JP2010151090A - スクロール式流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】 補助クランク機構に作用する旋回スクロールの遠心力を低減する。
【解決手段】 駆動軸27には、主軸部27Aから偏心したクランクピン27Bを形成すると共に、クランクピン27Bの基端側には主バランスウエイト35を設ける。駆動軸27の主軸部27Aは、主軸受33を用いて回転可能に支持されると共に、クランクピン27Bは、旋回スクロール7の背面側に設けられた旋回軸受31に取付ける。そして、主軸受33の内部隙間δbは、旋回軸受31の内部隙間δaから補助クランク軸26の偏心量ε′および駆動軸27の偏心量εの間の偏差量差Δεの2倍の値を減算した値よりも大きい値に設定する。これにより、圧縮機1が定常状態となったときでも、主軸受33の内部隙間δbは0にならない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば空気等の流体の圧縮機、真空ポンプ、膨張機等に用いて好適なスクロール式流体機械に関する。
一般に、スクロール式流体機械としては、空気、冷媒等の流体を圧縮する圧縮機、容器内を減圧する真空ポンプ、流体を膨張させる膨張機等がある。この種のスクロール式流体機械は、ケーシングに固定され板体の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、板体の表面に渦巻状のラップ部が立設され旋回運動によって前記固定スクロールとの間に流体を圧縮または膨張する複数の流体室を画成する旋回スクロールと、該旋回スクロールを旋回動作するために前記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸と、前記旋回スクロールの自転を防止する例えば補助クランク機構等の自転防止機構とを備えている。また、駆動軸は、その先端側に主軸部から偏心した偏心軸部としてのクランクピンを有すると共に、主軸受を介してケーシングに回転可能に取付けられている。
そして、スクロール式流体機械は、モータ等の駆動源により駆動軸を介して旋回スクロールを旋回動作させる。これにより、スクロール式流体機械は、例えば空気、冷媒等の流体を各流体室内で順次圧縮する。
また、スクロール式流体機械として、異常負荷時にクランクピンやラップに加わる負荷を半径方向のいかなる方向にも逃すことができるようにするために、主軸受と駆動軸との間に環状弾性体を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平3−141883号公報
ところで、従来技術によるスクロール式流体機械では、旋回スクロールの旋回運動に伴って遠心力が発生する。この旋回スクロールの遠心力は、駆動軸を支持する主軸受と補助クランク機構とによって分担して支持する構成となっている。このため、例えば旋回スクロールが高速で旋回運動したときには、補助クランク機構に過大な遠心力が作用し、補助クランク機構の耐久性が低下する虞れがある。
一方、特許文献1の構成では、主軸受と駆動軸との間に環状弾性体を設けたから、バランスウエイトの遠心力を直接的に旋回スクロールに作用させることができる。このため、旋回スクロールの遠心力をバランスウエイトの遠心力によって低減できるから、補助クランク機構に作用する遠心力も低減することができる。
しかし、特許文献1の構成では、主軸受と駆動軸との間に環状弾性体を設けたから、環状弾性体のばね定数は0にはできず、主軸受は遠心力による荷重の一部を受ける。このため、主軸受が遠心力によって受ける荷重と同等の荷重が、補助クランクを支持する補助クランク軸受に掛かってしまうという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、補助クランク機構に作用する旋回スクロールの遠心力を低減することができるスクロール式流体機械を提供することにある。
本発明は、ケーシングと、該ケーシングに設けられ板体の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、板体の表面に該固定スクロールのラップ部と重なり合う渦巻状のラップ部が立設されると共に、旋回運動によって該固定スクロールとの間に流体を圧縮または膨張する複数の流体室を画成する旋回スクロールと、前記ケーシングに主軸受を介して回転可能に設けられた主軸部と該主軸部の先端側に偏心して設けられ前記旋回スクロールに旋回軸受を介して取付けられる偏心軸部とを有する駆動軸と、該駆動軸に連結され、前記旋回スクロールの遠心力を打ち消すバランスウエイトと、前記旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構とを備え、該自転防止機構は、前記ケーシング側または固定スクロール側に設けられた第1の補助クランク軸受と、前記旋回スクロール側に設けられた第2の補助クランク軸受と、一側軸部が前記第1の補助クランク軸受により回転可能に支持され他側軸部が前記第2の補助クランク軸受により回転可能に支持された補助クランク軸とによって構成してなるスクロール式流体機械に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記主軸受の径方向隙間(δb)は、前記旋回軸受の径方向隙間(δa)よりも大きい構成としたことにある。
また、請求項8の発明が採用する構成の特徴は、前記主軸受の径方向隙間(δb)は、前記旋回軸受の径方向隙間(δa)と前記補助クランク軸の偏心量(ε′)および前記駆動軸の偏心量(ε)の間の偏心量差(ε′−ε)の2倍の値との差よりも大きい構成としたことにある。
さらに、請求項16の発明が採用する構成の特徴は、前記主軸受の径方向隙間(δb)は、前記旋回軸受の径方向隙間(δa)と前記補助クランク軸の偏心量(ε′)および前記駆動軸の偏心量(ε)の間の偏心量差(ε′−ε)の2倍の値との差に比べて15μmよりも大きい構成としたことにある。
本発明によれば、補助クランク機構に作用する旋回スクロールの遠心力を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態によるスクロール式流体機械として無給油式のスクロール式空気圧縮機を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
まず、図1ないし図7は本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、1は空気を圧縮するスクロール式空気圧縮機を示している。このスクロール式空気圧縮機1は、後述のケーシング2、固定スクロール4、旋回スクロール7、補助クランク機構11、駆動軸27等により大略構成されている。
2はスクロール式空気圧縮機1の外枠を形成するケーシングを示している。このケーシング2は、軸方向の一側がほぼ閉塞され、他側が開口した段付筒状体として形成されている。また、ケーシング2は、大径筒部2Aと、該大径筒部2Aよりも小径な筒状に形成され該大径筒部2Aの軸方向の一側から外側に向けて突出した小径な軸受筒部2Bと、該軸受筒部2Bと大径筒部2Aとの間に形成された環状部2Cとにより大略構成されている。
さらに、ケーシング2の外周側には、固定側の軸受収容部3が周方向に離間して例えば3箇所(1箇所のみ図示)に設けられている。そして、軸受収容部3は、旋回スクロール7側が開口した段付の円形穴によって形成されると共に、その内部に後述する補助クランク機構11の第1の補助クランク軸受12を収容している。
4はケーシング2の他側に設けられた固定スクロールを示している。この固定スクロール4は、ケーシング2の大径筒部2Aを軸方向他側から閉塞するように該大径筒部2Aの開口端に固定されている。また、固定スクロール4は、軸線O−Oを中心としてほぼ円板状に形成された板体4Aと、該板体4Aの表面に軸方向に立設された渦巻状のラップ部4Bと、該ラップ部4Bを取囲んで板体4Aの外周側に設けられた筒部4Cと、板体4Aの背面に突設された複数の冷却フィン4Dとによって大略構成されている。
5は固定スクロール4に設けられた例えば2個の吸込口である。各吸込口5は、板体4Aの外周側から筒部4Cにかけて開口し、後述する外周側の圧縮室10に連通している。そして、吸込口5は、吸込フィルタ5Aを通じて外周側の圧縮室10内に空気を流通させるものである。
6は固定スクロール4の板体4Aの中心側に設けられた吐出口である。この吐出口6は、最中心側の圧縮室10に連通し、この圧縮室10内の圧縮空気を吐出パイプ6Aから外部に吐出させる。
7は固定スクロール4と対向してケーシング2の大径筒部2A内に旋回可能に設けられた旋回スクロールを示している。この旋回スクロール7は、固定スクロール4の板体4Aと対向して配置されたほぼ円板状の板体7Aと、該板体7Aの表面に立設された渦巻状のラップ部7Bと、板体7Aの背面に突設された複数の冷却フィン7Cと、該冷却フィン7Cの先端側に位置して固定された背面プレート7Dとによって大略構成されている。
