JP5560667B2 - 透明導電複合材の製造方法およびそれを用いたタッチパネル - Google Patents

透明導電複合材の製造方法およびそれを用いたタッチパネル Download PDF

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Description

本発明は、カーボンナノチューブ(以下、CNTと略すこともある。)を導電層とした透明導電複合材の製造方法に関する。
透明導電複合材の導電層を形成する有機系材料としては、CNTと導電性ポリマーが知られている。これらの材料は室温、大気圧下で導電層の塗布が可能であり、簡易なプロセスで導電層を形成することができる。また、屈曲性に富むため、柔軟なフィルム上に導電層を形成する場合であっても、フィルムの屈曲性に追従することができる。さらに、基材にフィルムを用いた場合には導電層を連続形成できることから、さらなるプロセスコストの低減が可能である。これらの導電層は、膜厚を薄くすることによって透明性を向上させることができ、特にCNTは黒色のためニュートラルな色調を得ることができる。
CNTは従来、溶媒中への分散が困難であったが、近年、CNTの分散性を高めた組成物として、溶媒およびCNTを含有する組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような分散方法により優れた透明性、導電性を有するCNT透明導電フィルムが得られるようになった。しかし、このようにして得られたCNT透明導電フィルムは周辺環境によって、透明導電性が変化することがある。例えば、特許文献2においては250℃に63時間放置することにより、表面抵抗値が初期値と比較して12%〜47%増加することが記載されている。
このようなCNT透明導電フィルムの用途として、タッチパネル用電極が挙げられる。タッチパネル用電極として求められる特性としては、透明導電性、耐環境特性、打鍵耐久性などが挙げられる。ここでいう耐環境特性とは、特に高温および高温高湿度下での表面抵抗値変化、および光学特性変化(全光線透過率、ヘイズ、色調など)が小さいことである。先に述べたように、CNT透明導電フィルムは、高温環境下で抵抗値が増加する現象が観測されている。しかし、タッチパネル用電極として用いる場合、タッチパネル形成時に導電面に電気回路を形成させるため、絶縁ペーストや銀ペーストを塗布して高温で硬化させる工程が存在する。この硬化温度は一般的に70℃〜170℃程度である。この際、CNT透明導電フィルムの表面抵抗値が上昇し、結果、透明導電性が悪化するため、タッチパネル用電極としての特性が悪くなるという問題があった。この熱処理による抵抗値変化比(処理後の表面抵抗値を処理前の表面抵抗値で割った値)は、少ないことが好ましいが少なくとも1.2以下であればタッチパネルとしての性能を損なうことはない。
このような問題を解決する技術として、トリメリット酸無水物とメチロール化メラミンモノマーを含む塗液を基材に塗布し、その後、溶媒乾燥と同時にモノマーの重縮合を行い、メチロール化メラミンとトリメリット酸無水物の共重合体からなるアンダーコート層を形成、さらにその上からカーボンナノチューブ含有層を形成する技術が知られている。このような構成とすることで、フィルム加熱時の抵抗値上昇を抑制することができる。しかし、トリメリット酸無水物を含むメチロール化メラミン樹脂は、重縮合が不十分で未硬化の状態であると未重合モノマーやトリメリット酸無水物などがカーボンナノチューブ含有層に溶出し、CNTの導電性を低下させる。また、硬化が進みすぎて、アンダーコート層表面の親水基量が少なくなると、溶媒が水であるCNT塗液を塗布する際にハジキが発生して外観が損なわれる。この結果、アンダーコート層の乾燥温度範囲は限定されるものとなっていた。
特開2005−97499号公報 特開2005−008893号公報
本発明の目的は、上記カーボンナノチューブ含有層と基材の間に設置されるアンダーコート層をウェットコーティングで形成する際の最適塗液乾燥温度範囲を拡大し、生産時の歩留まり向上を狙うものである。また、透明導電複合材をタッチパネル用途に用いる場合に必要な特性を満たす構成を提供することを目的とする。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用する。すなわち、
(1) 透明基材上に界面活性剤を含有するトリメリット酸無水物とメチロール化メラミン樹脂との共重合体を用いてなるアンダーコート層を設け、さらにその上層にカーボンナノチューブ含有層を設け、下記式(1)で表される化合物及び無機酸化物を含有する組成物を用いて該カーボンナノチューブ含有層上にオーバーコート層を設ける透明導電複合材の製造方法
Figure 0005560667
式中Yはアミノ基、エポキシ基、メタクリル基、メルカプト基、ビニル基およびその置換誘導体から選択される基であり、
ORは−OCH、−OC、−OCOCHおよびその置換誘導体から選択される基である。;nは0から3の整数である。
) 前記アンダーコート層が界面活性剤、メチロール化メラミンおよびトリメリット酸無水物を含む塗液を前記透明基材の少なくとも片面上に塗布する工程と、
該塗液中の溶媒を除去すると同時にメチロール化メラミンおよびトリメリット酸無水物を重縮合する乾燥工程により設けられ、
前記カーボンナノチューブ含有層が前記アンダーコート層上にカーボンナノチューブを含有する塗液を塗布した後に乾燥する工程により設けられる(1)に記載の透明導電複合材の製造方法、
) 上記界面活性剤がアニオン系界面活性剤である(1)または(2)に記載の透明導電複合材の製造方法、
) 上記アニオン系界面活性剤がジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸エステルナトリウムである()に記載の透明導電複合材の製造方法、
) 上記トリメリット酸無水物とメチロール化メラミン樹脂との共重合体100質量部に対して、界面活性剤が5質量部以上添加されている(1)〜()のいずれかに記載の透明導電複合材の製造方法、
) 前記乾燥工程を行う温度が115℃〜135℃である()〜()のいずれかに記載の透明導電複合材の製造方法、
) 前記オーバーコート層がアルキルシリケートおよび/またはアルキルシリケートの加水分解物と上記式(1)で表される化合物とを含む塗液を塗布した後に乾燥することで設けられる()〜()のいずれかに記載の透明導電複合材の製造方法、
