拡がり角度θ1に対し、前側の配管差込口16に連なる近辺部の拡がり角度θ2が大となるように形成されている(図5(b)参照)。
結合部材2は、黄銅製であって、図1〜図4、及び、結合部材の単体図面である図6に示すように、軸心に配管Pを貫通させる配管貫通孔21が形成されるとともに、結合部材2を二分するように径方向の切れ目を有する円盤状スリット22が形成されている。そして、円盤状スリット22の継手本体側に継手本体1に螺合されるとともに配管接続機構を構成する管接続部23が形成され、円盤状スリット22の反継手本体側に一般の締結工具で把持可能とするように形成された把持部24が形成されている。なお、円盤状スリット22の軸方向の位置は、継手本体1に対し結合部材2が締結されて配管接続作業が完了した状態において、継手本体1の結合部材側端面の位置と略一致するように配置されている(図9参照)。
管接続部23の外周には、継手本体1の雌ねじ部13aに螺合する螺合部としての雄ねじ部23aが形成されている。また、把持部24の外形は、一般の締結工具で把持可能とするように六角ナット状に形成されている。そして、円盤状スリット22と配管貫通孔21との間に、薄肉の管状部により管接続部23と把持部24とを連結する管状連結部26が形成されている。管状連結部26は、把持部24を締め付ける回転トルクが配管接続完了時の値まで大きくなると切断される強度に設計されている。
管接続部23の継手本体端部には、フェルール3の後端部を仮保持するための仮保持機構の一部が形成されている。すなわち、管接続部23の継手本体側端部には凹部27が形成され(図6(b)参照)、この凹部27の奥端面がフェルール3を押圧する押圧面28として形成されている。押圧面28は、軸心側が後方へ広がる傾斜面に形成されている。そして、この凹部27の入口には径方向内向きの環状の突部29が形成されている。この突部29の端面は、前方に径が大きくなる傾斜面29aに形成されている(図3(a)、(b)及び図6(b)参照)。この傾斜面29aは、後述するフェルール3の後端部に形成される環状の突部35が圧入され易くなるようにするためのものである。また、この内向きの突部29と押圧面28との間に環状の拡径部29bが形成されている。
また、管接続部23の継手本体端部には、本発明の特徴を成す仕切り蓋4を取り外し可能に装着するための機構の一部として、管接続部23の継手本体側端面から継手本体側に突出する円筒状の突出部25が形成されている。この突出部25は、後述する仕切り蓋4の円筒壁部42の端部を内側に嵌入して仕切り蓋4を固定できる程度の長さに形成されている。
また、管接続部23の反継手本体側の面には、後述する専用工具60の係合突部64と係合する係合部として、断面が円形で所定深さの4個の係合穴部51が形成されている。また、把持部24には、前記係合穴部51を把持部24の反継手本体側から加工可能とするための加工用穴52が形成されている。この加工用穴52は、係合穴部51と相対向する位置に加工されており、図5に示すように、所定円周上において等間隔に4個形成されている。
フェルール3は、黄銅製であって、図1〜図4、及び、フェルールの単体図面である図7に示すように、継手本体1及び結合部材2とは別体に形成された独立のフェルールである。そして、フェルール3は、配管Pを挿通させる挿通孔31が形成された環状物であって、軸方向に切断した断面で見て、前部32の外周面が先細のテーパ面33に形成され、さらに、後部34の外周面が軸心に略平行な円筒状の平行面に形成されている。
前部32の外周面を成すテーパ面33は、軸心に対する傾斜角度がカム面19の後側の円錐部の拡がり角度θ1より小さく形成されている。これにより、フェルール3の先端部が曲げられ易くなり、カム面19とテーパ面33との接触面積が大きくなるように形成されている。
