JP2008223122A - 熱間金型用合金鋼の強化方法及び該方法による熱疲労き裂の発生を抑止して成る熱間金型用合金鋼 - Google Patents

熱間金型用合金鋼の強化方法及び該方法による熱疲労き裂の発生を抑止して成る熱間金型用合金鋼 Download PDF

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Abstract

【課題】熱疲労き裂の発生を防止する熱間金型用合金鋼の強化方法を提供する。
【解決手段】C:0.32〜0.42%,Si:0.80〜1.20,Mn:0.50以下,P:0.030以下,S:0.020以下,Cr:4.50〜5.50,Mo:1.00〜1.50,V:0.30〜1.15,他は,Fe及び不可避的不純物を含有するHV450〜520の鋼を素材とする熱間金型用合金鋼(例えばSKD61鋼)を被処理材とし,この被処理材にHV550〜1100の研磨材を圧縮空気と供に噴射して,被処理材の表面近傍の表層に,層状加工組織を伴わないナノ結晶組織を生成する。次いで,必要に応じてプラズマ窒化により前記表層下方に窒素を拡散させる。
【選択図】図6

Description

本発明は,熱間金型用合金鋼の強化方法及び該方法による熱疲労き裂の発生を抑止して成る熱間金型用合金鋼に関し,より詳しくは,SKD61鋼に代表されるダイキャスト金型などの熱間金型鋼の熱疲労によるいわゆるヒートクラック又はヒートチェックと呼ばれるき裂の発生を抑止することのできる熱間金型用合金鋼の強化方法及び該方法による熱疲労き裂の発生を抑止して成る熱間金型用合金鋼に関する。
(1)金型の強化法
従来,ダイキャスト鋳造における,成形と離型剤塗布という急激な加熱と冷却が反復されることによる過酷な操業状態を要求される金型には,前記加熱・冷却による膨張と圧縮により,熱サイクルに起因した低サイクル疲労現象として,金型表面に亀甲状の微細な表面割れ(ヒートチェック)や,独立した長い表面割れ(ヒートクラック)といった熱疲労によるき裂が発生し,金型の寿命を低下させている。
そこで,製品表面の安定化の目的で様々な表面処理が用いられている。この処理は金型の上記き裂発生の防止,耐熱衝撃性および焼き付き性等の改善をも目的としている。
これらの処理には,例えば,複数回の窒化処理を施すものや,窒化処理と併用して圧縮残留応力を付与する目的で,ショットピーニングを行うものがある(特許文献1)。前記SKD61鋼のダイキャスト金型の製造工程において,金型表面にガス窒化などの窒化処理を施して約70μmの窒化層を形成した後,ショットピーニングによって圧縮残留応力を付与することにより,素材硬度がHV450程度に対して,窒化層の硬度をHV700〜1200にまで高めるとともに,圧縮残留応力の最大値が−1000〜1400MPa程度とすることなどが行われていた。
(2)ショットピーニングによるナノ結晶化
ショットピーニングによる材料表面での組織変化やナノ結晶組織の形成メカニズムについては未だ必ずしも十分に解明されていないが,ショットピーニングにより被処理材の表面近傍をナノ結晶化することで,被処理材に対して各種の改質を行うことが提案されている。
一例としてアルミ合金にジルコンショットで加工し,ナノ結晶化させ,硬度及び耐食性を向上する方法(特許文献2),HV320以下の鋼種に超音波ピーニングする方法(特許文献3),ショットピーニングで金属材料表面層をアモルファス化するとともに,金属材料表面層で粒子の一部と金属材料表面層とが互いに塑性変形してこれらの間のメカニカルアロイングを生じるようにし,アモルファス状態の金属材料の表面層をナノ結晶構造にすることにより,所望の合金組成のナノ結晶組織を得たりあるいはナノ結晶の周囲に所望の組成を持たせたりすることができる。例えばアルミニウムを主成分とする金属材料に対するショットピーニング粒子として,マグネシウム合金を用いることにより,アルミニウムを主成分とする金属材料の表面層を,マグネシウムを含有するアルミニウム合金組成にすることが可能であることが開示されている(特許文献4)。
