JP2010192186A - 透明導電積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明導電性が高く、かつ透過光の色調がニュートラルであるCNTを導電膜とする透明導電積層体を提供する。
【解決手段】透明基材の少なくとも片面上にカーボンナノチューブ導電膜と透明保護膜とが透明基材側からこの順に設けられた透明導電積層体であって、該透明保護膜側の反射率曲線の極小値が350〜550nmの波長範囲にあり、かつ波長380〜780nmにおける透明保護膜側の平均反射率が4%以下である透明導電積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、カーボンナノチューブ(以下、CNTと略す)を導電膜とし、その上に透明保護膜を有する透明導電積層体に関する。さらに、詳しくは、導電膜側の反射率が低く、無色透明な透明導電積層体で、液晶ディスプレイ(以下、LCDと略す)、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、OLEDと略す)、電子ペーパーなどディスプレイ関連および調光ガラスなど使用される透明導電積層体、特にタッチパネルに使用される透明導電積層体に関する。
近年、透明導電積層体の導電性を形成する材料としては、資源枯渇問題のあるITOを代替するものとして期待されるCNTが知られている。これらの材料は室温、大気圧下で導電膜の塗布が可能であり、簡易なプロセスで導電膜を形成することができる。また、屈曲性に富むため、柔軟な基材上に導電膜を形成する場合であっても、基材の屈曲性に追従することができる。さらに、基材にフィルムを用いた場合には導電膜を連続形成できることから、さらなるプロセスコストの低減が可能である。これらの導電膜は、CNTの分散性を高め、かつ膜厚を薄くすることによって、透明導電性を向上させることができる。
CNTを導電膜とする透明導電積層体は、従来、薄い導電膜の耐久性、耐擦傷性の低下を改善させるために、透明な樹脂をCNT導電膜上に塗布形成させることが提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。このような方法により、優れた透明性、導電性を有し、かつ耐久性、耐擦傷性を有するものが得られるようになった。しかしながら、これら構成の透明導電積層体は、LCD、OLEDなどディスプレイのタッチパネルなどに用いた場合や調光ガラスに用いた場合、その光線透過率は未だ不足しており、さらに透過光のニュートラル色調が得られないため、さらなる改善が望まれている。
特許第3665969号公報(特許請求の範囲) 国際公開第2005−104141号パンフレット(実施例1)
本発明は、透明導電性が高く、かつ透過光の色調がニュートラルであるCNTを導電膜とする透明導電積層体を提供することを目的とする。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用する。すなわち、透明基材の少なくとも片面上にCNT導電膜と透明保護膜とが透明基材側からこの順に設けられた透明導電積層体であって、透明保護膜側の反射率曲線の極小値が350〜550nmの波長範囲にあり、かつ波長380〜780nmにおける透明保護膜側の平均反射率が4%以下である透明導電積層体である。
かかる本発明の透明導電積層体の好ましい態様は
(1)透明保護膜の屈折率とCNT導電膜の屈折率との差が0.3以上で、かつCNT導電膜の屈折率が透明護膜の屈折率より高く、かつCNT導電膜の屈折率が1.6〜1.9の範囲にあること、
(2)透明保護膜の厚みが10〜150nmの範囲にあること、
(3)透明導電積層体のJIS Z8729に基づいたL*,a*,b*表示色系における透過光色調a*が−2.0以上2.0以下、かつb*が−2.0以上2.0以下であること、
(4)透明保護膜側の表面抵抗値が1×100Ω/□以上1×104Ω/□以下であること、にある。
また、本発明のタッチパネル、調光ガラスは、それぞれかかる透明導電積層体を用いたものである。
本発明によれば、透明基材上に設けたCNT導電膜上に、屈折率と膜厚とを調整して特定の反射特性を有する透明保護膜が形成されているため、CNT導電膜の表面抵抗値に影響を与えることなく、CNT導電膜側の可視光反射率を低減させることができ、優れた透明導電性と、透過光の色調がニュートラルである透明導電積層体を生産性良く提供することができる。また、本発明の透明導電積層体は、透明導電性に優れ、ニュートラル性の良好な透過光を得ることができるので、特に、LCD、OLEDなどのディスプレイのタッチパネルの透明電極、調光ガラスの透明電極に好適に使用できる。
