JP2010060047A - 食い込み式管接続構造、弁、食い込み式管継手及び冷凍装置 - Google Patents

食い込み式管接続構造、弁、食い込み式管継手及び冷凍装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、フェルールの加工性及び作業性の向上を図りながら、フェルールを保護するとともに、異径配管の接続に対し仕切り蓋の共用化を図った食い込み式管接続構造提供すること。また、これを用いた弁、管継手及び冷凍装置を提供すること。
【解決手段】本発明に係る食い込み式管接続構造において、第1フェルール3及び第2フェルール9が第1結合部材2及び第2結合部材8とは別体に形成されるとともに、第1結合部材2及び第2結合部材8に仮保持されるように構成されている。また、仕切り蓋4は、第1配管又は第2配管が接続されていないときに第1結合部材2又は第2結合部材8に共用化して装着されるものであって、この装着過程において第1フェルール3又は第2フェルール9を軸方向に押圧して第1結合部材2又は第2結合部材8に仮保持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、食い込み式管接続構造に関し、特に、継手本体及び結合部材とは別体に形成されたフェルールと、配管が接続されないときに配管接続のための開口部を閉塞する仕切り蓋とを備えた食い込み式管接続構造に関する。また、本発明は、このような食い込み式管接続構造を用いた弁、食い込み式管継手及び冷凍装置に関する。
冷凍装置の冷媒配管、温水装置の給湯配管や給水配管などの配管システムにおいて、継手本体と、接続すべき配管に外装された状態で継手本体に螺合されて組み付けられる結合部材と、接続すべき配管に食い込むように継手本体と結合部材との間に挟着されるフェルールとを備えた食い込み式管接続構造が用いられている。また、配管接続前に冷凍装置等の耐圧試験や気密試験を実施する場合や、搬送等の配管接続までの間にごみや水分が浸入するのを防止する場合に、配管接続部の開口を閉塞する仕切り蓋が用いられている。
フェルールの形態から見ると、食い込み式管接続構造として次のようなものが開発されている。フェルールが継手本体や結合部材とは別体に形成された独立型であるもの(特許文献1参照)、結合部材の装着過程において分離独立される一体分離型であるもの(特許文献2,3、4参照)、フェルールが継手本体や結合部材とは別体に形成され、結合部材に仮保持される仮保持型であるもの(特許文献5参照)などがある。
また、このような食い込み式管接続構造は、通常、接続すべき配管として予め標準仕様の配管が定められている。ところが、このような食い込み式管接続構造に接続される配管は、食い込み式管接続構造の使用国によって採用する配管規格がインチ基準かミリメートル基準かの相違があり、入手できる配管の外径が予め標準として定められた配管の外径と僅かではあるが相違する場合があるが。なお、このような標準仕様の外径と異なる異径配管を接続可能としたものとして特許文献6がある。
一方、配管接続のための開口部を閉塞する仕切り蓋を備えた食い込み式管継手として、先に掲げた特許文献3がある。
特開2003−74768号公報、図5 特表2004−526911号公報 特開2007−162928号公報、図4〜図6 米国特許第4022497号明細書 特開2004−308689号公報 特許第2629546号公報
上記従来の食い込み式管接続構造においては、フェルールに関連し次のような問題があった。
特許文献1のような分離独立型のフェルールを採用したものについては、フェルールが小さな部品であるためフェルールの取り扱いが難しいという問題、すなわち、フェルールの組み付け作業の能率が悪い、フェルールを紛失する恐れがある、フェルールの搬送、保管、組み付け作業等の取り扱い時にフェルールが損傷されやすいなどの問題があった。
また、一体分離型のフェルールを採用したものについては、形式により異なる問題があった。
すなわち、特許文献2,3のように筒状部材の内部にフェルールを形成する場合には、フェルールの加工が難しく、加工速度を速くすることができないという問題があった。なお、この場合には、フェルールが筒状部材の奥の方に形成されるため、搬送、保管、組付け作業等においてフェルールが損傷される心配がない。また、特許文献4のようにフェルールが結合部材から突出している場合には、フェルールが結合部材の外側に露出された状態となっているため、フェルールの加工作業環境はよいが、フェルールを結合部材に連結する部分の肉厚が薄く、やはり加工速度を速くすることが困難であった。また、この場合には、搬送、保管、組付け作業等においてフェルールが損傷され易いという問題もあった。
また、特許文献5のように、仮保持型フェルールを採用したものについては、フェルールの仮保持部が筒状部材の内部の奥に位置するため、仮保持機構の一部を成す径方向内向きの突部やその奥の逃がし穴などの加工が困難であり、加工速度を速くすることができないという問題があった。また、仮保持部が筒状部材の内部の奥にあるため、フェルールを仮保持させる作業自体が難しいという問題があった。
次に、食い込み式管接続構造の使用国によって入手できる配管の外径が異なる場合の対処法として、標準仕様の外径と異なる異径配管を接続可能とすることが部品の共用化の観点から有益である。特許文献6は、異径配管を接続可能とする管継手であるが、フレア式管継手に関するものであって食い込み式管接続構造に関するものではない。なお、食い込み式管接続構造において、異径配管を接続可能とするものは未だ発表されていない。
また、食い込み式管接続構造に用いる仕切り蓋については、特許文献6に発表されているが、この仕切り蓋は一定の外径の配管についてのみ使用できるものであって、異径配管を接続する場合の対応については検討されていない。
本発明は、従来技術に存在するこのような問題点に鑑み、フェルールの加工性及び作業性の向上を図りながら、これを保護するとともに、異径配管の接続に対し仕切り蓋の共用化を図った食い込み式管接続構造を提供することを目的とする。
本発明に係る食い込み式管接続構造は、上記課題を解決するものであって、継手本体と、継手本体に螺合される結合部材と、継手本体と結合部材との間に挟着されるフェルールと、配管が接続されないときに配管差込口を閉鎖するように前記継手本体と前記結合部材との間に挟持される仕切り蓋とを備え、前記フェルールは、継手本体及び結合部材とは別体に形成されたものであって、後端部が結合部材の継手本体側端部に仮保持されるように構成され、前記仕切り蓋は、前記結合部材が継手本体に締結されていないときに、前記結合部材に仮保持されるフェルールを内部空間部に収納しつつ、結合部材の継手本体側端部に取り外し可能に装着されるとともに、装着過程においてフェルールを軸方向に押圧してフェルールを結合部材に仮保持することができるように構成された食い込み式管接続構造であって、標準の外径である第1配管が接続される場合は、前記結合部材及びフェルールとして第1配管用の第1結合部材及び第1フェルールが用いられ、標準の外径でない異径配管である第2配管が接続される場合は、前記結合部材及びフェルールとして第2配管用の第2結合部材及び第2フェルールが用いられ、前記仕切り蓋は、第1配管又は第2配管が接続される場合に兼用されるように構成されていることを特徴とする。
なお、本明細書において、単に配管、フェルール、又は、結合部材と称するときは、第1配管と第2配管の区別、第1フェルールと第2フェルールとの区別、又は、第1結合部材と第2結合部材との区別を付ける必要のない場合、例えば、第1と第2の両者を総称する場合、第1と第2との共通的な事項について説明する場合などに使用するものとする。
このような構成上の特徴を有する本発明に係る食い込み式管接続構造によれば、フェルールは、継手本体及び結合部材とは別体に形成されているので、フェルールの加工が容易となり、フェルールの加工速度を速くすることができる。また、仕切り蓋は、フェルールを内部空間部に収納しつつ、結合部材の継手本体側端部に取外し可能に装着されるとともに、この装着作業においてフェルールを軸方向に押圧して結合部材に仮保持することができるので、仕切り蓋の装着作業を行うとフェルールをも仮保持することになる。したがって、フェルールの取付作業が極めて簡略化される。また、接続すべき配管として異径の第2配管が接続される場合には、第1フェルール及び第1結合部材を変更する必要があるが、仕切り蓋は第1配管を接続する場合のものを共用することができる。また、フェルールは、結合部材に仮保持されたときには周囲が仕切り蓋で囲われた状態となるので、部品段階の搬送、保管等における取扱い作業において外表面が損傷される恐れがなくなる。
また、前記継手本体は、結合部材を螺合する雌ねじ部が内周面に形成された雌ねじ筒部とこの雌ねじ筒部の側壁を成す基部とを有し、基部の軸心部には接続すべき配管を差し込む配管差込口が形成されるとともにこの配管差込口の入口部にはフェルールの先端部が押接されるカム面が形成され、前記結合部材は、前記雌ねじ部に螺合される雄ねじ部が外周に形成された管接続部と、管接続部の側面に形成されたフェルールの後端部を押圧する押圧面とを有し、前記仕切り蓋は、内部にフェルールを収納し得る空間を有する円筒壁部と、この円筒壁部の一端を閉塞する閉塞壁部を有するとともに、この閉塞壁部と前記円筒壁部との連結部の外面により前記配管差込口を閉塞するように構成されているものとしてもよい。このようにすれば、継手本体を雌ねじ筒部を有する筒状の部材とし、カム面をこの筒状部材である雌ねじ筒部の内部に形成することができるので、継手本体の部品としての取扱い時にカム面が損傷を受けることがない。また、フェルールが管接続部の継手本体側端部に仮保持されるが、仕切り蓋により保護されているので、外表面が傷つけられることがない。また、仕切り蓋は、閉塞壁部と円筒壁部との連結部の外面により前記配管差込口を閉塞する構造としているので、カム面の開口部の寸法が第2配管の外径に対応して変化しても、共通的に配管接続部の開口を閉塞することができる。
