JP2014017110A - 導電積層体およびそれを用いた偏光板、ディスプレイ、タッチパネル装置 - Google Patents

導電積層体およびそれを用いた偏光板、ディスプレイ、タッチパネル装置 Download PDF

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直樹 辻内
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Abstract

【課題】
本発明の透明導電積層体は、高い透明導電性を発現しつつも反射率が低く鮮明な画像を得ることを目的とする。
【解決手段】
トリアセチルセルロースフィルムの片側に、屈折率が1.4超1.6以下であるマトリックス中にネットワーク構造を有する線状構造体を含む導電層が積層されてなり、前記導電層の上に屈折率が1.2〜1.4であり、厚みが50〜150nmの樹脂層を設けたことを特徴とする導電積層体。
【選択図】図1

Description

本発明は、優れた透明導電性、反射防止性および柔軟性を備えた、線状構造体を含有する導電成分と、マトリックスとからなる導電層と樹脂層を配置した導電積層体、および、それを用いた偏光板に関する。また、該偏光板を有し、部材点数の減少により軽量化と薄型化が可能なディスプレイ、タッチパネル装置に関する。
近年、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパーなどの表示装置にタッチパネルが搭載されており、それは入力操作が直感的にできるため容易であり、現在主流になりつつある。タッチパネルには導電層として入力動作を検出する電極部材とディスプレイ部分から発生する電磁波をシールドし、タッチパネルの誤動作を防止している電磁波シールド部材がある。いずれも主にインジウム−錫酸化物(ITO)が用いられているが、カーボンナノチューブや金属系ナノワイヤーおよび導電高分子材料を用いたものが提案されている(特許文献1)。
一方、薄型、軽量化のため、タッチパネルの電極部分に用いられているITOの基板をガラスからフィルムに変更したり、ディスプレイ部のガラスを薄くしたり、さらにはハードコート(HC)層やシールド層などの機能層を複合化することにより部材点数を減少して達成しようとしている。例えば、導電層を偏光板と一体化したものが提案されている(特許文献2)。また、導電性繊維を含有する導電層を有する偏光板が提案されている(特許文献3)。
特表2009−505358号公報 特許第3151090号公報 特開2012−8255号公報
しかしながら、特許文献2に記載されている導電層はITOを使用した構成しか開示がなく、またITOは偏光板を作製する際に多くのロールターンを要するため、ITO表面にキズがついたりクラックが生じてしまい歩留まりが悪く製品化は困難である。また特許文献1、3に記載されている金属系ナノワイヤーは線状構造体を導電材料として使用しているため高い柔軟性を有するものの、樹脂層を積層すると反射率が高くなるため、樹脂層側が空隙部になってタッチパネルに設置された場合、画面が見にくい。このように、ディスプレイおよびタッチパネルに用いられる導電積層体において、透明導電性と反射率を両立することが困難であった。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような構成を採用する。すなわち、
(1)トリアセチルセルロースフィルムの片側に、屈折率が1.4超1.6以下であるマトリックス中にネットワーク構造を有する線状構造体を含む導電層が積層されてなり、前記導電層の上に屈折率が1.2〜1.4であり、厚みが50〜150nmの樹脂層を設けたことを特徴とする導電積層体。
(2)前記線状構造体が銀ナノワイヤーである前記(1)記載の導電積層体。
(3)前記線状構造体がカーボンナノチューブである前記(1)記載の導電積層体。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の導電積層体の非導電層面と偏光子とを貼り合せた偏光板。
(5)導電層上に金属からなる配線パターンを形成した前記(4)に記載の偏光板。
(6)前記(4)または(5)に記載の偏光板を視認側に用いたディスプレイ。
(7)前記(6)に記載のディスプレイの上にタッチパネルを積層したタッチパネル装置。
本発明によれば、高い透明導電性を発現しつつも反射率が低く鮮明な画像を得ることができる導電積層体を提供できる。
本発明の導電積層体の概略を示す断面図である。 本発明の線状構造体近傍の断面の概略を示す模式図である。 本発明の導電積層体を用いてなる偏光板の概略を示す断面図である。 本発明の導電積層体を用いてなるディスプレイの概略を示す断面図である。 本発明の導電積層体を用いてなるタッチパネルの概略を示す断面図である。 耐屈曲性試験の概略図である。 流動床縦型反応装置の概略図である。
[導電積層体の構成]
本発明の導電積層体は、トリアセチルセルロースフィルムの片側に、屈折率が1.4超1.6以下であるマトリックス中にネットワーク構造を有する線状構造体を含む導電層が積層されてなり、前期導電層の上に屈折率が1.2〜1.4であり、厚みが50〜150nmの樹脂層を設けたことを特徴とする。これらの条件を満たすことにより、高い透明導電性と低反射率を両立する導電積層体を提供できることを可能にしたものである。
