JP2010162889A - 発光素子アレイ駆動装置、プリントヘッド、画像形成装置および信号供給方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】点灯終了時点(期間T(L3)では時刻p)を固定とし、点灯開始時点(期間T(L3)では時刻n)を可変として、発光サイリスタの点灯期間tcを変えることで光量補正を行う。次段の転送サイリスタT4をオンにするタイミングにおいて、発光サイリスタL3を消灯しているので、例え、発光サイリスタL3の消灯によって、転送サイリスタT3がオフとなっても、転送サイリスタT4のゲート端子G4の電位が直ちに変化せず、転送サイリスタT4をオンにするタイミングにおいて転送サイリスタT4がオンになるため、転送動作が正常に行われ、転送異常を生じにくい。
【選択図】図8
Description
また、特許文献2には、SLEDを従来に比べて低い電源電圧で駆動する技術が提案されている。ここでは、転送素子を駆動する転送信号をレベルシフト手段により、電源電圧から駆動に必要な電圧に変更している。
請求項3記載の発明は、前記点灯期間の終了時点は、前記連続して接続された2つのスイッチ素子を共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点から、前記連続して接続された2つのスイッチ素子において前段のスイッチ素子をオフ状態に移行させる転送信号を供給後、オフ状態の後段のスイッチ素子がオン状態に移行しうる期間を遡って設定されることを特徴とする請求項1または2記載の発光素子アレイ駆動装置である。
請求項4記載の発明は、前記点灯期間の終了時点は、前記発光素子に対応して設けられた前記スイッチ素子と、当該スイッチ素子に電気的に接続された後段のスイッチ素子とを共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点より遡って20ns以内であることを特徴とする請求項1または2記載の発光素子アレイ駆動装置である。
請求項5記載の発明は、前記点灯期間の終了時点は、前記連続して接続された2つのスイッチ素子を共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点から、当該連続して接続された2つのスイッチ素子における後段のスイッチ素子に接続された発光素子が点灯しにくい状態で維持されている期間を経過して設定されることを特徴とする請求項1または2記載の発光素子アレイ駆動装置である。
請求項6記載の発明は、前記点灯期間の開始時点は、前記発光素子毎に設定されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の発光素子アレイ駆動装置である。
請求項7記載の発明は、前記転送信号供給手段は、レベルシフト手段を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の発光素子アレイ駆動装置である。
請求項8記載の発明は、前記レベルシフト手段は、一端が前記スイッチ素子に接続され、他端はコンデンサが接続された信号線と抵抗が接続された信号線とに並列に分岐していることを特徴とする請求項7記載の発光素子アレイ駆動装置である。
請求項9記載の発明は、前記発光素子および前記スイッチ素子がサイリスタで構成されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか記載の発光素子アレイ駆動装置である。
請求項11記載の発明は、前記発光装置を複数備えたことを特徴とする請求項10記載のプリントヘッド。
請求項13記載の発明は、複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれと電気的に接続され、接続された当該発光素子を、オン状態とされた場合に点灯しやすい状態に設定し、オフ状態とされた場合に点灯しにくい状態に設定するとともに、相互に列状に電気的に接続された複数のスイッチ素子とを備えた発光素子アレイ駆動装置における信号供給方法であって、連続して接続された2つのスイッチ素子が共にオン状態になる期間が重なるように期間をずらして、前記複数のスイッチ素子のそれぞれのスイッチ素子を順にオフ状態からオン状態そしてオフ状態に移行させることで、当該複数のスイッチ素子のそれぞれのスイッチ素子においてオン状態を伝搬させる転送信号を供給し、連続して接続された2つのスイッチ素子を共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点を基準として前記発光素子の点灯期間の終了時点を設定し、当該終了時点より遡って当該発光素子の当該点灯期間の開始時点を設定した点灯信号を供給することを特徴とする信号供給方法である。
請求項2の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、点灯を予定していない発光素子が点灯することを防止できる。
請求項3の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、転送異常を生じにくい発光素子アレイ駆動装置をより容易に構成できる。
請求項4の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、転送異常を生じにくい発光素子アレイ駆動装置をより容易に構成できる。
請求項5の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、転送異常を生じにくい発光素子アレイ駆動装置をより容易に構成できる。