また、前記仕切り蓋は、軸方向の押付力により前記結合部材に装着されるとともに軸方向の引張力により結合部材から取り外し可能に構成され、さらに、装着過程において第1フェルール又は第2フェルールに当接して第1フェルール及び第2フェルールに対し軸方向の押付力を伝達する押付部を有し、前記第1フェルール及び第2フェルールは、前記仕切り蓋の押付部に当接されて軸方向の押付力を受ける受力部をそれぞれ有し、この受力部を通して仕切り蓋から伝達される軸方向の押付力により前記第1結合部材又は第2結合部材に対し仮保持されるように構成されているものとしてもよい。このように構成すれば、軸方向の押付力で仕切り蓋を結合部材に装着することができる。また、仕切り蓋を共用部品としながら仕切り蓋の装着と同時に第1フェルール又は第2フェルールを仮保持することができる。
また、前記フェルールが前記結合部材に仮保持される構成として、前記管接続部の前記継手本体側端部に、側面を軸方向に窪ませた凹部が形成され、この凹部は、奥部に前記押圧面が形成されるとともに、入口部に径方向内向きの突部が形成され、さらに、この径方向内向きの突部と前記押圧面との間に拡径部が形成され、前記フェルールは、後端部に径方向外向きの突部が形成され、この径方向外向きの突部が前記管接続部の径方向内向きの突部に対し圧入されて拡径部に挿入されるように構成されているようにしてもよい。このようにすれば、仕切り蓋から伝達される軸方向の押圧力によりフェルールを容易に仮保持することができる。
また、前記管接続部の拡径部は、前記仕切り蓋が前記結合部材に装着された段階において、前記フェルールの径方向外向きの突部と前記押圧面との間に遊びがあるようにしてもよい。このようにすれば、仕切り蓋の装着作業時に、フェルールが仕切り蓋と押圧面との間に挟まれて損傷されることがない。
また、前記管接続部の継手本体側側面には円筒状の突出部が形成され、前記仕切り蓋の円筒壁部は、軸方向の押付力により前記突出部の内側に対し圧入式に係合されるように形成してもよい。このようにすれば、仕切り蓋の円筒壁部における端部と円筒状の突出部と軸方向の押付力により、圧入式に容易に装着させることができる。
また、前記管接続部の継手本体側側面には円筒状の突出部が形成され、前記仕切り蓋の円筒壁部は、軸方向の押付力により前記突出部の外側に対し圧入式に係合されるように形成してもよい。このようにすれば、仕切り蓋の円筒壁部における端部と円筒状の突出部と軸方向の押付力により、圧入式に容易に装着させることができる。
また、前記第1フェルールの受力部は、第1配管に対し一定の形状に形成され、記第2フェルールの受力部は、第1フェルールの受力部とは異なる形状に形成されているようにしてもよい。このようにすれば、第1配管がインチ基準の配管であり、第2配管がミリメートル基準の配管である場合のように両者配管の管径の相違が僅かであるために、第1フェルールと第2フェルールとの見分けが容易でない場合に、受力部の形状の相違により見分けが容易になる。
また、前記仕切り蓋は、前記押付部として、軸芯に垂直な平面部が前記円筒壁部の内面に形成され、前記第2配管が前記第1配管より小径の場合に、前記第1フェルール及び第2フェルールの受力部がフェルールの外面において段差部又は突状部として形成されているようにしてもよい。このように構成した場合は、仕切り蓋を結合部材に押し付ける軸方向の押付力を確実にフェルールに対し伝達することができる。
また、前記仕切り蓋は、前記押付部として、軸芯に垂直な平面部が前記円筒壁部の内面に形成され、前記第2配管が前記第1配管より大径の場合に、前記第1フェルールの受力部が第1フェルールの外面に段差部又は突状部として形成され、前記第2フェルールの受力部が第2フェルールのテーパ面の一部に設定されているようにしてもよい。このように構成した場合は、仕切り蓋を結合部材の方へ押し付ける軸方向の押付力を確実にフェルールに対し伝達することができる。
また、前記仕切り蓋は、前記押付部として、軸芯に垂直な平面部が前記円筒壁部の内面に形成され、前記第1フェルール及び第2フェルールは、先端部のテーパ面が受力部として作用するように形成されているように構成してもよい。このように構成した場合は、簡易な構成で仕切り蓋を結合部材に押し付ける軸方向の押付力を確実にフェルールに対し伝達することができる。
また、本発明に係る弁及び管継手は、上記何れかの管接続構造が管継手部に用いられていることを特徴とする。このような弁、管継手は、フェルールの加工性及び取付作業性が良くなるとともに、異径配管に対し仕切り蓋が共用されるので、コストが軽減される。また、部品としての搬送、保管、組み付け作業においてフェルールの損傷を防ぐことができるので、品質を安定化することができる。
また、本発明に係る冷凍装置は、これら弁或は管継手を冷媒回路に用いたことを特徴とする。したがって、本発明に係る冷凍装置は、上記のような弁、管継手を用いているので、冷媒回路に用いる弁や管継手のコストを軽減することができるとともに、弁や管継手の品質を安定化することができる。
本発明に係る食い込み式管接続構造によれば、フェルールが継手本体及び結合部材とは別体に形成されるので、フェルールの加工性が向上する。また、結合部材に対し仕切り蓋を装着することにより、フェルールを結合部材に仮保持することができるので、フェルールの取付作業が極めて簡略化される。また、異径配管の接続において仕切り蓋が共用されるので、コストが軽減される。また、フェルールは、結合部材の継手本体側の端部から突出するが、配管が接続されるまでは仕切り蓋により覆われるので、フェルールの損傷を防止することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る食い込み式管接続構造について、図1〜図14に基づき説明する。実施の形態1に係る食い込み式管接続構造は、予め設定されている標準の外径である配管(これを以降第1配管と称する)を接続可能とするとともに、標準の外径とは異なる外径である異径配管(これを以降第2配管と称する)を接続可能としたものである。
[概略構成]
図2は、実施の形態1に係る食い込み式管接続構造を管継手部に採用した食い込み式管継手の概要図である。
第1配管P1を接続する場合は、図2(a)及び(b)に示すように、継手本体1に対し第1結合部材2を螺合して第1配管を接続している。図2(a)は配管接続完了直前の状態図であり、図2(b)は配管接続完了時の状態図である。この図に示すように、配管接続完了時には第1結合部材2の把持部24が切断され誰でもが容易に緩めることができないように構成されている。
また、第2配管P2を接続する場合は、図2(c)及び(d)に示すように、継手本体1に対し第1結合部材2を螺合して異径調整部を接続し、この異径調整部に第2結合部材8を螺合して第2配管P2を接続するようにしている。この実施の形態における異径調整部は、継手本体1に対し第1結合部材2が締結されることに接続される中継配管Pcと、この中継配管Pcに固定される中継型アダプタ7とから構成されている。中継配管Pcは、第1配管P1と同一仕様の配管、すなわち同一外径の配管を所定長さに切断したものである。第2配管は、中継型アダプタ7に対し第2結合部材を螺合して、中継型アダプタ7に接続される。これにより、第2配管P2は、上記異径調整部を介し継手本体1に接続される。図2(c)は配管接続完了直前の状態図であり、図2(d)は配管接続完了時の状態図である。この図に示すように、配管接続完了時には第2結合部材の把持部84が切断され誰でもが容易に緩めることができないように構成されている。
なお、本明細書の説明において、前後の方向をいうときは、継手本体側、例えば、図2における継手本体側、すなわち、図2における左側を前側とし、第1結合部材2側、すなわち、図2における右側を後側とする。
[第1配管を接続する場合に用いられる構成部品の説明]
次に、実施の形態1に係る食い込み式管接続構造の詳細について説明するに当り。先ず、図2(a)及び(b)のように第1配管P1を接続する場合について、その構成部品を説明する。
図3は、第1配管接続前に仕切り蓋4を取り付けた状態図であって、継手本体1と第1結合部材2との間に仕切り蓋4が挟着されている。また、第1配管用のフェルール(以下これを第1フェルール3と称する)が仕切り蓋4に覆われて第1結合部材2に対し仮保持されている。なお、図1、図4及び5に示すように、第1結合部材2が継手本体1に締結される前に、第1フェルール3が第1結合部材2に対し仮保持されるとともに、仕切り蓋4が仮保持された第1フェルール3を覆うように第1結合部材2に対して装着されている。また、第1結合部材2は、このように第1フェルール3が仮保持されるとともに仕切り蓋4が装着された状態で継手本体1に対し螺合される。
継手本体1は、黄銅製であって、前述の図3、図6、及び、継手本体の単体図面である図7に示すように、基部11の前側にソケット部12が形成されるとともに、基部11の外周部の後側に雌ねじ筒部13が形成され、さらに、基部11の軸心部の後側に、雌ねじ筒部13内の空間部に突出する軸部14が形成されている。雌ねじ筒部13の内周面には、第1結合部材2の螺合部としての雌ねじ部13aが形成されている。軸部14の外周面には、配管接続時に軸部14の強度を調節するための環状空間部15が形成されている。また、この環状空間部15の基端部には、環状空間部15内の凍結による氷の膨張力を外気に逃すための通気孔15aが対角線上に2個形成されている(図7(a))参照)。
基部11及び雌ねじ筒部13の外形は、一体的に六角ナット状に形成されている。基部11から軸部14にかけての軸心部には第1配管P1を差し込む配管差込口16が形成され、基部11からソケット部12にかけての軸心部には被接続側装置から導出される配管Paを差し込む配管差込口17が形成されている。配管差込口16の孔径は第1配管P1を差し込むのに適切な寸法とされている。また、配管差込口16と配管差込口17との間には、連通孔を形成するとともに第1配管P1及び配管Paの位置規制を行う段部18が形成されている。段部18は、配管差込口16、17に差し込まれた第1配管P1及び配管Paの先端部を段部18の端面に当接させることにより、第1配管P1及び配管Paの先端位置を一定に保持する。なお、段部18の前側の端面は、加工時の刃具の外形形状が残されてテーパ状に形成されている。
