JP2010189075A - 記録装置、記録装置の制御方法、および、制御プログラム - Google Patents

記録装置、記録装置の制御方法、および、制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】記録装置が長期使用される場合であっても、記録媒体を適切かつ正確に検出できる記録装置、記録装置の制御方法、および、制御プログラムを提供する。
【解決手段】記録装置(プリンター10)は、光学式センサー(紙幅センサー43)により記録媒体検出位置(フラット面45a)に向けて光を照射し、光学式センサーから出力された電圧と、閾値とに基づいて記録媒体を検出し、所定の更新タイミングに至った場合、光学式センサーによって記録媒体を外した位置に向けて光を照射させ、この照射により光学式センサーから出力された電圧に基づいて閾値を設定し、更新タイミングには、閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれる。
【選択図】図8

Description

本発明は、光学式センサーを用いて記録媒体を検出する記録装置、この記録装置の制御方法、および、制御プログラムに関する。
一般に、プリンターなどの記録装置においては、例えば、反射型の光学式センサーを用いて搬送路における記録媒体(記録用紙)を検出している(例えば、特許文献1参照)。具体的には、MPU等を備えて構成されるコントローラーでは、光学式センサーの出力電圧と予め設定された閾値とを比較して、出力電圧が閾値を超えた場合には搬送路に記録媒体が有ると判定し、閾値に達しない場合は搬送路が記録媒体に無いと判定している。この記録媒体の有無を判定するために用いる閾値は、例えば、記録装置への電源投入時に、搬送路に記録媒体が無い状態で取得した光学式センサーの出力電圧を基準として、所定の値に設定することが行われている。
特開2002−137847号公報
ところで、近年、記録装置の使用態様が多様化しており、例えば、電力会社等では24時間体制で各種データを取得するため、記録装置を数年にも及ぶ長期間に渡って電源の投入、遮断を伴わずに連続稼動させる場合がある。このような場合、同一の閾値が長期間使用されることになる。
一方、記録装置を長期に渡って使用していると、光学式センサーの経年劣化等が原因で、記録媒体を検出した時の出力電圧値が低下することがある。また、長期間の使用に伴って紙粉等が搬送路上に溜まることが原因で、記録媒体を検出していない時の出力電圧値が上昇することもある。このように、長期間連続して記録装置を使用する場合には、同一の閾値を用いたのでは、記録媒体を正しく検出できなくなる可能性が否定できない。
本発明の課題は、記録装置が長期間使用される場合であっても、記録媒体を適切かつ正確に検出できる記録装置、記録装置の制御方法、および、制御プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、記録媒体に画像を記録する記録装置において、所定の記録媒体検出位置に向けて光を照射し、前記記録媒体検出位置側から受光した受光量に応じた電圧を出力する光学式センサーと、前記光学式センサーから出力された電圧と、予め設定された閾値とに基づいて前記記録媒体検出位置における前記記録媒体を検出する制御部と、を備え、前記制御部は、所定の更新タイミングに至った場合、前記光学式センサーによって前記記録媒体を外した位置に向けて光を照射させ、この照射により前記光学式センサーから出力された電圧に基づいて前記閾値を更新する閾値更新動作を実行可能に構成され、前記更新タイミングには、前記閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または前記記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれること、を特徴とする記録装置を提供する。
この記録装置によれば、所定の記録媒体検出位置に向けて光を照射し、記録媒体検出位置側から受光した受光量に応じた電圧を出力する光学式センサーを用いて、制御部によって記録媒体を検出する記録装置が、閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点を含む所定の更新タイミングで閾値更新動作を行い、閾値を更新するので、記録装置が長期に渡って電源の投入や停止がされずに連続使用された場合にも、適切なタイミングで閾値が更新される。このため、記録装置の長期使用に伴って、光学式センサーの経年劣化による出力電圧値の低下や、搬送路等の記録媒体検出位置付近への紙粉の蓄積が発生した場合にも、記録装置の状態に応じた値に閾値が更新される。従って、記録装置が長期使用される場合であっても、光学式センサーの経年劣化や紙粉等の影響を排除して、記録媒体検出位置における記録媒体を適切かつ正確に検出できる。
ここで、更新タイミングを閾値が設定された時から所定時間が経過した時とすれば、電源投入後、所定時間毎に閾値を更新できる。また、更新タイミングを記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点とすれば、画像の記録等、記録媒体の搬送に係るジョブが発生する都度、閾値を更新して閾値を適切な値に設定できる。また、更新タイミングを所定量の記録媒体の搬送が行われた時点とすれば、所定量の記録媒体の搬送が行われる都度、閾値を更新して、閾値を適切な値に設定できる。
また、光学式センサーは、記録装置で用いられるものであって、記録媒体の有無を判定するために用いられるものであればよい。例えば、記録ヘッドと共に主走査方向に移動しながら、記録媒体の有無、記録媒体の端部、記録媒体の幅等を検出するために用いられる光学式センサー(例えば、紙幅センサー)をあげることができる。また、記録媒体を所定の記録位置に給送する際や、記録媒体を所定の記録位置から排送する際等に、記録媒体の端部が所定の位置に達したか否かを判定するために用いられる記録媒体の端部検出用のセンサー(いわゆる紙端センサー)であってもよい。