請求項6の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、発光素子アレイ駆動装置の駆動回路の電流供給能力を小さくできる。
請求項7の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、低い電源電圧の発光素子アレイ駆動装置を提供できる。
請求項8の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、簡易な構成で低い電源電圧の発光素子アレイ駆動装置を提供できる。
請求項9の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、より小型の発光素子アレイ駆動装置を提供できる。
請求項10の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、小型のプリントヘッドを提供できる。
請求項11の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、より小型のプリントヘッドを提供できる。
請求項12の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、より小型の画像形成装置を提供できる。
請求項13の発明によれば、本発明を適用しない場合に比べて、転送異常が生じにくい発光素子アレイ駆動装置を提供できる。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、一般にタンデム型と呼ばれる画像形成装置である。この画像形成装置1は、各色の画像データに対応して画像形成を行なう画像形成プロセス部10、画像形成プロセス部10を制御する画像出力制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3に接続され、これらから受信された画像データに対して予め定められた画像処理を施す画像処理部40を備えている。
また、画像形成プロセス部10は、各画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kの感光体ドラム12にて形成された各色のトナー像を記録用紙に多重転写させるために、この記録用紙を搬送する用紙搬送ベルト21と、用紙搬送ベルト21を駆動させるロールである駆動ロール22と、感光体ドラム12のトナー像を記録用紙に転写させる転写手段の一例としての転写ロール23と、記録用紙にトナー像を定着させる定着器24とを備えている。
発光素子アレイ駆動装置50は、回路基板62、回路基板62上に例えば58個の発光装置の一例としてのSLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)からなるSLED63、駆動回路100、レベルシフト手段の一例としてレベルシフト回路104を備える。
ここで、SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)は、感光体ドラム12の軸線方向(主走査方向に該当する。)と平行になるように列状に配置されている。さらに、各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)には、各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)の矩形の長辺に沿って、例えば128個の発光素子の一例としての発光サイリスタが等間隔に配列されている(図示せず。)。そして、各SLEDチップは、SLEDチップ同士の連結部において、発光サイリスタが主走査方向に連続的に配列されるように、交互に千鳥状に配置されている。
また、駆動回路100からの転送信号CK1Cと転送信号CK1Rとから、レベルシフト回路104を通して得られる転送信号CK1が、信号ライン108を介して、それぞれCHIP1〜CHIP58に共通に入力される。同様に、駆動回路100からの転送信号CK2Cと転送信号CK2Rとからレベルシフト回路104を通して得られる転送信号CK2が、信号ライン109を介して、それぞれCHIP1〜CHIP58に共通に入力される。すなわち、各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)は、1組の転送信号CK1とCK2とで共通に駆動され、並行して制御されている。
図5は、発光素子アレイ駆動装置50の詳細な回路構成を説明する図である。本実施の形態の発光素子アレイ駆動装置50には、58個のSLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)が配列されているが、図5では、1つのSLEDチップのみを示している。そして、以下の説明では、便宜上SLEDチップをSLED63と称することとする。
駆動回路100は、転送信号CK1C、CK1R、CK2C、CK2Rをそれぞれ供給するバッファB1C、B2C、スリーステートバッファB1R、B2Rを備える。また、駆動回路100は、点灯信号IDを供給するバッファBIDを備える。さらに、駆動回路100は、転送信号CK1C、CK1R、CK2C、CK2R、点灯信号ID、電源電圧Vga、基準電位Vsubを供給する電源(図示せず。)を備える。
ここで、スリーステートバッファとは、スリーステートバッファに与えられる制御信号により、出力端子をハイインピーダンス(Hiz)の状態とすることができるバッファをいう。
