本発明の実施の一形態について図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(システムの全体構成)
図2は、本実施形態に係る合成画像通信システム100の構成の概略を示すブロック図である。同図に示すように、合成画像通信システム100は、写真撮影プリント装置1…、管理サーバシステム200、および携帯電話機(通信端末)300…を備えた構成となっている。
写真撮影プリント装置1は、ユーザの写真を撮影する機能(撮影機能)、撮影した写真に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる機能(編集機能)、および編集された画像をプリントする機能(プリント機能)を備えているものである。なお、これらの機能は全て必須であるものではなく、例えばプリント機能が省かれた構成とすることも可能である。
そして、写真撮影プリント装置1は、ユーザから料金を徴収することによって、上記のような機能をユーザに提供するようになっている。また、各機能に対して制限時間が設けられており、ユーザはこの制限時間内で各機能を利用することになる。
管理サーバシステム200は、各写真撮影プリント装置1から撮影画像に対して編集処理が行われた画像である合成画像情報、および、ユーザから入力されたメールアドレスの情報などを含む付加情報を受信するとともに、携帯電話機300からのアクセスに応じて、上記合成画像のデータを該携帯電話機300に送信する処理を行うサーバシステムである。管理サーバシステム200と各写真撮影プリント装置1との間は、通信媒体によって通信接続されている。この通信媒体としては、例えば専用線接続などが挙げられるが、通信形態については特に限定されるものではない。また、管理サーバシステム200と各携帯電話機300との間は、同様に通信媒体によって通信接続されている。この通信媒体としては、例えば無線電話網とインターネットとの組合せなどが挙げられるが、通信形態については特に限定されるものではない。
携帯電話機300は、例えば携帯電話網やPHS(登録商標:Personal Handyphone System)電話網などの無線電話網による電話機能を有するとともに、該無線電話網を用いたデータ通信機能および情報処理機能を有する情報処理端末である。なお、本発明に適用される情報処理端末は、携帯型電話機に限定されるものではなく、有線無線を問わず管理サーバシステム200とデータ通信が可能であり、かつ情報処理を行うことが可能な情報処理端末であれば、どのような装置であってもよい。
また、本実施形態では、ユーザの携帯電話機のメールアドレスをユーザにより入力させるものであるとするが、例えば、写真撮影プリント装置1が携帯電話機から直接読み取り可能に設けられていても構わない。この場合には、写真撮影プリント装置1と携帯電話機300が近距離無線通信を行うものとする。これらの装置には、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a,11b,11gなどに準拠した無線LAN(Local Area Network)モジュールやBluetooth(登録商標)モジュール、あるいは、赤外線を介しての通信を行うモジュールなどよりなる近距離通信部を有しており、互いに近距離無線通信を行うことが可能とされている。しかし、これに限定されず、写真撮影プリント装置1と携帯電話機300とは、また、例えばUSBケーブル等の有線で接続される構成であってもかまわない。あるいは、近距離無線通信を行わず、管理サーバシステム200及び写真撮影プリント装置1を接続する上記した広域ネットワークを介して接続するようになっていてもよい。
(合成画像通信システムの利用形態)
合成画像通信システム100の利用形態について概略的に説明する。ユーザは、娯楽施設などに設置されている写真撮影プリント装置1を用いてゲームを行う。このゲームにおいて、ユーザは、写真撮影を行い、写真撮影プリント装置1上で撮影画像に対する編集処理として、いわゆる落書きといった、撮影画像に編集画像を書き込む処理を行う。この編集処理の一環として、ユーザは、専用のペンで思い思いの絵や文字を書き込み、あるいはスタンプを選択してスタンプの模様を、撮影画像に合成する。この編集画像には動画も含まれるが、これ詳細については後述する。
そして、撮影画像に編集画像を合成した合成画像を、写真撮影プリント装置1がプリントして出力することで、ユーザは、そのプリント物をゲームの成果として得ることができる。また、合成画像通信システム100では、ユーザは携帯電話機300に合成画像を送信することができる。この場合、ユーザは、携帯電話機300のメールアドレスを写真撮影プリント装置1に登録(入力)することで、写真撮影プリント装置1は、合成画像情報、および、付加情報を管理サーバシステム200に送信する。ここでは、合成画像の所有者としての自己の識別情報(ID)として、また、サーバからの情報を受信するために、自己の携帯電話機のメールアドレスが登録されるものとする。以上により、写真撮影プリント装置1でのユーザのゲームは終了する。
管理サーバシステム200は、写真撮影プリント装置1から送られてくる合成画像情報、および、付加情報を互いに対応付けて記憶する。そして、管理サーバシステム200は、ユーザのメールアドレスに対して、合成画像を取得することができるページのアドレス情報を示したメールを送信する。ユーザは、自己の携帯電話機300を用いて、受信したメールに示されたアドレスのページにアクセスし、合成画像を取得することによって該合成画像を携帯電話機300において表示させる。
また、写真撮影プリント装置1は、合成画像情報、および、付加情報を管理サーバシステム200に送信する際、これらの対応付けを可能とする対応付け情報を送信データに含めることが好ましい。対応付け情報は、各情報のデータに含められて送信されてもよいし、各情報のデータとは別に送信されてもよい。
(写真撮影プリント装置の外観)
次に、写真撮影プリント装置1の外観構成について、図3(a)および図3(b)を参照しながら以下に説明する。この写真撮影プリント装置1は、ユーザの写真を撮影する撮影部2と、撮影した写真(撮影画像)に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる編集部3と、ユーザが編集を行った写真(編集画像)をプリント紙に出力する印刷部4とを有している。図3(a)は写真撮影プリント装置1における撮影部2側からの外観を示し、図3(b)は編集部3および印刷部4側からの外観を示している。
図4は、編集部3aの正面図である。なお、編集部3bの構成は、編集部3aと同様であるので、ここでは図示しない。編集部3bは、編集部3aの対面に設けられている。以下では、まとめて編集部3として説明する。
編集部3は、ユーザが撮影部2による撮影工程を終了した後に、撮影画像に対して落書きなどの編集工程を実行するためのものであり、タッチパネル部31、タッチペン32、および、音声出力部33などで構成される。編集部3の各部は、制御部10によって制御される。上述の各部の詳細については後述する。
図5は、印刷部4の正面図である。本実施形態では、編集部3aおよび編集部3bの側面に印刷部4を設けており、したがって、図5は、編集部3の側面を表している。印刷部4は、ユーザが編集部3による編集工程を終了した後の編集画像をシール紙にプリントして、プリントしたシール紙を排出するものである。本実施形態では、編集部3側面に、プリント排出口44aおよび44bが設けられており、編集部3aにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44aから排出され、編集部3bにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44bから排出される。