また、所定の記録媒体検出位置とは、記録装置において画像を記録する際、あるいは記録媒体の給送若しくは排送を行う際に、記録媒体の有無、記録媒体の端部、記録媒体の幅等を検出するために光学式センサーから光が照射される位置である。具体的には、上記の紙幅センサーでは例えば紙幅センサーの下方であって、紙幅センサーの光の照射位置を記録媒体検出位置とすることができ、上記の紙端センサーでは予め設定された所定の端部検出位置が記録媒体検出位置となる。
光学式センサーは、記録媒体検出位置に向けて光を照射するとともに、この光が照射された側で照射光を受光する透過型光センサー、及び、記録媒体検出位置からの反射光を受光する反射型光センサーのいずれであってもよい。
また、記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点とは、記録媒体の給送、排送に係るジョブが発生した時点を指し、記録媒体への画像の記録に係るジョブに伴ってこれらのジョブが発生した場合であってもよい。
上記構成において、前記更新タイミングに、当該記録装置に電源が投入された時点が含まれる構成としてもよい。
この場合、閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点の少なくともいずれか一の時点に加え、記録装置に電源が投入される度に閾値を更新できる。これにより、記録媒体を検出する際の閾値をこまめに更新することで、記録媒体検出位置における記録媒体を適切かつ正確に検出できる。
上記構成において、前記制御部は、前記閾値更新動作において、前記記録媒体の搬送路における前記記録媒体の搬送領域外の位置に、前記光学式センサーによって光を照射させてもよい。
この場合、記録装置に記録媒体として連続シートがセットされていても、所定の更新タイミングに至った場合に閾値更新動作を実行して、記録媒体の搬送領域外に光学式センサーを移動させ、記録媒体の無い位置に向けて光を照射することで、記録媒体が検出されない状態における光学式センサーの出力電圧を得ることができ、この出力電圧に基づいて閾値を適切な値に設定し、更新できる。
上記構成において、記録装置を、前記記録媒体に画像を記録する記録ヘッドを搭載し、主走査方向に往復走査されるキャリッジを備える構成とし、前記光学式センサーは前記キャリッジに設けられ、前記制御部は、前記閾値更新動作において、前記キャリッジの走査範囲に設定された前記記録ヘッドのホームポジションに対応する位置に、前記光学式センサーによって光を照射させてもよい。
この場合、閾値更新動作において記録媒体が検出されない状態における光学式センサーの出力電圧を得るための測定位置を、特別に設定する必要がないという利点がある。
また、上記課題を解決するため、本発明は、所定の記録媒体検出位置に向けて光を照射し、前記記録媒体検出位置側から受光した受光量に応じた電圧を出力する光学式センサーを備え、前記光学式センサーから出力された電圧と、予め設定された閾値とに基づいて前記記録媒体検出位置における前記記録媒体を検出して、画像を記録媒体に記録する記録装置を制御して、所定の更新タイミングに至った場合、前記光学式センサーによって前記記録媒体を外した位置に向けて光を照射させ、この照射により前記光学式センサーから出力された電圧に基づいて前記閾値を更新し、前記更新タイミングには、前記閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または前記記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれること、を特徴とする記録装置の制御方法を提供する。
この制御方法によれば、所定の更新タイミングに至る度に、一度設定された閾値を更新できるので、記録装置の長期使用に伴って光学式センサーの経年劣化による出力電圧値の低下や、搬送路等の記録媒体検出位置付近への紙粉の蓄積が発生した場合でも、記録装置の状態に応じた値に閾値が更新される。従って、記録装置が長期使用される場合であっても、光学式センサーの経年劣化や紙粉等の影響を排除して、記録媒体検出位置における記録媒体を適切かつ正確に検出できる。
また、上記課題を解決するため、本発明は、光学式センサーを用いて記録媒体を検出する記録装置を制御するための記録装置の制御方法であって、前記光学式センサーによって所定の記録媒体検出位置に向けて光を照射させ、前記記録媒体検出位置側から受光した受光量に応じた電圧を出力させ、前記光学式センサーから出力された電圧と、予め設定された閾値とに基づいて前記記録媒体検出位置における前記記録媒体を検出して、画像を記録媒体に記録させ、所定の更新タイミングに至った場合、前記光学式センサーに、前記記録媒体を外した位置に向けて光を照射させ、この照射により前記光学式センサーから出力された電圧に基づいて前記閾値を更新し、前記更新タイミングには、前記閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または前記記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれること、を特徴とする記録装置の制御方法を提供する。
この制御方法によれば、所定の記録媒体検出位置に向けて光を照射し、記録媒体検出位置側から受光した受光量に応じた電圧を出力する光学式センサーから出力された電圧と、予め設定された閾値とに基づいて記録媒体検出位置における記録媒体を検出し、画像を記録媒体に記録する記録装置が、閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれる所定の更新タイミングに至った場合に、一度設定された閾値を更新させることができる。このため、記録装置の長期使用に伴って、光学式センサーの経年劣化による出力電圧値の低下や、搬送路等の記録媒体検出位置付近への紙粉の蓄積が発生した場合でも、記録装置の状態に応じて閾値を適切に設定及び更新できる。従って、記録装置が長期使用される場合であっても、光学式センサーの経年劣化や紙粉等の影響を排除して、記録媒体検出位置における記録媒体を適切かつ正確に検出できる。