) アルキルシリケートおよび/またはアルキルシリケートの加水分解物の固形分100質量部に対して、上記式(1)で表される化合物の添加量が10質量部以上である()に記載の透明導電複合材の製造方法、
) 上記式(1)で表される化合物において、Yがエポキシ基および/またはその置換誘導体である()〜()のいずれかに記載の透明導電複合材の製造方法、
10) ()〜()いずれかに記載の製造方法により得られる透明導電複合材を電極として用いたタッチパネル、
である。
本発明によれば、上記カーボンナノチューブ含有層と基材の間に設置されるアンダーコート層をウェットコーティングで形成する際の最適塗液乾燥温度範囲を拡大し、生産時の歩留まり向上が可能となる。また、耐熱性、耐湿熱性を向上させるためにオーバーコート層をカーボンナノチューブ含有層上に設ける場合、アンダーコート層および/またはカーボンナノチューブ含有層とオーバーコート層との密着性を向上させることができる。
打鍵耐久測定試験用簡易タッチパネルの構成図、および測定法の概略図である。 打鍵耐久測定試験用簡易タッチパネル図1A部における断面図である。 流動床縦型反応装置の概略図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の透明導電複合材の製造方法は、透明基材、アンダーコート層、およびカーボンナノチューブ含有層、好ましくはさらにオーバーコート層をこの順に設ける。ここで、透明基材とは可視光の透過率が高い基材を指し、具体的には波長550nmにおける透過率が50%以上のもの、より好ましくは85%以上のものとする。
本発明に用いられる透明基材としては、樹脂、ガラスなどを挙げることができる。厚み250μm以下で巻き取り可能なフィルムであっても、厚み250μmを超える基板であってもよい。樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、アラミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、脂環式アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロースなどを挙げることができる。ガラスとしては、通常のソーダガラスを用いることができる。また、これらの複数の基材を組み合わせて用いることもできる。例えば、樹脂とガラスを組み合わせた基材、2種以上の樹脂を積層した基材などの複合基材であってもよい。樹脂フィルムにハードコートを設けたようなものであっても良い。透明基材の種類は上述に限定されることはなく、用途に応じて透明性や耐久性やコスト等から最適なものを選ぶことができる。
次に、アンダーコート層について説明する。アンダーコート層を設けることにより、透明導電複合材に熱処理を行った際の抵抗値変化を抑制することができる。具体的には、150℃、30分熱処理前後の抵抗値変化比が1.2以内であることが好ましい。カーボンナノチューブ含有層の下層にアンダーコート層を設けない場合には抵抗値変化比が1.2より大きくなるのに対し、メラミン樹脂を含むアンダーコート層を設けることによってこれを1.2以内にすることができる。カーボンナノチューブ含有層の抵抗値が加熱処理によって上昇する理由、および、アンダーコート層を設けることで抵抗値変化を抑制できる理由は定かではないが、CNTの分散剤が、CNT分散液塗布時に微量に溶出するメラミン樹脂と作用するためと思われる。なお、ここで行う加熱処理とは、たとえば導電層付き基材の周縁部に外部回路を接続するために導電ペーストを塗布し、加熱硬化処理を行うなどの、後工程による熱履歴を想定している。したがって後工程の種類によって加熱処理条件も異なってくるが、概ね100℃以上、30分以上の加熱処理であれば、いずれの条件下でも、150℃30分の加熱処理を行った場合と同等の抵抗値の変化を示すことがわかっているので、該条件でおおよその評価をすることができる。
本発明では、アンダーコート層は界面活性剤とメチロール化メラミンおよびトリメリット酸無水物を含む塗液を前記透明基材の少なくとも片面上に塗布する工程によって界面活性剤を含有するトリメリット酸無水物とメチロール化メラミン樹脂の共重合体を用いてなるアンダーコート層が設けられる。すなわち、熱硬化樹脂モノマー、界面活性剤、その他必要成分を溶解させたアンダーコート塗液を作製し、透明基材上に塗布、乾燥(重縮合)させてアンダーコート層を形成する。
ここで、アンダーコート層の重縮合温度が低く、硬化が不十分である場合、CNT塗液がアンダーコート層上に塗布された際に、メラミン樹脂や他含有成分が大量にカーボンナノチューブ含有層中に染み出し、カーボンナノチューブ含有層の導電性を悪化させる現象が起こる。また、逆に重縮合温度が高すぎる場合には、重縮合反応が進むことによってアンダーコート層上の親水基量が減り、水系CNT塗液の均一塗布性が悪化する。界面活性剤とメチロール化メラミンおよびトリメリット酸無水物を含む塗液を塗工、乾燥して界面活性剤を含むアンダーコート層を形成することで、アンダーコート層の重縮合温度が高い場合でもCNT塗液を均一に塗布することが可能となる。
アンダーコート層中のメラミン樹脂含有量は熱硬化樹脂膜中70〜90質量%が好ましい。この範囲にあることで、濡れ性と、密着性のバランスに優れたアンダーコート層を得ることができる。
なお、メラミン樹脂とは、メラミンとホルムアルデヒドの縮合によって得られる樹脂である。例えば、メラミンとホルムアルデヒドをアルカリ条件下で縮合させてメチロールメラミンを得、これを基材上に塗布した後、加熱して重縮合させることにより、メラミン樹脂の硬化膜を得ることができる。例えば、溶剤に可溶な数平均分子量400〜100000に調整したメラミン樹脂を塗布して用いることが好ましい。メラミンに反応させるホルムアルデヒドのモル比は、メラミン1に対して2〜4が好ましい。メラミン中には3個のアミノ基があるのでホルムアルデヒドは最大6個反応できるが、そのうちの約半分の3個が反応したメチロールメラミンが、熱硬化性樹脂として扱いやすいので好ましく用いることができる。また、メチロールメラミン樹脂の水酸基の一部をアルコールと反応させて一部をアルキルエーテル化したメチルエーテル化メラミン樹脂、ブチルエーテル化メラミン樹脂なども用いることができる。特に、親水性と有機溶媒への親和性のバランスから、メチルエーテル化メラミン樹脂が好ましく用いられる。
アンダーコート層には必要に応じて他の成分を含有してもよい。例えば、カルボン酸やスルホン酸などの酸を有する化合物、アミンなどの塩基を有する化合物、エポキシ、オキセタン、ヒドロキシ、イソシアネートなどの反応性の官能基を有する化合物が挙げられる。これらの化合物は、一分子内に2個以上の酸、塩基、または反応性の官能基を有する多官能化合物であることが好ましい。これらは樹脂であっても低分子化合物でもよい。中でも、メラミン樹脂の硬化剤として使える化合物が好ましく用いられる。
