JP2010170243A - 路側通信機 - Google Patents
路側通信機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010170243A JP2010170243A JP2009010619A JP2009010619A JP2010170243A JP 2010170243 A JP2010170243 A JP 2010170243A JP 2009010619 A JP2009010619 A JP 2009010619A JP 2009010619 A JP2009010619 A JP 2009010619A JP 2010170243 A JP2010170243 A JP 2010170243A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- time
- accuracy
- roadside communication
- communication device
- reception
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Traffic Control Systems (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Abstract
【解決手段】 本発明は、自装置に時分割で割り当てられた時間帯(第1スロットT1)に、他装置と同期するように生成した送信タイミングで無線送信を行う路側通信機2に関する。この路側通信機2は、複数の他装置BM,BS1,BS2から受信した受信信号の受信時刻のうちのいずれか1つを基準として、自装置BS3の送信タイミングを生成する同期手段23Cと、他装置BM,BS1,BS2が自身の送信信号に含めた他装置BM,BS1,BS2の時刻精度に基づいて、いずれの他装置BM,BS1,BS2に対応する受信時刻に同期させるかを選択する選択手段23Cと、を備えている。
【選択図】 図3
Description
かかる高度道路交通システムは、主として、インフラ側の無線通信装置である複数の路側通信機と、各車両に搭載される無線通信装置である複数の車載通信機とによって構成される。
そこで、路側通信機の情報送信を優先的に行うためには、通信に用いる周波数を一定時間ごとに時分割して路側通信機の送信専用の時間スロットを設ける、時分割多重(TDMA:Time Division Multiple Access)によるマルチアクセスが有効となる。
このような高度道路交通システムでは、例えば、路側通信機が送信に使用する時間スロットを車載通信機に通知し、車載通信機はその時間スロット以外の時間においてCSMA方式を用いて送信を行うことが考えられる。その場合、各路側通信機が正確な送信タイミングで無線送信をしないと、車載通信機に通知した時間スロットと、実際に路側通信機が送信する時間スロットにズレが生じ、路側通信機からの送信信号と車載通信機からの送信信号に干渉が生じてしまうことになる。
このように、隣接する他装置が複数ある場合には、設置場所や環境の変化といった種々の要因で自装置での受信状況が変化するので、エア同期の同期対象を予め固定的に決定しておくのは困難である。
しかし、自装置側で測定可能な受信時刻の精度が良くても、同期対象となる追従先の他装置での時刻精度自体が悪いこともあるので、時刻精度の悪い他装置を自装置が同期対象として選択すると、結果的に自装置の時刻精度が悪化する場合がある。
かかる誤差期待値による選択処理によれば、最小の誤差期待値のものを選択するという非常に単純な選択ロジックで、他装置の時刻精度と自装置での受信時刻の精度の双方が良好な他装置を選択することができ、同期対象の選択処理が簡便になる。
この場合、上記通信制御部が、最小の誤差期待値を自装置の時刻精度として送信信号に含めるので、自装置がエア同期の情報提供側(ソース側)になる場合に、情報取得側(スレーブ側)の他装置に対してより正確な精度情報を提供できる。
そこで、前記選択手段は、前記他装置の設置位置に基づいて、前記受信時刻の精度を求めることにしてもよい(請求項4)。
そこで、前記選択手段は、前記他装置への見通しに関する情報に基づいて、前記受信時刻の精度を求めることが好ましい(請求項5)。
そこで、前記選択手段は、前記受信信号の受信強度に基づいて、前記受信時刻の精度を求めることにしてもよい(請求項6)。
図1は、本発明の実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。なお、本実施形態では、道路構造の一例として、南北方向と東西方向の複数の道路が互いに交差した碁盤目構造を想定している。
図1に示すように、本実施形態の高度道路交通システムは、交通信号機1、路側通信機2、車載通信機3(図2及び図3参照)、中央装置4、車載通信機3を搭載した車両5、及び、車両感知器や監視カメラ等よりなる路側センサ6を含む。
中央装置4は、自身が管轄するエリアに含まれる各交差点Jiの交通信号機1及び路側通信機2とLAN(Local Area Network)を構成している。従って、中央装置4は、各交通信号機1及び各路側通信機2との間で双方向通信が可能である。なお、中央装置4は、交通管制センターではなく道路上に設置してもよい。
なお、図1及び図2では、図示を簡略化するために、各交差点Jiに信号灯器が1つだけ描写されているが、実際の各交差点Jiには、互いに交差する道路の上り下り用として少なくとも4つの信号灯器が設置されている。