[導電成分]
本発明における導電層は、マトリックス中に導電成分としてネットワーク構造を有する線状構造体を含むものである。
ネットワーク構造を有する線状構造体が導電層中に存在していることで、導電層側の面方向への導電パスが形成され、低い表面抵抗値を得ることができる。ネットワーク構造とは、導電層中の個別の線状構造体について見たとき、別の線状構造体との接点の数の平均が少なくとも1を超えるような分散構造を有することをいう。このとき接点は線状構造体のいかなる部分同士で形成されていてもよく、線状構造体の末端部同士が接していたり、末端と線状構造体の末端以外の部分が接していたり、線状構造体の末端以外の部分同士が接していてもよい。ここで、接するとはその接点が接合していても、単に接触しているだけでもよい。なお、本発明の導電積層体ではネットワーク構造の線状構造体が存在すれば導通するため、導電層中の線状構造体のうち、ネットワークの形成に寄与していない(すなわち接点が0で、ネットワークとは独立して存在している。)線状構造体が一部存在していてもよい。なお、導電層中の線状構造体の量が一定以下の場合には、面内において線状構造体が存在しない領域が散在する場合があるが、かかる領域が存在しても面内において線状構造体がネットワーク構造を有していることで任意の2点間で導電性を示しうる。このように、導電成分を導電性の高い線状構造体からなるネットワーク構造を有するものとすることで導電性に優れた導電層を得ることができる。
本発明における線状構造体の材質は金属、合金、金属酸化物、金属窒化物、金属水酸化物、等の金属成分を含有するものである。かかる金属成分を構成する金属としては、元素の短周期型周期律表におけるIIA属、IIIA属、IVA属、VA属、VIA属、VIIA属、VIII属、IB属、IIB属、IIIB属、IVB属またはVB属に属する元素が挙げられる。具体的には、金、白金、銀、ニッケル、銅、アルミニウム、ガリウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、マンガン、アンチモン、パラジウム、ビスマス、テクネチウム、レニウム、鉄、オスミウム、コバルト、亜鉛、スカンジウム、ホウ素、ガリウム、インジウム、ケイ素、ゲルマニウム、テルル、錫、マグネシウムなどが挙げられる。合金としては、前記金属を含む合金(ステンレス鋼、黄銅、等)が挙げられる。金属酸化物としては、InO、SnO、ZnO、などが挙げられ、またこれらの金属酸化物複合体(InOSn、SnO−Sb、SnO−V、TiO(Sn/Sb)O、SiO(Sn/Sb)O、KO−nTiO−(Sn/Sb)O、KO−nTiO−Cなど)も挙げられる。またこれらは表面処理を施されていてもよい。さらに、有機化合物や非金属材料からなる線状構造体の表面に前記金属や金属酸化物がコーティングまたは蒸着されたものも本発明において用いられる線状金属構造体の材質に含まれるものとする。これら線状金属構造体としては、得られる導電積層体の透明性等の光学特性や導電性等の観点から銀ナノワイヤーを特に好ましく使用することができる。
また金属系以外にもカーボンナノチューブ(CNT)を用いることもできる。本発明において用いられるCNTは、単層CNT、二層CNT、三層以上の多層CNTのいずれでもよい。直径が0.3〜100nm、長さ0.1〜20μm程度のものが好ましく用いられる。導電層の透明性を高め、表面抵抗を低減するためには、直径10nm以下、長さ1〜10μmの単層CNT、二層CNTがより好ましい。
また、線状金属構造体を単独、又は複数を組み合わせて混合して使用することもでき、さらに、必要に応じて他のマイクロ〜ナノサイズの導電性材料を添加してもよく、特にこれらに限定されるものではない。
[導電層のマトリックス]
導電層のマトリックスは透明であれば特に限定されることはないが、主に以下の樹脂が好ましく例示される。マトリックス材料は1種類または2種類以上を混合して用いることができる。ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリビニルアルコール、部分けん化ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、アセタール基変性ポリビニルアルコール、ブチラール基変性ポリビニルアルコール、シラノール基変性ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合樹脂、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、変性フェノキシ系樹脂、フェノキシエーテル樹脂、フェノキシエステル樹脂、フッ素系樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子、デンプン、プルラン、デキストラン、デキストリン、グアーガム、キサンタンガム、アミロース、アミロペクチン、アルギン酸、アラビアガム、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、カードラン、キチンキトサン、セルロース、キシラン、グルコマンナン、アラビノガラクタンなどの天然高分子、およびカルボキシメチルセルロースなどの誘導体などが挙げられるが、これらに限定されない。誘導体とはエステルやエーテルなどの従来公知の化合物を意味する。マトリックスの屈折率は、後述する樹脂層との関係で設定するが1.4超1.6以下の範囲であることが好ましい。好ましくは、1.45〜1.55、さらに好ましくは、1.47〜1.52の範囲であれば、あらゆる角度から本発明の導電積層体を観察したときの色調変化、いわゆる色むらが発生しにくい。