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤が考えられるが、CNT塗液中に含まれる界面活性剤がアニオン系である場合には、アニオン系、あるいは非イオン系、両性界面活性剤が好ましい。また、カチオン系である場合には、カチオン系、非イオン、両性界面活性剤が好ましい。アニオン、カチオン両者が共存する系では、CNT塗液の分散性が損なわれ、CNT凝集が起きる。界面活性剤の種類としては、アニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルヒドロキシエーテルカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α―オレフィンスルホン酸塩、アルカノイルメチルタウライド、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化脂肪酸、硫酸化オレフィン、高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルキルエーテルリン酸エステル塩、ジチオリン酸エステル塩などが挙げられる。また、カチオン系界面活性剤としては、高級アルキルアミン塩、脂肪酸エステルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、尿素縮合アミン塩、イミダゾリン、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、第四級アンモニウム有機酸塩、脂肪酸アミド型第四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩などが挙げられる。また、非イオン系界面活性剤として、アルキルフェノールエチレンオキシド付加物、高級アルコールエチレンオキシド付加物、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、高級アルキルアミンエチレンオキシド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキシド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、脂肪酸アルカノールアミドなどが挙げられる。また、両性界面活性剤として、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。一般的には、CNT塗液の分散剤はカチオン系のものが多く、本発明で用いられるアンダーコート層に添加される界面活性剤としては、アニオン系、非イオン、両性界面活性剤が好ましい。特に、親水作用の大きいアニオン系界面活性剤であり、その中でも親水効果の大きいジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸エステルナトリウムが望ましい。界面活性剤の添加量としては、トリメリット酸無水物とメチロール化メラミン樹脂との共重合体を100質量部とした場合、5質量部以上であることが好ましい。
本発明では、界面活性剤をアンダーコート層に用いることでカーボンナノチューブ含有層の導電性を悪化させることなく、かつCNTをハジキなく均一に塗布することのできるアンダーコート塗液の硬化温度を115〜135℃まで拡げることができ、このことで透明導電性複合材の生産効率を向上させることができる。界面活性剤を添加しない場合、CNT塗液がアンダーコート層上に塗布された場合に、カーボンナノチューブ含有層の導電性を悪化させることなく、かつCNTをハジキなく均一に塗布することのできるアンダーコート塗液の硬化温度は最大でも105℃〜115℃となり生産過程において温度制御が厳しく、高い製造効率を得ることが難しい。
次に、カーボンナノチューブ含有層について説明する。本発明におけるカーボンナノチューブ含有層はCNTを含んでいればよい。本発明において、カーボンナノチューブ含有層に用いられるCNTは、単層CNT、二層CNT、三層以上の多層CNTのいずれでもよい。直径が0.3〜100nm、長さ0.1〜20μm程度のものが好ましく用いられる。カーボンナノチューブ含有層の透明性を高め、表面抵抗を低減するためには、直径10nm以下の単層CNT、二層CNTがより好ましい。また、CNTの集合体にはアモルファスカーボンや触媒金属などの不純物は極力含まれないことが好ましい。これら不純物が含まれる場合は、酸処理や加熱処理などによって適宜精製することができる。また、必要に応じて他のナノサイズの導電性材料を添加しても良い。
本発明において、カーボンナノチューブ含有層は、CNT塗液を塗布して形成する。CNT塗液を得るには、CNTを溶媒とともに、混合分散機や超音波照射装置によって分散処理を行うことが一般的であり、さらに分散剤を添加することが望ましい。
分散剤としては、CNTが分散できれば限定はないが、CNT分散液を透明基材上に塗布、乾燥させたカーボンナノチューブ含有層の基材との密着性、膜の硬度、耐擦過性の点で、合成高分子、天然高分子のポリマーを選択できる。さらに、分散性を損なわない範囲で架橋剤を添加してもよい。
合成高分子は、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリビニルアルコール、部分けん化ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、アセタール基変性ポリビニルアルコール、ブチラール基変性ポリビニルアルコール、シラノール基変性ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合樹脂、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、変性フェノキシ系樹脂、フェノキシエーテル樹脂、フェノキシエステル樹脂、フッ素系樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンである。天然高分子は、例えば、多糖類であるデンプン、プルラン、デキストラン、デキストリン、グアーガム、キサンタンガム、アミロース、アミロペクチン、アルギン酸、アラビアガム、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、カードラン、キチン、キトサン、セルロースおよびその誘導体から選択できる。誘導体とはエステルやエーテルなどの従来公知の化合物を意味する。これらは、1種または2種以上を混合して用いることができる。中でも、CNT分散性に優れることから、多糖類ならびにその誘導体が好ましい。さらにセルロースならびにその誘導体が、膜形成能が高く好ましい。中でもエステルやエーテル誘導体が好ましく、具体的には、カルボキシメチルセルロースやその塩などが好適である。
