JP2010157681A - 有機薄膜太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

有機薄膜太陽電池およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、電極間での短絡が起こり難く、大面積であっても光電変換効率の良好な有機薄膜太陽電池を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、透明基板と、上記透明基板上に順不同に積層されたメッシュ電極および透明電極と、上記メッシュ電極および透明電極の上に形成された光電変換層と、上記光電変換層上に形成された対向電極とを有する有機薄膜太陽電池であって、上記メッシュ電極の厚みが、上記メッシュ電極および透明電極と対向電極との間で短絡が生じない厚みであることを特徴とする有機薄膜太陽電池を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、メッシュ電極を有する有機薄膜太陽電池に関するものである。
有機薄膜太陽電池は、2つの異種電極間に、電子供与性および電子受容性の機能を有する有機薄膜を配置してなる太陽電池であり、シリコンなどに代表される無機太陽電池に比べて製造工程が容易であり、かつ低コストで大面積化が可能であるという利点を持つ。
太陽電池において、受光側の電極は透明電極とされる。従来、この透明電極には、ITO等の金属酸化物などが用いられており、中でも、導電性や透明性が高く、仕事関数が高いことから、ITOが主に使用されている。
しかしながら、有機薄膜太陽電池に用いられるITO電極は、厚みが150nm程度と薄く、シート抵抗が20Ω/□程度と大きいため、発生した電流がITO電極を通過する際に消費され、発電効率が低下するという問題がある。この現象は、有機薄膜太陽電池の面積が大きくなるにつれて顕著に現れる。
近年、シリコン太陽電池や色素増感太陽電池において、透明電極上に金属メッシュを積層することが提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。また、有機太陽電池において、透明電極の一部分に、透明電極よりも電気抵抗の高い補助電極を併設することが提案されている(特許文献4参照)。これにより、電極の導電性が向上する。
特開2000−243989号公報 特開2000−243990号公報 特開2008−243425号公報 特開2004−158661号公報
そこで、有機薄膜太陽電池においても、発電効率向上のために、透明電極上に金属メッシュを積層することが考えられる。
しかしながら、シリコン太陽電池や色素増感太陽電池に用いられる金属メッシュの厚みは2μm〜20μm程度と非常に厚い。一方、有機薄膜太陽電池では、光電変換層等の有機層の厚みは100nm〜200nmと非常に薄い。そのため、有機薄膜太陽電池に、シリコン太陽電池や色素増感太陽電池に用いられる金属メッシュをそのまま適用すると、光電変換層等の有機層の厚みが薄いために電極間で短絡が生じるという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、電極間での短絡が起こり難く、大面積であっても光電変換効率の良好な有機薄膜太陽電池を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、透明基板と、上記透明基板上に順不同に積層されたメッシュ電極および透明電極と、上記メッシュ電極および透明電極の上に形成された光電変換層と、上記光電変換層上に形成された対向電極とを有する有機薄膜太陽電池であって、上記メッシュ電極の厚みが、上記メッシュ電極および透明電極と上記対向電極との間で短絡が生じない厚みであることを特徴とする有機薄膜太陽電池を提供する。
本発明によれば、陽極側の電極はメッシュ電極と透明電極とが積層されたものであるので、透明電極のシート抵抗が比較的高くても、メッシュ電極の抵抗値が十分に低ければ、陽極全体としてのシート抵抗を十分に低くすることが可能となる。したがって、本発明の有機薄膜太陽電池は大面積であっても、発生した電力を効率良く集電することが可能となり、高い発電効率を得ることができる。また本発明によれば、メッシュ電極の厚みが、メッシュ電極および透明電極と対向電極との間で短絡が生じない厚みであるので、電極間での短絡を防ぐことができる。
上記発明においては、上記メッシュ電極の厚みが200nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。メッシュ電極の厚みが薄すぎると、メッシュ電極のシート抵抗が大きくなりすぎる場合があり、メッシュ電極の厚みが厚すぎると、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。
また本発明においては、上記メッシュ電極の形状が、六角形または平行四辺形の格子状であることが好ましい。メッシュ電極を流れる電流が局所的に集中するのを防止することができるからである。
さらに本発明においては、上記メッシュ電極の開口部の比率が80%〜98%の範囲内であることが好ましい。開口部の比率が小さすぎると光電変換層への入射量が少なくなり、開口部の比率が大きすぎるとメッシュ電極の抵抗が大きくなるからである。
さらに本発明においては、上記メッシュ電極が真空成膜法にて形成された金属薄膜であることが好ましい。スパッタリング法等の真空成膜法は、ガラス基板やPETフィルム等の透明基板上に膜厚を均一に密着良く金属薄膜を形成することが出来るからである。
また本発明においては、上記透明基板上に上記メッシュ電極および上記透明電極の順に積層されていることが好ましい。透明電極と光電変換層や正孔取出し層等との接触面積が大きい方が、界面の接合性が良いからである。
さらに本発明においては、上記透明基板上に上記透明電極および上記メッシュ電極の順に積層されていてもよい。
また本発明は、透明基板と、上記透明基板上に順不同に積層されたメッシュ電極および透明電極と、上記メッシュ電極および透明電極の上に形成された光電変換層と、上記光電変換層上に形成された対向電極とを有する有機薄膜太陽電池を製造するための有機薄膜太陽電池の製造方法であって、上記透明基板上に金属薄膜を形成し、上記金属薄膜上にレジストを配置し、フォトエッチング法により上記金属薄膜を網目状にパターニングして、上記メッシュ電極を形成するメッシュ電極形成工程を有することを特徴とする有機薄膜太陽電池の製造方法を提供する。
本発明によれば、フォトエッチング法によりメッシュ電極を形成するので、金属薄膜の厚みが薄い場合であっても、所望の形状にパターニングすることができる。また、メッシュ電極の端部にバリの無い形状を形成することが出来る。よって、メッシュ電極の厚みを、電極間で短絡が生じない厚みとすることが可能であり、メッシュ電極を、メッシュ電極の端部のバリに起因する短絡が生じない形状とすることが可能である。これにより、電極間で短絡が生じ難い有機薄膜太陽電池を得ることができる。また本発明によれば、メッシュ電極および透明電極を積層して陽極を形成するので、大面積であっても良好な発電効率を示す有機薄膜太陽電池を製造することが可能である。
上記発明においては、上記メッシュ電極の厚みが200nm〜300nmの範囲内であり、上記メッシュ電極形成工程後に、主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法により上記光電変換層を形成する光電変換層形成工程を有することが好ましい。主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法は、太陽電池の大面積化に好適な方法である。このような方法で光電変換層を形成する場合、メッシュ電極の厚みが上記範囲よりも厚いと、メッシュ電極のエッジを覆うことが困難となり、電極間で短絡が生じやすくなる。また、メッシュ電極の厚みが上記範囲よりも厚いと、表面張力によって所望の厚みよりも厚く光電変換層が形成されてしまい、光電変換層中にて発生した電気エネルギーを最表層に取り出しにくくなるおそれがある。一方、メッシュ電極の厚みが薄すぎると、メッシュ電極のシート抵抗が大きくなるおそれがある。
また本発明においては、上記メッシュ電極形成工程にて、上記金属薄膜を、六角形または平行四辺形の格子状にパターニングすることが好ましい。メッシュ電極を流れる電流が局所的に集中するのを防止することができるからである。