中央装置4は、ワークステーション(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)等よりなる制御部を有しており、この制御部は、路側通信機2、路側センサ6からの各種の交通情報の収集・処理(演算)・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行う。
具体的には、中央装置4の制御部は、自身のネットワークに属する交差点Ciの交通信号機1に対して、同一道路上の交通信号機1群を調整する系統制御や、この系統制御を道路網に拡張した広域制御(面制御)を行うことができる。
信号制御指令S1は、前記系統制御や広域制御を行う場合の信号制御パラメータの演算周期(例えば、1.0〜2.5分)ごとに送信され、交通情報S2は、例えば5分ごとに送信される。
図2は、上記高度道路交通システムの管轄エリアの一部を示す道路平面図である。
図2では、互いに交差する2つの道路の各々が上りと下りで片側1車線のものとして例示されているが、道路構造はこれに限られるものではない。
図2にも示すように、本実施形態の高度道路交通システムは、車載通信機3との間で無線通信が可能な複数の路側通信機2と、キャリアセンス方式で他の通信機2,3と無線通信を行う移動無線送受信機の一種である車載通信機3と備えている。
各路側通信機2は、その周囲に広がる通信エリアA(路側通信機2の送信信号が十分に届く範囲)をそれぞれ有し、自身の通信エリアAを走行する車両5の車載通信機3との無線通信が可能である。また、各路側通信機2は、通信エリアAが重複(一部重複でも全部重複でもよい。)する他の路側通信機2とも無線通信が可能である。
なお、前記した通り、交通管制センターに設けられた中央装置4は、各路側通信機2と有線での双方向通信が可能となっているが、これらの間も無線通信であってもよい。
また、路側通信機2は、自身の送信タイミングを制御するために他の路側通信機2との時刻同期機能を有している。この路側通信機2の時刻同期は、例えば、自身の時計をGPS時刻に合わせるGPS同期や、自身の時計を他の路側通信機2からの送信信号に合わせるエア同期等によって行われるが、これについては後述する。
図3は、路側通信機2と車載通信機3の内部構成を示すブロック図である。
路側通信機2は、無線通信のためのアンテナ20が接続された無線通信部(送受信部)21と、中央装置4と双方向通信する有線通信部22と、それらの通信制御を行うプロセッサ(CPU:Central Processing Unit)等よりなる制御部23と、制御部23に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部24とを備えている。
このGPS受信機25は、複数のGPS衛星(図示せず)から受信したGPS信号に含まれる基準時刻(第1の基準時刻:以下、「GPS時刻」ということがある。)CL1を抽出することができる。この第1の基準時刻CL1は、例えば1秒ごとのパルス信号(1PPS信号)よりなる絶対時刻であり、有線通信部22を通じて制御部23(第1同期手段23B)に送られる。
路側通信機2の記憶部24は、制御部23が実行する通信制御のためのコンピュータプログラムや、各通信機2,3の通信機ID等を記憶している。
また、路側通信機2の制御部23は、記憶部24に記憶された自装置における時刻精度(時間誤差の期待値)を記した精度情報S8を、送信データに含めて無線通信部21に送信させる通信制御も実行可能である。なお、後述する第2同期手段23Cが求めた補正精度(誤差期待値)によって時刻精度が更新されると、この更新された時刻精度が新たに記憶部24に記憶される。
このうち、制御部23のデータ転送手段23Aは、有線通信部22が受信した中央装置4からの交通情報S2等を、いったん記憶部24に一時的に記憶させ、無線通信部21を介して自装置の通信エリアAにブロードキャスト送信する。
また、データ転送手段23Aは、無線通信部21が受信した車両情報S3を、いったん記憶部24に一時的に記憶させ、有線通信部22を介して中央装置4に転送する。
この割当情報S6は、路側通信機2の送信時間を車載通信機3に通知するためのものであり、例えば次の内容(1)及び(2)が含まれる。
(2) そのスロット番号iの第1スロットT1(図4参照)の開始時刻及び継続時間
通信エリアAを走行する車両5の車載通信機3は、路側通信機2からの割当情報S6を受信すると、もともと車車間通信用として割り当てられた時間帯に加え、その割当情報S6に記された第1スロットT1以外の時間帯(図4の第2スロットT2)も利用して、キャリアセンス方式による無線送信を行う。
図4は、上記割当情報S6に含まれるタイムスロットの一例を示す概念図である。
図4に示すように、タイムスロットT1,T2は、第1スロットT1と第2スロットT2とを含み、これらの合計期間が一定の周期Cで繰り返すようになっている。
第1スロットT1は、路側通信機2用のタイムスロットであり、この時間帯においては路側通信機2による無線送信が許容される。第1スロットT1にはスロット番号iが付されており、このスロット番号iは周期的にインクリメント又はデクリメントされる。
図4に示すタイムスロットにおいて、各スロット番号i=1〜3の第1スロットT1に記したドット●は、当該第1スロットT1に複数の路側通信機2の送信時間が割り当てられていることを示している。
かかるスロット割当は、他装置から取得した設置位置やスロット情報を利用して各路側通信機2が自律的に行うこともできるし、複数の路側通信機2の中から1つの親機を予め選定しておき、この親機が、自身が管理する子機同士で電波干渉が生じない送信タイミングとなるように、子機に対して総括的に行うようにすることもできる。