軸部14の先端部、すなわち、配管差込口16の入口部にはカム面19が形成されている。カム面19は、前側において配管差込口16に連なり、後側(第1結合部材2側)に向けて径が大きくなる円錐状の面に形成されている。また、カム面19は、入口側、すなわち、後側(第1結合部材2側)の円錐部の拡がり角度θ1に対し、前側の配管差込口16に連なる近辺部の拡がり角度θ2が大となるように形成されている(図7(b)参照)。
第1結合部材2は、黄銅製であって、図3〜図6、及び、第1結合部材の単体図面である図8に示すように、軸心に第1配管P1を貫通させる配管貫通孔21が形成されるとともに、第1結合部材2を二分するように径方向の切れ目を有する円盤状スリット22が形成されている。配管貫通孔21の孔径は第1配管P1を差し込むのに適切な寸法とされている。そして、円盤状スリット22の継手本体側に継手本体1に螺合されるとともに配管接続機構を構成する管接続部23が形成され、円盤状スリット22の反継手本体側に一般の締結工具で把持可能とするように形成された把持部24が形成されている。なお、円盤状スリット22の軸方向の位置は、継手本体1に対し第1結合部材2が締結されて配管接続作業が完了した状態において、図11に示すように継手本体1の結合部材側端面の位置と略一致するように配置されている。
管接続部23の外周には、継手本体1の雌ねじ部13aに螺合する螺合部としての雄ねじ部23aが形成されている。また、把持部24の外形は、一般の締結工具で把持可能とするように六角ナット状に形成されている。そして、円盤状スリット22と配管貫通孔21との間に、薄肉の管状部により管接続部23と把持部24とを連結する管状連結部26が形成されている。管状連結部26は、把持部24を締め付ける回転トルクが配管接続完了時の値まで大きくなると切断される強度に設計されている。
管接続部23の継手本体側端部には、図5(a)、(b)及び図8(b)に示すように、第1フェルール3の後端部を仮保持するための仮保持機構の一部が形成されている。すなわち、管接続部23の継手本体側端部には凹部27が形成され、この凹部27の奥端面が第1フェルール3を押圧する押圧面28として形成されている。押圧面28は、軸心側が後方へ広がる傾斜面に形成されている。そして、この凹部27の入口には径方向内向きの環状の突部29が形成されている。この突部29の端面は、前方に径が大きくなる傾斜面29aに形成されている。この傾斜面29aは、後述する第1フェルール3の後端部に形成される環状の突部35が圧入され易くなるようにするためのものである。また、この内向きの突部29と押圧面28との間に環状の拡径部29bが形成されている。
また、管接続部23の継手本体端部には、本発明の特徴を成す仕切り蓋4を取り外し可能に装着するための機構の一部として、管接続部23の継手本体側端面から継手本体側に突出する円筒状の突出部25が形成されている。この突出部25は、後述する仕切り蓋4の円筒壁部42の端部を内側に嵌入して仕切り蓋4を固定できる程度の長さに形成されている。
また、管接続部23の反継手本体側の面には、後述する専用工具60の係合突部64と係合する係合部として、断面が円形で所定深さの4個の係合穴部51が形成されている。また、把持部24には、前記係合穴部51を把持部24の反継手本体側から加工可能とするための加工用穴52が形成されている。この加工用穴52は、係合穴部51と相対向する位置に加工されており、図8(a)に示すように、所定円周上において等間隔に4個形成されている。
第1フェルール3は、黄銅製であって、図3〜図6、及び、フェルールの単体図面である図9に示すように、継手本体1及び第1結合部材2とは別体に形成された独立のフェルールである。そして、第1フェルール3は、第1配管P1を挿通させる挿通孔31が形成された環状物であって、軸方向に切断した断面で見て、前部32の外周面が先細のテーパ面33に形成され、さらに、後部34の外周面が軸心に略平行な円筒状の平行面に形成されている。挿通孔31の孔径は第1配管P1を差し込むのに適切な寸法とされている。
前部32の外周面を成すテーパ面33は、軸心に対する傾斜角度がカム面19の後側の円錐部の拡がり角度θ1(図7(b)参照)より小さく形成されている。これにより、第1フェルール3の先端部が曲げられ易くなり、カム面19とテーパ面33との接触面積が大きくなるように形成されている。
また、第1フェルール3の後端部には、第1フェルール3の仮保持機構の一部として、径方向外向きの環状の突部35が形成されている。この突部35の外周端面は、この突部35を第1結合部材2の拡径部29bに圧入しやすくするために、後方に径が小さくなる傾斜面35aに形成されている(図5(a)、(b)参照)。この突部35の最大径部の外径は、前述の第1結合部材2の径方向内向きの環状の突部29の最小内径より僅かに大きく形成されており、圧入変形により前記内向きの突部29を介して拡径部29bに押し込められる。また、突部35の軸方向寸法は、前述の拡径部29bの軸方向寸法より僅かに小さくなるように形成されている。
第1フェルール3の仮保持機構は、管接続部23の継手本体側端面及び第1フェルール3の後端部において上述のように構成されている。これにより、第1フェルール3の後端部が第1結合部材2の継手本体1側側面に形成された凹部27に対し、着脱自在に、かつ、第1結合部材2に仮保持されて一体化されたまま搬送可能に、かつ、継手本体1に対し組み付け可能に構成されている。
第1フェルール3の後端面は、押圧面28により押圧される受圧面である。また、第1フェルール3の後端面は、中心側が前方となる傾斜面34aが中心軸側に形成され、中心軸に垂直な垂直面34bが外周側に形成されている。また、傾斜面34aと挿通孔31との交差により形成される角部が後エッジ部を形成している。
また、第1フェルール3には、挿通孔31の内周面から外周方向に切り込まれた切込部である先端ノッチ36、中間ノッチ37が形成されている。先端ノッチ36は軸方向の先端部に形成され、中間ノッチ37は軸方向の後よりに形成されている。先端ノッチ36は、この先端ノッチ36の前方にある先端部分の変形を容易にするためのものである。先端ノッチ36は、軸心方向に切断した断面形状が直角三角形であって、後方の切込端面と挿通孔31との交差により形成される角部が前エッジ部を形成している。
中間ノッチ37は、軸方向における先端ノッチ36と後端面との間における後端面よりの位置に形成されている。この中間ノッチ37は、外周側に短い辺を備えた略三角形状に形成されている。第1フェルール3は、図5及び図9に示すように、中間ノッチ37と第1フェルール3の外周面との間に薄肉部38が形成されるとともに、後端面に傾斜面34aが形成されている。これにより、薄肉部38をヒンジのようにして前後部が軸心側に曲がり易くなっている。この結果、第1フェルール3の前部32のテーパ面33がカム面19に密着し易くなるとともに、第1フェルール3の後端に形成されている後エッジ部が第1配管P1に食い込み易くなっている。
そして、第1フェルール3の前部32の外周面を成すテーパ面33の後端の直径に比し後部34の外周面を成す円筒状の平行面の外形が大きく形成され、前部32と後部34とのとの境界部に前側が小径となる段差面を有する段差部が形成されている。この段差部は、後述する仕切り蓋4の押付部48から結合部材方向の軸方向の押圧が伝達される受力部39を成す。
仕切り蓋4は、図3に示すように第1配管P1が接続されていないときに継手本体1の配管差込口16の入口部を気密に閉蓋するものであって、樹脂一体成形されている。また、この仕切り蓋4は、図3、図4、図10などに示すように、配管差込口16に挿入される円板状の閉塞壁部41と、閉塞壁部41を一端側の側壁として内部に第1フェルール3を収納できる空間が形成された円筒壁部42とを有する。また、この仕切り蓋4は、前記閉塞壁部41と前記円筒壁部42との連結部を成すともに、連結部の外面が配管接続部の開口部を閉塞するシール壁部43を構成する。
そして、シール壁部43は、カム面19に平行な外面を備えた円錐状壁部43aが軸心側に形成され、軸心に垂直なドーナツ型の垂直壁部43bが外周側に形成され、円錐状壁部43aの軸心側が閉塞壁部41の外周部に連結され、垂直壁部43bの外周側が円筒壁部42の端部に直角に交差して連結されている。また、閉塞壁部41の外周端面は、カム面19に平行な傾斜面であって、円錐状壁部43aの外面に連続する傾斜面に形成されている。閉塞壁部41の外周端面と円錐状壁部43aの外面は、後述する中継型アダプタ7に適用される第2配管用の小径の円錐形状からなるカム面78の内部に挿入できる大きさに設定されている。したがって、この実施の形態においては、閉塞壁部41の外周端面と円錐状壁部43aの外面は、カム面19との間に隙間が形成される大きさに形成されている。そして、この実施の形態においては、垂直壁部43bの外面がカム面19の入口部の軸芯に垂直な壁面、すなわち、軸部14の端面に密接されて、配管接続部の開口部であるカム面19の入口部を閉塞している。なお、第2配管P2として第1配管P1より大径の配管のみが想定される場合には、円錐状壁部43aの外面は、カム面19の入口側の拡がり角度θ1の傾斜面に当接する大きさとしてもよい。
また、このように形成された閉塞壁部41の継手本体側の側面には、気密試験や耐圧試験の際に配管差込口16の内部から大きなガス圧力が作用する。このため、閉塞壁部41は、第1結合部材2の方に膨張して変形する。このため、閉塞壁部41を初めとして、強度の必要とする部分の壁部の肉厚を厚くすればよいが、閉塞壁部41などの肉厚を厚くすると、その分管接続構造の軸方向寸法が大きくなる。また、肉厚を部分的に大きくすると樹脂成形時に樹脂が流れ難くなる恐れがある。
