<写真シール作成装置の外観構成>
図1および図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にするためにその画像をサーバに送信することで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、アミューズメント施設や店舗に設置される。写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。
撮影ユニット11は、事前選択部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前選択部20は、撮影部21の側面に設置される。事前選択部20の前方の空間が、事前選択処理が行われる事前選択空間となる。また、撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離して設置される。撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、撮影処理が行われる撮影空間となる。
事前選択部20は、事前選択処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする。事前選択部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前選択部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前選択空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
撮影部21は、利用者を被写体として撮影するための装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間において正面を向いている利用者からみて左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル41Aにより構成され、右側面が側面パネル41Bにより構成される。さらに、撮影部21の正面が正面パネル42により構成される。側面パネル41Aには、上述した事前選択部20が設置される。なお、事前選択部20が、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよい。
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bから構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である。
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。側面パネル41Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの上部は、連結部23Bによって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bの下部は、連結部23B’によって連結される。
なお、背面パネル51の撮影空間側の面には、例えば緑色のクロマキー用のシートが貼り付けられる。写真シール作成装置1は、クロマキー用のシートを背景として撮影することで、撮影処理や編集処理においてクロマキー合成を行う。これにより、利用者が所望する背景画像がシートの部分に合成される。
側面パネル41A、連結部23A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル41B、連結部23B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、および連結部23Bに囲まれた天井が形成される。その天井の一部に、天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられている。これにより、天井ストロボユニット24は、撮影空間の照明としても機能する。
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
図1に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを、組み合わせて構成される。3本のレール26A乃至26Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせられる。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、レール26Aとレール26Bの他端は、レール26Cの両端にそれぞれ接合される。
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
また、後述するが、編集ユニット12の左側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の左側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
まず、利用者は、事前選択部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って各種の設定を行う。利用者は、例えば、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを事前選択作業として行う。
事前選択作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。そして利用者は、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影作業を行う。
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、印刷が終わるのを待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
次に、各装置の構成について説明する。
<事前選択部の構成>
図4は、事前選択部20の構成例を示す図である。
事前選択部20の上側にはタッチパネルモニタ71が設けられる。タッチパネルモニタ71は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ71は、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ71には、撮影コースの選択などを行わせる事前選択処理に用いられる画面が表示される。
タッチパネルモニタ71の下方には、スピーカ72が設けられる。スピーカ72は、事前選択処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音などを出力する。スピーカ72に隣接するようにして、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口73が設けられる。
<撮影部の構成>
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42に囲まれるようにして構成される。
正面パネル42の中央よりやや上側には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81は、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93から構成される。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
タッチパネルモニタ92は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ92には、カメラ91により取り込まれた動画像(ライブビュー画像)や静止画像(撮影画像)が表示される。
正面ストロボ93は、カメラ91の上方に設けられる。正面ストロボ93は、乳白アクリル板よりなる横長長方形の発光面を有する。正面ストロボ93は、カメラ91による撮影に合わせて発光することで、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
カメラユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボユニット82が設置される。上ストロボユニット82は、利用者の正面上方から、利用者の顔および上半身に光を照射する。