本発明の透明導電複合材において、透明基材に対してカーボンナノチューブ含有層が形成されている側の透明導電複合材の表面抵抗値は1×10Ω/□以上、1×10Ω/□以下とすることが好ましい。この範囲にあることで、タッチパネル用の透明導電複合材として好ましく用いることができる。すなわち、1×10Ω/□以上であれば、タッチパネルの座標読みとりにおける誤差の影響が小さくすることができ、1×10Ω/□以下であれば、透過率を高くかつ消費電力を少なくすることができる。
本発明における好ましい態様では、カーボンナノチューブ含有層を保護するオーバーコート層を設ける。カーボンナノチューブ含有層上に塗布するオーバーコート材料としては、珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムから選択される金属の酸化物、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、スチレン樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、セルロース、ゼラチン、キチン、ポリペプチド、多糖類、ポリヌクレオチド、およびそれらの混合物からなる群より選択される材料が挙げられる。タッチパネル用途としては、その耐環境性、耐擦過性から特に珪素の酸化物を用いることが好ましい。
本発明においては、このオーバーコート材料についても、カーボンナノチューブ含有層上に塗布して形成することができる。本発明では、アルキルシリケートおよび/またはアルキルシリケートの加水分解物および式(1)で表される化合物を含む塗液を用いることが好ましいが、たとえば、珪素の酸化物を作成する場合、メチルシリケート、エチルシリケート、ブチルシリケート、プロピルシリケートなどのシリケートモノマーや、シリケートモノマーを加水分解したシリケートオリゴマーを含む液を加水分解によってシラノールとアルコール成分に分解、さらにシランカップリング剤を添加し、オーバーコート塗液を作製する。この液を基材上に塗布して、乾燥する際にシラノール同士が脱水縮合することで、シランカップリング剤を含有する珪素の酸化物が作成される。シランカップリング剤は、下記式(1)で表わされる。
Figure 0005560667
式中Yはアミノ基、エポキシ基、メタクリル基、メルカプト基、ビニル基およびその置換誘導体から選択される基であり、ORは−OCH、−OC、−OCOCHおよびその置換誘導体から選択される基である。;nは0から3の整数である。
シランカップリング剤は有機物との反応や相互作用を起こすYと、加水分解反応基OR基を合わせ持つ。有機組成物であるカーボンナノチューブ含有層やアンダーコート層がYと反応や相互作用を起こす。また、ORを加水分解させることにより無機組成物であるオーバーコートと化学結合が形成される。これらの作用により、オーバーコート層中にシランカップリング剤を含有させることで、オーバーコート層とカーボンナノチューブ含有層および/またはアンダーコート層の間の密着性を向上させることができる。シリケートの加水分解反応速度は溶液のpH状態に大きく依存する。シリケートモノマー、オリゴマーの分散状態をシランカップリング剤添加前と変化させないためには、Yは中性の官能基が好ましい。特に好ましいのはエポキシ基であり、具体的には3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン)が好適である。添加量としては、珪素の酸化物質量部を100とした場合、シランカップリング剤の質量部が10質量部以上より望ましくは20以上質量部が好適である。
抵抗膜式タッチパネルにおいては、ある一定の部位を繰り返し打鍵した際、タッパネル性能が変化しないことが求められる。打鍵によって、特に上部電極フィルムに繰り返し撓みが生じ、その結果、可塑性の低い無機酸化物のオーバーコート割れが起きる。それに伴いCNTネットワークが破壊され、上下電極間の接触抵抗値が上昇してタッチパネルの感度が悪化する。打鍵耐久性としては、100万回打鍵後の上下電極間の接触抵抗変化が20%以内であることが好ましい。オーバーコート層膜厚が大きいほど、撓んだ際のオーバーコート最表面の変位が大きくなり、それに伴ってかかる応力が大きくなる。このため、オーバーコート層はある一定以下の膜厚であることが好ましい。珪素の酸化物をオーバーコート材として用いた場合、分光反射率曲線の極小値が400nm以下の波長範囲にあることが望ましい。反射率曲線の極小値をとる波長は、透明保護膜の屈折率nと膜厚dで決まる値である。極小値をとる波長は4ndで表される。珪素酸化物の屈折率は約1.44であるので、膜厚に換算すると約70nm以下であることが好ましい。
また、基材はカーボンナノチューブ含有層を塗布する反対面に耐摩耗性、高表面硬度、耐溶剤性、耐汚染性、耐指紋性等を付与したハードコート処理が施されているものも併せて用いることができる。
アンダーコート塗液、CNT塗液、オーバーコート塗液の塗布方法は特に限定されないが、グラビアコート法、リバースコート法、キスコート法、ダイコート法、およびバーコート法などの方法を用いることができる。この際、基材上には塗布液を塗布する前に、必要に応じて空気中あるいはそのほかの雰囲気中でのコロナ放電処理や、プライマー処理などの表面処理を施すことによって、塗布性が良化するのみならず、液体受容層をより強固に基材上に形成することができる。なお、塗布液濃度、塗膜乾燥条件は特に限定されるものではないが、塗膜乾燥条件は基材の諸特性に悪影響を及ぼさない範囲で行なうことが望ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例により限定されるものではない。測定法を以下に示す。
(1)表面抵抗値
5×10cmにサンプリングした透明導電複合材の導電面の中央部を4端子法で測定した。用いた測定器はダイアインスツルメンツ(株)製の抵抗率計MCP−T360型、4探針プローブはダイアインスツルメンツ(株)製MCP−TPO3Pを用いた。
(2)全光線透過率