[マトリックスの厚み]
本発明の導電積層体において、導電層のマトリックスの厚みは50〜500nmであることが好ましい。ここでいうマトリックスの厚みとは、図2に示す符号4に示されるようなマトリックスの表層から基材までの厚みであり、図2に示すような断面を幅方向に11等分した境界の10箇所を測定した平均値とする。マトリックスの厚みが50nm未満であると、導電層の剥離やそれに伴う導電性の低下等の問題が発生する場合があり、500nmより厚い場合は、表面に近い導電材が少なく、導電性が安定しないなどの問題が生ずる場合がある。マトリックスの厚みは、好ましくは70〜400nm、さらに好ましくは70〜300nm、最も好ましくは100〜250nmである。
[導電層の積層方法]
導電層をトリアセチルセルロースの上に形成する方法としては、線状構造体やマトリックスを構成する材料の種類により最適な方法を選択すればよく、キャスト、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレー、ブレードコート、スリットダイコート、グラビアコート、リバースコート、スクリーン印刷、鋳型塗布、印刷転写、インクジェットなどのウエットコート法等、一般的な方法を挙げることができる。なかでも、導電層を均一に積層できかつ基材への傷が入りにくいスリットダイコート、もしくは導電層を均一にかつ生産性よく形成できるマイクログラビアを使用したウェットコート法が好ましい。なお、導電層を基材上に形成するにあたり、導電材(線状構造体)からなるネットワーク構造を有する導電成分を予め基材上に配置した後に、マトリックスを配置し、導電材と複合化することで導電層を形成してもよく、また、導電材とマトリックスを予め混合して導電マトリックス組成物とし、その導電マトリックス組成物を基材上に積層することでネットワーク構造を有する導電成分を含む導電層を形成してもよい。なお、上記導電材は、単一の素材からなるものでもよいし、複数の素材の混合物であってもよい。マトリックスも同様に、単一の素材からなるものでもよいし、複数の素材の混合物であってもよい。
[樹脂層]
樹脂層を構成する材料としては、例えば、シリコンアルコキシド系、紫外線硬化型アクリル樹脂、反応性有機珪素化合物、含フッ素有機化合物を用いることができる。
シリコンアルコキシド系としては、RmSi(OR’)nで表される化合物で、R,R’は炭素数1〜10のアルキル基を表し、m+nは4であり、mおよびnはそれぞれ整数である。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシシラン、テトラ−sec−ブトキシシシラン、テトラ−tert−ブトキシシシラン、テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタ−n−プロポキシシラン、テトラペンタ−iso−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−ブトキシシラン、テトラペンタ−sec−ブトキシシシラン、テトラペンタ−tert−ブトキシシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルトリジメトキシシラン、ジメチルトリジエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン等があげられる。
紫外線硬化型アクリル樹脂系としては、飽和炭化水素を主鎖とするエチレン性不飽和モノマーの重合反応により得られるポリマーが好ましい。エチレン性不飽和モノマーとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレートなどがあげられる。
上記エチレン性不飽和モノマーの重合反応に使用するために開始剤を使用してもよい。該開始剤としては、ラジカル反応、アニオン反応、カチオン反応等による重合および/または架橋反応を開始あるいは促進せしめるものであり、公知の各種光重合開始剤が使用可能である。