JP2012169056A - コネクタ用フィルタ部材、コネクタ組立体、コネクタ組立体の組立方法 - Google Patents

コネクタ用フィルタ部材、コネクタ組立体、コネクタ組立体の組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、専有するスペースが小さいにも拘らず、十分な通気量を確保できるとともに鋭利な部材が触れることで傷つけるおそれのない、コネクタ用フィルタ部材を提供する。
【解決手段】フィルタ部材50は、一端に開放端部52が、他端に封止端部53が設けられるハウジング51を備える。ハウジング51は、幅方向に沿う一対の幅方向壁51a、51bと、厚さ方向に沿う一対の厚さ方向壁51c、51dを備えている。ハウジング51には、ハウジング51の軸方向に沿って通気路55が形成される。この通気路55は、一端がハウジング51の開放端部52に連なり、他端がハウジング51の封止端部53で止まる。ハウジング51の幅方向壁51aに外周が円形の通気窓56が形成される。フィルタ部材50には、通気窓56を覆うフィルタ本体58が設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば電子制御ユニットが収容される筐体の内部の圧力と外部(大気)の圧力との平衡を、電気コネクタ(以下、単にコネクタという)を通じて保つのに用いられるコネクタ用フィルタ部材に関する。
従来から、例えば自動車の電子制御ユニットのように水分から保護する必要のある機器、部品は、防水構造をなした筐体内に収容されて用いられている。自動車は、よく知られているように、大きな温度変化が生じる使用環境下に置かれる。したがって、この温度変化に応じて筐体の内部の圧力(内圧)が変化し、外部の圧力(外圧)との間に圧力差が生じる。ここで、この筐体は内部への水分の侵入を防ぐために完全な密封構造にすると、温度変化に伴う圧力差を繰り返し受けるうちに、筐体に亀裂やシール部に隙間が生じて、防水性が損なわれるおそれがある。そのために、筐体内部と外部との間の大気の流通(通気)を許容するが、外部からの水分の浸入を阻止することのできるフィルタを筐体の一部に設けることが行われている(特許文献1、特許文献2)。
この目的のフィルタを設ける場合に、考慮すべき事項がある。その代表的なものとして、フィルタの保護が掲げられる。すなわち、フィルタ自体は布、樹脂などの脆弱な材料で構成されているため、筐体の表面に露出して設けたのでは、鋭利な部材等が触れるとフィルタを傷つけて水分が透過できる孔が開いてしまい外部からの水の浸入阻止という機能が害されることがある。そこで、フィルタを外部に露出させないために、フィルタを覆う保護カバーを筐体に設けることが提案されている(特許文献2の図2、図3)。
特開2000−138469号公報 特開2007−189215号公報
フィルタは、内圧と外圧の平衡を保つ通気量を確保するのに必要な面積を有している。これまで提案されたフィルタは、筐体の表面に平行に配置されているために、フィルタが専有する平面方向のスペースは小さくない。これに加えて、保護カバーを設けるにはさらにスペースが必要となるが、そのような余分なスペースを確保できない場合もある。
本発明は、以上の背景に基づいてなされたもので、専有するスペースが小さいにも拘らず、十分な通気量を確保できるとともに鋭利な部材が触れることで傷つけられるおそれのない、コネクタ用フィルタ部材を提供することを目的とする。
本発明は、そのようなフィルタ部材が取り付けられたコネクタ組立体を提供する。
また本発明は、そのようなフィルタ部材を用いてコネクタ組立体を組み立てる方法を提供する。
筐体内に収容されている電子制御ユニットと外部との電気的な接続を担うために、筐体にはコネクタが接続される。このコネクタも防水構造をなしているが、本発明者は電子制御ユニットを収納する筐体自体にではなく、コネクタにフィルタ部材を設けることを着想した。当該筐体にはもともとコネクタが接続されるスペースが確保されており、コネクタにフィルタ部材を設けることにすれば、当該筐体にはフィルタを設けるスペースが必要なくなるからである。
上記目的を達成するために、本発明のコネクタ用フィルタ部材は、一端に開放端部が、他端に封止端部が設けられる軸方向に延びるハウジングを備える。
ハウジングには、ハウジングの軸方向に沿って通気路が形成される。この通気路は、一端がハウジングの開放端部に連なる。
ハウジングには、通気窓が形成される。この通気窓は、通気路とハウジングの外部とを連通するように形成される。