一方、抵抗R1Bと接続されていないコンデンサC1の他方の端子は、駆動回路100の出力端子を介して、バッファB1Cの出力端子に接続されている。そして、コンデンサC1と接続されていない抵抗R1Bの他方の端子は、駆動回路100の出力端子を介して、スリーステートバッファB1Rの出力端子に接続されている。
同様に、抵抗R2Bと接続されていないコンデンサC2の他方の端子は、駆動回路100の出力端子を介して、バッファB2Cの出力端子に接続されている。そして、コンデンサC2と接続されていない抵抗R2Bの他方の端子は、駆動回路100の出力端子を介して、スリーステートバッファB2Rの出力端子に接続されている。
図5に示すように、SLED63は、例えば、スイッチ素子の一例としての128個の転送サイリスタT1〜T128、発光素子の一例としての128個の発光サイリスタL1〜L128、127個のダイオードD1〜D127、1個のスタートダイオードDs、128個の抵抗R1〜R128、さらには信号ラインΦ1、Φ2に過剰な電流が流れるのを防止する転送電流制限抵抗R1A、R2Aを備える。
そして、転送サイリスタT1〜T128および発光サイリスタL1〜L128はそれぞれ番号順に一列に配列されている。
奇数番目の転送サイリスタT1、T3、…、T127のカソード端子は、信号ラインΦ1に接続されている。信号ラインΦ1には、転送電流制限抵抗R1Aを介して転送信号CK1が供給される。
また、偶数番目のサイリスタT2、T4、…、T128のカソード端子は、信号ラインΦ2に接続されている。信号ラインΦ2には、転送電流制限抵抗R2Aを介して転送信号CK2が供給される。
また、各転送サイリスタT1〜T128のゲート端子G1〜G128と発光サイリスタ L1〜L128のゲート端子とはそれぞれ接続されている。そこで、各発光サイリスタ L1〜L128のゲート端子も、転送サイリスタT1〜T128のゲート端子G1〜G128と区別することなく、それぞれゲート端子G1〜G128と呼ぶ。
また、発光サイリスタL1〜L128のカソード端子は、点灯信号ラインΦIにそれぞれ接続されている。そして、点灯信号ラインΦIは、抵抗RIDを介して点灯信号IDが供給される。
駆動回路100およびレベルシフト回路104については、前述した通りであるので、説明を省略する。
図7(a)に示すように、SLED63は、基板81と、発光サイリスタL1〜L128の1つと、それに対応する転送サイリスタT1〜T128の1つと、同じくそれに対応するダイオードD1〜D127の1つとを形成した第1アイランド141(例えば、発光サイリスタL3と転送サイリスタT3とダイオードD3とを形成した第1アイランド141)と、抵抗R1〜R128の1つを形成した第2アイランド142(例えば、抵抗R3を形成した第2アイランド142)と、スタートダイオードDsを形成した第3アイランド143と、転送電流制限抵抗R1Aを形成した第4アイランド144と、転送電流制限抵抗R2Aを形成した第5アイランド145とを備える。
基板81の裏面には裏面共通電極端子86が形成されている。
さらに、第1アイランド141には、転送サイリスタT3が形成されている。転送サイリスタT3は、裏面共通電極端子86をアノード端子、n型の第4半導体層85の領域112に形成されたオーミック電極122をカソード端子、p型の第3半導体層84上に形成されたオーミック電極131をゲート端子G3とする。
発光サイリスタL3および転送サイリスタT3のゲート端子G3は共通で、オーミック電極131である。
また、図7(b)には図示していないが、第1アイランド141には、p型の第3半導体層84をアノード端子とし、n型の第4半導体層85をカソード端子とするダイオードD3が形成されている。
すなわち、第1アイランド141には、発光サイリスタL3、転送サイリスタT3、ダイオードD3が形成されている。
第3アイランド143には、スタートダイオードDsが形成されている。スタートダイオードDsは、ダイオードD3と同様に、p型の第3半導体層84をアノード端子とし、n型の第4半導体層85をカソード端子として形成されている。
第4アイランド144と第5アイランド145とには、転送電流制限抵抗R1Aと転送電流制限抵抗R2Aとがそれぞれ形成されている。これらの抵抗は、抵抗R3と同様に、p型の第3半導体層84を利用して形成されている。
転送サイリスタT3および発光サイリスタL3の共通のゲート端子G3であるオーミック電極131は、抵抗R3のオーミック電極132に接続されている。さらに、このオーミック電極131は、隣接する第1アイランド141に形成されたダイオードD2のカソード端子に接続されている。発光サイリスタL3のオーミック電極121は点灯信号ラインΦIに接続されている。また、奇数番目の転送サイリスタT3のオーミック電極122は信号ラインΦ1に接続されている。信号ラインΦ1は、転送電流制限抵抗R1Aを介してSLED63の入力端子に接続されている。
なお、偶数番目の転送サイリスタT2、T4、…、T128のカソード端子は信号ラインΦ2に接続され、転送電流制限抵抗R2Aを介してSLED63の入力端子に接続されている。
さらに、第2アイランド142のオーミック電極133は電源ライン106に接続されている。
ここでは説明を省略するが、他の発光サイリスタ、転送サイリスタ、ダイオードについても同様である。
図8は、駆動回路100およびレベルシフト回路104から出力される駆動信号およびSLED63の内部の信号ラインΦ1、Φ2、点灯信号ラインΦIの電位を示すタイミングチャートである。ここでは、時刻aから時刻uへとアルファベット順に時刻が経過するとする。
ここでは、SLED63の発光サイリスタL1〜L4を点灯制御する部分を取り出して示し、発光サイリスタL1〜L4のすべてが“点灯”するとした。