上述のような構成の写真撮影プリント装置1において、ユーザは、まず撮影部2が備えられた撮影空間に入って撮影工程を実行し、その後、編集部3(編集部3aまたは編集部3b)が備えられた編集空間に移動して編集工程を実行し、印刷部4により撮影画像または編集画像のプリントされたシール紙を印刷空間にて受け取る、という流れでゲームの一連の工程を楽しむ。
以上のように、写真撮影プリント装置1は、撮影部2と編集部3とが別の空間に設けられている。よって、一組のユーザが編集部3において編集処理を行っている時でも、他のユーザが撮影処理を開始することが可能となっている。これにより、回転率を向上させることが可能である。
また、編集部3における編集処理には、基本的には制限時間が設けられている。これに対して、別の利用者が撮影処理に入るまで編集処理時間を無制限にし、他のユーザが撮影処理を開始した時点から、編集処理に制限時間を設けるようにしてもよい。
また、本実施形態に係る写真撮影プリント装置1は図3(a)および図3(b)に示すとおり、編集部3を2つ備える構造となっており、第1の編集部3aと第2の編集部3bとが対面に設置されている。このように、編集部3を撮影部2よりも多く設けることで、ボトルネックとなっている編集工程に係る処理時間を分散し、回転率を向上させることが可能である。しかし、本発明の写真撮影プリント装置1は、上述の構成に限定されない。編集部3の設置位置は特に限定しないし、また、設置数も、編集部3を1つ設ける構成としてもよいし、設置場所が確保できれば、3つ以上の編集部3を設けるようにしてもよい。
(写真撮影プリント装置の構成−概要)
次に、図1を用いて、写真撮影プリント装置1における制御部10および写真撮影プリント装置1の各部の動作について説明する。図1は、本実施形態に係る写真撮影プリント装置1の要部構成を示すブロック図である。
本発明の写真撮影プリント装置1は、図1に示すとおり、撮影部2、編集部3、印刷部4、制御部10、および、記録部50を備えた構成となっている。
制御部10は、写真撮影プリント装置1が備える上述の各部の動作を統括的に制御するものである。この制御部10は、例えばPC(personal computer)ベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。このプログラムは、例えばCD−ROMなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御部10がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。
写真撮影プリント装置1は、上記したハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成される記録部50を備える。この記録部50に記憶される内容としては、上記制御プログラム、OS(Operating System)プログラム、その他の各種プログラム、カメラ部23における動作設定値、撮影画像および編集画像の画像データなどが挙げられる。上記カメラ部23における動作設定値としては、写真撮影プリント装置1出荷時やメンテナンス時などに設定されるホワイトバランスの値、撮影画像の明暗などを調整する際の画像処理に関する各種パラメータ値などが挙げられる。
撮影部2は、撮影工程を実行するものであり、硬貨処理部21、照明部22、カメラ部23、撮影画像表示部24、カメラ画像表示部25、および、操作部26により構成されている。なお、ここには図示しないが、撮影部2には、ユーザにある動作を促すよう音声案内を行うための音声出力部が含まれていてもよい。
硬貨処理部21は、ユーザから料金の徴収を行う際の硬貨投入/返却処理を行うものである。所定の硬貨が投入されたと判定すると、制御部10に通知する。そして、制御部10は、硬貨処理部21からの通知を受け取ると、課金処理を行う。すなわち、制御部10は、硬貨処理部21からの通知をカウントし、ユーザが投入した金額に応じて、ユーザに対する各種動作を制御する。
照明部22は、撮影時にストロボランプなどの写真閃光灯として機能するとともに、通常時の照明として機能するものである。本実施形態では、光源としてフラッシュランプを使用しているが、蛍光灯などのような連続光を発する光源を使用することもできる。また、フラッシュランプの近傍に蛍光灯などを補助光源として設けることもできる。連続光の光源や補助光源を使用することにより、撮影前のライブビュー画像から撮影時の写りを推測することができる。
カメラ部23は、主にユーザを被写体として写真撮影を行うものであり、例えばレンズ群、絞り、CCD(charge coupled device)撮像素子などを備えたデジタルカメラによって構成される。カメラ部23は、全身撮影とクローズアップ撮影との両方に対応できるように、例えば使用するレンズ群および絞りを切り替えられるような構成となっている。
撮影画像表示部24は、ユーザにユーザインターフェイスを提供するものであり、各種画像や各種操作ボタン等を表示する。操作部26は、写真撮影プリント装置1に対するゲームの操作をユーザが行うための指示信号を入力する入力デバイスである。本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体としたタッチパネルとして実現する。すなわち、撮影画像表示部24に、操作ボタンなどのGUI画面を表示する。撮影画像表示部24の表示画面がユーザの指(または、タッチペンなどのポインティングデバイス)により押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真撮影プリント装置1内部に入力される。
撮影画像表示部24は、例えば、液晶表示素子等のフラットパネルディスプレイやCRTなどの表面にタッチパネルが設けられて構成されている。カメラ部23が撮影した撮影画像を撮影画像表示部24に表示することにより、ユーザは、撮影画像を確認することができる。なお、本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体に設けたタッチパネルとして構成することとしたが、これに限定されず、操作部26を、例えば、テンキーや十字キーなどが設けられたリモコンや、キーボードなどの入力デバイスとして構成してもよい。
カメラ画像表示部25は、カメラ部23がとらえるリアルタイムの映像、すなわち、撮影前のライブビュー画像を表示するものである。カメラ画像表示部25にライブビュー画像を表示することにより、ユーザは前もって写りを確認して撮影に臨むことができる。
編集部3は、編集工程を実行するものであり、タッチパネル部31およびタッチペン32により構成されている。編集部3には、さらに、音声出力部33が含まれていてもよい。
タッチパネル部31は、ユーザにユーザインターフェイスを提供するものであり、編集画像表示部31aおよび操作受付部31bにより構成される。編集画像表示部31aは、編集工程における編集の対象となる画像(編集対象画像)や、撮影画像に編集を施した結果(合成画像)を表示するものである。操作受付部31bは、タッチペンなどのポインティングデバイスを用いることにより入力されたユーザの指示信号を受け付けて、写真撮影プリント装置1内部に伝達するものである。
タッチペン32は、画像編集処理などにおいて、タッチパネル部31上で細かな操作入力をユーザが行うためのものであり、タッチパネル部31の近くに配備される。ユーザは、このタッチペン32をタッチパネル部31に接触または接近させることによって、処理の進行に応じて表示されるボタンを選択したり、落書きなどの画像描画を行ったりすることができる。