本発明の一態様である抵抗膜式タッチパネルの一例を示した模式図 本発明の一態様である調光ガラスの一例を示した模式図 流動床縦型反応装置の概略図
本発明は、導電膜としてCNTからなる導電膜を用い、透明性や導電性が高く、かつ色調がニュートラルである透明積層体について鋭意検討を重ね、透明な支持基材上に、CNT導電膜および透明保護膜をこの順で積層し、透明保護膜の屈折率と厚みを調整して、透明保護膜の反射特性を特定の範囲としたところ、前記課題を一挙に解決することを究明したものである。
本発明に用いられる透明な支持基材(透明基材)としては、可視光の透過率が高い基材を指し、具体的には波長380〜780nmにおける全光線透過率が80%以上のもの、より好ましくは90%以上のものであり、具体的には透明な樹脂、ガラスなどを挙げることができ、厚み250μm以下で巻き取り可能なフィルムであっても、厚み250μmを超える基板であってもよい。樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、アラミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、脂環式アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロースなどを挙げることができる。ガラスとしては、通常のソーダガラスを用いることができる。また、これらの複数の基材を組み合わせて用いることもできる。例えば、樹脂とガラスを組み合わせた基材、2種以上の樹脂を積層した基材などの複合基材であってもよい。さらに、支持基材は、必要に応じ、表面処理を施してあっても良い。表面処理は、グロー放電、コロナ放電、プラズマ処理、火炎処理等の物理的処理、あるいは樹脂層を設けてあっても良い。フィルムの場合、易接着層のあるものでも良い。支持基材の種類は上述に限定されることはなく、用途に応じて透明性や耐久性や可撓性やコスト等から最適なものを選ぶことができる。
次に、CNT導電膜について説明する。本発明におけるCNT導電膜はCNTを含んでいればよい。本発明において、CNT導電膜に用いられるCNTは、単層CNT、二層CNT、三層以上の多層CNTのいずれでもよい。直径が0.3〜100nm、長さ0.1〜20μm程度のものが好ましく用いられる。CNT導電膜の透明性を高め、表面抵抗を低減するためには、直径10nm以下、長さ1〜10μmの単層CNT、二層CNTがより好ましい。
また、CNTの集合体にはアモルファスカーボンや触媒金属などの不純物は極力含まれないことが好ましい。これら不純物が含まれる場合は、酸処理や加熱処理などによって適宜精製することができる。このCNTは、アーク放電法、レーザーアブレーション法、触媒化学気相法(化学気相法の中で担体に遷移金属を担持した触媒を用いる方法)などによって合成、製造されるが、なかでも生産性よくアモルファスカーボン等の不純物の生成を少なくできる触媒化学気相法が好ましい。さらに、必要に応じて他のナノサイズの導電性材料を添加しても良い。
本発明において、CNT導電膜は、CNT分散液を塗布して形成することができる。CNT分散液を得るには、CNTを溶媒とともに、混合分散機や超音波照射装置によって分散処理を行うことが一般的であり、さらに分散剤を添加することが望ましい。
分散剤としては、CNTが分散できれば特に限定はないが、CNT分散液を透明基材上に塗布、乾燥させたCNT導電膜の基材との密着性、膜の硬度、耐擦過性の点で、合成高分子、天然高分子のポリマーを選択することが好ましい。さらに、分散性を損ない範囲で架橋剤を添加してもよい。