このために、本実施の形態では図10に示すように、閉塞壁部41の第1結合部材2側の面に中心から放射状に8本の補強リブ45が形成されている。また、この補強リブ45の外周端面は、それぞれ前述のシール壁部43の円錐状壁部43aに接続されている。これにより、閉塞壁部41自身の強度が向上されるとともに、閉塞壁部41と円錐状壁部43aとの連結強度が向上される。また、シール壁部43の垂直壁部43bと円筒壁部42との交差状(この場合直交状)に連結される角部には、一片が垂直壁部43bに連結され、他片が円筒壁部42に連結される三角形状の補強リブ46が前述の放射状の補強リブ45と同一角度位置に形成されている。この三角形状の補強リブ46は、垂直壁部43bと円筒壁部42との交差状に連結される角部の強度を向上させるためのものである。
仕切り蓋4は、部品としての搬送、保管の段階において、管接続部23の継手本体側の端部に仮保持されて一体化されている第1フェルール3の外側を覆うように、管接続部23の継手本体側の端面に取り外し可能に装着される。この装着のために、円筒壁部42の反閉塞壁部側の端部が、管接続部23の端面の外周部に形成されている突出部25内に嵌入される。また、仕切り蓋4の嵌入による装着を容易且つ確実にするために、円筒壁部42の外周面には、円周方向に等間隔に、かつ、円筒壁部42の軸方向全長に渡る断面三角形状の線状突起部47が4箇所に形成されている。また、この線状突起部47の反閉塞壁部側の端縁は、図10(b)に示すように面取りされている。
また、仕切り蓋4は、仕切り蓋4を装着するときに第1フェルール3を第1結合部材2に押し付け、第1フェルール3を仮保持し、次いで仕切り蓋4自身が第1結合部材2に装着されるようにするために、円筒壁部42の内面に第1フェルール3の受力部39に軸方向の押付力を作用させる押付部48が形成されている。この押付部48は、円筒壁部42の肉厚を前方部で厚く、後方部で薄くすることにより、軸芯に垂直な後側向きの平面を形成したものであって、この平面が前述の第1フェルール3の受力部39を構成する段差部に当接するように形成したものである。
[第1結合部材に対する第1フェルールの仮保持及び仕切り蓋の装着の方法]
第1結合部材2、第1フェルール3及び仕切り蓋4は、部品としての搬送及び保管段階において、仕切り蓋4が第1結合部材2に対し装着されるとともに、その装着工程において第1フェルール3が第1結合部材2に仮保持される。次に、この作業をより具体的に説明する。
このような作業をするには、先ず、第1フェルール3の突部35の外周端面の傾斜面35aと第1結合部材2の内向きの突部29の内周端面の傾斜面29aとを当接させる。図4(a)は、このような両者の位置関係を示す。そして、図4(a)に示すように、この状態の第1フェルール3を覆うように仕切り蓋4を被せるとともに、仕切り蓋4の円筒壁部42の後端部を第1結合部材2の円筒状の突出部25の内部に嵌入する。なお、その工程において、仕切り蓋4の押付部48を第1フェルール3の受力部39に当接させ、第1フェルール3を第1結合部材2側へ押圧する。これにより、第1フェルール3の径方向外向きの突部35が第1結合部材2の径方向内向きの突部29内に圧入されるとともに、突部35が拡径部29b内に挿入されて第1フェルール3が仮保持される。そして、仕切り蓋4の円筒壁部42の後端部をさらに第1結合部材2の円筒状の突出部25の内へ挿入することにより、円筒壁部42の結合部材側端面が管接続部23の側面に当接され、仕切り蓋4の第1結合部材2への装着作業が完了する(図4(b)、図1(a)参照)。
なお、図4(a)及び図5(a)に示す状態において、円筒壁部42の端部と管接続部23の側面との隙間L1に対し第1フェルール3の垂直面34bと押圧面28との隙間L2が大きくなるように形成されている。このため、図5(b)に示すように、仕切り蓋4の第1結合部材2への装着が完了した時点において、第1フェルール3の垂直面34bが押圧面28との間に遊びの隙間が形成され、仕切り蓋4が装着された状態においては第1フェルール3に押圧力が作用しないように構成されている。また、仕切り蓋4が第1結合部材2に対し装着されることにより、第1フェルール3が仕切り蓋4の内部に収納された状態となるので、第1フェルール3が仮保持された第1結合部材2を一組の部品として保管されたり搬送されたりする場合に第1フェルール3が損傷されることがない。
[第1配管を接続する前に仕切り蓋を取り付ける方法]
次に、第1配管P1が接続されるまでの食い込み式管接続構造において、被接続装置に取り付けられた継手本体1に対し、仕切り蓋4を継手本体1と第1結合部材2とで挟着するように、仕切り蓋4を取り付ける作業について説明する。
継手本体1に対しては、前述のように第1フェルール3が保持されるとともに仕切り蓋4が装着された状態の第1結合部材2が締結される。この締結に当っては、円錐状のカム面19の内部に仕切り蓋4におけるシール壁部43の円錐状壁部43aを入れるとともに、シール壁部43における垂直壁部43bの継手本体側側面をカム面19の入口外周の軸芯に垂直な壁面(すなわち、この実施の形態においては軸部14の端面)に当接する。同時に、第1結合部材2の雄ねじ部23aを継手本体1の雌ねじ部13aに対し螺合して、第1結合部材2を継手本体1に対し締結する。継手本体1に対する第1結合部材2の締結トルクは、トルク計などの適宜の手段により測定して予め定められた締結トルクに調整される。
また、このようにして第1結合部材2が継手本体1に対し締結されることにより、第1フェルール3が仕切り蓋4で覆われた状態のまま、仕切り蓋4のシール壁部43の外面が軸部14の端面に密接されるとともに円筒壁部42の結合部材側端面が管接続部23の継手本体側端面に密接され、仕切り蓋4が継手本体1と第1結合部材2とに挟持される。この結果、配管差込口16は、閉塞壁部41により気密に閉蓋される(図1(a)及び図3参照)。また、閉塞壁部41は、第1配管P1が接続される被接続装置の気密試験や耐圧試験のときに、ガス圧により外側に、すなわち結合部材側に、膨らむように変形することが避け難い。そこで、第1フェルール3が閉塞壁部41により押圧されることがないように、閉塞壁部41と第1フェルール3の先端部との間には膨張用の隙間S(図3参照)が設けられている。
[第1配管を接続する方法]
次に、図3に示す仕切り蓋4が取り付けられた状態から、前述の図2(a)、(b)のように、継手本体1に対し第1結合部材2を締結して第1配管P1を接続する配管接続方法について説明する。
図3のように仕切り蓋4が取り付けられた状態から第1配管P1を接続するには、先ず、継手本体1に対する第1結合部材2の締結を緩めて、仕切り蓋4を取り外す。第1結合部材2に取り付けられた仕切り蓋4は、軸方向における継手本体側に引き抜くことにより、円筒壁部42の結合部材側端部が嵌入されていた円筒状の突出部25の内部から引き抜かれ、仕切り蓋4が第1結合部材2から取り外される。
次に、接続すべき第1配管P1を、第1フェルール3が仮保持された第1結合部材2の配管貫通孔21及び第1フェルール3の挿通孔31に貫挿させて第1結合部材2を第1配管P1に外装する。この外装作業は、第1フェルール3が仮保持された状態の第1結合部材2を継手本体1から分離した状態として第1配管P1に外装してもよいし、第1フェルール3が仮保持された状態の第1結合部材2を継手本体1に緩く螺合した状態としておいて、第1結合部材2の後方から第1配管P1を挿入するようにしてもよい。そして、第1配管P1の先端部を第1フェルール3の挿通孔31を通して配管差込口16に挿入し、その先端を段部18の段差状の端面に当接させた状態として第1結合部材2を継手本体1に締結する。この締結により図6に示すように第1フェルール3の後端部が押圧面28に当接した状態となる。
この状態から引き続き第1結合部材2を手回しで締め付けると、第1フェルール3における先端ノッチ36前方の先端部分が第1配管P1と配管差込口16との間に楔状に差し込まれ、第1配管P1が仮止めされる。そして、第1結合部材2がさらに締め付けられると、押圧面28の軸心側が後方へ拡がる傾斜面に形成されているので、第1フェルール3の薄肉部38を中心として前後の部分が軸心側に曲がりやすくなる。したがって、第1フェルール3は、中間ノッチ37の前部においては、薄肉部38を中心にして前エッジ部が第1配管P1に食い込むように傾斜し、中間ノッチ37の後部においては、薄肉部38を中心にして後端の後エッジ部が第1配管P1に食い込むように傾斜する(図11参照)。
このようにして、第1フェルール3における前エッジ部及び後エッジ部の食い込みが所定量に達すると、図11に示すように、継手本体1の雌ねじ筒部13の端部と円盤状スリット22の継手本体側の面とが略一致する。また、このような状態まで第1結合部材2が締め付けられると、回転トルクが所定値に到達し、管状連結部26が切断されて継手本体1の雌ねじ筒部13から突出した状態にある把持部24が切断される。これにより第1配管P1の接続作業が完了する。
[第1配管を接続した後に第1配管を外す場合の方法]
上記のように締結された配管接続部は、把持部24が切断されるため誰でもが簡単に接続部を緩めることができないが、図12に示すような専用工具を用いることにより、この配管接続部を緩めることができる。
この専用工具60は、図12に示すように、半円盤状の基体部61に柄部62が取り付けられている。基体部61の半円状穴63の内周半径は第1配管P1よりやや大径に形成されている。また、係合部として基体部61の側面に、管接続部23の4個の係合穴部51の内の任意の隣り合う3個に係合可能な3個の円柱状の係合突部64が形成されている。
そして、この専用工具60の係合突部64を管接続部23の任意の隣り合う3個の係合穴部51に係合させて、専用工具60の柄部62に力を入れて基体部61を回転させることにより、管接続部23を回転させて継手本体1との螺合を緩めることができ、第1配管P1を継手本体1から取り外すことができる。この配管接続解除方法によれば、第1配管P1を切断することなく、第1配管P1を接続状態から解放することができるので配管接続解除工事が簡単になる。また、継手本体1を残した状態で第1配管P1を取り外すとともに、第1結合部材2に仮保持されていた第1フェルール3を引き抜くことにより、この継手本体1に対し新たな第1フェルール3を用いて第1配管P1を再度接続することができる。