本発明のフィルタ部材は、通気窓を覆うフィルタ本体を備えている。
本発明は、コネクタ用フィルタ部材を、軸方向に挿入し、コネクタに取付けることを想定している。より具体的には、フィルタ本体により覆われる通気窓の部分をコネクタの内部に配置する一方、ハウジングの開放端部はコネクタの外部に露出される。そうすることで、本発明のコネクタ用フィルタ部材が取り付けられたコネクタ組立体は、通気路及び通気窓(フィルタ本体)を介して、コネクタ組立体の内部と外部との通気を確保する。
この場合、ハウジングが仮に角筒状だとすると、軸方向に直交する方向の寸法を小さく設定したとしても、ハウジングの外表面には相当の面積を確保することができるので、フィルタ本体(通気窓)もそれに応じた面積にすることができる。したがって、本発明のコネクタ用フィルタ部材は、コネクタの幅方向(あるいは厚さ方向)の専有スペースが小さいにも拘らず、十分な通気量を確保することができる。
また、コネクタ用フィルタ部材は、フィルタ本体が設けられた部分はコネクタ組立体の内部に配置される。そして、フィルタ本体は通気路と平行な方向に沿って設けられる。したがって、ハウジングの開放端部から通気路に鋭利な部材が挿入されたとしても、フィルタ本体を傷つけるおそれがない。
本発明は、以上のコネクタ用フィルタ部材を備えるコネクタ組立体を提供する。このコネクタ組立体は、第1コネクタ体と第2コネクタ体が嵌合されることで一体化されるものであり、コネクタ用フィルタ部材は、第1コネクタ体と第2コネクタ体のいずれか一方に設けられる。
このコネクタ組立体において、第1コネクタ体及び第2コネクタ体のいずれか一方にこじり防止用突起が、また、第1コネクタ体及び第2コネクタ体の他方にこじり防止用突起に対応するこじり防止用突起収容溝が、形成されているものとすると、フィルタ部材は、こじり防止用突起及びこじり防止用突起収容溝の延長線上に配置されることが好ましい。こじり防止用突起及びこじり防止用突起収容溝が設けられる部分にはコンタクトが配置されないので、当該延長線上は空きスペースになっている。この空きスペースにフィルタ部材を配置することで、フィルタ部材を設けるために格別のスペースを用意する必要がない。
この空きスペースを有効活用してフィルタ部材を設けることは、上記フィルタ部材に限るものではなく、他の形態のフィルタ部材に対しても有効である。
本発明は、以上のコネクタ用フィルタ部材を備えるコネクタ組立体の組立方法を提供する。この組立体方法にかかるコネクタ組立体は、第1コネクタ体と第2コネクタ体が嵌合されることで一体化されるものであり、コネクタ用フィルタ部材は、第1コネクタ体と第2コネクタ体が嵌合される前または後に第1コネクタ体又は第2コネクタ体に装着される。
本発明によれば、専有するスペースが小さいにも拘らず、十分な通気量を確保できるとともに鋭利な部材が触れることで傷つけられるおそれのない、コネクタ用フィルタ部材が提供される。
本実施の形態におけるコネクタ組立体の分解正面図である。 図1の2−2矢視断面図である。 本実施の形態におけるメスコネクタを示す斜視図であり、(a)は前端(嵌合)面側を示し、(b)は後端面側であって、フィルタ部材を取り外した状態を示し、(c)は後端面側であって、フィルタ部材を取り付けた状態を示す。 メスコネクタとオスコネクタが嵌合されたコネクタ組立体における、図1の2−2矢視に相当する断面図である。 本実施の形態におけるフィルタ部材を示し、(a)は表面側を示す斜視図、(b)は裏面側を示す斜視図、(c)は縦断面図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
本実施の形態にかかる防水型のコネクタ組立体1は、外部から水等の侵入を阻止するために、コネクタハウジング内にワイヤシール、あるいは一括ゴム栓と称される部材を備えている。このワイヤシールは、コネクタのハウジングにおける複数のキャビティの夫々に対応する位置にコンタクト挿入孔を設けている。コンタクトがこのコンタクト挿入孔を通ってキャビティに挿入されると、コンタクト挿入孔の内周縁にコンタクトに接続される電線が密着することで防水性が確保される。
コネクタ組立体1は、メスコネクタ10とオスコネクタ70とからなる。このコネクタ組立体1は、1つのオスコネクタ70に3つのメスコネクタ10が嵌合される例を示している。コネクタ組立体1において、メスコネクタ10にワイヤシール30が設けられるとともに、フィルタ部材50が設けられている。オスコネクタ70は、例えば電子制御ユニットの筐体に接続される。この筐体は防水構造を備えており、コネクタ組立体1を介した外部からの水分の筐体内部への浸入を防ぐために、メスコネクタ10が防水機構としてのワイヤシール30を備える。また、フィルタ部材50を設けることにより、筐体の内圧と外圧の平衡を保つとともに、コネクタ組立体1を介する筐体内への水分の浸入を防ぐ。