カメラユニット81の下方には、利用者の下半身および足元に光を照射する足元ストロボユニット83が設けられる。
上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、蛍光灯とストロボ発光可能な照明機器とにより構成される。上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、撮影空間を明るくして、利用者の操作性や安全性を確保するために、撮影空間内を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングでストロボ発光し、被写体となる利用者に光を照射する。
足元ストロボユニット83と側面パネル41Aとの間には、箱状部84が設けられる。また、足元ストロボユニット83と側面パネル41Bとの間には、箱状部85が設けられる。箱状部84,85の上面は、写真シール作成装置1の設置面と略水平な面をなし、撮影作業を行う利用者が手荷物などを置くための荷物置き場として用いられる。
なお、図示はしないが、正面パネル42の例えば天井付近には、スピーカが設けられる。そのスピーカは、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。
<背景部の構成>
図6は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の上方には、背面上ストロボ101が設置される。背面上ストロボ101は、背面上方から利用者に光を照射する。
図中、背面パネル51の左方には、背面左ストロボ102が設置される。背面左ストロボ102は、背面右方から利用者を照射する。図中、背面パネル51の右方には、背面右ストロボ103が設置される。背面右ストロボ103は、背面左方から利用者を照射する。
また、背面パネル51の撮影空間A1側(図中、手前側)の面には、クロマキーシート121が貼り付けられる。クロマキーシート121の色は、例えば緑色とされる。
なお、図示はしないが、側面パネル52A,52Bの撮影空間A1側の面の下側(床面側)にも、クロマキーシート121と同様に、クロマキーシートが貼り付けられる。
<編集ユニットの構成>
図7は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面62のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タブレットとディスプレイを積層して構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
図8は、編集ユニット12の左側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の左側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
<シール紙の例>
図9は、以上のような外観構成を有する写真シール作成装置1により作成されるシール紙の例を示す図である。
図9に示す横長のシール紙には、5枚の編集画像である編集画像181−1乃至181−5が横に並べて印刷されている。
編集画像181−1乃至181−5のうち、編集画像181−1乃至181−3は、アップ画像に対して編集が施されることによって生成された画像であり、編集画像181−4と編集画像181−5は、全身画像に対して編集が施されることによって生成された画像である。
アップ画像は、被写体の顔と上半身が大きく写る画像である。一方、全身撮影は、被写体の全身が写る画像である。
アップ画像と全身画像は縦横比が異なる。例えば、アップ画像の横方向の長さと縦方向の長さの比は1:1.2であり、全身画像の横方向の長さと縦方向の長さの比は3:4である。図9の例においては、アップ画像と全身画像が、横方向の長さを同じ長さとして印刷されている。なお、実際には、利用者の背景には、所定の色や柄の画像である背景画像が、前景には、手書きの文字やスタンプ画像などの前景画像が合成される。
シール紙の縁の余白には、機種名(LOVERY)と撮影日の他に、メールアドレス、IDなどが印刷される。余白領域に印刷されたメールアドレスとIDは、写真シール作成装置1からサーバに送信された画像を携帯電話機などの携帯端末で閲覧するときに利用される。
図10は、編集画像のレイヤ構造の例を示す図である。
左端の編集画像P1が編集によって生成される画像である。編集画像P1は、背景画像P11、撮影画像P12、前景画像P13の各レイヤの画像から構成される。
図10の例において、背景画像P11は、レンガを重ねた壁面の柄の画像である。前景画像P13は、「Love my friend」の手書き文字の画像とハート型の画像を含む画像である。「Love my friend」の手書き文字の画像は、撮影画像P12の中央下方の位置にペンツールを用いて利用者によって入力されたペン画像である。また、ハート型の画像は、撮影画像P12の左上の位置にスタンプツールを用いて利用者によって入力されたスタンプ画像である。
このように、編集画像P1は、クロマキー処理によって抽出した撮影画像P12の被写体の領域を背景画像P11に重ね、その上に前景画像P13を重ねることによって生成される。ペン画像やスタンプ画像を背景画像P11上に入力し、被写体の背景に表示させるようにすることも可能とされる。
<実施例1:ライブビュー画面の表示>
ここで、撮影時に表示されるライブビュー画面について説明する。撮影時、撮影空間A1に設けられたタッチパネルモニタ92には、カメラ91により取り込まれた動画像を含むライブビュー画面が表示される。
図11は、ライブビュー画面の例を示す図である。
ライブビュー表示画面の中央には、上方に寄せてライブビュー表示領域201が配置される。ライブビュー表示領域201には、カメラ91により取り込まれた動画像がライブビュー画像として表示される。
ライブビュー表示領域201の下には、画像表示領域202−1乃至202−5が横に並べて配置される。画像表示領域202−1乃至202−5には、それぞれ、各回の撮影により得られた撮影画像が撮影直後から表示される。画像表示領域202−1乃至202−5の表示から、利用者は撮影結果を確認することができる。
図11の例の場合、5回の撮影が行われるものとされている。5回の撮影のうち、例えば、1回目から3回目までの撮影がアップ撮影であり、4回目と5回目の撮影が全身撮影である。アップ撮影は、上述した、被写体の顔と上半身が大きく写るアップ画像の撮影であり、全身撮影は、被写体の全身が写る全身画像の撮影である。
図11に示すライブビュー画面は、1回目のアップ撮影の前に表示される画面である。ライブビュー画像には、2人の利用者の顔と上半身が大きく映っている。次の撮影が1回目の撮影であることを表すように、左端の画像表示領域202−1の枠が強調表示されている。
ライブビュー表示領域201の右側には、撮影までのカウントダウンを表す数字が表示され、左側には、空きビンの画像であるビン画像211が表示される。図11の例においては空きビンの画像が表示されているが、収納機能を有する他の物の画像がビン画像211に代えて表示されるようにしてもよい。
ビン画像211の左上には吹き出し211Aが表示される。吹き出し211Aには、ビンの中の収納物の数を表すカウント値が表示される。
利用者は、撮影が行われる前、このようにして表示されるライブビュー画像を見て、立ち位置を調整したり、ポーズを確認したりする。図11の例においては、2人の利用者は若干離れて映っている。
一般的に、写真シール作成装置1を一緒に利用している友達の仲の良さが現れるため、また、利用者同士のバランスがよくなるため、近寄って写っている撮影画像の方が、離れて写っている撮影画像より写りのよい撮影画像といえる。利用者同士のバランスがよいとは、利用者の顔の大きさや高さが略同じ状態で写っていることをいう。写真シール作成装置1が表示するライブビュー画面は、写りのよい撮影画像を撮影するために、利用者を自然と近寄らせるための機能を有している。
図12は、図11のライブビュー画面に続けて表示されるライブビュー画面の例を示す図である。
図12に示すように2人の利用者が顔を近づけた場合、図13に示すように、ライブビュー画像に映る2人の利用者の顔の間にコンテンツ231が出現する。コンテンツ231はライブビュー画像に重ねて表示される。
