JP2010187260A - 受信装置、通信システム、受信方法及び通信方法 - Google Patents

受信装置、通信システム、受信方法及び通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】受信装置のアナログ回路において、充分な線形性が確保できない場合においても、高精度で受信信号の復号を可能にする受信装置等を提供すること。
【解決手段】直交変調された変調波を受信する受信装置200であって、前記変調波に正弦波を付加し、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成部205と、リアルゼロ信号から同相成分の信号及び直交成分の信号を抽出する同相・直交成分検波部206と、前記同相成分及び直交成分の信号がゼロとなる時刻の系列であるリアルゼロ系列を生成するリアルゼロ系列生成部207と、リアルゼロ系列から同相成分及び直交成分を再生する信号復元部208と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、直交変調された変調波を受信する受信装置、通信システム、受信方法及び通信方法に関する。
携帯電話などの無線通信システムでは、チャネル符号化された符号化ビットをPSK(Phase Shift Keying)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの直交変調(IQ変調)した信号を用いて通信される。
図25は、シングルキャリア伝送において、直交変調された信号を受信する受信装置の一例である。受信装置900は、低雑音増幅部902(LNA:Low Noise Amplifier)と、周波数変換部903と、フィルタ部904と、利得制御増幅部905と、IQ検波部906と、AD変換部907と、復調部908と、復号部909とを備えており、アンテナ部901が接続されている。
受信装置900において、アンテナ部901を介して受信した直交変調された信号は、低雑音増幅部902で増幅された後、周波数変換部903でIQ検波が可能な周波数帯にダウンコンバートされる。前記周波数変換部903の出力信号は、フィルタ部904で高調波および信号の帯域外成分が除去されたのち、利得制御増幅部905(AGCアンプ)で、IQ検波部906及びAD変換部907で信号がクリッピングされない振幅に調整される。
IQ検波部906では、利得制御増幅部905の出力信号から同相成分(実数成分)、直交成分(虚数成分)が取り出される。AD変換部907では、前記同相成分及び直交成分の信号各々が、アナログ信号からディジタル信号に変換される。復調部908では、AD変換部907から出力される同相成分及び直交成分のディジタル信号をデマッピングし、符号化ビットを算出する。最後に、復号部909で符号化ビットの復号処理を行う。
上述の受信装置900において、低雑音増幅部902、周波数変換部903、フィルタ部904、利得制御増幅部905及びIQ検波部906はアナログ回路であり、復調部908及び復号部909はディジタル回路であり、AD変換部907で変換する構成となっている。
上述した受信装置900のアナログ回路において、高精度でデータを復号するためには、直交変調波を増幅し、同相・直交成分を抽出し、デマッピング処理に入力されるまで、線形に処理する必要がある。つまり、信号波形をできるだけ歪なく再現するために、AD変換部907に入力するまで線形性のよい、ダイナミックレンジの広いアナログ回路が必要となる。また、AD変換部907ではディジタル処理で吸収できる量子化誤差を満たす電圧分解能が必要となり、利得制御増幅部905では、前記AD変換部907で信号がクリッピングしないように広範囲で、高精度な利得制御が必要となる。
また、携帯電話などの無線通信システムでは、受信装置は、小型、低消費電力であることが望ましく、受信装置を構成するアナログ回路とディジタル回路とを一体化した集積ICがある。(例えば、非特許文献1参照)。集積ICでは、素子の微細化によりICチップ面積の縮小及び低電圧での高速動作が可能となり、受信装置の小型化、低消費電力化が可能となる。非特許文献1では、前記受信装置900と各機能部位の構成順は異なるが、同様の機能を備えた部位でアナログ回路とディジタル回路とを一体化してIC設計を行った例である。
Wenjun Sheng, Ahmed Emira, and Edgar Sanchez-Sinencio, "CMOS RF Receiver System Designing: A Systematic Approach," IEEE Trans. Circuits Syst.I, Vol.53, No.5, MAY 2006
しかしながら、集積ICのアナログ回路では、微細化に伴う素子のばらつきが増大し、また電源電圧の低下に伴いSNR低下、低利得となる。その結果、受信装置のアナログ回路では、十分な線形性が確保できる動作範囲の縮小により、信号波形歪が生じ、受信信号の復号精度が劣化するという課題があった。また、AD変換においても、電源電圧の低下により、電圧分解能を向上させて量子化精度を向上させることが困難となるといった課題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、受信装置のアナログ回路において、十分な線形性が確保できない場合においても、高精度で受信信号の復号を可能にする受信装置等を提供することにある。
上述した課題に鑑み、本発明の受信装置は、直交変調された変調波を受信する受信装置であって、前記変調波に正弦波を付加し、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成部と、前記リアルゼロ信号から同相成分の信号及び直交成分の信号を抽出する同相・直交成分検波部と、前記同相成分及び直交成分の信号がゼロとなる時刻の系列であるリアルゼロ系列を生成するリアルゼロ系列生成部と、前記リアルゼロ系列から同相成分及び直交成分を再生する信号復元部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の受信装置において、前記リアルゼロ信号生成部は、前記同相成分及び直交成分の信号がゼロとなる時刻を計測する時間ディジタル変換部を備えることを特徴とする。
また、本発明の受信装置において、前記同相・直交成分検波部は、前記リアルゼロ信号をリミッタ増幅する増幅部を備えることを特徴とする。
また、本発明の受信装置において、前記同相・直交成分検波部は、前記リアルゼロ信号から抽出した同相成分の信号及び直交成分の信号をリミッタ増幅する増幅部を備えることを特徴とする。
また、本発明の受信装置は、前記リアルゼロ信号の信号強度を検出する信号強度検出部を更に備え、前記同相・直交成分検波部は、前記信号強度に基づいて同相成分及び直交成分の信号を補正する信号補正部を備えることを特徴とする。
また、本発明の受信装置は、前記変調波をマルチキャリア変調したマルチキャリア信号を受信し、前記信号復元部は、マルチキャリア信号の各サブキャリア信号を復元することを特徴とする。
本発明の通信システムは、直交変調された変調波を送信する送信装置と前記送信装置から送信される変調波を受信する受信装置からなる通信システムであって、前記受信装置は、前記変調波に正弦波が付加されたリアルゼロ信号から同相成分の信号及び直交成分の信号を抽出する同相・直交成分検波部と、前記同相成分及び直交成分がゼロとなる時刻の系列であるリアルゼロ系列を生成するリアルゼロ系列生成部と、前記リアルゼロ系列から同相成分及び直交成分を再生する信号復元部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の通信システムにおいて、前記受信装置は、前記変調波に正弦波を付加し、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成部を更に備えることを特徴とする。
また、本発明の通信システムにおいて、前記送信装置は、前記変調波に正弦波を付加する基準信号付加部を更に備え、前記受信装置は、前記正弦波を基に、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成部を更に備えることを特徴とする。