また、上記課題を解決するため、本発明は、コンピューターにより記録装置を制御するための制御プログラムであって、所定の記録媒体検出位置に向けて光を照射し、前記記録媒体検出位置側から受光した受光量に応じた電圧を出力する光学式センサーを備え、前記光学式センサーから出力された電圧と、予め設定された閾値とに基づいて前記記録媒体検出位置における前記記録媒体を検出して、画像を記録媒体に記録する記録装置を制御して、所定の更新タイミングに至った場合、前記光学式センサーに、前記記録媒体を外した位置に向けて光を照射させ、この照射により前記光学式センサーから出力された電圧に基づいて前記閾値を更新させ、前記更新タイミングには、前記閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または前記記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれること、を特徴とする制御プログラムを提供する。
この制御プログラムは、フレキシブルディスクやハードディスク装置等の磁気的記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、CD−R、CD−RW、DVD±R、DVD±RW、DVD−RAM等の光学式記録媒体、半導体記憶デバイスを用いた記憶装置等の各種記録媒体に、コンピューターによって読み取り可能な形式で記録された形態としてもよい。
この制御プログラムによれば、閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれる所定の更新タイミングに至る度に、一度設定された閾値を更新できるので、記録装置の長期使用に伴って光学式センサーの経年劣化による出力電圧値の低下や、搬送路等の記録媒体検出位置付近への紙粉の蓄積発生した場合でも、記録装置の状態に応じた値に閾値を適切に更新できる。従って、記録装置が長期使用される場合であっても、光学式センサーの経年劣化や、紙粉等の影響を排除して、記録媒体検出位置における記録媒体を適切かつ正確に検出できる。
本発明によれば、記録装置が長期間使用される場合であっても、記録媒体を適切かつ正確に検出することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した実施形態に係るプリンター10の側断面視図である。また、図2は、インクリボンカートリッジ29を外したフレーム構成を示す斜視図であり、図3は、図2のフレーム構成をトラクターユニット13側から見て示す斜視図である。また、図4は、インクリボンカートリッジ29を装着した状態のフレーム構成を示す斜視図である。
図1に示すプリンター10は、複数の記録ワイヤを選択的に打ち出す記録ヘッド20と、この記録ヘッド20が搭載されるキャリッジ21とを備え、記録ヘッド20から打ち出された記録ワイヤを記録媒体(以下、シートという。)に打ち付けることによって文字を含む画像を記録するシリアルドットインパクトプリンターである。
このプリンター10では、所定長さに裁断されたカットシートと、複数枚が連結された連続シートとに画像を記録することができる。これらのシートの材料は紙に限定されず合成樹脂であってもよく、表面に無機材料または有機材料を含むコーティングが施されていてもよい。カットシートとしては、例えば単票紙、複写紙、通帳またはカットフィルムなどがあり、連続シートとしては連続紙がある。
図1に示すように、このプリンター10は、大別すると、記録ユニットを構成するプリンター本体12と、プリンター本体12の後方(リア側)からシートを供給するトラクターユニット13と、プリンター本体12の前方(フロント側)からシートを手差し供給するためのシートガイド14とを備えている。また、プリンター本体12は、記録ヘッド20、キャリッジ21及びプラテン22と、複数の搬送ローラー23を備え、これらは後述するコントローラー(制御部)60の制御に従ってシートを搬送し、搬送されたシートに文字を含む画像を記録する。
更に、図2および図3を参照して、プリンター本体12の構成を詳述すると、プリンター本体12は、一対のサイドフレーム25、26の間に、背面フレーム27、プラテン22、キャリッジ軸28、複数のローラー軸23a、トラクターユニット13などが架け渡され、キャリッジ軸28には上記キャリッジ21が、各ローラー軸23aには上記搬送ローラー23が設けられている。
搬送ローラー23は、各図に図示したものを含めて複数配設されている。搬送ローラー23は、プラテン22に対してプリンター本体12の前方及び後方に、上下に対になって配置されており、この対になった搬送ローラー23によってシートが挟まれて搬送される。搬送ローラー23は、右サイドフレーム26の外側に配列された駆動輪列部41を介して、PF(Paper Feed)モーター(図6参照)に連結され、このPFモーター56の駆動力によって、図1中において時計回りまたは反時計回りの向きに回転駆動される。この搬送ローラー23の回転により、シートが、プリンター本体12の前方(シートガイド14側)から後方へ搬送され、また、プリンター本体12の後方から前方へ搬送される。ここで、シートの搬送方向は、後述するキャリッジ21の主走査方向と直交する副走査方向である。
キャリッジ21は、キャリッジ軸28に摺動自在に挿通され、キャリッジ軸28に並べて配設された無端形状のタイミングベルト48(図2)に連結されている。タイミングベルト48はキャリッジ駆動モーター57(図6参照)の正転および反転動作によって往復駆動される。従って、キャリッジ21は、キャリッジ駆動モーター57の正転および反転動作により、タイミングベルト48とともに駆動され、キャリッジ軸28に案内されて往復移動する。このキャリッジ21の移動方向を主走査方向とする。
キャリッジ21は上記記録ヘッド20を搭載する。記録ヘッド20は、多数の記録ワイヤ(図示略)を備え、これら記録ワイヤをプラテン22に向けて打ち出す。プラテン22は、キャリッジ21とともに主走査方向に移動する記録ヘッド20の移動範囲に沿って、すなわち主走査方向に延設される平プラテンである。
また、キャリッジ21の走査範囲には、記録ヘッド20の待機位置としてホームポジションが設定されている。このホームポジションは、シートが搬送される領域の外にはずれた位置にあり、通常、0桁位置側である。
