JP4222960B2 - デジタル受信機 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル受信機に関し、より特定的には直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式で変調された信号を受信するデジタル受信機に関する。
近年、映像信号また音声信号を伝送するシステムにおいて高品質な伝送や周波数利用効率の向上に優れた方式としてOFDM(直交周波数分割多重:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が提案されている。OFDM方式は、移動通信に適したマルチキャリア(多搬送波)変調方式であり、数百以上の搬送波(サブキャリア)に情報を分割して多重する方式である。
たとえば、アナログTV信号をデジタル信号に変換した後、MPEG(Moving Picture Experts Group)でデータ圧縮を施す。このデータ信号に、誤り検出および訂正能力をつけるための冗長ビットを付加するRS符号や畳み込み符号等の誤り訂正符号化が施され、そしてノイズなど伝送路におけるエラー発生原因を分散させるなどのためにバイトインタリーブ、ビットインタリーブを行ない、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの変調方式に応じたマッピングを行なう。
マッピングが行なわれたデータは、フェージングなど伝送路におけるエラー発生原因を分散させるための時間インタリーブ、周波数インタリーブを行なった後、逆フーリエ変換(IFFT)を行ない、直交変調後、RF周波数に周波数変換して伝送される。
図8は、OFDM方式の搬送波を説明する概念図である。
図8の左側に示されるように、N=0〜N=M(M=自然数)の互いに直交する搬送波にそれぞれ情報が乗せられる。この複数の搬送波が合わさって右側に示されるように多重化されたOFDM信号として伝送される。特に、OFDM信号は、時間軸で観測した場合、ホワイトノイズと類似の波形であり、サブキャリアの足し算であるため信号のピークと平均値の比が非常に大きくなる。受信側においては、送信側の処理と全く逆の操作がOFDM信号に対して行なわれ復調(再生)される。
図9は、一般的なデジタル受信機を説明する図である。
図9を参照して、アンテナ(図示せず)から入力される高周波信号(RF入力)は、チューナ100に入力される。チューナ100においては、RF信号を中間周波数信号(IF周波数)にダウンコンバートする。そして、中間周波数信号(IF周波数)をベースバンド信号(Low−IF信号とも称される)に変換して出力する。アナログ/デジタル変換部101は、アナログ信号をデジタル信号に変換するとともに、ヒルベルト変換等を用いて同相検波軸信号(実軸成分の信号)であるI信号および直交検波軸信号(虚軸成分の信号)であるQ信号を生成する。アナログ/デジタル変換部101は、チューナ100からの出力を受けて各種同期部102に出力する。なお、ここでは、アナログ/デジタル変換部101内において、ヒルベルト変換等を用いることによりI信号およびQ信号を生成する場合について説明しているが、チューナ100内部において、直交復調することにより、ヒルベルト変換を用いることなくI信号およびQ信号を生成することも可能である。次に、各種同期部102において、いわゆるシンボル同期、クロック同期および周波数同期等を行う。そして、各種同期部102を通過後、高速フーリエ変換部(FFTとも称する)103において、入力信号に対して高速フーリエ変換(FFT処理)が実行され、時間軸データを周波数軸データに変換して、等化部104に出力される。等化部104は、伝送路特性等により受信側の振幅や位相が送信側の振幅や位相と異なるものとなるので、これらが等しくなるように歪みを受けた信号を等化するすなわち補正を行って、復号部105に出力する。復号部105においては、送信機側で処理した時間インタリーブや周波数インタリーブを元に戻す処理が実行される。また、変調方式に応じたマッピングを元に戻すデマッピング処理が実行され、複数ビットの信号に変換される。そして、誤り訂正が行われて復号データとして再生される。
図10は、正常なOFDM信号およびFFT102により周波数軸データに変換されたOFDM信号を説明する概念図である。
