JP2010168603A - 耐摩耗性CrN膜 - Google Patents

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【課題】CrN膜について耐摩耗性が優れたものが安定して得られるようにし、またはそのような耐摩耗性および密着性に優れたCrN膜が形成された耐摩耗性CrN膜形成体とすることである。
【解決手段】CrN膜についてX線回折分析で測定される結晶面の(111)面、(200)面、(220)面、(222)面、(311)面および(400)面に対応するピーク強度の合計を100%とした場合に、(111)面のピーク強度が8〜40%であり、かつシェラー法で求められる(111)面における結晶子サイズが25nm以下である耐摩耗性CrN膜とする。(111)面のピーク強度が所定範囲の割合であり、かつ(111)面における結晶子サイズを所定範囲にすると、結晶方位の異方性によって影響を受けているものと考えられ、耐摩耗性が顕著に向上する。
【選択図】図1

Description

この発明は、耐摩耗性の改善されたCrN(窒化クロム)膜およびそれを表面に設けた耐摩耗性CrN膜形成体、並びに耐摩耗性CrN膜形成体の製造方法に関するものである。
一般に、CrN膜を金属表面にコーティングすることにより、金属の耐摩耗性や耐食性が向上することが知られており、工具や金型または摺動部品の長寿命化を図るために広く用いられている。
CrN膜は、クロムを窒素と化学反応させることにより形成される膜状の窒化クロム膜であり、真空槽内で処理する物理的蒸着法(PVD)または化学的蒸着法(CVD)によって対象物の表面に直接形成される。
そして、CrN膜の耐摩耗性を高めるために、結晶の配向制御について種々の研究がなされている。
例えば、CrN膜の耐摩耗性が、X線回折分析で得られる(111)面強度と(200)面強度との比率と関係のあることが見出され、(111)面強度に対して(200)面強度が2倍以上の比率であれば、内燃機関のピストンリングについて優れた耐焼き付き性を有することが開示されている。(特許文献1)。
特許第2692758号公報
しかし、上記した従来のCrN膜は、耐摩耗性について優れた特性が安定して得られるものではなく、特許文献1に示される(111)面強度比/(200)面強度比が2倍以上のものであっても必ずしも所期した耐摩耗性が安定的に得られないという問題点がある。
また、上記のように耐摩耗性が安定して優れた性質のCrN膜は、硬質であるがゆえに、基材から剥離しやすく、基材の表面に密着して剥離し難いように一体化させて製造することは容易なことではない。
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決して、CrN膜について耐摩耗性が優れたものが安定して得られるようにし、またはそのような耐摩耗性および密着性に優れたCrN膜が形成された耐摩耗性CrN膜形成体であり、そのように優れた耐摩耗性CrN膜形成体を効率よく製造することである。
本願の発明者らは、CrN膜の耐摩耗性について、結晶の配向以外に結晶子サイズが重要であり、例えば(200)面強度比が(111)面強度比の2倍以上であっても、結晶子サイズ(単結晶とみなせる最大寸法)が大きければ、耐摩耗性は劣ることを知見した。
そして、本願の発明者らは、多数の実験とその考察を重ねた結果、所定の結晶方位のピーク強度の合計に対する(111)面強度比の割合の特定が重要であると共に、シェラー(Scherrer)法によって求められる(111)面における結晶子サイズを所定値より小さくすることが重要であることを発見することにより発明を完成させたものである。
すなわち、前記の課題を解決するために、この発明においては、CrN膜についてX線回折分析で測定される結晶面の(111)面、(200)面、(220)面、(222)面、(311)面および(400)面に対応するピーク強度の合計を100%とした場合に(111)面のピーク強度が8〜40%であり、かつ(111)面における結晶子サイズが25nm以下である耐摩耗性CrN膜としたのである。
このように(111)面のピーク強度が、所定面のピーク強度の合計(100%)の8〜40%という所定範囲であり、かつ(111)面における結晶子サイズを所定値より小さくすると、結果的に耐摩耗性が顕著に向上するが、その理由を明確に説明することは現時点では困難であり、恐らくは結晶方位の異方性によって影響を受けているものと考えられる。
(111)面のピーク強度が、8%未満では、(111)面における所定サイズの結晶子による耐摩耗性の改善効果が充分に発揮できずに好ましくない。また、(111)面のピーク強度が、40%を超える場合は、(111)面における結晶子が所定サイズ以下であっても耐摩耗性は充分に向上しないので好ましくない。