また、フェルール3の後端部には、フェルール3の仮保持機構の一部として、径方向外向きの環状の突部35が形成されている。この突部35の外周端面は、フェルール3の後部34の突部35を結合部材2の拡径部29bに圧入しやすくするために、後方に径が小さくなる傾斜面35aに形成されている(図3(a)、(b)参照)。この突部35の最大径部の外径は、前述の結合部材2の径方向内向きの環状の突部29の最小内径より僅かに大きく形成されており、圧入変形により前記内向きの突部29を介して拡径部29bに押し込められる。また、突部35の軸方向寸法は、前述の拡径部29bの軸方向寸法より僅かに小さくなるように形成されている。
フェルール3の仮保持機構は、管接続部23の継手本体側端面及びフェルール3の後端部において上述のように構成されている。これにより、フェルール3の後端部が結合部材2の継手本体1側側面に形成された凹部27に対し、着脱自在に、かつ、結合部材2に仮保持されて一体化されたまま搬送可能に、かつ、継手本体1に対し組み付け可能に構成されている。
フェルール3の後端面は、押圧面28により押圧される受圧面である。また、フェルール3の後端面は、中心側が前方となる傾斜面34aが中心軸側に形成され、中心軸に垂直な垂直面34bが外周側に形成されている。また、傾斜面34aと挿通孔31との交差により形成される角部が後エッジ部を形成している。
また、フェルール3には、挿通孔31の内周面から外周方向に切り込まれた切込部である第1ノッチ36、第2ノッチ37が形成されている。第1ノッチ36は軸方向の先端部に形成され、第2ノッチ37は軸方向の後よりに形成されている。第1ノッチ36は、この第1ノッチ36の前方にある先端部分の変形を容易にするためのものである。第1ノッチ36は、軸心方向に切断した断面形状が直角三角形であって、後方の切込端面と挿通孔31との交差により形成される角部が前エッジ部を形成している。
第2ノッチ37は、軸方向における第1ノッチ36と後端面との間における後端面よりの位置に形成されている。この第2ノッチ37は、外周側に短い辺を備えた略三角形状に形成されている。フェルール3は、図3及び図7に示すように、第2ノッチ37とフェルール3の外周面との間に薄肉部38が形成されるとともに、後端面に傾斜面34aが形成されていることにより、薄肉部38をヒンジのようにして前後部が軸心側に曲がり易くなっている。この結果、フェルール3の前部32のテーパ面33がカム面19に密着し易くなるとともに、フェルール3の後端に形成される後エッジ部が配管Pに食い込み易くなっている。
そして、フェルール3の前部32の外周面を成すテーパ面33の後端の直径に比し後部34の外周面を成す円筒状の平行面の外形が大きく形成され、前部32と後部34とのとの境界部に前側が小径となる段差面を有する突部が形成されている。この突部は、後述する仕切り蓋4の押付部48から結合部材方向の軸方向の押圧が伝達される受力部39を成す。
仕切り蓋4は、図1に示すように配管Pが接続されていないときに継手本体1の配管差込口16の入口部を気密に閉蓋するものであって、樹脂一体成形されている。この仕切り蓋4は、配管差込口16を閉蓋する円板状の閉塞壁部41と、閉塞壁部41を一端側の側壁として内部にフェルール3を収納できる空間が形成された円筒壁部42とを有する。また、この仕切り蓋4は、前記閉塞壁部41と前記円筒壁部42との連結部を成すともに、外面がカム面19及びカム面19の入口部の軸芯に垂直な壁面に密接されるシール壁部43を有する。なお、この実施の形態において、カム面19の入口部の軸芯に垂直な壁面は、軸部14の端面である。
そして、シール壁部43は、カム面19に沿う外面を備えた円錐状壁部43aが軸心側に形成され、軸心に垂直なドーナツ型の垂直壁部43bが外周側に形成され、円錐状壁部43aの軸心側が閉塞壁部41の外周部に連結され、垂直壁部43bの外周側が円筒壁部42の端部に直角に交差して連結されている。また、閉塞壁部41の外周端面と円錐状壁部43aの外面とは、カム面19に沿う一定角度の傾斜面に形成されて連結されている。
