JP2010152306A - 光変調器 - Google Patents

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Abstract

【目的】高速で駆動電圧が低く、かつバイアス電圧が小さく、製作の歩留まりの良い光変調器を提供する。
【構成】電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光を導波するための光導波路と、前記基板の一方の面側に形成され、前記光を変調する高周波電気信号を印加する中心導体及び接地導体からなる進行波電極と、前記進行波電極に電気的に接続され、前記高周波電気信号を減衰させるための電気的終端とを有し、前記光導波路はペアレントマッハツェンダ光導波路の分岐光導波路上にチャイルドマッハツェンダ光導波路をそれぞれ有するネスト型光導波路でなる光変調器であって、前記電気的終端は、直流的に接地されていない電気的抵抗を含み、前記チャイルドマッハツェンダ光導波路から出射される光同士の間に位相シフトが生じるように、前記電気的終端を介して前記進行波電極の前記中心導体にバイアス電圧が印加される。
【選択図】図1

Description

本発明は高速で駆動電圧が低く、かつバイアス電圧が小さく、製作の歩留まりの良い光変調器の分野に属する。
リチウムナイオベート(LiNbO)のように電界を印加することにより屈折率が変化する、いわゆる電気光学効果を有する基板(以下、リチウムナイオベート基板をLN基板と略す)に光導波路と進行波電極を形成した進行波電極型リチウムナイオベート光変調器(以下、LN光変調器と略す)は、その優れたチャーピング特性から2.5Gbit/s、10Gbit/sの大容量光伝送システムに適用されている。最近はさらに40Gbit/sの超大容量光伝送システムにも適用が検討されており、キーデバイスとして期待されている。
(第1の従来技術)
近年の40Gbit/sでは、z―カット基板を使用するタイプとx−カット基板(あるいはy−カット基板)を用いるDQPSKやDPSKなどの位相変調方式が使用されつつある。
LN光変調器の例としてz―カット基板を使用するDQPSKを考える。図12に特許文献1に開示されたDQPSKのLN光変調器の構造を示す。図12からわかるように、DQPSKのLN光変調器は2つの小さなマッハツェンダ(あるいは、チャイルドマッハツェンダ、もしくはチャイルドMZ)が大きなマッハツェンダ(あるいは、ペアレントマッハツェンダ、もしくはペアレントMZ)に組み込まれた構造(ネスト構造とも呼ばれる)となっている。
ここで、1はz−カットLN基板、3は光導波路、3a、3b、3c、3dは高周波電気信号と光が相互作用する相互作用部の光導波路(正確には、高周波電気信号用相互作用光導波路というが、相互作用光導波路、あるいは簡単に光導波路ともいう)、4a、4b、4c、4dは高周波電気信号が伝搬し、高周波電気信号と光とを相互作用させる進行波電極の中心導体、5a、5b、5c、5d、5eは進行波電極の接地導体、6はペアレントMZとしての光の位相をπ/2シフトさせるバイアス部(または、π/2シフト部、位相シフト部、あるいはペアレントMZとしての位相シフト部)であり、3eと3fはπ/2シフト部の光導波路(あるいは、バイアス電圧用相互作用光導波路)を示している。なお、説明を簡単にするために、z−カットLN基板1の上に堆積されるSiOバッファ層と温度ドリフト抑圧用のSi導電層は省略している。
なお、実際のz−カットLN基板1を用いたLN光変調器では進行波電極やバイアス電極を光導波路の上方に形成するので、これらの電極の上からは光導波路を見ることはできないが、電極や光導波路に付与している番号を明確にするために本明細書では電極を透過して光導波路を見ることができるように図を描いている。また、説明を簡単にするために、本明細書では一部の図面については進行波電極を省略した図としている。
図12のDQPSK用LN光変調器のπ/2シフト部についての実際の電極を図13に示す。ここで、7aはπ/2シフト部の中心導体(あるいは、バイアス電圧用の中心導体)、7bはπ/2シフト部の接地導体(あるいは、バイアス電圧用の接地導体)である。このように、従来技術ではDQPSK用LN光変調器のペアレントMZとしてのπ/2シフトを実現するためにはチャイルドMZの直後にあるπ/2シフト部の光導波路3eと3fを使用していた。
通常、チャイルドMZの直後にあるπ/2シフト部の光導波路3eと3fの長さ(印加したバイアスと光とが相互作用する長さ)は約10mmと短いので、π/2シフトに必要な電圧は20V程度と高くなる。実際の光通信では供給できるバイアス電圧に限界があるので、20年以上と長い期間にわたる信頼性上の問題があった。
(第2の従来技術)
図14には第2の従来技術のπ/2シフト部についての電極を示す。8aと8bが各々π/2シフト部の中心導体と接地導体である。この図からわかるように、この第2の従来技術においても、π/2シフト部の中心導体(あるいは、バイアス電圧用の中心導体)8aと接地導体(あるいは、バイアス電圧用の接地導体)8bはチャイルドMZの直後に形成された長さが約10mmと比較的短い光導波路3eと3fに形成されている。第1の従来技術と比較して、この第2の従来技術では2つのチャイルドMZから出射される光の位相がπ/2シフトするのに必要な電圧が低減できてはいるものの、それでも13V程度と高く、やはり実際の光通信システムにおいて使用するには長期信頼性における問題があった。
なお、図14に示した第2の従来技術において高周波電気信号が伝搬する領域をさらに詳しく描くと図15のようになる。このように実際には、高周波電気信号を伝搬させる進行波電極の中心導体4a、4b、4c、4dと接地導体5a、5b、5c、5d、5eはz−カットLN基板1の縁まで形成されている。
なお、後の議論のためにもう少し定量的に説明をしておく。図16には図15を簡単化して示す。図を見やすくするために、高周波電気信号用の接地導体5a、5b、5c、5d、5eを省略した。またバイアス電圧用相互作用部の中心導体と接地導体も各々8a´、8b´として簡単化した。