例えば、タッチパネル部31の画面がタッチペン32で押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真撮影プリント装置1内部に入力される。これにより、ユーザは、撮影画像に落書きを施したり、スタンプを押したり、また、印刷の対象となる印刷対象画像を選択したりすることができる。
なお、本実施形態では、複数のユーザが容易に画像編集を行うようにするために、タッチペン32を2本配備しているが、構成の簡略化のために、1本のみを配備することもできるし、3人以上のユーザのために、3本以上を配備することもできる。同様に、タッチペン32を複数個配備することもできる。
音声出力部33は、各種操作上のガイダンス音声や効果音などを出力するものであり、写真撮影プリント装置1の適所に配備される。この音声出力部33としては、例えばスピーカが用いられる。
印刷部4は、印刷対象として選択された撮影画像および/または編集画像を印刷することにより印刷工程を実行するものであり、IDタグリーダ/ライタ部41、および、プリンタ部42により構成されている。この印刷部4に対して、写真プリントの出力媒体となるシール紙142と、IDタグ141とが、シール紙ユニット43としてセットで納入されるようになっている。
プリンタ部42は、出力すべき画像データが制御部10から送られてくると、その画像データに基づいてシール紙142に印刷するものである。このプリンタ部42としては、例えば昇華型プリンタが用いられる。なお、昇華型プリンタを用いる場合には、シール紙142およびIDタグ141に加えて、昇華型用インクフィルムがセットととなって納入されることになる。
IDタグリーダ/ライタ部41は、IDタグ141に記録されている各種識別情報を読み出して制御部10に出力する。IDタグ141は、メモリ機能を有するICチップなどによって構成されるものである。上記識別情報としては、固有ID、用紙枚数、用紙種類、および、インク固有の色情報(インクフィルムがセットとなっている場合)などが挙げられる。
制御部10は、IDタグリーダ/ライタ部41で読み取った識別情報に基づいて、装着されたシール紙142およびインクフィルムが、当該写真撮影プリント装置1において利用可能なものであるかを判定し、利用可能である場合にのみプリンタ部42を動作可能とする。すなわち、写真撮影プリント装置1において指定されているシール紙142およびインクフィルム以外は使用できないように設定されていることになる。
また、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報に基づいて、シール紙を使用するたびに用紙枚数をカウントダウンしていくことによって、残りの用紙枚数を把握することが可能となる。よって、残りの用紙枚数が少なくなってきた際に、これを表示手段などによって警告するような構成としておけば、ユーザの利用中に用紙切れを起こすというような不具合を回避することが可能となる。
なお、用紙枚数をカウントダウンする際には、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報も書き換えることが望ましい。これにより、用紙を使い切った場合には、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報も0となり、このIDタグ141を無効にすることが可能となる。
また、IDタグ141に記録されている用紙種類情報や、インク固有の色情報を読み出すことによって、これらを考慮して画像データの色成分などを補正することにより、そのシール紙142やインクフィルムに的確な画像出力を行うことが可能となる。
IDタグ141としては、無線(ワイヤレス)によりデータ通信を行うことが可能な非接触型IDタグと、端子が設けられた接触型IDタグとがあり、IDタグリーダ/ライタ部41としては、これらの何れか一方あるいは両方に対応したものとなる。
なお、上述の例では、利用可能なシール紙142であるか否かを確認するために、IDタグ141を利用しているが、これに限定されるものではなく、例えば、シール紙142およびインクフィルムを梱包する梱包材などにプリントされているバーコードなどを利用する構成としてもよい。しかしながら、バーコードを用いる場合には、含めることのできる情報量が少ないことや、例えば用紙枚数のカウントダウンによる情報の書き換えができない、などの問題がある。
なお、本実施形態では、シール紙142として、粘着シートおよび該粘着シートの粘着面に貼り付けられている剥離シートからなるシールシートを想定しているが、これに限定されない。シール紙142の代わりに、通常の紙状媒体である紙状シートを用いるように本発明の写真撮影プリント装置1を構成することもできる。
また、本発明の写真撮影プリント装置1は、カーテン部27を備えていてもよい。カーテン部27は、撮影画像の背景となるカーテンを提供するものである。カーテンは、さまざまな色や模様を施されたものが用意され、撮影時に、ユーザが自由に選択できたり、写真撮影プリント装置1が自動で選択したりする。これら複数のカーテンは、撮影空間20の背面(撮影部2の対面)に重ねて配置されており(図2(a)および(b))、撮影時には、選択されたカーテンが、被写体の背後に写るよう、最前面に設置される。選択されたカーテンの設置は、制御部10の背景制御部15がカーテン部27を制御することにより実行してもよいし、ユーザ自身が手動で行う構成としてもよい。
また、本実施形態では、カーテン部27が複数のカーテンを提供する構成としたが、これに限定されない。カーテン部27で設置可能なカーテンを1種類としてもよい。この場合は、合成用の背景画像を複数種類用意して、編集工程においてユーザが所望する背景画像を合成するようにすれば、カーテンの種類が1つしかなくても、ユーザの多様な好みに対応することができる。
〔写真撮影プリント装置の構成−詳細〕
次に、写真撮影プリント装置1の制御部10および記録部50についてより詳細に説明する。図1に示すとおり、制御部10は、さらに内部に撮影画像取得部11、画像編集部(画像編集手段)12、印刷画像作成部(印刷画像作成手段)13、通信処理部14、および背景制御部15を有している。なお、背景制御部15については、上記したとおりであるので、ここでは説明を省略する。
記録部50は、撮影画像を記録する撮影画像記録部51、画像編集において提供される、背景画像、フレーム画像、スタンプ画像などの編集用画像を記録する編集用画像記録部(画像記憶部)52、編集画像に関する情報を記録する編集画像情報記録部53、および、印刷画像を記録する印刷画像記録部54を含んでいる。
撮影画像取得部11は、被写体の撮影によって作成された撮影画像をカメラ部23から取得するものである。撮影画像取得部11は、取得した撮影画像を撮影画像記録部51に記録する。
画像編集部12は、ユーザの操作にしたがって、撮影画像に対し画像編集を実行するものである。画像編集の例としては、編集用画像記録部52から読み出した背景画像および/またはフレーム画像を追加したり、編集用画像記録部52から読み出したスタンプ画像を任意の位置に追加したり、タッチペンによる落書きを追加したりすることなどが挙げられる。しかしながら、画像編集は、上述した例に限定されず、写真撮影プリント装置1に接続された何らかの入力手段(入力部)をユーザが操作することによって、編集が実行され、当初の撮影画像に変更が加えられた結果としての合成画像を得られる編集であれば、どのような処理内容の編集工程であってもよい。