図10(a)においては、チューナ100において許容信号レベル範囲内におけるOFDM信号が入力されている場合を説明する図である。一般的に、OFDM信号は、その性質上、瞬間的に非常に大きいレベルの信号がしばしば偶発的に発生する場合がある。そのため、許容信号レベル範囲すなわちダイナミックレンジを越えるピーク波形が発生すると非線形の歪みすなわちクリッピングが生じる。いいかえるとダイナミックレンジを越えると最大値もしくは最小値の固定値に設定されることになる。
図10(b)に示されるように、ダイナミックレンジ内のOFDM信号は、FFT102によりFFT処理され、所望の周波数における適正な周波数応答を得ることができる。
図11は、クリッピングが生じるOFDM信号およびFFT102により周波数軸データに変換されたOFDM信号を説明する概念図である。
図11(a)を参照して、OFDM信号は上述したように複数のサブキャリアを足しあわせたマルチキャリア信号であるためピーク波形が発生することがある。この場合上述したようにピーク波形が信号処理回路のダイナミックレンジを越えると、クリッピングが生じる。これにより、FFT102によりFFT処理して周波数軸データに変換した場合、図11(b)に示されるように、帯域外への不要輻射が発生することが分かっている。
この不要輻射により、誤り率特性が劣化する問題がある。さらに、非線形歪みにより各サブキャリア間での相互干渉が発生し、これによりさらに誤り率特性が劣化するという問題もある。
特開2002−077097号公報においては、クリッピングが発生する場合に、必要に応じてマルチキャリア信号全体を均等に抑圧することによりクリッピングを抑制し、帯域外への不要輻射や誤り率特性の劣化を抑制する方式が開示されている。
特開2002−077097号公報
しかしながら、上記公報においては、ピーク波形によるクリッピングが発生する場合にマルチキャリア信号全体を均等に抑圧するための均等抑圧回路や、ピーク波形を抑圧するクリッピング回路等を設ける必要があり回路構成が複雑化する。また、信号レベルの低下を考慮して抑圧のレベルを適正に制御しなければならず、複雑な制御が必要となる問題も生じる。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、クリッピングが生じる場合に帯域外への不要輻射や誤り率特性の劣化を簡易に抑制するデジタル受信機を提供することを目的とする。
本発明に従うデジタル受信機は、デジタル変調波信号を受信するためのデジタル受信機であって、受信するデジタル変調波信号を所望のクロック信号でサンプリングしてデジタルデータに変換するためのアナログデジタル変換部と、アナログデジタル変換部により変換されたデジタルデータを受けてデジタル変調波信号を復号する復号部とを備える。アナログデジタル変換部は、受信するデジタル変調波信号を一定周期の所定クロック信号でサンプリングする変換ユニットと、入力される変換ユニットによりサンプリングされたサンプリングデータのうちピーク波形に対応するサンプリングデータを調整する補償部と、補償部から出力されるサンプリングデータに基づいて所望のクロック信号でサンプリングしたデータをデジタルデータとして出力する補間部とを含む。補償部は、補間部におけるサンプリングの際において、ピーク波形に対応するサンプリングデータの影響を抑制するためにピーク波形に対応するサンプリングデータを所定値および所定の値を乗算した値の一方に設定する。
好ましくは、アナログデジタル変換部と、復号部との間に配置され、デジタルデータである時間軸データを周波数軸データに変換して復号部に出力するための高速フーリエ変換部をさらに備える。
好ましくは、補償部は、ピーク波形に対応するサンプリングデータの値を0に設定する。
好ましくは、補間部は、補償部から出力されるサンプリングデータおよびsinc関数に基づいて、所望のクロック信号でサンプリング処理を実行する。
好ましくは、デジタル受信機は、高速フーリエ変換部と復号部との間において、高速フーリエ変換部により変換された周波数軸データを伝送路特性に従って等化するための等化部をさらに備える。
好ましくは、デジタル変調波信号は、OFDM方式で変調されたデジタル受信信号である。
特に、デジタル受信信号は、地上波デジタル受信信号である。
特に、地上波デジタル受信信号は、地上波デジタル放送の部分受信信号である。
本発明に従うデジタル受信機は、補間部におけるサンプリングの際において、ピーク波形に対応するサンプリングデータの影響を抑制するためにサンプリングデータを所定値および所定の値を乗算した値の一方に設定する。これにより、補間部において、クリッピングが生じるサンプリングデータの影響が抑制されるため、他の正確なサンプリングデータのみを用いてサンプリングする。したがって、復号部における誤り率特性の劣化を抑制することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態に従うデジタル受信機1の概略ブロック図である。
