JP2010173829A - 浮上搬送装置及び浮上ユニット - Google Patents

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尚子 石塚
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Abstract

【課題】基板Wの搬送中に、基板Wと浮上ユニット39との干渉を十分に抑えて、基板Wの搬送作業の能率を高めること。
【解決手段】装置フレーム3に複数の浮上ユニット39が搬送方向に沿って設けられ、各浮上ユニット39の平面視形状が六角形状を呈してあって、各浮上ユニット39は、頭部側に2本の基準稜辺39a及び4本の傾斜稜辺39bを有し、各浮上ユニット39の上面に浮上ガスを噴出するノズル41が平面視形状に沿って形成され、複数の浮上ユニット39の配列状態が搬送方向に沿って千鳥配列になっていること。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス基板等の基板を搬送方向へ浮上搬送(浮上させた状態で搬送)する浮上搬送装置、及び空気等の浮上ガスの圧力を利用して基板を浮上させる浮上ユニットに関する。
近年、クリーン搬送の分野では浮上搬送装置については種々の開発がなされており、浮上搬送装置の先行技術として特許文献1に示すもの(本願の出願人が既に出願したもの)がある。そして、先行技術に係る浮上搬送装置の構成等について説明すると、次のようになる。
即ち、浮上搬送装置は、装置フレームを備えており、この装置フレームは、搬送方向へ延びている。また、装置フレームには、ガラス基板等の基板を搬送方向へ搬送する搬送機構が設けられている。
装置フレームには、基板を浮上ガスとしての圧縮空気(エア)の圧力を利用して浮上させる複数の浮上ユニットが搬送方向に沿って設けられており、各浮上ユニットの平面視形状は、四角形状を呈している。また、各浮上ユニットの内部は、圧縮空気を供給するエア供給源に接続されており、各浮上ユニットの上面には、圧縮空気を噴出するノズルが形成されている。そして、複数の浮上ユニットの配列状態は、搬送方向に沿って格子配列になっている。
従って、エア供給源によって各浮上ユニットの内部に空気を供給して、各浮上ユニットのノズルから圧縮空気を噴出させると共に、搬送機構を適宜に動作させる。これにより、基板と複数の浮上ユニットとの間に圧力溜まり層(空気溜まり層)を生成しつつ、基板を搬送方向へ浮上搬送(浮上させた状態で搬送)することができる。
特開2006−182563号公報
ところで、先行技術に係る浮上搬送装置にあっては、複数の浮上ユニットの配列状態が搬送方向に沿って格子配列になっているため、に浮上ユニットによる浮上作用を奏しない複数の非浮上作用帯域が搬送方向に間隔を置いて生じることになる。そのため、基板の大型化・薄型化に伴い、基板が変形し易くなると、基板の搬送中に、基板の一部(例えば基板の先端部)が浮上ユニットの縁部に干渉(接触)することがあり、基板の搬送作業の支障を招くという問題がある。
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成の浮上搬送装置及び浮上ユニットを提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、基板を搬送方向へ浮上搬送(浮上させた状態で搬送)する浮上搬送装置において、装置フレームに設けられ、基板を前記搬送方向へ搬送する搬送機構と、前記装置フレームに前記搬送方向に沿って設けられ、平面視形状が六角形状を呈してあって、頭部側に前記搬送方向に平行又は直交する2本の基準稜辺及び前記基準稜辺に傾斜する4本の傾斜稜辺を有し、内部が浮上ガスを供給する浮上ガス供給源に接続され、上面に浮上ガスを噴出するノズルが頭部の平面視形状に沿って形成され、浮上ガスの圧力を利用して基板を浮上させる複数の浮上ユニットと、を具備し、複数の前記浮上ユニットの配列状態が前記搬送方向に沿って千鳥配列になっていることを要旨とする。
なお、本願の特許請求の範囲及び明細書において、「設けられ」とは、直接的に設けられたことの他に、ブラケット等の介在部材を介して間接的に設けられたことを含む意であって、「浮上ガス」とは、圧縮空気(エア)、アルゴンガス、窒素ガス等の含む意である。