本発明においては、陽極側の電極がメッシュ電極と透明電極とが積層されたものであり、メッシュ電極が所定の厚みを有するので、電極間での短絡の発生を抑制し、有機薄膜太陽電池を大面積化したとしても高い発電効率を得ることができるという効果を奏する。
本発明の有機薄膜太陽電池の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池におけるメッシュ電極の形状の一例を示す平面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池におけるメッシュ電極の形状の他の例を示す平面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池におけるメッシュ電極の形状の他の例を示す平面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池におけるメッシュ電極の形状の他の例を示す平面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機薄膜太陽電池の製造方法の一例を示す工程図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明の有機薄膜太陽電池およびその製造方法について詳細に説明する。
A.有機薄膜太陽電池
本発明の有機薄膜太陽電池は、透明基板と、上記透明基板上に順不同に積層されたメッシュ電極および透明電極と、上記メッシュ電極および透明電極の上に形成された光電変換層と、上記光電変換層上に形成された対向電極とを有する有機薄膜太陽電池であって、上記メッシュ電極の厚みが、上記メッシュ電極および透明電極と上記対向電極との間で短絡が生じない厚みであることを特徴とするものである。
本発明の有機薄膜太陽電池について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の有機薄膜太陽電池の一例を示す概略断面図である。図1に示す例において、有機薄膜太陽電池1は、透明基板2と、透明基板2上に形成されたメッシュ電極3と、メッシュ電極3上に形成された透明電極4と、透明電極4上に形成された正孔取出し層6と、正孔取出し層6上に形成された光電変換層7と、光電変換層7上に形成された対向電極8とを有している。そして、メッシュ電極3は、メッシュ電極3および透明電極4と対向電極8との間で短絡が生じないような厚みを有している。
有機薄膜太陽電池1においては、まず、メッシュ電極3の開口部からの入射光11により光電変換層7内で電荷が発生する。次いで、発生した電荷(正孔)は、光電変換層7の膜厚方向に移動して正孔取出し層6へと取り出され、正孔取出し層6および透明電極4の接触界面にて透明電極4へと取り出される。一方、発生した電荷(電子)は、光電変換層7の膜厚方向に移動して光電変換層7および対向電極8の接触界面にて対向電極8へと取り出される。
本発明によれば、陽極側の電極はメッシュ電極と透明電極とが積層されたものであるので、透明電極のシート抵抗が比較的高い場合であっても、メッシュ電極のシート抵抗を十分に低くすることで、陽極全体としてのシート抵抗を低減することができる。したがって、有機薄膜太陽電池を大面積化したとしても、発生した電力を効率良く集電することが可能となり、高い発電効率を維持することが可能である。
また本発明によれば、メッシュ電極の厚みが、メッシュ電極および透明電極と対向電極との間で短絡が生じない厚みであるので、有機薄膜太陽電池がメッシュ電極を有していても、電極間で短絡が起こるのを防ぐことができる。
以下、本発明の有機薄膜太陽電池における各構成について説明する。
1.メッシュ電極および透明電極
本発明に用いられるメッシュ電極および透明電極は、透明基板上に順不同に積層されるものである。本発明においては、メッシュ電極および透明電極側が受光面となる。これらのメッシュ電極および透明電極は、通常、光電変換層で発生した正孔を取り出すための電極(正孔取出し電極)とされる。以下、メッシュ電極および透明電極について説明する。
(1)メッシュ電極
本発明に用いられるメッシュ電極は、網目状の電極であり、メッシュ電極の厚みは、メッシュ電極および透明電極と対向電極との間で短絡が生じない厚みとなっている。
メッシュ電極の厚みは、メッシュ電極および透明電極と対向電極との間で短絡が生じない厚みであれば特に限定されるものではなく、光電変換層、正孔取出し層、電子取出し層等の厚みに応じて適宜選択される。具体的には、光電変換層、正孔取出し層、電子取出し層などの、メッシュ電極および透明電極と対向電極との間に形成される層の総膜厚を1とすると、メッシュ電極の厚みは、5以下であることが好ましく、より好ましくは3以下、さらに好ましくは1.5以下である。メッシュ電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。より具体的には、メッシュ電極の厚みは、100nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも200nm〜800nmの範囲内であることが好ましい。メッシュ電極の厚みが上記範囲より薄いと、メッシュ電極のシート抵抗が大きくなりすぎる場合があるからである。また、メッシュ電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。
中でも、メッシュ電極および透明電極の上に、主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法により光電変換層を形成する場合、メッシュ電極の厚みは200nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
なお、「塗布量」とは、塗布膜厚を意味する。「主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法」とは、主に塗布量を調整することによって厚みを制御することができる方法であり、主として塗布量以外のパラメータ、例えば回転数(遠心力)などを調整することにより厚みを制御する方法を除くものである。「主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法」は、主に塗布量(塗布膜厚)を調整することによって厚みを制御することができる方法であればよく、具体的には、塗布速度、吐出量、塗布ギャップなどを調整して塗布量(塗布膜厚)を調整することができる。主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法としては、例えば、ダイコート法、ビードコート法、バーコート法、グラビアコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などの印刷法を挙げることができる。一方、主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法には、スピンコート法は含まれない。
メッシュ電極および透明電極の上に、主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法により光電変換層を形成する場合、メッシュ電極の厚みが上記範囲よりも厚いと、メッシュ電極のエッジを覆うことが困難となり、電極間で短絡が生じやすくなる。また、メッシュ電極の厚みが上記範囲よりも厚いと、表面張力によって所望の厚みよりも厚く光電変換層が形成されてしまうおそれがある。光電変換層の厚みが厚すぎると、電子拡散長および正孔拡散長を超えてしまい変換効率が低下する。表面張力によって所望の厚みよりも厚く光電変換層が形成されないように、メッシュ電極の厚みを調整することが好ましい。特に、光電変換層内を正孔および電子が移動できる距離は100nm程度であることが知られていることからも、表面張力によって所望の厚みよりも厚く光電変換層が形成されないように、メッシュ電極の厚みを調整することが好ましいのである。
一方、例えばスピンコート法により光電変換層を形成する場合、遠心力により均質な膜とするので、メッシュ電極の厚みが比較的厚くても、メッシュ電極のエッジを覆うことができる。また、スピンコート法の場合、回転数によって厚みを調整することができるので、メッシュ電極の厚みが比較的厚くても、均質な膜を得ることができる。
