JP2010190788A - 温度センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 温度センサ装置において、狭い場所でも確実に測定対象に固定すること。
【解決手段】 バッテリ2に設けられた測定用孔2aを介してバッテリ2の内部温度を測定する温度センサ装置1であって、リード線3の先端部に接続されたサーミスタ素子4がL字状絶縁部5に覆われて先端に配された温度センサ本体6と、L字状絶縁部5を収納するケース部7と、を備え、該ケース部7が、L字状絶縁部5の先端を挿入して外部へ突出させる絶縁部用孔8と、測定用孔2aにL字状絶縁部5の先端を挿入した状態で測定用孔2aに嵌め込み可能な固定用突起部9と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド車や電気自動車のバッテリ温度検知等に好適な温度センサ装置に関するものである。
近年、内燃機関とモーターとを組み合わせて優れた低燃費性能を有するハイブリッド車やモーターのみで駆動される電気自動車が開発及び実用化されている。これらのハイブリッド車や電気自動車には、モーター駆動のためにバッテリが搭載されているが、該バッテリの性能を良好に維持するため、バッテリの温度を検知して温度管理を行っている(特許文献1参照)。
このバッテリの温度を検知する温度センサとしては、従来、例えば特許文献2に記載されているように、リード線の先端部に接続されたサーミスタ素子が樹脂部に覆われて先端に配された温度センサが使用されている。この温度センサでバッテリを測定する場合、バッテリのケースに設けられた測定用孔内に先端の樹脂部を挿入して固定することで、バッテリ内部の温度を測定している。
特開2007−112268号公報 特開2001−307908号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、上記従来の温度センサでは、直線状のリード線の延長上にサーミスタ素子がある形状で先端を樹脂コートしているため、測定用孔内に先端の樹脂部を挿入した状態ではリード線が測定用孔から突き出した状態となり、リード線の取り回しに自由度がないという不都合があった。このため、車載用のバッテリのように狭い場所に設置された測定対象に温度センサを確実に固定することが困難であった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、狭い場所でも確実に測定対象に固定することができる温度センサ装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明の温度センサ装置は、測定対象に設けられた測定用孔を介して前記測定対象の内部温度を測定する温度センサ装置であって、リード線に接続されたサーミスタ素子がL字状絶縁部に覆われてその先端に配された温度センサ本体と、前記L字状絶縁部を収納するケース部と、を備え、該ケース部が、前記L字状絶縁部の先端を挿入して外部へ突出させる絶縁部用孔と、前記測定用孔に前記L字状絶縁部の先端を挿入した状態で前記測定用孔に嵌め込み可能な固定用突起部と、を備えていることを特徴とする。
この温度センサ装置では、温度センサ本体のL字状絶縁部を収納するケース部が、L字状絶縁部の先端を挿入して外部へ突出させる絶縁部用孔と、測定用孔にL字状絶縁部の先端を挿入した状態で測定用孔に嵌め込み可能な固定用突起部と、を備えているので、測定用孔にL字状絶縁部の先端を挿入すると共に固定用突起部を嵌め込んでケース部と共に温度センサ本体を測定対象にワンタッチで固定することができる。このとき、温度センサ本体の先端部がL字状絶縁部とされているので、測定用孔にL字状絶縁部の先端が挿入された状態でもリード線が測定対象の外面に沿って配されることで、狭い場所でも邪魔にならず取り回すことが可能になる。また、温度センサ本体の先端部が直角に曲げられて樹脂フォーミングしたL字型構造なので、L字状絶縁部の先端を突出状態に収納することでケース部を薄型化することが可能である。さらに、L字状絶縁部をケース部に収納して保護することができ、隣接する他の部材と接触して外れたり損傷することを防止できる。
また、本発明の温度センサ装置は、前記ケース部が、前記L字状絶縁部の基端部を支持する絶縁部支持機構を備えていることを特徴とする。
すなわち、この温度センサ装置では、ケース部が、L字状絶縁部の基端部を支持する絶縁部支持機構を備えているので、L字状絶縁部の位置ずれ、がたつき又は抜けを防ぐことができる。