制御部23の第1同期手段23Bは、GPS受信機25から取得したGPS時刻CL1を利用して、自装置の送信タイミングを生成するGPS同期を実行するものである。
具体的には、本実施形態の第1同期手段23Bは、GPS信号の品質や、複数の他装置から収集した監視情報S7に基づいてGPS時刻CL1が正常か否かを判定し、このGPS時刻CL1が正常である場合に限り、当該GPS時刻CL1を基準として無線通信部21の送信タイミングを生成する。
なお、第1同期手段23Bが実行する同期モード(GPS同期)の詳細ついては、後述する。
一方、制御部23の第2同期手段23Cは、他装置からの送信信号を自装置の無線通信部21が受信した受信時刻(第2の基準時刻:以下、単に「受信時刻」という。)CL2を基準として、自装置の送信タイミングを生成するエア同期を実行するものである。
具体的には、路側通信機2の記憶部24は、他装置が使用するプリアンブルパターンを既知パターンとして予め記憶しており、本実施形態の第2同期手段23Cは、その既知パターンと受信波との相関に基づいて、プリアンブルの種類、プリアンブルの受信強度(RSSI:Receive Signal Strength Indication)及び受信タイミング(受信時刻)を検出し、この受信タイミングを基準として無線通信部21の送信タイミングを生成する。
なお、この選択処理を含む第2同期手段23Cが実行する同期モード(エア同期)の詳細についても、後述する。
図3に戻り、車載通信機3は、無線通信のためのアンテナ30に接続された通信部(送受信部)31と、この通信部31に対する通信制御を行うプロセッサ等よりなる制御部32と、この制御部32に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部33とを備えている。
記憶部33は、制御部32が実行する通信制御のためのコンピュータプログラムや、各通信装置2,3の通信機ID等を記憶している。
従って、車載通信機3の通信部31は、所定の搬送波周波数の受信レベルを常時感知しており、その値がある閾値以上である場合は無線送信を行わず、当該閾値未満になった場合にのみ無線送信を行うようになっている。
また、車載通信機3の制御部32は、他の車両5から直接受信した車両情報S3や、路側通信機2から受信した他の車両5の車両情報S3に含まれる、位置、速度及び方向に基づいて、右直衝突や出合い頭衝突等を回避するための安全運転支援制御を行うことができる。
図5に示すように、車載通信機3の送信信号には、プリアンブル、ヘッダ、データ、CRC(Cyclic Redundancy Check)が含まれている。
このうち、データには、車両5の位置、方向(進行方向)及び速度が含まれるが、路側通信機2からの送信信号を受信した場合の受信レベルを含めることもできる。車両5の位置や方向は、通常は、GPS等の車両5側のセンサ類が自律的に測定した情報であるが、光ビーコン等のインフラ側から取得可能な場合もある。速度は、車両5の速度センサに基づいた情報である。
図6は、路側通信機2の制御部23が実行する同期モードの処理内容を示すフローチャートである。
なお、図6において、「マスターモード」(ステップST1〜ST6)とは、他装置の送信タイミングには依存せず、自装置が外部信号(本実施形態では、GPS信号に含まれるGPS時刻CL1)に基づいて自律的に送信タイミングを生成する同期モードのことをいう。
本実施形態では、自装置がGPS受信機25に接続されていることを前提としている。そこで、図6に示すように、自装置の制御部23は、まず最初に、第1同期手段23Bによるマスターモードを実行する(図6のステップST1)。
このマスターモードにおいて、制御部23の第1同期手段23Bは、GPS時刻CL1の精度を自己測定し(図6のステップST2)、GPS時刻CL1が正常か否かを判定する(図6のステップST3)。
このGPS時刻CL1の精度は、例えば、GPS信号の送信元である衛星数、各GPS信号の受信強度(RSSI)及びGPS信号のS/N比が、当該GPS時刻CL1の精度(時間誤差の期待値)σに及ぼす影響関数を予め数値実験等で定めておき、その影響関数に上記衛星数、受信強度及びS/N比を代入することによって求められる。
そして、第1同期手段23Bは、上記精度判定によりGPS時刻CL1を異常と判定した場合(図6のステップST3でNo)には、GPS時刻CL1を用いたマスターモードは実行せず、同期モードを後述のスレーブモードに移行させる。
例えば、隣接する複数の他装置から受信した監視情報S7のうち、大多数の監視情報S7において自装置に対する時刻ずれ(所定値以上の時刻差)が検出されている場合には、いわゆる多数決の論理により、自装置のGPS時刻CL1が異常であると推定することができる。
逆に、第1同期手段23Bは、上記監視情報S7に基づいてGPS時刻CL1を正常と判定した場合(図6のステップST5でYes)には、当該GPS時刻CL1を基準として自身の無線通信部21の送信タイミングを生成する(図6のステップST6)。
この場合、他装置からの監視情報S7によって自装置の送信タイミングがずれていると判断される場合には、例えばGPS受信機25に不具合があると推定できるので、本実施形態では同期モードをスレーブモード(エア同期)に切り替えるようにしている。
この場合、周辺の他の路側通信機2が、例えば、「○○エリアの路側通信機は停止中」という旨の情報を、車載通信機3にブロードキャスト送信するようにすれば、車両5側に路側通信機2の運用停止を事前に知らせることができる。