この発明の先行技術文献情報としては次のものがある。
特開2003−253422号公報 特開2005−231252号公報 特開2004−169100号公報 特開2003−201549号公報
(1)従来の金型強化方法の問題点
上記従来方法では,実用鋳造による加熱で窒化層が分解し,窒化処理およびショットピーニングによって得た高硬度及び圧縮残留応力が低下してしまい,また,前記窒化による硬度増加も過剰な高硬度であるため,熱衝撃により,微少亀裂が一挙に伝播し破壊に至る場合があった。
また,ダイキャスト成形では,高精度の鋳物製品を製造するため,アルミニウム合金などの溶湯を金型内に高圧で充填するが,溶融したアルミニウム合金が金型と反応して金属間化合物を形成して浸食,脱落する溶損現象が発生する。前記窒化処理によって表面に鉄窒化物の層を付与する場合があるが,これは鉄窒化物によって金型と溶融したアルミニウムとの反応を抑制する目的がある。しかし,このような窒化物層は使用中に分解・消失してしまうので,耐溶損性(溶損を抑える性能)を長期間維持することはできない。
(2)ナノ結晶化による効能と問題点
前述した従来のナノ結晶化方法では,ショットピーニングにより比較的簡易に表面近傍のナノ結晶化を行うことができるが,前記方法はいずれも軟質金属についてのナノ結晶化方法であり,本発明で処理対象とする熱間金型合金鋼等の硬質金属についてのナノ結晶構造化技術を提供するものではない。また,従来型のショットピーニングの効果は,圧縮残留応力の付与によってき裂の発生を抑制するものと長年理解されており,熱間金型用鋼のような高温にさらされる材料において圧縮残留応力は緩和されてしまい効果がないと考えられていた。そのため,比較的高硬度の熱間金型用工具鋼に対して,ショットピーニングの効果を詳細に検討した事例はほとんどなく,当然ながら被処理材の熱疲労き裂の抑止と,表面組織のナノ結晶化との関係が考慮されることも全くなかった。
しかし,本発明の発明者等による研究の結果,表面に,後述する層状加工組織を伴わないナノ結晶層を形成することにより,熱間金型用工具鋼における熱疲労き裂の抑止に有効であることが確認された。
(3) 本発明の目的
本発明の目的は,SKD61鋼に代表されるダイキャスト金型用鋼表面での粒子の衝突によるナノ結晶化と,必要に応じて,このナノ結晶組織とプラズマ窒化等による少なくとも窒素拡散層の形成により,熱疲労き裂の発生を抑止することのできるダイキャスト金型の強化を図ると共に,かように強化された金型鋼を提供することにある。
また,本発明は,金型表面でのナノ結晶化,あるいは必要に応じてナノ結晶化と窒素拡散層の形成に加えて,最表面にアルミニウムとの反応を抑制する効果が大きい窒化クロム層等のセラミックス層を形成し,このセラミックス層は,通常のダイキャスト金型の使用温度では分解しないので,耐溶損性をも長期間維持することを目的とする。
そこで,本発明の熱間金型用合金鋼の熱疲労き裂の抑止方法は,C:0.32〜0.42%,Si:0.80〜1.20,Mn:0.50以下,P:0.030以下,S:0.020以下,Cr:4.50〜5.50,Mo:1.00〜1.50,V:0.30〜1.15,他は,Fe及び不可避的不純物を含有するHV450〜520の鋼を素材とする熱間金型用合金鋼たる被処理材に対し,硬さがHV550〜1100の粒子と高圧気体の固気2相混合流体をノズルより前記被処理材の表面にアークハイトが0.10mmN〜0.19mmNとなるように噴射し,該被処理材の表面に沿って均一に塑性歪みを付与し,前記表面近傍に層状加工組織を伴わないナノ結晶組織を生成することを特徴とする。