本発明の受信方法は、直交変調された変調波を受信する受信方法であって、前記変調波に正弦波を付加し、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成過程と、前記リアルゼロ信号から同相成分の信号及び直交成分の信号を抽出する同相・直交成分検波過程と、前記同相成分及び直交成分がゼロとなる時刻の系列であるリアルゼロ系列を生成するリアルゼロ系列生成過程と、前記リアルゼロ系列から同相成分及び直交成分を再生する信号復元過程と、を備えることを特徴とする。
本発明の通信方法は、直交変調された変調波を送信する送信過程と前記送信装置から送信される変調波を受信する受信過程を有する通信方法であって、前記受信過程は、前記変調波に正弦波を付加し、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成過程と、前記リアルゼロ信号から同相成分の信号及び直交成分の信号を抽出する同相・直交成分検波過程と、前記同相成分及び直交成分がゼロとなる時刻からなるリアルゼロ系列を生成するリアルゼロ系列生成過程と、前記リアルゼロ系列から同相成分及び直交成分を再生する信号復元過程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、受信装置のアナログ回路において十分な線形性が確保できず信号波形に歪が生じた場合においても、受信信号の復号精度の劣化を抑えることができる。
すなわち、直交変調された変調波を受信し、変調波に正弦波を付加して、リアルゼロ信号を生成する。そして、リアルゼロ信号から同相成分の信号及び直交成分の信号を抽出し、該同相成分及び直交成分の信号がゼロとなる時刻の系列であるリアルゼロ系列を生成し、生成されたリアルゼロ系列から同相成分及び直交成分を再生することとなる。これにより、低電源電圧で動作するアナログ回路においても、高精度な受信信号の直交検波を行うことができる。
また、本発明によれば、同相成分及び直交成分の信号がゼロとなる時刻を計測する時間ディジタル変換部を備えることにより、低電圧で動作するアナログ回路においても、高い量子化精度でアナログ信号をディジタル信号に変換することができ、消費電力の低減が可能となる。
また、本発明によれば、リアルゼロ信号をリミッタ増幅する増幅部を備えることにより、低電圧なアナログ回路で信号増幅を行うことができ、受信装置の低消費電力化が可能となる。
また、本発明によれば、リアルゼロ信号から抽出した同相成分の信号及び直交成分の信号をリミッタ増幅することにより、ベースバンドなどの低周波数帯で、低電圧な回路を用いて信号増幅を行うことができるので、搬送波周波数等の高周波における増幅部の増幅率を下げることができ、受信装置の低消費電力化が可能となる。
また、本発明によれば、リアルゼロ信号の信号強度を検出し、信号強度に基づいて同相成分及び直交成分の信号を補正することができる。これにより、受信信号強度、受信信号の帯域幅、リアルゼロ信号生成時に付加する正弦波の周波数によらず高精度で同相成分及び直交成分を再生することが可能となる。
また、本発明によれば、変調波をマルチキャリア変調したマルチキャリア信号を受信し、マルチキャリア信号の各サブキャリア信号を復元することとなる。これにより、PAPR(Peak to Average Power Ratio)が高いマルチキャリア変調された信号においても、低消費電力で高精度な復号が可能となる。
第1実施形態における送信装置の構成を説明するための図である。 第1実施形態における動作原理を説明するための図である。 第1実施形態における動作原理を説明するための図である。 第1実施形態における受信装置の構成を説明するための図である。 第1実施形態におけるリアルゼロ信号生成部の構成を説明するための図である。 第1実施形態における動作原理を説明するための図である。 第1実施形態におけるリアルゼロ信号生成部の構成を説明するための図である。 第1実施形態における同相・直交成分検波部の構成を説明するための図である。 第1実施形態におけるリアルゼロ信号生成部の構成を説明するための図である。 第1実施形態における同相・直交成分検波部の構成を説明するための図である。 第1実施形態におけるリアルゼロ系列生成部の構成を説明するための図である。 第1実施形態における動作原理を説明するための図である。 第1実施形態におけるゼロクロス時刻算出部の構成を説明するための図である。 第1実施形態におけるゼロクロス時刻算出部の構成を説明するための図である。 第1実施形態における動作原理を説明するための図である。 第1実施形態における信号復元部の構成を説明するための図である。 第2実施形態における受信装置の構成を説明するための図である。 第2実施形態における同相・直交成分検波部の構成を説明するための図である。 第3実施形態における送信装置の構成を説明するための図である。 第3実施形態における動作原理を説明するための図である。 第3実施形態における受信装置の構成を説明するための図である。 第3実施形態における受信装置の構成を説明するための図である。 第4実施形態における送信装置の構成を説明するための図である。 第4実施形態における受信装置の構成を説明するための図である。 従来の技術について説明するための図。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
〔第1実施形態〕
第1実施形態における通信システムは、チャネル符号化された符号化ビットをPSK(Phase Shift Keying)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの直交変調(IQ変調)された信号をシングルキャリア伝送方式を用いて送信する送信装置と前記送信装置から出力される信号を受信する受信装置とを備え、前記受信装置は、リアルゼロ信号を用いて同相、直交成分を再生する。
図1は、第1実施形態における送信装置100の構成を示す概略ブロック図である。送信装置100は、符号部102と、コンスタレーションマッピング部103と、DA変換部104と、直交変調部105と、帯域フィルタ部106と、周波数変換部107と、電力増幅部108と、第1ローカル信号発生部109と、第2ローカル信号発生部110とを備え、アンテナ部101が接続されている。
送信装置100において、符号部102は、図示しない上位レイヤを構成する装置から入力されるディジタル信号であるデータビットに対して誤り訂正符号化を行い、コンスタレーションマッピング部103に符号化ビットを出力する機能部である。
コンスタレーションマッピング部103は、符号部102から入力される符号化ビットを、変調多値数に基づいて、同相成分(実数成分、I)及び直交成分(虚数成分、Q)にマッピングする機能部である。
図2に、符号化ビットがQPSK(変調多値数:2ビット)で変調される場合のマッピング例を示す。例えば、符号部102から符号化ビット「00」が入力されると、コンスタレーションマッピング部103は、図2のマッピング規則に従い同相成分値i1、直交成分値q1を出力する。
次に、DA変換部104は、コンスタレーションマッピング部103から出力される同相成分と直交成分を各々ディジタル信号からアナログ信号に変換し、直交変調部105に出力する機能部である。
直交変調部105は、AD変換部104から入力される同相成分と直交成分に、第1ローカル信号発生部109から入力される搬送波を乗算することにより直交変調を行い、変調波を帯域フィルタ部106に出力する。詳細には、第1ローカル信号発生部109が生成する中心周波数fb1の正弦波を同相成分値と直交成分値に乗算し、前記直交成分値に乗算する正弦波は前記同相成分に乗算する正弦波からπ/2だけ位相がシフトしている。さらに、前記直交変調部105は、前記同相成分に正弦波が乗算された信号と前記直交成分に正弦波が乗算された信号を加算することで変調波を生成する。このfb1は中間周波数(Intermediate Frequency:IF)とも呼ばれる。
帯域フィルタ部106は、直交変調部105から入力される変調波から帯域外輻射を除去し、中心周波数を含む所望帯域の変調波を抽出して周波数変換部107に出力する機能部である。
周波数変換部107は、第2ローカル信号発生部110が生成する正弦波を帯域フィルタ部106から入力される変調波に乗算することにより送信装置100の送信周波数帯までアップコンバートする。送信装置100の送信信号の搬送波周波数をfcとすると、第2ローカル信号発生部110が生成する正弦波の周波数fb2はfc−fb1となる。このfcは、無線周波数(Radio Frequency:RF)とも呼ばれる。周波数変換部107から出力される変調波は、電力増幅部108で送信装置100の仕様送信電力まで増幅され、アンテナ部101を介して送信される。送信装置100の送信信号s(t)は、下式(1)で示される。