そして、画像編集部12は、合成画像情報に含まれるデータや編集内容に関する編集画像情報を編集画像情報記録部53に記録している。
印刷画像作成部13は、複数の分割領域のそれぞれに、該分割領域のサイズに合わせた編集画像を配置した印刷画像を作成するものである。印刷画像における編集画像のサイズおよび配置は、通常、ユーザが複数のパターンの中から1つを選択することによって決定されるが、ユーザが自由に決定してもよいし、写真撮影プリント装置1がランダムに決定しても良い。印刷画像作成部13は、作成した印刷画像記録部54に記録する。そして、制御部10は、適当なタイミングで印刷画像記録部54に記録された印刷画像をシール紙142に印刷するようにプリンタ部42に指示する。
通信処理部14は、通信インタフェースを介して外部装置との通信処理を実行するものである。この通信処理部14は、合成画像情報および付加情報の送受信処理を実行するとともに、合成画像情報の送受信にともなって合成画像情報を適宜のデータ形式に変換する処理を行う。
(管理サーバシステムの構成)
次に、管理サーバシステム200の構成について、図6を参照しながら説明する。同図に示すように、管理サーバシステム200は、FTPサーバ(画像データ受信手段)201、登録処理サーバ(画像データ受信手段)202、画像ファイルサーバ(画像データ記録手段)203、付加情報ファイルサーバ204、WEBサーバ(情報提供手段)205、およびメール送信サーバ(メール送信手段)206を備えた構成となっている。
FTPサーバ201は、写真撮影プリント装置1から送られてくる合成画像情報、および、付加情報を受信する処理を行うファイル転送サーバである。本実施形態では、写真撮影プリント装置1との間でデータ通信を行う際のプロトコルとして、FTP(File Transfer Protocol)が用いられることを想定しているが、特にこれに限定されるものではない。FTPサーバ201で受信されたデータは、登録処理サーバ202に伝送される。なお、写真撮影プリント装置1が広い地域にわたって多数設置されている場合には、FTPサーバ201を複数設けることによって、データ伝送処理を分散させるようにしてもよい。
登録処理サーバ202は、FTPサーバ201から受信した合成画像情報を画像ファイルサーバ203に送信するとともに、付加情報を付加情報ファイルサーバ204に送信する処理を行う。ここで、登録処理サーバ202は、付加情報を付加情報ファイルサーバ204に送信する際に、該付加情報に対応する合成画像情報を特定する情報も送信する。これにより、付加情報ファイルサーバ204には、付加情報と、それに対応する合成画像情報を特定する情報との組合せの情報がデータベースとして記録されることになる。
また、登録処理サーバ202は、合成画像情報を画像ファイルサーバ203に送信する際に、該合成画像情報に対応する付加情報のうち、ユーザを特定する情報も送信する。これにより、画像ファイルサーバ203には、各ユーザに対応するフォルダ内に、該ユーザに対応する合成画像情報を記録したデータベースが記録されることになる。なお、画像ファイルサーバ203は、受信した合成画像情報で示される合成画像の画像サイズを縮小したサムネイル画像を生成し、このサムネイル画像を同じフォルダ内に格納するようにしてもよい。
また、登録処理サーバ202は、付加情報に含まれるメールアドレスに対してWEBサーバ205にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)情報(WEBアドレス)を記した電子メールを生成する処理を行う。生成した電子メールは、メール送信サーバ206に送られる。
画像ファイルサーバ203および付加情報ファイルサーバ204は、それぞれ登録処理サーバ202から受信した情報に基づいてデータベースを構築し、該データベースを記録・保管するファイルサーバである。なお、画像ファイルサーバ203および付加情報ファイルサーバ204は、このようにファイルサーバの形式で実現してもよいし、画像ファイル記録装置および付加情報記録装置として、登録処理サーバ202が利用する記録媒体によって構成されてもよい。
メール送信サーバ206は、登録処理サーバ202から受信した電子メールを送信する処理を行う。ここで指定されるメールアドレスは、基本的には携帯電話機300のメールアドレスであるので、メール送信サーバ206は、上記のメールを携帯電話機300に対して送信することになる。
WEBサーバ205は、携帯電話機300からのアクセスに対して、WEBページの形式で、画像ファイルサーバ203に記録されている合成画像情報を提供するサーバ装置である。また、WEBサーバ205は、付加情報や画像特定情報を、付加情報ファイルサーバ204から読み込み、引き出す処理を行う。このWEBサーバ205における処理の詳細については後述する。
なお、本実施形態では、管理サーバシステム200が、複数のサーバ装置、すなわち、FTPサーバ201、登録処理サーバ202、画像ファイルサーバ203、付加情報ファイルサーバ204、WEBサーバ205、およびメール送信サーバ206を備えた構成となっているが、これらのサーバ装置のうち、複数のサーバ装置によって実現される機能が、1つのサーバ装置が有する機能によって実現される構成としてもよい。
(WEBサーバの構成)
次に、WEBサーバ205の構成について図7を参照しながら以下に説明する。同図に示すように、WEBサーバ205は、データ取得部61、合成処理部62、WEBサーバ処理部(情報送受信手段)63、および合成用画像記憶部64を備えた構成となっている。
WEBサーバ処理部63は、インターネット上でWEBページを提供する処理を行う。具体的には、WEBサーバ処理部63は、携帯電話機300からのWEBアクセスに応じて、合成画像データの提供に関するWEBページのページデータを送信するとともに、合成画像データの提供に必要とされる入力情報を携帯電話機300から受け付ける処理を行う。
データ取得部61は、WEBサーバ処理部63によるWEBページの提供に必要とされる合成画像情報および付加情報、および、合成処理部62による合成処理に必要とされる合成画像情報を、画像ファイルサーバ203および付加情報ファイルサーバ204から取得する処理を行う。
合成処理部62は、WEBサーバ処理部63によって提供される合成画像データを生成する処理を行う。具体的には、合成処理部62は、合成画像情報に基づいて、WEBサーバ処理部63において提供することが可能な形式の合成画像データを生成する。ここでの合成処理は、合成画像情報に含まれるデータのみを用いて行われてもよいし、合成用画像記憶部64に記憶されている合成用画像データを利用して行われてもよい。
(写真撮影プリント装置における処理の流れ)
次に、図8に示すフローチャートを参照しながら、写真撮影プリント装置1の動作フローについて説明する。
まず、プレイ開始の受付処理として、撮影処理用タッチパネル29に待機状態のデモンストレーション画面が表示される。デモンストレーション画面には、写真撮影プリント装置1のマシーン名称、略称、概略等の情報が含まれる。なお、このデモ画面において、「コインを投入してね」というような、ユーザにコイン投入を促すメッセージを表示してもよい。撮影空間に進入したユーザによりコイン投入がなされ(ステップ1、以降、S1のように称する)、課金処理部による課金処理が終了すると、デモンストレーション画面を撮影処理用画面に切り替えて受付処理を完了する。
次に、S2において、ユーザに撮影コースを選択させるための画面が撮影画像表示部24に表示され、ユーザからの撮影コース選択の入力を受け付ける。撮影コースとは、例えば、ノーマル撮影コース(ユーザが所望のカーテン(背景色)を選んで撮影)、おまかせ撮影コース(カーテンを自動で選択し撮影)、ポーズ撮影コース(ユーザがモデルサンプル画像(完成予想図)を選んでそれに基づいて撮影)などが挙げられ、ユーザが好きなコースを選択できるものとする。