よって、主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法により光電変換層を形成する場合には、上記範囲が特に好ましいのである。
メッシュ電極の形成材料としては、通常、金属が用いられる。メッシュ電極に用いられる金属としては、例えば、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、チタン(Ti)、アルミニウム合金、チタン合金およびニッケルクロム合金(Ni−Cr)等の導電性金属を挙げることができる。上述の導電性金属の中でも、電気抵抗値が比較的低いものが好ましい。このような導電性金属としては、Al、Au、Ag、Cu等が挙げられる。
また、メッシュ電極は、上述のような導電性金属からなる単層であっても良く、また透明基板や透明電極との密着性向上のために、導電性金属層とコンタクト層とを適宜積層したものであっても良い。コンタクト層の形成材料としては、例えば、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケルクロム(Ni−Cr)等が挙げられる。コンタクト層は所望のメッシュ電極と透明基板や透明電極との密着性を得るために導電性金属層に積層されるものであり、導電性金属層の片側にのみ積層しても良く、導電性金属層の両側に積層しても良い。
また、対向電極の形成材料の仕事関数等に応じて、好ましい金属を選択してもよい。例えば、対向電極の形成材料の仕事関数等を考慮する場合には、メッシュ電極は正孔取出し電極であるので、上記金属は仕事関数の高いものであることが好ましい。具体的には、Alが好ましく用いられる。
メッシュ電極の形状としては、網目状であれば特に限定されるものではなく、所望の導電性、透過性、強度等により適宜選択される。例えば、多角形や円形の格子状等が挙げられる。図3〜図6にメッシュ電極3の形状の一例を示す。図3(a)〜(c)は三角形の格子状の場合であり、図3(a),(b)では三角形の開口部がストレートに配列され、図3(c)では三角形の開口部がジグザグに配列されている。図4(a)〜(d)は四角形の格子状の場合であり、図4(a)では矩形の開口部がストレートに配列され、図4(b)では矩形の開口部がジグザグに配列され、図4(c)では菱形(角度≠90°)の開口部が配列され、図4(d)では菱形(正方形)の開口部が配列されている。図5(a),(b)は六角形の格子状の場合であり、図5(a)では六角形の開口部がストレートに配列され、図5(b)では六角形の開口部がジグザグに、すなわちいわゆるハニカム状に配列されている。図6(a),(b)は円形の格子状の場合であり、図6(a)では円形の開口部がストレートに配列され、図6(b)では円形の開口部がジグザグに配列されている。なお、多角形や円形の「格子状」とは、多角形や円形が周期的に配列されている形状をいう。
中でも、メッシュ電極の形状は、六角形の格子状または平行四辺形の格子状であることが好ましい。メッシュ電極を流れる電流が局所的に集中するのを防止することができるからである。例えば、特定の方向のみに電流の流れが集中し、電流が流れにくい領域が存在する場合、この電流の流れにくい領域を開口部とすることにより、開口部の比率を大きくし、入射量を多くし、光電変換効率を高めることが可能となる。よって、電流が流れにくい領域が存在するのは、光電変換効率を低くしていることになる。したがって、メッシュ電極を流れる電流が局所的に集中するのを防止することができる形状とすることが好ましいのである。また、特定の方向のみに電流の流れが集中すると、局所的にメッシュ電極が加熱されてしまい、メッシュ電極に隣接して形成されている光電変換層や透明基板に熱損傷が生じ、耐久性が低下する。したがって、メッシュ電極を上記形状とすることにより、メッシュ電極を流れる電流が局所的に集中するのを防止し、メッシュ電極に局所加熱が生じるのを防ぎ、耐久性を高めることができる。
本発明の有機薄膜太陽電池においては、光電変換層内で発生した電荷がメッシュ電極により輸送される。この際、電荷は放射状に輸送されると考えられる。六角形の格子状または平行四辺形の格子状の場合は、放射状の集電において、電流分布を比較的均一にすることができる。
六角形の格子状の場合、特に、図5(b)に例示するように六角形の開口部がハニカム状に配列されていることが好ましい。メッシュ電極を流れる電流が局所的に集中するのを効果的に防止することができるからである。
一方、平行四辺形の格子状の場合、平行四辺形の鋭角が40°〜80°の範囲内であることが好ましく、より好ましくは50°〜70°の範囲内、さらに好ましくは55°〜65°の範囲内である。また、平行四辺形の4辺の長さは、太陽電池の外形形状に合わせて適宜設定される。すなわち、平行四辺形が鋭角60°・鈍角120°で4辺の長さが等しい菱形である場合、電流分布が比較的均一になる均電流エリアの形状は平行四辺形の鋭角の頂点を結ぶ対角線方向に電流が流れやすい楕円形状となる。そのため、太陽電池の中心部から外周部電極となり得るメッシュ電極の外周部までの距離を勘案して、平行四辺形の4辺の長さは適宜設定される。
メッシュ電極自体は基本的に光を透過しないので、メッシュ電極の開口部から光電変換層に光が入射する。そのため、メッシュ電極の開口部は比較的大きいことが好ましい。具体的には、メッシュ電極の開口部の比率は、50%〜98%程度であることが好ましく、より好ましくは70%〜98%の範囲内、さらに好ましくは80%〜98%の範囲内である。
中でも、メッシュ電極の厚みが200nm〜300nmの場合、開口部の比率は80%〜98%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは85%〜98%の範囲内である。一方、メッシュ電極の厚みが100nm〜200nmの場合、開口部の比率は70%〜80%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは75%〜80%の範囲内である。
また、メッシュ電極の形状が六角形の格子状である場合、開口部の比率は70%〜80%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは75%〜80%の範囲内である。一方、メッシュ電極の形状が平行四辺形の格子状である場合、開口部の比率は80%〜98%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは85%〜98%の範囲内である。
開口部の比率が上述の範囲未満であると、メッシュ電極の線幅を太くしてメッシュ電極の面積を大きくすることができ、抵抗を小さくことができるものの、充分に光を透過させることができないために光電変換効率が低下するおそれがあるからである。また、開口部の比率が上述の範囲を超えると、充分に光を透過させて光電変換効率を高めることはできるものの、メッシュ電極の線幅が小さくなりメッシュ電極の面積が小さくなって、メッシュ電極での電荷の移動効率が低下し、抵抗が大きくなるおそれがあるからである。さらに、開口部の比率が大きすぎるものは、安定した形成が困難だからである。また、開口部の比率が大きすぎると、メッシュ電極に所望の抵抗値を付与するために、メッシュ電極の厚みを厚くする必要が生じるので、生産効率が低下したり、またメッシュ電極による段差が大きくなるために光電変換層を連続的な膜として形成することが困難となったりするからである。
メッシュ電極の開口部のピッチおよびメッシュ電極の線幅は、メッシュ電極全体の面積等に応じて適宜選択される。
メッシュ電極のシート抵抗は5Ω/□以下であることが好ましく、中でも3Ω/□以下、特に1Ω/□以下であることが好ましい。メッシュ電極のシート抵抗が上記範囲より大きいと、所望の発電効率が得られない場合があるからである。
なお、上記シート抵抗は、三菱化学株式会社製 表面抵抗計(ロレスタMCP:四端子プローブ)を用い、JIS R1637(ファインセラミックス薄膜の抵抗率試験方法:4探針法による測定方法)に基づき、測定した値である。