Figure 2010187260
ここで、a(t)は変調振幅、φ(t)は変調位相である。
また、送信信号s(t)を複素包絡線e(t)により表示すると、下式(2)と示せる。
Figure 2010187260
ここで、i(t)は同相成分値、q(t)は直交成分値である。また、jは虚数単位、R[x]はxの実部を表す。
図3は、直交変調された送信信号s(t)のスペクトルの例である。送信信号s(t)は、搬送波周波数fcを中心に、帯域幅±fmの変調波となる。
次に、図4は、本実施形態における受信装置200の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、受信装置200は、低雑音増幅部202(LNA:Low Noise Amplifier)と、帯域フィルタ部203と、利得制御増幅部204と、リアルゼロ信号生成部205(基準信号付加部)と、同相・直交成分検波部206と、リアルゼロ系列生成部207と、信号復元部208と、復調部209と、復号部210とを備え、アンテナ部201が接続されている。
受信装置200において、低雑音増幅部202はアンテナ部201を介して受信した送信装置100から送信された信号を増幅し、帯域フィルタ部203に出力する機能部である。
帯域フィルタ部203は、前記低雑音増幅部202から入力される信号のうち、所望帯域外の信号を除去して、所望帯域の変調波を抽出する機能部である。抽出された変調波は利得制御増幅部204に出力される。帯域フィルタ部203は、前記送信装置100の送信信号を受信する場合、通過帯域幅は2×fmとなり、中心周波数fcを中心にfc±fmの帯域を抽出する。
利得制御増幅部204は、帯域フィルタ部203から入力された変調波の電力をリアルゼロ信号生成部205で信号処理できるレベルに増幅するとともに、リアルゼロ信号生成部205で付加される正弦波の信号電力より小さくなるように前記帯域フィルタ部から入力された信号の電力を調整する(詳細は後述)。利得制御増幅部204が出力する信号をr(t)とすると、下式(3)と示せる。
Figure 2010187260
ここで、Apは低雑音増幅部202〜利得制御増幅部204までの所望帯域のトータルゲイン、h(t)は送信側と受信側の間の伝搬路係数である。
リアルゼロ信号生成部205は、利得制御増幅部204から入力された信号に正弦波を付加することによりリアルゼロ信号を生成する。図5は、リアルゼロ信号生成部205の構成を示す概略ブロック図である。
リアルゼロ信号生成部205は、加算部221と基準信号発生部222を備えて構成されている。基準信号発生部222は、周波数faの正弦波ra(t)を生成する。加算部221は、利得制御増幅部204が出力した受信信号r(t)に正弦波ra(t)を付加することによりリアルゼロ信号rz(t)を生成する。
受信信号r(t)は、その複素包絡線の最大値が、正弦波ra(t)の振幅より小さくなるように前記利得制御増幅部204で調整される。正弦波ra(t)の振幅をAu、利得制御増幅部204が出力した受信信号r(t)の複素包絡線をer(t)とすると、利得制御増幅部204は下式(4)を満たすように調整される。
Figure 2010187260
ここで、正弦波ra(t)の周波数faは、前記帯域フィルタ部203の通過帯域外であることが好ましい。つまり、前記帯域フィルタ部203の通過帯域が2×fmとすると、fa<fc−fm、fa>fc+fmを満たすことが好ましい。また、正弦波ra(t)の周波数faは、受信信号r(t)の搬送波周波数fcに対して、fa<fc、fa>fcのどちらでもよい。図6は、fa<fcにおいて、加算部221が出力するリアルゼロ信号のスペクトルである。
加算部221が出力するリアルゼロ信号rz(t)は、下式(5)で示される。以下では、簡単のため、Ap×h(t)=1とする。すなわち、er(t)=e(t)となる。また、以下では、正弦波ra(t)の周波数faは、通過帯域のぎりぎりに設定され、fa=fc−fmの場合を示す。
Figure 2010187260
ここで、φaは正弦波raの位相とする。
また、リアルゼロ信号rz(t)を複素表示すると、下式(6)と示せる。
Figure 2010187260
図7は、リアルゼロ信号生成部の別の構成を示す概略ブロック図である。図7のリアルゼロ信号生成部205−1は、図5のリアルゼロ信号生成部205と比較して利得制御増幅部223を備えていることが異なる。利得制御増幅部223は、受信信号の信号強度情報に基づいて、基準信号発生部222から入力される正弦波の振幅Auを調整する。詳細には、Ap×h(t)に基づいて、上述した式(4)を満足するように振幅Auを調整する。
したがって、リアルゼロ信号生成部205を、リアルゼロ信号生成部205−1に取り換えることにより正弦波の振幅Auも調整することが可能となり、利得制御増幅部204は、より狭い動作範囲、かつ粗い精度での制御でよい。また、利得制御増幅部223のみで、上述した式(4)を満足するような制御を設定することにより、利得制御増幅部204を除去することができる。これらより、受信装置の消費電力の低減が可能となる。
なお、受信信号強度情報は、例えば、伝搬路推定(図には非表示)により算出した伝搬路推定値、受信装置に具備されたRSSI(Received Signal Strength Indicator、図には非表示)により測定した受信信号強度などがある。
図4に戻り、同相・直交成分検波部206は、リアルゼロ信号生成部205から入力されるリアルゼロ信号rz(t)から、同相成分(実数成分、I成分)及び直交成分(虚数成分、Q成分)を取り出す。図8は同相・直交成分検波部206の構成を示す概略ブロック図である。同相・直交成分検波部206は、増幅部231と、帯域フィルタ部232と、乗算部233−1及び233−2と、低域フィルタ部234−1及び234−2と、信号発生部235と、位相シフト部236と、増幅部237−1及び237−2とを備えて構成されている。
増幅部231は、リアルゼロ信号生成部205から入力されるリアルゼロ信号を増幅するための機能部である。図9は、リアルゼロ信号rz(t)を飽和増幅したときの複素平面における波形の変化を示している。点線は、リミッタ増幅によりリアルゼロ信号を飽和増幅した場合の同相・直交成分の軌跡を示す。実線は、上述した式(5)で示したrz(t)、(ただし、φa=0)がI−Q平面上で描く信号点軌跡の一例である。黒丸は、リアルゼロ信号において同相成分が0(ゼロ)となる点である。白丸は、リアルゼロ信号において直交成分が0となる点である。つまり、リアルゼロ信号rz(t)は、同相成分及び直交成分に対してゼロとなる点(リアルゼロ)を形成する。
リアルゼロ信号が飽和したとき、位相は不変でその振幅が一定値になる。このとき、同相成分i(t)と直交成分q(t)が0を横切るそれぞれのリアルゼロの時刻は不変である。よって、リアルゼロの瞬間の時刻はリミタ増幅に対して不変である。
本実施形態における受信装置200では、直交変調された変調波の同相成分及び直交成分の検波は、リアルゼロ信号の同相成分i(t)と直交成分q(t)が0を横切る時刻を用いて行う。よってリアルゼロ信号の同相成分i(t)と直交成分q(t)が0を横切る時刻を正確に求められれば、信号波形は歪んでもよい。
したがって、前記増幅部231は線形領域が狭い増幅部でもよく、低消費電力化が可能となる。さらに、前記増幅部231は低電圧動作が可能なリミタ増幅するリミタ増幅部を用いることができ、受信装置200の消費電力をさらに抑えることが可能となる。
帯域フィルタ部232は、増幅部231から入力されるリアルゼロ信号から不要な高調波を除去し、乗算部233−1及び233−2に出力する。
乗算部233−1は、帯域フィルタ部232から出力されるリアルゼロ信号と信号発生部235から出力される正弦波とを乗算する。信号発生部235は、受信信号の搬送波周波数をダウンコンバートし、かつ受信信号の同相成分及び直交成分を算出することが可能な周波数をもつ正弦波を生成する。本実施形態の受信装置200では、ゼロIF(Low−IF)を用いた構成となっており、信号発生部235は周波数fcの正弦波を生成する。
