JP2010150850A - 開閉体制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜地においても、開閉体の閉動作における挟み込み検出を適切に行う開閉体制御装置を提供することにある。
【解決手段】開閉体制御装置1は、負荷処理部11により開閉体を駆動するモータ3の負荷を算出し、速度マップ選択部151が、算出された負荷に応じて、異なる目標速度を記憶している通常ドア速度マップ部152と傾斜時ドア速度マップ部153とのいずれか一方を選択して、選択したマップ部に記憶されている閾値により開閉体の開動作及び閉動作の速度を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に車両などに用いられるモータにより駆動される開閉体の挟み込みを防止する開閉体制御装置に関する。
自動車などの車両に用いられるモータでスライドドア(開閉体)を開閉する電動スライドドアでは、スライドドアをモータにより閉める閉動作において、安全のために、モータの負荷の増加を検出して、物体が閉まるドアに挟み込まれたことを検出する機能を備える。
例えば、閉動作におけるスライドドアの位置に応じて閾値を設けて、モータの負荷に応じて挟み込みを検出する技術がある(特許文献1)。
特開2002−106257号公報
しかしながら、スライドドアを駆動する際のモータの負荷は、車両の傾きなどにより変化するので、例えば、急勾配の坂道上に停車し、スライドドアが傾斜(重力)により閉まりにくくなる方向に傾いている場合、一般にモータに対する負荷は高くなるので、挟み込みの誤判定が発生しないように、挟み込み検出の閾値を高く設定する必要がある。
しかし、挟み込み検出に用いる閾値を高く設定すると、急勾配の坂道でスライドドアが傾斜(重力)により容易に閉まる方向に傾いている場合、一般にモータに対する負荷は低いので、物体が閉まるドアに挟まり、スライドドアを閉めるための負荷が増加しても、モータの負荷が高く設定された閾値を超えず、適切な挟み込み判定が行えない可能性がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、上述のような傾斜地においても、開閉体の閉動作における挟み込み検出を適切に行う開閉体制御装置を提供することにある。
(1)上記問題を解決するために、本発明は、開閉体の開閉動作を行うモータに電圧及び電流を印加して駆動させる駆動制御部と、前記モータに印加する電圧及び電流から該モータの負荷を算出する負荷処理部と、前記開閉体を閉める場合、前記負荷処理部が算出する負荷の変化量に応じて前記開閉体の挟み込み判定を行う挟込処理部と、前記開閉体が閉じる速度の目標値である第1の目標速度が記憶された通常ドア速度マップ部と、前記開閉体が閉じる速度の目標値である前記第1の目標速度より遅い第2の目標速度が記憶された傾斜時ドア速度マップ部と、前記負荷処理部が算出した負荷に応じて、前記通常ドア速度マップ部と前記傾斜時ドア速度マップ部とのいずれか一方を選択する速度マップ選択部とを備え、前記駆動制御部は、前記速度マップ選択部が前記通常ドア速度マップ部を選択した場合、前記通常ドア速度マップ部から読み出した前記第1の目標速度となるように前記開閉体を移動させる電圧を前記モータに印加し、前記速度マップ選択部が前記傾斜時ドア速度マップ部を選択した場合、前記傾斜時ドア速度マップ部から読み出した前記第2の目標速度となるように前記開閉体を移動させる電圧を前記モータに印加することを特徴とする開閉体制御装置である。
開閉体を駆動するモータに掛かる負荷により、開閉体に対する開閉動作における目標速度を記憶する通常ドア速度マップ部と傾斜時ドア速度マップ部とのいずれかを選択し、選択したマップ部に記憶された目標速度にて移動させることにより、傾斜時において開閉体の目標速度を小さくして挟み込み判定の精度を高める。
(2)また、本発明は、上記記載の発明において、前記速度マップ選択部は、前記開閉体の開動作における前記負荷処理部の算出した前記モータの負荷の平均値が、予め定められた第1の判定値より大きい場合、前記傾斜時ドア速度マップ部を選択し、前記負荷処理部の算出した前記モータの付加が予め定められた前記第1の判定値以下の場合、前記通常ドア速度マップ部を選択することを特徴とする。
開動作におけるモータの負荷から開閉体の移動方向が傾斜の影響を受けているか否かを判定することができ、判定結果に応じて閾値が記憶された通常ドア速度マップ部と傾斜時ドア速度マップ部との切り替えを行うことにより、挟み込み判定の精度を改善することができる。