なお,被処理材に対し比較的高い衝突エネルギーで粒子の衝突を行うと,被処理材の表面付近には図3に示すように層状に折り重なった加工組織が形成される。本発明における上記「層状加工組織」とは,加工によって形成されたこのような層状の組織をいう。
前記層状加工組織を伴わないナノ結晶組織は,前述した粒子と高圧気体との固気2相混合流体の噴射により,被処理材の表面近傍に動的連続再結晶を生じさせることにより生成することができる。
なお,ここに「動的連続再結晶」とは,極めて高い塑性歪みが付与される,いわゆる超強加工中に転位密度がある限界を超えることにより生じる再結晶をいう。
このようにして層状加工組織を伴わないナノ結晶組織が生成された被処理材に対し,さらに窒化処理を施すことができる。
ここで,前記粒子は,平均粒径50μmの炭素鋼,高速度工具鋼,ステンレス鋼などであって10〜120μmの粒度分布を持つ鋼製の粒子が好ましく,前述したように硬度がHV550〜1100の粒子を高圧気体と共に噴射してアークハイトが0.10mmN〜0.19mmNとなるように噴射する。
一例として,前記粒子の硬度が,例えばHV800程度のときは,後述する重力式噴射装置を用いて0.4MPa〜0.6MPa,直圧式噴射装置では0.2MPa〜0.3MPaの噴射圧力により,硬度が例えばHV1000以上のときは,同じく後述する重力式の噴射装置を用いて0.2MPa〜0.4MPaの噴射圧力で噴射することにより,前述したアークハイトを得ることができる。
また,前記プラズマによる窒化処理としてラジカル窒化処理を行う場合には,前記被処理材の表面に膜状の窒化物層を形成することなく,表面近傍の表層のナノ結晶組織中に窒素を拡散させることができる。
さらに,前記ナノ結晶層の付与およびそれに続くラジカル窒化などによる窒素拡散層の付与に加えて,最表面に耐溶損性向上の目的で窒化クロム膜などの硬質セラミックス膜を付与した構成としても良い。
本発明によれば,粒子の噴射による加工の程度を所定のアークハイトに調整することで得られる,層状加工組織を伴わないナノ結晶組織の付与による硬度および靱性の向上によって,金型表面での摩耗損失や熱疲労によるき裂の生成を抑止し,寿命の顕著な向上をもたらすことができる。この,ナノ結晶組織は約650℃程度の高温域において熱的に安定であり,溶融したアルミニウム合金による加熱程度では粒成長することなくその優れた機能を長期間維持できる。また,必要に応じてプラズマ窒化によりナノ結晶組織中に窒素を拡散させたり,あるいは物理的蒸着法によって表面に膜状の窒化物層を付与したりすることによって,耐溶損性を向上することができ,実用金型として高寿命の合金鋼からなる熱間金型を提供することが可能となった。
次に,本発明の実施形態につき以下説明する。
1.全体構成
本発明の熱間金型用合金鋼の強化方法は,被処理材である熱間金型用合金鋼に対し,HV550〜1100の粒子をアークハイトが0.10mmN〜0.19mmNとなるように圧縮空気と共に噴射して,該被処理材の表面近傍に,前述した層状加工組織を伴わないナノ結晶組織を付与する工程と,
必要に応じて,プラズマ窒化(ラジカル窒化法)により,ナノ結晶組織中に窒素を拡散させる工程を含み,
さらに,必要に応じて,物理的蒸着法によって表面に硬質セラミックス層を形成する工程により構成されている。
2.処理対象
本発明の方法により処理対象とされる熱間金型用合金鋼は,ダイキャスト鋳造に使用される金型等,成形と離型剤塗布という急激な加熱と冷却が反復されることによる過酷な温度変化での使用が要求される金型に使用される,例えばSKD61鋼に代表されるダイキャスト金型鋼であり,本発明の対象は,その組成をC:0.32〜0.42%,Si:0.80〜1.20,Mn:0.50以下,P:0.030以下,S:0.020以下,Cr:4.50〜5.50,Mo:1.00〜1.50,V:0.30〜1.15,他は,Fe及び不可避的不純物とし,HV450〜520とする鋼である。
3.粒子の噴射
(1)粒子