乗算部233−2は、帯域フィルタ部232から出力されるリアルゼロ信号と、位相シフト部236から出力される正弦波とを乗算する。位相シフト部236は、信号発生部235から出力される正弦波の位相をπ/2シフトする。
低域フィルタ部234−1は、乗算部233−1から入力される信号から、不要な高調波を除去する。低域フィルタ部234−2は、乗算部233−2から入力される信号から、不要な高調波を除去する。ここで、同相・直交成分検波部206から出力される(低域フィルタ部から出力される)同相成分iz(t)及び直交成分qz(t)は、下式(7)、(8)で示せる。ただし、簡単化のためφa=0としている。
Figure 2010187260
Figure 2010187260
ここで、LPF[x]は、xの低域フィルタ出力である。
増幅部237−1は、低域フィルタ部234−1が出力する同相成分iz(t)を増幅する。また、増幅部237−2は、低域フィルタ部234−2が出力する直交成分qz(t)を増幅する。
前記増幅部237−1及び増幅部237−2は、同相成分及び直交成分のリアルゼロを算出できる信号振幅まで増幅する。前記増幅部237−1及び増幅部237−2は、同相成分iz(t)及び直交成分qz(t)をリミッタ増幅などにより飽和増幅することが好ましい。前記増幅部237−1及び237−2により、低い周波数帯(ベースバンド帯)で飽和増幅させることで、搬送波周波数等の高周波における増幅部の増幅率を下げることができるので、受信装置の低消費電力化が可能となる。
前記増幅部237−1が同相成分iz(t)を飽和増幅した信号vi(t)及び前記増幅部237−2が直交成分qz(t)を飽和増幅した信号vq(t)は下式(9)、(10)で示せる。
Figure 2010187260
Figure 2010187260
図10は、同相・直交成分検波部の別の構成を示す概略ブロック図である。同相・直交成分検波部206−1は、増幅部271と、波形整形部272−1及び272−2と、位相検波部273−1及び273−2と、低域フィルタ部234−1及び234−2と、信号発生部274と、位相シフト部236と、増幅部237−1及び237−2と、を備えて構成されている。
同相・直交成分検波部206−1は、図8の同相・直交成分検波部206から、増幅部231と、帯域フィルタ部232と、乗算部233−1及び233−2と、信号発生部235とに代えて、増幅部271と、波形整形部272−1及び272−2と、位相検波部273−1及び273−2と、信号発生部274とを備えることが異なる。以下、異なる部位を中心に説明する。
増幅部271は、リアルゼロ信号生成部205から入力されるリアルゼロ信号を飽和増幅する。リアルゼロ信号rz(t)を飽和増幅した場合の増幅部271の出力信号u(t)は下式(11)で示せる。ただし、以下、簡易化のために、φa=0の場合で示している。
Figure 2010187260
波形整形部272−1及び272−2は、増幅部271から入力された信号を整形して、矩形波を生成する。波形整形部272−1及び272−2は、例えば、インバータ回路(NOT回路)などを用いる。
波形整形部272−1及び272−2が出力する信号をu’(t)とすると、下式(12)と示せる。波形整形部272−1及び272−2の出力信号は、一定振幅となり、その値を1とする。また、位相は、φu(t)が保持される。
Figure 2010187260
ここで、短形関数rect(t)は2πの周期である。
位相検波部273−1は、波形整形部272−1から入力される信号の位相と信号発生部274が出力する信号の位相とを比較し、波形整形部272−1から入力される信号から同相成分(I成分)を抽出する。
信号発生部274は、位相検波部273−1、273−2での基準信号となる矩形波を生成する。
位相検波部273−2は、波形整形部272−2から入力される信号の位相と信号発生部274が出力した基準信号を位相シフト部236でπ/2位相シフトした信号の位相とを比較し、波形整形部272−2から入力される信号から直交成分(Q成分)を抽出する。例えば、位相検波部273−1、273−2は、排他的論理和回路(Exclusive OR回路)がある。
低域フィルタ部234−1は、位相検波部273−1から入力される信号から、不要な高調波を除去し、増幅部237−1に出力する。また、低域フィルタ部234−2は、位相検波部273−2から入力される信号から、不要な高調波を除去し、増幅部237−2に出力する。
位相検波部273−1、273−2に入力される基準信号をur(t)とすると、下式(13)で示され、位相検波部273−1に入力される基準信号ur(t)はφ0=0、位相検波部273−1に入力される基準信号ur(t)はφ0=π/2となる。
Figure 2010187260
低域フィルタ部234−1の出力信号v’i(t)及び低域フィルタ部234−2の出力信号v’q(t)は、下式(14)、(15)で示される。
Figure 2010187260
Figure 2010187260
ここで、tri(x)は幅πの正負三角波から成る周期が2πの三角形関数である。
低域フィルタ部234−1の出力信号v’i(t)は、増幅部237−1で飽和増幅され、その出力信号vi(t)は、下式(16)で示される。また、低域フィルタ部234−2の出力信号v’q(t)は、増幅部237−2で飽和増幅され、その出力信号vq(t)は、下式(17)で示される。
Figure 2010187260
Figure 2010187260
図4に戻り、リアルゼロ系列生成部207は、同相・直交成分検波部206から出力される同相成分の信号vi(t)及び直交成分の信号vq(t)がゼロとなる時刻(ゼロをクロスする時刻、リアルゼロとなる時刻)の系列(ゼロクロス系列)を算出する。図9において、同相成分が0(ゼロ)となる黒丸で示した点及び直交成分が0となる白丸で示した点の時刻を算出する。なお、この動作は、従来技術において、信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する機能と、等価の機能にあたる。
同相成分vi(t)のゼロクロス系列及び直交成分vq(t)のゼロクロス系列は、下式(18)、(19)を満たす系列となる。同相成分vi(t)はiz(t)を飽和増幅した信号であり、直交成分vq(t)はiq(t)を飽和増幅した信号である。
Figure 2010187260
Figure 2010187260
リアルゼロ系列生成部207は、下式(20)の同相成分のゼロクロス系列τi及び下式(21)の直交成分のゼロクロス系列τqを出力する。
Figure 2010187260
Figure 2010187260
なお、図10に記載の同相・直交成分検波部206−1を適用した場合、同相成分vi(t)のゼロクロス系列は、式(16)において、φu(t)=±π/2となる時刻の系列であり、式(20)と等しい系列となる。また、直交成分vq(t)のゼロクロス系列も同様に、式(21)と等しい系列となる。
図11は、リアルゼロ系列生成部207の構成を示す概略ブロック図である。リアルゼロ系列生成部207は、ゼロクロス時刻算出部241(時間ディジタル変換部とも呼ぶ。)、クロック生成部242を備える。
ゼロクロス時刻算出部241は、クロック生成部242で生成したクロックを用いて、同相・直交成分検波部206から入力される同相成分vi(t)及び直交成分vq(t)から同相成分及び直交成分がゼロとなる時刻を計測し、その時刻をディジタル出力する。
図12は、リアルゼロ系列生成部207がゼロクロス点を計測する動作である。同相成分vi(t)又はvq(t)の信号をクロックによりサンプリングし(図12では、クロックの立ち上がり点をサンプリング点としている)、サンプリングした点(図12では、丸印で示した点)において、同相成分vi(t)又はvq(t)の信号がプラスからマイナスに変化する点の時刻(ゼロクロス時刻、図12では、黒丸で示したサンプリング点の時刻)を推定することによりゼロクロス点を算出する。例えば、基準時刻からの前記ゼロクロス時刻を算出する。