(3)また、本発明は、上記記載の発明において、前記第1の判定値は、前記開閉体が傾斜により加速して閉まる方向に移動するか否かを判定する値であり、前記負荷処理部が算出した前記平均値が、該第1の判定値より大きい場合、前記速度マップ処理部は、前記開閉体が傾斜により閉まる方向に加速すると推定することを特徴とする。
(4)また、本発明は、上記記載の発明において、前記速度マップ選択部は、前記開閉体の閉動作における前記負荷処理部の算出した前記モータの負荷の平均値が、予め定められた第2の判定値より小さい場合、前記傾斜時ドア速度マップ部を選択し、前記負荷処理部の算出した前記モータの負荷が前記第2の判定値より大きい場合、前記通常ドア速度マップ部を選択することを特徴とする。
閉動作におけるモータの負荷から開閉体の移動方向が傾斜の影響を受けているか否かを判定することができ、判定結果に応じて閾値が記憶された通常ドア速度マップ部と傾斜時ドア速度マップ部との切り替えを行うことにより、挟み込み判定の精度を改善することができる。
(5)また、本発明は、上記記載の発明において、前記第2の判定値は、前記開閉体が傾斜により加速して閉まる方向に移動するか否かを判定する値であり、前記負荷処理部が算出した前記平均値が、該第2の判定値より小さい場合、前記速度マップ処理部は、前記開閉体が傾斜により閉まる方向に加速すると推定することを特徴とする。
(6)また、本発明は、上記記載の発明において、前記速度マップ選択部は、前記開閉体の開動作における前記負荷処理部が算出した前記モータの負荷の平均値と、前記開閉体の閉動作における前記負荷処理部が算出した前記モータの負荷の平均値との差が予め定められた第3の判定値以上の場合、前記傾斜時ドア速度マップ部を選択し、前記開閉体の開動作における前記モータの負荷の平均値と、前記開閉体の閉動作における前記モータの負荷の平均値との差が前記第3の判定値より小さい場合、前記通常ドア速度マップ部を選択することを特徴とする。
閉動作と開動作との負荷の差により、傾斜により生じる負荷を算出することで、精度よく閾値が記憶された通常負荷閾値マップ部と傾斜時負荷閾値マップ部との切り替えを行うことができる。
(7)また、本発明は、上記記載の発明において、前記第3の判定値は、前記開閉体が傾斜により加速して閉まる方向に移動するか否かを判定する値であり、前記平均値の差が、該第3の判定値より小さい場合、前記傾斜処理部は、前記開閉体が傾斜により閉まる方向に加速すると推定することを特徴とする。
(8)また、本発明は、上記記載の発明において、前記負荷処理部の算出した開動作及び閉動作における前記モータの負荷の平均値の差と、前記負荷処理部の算出した閉動作における前記モータの負荷とから、前記開閉体の開閉動作における摩擦係数を算出し、算出した前記摩擦係数から前記開閉体の近傍の温度を判定する温度判定部、を備え、前記第2の目標速度は、更に、温度に対応付けられて、前記傾斜時ドア速度マップ部に記憶されることを特徴とする。
温度を検出し、検出した温度に応じて閾値を変えることにより、温度に応じて変化する摩擦力を考慮した挟み込み判定を行うことができる。
(9)また、本発明は、上記記載の発明において、前記負荷処理部が算出する前記モータの負荷の平均値は、予め定められた区間を前記開閉体が移動する際に算出された負荷の平均値であることを特徴とする。
モータに掛かる負荷が安定する区間を予め定めることにより、閾値が記憶された通常負荷閾値マップ部と傾斜時負荷閾値マップ部との切り替えを精度よく行うことができる。
(10)また、本発明は、上記記載の発明において、前記開閉体が閉動作において物体を挟み込んだか否かを判定する基準値である第1の閾値が前記開閉体の位置ごとに対応付けて記憶された通常負荷閾値マップ部と、前記通常負荷閾値マップ部が記憶する前記第1の閾値より小さい第2の閾値が前記開閉体の位置ごとに対応付けて記憶された傾斜時負荷閾値マップ部と、を備え、前記挟込処理部は、前記負荷処理部により算出された前記モータの負荷に応じて前記通常負荷閾値マップ部と前記傾斜時負荷閾値マップ部とのいずれか一方を選択し、前記通常負荷閾値マップ部を選択した場合、前記通常負荷閾値マップ部から読み出した前記第1の閾値と、前記負荷処理部が算出した負荷の変化量とを比較し、前記傾斜時負荷閾値マップ部を選択した場合、前記傾斜時負荷閾値マップ部から読み出した前記第2の閾値と、前記負荷処理部が算出した負荷の変化量とを比較して前記開閉体の挟み込み判定を行うことを特徴とする。