合成高分子は、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリビニルアルコール、部分けん化ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、アセタール基変性ポリビニルアルコール、ブチラール基変性ポリビニルアルコール、シラノール基変性ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合樹脂、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、変性フェノキシ系樹脂、フェノキシエーテル樹脂、フェノキシエステル樹脂、フッ素系樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンである。天然高分子は、例えば、多糖類であるデンプン、プルラン、デキストラン、デキストリン、グアーガム、キサンタンガム、アミロース、アミロペクチン、アルギン酸、アラビアガム、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、カードラン、キチン、キトサン、セルロースおよびその誘導体から選択できる。誘導体とはエステルやエーテルなどの従来公知の化合物を意味する。これらは、1種または2種以上を混合して用いることができる。中でも、カーボンナノチューブ分散性に優れることから、多糖類ならびにその誘導体が好ましい。さらにセルロースならびにその誘導体が、膜形成能が高く好ましい。中でもエステルやエーテル誘導体が好ましく、具体的には、カルボキシメチルセルロースやその塩などが好適である。
CNT導電膜の屈折率は1.6〜1.9の範囲が好ましい。CNT導電膜の屈折率が1.6以上であると、CNT導電膜との屈折率差が0.3以上になる安価でかつ生産性良好な透明保護膜材料を用いることができるので好ましい。屈折率が1.9以下であると、透明保護膜の膜厚みを薄くすることができ、表面抵抗値の上昇を抑えられるので好ましい。CNT導電膜の屈折率は、CNT導電膜中のCNTと分散剤との配合比を調整することで制御できる。
CNTと分散剤の配合比は、CNT導電膜の屈折率が1.6〜1.9の範囲となり、かつ基材との密着性、硬度、耐擦過性に問題のない配合比が好ましい。具体的には、CNTが導電膜全体に対し10質量%〜90質量%の範囲にあることが好ましい。より好ましくは、30質量%〜70質量%の範囲である。CNTが10質量%以上であると、タッチパネルや調光ガラスに必要な透明導電性が得られ易く、ウエットコーティングでの透明導電性の均一性が良くなり好ましい。90質量%以下であると、CNTの溶媒中での分散性が良化、凝集し難くなり、良好なCNT塗布膜が得られ易くなり、生産性が良いので好ましい。さらに塗布膜も強固で、生産工程中に擦擦傷が発生し難くなり、表面抵抗値の均一性を維持できるので好ましい。
CNT導電膜は、CNT自身の物性により光を反射や吸収する。そのため、透明な支持基材上に設けたCNT導電膜を含む透明導電積層体の透過率を上げるには、CNT導電膜上に透明な材料で光学干渉膜を設け、この光学干渉膜側の波長380〜780nmでの平均反射率を4%以下に下げることが効果的であり、好ましくは3%以下、より好ましくは2%以下である。平均反射率が4%以下であると、タッチパネル用途などに用いる場合の全光線透過率80%以上の性能を生産性良く得ることができるので好ましい。また、図1に示す抵抗膜式タッチパネルでの空間5を介した上下間での反射光の干渉による干渉縞の発生を抑えることができるので好ましい。
本発明の透明導電積層体では、CNT導電膜上に設ける光学干渉膜として、この光学干渉の役割に加え、CNT導電膜の耐擦過性の向上、CNTの脱落の防止の役割も兼ねた透明保護膜を設ける。
透明保護膜は平均反射率を下げるために、その屈折率がCNT導電膜の屈折率より低く、かつCNT導電膜の屈折率との差が0.3以上のものが好ましく、さらに好ましくは0.4以上のものを用いるが好ましい。透明保護膜の屈折率がCNT導電膜の屈折率よりも高くなると、CNT導電膜単独の時よりもかえって平均反射率が高くなるので好ましくない。また、屈折率差が0.3以上であると、ニュートラルな透過光でかつ平均反射率が4%以下とする制御範囲が広くなり、生産でのプロセスマージンが拡大するので好ましい。
透明保護膜は、前記範囲に入る物質であれば、特に限定しないが、無機化合物、有機化合物、および無機・有機の複合物で構成されたもので内部に空洞を有する構成のあるものが良い。単一物質としては、珪素酸化物、フッ化マグネシウム、フッ化セリウム、フッ化ランタン、フッ化カルシウムなどの無機化合物、珪素元素、フッ素元素を含有するポリマーなどの有機化合物、複合体としては、内部に空洞を有するシリカ、アクリルなどの微粒子と単官能もしくは多官能(メタ)アクリル酸エステル、または/およびシロキサン化合物、または/およびパーフルオロアルキル基を有する有機化合物の単量体成分を重合して得られる重合体との混合物がある。