そして、それぞれの発光サイリスタの点灯/非点灯が制御される期間を周期Tとし、時刻bから時刻fまでが発光サイリスタL1を制御する期間T(L1)、時刻fから時刻jまでが発光サイリスタL2を制御する期間T(L2)、時刻jから時刻pまでが発光サイリスタL3を制御する期間T(L3)、そして時刻pから時刻uまでが発光サイリスタL4を制御する期間T(L4)とした。
図8において、転送信号CK1C(図8の(A))は、バッファB1Cの出力信号であり、レベルシフト回路104のコンデンサC1に供給される。転送信号CK1R(同(B))はスリーステートバッファB1Rの出力信号であり、レベルシフト回路104の抵抗R1Bに供給される。
転送信号CK1(同(C))はレベルシフト回路104のコンデンサC1と抵抗R1Bとの接続部の電位である。Φ1(同(D))は、SLED63の転送電流制限抵抗R1AよりSLED63の内部における信号ラインΦ1の電位である。
同様に、転送信号CK2C(同(E))は、バッファB2Cの出力信号であり、レベルシフト回路104のコンデンサC2に供給される。転送信号CK2R(同(F))はスリーステートバッファB2Rの出力信号であり、レベルシフト回路104の抵抗R2Bに供給される。
転送信号CK2(同(G))はレベルシフト回路104のコンデンサC2と抵抗R2Bとの接続部の電位である。Φ2(同(H))は、SLED63の転送電流制限抵抗R2AよりSLED63の内部における信号ラインΦ2の電位である。
また、点灯信号ID(同(I))は、前述したように、発光サイリスタL1〜L128の発光/非発光を設定すると共に、発光期間を設定する。ΦI(同(J))は、SLED63の点灯信号ラインΦIの電位である。
転送信号CK1Cは、時刻kでハイレベル(以下、「H」と記す。)からローレベル(以下、「L」と記す。)に、時刻rで「L」から「H」になり、その他の期間は「H」である。
転送信号CK1Rは、時刻jで「H」から「L」に、時刻rで「L」から「H」になり、その他の期間は「H」である。
転送信号CK2Cは、時刻lで「L」から「H」に、時刻qで「H」から「L」になり、その他の期間は「L」である。
転送信号CK2Rは、時刻lで「L」から「H」に、時刻pで「H」から「L」になり、その他の期間は「L」である。
ここで、転送信号CK1Cと転送信号CK2Cとを比較すると、転送信号CK2Cは、転送信号CK1Cを周期Tに相当する期間を、時間軸上を右にシフトした信号にあたる。同様に、転送信号CK2Rは、転送信号CK1Rを周期Tに相当する期間を、時間軸上で右にシフトした信号にあたる。
点灯信号IDが「Le」であると、点灯信号ラインΦIの電位も「Le」になり、「Le」にある期間の間、発光サイリスタL3が点灯(L3on)する。点灯信号IDが「Le」にある期間を点灯期間tcと呼ぶ。
なお、点灯期間tcは、光量補正値によって、それぞれの発光サイリスタで異なる。そこで、それぞれの発光サイリスタL1〜L4の点灯期間tcを区別するため、それぞれの点灯期間tcを点灯期間tc1〜tc4と呼ぶ。図8においても、期間T(L1)〜T(L4)における点灯期間tc1〜tc4の期間が異なるように表している。
したがって、発光素子アレイ駆動装置50において、並行して駆動されているそれぞれのSLEDチップの発光サイリスタについても、それぞれの光量補正値に応じて点灯開始時点がそれぞれ異なることになると考えられる。
このため、駆動回路100は、発光サイリスタが点灯するための電流を一斉に供給することを要せず、発光サイリスタ毎に設定された点灯開始時点に、発光サイリスタを点灯するための電流と点灯している発光サイリスタの発光を維持するための電流とを供給すればよい。このことから、駆動回路100に設けられた電源の電流供給能力を抑え、駆動回路100のサイズが小さくなる。そして、その駆動回路を用いることにより小型の発光素子アレイ駆動装置50となる。
さらに、これにより、SLEDチップの発熱や、漏れ光が増加することを抑えることになる。
なお、上記の説明では、点灯期間tcの終了時点を、期間taが始まる時刻とした。しかし、点灯期間tcの終了時点を、期間taが始まる時刻から予め定められた期間遡った時刻としてもよい。また、点灯期間tcの終了時点を、期間taが始まる時刻から予め定められた期間経過した時刻としてもよい。これらについては、後述する。
転送サイリスタT1がターンオンするためには、転送サイリスタT1の等価回路を構成する2つのトランジスタ、pnpトランジスタTr1とnpnトランジスタTr2とが共にオンになることが必要である。
なお、ここでサイリスタのターンオンとは、共にオフであったpnpトランジスタTr1とnpnトランジスタTr2とが共にオンに変化し、アノード端子とカソード端子との間が導通状態(低抵抗状態)になることをいう。一方、サイリスタのターンオフとは、共にオンであったpnpトランジスタTr1とnpnトランジスタTr2とが共にオフに変化し、アノード端子とカソード端子との間が非導通状態(高抵抗状態)になることをいう。
npnトランジスタTr2がオンになるためには、npnトランジスタTr2のベース端子(G1)−エミッタ端子(K1)間が順バイアスになることが必要となる。これには、ベース端子(G1)−エミッタ端子(K1)間がpn接合の順方向立上り電圧(拡散電位)Vdより大きな電位差となることが必要となる。つまり、SLEDチップ63の特性として、Vdを1.5Vとすると、ベース端子(G1)−エミッタ端子(K1)間の電位差が1.5Vより大きくなることが必要となる。