次に、第2同期手段23Cによるスレーブモード(図6のステップST7)について説明する。
このスレーブモードにおいて、第2同期手段23Cは、まず、複数の他装置から受信した受信信号からそれぞれ受信時刻CL2を収集する(図6のステップST8)。
この受信時刻CL2の検出は、他装置からの送信信号を無線通信部21が受信した場合に、その送信信号に含まれるプリアンブルをスキャニングし、このスキャニングしたパターン(受信波)が既知パターンと最も高い相関値を示す時点を受信タイミング(受信時刻CL2)とすることで行われる。
上記のようにして、複数の他装置が送信した送信信号に対応する各受信時刻CL2を収集すると、第2同期手段23Cは、更に、送信タイミングを合わせる追従先の他装置を選択する選択処理を実行する(図6のステップST9)。
上記選択処理は、具体的には、収集した各受信信号の品質によってその受信時刻CL2の精度を評価するとともに、送信元である他装置の送信データに含まれる前記精度情報S8から当該他装置の時刻精度を収集し、自装置で評価した受信時刻CL2の精度と他装置から取得した他装置の時刻精度の双方に基づいて、自装置の送信タイミングの基準とすべき1つの受信時刻CL2を選択することによって行われる。
その理由は、自装置から近ければ近いほど、伝搬遅延による時間誤差やマルチパスの影響等が少なくなり、自装置との距離だけで受信時刻CL2の精度を評価可能となるからである。
その理由は、自装置と他装置との間に高層ビルその他の障害物がある場合には、両者が比較的近距離であっても、自装置での受信信号が弱まって正確な受信時刻CL2が得られない可能性があるからである。
このように自装置と他装置の間の見通しがない場合には、受信信号から求めた受信時刻の精度は低いと判断できる。例えば、後述する図7において、スレーブBS3がマスターBMから受信する信号の精度は20μs程度になる。
一方、自装置と同じ道路上にある他装置については、両者間に障害物がないと見なせるので、受信信号から求めた受信時刻の精度が高いと判断できる。例えば、後述する図7において、スレーブBS3がスレーブBS1から受信する信号の精度は5μs程度になる。
また、自装置と他装置の間に障害物があるか否かは、自装置から見た他装置への見通しの度合いで決まるので、道路の識別情報だけでなく地図情報でも判定できる。
例えば、自装置と他装置の間に何も障害物がない場合を100点とし、地図上で両者間に介在する建物の大きさや数によって減点される指数を予め決めておけば、この見通しに関する指数の値の大きさを、追従先の他装置の選択条件とすることができる。
その理由は、受信強度が大きい受信信号の送信元の他装置ほど、自装置からの距離が小さく、伝搬遅延による時間誤差やマルチパスの影響が小さいと推定できるからである。従って、この場合には、収集された複数の受信信号の受信強度のみを変数として、受信時刻CL2の精度を求めることになる。
前記した通り、本実施形態の第2同期手段23Cは、複数の他装置からの受信信号の品質から測定した受信時刻CL2の精度に加えて、その各他装置の送信信号に含まれる当該他装置の精度情報S8をも考慮して、同期対象とする他装置を選択する。
以下、この両精度を用いた選択処理の具体例を、図7及び図8を参照しつつ説明する。
図7において、「マスター」(図例では1つ)は、マスターモード(本実施形態ではGPS同期)を実行中の路側通信機2であり、「スレーブ」(図例では3つ)は、スレーブモード(エア同期)を実行中の路側通信機2を示している。
更に、ここでは、スレーブBS3が行う選択処理を想定している。従って、図7に矢印で示す各無線信号Ra〜Reのうち、マスターBMからスレーブBS3に至る無線信号Reは、その間に建物が介在しているため、他の無線信号Ra〜Rdに比べて非常に弱いものとなる。なお、各無線信号Ra〜Rdについては、当該信号の方向を示す矢印の線が太いほど、受信信号の品質がよいことを示している。
一方、スレーブBS3が近隣の他装置BM,BS1,BS2から受信した受信信号の品質から求めた受信時刻の精度は、それぞれ、マスターBMで20μs、スレーブBS1で5μs、スレーブBS2で3μsである。
しかし、図7に示すように間に建物が介在している状況では、マスターBMからの無線信号Reがかなり劣化してスレーブBS3に到達するので、受信時刻の精度(σ=20μs)が劣ってしまうことになる。
これに対して、スレーブBS2に着目すると、それ自体の時刻精度σは5μsであって、余り高精度であるとは言えないが、スレーブBS3で測定した受信品質に基づく受信時刻の時刻精度σは3μsであり、かなり高精度になっている。
そして、第2同期手段23Cは、上記補正精度(誤差期待値)が最も小さい他装置BS1を、同期対象として選択するようになっている。
このため、自装置(スレーブBS3)が他装置によるエア同期の情報提供側(ソース側)になる場合に、情報取得側(スレーブ側)の他装置に対してより正確な精度情報が提供されることになる。
このため、GPS時刻CL1と受信時刻CL2のうちのいずれかが何らかの原因で不正確であっても、他のより正確な基準時刻CL1,CL2を利用して送信タイミングを生成することができ、他装置との時刻同期を正確に行えるという利点もある。
図9は、本発明の変形例を示すための道路の平面図である。
この変形例に係る各路側通信機2は、指向性が異なる複数のアンテナを用いた無線通信が可能な無線通信部を搭載している。