なお、メスコネクタ10及びオスコネクタ70において、各々、嵌合される側を前と定義して以下説明する。
<メスコネクタ10>
メスコネクタ10(第1コネクタ)は、インナーハウジング20と、ワイヤシール30と、アウターハウジング40とを備えている。
<インナーハウジング20>
略直方体形状に形成されているインナーハウジング20には、メス型コンタクト(図示を省略)を収容するための、複数のキャビティ21が設けられている。インナーハウジング20には、メス型コンタクトを一次的に係止するためのハウジングランス22が設けられている。
インナーハウジング20には、アウターハウジング40と対向するインナーハウジング20の後端周縁に後方に向けて延びる周囲壁23が設けられており、この周囲壁23の内部がワイヤシール30を収容するシール収容凹部24を構成する。
また、インナーハウジング20には、フィルタ部材50を収容するフィルタ収容孔25が形成されている。フィルタ収容孔25は、インナーハウジング20の平面方向のほぼ中央に形成されている。フィルタ部材50は、アウターハウジング40のフィルタ挿入孔42及びワイヤシール30のフィルタ収容孔34を貫通して、一部がフィルタ収容孔25に収容される。フィルタ収容孔25は、フィルタ部材50が収容されたときに、フィルタ部材50の周囲に許される限り大きな隙間ができるように、寸法が設定される。
このフィルタ収容孔25は、後述するこじり防止突起収容溝27及びこじり防止突起78の後方に向けた延長線上に形成されている。こじり防止突起収容溝27及びこじり防止突起78が設けられる部分にはメス型コンタクト及びオス型のコンタクト71が配置されないので、当該延長線上は空きスペースになっている。本実施形態は、この空きスペースにフィルタ部材50を配置することで、フィルタ部材50を設けるために格別のスペースを用意する必要がない。
インナーハウジング20には、インナーハウジング20とは独立して作製されたリテーナ60が挿入されるリテーナ収容孔26を備えている。リテーナ収容孔26はインナーハウジング20の幅方向の一方から他方にかけて貫通する。リテーナ60がリテーナ収容孔26の所定位置(図2、図4に示す位置)に配置されると、メス型コンタクトと干渉することで、メス型コンタクトはメスコネクタ10から抜け止めされる。
インナーハウジング20には、後述するこじり防止突起78が挿入されるこじり防止突起収容溝27が形成される。こじり防止突起収容溝27は、インナーハウジング20の平面方向の略中央部に形成されている。もちろん、こじり防止突起収容溝27とこじり防止突起78は互いに対応する位置に形成されている。このこじり防止突起収容溝27にこじり防止突起78が挿入されることで、メスコネクタ10とオスコネクタ70が嵌合される過程で、メスコネクタ10とオスコネクタ70の間にこじりが生じるのを防ぐ。こじり防止突起78とこじり防止突起収容溝27の間のクリアランスは、こじり防止が達成されるように設定される。
<ワイヤシール30>
ワイヤシール30は、一括型の防水部材であり、略板状に形成されてインナーハウジング20のシール収容凹部24内に収容されるようになっている。ワイヤシール30は、通常、エラストマ(Elastic Polymer)により作製されるが、防水機能を発揮できる材料であれば制限はない。
ワイヤシール30の外周形状、寸法は周囲壁23の内周面と密着するように作製されるとともに、ワイヤシール30の外周面には、インナーハウジング20の周囲壁23の内周面との密着性を向上するための複数の突条32a、32b、32cが設けられている。なお、図2、図4において、突条32aの存在を明らかにするために、突条32aを周囲壁23と干渉させて記載している。後述する突条33a、突条13aについても同様である。
ワイヤシール30には、インナーハウジング20のキャビティ21に対応する位置に複数のコンタクト挿入孔31が形成されている。キャビティ21に収容された電力用コンタクトに接続された電線(図示省略)は、コンタクト挿入孔31を通ってアウターハウジング40側に導出される。