そして、転送サイリスタT1のカソード端子K1の電位は、−Vdの−1.5Vとなり、ゲート端子G1の電位はほぼ0V(「H」)になる。
そして、転送サイリスタのカソード端子は信号ラインΦ1またはΦ2に接続されているので、転送サイリスタがターンオンする条件は、ゲート端子−信号ラインΦ1(またはΦ2)間の電位差を、サイリスタのゲート端子−カソード端子間が順バイアスになるようにし、かつその電位差を1.5Vより大きくすることであると言い換えることができる。
(1)まず、初期状態(時刻a)においては、転送信号CK1CおよびCK1Rを共に「H」(0V)とし、転送信号CK1を「H」に設定する。同様に、転送信号CK2CおよびCK2Rを共に「H」とし、転送信号CK2を「H」に設定する。
ここで、転送信号CK1は転送電流制限抵抗R1Aを介して信号ラインΦ1に接続されているので、信号ラインΦ1の電位も「H」である。同様に、転送信号CK2は転送電流制限抵抗R2Aを介して信号ラインΦ2に接続されているので、信号ラインΦ2の電位も「H」である。
さらに、点灯信号IDも「H」に設定されているので、点灯信号ラインΦIの電位も「H」である。
しかし、すべての転送サイリスタT1〜T128および発光サイリスタL1〜L128は、カソード端子の電位とアノード端子の電位とが「H」(0V)で等しいので、オフになっている。
転送信号CK1Rを「L」にすると、転送信号CK1が「H」から「L」に向かって変化する。これにより、コンデンサC1の両端に電圧が発生する。また、信号ラインΦ1の電位が、「H」から「L」に向かって変化する。そして、信号ラインΦ1の電位が、ゲート端子G1の電位(−1.5V)とpn接合の順方向立上り電圧(拡散電位)Vdとを加えた値(−3V)より低くなると、転送サイリスタT1のゲート端子G1と信号ラインΦ1との電位差が1.5Vを超えることになる。これにより、前述したように、転送サイリスタT1のゲート電流が流れ始め、転送サイリスタT1はターンオンを開始する。
しかし、転送信号CK1が到達しうる電位は−3.3Vであることから、転送信号CK1と信号ラインΦ1(−3V)との電位差はわずか0.3Vである。このため、転送サイリスタT1への電流供給能力が低く、このままでは転送サイリスタT1がターンオンするまでの時間が長くなる。
すると、転送信号CK1Cの電位が急激に「L」(−3.3V)となったことから、転送信号CK1の電位が、急激に−6.6Vに下がる。これにより、転送サイリスタT1のゲート電流が増加し、転送サイリスタT1のターンオンが加速される。
なお、転送信号CK1Cを「L」にしたときに、スリーステートバッファB1Rをハイインピーダンス(Hiz)にすることで、スリーステートバッファB1Rを通してレベルシフト回路104に電流が流れ込むことを阻止し、転送信号CK1の電位が「L」になることを防止する。
また、転送サイリスタT1がオンすると、信号ラインΦ1の電位はほぼ−1.5Vになり、ゲート端子G1の電位はほぼ「H」(0V)になる。
このとき、発光サイリスタL1のゲート端子G1の電位は0Vとなっている。このため、前述したサイリスタがオンになる条件によると、発光サイリスタL1のカソード端子(点灯信号ラインΦI)に−1.5V以下の電圧を印加すると、発光サイリスタL1が点灯する。
このとき、ゲート端子G1の電位はほぼ0Vになっているので、ゲート端子G2の電位は−1.5Vとなっている。そこで、信号ラインΦ2の電位が−3Vより低くなると、転送サイリスタT2にゲート電流が流れ始め、転送サイリスタT2がターンオンを開始する。
ほほ0VになっていたゲートG1の電位は、転送サイリスタT1がターンオフしたのち、抵抗R1を通して電流が流れることによって、除々に下降し、電源電圧Vga(−3.3V)の電位になる。
このとき、転送サイリスタT2はオンになっている。
(10)その後、発光サイリスタL2を消灯させる時刻jから発光サイリスタL2に設定された点灯期間tc2遡った時刻iにおいて、点灯信号IDを点灯信号ラインΦIの電位が「Le」になるように設定することで、発光サイリスタL2を点灯させる。
また、点灯を開始する時刻、すなわち点灯信号IDを「H」から「Le」にする時刻を変えることにより、発光サイリスタ毎に点灯期間tcの長さを設定して、光量補正しうる。
そして、転送サイリスタは、ダイオードを間にはさんで接続された3つのオフ状態の転送サイリスタにおいて、中央の転送サイリスタに着目した場合、まず前段の転送サイリスタがオンになり、次に、中央の転送サイリスタがオンになって、前段の転送サイリスタと共にオンになる。次いで、前段の転送サイリスタがオフになって、中央の転送サイリスタのみがオンになる。そして、後段の転送サイリスタがオンになって、中央の転送サイリスタと後段の転送サイリスタとが共にオンになる。そして、次に、中央の転送サイリスタがオフになることで、転送サイリスタのオン状態が伝搬する(転送している)。
発光サイリスタの特性ばらつきなどに起因して、形成された画像に濃度ムラが発生する。そこで、予め測定されたデータに基づいて、発光サイリスタ毎に光量補正を行うことで、画像の濃度ムラを少なくし、形成された画像の画質向上を図っている。
本実施の形態では、光量補正の方法として、点灯期間tcを可変にする方法を用いている。例えば、図8の期間T(L3)では、時刻nから時刻pまでの点灯期間tc3で点灯信号IDを「Le」にして、発光サイリスタL3を点灯させている。そして、この点灯期間tcを発光サイリスタ毎に設定している。さらに、本実施の形態では、点灯終了時点(期間T(L3)では時刻p)を固定とし、点灯開始時点(期間T(L3)では時刻n)を可変として、発光サイリスタの点灯期間tcを変えることで光量補正を行っている。