以上の処理対象に対し,圧縮空気と共に噴射する粒子は,前述した被処理材より硬度の高い,HV550〜1100のものを使用する。
使用する粒子は,前述の硬度を有するものであって処理対象に衝突させることにより表面近傍に層状加工組織を伴わないナノ結晶組織を付与できるものであれば,材質,比重等,特に限定されず各種のものを使用することができる。本実施形態では,平均粒径50μm程度であって粒度分布が10〜120μmの炭素鋼製粒子を使用した。
(2)噴射条件
前記粒子を噴射する際の噴射圧力,噴射速度,噴射時間等の噴射条件は,使用する粒子の粒径,材質,硬度,比重等に対応して,被処理材の表面近傍に,層状加工組織を生じさせることなくナノ結晶化することができる条件を選択して行う。
被処理材の変形抵抗(硬さ)に対して粒子の衝突エネルギーが相対的に高まると,後述するように,被処理材には割れや切欠きを伴う不均一な塑性変形領域が形成され,被処理材の表面近傍に生成されるナノ結晶組織もこのような割れや切欠きを巻き込むことにより層状に折り重なった不連続な加工組織(層状加工組織)となる(図3(b)参照)。このような切欠きや割れ,及び層状加工組織を伴うナノ結晶組織は,熱疲労特性の向上に十分に寄与できない。従って,被処理材や噴射する粒子の硬さに応じて,粒子の衝突エネルギーを,前述したように層状に折り重なった不連続な加工組織(層状加工組織)ではなく,このような層状加工組織を伴わない連続したナノ結晶組織が生成するように調整する必要がある。
このような層状加工組織を伴わないナノ結晶組織を得るためには,一例として硬度がHV550〜HV1100で,平均粒径50μm(粒度分布10〜120μm)の範囲にある粒子を,アークハイトが0.10mmN〜0.19mmNとなる噴射速度,噴射圧力,噴射時間等で噴射することにより,前述したように層状加工組織を伴わないナノ結晶組織を得ることができる。
例えば粒子の硬度がHV800程度のときでは,後述する重力式の噴射装置を用いて噴射圧力を0.2MPa〜0.6MPa,直圧式の噴射装置を用いる時には噴射圧力を0.2MPa〜0.3MPaとし,粒子の硬度が例えばHV1000以上のときには,同じく重力式の噴射装置を用いて噴射圧力を0.2MPa〜0.4MPaとして,被処理材に噴射することによって前記数値範囲のアークハイトで加工を行うことができ,これにより層状加工組織を伴わない,連続したナノ結晶組織を付与できる。
(3)噴射装置等
前述した粒子を処理対象に噴射する噴射装置としては,圧縮空気供給源に連通するノズルより噴射する空気流により,前記ノズルに連通する粒子供給源から粒子を吸引あるいは圧送して前記ノズルより前記粒子と圧縮空気の固気2相混合流体を噴射し得るものであれば如何なるものを使用しても良く,重力式,直圧式などの形式に拘わらず,既知の各種のブラスト装置を,粒子を噴射するための前述の噴射装置として使用することができる。
一例として前述の粒子噴射装置が重力式ブラスト装置10である場合には,回収タンク17の下端に研磨材調整器26を介してブラストホース28の一端を連結し,ブラストホース28の他端に連通した噴射ノズル31に圧縮空気供給管32を介して図示せざるコンプレッサおよびエアクリーナからの清浄な圧縮空気を供給することにより,この圧縮空気によりブラストホース28内が負圧になり,回収タンク17内の粒子が吸引されて送給され前記圧縮空気と混合して噴射ノズル31から被処理材に向けて噴射される(図1参照)。
直圧式ブラスト装置10の場合は上部に回収タンク17を備え,回収タンク17の下部に開閉自在な図示せざるダンプバルブを介して研磨材タンク24を連通し,研磨材タンク24の下端に研磨材調整器26を介してブラストホース28の一端を連結する。図示せざるコンプレッサおよびエアクリーナからの清浄な圧縮空気を前記研磨材タンク24およびブラストホース28の一端から供給して研磨材タンク24内の研掃材をブラストホース28の先端の噴射ノズル31に導入し,噴射ノズル31から被処理材に向けて噴射し,粒子を衝突させる。