図1を参照して、アンテナ(図示せず)から入力される高周波信号入力(RF入力)は、周波数変換部10に入力される。周波数変換部10では、RF信号を中間周波数(IF周波数)にダウンコンバートし、IFフィルタ12によって所望の周波数を抜き出した後、ダウンコンバータ15においてベースバンド信号(OFDM変調では、Low−IF信号とよく呼ばれる)に変換する。そして、アナログ/デジタル変換部16に入力する。周波数変換部10、IFフィルタおよびダウンコンバータ15は、チューナ5を構成する。
アナログ/デジタル変換部16では、アナログ信号をデジタル信号に変換するとともにヒルベルト変換等を用いてI信号とQ信号とを同期部27に出力する。
同期部27は、いわゆるFFT処理を行う期間を規定するシンボル同期、データに同期するクロック同期および周波数ずれを調整するための周波数同期を行う。同期部27を通過後、FFT17において、入力信号に対して高速フーリエ変換(FFT処理)が実行され、時間軸データを周波数軸データに変換して、等化部28に出力される。等化部28は、上述したように伝送路特性等により受信側の振幅や位相が送信側の振幅や位相と異なるものとなるので、これらが等しくなるように歪みを受けた信号を等化するすなわち補正する。
周波数デインタリーブ18では、電波の反射などによる特定周波数の信号の欠落を補うために行なわれた周波数インタリーブを元に戻す処理を行なう。周波数デインタリーブ18の出力は、時間デインタリーブ19に与えられ、時間デインタリーブ19は、対フェージングなどのために施された時間インタリーブを元に戻す処理を行なう。
時間デインタリーブが行なわれた実軸成分の信号(I信号)および虚軸成分の信号(Q信号)は、デマッピング部20において各変調方式(64QAM,16QAM,QPSK等)に応じたコンスタレーション上の基準点が求められ、データ信号ごとに最も近い点を選択し、その基準点を特定する情報が生成され後の誤り訂正等に用いられる。
デマッピングが行なわれた信号は、誤り訂正を増加させる目的で行なわれたビットインタリーブをビットデインタリーブ部21において解除した後、送信側で行なわれた畳み込み符号を用いてビタビ復号部22により誤り訂正を行なう。ビタビ復号が行なわれた信号は、ビットインタリーブ部と同様に誤り訂正を増加させる目的で行なわれたバイトインタリーブをバイトデインタリーブ部23において解除した後、リードソロモン復号(以下、「RS復号」とも称する)をRS復号部24において行ない、誤り訂正を行なう。
誤り訂正された信号は、MPEGデコード部25において圧縮信号が伸張され、デジタル/アナログ変換部26においてアナログ映像およびアナログ音声信号に変換した後、出力される。なお、周波数デインタリーブ18、時間デインタリーブ19、デマッピング20、ビットデインタリーブ21、ビタビ復号部22、バイトデインタリーブ23、RS復号24、MPEGデコーダ25は復号部を構成する。
図2は、本発明の実施の形態に従うアナログ/デジタル変換部16、同期部27、クロック生成部29および固定水晶発振器30の概略構成図である。
図2を参照して、本発明の実施の形態に従うアナログ/デジタル変換部16は、A/D変換ユニット6と、クリッピング補償部7と、補間部8と、ヒルベルト変換部9♯とを含む。
A/D変換ユニット6は、チューナ5から入力されるアナログ信号をクロック信号CLKに同期してサンプリングし、デジタルデータすなわちサンプリングデータとして出力する。
クリッピング補償部7は、A/D変換ユニット6から出力されたサンプリングデータを受けて、クリッピングが生じているサンプリングデータに対して後述するクリッピング補償を行なう。
クリッピング補償部7を通過したサンプリングデータは補間部8に入力される。補間部8は、クリッピング補償部7を通過したサンプリングデータに対してクロック生成部29から入力されるクロック信号NCLKに同期してサンプリング(以下、リサンプリングとも称する)し、デジタルデータすなわちサンプリングデータ(以下、リサンプリングデータと称する)をヒルベルト変換部9#に出力する。
ヒルベルト変換部9♯は、補間部8から出力されたリサンプリングデータを受けて、上述したようにいわゆるヒルベルト変換等を用いてI信号とQ信号とをFFT部17に出力する。なお、本例においては、アナログ/デジタル変換部16におけるヒルベルト変換部9#において、I信号およびQ信号を生成する方式について一例として説明するが、ヒルベルト変換部9#を設けず、チューナ5において、I信号およびQ信号を生成する方式とすることも可能である。