後に詳述するように、写真シール作成装置1においては、カメラ91により取り込まれた動画像の所定のフレームを対象として顔検出が行われ、顔の距離(複数の利用者同士の顔の距離)が求められる。顔の距離が、規定値となる距離より近づいた場合、コンテンツ231の表示が開始される。
図13の例においては、2個のハート型の画像がコンテンツ231として表示されている。コンテンツ231を構成するハート型の画像(ハート画像)は、利用者が顔を近づけている間、図14に示すように数を増やして出現し続ける。図14の例においては、コンテンツ231を構成するハート画像は4個に増えている。
それぞれのハート画像は、出現した後、大きさ、形状、色、角度のうちの少なくともいずれかを適宜変えながら、所定の速さで上方に動いて表示される。コンテンツ231の動的な表示により、ハートが揺れながら飛び出していく様子が表現される。ハートが出現して飛び出していく様子から、利用者は、顔を近づけることが求められていることを直感的に確認することができる。
コンテンツ231を構成するハート画像は、出現してから所定の時間が経過したタイミングで、またはライブビュー表示領域201の上縁近傍などの所定の位置まで移動したタイミングで消える。コンテンツの消去は、例えば透過率を上げるなどの画像処理によって行われる。
コンテンツ231を構成するハート画像がライブビュー表示領域201から消えたとき、図15に示すように、消えた数と同じ数のハート画像が、ライブビュー表示領域201外の領域であって、ビン画像211の上方の領域に出現する。
図15の例においては、2個のハート画像が、ビン画像211の上方にコンテンツ232として表示されている。図15のライブビュー画面の表示は、コンテンツ231としてライブビュー表示領域201に表示されていた2個目のハート画像が消えた直後の表示である。
コンテンツ232を構成するハート画像は、コンテンツ231としてライブビュー表示領域201に表示されていたハート画像が消える毎に、図16に示すように数を増やして出現し続ける。図16の例においては、コンテンツ232を構成するハート画像は5個に増えている。この間も、利用者が顔を近づけている場合、ライブビュー表示領域201においてはハート画像が出現し続ける。
コンテンツ232を構成するそれぞれのハート画像は、出現した後、大きさ、形状、色、角度のうちの少なくともいずれかを適宜変えながら、所定の速さで下方に動いて表示される。コンテンツ232の動的な表示により、ハートが揺れながら落ちていく様子が表現される。図16の例においては、コンテンツ232を構成する画像として最初に表示された1個目のハート画像は、ビン画像211に一部重なる位置まで移動している。
このように、ライブビュー画面においては、ライブビュー表示領域201のコンテンツ231と、ライブビュー表示領域201外の領域のコンテンツ232とが連動して表示される。
ビン画像211の所定の位置まで達したハート画像は、図17に示すように、ビン画像211に重ねて、ビン画像211により表される空きビンに収納されるように表示される。コンテンツ231を構成するハート画像がライブビュー表示領域201から次々消えることに応じて、ビン画像211には、それと同じ数のハート画像が順次蓄積されていくことになる。
ハート画像が蓄積される毎に、吹き出し211Aのカウント値が更新される。図17の例においては、ビンの中にハートが5個収納されていることを表す「5」の数字が吹き出し211Aに表示されている。ハート画像の出現数が多いほど吹き出し211Aに表示される数字も大きくなるから、吹き出し211Aに表示される数字は顔の近づけ度合いを表す。以下、適宜、吹き出し211Aに表示される数字を顔近づけスコアという。
利用者の顔が離れた場合、また、撮影タイミングになった場合、ライブビュー表示領域201における新たなハート画像の出現は停止する。それまでに出現し、ライブビュー表示領域201から消えた数と同じ数のハート画像が全てビン画像211に蓄積された状態になったとき、コンテンツ232の表示も停止する。
図18は、1回目の撮影が終了した直後のライブビュー画面の表示例を示す図である。図18の例においては、次の撮影が2回目の撮影であることを表すように、画像表示領域202−2の枠が強調表示されている。ライブビュー表示領域201と、ライブビュー表示領域201外の領域のいずれにもハート画像が表示されていない。吹き出し211Aに表示されている顔近づけスコアは「50」とされている。
2回目の撮影が行われるまでの間も同様に、利用者が顔を近づけた場合、コンテンツ231がライブビュー表示領域201に出現し、その表示に連動して、ライブビュー表示領域201外の領域におけるコンテンツ232の表示が制御される。
このように、写真シール作成装置1は、ライブビュー表示領域201の表示とライブビュー表示領域201外の領域の表示とを連動させることによって、顔を近づけることに対してゲーム性を持たせることができる。
利用者としては、ハート画像が出現して飛び出していく様子から、顔を近づければよいことを直感的に確認することができる。出現したハート画像が動的に表示されるため、デザイン的にも飽きることがない。
また、利用者は、ビン画像211にハート画像が貯まっていく様子を見て、顔を近づけた状態を保つことを楽しむことができる。顔を近づけて撮影を行うことにより、利用者は、写りのよい撮影画像を得ることができる。
利用者は、ライブビュー表示領域201外の領域の表示からも、顔を近づけていた度合いを確認することができる。特に全身撮影の場合、利用者は、立ち位置をカメラ91から離れた位置に変えて撮影を行うことになる。タッチパネルモニタ92からも離れることになり、ライブビュー表示領域201のコンテンツ231からだけでは、顔の近づけ度合いを確認することが難しいが、ライブビュー表示領域201外の領域の表示によって、利用者は、そのように離れた位置からでも、顔の近づけ度合いを確認することができる。
コンテンツがハート柄の画像であるものとしたが、他の絵柄の画像であってもよい。また、同じ絵柄のパーティクル(particle)状の画像が出現するものとしたが、それぞれが異なる絵柄の複数の画像が出現するようにしてもよい。すなわち、各種のコンテンツを、利用者の顔の距離に応じて出現させることが可能である。
出現するコンテンツが、時期に応じて、または利用者の選択に応じて変わるようにしてもよい。例えば、ハート画像をデフォルトの画像として、以下のような画像が出現して表示されるようにすることが可能である。
1.ハロウィンバージョン
・・・ハロウィンの時期に選択され、コウモリとお化けの画像が出現するバージョン。
2.クリスマスバージョン
・・・クリスマスの時期に選択され、雪の結晶の画像が出現するバージョン。
3.正月バージョン
・・・正月の時期に選択され、干支の画像が出現するバージョン。
4.バレンタインバージョン
・・・バレンタインの時期に選択され、チョコハートやリボン付きハートの画像が出現するバージョン。
5.イースターバージョン
・・・イースターの時期に選択され、うさぎとたまごの画像が出現するバージョン。
6.夏バージョン
・・・夏の時期に選択され、花火の画像が出現するバージョン。
また、コンテンツ231を構成する画像とコンテンツ232を構成する画像が同じ絵柄の画像であるものとしたが、それぞれ異なる絵柄の画像とすることも可能である。上述したハロウィンバージョンの場合、例えば、コンテンツ231を構成する画像としてお化けの画像が表示され、コンテンツ232を構成する画像としてコウモリの画像が表示されるようにしてもよい。
利用者が選択した背景画像に応じて、コンテンツの絵柄が変更されるようにしてもよい。
コンテンツの出現に合わせて、撮影空間A1に設けられたスピーカから効果音を発生させるようにしてもよい。効果音は、例えばコンテンツの種類に応じて変更される。
ライブビュー表示領域201にコンテンツを出現させるときと、ライブビュー表示領域201外の領域にコンテンツを出現させるときとで、それぞれ異なる効果音を発生させるようにすることが可能である。上述したハロウィンバージョンの場合、例えば、コンテンツ231を構成するお化けの画像の出現時には、お化けの出現をイメージした効果音が出力され、コンテンツ232を構成するコウモリの画像の出現時には、コウモリがビンに入っていくのをイメージした効果音が出力されるようにしてもよい。
図11等の例においては、ライブビュー表示領域201の幅と、ライブビュー画面の左端からライブビュー表示領域201の左端までの幅とで、前者の幅の方が広くなっているが、両者の幅を同じ幅としてもよいし、後者の幅の方を広くしてもよい。