なお,他の条件を同一として粒子の噴射を行う場合,前述の直圧式噴射装置を使用した粒子の噴射は,重力式の噴射装置を使用して粒子を噴射する場合に比較して粒子の衝突エネルギーが相対的に高まる傾向にあり層状加工組織が形成され易いことから,層状加工組織を伴わないナノ結晶組織の形成を目的とする本発明にあっては,重力式噴射装置の使用が好ましい。
(4)粒子の噴射・衝突による作用
前述のように,被処理材の硬さに応じて粒子を衝突させる条件を適切に選択しないと,表面近傍に層状加工組織を伴わない,連続したナノ結晶組織を付与することはできない。
以下に,ナノ結晶組織の形態に及ぼす粒子を衝突させる条件の影響について説明する。
硬さがHV450〜520の範囲にある熱間金型用合金鋼に対して,粒子の衝突エネルギーが大きすぎると,ナノ結晶組織は図3(b)に示すように多方向からの変形によると推測される湾曲した層状の加工組織として,周囲の加工硬化領域とは明瞭な境界を持って表面に沿って不連続に生成される。また,この層状加工組織内にはしばしば割れが観察される。
このように,被処理材の硬度に対して粒子の衝突エネルギーが大きすぎると粒子の衝突の初期段階において表面に著しい凹凸が形成され,その後の衝突により凸部分が折り畳まれて材料内部に向かって侵入し,さらに後続の衝突によって凹凸の形成と凸部の折り畳みが繰り返される。こうして繰り返して折り畳みを伴う衝突加工を受けた領域には塑性ひずみが集中して,転位密度がある臨界値を超えるとついには動的連続再結晶によってナノ結晶化する。生成したナノ結晶組織が,湾曲した層状の加工組織に見えるのは,粒子の衝突によって繰り返し折り畳み加工を受けた痕跡であり,周囲の加工硬化領域と明瞭な界面を形成するのは,塑性ひずみの集中した層状の加工組織が折り畳まれて内部に侵入する際に塑性ひずみの少ない加工硬化領域と接合して新たに界面を形成するためであり,層状加工組織の内部にしばしば観察される割れは,折り畳みの際の接合が十分でない箇所に生ずるものと考えられる。この場合,局部的な塑性ひずみの集中がナノ結晶組織の成因となるので,ナノ結晶組織は表面に沿って不連続に分布する形態になり,全面均一に生成させるのは困難である。このような過程を経て形成されたナノ結晶組織は,表面に沿って不連続に存在し,折り畳み加工による切り欠きや割れを伴っており,熱疲労特性の向上には十分な効果を発揮できない。
一方,被処理材の硬さに応じた適切な条件で粒子を衝突させると,前述した層状加工組織を伴わない,連続したナノ結晶組織を付与することが可能となる。粒子の衝突エネルギーを適度に調整すると,粒子の衝突時に激しい凹凸を形成することなく表面に沿って均一に塑性歪みが付与される。この場合,付与される塑性ひずみは被処理材の表面が最も大きく内部に向かって連続的に小さくなり,表面近傍において塑性ひずみがある臨界値を超えた領域が動的連続再結晶によってナノ結晶組織に至ると考えられる。その結果,表面に沿って一定の深さで全面均一にナノ結晶組織を形成することが可能である。
前記粒子として,HV550〜HV1100,平均粒径50μm(粒度分布10〜120μm)の鋼製粒子を使用した場合,アークハイトが0.10mmN〜0.19mmNの範囲となるように粒子の衝突を行うことで,前述したような層状加工組織を伴わないナノ結晶組織を生成することができる。
一例として,粒子の硬度がHV800程度のときでは,後述する重力式の噴射装置を用いて噴射圧力を0.2MPa〜0.6MPa,または直圧式噴射装置を用いて噴射圧力を0.2MPa〜0.3MPaとし, HV1000以上のときには,同じく重力式の噴射装置を用いて噴射圧力を0.2MPa〜0.4MPaとして,被処理材に噴射することによってアークハイトを前記数値範囲とすることができ,これにより層状加工組織を伴わないナノ結晶組織を付与できた。
4.プラズマ窒化