プリンター本体12には、図4に示すように、ステーショナリー形式のインクリボンカートリッジ29が着脱自在に装着され、このインクリボンカートリッジ29のインクリボンが記録ヘッド20とプラテン22との間に繰り出される。
これにより、記録ヘッド20は、キャリッジ21と共に主走査方向に走行される間に、これら記録ワイヤを突出させてインクリボンに打ち当て、このインクリボンのインクを、プラテン22と記録ヘッド20との間に搬送されたシートに付着し、該シートに文字を含む画像を記録する。なお、キャリッジ21には、図2にも示すように、リボンマスクホルダー51が取り付けられる。リボンマスクホルダー51は、インクリボンカートリッジ29から繰り出されたインクリボンと、プラテン22の上面に接して搬送されるシートとの間に位置して、インクリボンからシートを保護する。
トラクターユニット13は、連続シートを記録ヘッド20側へ供給するものであり、図3に示すように、左右一対のトラクター30を有する。各トラクター30は、図1に示すように、トラクター駆動プーリー30aと、トラクター従動プーリー30bと、これらトラクター駆動プーリー30a,トラクター従動プーリー30bに巻き掛けられたトラクターベルト31とを備え、PFモーター56の駆動力が駆動機構(図示略)を介して伝達されることによって、トラクター駆動プーリー30aが回転駆動され、トラクターベルト31が駆動されて連続シートを搬送する。この連続シートは、例えば、トラクターベルト31のピンに係合するスプロケットホールが穿設されたスプロケット紙である。トラクターユニット13は、記録ヘッド20によって画像を記録するために連続シートを搬送ローラー23に向けて供給し、さらに、記録ヘッド20による記録動作の実行中および記録動作後の排出動作時には、搬送ローラー23とともに動作して連続シートを送る。
図5は、キャリッジ21の構成を示す斜視図である。
キャリッジ21には、キャリッジ軸28が摺動自在に挿通されるボス部19aが一体に形成されており、このボス部19aを介して、キャリッジ21は、主走査方向にのみ移動可能にキャリッジ軸28に係留される。このキャリッジ21の先端に取り付けられたリボンマスクホルダー51の本体51aと、案内ピン52との間には、上述したようにインクリボンカートリッジ29内のインクリボンが繰り出される。
さらに、リボンマスクホルダー51の本体51aには、光学式センサーとしての紙幅センサー43が配設されている。紙幅センサー43はその下方をシート検出位置(記録媒体検出位置)とし、紙幅センサー43の下方におけるシートの有無を検出するために用いられるものである。本実施の形態の紙幅センサー43は反射型光センサーであり、シートの搬送路を構成する紙案内45のフラット面45aに向けて光を照射する発光素子(図示略)と、この発光素子から照射された光の反射光を受光する受光素子(図示略)とを備えている。紙幅センサー43からは、受光素子が受光した反射光の受光量に応じた電圧が出力される。
フラット面45aは、反射率が低くなるように暗色(例えば、黒)に着色(塗装)されている。これに対して、シートの多くはフラット面45aよりも明るい色(例えば、白色紙であれば白色度80%〜50%程度)であり、シートが着色されていても、フラット面45aより暗い色であることは極めて希である。従って、紙幅センサー43に入射する反射光の受光量は、シートの有無によって異なる。そこで、フラット面45a上にシートの無い状態において紙幅センサー43から出力される電圧を基準電圧として予め取得しておく。そしてこの基準電圧に基づいて、シートの有無を判定するための閾値を、例えば、基準電圧のn倍(例えば、n=3等)等に設定しておく。これにより、紙幅センサー43の出力電圧と閾値とに基づいて、紙幅センサー43の下方におけるシートの有無を判定できる。ただし、本実施の形態では、閾値を設定するための上記基準電圧は、プリンター10への電源投入時に記録ヘッド20のホームポジションで取得され、この基準電圧に基づいて初期値としての閾値が設定されるものとする。ただし、記録ヘッド20のホームポジションは、キャリッジ21の移動範囲内であってフラット面45a上をシートが搬送される際のシートの搬送領域外に設けられる。また、上記nの値は、n=3に限定されるものではない。
紙幅センサー43は、リボンマスクホルダー51の本体51aにおいて、図5中で右寄りの位置にある。紙幅センサー43は、キャリッジ21とともに主走査方向に移動するので、キャリッジ21を移動させながらキャリッジ21の位置と紙幅センサー43の出力電圧とに基づいて、シートの幅方向の端位置を検出することができ、この検出した端位置からシートの幅を求めることができる。
このように構成されるプリンター10においては、フロント側から手差しによりカットシートを供給する手差し給送と、リア側からトラクターユニット13により連続シートを供給するリア給送とを実行できる。
手差し給送時には、オペレーターによってカットシートがシートガイド14に載せられ、プリンター本体12の内部に向けて押し込まれる。シートガイド14とフロント側の搬送ローラー23との間に配設された紙端センサー44(図6)によってシートの先端が検出されると、PFモーター56(図6)により搬送ローラー23が駆動され、シートが記録ヘッド20へ向けて搬送される。シートがキャリッジ21の直下に達して、シートの先端が紙幅センサー43により検出されると、記録ヘッド20による記録が開始される。記録ヘッド20による記録は1行毎に行われ、この記録中は、搬送ローラー23によってシートが1行ずつリア側へ搬送される。そして、記録ヘッド20による記録が終了すると、PFモーター56および搬送ローラー23によってシートがシートガイド14に排出される。
一方、トラクターユニット13によりリア給送を行う場合には、PFモーター56の動作によってトラクターユニット13および搬送ローラー23が駆動され、連続シートが記録ヘッド20へ向けて搬送されると、記録ヘッド20による記録が開始される。この記録の開始後は、トラクターユニット13および搬送ローラー23によって、記録ヘッド20が1行の記録を行う毎に、連続シートが所定長搬送され、フロント側から順次排出される。