また、背面プレート7Dの中央側には、後述する駆動軸27のクランクピン27Bと回転可能に連結される有底筒状のボス部8が一体形成されている。さらに、背面プレート7Dの外周側には、固定側の軸受収容部3と対応した位置に旋回側の軸受収容部9が例えば3箇所(1箇所のみ図示)に設けられている。そして、軸受収容部9は、ケーシング2の環状部2C側が開口した有底の円形穴によって形成され、その内部に後述する補助クランク機構11の第2の補助クランク軸受20を収容している。
10は固定スクロール4と旋回スクロール7との間に設けられた流体室としての複数の圧縮室である。これらの圧縮室10は、旋回スクロール7が旋回運動するときに、ラップ部4B,7Bの外周側から中心側に向けて移動しつつ、これらの間で連続的に縮小される。これにより、各圧縮室10のうち外周側の圧縮室10には、吸込口5から空気が吸込まれ、この空気を中心側の圧縮室10に達するまでに圧縮する。そして、この圧縮空気を吐出口6から吐出し、吐出パイプ6Aを介して外部の空気タンク(図示せず)等に貯える。
11はケーシング2の環状部2Cと旋回スクロール7との間に周方向に離間して例えば3個配設された自転防止機構としての補助クランク機構(1個のみ図示)を示している。これらの補助クランク機構11は、図1および図3に示すように、後述する第1,第2の補助クランク軸受12,20および補助クランク軸26によって大略構成されている。
ここで、第1の補助クランク軸受12は、ケーシング2の軸受収容部3内に収容されている。一方、第2の補助クランク軸受20は、旋回スクロール7の軸受収容部9内に収容されている。また、補助クランク軸26は、偏心量ε′をもって偏心すると共に、その両端側が第1,第2の補助クランク軸受12,20によって回転可能に支持されている。これにより、補助クランク機構11は、旋回スクロール7が駆動軸27の回転駆動によって旋回するときに、旋回スクロール7が自転するのを防止する。
12はケーシング2の軸受収容部3内に収容されたケーシング側玉軸受としての第1の補助クランク軸受を示している。この第1の補助クランク軸受12は、軸受収容部3の底部側に位置した第1のアンギュラ玉軸受13と、軸受収容部3の開口部側に位置した第2のアンギュラ玉軸受14とを背面合わせすることにより、背面組合せアンギュラ玉軸受として構成されている。
ここで、第1のアンギュラ玉軸受13は、径方向外側に位置する外輪13Aと、径方向内側に位置する内輪13Bと、外輪13Aと内輪13Bとの間に配設された複数個の転動子となる鋼球13Cとによって構成されている。また、第2のアンギュラ玉軸受14も、第1のアンギュラ玉軸受13とほぼ同様に、外輪14A、内輪14Bおよび鋼球14Cによって構成されている。
そして、外輪13A,14Aはケーシング2の軸受収容部3内に軸方向、径方向に変位不能に圧入されている。また、外輪13Aは軸受収容部3の底面側の環状段部3Aに当接すると共に、外輪14Aは環状の板体からなる押え板15に当接し、軸受収容部3内に抜止め状態で固定されている。
このとき、押え板15は、軸受収容部3の開口側に配置され、ボルト16によってケーシング2に取付けられている。また、押え板15とケーシング2の軸受収容部3の開口部端面との間には、押え板15を第1の補助クランク軸受12の外輪14Aに確実に当接させるため、僅かなクリアランスが形成されている。これにより、第1の補助クランク軸受12は、軸受収容部3によって径方向に変位不能に固定され、軸受収容部3の環状段部3Aと押え板15によって軸方向に変位不能に固定されている。
また、押え板15の内周側には、円環状のシール部材17が設けられている。そして、シール部材17は、補助クランク軸26のフランジ部26Cの外周面に摺接すると共に、第1の補助クランク軸受12の外輪13A,14Aと内輪13B,14Bとの間に充填された潤滑油が漏洩するのを防止している。
一方、内輪13B,14Bには、ボルト18を用いて予圧が与えられると共に、補助クランク軸26の固定側軸部26Aが取付けられている。ここで、ボルト18は補助クランク軸26の固定側軸部26Aに螺着されると共に、ボルト18と固定側軸部26Aとの間にはワッシャ19が介挿されている。そして、ワッシャ19は、第1の補助クランク軸受12の内輪13Bに当接している。
このため、ボルト18を締め付けることによって、第1の補助クランク軸受12の内輪13B,14Bに予圧を与えつつ、内輪13B,14Bに補助クランク軸26の固定側軸部26Aを固定している。この結果、第1の補助クランク軸受12の内部隙間を構成する外輪13A,14Aと鋼球13C,14Cとの間の軸受隙間および内輪13B,14Bと鋼球13C,14Cとの間の軸受隙間は、いずれも小さくなっている。そして、ボルト18およびワッシャ19は、補助クランク軸26を第1の補助クランク軸受12に固定するための固定部材として機能している。
20は旋回スクロール7の軸受収容部9内に収容されたスクロール側玉軸受としての第2の補助クランク軸受を示している。この第2の補助クランク軸受20は、軸受収容部9の底部側に位置した第1のアンギュラ玉軸受21と、開口部側に位置した第2のアンギュラ玉軸受22とを正面合わせすることにより、正面組合せアンギュラ玉軸受として構成されている。即ち、アンギュラ玉軸受21,22の軸受隙間は0となり、径方向および軸方向のいずれの方向にもがたつくことなく、荷重を支持できるものである。
ここで、第1のアンギュラ玉軸受21は、径方向外側に位置する外輪21Aと、径方向内側に位置する内輪21Bと、外輪21Aと内輪21Bとの間に配設された複数個の転動子となる鋼球21Cとによって構成されている。また、第2のアンギュラ玉軸受22も、第1のアンギュラ玉軸受21とほぼ同様に、外輪22A、内輪22Bおよび鋼球22Cによって構成されている。
そして、外輪21A,22Aは旋回スクロール7の軸受収容部9内に軸方向、径方向に変位不能に圧入されている。また、外輪21Aは軸受収容部9の底面に当接すると共に、外輪22Aは環状の板体からなる押え板23によって予圧が与えられている。
このとき、押え板23は、軸受収容部9の開口側に配置され、ボルト24によって旋回スクロール7に取付けられている。また、押え板23と旋回スクロール7の軸受収容部9の開口部端面との間には、押え板23を第2の補助クランク軸受20の外輪22Aに確実に当接させるため、僅かなクリアランスが形成されている。これにより、第2の補助クランク軸受20は、軸受収容部9によって径方向に変位不能に固定され、軸受収容部9の底面と押え板23によって軸方向に変位不能に固定されている。
そして、ボルト24を締め付けることによって、第2の補助クランク軸受20の外輪21A,22Aに予圧を与える。この結果、第2の補助クランク軸受20の内部隙間を構成する外輪21A,22Aと鋼球21C,22Cとの間の軸受隙間および内輪21B,22Bと鋼球21C,22Cとの間の軸受隙間は、いずれも小さくなっている。
また、押え板23の内周側には、円環状のシール部材25が設けられている。そして、シール部材25は、補助クランク軸26のフランジ部26Dの外周面に摺接すると共に、第2の補助クランク軸受20の外輪21A,22Aと内輪21B,22Bとの間に充填された潤滑油が漏洩するのを防止している。
26は第1,第2の補助クランク軸受12,20の間に設けられた補助クランク軸である。この補助クランク軸26は、第1の補助クランク軸受12に回転可能に支持された一側軸部としての固定側軸部26Aと、第2の補助クランク軸受20に回転可能に支持された他側軸部としての旋回側軸部26Bと、固定側軸部26Aの基端部側に鍔状に形成された固定側のフランジ部26Cと、旋回側軸部26Bの基端部側に鍔状に形成された旋回側のフランジ部26Dとを備えている。そして、フランジ部26C,26Dは、接続部26Eを用いて互いに接続されている。
また、固定側軸部26Aの軸線と旋回側軸部26Bの軸線とは互いに偏心して形成されると共に、軸部26A,26B間の偏心量ε′は、駆動軸27の偏心量εに対して例えば数百μm程度(例えば100〜300μm程度)大きな値に設定されている(ε′>ε)。
ここで、固定側軸部26Aは、ボルト18を締め付けてワッシャ19とフランジ部26Cとの間に第1の補助クランク軸受12の内輪13B,14Bを挟持することによって、内輪13B,14Bに取付けられている。また、第1の補助クランク軸受12の外輪13A,14Aは、軸受収容部3に押え板15で固定されている。このため、固定側軸部26Aは、径方向および軸方向に移動不能な状態で第1の補助クランク軸受12に取付けられている。
一方、旋回側軸部26Bは、第2の補助クランク軸受20の内輪21B,22Bに圧入することによって、径方向および軸方向に移動不能な状態で内輪21B,22Bに取付けられている。また、第2の補助クランク軸受20の外輪21A,22Aは、軸受収容部9に押え板23で固定されている。このため、旋回側軸部26Bは、径方向および軸方向に移動不能な状態で第2の補助クランク軸受20に取付けられている。
そして、固定側軸部26Aは第1の補助クランク軸受12を介してケーシング2の軸受収容部3内に回転可能に支持され、旋回側軸部26Bは第2の補助クランク軸受20を介して旋回スクロール7側の軸受収容部9に回転可能に支持されている。これにより、補助クランク軸26は、旋回スクロール7が駆動軸27の回転駆動によって旋回するときに、旋回スクロール7が自転するのを防止する。