また、このように形成された閉塞壁部41の継手本体側側面には、気密試験や耐圧試験の際に配管差込口16の内部から大きなガス圧力が作用する。このため、閉塞壁部41は、結合部材2の方に膨張して変形する。このため、閉塞壁部41を初めとして、強度の必要とする部分の壁部の肉厚を厚くすればよいが、閉塞壁部41などの肉厚を厚くすると、その分管接続構造の軸方向寸法が大きくなる。また、肉厚を部分的に大きくすると樹脂成形時に樹脂が流れ難くなる恐れがある。
このために、本実施の形態では図8に示すように、閉塞壁部41の結合部材2側の面に中心から放射状に8本の補強リブ45が形成されている。また、この補強リブ45の外周端面は、それぞれ前述のシール壁部43の円錐状壁部43aに接続されている。これにより、閉塞壁部41自身の強度が向上されるとともに、閉塞壁部41と円錐状壁部43aとの連結強度が向上される。また、シール壁部43の垂直壁部43bと円筒壁部42との交差状(この場合直交状)に連結される角部には、一片が垂直壁部43bに連結され、この辺と直角の他の片が円筒壁部42に連結される三角形状の補強リブ46が前述の放射状の補強リブ45と同一角度位置に形成されている。この三角形状の補強リブ46は、垂直壁部43bと円筒壁部42との交差状に連結される角部の強度を向上させるためのものである。
また、仕切り蓋4は、部品としての搬送、保管の段階において、前述のように管接続部23の継手本体側の端部に仮保持されて一体化されているフェルール3の外側を覆うように、管接続部23の継手本体側の端面に取り外し可能に装着されている。この装着のために、円筒壁部42の反閉塞壁部側の端部が、管接続部23の端面の外周部に形成されている突出部25内に嵌入される。また、仕切り蓋4の嵌入による装着を容易且つ確実にするために、円筒壁部42の外周面には、円周方向に等間隔に、かつ、円筒壁部42の軸方向全長に渡る断面三角形状の線状突起部47が形成されている。また、この線状突起部47の反閉塞壁部側の端縁は、図8(b)に示すように面取りされている。
また、仕切り蓋4は、仕切り蓋4を装着するときにフェルール3を結合部材2に押し付け、フェルール3を仮保持し、次いで仕切り蓋4自身が装着されるようにするために、円筒壁部42の内面にフェルール3の受力部39に軸方向の押付力を作用させる押付部48が形成されている。この押付部48は、円筒壁部42の肉厚を前方部で厚く、後方部で薄くすることにより、軸芯に垂直な後方向きの平面を形成したものであって、この平面が前述のフェルール3の受力部39を構成する段差部に当接するように形成したものである。
そして、部品としての搬送及び保管段階において仕切り蓋4を装着するときに、仕切り蓋4により結合部材2の方に押し付けて前述のフェルール3を仮保持し、次いで仕切り蓋4を装着する。次に、この作業をより具体的に説明する。
このような作業をするには、先ずフェルール3の突部35の外周端面の傾斜面35aと結合部材2の内向きの突部29の内周端面の傾斜面29aとを当接させる。図3(a)における両者の位置関係はこの状態を示す。そして、図3(a)に示すように、この状態のフェルール3を覆うように仕切り蓋4における円筒壁部42の後端部を結合部材2の円筒状の突出部25の内部に嵌入する。その過程において、仕切り蓋4の押付部48が、フェルール3の受力部39に当接し、フェルール3を結合部材2側へ押圧する。これにより、フェルール3の径方向外向きの突部35が結合部材2の径方向内向きの突部29内に圧入され、突部35が拡径部29b内に挿入されてフェルール3が仮保持される。次いで、仕切り蓋4における円筒壁部42の後端部をさらに結合部材2の円筒状の突出部25の内部に押し付けることにより、円筒壁部42の結合部材側端面が管接続部23の側面に当接され、仕切り蓋4の結合部材2への装着作業が完了する。
なお、前述の図3(a)の状態において、円筒壁部42の端部と管接続部23の側面との隙間L1に対しフェルール3の垂直面34bと押圧面28との隙間L2が大きくなるように形成されている。このため、図3(b)に示すように、仕切り蓋4の結合部材2への装着が完了した時点において、フェルール3の垂直面34bが押圧面28との間に遊びの隙間が形成される。したがって、仕切り蓋4が装着された状態においてフェルール3に押圧力が作用しない。また、仕切り蓋4が結合部材2に対し装着されることにより、フェルール3が仕切り蓋4の内部に収納された状態となるので、フェルール3が仮保持された結合部材2を一組の部品として保管されたり搬送されたりする場合にフェルール3が損傷されることがない。