S3では、ユーザは撮影コースに基づいて、撮影空間で複数回の写真撮影を行う。この時ユーザは、ライブビュー表示パネルに表示されている自身の姿を視認しながら、写真撮影をすることができる。そしてS4において、撮影画像の中から編集処理対象とする画像をキープ画像としてユーザが選択し、ここで選択された撮影画像が撮影画像記録部51に記録される。なお、このS4の過程を省略して、撮影画像全てを編集処理対象としてもよい。この場合、S4の処理が省略できるため、編集処理をより長くすることが可能である。
次に、S5において、編集処理後に行うゲームの選択が行われる。ここで選択されるゲームの種類としては複数用意されることになるが、本実施形態では、少なくとも合成画像を携帯電話機300へ送信する処理(携帯送信)に関するゲームが含まれているものとする。その他のゲームとしては、携帯電話機300に対して、メールに加えることが可能な装飾画像の生成処理に関するゲームなどが挙げられる。
S6では、S4においてキープされた撮影画像に対して、編集処理が行われる。この編集処理では、編集画像表示部31aに、落書きなどの画像編集処理時における編集対象の画像および各種編集ツールなどが表示され、ユーザからのタッチペン32および操作受付部31bによる入力指示に基づいて、各種編集処理が行われる。
S7では、S5において選択されたゲームが、「携帯送信」に関するゲームであるか否かが判定される。S7においてNO、すなわち、「携帯送信」に関するゲーム以外のゲームが選択された場合には、該ゲームが実行された後に、S8においてシール印刷処理が行われ、処理が終了する。
S7においてYES、すなわち、「携帯送信」に関するゲームが選択された場合、まずS9において、通信処理部14は、合成画像を送信する先となるメールアドレスの入力をユーザから受け付ける。次に、通信処理部14は、編集処理によって生成された複数の合成画像のうち、動画像を含まない静止画としての合成画像を編集画像表示部31aに表示させ、ユーザから送信すべき合成画像の選択入力を受け付ける(S10)。
その後、通信処理部14は、S9において入力されたメールアドレスに基づいて、該メールアドレスに対応する携帯電話機300の機種もしくは種類を判定し、該携帯電話機300が動画表示に対応したものであるか否かを判定する(S11)。S11においてYES、すなわち、動画表示に対応している場合には、通信処理部14は、編集処理によって生成された複数の合成画像のうち、動画像を含む動画としての合成画像を編集画像表示部31aに表示させ、ユーザから送信すべき合成画像の選択入力を受け付ける(S12)。その後、通信処理部14は、S10およびS12で選択された合成画像の合成画像情報を管理サーバシステム200に対して送信し(S13)、S8においてシール印刷処理が行われ、処理が終了する。
S11においてNO、すなわち、動画表示に対応していない場合には、通信処理部14は、S10で選択された合成画像の合成画像情報を管理サーバシステム200に対して送信し(S13)、S8においてシール印刷処理が行われ、処理が終了する。
(合成画像情報・付加情報受信時の管理サーバシステムの処理の流れ)
次に、管理サーバシステム200が、写真撮影プリント装置1から合成画像情報および付加情報を受信した際の処理の流れについて図9に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
まずS21において、FTPサーバ201は、写真撮影プリント装置1から合成画像情報、および、付加情報の受信を待機する。そして、S22において、合成画像情報、および、付加情報のデータが受信されると、FTPサーバ201は、受信したデータを、登録処理サーバ202に伝送し、登録処理サーバ202が、FTPサーバ201から受信した合成画像情報を画像ファイルサーバ203に送信するとともに、付加情報を付加情報ファイルサーバ204に送信する処理を行う。これにより、合成画像情報および付加情報が管理サーバシステム200において登録されることになる(S23)。
また、登録処理サーバ202は、付加情報にメールアドレス情報が含まれているか否かを判定し(S24)、含まれている場合には、該メールアドレスに対してWEBサーバ205にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)情報(WEBアドレス)を記した電子メールを生成する処理を行う。生成した電子メールは、メール送信サーバ206に送られる。そして、メール送信サーバ206は、登録処理サーバ202から受信した電子メールを送信する処理を行う(S25)。
(WEBサーバにおける処理の流れ)
次に、WEBサーバにおける処理の流れについて図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、S31において、WEBサーバ処理部63が、携帯電話機300からWEBアクセスを受け付ける。ここで、携帯電話機300は、メール送信サーバ206から受信した電子メールに記載されているWEBアドレスに基づいてWEBアクセスを行うことになる。次に、S32において、WEBサーバ処理部63は、アクセスしてきた携帯電話機300またはユーザを特定する。WEBサーバ処理部63は、アクセスしてきた携帯電話機300またはユーザに対応する付加情報を付加情報ファイルサーバ204から取得する。そして、取得した付加情報に基づいて、該携帯電話機300またはユーザに対応したインフォメーションページを該携帯電話機300に対して送信する(S33)。
なお、上記の例では、メール送信サーバ206から送られる電子メールに記載されているWEBアドレスは、携帯電話機300のユーザのメールアドレスに対応するインフォメーションページを示すWEBアドレスとなっていることが想定されている。すなわち、S32およびS33は、携帯電話機300からのWEBアクセスによって自動的に行われることになる。詳しく説明すると、WEBサーバ処理部63は、S32において、アクセスしてきたアドレスによって、携帯電話機300またはユーザを特定することが可能な情報を取得し、この情報に対応する付加情報を付加情報ファイルサーバ204から取得することになる。
これに対して、電子メールに記載されているWEBアドレスは、WEBサーバ205が提供するWEBページのトップページのWEBアドレスとし、ユーザはこのトップページにおいてメールアドレスなどの個人特定情報(必要に応じてパスワードなど)を入力することによって、個人用のインフォメーションページにアクセスする、という形態であってもよい。すなわち、WEBサーバ処理部63は、S32において、トップページにおいて入力されたメールアドレスなどの個人特定情報によって、携帯電話機300またはユーザを特定することが可能な情報を取得し、この情報に対応する付加情報を付加情報ファイルサーバ204から取得することになる。
次に、S34において、WEBサーバ処理部63は、アクセスしてきた携帯電話機300が動画表示に対応していない機種であるか否かを判定する。ここで、WEBサーバ処理部63は、アクセスしてきた携帯電話機300に対応する機種情報を、上記のS32での処理で取得してもよいし、アクセス時に携帯電話機300が送信する機種情報を受信することによって取得してもよいし、アクセスしてきたユーザによって機種情報の入力が行われることによって取得してもよい。そして、上記の判定は、WEBサーバ処理部63が、付加情報ファイルサーバ204に問い合わせることによって行われる。S34においてYES、すなわち、動画表示対応機種ではない場合、S35において、WEBサーバ処理部63は、動画非対応機種用のページを携帯電話機300に送信する。ここで、WEBサーバ処理部63は、画像ファイルサーバ203から該利用者に対応する合成画像情報のサムネイル画像データを読み出し、該サムネイル画像データを静止画状態のデータとして携帯電話機300に送信する。