図16において2つのチャイルドMZのうち、上側のチャイルドMZが持つ高周波電気信号用相互作用部の光導波路3a、3bを伝搬する各々の光の位相シフトΔΦ´がπとなるように高周波電気信号用相互作用部の中心導体4aと4bの電圧をV´とV´(電位差ΔV´=V´−V´)とする。なお、一般に、V´とV´のどちらか片方を0Vとするが、例えばV´=0Vとすると、ΔV´=V´となる。
同様に、下側のチャイルドMZが持つ高周波電気信号用相互作用部の光導波路3c、3dを伝搬する各々の光の位相シフトΔΦ´がπとなるように高周波電気信号用相互作用部の中心導体4cと4dの電圧をV´とV´(電位差ΔV´=V´−V´)とする。なお、一般に、V´とV´の片方の電圧を0Vとするので、ここではV´=0Vとすると、ΔV´=V´となる。
このように図16のチャイルドMZを伝搬する光は各々のチャイルドMZを構成する相互作用光導波路に対して位相シフトがπとなるように、つまり所望のΔV´とΔV´を得ることができるように、高周波電気信号用相互作用部の進行波電極に対して中心導体4aの電圧V´と中心導体4dの電圧V´を与える。ここで、簡単のために、中心導体4bの電圧V´と中心導体4cの電圧V´は0Vとした(つまり、アースに落ちているとした)。
そして、ペアレントMZとしてのπ/2シフト部のバイアス電圧用相互作用光導波路3eと3fを伝搬する各々の光の位相シフトΔΦ´がπ/2となるように、バイアス電圧用中心導体の電圧V´とバイアス電圧用接地導体の電圧V´の値を決める。ここで、通常V´=0なので、ΔV´=V´−V´=V´となる。そして、ペアレントMZとしてのπ/2シフト部のバイアス電圧用相互作用光導波路3eと3fの長さが約10mmと短いので、所望の光の位相シフト(あるいは位相差)ΔΦ´(=π/2)を得るための電位差ΔV´が大きくなってしまっていた。
(第3の従来技術)
図17は、特許文献2において提案されたDQPSK型の送信装置について示された第3の従来技術である。図17では、LN光変調器の他に、高周波電気信号を生成するDQPSK信号源700、光を出射するLD500、バイアスを安定化するABC回路100、2つのチャイルドMZ間における光の位相差をπシフトするためのバイアス電圧を供給するバイアス供給部120−2、位相シフトの制御命令を出す位相シフト制御部110、あるいはπ/2シフトするためのバイアス電圧を供給するバイアス供給部120−3などの電気部品・電子部品・制御回路も含んでおり、図17はDQPSK送信装置と言える。
そして、本従来技術では、チャイルドMZ間における光の位相がπ/2シフトするのに必要なバイアス電圧を低減するための工夫をしている。以下、本従来技術の構成を説明する。
ここで、200と300は各々チャイルドMZ、200bと300bは変調電極(進行波電極)、200aと300aはチャイルドMZのY分岐光導波路、200cと300cはπシフト部のバイアス電極である。500はLD(レーザーダイオード)からなる光源、400と600はペアレントMZのY分岐光導波路、700はDQPSK信号源、800−1と800−2はドライバ、900はPD(フォトダイオード)、100はABC(オートバイアスコントロール)回路、110は位相シフト制御部、120−1と120−2は各チャイルドMZを構成する各々の光導波路間の位相シフトをπにするための、いわゆるπシフト用のバイアス供給部、120−3はチャイルドMZ間(あるいは、ペアレントMZ間)におけるπ/2(あるいは、2π/4)シフト用のバイアス供給部である。
この第3の従来技術では、例えば特許文献2の請求項1において “該合波導波路で合波される2個の前記信号光が実質的に2π/4の位相偏移差となる移送用電圧についても前記駆動電圧信号とともに印加することを特徴とする”と記載されており、また段落[0030]や[0039]などの各所に、LN光変調器にドライバ800−2からの高周波電気信号を印加する前に、この高周波電気信号とπ/2シフト用のバイアス供給部120−3からのバイアス電圧を130−2のバイアスTにより重畳し、この重畳信号(あるいは、合成信号)をDQPSK型のLN光変調器に印加すると記載されている。つまり、本従来技術ではLN光変調器の外部にあるバイアスT130−2がドライバ800−2からの高周波電気信号とチャイルドMZ間におけるπ/2シフト用のバイアス供給部120−3からのバイアス電圧を重畳するという重要な働きをしている。
ところが、チャイルドMZ同士間でのπ/2の位相シフトを形成するための電気信号を高周波電気信号に重畳してLN光変調器に供給するこの第3の従来技術では、2つの電気信号を重畳するためにバイアスTなどの新たなデバイスが必要であり、構造が複雑となる、さらに、バイアスTを使用すると、高周波電気信号が減衰するとともに場合によっては波形が劣化するという問題が生じていた。
(第4の従来技術)
図18は、特許文献2において提案されたDQPSK型の送信装置について示された第4の従来技術である。図18においては、変調電極(進行波電極)200b、300bは光に高周波電気信号のみを印加しており、200と300の各々のチャイルドMZ間にπ/2の位相シフトを設ける機能を有していない。従って、図17に示されているように、特許文献2における特徴である進行波電極を用いてπ/2の位相シフトを発生させるためのバイアスを印加する際に用いるバイアスT130−2は不要となっている。
なお、各々のチャイルドMZ200と300内において光の位相をシフトさせるためにABC回路100から供給されるバイアス電圧は、チャイルドMZ200と300同士の間における位相シフトπ/2(図18からわかるように、π/4−(−π/4)=π/2)を与えるために位相シフト制御部110で検知されて送られた指令に基づいてバイアス供給部120−41、120−42で発生されたバイアス電圧とともに、バイアス電極200cと300cに印加される。
つまり、この第4の従来技術では、各々のチャイルドMZ200と300内のうち、高周波電気信号と光との相互作用部として使用することができる平行な2本の光導波路の箇所に位相シフトπ/2のためのバイアス電極200cと300cを設けている。そして、その平行な2本の光導波路においてπ/2の位相シフトを完了している。
その結果、チャイルドMZ200と300同士の間における位相シフトπ/2を発生させる位相シフトπ/2用のバイアス電極200cと300cの長さを長くすると、進行波電極200b、300bの長さが短くなるので、高周波電気信号としての駆動電圧が上昇してしまう。逆に、高周波電気信号としての駆動電圧を低減するためにバイアス電極200c、300cの長さを短くすると、チャイルドMZ200と300同士の間における位相シフトπ/2を与えるためのバイアス電圧が高くなってしまい、光変調器としての長期信頼性に影響を及ぼすという問題があった。
特開2007−208472号公報 特開2008−122786号公報
以上のように、第1や第2の従来技術ではチャイルドMZ同士間での位相シフトπ/2を形成するために、チャイルドMZの直後に設けられたペアレントMZの直線状の光導波路にのみバイアスを印加していたので、チャイルドMZ同士間での位相シフトを設定するためのバイアス電圧が高くなっていた。そして、実際の光通信システムにおいて使用されるトランスポンダに供給できるバイアス電圧には限界があるため、長期にわたる使用において信頼性上の問題が生じていた。
あるいは、第3の従来技術ではLN光変調器の外部で高周波電気信号とチャイルドMZ同士間での位相シフトπ/2を形成するためのバイアス電圧を重畳し、その重畳電気信号(あるいは、合成電気信号)をLN光変調器に供給していた。そして、その高周波電気信号とバイアス電圧の重畳のためにバイアスTという新たなデバイスが必要であり、構造が複雑となっていた。また、バイアスTを使用すると、高周波電気信号が減衰する、あるいは波形が劣化するなどの問題を生じていた。
さらに、第4の従来技術では、チャイルドMZ同士の間における位相シフトπ/2を形成するためのバイアス電圧をチャイルドMZにおいて高周波電気信号と光とが相互作用する相互作用光導波路として使用することができる平行な直線状の光導波路に設け、その平行な2本の光導波路においてπ/2の位相シフトを完了している。そのため、チャイルドMZ同士の間における位相シフトπ/2用のバイアス電極を長くすると高周波電気信号の駆動電圧が上昇し、逆に、高周波電気信号の駆動電圧を低減するために位相シフトπ/2用のバイアス電極を短くすると、位相シフトπ/2を形成するためのバイアス電圧が高くなるという問題があった。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の光変調器は、電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光を導波するための光導波路と、前記基板の一方の面側に形成され、前記光を変調する高周波電気信号を印加する中心導体及び接地導体からなる進行波電極と、前記進行波電極に電気的に接続され、前記高周波電気信号を減衰させるための電気的終端とを有し、前記光導波路はペアレントマッハツェンダ光導波路の分岐光導波路上にチャイルドマッハツェンダ光導波路をそれぞれ有するネスト型光導波路でなる光変調器であって、前記電気的終端は、直流的に接地されていない電気的抵抗を含み、前記チャイルドマッハツェンダ光導波路から出射される光同士の間に位相シフトが生じるように、前記電気的終端を介して前記進行波電極の前記中心導体にバイアス電圧が印加されることを特徴とする。
本発明の請求項2の光変調器は、請求項1に記載の光変調器において、前記ペアレントマッハツェンダ光導波路のY分岐アームに沿って、バイアス電極が形成されており、前記電気的終端を介して前記進行波電極にバイアス電圧が印加されるとともに、前記バイアス電極に前記バイアス電圧が印加されることを特徴とする。
本発明の請求項3の光変調器は、請求項1に記載の光変調器において、前記ペアレントマッハツェンダ光導波路のY分岐アームから前記チャイルドマッハツェンダ光導波路のY分岐アームまでの光導波路に沿って、バイアス電極が形成されており、前記電気的終端を介して前記進行波電極にバイアス電圧が印加されるとともに、前記バイアス電極に前記バイアス電圧が印加されることを特徴とする。
本発明の請求項4の光変調器は、請求項2または3に記載の光変調器において、前記チャイルドマッハツェンダ光導波路を挟んで前記光が導波する方向の前後に、前記バイアス電極が形成されており、それぞれのチャイルドマッハツェンダ光導波路における両側の前記バイアス電極の中心導体が、電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明では、第1や第2の従来技術と異なり、例えばπ/2のようなチャイルドMZ同士間での位相シフトを形成するためのバイアスを、電気的終端の電気的抵抗とコンデンサの後と進行波電極を電気的に接続することにより、チャイルドMZが有する長さが長い進行波電極にも印加する。これにより、高周波電気信号とDCバイアス電圧を重畳するためにバイアスTを用いることなく、所望の位相シフトπ/2を得るのに必要なバイアス電圧が印加される光導波路の実質的な相互作用長を大幅に長くすることができる。そして位相シフトπ/2を形成するために必要な電圧はこのバイアス電圧にとっての実質的な相互作用長に正確に反比例するので、チャイルドMZ同士間での位相シフトπ/2を形成するために必要なバイアス電圧を著しく低減することができる。そして、本発明において重要なことは、第3の従来技術とは異なり、バイアスTを用いてチャイルドMZ同士間での位相シフトを形成するために必要なバイアス電圧と高周波電気信号とを重畳し、その重畳信号を進行波電極に印加していないことである。一般に高周波電気信号に他の電気信号やDCバイアスを重畳するには、バイアスTのような特殊なデバイスが必要となり、LN光変調器を用いる送信装置の構成が複雑となる。さらに、こうした特殊なデバイスを使用すると、コストが高くなるばかりでなく、高周波電気信号とLN光変調器の間にデバイスが入ることになり、高周波電気信号が減衰する、あるいはその波形が劣化してしまう。そのため、本発明ではπ/2のようなチャイルドMZ同士間の位相シフトを形成するバイアス電圧を、LN光変調器の外部において高周波電気信号と重畳し、その重畳電圧(あるいは合成電圧)をLN光変調器に印加することをしない構成をとっている。つまり、本発明では、バイアス電圧を高周波電気信号とは完全に独立して光導波路に供給する。このように、本発明では本発明ではバイアスTを使用しないので構成が極めてシンプルである。さらに、高周波電気信号は電気的終端の中の電気的抵抗によりほぼ完全に減衰させることができるので、本発明を適用することにより、位相シフトπ/2のためのバイアス電圧を高周波電気信号とは完全に無関係に独立にLN光変調器に印加できる。従って、高周波電気信号とチャイルドMZ同士間の位相シフトを形成するバイアス電圧を重畳するバイアスTのようなデバイスが必要でなくなるので、コスト低減に著しい効果があるばかりでなく、高周波電気信号が減衰することもないし、その波形が劣化することもない。その結果、実際の光通信システムにおける長期信頼性を向上できるとともに、送信装置として省電力化でき、さらに光の波形の品質を改善することが可能となる。
また、本発明は、ペアレントMZを構成するY分岐アームの光導波路(あるいは、簡単にY分岐アーム)にもバイアス電圧を印加する実施形態も含んでいる。そして、それらの実施形態では高周波電気信号と光との相互作用部のみでなく、ペアレントMZの光を合波、あるいは分波するY分岐アームにも位相シフトを発生させ、それらを合成した結果、ペアレントMZとしての位相シフトπ/2を発生させている。従って、チャイルドMZの高周波電気信号と光とが相互作用する相互作用部のみでなく、ペアレントMZの光を合波、あるいは分波するY分岐アームも位相シフトπ/2のための相互作用部として使用するので、バイアス電圧による位相シフトπ/2を得るための実質的な相互作用長が大幅に長くなり、必要なバイアス電圧を著しく低減することが可能となる。そして、ペアレントMZとしてのバイアス電極の長さをチャイルドMZとしてのバイアス電極の長さよりも長くすることにより、本発明の優れた利点を発揮している。
本発明の光変調器における第1の実施形態の模式的な上面図 本発明の光変調器における第1の実施形態の部分的な拡大図 本発明の原理を説明するための光導波路の上面図 本発明の第1の実施形態についてその原理を説明するための模式的な上面図 本発明の第1の実施形態についてその原理を説明するための模式的な上面図 本発明の第1の実施形態についてその原理を説明するための模式的な上面図 本発明の第1の実施形態についてその原理を説明するための模式的な上面図 本発明の第1の実施形態についてその原理を説明するために簡略化した概念的な上面図 本発明の光変調器における第2の実施形態の模式的な上面図 本発明の光変調器における第3の実施形態の模式的な上面図 本発明の光変調器における第4の実施形態の模式的な上面図 第1の従来技術の上面図 第1の従来技術についての上面図 第2の従来技術の上面図 第2の従来技術の上面図 第2の従来技術の動作を説明するための上面図 第3の従来技術のDQPSK送信装置の上面図 第4の従来技術のDQPSK送信装置の上面図
以下、本発明の実施形態について説明するが、図12から図17に示した従来の実施形態と同一番号は同一機能部に対応しているため、ここでは同一番号を持つ機能部の説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1にDQPSK型光変調器に本発明を適用した第1の実施形態の上面図を示す。また、参考のために、図2には図1の部分拡大図を示す。図3には光導波路の構成を示す。
図1から図3において、1はz−カットLN基板、3は光導波路、3a、3b、3c、3dは高周波電気信号と光とが相互作用する相互作用部の光導波路、4a、4b、4c、4dは高周波電気信号を伝搬させ、その高周波電気信号と光とを相互作用させる進行波電極の中心導体である。ここで、説明を簡単にするために、高周波電気信号の入力側については省略した。また、接地導体、及び、z−カットLN基板1の上に堆積されるSiOバッファ層と温度ドリフト抑圧用のSi導電層も省略している。なお、基板としてはx−カットやy−カットなど、z−カット以外の基板を用いても良いことは言うまでもない。
ここで、相互作用光導波路3a、3bを含むチャイルドMZを第1のチャイルドMZ、相互作用光導波路3c、3dを含むチャイルドMZを第2のチャイルドMZと呼ぶ。
図3のペアレントMZのY分岐アーム3e´、3f´、3g´、3h´と、チャイルドMZのY分岐アーム3i´、3j´、3k´、3m´には、図1に示すように光の位相をシフトさせるためのバイアス電圧用中心導体(あるいは、バイアス電極)20a、20b、20c、20dが形成されており、20aと20bは電気配線21aにより、20cと20dは電気配線21bにより電気的に接続されている。また、10a、10b、10c、10dは高周波電気信号用の電気的終端である。
ここで、バイアス電極20a、20b、21aと電気的につながっている電極パッド20eと、電気的終端10aとは例えばワイヤ22aなどにより電気的に接続されている。また、バイアス電極20c、20d、21bと電気的につながっている電極パッド20fと、電気的終端10cとは例えばワイヤ22bなどにより電気的に接続されている。ここで、22cと22dは各々電極パッド20e、20fにペアレントMZとしての位相シフトを得るための電圧を供給するためのワイヤである。4a´、4b´、4c´、4d´は各々中心導体4a、4b、4c、4dに電気的に接続されている電極パッドである。なお、40は電極配線である。
ペアレントMZとしての位相シフトを生じさせるためのバイアス電圧Vをワイヤ22cから電極パッド20eに印加すると、この電圧Vは電極パッド20eに電気的に接続されているバイアス電極20aと20bに印加され、第1のチャイルドMZのY分岐アーム3i´、3j´とペアレントMZのY分岐アーム3e´、3f´において光の屈折率変化(位相変化)が生じる。
後で詳しく述べるように、本発明の特徴として電極パッド20eと電気的終端10aとは例えばワイヤ22aなどにより電気的に接続されている。さらに、電気的終端10aと進行波電極の中心導体4aの電極パッド4a´とは例えばワイヤ22eなどにより電気的に接続されている。従って、バイアス電圧VAは第1のチャイルドMZの進行波電極を構成する中心導体4aにも印加されるので、高周波電気信号と光とが相互作用する相互作用光導波路3aにおいても、位相シフトπ/2のための屈折率変化が生じる。
また、ペアレントMZとしての位相シフトを生じさせるためのバイアス電圧Vをワイヤ22dから電極パッド20fに印加すると、この電圧Vは電極パッド20fに電気的に接続されているバイアス電極20cと20dに印加され、第2のチャイルドMZのY分岐アーム3k´、3m´とペアレントMZのY分岐アーム3g´、3h´において光導波路の屈折率変化(光の位相変化)が生じる。
そして、前述と同様に、電極パッド20fと電気的終端10cとは例えばワイヤ22bなどにより電気的に接続されている。さらに、電気的終端10cと進行波電極の中心導体4cの電極パッド4c´とは例えばワイヤ22gなどにより電気的に接続されている。従って、バイアス電圧Vは第2のチャイルドMZの進行波電極を構成する中心導体4cにも印加されるので、高周波電気信号と光とが相互作用する相互作用光導波路3cにおいても、位相シフトπ/2のための屈折率変化が生じる。
なお、図1では説明をわかり易くするために、電極配線40の幅を広く誇張して描いているが、実際には図1における電極配線40の各々の幅は10〜50μmであり、電極配線40の幅の合計が光導波路の長手方向において占める長さはほぼ無視できるほど短い。さらに、本実施形態ではペアレントMZとしての位相シフトπ/2を得るためにチャイルドMZの光導波路3a、3b、3c、3dとY分岐アーム3i´、3j´、3k´、3m´、及びペアレントMZのY分岐アーム3e´、3f´、3g´、3h´における屈折率の変化を用いる。
そして本実施形態では、ペアレントMZとしての位相シフトを生じさせるためのバイアス電圧をバイアスTによりあらかじめ高周波電気信号に重畳し、その重畳信号をLN光変調器に印加することをしない。つまり、このバイアス電圧は高周波電気信号に重畳することなく、高周波電気信号とは独立にLN光変調器に印加される。そのために、本発明では10a、10b、10c及び10dの電気的終端を利用する。
まず、図3におけるペアレントMZのY分岐アーム3f´、3e´、第1のチャイルドMZのY分岐アーム3j´、3i´と相互作用光導波路3a、3bについて考える。
ペアレントMZとしての位相シフトを生じさせるために、ワイヤ22cを介してバイアス電圧Vを印加する電極パッド20eが電気的に接続された電気的終端10aについて、ワイヤ22a、22cの接続の様子を含め、図4に示す。ここで、12は電気的抵抗、13a、13b、13cはコンデンサ、4a´は中心導体4aにつながる電極パッド、5a´、5a´´は中心導体4aに対応する不図示の接地導体につながる電極パッド、22eは電極パッド4a´と電気的抵抗12とを電気的に接続する例えばワイヤ、22e´、22e´´は電極パッド5a´、5a´´とコンデンサ13a、13bとを電気的に接続する例えばワイヤである。図4からわかるように、本発明では終端抵抗10aを介してペアレントMZの電圧を印加するワイヤ22cを第1チャイルドMZの中心導体4aにつながる電極パッド4a´に電気的に接続している。
電極パッド4a´と電気的抵抗12とはワイヤ22eにより電気的に接続されているので、ワイヤ22cを介して電極パッド20eに印加されたバイアス電圧Vはバイアス電圧用相互作用部である光導波路3e´と3f´のみでなく、進行波電極の中心導体4aにも印加され、第1のチャイルドMZのY分岐アーム3i´、3j´や高周波電気信号用相互作用部の相互作用光導波路3aにも作用する。なお、図4において中心導体4aから電極パッド4a´まで伝搬してきた高周波電気信号は電気的終端10aの電気的抵抗12によりすでに消費されている。つまり、本発明においてバイアス電圧Vは高周波電気信号に対して独立に供給することができる。
ここで注意すべきことについて述べる。電気的終端10aも実際にはLN光変調器の進行波電極と同様に、不図示の中心導体と不図示の接地導体からなっている。そして、その不図示の中心導体と不図示の接地導体の間に電気抵抗12を設けている。図4に示した電気回路図ではワイヤ22aを電気的抵抗12の直下に接続しているが、これはワイヤ22aを電気的終端10aの不図示の接地導体に接続しているためである。さて、ワイヤ22aの接続点を電気的終端10aの不図示の中心導体とし、かつ高周波電気信号にとって幾何学的な配置の観点から電気的抵抗12を過ぎた箇所にあるように位置させておけば、ワイヤ22aの不図示の中心導体への接続が高周波電気信号に与える影響をほとんど無視できるほど小さくできる。そして、この場合には図4の電気回路図ではワイヤ22aは電気的抵抗12の直上に接続されることになる。
なお、図4の電気的抵抗12はコンデンサ13a、13b、13cがあるために直流的には接地されていない。
以上のように、この実施形態も含め本発明では、ペアレントMZとしての位相シフトを生じさせるためのバイアス電圧VAと高周波電気信号とを、あらかじめバイアスTを用いて重畳した重畳信号を進行波電極の中心導体4bに印加することをしていない。
一方、第1のチャイルドMZに属し、中心導体4aのペアとなる中心導体4bが電気的に接続された電極パッド4b´と電気的終端10bについて、第1のチャイルドMZのバイアス電圧Vを印加するワイヤ30eも含め、図5に示す。ここで、12´は電気的抵抗、13a´、13b´、13c´はコンデンサ、4b´は中心導体4bにつながる電極パッド、5b´、5b´´は中心導体4bに対応する不図示の接地導体につながる電極パッド、22fは電極パッド4b´と電気的抵抗12´とを電気的に接続する例えばワイヤ、22f´、22f´´は電極パッド5b´、5b´´とコンデンサ13a´、13b´とを電気的に接続する例えばワイヤである。また、図4において述べたのと同じく、図5の電気回路図においてもワイヤ30eを電気的抵抗12´の直上に接続しても良い。なお、図5の電気的抵抗12´は各々コンデンサ13a´、13b´、13c´があるため直流的には接地されていない。
次に、図3におけるペアレントMZのY分岐アーム3h´、3g´、第2のチャイルドMZのY分岐アーム3m´、3k´と相互作用光導波路3c、3dについて考える。
ペアレントMZとしての位相シフトを生じさせるために、ワイヤ22dを介してバイアス電圧Vを印加する電極パッド20fが電気的に接続された電気的終端10cについて、ワイヤ22b、22dの接続の様子を含め、図6に示す。ここで、14は電気的抵抗、15a、15b、15cはコンデンサ、4c´は中心導体4cにつながる電極パッド、5c´、5c´´は中心導体4cに対応する不図示の接地導体の電極パッド、22gは電極パッド4c´と電気的抵抗14とを電気的に接続する例えばワイヤ、22g´、22g´´は電極パッド5c´、5c´´とコンデンサ14a、14bとを電気的に接続する例えばワイヤである。図6からわかるように、本発明では終端抵抗10cを介してペアレントMZの電圧を印加するワイヤ22dを第2チャイルドMZの中心導体4cにつながる電極パッド4c´に電気的に接続している
電極パッド4c´と電気的抵抗14とはワイヤ22gにより電気的に接続されているので、ワイヤ22dを介して電極パッド20fに印加されたバイアス電圧Vはバイアス電圧用相互作用部である光導波路3h´と3g´のみでなく、第2のチャイルドMZのY分岐アーム3k´、3m´や進行波電極の中心導体4cにも印加され、高周波電気信号用相互作用部の相互作用光導波路3cにも作用する。なお、図6において中心導体4cから電極パッド4c´まで伝搬してきた高周波電気信号は電気的終端10cの電気的抵抗14により消費されている。つまり、本発明においてバイアス電圧Vは高周波電気信号に対して独立に供給される。また、図4において述べたのと同じく、図6の電気回路図においてもワイヤ22bを電気的抵抗14の直上に接続しても良い。
なお、図6の電気的抵抗14はコンデンサ15a、15b、15cがあるために直流的には接地されていない。
上述のように、本発明では、ペアレントMZとしての位相シフトを生じさせるためのバイアス電圧Vと高周波電気信号とを、あらかじめバイアスTを用いて重畳した重畳信号を進行波電極の中心導体4cに印加することをしていない。
また、中心導体4cのペアとなる中心導体4dが電気的に接続された電極パッド4d´と電気的終端10dについて、第2のチャイルドMZ用のバイアス電圧Vが印加されるワイヤ30fも含め、図7に示す。ここで、14´は電気的抵抗、15a´、15b´、15c´はコンデンサ、4d´は中心導体4dにつながる電極パッド、5d´、5d´´は中心導体4dに対応する不図示の接地導体につながる電極パッド、30fは電極パッド4d´と電気的抵抗14´とを電気的に接続する例えばワイヤ、22h´、22h´´は電極パッド5d´、5d´´とコンデンサ15a´、15b´とを電気的に接続する例えばワイヤである。また、図5において述べたのと同じく、図7の電気回路図においてもワイヤ30fを電気的抵抗14´の直上に接続しても良い。
なお、図7の電気的抵抗14´は各々コンデンサ15a´、15b´、15c´があるため直流的には接地されていない。
図8は本発明の原理をわかりやすく説明するために、図1を模式的に表した図である。23aはバイアス電極20aと中心導体4aが電気的に接続されていることを表す模擬的なワイヤ、また23bはバイアス電極20cと中心導体4cが電気的に接続されていることを表す模擬的なワイヤである。バイアス電極20a、20bと中心導体4aはほぼ同電位であり、またバイアス電極20c、20dと中心導体4cはほぼ同電位である。
次に、図1〜図8を用いてこの第1の実施形態の動作原理を説明する。このDQPSKLN光変調器をバイアスコントロールするには以下の制御工程を用いる。
a)第1の制御工程
この工程はペアレントMZに位相シフトπ/2を与える工程である。ワイヤ22cを介してバイアス電極20aにバイアス電圧Vを印加すると、前述のようにバイアス電極20b、さらに中心導体4aもほぼ同電位Vとなる。すると、ペアレントMZのY分岐アーム3e´、3f´、第1のチャイルドMZのY分岐アーム3i´、3j´と第1のチャイルドMZを構成する相互作用光導波路3aの屈折率、つまり光導波路の位相が変化する。
一方、ワイヤ22dを介してバイアス電極20cにバイアス電圧Vを印加すると、バイアス電極20d、さらに中心導体4cもほぼ同電位Vとなる。すると、ペアレントMZのY分岐アーム3g´、3h´、第2のチャイルドMZのY分岐アーム3k´、3m´と第2のチャイルドMZを構成する相互作用光導波路3cの屈折率、つまり光導波路の位相が変化する。
この時、バイアス電圧VとVの符号を異ならしめておけば、絶対値が小さなバイアス電圧V、V(電位差ΔV=V−V)によりペアレントMZとしての位相シフトΔφをπ/2に設定することできる。
b)第2の制御工程
この工程は第1のチャイルドMZを構成する2本の光導波路に位相シフトπを与える工程である。ワイヤ30eを介して第1のチャイルドMZの中心導体4bにバイアス電圧Vを印加することにより第1のチャイルドMZを構成する2本の相互作用光導波路3a、3bの間の位相シフトΔφをπとすることができる。第1のチャイルドMZの高周波電気信号と光とが相互作用する相互作用部における中心導体4aと4bの電位差ΔVはV−Vとなる。
c)第3の制御工程
この工程は第2のチャイルドMZを構成する2本の光導波路に位相シフトπを与える工程である。ワイヤ30fを介して第2のチャイルドMZの中心導体4dにバイアス電圧Vを印加することにより第2のチャイルドMZを構成する2本の相互作用光導波路3c、3dの間の位相シフトΔφをπとすることができる。第2のチャイルドMZの高周波電気信号と光とが相互作用する相互作用部における中心導体4cと4dの電位差ΔVはV−Vとなる。
d)第4の制御工程
第2の制御工程と第3の制御工程を行うと(つまりΔφをπ、ΔφをπとするためにVとVを設定しΔVとΔVを与えると)、第1の制御工程において設定したペアレントMZとしての位相シフトΔφはπ/2からずれてしまう。そこで、再度第1の制御工程を行うが、以下のように本発明の利点を発揮できる。
ペアレントMZとしての位相シフトΔφをπ/2とするために、ワイヤ22cに加えるバイアス電圧を第1の制御工程のVからV´へ、ワイヤ22dに加えるバイアス電圧を第1の制御工程のVからV´へと変更する。その結果バイアス電極20aと20cの電位差はΔV=V−VからΔV´=V´−V´へと変わる。ここで、重要なことは、ペアレントMZとしての位相シフトΔφを生じさせるバイアス電極の長さ(ペアレントMZのY分岐アームに形成した電極20a、20b、20c、20dの長さとチャイルドMZの中心導体4a、4cの長さの和)がチャイルドMZとしての位相シフトΔφと位相シフトΔφを得るための中心導体20b、20dの長さよりも長いことである。
そのため、新たにペアレントMZとしての位相シフトΔφをπ/2とするのに必要なバイアス電圧の変化ΔV´−ΔVは、チャイルドMZとして必要なΔVとΔVに対して、チャイルドMZとしてのバイアス電極の長さ(つまりここでは、中心導体4b、4dの長さ)とペアレントMZとしてのバイアス電極の長さとの比だけ小さくすることができる。ここでこの比をRとすると、本発明では必ずR<1となる。
さて、ペアレントMZとしての位相シフトΔφを改めてπ/2としたために、チャイルドMZの位相シフトΔφ、Δφがπからずれてしまう。そこで、Δφ、Δφがπとなるように、ΔVとΔVを変更するが、その結果再度ペアレントMZとしての最適バイアス電圧が変化してしまう。
しかしながら、容易にわかるように、必要なペアレントMZのバイアス電圧の変化量はチャイルドMZのバイアス電圧ΔVとΔVの変更分にチャイルドMZとしてのバイアス電極の長さとペアレントMZとしてのバイアス電極の長さとの比Rを掛けた電圧だけを変化させれば良い。このように、バイアス電極の比Rが1より小さいために、チャイルドMZとペアレントMZに必要な電圧はチャイルドMZとペアレントMZについてバイアス電極に関する長さの比Rのべき乗で急速に収束することになる。これは電子回路にとっては瞬時にできる作業である。一方、LN光変調器における最適バイアス電圧のドリフト現象は時間的に極めて緩やかであるため、本発明を用いることによりバイアス電圧の制御の遅れは全く発生しない。
なお、上記の制御工程は順番を入れ替えても良いことはいうまでもない。また、第2の制御工程と第3の制御工程を行った後、第1のチャイルドMZと第2のチャイルドMZを出射した各々の光の位相差が、ペアレントMZの位相差π/2に影響を与えないように第1のチャイルドMZと第2のチャイルドMZにバイアス電圧を印加する場合には、第4の工程を省くことが可能である。
中心導体4a、4b、4c、4dの長さは40〜70mmである。一方、ペアレントMZとしての長さはY分岐アームも含めるとそれらの2〜4倍程度ある。従って、図17に示した第3の従来技術や図18に示した第4の従来技術と比較して、本実施形態を使用することによりペアレントMZの位相シフトπ/2を実現するためのバイアス電圧を著しく低減できるばかりでなく、バイアス電極の長さの比Rが1より小さいことを利用して最適バイアス電圧を瞬時に設定することが可能となる。
なお、ペアレントMZとしての位相シフトπ/2を実現するためのバイアス電極20a、20b、20c、20dを高周波電気信号用の中心導体4a、4b、4c、4dの前後に配置し、それらを電気的に接続したが、20aと20cのみ、あるいは20bと20dのみ、さらにはどれか一つのみなど、を配置しても良い。そしてこのことは本発明の全ての実施形態について言うことができる。ペアレントMZとしてのバイアス電極20a、20b、20c、20dについては少なくとも一つを配置すれば良い。
また、以上の説明においては本発明の考え方をLN変調器のチップ内に作り作り付けた実施形態について説明した。そしてキーポイントはネスト型LN光変調器の例えばペアレントMZ用のバイアス電圧を電気的終端から印加するとともに、「ペアレントMZとしての位相シフトπ/2を生じさせるためのバイアス電極の長さを、チャイルドMZとしての位相シフト(例えばπ)を得るためのチャイルドMZ内におけるバイアス電極の長さよりも長く設定する」ことにより、ペアレントMZ、及びチャイルドMZとして必要なバイアス電圧を必要な値に収束させていることである。この考え方を使う全ての実施形態は本発明に属することになる。
つまり、例えLN光変調器チップ内ではペアレントMZのアームに形成したペアレントMZとしての位相シフト用のバイアス電極とチャイルドMZの進行波電極とが電気的に接続されていない場合でも、そのLN光変調器のチップを筺体の中に組み込んで製作したLN光変調器モジュールについて、ペアレントMZとチャイルドMZのバイアス端子を電気的に接続することにより、電気長の観点から「ペアレントMZとしての位相シフトπ/2を生じさせるためのバイアス電極の長さを、チャイルドMZとしての位相シフト(例えばπ)を得るためのチャイルドMZ内におけるバイアス電極の長さよりも長く設定する」ことができ、本発明の効果を実現することが可能となる。そして、この考え方は本発明の第3の実施形態を除く全ての実施形態について適用することができる。
(第2の実施形態)
図9は本発明の第2の実施形態についての上面図である。この実施形態では図1に示したバイアス電極20a、20b、20c、20dと図9に示す20a´、20b´、20c´、20d´を比較するとわかるように、図9ではチャイルドMZのY分岐アームに電極を形成しないようにしている。
(第3の実施形態)
図10は本発明の第3の実施形態についての上面図である。本実施形態では、ペアレントMZとしての位相シフトπ/2を実現するために、ペアレントMZのY分岐アームを用いず、図3に示したチャイルドMZの相互作用光導波路3a、3b、3c、3dのみを使用している。本発明においてもバイアスTを用いず、ワイヤ22c´と22d´から高周波電気信号と無関係に独立に電気的終端10a、10b、10c、10dを介してバイアス電圧を中心導体4a、4c、4b、4dに印加している。
図1に示した第1の実施形態と比較して、本実施形態では位相シフトπ/2を生じさせるための相互作用長が短いので、位相シフトπ/2を生じさせるために必要なバイアス電圧は第1の実施形態本実施形態よりも高くなってしまうが、図17の第3の従来技術とは異なり、バイアスTを使用しないために得ることのできるコスト削減や変調波形の劣化を抑圧できるという利点を有している。
本発明の第3の実施形態を動作するには、まず、中心導体4aと4b、4cと4dにバイアス電圧を印加して、第1のチャイルドMZと第2のチャイルドMZとしての光の位相差πを実現する。次に、中心導体4aと4bのペアと4cと4dのペアの少なくとも一方にバイアス電圧を印加することにより、ペアレントMZとしての位相差π/2を実現すれば良い。
(第4の実施形態)