次に、配管Pが接続されるまでの管接続構造として、被接続装置に取り付けられた継手本体1に対し、仕切り蓋4を挟着するように結合部材2を締結する作業が次のように行われる。
継手本体1に対しては、前述のようにフェルール3が保持されるとともに仕切り蓋4が装着された状態の結合部材2が締結される。この締結に当っては、継手本体1のカム面19に対し、仕切り蓋4のシール壁部43における円錐状壁部43aの外面を当接するとともに、シール壁部43における垂直壁部43bの継手本体側側面をカム面19の入口外周の軸芯に垂直な壁面(すなわち、この実施の形態においては軸部14の端面)に当接する。同時に、結合部材2の雄ねじ部23aを継手本体1の雌ねじ部13aに対し螺合して、結合部材2を継手本体1に対し締結する。継手本体1に対する結合部材2の締結トルクは、トルク計などの適宜の手段により測定して予め定められた締結トルクに調整される。
また、このようにして結合部材2が継手本体1に対し締結されることにより、フェルール3が仕切り蓋4で覆われた状態のまま、仕切り蓋4のシール壁部43の外面がカム面19及び軸部14の端面に密接されるとともに円筒壁部42の結合部材側端面が管接続部23の継手本体側端面に密接され、仕切り蓋4が継手本体1と結合部材2とに挟持される。この結果、配管差込口16は、閉塞壁部41により気密に閉蓋される(図1参照)。また、閉塞壁部41は、配管Pが接続される被接続装置の気密試験や耐圧試験のときに、ガス圧により外側に、すなわち結合部材側に、膨らむように変形することが避け難い。そこで、フェルール3が閉塞壁部41により押圧されることがないように、閉塞壁部41とフェルール3の先端部との間には膨張用の隙間S(図1参照)が設けられている。
次に、図1に示す仕切り蓋4が装着された状態から、図9に示すような配管接続状態にする配管接続方法について説明する。
継手本体1及び結合部材2により配管Pを接続するに際しては、先ず、継手本体1に対する結合部材2の締結を緩めて、仕切り蓋4を取り外す。結合部材2に取り付けられた仕切り蓋4は、軸方向における継手本体側に引き抜くことにより、円筒壁部42の結合部材側端部が嵌入されていた円筒状の突出部25の内部から引き抜かれ、仕切り蓋4が結合部材2から取り外される。次に、接続すべき配管Pを、フェルール3が仮保持された結合部材2の配管貫通孔21及びフェルール3の挿通孔31に貫挿させて結合部材2を配管Pに外装する。この外装作業は、フェルール3が仮保持された状態の結合部材2を継手本体1から分離した状態として配管Pに外装してもよいし、フェルール3が仮保持された状態の結合部材2を継手本体1に緩く螺合した状態としておいて、結合部材2の後方から配管Pを挿入するようにしてもよい。そして、配管Pの先端部をフェルール3の挿通孔31を通して配管差込口16に挿入し、その先端を段部18の段差状の端面に当接させた状態として結合部材2を継手本体1に締結する。この螺合により図3に示すようにフェルール3の後端部が押圧面28に当接した状態となる。
この状態から引き続き結合部材2を手回しで締め付けると、フェルール3における第1ノッチ36前方の先端部分が配管Pと配管差込口16との間に楔状に差し込まれ、配管Pが仮止めされる。そして、結合部材2がさらに締め付けられると、押圧面28の軸心側が後方へ拡がる傾斜面に形成されているので、フェルール3の薄肉部38を中心として前後の部分が軸心側に曲がりやすくなる。したがって、フェルール3は、第2ノッチ37の前部においては、薄肉部38を中心にして前エッジ部が配管Pに食い込むように傾斜し、第2ノッチ37の後部においては、薄肉部38を中心にして後端の後エッジ部が配管Pに食い込むように傾斜する(図9参照)。
