JP6861544B2 - 温度センサの取付構造 - Google Patents
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Description
このセンサ本体23は、先端に、被測定部であるバッテリーセル8の表面8aに当接する平坦な測温面23aが設けられており、後端には、本体内のサーミスタに接続したリード線9が引き出されている。
そして、このリード線9は、ケーブル26を介して温度測定装置又は温度測定回路基板に接続された構成となっている。
この係止アーム25は、温度センサ21を装着するモジュール部品28のセンサ係止部27に自由端25aが係止される。
このセンサ係止部27は、係止アーム25の自由端25aをバッテリーセル8側に押さえ込む壁部材となっており、バッテリーセル8の上面側に固定される樹脂製のモジュール部品28に一体形成されている。
そして、この係止アーム25は、センサ本体23の両側に延出して設けられていており、その先端部である自由端25aが、バッテリーセル8の表面8aに対して定位置に設けられたセンサ係止部27に係止されることで、バッテリーセル8に対する位置決めが行われる。
すなわち、従来の温度センサ21は、サーミスタの周囲を覆う樹脂ケースで形成されたセンサ本体23で構成された集熱板によって受熱しセンサ本体23の内部に収納されている測温素子となるサーミスタで温度を検出する構造となっている。
そして、従来の温度センサ21では、係止アーム25にバネ性を持たせるため熱伝導の悪い樹脂を使用することになる。
このため従来の温度センサ21にあっては、測温性能が向上しないという問題点を有している。
この従来の温度センサ21の場合、被測定部であるバッテリーセル8の表面8aから発する熱は、センサ本体23で構成された樹脂ケースの集熱板と、サーミスタに接続されるリード線9に伝達し、集熱板とリード線9の部分から空中に放熱される。
このため従来の温度センサ21の構造にあっては、集熱板によって覆われていないリード線9の部分からの放熱が大きく、測温の精度が低下するという問題点を有している。
このため、従来の温度センサ21は、インサート成形によって測温素子となるサーミスタ、センサ本体23で構成された樹脂ケースの集熱板を一体成形しており、バネ性のある樹脂を使用した係止アーム25によって樹脂ケースの集熱板を下方に押圧して測温面が被測定部に当接するようにしてある。
このため従来の温度センサの構造では、バスバーモジュールに形成されている温度センサ挿入空間のスペースに従来の温度センサ21を取り付けるのがスムーズにいかないという問題点を有している。
また、本願請求項1に記載の発明によれば、サーミスタと、リード部と、加締め部と、加締め部の後方の電線の一部とを集熱部材によって覆っているため、リード部と、加締め部と、加締め部の後方の電線の一部から空中へ放射される熱を極力抑制することができるため、被測定部の温度の測定を精度良く行うことができる。
さらに、本願請求項1に記載の発明によれば、集熱部材に金属を用いているため、被測定部からの集熱を効率よく行うことができ、被測定部の温度の測定を精度良く行うことができる。
また、本願請求項5に記載の発明によれば、バネ部材によって収納ケースを上方から押圧して集熱部材の先端の測温面を被測定部の表面に当接させるように構成してあるため、被測定部の表面に取り付けられた温度センサに外部から振動が加えられても、温度センサがガタつくのを防止することができる。
図1は本発明に係る温度センサをバスバーモジュールに装着した温度センサの取付構造を示す全体斜視図、図2は図1に図示の温度センサをバスバーモジュールに装着した状態を説明するための断面図、図3は図2に図示の温度検知線を収納した収納ケースの全体斜視図、図4は図3に図示の温度検知線を収納した収納ケースの分解斜視図、図5は図4に図示の集熱部材に温度検知線を収納した状態の断面図、図6は図3に図示の収納ケースとバネ部材との係合箇所の拡大斜視図、図7は図4に図示の温度検知線を収納した収納ケースの断面図、図8は図4に図示の集熱部材にエポキシ樹脂系接着剤を封入した状態を示す断面図である。
図1において、バスバーモジュール1には、温度センサ2を装着する収納ケース3が装着されている。
バスバーモジュール1は、熱源である被測定部に取り付け、被測定部から発する温度を検出する温度センサ2を装着するためのものである。バスバーモジュール1は、図1に示すように、両側に立設する2つの側壁部材4、5によって空間が形成され、センサ収納部6が形成されている。この2つの側壁部材4、5は、被測定部の上に載置する底壁部7に立設しており、側壁部材4、5の上部が開口されている。
また、底壁部7には、図2に示すように、温度センサ2の温度検出部を突出する開口部8が形成されている。
側壁部材4、5によって形成されるセンサ収納部6には、図2に示すように、収納ケース3が収納されており、この収納ケース3には、温度センサ2が収納されている。この2つの側壁部材4、5の開口部8形成側には、背壁部材9が設けられており、2つの側壁部材4、5の間隔がこの背壁部材9の幅によって決定されている。
背壁部材9の上端部には、背壁部材9から延設してセンサ収納部6の上を塞ぐように後述するバネ部材40を係止する部材である上部係止部材10が形成されている。