クロック生成部242が生成するクロックは、高時間分解能であることが好ましい。例えば、ディジタルコントロールオシレータとタイムディジタルコンバータを組み合わせた、ピコ秒オーダーの時間分解能をもつ高時間分解能のクロックが適用できる。このような技術としては、例えば、「Staszewski, et al. All-Digital TX Frequency Synthesizer and Discrete-Time Receiver for Bluetooth Radio in 130-nm CMOS,” IEEE J. Solid-State Circuits, vol. 39, Issue 12, pp. 2278-2291, Dec. 2004.」がある。
ここで、ゼロクロス時刻算出部241の構成を示す概略ブロック図を図13に示す。図13は、遅延部251−1〜251−N、フリップフロップ部252−1〜252−N+1、ゼロクロス時刻判定部253を備える。
遅延部251−1〜251−Nは、直列に接続されディレイラインを形成している。遅延部251−1〜251−Nは、入力された信号をτ遅延させた後、出力する。例えば、遅延部251−1〜251−Nとしてインバータ(NOT回路)がある。
フリップフロップ部252−1〜252−N+1は、同相・直交成分検波部206から入力される信号の立ち上がりタイミングで、クロック生成部242から入力されるクロック信号、あるいは前記クロック信号がいくつかの遅延部を通過した信号の値を出力する。例えば、フリップフロップ部252−1〜252−N+1として、Dフリップフロップが適用できる。
ゼロクロス時刻判定部243は、フリップフロップ部252−1〜252−N+1が出力した信号から、同相・直交成分検波部206から入力される信号がプラスからマイナスに変化する点の時刻を判定する。
クロック生成部242が生成するクロックを遅延部251−1に入力する。遅延部251−Nは、遅延部251−(N−1)から出力されるクロックが入力される。遅延部251−Nから出力されるクロックは、遅延部251−1に入力されるクロックからNτ遅延している。フリップフロップ部252−n(n=1、・・・、N)には、同相・直交成分検波部206から入力される同相成分vi(t)又は直交成分vq(t)と、遅延部251−(n−1)から出力されるクロックが入力される。
フリップフロップ部252−nは、同相・直交成分検波部206から入力される同相成分vi(t)又は直交成分vq(t)が変化する点(マイナスからプラスに変化する点、あるいはプラスからマイナスに変化する点)において、遅延部251−(n−1)から入力されるクロックを出力する。ゼロクロス時刻判定部243は、同相成分vi(t)又は直交成分vq(t)が変化する点の時刻までに、遅延部251−1〜251−Nによるディレイライン内を基準クロックのエッジがどこまで進んだかを図ることによりゼロクロス時刻を算出する。したがって、図13のゼロクロス時刻算出部241では、時間分解能τでゼロクロス時刻を推定することができる。
図14は、ゼロクロス時刻算出部241の別の構成を示す概略ブロック図である。ゼロクロス時刻算出部241−1は、AD変換部281、低域フィルタ部282、リアルゼロ時刻判定部283を備えて構成されている。
AD変換部281は、同相・直交成分検波部206から入力される同相成分vi(t)及び直交成分vq(t)をアナログ信号からディジタル信号に変換する。この場合には、増幅部237−1、237−2は低域フィルタ234−1、234−2のアナログ波形のゼロクロス波形をほぼ保存して増幅する。前記同相成分vi(t)及び直交成分vq(t)はレベルが0付近の振幅はほぼ線形に増幅された信号であり、AD変換部281の入力範囲は従来技術におけるAD変換より狭くすることができる。また、AD変換部281は、前記同相成分vi(t)及び直交成分vq(t)のゼロクロスする時刻を算出するためであり、従来技術におけるAD変換より量子化の粗いAD変換部でよい。よって、受信装置の低消費電力化が可能となる。
低域フィルタ部282は、AD変換部281により離散化された同相成分及び直交成分をなだらかになるように線形補間するディジタルフィルタである。リアルゼロ時刻判定部283は、低域フィルタ部282から入力された信号から同相成分及び直交成分がゼロとなる時刻を算出する。
図15は、AD変換部281の出力信号が、低域フィルタ部282により線形補間され、リアルゼロとなる時刻の系列(リアルゼロ系列)が算出されるまでの信号を示す。図15は、同相成分の信号が入力された場合の例である。
AD変換部281は、同相・直交成分検波部206から入力される同相成分vi(t)を入力されるクロックに従って量子化し、図15の黒丸で示した同相成分値を出力する。低域フィルタ部282は、前記同相成分値に基づいて線形補間を行い、図15の白丸で示した同相成分値を出力する。つまり、図15において実線で示した階段状になった波形を図15において点線で示した波形に整形する。
リアルゼロ時刻判定部283は、図15の白丸で示した同相成分値のうち、ゼロに近い同相成分値(図15の斜線で示した同相成分値)の時刻ti0、ti1を出力する。
上述のように、ゼロクロス時刻算出部241−1は粗い精度でのAD変換を用いることにより、クロック生成部242は水晶発振器などの比較的低速なクロックを用いた場合でも、高精度にゼロクロス時刻算出が可能となる。
図4に戻り、信号復元部208は、同相成分のゼロクロス系列τi及び直交成分のゼロクロス系列τqから同相成分iz(t)及び直交成分qz(t)を復元する。図16は、信号復元部208の構成を示す概略ブロック図である。図16に示すように、信号復元部208は、信号再生部261と、低域フィルタ部262とを備えて構成されている。
信号再生部261は、同相成分のゼロクロス系列τi及び直交成分のゼロクロス系列τqが入力されると、下式(22)、(23)の演算により、同相成分i^z(t)及び直交成分q^z(t)を再生する。
Figure 2010187260
Figure 2010187260
ここで、A0は不定の定数である。Mはサンプリング回数として、サンプリング区間TはT=M/fmとする。
低域フィルタ部262は、信号再生部261が出力する同相成分i^z(t)及び直交成分q^z(t)からリアルゼロ算出のために付加した正弦波成分を除去し、送信信号の位相成分i(t)及び直交成分q(t)を抽出する。つまり、上述した式(15)、(16)において、周波数fmの成分を除去する。なお、周波数fmの成分を取り除く方法として、低域フィルタの代わりに、同相成分i^z(t)及び直交成分q^z(t)をフーリエ変換し、周波数fmを取り除いた後、逆フーリエ変換することで実現することもできる。
図4に戻り、復調部209は、信号復元部208から出力される同相成分及び直交成分のディジタル信号をデマッピングし、チャネル符号化されたデータビットを算出する。復号部210は前記チャネル符号化されたデータビットに対して誤り復号訂正を行い、データビットを出力する。
なお、本実施形態の受信装置では、信号の電力あるいは振幅を調整する機能をリアルゼロ信号生成部205の前段に配置しているが(利得制御増幅部204)、リアルゼロ信号生成部205の後段に配置してもよい。例えば、同相・直交成分検波部206が具備する増幅部231に信号の電力あるいは振幅を調整する利得制御機能を備えることで実現できる。これにより、信号の非線形歪度合を調整することが可能になる。
また、本実施形態の受信装置では、リアルゼロ信号生成部205が具備する基準信号発生部222と、同相・直交成分検波部206が具備する信号発生部235とは別々に信号発生を行っているが、前記2つの基準信号発生部の基準となる一つの信号発生部が出力する信号を逓倍することで2つの基準信号を生成することができる。
また、基準信号発生部222と信号発生部235は、所定の共通となる周波数の整数倍であることが望ましい。例えば、前記2つの基準信号発生部の基準となる一つの信号発生部として、PLL周波数シンセサイザ(Phase Locked Loop 周波数シンセサイザ)などが適用できる。
また、本実施形態では、基準信号として正弦波を変調波に付加しているが、リアルゼロ系列が生成できれば、これに限らない。
以上、第1実施形態による通信システムによれば、直交変調された信号をシングルキャリア伝送方式を用いて送信された信号を受信した場合、受信装置は、前記受信信号に正弦波を付加することでリアルゼロ信号を生成し、前記生成したリアルゼロ信号を用いて周波数変換、同相・直交位相検波したのち時間ディジタル変換することで同相成分、位相成分の再生を行う。つまり、同相成分及び位相成分がゼロとなる時刻(リアルゼロ)を用いて同相成分、位相成分の再生を行う。よって、前記受信装置のアナログ回路において、線形性が保持できず波形歪が生じた場合においても、データ復号精度の劣化を抑えることができる。さらに、本実施形態の通信システムでは、アナログ回路を低電圧で動作させることが可能となるので、消費電力を低く抑えることが可能となる。