このようにして、フェルール3における前エッジ部及び後エッジ部の食い込みが所定量に達すると、図9に示すように、継手本体1の雌ねじ筒部13の端部と円盤状スリット22の継手本体側の面とが略一致する。また、このような状態まで結合部材2が締め付けられると、回転トルクが所定値に到達し、管状連結部26が切断されて継手本体1の雌ねじ筒部13から突出した状態にある把持部24が切断される。これにより結合部材2の接続作業が完了する。
上記のように締結された配管接続部は、把持部24が切断されるため誰でもが勝手に接続部を緩めることができないが、図10に示すような専用工具を用いることにより、この配管接続部を緩めることができる。
この専用工具60は、図10に示すように、半円盤状の基体部61に柄部62が取り付けられている。基体部61の半円状穴63の内周半径は配管Pよりやや大径に形成されている。また、係合部として基体部61の側面に、管接続部23の4個の係合穴部51の内の任意の隣り合う3個に係合可能な3個の円柱状の係合突部64が形成されている。
そして、この専用工具60の係合突部64を管接続部23の任意の隣り合う3個の係合穴部51に係合させて、専用工具60の柄部62に力を入れて基体部61を回転させることにより、管接続部23を回転させて継手本体1との螺合を緩めることができ、配管Pを継手本体1から取り外すことができる。この配管接続解除方法によれば、配管Pを切断することなく、配管Pを接続状態から解放することができるので配管接続解除工事が簡単になる。また、継手本体1を残した状態で配管Pを取り外すとともに、結合部材2に仮保持されていたフェルール3を引き抜くことにより、この継手本体1に対し新たなフェルール3を用いて配管Pを再度接続することができる。
以上のように構成された仕切り蓋4を備えた本実施の形態に係る食い込み式管接続構造によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)フェルール3は、継手本体1及び結合部材2とは別体に形成されるので、フェルール3の加工が容易となり、フェルール3の加工速度を上げることができる。
(2)仕切り蓋4が装着される過程において、仕切り蓋4がフェルール3を軸方向に押圧して結合部材2に仮保持することができるので、仕切り蓋4の装着作業を行うとフェルール3をも自動的に仮保持することになる。したがって、フェルール3の取付作業が極めて簡略化される。
(3)また、フェルール3は、結合部材2に仮保持されたときには周囲が仕切り蓋4で囲われた状態となるので、部品段階の搬送、保管等における取扱い作業において外表面に損傷を受ける恐れがなくなる。
(4)また、仕切り蓋4は、軸方向の押付力により結合部材2に装着されるとともに軸方向の引張力により結合部材2から取り外し可能に構成され、さらに、装着過程においてフェルール3に当接して軸方向力を伝達する押付部48を有する。一方、フェルール3は、仕切り蓋4の押付部48に当接されて軸方向の押付力を受ける受力部39を有し、この受力部39を通して仕切り蓋4から伝達される軸方向の押付力により結合部材2に対し仮保持される。
(5)継手本体1を雌ねじ筒部13からなる筒状の部材とし、カム面19をこの筒状である雌ねじ筒部13の奥部に形成することができるので、継手本体1の部品としての取扱い時にカム面19が損傷を受けることがない。このため、フェルール3は、管接続部23の継手本体側端部に仮保持されるが、仕切り蓋4により保護されているので、外表面が傷つけられることがない。
(6)管接続部23の継手本体側端部に側面を軸方向に窪ませた凹部27が形成され、凹部27の入口部に径方向内向きの突部29が形成され、その奥に拡径部29bが形成され、さらに、その奥に押圧面28が形成されている。そして、フェルール3の後端に径方向外向きの突部35が形成され、この外向きの突部35が内向きの突部29に対し圧入されて拡径部29bに挿入される。したがって、仕切り蓋4を装着するときに、仕切り蓋4から伝達される軸方向の押圧力によりフェルール3を容易に仮保持することができる。