第1の特徴によると、前記浮上ガス供給源によって各浮上ユニットの内部に浮上ガスを供給して、各浮上ユニットの前記ノズルから浮上ガスを噴出させると共に、前記搬送機構を適宜に動作させる。これにより、基板を前記搬送方向へ浮上搬送することができる。
ここで、各浮上ユニットの平面視形状が六角形状を呈し、各浮上ユニットが頭部側に2本の前記基準稜辺及び4本の前記傾斜稜辺を有してあって、複数の前記浮上ユニットの配列状態が前記搬送方向に沿って千鳥配列になっているため、前記浮上ユニットの配置密度を高めつつ、前記浮上ユニットによる浮上作用を奏しない複数の非浮上作用帯域が前記搬送方向及び搬送幅方向(前記搬送方向に直交する方向)に間隔を置いて生じることを阻止できる。
本発明の第2の特徴は、浮上ガスの圧力を利用して基板を浮上させる浮上ユニットにおいて、平面視形状が六角形状を呈してあって、上面に浮上ガスを噴出するノズルが頭部の平面視形状に沿って形成されていることを要旨とする。
第2の特徴からなる前記浮上ユニットを複数用意し、複数の前記浮上ユニットを第1の特徴からなる前記浮上搬送装置の構成要素として用いた場合には、第1の特徴による作用と同様の作用を奏する。
本発明によれば、前記浮上ユニットの配置密度を高めつつ、複数の前記非浮上作用帯域が前記搬送方向に間隔を置いて生じることを阻止できるため、基板の大型化・薄型化に伴って、基板が変形し易くなっても、基板の搬送中に、基板と前記浮上ユニットとの干渉を十分に抑えて、基板の搬送作業の能率を高めることができる。
また、複数の前記非浮上作用帯域が前記搬送幅方向に間隔を置いて生じることを阻止できるため、基板を前記搬送幅方向の一方側へ移送させる場合においても、基板と前記浮上ユニットとの干渉を十分に抑えて、基板の移送作業の能率を高めることができる。
本発明の実施形態に係る浮上搬送装置の部分平面図である。 図2(a)は、本発明の実施形態に係る浮上ユニットの平面図、図2(b)は、本発明の実施形態に係る浮上ユニットの側面図である。 本発明の実施形態に係る浮上搬送装置の正面図である。 図1におけるIV-IV線に沿った断面図である。 本発明の実施形態の作用効果を説明する図である。
本発明の実施形態について図1から図5を参照して説明する。なお、図面中、「FF」は、前方向を、「FR」は、後方向を、「L」は、左方向を、「R」は、右方向をそれぞれ指してある。
図1及び図3に示すように、本発明の実施形態に係る浮上搬送装置1は、例えばガラス基板等の基板Wを搬送方向(前後方向)へ浮上搬送(浮上させた状態で搬送)する装置であって、前後方向へ延びた装置フレーム(支持フレーム)3を具備している。また、装置フレーム3は、前後方向へ延びた支持台5と、この支持台5の下側に一体的に設けられた複数の支柱7と、複数の支柱7に連結するように設けられた複数の補強部材9とを備えている。なお、装置フレーム3は、前後方向に分割されてあっても構わない。
支持台5には、基板Wを搬送方向へ搬送する搬送機構(搬送ユニット)11が設けられている。そして、この搬送機構11の具体的な構成は、次のようになる。
即ち、支持台5の左端部付近には、複数の支持アーム13が前後方向に間隔を置いて設けられており、各支持アーム13には、基板Wの一端面を支持する複数の第1搬送ローラ15が設けられている。換言すれば、支持台5の左端部付近には、複数の第1搬送ローラ15が複数の支持アーム13を介して前後方向に間隔を置いて設けられている。ここで、各第1搬送ローラ15は、鉛直(垂直)な軸心周りに回転自在なフリーローラになっている。
支持台5の右端部付近には、複数の移動用エアシリンダ17が前後方向に間隔を置いて設けられており、各移動用エアシリンダ17は、支持台5に固定されたシリンダ本体19、及びシリンダ本体19に左右方向へ移動可能に設けられたピストンロッド21を有している。また、各移動用エアシリンダ17におけるシリンダ本体19には、スライダ23が左右方向へ移動可能に設けられており、各移動用エアシリンダ17におけるピストンロッド21は、対応するスライダ23の適宜位置に連結してある。そして、各スライダ23の左端部には、基板Wの他端面を支持する第2搬送ローラ25が鉛直な軸心周りに回転可能に設けられており、換言すれば、支持台5の右端部付近には、複数の第2搬送ローラ25が複数の移動用エアシリンダ17及び複数のスライダ23を介して前後方向に間隔を置いて設けられてあって、各第2搬送ローラ25は、対応する移動用エアシリンダ17の作動によってスライダ23と一体的に左右方向へ移動するようになっている。更に、各スライダ23の右端部には、対応する第2搬送ローラ25を回転させる回転用モータ27が設けられてあって、各回転用モータ27のモータ軸(図示省略)は、対応する第2搬送ローラ25のローラ軸に連動連結してある。