JIS−K7361(1997年)に基づき、日本電色工業(株)製の濁度計NDH2000を用いて測定した。
(3)反射率
島津製作所(株)製の分光光度計UV−3150を用いて、測定面から5°の入射角で380〜780nmにおける絶対反射スペクトルを1nm間隔で測定した。この波長範囲で反射率の極小値における波長を求めた。極小値における波長をλ、シリカ層の屈折率をn(=1.44)、オーバーコート層厚みをdとした場合、以下の式(2)からdを見積もることができる。
d=λ/4d (2)。
(4)耐熱性
エスペック(株)製の熱風オーブンSPHH―201の炉内温度を150℃に設定し、サンプルを炉内に30分放置して、耐熱試験とした。熱処理後の表面抵抗値/熱処理前の表面抵抗値を抵抗値変化比として、耐熱性の評価指標とした。
(5)耐湿熱性
エスペック(株)製の恒温恒湿チャンバーPR35を60℃、90%RHに設定し、サンプルを炉内に500時間放置して、耐湿熱試験とした。湿熱処理後の表面抵抗値/熱処理前の表面抵抗値を抵抗値変化比として、耐湿熱性の評価指標とした。
(6)耐湿密着性
エスペック(株)製の恒温恒湿チャンバーPR35を60℃、90%RHに設定し、サンプルを炉内に500時間放置後、導電面についてJIS K5400(碁盤目テープ法)に準拠したテープ剥離試験を行った。すなわち、コーテック(株)製のクロスカットガイドCCJ―1を用いて、10×10の碁盤目形状の切れ込みを測定面に設けた。碁盤目部を覆うようにニチバン社の粘着テープ:“セロテープ(登録商標)”(CT405A−18)を貼り付け、指でこすって完全に密着させ、1分放置した後、該粘着テープの一端を持って、フィルム表面に対して60°の角度を保ちながら1秒程度で引き剥がした。碁盤目形状内部の剥がれの割合を持って密着性の指標とした。
(7)タッチパネル打鍵耐久性
図1、図2のような簡易タッチパネルを作製して、本発明の透明導電複合材料を上部電極として用いた場合の打鍵耐久性を測定した。7cm×10cmサイズの透明導電複合材料を上部電極201、同じサイズのITOスパッタガラス202を下部電極として用いた。上部電極と下部電極を、導電面203、204を対向させて、両面テープ103で張り合わせ、簡易タッチパネルを作製した。両面テープは上下電極の絶縁を保つ役割も果たす。(株)タッチパネル研究所製 打鍵耐久試験/ON加重測定器を用いて、この簡易タッチパネルの打鍵耐久性を測定した。簡易タッチパネル中央部を半径3mmのシリコーンゴムペンを用い、荷重250g、10Hzで打鍵を行った。打鍵試験中、上部電極201と下部電極202の間には、100kΩの抵抗104を介して3Vの直流電圧を直流電源105によって印可した。ある一定の打鍵回数ごとに、タッチパネル中央部に200gの荷重をかけた状態で上部電極に設けた電流取り出し電極101と下部電極に設けた電流取り出し電極102間の抵抗値Rを測定し、接触抵抗の指標とした。透明電極複合材料導電面が破壊されると、上下電極間の接触抵抗値が上昇し、その結果Rの値が大きくなる。打鍵試験前のRの初期値をRt0として、抵抗値変化比R/Rt0を打鍵回数ごとに導出し、タッチパネルの打鍵耐久性指標とした。
(8)乾燥温度測定方法
日油技研工業(株)製サーモラベル5Eを、塗液乾燥時に塗布した基材に貼り付けて乾燥温度を測定した。
参考例1、2、3および比較例1、2、3]
参考例1)
本発明の導電複合材の第一の形態としては、透明基材、アンダーコート層、カーボンナノチューブ含有層、オーバーコート層をこの順に有する。アンダーコート層→カーボンナノチューブ含有層→オーバーコート層の順番で塗工し、サンプルを作製した。
(1)基材
188μmの東レ(株)製 ルミラー(登録商標 U46)を基材として用いた。
(2)アンダーコート層
アンダーコート層は以下で作成法を述べるアンダーコート塗液を、バーコーターを用いて、基材に塗布・乾燥する事で得た。
フラスコに水で再沈澱して精製した0.9gのポリ[メラミン−co−ホルムアルデヒド]、0.1gのトリメリット酸無水物(東京化成工業社製)、49.5gの2−ブタノン、および、49.5gの4−メチル−2−ペンタノンを入れ、室温で30分撹拌して均一な熱硬化性樹脂組成物溶液を得た。また、エタノール6.9gに花王ペレックスOT−P(有効成分2−エチルスルホコハク酸ナトリウム、70質量%含有、メタノール溶液)0.1gを添加し、室温で5分攪拌して均一な界面活性剤溶液を得た。この熱硬化性樹脂組成物溶液と界面活性剤溶液を混合、室温で5分攪拌してアンダーコート塗液を得た(固形分濃度1質量%、精製メラミン樹脂:酸無水物:2−エチルスルホコハク酸ナトリウム=90質量部:10質量部:7質量部)。基材上にNo.4のバーコーターでこのアンダーコート塗液を塗布し、その後115、125、135℃の3水準で1分間乾燥させた。
(3)カーボンナノチューブ含有層
カーボンナノチューブ含有層は以下で作成法を述べるCNT塗液を、バーコーターを用いて、アンダーコート層塗布面に塗布する事で得た。
クエン酸アンモニウム鉄(緑色)(和光純薬工業社製)2.459gをメタノール(関東化学社製)500mLに溶解した。この溶液に、軽質マグネシア(岩谷社製)を100g加え、室温で60分間攪拌し、40℃から60℃で攪拌しながら減圧乾燥してメタノールを除去し、軽質マグネシア粉末に金属塩が担持された触媒を得た。
流動床縦型反応装置でCNTを合成した。図3は前記流動床縦型反応装置の概略図である。
反応器300は内径32mm、長さは1200mmの円筒形石英管である。中央部に石英焼結板301を具備し、石英管下方部には、不活性ガスおよび原料ガス供給ライン304、上部には廃ガスライン305および、触媒投入ライン303を具備する。さらに、反応器を任意温度に保持できるように、反応器の円周を取り囲む加熱器306を具備する。加熱器306には装置内の流動状態が確認できるよう点検口307が設けられている。
触媒12gを取り、密閉型触媒供給器302から触媒投入ライン303を通して、石英焼結板301上に参考例1で示した触媒308をセットした。次いで、原料ガス供給ライン304からアルゴンガスを1000mL/分で供給開始した。反応器内をアルゴンガス雰囲気下とした後、温度を850℃に加熱した。
850℃に到達した後、温度を保持し、原料ガス供給ライン304のアルゴン流量を2000mL/分に上げ、石英焼結板上の固体触媒の流動化を開始させた。加熱炉点検口307から流動化を確認した後、さらにメタンを95mL/分で反応器に供給開始した。該混合ガスを90分供給した後、アルゴンガスのみの流通に切り替え、合成を終了させた。