(7)仕切り蓋4が結合部材2に装着された段階において、フェルール3の外向きの突部35と押圧面28との間に遊びがあるので、仕切り蓋4の装着作業時にフェルール3が仕切り蓋4と押圧面28との間に挟まれてフェルール3が損傷されるといったことがない。
(8)仕切り蓋4は、軸方向の押付力により円筒壁部42の端部が管接続部23の円筒状の突出部25に圧入されて装着されるので、軸方向の押付力により容易に装着される。
(9)仕切り蓋4の押付部48として軸芯に垂直な平面部が円筒壁部42の内面に形成され、フェルール3の受力部39として外周面に突部が形成されているので、仕切り蓋4を結合部材2に押し付ける軸方向の押付力を確実にフェルール3に対し伝達することができる。
(10)また、本実施の形態に係る弁及び管継手は、上記の管接続構造が管継手部に用いられているので、フェルール3の加工性及び取付作業性が良くなるのでコスト軽減が図れるとともに、部品としての搬送、保管、組み付け作業においてフェルール3の損傷を防ぐことができ、品質を安定化することができる。
(11)また、本発明に係る冷凍装置は、このような弁或は管継手が冷媒回路に用いられているので、冷媒回路に用いる弁や管継手のコストを軽減することができるとともに、弁や管継手の品質を安定化することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について図11に基づき説明する。なお、図11には、実施の形態1と同一の要素には同一の符合を付しその説明を省略する。
実施の形態2は、実施の形態1において、フェルール3の受力部39として、前部32と後部34との境界部に軸方向の寸法が略一定の突部71を径方向外向きに突出させたものである。このような構造をとると、所定内径の仕切り蓋4に対し、予め標準的に定められている配管Pより外径の小さいものが使用される場合において、突部71の外径を適宜の寸法に大きくすることにより押付力の伝達を確実に行うことができるので、外径が少し小さいものが用いられる場合に好適な構造となる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について、図12に基づき説明する。
実施の形態3は、実施の形態1において、フェルール3の受力部39として、フェルール3には突部等の専用部分を形成せず、円筒壁部42の押付部48をフェルール3のテーパ面33の中間部に当接させるようにしたものである。このように構成すると、フェルール3の構造が簡略化されるのでコスト軽減を図ることができる。また、このような構造は、所定内径の仕切り蓋4に対し、予め標準的に定められている配管Pより外径の大きいものが使用される場合に好適な構造となる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について、図13に基づき説明する。
実施の形態4は、実施の形態1において、仕切り蓋4における円筒壁部42の端部を管接続部23の円筒状の突出部25に取り付ける部分の構造を変更したものである。すなわち、この実施の形態においては、仕切り蓋4における円筒壁部42の端部の外周面に雄ねじ75が形成され、円筒状の突出部25の内周面に、前記雄ねじ75に螺合する雌ねじ76が形成されている。このように構成した場合であっても、仕切り蓋4を突出部25に螺合するときに軸方向の押付力がフェルール3の受力部39に対し伝達されるので、仕切り蓋4の装着時にフェルール3を仮保持することができる。
(変形例)
上記各実施の形態において以下のように変更することもできる。
・仕切り蓋4の結合部材2への装着構造については、取り外し可能なものであれば上記実施の形態に限定されることなく他の構造としてもよい。例えば、実施の形態1〜3においては、円筒壁部42の外周面に4本の線状突起部47が形成されていたが、この線状突起部47に代えて突出部25の内周面に線状突起部を形成してもよい。また、このような圧入構造に代えて、フェルール3の仮保持構造として用いられているような、径方向内向きの突起と径方向外向きの突起との圧入による係合構造を用いてもよい。