なお、第1搬送ローラ15をフリーローラとし、第2搬送ローラ25をモータ(回転用モータ27)の駆動によって回転する駆動ローラとする代わりに、第1搬送ローラ15を駆動ローラとし、第2搬送ローラ25をフリーローラとしたり、第1搬送ローラ15及び第2搬送ローラ25を駆動ローラとしたりするようにしても構わない。また、複数の第1搬送ローラ15及び複数の第2搬送ローラ25等を備えた搬送機構11の代わりに、基板Wの端部を把持しかつ前後方向へ移動可能なクランパを備えた別の搬送機構等を用いても構わない。
図1、図3、及び図4に示すように、支持台5には、左右方向へ延びかつ浮上ガスとしての圧縮空気(エア)を収容する複数のチャンバー29が前後方向へ間隔を置いて設けられている。また、各チャンバー29の下面には、圧縮空気を導入可能な複数の導入穴31が形成されており、各チャンバー29の上面には、複数の連絡穴33が形成されている。更に、各チャンバー29における各導入穴31の周縁部には、圧縮空気をチャンバー29の内部へ供給する浮上ガス供給源としてのファン(本発明の実施形態にあっては、ファンフィルタユニット)35がブラケット37を介して設けられている。
図1、図2(a)(b)、図3に示すように、各チャンバー29における各連絡穴33の周縁部には、圧縮空気の圧力を利用して基板Wを浮上させる中空状の浮上ユニット39が設けられており、換言すれば、支持台5には、複数の浮上ユニット39が複数のチャンバー29等を介して設けられている。また、浮上ユニット39全体の側面視形状及び正面視形状は、それぞれT字形状を呈しており、各浮上ユニット39の平面視形状は、正六角形状を呈してあって、各浮上ユニット39は、頭部側に、搬送方向に平行する2本の基準稜辺39a、及び基準稜辺39aに傾斜する4本の傾斜稜辺39bを有している。なお、各浮上ユニット39の平面視形状が正六角形状を呈する代わりに、正六角形状以外の六角形状を呈するものであっても構わなく、2本の基準稜辺39aが搬送方向に平行する代わりに、搬送方向に直交するようになってあっても構わない。
各浮上ユニット39の内部は、チャンバー29を介してファン35に接続されている。また、各浮上ユニット39の上面(頂面)には、圧縮空気を噴出する枠状のノズル41が浮上ユニット39の平面視形状に沿って形成されており、各ノズル41は、特開2006−182563号公報に示すように、垂直方向(浮上ユニット39の上面に垂直な方向)に対してユニット中心側(浮上ユニット39の中心側)へ傾斜するようになっている。なお、各浮上ユニット39の上面に枠状のノズル41が浮上ユニット39の平面視形状に沿って形成されるの代わりに、スリット状又は丸穴状の複数のノズルが浮上ユニット39の平面視形状に沿って形成されるようにしても構わない。
そして、本発明の実施形態にあっては、複数の浮上ユニット39の配列状態は、搬送方向に沿って千鳥配列になっており、隣接関係にある浮上ユニット39の傾斜稜辺39b同士は、互いに平行するようになっている。
続いて、本発明の実施形態の作用及び効果について説明する。
各ファン35を適宜に作動させて、各浮上ユニット39の内部へ圧縮空気をチャンバー29を介して供給することにより、各浮上ユニット39のノズル41から圧縮空気を噴出させる。また、各移動用エアシリンダ17の作動により各第2搬送ローラ25を左方向へ移動させると共に、各回転用モータ27の駆動より各第2搬送ローラ25を回転させる。これにより、基板Wと複数の浮上ユニット39との間に略均一な圧力溜まり層(空気溜まり層)S(図4参照)を生成しつつ、複数の第1搬送ローラ15及び複数の第2搬送ローラ25の協働により基板Wを両側から支持した状態の下で、基板Wを搬送方向へ浮上搬送することができる。