手差し給送およびリア給送のいずれの場合も、シートの搬送路は、図1に示すように対向して設けられた搬送ローラー23、23の間、紙案内45の上、記録ヘッド20とプラテン22との間を通る略水平の経路である。
手差し給送とリア給送との切り替えは、例えば、図示しないレバーをオペレーターが切り替えることによって、PFモーター56の駆動力をトラクターユニット13に伝達する機構を切り替えるようにしてもよいし、或いは、後述するコントローラー60によって自動的に切り替えてもよい。なお、手差し給送時には、シートが供給されるフロント側からみて左端がキャリッジ21の0桁位置となり、リア給送時には、シートが供給されるトラクターユニット13側からみて左端が0桁位置となる。
図6は、プリンター10の制御系の構成を示すブロック図である。
この図6に示すように、プリンター10は、プリンター10の各部を制御するコントローラー60と、コントローラー60の制御に従ってモーターを含む各部を駆動するモータードライバー回路55、および、各センサーの検出状態をコントローラー60に出力するゲートアレイ58を備えている。
コントローラー60は、制御部として機能するもので、フラッシュROM62と、メモリー63と、MPU61と、を備え、これらの協働により後述する閾値更新処理(閾値更新動作)を実行する。フラッシュROM62は、書き換え可能な不揮発性メモリーにより構成される。フラッシュROM62にはMPU61により実行される制御プログラム、および、この制御プログラムで処理されるデータを予め記憶している他、必要に応じて、プリンター10の動作に関する種々のデータを記憶する。また、フラッシュROM62には、紙幅センサー43や紙端センサー44によりシートの有無を判定する際に用いられる閾値が記録されている。メモリー63は、MPU61により実行されるプログラムおよびデータ等を一時的に記憶する。
MPU61には、プリンター10の外部のホストコンピューター100から、画像記録を指示する制御情報と、シートに記録すべき画像のデータとを含む画像の記録に係るジョブや、シートの搬送に係るジョブが入力される。MPU61は、フラッシュROM62に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、ゲートアレイ58から入力される各センサー43、45の検出状態を参照し、モータードライバー回路55に制御情報を出力して、PFモーター56、キャリッジ駆動モーター57、および記録ヘッド20を動作させる。
モータードライバー回路55は、コントローラー60に接続され、コントローラー60から入力される制御情報に従って、PFモーター56、キャリッジ駆動モーター57および記録ヘッド20に対し、駆動電流と制御信号とを出力する。モータードライバー回路55は、ステッピングモーターとして構成されるPFモーター56に対しては、駆動電流とともに駆動パルスを出力し、PFモーター56は、この駆動パルスに応じたステップ数だけ回転動作する。また、モータードライバー回路55は、サーボモーターとして構成されるキャリッジ駆動モーター57に駆動電流を出力することによって、キャリッジ駆動モーター57を動作させ、キャリッジ21を主走査方向に往復移動させる。また、モータードライバー回路55は、コントローラー60から入力される制御情報に従って記録ヘッド20を制御し、記録ヘッド20が備えるワイヤ(図示略)を突出させる。
ゲートアレイ58は、紙幅センサー43および紙端センサー44からアナログ信号として出力される検出値(出力電圧)をデジタルデータに変換して、コントローラー60に出力する。
紙幅センサー43は、上述したように、キャリッジ21が備えるリボンマスクホルダー51に搭載され、記録ヘッド20の近傍におけるシートの有無を検出するために用いられるセンサーであり、フラット面45aに向けて光を照射して、その反射光の受光量に応じた電圧をアナログ信号としてコントローラー60に出力する。紙幅センサー43とフラット面45aとは近接しているため、紙幅センサー43は、次に述べる紙端センサー44に比べて非常に高感度のセンサーとして機能する。
紙端センサー44は、シートガイド14の基端部に配設され、シートガイド14からプリンター本体12の内部に入ろうとするシートの先端を検出する。紙端センサー44は、例えば、シートの搬送路を向く発光素子と受光素子とを備えた反射型光センサー、或いは、シートの搬送路を挟んで対向する発光素子と受光素子により構成される透過型光センサーである。
ここで、紙幅センサー43の下方におけるシートの有無の判定は、コントローラー60において、フラッシュROM62に記憶された閾値と、紙幅センサー43からゲートアレイ58を介してコントローラー60に入力される紙幅センサー43の検出値とを比較することにより行われる。
上述したように、フラット面45aは反射率が低くなるように暗色に着色されており、シートの表面はフラット面45aよりも明るく、フラット面45aよりも反射率が高い。このため、紙幅センサー43に入射する反射光の受光量は、シートに反射した場合の方が多い。
図7は、紙幅センサー43の出力電圧の変化を示す図表である。この図7中、(a)はシートが無い状態における紙幅センサー43の出力電圧を示し、(b)はシートが有る状態における紙幅センサー43の出力電圧(b)を示す。また、シートが無い状態における紙幅センサー43の出力電圧を基準として設定される閾値の値を(c)で示す。
図7中に(a)、(b)で示すように、シートが有る状態における紙幅センサー43の出力電圧は、シートが無い状態における紙幅センサー43の出力電圧よりも高い値となる。上述したように、閾値は、図7の(c)に示すように、シートが無い状態における紙幅センサー43の出力電圧を基準として、そのn倍に設定される。したがって、閾値と紙幅センサー43からゲートアレイ58を介して入力される検出値とを比較し、紙幅センサー43から入力された検出値が閾値を超える場合、コントローラー60は紙幅センサー43の下方にシート有りと判定することができる。また、紙幅センサー43から入力された検出値が閾値に達しない場合、コントローラー60は、紙幅センサー43の下方にシート無しと判定することができる。
