JP2010155684A - エレベータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】昇降路内に設置された気流発生装置の水に対する安全性を確保する。
【解決手段】昇降路の各階の乗場付近に水検知センサ40a,40b,40c…を設置しておく。制御装置41は、これらの水検知センサ40a,40b,40c…のいずれか1つでも昇降路内へ水の流入が検知された場合に、気流発生装置30の駆動を停止するように気流駆動装置43を制御する。これにより、動作中の気流発生装置30が水濡れによって漏電することや故障することを回避して安全性を確保する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、気流発生装置を備えたエレベータ装置に関する。
気流発生装置として、放電プラズマを利用したプラズマ気流発生装置が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。プラズマ気流発生装置は、誘電体と、その誘電体に離間して配設された2つの電極と、その電極間に接続される交流電源とからなる。交流電源から電極間に交流電圧を印加すると、放電プラズマの作用によって気流が発生する。
また、エレベータの乗りかごに気流発生装置を設けた例として、特許文献3がある。この特許文献3の気流発生装置は、乗りかご内の消臭を目的として、電極間の印加により消臭のためのイオンを発生する。
特開2007−317656号公報 特開2008−1354号公報 特開2004−99205号公報
上述したような気流発生装置では、比較的高い電圧を扱うため、動作中に水がかかると危険であり、故障の原因にもなる。この場合、一般的な家電機器ではあれば、人が気流発生装置を直接触れることはないが、エレベータの場合には、保守員が定期点検などで昇降路内に入ることがあるため、そこに高電圧の気流発生装置があると非常に危険を伴うことになる。
特に、エレベータの場合には、ビルの清掃時などに各階の乗場から昇降路内へ誤って水が流入する可能性が高く、その水が動作中の気流発生装置にかかると、漏電の危険がある。上記特許文献3の気流発生装置では、このような水濡れの対策について特に言及されていない。
なお、水濡れの対策としては、防水カバーを付けることが考えられる。しかし、気流発生装置に防水カバーを付けると、気流の発生を妨げてしまうなどの問題がある。また、保守員が点検する際に防水カバーを取り外す手間がかかるなどの問題もある。
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、昇降路内に設置された気流発生装置の水に対する安全性を確保することのできるエレベータ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエレベータ装置は、昇降路内を昇降動作する乗りかごと、この乗りかごの走行時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する気流発生装置と、上記昇降路内に水が流入したことを検知する水検知手段と、上記乗りかごの走行時に上記気流発生装置を駆動し、上記水検知手段によって上記昇降路内への水の流入が検知された場合に上記気流発生装置の駆動を停止する駆動制御手段とを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、昇降路内への水の流入を検知して気流発生装置の駆動を停止制御することにより、気流発生装置が動作中にあるときの漏電や故障を回避して、安全性を確保することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータ装置の構成を示す図であり、図1(a)は乗りかごの正面図、同図(b)は昇降路内を走行する乗りかごを側面から見た図である。
本実施形態におけるエレベータは、昇降路10内に設置された乗りかご11を備える。この乗りかご11は、図示せぬ巻上機の駆動によりロープ12を介して昇降路10内を昇降動作する。この乗りかご11の正面には、かごドア13が敷居14上を水平方向にスライド自在に設けられている。
このかごドア13の敷居14の下部には、所定の長さを有する板状のパネル15が下降方向に向けて取り付けられている。このパネル15は、通称「エプロン」と呼ばれるものであり、落下防止板として用いられる。
一方、昇降路10の各階の乗場20側には、乗場ドア21が敷居22上を水平方向にスライド自在に設けられている。この乗場ドア21は、乗りかご11が各階に停止したときにかごドア13に係合して開閉する。