かかる光重合開始剤としては、具体的には、ソジウムメチルジチオカーバメイトサルファイド、ジフェニルモノサルファイド、ジベンゾチアゾイルモノサルファイド及びジサルファイド等のサルファイド類や、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体や、ヒドラゾン、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、ベンゼンジアゾニウム塩等のジアゾ化合物や、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−クロロアントラキノン等の芳香族カルボニル化合物や、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、D−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、p−ジエチルアミノ安息香酸イソプロピル等のジアルキルアミノ安息香酸エステルや、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物や、9−フェニルアクリジン、9−p−メトキシフェニルアクリジン、9−アセチルアミノアクリジン、ベンズアクリジン等のアクリジン誘導体や、9,10−ジメチルベンズフェナジン、9−メチルベンズフェナジン、10−メトキシベンズフェナジン等のフェナジン誘導体や、6,4’,4”−トリメトキシ−2、3−ジフェニルキノキサリン等のキノキサリン誘導体や、2,4,5−トリフェニルイミダゾイル二量体、2−ニトロフルオレン、2,4,6−トリフェニルピリリウム四弗化ホウ素塩、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、3,3’−カルボニルビスクマリン、チオミヒラーケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等を使用することができる。
反応性有機珪素化合物としては、熱または電離放射線によって反応架橋する、重合性二重結合基を有する分子量5000以下の有機珪素化合物が好ましい。たとえば、片末端ビニル官能性ポリシラン、両末端ビニル官能性ポリシロキサン、あるいはこれらの化合物を反応させたビニル官能性ポリシラン、またはビニル官能性ポリシロキサンなどが挙げられる。
含フッ素有機化合物としては、含フッ素単官能(メタ)アクリレート、含フッ素多官能(メタ)アクリレート、含フッ素珪素化合物等が挙げられる。特に含フッ素多官能(メタ)アクリレートが、硬度、屈折率の点より好ましい。
また樹脂層の屈折率を制御するため、シリカ系微粒子を含むことができる。シリカ系微粒子としては、平均粒子径1nm〜200nmのシリカ系微粒子であることが、粒子を多く導入して生じる粒子間の空隙が多く発生し、樹脂化を実現できることから好ましく、より好ましくは、平均粒子径1nm〜70nmである。
さらに、かかるシリカ系微粒子の中でも、内部に空洞を有する構造のものが、屈折率を低下させるために、特に好ましく使用される。かかる内部に空洞を有するシリカ系微粒子とは、外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子、多数の空洞部を有する多孔質のシリカ系微粒子等が用いられ、いずれも好適に用いられる。シリカ系微粒子の添加量は樹脂層の全量100質量%に対して20〜90質量%であることが好ましい。20質量%未満では樹脂化の効果がなく、90質量%を超えると得られる膜の各種物理的、化学的強度が低下するので好ましくない場合がある。
[樹脂層の屈折率と厚み]
本発明における導電積層体において、樹脂層の屈折率はマトリックス層との関係で設定するが、1.2〜1.4の範囲とし、好ましくは、1.25〜1.4、さらに好ましくは、1.3〜1.4である。また樹脂層の厚みを50〜150nmの範囲とし、好ましくは70〜130nm、さらに好ましくは80〜120nmである。また、樹脂層とマトリックスの屈折率差は0.1以上あることが好ましい。この範囲にあることで本発明の導電積層体表面の反射率が低いため、ディスプレイあるいはタッチパネルモジュールに搭載したとき、外観品位が向上する。またここでいう反射率とは550nmの波長領域での反射率のことを指す。550nmの波長領域での反射率の測定方法は、測定面(導電層を設けた側の面)の反対側表面を黒テープ(No.21、日東電工社製)で貼り付け、測定面を島津製作所製の分光光度計(UV−3150)にて、測定面から5度の入射角で、波長領域380nm〜800nmにおける絶対反射スペクトルを測定し550nmの値を算出した。樹脂層の屈折率が上記範囲にあることにより550nmの波長領域での反射率を2.0%以下にすることができる。550nmの波長領域での反射率が2.0%を超えると干渉ムラが発生し、外観品位を下げてしまう場合がある。また干渉ムラ起因による赤あるいは緑色の色むらが発生し、ディスプレイあるいはタッチパネルモジュールの色再現性を下げてしまう場合がある。
[樹脂層の積層方法]
樹脂層を導電層の上に形成する方法としては、樹脂層を構成する材料の種類により最適な方法を選択すればよく、キャスト、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレー、ブレードコート、スリットダイコート、グラビアコート、リバースコート、スクリーン印刷、鋳型塗布、印刷転写、インクジェットなどのウエットコート法等、一般的な方法を挙げることができる。なかでも、樹脂層を均一に積層できかつ基材への傷が入りにくいスリットダイコート、もしくは樹脂層を均一にかつ生産性よく形成できるマイクログラビアを使用したウェットコート法が好ましい。
[トリアセチルセルロースフィルム]
トリアセチルセルロースフィルムとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、コニカミノルタ社製のコニカTACフィルムおよび富士フィルム社性の「フジタック」(登録商標)が好適に挙げられる。前記トリアセチルセルロースフィルムの厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが30〜100μmであることが好ましい。
[表面抵抗値]
本発明の導電積層体は、その導電層側の表面抵抗値が、50〜2000Ω/□であることが好ましい。表面抵抗値は、使用する用途によってかかる範囲から好ましい表面抵抗値を採用すればよい。電極用途であれば50〜500Ω/□が好ましく、50〜150Ω/□がさらに好ましい。この範囲にあることで、消費電力を少なくすることができ、タッチパネルの座標読みとりにおける誤差の影響を小さくすることができる。また電磁波シールド用途においては200〜2000Ω/□が好ましく、250〜1000Ω/□がさらに好ましい。この範囲にあることで、高い透過率と電磁波シールド性を両立できる。
[偏光板]
本発明の導電積層体は、その非導電層面と偏光子を貼り合せて偏光板として用いることができる。例えば、図3に示すように、本発明の導電積層体を用いた偏光板16はトリアセチルセルロースフィルム12の導電層11を積層していない側の面に、偏光子13(ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を染色した後に1軸延伸したものが一般的である)を接着剤で貼り合せたものである。図3にはさらに偏光子13のトリアセチルセルロースフィルム12側の反対の面に透明基材14と、透明基材14の偏光子13側の反対の面に、粘着剤15とが貼り合せられている。粘着剤15は後述するディスプレイにおいて液晶セルと貼り合せるために使用される。該透明基材14としては、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース)、環状オレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂などが好ましく用いられる。該透明基材はそのまま用いることもできるし、1軸あるいは2軸延伸して位相差を発現させて用いてもよい。また該透明基材は粘着剤などを使用して複数枚積層して使用することもできる。
本発明の導電積層体を用いた偏光板において、導電層11の上に配線パターンを設けることができる。配線パターンは、導電層11と導通を取ることができる導電材料であれば特に限定せず用いることができるが、銀や銅、アルミニウムなどの金属材料が配線パターンを形成しやすいため好ましい。配線パターンの形成方法は蒸着、スパッタリングなどのドライ加工後にフォトリソグラフィー法によるものや、金属ペーストを用いてのスクリーン印刷、鋳型塗布、印刷転写、インクジェットなどのウエットコート法等、一般的な方法を挙げることができる。また導電層11と配線パターンの密着性を向上させるために密着層を設けることができる。
[ディスプレイ]
本発明の偏光板は、ディスプレイの視認側に好ましく用いられる。図4に本発明の導電積層体を用いたディスプレイ25の一例を示す。本発明の導電積層体を用いた偏光板21は液晶セル22の視認側に貼り合わせられている。また液晶セル22の偏光板21の反対側の面に設置される偏光板23は一般的な偏光板を用いてもよいし、本発明の偏光板を用いてもよい。偏光板23側に光源であるバックライトユニット24を設置してディスプレイ25が作製される。
[タッチパネル装置]
本発明のディスプレイは、その上にタッチパネルを積層して、タッチパネル装置とすることも好ましい。図5に本発明のディスプレイを用いたタッチパネル装置の一例を示す。本発明の導電積層体を用いた偏光板は、液晶セルの視認側に設置されるのが好ましい。タッチパネルモジュール31とディスプレイ33は窓枠固定テープ32でタッチパネルモジュール31およびディスプレイ33の4辺を貼り合せて積層されている。本発明の導電積層体を用いることにより、空隙部36での乱反射を抑えることができ、高精細な表示を提供することができる。
以下、本発明を実施例に基づき、具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[評価方法]
まず、各実施例および比較例における評価方法を説明する。
(1)表面抵抗値
導電層側の表面抵抗値は、非接触式抵抗率計(ナプソン(株)製 NC−10)を用い渦電流方式で100mm×50mmのサンプルの中央部分を測定した。5サンプルについて測定し平均値を算出した。
(2)全光線透過率
濁度計(曇り度計)NDH2000(日本電色工業(株)製)を用いてJIS K7361−1(1997)に基づいて、導電積層体厚み方向の全光線透過率を、導電層側から光を入射させて測定した。5サンプルについて測定し平均値を算出した。
(3)550nmの波長領域での反射率
測定面(導電層を設けた側の面)の反対側表面を黒テープ(日東電工社(株)製、No.21)で貼り付けた。測定面を分光光度計((株)島津製作所製、UV−3150)にて、測定面から5度の入射角で、波長領域380nm〜800nmにおける絶対反射スペクトルを測定した。5サンプルについて測定し550nmの値の平均値を算出した。なお、測定した反射スペクトルにうねりのある場合は、うねりの山(極大点)と谷(極小点)の中間地点を結んでいった曲線からそれぞれの反射率を求めた。反射率2%以下を○とし、2%より高いものを×とした。