この場合、携帯電話機300の表示画面には、携帯電話機300のユーザのメールアドレスに対応する合成画像情報として画像ファイルサーバ203に記録されている少なくとも1つの合成画像情報に対応する、静止画のサムネイル画像が表示される。ここで、表示されているサムネイル画像がリンク形式で表示されており、このサムネイル画像のリンクが選択されると(S36)、そのサムネイル画像に対応する合成画像情報が画像ファイルサーバ203から読み出され、合成画像情報に基づいて生成される合成画像データが携帯電話機300に送信される(S37)。
その後、携帯電話機300から表示形式変更の指示を受信すると(S38においてYES)、WEBサーバ処理部63は、指示に応じて表示形式を変更した合成画像データを携帯電話機300に送信する。表示形式の変更とは、合成画像データの画素数の変更である。例えば、携帯電話機300の表示画面のサイズに合わせて、横最大、縦最大、縮小などの画素数変更処理が挙げられる。デフォルトでは、横最大の画素数とした合成画像データが送信される。
一方、S34においてNO、すなわち、動画表示対応機種である場合、S40において、WEBサーバ処理部63は、動画対応機種用のページを携帯電話機300に送信する。ここで、WEBサーバ処理部63は、画像ファイルサーバ203から該利用者に対応する合成画像情報のサムネイル画像データを読み出し、該サムネイル画像データを動画表示可能なものについては動画状態のデータとして携帯電話機300に送信する。
この場合、携帯電話機300の表示画面には、携帯電話機300のユーザのメールアドレスに対応する合成画像情報として画像ファイルサーバ203に記録されている少なくとも1つの合成画像情報に対応する、動画を含むサムネイル画像が表示される。ここで、表示されているサムネイル画像がリンク形式で表示されている。動画を含まないサムネイル画像が選択された場合(S42においてYES)、S37からの処理が行われる。
一方、動画を含むサムネイル画像が選択された場合(S41においてYES)、そのサムネイル画像に対応する動画を含む合成画像情報が画像ファイルサーバ203から読み出され、合成画像情報に基づいて生成される合成画像データが携帯電話機300に送信される(S43)。ここで、合成処理部62が、合成画像情報に基づいて、WEBサーバ処理部63において提供することが可能な形式の合成画像データを生成する。ここでの合成処理は、合成画像情報に含まれるデータのみを用いて行われてもよいし、合成用画像記憶部64に記憶されている合成用画像データを利用して行われてもよい。
(動画像を含む合成画像情報の構造)
次に、動画像を含む合成画像情報の構造について説明する。合成画像情報は、複数のレイヤデータを含んでいる。このレイヤデータとしては、撮影画像を示す撮影画像データからなる撮影レイヤデータ、画像編集部12によって編集処理された編集画像データからなる編集レイヤデータ、および、背景画像データからなる背景レイヤデータなどが挙げられる。なお、編集レイヤデータおよび背景レイヤデータは、少なくともいずれか一方が含まれていればよい。
また、撮影レイヤデータ、編集レイヤデータ、および背景レイヤデータの少なくともいずれか一つが、複数のレイヤを含んでいる。この複数のレイヤを含むレイヤデータにおいて、各レイヤの表示・非表示が切り替えられることによって動画表示が実現される。なお、動画表示時における各レイヤの表示・非表示の切り替えタイミングとしては、表示期間と非表示期間とが全て等間隔で繰り返されてもよいし、それぞれ異なる間隔で繰り返されてもよい。
図11は、この合成画像情報の構造の一例を示している。同図に示す例では、合成画像情報CPは、背景画像を示す背景画像データからなる背景レイヤLB、撮影画像データからなる撮影レイヤLP、および、編集画像データからなる2つの編集レイヤLEA・LEBからなっている。このような構成の合成画像情報CPが表示される場合には、背景レイヤLBが最も下層となり、撮影レイヤLP、編集レイヤLEA、および編集レイヤLEBがこの順に上層に向けて配置される。
ここで、編集レイヤLEAを図12(a)に示すような画像とし、編集レイヤLEBを図12(b)に示すような画像とし、撮影レイヤLPを図12(c)に示すような画像とする。この場合、これらの撮影レイヤLP、編集レイヤLEA、および編集レイヤLEBがこの順で下層側から重ねて表示されると図13に示すような合成画像となる。
また、編集レイヤLEAおよび編集レイヤLEBの表示・非表示をそれぞれ切り替えることによって、複数の星が散りばめられた画像が点滅したり、手書き文字画像の輪郭部分の光が点滅したりする動画表示が実現される。図14(a)は、編集レイヤLEAを非表示にし、編集レイヤLEBを表示させた状態の表示画面を示しており、図14(b)は、編集レイヤLEBを非表示にし、編集レイヤLEAを表示させた状態の表示画面を示している。このような表示・非表示切替を繰り返し行うことによって、上記のような動画表示が実現される。
以上の例では、編集レイヤが2つの場合を示しているが、編集レイヤの数をさらに増やすことによって、より複雑な動画表示を実現することができる。例えば、編集処理においてユーザの手書きによって文字が書かれた場合に、文字形成時の筆順経過を複数の画像として記録し、これらの筆順画像データを複数の編集レイヤとして合成画像情報に含めるようにしてもよい。この場合、文字が形成された際の筆順で文字が表示される動画表示が実現できる。
また、動画表示の他の例としては、文字や各種画像の色を変化させる、文字や各種画像の位置や角度を変化させる、などが挙げられる。
また、編集レイヤに、撮影画像データに基づく画像データが含まれていてもよい。図15(a)および図15(b)は、基本となる撮影画像の上に、編集レイヤとして、複数の部分撮影画像が表示されるとともに、少なくとも1つの部分撮影画像の位置および/または角度が変化するような動画表示が行われる例を示している。この場合、部分撮影画像が複数の編集レイヤによって構成されており、各編集レイヤの表示・非表示が切り替えられることによって動画表示が実現される。同図(a)の例では、少なくとも1つの部分撮影画像の角度が変化することによって、該部分撮影画像が揺れているような動画表示が行われる例が示されている。また、この例において、表示される部分撮影画像の個数を時系列で変化させる、というような動画表示が行われてもよい。また、同図(b)の例では、部分撮影画像と編集画像とが組み合わされた画像が、基本となる撮影画像上を右から左へ移動する動画表示が行われている。
また、複数の撮影レイヤを含む撮影レイヤデータを合成画像情報に含めておき、撮影画像を動画表示するようにしてもよい。この場合、撮影画像が切り替わる、撮影画像の位置や角度が変化する、表示される撮影画像の数が変化する、などの動画表示が可能となる。
また、複数の背景レイヤを含む背景レイヤデータを合成画像情報に含めておき、背景画像を動画表示するようにしてもよい。この場合、背景の色が変化する、背景の模様や図柄が変化する、などの動画表示が可能となる。
なお、合成画像情報における各レイヤの順番は上記の例に限定されるものではなく、任意に変更可能である。例えば、撮影レイヤと背景レイヤとの間に編集レイヤを設けてもよいし、背景レイヤの背後側に編集レイヤを設けてもよい。