この乗場ドア21の敷居22の下部には、乗りかご11側のパネル15と対面させて、所定の長さを有する板状のパネル23が下降方向に向けて取り付けられている。
また、図中の24は昇降路10内に敷居22の突起などによって形成される狭隘部である。乗りかご11がこの狭隘部24を通過すると、局所的な空力騒音(バフ音)が発生し、乗りかご11内の乗客や、乗場で待機している乗客に対して不快感を与える問題がある。
このような空力騒音を低減するために、乗りかご11のパネル15の下端部に、プラズマ気流を発生する気流発生装置30が設置されている。具体的には、図1(a)に示されているように、パネル15の下端部の乗場20との対向面の中央付近に、気流発生装置30が乗りかご11の上昇方向に向けて気流(誘起流36)を発生させるように配置されている。この気流発生装置30は、セラミックなどの絶縁物を基盤としたモジュール構造で構成され、パネル15にモジュール部分をねじ止めあるいは接着剤で固定されている。
図2に気流発生装置30の構成を示す。
気流発生装置30は、誘電体31の表面と同一面に露出された第1の電極32と、この電極32と誘電体31の表面からの距離を異にし、かつ誘電体31の表面と水平な方向にずらして離間され、誘電体31内に埋設された第2の電極33と、ケーブル34を介して電極32,33間に電圧を印加する放電用電源35とから構成されている。
このような構成において、放電用電源35によって電極32,33間に所定値以下の周波数の交流電圧や交番電圧を印加すると、電極32,33間のプラズマ放電の作用により、気流発生装置30の表面、すなわち、誘電体31の表面に沿って一方向に流れる誘起流36が発生する。
今、乗りかご11の下降時を想定して、気流発生装置30の作用効果を説明する。
図3は乗りかご11の下降時に生じる気流の状態を示す図であり、図3(a)はプラズマOFF、同図(b)はプラズマONの状態、同図(c)はプラズマ両面ONの状態を示している。
図3(a)に示すように、乗りかご11の下降時にパネル15の先端部が狭隘部24に差し掛かったときに、パネル15の先端部で堰き止められた空気が剥離して乗りかご31の正面に流れ込み、かごドア13の前に局所的な増速流が生じる。また、パネル15の端部には縦渦37が発生し、その縦渦37によってかごドア13の前の増速流がさらに加速し、これらの増速流によって大きな圧力変動を生じ、その結果として空力騒音が発生する。
ここで、図3(b)に示すように、乗りかご11の下降時に、気流発生装置30から乗りかご11の移動方向とは逆方向(つまり上昇方向)に誘起流36を発生させると、パネル15の先端部での堰き止め現象がなくなり、先端部から剥離して流れ込む空気の流れを円滑にかご廻りに拡散して低減することができる。これにより、圧力変動が緩和され、結果的に空力騒音を抑制することができる。
これは、乗りかご11の上昇時でも同様である。
すなわち、上昇時に乗りかご11の先端部が昇降路10内の狭隘部24に差し掛かったときに、気流の乱れが発生して空力騒音が発生する。したがって、気流発生装置30を乗りかご11の先端部の乗場側に対向する面に設けて、乗りかご11の上昇時に下降方向に誘起流36を発生されば、空力騒音を低減することが可能である。
なお、一般的には下降時の方が上昇時に比べて圧力変動が大きくなる。これは、建物の構造によるが、通常、昇降路10内では下から上へ空気が吹き抜けており、そこに乗りかご11が下降してくると、狭隘部24で乗場20の側端部に縦渦37が急成長して回り込んでくるからである。
そこで、パネル15の裏面(乗場と反対側の面)に別の気流発生装置30を追加して、乗りかご51の下降時に2つの気流発生装置30を同時に駆動しても良い。このようにすれば、パネル15の側端部に発生する縦渦37の働きを弱めることができる。したがって、図3(c)に示すように、パネル15の先端部から剥離して流れ込む空気の流れをより円滑に拡散して圧力変動を緩和でき、空力騒音の発生を抑制することができる。
ところで、気流発生装置30では、比較的高い電圧を扱うために、動作中に水に濡れると危険であり、また、故障の原因にもなる。特に、図1の例のように、乗りかご側パネル15に気流発生装置30が乗場20に向けて設置されている場合には、乗場20から昇降路10に流れてきた水が気流発生装置30にかかる可能性が非常に高い。
そこで、本実施形態では、乗場ドア21の付近、具体的には敷居22に水検知センサ40を設置して、昇降路10内への水の流入を検知する構成としている。なお、検知方法としては、例えば水の抵抗を測定する方法や、水分に吸収される光の波長を光学的に検出するなどの方法があるが、本発明では、これらの方法に特に限定されるものではない。