CrN膜の膜厚が、0.5〜10μmであるCrN膜形成体は、耐摩耗性に優れていると共に、基材の残留応力があっても表面にあって剥離に対して充分に耐えるものになる。
基材とCrN膜の間での応力を分散させて剥離を充分に防止するためには、上記構成の耐摩耗性CrN膜形成体において、基材とCrN膜との間にCrの中間層を設けることが好ましい。CrN膜に対して比較的軟質のCrは、上記構成の耐摩耗性CrN膜形成体において応力を緩和することができ、剥離を抑制する。
このような点でより好ましくは、中間層が、CrN膜に近いほどCrN含有量の多い傾斜組織からなる中間層である上記の耐摩耗性CrN膜形成体とすることである。CrN膜に近いほど徐々に柔らかい傾斜組織からなる中間層は、さらに応力を緩和することができる。
また、CrN膜の基材に対する密着性を高めるために、表面に窒化層を有する基材であることが好ましく、プラズマを利用した窒化処理によって窒化層を形成すれば、表面に密着性を妨げる酸化層が生じ難くなって好ましいため、窒化層はプラズマ窒化処理層であることが好ましい。
また、表面に窒化層を有する基材が、ビッカース硬さHv1000以上であれば、CrN膜の基材に対する密着性が特に優れた耐摩耗性CrN膜形成体になる。
上述したような耐摩耗性CrN膜形成体は、金属製基材に対し、アークプラズマ方式イオンプレーティングまたはホロカソード方式イオンプレーティングによる成膜処理によりCrN膜を形成し、その際CrN膜を、X線回折分析で測定される結晶面の(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面および(400)面の合計ピーク強度を100%とした場合における(111)面のピーク強度が40%以下で存在し、かつ(111)面における結晶子サイズが25nm以下であるように形成すれば効率よく製造できる。
この発明は、CrN膜についてX線回折分析で測定される所定結晶面のピーク強度が所定範囲であり、かつ同結晶面における結晶子サイズを所定サイズより小さく調整したCrN膜としたので、耐摩耗性が確実に高い物性である耐摩耗性CrN膜を選択的に得ることができるようになり、またそのような耐摩耗性および密着性に優れたCrN膜が基材に形成された耐摩耗性CrN膜形成体となり、または、そのように優れた耐摩耗性CrN膜形成体を効率よく製造することができるという利点がある。
実施形態のCrN膜のX線回折スペクトルパターンを示す図表 比較例のCrN膜のX線回折スペクトルパターンを示す図表 実施形態の表面の層構成を示すCrN膜形成体の要部拡大断面図 他の実施形態の表面の層構成を示すCrN膜形成体の要部拡大断面図 (a)摩擦摩耗試験機の概略構成を示す正面図、(b)摩擦摩耗試験機の概略構成を示す側面図
この発明の実施形態を以下に、添付図面を参照しながら説明する。
この発明に用いるCrN膜は、結晶構造についてX線回折分析により得られた(111)のピーク強度が、X線回折分析で得られた回折パターンにおいて、2θ:10〜100°の範囲で検出され、ミラー指数で示される(111)面、(200)面、(220)面、(311)面、(222)面、(400)面という6つの所定結晶面のピーク強度の合計を100%とした場合の8〜40%であり、且つ(111)面における結晶子サイズが25nm以下であることを特徴とする。
この発明における結晶子サイズは、ピークの積分幅(または半値幅)を下記のシェラー(Scherrer)の式に代入して求める結晶子の大きさDである。
D=K・λ/βcosθ
(但し、式中Dは結晶子の大きさ(nm=Å/10)、Kはシェラー(Scherrer)定数:1.05、λは測定X線波長Å、βは結晶子の大きさによる回折線の広がりである積分幅(ラジアン)、θは回折線のブラック角である。)
例えば、図1に示すように(111)面強度比が40%以下であり、且つ(111)面における結晶子サイズが25nm以下であれば、耐摩耗性は常に優れたものになる。
一方、図2に示すように、(111)面強度比が40%を超えるものであれば、(111)面における結晶子サイズが25nm以下であっても耐摩耗性は充分に向上しない。これらは後述する試験結果からも明らかである。
また、(111)面強度比が8%未満では、耐摩耗性の改善効果が充分に発揮できないと考えられ、このような傾向からみて、より好ましくは、(111)面強度比は8〜40%が好ましく、10〜40%であればより好ましく、さらに好ましくは10〜30%である。
なお、図1では、6つの所定結晶面のピーク強度について、(200)面のピーク強度が最大値を有する傾向のある場合を示したが、(200)面以外にも(111)面、(220)面、(311)面、(222)面、(400)面のいずれの結晶面のピーク強度が最大値を有するものであってもよい。