以上においては、ライブビュー表示領域201の表示とライブビュー表示領域201外の領域の表示との連動が、ライブビュー表示領域201に出現したコンテンツが一度消え、再度、ライブビュー表示領域201外の領域に出現するようにして行われるものとしたが、両領域の表示の連動はこれに限られるものではない。例えば、一度消えずに、ライブビュー表示領域201に出現したコンテンツがそのまま、ライブビュー表示領域201外の領域に移動するようにして表示の連動が行われるようにしてもよい。
<コンテンツの出現ルール>
ここで、コンテンツの出現ルールについて説明する。
・第1のルール
図19は、コンテンツの出現ルールの例を示す図である。
図19に示す矩形は、カメラ91により取り込まれた動画像の1フレームを示している。図19に示す画像が、ライブビュー画面のライブビュー表示領域201に表示される。図20乃至図24においても同様である。
図19に示す画像には2人の利用者の顔である顔F1と顔F2が映っている。位置p1は顔F1の中心位置であり、位置p2は顔F2の中心位置である。写真シール作成装置1は、このように、利用者の顔を検出し、検出した顔の中心位置を特定する。
写真シール作成装置1は、顔の中心位置として検出した位置p1と位置p2の水平方向の距離を算出し、算出した距離が、予め規定された規定値より短い場合、図19に示すようにコンテンツを出現させる。コンテンツの出現位置は、例えば、位置p1と位置p2を結ぶ直線の中心位置である。
顔の中心を結ぶ直線の中心位置からコンテンツが出現させることにより、出現したコンテンツによって顔の広い範囲が隠れてしまい、撮影の邪魔になるといったことを防ぐことが可能になる。コンテンツの出現位置は、顔の中心を結ぶ直線の中心位置ではなく、その近傍の位置(所定の範囲内の位置)であってもよい。
このような処理が、例えば、所定の秒数毎のフレームを対象として繰り返し行われることにより、上述したようにして、コンテンツが増えていくような表示が可能になる。カメラ91により取り込まれた動画像を構成する各フレームを対象として顔検出を行い、コンテンツの出現を制御するようにしてもよい。
また、顔の中心位置の距離を規定値と比較するものとしたが、目、鼻、口等の部位を抽出し、部位間の距離を規定値と比較して、コンテンツの出現を制御するようにしてもよい。
なお、顔の中心位置の距離に基づいてコンテンツの出現が制御されるため、利用者が1人である場合にはコンテンツは出現しない。
・第2のルール
図20は、コンテンツの出現ルールの例を示す図である。
図20に示す画像には顔F1と顔F2が映っている。写真シール作成装置1は、顔F1の中心位置である位置p1と顔F2の中心位置である位置p2の水平方向の距離が規定値より短い場合、図20に示すようにコンテンツを出現させる。出現させるコンテンツの大きさは、顔の大きさに比例した大きさとなる。
図20の顔F1,F2の大きさは、図19の顔F1,F2より小さい。この場合、図19のコンテンツより小さいコンテンツが表示されることになる。このように、写真シール作成装置1は、顔の大きさにも基づいて、コンテンツの表示を制御する。
顔の大きさに応じてコンテンツの大きさを変更することにより、顔の大きさが小さいにも関わらず、コンテンツの大きさが大きく見えて、撮影のしやすさを阻害することを防止することができる。
・第3のルール
図21は、コンテンツの出現ルールの例を示す図である。
図21に示す画像には顔F1と顔F2が映っている。写真シール作成装置1は、顔F1の中心位置である位置p1と顔F2の中心位置である位置p2の水平方向の距離が近すぎる場合、コンテンツを出現させない。
すなわち、顔の距離が、第1の距離を表す第1の規定値より短い場合であっても、さらに、第1の距離より短い第2の距離を表す第2の規定値よりも短い場合にはコンテンツは出現しない。顔の距離が、第1の規定値より短く、第2の規定値より長い場合にコンテンツは出現することになる。ここで、第1の距離は、第1のルールで規定された距離である。
図21に示すように、顔が近すぎる状態は、例えば利用者が顔の高さをずらしている場合に起こりうる。顔が近すぎる場合にコンテンツを出現させないようにすることにより、利用者は、高さがずれて顔を近づけすぎていることを確認することができる。写真シール作成装置1は、顔の高さがずれた状態で撮影が行われるのを防ぐことができる。顔が近すぎる場合、そのことを表す画像を、利用者の顔の間などの所定の位置に表示させるようにしてもよい。
顔を近づけているか否かの判定に垂直方向の距離を用いないようにすることにより、このように、利用者が顔を近づけすぎている場合にコンテンツを発生させないといったような制御が可能になる。
仮に、顔を近づけているか否かの判定に垂直方向の距離をも用いるとした場合、利用者が顔をくっつけて横一列に並べているときには、垂直方向の距離がルールを満たすと判定されてしまうことがあるが、水平方向の距離だけを判定に用いることにより、そのようなことを防ぐことが可能になる。
このように、コンテンツを出現させないためのルールを各種規定することが可能である。例えば、顔を近づけている場合であっても、近づいている顔が所定の高さより高い位置にある場合、または低い位置にある場合には、コンテンツを出現させないようにしてもよい。
また、顔を近づけている場合であっても、近づいている顔が小さすぎる場合(所定の大きさより小さい場合)、コンテンツを出現させないようにしてもよい。
・第4のルール
図22は、コンテンツの出現ルールの例を示す図である。
図22に示す画像には、左から順に、3人の利用者の顔である顔F1,F2,F3が映っている。この場合、写真シール作成装置1は、顔F1の中心位置である位置p1と顔F2の中心位置である位置p2の水平方向の距離と、位置p2と顔F3の中心位置である位置p3の水平方向の距離とを算出する。例えば、近い2つの顔同士の距離が算出され、離れた位置にある、顔F1と顔F3の間の距離は算出されない。
図22に示すように、写真シール作成装置1は、位置p1と位置p2の水平方向の距離が規定値より短い場合、位置p1と位置p2を結ぶ直線の中心位置にコンテンツを出現させる。また、写真シール作成装置1は、位置p2と位置p3の水平方向の距離が規定値より短い場合、位置p2と位置p3を結ぶ直線の中心位置にも、コンテンツを出現させる。
なお、図22に示す位置p1と位置p2の水平方向の距離、および位置p2と位置p3の水平方向の距離は、それぞれ第2の規定値よりかは長い。
このように、利用者の人数が3人以上である場合も、隣り合う顔同士の距離が算出され、適宜、それぞれの顔の間に、コンテンツが表示される。
異なる位置に出現したコンテンツが同じビン画像211に蓄積されるように、ライブビュー表示領域201の表示とライブビュー表示領域201外の領域の表示とが連動するようにしてもよいし、異なる位置に出現したコンテンツが、それぞれ異なるビン画像211に蓄積されるように連動するようにしてもよい。
例えば、ライブビュー表示領域201の中心より左側から出現したコンテンツは、ライブビュー表示領域201の左側に配置されたビン画像211に蓄積されるように動的に表示され、右側から出現したコンテンツは、ライブビュー表示領域201の右側に配置されたビン画像211に蓄積されるように動的に表示される。
・第5のルール
図23は、コンテンツの出現ルールの例を示す図である。
図23に示す画像には、左から順に顔F1,F2,F3が映っている。写真シール作成装置1は、顔F1の中心位置である位置p1と顔F2の中心位置である位置p2の水平方向の距離と、位置p2と顔F3の中心位置である位置p3の水平方向の距離とを算出する。
図23に示すように、写真シール作成装置1は、位置p1と位置p2の水平方向の距離が規定値より短い場合、位置p1と位置p2を結ぶ直線の中心位置にコンテンツを出現させる。一方、写真シール作成装置1は、位置p2と位置p3の水平方向の距離が近すぎる場合、コンテンツを出現させない。顔F2と顔F3の位置関係は、コンテンツを出現させないものとして規定された、上述した第3のルールに該当する。
このように、顔を近づけすぎている利用者がいる場合であっても、ルールを満たす利用者の顔の間にはコンテンツが表示されることになる。これにより、離れている人だけが顔を移動させれば良いことがわかる。
近づけすぎている顔がある場合、他の顔の距離がルールを満たす場合であっても、全体として、コンテンツを発生させないようにしてもよい。