・また、フェルール3を継手本体1及び結合部材2とは別体の物とした場合におけるフェルール3と結合部材2との仮保持機構についても、先の実施の形態に限定されることなく他の構造としてもよい。例えば、管接続部23の端面にフェルール3の後端部を嵌入する穴を設け、これにフェルール3の後端部を差し込むようにしたものでもよい。
・実施の形態1〜3において、線状突起部47の形状、寸法、数は、仕切り蓋4の円筒壁部42と円筒状の突出部25との嵌合の容易性及び適正な装着強度を得られるように適宜変更することができる。
・本体側結合部材として機能する継手本体1において、ソケット部12には被接続装置の配管Paがロー付けされる構造となっているが、ソケット部12の外周に雄ねじを形成し、被接続装置内の閉鎖弁等の機器類に直接継手本体1を取り付ける構造としてもよい。
・結合部材2は、配管Pの接続完了の時点において管接続部23と把持部24とに分割されない構造としてもよい。
本発明は、冷凍装置、空気調和装置、給湯器等の温水装置、給水装置、一般の製造設備などにおける冷媒回路、水回路、ガス回路などに使用される食い込み式管接続構造に対し適用することができる。また、本発明を適用した食い込み式管接続構造は、配管同士の接続、閉鎖弁等の弁における管継手部、その他各種装置における管継手部に適用することができる。また、本発明を適用した食い込み式管接続構造が対象とする配管は、銅管、ステンレス管などの金属管を初め樹脂配管をも包含する。
本発明の実施の形態1に係る食い込み式管接続構造の部分断面図であって、配管を接続しないときに仕切り蓋を取り付けた状態図である。 同食い込み式管接続構造において、結合部材に対しフェルールを仮保持しながら仕切り蓋を装着するときの手順説明図であって、(a)は仕切り蓋を装着し始めるときの状態図であり、(b)は仕切り蓋を装着した後の状態図である。 図2における仕切り蓋及びフェルールの取付部の拡大図であって、(a)は図2(a)の状態における拡大図であり、(b)は図2(b)の状態における拡大図である。 同食い込み式管接続構造の部分断面図であって、配管接続開始の状態図である。 同食い込み式管接続構造における継手本体の単体図面であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 同食い込み式管接続構造における結合部材の単体図面であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)におけるB−B断面図である。 同食い込み式管接続構造におけるフェルールの単体図面であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)におけるC−C断面図である。 同食い込み式管接続構造における仕切り蓋の単体図面であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)におけるD−D断面図である。 同食い込み式管接続構造の部分断面図であって、配管接続完了時の状態図である。 同食い込み式管接続構造に用いられる専用工具の斜視図である。 本発明の実施の形態2の食い込み式管接続構造に係り、結合部材に対しフェルールと仕切り蓋とが取り付けられた状態図である。 本発明の実施の形態3の食い込み式管接続構造に係り、結合部材に対しフェルールと仕切り蓋とが取り付けられた状態図である。 本発明の実施の形態4の食い込み式管接続構造に係り、結合部材に対しフェルールと仕切り蓋とが取り付けられた状態図である。
符号の説明
P…配管、1…継手本体、2…結合部材、3…フェルール、4…仕切り蓋、11…基部、13…雌ねじ筒部、13a…雌ねじ部、16…配管差込口、19…カム面、23…管接続部、23a…雄ねじ部、25…(円筒状の)突出部、27…凹部、28…押圧面、29…(径方向内向きの)突部、29b…拡径部、35…(径方向外向きの)突部、41…閉塞壁部、42…円筒壁部、48…押付部、71…突部。

Claims (11)