加熱を停止させ室温まで放置し、室温になってから反応器から触媒とCNTを含有するCNT組成物を取り出した。
上記で示した触媒付きCNT組成物23.4gを磁性皿に取り、予め446℃まで加熱しておいたマッフル炉(ヤマト科学社製、FP41)にて大気下、446℃で2時間加熱した後、マッフル炉から取り出した。次に、触媒を除去するため、CNT組成物を6Nの塩酸水溶液に添加し、室温で1時間攪拌した。濾過して得られた回収物を、さらに6Nの塩酸水溶液に添加し、室温で1時間攪拌した。これを濾過し、数回水洗した後、濾過物を120℃のオーブンで一晩乾燥することでマグネシアおよび金属が除去されたCNT組成物を57.1mg得ることができ、上記操作を繰り返すことによりマグネシアおよび金属が除去されたCNT組成物を500mg用意した。
一方、マッフル炉で消失した炭素量を調べるため、マッフル炉で加熱していない触媒付きのCNT組成物5.2gを6Nの塩酸水溶液に添加し、室温で1時間攪拌した。濾過して得られた回収物を、さらに6Nの塩酸水溶液に添加し、室温で1時間攪拌した。これを濾過し、数回水洗した後、濾過物を120℃のオーブンで一晩乾燥してCNT組成物が107.2mg得られた。
次に、マッフル炉で加熱して触媒を取り除いたCNT組成物80mgを濃硝酸(和光純薬工業社製 1級 Assay60〜61%)27mLに添加し、130℃のオイルバスで25時間攪拌しながら加熱した。加熱攪拌終了後、CNTを含む硝酸溶液をろ過し、蒸留水で水洗後、水を含んだウエット状態のままCNT組成物を得た。
50mLの容器にCNT10mg(乾燥時換算)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCNa)(シグマ社製90kDa,50−200cps)10mgを量りとり、蒸留水を加え10gにし、超音波ホモジナイザー出力20W、20分間で氷冷下分散処理しCNT塗液を調製した。得られた液を高速遠心分離機にて10000G、15分遠心し、上清9mLを得た。同様の操作を複数回繰り返し、塗工可能な量のCNT塗液を得た。
アンダーコートを塗布した基材上にNo.5のバーコーターでこのCNT塗液を塗布し、その後125℃で1分間乾燥させた。
(4)オーバーコート層
オーバーコート層は以下で作成法を述べるオーバーコート液を、バーコーターを用いてカーボンナノチューブ含有層上に塗布する事で得た。
100mLポリ容器中に、エタノール20gを入れ、n−ブチルシリケート40gを添加し30分間撹拌した。その後、0.1N塩酸水溶液を10g添加した後2時間撹拌を行い4℃で保管した。翌日、この溶液をトルエンとイソプロピルアルコールとメチルエチルケトンの混合液で固形分濃度が1.0質量%となるように希釈した。CNTを塗布した基材上にNo.8のバーコーターでこのオーバーコート塗液を塗布し、その後125℃で1分間乾燥させた。
参考例2)
アンダーコート塗液作成時の界面活性剤溶液をエタノール4.93g、ペレックスOT−Pを0.07gの混合溶液とし、アンダーコート塗液を固形分濃度1質量%、精製メラミン樹脂:酸無水物:2−エチルスルホコハク酸ナトリウム=90質量部:10質量部:5質量部とした。また、アンダーコート塗布後の乾燥温度水準を125℃1水準とした。これ以外の条件は参考例1と同様である。
参考例3)
アンダーコート塗液作成時の界面活性剤溶液をエタノール8.87g、ペレックスOT−Pを0.13gの混合溶液とし、アンダーコート塗液を固形分濃度1質量%、精製メラミン樹脂:酸無水物:2−エチルスルホコハク酸ナトリウム=90質量部:10質量部:9質量部とした。また、アンダーコート塗布後の乾燥温度水準を125℃1水準とした。これ以外の条件は参考例1と同様である。
(比較例1)
アンダーコート塗液作成時に界面活性剤溶液を添加しなかった。また、アンダーコート塗布後の乾燥温度水準を100、105、110℃、115、125℃の4水準とした。これ以外の条件は参考例1と同様である。
(比較例2)
アンダーコート塗液作成時の界面活性剤溶液をエタノール2.46g、ペレックスOT−Pを0.04gの混合溶液とし、アンダーコート塗液を固形分濃度1質量%、精製メラミン樹脂:酸無水物:2−エチルスルホコハク酸ナトリウム=90質量部:10質量部:2.5質量部とした。また、アンダーコート塗布後の乾燥温度水準を125℃1水準とした。これ以外の条件は参考例1と同様である。
(比較例3)
アンダーコート層を設けず、基材→CNT塗布→オーバーコート塗布を行った。これ以外の条件は参考例1と同様である。
Figure 0005560667
参考例1〜3、比較例1〜3について、アンダーコートによる表面抵抗値上昇比、CNT塗れ性、耐熱性を比較した結果を示す。アンダーコートによる表面抵抗値上昇比とは、それぞれの例において、カーボンナノチューブ含有層を設けオーバーコートがない状態での表面抵抗値を、比較例3で同様に測定した表面抵抗値で割った値である。比較例1(アンダーコートにOT−Pを添加しない系)においては、アンダーコート塗液乾燥温度110℃のみ、アンダーコートによる表面抵抗値上昇比が小さく、かつアンダーコート上からCNT塗液を塗布してもハジキがないことが確認された。これに対し、メラミン樹脂:酸無水物:2−エチルスルホコハク酸ナトリウム=90質量部:10質量部:7質量部とした参考例1においては、アンダーコート塗液乾燥温度115℃、125℃、135℃の3水準において、アンダーコート層を設けることによる抵抗値上昇が小さく、かつアンダーコート上からCNT塗液を塗布してもハジキがないことが確認された。これは、アンダーコートの最適な乾燥温度範囲が広がったことを意味しており、結果製品品質が安定、歩留まりが向上することが期待される。アンダーコート塗液乾燥温度125℃において、OT−Pの最適な添加量は5質量部以上であることも、参考例1〜3と比較例2からわかる。また、参考例1〜3ではアンダーコートを設けない場合と比較して、耐熱性が同等、あるいは向上しており、アンダーコートを設ける本来の目的である耐熱性向上効果も得られている。
[実施例4、5、6および比較例4、5]
(実施例4)
(1)基材
188μmの東レ(株)製 ルミラー(登録商標 U46)を基材として用いた。
(2)アンダーコート層
塗液の作製方法は実施例1と同様である。本実施例においては、マイクロリバースグラビアコーターによって基材上にアンダーコート層を作製した。グラビア線番は150R、ライン速度は3 m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比:100 %、乾燥温度:125℃で塗工を行った