・第6のルール
図24は、コンテンツの出現ルールの例を示す図である。
図24に示す画像には6人の顔が映っている。例えば5人以上といったように、利用者の数が所定の人数より多い場合、写真シール作成装置1は、ある利用者の顔の距離がルールを満たすときには、固定の位置からコンテンツを発生させる。図24の例においては、画像の左側の位置p11と右側の位置p12から、それぞれコンテンツが出現している。
ルールを満たす顔の中心を結ぶ直線の中心位置からではなく予め決められた固定の位置からコンテンツを出現させることにより、人数が多い場合に、ライブビュー画像が見にくくなるといったことを防ぐことができる。また、人数が増えると顔の誤検出の発生率も上昇する。顔の誤検出に伴うコンテンツの出現を防止することができる。
固定の位置からコンテンツを出現させるようにする人数を、5人以上ではなく3人以上や4人以上といったように、他の人数とすることも可能である。
なお、ライブビュー表示領域201におけるコンテンツの消去については、上述したように所定の時間経過後に消えたり、所定の領域まで移動したときに消えたりする他に、顔が検出できなくなったとき、そのタイミングで表示されている全てのコンテンツがまとめて消えるようにしてもよい。
<写真シール作成装置の内部構成>
図25は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。図25において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部301はCPU(Central Processing Unit)などにより構成される。制御部301は、ROM(Read Only Memory)306や記憶部302に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部301には、記憶部302、通信部303、ドライブ304、ROM306、RAM(Random Access Memory)307が接続される。制御部301には、事前選択部308、撮影部309、編集部310A,310B、および印刷部311の各構成も接続される。
記憶部302は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部302は、制御部301から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部302に記憶されている情報は制御部301により適宜読み出される。
通信部303は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部303は、制御部301による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部303は、例えば、利用者により選択された撮影画像や編集画像を、例えば写真シール作成装置1の製造メーカが管理するサーバに送信する。通信部303から送信された画像は、サーバにおいて所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきた携帯端末上で表示されたり、その携帯端末にダウンロードされたりする。
ドライブ304には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア305が適宜装着される。ドライブ304によりリムーバブルメディア305から読み出されたプログラムやデータは、制御部301に供給され、記憶部302に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM306は、制御部301において実行されるプログラムやデータを記憶する。RAM307は、制御部301が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
事前選択部308は、事前選択空間A0にいる利用者を対象とした事前選択処理を実現する。事前選択部308は、タッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部321から構成される。
タッチパネルモニタ71は、制御部301による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部301に供給され、各種の設定が行われる。
硬貨処理部321は、硬貨投入返却口73への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部321は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号を制御部301に出力する。
撮影部309は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を実現する。撮影部309は、照明装置331、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ332から構成される。
照明装置331は、撮影空間A1内の各ストロボユニットであり、制御部301から供給される照明制御信号に従って発光する。
カメラ91は、制御部301によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像(画像データ)を制御部301に出力する。
編集部310Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を実現する。編集部310Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ341から構成される。編集部310Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を実現し、編集部310Aと同一の構成を有する。なお、以下、編集部310A,310Bを特に区別しない場合には、単に、編集部310という。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部301による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部301に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
印刷部311は、印刷待ち空間A3にいる利用者に、印刷済みのシール紙である写真シールを出力する印刷処理を実現する。印刷部311は、プリンタ351を含むように構成される。プリンタ351にはシール紙ユニット352が装着される。
プリンタ351は、制御部301から供給された印刷データに基づいて、内蔵するヘッド361によって、画像をシール紙ユニット352に収納されているロール紙363に印刷する。また、プリンタ351は、画像を印刷したロール紙363をカッター362によって所定のカット位置でカットして、シール紙排出口161に排出する。
<制御部の構成>
図26は、制御部301の機能構成例を示すブロック図である。図26に示す機能部のうちの少なくとも一部は、制御部301内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
制御部301は、事前選択処理部401、撮影処理部402、編集処理部403、および印刷処理部404から構成される。
事前選択処理部401は、事前選択部308の各部を制御することで、事前選択処理を実行する。撮影処理部402は、撮影部309の各部を制御することで、撮影処理を実行する。編集処理部403は、編集部310の各部を制御することで、編集処理を実行する。印刷処理部404は、印刷部311のプリンタ351を制御することで、印刷処理を実行する。
図27は、撮影処理部402の機能構成例を示すブロック図である。
撮影処理部402は、撮影制御部411、クロマキー処理部412、画像処理部413、顔検出部414、距離算出部415、および表示制御部416から構成される。
撮影制御部411は、カメラ91を制御して画角を調整し、利用者を被写体として撮影を行う。撮影制御部411は、カメラ91により取り込まれたライブビュー画像用の動画像をクロマキー処理部412と顔検出部414に出力する。また、撮影制御部411は、撮影画像の撮影タイミングになったときにカメラ91により撮影された静止画像をクロマキー処理部412に出力する。