図2、4に示すように、各コンタクト挿入孔31の内周には複数の突条33a、33bが設けられ、これら突条33aが電線の外周面に密着する。このため、各コンタクト挿入孔31からインナーハウジング20の内部、さらにはオスコネクタ70の内部への浸水を阻止することができる。
またワイヤシール30には、インナーハウジング20のフィルタ収容孔25に対応する位置にフィルタ収容孔34が形成されている。フィルタ部材50は、アウターハウジング40のフィルタ挿入孔42を貫通してフィルタ収容孔34に挿入される。
図2、3に示すように、フィルタ収容孔34の内周には複数の突条34aが設けられ、これら突条34aがフィルタ部材50の外周面に密着する。このため、フィルタ収容孔34からインナーハウジング20の内部、さらにはオスコネクタ70の内部への浸水を阻止することができる。
<アウターハウジング40>
アウターハウジング40は、インナーハウジング20を覆うように装着されてワイヤシール30の抜け止めを行う。
アウターハウジング40には、インナーハウジング20のキャビティ21に対応する位置に複数の電線挿入孔41が設けられている。電線挿入孔41は、アウターハウジング40を前後方向に貫通する。メス型コンタクトに接続される電線(図示省略)は電線挿入孔41を通って後方に導出される。
アウターハウジング40には、インナーハウジング20のフィルタ収容孔25及びフィルタ収容孔34に対応する位置に、フィルタ挿入孔42が形成されている。フィルタ挿入孔42は、アウターハウジング40を前後方向に貫通する。フィルタ部材50は後方からフィルタ挿入孔42に挿入される。
アウターハウジング40には、アウターハウジング40とインナーハウジング20の嵌合を容易にするためのコの字状のレバー44が取り付けられている。レバー44はアウターハウジング40と一体的に形成される突起43を回転軸として揺動可能にアウターハウジング40に取り付けられている。このレバー44にはアウターハウジング40と対向する面にカム溝45が形成されている。オスコネクタ70にはカム溝45に対応するカム突起79が形成されている。メスコネクタ10とオスコネクタ70を嵌合する際には、よく知られているように、カム溝45内にカム突起79が挿入されるようにメスコネクタ10とオスコネクタ70を位置合わせしてから、レバー44を初期位置(図2、図3(b))から嵌合位置(図4、図3(c))まで傾転させる。
<フィルタ部材50>
フィルタ部材50は、一端に開放端部52が、他端に封止端部53が設けられるハウジング51を備える。ハウジング51は、その軸方向(図5のz方向)に延びる扁平な形状をなしている。ここで、フィルタ部材50において、軸方向の他に、図5のx方向を幅方向、y方向を厚さ方向と定義する。ハウジング51は、幅方向に沿う一対の幅方向壁51a、51bと、厚さ方向に沿う一対の厚さ方向壁51c、51dを備えている。幅方向壁51a、51bは、厚さ方向壁51c、51dよりも幅が広く、面積が大きい。ハウジング51の開放端部52にはフランジ54が形成されている。このフランジ54はフィルタ部材50をメスコネクタ10に装着する際に、アウターハウジング40に係止されることでフィルタ部材50の挿入深さを規制する。
ハウジング51には、ハウジング51の軸方向に沿って通気路55が形成される。この通気路55は、一端がハウジング51の開放端部52に連なり、他端がハウジング51の封止端部53で止まる。
ハウジング51の幅方向壁51aに外周が円形の通気窓56が形成される。この通気窓56は、通気路55とハウジング51の外部とを連通する。この例では、通気窓56は通気路55に対して直交して形成されている。通気窓56は、封止端部53の近くに形成されている。通気窓56の周囲には、幅方向壁51aの外表面から通気路55の向きに後退するフィルタ収容凹部57が形成されている。
フィルタ収容凹部57にはフィルタ本体58が設けられている。円形のフィルタ本体58は、通気窓56よりも外周側がフィルタ収容凹部57に接着、溶着、その他の手段により固定される。そうすることで、フィルタ本体58は通気窓56を覆うが、フィルタ本体58は通気路55に沿って配置されることになる。
フィルタ部材50がメスコネクタ10に装着された状態で、フィルタ部材50はワイヤシール30を貫通し、通気窓56(フィルタ本体58)は、ワイヤシール30よりも前方側に配置される。これにより、ワイヤシール30を貫通して通気が行なえる。