また、本実施形態の通信システムでは、シングルキャリア伝送方式で、直交変調された変調波が送受信される場合で説明したが、OFDM(Orthogonal Frequency Domain Multiplexing)などのマルチキャリア伝送方式においても適用可能である。直交変調された変調波がOFDMにより送受信される場合、送信装置は、直交変調された変調波をサブキャリア数個生成し、前記直交変調された変調波をIFFT処理することで生成することが可能である。受信装置200では、信号復元部208の出力信号に対してFFT処理を行い、FFT処理後の信号から送信装置で変調波が配置されたサブキャリア信号の同相成分および直交成分を抽出して、復調部209に入力する。
また、本実施形態の受信装置200では、ゼロIF(Low−IF)を用いた構成で説明しているが、これに限らず、スーパーヘテロダイン方式など受信信号を中間周波数(IF)にダウンコンバートして同相・直交成分検波を行う方法においても、適用可能である。この場合、リアルゼロ信号生成部205は、RF、IFのどちらにおいても配置することが可能である。
〔第2実施形態〕
つづいて、第2実施形態について説明する。第2実施形態に記載の通信システムは、第1実施形態における通信システムから、変形型の受信装置を適用した場合の実施形態である。ここで、第2実施形態における送信装置は、第1実施形態に記載の送信装置100と同様である。
第2実施形態における受信装置800の構成の概略ブロック図を図17に示す。図示するように、受信装置800は、低雑音増幅部202と、帯域フィルタ部203と、利得制御増幅部204と、リアルゼロ信号生成部205(基準信号付加部)と、信号強度検出部801と、同相・直交成分検波部806と、リアルゼロ系列生成部207と、信号復元部208と、復調部209と、復号部210とを備え、アンテナ部201が接続されている。
第1実施形態の受信装置200とは、同相・直交成分検波部206の替わりに同相・直交成分検波部806を備え、さらに信号強度検出部801を備えることが異なる。以下、第1実施形態と異なる部位を中心に説明する。
信号強度検出部801(RSSI部)は、リアルゼロ信号生成部205から入力される信号の信号強度値を測定する。そして、測定された信号強度値は、同相・直交成分検波部806に出力される。
同相・直交成分検波部806は、リアルゼロ信号生成部205から入力されたリアルゼロ信号rz(t)から同相成分(実数成分、I成分)及び直交成分(虚数成分、Q成分)を取り出し、前記同相成分及び直交成分にリアルゼロ信号の受信電界強度に基づいて補正を行う。
図18は、同相・直交成分検波部806の構成を示す概略ブロック図である。同相・直交成分検波部806は、増幅部231と、帯域フィルタ部232と、乗算部233−1及び233−2と、低域フィルタ部234−1及び234−2と、信号発生部235と、位相シフト部236と、重み制御部822と、信号補正部823−1及び823−2とを備えている。
重み制御部822は、信号強度検出部801から出力される信号強度値に基づいて重み係数を算出する。信号補正部823−1は、前記重み係数に用いて乗算部233−1から出力される同相成分の信号を補正する。また、信号補正部823−2は、前記重み係数を用いて乗算部233−2から出力される直交成分の信号を補正する。
次に、信号強度値に基づいた重み係数を用いて信号補正を行う一例を説明する。下式(24)、(25)は、信号強度検出部801が入力されたリアルゼロ信号rz(t)の信号強度を検出する一例である。式(24)は、リアルゼロ信号rz(t)の2乗検波値をログアンプで増幅した信号の所定時間TNの平均値を算出し、前記平均値に対する指数関数の出力値を電力値とした場合である。式(25)は、リアルゼロ信号rz(t)の2乗検波値を所定時間TNにおいて平均した値の対数値を算出し、前記対数値に対する指数関数の出力値を電力値とした場合である。式(24)、(25)では2乗検波を用いているが、全波整流検波を用いて電力を算出することも可能である。
Figure 2010187260
Figure 2010187260
重み制御部822は、前記信号強度検出部801から入力される信号強度値を用いて重み係数を算出する。下式(26)は、式(24)又は式(25)の信号強度値から重み係数を算出する一例である。重み制御部822は、信号強度値が大きくなるほど、大きな重み係数を算出する。
Figure 2010187260
ここで、TN=NΔt(Nは任意の整数)、ta=1、2、Arは所定の係数である。
信号補正部823−1は、乗算部233−1から出力される同相成分の信号に前記重み係数を乗算することにより信号の補正を行う。また、信号補正部823−2は乗算部233−2から出力される同相成分の信号に前記重み係数を乗算することにより信号の補正を行う。
信号補正部823−1又は信号補正部823−2により補正された同相成分、又は直交成分の信号は、低域フィルタ部234−1又は低域フィルタ部234−1で不要な高調波を除去したのち、同相・直交成分検波部806から出力され、リアルゼロ系列生成部207においてリアルゼロ系列を生成する。
上述のように、リアルゼロ信号から抽出した同相成分の信号及び直交成分の信号を、入力されるリアルゼロ信号の信号強度に基づいて重みづけすることにより、リアルゼロ系列生成部207で生成する位相成分及び直交成分のゼロクロス時刻系列の精度を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、乗算形検波方法を用いた同相・直交成分検波部206に信号強度に基づいた信号補正を適用した場合を説明したが、論理和形検波方法を用いた同相・直交成分検波部206−1に適用することも可能である。
〔第3実施形態〕
つづいて、第3実施形態について説明する。第3実施形態における通信システムは、チャネル符号化されたデータビットをPSK(Phase Shift Keying)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの直交変調(IQ変調)された信号とリアルゼロの基準信号とを送信する送信装置と前記送信装置から出力される信号を受信する受信装置とを備え、前記受信装置は、リアルゼロ系列を用いて同相、直交成分を再生する。
図19は、第3実施形態における送信装置500の構成を示す概略ブロック図である。送信装置500は、符号部102と、コンスタレーションマッピング部103と、DA変換部104と、直交変調部105と、リアルゼロ信号生成部501と、帯域フィルタ部502と、周波数変換部107と、電力増幅部108と、第1ローカル信号発生部109及び第2ローカル信号発生部110とを備え、アンテナ部101が接続されている。すなわち、本実施形態における送信装置500は、送信装置100と比較して基準信号付加部501を備え、帯域フィルタ部106の代わりに帯域フィルタ部502を備えることが異なる。以下、異なる部位を中心に説明する。
基準信号付加部501は、直交変調部105が出力する変調波に正弦波を付加する。基準信号付加部501は、リアルゼロ信号生成部205と同様の構成を備える。直交変調部105が出力する変調波に付加する正弦波ra(t)(基準信号)は、下式(27)を満たす振幅Auを設定することが望ましい。e(t)は直交変調部105が出力する変調波の複素包絡線である。
Figure 2010187260
また、直交変調部105が出力する変調波に付加する正弦波ra(t)の周波数faは、fa<fb1−fm、fa>fb1+fm、(変調波の帯域幅2×fm)を満たす周波数に設定する。
帯域フィルタ部502は、リアルゼロ信号生成部501が出力する信号から帯域外輻射を除去し、中心周波数を含む所望帯域の変調波と正弦波ra(t)を抽出する。図20は、fa<fb1−fmを満たす正弦波ra(t)がリアルゼロ信号生成部501で付加された場合において、帯域フィルタ部502が出力する信号である。
帯域フィルタ部502の出力信号は、周波数変換部107で搬送波周波数帯fcまでアップコンバートされ、電力増幅部108で所望送信信号電力まで増幅される。アンテナ部101から送信される信号s(t)は、下式(28)で示される。