同期部27は、クロック同期によりクロック生成制御信号を生成し、クロック生成部29に出力する。
クロック生成部29は、所定周波数の信号を固定的に発振する固定水晶発振素子30からの入力信号を受ける。そして、所定周波数の入力信号を分周して非同期クロック信号CLKを生成する。また、同期部27からのクロック生成制御信号および非同期クロック信号CLKに基づいてデータ信号に同期する同期クロック信号NCLKを生成する。そして、クロック生成部29からA/D変換ユニット6および補間部8に対して非同期クロック信号CLKおよび同期クロック信号NCLKがそれぞれ出力される。
図3のフローチャート図を用いて、本発明の実施の形態に従うアナログ/デジタル変換部の処理について説明する。
A/D変換ユニット6は、入力されたアナログ信号を非同期クロック信号CLKに同期してサンプリングする(ステップS1)。
次に、クリッピング補償部7は、入力されたサンプリングデータのうち所定範囲外の値すなわちピーク波形に対応する値を所定値に変換する(ステップS2)。一例として、本例においては所定値として「0」に変換(設定)する。
次に、補間部8は、クリッピング補償部7を通過したサンプリングデータに基づいてクロック信号NCLKに同期してサンプリングすなわちリサンプリングする(ステップS3)。
そして、このリサンプリングしたリサンプリングデータをヒルベルト変換部9♯に出力する(ステップS4)。
図4は、クロック生成部29において、同期部27からのクロック情報に基づいて出力される非同期クロック信号CLKおよび同期クロック信号NCLKを説明する概念図である。(同期部27からのクロック情報に基づいて出力されるのは同期クロック信号NCLKである)
図4には非同期クロック信号CLKおよび同期クロック信号NCLKが示されている。
「QAMチャネルデコーダLSIの復調アルゴリズム検討」、町田他、信学技法、DSP98-96、ICD98-183、CPSY96-98(1998/10)には、図4で示されるように上記の非同期クロック信号CLKを間引くことにより、タイミングを調整して同期クロック信号NCLKに同期したサンプリングすなわちリサンプリングする方式が示されている。以下、具体的に説明する。
図5は、A/D変換ユニット6において、非同期クロック信号CLKによって実行されるサンプリング定理を説明する概念図である。
まず、サンプリング定理について説明する。
サンプリング定理は次式(1)によって示される。
Figure 0004222960
なお、周波数帯域は(−1/2T,1/2T)(Hz)に制限される。すなわち、図5に示されるように標本化関数であるsinc関数をt=Tの間隔(ナイキスト間隔)で遅延させ、その時刻の連続波形のサンプル値で重み付けして加算したものとなる。つまり、ナイキスト間隔で与えられるy(t)のサンプル値によって、信号y(t)の全体が決定されることになる。図5においては、n=1〜3におけるsinc関数が示されている。
なお、sinc関数は次式(2)で示され、アナログ/デジタル変換部16内の図示しないメモリに予め記憶され、サンプリング値の算出の際に用いられるものとする。
Figure 0004222960
したがって、信号y(t)のサンプリング値は、時刻tにおけるこのn=−∞〜+∞のsinc関数に示されるデータ値を加算した値となる。なお、実際には、nは有限値なので、sinc関数打ち切りによる急な変化を抑えるため、sinc関数に窓関数をかけて加算する場合もある。
一例として、y(T)のサンプリング値は、次式(3)となる。
Figure 0004222960
したがって、上述したように信号y(t)は、ナイキスト間隔Tでサンプリングした値とsinc関数との積を加算した値により一意に決定できる。
ここで、同期クロック信号NCLKに同期したサンプリング値を求める場合について説明する。
例えば、同期クロック信号NCLKについて、非同期クロック信号CLKが同期した時刻Tからt’遅延したサンプリング値すなわち時刻t=T+t’のサンプリング値を求めたい場合には、(1)式に代入して、次式(4)として表現できる。
Figure 0004222960
したがって、非同期クロック信号CLKに同期したサンプリング値を用いて同期クロック信号NCLKに同期したサンプリングすなわちリサンプリングデータを容易に算出することが可能である。
本実施の形態においては、この上述したサンプリング定理を用いて上述したクリッピング補償を実行する。
図6は、一例として非同期クロック信号CLKに同期してサンプリングしたサンプリングデータ列を説明する概念図である。なお、本例においては、データ値の許容信号レベル範囲として−100〜+100に設定されているものとし、それ以外の範囲のデータ値はピーク波形に対応する値として0に設定されるものとする。
図6を参照して、本例においては、一例として時刻t=0〜9Tのサンプリングデータ列が示されている。したがって、これらのサンプリングデータ列を用いてリサンプリングデータ列を算出することが可能である。なお、ここで、時刻t=T,7Tのサンプリングデータは所定範囲外のデータすなわちピーク波形に対応するデータである。すなわち、クリッピングが生じる場合であり、一例としてこれらのサンプリングデータは「0」に設定される。
そうすると、上述した式(4)においてリサンプリングデータを算出する場合、式(4)は次式(5)に変形される。
Figure 0004222960
すなわち、この式に示されるようにクリッピングが生じる場合の、n=1,7に対応するsinc関数は考慮されなくなる。
すなわち、時刻t=T+t’のリサンプリングデータ値について時刻T,7Tにおけるサンプリングデータは用いられず他の時刻に従う他のsinc関数に基づいて算出される。
図7は、本方式に従うリサンプリングデータに基づいてFFT処理を実行し、周波数軸データに変換した場合を説明する図である。
図7に示されるように、周波数軸において不要輻射成分が除かれすなわち不要輻射成分が抑圧され、所望の周波数成分においてのみ信号が現れる。
上記の例においては、クリッピングが生じたサンプリング値を「0」にする場合について説明したが、「0」に限らず、クリッピングが生じたサンプリング値に対応するsinc関数の影響を抑制する所定値あるいはサンプリング値に所定値を乗算した値一例として所定値を極めて小さな値に設定する場合においても同様の効果を得ることが可能である。
本方式に従うクリッピング補償は、クリッピングが生じたサンプリング値を所定値あるいはサンプリング値に所定値を乗算した値に設定して、他のサンプリング値に基づいて信号波形を推定する方式である。すなわち、クリッピング対策を施さない場合には、明らかに時間軸上にない不要な周波数成分を含んだ信号をFFT処理するため不要な輻射信号が生成されてしまうが、本方式においては、クリッピングが生じたサンプリング値に対応するsinc関数の影響を抑制するすなわちほとんど考慮しない方式であるため実際の波形とは若干異なる波形となる可能性があるが、サンプリング定理により他のsinc関数により実際の波形を推定することが可能であるため不要な輻射信号は生成されない。この点でsinc関数は、所定の周波数帯域に制限されたデータだからである。
また、OFDM信号の受信では、FFT処理により時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換するが時間軸上でクリッピングが生じるサンプリング値が複数個あったとしても、FFT処理において、その周波数成分を求める際に平均化される作用が働くことから、たとえクリッピングが生じるサンプリング値を考慮せずにFFT処理を行なった場合においてもほぼ同様の周波数特性を得ることが可能となる。
なお、図7にも示されるようにクリッピング補償のために当該クリッピング現象が生じるsinc関数をほとんど考慮しなかったために電力量に若干の歪が生じる場合があるが、後の等化部において、いわゆるパイロット信号に基づいて波形整形されるすなわち復元されるためほとんど問題にならないと考えられる。また、さらに後段の復号部等における誤り訂正等においても復元されるためほとんど問題にならないと考えられる。
本発明の実施の形態に従うクリッピング補償は、クリッピングが生じるサンプリング値の影響を抑制すなわちほとんど考慮せず、他の正確なサンプリング値のみを用いてリサンプリングし、その結果をFFT処理するため簡易に余計な周波数の輻射成分および誤り率特性の劣化を抑制することができる。