上記のように(111)面における結晶子サイズが25nm以下に制御するには、例えばアークイオンプレーティング法によってバイアス電圧を5〜50V(好ましくは5〜30V)に調整すると共に、成膜圧を、例えば0.5〜6Paのように低く調整するなどの手法が採用でき、その他の手法も適宜に選択して調整可能である。
このように耐摩耗性に優れ硬度の高いCrN膜は、膜厚が0.5〜10μmであることが好ましい。
CrN膜は、厚み方向に組織が大きく変わることはないため、摩耗が支配的な使用環境であれば、厚いほど製品としての寿命は長くなる。しかし、過剰に厚いCrN膜では、膜内に発生する応力が過大となって膜中にクラックを生じ、またはクラックを生じなくとも厚過ぎる膜では残留応力が高いため剥離し易い傾向がある。
よって、摺動材の長寿命に少なくとも効果が確認でき、且つ高い残留応力のために剥離することがない膜厚の範囲は、0.5〜10μmといえる。また、膜厚が5μmを超えると大型部品のエッジ部では剥離し易くなる場合があって好ましくなく、より好ましいCrN膜厚は0.5〜5μmである。
また、CrN膜は、基材とCrN膜との間にCrの中間層を備えることができる。
図3に示すように、実施形態のCrN膜形成体は、金属製基材1の表面に上記所定の面強度比であるようにCrN膜2を形成したものである。
金属製基材1としては、特に限定されることなく汎用または周知の金属を採用できるものであり、工具鋼、金型鋼、ステンレス鋼などの鋼材やチタン金属、チタン合金などが代表例として挙げられる。
また図4に示すように、CrN膜形成体の他の実施形態として、基材1とCrN膜2との間にCr金属の中間層3を設けることもできる。このような中間層3は、蒸着(PVDまたはCVD)、イオンプレーティング、イオン注入、スパッタリングなどの周知の手法によって形成することができる。
Cr製の中間層3は、CrN膜2側に近づくに従ってCrNが多い組成となるように窒化処理によって傾斜組織とすることは、基材1からCrN膜2に至る硬度等の各層の物性を穏やかに変化させるために好ましい。
工具のように、エッジ部にCrN膜が成膜され、使用中に局所的な高い応力を受ける製品の場合には、皮膜剥離への耐性が重要になる。この発明では、比較的軟質であるCrの層を基材とCrN膜との間に形成することで、応力集中を緩和し密着性を向上させることができる。また、特に密着性の弱い成膜方法であるスパッタリング法などでは、この中間層の効果は非常に高い。
また、基材に窒化処理を施すことによって形成し、CrN膜と基材との密着性を向上させることができる。この窒化処理については、表面に密着性を妨げる酸化層が生じ難いように、プラズマを利用した窒化処理を採用することが好ましい。また、基材のビッカース硬さは、1000以上であると密着性に対し特に有効である。
実施形態のCrN膜の成膜方法としては、特に限定されるものではないが、結晶面の配向を制御し易く、また密着性を比較的高くできるように、アークプラズマ方式イオンプレーティングまたはホロカソード方式イオンプレーティングを採用することが特に好ましい。
このイオンプレーティング法では、好ましくは減圧された窒素ガス雰囲気中で、金属クロムを蒸着させることにより、蒸着の過程でクロムを窒化クロム(CrN)に化成する反応型イオンプレーティング法を採用することができる。金属クロムの蒸着速度は、他の金属よりも大きいため、生産効率の良い点でも優れている。
[実施例1〜7、比較例1〜4]
基材として、表面をラッピング処理されたステンレス鋼(材質:SUS440C、硬さ:HV650、表面粗さ:0.005μmRa)を使用し、表1に示す条件でプラズマ窒化処理を行ない、耐摩耗性CrN膜形成体を製造した。
表1中に示す成膜法のAIPは、アークプラズマ方式イオンプレーティングを示し、HCDはホロカソード方式イオンプレーティングを示している。また、中間層は、Crであり、CrN層に近づくに従ってCrN成分が多くなる厚さ0.5μmの傾斜層である。
また、表1に示すように実施例1〜6のアークプラズマ方式イオンプレーティング(AIP)の条件については、窒素ガスの成膜圧を1〜6Pa、バイアス電圧30〜50Vとし、ターゲット(金属クロム)と基材の距離などで成膜条件を調整した。また比較例1〜4についても表1に示す条件に従った。
実施例7は、表1に示すようにホロカソード方式イオンプレーティング法(HCD)により成膜粒子の照射角度を調整して作製した。なお、表中の−は、「データ無し」を示している。
Figure 2010168603
上記のようにして得られた実施例および比較例の摩擦摩耗特性を調べるために以下の試験条件にて摩擦摩耗試験を行ない、その結果を表1中に併記した。なお、この発明におけるピーク強度を表中および以下の説明においては強度比と記載した。