メッシュ電極の形成位置としては、図1に例示するように透明基板2上にメッシュ電極3および透明電極4の順に積層されていてもよく、図2に例示するように透明基板2上に透明電極4およびメッシュ電極3の順に積層されていてもよい。中でも、透明基板上にメッシュ電極および透明電極の順に積層されていることが好ましい。透明電極と光電変換層や正孔取出し層等との接触面積が大きい方が、界面の接合性が良く、正孔の移動効率を高くすることができるからである。
メッシュ電極の形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属薄膜を全面に成膜した後に網目状にパターニングする方法、網目状の導電体を直接形成する方法等が挙げられる。これらの方法は、メッシュ電極の形成材料や構成等に応じて適宜選択される。
金属薄膜の成膜方法は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の真空成膜法であることが好ましい。すなわち、メッシュ電極は真空成膜法にて形成された金属薄膜であることが好ましい。真空成膜法により成膜した金属種はめっき膜に比べ介在物が少なく比抵抗を小さく出来る。また、真空成膜法にて形成された金属薄膜は、Agペースト等を用いて成膜したものと比較しても比抵抗を小さくできる。また、厚み1μm以下の金属薄膜を、膜厚を精密に制御し、均一な厚みに成膜する方法としても、真空成膜法が好適である。
金属薄膜のパターニング方法としては、所望のパターンに精度良く形成することができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えばフォトエッチング法等を挙げることができる。
(2)透明電極
本発明に用いられる透明電極の構成材料としては、導電性および透明性を有するものであれば特に限定されなく、In−Zn−O(IZO)、In−Sn−O(ITO)、ZnO−Al、Zn−Sn−O等を挙げることができる。中でも、後述する対向電極の構成材料の仕事関数等を考慮して適宜選択することが好ましい。例えば対向電極の構成材料を仕事関数の低い材料とした場合には、透明電極の構成材料は仕事関数の高い材料であることが好ましい。導電性および透明性を有し、かつ仕事関数の高い材料としては、ITOが好ましく用いられる。
透明電極の全光線透過率は、85%以上であることが好ましく、中でも90%以上、特に92%以上であることが好ましい。透明電極の全光線透過率が上記範囲であることにより、透明電極にて光を十分に透過することができ、光電変換層にて光を効率的に吸収することができるからである。
なお、上記全光線透過率は、可視光領域において、スガ試験機株式会社製 SMカラーコンピュータ(型番:SM−C)を用いて測定した値である。
透明電極のシート抵抗は、20Ω/□以下であることが好ましく、中でも10Ω/□以下、特に5Ω/□以下であることが好ましい。シート抵抗が上記範囲より大きいと、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があるからである。
なお、上記シート抵抗は、三菱化学株式会社製 表面抵抗計(ロレスタMCP:四端子プローブ)を用い、JIS R1637(ファインセラミックス薄膜の抵抗率試験方法:4探針法による測定方法)に基づき、測定した値である。
透明電極は、単層であってもよく、また異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
この透明電極の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、0.1nm〜500nmの範囲内であることが好ましく、中でも1nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。膜厚が上記範囲より薄いと、透明電極のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
透明電極は、基板上に全面に形成されていてもよく、パターン状に形成されていてもよい。
透明電極の形成方法としては、一般的な電極の形成方法を用いることができる。
2.光電変換層
本発明に用いられる光電変換層は、メッシュ電極および透明電極と対向電極との間に形成されるものである。なお、「光電変換層」とは、有機薄膜太陽電池の電荷分離に寄与し、生じた電子および正孔を各々反対方向の電極に向かって輸送する機能を有する部材をいう。
光電変換層は、電子受容性および電子供与性の両機能を有する単一の層であってもよく(第1態様)、また電子受容性の機能を有する電子受容性層と電子供与性の機能を有する電子供与性層とが積層されたものであってもよい(第2態様)。以下、各態様について説明する。
(1)第1態様
本発明における光電変換層の第1態様は、電子受容性および電子供与性の両機能を有する単一の層であり、電子供与性材料および電子受容性材料を含有するものである。この光電変換層では、光電変換層内で形成されるpn接合を利用して電荷分離が生じるため、単独で光電変換層として機能する。
電子供与性材料としては、電子供与体としての機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、湿式塗工法により成膜可能なものであることが好ましく、中でも電子供与性の導電性高分子材料であることが好ましい。
導電性高分子はいわゆるπ共役高分子であり、炭素−炭素またはヘテロ原子を含む二重結合または三重結合が、単結合と交互に連なったπ共役系から成り立っており、半導体的性質を示すものである。導電性高分子材料は、高分子主鎖内にπ共役が発達しているため主鎖方向への電荷輸送が基本的に有利である。また、導電性高分子の電子伝達機構は、主にπスタッキングによる分子間のホッピング伝導であるため、高分子の主鎖方向のみならず、光電変換層の膜厚方向への電荷輸送も有利である。さらに、導電性高分子材料は、導電性高分子材料を溶媒に溶解もしくは分散させた塗工液を用いることで湿式塗工法により容易に成膜可能であることから、大面積の有機薄膜太陽電池を高価な設備を必要とせず低コストで製造できるという利点がある。
電子供与性の導電性高分子材料としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリシラン、ポリチオフェン、ポリカルバゾール、ポリビニルカルバゾール、ポルフィリン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリフルオレン、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、およびこれらの誘導体、ならびにこれらの共重合体、あるいは、フタロシアニン含有ポリマー、カルバゾール含有ポリマー、有機金属ポリマー等を挙げることができる。
上記の中でも、チオフェン−フルオレン共重合体、ポリアルキルチオフェン、フェニレンエチニレン−フェニレンビニレン共重合体、フェニレンエチニレン−チオフェン共重合体、フェニレンエチニレン−フルオレン共重合体、フルオレン−フェニレンビニレン共重合体、チオフェン−フェニレンビニレン共重合体等が好ましく用いられる。これらは、多くの電子受容性材料に対して、エネルギー準位差が適当であるからである。
なお、例えばフェニレンエチニレン−フェニレンビニレン共重合体(Poly[1,4-phenyleneethynylene-1,4-(2,5-dioctadodecyloxyphenylene)-1,4-phenyleneethene-1,2-diyl-1,4-(2,5-dioctadodecyloxyphenylene)ethene-1,2-diyl])の合成方法については、Macromolecules, 35, 3825 (2002) や、Mcromol. Chem. Phys., 202, 2712 (2001) に詳しい。
また、電子受容性材料としては、電子受容体としての機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、湿式塗工法により成膜可能なものであることが好ましく、中でも電子供与性の導電性高分子材料であることが好ましい。導電性高分子材料は、上述したような利点を有するからである。
電子受容性の導電性高分子材料としては、例えば、ポリフェニレンビニレン、ポリフルオレン、およびこれらの誘導体、ならびにこれらの共重合体、あるいは、カーボンナノチューブ、フラーレン誘導体、CN基またはCF基含有ポリマーおよびそれらの−CF置換ポリマー等を挙げることができる。ポリフェニレンビニレン誘導体の具体例としては、CN−PPV(Poly[2-Methoxy-5-(2´-ethylhexyloxy)-1,4-(1-cyanovinylene)phenylene])、MEH−CN−PPV(Poly[2-Methoxy-5-(2´-ethylhexyloxy)-1,4-(1-cyanovinylene)phenylene])等が挙げられる。
また、電子供与性化合物がドープされた電子受容性材料や、電子受容性化合物がドープされた電子供与性材料等を用いることもできる。中でも、電子供与性化合物もしくは電子受容性化合物がドープされた導電性高分子材料が好ましく用いられる。導電性高分子材料は、高分子主鎖内にπ共役が発達しているため主鎖方向への電荷輸送が基本的に有利であり、また、電子供与性化合物や電子受容性化合物をドープすることによりπ共役主鎖中に電荷が発生し、電気伝導度を大きく増大させることが可能であるからである。
電子供与性化合物がドープされる電子受容性の導電性高分子材料としては、上述した電子受容性の導電性高分子材料を挙げることができる。ドープされる電子供与性化合物としては、例えばLi、K、Ca、Cs等のアルカリ金属やアルカリ土類金属のようなルイス塩基を用いることができる。なお、ルイス塩基は電子供与体として作用する。
また、電子受容性化合物がドープされる電子供与性の導電性高分子材料としては、上述した電子供与性の導電性高分子材料を挙げることができる。ドープされる電子受容性化合物としては、例えばFeCl(III)、AlCl、AlBr、AsFやハロゲン化合物のようなルイス酸を用いることができる。なお、ルイス酸は電子受容体として作用する。
光電変換層の膜厚としては、一般的にバルクヘテロ接合型有機薄膜太陽電池において採用されている膜厚を採用することができる。具体的には、0.2nm〜3000nmの範囲内で設定することができ、好ましくは1nm〜600nmの範囲内である。膜厚が上記範囲より厚いと、光電変換層における体積抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
電子供与性材料および電子受容性材料の混合比は、使用する材料の種類により最適な混合比に適宜調整される。
光電変換層を形成する方法としては、所定の膜厚に均一に形成することができる方法であれば特に限定されるものではないが、湿式塗工法が好ましく用いられる。湿式塗工法であれば、大気中で光電変換層を形成することができ、コストの削減が図れるとともに、大面積化が容易だからである。
光電変換層用塗工液の塗布方法としては、光電変換層用塗工液を均一に塗布することができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、ダイコート法、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法、ビードコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等を挙げることができる。
中でも、光電変換層用塗工液の塗布方法は、主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法であることが好ましい。主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法としては、例えば、ダイコート法、ビードコート法、バーコート法、グラビアコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などの印刷法を挙げることができる。印刷法は有機薄膜太陽電池の大面積化に好適である。
光電変換層用塗工液の塗布後は、形成された塗膜を乾燥する乾燥処理を施してもよい。光電変換層用塗工液に含まれる溶媒等を早期に除去することにより、生産性を向上させることができるからである。
乾燥処理の方法として、例えば、加熱乾燥、送風乾燥、真空乾燥、赤外線加熱乾燥等、一般的な方法を用いることができる。
(2)第2態様
本発明における光電変換層の第2態様は、電子受容性の機能を有する電子受容性層と電子供与性の機能を有する電子供与性層とが積層されたものである。以下、電子受容性層および電子供与性層について説明する。
(電子受容性層)
本態様に用いられる電子受容性層は、電子受容性の機能を有するものであり、電子受容性材料を含有するものである。
電子受容性材料としては、電子受容体としての機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、湿式塗工法により成膜可能なものであることが好ましく、中でも電子受容性の導電性高分子材料であることが好ましい。導電性高分子材料は、上述したような利点を有するからである。具体的には、上記第1態様の光電変換層に用いられる電子受容性の導電性高分子材料と同様のものを挙げることができる。
電子受容性層の膜厚としては、一般的にバイレイヤー型有機薄膜太陽電池において採用されている膜厚を採用することができる。具体的には、0.1nm〜1500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは1nm〜300nmの範囲内である。膜厚が上記範囲より厚いと、電子受容性層における体積抵抗が高くなる可能性があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
電子受容性層の形成方法としては、上記第1態様の光電変換層の形成方法と同様とすることができる。
(電子供与性層)
本発明に用いられる電子供与性層は、電子供与性の機能を有するものであり、電子供与性材料を含有するものである。
電子供与性材料としては、電子供与体としての機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、湿式塗工法により成膜可能なものであることが好ましく、中でも電子供与性の導電性高分子材料であることが好ましい。導電性高分子材料は、上述したような利点を有するからである。具体的には、上記第1態様の光電変換層に用いられる電子供与性の導電性高分子材料と同様のものを挙げることができる。
電子供与性層の膜厚としては、一般的にバイレイヤー型有機薄膜太陽電池において採用されている膜厚を採用することができる。具体的には、0.1nm〜1500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは1nm〜300nmの範囲内である。膜厚が上記範囲より厚いと、電子供与性層における体積抵抗が高くなる可能性があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
電子供与性層の形成方法としては、上記第1態様の光電変換層の形成方法と同様とすることができる。
3.対向電極
本発明に用いられる対向電極は、上記メッシュ電極および透明電極と対向する電極である。通常、対向電極は、光電変換層で発生した電子を取り出すための電極(電子取出し電極)とされる。本発明においては、メッシュ電極および透明電極側が受光面となるので、対向電極は透明性を有さなくともよい。
対向電極の形成材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、対向電極は電子取出し電極であるので、仕事関数の低いものであることが好ましい。具体的に仕事関数の低い材料としては、Li、In、Al、Ca、Mg、Sm、Tb、Yb、Zr、LiF等を挙げることができる。
対向電極は、単層であってもよく、また、異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
対向電極の膜厚は、単層である場合にはその膜厚が、複数層からなる場合には各層を合わせた総膜厚が、0.1nm〜500nmの範囲内、中でも1nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。膜厚が上記範囲より薄い場合は、対向電極のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性がある。
対向電極は、光電変換層上に全面に形成されていてもよく、パターン状に形成されていてもよい。
対向電極の形成方法としては、一般的な電極の形成方法を用いることができ、例えば真空蒸着法、メタルマスクによるパターン蒸着法を使用することができる。