(4)耐屈曲性
図6のように透明導電積層体41を100mm×140mmにサンプリングし、このサンプルの両短辺に沿って幅10mm長さ100mmの範囲で銀ペースト(太陽インキ製造(株)製 ECM−100 AF4820)を塗布し、90℃、30分間乾燥させ端子電極42とした。このサンプルの透明導電積層体の側、中央部に直径5mmの金属円柱43を固定し、この円柱に沿って、円柱の抱き角0°(サンプルが平面の状態)から、円柱への抱き角が130°(円柱で折り返した状態)となる範囲で、100回折り曲げ動作を行った。耐屈曲性は、曲げ動作前後の電極間抵抗値変化率を指標とした。折り曲げ前の端子電極間抵抗値をR、折り曲げ後抵抗値をRとしたときに、R/Rを電極間抵抗値変化率とした。端子電極間抵抗はデジタルマルチメーター(カイセ(株)製 KT−2011)で測定した。5サンプルについて測定し平均値を算出した。
(5)マトリックス、樹脂層の屈折率
いずれもJIS K7105(1981)に準じてアッベ屈折率計で測定した。
(6)導電層のマトリックスの厚み
先ず、サンプルの観察したい部分近傍を氷で埋包し凍結固着後、日本ミクロトーム研究所(株)製ロータリー式ミクロトームを使用し、ナイフ傾斜角度3°にダイヤモンドナイフをセットして導電積層体平面に垂直な方向に切断した。
次いで得られた導電積層体の断面の導電層側を、電界放射型走査電子顕微鏡(日本電子(株)製 JSM−6700−F)を用いて加速電圧3.0kVにて観察倍率10000〜100000倍にて、画像のコントラストを適宜調節して観察した。1検体につき、異なる部分から得た線状金属構造体の断面を含む画像を10視野分準備した。1視野につき1箇所の厚みを測定し、その平均値を算出し、導電層のマトリックスの厚みを求めた。10視野の平均値を導電層のマトリックスの厚みとした。
(7)配線パターン
導電積層体を50mm×50mmにカットし、両端部の導電層側に銀ペースト(太陽インキ製造(株)製 ECM−100 AF4820)を塗布し、90℃、30分間乾燥させ5mm×50mmの配線パターンを形成した。デジタルマルチメーター(カイセ(株)製 KT−2011)で両端の配線パターン部に端子を置いて測定し抵抗値を測定した。
(8)色むら
導電積層体を100mm×100mmにカットし、導電層を上に向けた状態で平滑な台の上に置いた。次に三波長蛍光灯を導電積層体と100cmの距離で導電積層体の真上に来るように設置した。導電積層体を45度および90度の角度から観察し色調の変化があったものを色むらとし、3人の観察者のうち、2人以上色むらと判断したものを×とした。
[導電成分]
[銀ナノワイヤー分散塗液]
特表2009−505358号公報の例1(銀ナノワイヤーの合成)に記載の方法にて銀ナノワイヤー導電材を得た。次に特表2009−505358号公報の例8(ナノワイヤー分散)に開示されている方法にて銀ナノワイヤー分散液を得た。この銀ナノワイヤー分散液に、銀ナノワイヤーの濃度が0.05質量%となるように分散媒を追加し、銀ナノワイヤー分散塗液を調製した。
[CNT分散塗液]
(触媒調製)
クエン酸アンモニウム鉄(緑色)(和光純薬工業社製)2.459gをメタノール(関東化学社製)500mLに溶解した。この溶液に、軽質マグネシア(岩谷社製)を100g加え、室温で60分間攪拌し、40℃から60℃で攪拌しながら減圧乾燥してメタノールを除去し、軽質マグネシア粉末に金属塩が担持された触媒を得た。
(CNT組成物製造)
図7に概略図を示す流動床縦型反応装置でCNTを合成した。反応器100は内径32mm、長さは1200mmの円筒形石英管である。中央部に石英焼結板101を具備し、石英管下方部には、不活性ガスおよび原料ガス供給ライン104、上部には排ガスライン105および、触媒投入ライン103を具備する。さらに、反応器を任意温度に保持できるように、反応器の円周を取り囲む加熱器106を具備する。加熱器106には装置内の流動状態が確認できるよう点検口107が設けられている。
上記触媒12gを取り、密閉型触媒供給器102から触媒投入ライン103を通して、石英焼結板101上に前記(触媒調整)部分で示した触媒108をセットした。次いで、原料ガス供給ライン104からアルゴンガスを1000mL/分で供給開始した。反応器内をアルゴンガス雰囲気下とした後、温度を850℃に加熱した。
850℃に到達した後、温度を保持し、原料ガス供給ライン104のアルゴン流量を2000mL/分に上げ、石英焼結板上の固体触媒の流動化を開始させた。加熱炉点検口107から流動化を確認した後、さらにメタンを95mL/分で反応器に供給開始した。該混合ガスを90分間供給した後、アルゴンガスのみの流通に切り替え、合成を終了させた。
加熱を停止させ室温まで放置し、室温になってから反応器から触媒とCNTを含有するCNT組成物を取り出した。
上記で示した触媒付きCNT組成物23.4gを磁性皿に取り、予め446℃まで加熱しておいたマッフル炉(ヤマト科学社製、FP41)にて大気下、446℃で2時間加熱した後、マッフル炉から取り出した。次に、触媒を除去するため、CNT組成物を6Nの塩酸水溶液に添加し、室温で1時間攪拌した。濾過して得られた回収物を、さらに6Nの塩酸水溶液に添加し、室温で1時間攪拌した。これを濾過し、数回水洗した後、濾過物を120℃のオーブンで一晩乾燥することでマグネシアおよび金属が除去されたCNT組成物を57.1mg得ることができ、上記操作を繰り返すことによりマグネシアおよび金属が除去されたCNT組成物を500mg用意した。