(3)カーボンナノチューブ含有層
塗液の作製方法は実施例1と同様である。本実施例においては、マイクロリバースグラビアコーターによってアンダーコート層上にカーボンナノチューブ含有層を作製した。グラビア線番は150R、ライン速度は3 m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比:100 %、乾燥温度:110℃で塗工を行った
(4)オーバーコート層
オーバーコート層は以下で作成法を述べるオーバーコート液を、マイクロリバースグラビアコーターを用いてカーボンナノチューブ含有層上に塗布する事で得た。
100mLポリ容器中に、エタノール20gを入れ、n−ブチルシリケート40gを添加し30分間撹拌した。その後、0.1N塩酸水溶液を10g添加した後2時間撹拌を行い4℃で保管した。翌日、この溶液をトルエンとイソプロピルアルコールとメチルエチルケトンの混合液で固形分濃度が1.0質量%となるように希釈し、シリケート溶液とした。別途、東レダウコーニング(株)製シランカップリング剤Z6040(化合物名:3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)を1.0質量%含むエタノール溶液を調整しシランカップリング剤溶液とした。このシリケート溶液とシランカップリング剤溶液を10:1の質量比で混合、5分間撹拌してオーバーコート塗液(固形分濃度1質量%、シリケート加水分解、脱水縮合後のシリカ質量部100:Z6040質量部10)を得た。本塗液をマイクロリバースグラビアコーターによって塗工、乾燥し、カーボンナノチューブ含有層上にオーバーコート層を作製した。グラビア線番は80R、ライン速度は3 m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比:100 %、乾燥温度:125℃で塗工を行った。
(実施例5)
オーバーコート塗液におけるシリケート溶液とシランカップリング剤溶液の混合比を10:2とし、オーバーコート塗液の組成が、固形分濃度1質量%、シリケート加水分解、脱水縮合後のシリカ質量部100:Z6040質量部20となった以外は実施例4と同様である。
(実施例6)
シランカップリング剤を、東レダウコーニング(株)製シランカップリング剤Z6043(化合物名:2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン)とした以外は実施例4と同様である。
(比較例4)
シランカップリング剤を、東レダウコーニング(株)製シランカップリング剤Z6020(化合物名:3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン)とした以外は実施例4と同様である。
(比較例5)
オーバーコート塗液にシランカップリング剤溶液を添加していない以外は実施例4と同様である。
Figure 0005560667
実施例4、5、6と比較例4、5のシランカップリング剤塗液とシリケート塗液との相溶性、耐熱性、耐湿熱性、耐湿密着性、を比較した表である。比較例4においては、シランカップリング剤とシリケート塗液を混合した際に白濁が生じ、オーバーコート液として用いることができなかった。その他、耐熱性、耐湿熱性については、いずれの例も大きな差はない。しかし、比較例5では耐湿密着性が悪かった。これに対して、実施例4、5、6では比較例4と比較して耐湿密着性が大幅に向上している。特に、実施例5、6では100/100とはがれが全く観察されなかった。耐熱性、密着性の観点から相対的に実施例5が最も特性が優れていた。
[実施例7および比較例6]
(実施例7)
基材にハードコート層を設けた透明基材、アンダーコート層、カーボンナノチューブ含有層、オーバーコート層をこの順番で塗工し、サンプルを作製した。
(1)基材
188μmの東レ(株)製 ルミラー(登録商標 U46)を基材として用いた。
(2)ハードコート層
中国塗料(株)製 オーレックス(登録商標)を、トルエンで、固形分濃度30%まで希釈したものを用いた。本実施例においては、マイクロリバースグラビアコーターによって基材上にこの塗液を塗布、乾燥させ、ハードコート層を作製した。グラビア線番は100R、ライン速度は20m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比は100%、乾燥温度は60℃で塗工を行った。乾燥直後、160WのメタルハライドランプでUV照射を行った。このようにして得られたハードコート層は膜厚約5μmであった。
(3)アンダーコート層
塗液の作製方法は参考例1と同様である。本実施例においては、マイクロリバースグラビアコーターによってハードコートと反対面の基材上にアンダーコート層を作製した。グラビア線番は200R、ライン速度は10 m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比:100%、乾燥温度:125℃で塗工を行った。
(4)カーボンナノチューブ含有層
塗液の作製方法は参考例1と同様である。本実施例においては、マイクロリバースグラビアコーターによってアンダーコート層上にカーボンナノチューブ含有層を作製した。グラビア線番は150R、ライン速度は15 m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比:200%、乾燥温度:118℃で塗工を行った。
(5)オーバーコート層
オーバーコート層は実施例5と同様の方法で作成したオーバーコート液を、マイクロリバースグラビアコーターを用いてカーボンナノチューブ含有層上に塗布する事で得た。グラビア線番は110R、ライン速度は18 m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比:120%、乾燥温度:125℃で塗工を行った。
このようにして得られたサンプルについて導電面側反射率曲線の極小値は、波長400nmで得られた。
(比較例6)
(1)基材
188μmの東レ(株)製 ルミラー(登録商標 U46)を基材として用いた。
(2)ハードコート層
塗液は実施例7と同様である。グラビア線番は80R、ライン速度は5 m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比は100%、乾燥温度は100℃で塗工を行った。乾燥直後、160WのメタルハライドランプでUV照射を行った。このようにして得られたハードコート層は膜厚約5μmであった。