4.透明基板
本発明に用いられる透明基板としては、特に限定されるものではなく、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を挙げることができる。
上記の中でも、透明基板が透明樹脂フィルム等のフレキシブル材であることが好ましい。透明樹脂フィルムは、加工性に優れており、製造コスト低減や軽量化、割れにくい有機薄膜太陽電池の実現において有用であり、曲面への適用等、種々のアプリケーションへの適用可能性が広がるからである。
5.正孔取出し層
本発明においては、図1に例示するように、光電変換層7とメッシュ電極3および透明電極4(正孔取出し電極)との間に正孔取出し層6が形成されていることが好ましい。正孔取出し層は、光電変換層から正孔取出し電極への正孔の取出しが容易に行われるように設けられる層である。これにより、光電変換層から正孔取出し電極への正孔取出し効率が高められるため、光電変換効率を向上させることが可能となる。
正孔取出し層に用いられる材料としては、光電変換層から正孔取出し電極への正孔の取出しを安定化させる材料であれば特に限定されるものではない。具体的には、ドープされたポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、トリフェニルジアミン(TPD)等の導電性有機化合物、またはテトラチオフルバレン、テトラメチルフェニレンジアミン等の電子供与性化合物と、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン等の電子受容性化合物とからなる電荷移動錯体を形成する有機材料等を挙げることができる。また、Au、In、Ag、Pd等の金属等の薄膜も使用することができる。さらに、金属等の薄膜は、単独で形成してもよく、上記の有機材料と組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、特にポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、トリフェニルジアミン(TPD)が好ましく用いられる。
正孔取出し層の膜厚としては、上記有機材料を用いた場合は、10nm〜200nmの範囲内であることが好ましく、上記金属薄膜である場合は、0.1nm〜5nmの範囲内であることが好ましい。
6.電子取出し層
本発明においては、図7に例示するように、光電変換層7と対向電極8(電子取出し電極)との間に電子取出し層9が形成されていてもよい。電子取出し層は、光電変換層から電子取出し電極への電子の取出しが容易に行われるように設けられる層である。これにより、光電変換層から電子取出し電極への電子取出し効率が高められるため、光電変換効率を向上させることが可能となる。
電子取出し層に用いられる材料としては、光電変換層から電子取出し電極への電子の取出しを安定化させる材料であれば特に限定されない。具体的には、ドープされたポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、トリフェニルジアミン(TPD)等の導電性有機化合物、またはテトラチオフルバレン、テトラメチルフェニレンジアミン等の電子供与性化合物と、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン等の電子受容性化合物とからなる電荷移動錯体を形成する有機材料等を挙げることができる。また、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属との金属ドープ層が挙げられる。好適な材料としては、バソキュプロイン(BCP)または、バソフェナントロン(Bphen)と、Li、Cs、Ba、Srなどの金属ドープ層が挙げられる。
7.その他の構成
本発明の有機薄膜太陽電池は、大面積であっても良好な発電効率を示すものである。有機薄膜太陽電池の面積としては、特に限定されるものではないが、50mm□以上であることが好ましい。
本発明の有機薄膜太陽電池は、上述した構成部材の他にも、必要に応じて後述する構成部材を有していてもよい。例えば、本発明の有機薄膜太陽電池は、保護シート、充填材層、バリア層、保護ハードコート層、強度支持層、防汚層、高光反射層、光封じ込め層、封止材層等の機能層を有していてもよい。また、層構成に応じて、各機能層間に接着層が形成されていてもよい。
なお、これらの機能層については、特開2007−73717号公報等に記載のものと同様とすることができる。
B.有機薄膜太陽電池の製造方法
本発明の有機薄膜太陽電池の製造方法は、透明基板と、上記透明基板上に順不同に積層されたメッシュ電極および透明電極と、上記メッシュ電極および透明電極上に形成された光電変換層と、上記光電変換層上に形成された対向電極とを有する有機薄膜太陽電池を製造するための有機薄膜太陽電池の製造方法であって、上記透明基板上に金属薄膜を形成し、上記金属薄膜上にレジストを配置し、フォトエッチング法により上記金属薄膜を網目状にパターニングして、上記メッシュ電極を形成するメッシュ電極形成工程を有することを特徴とするものである。
図8は、本発明の有機薄膜太陽電池の製造方法の一例を示す工程図である。
まず、透明基板2上に全面に金属薄膜3aを成膜する(図8(a))。次に、金属薄膜3a上にレジスト21aを配置し(図8(b))、露光および現像を行い、レジスト画像21bを形成する(図8(c))。次いで、レジスト画像21bをマスクとして露出している金属薄膜3aをエッチングし(図8(d))、レジスト画像21bを除去して、メッシュ電極3bを形成する(図8(e))。次に、メッシュ電極3b上に透明導電膜を形成し透明電極4とする(図8(f))。次に、図示しないが、透明電極上に正孔取出し層および光電変換層を形成し、光電変換層上に対向電極を形成して、図1に例示するような有機薄膜太陽電池1が得られる。
メッシュ電極を形成する際には、まず透明基板上に透明電極を形成し、次いで透明電極上にメッシュ電極を形成してもよい。この場合、図2に例示するような有機薄膜太陽電池1が得られる。
また、必要に応じて、光電変換層上に電子取出し層を形成し、電子取出し層上に対向電極を形成してもよい。この場合、図7に例示するような有機薄膜太陽電池1が得られる。
本発明によれば、フォトエッチング法によりメッシュ電極を形成するので、金属薄膜の厚みが薄い場合であっても、金属薄膜を所望の形状にパターニングすることができ、厚みの薄いメッシュ電極を形成することができる。よって、メッシュ電極の厚みを、電極間で短絡が生じない厚みとすることが可能である。これにより、電極間で短絡が生じ難い有機薄膜太陽電池を得ることができる。
また本発明によれば、メッシュ電極および透明電極を積層して陽極側の電極を形成するので、透明電極のシート抵抗が比較的高い場合であっても、陽極全体としてのシート抵抗を低減することができる。したがって、有機薄膜太陽電池を大面積化したとしても、良好な発電効率を示す有機薄膜太陽電池を製造することが可能である。
なお、透明基板、透明電極およびその形成方法、対向電極およびその形成方法、正孔取出し層およびその形成方法、ならびに、電子取出し層およびその形成方法等については、上記「A.有機薄膜太陽電池」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
以下、本発明の有機薄膜太陽電池の製造方法におけるメッシュ電極形成工程について説明する。
1.メッシュ電極形成工程
本発明におけるメッシュ電極形成工程は、透明基板上に金属薄膜を形成し、上記金属薄膜上にレジストを配置し、フォトエッチング法により上記金属薄膜を網目状にパターニングして、メッシュ電極を形成する工程である。
金属薄膜の形成材料については、上記「A.有機薄膜太陽電池」のメッシュ電極の項に記載したメッシュ電極の形成材料と同様である。
金属薄膜の成膜方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等を挙げることができる。
本発明に用いられるレジストとしては、電極の形成に用いられる一般的なレジストを使用することができる。
レジストの露光方法および現像方法としては、一般的な方法を適用することができる。
レジストの露光および現像後は、不要な金属薄膜をエッチング除去し、所望の形状に金属薄膜をパターニングする。
この際、金属薄膜を網目状にパターニングすればよく、その形状としては、網目状であれば特に限定されるものではなく、所望の導電性、透過性、強度等により適宜選択される。例えば、多角形や円形の格子状等が挙げられる。中でも、金属薄膜を六角形または平行四辺形の格子状にパターニングすることが好ましい。なお、形状については、上記「A.有機薄膜太陽電池」のメッシュ電極の項に記載したメッシュ電極の形状と同様である。
金属薄膜のエッチング後は、レジストを除去する。レジストの除去方法としては、一般的な方法を適用することができる。
なお、得られるメッシュ電極については、上記「A.有機薄膜太陽電池」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
2.光電変換層形成工程
本発明においては、通常、メッシュ電極形成工程後に、光電変換層を形成する光電変換層形成工程が行われる。
この際、主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法により光電変換層を形成することが好ましい。有機薄膜太陽電池の大面積化に適しているからである。
なお、光電変換層およびその形成方法等については、上記「A.有機薄膜太陽電池」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
外形サイズ50mm□・膜厚125μmのPENフィルム基材の片面全面に、スパッタリング法(成膜圧力:0.1Pa、成膜パワー:180W、時間:3分/12分/3分)にて厚み20nm/300nm/20nmでNi/Cu/Niを積層した。Ni/Cu/Ni膜の全面にドライフィルムレジスト(旭化成、サンフォートAQ-1558、ネガ型)を0.4kgf/cm2のラミネート圧、温度120℃にてラミネートし、所定の形状のフォトマスクを介してUV照射を行い、ドライフィルムレジスト上に所望の形状を転写した。その後、0.5wt%の炭酸ナトリウム水溶液中にてレジストの未露光部を除去し、所望の形状のレジスト画像を形成した。レジスト画像をマスクとして露出しているNi/Cu/Ni膜を塩化第2鉄溶液(45ボーメ)で液温50℃にてエッチングした。Ni/Cu/Ni膜をエッチングするために要した時間は、3秒であった。その後、2wt%の水酸化ナトリウム溶液を用いて液温50℃でレジスト除去を行い、所定の開口部を有するNi/Cu/Niの金属メッシュを形成した。
金属メッシュの上面に、圧力勾配型プラズマガンを用いた反応性イオンプレーティング法(パワー:3.7kW、酸素分圧:73%、製膜圧力:0.3Pa、製膜レート:150nm/min、基板温度:20℃)により透明電極であるITO膜(膜厚:150nm、シート抵抗:20Ω/□)を成膜した。次いで、上記ITO膜が形成された基板をアセトン、基板洗浄液、IPAを用いて洗浄した。これにより、ITO電極の見かけシート抵抗(ITO電極および金属メッシュの積層体としてのシート抵抗)が0.1Ω/□にまで低減した。
次に、導電性高分子ペースト(ポリ−(3,4−エチレンジオキシチオフェン)分散品)をスピンコート法にて上記ITO膜が形成された基板上に製膜した後に、150℃で30分間乾燥させ、正孔取出し層(膜厚:100nm)を形成した。
次に、ポリチオフェン(P3HT:poly(3-hexylthiophene-2,5-diyl))とC60PCBM([6,6]-phenyl-C61-butyric acid mettric ester)をブロモベンゼンに溶解させ、固形分濃度1.4wt%の光電変換層用塗工液を準備した。次いで、光電変換層用塗工液を正孔取出し層上にスピンコート法にて回転数600rpmの条件で塗布して、光電変換層を形成した。その後、上記光電変換層が形成された基板を大気曝露した。
次に、光電変換層上にCa/Al(厚み:60nm/200nm)を真空蒸着法にて形成して、金属電極とした。
次に、温度150℃のホットプレート上で上記光電変換層等が形成された基板を加熱乾燥した。最後に、封止用ガラス材および接着性封止材により金属電極上から封止して有機薄膜太陽電池とした。
[実施例2]
PENフィルム基材上にITO電極および金属メッシュの順番に積層した以外は、実施例1と同様にして有機薄膜太陽電池を作製した。
[比較例1]
金属メッシュを形成しない以外は、実施例1と同様にして有機薄膜太陽電池を作製した。
[評価]
実施例1、2の有機薄膜太陽電池(ITO電極の見かけシート抵抗:0.1Ω/□)と、比較例1の有機薄膜太陽電池(ITO電極のシート抵抗:20Ω/□)とについて、発電評価を実施した。評価方法として、A.M1.5、擬似太陽光(100mW/cm2)を照射光源とし、ソースメジャーユニット(HP社製、HP4100)で電圧印加により電流電圧特性の評価を行った。
比較例1の有機薄膜太陽電池の発電効率が0.05%であったのに対し、実施例1の有機薄膜太陽電池の発電効率は2.2%、実施例2の有機薄膜太陽電池の発電効率は1.5%にまで向上した。ITO電極上に極薄の金属メッシュを配置することで、光透過性は低減するが、ITO電極の見かけシート抵抗が低減したことによる電力ロスは低減され、結果として変換効率が向上することが確認された。
[参考例1〜3]
外形サイズ50mm□・膜厚125μmのPENフィルム基材の片面全面に、スパッタリング法(成膜圧力:0.1Pa、成膜パワー:180W)にて厚み60m/300nmでCr/Cuを積層した。Cr/Cu膜の全面にドライフィルムレジスト(旭化成、サンフォートAQ-1558、ネガ型)を0.4kgf/cm2のラミネート圧、温度120℃にてラミネートし、所定の形状のフォトマスクを介してUV照射を行い、ドライフィルムレジスト上に所望の形状を転写した。その後、0.5wt%の炭酸ナトリウム水溶液中にてレジストの未露光部を除去し、所望の形状のレジスト画像を形成した。レジスト画像をマスクとして露出しているCu膜をエッチング液(CA5330H/株式会社メック製)で液温50℃にてエッチングした。Cu膜をエッチングするために要した時間は、10秒であった。その後、2wt%の水酸化ナトリウム溶液を用いて液温50℃でレジスト除去を行った。続いてCu配線部以外に残存しているCr膜を選択エッチング液(WCR3015/株式会社アデカ製)で液温40℃にて除去し、開口幅:0.45mm/配線幅:0.05mmの六角形格子形状のメッシュ形状を有するCr/Cuの金属メッシュを形成した。また、金属メッシュの開口率は82%であった。
金属メッシュの上面に、圧力勾配型プラズマガンを用いた反応性イオンプレーティング法(パワー:3.7kW、酸素分圧:73%、製膜圧力:0.3Pa、製膜レート:150nm/min、基板温度:20℃)により透明電極であるITO膜(膜厚:150nm、シート抵抗:20Ω/□)を成膜した。次いで、上記ITO膜が形成された基板をアセトン、基板洗浄液、IPAを用いて洗浄した。これにより、ITO電極の見かけシート抵抗(ITO電極および金属メッシュの積層体としてのシート抵抗)が0.1Ω/□にまで低減した。
次に、導電性高分子ペースト(Baytron、HCスタルク(株)製)をスピンコート法にて上記ITO膜が形成された基板上に製膜した後に、150℃で30分間乾燥させ、正孔取出し層(膜厚:100nm)を形成した。
次に、実施例1と同様にして光電変換層を形成した。その後、上記光電変換層が形成された基板を大気曝露した。
次に、光電変換層上にCa/Al(厚み:30nm/200nm)を真空蒸着法にて形成して、金属電極とした。
次に、温度150℃のホットプレート上で上記光電変換層等が形成された基板を加熱乾燥した。最後に、封止用ガラス材および接着性封止材により金属電極上から封止して有機薄膜太陽電池とした。
得られた有機薄膜太陽電池について、実施例1と同様にして電流電圧特性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
[参考例4〜7]
金属メッシュの厚みを下記表2に示す厚みとし、金属メッシュの開口部の比率を80%とし、金属電極Ca/Alの厚みを30nm/450nmとした以外は、参考例1〜3と同様にして有機薄膜太陽電池を作製した。
得られた有機薄膜太陽電池について、実施例1と同様にして電流電圧特性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
参考例5のCuの厚みが1μmのときに、上記参考例3のCuの厚みが300nmのときと同等の変換効率が得られた。
金属メッシュの厚みが厚すぎても薄すぎても、変換効率が減少する傾向にあることが分かった。
[実施例3]
外形サイズ50mm□・膜厚125μmのPENフィルム基材の上面に、圧力勾配型プラズマガンを用いた反応性イオンプレーティング法(パワー:3.7kW、酸素分圧:73%、製膜圧力:0.3Pa、製膜レート:150nm/min、基板温度:20℃)により透明電極であるITO膜(膜厚:150nm、シート抵抗:20Ω/□)を成膜した。次いで、上記ITO膜が形成された基板をアセトン、基板洗浄液、IPAを用いて洗浄した。
次に、ITO膜上に、スパッタリング法(成膜圧力:0.1Pa、成膜パワー:180W)にて下記表3に示す厚みでNi/Cu/Niを積層した。Ni/Cu/Ni膜の全面にドライフィルムレジスト(旭化成、サンフォートAQ-1558、ネガ型)を0.4kgf/cm2のラミネート圧、温度120℃にてラミネートし、所定の形状のフォトマスクを介してUV照射を行い、ドライフィルムレジスト上に所望の形状を転写した。その後、0.5wt%の炭酸ナトリウム水溶液中にてレジストの未露光部を除去し、所望の形状のレジスト画像を形成した。レジスト画像をマスクとして露出しているNi/Cu/Ni膜をエッチング液(CA5330H/メック株式会社製)で液温50℃にてエッチングした。その後、2wt%の水酸化ナトリウム溶液を用いて液温50℃でレジスト除去を行い、六角形の開口部がハニカム状に配列された形状を有するNi/Cu/Niの金属メッシュを形成した。
次に、自動塗工装置(テスター産業株式会社製・オートフィルムアプリケーター/PI-1210)を使用して、金属メッシュ上に、導電性高分子ペースト(Baytron/HCスタルク社製)および光電変換層用塗工液(実施例1と同様)を順に塗工し、正孔取出し層および光電変換層を形成した。各層を形成する際の塗工ギャップはそれぞれ、0.3μm、10μmとした。正孔取出し層の乾燥膜厚は30nm、光電変換層の乾燥膜厚は140nmであった。
最後に、光電変換層上に、Ca/Al電極を蒸着形成し、太陽電池セルを作製した。
実施例1と同様の方法にて太陽電池特性を測定したところ、以下のような結果を得た。
金属メッシュの厚みが300nmを超えた場合には性能低下し、金属メッシュの厚みが1000nmの場合にはショート不良を確認した。
[実施例4]
シミュレーションにより、メッシュ電極形状の最適化を実施した。メッシュ電極モデルを構築し、種々の形状のメッシュ電極を配置し、電流の流れ方を検証した。メッシュ電極の開口部の形状を、円形、三角形、四角形、六角形とし、電流方向に対し配置方向を変化し、シミュレーションを実施した。シミュレーションは、Ansof社製のQ3Dシミュレータを使用した。
各形状のシミュレーション結果を図9〜図19にそれぞれ示す。なお、図9〜図19において、矢印dは電流方向を示す。
円形の場合、ストレート配列(図10(a)、(b))およびジグザグ配列(図9(a)、(b))のいずれの場合でも、開口部の前後に低電流領域が生じた。円形状の場合には、入射量をロスしてしまうことがわかった。
四角形の場合、ストレート配列(図11(a)、(b))の場合には、電流方向に対して横方向に電流が流れなかった。一方、ジグザグ配列(図12(a)、(b))の場合には、低電流領域は大幅に減少するが、開口部の前後に低電流領域が存在していた。
三角形の場合、ストレート配列(図15(a)、(b)、図16(a)、(b))の場合には、開口部の端部に過電流領域が生じ、また開口部の前後に低電流領域が生じ、電流密度分布が最も大きくなった。一方、ジグザグ配列(図17(a)、(b))の場合には、電流方向に対して横方向に電流が流れず、入射量をロスしてしまうが、それ以外の領域では比較的均一な電流分布を確認できた。
菱形の場合、鋭角が60°の場合(図18(a)、(b))には、非常に良好な電流分布を示した。一方、角度が90°の場合(図19(a)、(b))には、電流方向に対して交差部分に若干の低電流領域が生じた。
六角形の場合、ストレート配列(図13(a)、(b))の場合には、低電流領域が存在し、電流分布密度は良好ではなかった。一方、ジグザグ配列(図14(a)、(b))の場合には、良好な電流分布を示した。さらに、ジグザグ配列の場合(図14(b)、図20)、電流方向に対して開口部の向きを90°回転させることで、過電流領域と低電流領域とが変化した。
結果として、六角形および菱形が良好な電流分布を示した。
また、六角形の場合について、電流を中心部から外周部に向かって放射状に流した場合のシミュレーション結果を図21に示す。この場合、電流分布は比較的均一であった。
さらに、菱形の場合について、電流を中心部から外周部に向かって放射状に流した場合のシミュレーション結果を図22に示す。この場合も、電流分布は比較的均一であった。そして、電流分布が比較的均一となる均電流エリアの形状は、菱形の鋭角の頂点を結ぶ対角線方向に電流が流れやすい楕円形状になった。
1 … 有機薄膜太陽電池
2 … 基板
3 … メッシュ電極
4 … 透明電極
6 … 正孔取出し層
7 … 光電変換層
8 … 対向電極
9 … 電子取出し層
11 … 入射光

Claims (10)

  1. 透明基板と、前記透明基板上に順不同に積層されたメッシュ電極および透明電極と、前記メッシュ電極および透明電極の上に形成された光電変換層と、前記光電変換層上に形成された対向電極とを有する有機薄膜太陽電池であって、
    前記メッシュ電極の厚みが、前記メッシュ電極および透明電極と前記対向電極との間で短絡が生じない厚みであることを特徴とする有機薄膜太陽電池。
  2. 前記メッシュ電極の厚みが200nm〜300nmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜太陽電池。
  3. 前記メッシュ電極の形状が、六角形または平行四辺形の格子状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機薄膜太陽電池。
  4. 前記メッシュ電極の開口部の比率が80%〜98%の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の有機薄膜太陽電池。
  5. 前記メッシュ電極が真空成膜法にて形成された金属薄膜であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の有機薄膜太陽電池。
  6. 前記透明基板上に前記メッシュ電極および前記透明電極の順に積層されていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の有機薄膜太陽電池。
  7. 前記透明基板上に前記透明電極および前記メッシュ電極の順に積層されていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の有機薄膜太陽電池。
  8. 透明基板と、前記透明基板上に順不同に積層されたメッシュ電極および透明電極と、前記メッシュ電極および透明電極の上に形成された光電変換層と、前記光電変換層上に形成された対向電極とを有する有機薄膜太陽電池を製造するための有機薄膜太陽電池の製造方法であって、
    前記透明基板上に金属薄膜を形成し、前記金属薄膜上にレジストを配置し、フォトエッチング法により前記金属薄膜を網目状にパターニングして、前記メッシュ電極を形成するメッシュ電極形成工程を有することを特徴とする有機薄膜太陽電池の製造方法。
  9. 前記メッシュ電極の厚みが200nm〜300nmの範囲内であり、
    前記メッシュ電極形成工程後に、主に塗布量に応じて厚みを調整することが可能な方法により前記光電変換層を形成する光電変換層形成工程を有することを特徴とする請求項8に記載の有機薄膜太陽電池の製造方法。
  10. 前記メッシュ電極形成工程にて、前記金属薄膜を、六角形または平行四辺形の格子状にパターニングすることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の有機薄膜太陽電池の製造方法。
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