また、固定側のフランジ部26Cは、第1の補助クランク軸受12の内輪14Bの軸方向端面に当接する。さらに、旋回側のフランジ部26Dは、第2の補助クランク軸受20の内輪22Bの軸方向端面に当接する。これにより、圧縮室10の圧力によって旋回スクロール7に対して軸方向のスラスト荷重(スラスト力)が作用したときには、このスラスト荷重は第2の補助クランク軸受20を通じて旋回側のフランジ部26Dに作用する。そして、補助クランク軸26に作用したスラスト荷重は、固定側のフランジ部26Cを通じて第1の補助クランク軸受12に作用し、最終的にケーシング2によって支持される。
27はケーシング2の軸受筒部2B内に回転可能に設けられた駆動軸である。この駆動軸27は、電動モータ(図示せず)によって駆動されることにより、軸線O−Oを中心として回転し、旋回スクロール7を旋回動作させるものである。
ここで、駆動軸27は、図1および図2に示すように、ケーシング2に後述の主軸受33を介して回転可能に設けられた主軸部27Aと、該主軸部27Aの先端側に偏心して設けられ後述の旋回軸受31に取付けられる偏心軸部としてのクランクピン27Bとを有している。このとき、クランクピン27Bは、主軸部27Aの中心を通る軸線O−Oに対して一定の偏心量εをもって径方向に偏心している。そして、クランクピン27Bは、円柱状に形成されると共に、旋回軸受31を介して旋回スクロール7のボス部8に回転可能に連結されている。
また、駆動軸27には、クランクピン27Bの基端側に位置して後述の主バランスウエイト35が取付けられている。さらに、駆動軸27のうち主バランスウエイト35の近傍には、軸方向に対して主バランスウエイト35を挟んでクランクピン27Bの反対側に位置して、主軸受33が取付けられる軸受取付部27Cが形成されている。そして、軸受取付部27Cの基端側には、ワッシャ28が取付けられている。
また、駆動軸27の基端側はケーシング2の外部に突出すると共に、その突出部分にはプーリ29が取付けられている。また、プーリ29の内部には、軸線O−Oから径方向に位置ずれして副バランスウエイト30が設けられている。このとき、副バランスウエイト30は、後述する主バランスウエイト35と一緒に駆動軸27の回転バランスをとるものである。そして、プーリ29は、モータの出力側にベルト(図示せず)等を介して接続される。これにより、駆動軸27は、プーリ29を介してモータからの駆動力が伝達され、軸線O−Oを中心として回転駆動する。
31は旋回スクロール7の板体7Aの背面(裏面)側に位置して、ボス部8に設けられた旋回軸受である。ここで、旋回軸受31は、図2および図4に示すように、例えば円筒ころ軸受を用いて形成されている。このため、旋回軸受31は、径方向外側に位置する外輪31Aと、径方向内側に位置する内輪31Bと、外輪31Aと内輪31Bとの間に配設された複数個の転動子となる円柱状のころ31Cとによって構成されている。
このとき、外輪31Aは、例えば旋回スクロール7のボス部8内に軸方向、径方向に変位不能に取付けられている。一方、内輪31Bは、駆動軸27のクランクピン27Bに例えば締まり嵌め等によって取付けられている。
また、旋回軸受31は、例えば数十μm程度の内部隙間δaを有し、外輪31Aと内輪31Bとの間でころ31Cが径方向に対して数十μm程度の範囲で変位可能となっている。このとき、内部隙間δaの寸法は、以下の数1の式に示すように、外輪31Aところ31Cとの間の軸受隙間δa1o,δa2oと、内輪31Bところ31Cとの間の軸受隙間δa1i,δa2iとを加算した値となっている。即ち、内部隙間δaの寸法は、径方向の一側隙間δa1(δa1=δa1o+δa1i)と他側隙間δa2(δa2=δa2o+δa2i)とを加算した値となっている。
Figure 2010151090
このため、旋回軸受31は、径方向に向けて内部隙間δaの自由度をもって、駆動軸27のクランクピン27Bに対して旋回スクロール7を回転可能に支持する。即ち、旋回軸受31には、径方向隙間としての内部隙間δaが形成されている。
また、ボス部8の開口側には、旋回軸受31の軸方向の一端側に位置してオイルシール32が設けられている。そして、オイルシール32は、グリース等の潤滑剤が旋回軸受31から漏洩するのを防止している。
33はケーシング2の軸受筒部2B内に設けられた第1の軸受としての主軸受を示している。この主軸受33は、図2および図5に示すように、軸受筒部2Bのうち軸方向の他端側に位置して駆動軸27の先端側を回転可能に支持している。ここで、主軸受33は、例えばボールベアリングとしての深溝玉軸受によって構成されている。このため、主軸受33は、ケーシング2の軸受筒部2Bに例えば圧入等によって固定された外輪33Aと、該外輪33Aの内周側に設けられた内輪33Bと、外輪33Aと内輪33Bとを回転可能に連結する複数個の転動子としての例えば鋼球等からなる球体33Cとによって構成されている。
このとき、外輪33Aは、例えばケーシング2の軸受筒部3内に軸方向、径方向に変位不能に取付けられている。一方、内輪33Bは、駆動軸27の軸受取付部27Cに例えば締まり嵌め等によって取付けられている。
また、外輪33Aの内周面および内輪33Bの外周面には、球体33Cを径方向に自由度をもって収容する深い溝が形成されている。このため、主軸受33は、例えば数十μm程度の内部隙間δbを有し、外輪33Aと内輪33Bとの間で球体33Cが径方向に対して数十μm程度の範囲で変位可能となっている。このとき、内部隙間δbの寸法は、以下の数2の式に示すように、外輪33Aと球体33Cとの間の軸受隙間δb1o,δb2oと、内輪33Bと球体33Cとの間の軸受隙間δb1i,δb2iとを加算した値となっている。即ち、内部隙間δbの寸法は、径方向の一側隙間δb1(δb1=δb1o+δb1i)と他側隙間δb2(δb2=δb2o+δb2i)とを加算した値となっている。
Figure 2010151090
このため、主軸受33は、径方向に向けて内部隙間δbの自由度をもって、ケーシング2に対して駆動軸27の主軸部27Aの先端側を回転可能に支持する。即ち、主軸受33には、径方向隙間としての内部隙間δbが形成されている。
また、主軸受33の径方向隙間(内部隙間δb)と、旋回軸受31の径方向隙間(内部隙間δa)とは、以下の数3の式が成立する範囲内でそれぞれの内部隙間δa,δbの寸法が設定されている。
Figure 2010151090
即ち、補助クランク軸26の偏心量ε′および駆動軸27の偏心量εの間の差を偏心量差Δε(Δε=ε′−ε)としたときに、主軸受33の内部隙間δbは、旋回軸受31の内部隙間δaから2倍の偏心量差Δεを減算した値よりも大きい値に設定されている。
なお、軸受31,33は、組付け対象となる旋回スクロール7、ケーシング2等に組付けたときに、塑性域のように塑性変形には至らず、弾性域のように弾性変形する範囲内で組付けられる。即ち、旋回軸受31の外輪31Aは弾性域で旋回スクロール7のボス部8に取付けられると共に、内輪31Bも弾性域で駆動軸27のクランクピン27Bに取付けられる。また、主軸受33の外輪33Aは弾性域でケーシング2の軸受筒部2Bに取付けられると共に、内輪31Bも弾性域で駆動軸27の主軸部27Aに取付けられる。
このため、数3に示す軸受31,33の内部隙間δa,δbは、弾性域での組付け後で圧縮機1の運転前(停止時)における軸受31,33内部の隙間寸法を示している。
34はケーシング2の軸受筒部2B内に設けられた第2の軸受としての反負荷側軸受を示している。この反負荷側軸受34は、図1に示すように、軸受筒部2Bのうち軸方向の一端側に位置して駆動軸27の主軸部27Aの基端側を回転可能に支持している。これにより、軸受33,34は、主軸部27Aの両端側に配置され、駆動軸27を軸線O−Oを中心に回転可能に支持している。
35は駆動軸27のうちクランクピン27Bの基端側に設けられたバランスウエイトとしての主バランスウエイトである。この主バランスウエイト35は、径方向に対して駆動軸27の回転中心(軸線O−O)を挟んでクランクピン27Bおよび副バランスウエイト30の反対側に配置されている。即ち、主バランスウエイト35は、径方向に対して駆動軸27の回転中心を挟んでクランクピン27Bの偏心方向と逆方向に配置されている。また、主バランスウエイト35は、例えば略扇形状に形成されると共に、その要部分が駆動軸27に固着されている。そして、主バランスウエイト35は、駆動軸27と一緒に回転して駆動軸27の回転バランスを保持する。
第1の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機1は上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
まず、電動モータにより駆動軸27を回転し、旋回軸受31を介して旋回スクロール7を旋回動作させると、固定スクロール4のラップ部4Bと旋回スクロール7のラップ部7Bとの間に画成された圧縮室10が連続的に縮小する。これにより、吸込口5から吸込んだ外気は、各圧縮室10で順次圧縮することにより、圧縮空気として吐出口6から吐出し、外部の空気タンク等に貯留することができる。
この圧縮運転時に、各補助クランク機構11は、旋回スクロール7の自転を防止しつつ、この旋回スクロール7を固定スクロール4に対して旋回動作させている。また、圧縮運転時には、各圧縮室10の圧力がスラスト荷重となって旋回スクロール7に作用する。このスラスト荷重は、3個の補助クランク機構11を用いて支持する。