上記無線通信部の各アンテナは、図9に矢印で示すように、交差点に流入する各道路の進行方向に沿った指向性を有しており、無線通信部は、そのアンテナごとに送受信タイミングを設定することができる。
そこで、路側通信機2ごとではなくアンテナごとに通信機が存在すると見なして、スロット割当や基準時刻の選択を行うようにすれば、指向性アンテナごとに無線通信が可能な路側通信機2の場合にも、本発明を適用することができる。
今回開示した各実施形態は本発明の例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、上記実施形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲とその構成と均等な意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、GPS受信機25が受信したGPS信号から絶対時刻(GPS時刻)CL1を抽出しているが、IEEE1588やIEEE802.1AS等に準拠したネットワーク回線に繋がるスレーブ装置その他の外部装置から、絶対時刻CL1を取得することもできる。
2 路側通信機
3 車載通信機(移動通信機)
4 中央装置
5 車両
6 路側センサ
7 通信回線
8 ルータ
20 アンテナ
21 無線通信部(第2取得手段)
22 有線通信部(第1取得手段)
23 制御部(通信制御部)
23A データ転送手段
23B 第1同期手段
23C 第2同期手段(選択手段)
24 記憶部
25 GPS受信機
30 アンテナ
31 通信部
32 制御部
33 記憶部
S1 信号制御情報
S2 交通情報
S3 車両情報
S4 感知情報
S5 画像データ
S6 割当情報
S7 監視情報
S8 精度情報
CL1 GPS時刻
CL2 受信時刻
T1 第1スロット(タイムスロット)
T2 第2スロット(タイムスロット)
Claims (6)
- 自装置に時分割で割り当てられた時間帯に、他装置と同期するように生成した送信タイミングで無線送信を行う路側通信機であって、
複数の前記他装置から受信した受信信号の受信時刻のうちのいずれか1つを基準として、前記自装置の送信タイミングを生成する同期手段と、
前記他装置が自身の送信信号に含めた当該他装置の時刻精度に基づいて、いずれの前記他装置に対応する前記受信時刻に同期させるかを選択する選択手段と、
を備えている路側通信機。 - 前記選択手段は、前記他装置の時刻精度に対して、前記自装置で測定可能な前記受信時刻の精度を加味して当該他装置ごとの誤差期待値を求め、この誤差期待値が最も小さい前記他装置を同期対象として選択する請求項1に記載の路側通信機。
- 前記選択手段が選択した最小の前記誤差期待値を、前記自装置の時刻精度として当該自装置からの送信信号に含める通信制御部を備えている請求項2に記載の路側通信機。
- 前記選択手段は、前記他装置の設置位置に基づいて、前記受信時刻の精度を求める請求項1〜3のいずれか1項に記載の路側通信機。
- 前記選択手段は、前記他装置への見通しに関する情報に基づいて、前記受信時刻の精度を求める請求項4に記載の路側通信機。
- 前記選択手段は、前記受信信号の受信強度に基づいて、前記受信時刻の精度を求める請求項1〜5のいずれか1項に記載の路側通信機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009010619A JP5239889B2 (ja) | 2009-01-21 | 2009-01-21 | 路側通信機、コンピュータプログラム及び送信タイミングの同期方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009010619A JP5239889B2 (ja) | 2009-01-21 | 2009-01-21 | 路側通信機、コンピュータプログラム及び送信タイミングの同期方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013027204A Division JP5435153B2 (ja) | 2013-02-15 | 2013-02-15 | 路側通信機、コンピュータプログラム及び送信タイミングの同期方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010170243A true JP2010170243A (ja) | 2010-08-05 |
JP5239889B2 JP5239889B2 (ja) | 2013-07-17 |
Family
ID=42702357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009010619A Active JP5239889B2 (ja) | 2009-01-21 | 2009-01-21 | 路側通信機、コンピュータプログラム及び送信タイミングの同期方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5239889B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012253501A (ja) * | 2011-06-01 | 2012-12-20 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 無線通信システム、及びこれに用いる路側通信機、同期方法 |