サーミスタ11は、金属酸化物や半導体などの温度変化に対して電気抵抗の変化が大きい抵抗体で、この電気抵抗が温度で変化することを利用して温度を測るためセンサである。このサーミスタ11には、リード部(リード線)12が接続されており、このリード部(リード線)12は、サーミスタ11の電気抵抗の変化によって生じる変化した電流値又は電圧値を出力するようになっている。
この温度検知線15からなる温度センサ2は、集熱部材16に収納されるようになっている。
このサーミスタ収納部17は、温度検知線16のサーミスタ11を収納載置する平坦な底面部18と、この底面部18に連成されて立設する4つの側面部19,20,21,22を有している。この4つの側面部19,20,21,22の上端部には、上面部23が形成されており、この上面部23は開口されている。
この温度検知線収納部24は、断面コ字状の樋状に形成されている。この温度検知線収納部24は、上面が開口した状態となっている。この温度検知線収納部24には、温度検知線15のリード部(リード線)12と、加締め部14と、電線13が収納されている。
すなわち、本実施例は、サーミスタ11と、リード部(リード線)12と、加締め部14と、電線13をL字構造の金属板の集熱板で構成される集熱部材16によって、覆っている。
また、への字状に曲げたリード部(リード線)12の部分から電線13寄りのリード部(リード線)12の一部と、加締め部14と、電線13は、温度検知線収納部24に収納してある。
相対向して設けられる2つの側部25,26の平坦部28の下端は、底部29が練成されている。この収納ケース3の底部29には、平坦部28の先端に温度検知線15の加締め部14に接続される2本の電線13をそれぞれに分けて収納するようにするための仕切部30が設けられている。
収納ケース3の2つの側部25,26の突出部27の後側には、2つの側部25,26を連結する後側部33が設けられており、突出部27の前側には、前側部34が設けられている。
一方、収納ケース3の側部25の突出部27の上端部には、段差部25aが形成されており、この段差部25aから収納ケース3の側部25の突出部27の上端部の先端に向かって立ち上がるテーパ25bが設けられている。また、収納ケース3の側部26の突出部27の上端部には、段差部26aが形成されており、この段差部26aから収納ケース3の側部26の突出部27の上端部の先端に向かって立ち上がるテーパ26bが設けられている。
温度検知線15を収納した集熱部材16を収納ケース3に収納した温度センサ2を、バスバーモジュール1に固定するのには、バネ部材40を用いて行う。
係止部45,46を形成している。
弾性部42の先端部近傍が、略への字状に曲げられ、先端には、方形状に形成された固定部材47が設けられている。
まず、温度検知線15のサーミスタ11の先端を集熱部材16のサーミスタ収納部17の底面部18に向けて挿入するとともに、電線13寄りのリード部(リード線)12の一部と、加締め部14と、電線13の一部によって構成される温度検知線15を集熱部材16の温度検知線収納部24に収納する。
すると、温度検知線15は、図5に示すように、収納ケース3のサーミスタ収納部17の底面部18にサーミスタ11の先端が当接して収納され、電線13寄りのリード部(リード線)12の一部と、加締め部14と、電線13の一部は、温度検知線収納部24に収納される。
次に、収納ケース3にバネ部材40を装着する。バネ部材40を収納ケース3に装着するに当たっては、まず、バネ部材40の基部41を上から装着する。この上から装着するに当たっては、図7に示すように、バネ部材40の基部41の先端部に形成される係止部45,46を収納ケース3の段差部25a,26aを乗り越えた位置に装着する。
したがって、バネ部材40を図7に図示の矢印Aに示すように収納ケース3の突出部27側に押すと、バネ部材40は、障害物に当たることが無く、前に押されることになる。すると、バネ部材40の基部41の切欠43,44にの後方のバネ部材40の基部41の両側端部が、上抜け止め部35,36と収納ケース3の側部25の端部とに形成されている隙間に嵌まり込んでいく。
さらにバネ部材40を収納ケース3の突出部27側に押すと、バネ部材40の基部41の先端に形成されている係止部45,46は、テーパ25b,26bを上り始める。すると、バネ部材40の基部41の先端は、テーパ25b,26bの傾斜に従って、上がってくる。
したがって、バネ部材40の基部41の先端は、収納ケース3の上抜け止め部35,36のところで上方向に反った状態となって前に進んでいくことになる。すなわち、バネ部材40の基部41の先端が、テーパ25b,26bに乗り上げて上方に持ち上がっても、バネ部材40の基部41が上抜け止め部35,36から外れること無く前に押し込まれていく。
このようにバネ部材40が収納ケース3に取り付けると、バネ部材40の基部41は、横方向、すなわちバネ部材40を収納ケース3の平坦部28側への抜けは、先端の係止部45,46の横抜け止め部25c,26cへの係合で防止される。また、バネ部材40の基部41の上方向への抜けは、バネ部材40の基部41の両側端部の上抜け止め部35,36と側部25の端部との隙間への嵌合によって防止される。