然るに、旋回スクロール7の旋回運動に伴って、旋回スクロール7には遠心力が作用する。この遠心力は、旋回軸受31および補助クランク機構11によって分担して支持する。このとき、主バランスウエイト35にも遠心力が作用する。また、主バランスウエイト35の遠心力は、主軸受33の支持荷重に応じて変化し、これに伴って補助クランク機構11に作用する旋回スクロール7の遠心力も変化する。
そこで、旋回軸受31の内部隙間δaおよび主軸受33の内部隙間δbと補助クランク機構11が受ける遠心力による荷重との関係を検討した。
まず、図8ないし図10に示す第1の比較例による圧縮機41のように、主軸受43の内部隙間δβが旋回軸受42の内部隙間δαから偏心量差Δεの2倍の値を減算した値よりも小さい場合、即ち数3の式が成立しない場合について検討する。このとき、補助クランク軸26の偏心量ε′は駆動軸27の偏心量εよりも大きい値(ε′>ε)に設定されているものとする。
図8に示すように停止状態にある圧縮機41では、補助クランク軸26の偏心量ε′が駆動軸27の偏心量εよりも大きいから、旋回軸受42の内部隙間δαは0になっている。そして、圧縮機41の運転を開始すると、駆動軸27が回転駆動し、旋回スクロール7が旋回運動を開始する。
このとき、図9に示すように、旋回スクロール7は遠心力によって径方向外側に向かう荷重F1を発生させる。一方、主バランスウエイト35も遠心力による荷重F2を発生させる共に、この荷重F2は旋回スクロール7の遠心力による荷重F1とは逆方向となる。
ここで、図9に示す運転開始直後の過渡状態でも、主軸受43の内部隙間δβは0よりも大きいから、主軸受43はバランスウエイト35の遠心力による荷重F2を受けない。このため、主軸受43が受ける荷重fmは0になる(fm=0)。
一方、旋回軸受42は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を全て受けることができる。また、旋回軸受42は、バランスウエイト35の遠心力による荷重F2も受ける。このとき、2つの荷重F1,F2は互いに相殺するから、旋回軸受42の受ける荷重fcは0になる(fc=0)。この結果、補助クランク軸受44,45が受ける荷重fsも0になり(fs=0)、補助クランク軸受44,45は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受けない。
しかし、図10に示すように、駆動軸27の回転数が定格回転数となって、圧縮機41が定常状態となると、駆動軸27は、反負荷側軸受34を支点として、クランクピン27B側が例えば数十〜数百μm程度に亘って弾性的に変形する。これにより、旋回スクロール7はその遠心力によって半径方向の外側に向けて変位するから、補助クランク軸受44,45は、この変位分だけ旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受ける。このように、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1は、旋回軸受42と補助クランク軸受44,45とによって分担して支持するから、荷重F1は、旋回軸受42が受ける荷重fcと、補助クランク軸受44,45が受ける荷重fsとの和(F1=fc+fs)によって表される。
一方、旋回スクロール7の変位によって、主軸受43の内部隙間δβは0になる。これにより、主軸受43は、補助クランク軸受44,45が受け持つ荷重fs分を相殺するはずのバランスウエイト35の遠心力による荷重F2の一部を受ける。このとき、主軸受43は、荷重F2のうち荷重fcを相殺した残余の部分を受けるから、主軸受43の受ける荷重fmは、補助クランク軸受44,45が受ける荷重fsと一致する(fm=fs)。
このように、定常状態において主軸受43の内部隙間δβが0になるから、主軸受43は、主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2の一部を受承する。このため、補助クランク軸受44,45は、本来は旋回軸受42で受けるべき荷重を受けているから、補助クランク軸受44,45は、自転防止機構として必要な軸受よりも大きな形状のものが必要となる。
特に、例えば圧縮空気の吐出量を増加させるために、現行品よりも駆動軸27を高速回転させた場合には、主軸27の変形によって旋回スクロール7の半径方向への移動量が増加する。このとき、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1が増加するに従って、補助クランク軸受44,45が受ける荷重fsも増加する。このため、補助クランク軸受44,45は、さらに大きな荷重を受け、信頼性、耐久性が低下するという問題がある。
次に、第1の実施の形態による圧縮機1のように、主軸受33の内部隙間δβが旋回軸受31の内部隙間δαから偏心量差Δεの2倍の値を減算した値よりも小さい場合、即ち数3の式が成立する場合について検討する。この場合でも、第1の比較例と同様に、補助クランク軸26の偏心量ε′と駆動軸27の偏心量εとは互いに異なり、偏心量ε′は偏心量εよりも大きい値(ε′>ε)に設定されているものとする。
図6に示すように停止状態にある圧縮機1の運転を開始すると、駆動軸27が回転駆動し、旋回スクロール7が旋回運動を開始する。このとき、第1の比較例と同様に、旋回スクロール7は遠心力によって径方向外側に向かう荷重F1を発生させると共に、主バランスウエイト35は遠心力によって荷重F1とは逆方向の荷重F2を発生させる(図7参照)。
そして、駆動軸27の回転数が上昇するのに伴って、駆動軸27が弾性変形し、旋回スクロール7はその遠心力によって半径方向の外側に向けて変位する。しかし、主軸受33の内部隙間δbが十分に大きく確保されているから、第1の比較例とは異なり、図7に示すように、圧縮機1が定常状態となって旋回軸受31の内部隙間δaが0になっても、主軸受33の内部隙間δ(隙間δb1,δb2)は0にはならない。
このとき、旋回軸受31は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受けると共に、主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2を受ける。このため、これら2つの荷重F1,F2は互いに相殺されるから、旋回軸受31が受ける荷重fcは0になる(fc=0)。また、主軸受33の内部隙間δbは0にはならないから、主軸受33は主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2を受けることがない。このため、主軸受33が受ける荷重fmも0になる(fm=0)。
さらに、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1は、主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2によって相殺されるから、補助クランク軸受12,20は旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受けることがない。このため、補助クランク軸受12,20が受ける荷重fsも0になり(fs=0)、補助クランク軸受12,20の信頼性、耐久性を向上することができる。また、補助クランク軸受12,20は自転防止機構として必要な軸受で足りるから、駆動軸27を高速回転したときでも、圧縮機1が大型化することがなくなる。
次に、主軸受33の内部隙間δβと補助クランク軸受12,20が受ける荷重Fsとの関係について、有限要素法を用いてシミュレーション解析を行った。このとき、圧縮機1の吐出圧力は0.85Paとし、駆動軸27の偏心量εは5.77mmとした。この結果を、図11に示す。
図11の結果に示すように、旋回軸受31の内部隙間δαから偏心量差Δεの2倍の値を減算した値を基準値δ0としたときに、主軸受33の内部隙間δβが基準値δ0に比べて15μmよりも大きいときには、補助クランク軸受12,20は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受けないことが分かる。このため、数4の式に示すように、主軸受33の内部隙間δβは、基準値δ0に対して15μmよりも大きく設定することが好ましい。
Figure 2010151090
なお、図11では、主軸受33の内部隙間δβが基準値δ0に比べて15μmよりも大きくなるに従って、補助クランク軸受12,20には、旋回スクロール7の遠心力とは逆方向の荷重が作用している。これは、圧縮室10内の圧縮空気によってガス荷重Fgが発生するためである。
即ち、圧縮機1を運転したときには、圧縮室10内の圧縮空気によってガス荷重Fgが生じると共に、このガス荷重Fgは、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1とは逆方向に作用する。このため、第1の実施の形態よる圧縮機1でも、補助クランク軸受12,20、旋回軸受31および主軸受33には、このガス荷重Fgが作用する。しかし、ガス荷重Fgは、駆動軸27の回転数に依存せず、ほぼ一定値である。このため、図11に示すように、補助クランク軸受12,20が受ける荷重fsは、主軸受33の内部隙間δβが基準値δ0に比べて例えば20μmよりも大きくなったときに飽和している。
また、ガス荷重Fgは遠心力による荷重F1に比べて小さい。このため、予めガス荷重Fgを考慮した上で、補助クランク軸受12,20等を設計することができ、ガス荷重Fgによって、補助クランク軸受12,20の信頼性等が低下する虞れはない。
かくして、本実施の形態によれば、旋回スクロール7が定常状態で回転したときには、旋回スクロール7が遠心力により半径方向に移動して、クランクピン27Bの径方向隙間となる旋回軸受31の内部隙間δaが0になる。このとき、旋回軸受31は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受ける。
一方、主軸部27Aの径方向隙間となる主軸受33の内部隙間δbは、数3の式を満たすように設定したから、旋回軸受31の内部隙間δaが0になっても、主軸受33の内部隙間δbは0にならない。この結果、主軸受33は、バランスウエイト35の遠心力による荷重F2を受けない。
このとき、旋回軸受31は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を全て受けることができるから、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1とバランスウエイト35の遠心力による荷重F2とが釣り合う。これにより、2つの荷重F1,F2は互いに相殺されるから、第1,第2の補助クランク軸受12,20は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受けることがなくなる。この結果、補助クランク軸受12,20の信頼性、耐久性を高めることができると共に、補助クランク軸受12,20を大型化することなく駆動軸27の回転数を上昇させて、圧縮空気の吐出量を増加させることができる。
特に、主軸受33の内部隙間δbを、数4の式を満たす範囲で設定したときには、旋回スクロール7が定常回転したときに旋回スクロール7の遠心力によって駆動軸27が弾性的に変形するときでも、主軸受33の内部隙間δbは0にならない。この結果、主軸受33は、バランスウエイト35の遠心力による荷重F2を受けないから、バランスウエイト35の遠心力によって旋回スクロール7の遠心力を確実に相殺することができる。これにより、補助クランク軸受12,20は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受けることがないから、補助クランク軸受12,20の信頼性等を確実に向上させることができる。
さらに、駆動軸27が定常回転数となったときに主軸受33の内部隙間δbが0にならないから、駆動軸27の先端側は、旋回軸受31および旋回スクロール7を介して補助クランク機構11によって支持されると共に、駆動軸27の基端側は、反負荷側軸受34によって支持される。これにより、駆動軸27は2箇所で支持されるから、静定支持することができる。
これに加えて、駆動軸27の先端に位置するクランクピン27Bも偏心方向に変位可能となっているから、旋回スクロール7は、補助クランク機構11によって3箇所で支持される。このため、クランクピン27Bが径方向に変位不能な場合に比べて、4点不静定から3点不静定に減少させることができる。これにより、位置誤差、熱膨張等に伴う不静定荷重を抑制することができ、軸受12,13,31,33,34等の損傷を防止することができる。
また、旋回軸受31は円筒ころ軸受を用いて形成したから、外輪31Aおよび内輪31Bところ31Cとの間に生じる内部隙間δaを用いて、駆動軸27のクランクピン27Bの径方向隙間を調整することができる。また、外輪31Aおよびころ31Cを旋回スクロール7に組付けた後に、クランクピン27Bに取付けた状態の内輪31Bを組付けることができ、例えばボールベアリングを用いた場合に比べて組付け性を高めることができる。
また、主軸受33は深溝玉軸受を用いて形成したから、外輪33Aおよび内輪33Bと球体33Cとの間に生じる内部隙間δbを用いて、駆動軸27の主軸部27Aの径方向隙間を調整することができる。
さらに、補助クランク機構11の第1,第2の補助クランク軸受12,20はアンギュラ玉軸受13,14,21,22を用いて形成したから、予圧が与えられた状態でアンギュラ玉軸受13,14,21,22の外輪13A,14A,21A,22Aと内輪13B,14B,21B,22Bとの間には転動子としての鋼球13C,14C,21C,22Cを挟むことができる。このため、鋼球13C,14C,21C,22Cは外輪13A,14A,21A,22Aおよび内輪13B,14B,21B,22Bに確実に接触させることができ、補助クランク軸受12,20の内部隙間を最小化することができる。この結果、補助クランク軸受12,20の内部隙間によって旋回スクロール7が径方向に変位することがなく、主軸受33の内部隙間δbが0になるのを防ぐことができる。
なお、第1の実施の形態では、補助クランク軸26の偏心量ε′は駆動軸27の偏心量εよりも大きい値(ε′>ε)に設定されているものとした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば補助クランク軸26の偏心量ε′は駆動軸27の偏心量εよりも小さい値(ε′<ε)に設定されていてもよい。
次に、図12ないし図14は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、駆動軸の偏心量を補助クランク軸の偏心量と同じ値に設定すると共に、主軸受の内部隙間を旋回軸受の内部隙間よりも大きい値に設定したことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
第2の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機51は、第1の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機1とほぼ同様に、ケーシング2、固定スクロール4、旋回スクロール7、補助クランク機構11、駆動軸52、旋回軸受53、主軸受54、バランスウエイト35等によって構成されている。
52は第2の実施の形態による駆動軸を示している。この駆動軸52は、第1の実施の形態による駆動軸27とほぼ同様に、主軸部52Aおよびクランクピン52Bによって構成されている。
また、駆動軸52には、クランクピン52Bの基端側に位置して主バランスウエイト35が取付けられている。さらに、駆動軸52のうち主バランスウエイト35の近傍には、軸方向に対して主バランスウエイト35を挟んでクランクピン52Bの反対側に位置して、主軸受54が取付けられる軸受取付部52Cが形成されている。そして、駆動軸52の偏心量εは、補助クランク軸26の偏心量ε′と同じ値に設定されている(ε=ε′)。
53は第2の実施の形態による旋回軸受を示している。この旋回軸受53は、第1の実施の形態による旋回軸受31とほぼ同様に、外輪53A、内輪53Bおよびころ53Cとからなる円筒ころ軸受を用いて形成されている。そして、旋回軸受53は、旋回スクロール7の板体7Aの背面(裏面)側に位置して、ボス部8に設けられている。また、旋回軸受53は、例えば数十μm程度の内部隙間δaを有している。
54は第2の実施の形態による主軸受を示している。この主軸受54は、第1の実施の形態による主軸受33とほぼ同様に、外輪54A、内輪54Bおよび球体54Cとからなる深溝玉軸受を用いて形成されている。そして、主軸受54は、軸受筒部2Bのうち軸方向の他端側に位置して駆動軸52の軸受取付部52Cを回転可能に支持している。また、主軸受54は、例えば数十μm程度の内部隙間δbを有している。このとき、主軸受54の内部隙間δbは、以下の数5の式に示すように、旋回軸受53の内部隙間δaよりも大きい値に設定されている。
Figure 2010151090
第2の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機1は上述の如き構成を有するもので、次に、旋回軸受53の内部隙間δaおよび主軸部54の内部隙間δbと補助クランク機構11が受ける遠心力による荷重との関係を検討する。
まず、図15ないし図17に示す第2の比較例による圧縮機61のように、旋回軸受62の内部隙間δαが主軸受63の内部隙間δβよりも大きい場合(δα>δβ)について検討する。このとき、駆動軸52の偏心量εは補助クランク軸26の偏心量ε′と同じ値(ε=ε′)に設定されているものとする。
図15に示すように停止状態にある圧縮機61の運転を開始すると、駆動軸52が回転駆動し、旋回スクロール7が旋回運動を開始する。このとき、図16に示すように、旋回スクロール7は遠心力によって径方向外側に向かう荷重F1を発生させる。一方、主バランスウエイト35も遠心力による荷重F2を発生させる共に、この荷重F2は旋回スクロール7の遠心力による荷重F1とは逆方向となる。