(3)アンダーコート層
塗液の作製方法は参考例1と同様である。本実施例においては、マイクロリバースグラビアコーターによってハードコートと逆面の基材上にアンダーコート層を作製した。グラビア線番は150R、ライン速度は2.5m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比:100 %、乾燥温度:125℃で塗工を行った
(4)カーボンナノチューブ含有層
塗液の作製方法は参考例1と同様である。本実施例においては、マイクロリバースグラビアコーターによってアンダーコート層上にカーボンナノチューブ含有層を作製した。グラビア線番は150R、ライン速度は3m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比:100 %、乾燥温度:110℃で塗工を行った。
(5)オーバーコート層
オーバーコート層は実施例5と同様の方法で作成したオーバーコート液を、マイクロリバースグラビアコーターを用いてカーボンナノチューブ含有層上に塗布する事で得た。グラビア線番は80R、ライン速度は3m/min、ライン速度に対するグラビア回転速度比:150 %、乾燥温度:125℃で塗工を行った。
このようにして得られたサンプルについて、導電面側反射率曲線の極小値は、波長460nmで得られた。
Figure 0005560667
実施例7と比較例6のタッチパネル打鍵耐久性、耐熱性、耐湿熱性、耐湿密着性、表面抵抗値、全光線透過率を比較した表である。コーティングの条件は異なるものの、打鍵耐久性以外の特性はほぼ同等であった。しかし、タッチパネル打鍵耐久性については、実施例は100万回で抵抗値変化比1.2であるのに対し、比較例では20万回で1.9%と実施例のみがタッチパネル要求を満たす結果となった。これは、オーバーコート層側の反射率曲線が極小値を示す波長が実施例7では400nm、比較例6では460nmであり、それぞれオーバーコート膜厚が約70nmと約80nmであることに起因する。オーバーコート膜厚が大きいほど、打鍵時に割れやすいというメカニズムから、本材料組成のオーバーコートでは膜厚を70nm以下、すなわちオーバーコート層側の反射率曲線が極小値を示す波長が400nm以下とすることがタッチパネル電極用途としては好ましい。









以上、本発明の実施例について述べてきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で種々の変更を行うことができる。本実施例で述べたCNTの製造方法は一例であり、例えばアーク法やレーザーアブレーション法など、その他の方法で作られたCNTにも本発明の思想を適用することが可能である。また、界面活性剤やシランカップリング剤の組成についても同様の目的を達するものであれば、上記で述べた種類に限定されるものではない。また、アンダーコート層組成として、界面活性剤として2−エチルスルホコハク酸ナトリウムを含むメチロール化メラミンとトリメリット酸無水物の共重合体を用いた場合、最もアンダーコート重合時の最適温度範囲を広げることができ、カーボンナノチューブ含有層の耐熱性を向上することができる。他の樹脂であれば、本発明よりもその効果は劣るものとなる。
101 上部電極に設けた取り出し電極
102 下部電極に設けた取り出し電極
103 両面テープ
104 抵抗
105 直流電源
201 上部電極
202 下部電極
203 上部電極導電面
204 下部電極導電面
300 反応器
301 石英焼結板
302 密閉型触媒供給機
303 触媒投入ライン
304 原料ガス供給ライン
305 廃ガスライン
306 加熱器
307 点検口
308 触媒

Claims (10)

  1. 透明基材上に界面活性剤を含有するトリメリット酸無水物とメチロール化メラミン樹脂との共重合体を用いてなるアンダーコート層を設け、さらにその上層にカーボンナノチューブ含有層を設け、下記式(1)で表される化合物及び無機酸化物を含有する組成物を用いて該カーボンナノチューブ含有層上にオーバーコート層を設ける透明導電複合材の製造方法。
    Figure 0005560667
    式中Yはアミノ基、エポキシ基、メタクリル基、メルカプト基、ビニル基およびその置換誘導体から選択される基であり、
    ORは−OCH、−OC、−OCOCHおよびその置換誘導体から選択される基である。;nは0から3の整数である。
  2. 前記アンダーコート層が界面活性剤、メチロール化メラミンおよびトリメリット酸無水物を含む塗液を前記透明基材の少なくとも片面上に塗布する工程と、
    該塗液中の溶媒を除去すると同時にメチロール化メラミンおよびトリメリット酸無水物を重縮合する乾燥工程により設けられ、
    前記カーボンナノチューブ含有層が前記アンダーコート層上にカーボンナノチューブを含有する塗液を塗布した後に乾燥する工程により設けられる請求項に記載の透明導電複合材の製造方法。
  3. 上記界面活性剤がアニオン系界面活性剤である請求項1または2に記載の透明導電複合材の製造方法。
  4. 上記アニオン系界面活性剤がジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸エステルナトリウムである請求項に記載の透明導電複合材の製造方法。
  5. 上記トリメリット酸無水物とメチロール化メラミン樹脂との共重合体100質量部に対して、界面活性剤が5質量部以上添加されている請求項1〜のいずれかに記載の透明導電複合材の製造方法。
  6. 前記乾燥工程を行う温度が115℃〜135℃である請求項2〜5のいずれかに記載の透明導電複合材の製造方法。
  7. 前記オーバーコート層がアルキルシリケートおよび/またはアルキルシリケートの加水分解物と上記式(1)で表される化合物とを含む塗液を塗布した後に乾燥することで設けられる請求項1〜6のいずれかに記載の透明導電複合材の製造方法。
  8. アルキルシリケートおよび/またはアルキルシリケートの加水分解物の固形分100質量部に対して、上記式(1)で表される化合物の添加量が10質量部以上である請求項に記載の透明導電複合材の製造方法。
  9. 上記式(1)で表される化合物において、Yがエポキシ基および/またはその置換誘導体である請求項1〜8のいずれかに記載の透明導電複合材の製造方法。
  10. 請求項1〜いずれかに記載の製造方法により得られる透明導電複合材を電極として用いたタッチパネル。
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