JP2012256162A (ja) * | 2011-06-08 | 2012-12-27 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 路側通信機、無線通信システム、無線信号の受信方法及びコンピュータプログラム |
JP2014127993A (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 通信システム、通信機、コンピュータプログラム、同期処理装置、及び同期方法 |
WO2015198403A1 (ja) * | 2014-06-24 | 2015-12-30 | 三菱電機株式会社 | 通信装置、スマートメータおよび無線メッシュネットワーク |
WO2021199666A1 (ja) * | 2020-03-30 | 2021-10-07 | 日本電気株式会社 | 基地局、通信システム、通信方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体 |
CN118397857A (zh) * | 2024-06-26 | 2024-07-26 | 厦门金龙联合汽车工业有限公司 | 一种多冗余通信的车路协同红绿灯配时信息获取方法 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02238732A (ja) * | 1989-03-13 | 1990-09-21 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ディジタル移動通信方式 |
JP2002165269A (ja) * | 2000-11-27 | 2002-06-07 | Kyocera Corp | 移動通信システム及び基地局装置 |
JP2003318811A (ja) * | 2002-04-26 | 2003-11-07 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 受信電界強度推定計算装置及び方法並びにプログラム及び記録媒体 |
JP2005354607A (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Nippon Signal Co Ltd:The | 狭域通信タイミング同期システム |
WO2006001074A1 (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-05 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | 基地局間時刻同期方法、タイミングマスタ装置、および基地局 |
JP2006042204A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-02-09 | Kyocera Corp | 基地局装置、及びその制御方法 |
JP2008228177A (ja) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Japan Radio Co Ltd | 無線装置 |
JP2010171509A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 路側通信機 |
-
2009
- 2009-01-21 JP JP2009010619A patent/JP5239889B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02238732A (ja) * | 1989-03-13 | 1990-09-21 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ディジタル移動通信方式 |
JP2002165269A (ja) * | 2000-11-27 | 2002-06-07 | Kyocera Corp | 移動通信システム及び基地局装置 |
JP2003318811A (ja) * | 2002-04-26 | 2003-11-07 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 受信電界強度推定計算装置及び方法並びにプログラム及び記録媒体 |
JP2005354607A (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Nippon Signal Co Ltd:The | 狭域通信タイミング同期システム |
WO2006001074A1 (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-05 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | 基地局間時刻同期方法、タイミングマスタ装置、および基地局 |
JP2006042204A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-02-09 | Kyocera Corp | 基地局装置、及びその制御方法 |
JP2008228177A (ja) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Japan Radio Co Ltd | 無線装置 |