ここで、図16に示す運転開始直後の過渡状態では、クランクピン52Bは旋回軸受62の内部隙間δαの分だけ径方向に対して自由度をもった状態となる。このため、駆動軸52には、旋回スクロール7による遠心力は作用せず、主バランスウエイト35による遠心力だけが作用する。これにより、駆動軸52は、反負荷側軸受34を支点として主軸受63の内部隙間δβの分だけ径方向に傾斜し、主軸部52Aの軸受取付部52Cが主軸受63の主バランスウエイト35側に押付けられた状態となる。この結果、主軸部63の内部隙間δβは0になるから、主軸受63は主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2を受ける。このとき、主軸受63が受ける荷重fmは、主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2と一致する(fm=F2)。
一方、補助クランク軸受64,65は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を全て受ける。このため、補助クランク軸受64,65が受ける荷重fsは、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1と一致する(fs=F1)。このとき、旋回軸受62が受ける荷重fcは0となる(fc=0)。
そして、駆動軸52の回転数が定格回転数となると、圧縮機61は、図17に示す定常状態となる。このとき、旋回スクロール7はその遠心力によって半径方向の外側に向けて変位し、旋回軸受62の内部隙間δαは0になる。これにより、旋回軸受62は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受ける。また、補助クランク軸受64,65も、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1のうち旋回軸受62の内部隙間δαの変位分だけ受ける。このように、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1は、旋回軸受62と補助クランク軸受64,65とによって分担して支持するから、荷重F1は、旋回軸受62が受ける荷重fcと、補助クランク軸受64,65が受ける荷重fsとの和(F1=fc+fs)によって表される。
一方、主バランスウエイト35は、旋回軸受62が受ける荷重fcにのみ機能する。このため、主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2は、その一部によって旋回軸受62が受ける荷重fcを相殺する。また、主軸受63は、主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2の一部を受承する。このとき、主軸受63は、荷重F2のうち荷重fcを相殺した残余の部分を受けるから、主軸受63の受ける荷重fmは、補助クランク軸受64,65が受ける荷重fsと一致する(fm=fs)。
一般的に、駆動軸52をケーシング2に取付けた後に旋回スクロール7を駆動軸52に取付けるため、第2の比較例のように、旋回軸受62の内部隙間δαは主軸受63の内部隙間δβよりも大きい傾向がある。この場合、定常状態において主軸受63の内部隙間δβが0にはならないから、主軸受63は、主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2の一部を受承する。このため、補助クランク軸受64,65は、本来は旋回軸受62で受けるべき荷重を受けているから、補助クランク軸受64,65は、自転防止機構として必要な軸受よりも大きな形状のものが必要となる。
次に、第2の実施の形態による圧縮機51のように、主軸受54の内部隙間δbが旋回軸受53の内部隙間δaよりも大きい場合(δb>δa)について検討する。この場合でも、第2の比較例と同様に、駆動軸52の偏心量εは補助クランク軸26の偏心量ε′と同じ値(ε=ε′)に設定されているものとする。
図13に示すように停止状態にある圧縮機1の運転を開始すると、駆動軸52が回転駆動し、旋回スクロール7が旋回運動を開始する。このとき、第1の比較例と同様に、旋回スクロール7は遠心力によって径方向外側に向かう荷重F1を発生させると共に、主バランスウエイト35は遠心力によって荷重F1とは逆方向の荷重F2を発生させる。
そして、駆動軸52の回転数が上昇するのに伴って、旋回スクロール7はその遠心力によって半径方向の外側に向けて変位し、旋回軸受53の内部隙間δaは0になる。しかし、主軸受54の内部隙間δbは旋回軸受53の内部隙間δaよりも大きいから、図14に示すように、駆動軸52の回転数が定格回転数となっても、主軸受54の内部隙間δb(隙間δb1,δb2)は0にはならない。
このとき、旋回軸受53は、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受けると共に、主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2を受ける。このため、これら2つの荷重F1,F2は互いに相殺されるから、旋回軸受53が受ける荷重fcは0になる(fc=0)。また、主軸受54の内部隙間δbは0にはならないから、主軸受54は主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2を受けることがない。このため、主軸受54が受ける荷重fmも0になる(fm=0)。
さらに、旋回スクロール7の遠心力による荷重F1は、主バランスウエイト35の遠心力による荷重F2によって相殺されるから、補助クランク軸受12,20は旋回スクロール7の遠心力による荷重F1を受けることがない。このため、補助クランク軸受12,20が受ける荷重fsも0になり(fs=0)、補助クランク軸受12,20の信頼性、耐久性を向上することができる。また、補助クランク軸受12,20は自転防止機構として必要な軸受で足りるから、駆動軸52を高速回転したときでも、圧縮機1が大型化することがなくなる。
かくして、このように構成された第2の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
次に、図18および図19は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、主軸受をすべり軸受を用いて形成したことにある。なお、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
第3の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機71は、第1の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機1とほぼ同様に、ケーシング2、固定スクロール4、旋回スクロール7、補助クランク機構11、駆動軸27、旋回軸受31、主軸受72、バランスウエイト35等によって構成されている。
72は第2の実施の形態による主軸受を示している。この主軸受72は、例えば円筒状の筒部材72Aからなるすべり軸受(スリーブ軸受)を用いて形成されている。そして、筒部材72Aは、例えば銅等の金属材料や四フッ化エチレン等の樹脂材料のように自己潤滑性をもった材料を用いて形成され、ドライベアリングを構成している。また、筒部材72Aの内周側は駆動軸27に向けて円弧状の突出し、筒部材72Aの内周面は、径方向内側に向けて突出した凸湾曲面72Bとなっている。
そして、主軸受72は、軸受筒部2Bのうち軸方向の他端側に位置して駆動軸27の軸受取付部27Cを回転可能に支持している。また、主軸受72は、例えば数十μm程度の内部隙間δbを有している。このとき、内部隙間δbの寸法は、以下の数6に示すように、主軸部27A(軸受取付部27C)と主軸受72の内周面との間に形成される2つの軸受隙間δb1,δb2を加算した値となっている。また、主軸受72の内部隙間δbは、例えば数3または数4に示す関係を満たすように設定されている。
Figure 2010151090
かくして、このように構成された第3の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第3の実施の形態では、主軸受72は、単一の筒部材からなるすべり軸受を用いて形成したから、玉軸受やころ軸受を用いた場合に比べて、簡略な構造であり、製造コストを低下させることができる。
また、主軸受72の内周面は径方向内側に向けて突出した凸湾曲面72Aとしたから、主軸受72の内周面は、主軸部27Aの外周面のうち軸方向一箇所で接触する。このため、主軸受72は駆動軸27を点接触状態で支持することができるから、例えば駆動軸27が反負荷側軸受34を支点として傾斜したときでも、この傾斜を許容することができる。
なお、前記第3の実施の形態では、第1の実施の形態にすべり軸受からなる主軸受72を適用する構成としたが、第2の実施の形態にすべり軸受からなる主軸受を用いる構成としてもよい。この場合、すべり軸受の内部隙間δbは、例えば数5に示す関係を満たすように設定すればよい。
また、前記各実施の形態では、補助クランク軸受12,20は、軸方向と半径方向の2方向の荷重を受けるために、アンギュラ玉軸受13,14,21,22を用いて構成した。このため、補助クランク軸受12,20は、圧縮室10内のガス力による軸方向(スラスト方向)の荷重を受け、かつ旋回スクロール7の自転を防止する機能を併せ持つ。