さらに収納ケース3を横から押し込み、バネ部材40の弾性部42の先端に設けられている固定部材47を下方に押し下げ、バスバーモジュール1の上部係止部材10の下側に挿入しながら、図2に示すように、収納ケース3をバスバーモジュール1に装着する。
この収納ケース3をバスバーモジュール1に装着したとき、収納ケース3に形成されている爪31,32がバスバーモジュール1の側壁部材4に設けられている窓部4aに嵌合し、収納ケース3がバスバーモジュール1に固定される。
したがって、収納ケース3の開口部8から突出する収納ケース3の突出部27に装着された集熱部材16のサーミスタ収納部17が、熱源である被測定部(たとえば、電池セル)に押圧されるため、被測定部から発せられた熱を集熱部材16によって効率よく集めることが可能となる。
また、バネ部材40の上部とバスバーモジュール1の上部が固定され、収納ケース3をバネ部材40によって押圧しているため、集熱部材16のサーミスタ収納部17に収納されたが、温度センサの上下方向の変位をバネ部材40によって吸収することができる。
すなわち、集熱部材16は、エポキシ樹脂系接着剤50の封止によって、底面部18と、4つの側面部19,20,21,22のサーミスタ収納部17にサーミスタ11が強固に接着される。また、温度検知線収納部24のリード部(リード線)5と、リード部(リード線)5と電線6の導体との加締め部7と、電線6の先端の一部が樹脂系接着剤50によって封止されているため、温度検知線収納部24が、集熱部材16に強固に接着される。
このエポキシ樹脂系接着剤50は、温度検知線15のサーミスタ11と、リード部(リード線)12と、リード部(リード線)12と電線14の導体との加締め部13と、電線14の先端の一部とが、埋まる程度封入されている。本実施例においては、エポキシ樹脂系接着剤50が温度検知線収納部24の側面部の上端より低くなるように封入されている。
したがって、エポキシ樹脂系接着剤50の封止によって、温度検知線15は、集熱部材16に固定される。
2……………………温度センサ
3……………………収納ケース
4,5………………側壁部材
4a、5a…………窓部
6……………………センサ収納部
7……………………底壁部
8……………………開口部
9……………………背壁部材
10…………………上部係止部材
11…………………サーミスタ
12…………………リード部(リード線)
13…………………電線
14…………………加締め部
15…………………温度検知線
16…………………集熱部材
17…………………サーミスタ収納部
18…………………底面部
19,20,21,22……………側面部
23…………………上面部
24…………………温度検知線収納部
25,26…………側部
25a,26a……段差部
25b,26b……テーパ
25c,26c……横抜け止め部
27…………………突出部
28…………………平坦部
29…………………底部
30…………………仕切部
31,32…………爪
33…………………後側部
34…………………前側部
35,36…………上抜け止め部
40…………………バネ部材
41…………………基部
42…………………弾性部
43,44…………切欠
45,46…………係止部
47…………………固定部材
50…………………エポキシ樹脂系接着剤
Claims (5)
- 被測定部に取り付けられるバスバーモジュールの温度センサ挿入空間に、先端部を下方に向けて曲げL字状に形成される収納ケースを挿入し、前記収納ケース内にサーミスタと、該サーミスタに接続されるリード部と、該リード部に接続される電線と、該リード部と電線の導体を加締めて接続する加締め部とを備えてなる温度検知線を該収納ケースの形状に沿って収納し、前記温度検知線における前記サーミスタと、前記リード部と、前記加締め部と、該加締め部の後方の前記電線の一部を金属の集熱部材によって覆った
ことを特徴とする温度センサの取付構造。 - 請求項1に記載の温度センサの取付構造において、
前記集熱部材は、箱状に形成し、その外側面が前記収納ケースの内側面に当接するように形成してある
ことを特徴とする温度センサの取付構造。 - 請求項1又は2に記載の温度センサの取付構造において、
前記収納ケースは、前記バスバーモジュールの温度センサ挿入空間に横方向から挿入できるようにした
ことを特徴とする温度センサの取付構造。 - 請求項1、2又は3に記載の温度センサの取付構造において、
前記集熱部材に収納される前記サーミスタと、前記リード部と、該リード部と電線を接続する加締め部と、該加締め部の後方の前記電線の一部とを、エポキシ樹脂系接着剤によって封止してなる
ことを特徴とする温度センサの取付構造。 - 請求項1、2、3又は4に記載の温度センサの取付構造において、
前記収納ケースにバネ部材を装着するとともに、前記集熱部材のサーミスタ収納部の先端面が該収納ケースから露出するように挿入し、
前記収納ケースを前記バスバーモジュールの温度センサ挿入空間の上方から押圧し、前記集熱部材の先端の測温面を前記被測定部の表面に当接させるようにした
ことを特徴とする温度センサの取付構造。
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