図11は本発明の第4の実施形態についての上面図である。図中、50は分極反転領域である。この実施形態ではバイアス電極20a、20b、20c、20dは電極配線21bにより電気的に接続されている。20f´´はこれらのバイアス電極につながる電極パッドであり例えばワイヤ22d´にバイアス電圧を印加すると、このバイアス電圧はバイアス電極20a、20b、20c、20dのみでなく、チャイルドMZの中心導体4a、4cに印加される。そして、ペアレントMZとしてのバイアス電圧印加において、1つのバイアス電源を用いてもプッシュプル型のバイアス動作が可能となる。
(各実施形態について)
以上においては、DQPSKを例にとり説明したが、チャイルドMZが2個よりも多い構造についても適用できるし、π/2シフトではなく、mとnを整数としてmπ/nシフト、さらにはmπ/n+α(αは任意の定数)シフトの場合にも適用できる。
また、進行波電極としてはCPW電極を例にとり説明したが、非対称コプレーナストリップ(ACPS)や対称コプレーナストリップ(CPS)などの各種進行波電極、あるいは集中定数型の電極でも良いことは言うまでもない。
そして、本発明の実施形態におけるπ/2シフト部のバイアス電極については中心導体の両側に接地導体を設ける、あるいは接地導体の両側に中心導体を設けるなどの構造で説明したが、これらは単に説明するために用いた例にすぎず、これに限らない。本発明はどのようなバイアス部の電極構造にでも適用可能である。
さらに、π/2シフトのためのバイアス電圧を高周波電気信号用の進行波電極に印加する構造としたが、チャイルドMZを構成する2本の光導波路間の位相を互いにπずらすためにバイアス分離型を採用している光変調器ではその分離したバイアス部、あるいは進行波電極、さらにはそれらの両方に印加しても良いことは言うまでもない。
以上の実施形態においては、z−カット基板について説明したが、x−カット、y−カットもしくはz−カットの面方位、即ち、基板表面(カット面)に対して垂直な方向に結晶のx軸、y軸もしくはz軸を持つ基板について適用可能であるし、以上に述べた各実施形態での面方位を主たる面方位とし、これらに他の面方位が副たる面方位として混在しても良い。また、LN基板のみでなく、リチウムタンタレートや半導体などその他の基板でも良いことは言うまでもない。
1:z−カットLN基板
3:光導波路
3a、3b、3c、3d:高周波電気信号用相互作用光導波路
3e´、3f´、3g´、3h´:ペアレントMZのY分岐アーム
3e、3f:バイアス電圧用相互作用光導波路
3i´、3j´、3k´、3m´:チャイルドMZのY分岐アーム
4a、4b、4c、4d:高周波電気信号用進行波電極の中心導体
4a´、4b´、4c´、4d´、5a´、5a´´、5b´、5b´´、5c´、5c´´、5d´、5d´´、20e、20f:電極パッド
5a、5b、5c、5d、5e:高周波電気信号用進行波電極の接地導体
6:π/2シフト部
7a、8a、8a´、20a、20a´、20b、20b´、20c、20c´、20d、20d´:バイアス電圧用中心導体
21a、21b、40:電気配線
7b、8b、8b´:バイアス電圧用接地導体
10a、10b、10c、10d:電気的終端
11、22a、22b、22c、22c´、22d、22d´、22e、22e´、22e´´、22f、22f´、22f´´、22g、22g´、22g´´、22h´、22h´´、23a、23b、30e、30f:ワイヤ
12、12´、14、14´:電気的抵抗
13a、13b、13c、13a´、13b´、13c´、15a、15b、15c、15a´、15b´、15c´:コンデンサ
50:分極反転領域
100:ABC回路
110:位相シフト制御部
120−1、120−2、120−3、120−41、120−42:バイアス供給部
200、300:チャイルドMZ
200a、300a:チャイルドMZのY分岐光導波路
200b、300b:変調電極(進行波電極)
200c、300c:バイアス電極
500:LD(レーザーダイオード)
400、600:ペアレントMZのY分岐光導波路
800−1、800−2:ドライバ
700:DQPSK信号源
900:フォトダイオード(PD)

Claims (4)

  1. 電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光を導波するための光導波路と、前記基板の一方の面側に形成され、前記光を変調する高周波電気信号を印加する中心導体及び接地導体からなる進行波電極と、前記進行波電極に電気的に接続され、前記高周波電気信号を減衰させるための電気的終端とを有し、
    前記光導波路はペアレントマッハツェンダ光導波路の分岐光導波路上にチャイルドマッハツェンダ光導波路をそれぞれ有するネスト型光導波路でなる光変調器であって、
    前記電気的終端は、直流的に接地されていない電気的抵抗を含み、
    前記チャイルドマッハツェンダ光導波路から出射される光同士の間に位相シフトが生じるように、前記電気的終端を介して前記進行波電極の前記中心導体にバイアス電圧が印加されることを特徴とする光変調器。
  2. 前記ペアレントマッハツェンダ光導波路のY分岐アームに沿って、バイアス電極が形成されており、
    前記電気的終端を介して前記進行波電極にバイアス電圧が印加されるとともに、前記バイアス電極に前記バイアス電圧が印加されることを特徴とする請求項1に記載の光変調器。
  3. 前記ペアレントマッハツェンダ光導波路のY分岐アームから前記チャイルドマッハツェンダ光導波路のY分岐アームまでの光導波路に沿って、バイアス電極が形成されており、
    前記電気的終端を介して前記進行波電極にバイアス電圧が印加されるとともに、前記バイアス電極に前記バイアス電圧が印加されることを特徴とする請求項1に記載の光変調器。
  4. 前記チャイルドマッハツェンダ光導波路を挟んで前記光が導波する方向の前後に、前記バイアス電極が形成されており、
    それぞれのチャイルドマッハツェンダ光導波路における両側の前記バイアス電極の中心導体が、電気的に接続されていることを特徴とする請求項2または3に記載の光変調器。
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