Figure 2010187260
Apaは、帯域フィルタ部から電力増幅部までのトータルゲインである。
また、アンテナ部101から送信される信号s(t)を複素表示すると、下式(29)で示される。
Figure 2010187260
なお、上述の送信装置500では、中間周波数帯(IF帯)で変調波に基準信号を付加しているが、搬送波周波数帯(無線周波数帯、RF帯)に変調波をアップコンバートしてから基準信号を付加してもよい。リアルゼロ信号生成部501を周波数変換部107の後段に構成し、基準信号の周波数faを、fa<fc−fm、fa>fc+fmを満たす周波数にすることで実現できる。
図21は、本実施形態における受信装置600の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、受信装置600は、低雑音増幅部202(LNA:Low Noise Amplifier)と、帯域フィルタ部203と、利得制御増幅部204と、リアルゼロ信号生成部605、同相・直交成分検波部206と、リアルゼロ系列生成部207と、信号復元部208と、復調部209と、復号部210とを備えており、アンテナ部201が接続されている。ここで、受信装置600は、受信装置200から、リアルゼロ信号生成部205に代えて、リアルゼロ信号生成部605を備えることが異なる。
受信装置600は、送信装置500から直交変調された変調波と基準信号(送信装置で付加した正弦波ra(t))からなる信号を受信し、低雑音増幅部202で増幅され、帯域フィルタ部203で、所望帯域外の信号を除去する。帯域フィルタ部203は、直交変調された変調波と基準信号を通過する通過帯域幅である。
リアルゼロ信号生成部805は、利得制御増幅部204から入力される信号に正弦波を付加することによりリアルゼロ信号を生成する。図22は、リアルゼロ信号生成部805の構成を示す概略ブロックである。リアルゼロ信号生成部805は、加算部221と基準信号再生部622を備えている。基準信号再生部622は、利得制御増幅部204から入力される変調波と基準信号から、基準信号を取り出し、増幅することで基準信号を再生する。再生する基準信号は、下式(27)を満たす振幅Auを設定する。
加算部221は、利得制御増幅部204から入力される信号と基準信号再生部622から入力する信号とを加算する。これにより、伝搬路の周波数選択性フェージングにより基準信号が落ち込んだ場合においても、リアルゼロ信号を生成することができる。また、送信装置500の基準信号付加部501で付加する基準信号の振幅レベルを小さくする設定することが可能となり、基準信号を付加することによる送信信号の電力損失を抑えることができる。なお、受信装置600が受信する信号が式(27)を満たす場合は、リアルゼロ信号生成部605を省略することも可能である。
帯域フィルタ部203の出力信号は、利得制御増幅部204で同相・直交成分検波部206で検波可能な信号電力に調整されたのち、同相・直交成分検波が行われる。
以上、第3実施形態による通信システムによれば、送信装置は、直交変調された変調波にリアルゼロの基準信号となる正弦波を付加した信号(リアルゼロ信号)を送信する。受信装置は、前記生成したリアルゼロ信号を用いて周波数変換、同相・直交位相検波したのち、同相成分及び位相成分がゼロとなる時刻(リアルゼロ)を用いて同相成分、位相成分の再生を行う。よって、送信装置及び受信装置のアナログ回路において、線形性が保持できず波形歪が生じた場合においても、データ復号精度の劣化を抑えることができる。さらに、本実施形態の通信システムでは、アナログ回路を低電圧で動作させることが可能となるので、消費電力を低く抑えることが可能となる。
〔第4実施形態〕
つづいて、第4実施形態について説明する。第4実施形態における通信システムは、チャネル符号化されたデータビットをPSK(Phase Shift Keying)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの直交変調(IQ変調)された信号をマルチキャリア伝送方式を用いて送信する送信装置と前記送信装置から出力される信号を受信する受信装置とを備え、前記受信装置は、リアルゼロ系列を用いて同相、直交成分を再生する。以下では、マルチキャリア伝送方式として、OFDM伝送方式(Orthogonal Frequency Domain Multiplexing)を用いた場合で説明する。
図23は、第4実施形態における送信装置300の構成を示す概略ブロック図である。送信装置300は、符号部102と、コンスタレーションマッピング部103と、IFFT部301と、DA変換部104と、直交変調部105と、帯域フィルタ部106と、周波数変換部107と、電力増幅部108と、第1ローカル信号発生部109及び第2ローカル信号発生部110とを備え、アンテナ部101が接続されている。送信装置300は、第1実施形態の送信装置100と比較してIFFT部301を備えることが異なる。以下、異なる部位を中心に説明する。
コンスタレーションマッピング部103は、符号部102から入力される符号化ビットを、変調多値数及び該変調多値数のマッピングルール(例えば、図2)に基づいて、同相成分(実数成分、I)及び直交成分(虚数成分、Q)にマッピングし、同相成分値及び直交成分値を出力する。さらに、前記コンスタレーションマッピング部103は、同相成分値及び直交成分値各々を、OFDM変調のサブキャリア数個生成し、IFFT部301に出力する。
IFFT部301は、コンスタレーションマッピング部103から入力される同相成分値及び直交成分値を、IFFTポイント数個ある入力の何れかにマッピングし、IFFT処理により周波数領域から時間領域の信号に変換する。同相成分値ik、直交成分値qk(0≦k≦Nsub−1の整数)が入力されると、Nsub個のik+j・qk(jは虚数)がIFFT部の入力にマッピングされ、IFFT処理を行い、時間領域に変換された同相成分及び直交成分の信号を出力する。
IFFT部301の出力信号は、DA変換部104でディジタル信号からアナログ信号に変換されたあと、直交変調部105で第1ローカル信号発生部109から入力される搬送波を乗算されることにより直交変調を行う。以後、第1の実施形態の送信装置100と同様の処理を行った後、アンテナ部101を介して送信される。送信装置300の送信信号s(t)は、下式(30)で示される。
Figure 2010187260
ここで、fkはk番目のサブキャリア周波数、fcは搬送波周波数、TsはOFDMシンボル区間、Pは送信電力、M=Nsub/2、Ckはコンスタレーションマッピング部103から入力される同相成分及び直交成分であるik+j・qk(ただし、i0+jq0=0とする。つまり、DC成分にはマッピングしていない。)である。
なお、第1実施形態における複素包絡線e(t)は、符号化ビットから算出した所定のCkを一つの正弦波の位相にマッピングしたものであり、本実施形態では、Ckを等周波数間隔に持つ複数の正弦波にマッピングしたことと等価である。
次に、図24は、本実施形態における受信装置400の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、受信装置400は、送信装置300が送信した信号を受信し、低雑音増幅部202(LNA:Low Noise Amplifier)と、帯域フィルタ部203と、利得制御増幅部204と、リアルゼロ信号生成部205(基準信号付加部)と、同相・直交成分検波部206と、リアルゼロ系列生成部207と、信号復元部408と、復調部209と、復号部210とを備えており、アンテナ部201が接続されている。受信装置400は、受信装置200と比較して信号復元部208に代わり、信号復元部408を備えることが異なる。以下、異なる部位を中心に説明する。
受信装置400が式(30)を受信し、リアルゼロ信号生成部205(基準信号付加部)において正弦波を付加したリアルゼロ信号は、下式(31)で示せる。
Figure 2010187260
さらに、式(31)は、式(32)と示せる。
Figure 2010187260
ここで、Δfはサブキャリアの周波数間隔である。
同相・直交成分検波部206は、式(31)から同相成分(実数成分、I成分)及び直交成分(虚数成分、Q成分)を取り出し、リアルゼロ系列生成部207で同相成分及び直交成分がゼロとなる時刻(ゼロクロス系列)を算出する。