(明度強調度情報を用いた動画表示)
複数の編集レイヤの表示・非表示を切り替える場合のバリエーションとして、少なくとも1つの編集レイヤを、明度強調度情報を示すデータからなる明度強調度情報レイヤとする方法が挙げられる。明度強調度情報レイヤは、別の編集レイヤ、撮影レイヤ、および背景レイヤの少なくともいずれか1つの画像の明度を強調する程度を示すデータからなるものとする。この明度強調度情報レイヤの表示・非表示を切り替えることによって、合成画像情報中の特定の領域の明度が切り替わるような動画表示が可能となる。
図16は、明度強調度情報を用いて動画表示が行われる例を示している。同図では、別の編集レイヤ、撮影レイヤ、および背景レイヤの少なくともいずれか1つの画像からなる基本合成画像情報BCPに対して、明度強調度情報レイヤTPが合成されることによって合成画像情報CPが構成される例が示されている。明度強調度情報レイヤTPは、基本合成画像情報BCPの各画素に対して、明度を強調する程度を示す明度強調度を設定した画像データである。同図に示す明度強調度情報レイヤTPの例では、黒い領域が明度の強調を行わずに、白に近づくにつれて明度の強調度合いが強くなることを示している。
明度強調度情報レイヤTPの表示・非表示の切り替えは、基本合成画像情報BCPを、明度強調度情報レイヤTPに示される明度強調度情報を反映させて表示するか、反映させずに表示するかを切り替えることによって実現される。
明度強調度情報を反映させて表示する場合の各画素値の演算例は次のようになる。
(合成画像情報の画素値)=(1−(明度強調度))×(基本合成画像情報の画素値)+(明度強調度)×(基本合成画像情報の明度30%アップの画素値)
上式において、明度強調度は0〜1の値をとるものとし、明度強調度が0の場合には基本合成画像情報の画素値は変化せず、明度強調度が1に近づくにつれて基本合成画像情報の明度が30%アップした値に近づくことになる。すなわち、領域に応じて明度を0〜30%の範囲でアップさせることが可能となる。
なお、上記の演算例はあくまで一例であり、基本合成画像情報の各画素の明度を変化させることが可能な演算であればどのような演算が行われてもよい。
また、上記の例では、1つの編集レイヤを、別の編集レイヤ、撮影レイヤ、および背景レイヤの少なくともいずれか1つの画像の明度を強調する程度を示すデータからなる明度強調度情報レイヤとしている。しかしながら、このレイヤを、画像の表示状態を変化させることが可能なパラメータの変化程度を示すデータからなる変化程度情報レイヤとしてもよい。このようなパラメータとしては、ぼかし、モザイク、輝度、および、画像の拡大縮小などを設定するパラメータなどが挙げられる。
(動画対象ツールによる編集処理)
次に、画像編集部12によって編集処理が行われる際に、動画表示を実現するために複数の編集レイヤが生成される処理について説明する。図17は、編集処理において編集画像表示部31aに表示される編集画面の例を示している。同図に示すように、編集画面には、編集対象画像表示領域A1、編集ツール選択領域A2、編集ツール設定領域A3、消しゴムツール選択領域A4、編集対象画像選択領域A5、および動画プレビューボタンA6が表示されている。また、その他、残り時間表示領域、編集処理のクリア、アンドゥ、リドゥボタン、終了ボタンなどが表示されている。なお、この編集画面では、2人のユーザが同時に編集処理を行うことが可能となるように、編集対象画像表示領域A1、編集ツール選択領域A2、編集ツール設定領域A3、および消しゴムツール選択領域A4が画面の左右に分かれて2カ所表示されている。
編集対象画像表示領域A1は、編集対象画像選択領域A5において選択された撮影画像が表示されるとともに、この領域において画像の描画、貼り付けなどの編集処理が行われる。編集ツール選択領域A2は、編集処理で用いられる各種編集ツールの選択を受け付ける領域である。編集ツールとしては、ユーザの入力軌跡に対応した線画像の描画が行われるペンツールおよび手書きツール、所定の画像をユーザによって指定された編集対象画像上の位置に貼り付けるスタンプツールおよびコロコロツール、および、特殊な効果を有するスペシャルツールなどが挙げられる。ここで選択されたツールの詳細な設定が編集ツール設定領域A3において行われる。消しゴムツール選択領域A4は、編集処理によって撮影画像に対して付加された編集画像を消去する消しゴムツールの消去領域の大きさが選択される領域である。動画プレビューボタンA6は、動画表示可能な編集画像を動画で表示する状態と静止画で表示する状態とを切り替えるためのボタンである。
本実施形態では、上記の編集ツールの中に、動きを伴った画像(動画編集画像)を編集することを可能とする動画対象ツールが含まれているものとしている。動画対象ツールは、大きく分けて2種類のツールが挙げられる。第1の動画対象ツールは、スタンプツールおよびコロコロツールなどに対応するものであり、ユーザによって指定された編集対象画像上の位置に、ユーザによって選択された所定の動画像を配置する所定動画配置ツールである。第2の動画対象ツールは、ペンツールおよび手書きツールなどに対応するものであり、ユーザの入力軌跡に対応した線画像を動画表示する手書き動画生成ツールである。
なお、どのペンツールやスタンプツールが動画表示されるものであるかについてはユーザには明示されない構成としてもよいし、例えば、スペシャルツールに含まれるツールを全て動画表示されるものとする構成としてもよい。また、編集ツール設定領域A3上部に並ぶタブ(『ノーマル』や『未定』が並ぶタブ)に『動く』というタブを設置し、当該タブ内に動画表示されるツールが格納するようにしてもよい。
所定動画配置ツールによる描画は、次のように実現される。まず、編集用画像記録部52に、編集用画像データとして、複数のレイヤからなる所定の動画画像データが種類毎に記録されている。各動画画像データに含まれる複数のレイヤの画像データは互いに異なる画像データからなり、これらのレイヤが切り替えられて表示されることによって動画表示が実現される。
ユーザによって特定の動画画像データが選択されると、画像編集部12は、該当動画画像データを編集用画像記録部52から作業メモリ上に読み出す。その後、ユーザによって編集対象画像上の位置が指定されると、画像編集部12は、該動画画像データに含まれる複数のレイヤのデータを、編集対象画像に含まれる複数の編集レイヤのそれぞれの該当位置に配置する処理を行う。また、画像編集部12は、動画画像データを特定する情報、および、該動画画像データの配置位置情報を、該当編集対象画像に対する編集画像情報として編集画像情報記録部53に記録する。
手書き動画生成ツールによる描画は、次のように実現される。まず、編集用画像記録部52に、編集用画像データとして、ユーザの入力軌跡に応じて描画される動画線画像データが種類毎に記録されている。ここで、動画線画像データは複数のレイヤのデータを含んでいる。各レイヤのデータは互いに異なる線画像を描画するためのデータとなっており、これらのレイヤが切り替えられて表示されることによって動画表示が実現される。
ユーザによって特定の動画線画像データが選択されると、画像編集部12は、該当動画線画像データを編集用画像記録部52から作業メモリ上に読み出す。その後、ユーザによって編集対象画像に対する入力軌跡が入力されると、画像編集部12は、まずその入力軌跡の位置情報を作業メモリに記録する。その後、画像編集部12は、該動画線画像データに含まれる複数のレイヤのデータに基づいて、編集対象画像に含まれる複数の編集レイヤのそれぞれに、入力軌跡の位置情報に対応した線画像を配置する処理を行う。また、画像編集部12は、動画線画像データを特定する情報、および、入力軌跡の位置情報を、該当編集対象画像に対する編集画像情報として編集画像情報記録部53に記録する。