ところで、図7に(a)、(b)で示すように、紙幅センサー43の出力電圧は、プリンター10の使用開始からある期間(図示例では、T0からT1で示す期間)を越えると、時間経過と共に逓減していく。これは、紙幅センサー43の経年劣化によるもので、具体的には、発光素子の輝度の低下や、受光素子の受光感度の低下が主な原因である。
このように紙幅センサー43が経年劣化すると、図7の(a)、(b)に示すように、フラット面45a上にシートが無い状態における出力電圧も、シートが有る状態における出力電圧も共に紙幅センサー43の劣化の程度に伴って低下する。この場合、シートが有る状態の出力電圧(a)及びシートが無い状態の出力電圧(b)の低下に対応すべく、図7中(c)に示すように、経年劣化した状態で測定された基準電圧に対応する閾値を用いてシートの検出を行うことが望ましい。
また、プリンター10を長期使用していると、シートと搬送ローラー23との摩擦などにより、シートから剥がれ落ちた紙粉がフラット面45a上に溜まる場合がある。フラット面45a上に紙粉が溜まった場合、紙粉の影響でフラット面45aの反射率が高まるため、図7(d)に示すように、フラット面45a上にシートが無い場合であっても、紙幅センサー43から出力される電圧値が上昇する。このような場合には、図7(e)に示すように、紙粉が溜まった状態において測定された基準電圧に対応する閾値を用いてシートの検出を行うことが望ましい。
さらに、実際の紙幅センサー43の出力電圧は、図7に(a)及び(b)で示した経年変化の影響及び(d)で示した紙粉の蓄積による影響を複合的に受けるので、その結果として出力電圧が増大するか低下するかは実際のプリンター10の状態によって決定され、事前に予測することは困難である。
そこで、本実施の形態の記録装置は、プリンター10の電源投入後、長期に渡ってシートの有無を適切に判定し、シートを正確に検出できるようにするため、所定の更新タイミングにおいて、閾値を更新する構成としている。この更新を行うことで、紙幅センサー43の経年変化の状態や、フラット面上の紙粉の量等の影響に対応して、閾値を適切な値に更新できる。
ここで、本実施の形態では、電源が投入される都度、閾値を設定するとともに、電源投入後は、閾値設定後、所定時間が経過した時点、またはシートの搬送に係るジョブが発生した時点で閾値を更新するものとしている。ただし、シートの搬送に係るジョブには、画像の記録に伴ってシートの搬送が伴うジョブも含まれる。
以下、図8を参照して、閾値更新処理を説明する。
まず、コントローラー60は、現在の閾値が設定されてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS1)。現在の閾値が設定された後、所定時間が経過していない場合(ステップS1:No)、コントローラー60は、ホストコンピューター100から、シートの搬送に係るジョブを指示する制御信号の入力があったか否かを判定する(ステップS2)。ここで、ジョブの指示がないと判定した場合、コントローラー60はステップS1に戻り、再び、現在の閾値が設定された後所定時間が経過したか否かを判定する。なお、所定時間は適宜任意の時間(例えば、12時間、24時間等)を設定することができ、設定された値はフラッシュROM62またはメモリー63に記憶される。
一方、現在の閾値が設定された後、所定時間が経過したと判定した場合(ステップS1:Yes)、あるいはステップS2においてシートの搬送に係るジョブの入力があったと判定した場合(ステップS2:Yes)、コントローラー60は、記録ヘッド20が現在ホームポジションに位置しているか否かを判定する(ステップS3)。
記録ヘッド20がホームポジションに位置していない場合(ステップS3:No)、コントローラー60はモータードライバー回路55等に制御情報を出力し、キャリッジ21を移動させることによって記録ヘッド20をホームポジションに移動させ、紙幅センサー43をホームポジションに対応する位置に移動させ(ステップS4)、ステップS3に戻る。
記録ヘッド20がホームポジションに位置していることを確認すると(ステップS3:Yes)、コントローラー60は、紙幅センサー43によりフラット面45aに向けて光を照射させ、紙幅センサー43の基準電圧の測定を行う(ステップS5)。次いで、コントローラー60は、ステップS5において測定された基準電圧に基づいて、閾値を算出し(ステップS6)、フラッシュROM62に記憶されている閾値を新たに算出した閾値に書き換える(ステップS7)ことにより、閾値を新たなものに更新して、閾値更新処理を終了する。
以上説明した本実施の形態のプリンター10によれば、紙幅センサー43はその下方の紙案内45のフラット面45aに向けて光を照射し、フラット面45a側から受光した受光量に応じた電圧をアナログ信号として出力する。コントローラー60では、紙幅センサー43からゲートアレイ58を介してデジタルデータとして入力された検出値と予め設定された閾値とに基づいて、紙幅センサー43の下方におけるシートの有無を判定する。コントローラー60の機能的構成としての閾値更新部は、所定の更新タイミングに至った場合、記録ヘッド20のホームポジションにおいて、紙幅センサー43にその下方に向けて光を照射させる。そして、これにより紙幅センサー43から出力された電圧を基準として閾値を設定して、所定の更新タイミングが訪れる毎に閾値を更新させる。
本実施の形態では、閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、またはシートの搬送に係るジョブが発生した時点を更新タイミングとして、閾値を更新する。例えば、24時間体制で長期に渡って常にデータを記録する必要があるような場合等では、電源の投入、遮断を伴わずにプリンター10が長期に渡って連続使用されることがある。このような場合にも、上記プリンター10ではこれらの更新タイミングに至る度に、一度設定された閾値を更新させることができる。よって、プリンター10の長期使用に伴って、紙幅センサー43の経年劣化によって出力電圧の低下が生じた場合や、フラット面45a上に紙粉が溜まった場合でも、図7に示すように、紙幅センサー43の状態やフラット面45a上の紙粉等の量に応じてシート有無を判定するための閾値を適切に設定することができる。したがって、本構成によれば、プリンター10が長期使用される場合であっても、紙幅センサー43の経年劣化や、紙案内45のフラット面45a上に溜まった紙粉等の影響を排除して、フラット面45a上のシートの有無を適切に判定することができる。