JP2010171509A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 路側通信機 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012253501A (ja) * | 2011-06-01 | 2012-12-20 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 無線通信システム、及びこれに用いる路側通信機、同期方法 |
JP2012256162A (ja) * | 2011-06-08 | 2012-12-27 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 路側通信機、無線通信システム、無線信号の受信方法及びコンピュータプログラム |
JP2014127993A (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 通信システム、通信機、コンピュータプログラム、同期処理装置、及び同期方法 |
WO2015198403A1 (ja) * | 2014-06-24 | 2015-12-30 | 三菱電機株式会社 | 通信装置、スマートメータおよび無線メッシュネットワーク |
WO2021199666A1 (ja) * | 2020-03-30 | 2021-10-07 | 日本電気株式会社 | 基地局、通信システム、通信方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体 |
CN118397857A (zh) * | 2024-06-26 | 2024-07-26 | 厦门金龙联合汽车工业有限公司 | 一种多冗余通信的车路协同红绿灯配时信息获取方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5239889B2 (ja) | 2013-07-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5239889B2 (ja) | 路側通信機、コンピュータプログラム及び送信タイミングの同期方法 | |
CN112235754B (zh) | 一种基于定向天线的v2x定位系统及定位、搭建方法 | |
JP2010171509A (ja) | 路側通信機 | |
WO2018078982A1 (ja) | エリア設定装置、エリア設定システム、エリア設定方法、及びコンピュータプログラム | |
JP2013258467A (ja) | 路側通信機及び通信システム | |
JP5251642B2 (ja) | 移動通信機、路側通信機、送信条件を調整する方法、及びコンピュータプログラム | |
JP2010171575A (ja) | タイムスロット割当装置 | |
JP5435153B2 (ja) | 路側通信機、コンピュータプログラム及び送信タイミングの同期方法 | |
JP5471709B2 (ja) | 通信システム及び通信方法 | |
JP2010170241A (ja) | 通信制御装置とこれを備えた路側通信機 | |
JP5206486B2 (ja) | 通信制御装置とこれを備えた路側通信機、及び、スロット割当方法 | |
JP5440669B2 (ja) | 違法電波の判定方法、判定装置及びコンピュータプログラム | |
JP5831565B2 (ja) | 車載通信機及び路側通信機 | |
JP2011209867A (ja) | 路側通信機及び送信電力調整方法 | |
JP2010118907A (ja) | 移動通信機及び無線通信方法 | |
JP2011223195A (ja) | 無線通信システムとこれに用いる移動通信機及び送信制御方法 | |
JP6512343B2 (ja) | 無線通信システムとこれに用いる移動通信機及び送信制御方法 | |
JP5488174B2 (ja) | 無線機、無線通信システム及び通信制御方法 | |
JP5359956B2 (ja) | 通信システム及び干渉判定方法、装置 | |
JP5435154B2 (ja) | 通信制御装置及びコンピュータプログラム | |
JP5077197B2 (ja) | 電波監視装置 | |
JP5375722B2 (ja) | 無線受信機及び路車間通信システム | |
JP2019126084A (ja) | 無線通信システムとこれに用いる移動通信機及び送信制御方法 | |
JP5434759B2 (ja) | 路側通信機、無線通信システム及びスロット情報の生成方法 | |
JP2012253501A (ja) | 無線通信システム、及びこれに用いる路側通信機、同期方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110927 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121218 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130213 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130305 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130318 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5239889 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |