以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
1.第1の実施の形態
1.1.全体構成
図1を参照して、本実施の形態による写真撮影遊戯システムは、写真撮影遊戯機1と、サーバ300とを備える。写真撮影遊戯機1は、プレイヤを被写体として撮影して写真画像を作成し、作成された写真画像の編集を受け付けてシールシートに印刷するための画像を作成する。写真撮影遊戯機1はさらに、携帯端末である携帯電話機400のディスプレイに表示する待ち受け動画用のデータを作成する。サーバ300は写真撮影遊戯機1からデータを受け、待ち受け動画を作成し、携帯電話機400に送信する。携帯電話機400は待ち受け動画を受け、ディスプレイに表示する。
1.2.写真撮影遊戯機の外観構成
図2及び図3を参照して、写真撮影遊戯機1は、撮影を行う撮影ブース2と、撮影により得られた写真画像の編集を行う2つの編集ブース3とに分かれる。撮影ブース2には、撮影装置4及び背面パネル5が互いに対向して設置され、編集ブース3には、2つの画像編集装置8が背中合わせに設置され、かつ撮影装置4に隣接して設置される。背面パネル5の前面には椅子6が設置され、クロマキ用に背面パネル5及び椅子6は単一色(たとえば緑色)にされている。撮影ブース2及び編集ブース3はサイドカーテン(図示せず)などにより外部と区分されている。
撮影ブース2の側面にはコインを投入するためのコイン投入口31が設けられ、撮影装置4の側面には撮影ブース2で撮影しかつ編集ブース3で編集した写真画像をシールシートに印刷して排出するプリント排出口51が設けられる。
この写真撮影遊戯機1を利用する場合、プレイヤはコイン投入口31にコインを投入した後、撮影ブース2に入り、撮影装置4に向かって撮影操作を行う。撮影終了後、プレイヤは写真撮影遊戯機1が指定するどちらかの編集ブース3に移動し、今度は画像編集装置8に向かって画像編集操作、具体的には、フレーム、スタンプ、ペン書きの文字や図形などの編集画像を入力する。編集終了後、プレイヤはプリント排出口51から排出された写真シールを受け取る。
また、プレイヤは写真撮影遊戯機1が写真シールを印刷中に、編集ブース3で待ち受け動画用の画像編集操作を行う。つまり、印刷中の待ち時間を利用して、待ち受け動画を作成する。
撮影装置4の正面中央にはカメラ10が設けられ、その下方には撮影用ディスプレイ11が設けられ、さらにそれらの周りには照明装置9が設けられる。カメラ10はプレイヤを被写体として撮影するもので、一般にデジタルカメラが用いられる。カメラ10は複数台設けたり、移動や角度調節をできるようにしたりしてもよい。
撮影用ディスプレイ11は、自身が被写体となるプレイヤ用の確認モニタで、表示画面が見やすいようにプレイヤに向けられている。撮影用ディスプレイ11は、カメラ10で撮影されている映像を左右反転してライブ映像(動画)としてリアルタイムで表示する。したがって、プレイヤは鏡のように映る自分の姿を見ながら撮影を行うことができる。さらに、その表示画面上には透明なタッチパネル12(図4参照)が貼り付けられており、撮影用ディスプレイ11は、タッチパネル12に対するプレイヤの入力操作を受け付ける。撮影用ディスプレイ11には、プレイヤによる種々の操作をタッチパネル12上で入力するためのタッチペン13が設けられる。撮影用ディスプレイ11はライブ映像の他、確認用の撮影済み写真画像、各種案内画面、操作ボタンなども表示する。
照明装置9は、カメラ10の上下左右及び天井に設けられ、被写体を前方から照明する。照明装置9はその内部に、蛍光灯などの常灯照明と、ストロボなどの閃光照明(フラッシュ)とを有する。ストロボは、プレイヤから撮影の開始が指示され、カメラ10が撮影しているライブ映像を写真画像(静止画)として取り込む瞬間に発光し、被写体を強く照明する。照明装置は上記以外に、被写体の側方及び後方にも設けられ、被写体をあらゆる方向から照明する。
画像編集装置8は、撮影装置4で得られた写真画像を編集処理するための装置である。画像編集装置8の正面中央には編集ディスプレイ40が設けられる。編集ディスプレイ40は、カメラ10で撮影された写真画像の中から選択された1又は複数の写真画像を表示する。さらに、その表示画面上には透明なタッチパネル41(図4参照)が貼り付けられており、編集ディスプレイ40は、タッチパネル41に対するプレイヤの編集操作を受け付ける。編集ディスプレイ40の両側には、編集画像をタッチパネル41上で入力するためのタッチペン42が設けられる。画像編集装置8は、プレイヤの編集操作に応じて写真画像に対して画像編集処理を実行する(画像編集処理)。
画像編集処理を実行後、写真撮影遊戯機1は作成された編集画像(写真画像に背景画像や、フレーム画像、ペン画像やスタンプ画像といった落書き画像を重ねた画像)をシールシートに印刷してプリント排出口51から排出し、出来上がった写真シールをプレイヤに提供する。
画像編集装置8はさらに、編集画像をシールシートに印刷している間、プレイヤの編集操作に応じて、携帯電話機の待ち受け動画用の画像編集を受け付ける(待ち受け動画編集処理)。作成された待ち受け画像は、サーバに送信され、サーバからプレイヤの携帯電話機に転送される。
1.3.写真撮影遊戯機の機能構成
図4を参照して、写真撮影遊戯機1は、撮影処理を実行する撮影用コンピュータ装置101aと、画像編集処理を実行する画像編集用コンピュータ装置101bと、動作中のコンピュータ装置101a,101bからの指示を受け付けて、接続されている各種装置を制御する制御基板102と、クロマキキャプチャボード17とを備える。撮影用コンピュータ装置101aと画像編集用コンピュータ装置101bとは互いに接続され、画像データなどの授受をピアツーピアで行う。これらは写真撮影遊戯機1の制御装置100として機能する。
コンピュータ装置101a,101bは、CPU(Central Processing Unit)103a,103bと、本装置に所定の処理を実行させるための制御プログラム、処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影された写真画像、入力された編集画像、あらかじめ用意された複数のレイヤ画像(背景画像、フレーム画像)、あらかじめ用意された複数のスタンプ静止画像及びペン静止画像等を記憶するハードディスク104a,104b、制御プログラムの一時的な作業領域となるメモリ105a,105bとを含む。
ハードディスク104bはさらに、待ち受け動画作成用に準備された複数のスタンプ動画像やペン動画像を固有の識別IDに対応づけて記憶する。各スタンプ動画像及び各ペン動画像は複数のパタン画像で構成され、パラパラマンガと同じ要領でパタン画像を順番に表示することで、アニメーション動作を実現する。スタンプ動画像はたとえば、図18に示すように2枚のパタン画像P10−1,P10−2で構成され、ペン動画像はたとえば、図19に示す2枚のパタン画像P11−1,P11−2で構成される。
撮影用コンピュータ装置101aは、撮影ブース2での撮影処理を実行する。具体的には、撮影用コンピュータ装置101aは制御プログラムを実行し、タッチパネル12に対するタッチペン13による入力操作に応じて制御信号を制御基板102に送信する。また、撮影用コンピュータ装置101aは、カメラ10、撮影用ディスプレイ11、制御基板102と接続され、それらを制御する。クロマキキャプチャボード17は、カメラ10で撮影されている映像を所定の時間間隔(たとえば30フレーム/秒)でデジタルデータ(静止画像)として取り込み、取り込んだ静止画像の中からクロマキ技術により被写体以外の領域を検出し、その検出した領域に選択された所望の背景画像を合成する。
画像編集用コンピュータ装置101bは、編集ブース3での画像編集処理、待ち受け動画編集処理及び印刷処理を実行する。具体的には、画像編集用コンピュータ装置101bは制御プログラムを実行し、タッチパネル41に対するタッチペン42による入力操作に応じて制御信号を制御基板102に送信する。画像編集用コンピュータ装置101bは、プリンタ55、編集ディスプレイ40、制御基板102に接続され、それらを制御する。画像編集装置8は2台設けられるので、編集ディスプレイ40、タッチパネル41及びタッチペン42は2組設けられる。
プリンタ55は、編集画像をシールシート等の印刷媒体に印刷する。この実施の形態のプリンタ55は編集画像をシールシートに印刷するが、印刷媒体はシールシートに限定されることなく、他の印刷媒体でもよい。
タッチパネル12は、撮影用ディスプレイ11の上に積層されている。タッチパネル12は、タッチペン13の接触を検知し、それに応じた指示信号を撮影用コンピュータ装置101aに送信する。撮影用ディスプレイ11は、撮影用コンピュータ装置101aから送信された画像、具体的には、カメラ10で撮像された写真画像、撮影のための案内、選択肢など表示する。
タッチパネル41は、編集ディスプレイ40の上に積層されている。タッチパネル41は、タッチペン42の接触を検知し、それに応じた指示信号を画像編集用コンピュータ装置101bに送信する。編集ディスプレイ40は、画像編集用コンピュータ装置101bから送信されたスタンプ画像、ペン画像、背景画像、フレーム画像等を写真画像上に重ねて表示する。
制御基板102は、コンピュータ装置101a,101bの他に、ストロボ制御部110、ストロボ15、蛍光灯14、サービスパネル113、印刷中LED52、印刷エラーLED53、コイン制御部112、及び音声制御部111に接続される。
ストロボ制御部110はカメラ10に接続され、カメラ10のシャッタタイミングに応じて発光するようにストロボ15を制御する。音声制御部111は制御基板102を介して撮影用コンピュータ装置101a及び画像編集用コンピュータ装置101bに接続される。撮影用スピーカ16は、撮影ブース2に配備され、撮影用コンピュータ装置101aから制御基板102を介して与えられる指示信号に基づいて、撮影プレイのための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。編集用スピーカ46は、編集ブース3に配備され、画像編集用コンピュータ装置101bから制御基板102を介して与えられる指示信号に基づいて、編集プレイのための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。
1.4.動作
上述した写真撮影遊戯機1を含む写真撮影遊戯システムの動作は概略次の通りである。
まず、撮影用コンピュータ装置101aは、撮影ブース2においてカメラ10で被写体を撮影して写真画像を得る撮影処理を実行する。次に、画像編集用コンピュータ装置101bは、編集ブース3において利用者の入力操作に応じて編集画像を作成する画像編集処理を実行する。画像編集処理を実行後、作成された編集画像をシールシートに印刷する印刷処理を開始する。
画像編集用コンピュータ装置101bはさらに、印刷処理を実行中に、待ち受け動画を編集する待ち受け動画編集処理を実行する。以下、撮影処理、画像編集処理及び待ち受け動画編集処理の詳細を説明する。
[撮影処理]
まず、撮影ブース2での写真撮影遊戯機1の動作を説明する。撮影用コンピュータ装置101aのCPU103aは、ハードディスク104aに記憶されたコンピュータプログラムをメモリ105aに読出して実行することにより、この撮影処理を実現する。
図5を参照して、CPU103aは、写真撮影遊戯機1の利用を促すタイトルデモ画面を撮影用ディスプレイ11に表示する(S1)。タイトルデモ画面の表示中にコイン制御部112が所定枚数のコインの投入を受け付ける(S2)。
続いて、CPU103aは、利用者の選択操作に応じて所望の背景画像を選択し(S3)、カメラ10で撮影されているライブ映像を撮影用ディスプレイ11に表示し(S4)、そのライブ映像を所定のシャッタタイミングで固定して写真画像を生成し、生成された写真画像をメモリ105aに保存し(S5)、その写真画像をプレイヤに確認してもらうために撮影用ディスプレイ11に表示する(S6)。CPU103aは、所定枚数(ここでは一例として8枚とする)を撮影し終えるまで上記ステップS4〜S6を繰り返す(S7)。
所定枚数(8枚)の撮影を終え、撮影制限時間が経過すると(S8でYES)、CPU103aは、撮影された8枚の写真画像を撮影用ディスプレイ11に表示し、8枚の写真画像から所定枚数(ここでは一例として4枚とする)の写真画像を選択するよう利用者に促す。タッチペン13による利用者の操作に基づいて、CPU103aは4枚の写真画像を選択する(S9)。CPU103aは選択された4枚の写真画像のデータを画像編集用コンピュータ装置101bに転送する(S10)。最後に、CPU103aは、編集ブース3へ移動するよう促す案内を撮影用ディスプレイ11に表示し(S11)、ステップS1に戻って再びタイトルデモ画面を表示する。
[画像編集処理]
次に、編集ブース3での画像編集処理について説明する。画像編集用コンピュータ装置101bのCPU103bはハードディスク104bに記憶された制御プログラムをメモリ105bに読出して実行することにより、画像編集処理を実現する。
図6を参照して、CPU103bは、撮影プレイから始めるよう促す待機画面を編集ディスプレイ40に表示する(S21)。図5に示した撮影処理が終了すると、撮影用コンピュータ装置101aから画像編集用コンピュータ装置101bにステップS9で選択された写真画像のデータが転送されて来るので、画像編集用コンピュータ装置101bはこれを受信する(S22)。CPU103bは図7に示すような落書き画面を編集ディスプレイ40に表示し、タッチペン42による利用者の落書き入力に応じて写真画像の編集を受け付ける(S23)。
図7に示すように、編集ディスプレイ40内には、左右に2つの描画領域60L及び60Rが表示され、2人の利用者がそれぞれの描画領域60(60L、60R)で画像を編集できるようになっている。また、図5中のステップS9で選択された4枚の写真画像のうちの2枚が一方の描画領域60Lに割り当てられ、他の2枚が他方の描画領域60Rに割り当てられる。これにより、各々の描画領域60で異なる写真画像の編集を行うことができ、限られた編集時間内でより多くの編集を行うことができる。
CPU103bは、メモリ105b内に複数のレイヤ(写真レイヤ、背景レイヤ、フレームレイヤ、ペンレイヤ、スタンプレイヤ等)を設定し、設定された各レイヤに対応する画像を入力する。たとえば、背景画像は背景レイヤに入力され、フレーム画像はフレームレイヤに、ペン画像はペンレイヤに、スタンプ画像はスタンプレイヤに入力される。
このとき、CPU103bは、選択された写真画像を所定の画素数で写真レイヤに展開し、その画素数(たとえば、480×640ドット)で描画領域60に表示する。
落書き画面にはさらに、各描画領域60L、60Rでの編集に利用される落書きツールを選択するための落書きツール選択ボタン61が表示される。たとえば、描画領域60Rを編集中のプレイヤの操作により、「ペン」ボタン61がタッチされたとき、CPU103bはタッチを検知してペンパレット63を表示する。ペンパレット63には複数のペン画像64が表示され、プレイヤがペンパレット63内のいずれかのペン画像64をタッチすると、そのペン画像を描画領域60Rに描画できる。ペンパレット63は複数用意され、ペンパレットごとにタブ62が設けられている。他の落書きツール(スペシャル、スタンプ、手書き、フレーム等)も同様に、複数のパレットが用意されている。このように、プレイヤは豊富な落書きツールから所望の落書き画像を選択して描画領域60上に描画できる。
写真画像を編集して編集画像を作成後、CPU103bは予め定められた印刷レイアウトを複数種類表示し、その中から所望の印刷レイアウトを選択するよう利用者に促す(S24)。利用者が印刷レイアウトを選択すると、CPU103bは選択された印刷レイアウトで編集画像をシールシートにプリンタ55で印刷し、写真シールをプリント排出口51から利用者に提供する(S25)。
[待ち受け動画編集処理]
CPU103bは、ステップS25の印刷処理を開始した後、待ち受け動画編集処理を実行する。待ち受け動画編集処理は、印刷処理の実行中、たとえば、印刷処理が開始されてから終了するまでの間(例えば1分)実行される。これにより、印刷待ちによるプレイヤの退屈感を解消できる。
待ち受け動画編集処理の詳細を説明する前に、待ち受け動画の構成について説明する。図8に示すように、待ち受け動画は複数のコマ画像FP1〜FP4で構成される。携帯電話機400のディスプレイに表示されるコマ画像を、所定時間(たとえば0.5秒)おきに、FP1→FP2→FP3→FP4の順番で巡回させながら切り替えることで、コマ画像FP1〜FP4内のスタンプ動画像P2、P3及びP4がアニメーション動作をする。要するに、待ち受け動画は、パラパラマンガと同じ要領でアニメーション動作を実現する。以下、このような待ち受け動画を作成する待ち受け動画編集処理について説明する。
図9を参照して、CPU103bはまず、編集ディスプレイ40に図10に示す案内画面を表示する(S30)。案内画面には、「らくがきする」ボタン75と、「画像を選ぶ」ボタン76と、「編集しない」ボタン77とが表示される。
利用者の操作により「らくがきをする」ボタン75が選択され、かつ、決定のボタン74が選択されたとき、CPU103bは待ち受け動画編集処理を実行する(S31)。
図11を参照して、CPU103bはまず、編集ディスプレイ40に図12に示す画像選択画面を表示する。画像選択画面の上段には、撮影処理(図5)のステップS9で選択された4枚の写真画像A〜Dが表示され、下段には画像編集処理により作成され、写真画像A〜Dにそれぞれ対応する編集画像E〜Hが表示される。プレイヤは、タッチペン42を用いて、編集ディスプレイ40に表示された8枚の画像A〜Hのうち所望の画像を1枚タッチして選択する。このとき、タッチされた画像(ここでは、写真画像A)の周囲にはカーソル66が表示され、選択された画像が視覚的にわかりやすくなっている。プレイヤは画像を選択後、「決定」ボタン65をタッチする。CPU103bは「決定」ボタン65へのタッチを検知して、カーソル66で囲まれた写真画像Aを編集対象画像に設定する(S311)。なお、CPU103bは図12に示す画像選択画面を編集ディスプレイ40上に左右に並べて2つ表示する。つまり、画像編集処理における落書き画面(図7)と同様に、左右に同じ画面を表示して2人のプレイヤが並行して待ち受け動画を編集できるようにする。以降の説明で登場する表示画面も図7と同様に、それぞれの画面で選択を受け付けた内容に基づいて、編集ディスプレイ40に互いに独立して操作するための画面が左右に2つ表示されるものとする。
CPU103bは、ステップS311で選択された画像が写真画像か編集画像かを判断する(S312)。たとえば、ステップS311で写真画像Aが選択された場合、CPU103bは写真画像が選択されたと判断し(S312でYES)、レイヤ画像(背景画像及びフレーム画像)の選択処理を実行する(S313)。このとき、CPU103bは図13に示す背景及びフレーム選択画面を編集ディスプレイ40に表示する。背景選択エリア70には、ハードディスク104bから読み出された背景画像を表示した複数の画像選択ボタン72が配置され、フレーム選択エリア71にはハードディスク104bから読み出されたフレーム画像が表示された複数の画像選択ボタン72が配置される。なお、背景選択エリア70、フレーム選択エリア71内の「なし」画像Kの画像選択ボタン72がタッチされた場合、背景画像、フレーム画像は写真画像Aに付加されない。つまり、利用者は「なし」画像Kを選択することにより背景画像及び/又はフレーム画像を選択しないこともできる。
たとえば、背景画像Iの画像選択ボタン72とフレーム画像Jの画像選択ボタン72のタッチを検知すると、CPU103bは、背景画像Iとフレーム画像Jをそれぞれ選択画像として設定する。
なお、ステップS311で編集画像E〜Hのいずれかを選択した場合(S312でNO)、ステップ313をスキップする。編集画像E〜Hには、背景画像やフレーム画像がすでに描画されているからである。
ここで、CPU103bは、レイヤの設定を行う(S314及びS315)。図14を参照して、レイヤは、編集対象レイヤ80と、編集対象レイヤ80上に重なる複数の動画レイヤ81〜84とで構成される。
スタンプ動画像を構成する各パタン画像は、入力される動画レイヤをあらかじめ対応付けられている。たとえば、図14中のテーブルを参照して、スタンプ動画像P4は、4つのパタン画像P4−1〜P4−4で構成される。そして、スタンプ動画像P4が選択された場合、各パタン画像P4−1〜P4−4は、対応する動画レイヤ81〜84にそれぞれ入力される。具体的には、パタン画像P4−1は動画レイヤ81に、P4−2は動画レイヤ82に、P4−3は動画レイヤ83に、P4−4は動画レイヤ84にそれぞれ入力される。同様に、スタンプ動画像トP3は、3つのパタン画像P3−1〜P3−3で構成され、スタンプ動画像P3が選択された場合、パタン画像P3−1は動画レイヤ81及び82に入力され、P3−2が動画レイヤ83に、P3−3が動画レイヤ84にそれぞれ入力される。スタンプ動画像P2は、2つのパタン画像P2−1及びP2−2で構成され、スタンプ動画像P2が選択された場合、パタン画像P2−1は動画レイヤ81及び82に、パタン画像P2−2は動画レイヤ83及び84にそれぞれ入力される。図14中のテーブルは、ハードディスク104bにあらかじめ入力されている。ペン動画像についても上述のスタンプ動画像と同様に、各パタン画像が対応する動画レイヤ81〜84に入力される。
なお、動画レイヤ81〜84にはスタンプ静止画像やペン静止画像も入力できる。たとえばスタンプ静止画像P1は、各動画レイヤ81〜84の同じ配置位置にそれぞれ入力される。
CPU103bはレイヤを設定するとき、各レイヤ80〜84のサイズを、画像編集処理で設定されるレイヤのサイズよりも小さくする。CPU103bは、編集対象レイヤ80に入力される編集対象画像の画素数(解像度)を、画像編集処理時に写真レイヤに展開される写真画像の画素数よりも小さくする。待ち受け動画を表示する携帯電話機400のディスプレイサイズは小さいため、待ち受け動画の画素数はシールシートに印刷される編集画像の画素数より低くても視覚的に違和感がないからである。編集対象画像の画素数を小さくすることにより、上述のとおり、編集対象レイヤ80のサイズも小さくできる。その結果、余ったメモリ容量で複数の動画レイヤ81〜84を設定できる。動画レイヤ数が多いほど、コマ画像を多く作成できるため、表現力の高いアニメーション動作を実現できる。なお、各レイヤのサイズは同じとする。
CPU103bはさらに、設定された編集対象レイヤ80上にステップS311及びステップS313で選択された画像(写真画像、背景画像及びフレーム画像)を上書き展開する(S314)。画像編集処理の場合、背景レイヤ、写真レイヤ、フレームレイヤを準備し、各画像を対応するレイヤに展開してこれらのレイヤを重ねて編集ディスプレイ40に表示したが、待ち受け動画編集処理では、背景レイヤ、写真レイヤ、フレームレイヤの3つのレイヤを準備せず、1つの編集対象レイヤに背景画像、写真画像及びフレーム画像を上書き展開する。これにより、画像編集処理で背景レイヤ及びフレームレイヤに利用されていたメモリ容量分を動画レイヤの設定に利用できる。
写真画像、背景画像及びフレーム画像には表示優先順位が設定されており、CPU103bは、表示優先順位の低い画像から順番に編集対象レイヤ80上に上書き展開する。たとえば、図15に示すように、背景画像Iの表示優先順位が最も低く、フレーム画像Jの表示優先順位が最も高い場合、まず初めに背景画像Iを編集対象レイヤ80上に展開し、次に背景画像Iが展開された編集対象レイヤ80上に写真画像Aを上書き展開し、最後にフレーム画像Jを上書き展開する。編集対象レイヤ80上に展開するとき、写真画像A中の被写体を除く単一色の領域(図15中の斜線部86)はクロマキ技術により透明にされる。また、フレーム画像J中の斜線部87は透明である。そのため、これらの画像を重ねて展開した場合、編集対象レイヤ80上に展開された編集対象画像は図16に示すとおりとなる。
以上のように、待ち受け動画編集処理では、画像の画素数(解像度)を編集画像よりも小さくし、これにより余ったメモリ容量を複数の動画レイヤの設定に利用する。
さらに、背景レイヤ及びフレームレイヤを設定せずに、1枚の編集対象レイヤ80上に背景画像、写真画像、フレーム画像を重ねて展開する。そのため、背景レイヤ及びフレームレイヤを設定する画像編集処理と比較して、メモリ負担を軽減でき、軽減した分を複数の動画レイヤの設定に利用できる。
編集対象レイヤ80上に編集対象画像を展開した後、CPU103bは、複数の動画レイヤ81〜84を設定する(S315)。本実施の形態では、動画レイヤを4つ設定する。編集対象画像の画素数を小さくし、かつ、1枚の編集対象レイヤ80上に背景画像、写真画像及びフレーム画像を上書き展開することによりメモリ負担を軽減した分、動画レイヤ数を多く設定することができるため、より表現力の高いアニメーション動作を実現できる。本実施の形態では動画レイヤを4枚(81〜84)としたが、メモリ負荷に応じて、それ以上の動画レイヤ数を設定してもよい4枚未満の動画レイヤ数としてもよい。以下、動画レイヤ81〜84に展開される画像の描画方法について説明する。
編集対象レイヤ80及び動画レイヤ81〜84を設定後、CPU103bは図17に示すような落書き画面を編集ディスプレイ40に表示する(S316)。落書き画面中の描画領域90には、編集対象レイヤ80に入力された編集対象画像が表示される。編集対象レイヤ80に入力された編集対象画像の画素数は、画像編集処理時の写真レイヤに入力された写真画像の画素数よりも小さいため、描画領域90に表示される編集対象画像は図7中の描画領域60L、60Rに表示される画像よりも小さい画素数(たとえば240×320ドット)で表示される。
続いて、CPU103bは、落書き時間のカウントを開始し、落書き時間が制限時間(たとえば1分)に達するか、おしまいボタン91がタッチペン42でタッチされるまでの間(S318でYES)、CPU103bは落書き処理を実行する(S317)。
落書き処理実行時、CPU103bは、タッチペン42による落書き画面へのタッチを検知する。なお、待ち受け動画編集処理は印刷処理中に実行されるが、一般的に印刷時間は画像編集処理の実行時間よりも短いため、待ち受け動画編集処理の時間は画像編集処理の時間よりも短く設定する。そのため、落書きツールの種類も画像編集処理時よりも制限する。
たとえば、スタンプボタン96のタッチを検知すると、図17のように複数のスタンプタブ92が表示される。「アニメーションスタンプ1」タブ92のタッチを検知すると、図17に示すように、CPU103bは落書きツールを「アニメーションスタンプ」に設定し、落書き画面にアニメーションスタンプパレット97を表示する。アニメーションスタンプパレット97には、スタンプ動画像が表示された複数の画像選択ボタン98が表示される。このとき、各画像選択ボタン98に表示されたスタンプ動画像はアニメーション動作せず、各スタンプ動画像を構成する複数のパタン画像のうち、いずれか1つのパタン画像(たとえば、最もデータサイズの大きいパタン画像)のみが表示される。たとえば、画像選択ボタン98Bには、スタンプ動画像P4を構成するパタン画像P4−1〜P4−4(図14参照)のうち、データサイズが最大であるパタン画像P4−4が表示されている。
複数の画像選択ボタン98のうち、ボタン98Aのタッチを検知すると、CPU103bは、ボタン98Aの周囲にカーソルCUを表示し、ボタン98Aのパタン画像P4−1を含むスタンプ動画像をP10と特定し、特定されたスタンプ動画像P10のアニメーション動作をアニメーション表示エリア99に表示する。図18に示すように、スタンプ動画像P10がパタン画像P10−1及びP10−2で構成されているとき、CPU103bは、アニメーション表示エリア99にパタン画像P10−1とP10−2とを交互に切り替えて順次表示する。なお、CPU103bが選択ボタン98Bのタッチを検知した場合、選択ボタン98Bに表示されたパタン画像P4−4の属する画像をスタンプ動画像P4と特定し、アニメーション表示エリア99にスタンプ動画像P4のアニメーション動作を表示する。つまり、パタン画像P4−1〜P4−4を順番に繰り返し表示する。
以上のとおり、アニメーションスタンプパレット97内の画像選択ボタン98に表示されたスタンプ動画像は動作せず、選択されたスタンプ動画像のみ、アニメーション表示エリア99でアニメーション動作させる。アニメーションスタンプパレット97内の画像選択ボタン98に表示される全てのスタンプ動画像を動作させた場合、見た目が煩わしい。選択されたスタンプ動画像のアニメーション動作のみをアニメーション表示エリア99で表示することで、プレイヤは選択したスタンプ動画像の動作を確認でき、かつ、見た目の煩わしさを解消できる。さらに、パレット上の全てのスタンプ動画像を動作させないため、処理負担も軽減できる。
画像選択ボタン98Bのタッチを検知したのち、描画領域90内で再びタッチを検知したとき、CPU103bは、描画領域90内のタッチを検知した位置にスタンプ動画像P4を描画する。このとき、CPU103bは、ハードディスク104bからスタンプ動画像P4を構成するパタン画像P4−1〜P4−4を読み出す。そして、描画領域90内での検知位置(配置位置)に相当する動画レイヤ81内の配置位置にパタン画像P4−1を入力する。同様に、描画領域90内での検知位置に相当する動画レイヤ82〜84内の配置位置に、パタン画像P4−2〜P4−4をそれぞれ展開する(図14参照)。
以上の方法により、スタンプ動画像を動画レイヤ81〜84に入力する。なお、ペン動画像が選択、描画された場合も同様の処理を実行する。ペン動画像は、たとえば、図19に示すようにペンの色が異なるパタン画像P11−1及びP11−2で構成される。
以上の方法により、CPU103bは動画レイヤ81〜84にスタンプ動画像及びペン動画像を順次描画する。図14では、スタンプ動画像P2、P3、P4が描画された場合の動画レイヤ81〜84を示す。
CPU103bは、編集対象レイヤ80に動画レイヤ84を重ねた画像を描画領域90に表示する。この場合、描画領域90の画面はアニメーション動作をしないため、処理負担が軽減される。また、CPU103bは、編集対象レイヤ80上に重ねる動画レイヤをを順次切り替えながら、描画領域90に画像を表示してもよい。この場合、描画領域90の画面はアニメーション動作する。
CPU103bはまた、落書き処理時に、上述のスタンプ動画像及びペン動画像だけでなく、スタンプ静止画像及びペン静止画像も描画できる。図20に示すように、CPU103bは、「スタンプ1」タブ92のタッチを検知すると、落書きツールを「静止画スタンプ」に設定する。そして、ハードディスク104bから静止画像であるスタンプ静止画像を読み出して、スタンプパレット93内の画像選択ボタン94に表示する。
複数の画像選択ボタン94のうち、ボタン94Aのタッチを検知したとき、CPU103bはスタンプ静止画像P1を選択画像に設定する。続いて、描画領域90内の地点X1でタッチを検知したとき、CPU103bは、地点X1に相当する動画レイヤ81〜84内の配置位置にスタンプ静止画像P1をそれぞれ入力する(図14参照)。
このように、静止画像と動画像とを同じパレットに表示せず、静止画像の選択を受け付けるために表示されるパレットと、動画像の選択を受け付けるために表示されるパレットとを、それぞれ区別していずれかを表示する。そのため、パレットに表示されている画像が動く画像か動かない画像かを視覚的に区別でき、選択または入力の容易性が高まり、混乱することがない。
以上の方法により、落書き処理を実行した結果、制限時間の経過、又は、おしまいボタン91のタッチを検知したとき(S318でYES)、編集対象レイヤ80及び動画レイヤ81〜84に入力された画像をファイルに保存し、保存したファイルをサーバに送信する(データ送信処理:S319)。データ送信処理は、以下のとおり、CASE1及びCASE2の2通りの処理方法があり、CPU103bは、CASE1及びCASE2のいずれを実行してもよい。以下、CASE1及びCASE2について説明する。
[CASE1]
図21及び図22を参照して、CPU103bはまず、編集対象レイヤ80上の画像BPを読み出す(S51)。続いて、動画レイヤ81の画像PP1を読み出し(S52)、読み出した画像PP1を画像BP上に重ねて合成し、合成画像CP1を作成する(S53)。合成後、全ての動画レイヤの画像PP1〜PP4に対して合成画像を作成していなければ(S54でNO)、次の画像PP2を読み出し(S52)、合成画像CP2を作成する。図22に示すように、全ての画像PP1〜PP4に対して合成画像CP1〜CP4を作成した後(S54でYES)、これらの合成画像CP1〜CP4を圧縮ファイル形式(例えばJPEG形式やGIF形式)に変換して合成画像ファイルとし、メモリ105bに格納する(S55)。
格納後、プレイヤの携帯電話機400を特定するためのアドレス情報を受け付け、メモリ105bに保存する(S56)。CPU103bは、メモリ105bに格納した合成画像ファイル及びアドレス情報をサーバ300に送信する(S57)。
なお、CPU103bは、合成画像ファイル及びアドレス情報と共に、合成画像CPU1〜CP4の表示順番及び表示時間に関するアニメーション設定情報を送信する。アニメーション設定情報は、たとえば、合成画像CP1〜CP4を、0.5秒おきにCP1→CP2→CP3→CP4の順に巡回して表示する、といった表示順番情報及び表示時間情報を含む。ただし、サーバ300がアニメーション設定情報を予め記憶している場合、CPU103bはアニメーション設定情報を送信しない。
サーバ300は、合成画像ファイル、アニメーション設定情報及びアドレス情報を受け、自身のメモリに保存する。保存後、サーバ300は、合成画像ファイルをデコードして生成された合成画像CP1〜CP4と、アニメーション設定情報とに基づいて、待ち受け動画ファイルを作成する。待ち受け動画ファイルは、たとえば、アニメーションGIFファイルであってもよいし、フラッシュファイルであってもよい。いずれのファイル形式であっても、合成画像CP1〜CP4及びアニメーション設定情報に基づいて動画ファイルを作成できる。
サーバは、作成された動画ファイルをアドレス情報と対応づけて自身のハードディスクに保存する。そして、プレイヤが使用する携帯電話機400からの要求に応じて、アドレス情報に対応する携帯電話機400に動画ファイルを送信する。
プレイヤの携帯電話機400は、受信した待ち受け動画ファイルに基づいて、合成画像CP1〜CP4を順番にディスプレイに表示する。これにより、プレイヤは、待ち受け動画のアニメーション動作を見ることができる。
[CASE2]
CASE1のように、合成画像CP1〜CP4を作成し、パラパラマンガの要領で合成画像CP1〜CP4を順次切り替えて表示することで、待ち受け動画としてもよいが、他の方法により待ち受け動画を作成してもよい。
図23に示すように、CASE2では、CASE1のように合成画像CP1〜CP4を作成しない。代わりに、携帯電話機400に表示するときに、動画レイヤの画像PP1〜PP4を編集対象レイヤの画像BP上に重ねて表示し、かつ、画像PP1〜PP4を順番に切り替えて繰り返し表示する。つまり、画像BPが画像PP1〜PP4の背景となる。
合成画像CP1〜CP4を作成し、これをたとえばJPEGのような非可逆圧縮ファイル形式に変換した場合、デコード後の合成画像CP1〜CP4内の被写体の輪郭等が各画像でずれる場合がある。場合によっては、被写体の目や鼻といった部位の位置が若干ずれる。このようなズレは、アニメーション動作のときに視覚的な違和感を生じさせる。
これに対し、CASE2のような動画構成にすれば、被写体を含む画像BPは画像PP1〜PP4とは別個に圧縮される。そのため、デコード後の人物画像にズレは発生するはずがなく、視覚的な違和感は発生しない。以下、CASE2の処理方法を説明する。
図24及び図25を参照して、CPU103bはまず、編集対象レイヤ80の画像BPを圧縮ファイル形式で保存する(S61)。続いて、動画レイヤ81〜84の画像PP1〜PP4を圧縮ファイル形式で保存する(S62)。さらに、CPU103bは、アニメーション設定情報を作成する(S63)。図25に示すように、アニメーション設定情報は、下層レイヤ及び上層レイヤに展開する画像の順番及び各画像の表示時間を含む。表示時間はメモリ105bに予め記憶されている。
続いて、CPU103bは、プレイヤの携帯電話機のアドレス情報を受け付け、メモリ105bに保存する(S64)。保存後、画像BPと、画像PP1〜PP4と、アニメーション設定情報と、アドレス情報とをサーバ300に送信する(S65)。
サーバ300は、写真撮影遊戯機1からデータを受信し、アニメーション設定情報に基づいて、待ち受け動画ファイルを作成し、作成された待ち受け動画ファイルをアドレス情報に対応づけて保存する。そして、プレイヤが使用する携帯電話機からの要求に応じて、アドレス情報に対応する携帯電話機400に動画ファイルを送信する。
プレイヤの携帯電話機400は、受信した動画ファイルに基づいて、図23に示すように、画像BPを背景画像とした状態で、画像BP上で画像PP1〜PP4を順次切り替えて繰り返し表示する。これにより、プレイヤは、待ち受け画像のアニメーション動作を見ることができる。
[動画像サンプル選択処理]
上述の待ち受け画像編集処理では、ユーザが落書きツールを用いてスタンプ動画像等を自由に描画したが、1又は複数のスタンプ動画像を含む複数のコマ画像で構成される動画サンプルを予め準備して、ユーザに動画サンプルを選択させてもよい。この場合、ユーザは動画サンプルを選択するだけで容易に待ち受け動画を作成できる。以下、動画サンプル選択処理について説明する。
図9及び図10を参照して、印刷開始時に編集ディスプレイ40に表示された選択画面(図10)のうち、ユーザ操作により「画像を選ぶ」ボタン76のタッチを検知したとき(S30)、CPU103bは動画サンプル選択処理(S32〜S37)を実行する。
CPU103bはまず、編集ディスプレイ40に図12に示す選択画面を表示する(S32)。選択画面の上段には、撮影処理のステップS9で選択された4枚の写真画像A〜Dが表示され、下段には画像編集処理により作成された編集画像E〜Hが表示される。選択画面に表示された8枚の画像のうちのいずれか1つの画像へのタッチを検知したとき、タッチされた画像の周囲にカーソル66を表示し、決定ボタン65のタッチを検知したとき、カーソル66で囲まれた画像を編集対象画像に設定する。
CPU103bは、選択設定された編集対象画像が写真画像あるか編集画像であるか判断する(S33)。たとえば、タッチされた画像が写真画像Aである場合(S33でYES)、図26に示すように、CPU103bは編集ディスプレイ40に写真画像用の複数の動画サンプル選択画面を表示する(S34)。
「アップ用」タブ121へのタッチを検知すると、図26に示すようにアップ用パレット125を表示する。CPU103bは、複数のアップ用動画サンプルを写真画像A上に重ねて画像選択ボタン124として表示する。アップ用動画サンプルは、被写体がアップで撮影された写真画像を編集対象画像とした場合に編集対象画像との組合せが良好な動画サンプルであり、主として画像領域内の上辺近傍及び下辺近傍にスタンプ動画像を配置する。
「全身用」タブ122へのタッチを検知すると、図27に示すように全身用パレット126を表示する。全身用パレット126には、アップ用動画サンプルとデザインが異なる全身用動画サンプルを写真画像A上に重ねて画像選択ボタン127として表示する。全身用動画サンプルは、編集対象画像が被写体の全身を含むことを前提として準備された動画サンプルであり、主として画像領域内の周縁部近傍にスタンプ動画像が配置される。
「特殊」タブ123へのタッチを検知すると、図28に示すように特殊パレット128を表示する。特殊パレット128には、表示位置が固定されておらず画像領域内を移動するスタンプ動画像や、点滅するスタンプ動画像が予めデザインされた動画サンプルを写真画像A上に重ねて画像選択ボタン129A〜129Dとして表示する。動画サンプル内のスタンプ動画像G1やG2は、画像領域内で任意の方向又は上下、左右方向に移動する。スタンプ動画像G3及びG4は、所定期間おきに点滅する。これらのスタンプ動画像は、あるタイミングでは被写体の上に重なって表示されるが、別のタイミングでは被写体の上から離れたり、消えたりして被写体と重ならない。そのため、アニメーション動作中にスタンプ動画像G1〜G4が被写体上に常時重なるのを防止できる。
上述のいずれのタブ121〜123を選択しても、画像選択ボタンにはステップS32で選択された画像(写真画像A)を各タブ121〜123で分類された動画サンプルと重ねて表示する。プレイヤは、各タブ121〜123を切替ながら各タブの画像選択ボタンを見て、写真画像Aとデザイン的に相性のよい動画サンプル(たとえば、写真画像A内の被写体にスタンプ動画像が重なる時間が最も短い動画サンプル等)を選択できる。
ユーザ操作による画像選択ボタンへのタッチを検知し、かつ、決定ボタン130のタッチを検知したとき、CPU103bは検知された画像選択ボタンに表示された動画サンプルを選択する(S36)。設定された動画像サンプルは、図14と同様に、複数の画像PP1〜PP4で構成されている。CPU103は、ステップS32で選択された画像(写真画像A)及び複数の画像PP1〜PP4とを用いて送信処理を実行する(S37)。送信処理の詳細は、上述のCASE1又はCASE2と同様であり、いずれのCASEを実行してもよい。
一方、ステップS32で選択された画像が写真画像ではなく、編集画像であるとき(S33でNO)CPU103bは、編集画像用の動画サンプルをアップ用パレット、全身用パレット及び特殊パレットに表示する(S35)。たとえば、「アップ用」タブ121へのタッチを検知すると、CPU103bは、図29に示すように編集画像用にデザインされた動画サンプルを編集画像上に重ねて画像選択ボタンとして表示する。各動画像サンプルはスタンプ動画像G5を含む、写真画像用の動画サンプルと比較して、編集画像用の動画サンプルは、画像全体に対するスタンプ動画像(G5)の占める割合が小さい。編集画像は写真画像に装飾を既に加えられたものであるため、スタンプ動画像の占める割合を小さくすることで、過剰な装飾を抑制する。
以上のとおり、動画サンプル選択処理の場合、利用者は予め用意された複数の動画サンプルの中から、ステップS32で選択された画像(写真画像又は編集画像)とデザイン的に相性の良い動画サンプルを選択するだけで、待ち受け画像を容易に作成できる。このように動画サンプルを選択させる場合、ステップS32で選択された編集対象画像とデザイン的に相性の良いデザインを容易に選択できるのが好ましいが、本実施の形態の場合、編集対象画像内の被写体の構図に対応して動画サンプルを分類する。具体的には、被写体の「アップ」が撮影されている編集対象画像に適した動画サンプルをアップ用パレットに、被写体の「全身」が撮影されている編集対象画像に適した動画サンプルを全身用パレットにそれぞれ分類して表示する。このように、編集対象画像内の被写体の構図(大きさや画像領域中の被写体の配置位置)に応じて動画像サンプルを分類することにより、相性の良いデザイン画像サンプルを容易かつ迅速に選択できる。たとえば、プレイヤがステップS32で写真画像Aを選択した場合、写真画像A中の被写体はアップで撮影されているため、プレイヤはアップ用タブ121を選択すれば、写真画像Aと相性のよい動画サンプルを迅速に見つけることができ、動画サンプルの選択を容易にする。
なお、図10の案内画面で「編集しない」ボタン77を選択した場合、写真画像A〜D又は編集画像E〜Hを編集ディスプレイ40に表示し、プレイヤが写真画像又は編集画像を閲覧できるようにする(S38)。たとえば携帯電話機400を所有しないプレイヤのために、写真画像又は編集画像を閲覧できるようにする。
CPU103bは、ステップS39で、編集ディスプレイ40に「シールは横から出るよう」等のメッセージを表示して、一連のプレイを終了したことをプレイヤに通知する。メッセージを表示した後、CPU103bは、写真シールをプリント排出口51から利用者に提供する。
上述の実施の形態では、写真撮影遊戯機1が待ち受け動画用のデータをサーバ300に送信し、サーバ300で待ち受け動画を作成したが、写真撮影遊戯機1で待ち受け動画を作成し、作成された待ち受け動画をサーバ300経由で携帯電話機400に送信してもよい。要するに、待ち受け動画の作成は、写真撮影遊戯機1が実行してもよいし、サーバ300が実行してもよい。
2.第2の実施の形態
第1の実施の形態では、写真撮影遊戯機1が動画レイヤ81〜84に描画された画像PP1〜PP4を含む画像データをサーバに送信したが、他の方法でも待ち受け動画を作成することも可能である。
図30を参照して、写真撮影遊戯システム内のサーバ300は、複数のスタンプ動画像及びペン動画像を固有の識別IDと対応づけてハードディスク301に記憶する。
写真撮影遊戯機1は、第1の実施の形態のように画像PP1〜PP4を送信せず、代わりに、選択されたスタンプ動画像の識別ID及び配置位置に関する配置情報を画像BPとともにサーバ300に送信する。サーバ300は、配置情報に基づいてハードディスク301からスタンプ動画像を読み出した後、画像PP1〜PP4を作成し、画像BP及び画像PP1〜PP4に基づいて待ち受け動画ファイル302を作成する。作成された動画ファイルは携帯電話機400に表示され、ディスプレイ上で待ち受け動画がアニメーション表示される。本実施の形態では、画像PP1〜PP4の代わりに配置情報が送信されるため、送信されるデータ容量は第1の実施の形態よりも抑えることができる。そのため、写真撮影遊戯機1とサーバ300との間の通信容量も抑えることができる。以下、本実施の形態による待ち受け動作編集処理の詳細を説明する。
図31を参照して、印刷処理を開始後、CPU103bは編集ディスプレイ40に図32に示す選択画面を表示し、表示されたいずれかの写真画像A〜Dを利用者に選択させる。表示された写真画像のうち、所定の写真画像(たとえば写真画像A)へのタッチを検知したとき、タッチされた写真画像Aを編集対象画像に設定する(S101)。
写真画像Aを選択した後、CPU103bは表示レイヤを設定する(S102)。図33に示すとおり、表示レイヤには、奥から順に、背景レイヤ201、編集対象レイヤ202、フレームレイヤ203、ペン下スタンプレイヤ204、ペンレイヤ205A及び205A、ペン上スタンプレイヤ206があり、これらはメモリ105bに設定される。表示レイヤを構成する各レイヤは表示優先順位が低いほど奥に配置される。図33では、背景レイヤ201が最も表示優先順位が低く、ペン上スタンプレイヤ206が最も表示優先順位が高い。
背景レイヤ201には、背景画像が展開され、編集対象レイヤ202には、ステップS101で選択された編集対象画像(写真画像A)が展開される。フレームレイヤ203にはフレーム画像が展開される。ペン下スタンプレイヤ204及びペン上スタンプレイヤ206には、スタンプ画像が展開される。
ペンレイヤ205A及び205Bには、2つのパタン画像で構成されるペン動画像が展開される。本実施の形態では、表示レイヤのうち、ペンレイヤ(205A、205B)のみ複数設定される。ペンレイヤには、タッチパネル41にタッチした状態で移動させたタッチペン42の軌跡に沿ってペン画像が入力される。ペン画像以外の画像(たとえばスタンプ画像)の場合、タッチペン42が描画領域内の1点をタッチすれば、配置位置が決定される。つまり、配置情報は、タッチされた1点の座標データで十分である。しかしながら、ペン画像の場合、軌跡に沿って描画されるため、配置情報は軌跡上の複数の点の座標データとなり、他の画像よりも配置情報が過剰に多くなる。また、サーバ300が複数の座標データに基づいてペン画像を描画する処理も煩雑になる。そこで、ペン画像についてのみ、複数のペンレイヤ205A及び205Bを準備し、ペンレイヤ205A及び205Bに入力された画像データをサーバに送信する。ペン動画像を入力する場合、第1の実施の形態と同様に複数のレイヤが必要となるため、複数のペンレイヤ205A及び205Bを準備する。
表示レイヤを設定後、CPU103bは図34に示す落書き画面を編集ディスプレイ40に表示する(S103)。
落書き画面中の描画領域90には、表示レイヤに展開された画像が重ねて表示される。ステップS103では、表示レイヤのうち、画像が入力されているのは写真画像Aが展開された編集対象レイヤ202のみであるため、CPU103bは描画領域90に写真画像Aを表示する。このとき、第1の実施の形態と同様に、表示レイヤを構成する各レイヤは、画像編集処理時のレイヤよりもサイズが小さく、その結果、描画領域90に表示される画像の画素数も画像編集処理時に描画領域に表示される画像よりも小さくなる。
CPU103bは落書き時間のカウントを開始し、落書き処理を実行する(S200)。落書き処理は、落書き時間が制限時間に達するか、又は、おしまいボタン68がタッチペン42でタッチされる(S104でYES)まで実行される。
たとえば、アニメーションペンタブ306のタッチを検知すると、CPU103bは、パレットエリア500に図35に示すアニメーションペンパレット310を表示する。第1の実施の形態と同様に、アニメーションペンパレット310には複数のペン動画像が表示された画像選択ボタン311と、選択されたペン動画像のアニメーション動作を表示するアニメーション表示エリア312とが表示される。各ペン動画像は、たとえば図19に示すように、2つのパタン画像P11−1及びP11−2で構成される。
アニメーションペンパレット310内の画像選択ボタン311Aのタッチを検知したとき、CPU103bは画像選択ボタン311Aに表示されたペン動画像P11を落書きツールに選択設定する。
落書きツールを設定した後、描画領域90へのペン画像の入力が確定したとき、つまり、タッチペン42が描画領域90上のタッチパネル41にタッチし、タッチした状態で移動した後、タッチパネル41から離れたとき(S202でYES)、CPU103bは、タッチペン42の移動軌跡に沿ってペン動画像P11を描画する。具体的には、タッチペン42の移動軌跡に沿って、ペンレイヤ205Aにパタン画像P11−1を入力し、ペンレイヤ205Bにパタン画像P11−2を入力する(S203)。
なお、描画領域90にはペンレイヤ205Aに描画されたパタン画像P11−1のみを表示する。描画領域90内でアニメーション動作をさせると処理負荷が大きくなるため、1つのペンレイヤ205Aに入力された画像のみを表示させて処理負荷を抑える。
描画領域90からタッチペン42が離れたとき、ペン動画像の入力が確定される(S202でYES)。このとき、表示レイヤに展開されている画像、つまり、描画領域90に表示された画像をUNDO画像としてメモリ105b内のUNDO画像データベースに保存する(S204)。CPU103bはさらに、保存されたUNDO画面をUNDO表示部360内の画像選択ボタン321に表示する(S205)。UNDO表示部360は複数の画像選択ボタン321を一列に配列して表示する。図34では、一列に配列された複数の画像選択ボタン321に表示されるUNDO画像は、左に行くほど古く、右に行くほど新しい。
UNDO画像データベースには、画像の入力が確定するごとに、UNDO画像が登録される。このとき、UNDOデータベースには、表示レイヤに展開された画像と、スタンプ画像の識別ID及び配置位置を示す配置情報とが登録される。UNDO画像データベースは、画像選択ボタン数分のUNDO画像を登録可能である。UNDO画像データベースは、所定数のUNDO画像を古い順に保存する。所定数のUNDO画像を保存した後、新たなUNDO画像を保存する場合、最も古いUNDO画像を削除し、新たなUNDO画像を保存する。CPU103bは、先頭(最も左側に配列された)画像選択ボタン321からUNDO画像を古い順に表示する。UNDO表示部360内の画像選択ボタン321は、スクロールボタン370をタッチすることにより左右にスクロール移動する。
落書き処理では通常、描画領域内の所望の部分の画像データを消去可能な、いわゆる消しゴム機能があるが、本実施の形態の場合、消しゴム機能を装備しない。本実施の形態では、スタンプレイヤ204、206に描画されたスタンプ画像の画像データをサーバに送信するのではなく、位置情報のみを送信する。仮に、画像データを送信するのであれば、消しゴムによってスタンプ画像が部分的に消されても、部分的に消されたスタンプ画像の画像データをサーバに容易に送信できるが、本実施の形態のように位置情報のみを送信する場合、位置情報とは別に、消しゴムで消された部分の情報を新たに作成してサーバに送信しなければならず、処理が煩雑になる。そこで、本実施の形態では、UNDO表示部360に描画領域に表示された画像の履歴としてUNDO画像を表示させる。これにより、描画を失敗した場合であっても所望のUNDO画像に戻すことができるため、消しゴム機能を代替できる。
UNDO表示部360内の画像選択ボタン321のいずれかへのタッチを検知したとき(S212でYES)、CPU103bはタッチされた画像選択ボタン321に表示されたUNDO画面をUNDO画像データベースから読み出し、表示レイヤに上書き展開する(S213)。また、メモリ105bに格納された後述する配置情報もUNDO画像の配置情報に更新される(S214)。これにより、プレイヤは過去の画像に戻して描画をやり直すことができる。
上述ではペン画像としてペン動画像の描画について説明したが、静止画像であるペン静止画像を描画することもできる。CPU103bは、「ペン/スタンプ」タブ305を検知すると、図34に示すように、パレットエリア500に静止画像(ペン/スタンプ)パレット320を表示する。静止画像パレット320には、複数の静止画像が表示された画像選択ボタン325が表示されている。ペン画像領域324内の画像選択ボタン325へのタッチを検知したとき、CPU103bは、タッチされたペン静止画像を落書きツールに設定する。描画領域90内への入力が確定したとき(S202でYES)CPU103bは、タッチペン42の移動軌跡に沿ってペンレイヤ205A及び205Bにペン静止画像を入力する。このとき、ペンレイヤ205A及び205Bともに同じペン静止画像が入力される。
CPU103bがアニメーションスタンプタグ303のタッチを検知したとき、図36に示すアニメーションスタンプパレット330をパレットエリア500に表示する。アニメーションスタンプパレット330内には、スタンプ動画像が表示された複数の画像選択ボタン340と、選択されたスタンプ動画像をペン上スタンプレイヤ206に描画するかペン下スタンプレイヤ204に描画するかを設定するためのペン上ボタン351及びペン下ボタン352が表示される。また、描画するスタンプ動画像の画像サイズを設定するためのサイズボタン353が表示される。下方のサイズボタン353を選択するほどスタンプ動画像のサイズを大きく描画できる。
プレイヤは所望のスタンプ動画像が表示された画像選択ボタン340と、ペン上ボタン351又はペン下ボタン352と、所望のサイズボタン353とをタッチし、CPU103bがこれらのタッチを検知することにより、CPU103bはタッチされた画像選択ボタン340に表示されたスタンプ動画像を落書きツールに設定する。このときCPU103bは、落書きツールに設定されたスタンプ動画像の識別IDと、タッチされたペン上ボタン351又はペン下ボタン352により特定される描画レイヤ情報と、タッチされたサイズボタン353により決定される画像サイズ情報とをメモリ105bに格納する。
スタンプ動画像を落書きツールに設定した後、描画領域90内への入力を確定したとき、つまり、タッチペン42で描画領域90内の所定の位置をタッチした後、タッチペン42がタッチパネル41から離れたとき(S206でYES)、描画領域内の検知したタッチ位置に対応するスタンプレイヤ204又は206内の位置に選択されたスタンプ動画像を描画する(S207)。このとき、スタンプ動画像を構成する複数のパタン画像のうち、いずれか1つ(たとえばデータ量が最大のもの)を指定されたスタンプレイヤ(ペン上スタンプレイヤ206又はペン下スタンプレイヤ204)に指定されたサイズで描画する。描画後、CPU103bは、先にメモリ105bに格納したスタンプ動画像の識別IDと、描画レイヤ情報と、画像サイズ情報と、ステップS206で検知した描画領域内での配置位置とを図37に示す配置情報データベースに登録する(S208)。配置情報データベースは、メモリ105bに保存される(S209)。ステップS209を実行後、ステップS204に進み、UNDO処理(S204及びS205)を実行する。