なお、上記においては、デジタル受信機に関し、直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式で変調された信号を受信するデジタル受信機について説明してきたが、他の方式で変調された信号に対しても本方式は適用可能である。また、受信信号としては、OFDM方式で変調されたデジタル受信信号において、地上波デジタル放送の部分受信信号についても適用可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に従うデジタル受信機1の概略ブロック図である。 本発明の実施の形態に従うアナログ/デジタル変換部16、同期部27、クロック生成部29および固定水晶発振器30の概略構成図である。 本発明の実施の形態に従うアナログ/デジタル変換部の処理について説明するフローチャート図である。 クロック生成部29において、同期部27からのクロック情報に基づいて出力される非同期クロック信号CLKおよび同期クロック信号NCLKを説明する概念図である。 A/D変換ユニット6において、非同期クロック信号CLKによって実行されるサンプリング定理を説明する概念図である。 一例として非同期クロック信号CLKに同期してサンプリングしたサンプリングデータ列を説明する概念図である。 本方式に従うリサンプリングデータに基づいてFFT処理を実行し、周波数軸データに変換した場合を説明する図である。 OFDM方式の搬送波を説明する概念図である。 一般的なデジタル受信機を説明する図である。 正常なOFDM信号およびFFT102により周波数軸データに変換されたOFDM信号を説明する概念図である。 クリッピングが生じるOFDM信号およびFFT102により周波数軸データに変換されたOFDM信号を説明する概念図である。
符号の説明
1 デジタル受信機、5,100 チューナ、6 A/D変換ユニット、7 クリッピング補償部、9# ヒルベルト変換部、16,101 アナログ/デジタル変換部、17,103 FFT、18 周波数デインタリーブ、19 時間デインタリーブ、20 デマッピング、21 ビットデインタリーブ、22 ビタビ復号部、23 バイトデインタリーブ、24 RS復号部、25 MPEGデコーダ、26 デジタル/アナログ変換部、27 同期部、28,104 等化部、29 クロック生成部、30 固定水晶発振器、102 各種同期部、105 復号部。

Claims (8)

  1. デジタル変調波信号を受信するためのデジタル受信機であって、
    受信するデジタル変調波信号を所望のクロック信号でサンプリングしてデジタルデータに変換するためのアナログデジタル変換部と、
    前記アナログデジタル変換部により変換されたデジタルデータを受けて前記デジタル変調波信号を復号する復号部とを備え、
    前記アナログデジタル変換部は、
    前記受信するデジタル変調波信号を一定周期の所定クロック信号でサンプリングする変換ユニットと、
    入力される前記変換ユニットによりサンプリングされたサンプリングデータのうちピーク波形に対応するサンプリングデータを調整する補償部と、
    前記補償部から出力されるサンプリングデータに基づいて前記所望のクロック信号でサンプリングしたデータを前記デジタルデータとして出力する補間部とを含み、
    前記補償部は、前記補間部におけるサンプリングの際において、前記ピーク波形に対応するサンプリングデータの影響を抑制するために前記ピーク波形に対応するサンプリングデータを所定値および所定の値を乗算した値の一方に設定する、デジタル受信機。
  2. 前記アナログデジタル変換部と、前記復号部との間に配置され、前記デジタルデータである時間軸データを周波数軸データに変換して前記復号部に出力するための高速フーリエ変換部をさらに備える、請求項1記載のデジタル受信機。
  3. 前記補償部は、前記ピーク波形に対応するサンプリングデータの値を0に設定する、請求項1〜2のいずれか一項に記載のデジタル受信機。
  4. 前記補間部は、前記補償部から出力されるサンプリングデータおよびsinc関数に基づいて、前記所望のクロック信号でサンプリング処理を実行する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のデジタル受信機。
  5. 前記デジタル受信機は、前記高速フーリエ変換部と前記復号部との間において、前記高速フーリエ変換部により変換された前記周波数軸データを伝送路特性に従って等化するための等化部をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のデジタル受信機。
  6. 前記デジタル変調波信号は、OFDM方式で変調されたデジタル受信信号である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のデジタル受信機。
  7. 前記デジタル受信信号は、地上波デジタル受信信号である、請求項6記載のデジタル受信機。
  8. 前記地上波デジタル受信信号は、地上波デジタル放送の部分受信信号である、請求項7記載のデジタル受信機。
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