フィルタ本体58は、表面から裏面に向けての通気及び裏面から表面に向けての通気が可能であることが必要である。ただし、フィルタ本体58は、水分を透過させない。このような特性を満足するものとして、防水透湿性素材として知られるゴアテックス(登録商標)を、本発明は使用することができる。本発明では、ゴアテックス(登録商標)と他の素材を組み合わせて使用することができるし、他の防水透湿性素材を用いることもできる。
<リテーナ60>
リテーナ60は、前述したように、インナーハウジング20に装着されることにより、メス型コンタクトを抜け止めする。そのためにリテーナ60はメス型コンタクトが挿入されるコンタクト挿入孔61と、コンタクト挿入孔61内に突出するコンタクト係止突起62と、を備える。コンタクト挿入孔61を貫通するメス型コンタクトが前方側でコンタクト係止突起62と係止されることで、メス型コンタクトは抜け止めされる。
<オスコネクタ70>
オスコネクタ70(第2コネクタ)は、メスコネクタ10と嵌合されることでコネクタ組立体1を構成する。そうすると、オスコネクタ70に保持される複数のオス型のコンタクト71は、メスコネクタ10に保持されるメス型コンタクトと電気的に接続される。
オスコネクタ70には、3つのメスコネクタ10が嵌合される。そのために、オスコネクタ70は3つの嵌合部72を備えている。嵌合部72は、平面視した形状が矩形の周囲壁73と、周囲壁73に取り囲まれる収容凹部74と、を備えている。
また、嵌合部72は、収容凹部74の後方に底床75を備えている。底床75には複数のコンタクト保持孔76が形成されている。コンタクト71はこのコンタクト保持孔76に圧入されることでオスコネクタ70に保持される。コンタクト71は、一方側が収容凹部74に突出され、他方側が底床75よりも後方側に突出される。コンタクト71の底床75よりも後方側に突出される部分にはタインプレート77を配置することで、コンタクト71を位置決めする。
底床75には、収容凹部74に突出する、こじり防止突起78が一体的に形成されている。こじり防止突起78は、収容凹部74の平面方向の略中央部に形成されている。こじり防止突起78はインナーハウジング20(メスコネクタ10)のこじり防止突起収容溝27に挿入され、オスコネクタ70とメスコネクタ10の間にこじりが生じるのを防ぐ。
こじり防止突起78には、前後方向に貫通する通気路78aが形成されている。オスコネクタ70が例えば電子制御ユニットの筐体と接続されたとき、当該筐体の内部と通気路78aは連通される。
オスコネクタ70とメスコネクタ10が嵌合されると、周囲壁73の先端から所定の位置までがメスコネクタ10に設けられる受容溝12に挿入される。受容溝12には、インナーハウジング20の周囲に取り付けられるシール体13が配置されており、受容溝12に挿入された周囲壁73にシール体13の突条13aが密着されることにより、メスコネクタ10からオスコネクタ70への浸水を防ぐ。
<コネクタ組立体1>
コネクタ組立体1を組み立てるには、フィルタ部材50が装着されたメスコネクタ10とオスコネクタ70とをレバー44を用いて嵌合させる。または、フィルタ部材50が装着されていないメスコネクタ10とオスコネクタ70とをレバー44を用いて嵌合させた後に、フィルタ部材50をメスコネクタ10に装着してもよい。
<実施形態の効果>
メスコネクタ10とオスコネクタ70が嵌合されたコネクタ組立体1は、例えば自動車の電子制御ユニットの筐体にオスコネクタ70を介して接続される。コネクタ組立体1はシール体13、ワイヤシール30を含む防水機能を備えているので、コネクタ組立体1を介して当該筐体内への水の浸入を防ぐことができる。
コネクタ組立体1は、当該筐体の内圧と外圧の平衡を保つためにフィルタ部材50を備えている。このフィルタ部材50は、フィルタ本体58により覆われる通気窓56の部分をメスコネクタ10の内部に配置する一方、ハウジング51の開放端部52は外部に露出される。そうすることで、コネクタ組立体1は、通気路55及び通気窓56(フィルタ本体58)を介して、コネクタ組立体1(当該筐体)の内部と外部との通気を確保する。
一方で、コネクタ組立体1は、こじり防止突起78に通気路78aが設けられ、また、インナーハウジング20のフィルタ収容孔25内においてフィルタ部材50の周囲に隙間が設けられている。したがって、コネクタ組立体1が当該筐体に接続されていても、筐体の内部はコネクタ組立体1を介して外部(大気)と通気ができるので、内圧と外圧の平衡が保たれる。
フィルタ部材50は、表面積の大きな幅方向壁51aにフィルタ本体58(通気窓56)を配置しているので、例えば封止端部53にフィルタ本体58(通気窓56)を配置する場合に比べて、フィルタ本体58(通気窓56)の面積を相当程度大きくすることができる。したがって、フィルタ部材50は、平面方向の専有スペースが小さいにも拘らず、十分な通気量を確保することができる。