[第2配管を接続する場合に用いられる構成部品の説明]
次に、図2(c)及び(d)のように第2配管P2を接続する場合について、その構成部品について説明する。
被接続装置側に取り付けられた継手本体1に対し第2配管を接続する場合は、前述した図2(c)及び(d)に示すように、継手本体1に対し異径調整部を接続し、この異径調整部に対し第2結合部材8を螺合して第2配管P2を接続している。なお、フェルールとしては、第2配管用の第2フェルール9が用いられている。また、第2配管P2の接続前に配管接続口の開口部を閉塞する仕切り蓋としては、第1配管P1の接続に用いられていたものと同一の仕切り蓋4が用いられる(図1(b)参照)。このように、第2配管用の管接続構造に用いられる仕切り蓋と第1配管用の管接続構造に用いられる仕切り蓋とを共通化した点が本発明の特徴を成す。
異径調整部は、第1結合部材2により継手本体1に接続される中継配管Pcと、この中継配管Pcに結合される中継型アダプタ7とからなる。
中継配管Pcは、第1配管P1と同一仕様であって、すなわち同一外径の配管であって、中継型アダプタ7を接続するのに必要な所定長さに切断されたものである。
中継型アダプタ7は、基本的には継手本体1と同様の構造及び機能を有するものであるが、継手本体1と比較すると、被接続側の配管Paが中継配管Pcへ、接続すべき配管である第1配管P1が第2配管P2へ、さらに、使用される第1フェルール3が第2フェルール9へとそれぞれ置換されており、このような置換に対応して一部構造が変更されている。以下、この相違点を中心に説明する。
中継型アダプタ7は、黄銅製であって、図13に示すように、断面外周形状が円形の基部71と、基部71の後側に一体的に形成されている円筒状の雌ねじ筒部72と、基部71から雌ねじ筒部72内に突出する軸部73とを備えている。この基部71、雌ねじ筒部72、及び軸部73は、継手本体における基部11、雌ねじ筒部13、及び軸部14に対応する機能及び構造を備えている。なお、基部71と雌ねじ筒部72とは、継手本体1と異なり、連続的な円形の外周に形成されており、誰でもが容易に一般的な締結工具ではこの外周部を保持できないように形成されている。しかしながら、全く把持できないようにすると、第2配管P2の接続作業そのものにおいて専門家である作業者が不便をきたすことになるので、基部11における前端に平行面部74が目立たないように設けられている(図13及び図14参照)。また、基部71は、前側には継手本体1の場合のようなソケット部が形成されていなくて、中継配管Pcが前側軸心部に形成された配管差込口75にろう付されるように構成されている。
雌ねじ筒部72の内周面には、第2結合部材8を螺合する雌ねじ部72aが形成されている。この雌ねじ部72aは、継手本体1の雌ねじ部13aと同一寸法に形成されている。
雌ねじ筒部72の内部に突出する軸部73の軸心部には、第2配管P2を差し込む配管差込口76が設けられるとともに、配管差込口75,76間には中継配管Pc及び第2配管P2の位置規制を行う段部77が形成されている。配管差込口76の孔径は第2配管P2を差し込むのに適切な寸法とされている。段部77の中心部は、配管差込口75,76間を連通する連通孔に形成に形成されている。また、軸部73の先端部、すなわち、配管差込口76の入口部には、第2フェルール9の先端部を押し付けるためのカム面78が形成されている。
カム面78の形状は、継手本体1に形成されているカム面19と略同一であるが、接続すべき配管の外径の相違に対応して内径の異なる略円錐状に形成されている。また、軸部73の外周面と雌ねじ筒部72の内周面との間には軸部73の強度を調整する環状空間部79が形成されている。環状空間部79の基端部には、環状空間部79内の凍結による氷の膨張力を外気に逃すための通気孔79aが形成されている(図13及び図14参照)。環状空間部79及び通気孔79aは、継手本体1における環状空間部15及び通気孔15aに対応する。
第2結合部材8は、黄銅製であって第1結合部材2と同様の構造を備えている。すなわち、第2結合部材8には、配管を接続するための基本構成をなす配管貫通孔81、円盤状スリット82、管接続部83、雄ねじ部83a、把持部84、管状連結部86及び押圧面88が設けられている。これらは、第1結合部材2における配管貫通孔21、円盤状スリット22、管接続部23、雄ねじ部23a、把持部24、管状連結部26及び押圧面28に対応する。なお、配管貫通孔81の内径は、第2配管P2の外径に合わせて変更されている。
また、第2結合部材8におけるフェルールの仮保持機構としての凹部87、径方向内向きの環状の突部89、傾斜面89a及び拡径部89bは、第1結合部材2における凹部27、突部29、傾斜面29a及び拡径部29bに対応する。なお、これら部分は、接続すべき配管の外径の相違に対応して径方向寸法を変更して形成されているが、構造機能は第1結合部材2におけるものと同一である。
また、この第2配管用の管接続構造においては、配管を接続する開口部を閉塞する仕切り蓋として、前述のように第1配管用の管接続構造に用いられる仕切り蓋4がそのまま用いられるように構成されている。したがって、第2結合部材8の管接続部83の継手本体側端面には、仕切り蓋4の取り付け構造として、継手本体側に突出する円筒状の突出部85が設けられている。この突出部85は、第1結合部材2における円筒状の突出部25と同一である。
また、第2配管P2の接続完了後に第2配管P2を取り外したい場合などのために、中継型アダプタ7に螺合された第2結合部材8を緩めることができるように、第2結合部材8には前述の専用工具60を使用可能としている。このために、管接続部83には専用工具60の係合突部64と係合する係合穴部51が設けられている。また、把持部84には、係合穴部51を加工するための加工用穴52が把持部84に設けられている。
第2フェルール9は、第1フェルール3と同様の構造のものであって、第2結合部材8とは別体に形成された独立のフェルールであるとともに、第2結合部材8に仮保持可能に構成されている。したがって、第2フェルール9における挿通孔91、前部92、テーパ面93、後部94、傾斜面94a、垂直面94b、突部95、先端ノッチ96、中間ノッチ97及び薄肉部98は、第1フェルール3における挿通孔31、前部32、テーパ面33、後部34、傾斜面34a、垂直面34b、突部35、先端ノッチ36、中間ノッチ37及び薄肉部38に対応するように形成されている。なお、挿通孔91の内径は、第2配管P2の外径に合わせて形成されている。また、挿通孔91の内径に対応して各部の径方向寸法が調整されている。すなわち、前部32の外周面を成すテーパ面93、後部94の軸心に略平行な円筒状の外径、突部95の外径などが挿通孔91の内径の変更に対応して調整されている。
なお、図13に例示する食い込み式管接続構造は、第1配管P1より小径の第2配管P2が接続される場合のものであるが、仕切り蓋4の押付部48からの軸方向の押付力が確実に伝達されるように、受力部99の形状が一定の厚みで径方向外側に突出する突状部に形成されている。これは第1フェルール3における受力部39に対応するものである。なお、このように第1フェルール3の受力部39が段差部の形状であるのに対し、第2フェルール9の受力部99の形状を突状部とすると、この受力部の形状により第1フェルール3か第2フェルール9かの区別を容易に判断することができる。
[第2結合部材に対する第2フェルールの仮保持及び仕切り蓋の装着の方法]
第2フェルール9及び仕切り蓋4は、部品としての搬送及び保管段階において、第2結合部材8に対し仕切り蓋4が装着されるとともに第2フェルール9が仮保持される。これは、第1結合部材2に対し仕切り蓋4が装着されるとともに第1フェルール3が仮保持されるのとまったく同様の要領である。なお、この場合において仕切り蓋4からの軸方向の押圧力は、図1(b)に示すように、仕切り蓋4の押付部48から第2フェルール9の受力部99へ伝達される。
また、仕切り蓋4が第2結合部材8に対し装着されることにより、第2フェルール9が仕切り蓋4の内部に収納された状態となるので、第2フェルール9が仮保持された第2結合部材8を一組の部品として保管したり搬送したりすることができる。また、この場合において、第1フェルール3は、仕切り蓋4により覆われているので外表面が損傷されることがない。
[第2配管を接続する前に仕切り蓋を取り付ける方法]
以上のように構成された食い込み式管接続構造において、被接続側の装置に連結されている継手本体1に対し、第2配管P2を接続するまでの間に配管接続口の開口部を閉塞するために、中継型アダプタ7と第2結合部材との間に仕切り蓋4が挟着される(図1(b)参照)。この取付方法は、中継型アダプタ7に対して、前述のように第2フェルール9が保持されるとともに仕切り蓋4が装着された状態の第2結合部材8を締結することにより行われる。なお、この作業は、継手本体1に対して、第1フェルール3が保持されるとともに仕切り蓋4が装着された状態の第1結合部材2を締結することにより、継手本体1と第1結合部材2との間に仕切り蓋4が取り付けられ作業と同様である。
[第2配管を接続する方法]
また、図1(b)に示すように仕切り蓋4が中継型アダプタ7と第2結合部材8との間に装着された状態から、前述の図2(c)、(d)のように、継手本体1に対し異径調整部を介し第2結合部材8を締結して第2配管P2を接続する配管接続方法について説明する。
図1(b)のように仕切り蓋4が取り付けられた状態から、前述の図2(c)、(d)のように、第2配管P2を接続するには、先ず、中継型アダプタ7に対する第2結合部材8の締結を緩めて、仕切り蓋4を前側に引き抜いて第2結合部材8から取り外す。