[摩擦摩耗試験]
図5(a)、(b)に試験機の概略構成を示すように、錘4の加減により調整される荷重を試験片5に負荷すると共に、ロードセル8によって試験片5と相手材6との接触面圧を測定可能な摩擦摩耗試験機を用い、試験片5を回転軸7と一体に回転するリング状の相手材6に常温での無潤滑状態で押し付け、試験時間3分での摩耗量として比摩耗量(×10-10mm3/(N・m)を測定した。その他の試験条件としては、ヘルツの最大接触面圧:0.5GPa(50N)、速度:0.05m/s、相手材寸法:φ40mm(外周面曲率R60mm)、相手材材質:SUJ2焼入鋼、相手材表面粗さ:0.01μmRaである。
表1に示した試験結果からも明らかなように、比較例1は、(111)面強度比が大きく、(111)面結晶子サイズも大きいため耐摩耗性は低かった。
比較例2は、(111)面強度比は小さいが、(111)面結晶子サイズが大きいため耐摩耗性は低かった。この比較例2は、(200)面強度比が(111)面強度比の2倍以上であるCrN膜であるが、結晶子サイズが大きいために耐摩耗性が低かった。
比較例3及び4は、(111)面結晶子サイズは小さいが、(111)面強度比は大きいため耐摩耗性は低かった。
これに対して、(200)面に最大ピーク強度を有する実施例1〜5、7、または(311)面に最大ピーク強度を有する実施例6のCrN膜形成体は、(111)面強度比が40%以下であり、且つ(111)面結晶子サイズが25nm以下であり、これらは比較例1〜4に比べて優れた耐摩耗性を示した。耐摩耗性は、アークプラズマ方式イオンプレーティング法による実施例ばかりではなく、ホロカソード方式イオンプレーティング法による実施例7でも同様に優れており、窒化層や中間層(CrN傾斜層)によって基材に対する剥離が抑制されており、耐摩耗性の良いCrN膜形成体が得られた。
1 基材
2 CrN膜
3 中間層
4 錘
5 試験片
6 相手材
7 回転軸
8 ロードセル

Claims (10)

  1. CrN膜についてX線回折分析で測定される結晶面の(111)面、(200)面、(220)面、(222)面、(311)面および(400)面に対応するピーク強度の合計を100%とした場合に(111)面のピーク強度が8〜40%であり、かつ(111)面における結晶子サイズが25nm以下である耐摩耗性CrN膜。
  2. 金属製基材の表面にCrN膜を一体に形成したCrN膜形成体において、
    前記CrN膜についてX線回折分析で測定される結晶面の(111)面、(200)面、(220)面、(222)面、(311)面および(400)面に対応するピーク強度の合計を100%とした場合に(111)面のピーク強度が8〜40%であり、かつ(111)面における結晶子サイズが25nm以下である耐摩耗性CrN膜形成体。
  3. CrN膜の膜厚が、0.5〜10μmである請求項2に記載の耐摩耗性CrN膜形成体。
  4. 基材とCrN膜との間にCr金属の中間層を設けた請求項2または3に記載の耐摩耗性CrN膜形成体。
  5. 中間層が、CrN膜に近いほどCrN含有量の多い傾斜組織からなる中間層である請求項4に記載の耐摩耗性CrN膜形成体。
  6. 基材が、表面に窒化層を有する基材である請求項2〜5のいずれかに記載の耐摩耗性CrN膜形成体。
  7. 窒化層が、プラズマ窒化処理により形成された窒化層である請求項6に記載の耐摩耗性CrN膜形成体。
  8. 表面に窒化層を有する基材が、ビッカース硬さHv1000以上の基材である請求項6または7に記載の耐摩耗性CrN膜形成体。
  9. 金属製基材に対し、アークプラズマ方式イオンプレーティングによる成膜処理によりCrN膜を形成し、その際にCrN膜が、X線回折分析で測定される結晶面の(111)面、(200)面、(220)面、(222)面、(311)面および(400)面に対応するピーク強度の合計を100%とした場合に(111)面のピーク強度が8〜40%であり、かつ(111)面における結晶子サイズが25nm以下であるように形成する耐摩耗性CrN膜形成体の製造方法。
  10. 金属製基材に対し、ホロカソード方式イオンプレーティングによる成膜処理によりCrN膜を形成し、その際にCrN膜が、X線回折分析で測定される結晶面の(111)面、(200)面、(220)面、(222)面、(311)面および(400)面に対応するピーク強度の合計を100%とした場合に(111)面のピーク強度が8〜40%であり、かつ(111)面における結晶子サイズが25nm以下であるように形成する耐摩耗性CrN膜形成体の製造方法。
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