クロマキー処理部412は、撮影制御部411から供給された画像に対してクロマキー処理を行い、利用者の背景の領域を抽出する。クロマキー処理部412は、クロマキー処理後の画像を画像処理部413に出力する。
画像処理部413は、クロマキー処理部412から供給された動画像を構成する各フレーム、または静止画像に写る利用者の背景に背景画像を合成する。画像処理部413は、各フレームに背景画像を合成した動画像をライブビュー画像として表示制御部416に出力する。図11等においては図示を省略しているが、ライブビュー画像には、事前選択処理において利用者により選択された背景画像が合成される。
なお、クロマキー処理が行われないようにすることも可能である。この場合、ライブビュー画面には、カメラ91により取り込まれた動画像がそのままライブビュー画像として表示される。背景領域以外の、床が映っている領域、側面パネル52A,52Bの内側が映っている領域がクロマキー処理によって抽出され、所定の画像が合成されるようにしてもよい。
また、画像処理部413は、背景画像を合成した静止画像を表示制御部416に出力する。表示制御部416に出力された撮影画像は、ライブビュー画面における撮影結果の表示に用いられる。
画像処理部413は、5回の全ての撮影が終了したとき、5枚のそれぞれの静止画像に対して、目の大きさを調整するなどの画像処理を施す。画像処理部413は、画像処理によって写りを調整した静止画像を、撮影画像として編集処理部403に出力する。
顔検出部414は、撮影制御部411から供給された画像に対して顔検出処理を行う。顔検出部414は、顔を認識するための情報を有している。顔検出部414は、検出した顔の領域を表す情報、顔の中心位置を表す情報、目、鼻、口などの各部位の位置を表す情報などを距離算出部415に出力する。
距離算出部415は、顔検出部414から供給された情報に基づいて、動画像に映る利用者の顔の距離を算出する。距離算出部415は、算出した距離を表す情報を、各顔の中心を結ぶ直線の中心位置を表す情報などとともに表示制御部416に出力する。
表示制御部416は、タッチパネルモニタ92の表示を制御する。例えば、表示制御部416は、撮影に関するガイダンスの画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。また、表示制御部416は、画像処理部413から供給された情報に基づいて、タッチパネルモニタ92にライブビュー画面を表示させる。
表示制御部416は、ライブビュー画面の表示中、距離算出部415から供給された情報に基づいて、ライブビュー画像に映る利用者の顔の距離を規定値と比較し、コンテンツの表示を制御する。表示制御部416は、コンテンツの表示を制御する構成として、出現制御部416Aと連動制御部416Bを有する。
出現制御部416Aは、ライブビュー画面のうち、ライブビュー表示領域201におけるコンテンツの表示を制御する。すなわち、出現制御部416Aは、利用者の顔が規定値より近い場合、上述したルールに従ってコンテンツをライブビュー表示領域201に出現させ、出現させたコンテンツの表示を制御する。出現制御部416Aは、ライブビュー表示領域201に出現させたコンテンツの数と、ライブビュー表示領域201から表示を消したコンテンツの数を表す情報などを連動制御部416Bに出力する。
連動制御部416Bは、ライブビュー画面のうち、ライブビュー表示領域201外の領域におけるコンテンツの表示を制御する。連動制御部416Bは、ライブビュー表示領域201において出現した数と同じ数のコンテンツを、ビン画像211の上方などのライブビュー表示領域201外の領域に出現させ、出現させたコンテンツの表示を制御する。
なお、出現制御部416Aから連動制御部416Bに対するコンテンツの消去の通知が、50ミリ秒周期で行われる場合、ライブビュー表示領域201から消えたコンテンツが、ライブビュー表示領域201外の領域に出現するまでの時間は、厳密には50ミリ秒経過後となる。
また、連動制御部416Bが、上記の消去の通知をライブビュー画像の表示中しか受け取ることができない場合、ライブビュー画像の表示中に消去されなかったコンテンツに関しては、ライブビュー画像の表示が停止した後、ライブビュー表示領域201外の領域において蓄積されるまでは表示が続けられる。例えば撮影が行われた直後、ライブビュー画像に代えて、撮影結果がライブビュー表示領域201に表示され、このタイミングでは、ライブビュー画像の表示が停止した状態になる。
この場合、連動制御部416Bは、ライブビュー画像の表示が停止するまでに通知を受け取っていた出現数と消去数との差分の数のコンテンツを、ライブビュー画像の表示の停止後に、ライブビュー表示領域201外の領域に表示させる。
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図28のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
ステップS1において、事前選択処理部401は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを、硬貨処理部321から供給される起動信号に基づいて判定し、硬貨が投入されたと判定するまで待機する。硬貨が投入されたとステップS1において判定された場合、処理はステップS2に進む。
ステップS2において、事前選択処理部401は、事前選択部308を制御することで、事前選択処理を行う。事前選択処理により、例えば、利用者の人数の選択、撮影空間A1で行われる撮影に関する撮影コースの選択、撮影画像の背景となる背景画像の選択などが行われる。
撮影コースには、例えば、アップ撮影のみを行うコース、アップ撮影と全身撮影を行うコースが用意されている。アップ撮影と全身撮影を行う後者のコースの場合、1〜3回目の撮影がアップ撮影となり、4回目と5回目の撮影が全身画像の撮影となる。
利用者により選択された利用者の人数に応じて、例えばライブビュー画像において、コンテンツを固定の位置から出現させるか、顔の中心を結ぶ直線の中心位置から出現させるかが決定される。また、利用者により選択された背景画像が、ライブビュー画像に映る利用者の背景に合成される。
ステップS3において、撮影処理部402は、撮影部309を制御することで、撮影処理を行う。例えば、撮影処理部402は、カメラ91に取り込まれた動画像に基づいてライブビュー画面を表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影を行う。撮影処理の詳細については図29のフローチャートを参照して後述する。
ステップS4において、編集処理部403は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部310を制御することで、編集処理を行う。
例えば、編集処理部403は、タブレット内蔵モニタ131に編集画面を表示させ、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に編集作業を行わせる。編集画面には、編集対象の撮影画像とともに、撮影画像に合成する合成用画像を選択するときに操作されるボタンなどが表示される。編集処理部403は、利用者の操作に応じて合成用画像を合成することによって撮影画像の編集を行い、編集画像を生成する。
撮影画像の編集後、編集処理部403は、シール紙のデザイン、分割数(印刷レイアウト)の選択に用いられる画面、携帯端末に送信する画像である携帯送信用画像の選択に用いられる画面などの各種の画面をタブレット内蔵モニタ131に表示する。編集処理部403は、各種の画面に対する利用者の操作に応じて処理を行う。
ステップS5において、印刷処理部404は、プリンタ351を制御することで、印刷処理を行う。印刷処理部404は、所定のレイアウトで配置された撮影画像や編集画像をプリンタ351に出力してシール紙に印刷する。
印刷が終了した場合、ステップS6において、プリンタ351は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口161に排出し、処理を終了させる。
次に、図29のフローチャートを参照して、図28のステップS3において行われる撮影処理について説明する。