以上のようにして,粒子を噴射することにより,ナノ結晶化された表面組織を備えた被処理材は,その後,必要に応じてプラズマ窒化によって窒化され,表面下方に窒化物を形成しヒートクラックの発生及び成長を抑制すると共に,耐溶損性の向上が図られている。
このようなプラズマ窒化法としてイオン窒化又はラジカル窒化が考えられるが,イオン窒化は,金型の表層がスパッタリングによって除去されつつ,表面に膜状の5〜15μmの窒化物層が形成されるために,図4(b)に示すようにナノ結晶化した表層が除去されてしまいヒートクラックの発生及び成長を抑制する効果が消失してしまう。一方,ラジカル窒化は,図4(c)に示すように,金型の表層がスパッタリングによって除去されることがなく,かつ表面に窒化物層を形成することもないので,ナノ結晶化した表層を維持したまま80〜100μm程度の窒素拡散層を形成して,窒化処理を行うことができる。
5.硬質セラミックス膜の形成
以上のようにして表面に膜状の窒化物層が存在しない窒化処理を施した場合に,必要に応じ物理蒸着法によって窒化クロム(CrN)膜等の硬質セラミックス膜の形成が行われる。
例えば,窒化クロム(CrN)膜は,前述したようにダイキャスト金型の使用温度では分解しないために,これを形成することによりナノ結晶化後の溶損対策を行うことができる。
この物理蒸着法による窒化クロム(CrN)膜等の形成は,物理蒸着法によるものであれば特に限定されず,真空蒸着,スパッタリング,イオンプレーティング,真空アーク法,ダイナミックミキシング等,既知の各種の方法によって行うことができる。
なお,このようにして窒化後の被処理材の表面に硬質セラミックス膜の形成を行う場合には,前述の窒化処理の方法として,窒化後の表面に直接PVD処理を行うことができるラジカル窒化を採用すれば便利である。
以下,本発明に関連して行った試験例について説明する。
1.粒子衝突条件確認試験
本試験では,熱間金型用合金であるSKD61鋼を素材として放電加工後,異常層を除去し,試作成形をした硬度HV490(HRC48)の試験片に対し,重力式,直圧式2種類の噴射装置を使用して粒子の噴射を行った。
噴射する粒子として,炭素鋼製粒子(HV約800),高速度鋼製粒子(HV1000以上)の二種類の粒子(いずれも平均粒子径50μm,粒度分布10μm〜120μm)を用意し,ノズルを固定して粒子の衝突位置を変化させずに30秒間噴射を行った。ここでの試験条件を表1に示す。
以上の確認試験の結果を表2に示す。
炭素鋼製粒子を重力式の噴射装置により0.4MPaの圧力で噴射した例では,層状加工組織(折り畳み)の発生は確認できなかったが〔図5(a)〕,炭素鋼製粒子を直圧式の噴射装置で0.5MPaの噴射圧力で噴射した例では層状加工組織の発生が確認された〔図5(b)〕。
以上の結果から,他の加工条件を同一とする場合,
(1) 噴射圧力の上昇に伴い,層状加工組織が生じ易くなる。
(2) 粒子の硬度上昇に伴い,層状加工組織が生じ易くなる。
(3) 重力式に比べて直圧式の方が層状加工組織を生じ易くなる。
という結果が確認された。
また,アークハイトが0.10mmN〜0.19mmNの範囲にあるときには,噴射方式,噴射圧力,粒子の硬度等の各要因の相違に拘わらず,層状加工組織を伴わないナノ結晶組織が生成されていることが確認できた。ナノ結晶化の一例として,炭素構成粒子を重力式の噴射装置によって0.4MPaの圧力で噴射した場合の表面近傍の透過型電子顕微鏡によるミクロ組織を図6に示す。
従って,層状加工組織が生じる場合には,上記各条件に適応するよう調整して粒子の衝突エネルギーを減少させること,一例としてアークハイトが0.10mmN〜0.19mmNの範囲となるように調整することで,その発生を防止することができる。
2.ヒートクラック発生状態の確認試験
(1)試験片
SKD61鋼〔硬度HV490(HRC48)〕製の試験片を使用して,ヒートクラックの発生状態確認試験を行った。この試験において使用した試験片を図7に示す。