珪素酸化物は、具体例に例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシランなどのテトラアルコシシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ペンチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘプチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のトリアルコキシシラン類、メチルトリアセチルオキシシラン、メチルトリフェノキシシランなどのオルガノアルコシシランのアルコール、水、酸などから、加水分解・重合反応によって形成させるゾル−ゲルコーティング膜、珪素酸化物のスパッタ蒸着膜などが使用できる。
また、内部に空洞を有するシリカ微粒子を用いた複合物としては、具体的にオプスター(登録商標)TU−2180(JSR株式会社製)、ELCOM (登録商標)P−5024(日揮触媒化成製)などを使用することができる。
透明保護膜の膜厚は、波長380〜780nmにおける透明保護膜側の平均反射率が4%以下となる膜厚であれば、特に限定されないが、好ましくは10nm〜150nm、より好ましくは40nm〜120nm、さらに好ましくは60〜100nmである。透明保護膜の膜厚が10nm以上であると、膜強度が増加し、耐久性、耐擦傷性などのCNT導電膜を保護する機能が向上する。一方、150nm以下であると、光の干渉による干渉縞が視認されず、かつ透過色調がニュートラル色となり、かつCNT導電膜の表面抵抗値の上昇を抑えることができるので好ましい。
透明保護膜には必要に応じ、粒子、導電剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、滑り賦活剤、その他の成分を含有しても良い。
透明保護膜をCNT導電膜上に形成する方法としては、形成する物質により最適な方法を選択すれば良く、真空蒸着、EB蒸着、スパッタ蒸着などのドライ法、キャスト、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレー、ブレードコート、スリットダイコート、グラビアコート、リバースコート、スクリーン印刷、鋳型塗布、印刷転写、インクジェットなどのウエットコート法等、一般的な方法を挙げることができる。なかでも、透明保護膜の膜厚を10nm〜150nmの範囲で均一にかつ生産性良く形成できるマイクログラビアを使用したウエットコート法が好ましい。
本発明の透明導電積層体のJIS Z8729(2004年)に基づいたL*,a*,b*表示色系における透過光色調a*、b*値は、a*値とb*値とも好ましくは−2.0以上2.0以下、より好ましくは、ともに−1.0以上1.0以下である。CNT導電膜は450nm以下の領域で吸収率が増してくるので、CNT導電膜上に透明保護膜を形成し、透明導電保護膜側の反射率曲線の極小値を好ましくは350〜550nmの波長範囲、より好ましくは350〜450nmの波長範囲に存在せしめることで、可視光領域における吸収と反射のバランスを取ることでき、a*値とb*値を抑えられ、ニュートラル色調の透過光が得られるようになる。反射率曲線の極小値は、透明保護膜の屈折率nと膜厚みdで制御が可能であり、透明保護膜の屈折率nと膜厚みdの4倍の積4ndが350〜550nmの範囲となるように適宜調整することで、極小値を350〜550nmの波長範囲内に調整できる。
本発明の透明導電積層体の透明保護膜側の表面抵抗値は、好ましくは1×10Ω/□以上、1×10Ω/□以下、より好ましくは1×10Ω/□以上、1.5×103以下である。この範囲にあることで、タッチパネル用の透明導電膜付き基材として好ましく用いることができる。すなわち、1×10Ω/□以上であれば、透過率を高くかつ消費電力を少なくすることができ、1×10Ω/□以下であれば、タッチパネルの座標読みとりにおける誤差の影響を小さくすることができる。
本発明の透明導電積層体の透明性は、波長380〜780nmにおける全光線透過率が80%以上であることが好ましい。より好ましくは透過率85%以上である。透過率が80%以上であれば、この透明導電積層体を用いたタッチパネルの下層に設けたディスプレイの表示を鮮やかに認識することができる。また調光ガラス越しの視認性を良くすることができる。透過率を上げるための方法としては、前述した透明保護膜側の波長380〜780nmでの平均反射率を4%以下にする方法以外に、一般的に透明な支持基材の厚みを薄くする方法、あるいは透過率の大きな材質を選定する方法が挙げられる。また、CNTの分散性を向上させることによって、より薄い膜厚のCNT導電膜で所望の表面抵抗値を得ることができ、透過率を上げることができる。
次に、本発明のタッチパネルについて説明する。図1は抵抗膜式タッチパネルの一例を示す模式断面図である。抵抗膜式タッチパネルは、下側の支持基材8上に、上側の支持基材2が、枠状の両面接着テープ7によって固定された構成であり、支持基材8および2には、CNT導電膜3が、空間5を挟むように対向して面状に形成されている。また、支持基材8または2のCNT導電膜3の上には透明保護膜4が設けてある。空間5には、一定間隔でドットスペーサー6を設けてあり、これによって、上側と下側の導電膜の間隙を保持している。支持基材2の上面は手指またはペン先が接触する面であり、傷つきを防止するためにハードコート層1が設けられる。以上の構成からなるタッチパネルは、例えば、リード線と駆動ユニットを取り付け、液晶ディスプレイの前面に組み込んで用いられる。
図1に示す抵抗膜式タッチパネルでは、空間5を介して構成されているため、CNT導電膜側の反射率を抑えることができ、タッチパネルの透過率を向上させるのに非常に有効的であり、かつ空間5を介した上下間での反射光の干渉による干渉縞が認識され難くなり、本発明の透明導電積層体を用いる効果が最も高いタッチパネル構成である。
次に、本発明の調光ガラスについて説明する。図2は、調光ガラスの一例を示す摸式断面図である。調光ガラスは、2枚の透明な支持基材2の上にCNT導電膜4が、フィルム状の調光層9を挟むように面状に形成された調光フィルムを透明な接着層12を介して透明なガラス13にラミネートされ形成される。フィルム状の調光層9は、紫外線硬化させたフィルム状の固体樹脂マトリックス10と、配向粒子を分散された数マイクロメーターサイズの液滴11で構成されている。スイッチ15の切り換えにより、電源14と2枚のCNT導電膜4のある透明導電積層体の接続、非接続を行う。スイッチ15が切られ、電界が印加されていない場合は、配向粒子は無秩序な状態に存在し、入射光は配向粒子に吸収され、あるいは一部は乱反射されるため、透過せず、不透明になり調光できる。スイッチ15を入れ交流電圧を印加すると、配向粒子が電場と平行に配向し、入射光は直進して透過し、透明になる。
図2に示す調光ガラスは、フィルム状の調光層が固体樹脂マトリックスで形成されているので、この材料の屈折率と透明保護膜、CNT導電膜の屈折率を本発明の範囲内で調整することで、各界面の反射率を抑え、透明性が高いものが得られる。
以下、本発明を実施例に基づき、具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。まず、各実施例および比較例における評価方法を説明する。
(1)反射率
透明測定面(透明保護膜を設けた側の面)の反対側表面を60℃光沢度(JIS Z 8741(1997年))が10以下になるように320〜400番の耐水サンドペーパーで均一に粗面化した後、可視光線透過率が5%以下となるように黒色塗料を塗布して着色した。測定面を島津製作所製の分光光度計(UV−3150)にて、測定面から5度の入射角で、波長領域300nm〜800nmにおける絶対反射スペクトルを1nm間隔で測定し、波長380nm〜780nmでの平均反射率および300nm〜800nmの領域での反射率の極小値を示す波長を求めた。
(2)a*、b*値
透明導電積層体の透過率を、JIS Z8729(2004年)に基づき、分光光度計(島津製作所製、UV−3150)を用いて、D65光源2゜の380〜780nmにおける透過率スペクトルを1nm間隔で測定、XYZ(CIE1976)表色系の透過色度計算結果にて測定した。
(3)全線透過率
JIS−K7361(1997年)に基づき、濁度計NDH2000(日本電色工業(株)製)を用いて測定した。
(4)屈折率
シリコンウエハーまたは石英ガラス上にコーターにて形成された塗膜について、高速分光メーターM−2000(J.A.Woollam 社製)を用い、塗膜の反射光の偏光状態の変化を入射角度60度、65度、70度で測定、解析ソフトWVASE32にて、波長550nmの屈折率を計算で求めた。
(5)表面抵抗
透明保護膜側の表面抵抗は、低抵抗計(ダイアインスツルメンツ製、ロレスタEPMCP−T360)を用い4探針法で100mm×50mmのサンプルの中央部分を測定した。
(6)透明保護膜の膜厚
作製した透明導電積層体の透明保護膜の膜厚は、電界放射型走査電子顕微鏡(日本電子株式会社製 JSM−6700−F)を用いて加速電圧3.0kVにて観察した。試料断面調整はミクロトームを用いて行った。得られた断面写真から任意の5箇所を測定(拡大倍率から計算)、平均化して求めた。
次に、本発明に用いたCNT塗液について説明する。
(触媒調整)
クエン酸アンモニウム鉄(緑色)(和光純薬工業社製)2.459gをメタノール(関東化学社製)500mLに溶解した。この溶液に、軽質マグネシア(岩谷社製)を100g加え、室温で60分間攪拌し、40℃から60℃で攪拌しながら減圧乾燥してメタノールを除去し、軽質マグネシア粉末に金属塩が担持された触媒を得た。
(CNT組成物製造)
図3の概略図で示す流動床縦型反応装置でCNTを合成した。反応器100は内径32mm、長さは1200mmの円筒形石英管である。中央部に石英焼結板101を具備し、石英管下方部には、不活性ガスおよび原料ガス供給ライン104、上部には排ガスライン105および、触媒投入ライン103を具備する。さらに、反応器を任意温度に保持できるように、反応器の円周を取り囲む加熱器106を具備する。加熱器106には装置内の流動状態が確認できるよう点検口107が設けられている。
上記触媒12gを取り、密閉型触媒供給器102から触媒投入ライン103を通して、石英焼結板101上に前記「触媒調整」部分で示した触媒108をセットした。次いで、原料ガス供給ライン104からアルゴンガスを1000mL/分で供給開始した。反応器内をアルゴンガス雰囲気下とした後、温度を850℃に加熱した。
850℃に到達した後、温度を保持し、原料ガス供給ライン104のアルゴン流量を2000mL/分に上げ、石英焼結板上の固体触媒の流動化を開始させた。加熱炉点検口107から流動化を確認した後、さらにメタンを95mL/分で反応器に供給開始した。該混合ガスを90分供給した後、アルゴンガスのみの流通に切り替え、合成を終了させた。
加熱を停止させ室温まで放置し、室温になってから反応器から触媒とCNTを含有するCNT組成物を取り出した。
上記で示した触媒付きCNT組成物23.4gを磁性皿に取り、予め446℃まで加熱しておいたマッフル炉(ヤマト科学社製、FP41)にて大気下、446℃で2時間加熱した後、マッフル炉から取り出した。次に、触媒を除去するため、CNT組成物を6Nの塩酸水溶液に添加し、室温で1時間攪拌した。濾過して得られた回収物を、さらに6Nの塩酸水溶液に添加し、室温で1時間攪拌した。これを濾過し、数回水洗した後、濾過物を120℃のオーブンで一晩乾燥することでマグネシアおよび金属が除去されたCNT組成物を57.1mg得ることができ、上記操作を繰り返すことによりマグネシアおよび金属が除去されたCNT組成物を500mg用意した。
次に、マッフル炉で加熱して触媒を取り除いたCNT組成物80mgを濃硝酸(和光純薬工業社製 1級 Assay60〜61%)27mLに添加し、130℃のオイルバスで5時間攪拌しながら加熱した。加熱攪拌終了後、CNTを含む硝酸溶液をろ過し、蒸留水で水洗後、水を含んだウエット状態のままCNT組成物を1266.4mg得た。
(CNT塗液A)
50mLの容器に上記CNT組成物を10mg(乾燥時換算)、分散剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(シグマ社製90kDa,50−200cps)10mgを量りとり、蒸留水を加え10gにし、超音波ホモジナイザー出力20W、20分間で氷冷下分散処理しCNT塗液を調製した。得られた液を高速遠心分離機にて10000G、15分遠心し、上清9mLを得た。この操作を複数回繰り返し得た上清145mLにエタノール5mL加え、コーターで塗布可能なCNT濃度約0.1質量%のCNT塗液A(CNTと分散剤の配合比1対1)を得た。
(CNT塗液Aの塗布膜の屈折率)
石英ガラスに塗布、乾燥したCNT導電膜の屈折率は1.82であった。
次に、透明保護膜の材料について説明する。
(1)透明保護膜材料A
100mLポリ容器中に、エタノール20gを入れ、n-ブチルシリケート40gを添加し30分間撹拌した。その後、0.1N塩酸水溶液を10g添加した後2時間撹拌を行い(加水分解反応)、4℃で保管した。翌日、この溶液をイソプロピルアルコール、トルエンとn−ブタノール混合液(混合質量比2対1対1)で固形分濃度が、1.0、1.2、1.5、2.0質量%となるように希釈した。この液をシリコンウエハーに塗布、乾燥した珪素酸化物の膜の屈折率は、1.44であった。
(2)透明保護膜材料B
JSR(株)製、中空シリカ粒子含有アクリル系UV硬化型低屈折率材料TU―2180(固形分濃度10質量%)を固形分濃度が1.5、3.0質量%になるようにメチルエチルケトンで希釈した。この液をシリコンウエハーに塗布、乾燥した珪素酸化物の膜の屈折率は、1.37であった。
(3)透明保護膜材料C
日揮触媒化成(株)製中空シリカ粒子含有シリコーン系UV硬化型低屈折率材料ELCOM P−5024(固形分濃度3質量%)を固形分濃度が1.5質量%になるようにメチルエチルケトンで希釈した。この液をシリコンウエハーに塗布、乾燥した珪素酸化物の膜の屈折率は、1.38であった。
(実施例1)
厚み188μmのポリエチレンレテフタレートフィルム、ルミラー(登録商標)U46(東レ(株)製)を基材として、片面に日本化薬(株)製のKAYANOVA(登録商標)FOP1740(固形分濃度82質量%)をトルエンとメチルエチルケトン(MEK)質量%比1対1で、固形分濃度40質量%まで希釈したハードコート剤をマイクログラビアコーター(グラビア線番80R、グラビア回転比100%)で塗布、80℃で1分間乾燥後、紫外線を1.0J/cm2照射、硬化させ、厚み5μmのハードコート層を設けた。
次に、ハードコート層を設けた反対面に、CNT塗液Aをマイクログラビアコーター(グラビア線番150R、グラビア回転比80%)で塗布、100℃で1分間乾燥し、表面抵抗値650Ω/□のCNT導電膜を設けた。このCNT導電膜付き透明導電フィルムの全線透過率は82.8%であった。
次に、CNT導電膜上に固形分濃度1.0質量%の透明保護膜材料Aの塗液をマイクログラビアコート(グラビア線番80R、グラビア回転比100%)で塗布、125℃で1分間乾燥し、厚み60nmの透明保護膜を設け透明導電積層体を得た。
(実施例2)
CNT導電膜上に設ける透明保護膜を、固形分濃度1.2質量%の透明保護膜材料Aの塗液をマイクログラビアコート(グラビア線番80R、グラビア回転比100%)で塗布、125℃で1分間乾燥し、厚み75nmとした以外は実施例1と同様な方法で透明導電積層体を得た。
(実施例3)
CNT導電膜上に設ける透明保護膜を、固形分濃度1.5質量%の透明保護膜材料Aの塗液をマイクログラビアコート(グラビア線番80R、グラビア回転比100%)で塗布、125℃で1分間乾燥し、厚み100nmとした以外は実施例1と同様な方法で透明導電積層体を得た。
(実施例4)
CNT導電膜上に設ける透明保護膜を、固形分濃度1.5質量%の透明保護膜材料Bの塗液をマイクログラビアコート(グラビア線番120R、グラビア回転比100%)で塗布、80℃で30秒間乾乾燥後、紫外線を1.2J/cm2照射、硬化させ、厚み65nmとした以外は実施例1と同様な方法で透明導電積層体を得た。
(実施例5)
CNT導電膜上に設ける透明保護膜を、固形分濃度1.5質量%の透明保護膜材料Bの塗液をマイクログラビアコート(グラビア線番80R、グラビア回転比100%)で塗布、80℃で30秒間乾燥後、紫外線を1.2J/cm2照射、硬化させ、厚み100nmとした以外は実施例1と同様な方法で透明導電積層体を得た。
(実施例6)
CNT導電膜上に設ける透明保護膜を、固形分濃度1.5質量%の透明保護膜材料Cの塗液をマイクログラビアコート(グラビア線番100R、グラビア回転比100%)で塗布、80℃で30秒間乾燥後、紫外線を1.2J/cm22照射、硬化させ、厚み80nmとした以外は実施例1と同様な方法で透明導電積層体を得た。
(実施例7)
実施例2で作成した透明導電積層体に銀ペーストで配線を施して上部電極とした。ハードコート層を設けない以外は実施例2と同様の透明導電積層体にUV硬化樹脂でスペーサー、銀ペーストで配線を施して下部電極とした。この上部電極と下部電極を両面テープで貼合わせ、フレキシブルプリント回路を接続し、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