さらに、本発明の温度センサ装置は、前記ケース部が、前記L字状絶縁部の基端部が設置されるケース本体と、該ケース本体の開口部を閉塞する蓋部と、で構成され、前記絶縁部支持機構が、前記ケース本体の開口部を前記蓋部で閉塞した際に前記L字状絶縁部の基端部を前記ケース本体と前記蓋部とで挟んで支持する構造を有していることを特徴とする。
すなわち、この温度センサ装置では、ケース本体の開口部を蓋部で閉塞した際にL字状絶縁部の基端部をケース本体と蓋部とで挟んで支持する構造を有しているので、L字状絶縁部をケース部に収納する際にケース本体の開口部を蓋部で閉じると同時にL字状絶縁部を保持して位置ずれ等を防ぐことができる。
また、本発明の温度センサ装置は、前記ケース部が、前記絶縁部用孔から突出した前記L字状絶縁部の先端を囲むと共に前記測定用孔内に挿入可能な挿入筒状部を有していることを特徴とする。
すなわち、この温度センサ装置では、ケース部が、絶縁部用孔から突出したL字状絶縁部の先端を囲むと共に測定用孔内に挿入可能な挿入筒状部を有しているので、挿入筒状部でL字状絶縁部の先端を保護することができる。また、挿入筒状部にL字状絶縁部の先端が配されることで、L字状絶縁部の挿入部分の位置決めを行うことができる。
さらに、本発明の温度センサ装置は、前記挿入筒状部が、周面に通気用開口部を有していることを特徴とする。
すなわち、この温度センサ装置では、挿入筒状部が、周面に通気用開口部を有しているので、通気用開口部を介して空気をL字状絶縁部の挿入部分へ導入させることができ、空気温度をダイレクトに測定して応答性を維持することができる。
また、本発明の温度センサ装置は、前記挿入筒状部が、前記L字状絶縁部の先端に対向して開口した窓部を有していることを特徴とする。
すなわち、この温度センサ装置では、挿入筒状部が、L字状絶縁部の先端に対向して開口した窓部を有しているので、窓部を介してL字状絶縁部の先端が測定対象の内部にある被測温物に近接してほぼ接触状態となり、高い応答性を得ることができる。
また、本発明の温度センサ装置は、前記測定対象が、バッテリであることを特徴とする。
すなわち、この温度センサ装置では、測定対象が、バッテリであるので、狭い場所に設置されたバッテリにも装着可能であると共にバッテリに隣接する他の部材にから温度センサ本体を保護することができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る温度センサ装置によれば、温度センサ本体のL字状絶縁部を収納するケース部が、L字状絶縁部の先端を挿入して外部へ突出させる絶縁部用孔と、測定用孔にL字状絶縁部の先端を挿入した状態で測定用孔に嵌め込み可能な固定用突起部と、を備えているので、温度センサ本体をケース部で保護した状態で測定対象に容易に取り付け可能であり、狭い場所でも邪魔にならず測定対象の外面に沿ってリード線を取り回すことが可能になる。
したがって、本発明の温度センサ装置は、狭い場所に設置されたバッテリにも装着可能であると共にバッテリに隣接する他の部材から温度センサ本体を保護することができる。特に、ハイブリッド車や電気自動車のバッテリの温度を測定するセンサとして好適である。
本発明に係る温度センサ装置の第1実施形態において、バッテリの測定用孔に取り付けた状態の温度センサ装置を示す断面図である。 第1実施形態において、温度センサ装置を示す側面図である。 第1実施形態において、蓋部を開けた状態の温度センサ装置を示す開口部側からの斜視図である。 第1実施形態において、温度センサ装置を示す蓋部側からの斜視図である。 第1実施形態において、蓋部を開けた状態の温度センサ装置を示す挿入筒状部側からの斜視図である。 第1実施形態において、温度センサ装置を示すケース本体側からの斜視図である。 第1実施形態において、蓋部を開けた状態の温度センサ装置を示す平面図である。 第1実施形態において、温度センサ装置を示す底面図である。 本発明に係る温度センサ装置の第2実施形態において、温度センサ装置を示す断面図である。 第2実施形態において、温度センサ装置を示す底面図である。
以下、本発明に係る温度センサ装置の第1実施形態を、図1から図8を参照しながら説明する。
本実施形態の温度センサ装置1は、図1から図8に示すように、ハイブリッド車や電気自動車に搭載されるバッテリ2のケースに設けられた測定用孔2aを介してバッテリ2の内部温度を測定する温度センサ装置であって、リード線3に接続されたサーミスタ素子4が樹脂材料のL字状絶縁部5に覆われてその先端に配された温度センサ本体6と、L字状絶縁部5を収納するケース部7と、を備えている。
上記ケース部7は、L字状絶縁部5の先端を挿入して外部へ突出させる絶縁部用孔8と、測定用孔2aにL字状絶縁部5の先端を挿入した状態で測定用孔2aに嵌め込み可能な一対の固定用突起部9と、L字状絶縁部5の基端部を支持する絶縁部支持機構10と、を備えている。
また、ケース部7は、全体として薄型の略直方体形状とされ、L字状絶縁部5の基端部が設置されるケース本体11と、該ケース本体11の上部開口部を閉塞する蓋部12と、で構成されている。
ケース本体11と蓋部12とは、一体成型されたものであり、ヒンジ部13で連結されている。蓋部12の先端には先端が鈎状となった爪部12aが形成されていると共に、ケース本体11には蓋部12を閉めたときに挿通された爪部12aが引っ掛かって嵌まる受け部11aが形成されている。したがって、爪部12aを受け部11aから外すことで容易に蓋部12を開けることが可能である。このようにケース本体11と蓋部12とが、爪部12aの嵌め込みで組立可能なので、組立が容易で接着剤やネジ等も不要である。また、ケース本体11と蓋部12とが一体成型されているので、金型費用を削減可能である。
ケース本体11の周壁部には、リード線3を通す凹部11bが形成されており、蓋部12を閉めた際に蓋部12と凹部11bとでリード線3を挟むことで、リード線3の抜けやがたつきを防いでいる。なお、凹部11b及びこれに対向した蓋部12の部分には、Rを設けているので、挟んだリード線3が傷つくことを防止できる。
上記絶縁部支持機構10は、ケース本体11の開口部を蓋部12で閉塞した際にL字状絶縁部5の基端部をケース本体11と蓋部12とで挟んで支持する構造を有している。すなわち、ケース本体11の内部には、L字状絶縁部5の基端部の両脇を挟むように立設された4つの支持ピン11cを備え、蓋部12を閉めることでこれら支持ピン11cで挟まれたL字状絶縁部5の基端部の上部を蓋部12で押さえて支持している。
また、ケース部7は、絶縁部用孔8から突出したL字状絶縁部5の先端を囲むと共に測定用孔2a内に挿入可能な挿入筒状部14を有している。
該挿入筒状部14は、有底の略円筒状であり、周面に略四角形状に開口した一対の通気用開口部14aを有している。
上記一対の固定用突起部9は、挿入筒状部14の両側に設けられ、先端部が鈎状とされて測定用孔2aに鈎状の先端部が引っ掛かって嵌め込まれるようになっている。これらの固定用突起部9は、突出方向に対して直交する方向の断面が円弧状に形成されており、円形の測定用孔2aに対して位置ずれがし難くなっている。
このように本実施形態の温度センサ装置1は、温度センサ本体6のL字状絶縁部5を収納するケース部7が、L字状絶縁部5の先端を挿入して外部へ突出させる絶縁部用孔8と、測定用孔2aにL字状絶縁部5の先端を挿入した状態で測定用孔2aに嵌め込み可能な固定用突起部9と、を備えているので、測定用孔2aにL字状絶縁部5の先端を挿入すると共に固定用突起部9を嵌め込んでケース部7と共に温度センサ本体6をバッテリ2にワンタッチで固定することができる。
このとき、温度センサ本体6の先端部がL字状絶縁部5とされているので、測定用孔2aにL字状絶縁部5の先端が挿入された状態でもリード線3がバッテリ2の外面に沿って配されることで、狭い場所でも邪魔にならず取り回すことが可能になる。また、温度センサ本体6の先端部が直角に曲げられて樹脂フォーミングしたL字型構造なので、L字状絶縁部5の先端を突出状態に収納することでケース部7を薄型化することが可能である。さらに、L字状絶縁部5をケース部7に収納して保護することができ、隣接する他の部材と接触して外れたり損傷することを防止できる。
また、ケース部7が、L字状絶縁部5の基端部を支持する絶縁部支持機構10を備えているので、L字状絶縁部5の位置ずれ、がたつき又は抜けを防ぐことができる。特に、絶縁部支持機構10が、ケース本体11の開口部を蓋部12で閉塞した際にL字状絶縁部5の基端部をケース本体11と蓋部12とで挟んで支持する構造を有しているので、L字状絶縁部5をケース部7に収納する際にケース本体11の開口部を蓋部12で閉じると同時にL字状絶縁部5を保持して位置ずれ等を防ぐことができる。
また、ケース部7が、絶縁部用孔8から突出したL字状絶縁部5の先端を囲むと共に測定用孔2a内に挿入可能な挿入筒状部14を有しているので、挿入筒状部14でL字状絶縁部5の先端を保護することができる。また、挿入筒状部14にL字状絶縁部5の先端が配されることで、L字状絶縁部5の挿入部分の位置決めを行うことができる。
さらに、挿入筒状部14が、周面に通気用開口部14aを有しているので、通気用開口部14aを介して空気をL字状絶縁部5の挿入部分へ導入させることができ、空気温度をダイレクトに測定して応答性を維持することができる。
したがって、本実施形態の温度センサ装置1は、狭い場所に設置されたバッテリ2にも装着可能であると共にバッテリ2に隣接する他の部材から温度センサ本体6を保護することができる。
次に、本発明に係る温度センサ装置の第2実施形態について、図9及び図10を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、挿入筒状部14が有底であり、L字状絶縁部5の先端が挿入筒状部14の底部に当接しているのに対し、第2実施形態の温度センサ装置21は、図9及び図10に示すように、挿入筒状部24がL字状絶縁部5の先端に対向して開口した窓部24bを有している点である。
すなわち、第2実施形態では、挿入筒状部24の底部に円形の貫通孔である窓部24bが形成され、L字状絶縁部5の先端が窓部24bを介して露出している。
したがって、第2実施形態の温度センサ装置21では、挿入筒状部14が、L字状絶縁部5の先端に対向して開口した窓部24bを有しているので、窓部24bを介してL字状絶縁部5の先端がバッテリ2の内部にある被測温物に近接してほぼ接触状態となり、高い応答性を得ることができる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、上記各実施形態では、温度センサ装置をバッテリのケースに直接取り付けているが、ケース部とバッテリとの間にパッキンを挟んで取り付けても構わない。この場合、温度センサ装置の位置ずれやがたつきを防止することができる。
また、蓋部の内面にエラストマー等の緩衝材を貼り付けておくと共に挿入筒状部の窓部からL字状絶縁部の先端を若干突出させても構わない。この場合、L字状絶縁部の先端を直接被測温物に接触させることができると共に、緩衝材によりL字状絶縁部の浮き上がり等を吸収することができる。
また、サーミスタ素子を樹脂材料で覆ってL状絶縁部としているが、L字状にフォーミングする絶縁材料として他の材料を使用しても構わない。例えば、ガラス材でサーミスタ素子を覆ったL字状絶縁部とすることで、より高温に対応することが可能になる。
1,21…温度センサ装置、2…バッテリ(測定対象)、2a…測定用孔、3…リード線、4…サーミスタ素子、5…L字状絶縁部、6…温度センサ本体、7…ケース部、8…絶縁部用孔、9…固定用突起部、10…絶縁部支持機構、11…ケース本体、12…蓋部、14,24…挿入筒状部、14a…通気用開口部、24b…窓部

Claims (7)

  1. 測定対象に設けられた測定用孔を介して前記測定対象の内部温度を測定する温度センサ装置であって、
    リード線に接続されたサーミスタ素子がL字状絶縁部に覆われてその先端に配された温度センサ本体と、
    前記L字状絶縁部を収納するケース部と、を備え、
    該ケース部が、前記L字状絶縁部の先端を挿入して外部へ突出させる絶縁部用孔と、
    前記測定用孔に前記L字状絶縁部の先端を挿入した状態で前記測定用孔に嵌め込み可能な固定用突起部と、を備えていることを特徴とする温度センサ装置。
  2. 請求項1に記載の温度センサ装置において、
    前記ケース部が、前記L字状絶縁部の基端部を支持する絶縁部支持機構を備えていることを特徴とする温度センサ装置。
  3. 請求項2に記載の温度センサ装置において、
    前記ケース部が、前記L字状絶縁部の基端部が設置されるケース本体と、該ケース本体の開口部を閉塞する蓋部と、で構成され、
    前記絶縁部支持機構が、前記ケース本体の開口部を前記蓋部で閉塞した際に前記L字状絶縁部の基端部を前記ケース本体と前記蓋部とで挟んで支持する構造を有していることを特徴とする温度センサ装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の温度センサ装置において、
    前記ケース部が、前記絶縁部用孔から突出した前記L字状絶縁部の先端を囲むと共に前記測定用孔内に挿入可能な挿入筒状部を有していることを特徴とする温度センサ装置。
  5. 請求項4に記載の温度センサ装置において、
    前記挿入筒状部が、周面に通気用開口部を有していることを特徴とする温度センサ装置。
  6. 請求項4又は5に記載の温度センサ装置において、
    前記挿入筒状部が、前記L字状絶縁部の先端に対向して開口した窓部を有していることを特徴とする温度センサ装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の温度センサ装置において、
    前記測定対象が、バッテリであることを特徴とする温度センサ装置。
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