図7(a),(b)に示すように,本実施例で使用した試験片は,平坦面を研削により,外周面を旋削によってそれぞれ整形して得た直径58mm,厚さ20mmの円柱体を,図7(c)に示すように直径方向に4等分に切断したものである。
(2)加工条件
上記試験片に対し,それぞれ下表(表3)に示す処理を行ったものを試料として準備した。
なお,上記の表3において,粒子の噴射はいずれも平均粒子径50μmの炭素鋼粒子(HV約800;表1参照)を使用し,噴射時間を30秒として行い,特に説明のない限りノズル及び試験片共に位置を固定した状態で噴射した。
(3)試験方法
以上の各試料(試料1〜9)に対し,それぞれ,570℃に加熱したブロックに160秒接触させ,次いで,100℃の水に15秒浸漬した。
上記処理を1サイクルとし,この処理を2000サイクル繰り返した後,ヒートクラックの発生を確認した。
(4)試験結果
以上のようにしてヒートクラックの発生状態を確認した結果を,図8〜10に,各試料の断面の様子を図11〜19にそれぞれ示す。
(4-1) 粒子の噴射と熱疲労き裂の関係
図8に示すように,未処理の試料(試料1)との比較では,粒子の噴射を行った試料(試料2,3)では,いずれもヒートクラックの1mmあたりの個数,ヒートクラックの深さ共に減少していることが確認された。
また,粒子の噴射を行った試料であっても,層状加工組織が形成された試料2に比較して,層状加工組織のない試料3は,ヒートクラックの1mmあたりの個数,ヒートクラック深さ共に少なく,熱疲労き裂に対する耐性が高いことが確認された。
(4-2) 窒化と熱疲労き裂の関係
図9に示すように,イオン窒化を行った試料(試料4,6,7)では,未処理材と比較して,熱疲労き裂に対する耐性が低下することが確認された。
一方,図10に示すように,ラジカル窒化を行った試料(試料5,8,9)にあっては,層状加工組織が形成された試料8では未処理の試料(図8の試料1)に比較してヒートクラックの1mmあたりの個数に上昇が見られ,ラジカル窒化のみを行った試料(試料5)については,未処理の試料(図8の試料1)に比較してヒートクラックの1mmあたりの個数,ヒートクラック深さ共に大きな改善は見られなかったが,アークハイトを本発明の範囲内とし,層状加工組織を伴わないナノ結晶組織が形成された他の試料(試料9)にあっては,ラジカル窒化処理を行った後においても,粒子の噴射を行うことによって向上した熱疲労き裂に対する耐性の向上を維持したまま,窒化を行うことができ,熱疲労き裂に対する耐性の向上と,耐溶損性の向上を共に得ることができるものであることが確認された。
3.窒化クロム(CrN)膜の形成
ラジカル窒化等のプラズマ窒化が完了した被処理材の表面に,物理蒸着法によって窒化クロム(CrN)膜等の硬質セラミックス膜の形成が行われる。
前述したようにダイキャスト金型の使用温度では分解しない窒化クロム(CrN)膜を形成することによりナノ結晶化後の溶損対策を行うことができる。
この窒化クロム(CrN)膜の形成により,アルミニウムとの反応を抑制するセラミックス層を形成し,耐溶損性をも長期間維持することができる。
重力式ブラスト加工装置の概略説明図。 直圧式ブラスト加工装置の概略説明図。 粒子噴射によって層状加工組織が生じた試料の断面電子顕微鏡写真。 本発明による各工程における処理状態の説明図であり,(a)は粒子噴射後,(b)はイオン窒化後,(c)はラジカル窒化後の状態をそれぞれ示す。 粒子噴射後のSKD61鋼の電子顕微鏡写真であり,(a)は層状加工組織が生じていないもの,(b)は層状加工組織が生じたものを示す。 層状加工組織を生成しない条件(重力式0.4MPa,アークハイト0.14mmN)で粒子を噴射されたSKD61鋼(図5(a)と同一試料)の表層に形成されたナノ結晶組織を撮影した電子顕微鏡写真。 ヒートクラックの発生状態確認試験に使用した試験片の説明図。 