しかし、本発明はこれに限らず、例えばスラスト軸受等のように軸方向荷重を受承する機構を別途設けるのであれば、補助クランク軸受は、半径方向荷重のみを受ける軸受として、深溝玉軸受、すべり軸受等を用いる構成としてもよい。
但し、補助クランク軸受12,20は、アンギュラ玉軸受13,14,21,22を用いて構成した場合には、補助クランク軸受12,20の軸受隙間はほぼ0になる。これに対し、補助クランク軸受にアンギュラ軸受以外の軸受として、例えば深溝玉軸受、ころ軸受等を用いた場合には、軸受隙間(内部隙間δd)が生じる。この場合、主軸受の内部隙間δbは、補助クランク軸受の内部隙間δdを考慮する必要があり、数3の式に代えて、以下の数7の式を満たす必要がある。このとき、内部隙間δdは、第1の補助クランク軸受の内部隙間δd1と第2の補助クランク軸受の内部隙間δd2とを加算した値(δd=δd1+δd2)となる。同様に、数4の式に代えて、以下の数8の式を満たす必要がある。
Figure 2010151090
Figure 2010151090
また、前記各実施の形態では、補助クランク機構11の第1の補助クランク軸受12は、ケーシング2に取付ける構成としたが、固定スクロール4に取付ける構成としてもよい。
また、前記各実施の形態では、旋回軸受31,53はころ軸受を用いて形成し、主軸受33,54は深溝玉軸受を用いて形成するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、旋回軸受は深溝玉軸受を用いて形成してもよく、主軸受はころ軸受を用いて形成してもよい。さらに、旋回軸受と主軸受の両方を深溝玉軸受やころ軸受を用いて形成してもよい。即ち、旋回軸受および主軸受は、半径方向の荷重を受けることができ、かつ受ける荷重に対して十分な強度と耐久性を備えた軸受であればよいものである。
また、前記各実施の形態では、旋回スクロール7の板体7Aの背面に設けられた背面プレート7Dに有底筒状のボス部8を形成し、該ボス部8に旋回軸受31,53を設けると共に、該旋回軸受31,53に、駆動軸27,52の先端側に形成された偏心軸部としてのクランクピン27B,52Bを回転可能に連結する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば旋回スクロール7の板体7Aの背面に設けられた背面プレート7Dに連結ピンを設け、駆動軸27,52の先端部に主軸部27A,52Aから偏心した偏心軸部としての有底筒状のボス部を形成し、該ボス部に旋回軸受を設けると共に、該ボス部と連結ピンとを回転可能に連結する構成としてもよい。
さらに、前記各実施の形態では、スクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、冷媒を圧縮する冷媒圧縮機、真空ポンプ、膨張機等を含めて他のスクロール式流体機械に適用してもよい。
以上の各実施の形態で述べたように、請求項1の発明によれば、旋回スクロールが定常回転したときに、旋回スクロールが遠心力により半径方向に移動して、旋回軸受の径方向隙間(δa)が0(零)になる。このとき、旋回軸受は、旋回スクロールの遠心力による荷重を受ける。
一方、主軸受の径方向隙間(δb)は、旋回軸受の径方向隙間(δa)よりも大きい構成としたから、旋回軸受の径方向隙間(δa)が0になっても、主軸受の径方向隙間(δb)は0よりも大きくなる。この結果、主軸受は、バランスウエイトの遠心力による荷重を受けない。このとき、旋回軸受は、旋回スクロールの遠心力による荷重を全て受けることができるから、旋回スクロールの遠心力による荷重とバランスウエイトの遠心力による荷重とが釣り合う。これにより、第1,第2の補助クランク軸受は、遠心力による荷重を受けることがなくなる。
請求項2,10,17の発明によれば、主軸受と旋回軸受のうち少なくともいずれか一方はボールベアリングを用いて形成したから、ボールベアリングの内輪および外輪と球体との間に生じる内部隙間を用いて、主軸部の径方向隙間(δb)や偏心軸部の径方向隙間(δa)を調整することができる。
この場合、請求項3、11,18の発明のように、旋回軸受は、旋回スクロールの板体の背面側に設ける構成としてもよい。このように構成した場合には、旋回スクロールの構造を簡略化することができる。また、板体の表面全体にラップ部を形成することができるので、圧縮の容積比を大きくすることができる。さらには、旋回軸受を板体から背面側へ突出して配置できるので、旋回軸受の冷却を効率よく行うことができる。
請求項4,12,19の発明によれば、主軸受と旋回軸受のうち少なくともいずれか一方はころ軸受を用いて形成したから、ころ軸受の内輪および外輪ところとの間に生じる内部隙間を用いて、主軸受の径方向隙間(δb)や旋回軸受の径方向隙間(δa)を調整することができる。また、外輪およびころを組付けた後に、内輪を組付けることができ、ボールベアリングに比べて組付け性を高めることができる。
この場合、請求項5、13,20の発明のように、旋回軸受は、旋回スクロールの板体の背面側に設ける構成としてもよい。このように構成した場合には、旋回スクロールの構造を簡略化することができる。また、板体の表面全体にラップ部を形成することができるので、圧縮の容積比を大きくすることができる。さらには、旋回軸受を板体から背面側へ突出して配置できるので、旋回軸受の冷却を効率よく行うことができる。
請求項6,14,21の発明によれば、主軸受はすべり軸受を用いて形成したから、玉軸受やころ軸受を用いた場合に比べて、構造を簡略化することができ、製造コストを軽減することができる。
請求項7,15,22の発明によれば、すべり軸受の内周面は径方向内側に向けて突出した凸湾曲面としたから、主軸受と駆動軸とは点接触状態で当接する。このため、例えば旋回スクロールの遠心力によって駆動軸が傾斜するときでも、主軸受は、この傾斜を許容することができる。
請求項8の発明によれば、主軸受の径方向隙間(δb)は、旋回軸受の径方向隙間(δa)と補助クランクの偏心量(ε′)および駆動軸の偏心量(ε)の間の偏心量差(Δε)との差よりも大きい構成とした。このため、旋回スクロールが定常回転することによって、旋回軸受の径方向隙間(δa)が0になるときでも、主軸受の径方向隙間(δb)は0にならない。
このとき、主軸受は、バランスウエイトの遠心力による荷重を受けない。一方、旋回軸受は、旋回スクロールの遠心力による荷重を全て受けることができるから、旋回スクロールの遠心力による荷重とバランスウエイトの遠心力による荷重とが釣り合う。これにより、第1,第2の補助クランク軸受は、遠心力による荷重を受けることがなくなる。
請求項9の発明によれば、補助クランク機構の第1,第2の補助クランク軸受はアンギュラ軸受を用いて形成したから、予圧が与えられた状態でアンギュラ軸受の内輪と外輪との間には転動子を挟むことができる。このため、転動子は内輪および外輪に確実に接触させることができ、補助クランク軸受の内部隙間を最小化することができる。
請求項16の発明によれば、主軸受の径方向隙間(δb)は、旋回軸受の径方向隙間(δa)と補助クランクの偏心量(ε′)および駆動軸の偏心量(ε)の間の偏心量差(Δε)との差(基準値δ0)に比べて15μmよりも大きい構成とした。このため、旋回スクロールが定常回転したときに旋回スクロールの遠心力によって駆動軸が弾性的に変形するときでも、主軸受の径方向隙間(δb)は0にならない。この結果、主軸受は、バランスウエイトの遠心力による荷重を受けないから、バランスウエイトの遠心力によって旋回スクロールの遠心力を確実に相殺することができる。これにより、第1,第2の補助クランク軸受は、遠心力による荷重を受けることがなくなる。
本発明の第1の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。 図1中の主軸受の周囲を拡大して示す拡大縦断面図である。 図1中の補助クランク機構を拡大して示す拡大縦断面図である。 図1中の旋回軸受を単体で示す断面図である。 図1中の主軸受を単体で示す断面図である。 第1の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機の停止状態を示す模式的な説明図である。 第1の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機を定常回転数で運転した定常状態を示す模式的な説明図である。 第1の比較例によるスクロール式空気圧縮機の停止状態を示す模式的な説明図である。 第1の比較例によるスクロール式空気圧縮機が始動した直後の過渡状態を示す模式的な説明図である。 第1の比較例によるスクロール式空気圧縮機が定常回転数で運転した定常状態を示す模式的な説明図である。 主軸受の内部隙間から基準値を減算した値と補助クランク軸受が受ける荷重との関係を示す特性線図である。 第2の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機を示す図2と同様位置の拡大縦断面図である。 第2の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機の停止状態を示す模式的な説明図である。 第2の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機を定常回転数で運転した定常状態を示す模式的な説明図である。 第2の比較例によるスクロール式空気圧縮機の停止状態を示す模式的な説明図である。 第2の比較例によるスクロール式空気圧縮機が始動した直後の過渡状態を示す模式的な説明図である。 第2の比較例によるスクロール式空気圧縮機が定常回転数で運転した定常状態を示す模式的な説明図である。 第3の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機を示す図2と同様位置の拡大縦断面図である。 図18中の主軸受を単体で示す断面図である。