ここで、本実施の形態では、閾値が設定された時から所定時間が経過した時点を更新タイミングの一つとしているので、プリンター10への電源投入後、シートの搬送に係るジョブが発生しない場合、所定時間間隔で閾値を更新することができる。また、本実施の形態では、シートの搬送に係るジョブが発生した時点についても閾値の更新タイミングとしているので、給送、排送に関わらずシートを搬送するジョブが発生する都度、閾値を更新して閾値を常に適切な値に設定することができる。
また、本実施の形態のプリンター10は、プリンター本体12のフロント側から手差しによりカットシートを供給する手差し給送と、プリンター本体12のリア側からトラクターユニット13により連続シートを供給するリア給送とを実行することができるよう構成されている。連続シートが供給される場合、記録ヘッド20による画像記録動作が行われていないときであってもフラット面45a上にシートが載置されている場合がある。しかしながら、本実施の形態では、所定の更新タイミングに至る毎に、記録ヘッド20のホームポジションにおいて、このシートを外した位置、すなわち、フラット面45a上の記録ヘッド20のホームポジションに対応する位置に向けて光を照射することにより、フラット面45a上にシートが無い状態における紙幅センサー43の出力電圧を取得することができ、この出力電圧を基準として閾値を更新することができる。また、本実施の形態では、記録ヘッド20のホームポジションにおいて基準電圧を測定する構成としているので、基準電圧を測定するための位置を新たに位置決めする必要がない。
なお、上記の実施の形態は本発明の一態様であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能であるのは勿論である。例えば、上記実施の形態において、紙幅センサー43を、フラット面45aの上方に配置され、フラット面45aに向けて光を照射する反射型光センサーとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、発光素子と受光素子を分離し、その一方をフラット面45aに埋め込み、他方をフラット面45aの上方に設けて対向させた透過型光センサーとしてもよい。
また、本発明は、記録ヘッド20と共に主走査方向に移動しながら、シートの有無、シートの端部、シートの幅等を検出するために用いられる紙幅センサー43に限らず、上記した紙端センサー44に応用してもよいのは勿論である。本発明に係る光学式センサーは、プリンター10で用いられるものであって、光の照射方向におけるシートの有無、すなわち所定のシート検出位置においてシートの有無を判定するために用いられるものであればよく、反射型光センサーであってもよいし、透過型光センサーであってもよい。
また、上記実施の形態では、閾値を更新するタイミングとして、閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、またはシートの搬送に係るジョブが発生した時点の双方を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、どちらか一方の時点においてのみ閾値を更新する構成としてもよい。また、さらに、閾値が設定された後であって所定量のシートが搬送された時点を更新タイミングとしてもよい。所定量のシートが搬送された時点を更新タイミングとすることで、シートの搬送に係るジョブが発生する都度閾値を更新する場合に比して、フラッシュROM62等への閾値の書き込み作業を減らすことができる。
また、上記実施形態では、ドットインパクトプリンターとしてのプリンター10に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、光学式センサーを用いてシートの搬送路(シート検出位置)に向けて光を照射してシートの有無を判定するものであれば、どのようなプリンターであっても適用可能である。具体的には、インクジェット或いはバブルジェット(登録商標)方式のプリンターにも本発明を適用可能であるし、発熱体を備えた記録ヘッドにより感熱紙に画像を記録するサーマルプリンター、熱昇華型プリンター、或いは、複写機やファクシミリなどの電子写真方式により画像を記録する記録装置にも本発明を適用可能である。
また、以上の説明においては、プリンター10の制御プログラムがフラッシュROM62に予め記憶されていることを前提としていたが、これに限らず、コントローラー60を、図示しないパーソナルコンピューターやサーバーコンピューターと通信ケーブルあるいはネットワークを介して接続し、このパーソナルコンピューターあるいはサーバーコンピューターから制御プログラムをダウンロードするような形態であってもよい。この場合、フラッシュROM62等の書き換え可能な不揮発性メモリー(図示略)に制御プログラムが記憶され、MPU61は、フラッシュROM62にダウンロードした制御プログラムを読み出して実行すればよい。その他、上記実施形態で説明したプリンター10の細部構成についても、任意に変更可能である。
実施形態に係るプリンターの側断面視図である。 インクリボンカートリッジを外したフレーム構成を示す斜視図である。 図2のフレーム構成をトラクターユニット側から見て示す斜視図である。 インクリボンカートリッジを装着した状態を示す斜視図である。 キャリッジの斜視図である。 プリンターの制御系の構成を示すブロック図である。 時間経過に対する紙幅センサーの出力電圧の変化と閾値を示す図である。 プリンターの動作を示すフローチャートである。