次に、マッフル炉で加熱して触媒を取り除いたCNT組成物80mgを濃硝酸(和光純薬工業社製 1級 Assay60〜61%)27mLに添加し、130℃のオイルバスで5時間攪拌しながら加熱した。加熱攪拌終了後、CNTを含む硝酸溶液をろ過し、蒸留水で水洗後、水を含んだウェット状態のままCNT組成物を1266.4mg得た。
(CNT分散塗液)
50mLの容器に上記CNT組成物を10mg(乾燥時換算)、分散剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(シグマ社製90kDa.50−200cps)10mgを量りとり、蒸留水を加え10gにし、超音波ホモジナイザー出力20W、20分間で氷冷下分散処理しCNT塗液を調製した。得られた液を高速遠心分離機にて10000G、15分間遠心し、上清9mLを得た。この操作を複数回繰り返し得た上清145mLに純水を加え濃度調整を行い、CNT濃度約0.04質量%のCNT分散塗液(CNTと分散剤の配合比1対1)を得た。
[マトリックス成分]
アクリル系組成物(綜研化学(株)製 フルキュアHC−6)を酢酸エチルを溶媒として固形分濃度2.5質量%に調合し、マトリックス成分1の溶液を得た。
マトリックス成分1の屈折率は、下記条件でその溶液を乾燥後、測定し、1.50であった。(以下、マトリックス成分2〜5についても同様。)
(条件)材質がステンレス(sus)のシム(シム厚み50μm)を装着したスリットダイコートを使用して塗工し、90℃で2分間乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を95.1mJ/cm照射。
フッ素系組成物(ダイキン工業(株)製 オプツールAR−110)0.6gとジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト(日本化薬(株)製 KAYARAD DPHA)0.2gをPGMEを溶媒として固形分濃度1.0質量%に調合してマトリックス成分2の溶液を得た。マトリックス成分2の屈折率は、1.45であった。
アクリル系組成物(東洋インキ(株)社製 リオディラスTYS)をMIBKを溶媒として固形分3質量%に調合し、マトリックス成分3の溶液を得た。マトリックス成分3の屈折率は、1.58であった。
アクリル系組成物(東洋インキ(株)社製 リオディラスTYPT)をMIBKを溶媒として固形分3質量%に調合し、マトリックス成分4の溶液を得た。マトリックス成分4の屈折率は、1.64であった。
市販の塗料(JSR(株)製 オプスター(登録商標)TU2180)をメチルイソブチルケトンで固形分濃度が3質量%になるように希釈してマトリックス成分5の溶液を調合した。マトリックス層成分5の屈折率は1.37であった。
[樹脂層成分]
市販の塗料(JSR(株)製 オプスター(登録商標)TU2180)をメチルイソブチルケトンで固形分濃度が3質量%になるように希釈して樹脂層成分1の溶液を調合した。
樹脂層成分1の層の屈折率は、下記条件でその溶液を乾燥後、測定し、1.37であった。(樹脂層成分2についても同様。)
(条件)材質がステンレス(sus)のシム(シム厚み50μm)を装着したスリットダイコートを使用して塗工し、90℃で2分間乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を95.1mJ/cm照射。
中空シリカ50質量部と紫外線硬化性アクリル樹脂(ジペンタエリスリトールトリアクリレート)50質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製イルガキュア(登録商標)184)2質量部を含み、これらの成分をメチルエチルケトンとイソプロピルアルコールの混合溶媒に溶解・分散して樹脂層成分2の溶液を調合した。樹脂層成分2の層の屈折率は1.33であった。
(実施例1)
厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタ社製)の上にアクリル樹脂(中国塗料(株)製、フルキュア423C)をMEK:シクロヘキサノン=3:1(質量比)
溶媒で固形分を9%に調整後マイクログラビアを使用して90℃で1分間乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を95.1mJ/cm照射し厚み1μmのHC層を形成した。次にHC層上に銀ナノワイヤー分散塗液を材質がステンレス(sus)のシム(シム厚み50μm)を装着したスリットダイコートを使用して塗工後90℃で2分間乾燥し導電成分を積層形成した。次にマトリックス成分1の溶液を材質がステンレス(sus)のシム(シム厚み50μm)を装着したスリットダイコートを使用して塗工後90℃で2分間乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を95.1mJ/cm照射し厚みが100nmのマトリックスを積層形成した。次に樹脂層成分1の溶液を材質がステンレス(sus)のシム(シム厚み50μm)を装着したスリットダイコートを使用して塗工後90℃で2分間乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を95.1mJ/cm照射し厚みが100nmの導電積層体1を得た。表面抵抗値は150Ω/□であった。
(実施例2)
銀ナノワイヤー分散塗液の積層量を調整し、表面抵抗値を250Ω/□にした以外は実施例1と同様にして導電積層体2を得た。
(実施例3)
樹脂層成分に樹脂層成分2を用いた以外は実施例1と同様にして導電積層体3を得た。
(実施例4)
樹脂層成分に樹脂層成分2を用いた以外は実施例2と同様にして導電積層体4を得た。
(実施例5)
マトリックス成分にマトリックス成分2を用いた以外は実施例3と同様にして導電積層体5を得た。
(実施例6)
マトリックス成分にマトリックス成分3を用いた以外は実施例1と同様にして導電積層体6を得た。
(実施例7)
樹脂層の厚みを50nmとした以外は実施例1と同様にして導電積層体7を得た。
(実施例8)
樹脂層の厚みを150nmとした以外は実施例1と同様にして導電積層体8を得た。
(実施例9)
導電成分にCNT分散塗液を用いた以外は実施例1と同様にして導電積層体9を得た。表面抵抗値は300Ω/□であった。
(比較例1)
特許第3819927号の実施例2記載の方法で導電積層体10を得た。反射率が高く、また耐屈曲性試験後の抵抗値を測定することができなかった。
(比較例2)
厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタ社製)に特許第3819927号の実施例2<透明導電性フィルムの作製>記載の方法で導電積層体11を得た。反射率が高く、また耐屈曲性試験後の抵抗値を測定することができなかった。
(比較例3)
比較例2にて作製した導電積層体11の上に樹脂層成分1の溶液を材質がステンレス(sus)のシム(シム厚み50μm)を装着したスリットダイコートを使用して塗工後90℃で2分間乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を95.1mJ/cm照射しマトリックスの厚みが100nmの導電積層体12を得た。反射率が高く、また耐屈曲性試験後の抵抗値を測定することができなかった。さらに、配線パターン形成後の抵抗値を測定することができなかった。
(比較例4)
マトリックス成分にマトリックス成分5を用いた以外は実施例3と同様にして導電積層体13を得た。反射率が高く色むらが見られた。
(比較例5)
マトリックス成分にマトリックス成分4を用いた以外は実施例3と同様にして導電積層体14を得た。マトリックス層と樹脂層の干渉起因の色むらが見られた。
(比較例6)
樹脂層の厚みを30nmとした以外は実施例1と同様にして導電積層体15を得た。反射率が高く色むらが見られた。
(比較例7)
樹脂層の厚みを200nmとした以外は実施例1と同様にして導電積層体16を得た。反射率が高く色むらが見られた。また樹脂層の厚みが厚いため配線パターン形成後の抵抗値をを測定することができなかった。結果を表1に示す。
Figure 2014017110
本発明の導電積層体は、優れた透明導電性、反射防止性および柔軟性を備えており、軽量化と薄型化が可能なディスプレイ、タッチパネル装置に適用できる。
1 樹脂層
2 導電層
3 トリアセチルセルロースフィルム
4 導電層のマトリックスの厚み
5 線状構造体
10 樹脂層
11 導電層
12 トリアセチルセルロースフィルム
13 偏光子
14 透明基材
15 粘着剤
16 偏光板
21 本発明の導電積層体を用いた偏光板
22 液晶セル
23 偏光板
24 バックライトユニット
25 ディスプレイ
31 タッチパネルモジュール
32 窓枠固定テープ
33 ディスプレイ
36 空隙部
41 導電積層体
42 端子電極
43 金属円柱
100 反応器
101 石英焼結板
102 密閉型触媒供給機
103 触媒投入ライン
104 原料ガス供給ライン
105 排ガスライン
106 加熱器
107 点検口
108 触媒

Claims (7)

  1. トリアセチルセルロースフィルムの片側に、屈折率が1.4超1.6以下であるマトリックス中にネットワーク構造を有する線状構造体を含む導電層が積層されてなり、前記導電層の上に屈折率が1.2〜1.4であり、厚みが50〜150nmの樹脂層を設けたことを特徴とする導電積層体。
  2. 前記線状構造体が銀ナノワイヤーである請求項1に記載の導電積層体。
  3. 前記線状構造体がカーボンナノチューブである請求項1に記載の導電積層体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の導電積層体の非導電層面と偏光子を貼り合せた偏光板。
  5. 導電層上に金属からなる配線パターンを形成した請求項4に記載の偏光板。
  6. 請求項4または5に記載の偏光板を視認側に用いたディスプレイ。
  7. 請求項6に記載のディスプレイの上にタッチパネルを積層したタッチパネル装置。
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