信号復元部408は、同相成分のゼロクロス系列τi及び直交成分のゼロクロス系列τqから、OFDM変調された信号の各サブキャリア成分を復元する。また、信号復元部208は、同相成分のゼロクロス系列τi及び直交成分のゼロクロス系列τqから、同相成分ik及び直交成分qkを抽出し、復調部209に出力する。
同相成分のゼロクロス系列τi及び直交成分のゼロクロス系列τqから、リアルゼロ信号の同相成分i^z(Z)及び直交成分q^z(Z)を再生すると、式(33)、(34)と示せる。
Figure 2010187260
Figure 2010187260
式(33)、(34)をFFT処理することで、各サブキャリアの同相成分ik及び直交成分qkを抽出する。
また、同相成分のゼロクロス系列τi及び直交成分のゼロクロス系列τqから、同相成分ik及び直交成分qkを抽出する別の方法として、リアルゼロ系列生成部207から入力される同相成分のゼロクロス系列τi及び直交成分のゼロクロス系列τqから、リアルゼロ信号のフーリエ級数を満たすフーリエ係数を算出することで、送信信号の同相成分ik及び直交成分qkからなるCkを抽出する。
リアルゼロ系列からフーリエ係数を算出する方法として、例えば、リアルゼロ系列に対するフーリエ係数のルックアップテーブルを具備し、リアルゼロ系列生成部207から入力されるリアルゼロ系列を前記ルックアップテーブルに照らし合わせることでフーリエ係数を算出する。また別の方法として、ニュートンの公式に基づいた再帰的アルゴリズムを用いることによりリアルゼロ系列からフーリエ係数を算出することができる。
以上、第4実施形態による通信システムによれば、直交変調された信号がOFDM方式用いて送信された信号を受信した場合、受信装置は、前記受信信号に正弦波を付加することでリアルゼロ信号を生成し、前記生成したリアルゼロ信号を用いて周波数変換、同相・直交位相検波したのち時間ディジタル変換することで、OFDM変調された信号の各サブキャリア成分を抽出し、同相成分、位相成分の再生を行う。よって、OFDM変調された信号を受信する前記受信装置のアナログ回路において、線形性が保持できず波形歪が生じた場合においても、データ復号精度の劣化を抑えることができる。さらに、本実施形態の通信システムでは、アナログ回路を低電圧で動作させることが可能となるので、消費電力を低く抑えることが可能となる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
なお、上述の実施形態では、マルチキャリア伝送方式として、OFDMを適用した場合で説明したが、これにかぎらず、DFT−Spread−OFDM、MC−CDMA(Multi Carrier - Code Division Multiple Access)などにおいても適用することが可能である。
100 送信装置
101 アンテナ部
102 符号部
103 コンスタレーションマッピング部
104 DA変換部
105 直交変調部
106 帯域フィルタ部
107 周波数変換部
108 電力増幅部
109第1ローカル信号発生部、
110 第2ローカル信号発生部
200 受信装置
201 アンテナ部
202 低雑音増幅部
203 帯域フィルタ部
204 利得制御増幅部
205 リアルゼロ信号生成部
206 同相・直交成分検波部
207 リアルゼロ系列生成部
208 信号復元部
209 復調部
210 復号部

Claims (11)

  1. 直交変調された変調波を受信する受信装置であって、
    前記変調波に正弦波を付加し、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成部と、
    前記リアルゼロ信号から同相成分の信号及び直交成分の信号を抽出する同相・直交成分検波部と、
    前記同相成分及び直交成分の信号がゼロとなる時刻の系列であるリアルゼロ系列を生成するリアルゼロ系列生成部と、
    前記リアルゼロ系列から同相成分及び直交成分を再生する信号復元部と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記リアルゼロ信号生成部は、前記同相成分及び直交成分の信号がゼロとなる時刻を計測する時間ディジタル変換部を備えることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記同相・直交成分検波部は、前記リアルゼロ信号をリミッタ増幅する増幅部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の受信装置。
  4. 前記同相・直交成分検波部は、前記リアルゼロ信号から抽出した同相成分の信号及び直交成分の信号をリミッタ増幅する増幅部を備えることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の受信装置。
  5. 前記リアルゼロ信号の信号強度を検出する信号強度検出部を更に備え、
    前記同相・直交成分検波部は、前記信号強度に基づいて同相成分及び直交成分の信号を補正する信号補正部を備えることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の受信装置。
  6. 前記変調波をマルチキャリア変調したマルチキャリア信号を受信し、前記信号復元部は、マルチキャリア信号の各サブキャリア信号を復元することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の受信装置。
  7. 直交変調された変調波を送信する送信装置と前記送信装置から送信される変調波を受信する受信装置からなる通信システムであって、
    前記受信装置は、
    前記変調波に正弦波が付加されたリアルゼロ信号から同相成分の信号及び直交成分の信号を抽出する同相・直交成分検波部と、
    前記同相成分及び直交成分がゼロとなる時刻の系列であるリアルゼロ系列を生成するリアルゼロ系列生成部と、
    前記リアルゼロ系列から同相成分及び直交成分を再生する信号復元部と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
  8. 前記受信装置は、前記変調波に正弦波を付加し、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成部を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の通信システム。
  9. 前記送信装置は、前記変調波に正弦波を付加する基準信号付加部を更に備え、
    前記受信装置は、前記正弦波を基に、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成部を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の通信システム。
  10. 直交変調された変調波を受信する受信方法であって、
    前記変調波に正弦波を付加し、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成過程と、
    前記リアルゼロ信号から同相成分の信号及び直交成分の信号を抽出する同相・直交成分検波過程と、
    前記同相成分及び直交成分がゼロとなる時刻の系列であるリアルゼロ系列を生成するリアルゼロ系列生成過程と、
    前記リアルゼロ系列から同相成分及び直交成分を再生する信号復元過程と、
    を備えることを特徴とする受信方法。
  11. 直交変調された変調波を送信する送信過程と前記送信装置から送信される変調波を受信する受信過程を有する通信方法であって、
    前記受信過程は、
    前記変調波に正弦波を付加し、リアルゼロ信号を生成するリアルゼロ信号生成過程と、
    前記リアルゼロ信号から同相成分の信号及び直交成分の信号を抽出する同相・直交成分検波過程と、
    前記同相成分及び直交成分がゼロとなる時刻からなるリアルゼロ系列を生成するリアルゼロ系列生成過程と、
    前記リアルゼロ系列から同相成分及び直交成分を再生する信号復元過程と、
    を備えることを特徴とする通信方法。
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