10…プリンター、11…記録ヘッド、12…プリンター本体、13…トラクターユニット、14…シートガイド、20…記録ヘッド、21…キャリッジ、22…プラテン、23…搬送ローラー(搬送部)、23a…ローラー軸、25…左サイドフレーム、26…右サイドフレーム、27…背面フレーム、28…キャリッジ軸、29…インクリボンカートリッジ、30…トラクター、31…トラクターベルト、41…駆動輪列部(搬送部)、43…紙幅センサー43(光学式センサー)、45…紙案内(案内板)、45a…フラット面、48…タイミングベルト、51…リボンマスクホルダー、55…モータードライバー回路、56…PFモーター(搬送部)、58…ゲートアレイ58、60…コントローラー(制御部、閾値更新部)、61…MPU、62…フラッシュROM、63…メモリー。

Claims (7)

  1. 記録媒体に画像を記録する記録装置において、
    所定の記録媒体検出位置に向けて光を照射し、前記記録媒体検出位置側から受光した受光量に応じた電圧を出力する光学式センサーと、
    前記光学式センサーから出力された電圧と、予め設定された閾値とに基づいて前記記録媒体検出位置における前記記録媒体を検出する制御部と、を備え、
    前記制御部は、所定の更新タイミングに至った場合に、前記光学式センサーによって前記記録媒体を外した位置に向けて光を照射させ、この照射により前記光学式センサーから出力された電圧に基づいて前記閾値を更新する閾値更新動作を実行可能に構成され、
    前記更新タイミングには、前記閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または前記記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれること、
    を特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記更新タイミングには、当該記録装置の電源が投入された時点が含まれること、
    を特徴とする記録装置。
  3. 請求項1または2に記載の記録装置において、
    前記制御部は、前記閾値更新動作において、前記記録媒体の搬送路における前記記録媒体の搬送領域外の位置に、前記光学式センサーによって光を照射させること、
    を特徴とする記録装置。
  4. 請求項3に記載の記録装置において、
    前記記録媒体に画像を記録する記録ヘッドを搭載し、主走査方向に往復走査されるキャリッジを備え、
    前記光学式センサーは前記キャリッジに設けられ、
    前記制御部は、前記閾値更新動作において、前記キャリッジの走査範囲に設定された前記記録ヘッドのホームポジションに対応する位置に、前記光学式センサーによって光を照射させること、
    を特徴とする記録装置。
  5. 所定の記録媒体検出位置に向けて光を照射し、前記記録媒体検出位置側から受光した受光量に応じた電圧を出力する光学式センサーを備え、前記光学式センサーから出力された電圧と、予め設定された閾値とに基づいて前記記録媒体検出位置における前記記録媒体を検出して、画像を記録媒体に記録する記録装置を制御して、
    所定の更新タイミングに至った場合、前記光学式センサーによって前記記録媒体を外した位置に向けて光を照射させ、この照射により前記光学式センサーから出力された電圧に基づいて前記閾値を更新し、
    前記更新タイミングには、前記閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または前記記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれること、
    を特徴とする記録装置の制御方法。
  6. 光学式センサーを用いて記録媒体を検出する記録装置を制御するための記録装置の制御方法であって、
    前記光学式センサーによって所定の記録媒体検出位置に向けて光を照射させ、前記記録媒体検出位置側から受光した受光量に応じた電圧を出力させ、
    前記光学式センサーから出力された電圧と、予め設定された閾値とに基づいて前記記録媒体検出位置における前記記録媒体を検出して、画像を記録媒体に記録させ、
    所定の更新タイミングに至った場合、前記光学式センサーに、前記記録媒体を外した位置に向けて光を照射させ、この照射により前記光学式センサーから出力された電圧に基づいて前記閾値を更新し、
    前記更新タイミングには、前記閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または前記記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれること、
    を特徴とする記録装置の制御方法。
  7. コンピューターにより記録装置を制御するための制御プログラムであって、
    所定の記録媒体検出位置に向けて光を照射し、前記記録媒体検出位置側から受光した受光量に応じた電圧を出力する光学式センサーを備え、前記光学式センサーから出力された電圧と、予め設定された閾値とに基づいて前記記録媒体検出位置における前記記録媒体を検出して、画像を記録媒体に記録する記録装置を制御して、
    所定の更新タイミングに至った場合、前記光学式センサーに、前記記録媒体を外した位置に向けて光を照射させ、この照射により前記光学式センサーから出力された電圧に基づいて前記閾値を更新させ、
    前記更新タイミングには、前記閾値が設定された時から所定時間が経過した時点、または前記記録媒体の搬送に係るジョブが発生した時点、あるいは所定量の記録媒体の搬送が行われた時点のうち少なくともいずれか一の時点が含まれること、
    を特徴とする制御プログラム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015087317A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 株式会社コスモテック 光センサー、検出装置及び検出方法
JP2016030690A (ja) * 2014-07-30 2016-03-07 東芝テック株式会社 紙葉類有無検知装置及び紙葉類有無検知方法

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