JP5828279B2 - 温度センサ装置 - Google Patents
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Description
バッテリ等に設けられたセンサ取付孔を介してバッテリの内部温度を測定する場合、センサ取付孔にサーミスタ等の感熱素子を挿入して測定を行う必要がある。しかしながら、サーミスタ単体をセンサ取付孔内に直接挿入すると、サーミスタを確実に固定することが困難である。このため、上記特許文献2に記載の温度センサのように、ハウジング部を用いてセンサ取付孔に取り付ける必要がある。しかしながら、センサ取付孔と内部のバッテリ等の測定対象に設けた測定用穴とが若干位置ずれして設置されてしまった場合や、振動や変動により互いの位置や間隔が変化してしまう場合、さらにセンサ取付孔が傾いて形成されている場合等が生じることがある。このとき上記特許文献2に記載の温度センサでは、金属製の熱伝達向上部材が覆っているサーミスタ部分を、センサ取付孔に挿入しても、さらに奥の測定用穴との間隔が狭くなったり位置ずれや軸ずれしているため、挿入部分が長すぎて取付できなくなったり、測定用穴内に挿入できなかったり、斜めに傾いてしまって固定できなかったりする問題があった。
すなわち、この温度センサ装置では、測定突出部が、配線端子を覆って該配線端子と共に螺旋状に形成された樹脂バネ部を有しているので、樹脂バネ部が配線端子と共に伸縮及び変形可能であると共に配線端子を覆って保護することができる。また、樹脂バネ部を配線端子と共にインサート成形することができ、組み込みコストを低減できると共に高い絶縁性や防水性を得ることができる。
すなわち、この温度センサ装置では、少なくとも感熱素子からリード線の先端部までが素子保護用樹脂で被覆された状態でコイルバネ部内に挿通されているので、コイルバネ部が、伸縮及び変形可能であると共に素子保護用樹脂で被覆された配線端子の周囲を巻回して配線端子等を保護することができる。
すなわち、この温度センサ装置では、コイルバネ部が、金属製コイルバネであるので、耐久性に優れていると共にバネ性も高い測定突出部を得ることができる。
すなわち、この温度センサ装置では、コイルバネ部とケース部とが、一体に樹脂成型されているので、コイルバネ部とケース部とを一度の成形で一体に作製でき、高い量産性が得られる。
すなわち、この温度センサ装置では、測定突出部が、基端部の外周にセンサ取付孔に挿入した状態でセンサ取付孔の内縁部が嵌め込み可能な嵌め込み用溝部を備えているので、センサ取付孔に測定突出部を挿入すると共に押し込むことで、基端部でセンサ取付孔の内縁部が嵌め込み用溝部に嵌まり込み、小径のセンサ取付孔でもスナップのように嵌め込むことでワンタッチで容易に取り付けることが可能になる。
すなわち、この温度センサ装置では、ケース部が、センサ取付孔に測定突出部を挿入した状態でセンサ取付孔に嵌め込み可能な固定用突起部を備えているので、測定突出部とは別に設けた固定用突起部により確実にかつ安定してセンサ取付孔に固定することが可能になる。
すなわち、この温度センサ装置では、測定対象が、バッテリであるので、バッテリのセンサ取付孔に容易にかつ確実に装着可能であると共に高精度にバッテリの温度を測定することが可能になる。
すなわち、本発明に係る温度センサ装置によれば、先端部に感熱素子を配する測定突出部が、軸方向に伸縮可能であると共に曲げ変形可能であるので、高精度に設けられたセンサ取付孔でなくても温度センサ装置を容易にかつ確実に取り付けでき、設置コストが低減できると共に、バッテリ等の測定対象の温度を正確に測定することが可能になる。また、高い防水性や耐振性が得られ、優れた信頼性を得ることができる。
したがって、本発明の温度センサ装置は、バッテリ等のセンサ取付孔に容易にかつ確実に装着可能であると共に高精度にバッテリの温度を測定することができる。特に、ハイブリッド車や電気自動車のバッテリの温度を測定するセンサとして好適である。
上記リード線6は、配線端子5の他端に接続端子6cを介して接続された金属芯線6aと、該金属芯線6aを被覆する絶縁性の被覆材6bで構成されている。
また、測定突出部7は、基端部の外周にセンサ取付孔3aに挿入した状態でセンサ取付孔3aの内縁部が嵌め込み可能な嵌め込み用溝部7cを備えている。この嵌め込み用溝部7cは、センサ取付孔3aの内径よりも外径が若干小さく設定されている。
このケース部8と測定突出部7とは、一体に樹脂成型されたものであり、リード線6の先端部から感熱素子4までを内蔵させてインサート成形で形成されたものである。
上記コイルバネ部27bは、金属製コイルバネである。
上記ケース部28は、全体として薄型の略直方体形状とされ、箱状のケース本体29aと、該ケース本体29aの上部開口部を閉塞して嵌め込まれた蓋部29bとで構成されている。
ケース本体29aと蓋部29bとは、樹脂で一体成型されたものであり、ヒンジ部28aで連結されている。
また、固定用突起部29cは、コイルバネ部27bの基端部外周面に互いに対向して一対配されている。なお、固定用突起部29cは、突出方向に対して直交する方向の断面が円弧状に形成されており、円形のセンサ取付孔3aに対して位置ずれがし難くなっている。
すなわち、本実施形態の温度センサ装置21を組み立てる際は、リード線26をコイルバネ部27bに挿通させた状態で樹脂先端部27aをコイルバネ部27bの先端部に嵌め込み、配線端子5を被覆して延在する素子保護用樹脂24をコイルバネ部27b内に挿通される。さらに、リード線26を円筒部29d内及び挿通孔29e内を通してケース本体29a内に配すると共に、コイルバネ部27bの基端部を円筒部29dに固定する。さらに、ケース本体29aと蓋部29bとの隙間から外部にリード線26を出すことで、温度センサ装置21が作製される。
さらに、ケース部28が、センサ取付孔3aに測定突出部27を挿入した状態でセンサ取付孔3aに嵌め込み可能な固定用突起部29cを備えているので、測定突出部27とは別に設けた固定用突起部29cにより確実にかつ安定してセンサ取付孔3aに固定することが可能になる。
例えば、上記各実施形態では、温度センサ装置をバッテリのケースに直接取り付けているが、ケースとバッテリとの間にパッキンを挟んで取り付けても構わない。この場合、温度センサ装置の位置ずれやがたつきをさらに防止することができる。
Claims (7)
- 測定対象に設けられたセンサ取付孔を介して前記測定対象の内部温度を測定する温度センサ装置であって、
感熱素子と、
該感熱素子に一端が接続された一対の配線端子と、
前記一対の配線端子の他端が接続された一対のリード線と、
少なくとも前記リード線の先端側を収納して該リード線の先端側を支持するケース部と、
前記感熱素子を先端部内に配すると共に前記ケース部から出ている前記配線端子又は前記リード線の周囲に配されて前記ケース部から突出し前記センサ取付孔に挿入可能な測定突出部とを備え、
該測定突出部が、軸方向に伸縮可能であると共に曲げ変形可能であり、
前記測定突出部が、前記配線端子を覆って該配線端子と共に螺旋状に形成された樹脂バネ部を有していることを特徴とする温度センサ装置。 - 測定対象に設けられたセンサ取付孔を介して前記測定対象の内部温度を測定する温度センサ装置であって、
感熱素子と、
該感熱素子に一端が接続された一対の配線端子と、
前記一対の配線端子の他端が接続された一対のリード線と、
少なくとも前記リード線の先端側を収納して該リード線の先端側を支持するケース部と、
前記感熱素子を先端部内に配すると共に前記ケース部から出ている前記配線端子又は前記リード線の周囲に配されて前記ケース部から突出し前記センサ取付孔に挿入可能な測定突出部とを備え、
該測定突出部が、軸方向に伸縮可能であると共に曲げ変形可能であり、
前記測定突出部が、前記ケース部に基端が固定されたコイルバネ部と、
該コイルバネ部の先端に設けられ前記感熱素子が収納された樹脂先端部とを備え、
少なくとも前記感熱素子から前記リード線の先端部までが素子保護用樹脂で被覆された状態で前記コイルバネ部内を挿通されていることを特徴とする温度センサ装置。 - 請求項2に記載の温度センサ装置において、
前記コイルバネ部が、金属製コイルバネであることを特徴とする温度センサ装置。 - 請求項2に記載の温度センサ装置において、
前記コイルバネ部と前記ケース部とが、一体に樹脂成型されていることを特徴とする温度センサ装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の温度センサ装置において、
前記測定突出部が、基端部の外周に前記センサ取付孔に挿入した状態で前記センサ取付孔の内縁部が嵌め込み可能な嵌め込み用溝部を備えていることを特徴とする温度センサ装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の温度センサ装置において、
前記ケース部が、前記センサ取付孔に前記測定突出部を挿入した状態で前記センサ取付孔に嵌め込み可能な固定用突起部を備えていることを特徴とする温度センサ装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の温度センサ装置において、
前記測定対象が、バッテリであることを特徴とする温度センサ装置。
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