ここで、各浮上ユニット39の平面視形状が正六角形状を呈し、各浮上ユニット39が頭部側に2本の基準稜辺39a及び4本の傾斜稜辺39bを有してあって、複数の浮上ユニット39の配列状態が搬送方向に沿って千鳥配列になっているため、浮上ユニット39の配置密度を高めつつ、浮上ユニット39による浮上作用を奏しない複数の非浮上作用帯域が搬送方向及び搬送幅方向(搬送方向に直交する方向(左右方向))に間隔を置いて生じることを阻止できる。また、各浮上ユニット39の平面視形状が正六角形状を呈してあって、ノズル41が浮上ユニット39の平面視形状に沿って形成されているため、圧力溜まり層Sの平面視形状を円形状に近づけることができ、圧力溜まり層Sの生成効率を高めることができる。
従って、本発明の実施形態によれば、浮上ユニット39の配置密度を高めつつ、複数の非浮上作用帯域が搬送方向に間隔を置いて生じることを阻止できるため、基板Wの大型化・薄型化に伴って、基板Wが変形し易くなっても、基板Wの搬送中に、基板Wと浮上ユニット39との干渉を十分に抑えて、基板Wの搬送作業の能率を高めることができる。
また、複数の非浮上作用帯域が搬送幅方向に間隔を置いて生じることがないため、図5に示すように、搬送幅方向の一方側に配設された例えばプロセス処理装置等の処理装置43へ基板Wを移送させる場合においても、基板Wと浮上ユニット39との干渉を十分に抑えて、基板Wの移送作業の能率を高めることができる。
更に、圧力溜まり層Sの平面視形状を円形状に近づけることができ、圧力溜まり層Sの生成効率を高めることができるため、圧縮空気の消費量を抑えて、浮上搬送装置1のランニングコストの低減を図ることができる。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、その他、種々の態様で実施可能である。また、本発明に包含される権利範囲は、これらの実施形態に限定されないものである。
W 基板
S 圧力溜まり層
1 浮上搬送装置
3 装置フレーム
11 搬送機構
13 支持アーム
15 第1搬送ローラ
17 移動用エアシリンダ
23 スライダ
25 第2搬送ローラ
27 回転用モータ
29 チャンバー
35 ファン
39 浮上ユニット
39a 基準稜辺
39b 傾斜稜辺
41 ノズル
43 処理装置

Claims (6)

  1. 基板を搬送方向へ浮上搬送する浮上搬送装置において、
    装置フレームに設けられ、基板を前記搬送方向へ搬送する搬送機構と、
    前記装置フレームに前記搬送方向に沿って設けられ、平面視形状が六角形状を呈してあって、頭部側に前記搬送方向に平行又は直交する2本の基準稜辺及び前記基準稜辺に傾斜する4本の傾斜稜辺を有し、内部が浮上ガスを供給する浮上ガス供給源に接続され、上面に浮上ガスを噴出するノズルが平面視形状に沿って形成され、浮上ガスの圧力を利用して基板を浮上させる複数の浮上ユニットと、を具備し、
    複数の前記浮上ユニットの配列状態が前記搬送方向に沿って千鳥配列になっていることを特徴とする浮上搬送装置。
  2. 前記ノズルが垂直方向に対して前記浮上ユニットのユニット中心側に傾斜するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の浮上搬送装置。
  3. 各浮上ユニットの平面視形状が正六角形を呈していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の浮上搬送装置。
  4. 浮上ガスの圧力を利用して基板を浮上させる浮上ユニットにおいて、
    平面視形状が六角形状を呈してあって、上面に浮上ガスを噴出するノズルが頭部の平面視形状に沿って形成されていることを特徴とする浮上ユニット。
  5. 前記ノズルが垂直方向に対してユニット中心側に傾斜するようになっていることを特徴とする請求項4に記載の浮上ユニット。
  6. 平面視形状が正六角形を呈していることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の浮上ユニット。
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