図8において、時刻jから時刻lまでの期間taは、前述したように、転送信号CK1RとCK2Rとが共に「L」の期間である。この期間taは、転送サイリスタT3に対して前段にあたる転送サイリスタT2がオンの状態で、転送サイリスタT3がオン状態に移行する期間である。よって、この期間において、転送サイリスタT2のゲート端子G2の電位は0V、転送サイリスタT3のゲート端子G3の電位は−1.5Vから0Vに向かって変化していく。そして、発光サイリスタL2のしきい電圧は−1.5Vを維持し、発光サイリスタL3のしきい電圧は−3.0Vから−1.5Vへ変化して行く。したがって、この期間taにおいて、点灯信号ラインΦIに「Le」を与えると、発光サイリスタL3に加えて、点灯を予定していない発光サイリスタL2も点灯してしまうことがありうる。
以上説明したように、時刻jから時刻lまでの期間taは、転送信号CK1RとCK2Rとを共に「L」にすることにより、オンの状態の転送サイリスタT2に加え、転送サイリスタT2の後段にあたる転送サイリスタT3をオン状態に移行させる期間である。よって、期間taは、連続して接続された2つの転送サイリスタを共にオン状態にする転送信号を供給する期間といえる。
しかし、ゲート端子G2の電位が0Vまたはそれに近い値にとどまっている間に、点灯信号ラインΦIに「Le」を与えると、やはり発光サイリスタL3に加えて点灯を予定しない発光サイリスタL2が点灯してしまう。
すなわち、期間tbは、ゲート端子G2の電位が電源電圧Vgaの−3.3Vに向かって変化し、もはや点灯信号ラインΦIに「Le」を与えても、発光サイリスタL2が点灯しない状態となるまでの期間である。
そして、本実施の形態では、点灯開始時点、すなわち点灯信号IDを「H」から「Le」にする時刻を、期間tbが終了した後において、次の期間taが始まる時刻を点灯期間tcの終了時刻とし、この時刻から点灯期間tc遡った時刻に設定することとしている。
なお、点灯開始時点は、画像データおよび発光サイリスタの光量補正値により、駆動回路100において求め、パルス発生回路により点灯開始時点を設定すればよい。
図9は、本実施の形態における実施例および比較例の実験条件を示すタイミングチャートである。ここでは、図8に示した信号のうち、転送信号CK1R、CK2Rおよび点灯信号IDを取り出して示している。発光サイリスタL3を点灯させる期間T(L3)を例として、実験条件を説明する。
図9(b)に示す比較例は、隣接する2つの転送サイリスタを共にオンの状態にする転送信号を供給する期間ta(例えば時刻jから時刻l)と、前段の転送サイリスタに接続された発光サイリスタが点灯しえない状態となるまでの期間tb(例えば時刻lから時刻m)とが経過した時刻(例えば時刻m)を点灯の開始時点とし、設定された点灯期間tc(tcb)が経過した時刻(例えば時刻o)を点灯の終了時点としている。そして、点灯の終了時点(例えば時刻o)を変えることにより点灯期間tc(tcb)を変化させている。
なお、点灯期間tcは、実施例と比較例とで区別するため、それぞれ点灯期間tcaと点灯期間tcbとした。
この条件において、Vsub端子とVga端子との間の電圧(電源電圧)と、点灯期間tc(tca、tcb)とを変えて、転送サイリスタの転送動作を観察した。そして、転送サイリスタの転送動作が正常に行われる最低の電源電圧を動作電圧とした。
ここでは、3つのSLEDチップについて実験を行った。
図10に示すように、実施例では、点灯期間tcaの長さに関わらず、動作電圧はほぼ2.6Vである。これに対し、比較例では、点灯期間tcbが20nsと短い場合および380nsと長い場合は、動作電圧が2.8V近傍であるが、それ以外の場合は、動作電圧が3V以上と高い。すなわち、比較例での動作電圧は、実施例に比べ動作電圧が最大で0.7V高い。すなわち、本実施の形態では、点灯期間の長さに関わらず、駆動電圧を低く設定しうる。
SLEDチップを駆動する際、オン状態の転送サイリスタがオフすべきタイミング以外のタイミングでオフするという現象を生じることがある。このとき、転送サイリスタが一旦オフすると、例えば1番目の発光サイリスタに戻って転送動作が行われるなど、正常転送動作が失われ、もはや正しい画像を得ることができなくなる。この正常な転送が失われることを“転送異常”という。
以下では、転送異常について説明する。
図11はSLED63における転送異常を説明するタイミングチャートである。
図11では、図8における期間T(L3)を中心として、時刻jから時刻sの期間の転送信号CK1R、CK2R、点灯信号IDを取り出して示している。さらに、発光サイリスタL3、転送サイリスタT2、T3、T4のオン/オフの状態を示している。なお、ここでは、電源電圧Vgaを−3.3V、基準電位Vsubを0Vとして説明する。
そして、転送サイリスタT3がターンオンすると、信号ラインΦ1の電位はほぼ−1.5Vへ変化する(時刻l)。
その後、時刻mにおいて、点灯信号IDが「H」から「Le」へと移行すると、発光サイリスタL3がオンになり、点灯する。
一方、時刻oにおいて、信号ラインΦ1の電位が一旦「H」(0V)に向かって上昇しても、実線で示すcase−Bのように、再び低下して元の電位を回復することがある。このとき、時刻pにおいて、転送サイリスタT3がオンであれば、転送サイリスタT4をオンにすることができるので、転送動作は正常に行われることになる。
図12は、転送異常を説明するための発光サイリスタL3と転送サイリスタT3との断面図である(図7のVIIB−VIIB線での断面図にあたる。)。図7で示したように、発光サイリスタL3と転送サイリスタT3とは、1つのアイランド内に形成されている。
なお、図12では、転送サイリスタT3のnpnトランジスタTr1およびpnpトランジスタTr2による等価回路も示している。
時刻mにおいて、点灯信号ラインΦIには、−1.7Vが供給されるとする。なお、−1.7Vは、前述した点灯信号「Le」の範囲にあるので、発光サイリスタL3のみを点灯させうる。
これにより、点灯信号ラインΦIにオーミック電極121(発光サイリスタL3のカソード端子)で接続された領域111のn型の第4半導体層85の電位は、−1.7Vになっている。
このことは、オーミック電極121とゲート端子G3との間に電位差1.5Vの蓄積容量が形成されていることに等しい。
ここで、発光サイリスタL3のp型の第3半導体層84は転送サイリスタT3とつながった同一の層で構成されているので、信号ラインΦ1の電位が「H」(0V)に向かって上昇する(図11の時刻oでの信号ラインΦ1の変化に対応する。)。
このとき、駆動回路100が、信号ラインΦ1に対して十分な電流を供給する能力を有すれば、信号ラインΦ1の電位の上昇の影響を吸収して、元の電位に戻る(case−B)。
この結果、転送サイリスタT3を構成するpnpトランジスタTr1のコレクタ(p型の第3半導体層84)の電位が上昇し、pnpトランジスタTr1のコレクタ端子−エミッタ端子間の電位関係が逆転して、pnpトランジスタTr1がオフになる。これにより、転送サイリスタT3がオフになり(case−A)、転送動作が中断(転送異常)すると考えられる。
すなわち、転送異常は、特に低い電源電圧で駆動する場合において顕著になる。そして、転送異常は、転送サイリスタのオン状態を維持する電流(保持電流)または電圧(保持電圧)を増すことで抑制しうると考えられる。しかし、プリント基板上に多数のSLEDチップが配列されて構成された発光素子アレイ駆動装置においては、転送サイリスタの駆動のための電流を供給する駆動回路の能力を上げることとなり、駆動回路のサイズの増大を招くとともに、発光素子アレイ駆動装置が大型化してしまう。さらに、SLEDチップの発熱や、漏れ光が増加してしまうことになる。
一方、比較例において、点灯期間tcbが長い場合に、動作電圧が低いのは、実施例と同様に、転送サイリスタT3が例えオフになっても、ゲート端子G3の電位が0Vから−3.3Vにまで引き下げられていないため、ゲート端子G4の電位も−1.5Vに近い値に止まって、転送サイリスタT4がオンになりうるためと考えられる。
例えば、図10に示したように、点灯期間tcが380nsの比較例の動作電圧は2.8Vと低い。このことから、点灯終了時点を期間taの開始時刻前の長くとも20ns以内に設定すればよい。
なお、この期間は、前述したように、前段の転送サイリスタにオフにする転送信号を供給した後、オフ状態にあった後段の転送サイリスタがオン状態になりうる期間に相当する。よって、点灯期間tcの終了時点は、2つの転送サイリスタを共にオン状態にする転送信号を供給する期間taの開始時刻から、上記によって決められる期間において設定しうる。
本実施の形態では、SLED63をGaAs系の半導体で構成していたが、これに限られるものではない。例えばGaP等、イオン注入によるp型半導体,n型半導体の製作が困難な化合物半導体を用いてもよい。
Claims (13)
- 複数の発光素子と、
前記複数の発光素子のそれぞれの発光素子と電気的に接続され、接続された当該発光素子を、オン状態とされた場合に点灯しやすい状態に設定し、オフ状態とされた場合に点灯しにくい状態に設定するとともに、相互に列状に電気的に接続された複数のスイッチ素子と、
連続して接続された2つのスイッチ素子が共にオン状態になる期間が重なるように期間をずらして、前記複数のスイッチ素子のそれぞれのスイッチ素子を順にオフ状態からオン状態そしてオフ状態に移行させることで、当該複数のスイッチ素子のそれぞれのスイッチ素子においてオン状態を伝搬させる転送信号を供給する転送信号供給手段と、
連続して接続された2つのスイッチ素子を共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点を基準として前記発光素子の点灯期間の終了時点を設定し、当該終了時点より遡って当該発光素子の当該点灯期間の開始時点を設定した点灯信号を供給する点灯信号供給手段と
を備えることを特徴とする発光素子アレイ駆動装置。 - 前記点灯期間の開始時点は、前記発光素子に対応して設けられた前記スイッチ素子と、当該スイッチ素子に電気的に接続された前段のスイッチ素子とが共にオン状態である期間が終了した後であって、当該前段のスイッチ素子に対応する発光素子が点灯しやすい状態にある期間が経過した後であることを特徴とする請求項1記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 前記点灯期間の終了時点は、前記連続して接続された2つのスイッチ素子を共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点から、前記連続して接続された2つのスイッチ素子において前段のスイッチ素子をオフ状態に移行させる転送信号を供給後、オフ状態の後段のスイッチ素子がオン状態に移行しうる期間を遡って設定されることを特徴とする請求項1または2記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 