符号の説明
1,51,71 スクロール式空気圧縮機(スクロール式流体機械)
2 ケーシング
4 固定スクロール
4A,7A 板体
4B,7B ラップ部
7 旋回スクロール
10 圧縮室(流体室)
11 補助クランク機構(自転防止機構)
12 第1の補助クランク軸受
13,14,21,22 アンギュラ玉軸受
20 第2の補助クランク軸受
26 補助クランク軸
27,52 駆動軸
27A,52A 主軸部
27B,52B クランクピン(偏心軸部)
31,53 旋回軸受(ころ軸受)
33,54 主軸受(ボールベアリング)
35 主バランスウエイト(バランスウエイト)
72 主軸受(すべり軸受)

Claims (22)

  1. ケーシングと、
    該ケーシングに設けられ板体の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、
    板体の表面に該固定スクロールのラップ部と重なり合う渦巻状のラップ部が立設されると共に、旋回運動によって該固定スクロールとの間に流体を圧縮または膨張する複数の流体室を画成する旋回スクロールと、
    前記ケーシングに主軸受を介して回転可能に設けられた主軸部と該主軸部の先端側に偏心して設けられ前記旋回スクロールに旋回軸受を介して取付けられる偏心軸部とを有する駆動軸と、
    該駆動軸に連結され、前記旋回スクロールの遠心力を打ち消すバランスウエイトと、
    前記旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構とを備え、
    該自転防止機構は、前記ケーシング側または固定スクロール側に設けられた第1の補助クランク軸受と、前記旋回スクロール側に設けられた第2の補助クランク軸受と、一側軸部が前記第1の補助クランク軸受により回転可能に支持され他側軸部が前記第2の補助クランク軸受により回転可能に支持された補助クランク軸とによって構成してなるスクロール式流体機械において、
    前記主軸受の径方向隙間(δb)は、前記旋回軸受の径方向隙間(δa)よりも大きい構成としたことを特徴とするスクロール式流体機械。
  2. 前記主軸受と旋回軸受のうち少なくともいずれか一方は、内輪と外輪との間に転動子としての球体が設けられたボールベアリングを用いて形成してなる請求項1に記載のスクロール式流体機械。
  3. 前記旋回軸受は、前記旋回スクロールの板体の背面側に設ける構成としてなる請求項2に記載のスクロール式流体機械。
  4. 前記主軸受と旋回軸受のうち少なくともいずれか一方は、内輪と外輪との間に転動子としてのころが設けられたころ軸受を用いて形成してなる請求項1に記載のスクロール式流体機械。
  5. 前記旋回軸受は、前記旋回スクロールの板体の背面側に設ける構成としてなる請求項4に記載のスクロール式流体機械。
  6. 前記主軸受は、自己潤滑性を有する筒部材からなるすべり軸受を用いて形成してなる請求項1に記載のスクロール式流体機械。
  7. 前記すべり軸受の内周面は、径方向内側に向けて突出した凸湾曲面として形成してなる請求項6に記載のスクロール式流体機械。
  8. ケーシングと、
    該ケーシングに設けられ板体の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、
    板体の表面に該固定スクロールのラップ部と重なり合う渦巻状のラップ部が立設されると共に、旋回運動によって該固定スクロールとの間に流体を圧縮または膨張する複数の流体室を画成する旋回スクロールと、
    前記ケーシングに主軸受を介して回転可能に設けられた主軸部と該主軸部の先端側に偏心して設けられ前記旋回スクロールに旋回軸受を介して取付けられる偏心軸部とを有する駆動軸と、
    該駆動軸に連結され、前記旋回スクロールの遠心力を打ち消すバランスウエイトと、
    前記旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構とを備え、
    該自転防止機構は、前記ケーシング側または固定スクロール側に設けられた第1の補助クランク軸受と、前記旋回スクロール側に設けられた第2の補助クランク軸受と、一側軸部が前記第1の補助クランク軸受により回転可能に支持され他側軸部が前記第2の補助クランク軸受により回転可能に支持された補助クランク軸とによって構成してなるスクロール式流体機械において、
    前記主軸受の径方向隙間(δb)は、前記旋回軸受の径方向隙間(δa)と前記補助クランク軸の偏心量(ε′)および前記駆動軸の偏心量(ε)の間の偏心量差(ε′−ε)の2倍の値との差よりも大きい構成としたことを特徴とするスクロール式流体機械。
  9. 前記第1,第2の補助クランク軸受は、予圧が与えられた状態で内輪と外輪との間に転動子を挟むアンギュラ軸受を用いて形成してなる請求項8に記載のスクロール式流体機械。
  10. 前記主軸受と旋回軸受のうち少なくともいずれか一方は、内輪と外輪との間に転動子としての球体が設けられたボールベアリングを用いて形成してなる請求項9に記載のスクロール式流体機械。
  11. 前記旋回軸受は、前記旋回スクロールの板体の背面側に設ける構成としてなる請求項10に記載のスクロール式流体機械。
  12. 前記主軸受と旋回軸受のうち少なくともいずれか一方は、内輪と外輪との間に転動子としてのころが設けられたころ軸受を用いて形成してなる請求項9に記載のスクロール式流体機械。
  13. 前記旋回軸受は、前記旋回スクロールの板体の背面側に設ける構成としてなる請求項12に記載のスクロール式流体機械。
  14. 前記主軸受は、自己潤滑性を有する筒部材からなるすべり軸受を用いて形成してなる請求項9に記載のスクロール式流体機械。
  15. 前記すべり軸受の内周面は、径方向内側に向けて突出した凸湾曲面として形成してなる請求項14に記載のスクロール式流体機械。
  16. ケーシングと、
    該ケーシングに設けられ板体の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、
    板体の表面に該固定スクロールのラップ部と重なり合う渦巻状のラップ部が立設されると共に、旋回運動によって該固定スクロールとの間に流体を圧縮または膨張する複数の流体室を画成する旋回スクロールと、
    前記ケーシングに主軸受を介して回転可能に設けられた主軸部と該主軸部の先端側に偏心して設けられ前記旋回スクロールに旋回軸受を介して取付けられる偏心軸部とを有する駆動軸と、
    該駆動軸に連結され、前記旋回スクロールの遠心力を打ち消すバランスウエイトと、
    前記旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構とを備え、
    該自転防止機構は、前記ケーシング側または固定スクロール側に設けられた第1の補助クランク軸受と、前記旋回スクロール側に設けられた第2の補助クランク軸受と、一側軸部が前記第1の補助クランク軸受により回転可能に支持され他側軸部が前記第2の補助クランク軸受により回転可能に支持された補助クランク軸とによって構成してなるスクロール式流体機械において、
    前記主軸受の径方向隙間(δb)は、前記旋回軸受の径方向隙間(δa)と前記補助クランク軸の偏心量(ε′)および前記駆動軸の偏心量(ε)の間の偏心量差(ε′−ε)の2倍の値との差に比べて15μmよりも大きい構成としたことを特徴とするスクロール式流体機械。
  17. 前記主軸受と旋回軸受のうち少なくともいずれか一方は、内輪と外輪との間に転動子としての球体が設けられたボールベアリングを用いて形成してなる請求項16に記載のスクロール式流体機械。
  18. 前記旋回軸受は、前記旋回スクロールの板体の背面側に設ける構成としてなる請求項17に記載のスクロール式流体機械。
  19. 前記主軸受と旋回軸受のうち少なくともいずれか一方は、内輪と外輪との間に転動子としてのころが設けられたころ軸受を用いて形成してなる請求項16に記載のスクロール式流体機械。
  20. 前記旋回軸受は、前記旋回スクロールの板体の背面側に設ける構成としてなる請求項19に記載のスクロール式流体機械。
  21. 前記主軸受は、自己潤滑性を有する筒部材からなるすべり軸受を用いて形成してなる請求項16に記載のスクロール式流体機械。
  22. 前記すべり軸受の内周面は、径方向内側に向けて突出した凸湾曲面として形成してなる請求項21に記載のスクロール式流体機械。
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