次に、接続すべき第2配管P2を、第2フェルール9が仮保持された第2結合部材8の配管貫通孔81及び第2フェルール9の挿通孔91に貫挿させて第2結合部材8を第2配管P2に外装する。この外装作業は、第2フェルール9が仮保持された状態の第2結合部材8を中継型アダプタ7から分離した状態として第2配管P2に外装してもよいし、第2フェルール9が仮保持された状態の第2結合部材8を中継型アダプタ7に緩く螺合した状態としておいて、第2結合部材8の後方から第2配管P2を挿入するようにしてもよい。そして、第2配管P2の先端部を第2フェルール9の挿通孔91を通して配管差込口76に挿入し、その先端を段部77の段差状の端面に当接させた状態として第2結合部材8を中継型アダプタ7に締結する。この締結により図13に示すように第2フェルール9の後端部が押圧面88に当接した状態となる。この状態から第1配管P1の接続のときの要領で第2結合部材8を締結することにより、図2(d)のように、管状連結部86が切断されて中継型アダプタ7の雌ねじ筒部72から突出する把持部84が切断された状態で第2配管P2の接続を完了することができる。
[第2配管を接続した後に第2配管を外す場合の方法]
上記のように締結された配管接続部は、把持部84が切断されるため誰でもが簡単に接続部を緩めることができないが、第1配管P1接続の場合と同様に、図12に示すような専用工具を用いることにより、この配管接続部を緩めることができる。
[第2配管が大径の場合の対応]
以上の説明においては、第2配管P2の外径が第1配管P1の外径より小さい場合を図示して説明したが、第2配管P2の外径が第1配管P1の外径より大きい場合についても同様の構成により第2配管P2を接続することができる。なお、仕切り蓋4の押付部48に当接する第2フェルール9の受力部99は、第2フェルール9のテーパ面93の外径が大きくなるので、受圧部としての格別の構成を形成せずに、図1(c)に示すように、テーパ面93の一部を受力部99とすることもできる。
[実施の形態1の効果]
以上のように構成された本実施の形態1に係る食い込み式管接続構造によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)第1フェルール3及び第2フェルール9は、継手本体1及び第1結合部材2とは別体に形成されるので、フェルールの加工が容易となり、フェルールの加工速度を上げることができる。
(2)第1フェルール3及び第2フェルール9は、仕切り蓋4の装着過程において、仕切り蓋4から軸方向の押圧力を受けて第1結合部材2又は第2結合部材8に仮保持される。したがって、第1フェルール3及び第2フェルール9の取付作業が極めて簡略化される。
(3)また、第1フェルール3及び第2フェルール9は、第1結合部材2又は第2結合部材8に仮保持されたときに周囲が仕切り蓋4で覆われた状態となるので、部品段階の搬送、保管等における取扱い作業において外表面に損傷を受ける恐れがなくなる。
(4)また、仕切り蓋4は、軸方向の押付力により第1結合部材2又は第2結合部材8に装着されるとともに軸方向の引張力により第1結合部材2又は第2結合部材8から取り外し可能に構成され、さらに、装着過程において第1フェルール3又は第2フェルール9に当接して軸方向力を伝達する押付部48を有する。一方、第1フェルール3および第2フェルール9は、仕切り蓋4の押付部48に当接されて軸方向の押付力を受ける受力部39、99を有し、この受力部39、99を通して仕切り蓋4から伝達される軸方向の押付力により第1結合部材2又は第2結合部材8に対し仮保持される。したがって、このような構成とすることにより、仕切り蓋4を第1配管接続時及び第2配管接続時に共用しながら仕切り蓋4の装着と同時に第1フェルール3及び第2フェルール9を仮保持することができる。
(5)継手本体1及び中継型アダプタ7は、雌ねじ筒部13,72からなる筒状の部材に形成されるとともに、カム面19,78がこの筒状である雌ねじ筒部13、73の奥部に形成されるので、カム面19,78が損傷を受けることがない。
(6)仕切り蓋4は、閉塞壁部41と円筒壁部42との連結部の外面をカム面19,78の開口端の壁面に当接させる構造としているので、カム面19,78の開口部の寸法が第2配管P2の外径に対応して変化しても、共通的に配管接続部の開口を閉塞することができる。
(7)管接続部23、83の継手本体側端部に側面を軸方向に窪ませた凹部27、87が形成されるとともに、凹部27、87の入口部に径方向内向きの突部29、89が形成されている。また、突部29、89の奥に拡径部29b、89bが形成され、さらに、拡径部29b、89bの奥に押圧面28、88が形成されている。そして、第1フェルール3及び第2フェルール9の後端に径方向外向きの突部35、95が形成され、この外向きの突部35、95が内向きの突部29、89に対し圧入されて拡径部29b、89bに挿入される。したがって、仕切り蓋4を第1結合部材2又は第2結合部材8に装着するときに、仕切り蓋4から伝達される軸方向の押圧力により第1フェルール3又は第2フェルール9を第1結合部材2又は第2結合部材8に容易に仮保持することができる。
(8)仕切り蓋4が第1結合部材2又は第2結合部材8に装着された段階において、第1フェルール3又は第2フェルール9の外向きの突部35、95と押圧面28、98との間に遊びがある。このため、仕切り蓋4の装着作業時に第1フェルール3又は第2フェルール9が仕切り蓋4と押圧面28、88との間に挟まれて第1フェルール3又は第2フェルール9が損傷されるといったことがない。
(9)仕切り蓋4は、軸方向の押付力により円筒壁部42の端部が管接続部23、83の円筒状の突出部25、85の内側に圧入されて装着されるので、軸方向の押付力により圧入式に容易に装着させることができる。
(10)また、第1フェルール3の受力部39は段差部に形成されているが、第2フェルール9の受力部99は、第2配管P2が小径の場合も、あるいは、第2配管P2が大径の場合何れの場合も第1フェルール3の受力部39と異なる形状に形成されているので、第1フェルール3と第2フェルール9とを容易に判別することができる。例えば、第1配管P1をインチ基準の配管とし、第2配管P2をこのインチ基準の配管に相当するミリメートル基準の配管とした場合、両者の管径の相違が僅かであるため、フェルールの形状が同一であれば見分けが付き難い。しかし、このように受力部39,99の形状が異なる場合は、第1フェルール3と第2フェルール9とを容易に判別することができる。
(11)仕切り蓋4は、円筒壁部42の内面において、押付部48が軸芯に垂直な平面部に形成されるとともに、第2配管P2が第1配管P1より小径の場合に、第1フェルール3の受力部39が第1フェルール3の外面に段差部として形成され、第2フェルール9の受力部99が第2フェルール9の外面に突状部として形成されている。したがって、仕切り蓋4を結合部材の方へ押し付ける軸方向の押付力を確実にフェルールに対し伝達することができる。
(12)また、仕切り蓋4は、円筒壁部42の内面において、押付部48が軸芯に垂直な平面部に形成されるとともに、第2配管P2が第1配管P1より大径の場合に、第1フェルール3の受力部39が第1フェルール3の外面に段差部として形成され、第2フェルール9の受力部が第2フェルール9のテーパ面の一部に設定されている。したがって、仕切り蓋4を結合部材の方へ押し付ける軸方向の押付力を確実にフェルールに対し伝達することができる。
(11)また、本実施の形態に係る弁及び管継手は、上記の管接続構造が管継手部に用いられているので、フェルールの加工性向上及び仕切り蓋4の共用化によりコスト軽減が図れるとともに、フェルールの損傷を防ぐことにより品質を安定化することができる。
(12)また、本発明に係る冷凍装置は、このような弁或は管継手が冷媒回路に用いられているので、冷媒回路に用いる弁や管継手のコストを軽減することができるとともに、弁や管継手の品質を安定化することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について図15〜17に基づき説明する。なお、これら図において実施の形態1と同一の要素には同一の符合を付しその説明を省略する。
[概略構成]
実施の形態2は、第1配管P1を接続する構成は実施の形態1の場合と同一であって、図2(a)、(b)のように接続されるが、第2配管P2を接続する場合に図15(a)及び(b)に示すように、継手本体1に対し異径調整部として付加型アダプタ10を接続し、この付加型アダプタ10に第2配管P2を接続するようにしたものである。なお、付加型アダプタ10に第2配管を接続する場合には、第2フェルール9及び第2結合部材8が用いられる。また、継手本体1、第2フェルール9及び第2結合部材8は実施の形態1と全く同一のものでよい。
[付加型アダプタの構成]
付加型アダプタ10は、一端においてフェルールを介在させずに継手本体1に接続され、他端において、第2結合部材8及び第2フェルール9を用いて第2配管を接続可能とするものである。
付加型アダプタ10は、図16に示すように、略円柱状の基部101の外周面に継手本体1の雌ねじ部13aに螺合される雄ねじ部101aが形成されている。また、この基部101の軸心部の継手本体側にテ−パ接合部102が形成され、その先端部にはカム面19に当接されるテーパ面部102aが形成されている。また、基部101の外周部に連結して反継手本体側には内周面に第2結合部材8の雄ねじ部83aを螺合する雌ねじ部103aを備えた雌ねじ筒部103が形成されている。雌ねじ筒部103は、外周部が略軸方向全長に渡り略円形に形成され、継手本体側の端部に一般的な締結工具により把持可能とするための対向する平行面部105が形成されている。