図4は気流発生装置10の制御系の構成を示すブロック図である。
エレベータの制御装置41は、ビルの機械室などに設置されている。この制御装置41は、CPU、ROM、RAMなどを搭載したコンピュータによって構成され、所定のプログラムの起動によりエレベータ全体の運転制御を行うと共に、ここでは気流発生装置30の駆動制御を行う。
かご位置検出装置42は、図示せぬパルスエンコーダから巻上機の回転に同期して出力されるパルス信号に基づいて、昇降路10内の乗りかご11の位置をリアルタイムで検出する。
気流駆動装置43は、制御装置41からの駆動指示に従って、気流発生装置10を駆動する。この気流駆動装置43は、気流発生装置10の駆動に必要な電力を供給するためのバッテリなどを備える。
また、制御装置41には、各階の乗場ドア21の付近に設置された水検知センサ40a,40b,40c…が接続されており、これらのうちの1つのでも水の流入を検知した場合に気流発生装置30の駆動を停止するように構成されている。
通知部44は、例えばビルの管理室などに設置されており、制御装置50からの指示により気流発生装置30が停止状態にある旨を表示または音声にて通知する。
以下に、気流発生装置30の駆動制御について説明する。
図5は第1の実施形態における気流発生装置30の駆動制御を示すフローチャートである。
乗りかご11の下降時に、制御装置41は、気流駆動装置43を通じて気流発生装置30を駆動する。これにより、乗りかご11の上昇方向に向けて誘起流36が発生され、乗りかご11が各階の乗場20(狭隘部24)を通過したときに発生する局所的な空力騒音(バフ音)が抑えられる。なお、気流発生装置30の駆動は、乗りかご11の下降時に連続的に行っても良いし、乗りかご11が各階の乗場20を通過するときに合わせて間欠的に行うことでも良い。乗りかご11が各階の乗場20を通過するタイミングは、かご位置検出装置42によって検出されるかご位置の情報から判断できる。
ここで、各階の乗場ドア21の付近に設置された水検知センサ40a,40b,40c…のいずれかで、乗場20から乗場ドア21を介して昇降路10内へ流れる水が検知されると(ステップS11のYes)、その検知信号が制御装置41に出力される。
制御装置41は、上記検知信号を入力すると、直ちに気流駆動装置43による気流発生装置30の駆動を停止させる(ステップS12)。これは、気流駆動装置43のプラズマがONしているときに(つまり、電極32,33間に電圧が印加されているとき)、水がかかると漏電の危険があり、また、故障の原因にもなるからである。なお、このときに乗りかご11の運転は通常通り継続されているものとする。
気流発生装置30が停止すると、制御装置41は、所定時間が経過するまで待つ(ステップS13のYes)。上記所定時間とは、自動復帰の判断時間であって、予め設定されており、例えば30分程度である。この間に水検知状態が解除された場合には(ステップS14のYes)、制御装置41は、気流駆動装置43を通じて気流発生装置30を再び駆動する(ステップS15)。
一方、上記所定時間が経過しても水検知状態が解除されなかった場合には(ステップS14のNo)、制御装置41は、通知部44を通じて外部に表示または音声にて通知する(ステップS16)。この通知により、例えばビル管理者がエレベータの保守会社に連絡して、保守員に点検に来てもらうことができる。
このように、昇降路10内に設けられた気流発生装置30から走行時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生して騒音の低減化を図るようにしたエレベータ装置において、昇降路10内への水の流入を検知して気流発生装置30の駆動を停止することで、動作中の気流発生装置30に水がかかることを防ぐことできる。これにより、漏電の危険や故障を回避して安全を確保することができる。
また、気流発生装置30の停止後に、所定時間が経過する間に水検知状態が解除された場合に気流発生装置30を自動復帰させることで、少量の水で気流発生装置30が止まってしまうことを回避して、保守員の出動回数を軽減することができる。
なお、図1の例では、各階の乗場ドア21の敷居22に水検知センサ40を設置したが、その敷居22の下部から昇降路10に沿って下降方向に取り付けられているパネル23の表面(乗りかご11との対向面)に水検知センサ40を設置することでも良い。