前記点灯期間の終了時点は、前記発光素子に対応して設けられた前記スイッチ素子と、当該スイッチ素子に電気的に接続された後段のスイッチ素子とを共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点より遡って20ns以内であることを特徴とする請求項1または2記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 前記点灯期間の終了時点は、前記連続して接続された2つのスイッチ素子を共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点から、当該連続して接続された2つのスイッチ素子における後段のスイッチ素子に接続された発光素子が点灯しにくい状態で維持されている期間を経過して設定されることを特徴とする請求項1または2記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 前記点灯期間の開始時点は、前記発光素子毎に設定されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 前記転送信号供給手段は、レベルシフト手段を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 前記レベルシフト手段は、一端が前記スイッチ素子に接続され、他端はコンデンサが接続された信号線と抵抗が接続された信号線とに並列に分岐していることを特徴とする請求項7記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 前記発光素子および前記スイッチ素子がサイリスタで構成されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれの発光素子と電気的に接続され、接続された当該発光素子を、オン状態とされた場合に点灯しやすい状態に設定し、オフ状態とされた場合に点灯しにくい状態に設定するとともに、相互に列状に電気的に接続された複数のスイッチ素子とを備えた発光装置と、
連続して接続された2つのスイッチ素子が共にオン状態になる期間が重なるように期間をずらして、前記複数のスイッチ素子のそれぞれのスイッチ素子を順にオフ状態からオン状態そしてオフ状態に移行させることで、当該複数のスイッチ素子のそれぞれのスイッチ素子においてオン状態を伝搬させる転送信号を供給する転送信号供給手段と、
連続して接続された2つのスイッチ素子を共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点を基準として前記発光素子の点灯期間の終了時点を設定し、当該終了時点より遡って当該発光素子の当該点灯期間の開始時点を設定した点灯信号を供給する点灯信号供給手段と
を備える像保持体を露光する露光手段と、
前記露光手段から照射される光を前記像保持体上に結像させる光学手段と
を備えたことを特徴とするプリントヘッド。 - 前記発光装置を複数備えたことを特徴とする請求項10記載のプリントヘッド。
- 像保持体を帯電する帯電手段と、
複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれの発光素子と電気的に接続され、接続された当該発光素子を、オン状態とされた場合に点灯しやすい状態に設定し、オフ状態とされた場合に点灯しにくい状態に設定するとともに、相互に列状に電気的に接続された複数のスイッチ素子とを備えた複数の発光装置と、
連続して接続された2つのスイッチ素子が共にオン状態になる期間が重なるように期間をずらして、前記複数のスイッチ素子のそれぞれのスイッチ素子を順にオフ状態からオン状態そしてオフ状態に移行させることで、当該複数のスイッチ素子のそれぞれのスイッチ素子においてオン状態を伝搬させる転送信号を供給する転送信号供給手段と、
連続して接続された2つのスイッチ素子を共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点を基準として前記発光素子の点灯期間の終了時点を設定し、当該終了時点より遡って当該発光素子の当該点灯期間の開始時点を設定した点灯信号を供給する点灯信号供給手段と
を備え、前記像保持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記露光手段から照射される光を前記像保持体上に結像させる光学手段と、
前記像保持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、
前記像保持体に現像された画像を被転写体に転写する転写手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれと電気的に接続され、接続された当該発光素子を、オン状態とされた場合に点灯しやすい状態に設定し、オフ状態とされた場合に点灯しにくい状態に設定するとともに、相互に列状に電気的に接続された複数のスイッチ素子とを備えた発光素子アレイ駆動装置における信号供給方法であって、
連続して接続された2つのスイッチ素子が共にオン状態になる期間が重なるように期間をずらして、前記複数のスイッチ素子のそれぞれのスイッチ素子を順にオフ状態からオン状態そしてオフ状態に移行させることで、当該複数のスイッチ素子のそれぞれのスイッチ素子においてオン状態を伝搬させる転送信号を供給し、
連続して接続された2つのスイッチ素子を共にオン状態にする転送信号を供給する期間の開始時点を基準として前記発光素子の点灯期間の終了時点を設定し、当該終了時点より遡って当該発光素子の当該点灯期間の開始時点を設定した点灯信号を供給する
ことを特徴とする信号供給方法。
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