雌ねじ筒部103は、付加型アダプタ10が継手本体1に締結された状態においては継手本体1から突出する状態となる。また、雌ねじ筒部103の内部には、基部101から反第1継手本体側に突出する軸部104が形成されている。そして、軸部104の外周部には、環状の環状空間部106が形成されている。また、軸部104の軸心部には、第2配管P2を差し込む配管差込口107が形成されるとともに、軸部104の先端部、すなわち、配管差込口107の入口部には第2フェルール9の先端部を押し付けるカム面108が形成されている。配管差込口107の孔径は第2配管P2を差し込むのに適切な寸法とされている。カム面108は、前側において配管差込口107に連なり、後側(第2結合部材8側)に向けて径が大きくなる円錐状の面に形成されている。なお、配管差込口107の最奥部は、第2配管P2の先端部を当接して位置決めするための段部109に形成されている。上記における環状空間部106、通気孔106a、配管差込口107、カム面108及び雌ねじ部103aは、前述の実施の形態1における継手本体1の環状空間部15、通気孔15a、配管差込口16、カム面19及び雌ねじ部13aに対応する。
[付加型アダプタの取付方法]
継手本体1に対する付加型アダプタ10の取付は、付加型アダプタ10の雄ねじ部101aを継手本体1の雌ねじ部13aに螺合して締め付けることにより行われる。このようにして付加型アダプタ10が取り付けられると、テーパ面部102aがカム面19に密接され、付加型アダプタ10と継手本体1との接合部が気密に維持される。
[実施の形態2における仕切り蓋の取付方法]
付加型アダプタ10が取り付けられた実施の形態2における第2配管用の管接続構造においては、第2配管P2を接続するまでの間に配管接続口の開口部を閉塞するために、継手本体1に接続された付加型アダプタ10と第2結合部材8との間に仕切り蓋4が挟着される(図1(c)参照)。この取付方法は、第2フェルール9が保持されるとともに仕切り蓋4が装着された状態の第2結合部材8を、付加型アダプタ10に対して締結することにより行われる。なお、この作業は、継手本体1に対して、第1フェルール3が保持されるとともに仕切り蓋4が装着された状態の第1結合部材2を締結することにより、継手本体1と第1結合部材2との間に仕切り蓋4が取り付けられる作業と同様である。
[実施の形態2における第2配管を接続する方法]
図1(c)に示すように仕切り蓋4が付加型アダプタ10と第2結合部材8との間に装着された状態から、前述の図15(a)、(b)のように継手本体1に対し異径調整部としての付加型アダプタ10を介し、第2結合部材8を締結して第2配管P2を接続する配管接続方法について説明する。
図1(c)のように仕切り蓋4が取り付けられた状態から、前述の図5(a)、(b)のように、第2配管P2を接続するには、先ず、付加型アダプタ10に対する第2結合部材8の締結を緩めて、第2結合部材8から仕切り蓋4を前側に引き抜いて取り外す。
次に、実施の形態1の場合と同様に、第2結合部材8を第2配管P2に外装する。この外装作業は、第2フェルール9が仮保持された状態の第2結合部材8を付加型アダプタ10から分離した状態として第2配管P2に外装してもよいし、第2フェルール9が仮保持された状態の第2結合部材8を付加型アダプタ10に緩く螺合した状態としておいて、第2結合部材8の後方から第2配管P2を挿入するようにしてもよい。そして、第2配管P2の先端部を第2フェルール9の挿通孔91を通して配管差込口107に挿入し、その先端を段部109の段差状の端面に当接させた状態として第2結合部材8を付加型アダプタ10に締結する。この螺合により図16に示すように第2フェルール9の後端部が押圧面88に当接した状態となる。この状態から第1配管P1の接続のときの要領で第2結合部材8を締結することにより、図15(b)のように、管状連結部86が切断されて付加型アダプタ10の雌ねじ筒部72から突出する把持部84が切断された状態で第2配管P2の接続を完了することができる。
[実施の形態2における第2配管の大径の場合の対応]
以上の説明においては、第2配管P2の外径が第1配管P1の外径より小さい場合を図示して説明したが、第2配管P2の外径が第1配管P1の外径より大きい場合についても、配管径の大きさに対応した付加型アダプタ10、第2結合部材8、及び第2フェルール9を用いることにより、同様の構成により第2配管P2を接続することができる。
[実施の形態2の効果]
実施の形態2に係る食い込み式管接続構造は、以上のように構成されているので、前述の実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
なお、この付加型アダプタ10の仕様を変更することにより、数種の第2配管P2を接続することも可能である。また、第2配管P2を接続した後は、把持部84が管接続部83から分離されるとともに、付加型アダプタ10の外形円形に形成されているので、誰でもが容易に第2配管P2の接続部を緩めることができない。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について、図18に基づき説明する。
実施の形態3は、実施の形態1又は実施の形態2において、仕切り蓋4における円筒壁部42の端部を管接続部23の円筒状の突出部25に取り付ける部分の構造を変更したものである。すなわち、この実施の形態においては、仕切り蓋4における円筒壁部42の端部の外周面に雄ねじ42aが形成され、円筒状の突出部25の内周面に、この雄ねじ42aに螺合する雌ねじ25aが形成されている。このように構成した場合であっても、仕切り蓋4を突出部25に螺合するときに軸方向の押付力が第1フェルール3の受力部39に対し伝達されるので、仕切り蓋4の装着時に第1フェルール3を仮保持することができる。
(変形例)
上記各実施の形態において以下のように変更することもできる。
・実施の形態1において、第2フェルール9の受力部99を、第1フェルール3における受力部39のような段差部に形成してもよい。また、これとは逆に第1フェルール3における受力部39を第2フェルール9における受力部99のような軸方向に一定の厚みを備えた突状部としてもよい。
・第1フェルール3及び第2フェルールの受力部39,99を第1フェルール3のテーパ面33、第2フェルール9のテーパ面93上の一部としてもよい。
・仕切り蓋4の第1結合部材2への装着構造については、取り外し可能なものであれば上記実施の形態に限定されることなく他の構造としてもよい。例えば、仕切り蓋4の円筒壁部42の端部を円筒状の突出部25の外周に圧入するようにしてもよい。また、円筒壁部42の外周面に4本の線状突起部47が形成されていたが、線状突起部47の形状、寸法、数を、仕切り蓋4の円筒壁部42と円筒状の突出部25との嵌合の容易性及び適正な装着強度を得られるように適宜変更することができる。また、この線状突起部47に代えて突出部25の内周面に線状突起部を形成してもよい。また、このような圧入構造に代えて、第1フェルール3の仮保持構造として用いられているような、径方向内向きの突起と径方向外向きの突起との圧入による係合構造を用いてもよい。
・また、第1フェルール3を継手本体1及び第1結合部材2とは別体の物とした場合における第1フェルール3と第1結合部材2との仮保持機構についても、先の実施の形態に限定されることなく他の構造としてもよい。例えば、管接続部23の端面に第1フェルール3の後端部を嵌入する穴を設け、これに第1フェルール3の後端部を差し込むようにしたものでもよい。
・実施の形態1においては、シール壁部43は、図1に示すように第1配管P1を接続する場合及び第2配管P2を接続する場合の何れにおいても、垂直壁部43bの外面のみが軸部14の端面に密接されていた。しかしながら、本発明は、このような構成に拘泥されるものではなく、適宜変更することができる。例えば、図19(a)に示すように、円錐状壁部43aの外面を構成する径を若干大きく形成することにより、第1配管P1を接続する場合において、円錐状壁部43aの外面をカム面19に密接させるとともに、垂直壁部43bの外面を軸部14の端面に密接するようにしてもよい。
このように構成した場合は、図19(b)に示すように、小径の第2配管P2を接続する場合には、中継型アダプタ7の配管差込口76の孔径が小径になっているので、円錐状壁部43aの外面が部分的にカム面78に密接される状態となるので、垂直壁部43bの外面が軸部14の端面に対し離れた位置となる。しかし、このような構成においても、この仕切り蓋4によりカム面19の入口部を閉塞することができる。また、大径の第2配管P2を接続する場合には、図19(c)に示すように、中継型アダプタ7の配管差込口76の孔径が大径になっているので、円錐状壁部43aの外面とカム面78との間には隙間が形成される。したがって、この場合には、垂直壁部43bの外面のみが軸部14の端面に密接される。しかし、このような構成においても、この仕切り蓋4によりカム面19の入口部を閉塞することができる。なお、上記と同様の変形は、実施の形態2及び3においても同様に行うことができる。
・本体側結合部材として機能する継手本体1において、ソケット部12には被接続側の配管Paがロー付けされる構造となっているが、ソケット部12の外周に雄ねじを形成し、被接続装置内の閉鎖弁等の機器類に直接継手本体1を取り付ける構造としてもよい。
・第1結合部材2は、第1配管P1の接続完了の時点において管接続部23と把持部24とに分割されない構造としてもよい。
本発明は、冷凍装置、空気調和装置、給湯器等の温水装置、給水装置、一般の製造設備などにおける冷媒回路、水回路、ガス回路などに使用される食い込み式管接続構造に対し適用することができる。また、本発明を適用した食い込み式管接続構造は、配管同士の接続、閉鎖弁等の弁における管継手部、その他各種装置における管継手部に適用することができる。また、本発明を適用した食い込み式管接続構造が対象とする配管は、銅管、ステンレス管などの金属管を初め樹脂配管をも包含する。
本発明の実施の形態1に係る食い込み式管接続構造における仕切り蓋共用化の説明図であって、(a)は第1配管接続用構造における仕切り蓋の取付図であり、(b)は小径の第2配管接続用構造における仕切り蓋の取付図であり、(c)大径の第2配管接続用構造における仕切り蓋の取付図である。 同食い込み式管接続構造の概要図であって、(a)は第1配管接続用構造における第1配管接続完了直前の状態図であり、(b)は第1配管接続用構造における第1配管接続完了時の状態図であり、(c)は第2配管接続用構造における第2配管接続完了直前の状態図であり、(d)は第2配管接続用構造における第2配管接続完了時の状態図である。 同食い込み式管接続構造における第1配管接続用構造の部分断面図であって、配管を接続しないときに仕切り蓋を取り付けた状態図である。 同第1配管接続用構造において、結合部材に対しフェルールを仮保持しながら仕切り蓋を装着するときの手順説明図であって、(a)は仕切り蓋を装着し始めるときの状態図であり、(b)は仕切り蓋を装着した後の状態図である。 図4における仕切り蓋及びフェルールの取付部の拡大図であって、(a)は図4(a)の状態における拡大図であり、(b)は図4(b)の状態における拡大図である。 同第1配管接続用構造の部分断面図であって、配管接続開始の状態図である。 同第1配管接続用構造における継手本体の単体図面であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 同第1配管接続用構造における第1結合部材の単体図面であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)におけるB−B断面図である。 同第1配管接続用構造における第1フェルールの単体図面であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)におけるC−C断面図である。 同食い込み式管接続構造における仕切り蓋の単体図面であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)におけるD−D断面図である。 同第1配管接続用構造の部分断面図であって、配管接続完了時の状態図である。 同食い込み式管接続構造に用いられる専用工具の斜視図である。 同食い込み式管接続構造における中継型アダプタ周りの部分断面図であって、配管接続開始時の状態図であり、図14におけるF−F断面図である。 図13におけるE−E断面図である。 本発明の実施の形態2に係る食い込み式管接続構造の概要図であって、(a)は第2配管接続用構造における第2配管接続完了直前の状態図であり、(b)は第2配管接続用構造における第2配管接続完了時の状態図である。 同食い込み式管接続構造の部分断面図であって、配管接続開始時の状態図である。 図16におけるG−G断面図である。 本発明の実施の形態3の食い込み式管接続構造に係り、第1結合部材に対し第1フェルールと仕切り蓋とが取り付けられた状態図である。 変形例に係る食い込み式管接続構造における仕切り蓋共用化の説明図であって、(a)は第1配管接続用構造における仕切り蓋の取付図であり、(b)は小径の第2配管接続用構造における仕切り蓋の取付図であり、(c)大径の第2配管接続用構造における仕切り蓋の取付図である。
符号の説明
P1…第1配管、P2…第2配管、1…継手本体、2…第1結合部材、3…第1フェルール、4…仕切り蓋、8…第2結合用部材、9…第2フェルール、11,71,101…基部、13,72,103…雌ねじ筒部、13a,72a,103a…雌ねじ部、16,76,107…配管差込口、19,99,108…カム面、23,83…管接続部、23a,83a,101a…雄ねじ部、25,85…突出部、27,87…凹部、28,88…押圧面、29,35,89,95…突部、29b,89b…拡径部、33,93…テーパ面、39,99…受力部、41…閉塞壁部、42…円筒壁部、48…押付部。

Claims (15)

  1. 継手本体と、継手本体に螺合される結合部材と、継手本体と結合部材との間に挟着されるフェルールと、配管が接続されないときに配管差込口を閉鎖するように前記継手本体と前記結合部材との間に挟持される仕切り蓋とを備え、
    前記フェルールは、継手本体及び結合部材とは別体に形成されたものであって、後端部が結合部材の継手本体側端部に仮保持されるように構成され、
    前記仕切り蓋は、前記結合部材が継手本体に締結されていないときに、前記結合部材に仮保持されるフェルールを内部空間部に収納しつつ、結合部材の継手本体側端部に取り外し可能に装着されるとともに、装着過程においてフェルールを軸方向に押圧してフェルールを結合部材に仮保持することができるように構成された食い込み式管接続構造であって、
    標準の外径である第1配管が接続される場合は、前記結合部材及びフェルールとして第1配管用の第1結合部材及び第1フェルールが用いられ、標準の外径でない異径配管である第2配管が接続される場合は、前記結合部材及びフェルールとして第2配管用の第2結合部材及び第2フェルールが用いられ、前記仕切り蓋は、第1配管又は第2配管が接続される場合に兼用されるように構成されている
    ことを特徴とする食い込み式管接続構造。
  2. 前記継手本体は、結合部材を螺合する雌ねじ部が内周面に形成された雌ねじ筒部とこの雌ねじ筒部の側壁を成す基部とを有し、基部の軸心部には接続すべき配管を差し込む配管差込口が形成されるとともにこの配管差込口の入口部にはフェルールの先端部が押接されるカム面が形成され、
    前記結合部材は、前記雌ねじ部に螺合される雄ねじ部が外周に形成された管接続部と、管接続部の側面に形成されたフェルールの後端部を押圧する押圧面とを有し、
    前記仕切り蓋は、内部にフェルールを収納し得る空間を有する円筒壁部と、この円筒壁部の一端を閉塞する閉塞壁部を有するとともに、この閉塞壁部と前記円筒壁部との連結部の外面により前記配管差込口を閉塞するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の食い込み式管接続構造。
  3. 前記仕切り蓋は、軸方向の押付力により前記結合部材に装着されるとともに軸方向の引張力により結合部材から取り外し可能に構成され、さらに、装着過程において第1フェルール又は第2フェルールに当接して第1フェルール及び第2フェルールに対し軸方向の押付力を伝達する押付部を有し、
    前記第1フェルール及び第2フェルールは、前記仕切り蓋の押付部に当接されて軸方向の押付力を受ける受力部をそれぞれ有し、この受力部を通して仕切り蓋から伝達される軸方向の押付力により前記第1結合部材又は第2結合部材に対し仮保持されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の食い込み式管接続構造。
  4. 前記フェルールが前記結合部材に仮保持される構成として、前記管接続部の前記継手本体側端部に、側面を軸方向に窪ませた凹部が形成され、この凹部は、奥部に前記押圧面が形成されるとともに、入口部に径方向内向きの突部が形成され、さらに、この径方向内向きの突部と前記押圧面との間に拡径部が形成され、
    前記フェルールは、後端部に径方向外向きの突部が形成され、この径方向外向きの突部が前記管接続部の径方向内向きの突部に対し圧入されて拡径部に挿入されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項3記載の食い込み式管接続構造。
  5. 前記管接続部の拡径部は、前記仕切り蓋が前記結合部材に装着された段階において、前記フェルールの径方向外向きの突部と前記押圧面との間に遊びがあることを特徴とする請求項4記載の食い込み式管接続構造。
  6. 前記管接続部の継手本体側側面には円筒状の突出部が形成され、
    前記仕切り蓋の円筒壁部は、軸方向の押付力により前記突出部の内側に対し圧入式に係合されるように形成されている
    ことを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の食い込み式管接続構造。
  7. 前記管接続部の継手本体側側面には円筒状の突出部が形成され、
    前記仕切り蓋の円筒壁部は、軸方向の押付力により前記突出部の外側に対し圧入式に係合されるように形成されている
    ことを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の食い込み式管接続構造。
  8. 前記第1フェルールの受力部は、第1配管に対し一定の形状に形成され、
    前記第2フェルールの受力部は、第1フェルールの受力部とは異なる形状に形成されていることを特徴とする請求項3〜7の何れか1項に記載の食い込み式管接続構造。
  9. 前記仕切り蓋は、前記押付部として、軸芯に垂直な平面部が前記円筒壁部の内面に形成され、
    前記第2配管が前記第1配管より小径の場合に、前記第1フェルール及び第2フェルールの受力部がフェルールの外面において段差部又は突状部として形成されている
    ことを特徴とする請求項3〜8の何れか1項に記載の食い込み式管接続構造。
  10. 前記仕切り蓋は、前記押付部として、軸芯に垂直な平面部が前記円筒壁部の内面に形成され、
    前記第2配管が前記第1配管より大径の場合に、前記第1フェルールの受力部が第1フェルールの外面に段差部又は突状部として形成され、前記第2フェルールの受力部が第2フェルールのテーパ面の一部に設定されている
    ことを特徴とする請求項3〜8の何れか1項に記載の食い込み式管接続構造。
  11. 前記仕切り蓋は、前記押付部として、軸芯に垂直な平面部が前記円筒壁部の内面に形成され、
    前記第1フェルール及び第2フェルールは、先端部のテーパ面が受力部として作用するように形成されている
    ことを特徴とする請求項3〜8の何れか1項に記載の食い込み式管接続構造。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の管接続構造を管継手部に用いた弁。
  13. 請求項1〜11の何れか1項に記載の管接続構造を管継手部に用いた食い込み式管継手。
  14. 請求項12記載の弁を冷媒回路に用いたことを特徴とする冷凍装置。
  15. 請求項13記載の食い込み式管継手を冷媒回路に用いたことを特徴とする冷凍装置。
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