ペンでタッチ操作したところ、上部電極と下部電極が接触しタッチ操作した箇所の座標情報が出力できた。このタッチパネルの全光線透過率は75%であり、タッチパネルとして十分な透過率であった。
(比較例1)
透明保護膜を設けない以外は、実施例1と同様な方法で透明導電積層体を形成した。
(比較例2)
CNT導電膜上に設ける透明保護膜を、固形分濃度2.0質量%の透明保護膜材料Aの塗液をマイクログラビアコート(グラビア線番80R、グラビア回転比100%)で塗布、125℃、1分間乾燥し、厚み160nmとした以外は実施例1と同様な方法で透明導電積層体を得た。
(比較例3)
CNT導電膜上に設ける透明保護膜を、固形分濃度3.0質量%の透明保護膜材料Bの塗液をマイクログラビアコート(グラビア線番80R、グラビア回転比100%)で塗布、80℃で30秒間乾燥し、厚み200nmとした以外は実施例1と同様な方法で透明導電積層体を得た。
Figure 2010192186
実施例1〜6の透明導電積層体のフィルムは、透明導電保護膜側の反射率曲線の極小値がいずれも350〜550nmの波長範囲にあり、かつ波長380〜780nmにおける透明保護膜側の平均反射率が4%以下、全線透過率が85%以上、透過光色調a*、b*値は、a*値とb*値とも−2.0以上2.0以下、表面抵抗値1000Ω/□以下で、透過率が高く、かつニートラル色が得られるタッチパネル、調光ガラス用途に適した透明導電フィルムが得られた。中でも反射率の極小値が350〜450nmにあるものが、全線透過率が高く、無色に近いものが得られた(実施例1,2、4)。
一方、比較例1〜3は、透過率、色調の点で劣り、透過光が黄色に認識された。さらに、比較例2〜3は、透明保護膜を設けることで表面抵抗値にかなりの上昇があった。
本発明の、高透過率、低抵抗で、かつ面内均一性と基材への密着性に優れた透明導電膜付き基材は、抵抗膜方式タッチパネルや、静電容量結合方式タッチパネルや、調光ガラスなどに用いられる。
1 ハードコート層
2 支持基材
3 CNT導電膜
4 透明導電膜
5 空間
6 ドットスペーサー
7 両面接着テープ
8 支持基材
9 フィルム状の調光層
10 固体樹脂マトリックス
11 液滴
12 接着層
13 ガラス
14 電源
15 スイッチ
100 反応器
101 石英焼結板
102 密閉型触媒供給機
103 触媒投入ライン
104 原料ガス供給ライン
105 排ガスライン
106 加熱器
107 点検口
108 触媒

Claims (8)

  1. 透明基材の少なくとも片面上にカーボンナノチューブ導電膜と透明保護膜とが透明基材側からこの順に設けられた透明導電積層体であって、該透明保護膜側の反射率曲線の極小値が350〜550nmの波長範囲にあり、かつ波長380〜780nmにおける透明保護膜側の平均反射率が4%以下である透明導電積層体。
  2. 前記透明保護膜の屈折率と前記カーボンナノチューブ導電膜の屈折率との差が0.3以上で、かつカーボンナノチューブ導電膜の屈折率が透明保護膜の屈折率より高く、かつカーボンナノチューブ導電膜の屈折率が1.6〜1.9の範囲にある請求項1記載の透明導電積層体。
  3. 前記透明保護膜の厚みが10〜150nmの範囲にある請求項1または2記載の透明導電積層体。
  4. 透明導電積層体のJIS Z8729に基づいたL*,a*,b*表示色系における透過光色調a*が−2.0以上2.0以下、かつb*が−2.0以上2.0以下である請求項1〜3のいずれか記載の透明導電積層体。
  5. 前記透明保護膜側の表面抵抗値が1×100Ω/□以上1×104Ω/□以下である請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電積層体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電積層体の用途がタッチパネルであるタッチパネル用透明導電積層体。
  7. 2枚の透明導電積層体が、空間を介して透明導電面同士が対向するように設置されたタッチパネルであって、少なくとも一方の透明導電積層体が請求項6に記載のタッチパネル用透明導電積層体であるタッチパネル。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電積層体の用途が調光ガラスである調光ガラス用透明導電積層体。
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