ヒートクラックの分布状況を示すグラフ(窒化なし)。 ヒートクラックの分布状況を示すグラフ(イオン窒化)。 ヒートクラックの分布状況を示すグラフ(ラジカル窒化)。 ヒートクラックの発生状態を示す試料1の断面電子顕微鏡写真。 ヒートクラックの発生状態を示す試料2の断面電子顕微鏡写真。 ヒートクラックの発生状態を示す試料3の断面電子顕微鏡写真。 ヒートクラックの発生状態を示す試料4の断面電子顕微鏡写真。 ヒートクラックの発生状態を示す試料5の断面電子顕微鏡写真。 ヒートクラックの発生状態を示す試料6の断面電子顕微鏡写真。 ヒートクラックの発生状態を示す試料7の断面電子顕微鏡写真。 ヒートクラックの発生状態を示す試料8の断面電子顕微鏡写真。 ヒートクラックの発生状態を示す試料9の断面電子顕微鏡写真。
符号の説明
10 ブラスト装置
17 回収タンク
24 研磨材タンク
26 研磨材調整器
28 ブラストホース
31 噴射ノズル
32 圧縮空気供給管

Claims (9)

  1. C:0.32〜0.42%,Si:0.80〜1.20,Mn:0.50以下,P:0.030以下,S:0.020以下,Cr:4.50〜5.50,Mo:1.00〜1.50,V:0.30〜1.15,他は,Fe及び不可避的不純物を含有するHV450〜520の鋼を素材とする熱間金型用合金鋼たる被処理材に対し,硬さがHV550〜1100の粒子と高圧気体の固気2相混合流体をノズルより前記被処理材の表面にアークハイトが0.10mmN〜0.19mmNとなるように噴射し,該被処理材の表面に沿って均一に塑性歪みを付与してナノ結晶組織を生成することを特徴とする熱間金型用合金鋼の熱疲労き裂の抑止方法。
  2. 前記粒子と高圧気体の固気2相混合流体を前記被処理材の表面に噴射し,該被処理材の表面近傍に,動的連続再結晶を生じさせることにより前記ナノ結晶組織を生成する請求項1記載の熱間金型用合金鋼の熱疲労き裂の抑止方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法により前記ナノ結晶組織が生成された前記被処理材に対し,プラズマにより窒化処理を施すことを特徴とする熱間金型用合金鋼の熱疲労き裂の抑止方法。
  4. 前記粒子を平均粒径50μm(粒度分布10〜120μm)の炭素鋼製粒子としたことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の熱間金型用合金鋼の熱疲労き裂の抑止方法。
  5. 前記プラズマによる窒化処理がラジカル窒化であり,前記被処理材の表面に膜状の窒化物層を形成することなく,前記表面近傍の表層のナノ結晶組織中に窒素を拡散させたことを特徴とする請求項3記載の熱間金型用合金鋼の熱疲労き裂の抑止方法。
  6. 前記窒化による前記表面近傍の表層のナノ結晶組織中への窒素の拡散処理後に,前記被処理材の表面に物理的蒸着によって硬質セラミックスからなる膜を付与することを特徴とする請求項5記載の熱間金型用合金鋼の熱疲労き裂の抑止方法。
  7. C:0.32〜0.42%,Si:0.80〜1.20,Mn:0.50以下,P:0.030以下,S:0.020以下,Cr:4.50〜5.50,Mo:1.00〜1.50,V:0.30〜1.15,他は,Fe及び不可避的不純物を含有する鋼を素材とする熱間金型用合金工具鋼の表面近傍に,層状加工組織を伴わないナノ結晶組織を備えることを特徴とする熱疲労き裂の発生を抑止して成る熱間金型用合金鋼。
  8. プラズマによる窒化処理により,前記表面近傍の表層のナノ結晶組織中に窒素を拡散させたことを特徴とする請求項7記載の熱間金型用合金鋼。
  9. 前記被処理材の表面に,物理的蒸着による硬質セラミックス被膜を有することを特徴とする請求項8記載の熱間金型用合金鋼。
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