  1. 配管を接続するための配管差込口を備えた継手本体と、継手本体に螺合される結合部材と、結合部材が継手本体に締結されることにより配管の外周に食い込むフェルールと、配管が接続されないときに配管差込口を閉鎖するように前記継手本体と前記結合部材とで挟持される仕切り蓋とを備え、
    前記フェルールは、継手本体及び結合部材とは別体に形成されたものであって、前記仕切り蓋からの押圧力を受ける受力部を有し、この受力部を介する前記仕切り蓋からの軸方向の押圧力により後端部が前記結合部材の継手本体側端部に圧入されて仮保持されるように構成され、
    前記仕切り蓋は、前記結合部材が継手本体に締結されていない、部品としての取扱状態のときに、前記結合部材に仮保持されるフェルールを内部空間部に収納しつつ、結合部材の継手本体側端部に対し固定可能に、かつ、取外し可能に装着されるとともに、この装着作業において前記受力部に対し軸方向の押圧力を伝達する押付部を有し、この押圧部を介して前記フェルールを軸方向に押圧して結合部材に仮保持することができるように構成されている
    ことを特徴とする食い込み式管接続構造。
  2. 前記継手本体は、結合部材を螺合する雌ねじ部が内周面に形成された雌ねじ筒部とこの雌ねじ筒部の側壁を成す基部とを有し、基部の軸心部には前記配管差込口が形成されるとともに配管差込口の入口部にはフェルールの先端部を押し付けるカム面が形成され、
    前記結合部材は、前記雌ねじ部に螺合される雄ねじ部が外周に形成された管接続部と、管接続部の側面に形成されたフェルールの後端部を押圧する押圧面とを有し、
    前記仕切り蓋は、内部にフェルール収納空間を有する円筒壁部と、この円筒壁部の一端を閉塞する閉塞壁部を有するとともに、この前記閉塞壁部と前記円筒壁部との連結部の外面により前記配管差込口を閉塞するように構成されている
    ことを特徴とする請求項記載の食い込み式管接続構造。
  3. 前記フェルールが前記結合部材に仮保持される構成として、前記管接続部の前記継手本体側端部に、側面を軸方向に窪ませた凹部が形成され、この凹部は、奥部に前記押圧面が形成されるとともに、入口部に径方向内向きの突部が形成され、さらに、この径方向内向きの突部と前記押圧面との間に拡径部が形成され、
    前記フェルールは、後端部に径方向外向きの突部が形成され、この径方向外向きの突部が前記管接続部の径方向内向きの突部に対し圧入されて拡径部に挿入されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項記載の食い込み式管接続構造。
  4. 前記管接続部の拡径部は、前記仕切り蓋が前記結合部材に装着された段階において、前記フェルールの径方向外向きの突部と前記押圧面との間に遊びがあることを特徴とする請求項記載の食い込み式管接続構造。
  5. 前記管接続部の継手本体側側面には円筒状の突出部が形成され、
    前記仕切り蓋の円筒壁部は、軸方向の押付力により前記突出部の内側に対し圧入式に係合されるように形成されている
    ことを特徴とする請求項2〜4の何れか1項記載の食い込み式管接続構造。
  6. 前記管接続部の継手本体側側面には円筒状の突出部が形成され、
    前記仕切り蓋の円筒壁部は、軸方向の押付力により前記突出部外側に対し圧入式に係合されるように形成されている
    ことを特徴とする請求項2〜4の何れか1項記載の食い込み式管接続構造。
  7. 前記仕切り蓋は、前記押付部として、軸芯に垂直な平面部が前記円筒壁部の内面に形成され、
    前記フェルールは、前記受力部として、外面に突部が形成されている
    ことを特徴とする請求項5又は6記載の食い込み式管接続構造。
  8. 請求項1〜の何れか1項に記載の管接続構造を管継手部に用いた弁。
  9. 請求項1〜の何れか1項に記載の管接続構造を管継手部に用いた食い込み式管継手。
  10. 請求項記載の弁を冷媒回路に用いたことを特徴とする冷凍装置。
  11. 請求項記載の食い込み式管継手を冷媒回路に用いたことを特徴とする冷凍装置。
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