静止画像であるスタンプ静止画像を描画する場合も、上述のスタンプ動画像と同様の処理が実行される。静止画像であるスタンプ静止画像の識別IDと、描画領域内でタッチされた配置位置と、画像サイズ情報と、描画レイヤ情報とが配置情報として配置情報データベースに登録される。
このように、スタンプ画像については、配置情報を保存することにより、画像データをサーバに送信するのではなく、配置情報のみをサーバに送信する。そのため、画像データを送信する場合と比較して通信容量を抑えることができる。
背景画像、フレーム画像の描画も、上述のペン画像の描画と同様の処理が実行される。「背景/フレーム」タグ304のタッチを検知すると、図38に示す背景/フレームパレット344を表示する。背景エリア341には、背景画像を表示した複数の画像選択ボタンが表示され、フレームエリア342には、フレーム画像を表示した複数のフレーム選択ボタンが表示される。セットエリア343には、背景画像とフレーム画像とがセットごとに重なって画像選択ボタンとして表示される。
背景エリア341内の画像選択ボタンのタッチを検知したとき、CPU103bは、タッチされた画像選択ボタンの背景画像IDを特定し、落書きツールに設定する。フレームエリア342内の画像選択ボタンのタッチを検知したとき、CPU103bは、タッチされた画像選択ボタンのフレームIDを特定し、落書きツールに設定する。セットエリア343内の画像選択ボタンのタッチを検知したとき、CPU103bは、タッチされた画像選択ボタンの背景画像ID及びフレームIDを特定し、特定された背景画像及びフレーム画像を落書きツールに設定する。つまり、背景画像とフレーム画像を一度に描画可能とする。
描画領域内のタッチを検知したとき(S210でYES)特定された背景ID、フレームIDの背景画像、フレーム画像を背景レイヤ201、フレームレイヤ203にそれぞれ描画し、描画領域90内の画像に反映する(S211)。
落書き時間が制限時間に達するか、又は、おしまいボタン68がタッチペン42でタッチされたとき(S104でYES)、落書き処理を終了する。CPU103bは、アドレス情報を受け付け、メモリ105bに格納する(S105)。
続いて、CPU103bは、表示レイヤのうち、背景レイヤ201、編集対象レイヤ202及びフレームレイヤ203に描画された画像を合成して図39に示す画像BPを作成する(S106)。CPU103bは、作成された画像BPを圧縮ファイル形式に変換してメモリ105bに保存する。CPU103bはまた、ペンレイヤ205A及び205Bに描画された画像PP11及びPP12を圧縮ファイル形式に変換してメモリ105bに保存する。さらに、画像PP11及びPP12の表示順番、表示時間を示すアニメーション設定情報402を作成し、メモリ105bに保存する(S107)。
CPU103bは、編集対象画像BPと、画像PP11、PP12と、画像PP11及びPP12のアニメーション設定情報402と、配置情報406と、アドレス情報407とをサーバに送信する(S108)。このとき、スタンプ画像は送信されず、その配置情報のみが送信されるため、通信容量を抑えることができる。
[サーバの動作]
図40を参照して、サーバ300は、写真撮影遊戯機1からデータを受信し、メモリに格納した後(S301)、図41に示すように、表示優先順位が低い順に、編集対象レイヤ501、ペン下スタンプレイヤ511〜514、ペンレイヤ521〜524、ペン上スタンプレイヤ531〜534を設定する。設定後、サーバ300は、編集対象レイヤ501に送信された画像BPを展開する(S302)。複数のレイヤ511〜514、521〜524、531〜534の各々は0.5秒ずつ表示されるように設定されている。
続いて、編集対象画像レイヤ501以外の各レイヤに、動画像を構成するパタン画像を入力する。サーバはまず、送信されたペン画像のパタン画像PP11及びPP12を読み出し、同じく送信されたアニメーション設定情報402に基づいて、パタン画像PP11及びPP12をペンレイヤ521〜524に展開する(S303)。たとえば、アニメーション設定情報がパタン画像PP11、PP12の順番で0.5秒ずつ表示する旨を示している場合、サーバ300は、ペンレイヤ521及び523にパタン画像PP11を、ペンレイヤ522及び524にパタン画像PP12をそれぞれ展開する。なお、送信されたペン画像のパタン画像が4枚である場合、それぞれのペンレイヤ521〜524にそれぞれのパタン画像を展開すればよい。
続いて、サーバ300は、配置情報406に基づいて、ペン下スタンプレイヤ511〜514、ペン上スタンプレイヤ531〜534にスタンプ画像を入力する。サーバ300はのハードディスク301に、4つのパタン画像で構成されるスタンプ動画像と、静止画像であるスタンプ静止画像とを記憶している。サーバは、配置情報406内の識別IDでスタンプ画像を特定する。特定されたスタンプ画像がスタンプ動画像であるとき、指定された描画レイヤ(たとえばペン下スタンプレイヤ511〜514)の指定された配置位置に4つのパタン画像をそれぞれ入力する。一方、特定されたスタンプ画像がスタンプ静止画像である場合、4つのレイヤの指定された配置位置に同一のスタンプ静止画像を入力する(S304)。以上の動作により、ステップS302で設定されたレイヤに画像を入力する。
続いて、サーバは待ち受け動画の構成要素となる合成画像を作成する(S305)。図42に示すように、下から順に、編集対象画像レイヤ501上に展開された画像BP、ペン下スタンプレイヤ511の画像、ペンレイヤ521の画像PP1、ペン上スタンプレイヤ531の画像を重ねて合成し、合成画像CP11を作成する。同様に、編集対象画像BP、ペン下スタンプレイヤ512の画像、ペンレイヤ521の画像P12、ペン上スタンプレイヤ532の画像を合成し、合成画像CP12を作成する。同じ要領で図42に示すように合成画像CP13及びCP14を作成する。
作成された合成画像CP11〜CP14はファイル圧縮形式で変換され、メモリに格納される。続いて、サーバは、合成画像CP11〜CP14の表示順番及び表示時間を示すアニメーション設定情報を作成し、保存する(S306)。
最後に、作成されたコマ画像及びアニメーション設定情報に基づいて、待ち受け動画ファイルを作成し、アドレス情報と対応づけてハードディスク301に保存する(S307)。以降のサーバ300の動作及び携帯電話機400の動作は第1の実施の形態と同じである。
なお、サーバ300は第1の実施の形態でのCASE2のように、合成画像を作成せず、画像BPと、それ以外の画像とを別個の画像としてもよい。
以上、上述の実施の形態(第1及び第2の実施の形態)では、待ち受け動画を作成したが、待ち受け画像として動画ではなく静止画を作成してもよい。この場合であっても、静止画レイヤに展開される画像の画素数は画像編集処理時の画像の画素数よりも小さいため、メモリ105bの負荷は低減される。静止画を作成する場合、サーバ300は写真撮影遊戯機1から送信される静止画を保存し、携帯電話機400に送信する。
また、第2の実施の形態では、スタンプ画像に対してのみ配置情報を作成してサーバ300に送信したが、スタンプ画像以外の画像であって、画像の識別IDと、配置位置と、サイズとの少なくとも1つで特定可能な画像については、配置情報のみをサーバに送信してもよい。たとえば、フレーム画像、背景画像は、ハードディスク301にフレーム画像及び背景画像を識別IDと対応づけて保存しておけば、これらの画像の配置情報として識別IDをサーバ300に送信することによりサーバ300で描画可能である。そのため、フレーム画像及び背景画像に関しては、これらの画像に代えて、これらの画像の識別IDのみをサーバ300に送信してもよい。
また、印刷中に待ち受け画像編集処理を実行するとしたが、印刷中以外のタイミングで実行してもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。