また、乗りかご側に水検知センサ40に設置することでも良い。図6に乗りかご側に水検知センサ40に設置した例を示す。図6の例では、かごドア13の敷居14に水検知センサ40が設置されているが、その敷居14の下部から昇降路10に沿って下降方向に取り付けられているパネル15の表面(乗場20との対向面)に水検知センサ40を設置することでも良い。
このように、乗りかご側に水検知センサ40に設置した構成であっても、その水検知センサ40から出力される検知信号に基づいて気流発生装置30の駆動を停止制御することで上記同様の効果を得ることができる。さらに、乗りかご側に水検知センサ40に設置した場合には、各階毎に水検知センサ40を必要としない分、コスト的にも安く済むといった利点がある。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、水検知センサ40によって昇降路10内への水の流入を検知するものとした。しかし、水検知センサ40が故障している場合、あるいは、水検知センサ40の設置箇所以外の場所から水が流入して気流発生装置30にかかることも考えられる。そこで、第2の実施形態では、実際に気流発生装置30に水がかかってしまった場合に対処するものである。
図7は本発明の第2の実施形態における気流発生装置30の構成を示す図である。なお、図7において、図2と同じ部分には同一符号を付して、その説明を省略するものとする。また、制御系の構成についても図4と同様であるため、ここでは制御装置41のみを示して、その他の構成は省略するものとする。
本実施形態において、気流発生装置30に異常検出器45が組み込まれている。この異常検出器45は、2つの電極33,33間の電圧あるいは電流を測定し、その測定値が規定値を超えている場合に異常信号を制御装置41に出力する。制御装置41は、この異常検出器45から出力された異常信号を入力すると、直ちに気流発生装置30の駆動を停止するように気流駆動装置43を制御する。
このように、気流発生装置30に異常検出器45を設けておき、電圧あるいは電流の異常を検出したときに気流発生装置30の駆動を停止することで、水検知センサ40が反応しない場合であっても、気流発生装置30の水に対する安全性を確保することができる。
なお、この異常検出器45にて電圧あるいは電流の異常が検出された場合には気流発生装置30の自動復帰はなく、直ちに通知部44を通じて通知を行い、保守員の到着を待つものとする。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、昇降路10内に設置された水検知センサ40を用いて水の流入を検知するものとした。これに対し、第3の実施形態では、昇降路10内に水が流入する前に作動する外部検出器を利用して気流発生装置30の駆動を停止制御する。
図8は本発明の第3の実施形態に係る気流発生装置10の制御系の構成を示すブロック図である。なお、図8において、図4と同じ部分には同一符号を付して、その説明を省略するものとする。
本実施形態において、制御装置41には、昇降路10内に水が流入する前に作動する外部検出器として、雨センサ51、火災感知器52、火災報知器53が接続されている。
雨センサ51は、建物の屋根に設置されて、一定量以上の雨量を検出したときに作動する。なお、雨量の検出方法としては、一般的に知られている方法を用いるものとし、その具体的な方法については省略するものとする。
火災感知器52と火災報知器53は、それぞれに建物内の各場所に多数設置されている。火災感知器52は、火災の発生を感知して作動するものであり、熱を感知するもの(熱感知器)、煙を感知するもの(煙感知器)、炎を感知するもの(炎感知器)のいずれか少なくとも1つを含む。これらの感知方法についても、一般的に知られている方法を用いるものとし、その具体的な方法については省略するものとする。また、火災報知器53は、非常ボタン53aが押下されたときに作動し、火災の発生をベル音等により報知する。
制御装置41は、これらの外部検出器51,52,53のいずれか少なくとも1つが作動したときに、気流発生装置30の駆動を停止するように気流駆動装置43を制御する。
以下に、気流発生装置30の駆動制御について説明する。
図9は第3の実施形態における気流発生装置30の駆動制御を示すフローチャートである。
乗りかご11の下降時に、制御装置41は、気流駆動装置43を通じて気流発生装置30を駆動する。これにより、乗りかご11の上昇方向に向けて誘起流36が発生され、乗りかご11が各階の乗場20(狭隘部24)を通過したときに発生する局所的な空力騒音(バフ音)が抑えられる。なお、気流発生装置30の駆動は、乗りかご11の下降時に連続的に行っても良いし、乗りかご11が各階の乗場20を通過するときに合わせて間欠的に行うことでも良い。乗りかご11が各階の乗場20を通過するタイミングは、かご位置検出装置42によって検出されるかご位置の情報から判断できる。
ここで、建物に設置された外部検出器51,52,53のいずれか少なくとも1つが作動し、その信号が制御装置41に入力されると(ステップS21のYes)、制御装置41は、直ちに気流駆動装置43による気流発生装置30の駆動を停止させる(ステップS22)。
すなわち、例えば雨センサ51によって一定量以上の雨量が検出された場合には、昇降路10内に雨水が入り込み、気流発生装置30を濡らす可能性がある。上述したように、気流駆動装置43のプラズマがONしているときに(つまり、電極32,33間に電圧が印加されているとき)、水がかかると漏電の危険があり、また、故障の原因にもなる。そこで、雨センサ51によって一定量以上の雨量が検出された場合には、直ちに気流発生装置30の駆動を停止するものとする。
なお、このときに乗りかご11の運転は降雨管制運転モードに切り替えられ、最寄階まで移動して停止し、そこで戸開して乗客を降ろすことになる。この降雨管制運転モードは、オプションとして設定可能であり、必ず実行する必要はない。
また、火災感知器52または火災報知器53が作動した場合には、建物の天井に設置されたスプリンクラー等により消火のための水が放水され、その水が昇降路10内に入り込んで気流発生装置30を濡らす可能性がある。そしこで、火災感知器52または火災報知器53が作動した場合には、直ちに気流発生装置30の駆動を停止するものとする。
なお、このときに乗りかご11の運転は火災管制運転モードに切り替えられ、最寄階まで移動して停止し、そこで戸開して乗客を降ろすことになる。この火災管制運転モードは、オプションとして設定可能であり、必ず実行する必要はない。
気流発生装置30が停止すると、制御装置41は、所定時間が経過するまで待つ(ステップS23のYes)。上記所定時間とは、自動復帰の判断時間であって、予め設定されており、例えば30分程度である。この間に外部検出器の作動状態が解除された場合には(ステップS24のYes)、制御装置41は、気流駆動装置43を通じて気流発生装置30を再び駆動する(ステップS25)。
一方、上記所定時間が経過しても作動状態が解除されなかった場合には(ステップS24のNo)、制御装置41は、通知部44を通じて外部に表示または音声にて通知する(ステップS26)。この通知により、例えばビル管理者がエレベータの保守会社に連絡して、保守員に点検に来てもらうことができる。
このように、雨センサ51、火災感知器52、火災報知器53といった外部検出器を利用して気流発生装置30の駆動を停止制御することでも、上記第1の実施形態と同様に、漏電の危険を回避して安全を確保することができる。また、気流発生装置30を止めておくことで、水濡れによる故障を極力防ぐことができる。
さらに、気流発生装置30の停止後に、所定時間の間に外部検出器の作動が解除された場合に気流発生装置30を自動復帰させることで、外部検出器の誤作動等によって気流発生装置30が止まってしまうことを回避でき、保守員の出動回数を軽減することができる。
なお、上記第3の実施形態では、外部検出器として、雨センサ51、火災感知器52、火災報知器53を例にしたが、昇降路10内に水が流入する前に作動するものであれば、その他の検出器を用いても良い。
また、上記第3の実施形態の構成に加えて、上記第2の実施形態の構成つまり気流発生装置30に異常検出器45を設けておくことでも良い。このようにすれば、外部検出器が故障等により反応しない場合であっても、気流発生装置30が濡れている場合に確実に止めることができる。
さらに、上記第1の実施形態の構成を組み合わせるようにしても良い。実際には、上記各実施形態を組み合わせた構成が安全上最も好ましい。
また、上記各実施形態では、乗りかご11の下降時の動作を例にして説明したが、上昇時でも同様であり、上昇方向にプラズマ気流を発生させることで騒音を低減でき、また、その間に水検知を行うことで安全性を確保できる。
また、上記各実施形態において、気流発生装置30の設置箇所は図1に示したように乗りかご11の下端部に限らず、上端部であっても良いし、乗場側パネル23であっても良い。要は気流の制御によって走行時に発生する騒音の低減できる場所であれば、昇降路10内のどこに設置されていても良い。
また、気流発生装置としては、放電プラズマを利用したものに限らず、例えばシンセティックジェット装置などであっても良い。
要するに、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータ装置の構成を示す図であり、図1(a)は乗りかごの正面図、同図(b)は昇降路内を走行する乗りかごを側面から見た図である。 図2は同実施形態におけるエレベータ装置に設けられた気流発生装置の構成を示す図である。 図3は同実施形態における乗りかごの下降時に生じる気流の状態を示す図であり、図3(a)はプラズマOFF、同図(b)はプラズマONの状態、同図(c)はプラズマ両面ONの状態を示す図である。 図4は同実施形態における気流発生装置の制御系の構成を示すブロック図である。 図5は同実施形態における気流発生装置の駆動制御を示すフローチャートである。 図6は同実施形態における水検知センサを乗りかご側に設置した場合のエレベータ装置の構成を示す図であり、図6(a)は乗りかごの正面図、同図(b)は昇降路内を走行する乗りかごを側面から見た図である。 図7は本発明の第2の実施形態における気流発生装置の構成を示す図である。 図8は本発明の第3の実施形態に係る気流発生装置の制御系の構成を示すブロック図である。 図9は同実施形態における気流発生装置の駆動制御を示すフローチャートである。
符号の説明
10…昇降路、11…乗りかご、12…ロープ、13…かごドア、14…敷居、15…パネル、20…乗場、21…乗場ドア、22…敷居、23…パネル、24…狭隘部、30…気流発生装置、31…誘電体、32,33…電極、34…ケーブル、35…放電用電源、36…誘起流、37…縦渦、40…水検知センサ、41…制御装置、42…かご位置検出装置、43…気流駆動装置、44…通知部、45…異常検出器、51…雨センサ、52…火災感知器、53…火災報知器、53a…非常ボタン。

Claims (10)

  1. 昇降路内を昇降動作する乗りかごと、
    この乗りかごの走行時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する気流発生装置と、
    上記昇降路内に水が流入したことを検知する水検知手段と、
    上記乗りかごの走行時に上記気流発生装置を駆動し、上記水検知手段によって上記昇降路内への水の流入が検知された場合に上記気流発生装置の駆動を停止する駆動制御手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータ装置。
  2. 上記駆動制御手段は、上記気流発生装置の停止後、予め設定された時間が経過する間に上記水検知手段による水検知状態が解除された場合に上記気流発生装置を再び駆動することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  3. 上記設定された時間が経過しても上記水検知手段による水検知状態が解除されなかった場合に外部に通知する通知手段を具備したことを特徴とする請求項2記載のエレベータ装置。
  4. 上記気流発生装置の電圧または電流の異常を検出する異常検出手段を備え、
    上記駆動制御手段は、上記異常検出手段によって上記気流発生装置の電圧または電流の異常が検出された場合に上記気流発生装置の駆動を停止することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  5. 上記水検知手段は、上記昇降路内の各階の乗場付近に設置されていることを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  6. 上記水検知手段は、上記乗りかごの乗場との対向面に設置されていることを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  7. 建物に設置され、上記昇降路内に水が流入する前に作動する外部検出手段を備え、
    上記駆動制御手段は、上記外部検出手段が作動したときに上記気流発生装置の駆動を停止することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  8. 上記外部検出手段は、上記建物の屋根に設置されて、一定量以上の雨量を検出したときに作動することを特徴とする請求項7記載のエレベータ装置。
  9. 上記外部検出手段は、上記建物内に設置されて、火災の発生を感知して作動することを特徴とする請求項7記載のエレベータ装置。
  10. 上記外部検出手段は、上記建物内に設置されて、ボタン操作により作動して火災の発生を報知することを特徴とする請求項7記載のエレベータ装置。
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