また、フィルタ部材50は、フィルタ本体58が設けられた部分はメスコネクタ10(コネクタ組立体1)の内部に配置される。しかも、フィルタ本体58は通気路55と平行な方向に沿って設けられる。したがって、ハウジング51の開放端部52から通気路55に鋭利な部材が挿入されたとしても、フィルタ本体58を傷つけるおそれがない。
また、フィルタ部材50は、空きスペースになっていたこじり防止突起収容溝27及びこじり防止突起78の延長線上に設けられる。したがって、コネクタ組立体1は、空きスペースを有効に利用してフィルタ部材50を配置することができる。
以上、本発明による好適な実施形態を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものでなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、フィルタ部材50は、通気窓56を幅方向壁51aにのみ設けたが、対向する幅方向壁51bにも設けることで、通気量を確保することができる。また、フィルタ部材50は直方体形状をなしているが、他の形状、例えば角錐形状、円筒形状、あるいは円錐形状にすることもできる。
コネクタ組立体1の構造はあくまで一例であり、他の防水型のコネクタ組立体に本発明を適用することができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1 コネクタ組立体
10 メスコネクタ
20 インナーハウジング
25 フィルタ収容孔
27 こじり防止突起収容溝
30 ワイヤシール
34 フィルタ収容孔
40 アウターハウジング
42 フィルタ挿入孔
50 フィルタ部材
51 ハウジング
52 開放端部
53 封止端部
54 フランジ
55 通気路
56 通気窓
57 フィルタ収容凹部
58 フィルタ本体
70 オスコネクタ
78 こじり防止突起
78a 通気路

Claims (5)

  1. 一端に開放端部が、他端に封止端部が設けられる軸方向に延びるハウジングと、
    一端が前記開放端部に連なり、前記軸方向に沿って前記ハウジングの内部に形成される通気路と、
    前記ハウジングに形成され、前記通気路と前記ハウジングの外部とを連通する通気窓と、
    前記通気窓を覆うフィルタ本体と、
    を備えることを特徴とするコネクタ用フィルタ部材。
  2. 請求項1に記載のコネクタ用フィルタ部材を備えるコネクタ組立体であって、
    前記コネクタ組立体は、第1コネクタ体と第2コネクタ体が嵌合されることで一体化されるものであり、
    前記コネクタ用フィルタ部材は、前記第1コネクタ体と前記第2コネクタ体のいずれか一方に設けられることを特徴とするコネクタ組立体。
  3. 前記第1コネクタ体及び前記第2コネクタ体のいずれか一方にこじり防止用突起が、また、前記第1コネクタ体及び前記第2コネクタ体の他方に前記こじり防止用突起に対応するこじり防止用突起収容溝が、形成され、
    前記フィルタ部材は、前記こじり防止用突起及び前記こじり防止用突起収容溝の延長線上に配置される、
    請求項2に記載のコネクタ組立体。
  4. 請求項1に記載のコネクタ用フィルタ部材を備えるコネクタ組立体の組立方法であって、
    前記コネクタ組立体は、第1コネクタ体と第2コネクタ体が嵌合されることで一体化されるものであり、
    前記コネクタ用フィルタ部材は、前記第1コネクタ体と前記第2コネクタ体が嵌合される前または後に前記第1コネクタ体又は前記第2コネクタ体に装着される、
    ことを特徴とするコネクタ組立体の組立方法。
  5. コネクタ用フィルタ部材が第1コネクタ体と第2コネクタ体のいずれか一方に設けられ、前記第1コネクタ体と前記第2コネクタ体が嵌合されることで一体化されるコネクタ組立体であって、
    前記第1コネクタ体及び前記第2コネクタ体のいずれか一方にこじり防止用突起が、また、前記第1コネクタ体及び前記第2コネクタ体の他方に前記こじり防止用突起に対応するこじり防止用突起収容溝が、形成され、
    前記フィルタ部材は、前記こじり防止用突起及び前記こじり防止用突起収容溝の延長線上に配置される、
    ことを特徴とするコネクタ組立体。
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