ステップS11において、表示制御部416は、ライブビュー画面の表示を開始する。すなわち、撮影制御部411によりカメラ91が制御され、動画像の取り込みが開始される。動画像の取り込みは、例えば、アップ画像と同じ画角の画像を撮影する状態に調整された後に行われる。
カメラ91により取り込まれた動画像の各フレームに対しては、クロマキー処理部412によりクロマキー処理が施された後、画像処理部413により背景画像が合成される。背景画像が合成された動画像が、表示制御部416に出力され、ライブビュー画面の表示に用いられる。ライブビュー表示領域201には、図11を参照して説明したような、利用者の上半身が大きく映るライブビュー画像が表示される。
ライブビュー画面の表示を開始してから所定の時間が経過した場合、ステップS12において、撮影制御部411は、個人識別用の撮影を行う。個人識別用の撮影によって得られた静止画像は顔検出部414に供給される。
ステップS13において、顔検出部414は、撮影制御部411から供給された1枚の静止画像に基づいて、利用者のそれぞれの顔を識別する。識別結果を表す情報は画像処理部413に供給される。
後述する写りの調整においては、それぞれの利用者が、撮影画像に写る自分の目の大きさを調整することができるようになっている。5枚の撮影画像に写っている利用者の目の大きさが、その利用者により選択された大きさに調整される。
個人識別用の撮影前にもライブビュー画面が表示されるが、ここではコンテンツは表示されない。静止画像に基づいて顔を識別する場合、それぞれの利用者の顔が離れて写っていた方が識別精度を高めることが可能になるためである。
撮影画像の撮影前のライブビュー画面とは異なりコンテンツを表示しないようにすることにより、顔が離れて写っている静止画像を撮影することができ、顔の識別精度を高めることができる
ステップS14において、撮影制御部411は、次の撮影がアップ撮影か否かを判定する。
次の撮影がアップ撮影であるとステップS14において判定された場合、ステップS15において、ライブビュー表示処理が行われる。ライブビュー表示処理においては、利用者の顔の距離に応じて、適宜、コンテンツが表示される。ライブビュー表示処理の詳細については図31のフローチャートを参照して後述する。
撮影のタイミングになったとき、ステップS16において、撮影制御部411は、アップ画像の撮影を行う。撮影によって得られたアップ画像に対しては、クロマキー処理部412によりクロマキー処理が施され、画像処理部413により背景画像が合成される。背景画像が合成されたアップ画像が、表示制御部416に出力され、撮影結果としてライブビュー画面に表示される。
ステップS17において、撮影制御部411は、撮影終了か否かを判定する。5回の撮影が終了していないことから、撮影終了ではないとステップS17において判定された場合、ステップS14以降の処理が行われる。
一方、撮影終了であるとステップS17において判定された場合、処理はステップS18に進む。アップ画像の撮影のみを行うコースが選択された場合、全身画像の撮影は行われない。
ステップS18において、表示制御部416は、写り調整画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。写り調整画面を用いて、それぞれの利用者が、撮影画像に写る自分の目の大きさを選択する。
ステップS19において、画像処理部413は、利用者により選択された大きさになるように、それぞれの撮影画像に写る利用者の目の大きさを調整する。撮影画像に写るどの利用者の目を調整するのかが、ステップS13において行われた個人識別の結果に基づいて決定される。
写りの調整が行われた後、処理は終了となる。その後、図28のステップS3に戻り、それ以降の処理が行われる。
一方、ステップS14において、次の撮影がアップ撮影ではなく、全身撮影であると判定された場合、処理はステップS20に進む。上述したように、アップ撮影と全身撮影を行うコースが選択されている場合、例えば4回目と5回目の撮影が全身撮影となる。
ステップS20において、撮影制御部411は、カメラ91を制御し、全身画像を撮影するための画角の調整を行う。
ステップS21において、ライブビュー表示処理が行われる。ここで行われるライブビュー表示処理は、ステップS15において行われる処理と同様の処理である。全身画像の撮影前のライブビュー表示処理においても、利用者の顔の距離に応じて、適宜、コンテンツが表示される。
図30は、全身画像の撮影前のライブビュー表示処理によって表示されるライブビュー画面の例を示す図である。
図30に示すように、ライブビュー表示領域201には、利用者の全身が映るライブビュー画像が表示される。画像表示領域202−4の枠が強調表示されており、これにより、次の撮影が4回目の撮影、すなわち全身撮影であることが示されている。画像表示領域202−1乃至202−3には、それぞれアップ画像の撮影結果が表示される。
また、図30の例においては、2人の利用者が顔を近づけており、ライブビュー画像に映る2人の利用者の顔の間にコンテンツ231が表示されている。アップ画像と比べて利用者の顔が小さく映っているため、図30のコンテンツ231を構成するハート画像は、上述したアップ撮影時に表示されるハート画像より小さい。
ライブビュー表示領域201外の領域に表示されるコンテンツ232を構成するハート画像も、アップ撮影時に表示されるハート画像より小さい。顔近づけスコアは「60」である。
図29の説明に戻り、撮影のタイミングになったとき、ステップS22において、撮影制御部411は、全身画像の撮影を行う。撮影によって得られた全身画像に対しては、クロマキー処理部412によりクロマキー処理が施され、画像処理部413により背景画像が合成される。背景画像が合成された全身画像が、表示制御部416に出力され、撮影結果としてライブビュー画面に表示される。
ステップS23において、撮影制御部411は、撮影終了か否かを判定する。5回目の撮影が終了していないことから、撮影終了ではないとステップS23において判定された場合、ステップS21以降の処理が行われる。
一方、撮影終了であるとステップS23において判定された場合、処理はステップS18に進み、写り調整画面が表示された後、ステップS19において写りの調整が行われる。その後、図28のステップS3に戻り、それ以降の処理が行われる。
次に、図31のフローチャートを参照して、図29のステップS15,S21において行われるライブビュー表示処理について説明する。
ステップS31において、表示制御部416は、ライブビュー画像の表示を開始する。撮影制御部411により動画像の取り込みが開始され、取り込まれた動画像がクロマキー処理部412と顔検出部414に出力される。クロマキー処理部412に出力された動画像に対しては、クロマキー処理が施され、背景画像が合成される。背景画像が合成された動画像がライブビュー画面のライブビュー表示領域201に表示される。
ステップS32において、撮影制御部411は、撮影タイミングか否かを判定する。撮影タイミングではないとステップS32において判定された場合、処理はステップS33に進む。
ステップS33において、顔検出部414は、動画像に映る利用者の顔を検出する。顔検出部414は、検出した顔の領域を表す情報、顔の中心位置を表す情報、目、鼻、口などの各部位の位置を表す情報を距離算出部415に出力する。
ステップS34において、距離算出部415は、顔検出部414から供給された情報に基づいて、各利用者の顔同士の距離を算出する。距離算出部415は、算出した距離を表す情報を表示制御部416に出力する。
ステップS35において、表示制御部416の出現制御部416Aは、顔が規定値より近いか否か(第1の規定値より近く、第2の規定値より離れているか否か)を判定する。
顔が近いとステップS35において判定された場合、処理はステップS36に進む。例えば、利用者が3人以上である場合、顔が近い2人の利用者が1組でもいる場合に、顔が近いと判定される。
ステップS36において、出現制御部416Aは、ライブビュー表示領域201にコンテンツ231を出現させ、動的に表示させる。
ステップS37において、連動制御部416Bは、ライブビュー表示領域201の表示に連動して、ライブビュー表示領域201外の領域にコンテンツ232を表示させる。
その後、ステップS32に戻り、それ以降の処理が繰り返される。顔が離れているとステップS35において判定された場合も同様に、ステップS32以降の処理が繰り返される。撮影タイミングになったとステップS32において判定された場合、図29のステップS15またはステップS21に戻り、それ以降の処理が行われる。