図18は、ユーザの入力軌跡に応じて動画線画像データが各編集レイヤに描画される状態を示している。同図に示す例では、ユーザから描画入力が行われると、編集レイヤLEAおよび編集レイヤLEBの両方に対して、互いに異なるデザインの線画像が描画されている。同図に示す例では、線画像において、縁取り画像がつけられたものとそうでないものとで切り替えられることによって動画表示が実現されている。その他、線画像の動画表示の例としては、線画像の色、模様、形状、および位置などの少なくともいずれか一つが変化するようになっている例が挙げられる。
なお、動画表示されない動画対象外ツールによって編集処理が行われた場合には、画像編集部12は、編集対象画像に含まれる複数の編集レイヤのそれぞれに、該当動画対象外ツールに対応する同じ画像を配置するようにすればよい。これにより、各編集レイヤの表示・非表示が切り替えられたとしても、動画対象外ツールに対応する画像は変化しないことになる。
(動画編集画像の消去処理)
次に、編集処理において、編集対象画像上に配置されている動画編集画像を消去する場合の処理について説明する。写真撮影プリント装置1は、基本的にシール紙142へのプリント出力がメインのサービスである。すなわち、編集処理においても、シール紙142へのプリント出力をイメージすることが可能なように、動画編集画像であっても静止状態で編集処理が行われる状態を選択できるようにしておく必要がある。これに関しては、図17に示した動画プレビューボタンA6によって、動画表示可能な編集画像を動画で表示する状態(動画表示モード)と静止画で表示する状態(静止画表示モード)とが切り替えられるようになっている。
ここで、動画編集画像の一例において、該動画編集画像の消去を行う時の処理について説明する。図19(a)および図19(b)は、編集対象画像に含まれる2つの編集レイヤをそれぞれ示している。これらが切り替えられて表示が行われることによって、星形画像の位置が移動する動画表示が行われることになる。この場合に、静止画の状態で編集が行われる状態がユーザによって選択されていると、同図(a)および同図(b)のどちらか一方に示す画像が編集対象画像として表示されることになる。
例えば同図(a)に示す状態で静止画として編集対象画像が表示されている場合に、ユーザが星形画像を全て消去することを所望した状況を想定する。この場合、ユーザは、消しゴムツールを選択し、同図(a)に示す星形画像を消去する処理を行う。この処理を図20に示す。同図において、EAで示される領域は、消しゴムツールによって消去される領域を示している。
ここで、消しゴムツールについて説明しておく。消しゴムツールは、ユーザによって指定された位置を中心とする所定のサイズの領域に描画されている編集画像の画素情報を消去する処理を行うツールである。画像編集部12は、消しゴムツールがユーザによって選択されると、まずユーザによって指定された位置を取得する。そして、画像編集部12は、指定された位置を中心とした所定のサイズの領域を特定し、該領域内に含まれる編集画像の画素を消去する。これにより、消しゴムツールによって消去指示が行われた領域内の編集画像の画素のみが消去されることになる。
図20に戻ると、図19(a)に示す星形画像を全て消去する場合、図20のEAで示される領域が消しゴムツールで消去されることが想定される。ここで、図20において、破線で星形画像が示されているが、これは動画表示が行われる際には図19(b)に示す編集レイヤによって表示されるものである。しかしながら、図19(a)に示す状態で静止画による編集処理が行われている場合には、破線の星形画像は表示されないことになる。すなわち、ユーザは、図20に示す消去処理を行ったことによって、全ての星形画像を消去したものと認識するが、実際に動画表示が行われると、破線の星形画像が表示されてしまい、ユーザの意図とは異なった動画表示となってしまう。
これに対して、本実施形態では、次の2つの消去方法のいずれかが実施されることによって、上記の問題を解決している。
第1の消去方法は次のように実現される。まず前提として、編集対象画像に対する編集処理が静止画表示モードで行われているものとする。この状態で、ユーザによって消しゴムツールが選択される、すなわち、画素情報の消去処理の開始指示が受け付けられると、画像編集部12は、編集対象画像に含まれる複数の編集レイヤを全て表示させる。例えば図19(a)および図19(b)に示す動画の場合、消しゴムツールが選択されると、図21に示すような表示状態となる。この表示状態で消しゴムツールによる消去処理が行われることによって、上記のような動画表示される編集画像の消し残しが発生することを防止することができる。
なお、消去処理の開始指示時に、複数の編集レイヤを全て表示させる場合に、各編集レイヤの画像の状態によっては、特定の編集レイヤのみを表示させることで対応してもよい。すなわち、特定の編集レイヤを表示させれば、他の全ての編集レイヤの画像の画像領域を含んでいる状態も考えられる。よって、画像編集部12が、各編集レイヤを全て表示させた場合の画像領域全体を表示させるように、特定の編集レイヤを表示させるようにしてもよい。
第2の消去方法は次のように実現される。まず前提として、編集対象画像に対する編集処理が静止画として行われているものとする。この状態で、ユーザによって消しゴムツールが選択されると、画像編集部12は、編集対象画像を動画表示の状態に切り替える。この動画表示状態で消しゴムツールによる消去処理が行われることによって、上記のような動画表示される編集画像の消し残しが発生することを防止することができる。
なお、動画表示の状態とは、表示・非表示が切り替えられる編集レイヤの全てを所定の時間間隔で表示する状態を含んでいるものとする。つまり、この所定の時間間隔は、通常の動画表示の時間間隔と同じでもよいし、異なっていてもよい。
また、消しゴムツールから別の編集ツールに切り替えられた場合には、画像編集部12は、元の静止画表示モードに切り替える。これにより、消しゴムツールによる処理が終了すると、ユーザからの特別の指示入力を受け付けることなく、自動的に静止画表示モードに戻ることができる。
(画像編集装置としての構成)
本実施形態では、画像編集部12は、写真撮影プリント装置1が備える制御部10の機能ブロックとして実現されているが、その他の情報処理装置において、上記のような編集処理を行う画像編集部12を設けることによって、画像編集装置として実現することも可能である。すなわち、この画像編集装置は、合成画像情報に基づいて表示を行う編集画像表示部31aと、ユーザからの操作入力を受け付ける操作受付部31bと、操作受付部31bによって受け付けられた操作入力に応じて上記のような編集処理を行う画像編集部12とを備えた構成となる。また、この画像編集装置は、編集用画像記録部52および編集画像情報記録部53を備えた構成としてもよい。
(ソフトウェアによる構成)
上記写真撮影プリント装置1が備える制御部10は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、制御部10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである制御部10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記制御部10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、制御部10を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。