以上の処理により、利用者は、ライブビュー画面を見てハート画像が出現するように自分の立ち位置や顔の位置を調整することにより、撮影が行われるまで楽しみながら待つことができる。また、利用者は、立ち位置や顔の位置を調整することにより、顔を自然と近づけることができ、よい写りの画像を撮影することができる。
以上においては、全身撮影の前のライブビュー画面にもコンテンツが出現するものとしたが、コンテンツを出現させる処理は、アップ撮影の前のライブビュー画面の表示時にのみ行い、全身撮影の前のライブビュー画面の表示時には行わないようにしてもよい。
反対に、全身撮影の前のライブビュー画面の表示時にのみコンテンツを出現させ、アップ撮影の前のライブビュー画面の表示時にはコンテンツを出現させないようにしてもよい。
<顔近づけスコアの使用例>
顔近づけスコアは、1回目の撮影から5回目の撮影が終了するまで累積してカウントされる。ビン画像211の近傍に、その日の顔近づけスコアの最高値が表示されるようにしてもよい。
顔近づけスコアに応じて、以下の内容が変更されるようにしてもよい。
1.シール紙について
・相性スコア
利用者の相性を表す相性スコアがシール紙に印刷される場合、顔近づけスコアが相性スコアとして印刷されるようにしてもよい。顔近づけスコアと同じ数値が相性スコアとして印刷されるのではなく、顔近づけスコアが閾値以上である場合には相性スコアが100点、閾値未満である場合には相性スコアが90点といったように、顔近づけスコアを閾値と比較して相性スコアが決定されるようにしてもよい。
・シール紙のデザイン
印刷レイアウトの選択時、顔近づけスコアが閾値以上である場合には、相性スコアが大きく印刷されるデザインが選択されるようにしてもよい。逆に、顔近づけスコアが閾値未満である場合には、相性スコアが小さく印刷されるデザインが選択されるようにしてもよい。
・シール紙のレイアウト
顔近づけスコアが閾値以上である場合、各画像が大きく印刷される印刷レイアウトがデフォルトで選択されるようにしてもよい。顔近づけスコアが高い場合、撮影画像は、利用者が顔を近づけた、よい構図の画像と推定される。このような画像を大きく印刷することにより、見栄えのよいシール紙を利用者は得ることができる。この場合、顔近づけスコアが閾値未満であるときには、各画像が小さく印刷されるレイアウトが選択される。
・シール紙の枚数
利用者に提供されるシール紙の枚数が、顔近づけスコアに応じて変更されるようにしてもよい。
2.合成コンテンツについて
選択可能となる合成コンテンツが顔近づけスコアに応じて変更されるようにしてもよい。合成コンテンツには、背景画像、および、手書きの文字やスタンプ画像などの編集に用いる合成用画像が含まれる。
例えば、顔近づけスコアが閾値以上である場合、背景画像の選択画面は、近づけている顔がより引き立つような、白色系等のシンプルな背景画像が選択可能な状態で表示される。逆に、顔近づけスコアが閾値未満である場合、デフォルトの背景画像が選択可能な状態で表示される。
また、顔近づけスコアが閾値以上である場合、編集画面には、「仲良し」をイメージした合成用画像を選択するときに操作されるボタンが表示される。逆に、顔近づけスコアが閾値未満である場合、編集画面は、デフォルトの合成コンテンツが選択可能な状態で表示される。
このように、顔近づけスコアに応じて、利用者に提示される選択肢を変化させることが可能である。この場合、編集処理部403は、利用者に提示される選択肢を顔近づけスコアに応じて変化させる制御部として機能することになる。
3.その他
一発落書きの機能が写真シール作成装置1に用意されている場合、一発落書きの内容が顔近づけスコアに応じて変更されるようにしてもよい。一発落書きは、編集時に利用可能な機能であり、一回の操作で、予め設定された編集を施すことができるようにするためのものである。
携帯送信用画像の画角が顔近づけスコアに応じて変更されるようにしてもよい。顔近づけスコアが閾値以上である場合、利用者が顔を近づけた状態で撮影が行われていると推測されるため、縦長の画角の画像になるようにトリミングが行われ、携帯送信用画像が生成される。これにより、利用者の両端に写る余白領域を除くことができる。
シール紙の端に、機能性のある印刷が行われるようになっている場合、印刷する内容が、顔近づけスコアに応じて変更されるようにしてもよい。この場合、顔近づけスコアによっては、上述した相性スコアがシール紙の端に印刷されることもある。
<実施例2:ライブビュー画面の表示の変形例>
1.利用者の人数が2人である場合にのみ、上述したようしてライブビュー画面にコンテンツが表示されるようにしてもよい。
2.利用者の顔が一定の距離以上離れている場合にコンテンツが出現し、表示されるようにしてもよい。
3.通常の撮影画像の撮影前のライブビュー画面ではなく、コラージュ撮影や携帯送信用画像の撮影等の、特定の撮影前のライブビュー画面にコンテンツが表示されるようにしてもよい。
コラージュ撮影は、複数の画像を所定のテンプレートに従って組み合わせた1枚の画像であるコラージュ画像の元になる画像の撮影である。これらの撮影によって得られる画像は、携帯端末に送信される可能性が高いものであり、画像としての出来栄えが特に重要になるためである。
4.顔が目立つ背景画像などの、特定の背景画像を利用者が選択した場合にのみ、ライブビュー画面にコンテンツが表示されるようにしてもよい。
5.撮影前に、撮影時のポーズを利用者に選択させる場合、顔が離れやすい特定のポーズを利用者が選択した場合にのみ、ライブビュー画面にコンテンツが表示されるようにしてもよい。
6.コンテンツが撮影画像に合成され、そのまま印刷されるようにしてもよい。また、コンテンツが合成された撮影画像が携帯送信用画像として送信されるようにしてもよい。
7.顔を近づけている時間に応じて、コンテンツの単位時間当たりの出現数が増えるようにしてもよい。例えば、顔を近づけた直後は、1秒当たり3個のコンテンツが出現し、顔を3秒間近づけ続けているときは、1秒当たり6個のコンテンツが出現するような制御が可能である。
8.コンテンツが出現した後の移動速度を、一定ではなく、加速したり減速したりして変化させるようにしてもよい。
9.
検出された顔の位置が、ライブビュー画像内に全て入っている場合にのみコンテンツを出現させるようにしてもよい。
上述した実施の形態では、写真シール作成装置1は、得られた撮影画像や編集画像をシール紙に印刷するとともに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供する構成を採るものとした。これに限らず、撮影画像や編集画像をシール紙に印刷せずに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供するのみの構成を採ることも可能である。また逆に、撮影画像や編集画像をサーバに送信せずに、シール紙に印刷するのみの構成を採ることも可能である。
すなわち、本技術は、撮影画像や編集画像がシール紙に印刷された写真シールを作成する写真シール作成装置に限らず、単に、撮影画像や編集画像を作成するゲームを提供する写真作成ゲーム機に適用することができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図25に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、そのプログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア305により構成される。また、これらだけでなく、記録媒体は、装置本体にあらかじめ組み込まれた状態で管理者に配信されるプログラムが記録されているROM306や、記憶部302に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではない。例えば、所定のサイズの紙やフィルム、プリペイドカードやIC(Integrated Circuit)カードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに、画像を印刷するようにしてもよい。この場合、1または複数の撮影画像が配置されたシールレイアウト画像が、これらの印刷媒体に印刷されるようにしてもよい。
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。