開閉体を駆動するモータに掛かる負荷により、挟み込み判定に用いる閾値が記憶された通常負荷閾値マップ部と傾斜時負荷閾値マップ部とのいずれかを選択し、選択したマップ部に記憶された閾値を用いて挟み込み判定を行うことにより、挟み込み判定を適切に行うことができる。
(11)また、本発明は、上記記載の発明において、前記挟込処理部は、前記速度マップ選択部が通常ドア速度マップ部を選択する場合、通常負荷閾値マップ部を選択し、前記速度マップ選択部が傾斜時ドア速度マップ部を選択する場合、傾斜時負荷閾値マップ部を選択することを特徴とする。
開閉体の目標速度を傾斜時ドア速度マップ部に切り替えると共に、挟み込み判定の閾値を傾斜時負荷閾値マップに切り替えることにより、傾斜地における挟み込み検出の精度を改善することができる。
この発明によれば、開閉体制御装置は、傾斜地において、挟込処理部がモータに掛かる負荷に応じて、通常ドア速度マップ部と傾斜時ドア速度マップ部のいずれか一方を選択し、傾斜に応じてモータに掛かる負荷が変化するのに応じて、傾斜地では、傾斜時ドア速度マップ部に記憶された第2の目標速度を用いて開閉体の駆動制御を行い、モータの負荷の変化を検出しやすくすることで、挟み込みの検出を行いやすくして、傾斜地においても適切な挟み込み判定を行うことができる。
以下、本発明の実施形態によるモータ装置及び開閉体制御装置を図面を参照して説明する。以下の実施形態において、車両に備えられた開閉体制御装置が車両に備えられた電動スライドドア(開閉体)を開閉する場合について説明する。更に、電動スライドドアの開閉動作は、ほぼ一直線上の一方の方向に移動することでスライドドアは開き、他方の方向に移動することでスライドドアは閉じる構成である。また、スライドドアが移動して開く動作(以下、開動作という。)において、スライドドアは、車両の後方に向かって移動し、スライド度が移動して閉まる動作(以下、閉動作という。)において、車両の前方に向かって移動する構成について説明する。
図1は、本実施形態によるモータ装置100、及び、開閉体制御装置1の構成を示す概略ブロック図である。モータ装置100は、開閉体制御装置1、ドライバ2、モータ3、電流検出回路4、操作スイッチ5、ドア位置センサ6、及び、クラッチ7を具備する。開閉体制御装置1は、操作スイッチ5から開動作、及び、閉動作を指示する信号が入力され、スイッチング素子により構成されたドライバ2を介してPWM制御によりモータ3に電圧を印加して、モータ3を駆動する。電流検出回路4は、ドライバ2とモータ3との間に流れる電流を検出して、開閉体制御装置1に出力する。ドア位置センサ6は、スライドドアの移動及び位置を検出するためのパルス信号を発生するセンサ、例えば、スライドドアを駆動するためにモータ3とスライドドアとを接続するワイヤーを巻き取るドラムなどに設置されたホール素子などにより構成される。クラッチ7は、スライドドアを手動により開閉する際にモータ3とスライドドアとの接続を遮断するために用いられる。
開閉体制御装置1は、負荷処理部11、挟込処理部12、ドア情報処理部13、駆動制御部14、及び、速度マップ処理部15を備える。
負荷処理部11は、負荷算出部111と、負荷平均値算出部112とを備える。負荷算出部111は、電流検出回路4が検出するドライバ2とモータ3との間に流れる電流値と、駆動制御部14がPWM制御によりモータ3に印加する実効電圧値とからモータ3の負荷の推定値を負荷推定値として算出し、算出した負荷推定値を負荷平均値算出部112と挟込処理部12に出力する。負荷平均値算出部112は、スライドドアの位置が開動作により予め定められた区間を移動するとき、負荷算出部111が出力する負荷推定値の平均値を算出し、算出した負荷推定値の平均値を挟込処理部12に出力する。ここで、予め定められた区間とは、スライドドアが安定して移動する区間であり、例えば、スライドドアが移動するレールが直線になっている区間などの構造上モータ3の負荷が一定となる区間、あるいは、そのような区間のうちの一部の区間であり、以下、平均値算出区間という。
挟込処理部12は、挟込判定部121と、負荷閾値マップ部122とを備える。挟込判定部121は、スライドドアの閉動作において、負荷算出部111が出力するモータ3の負荷推定値の予め定められた時間間隔における変化量(微分値)と、負荷閾値マップ部122が記憶するスライドドアの位置ごとに対応付けられた負荷閾値とを比較して、変化量が負荷閾値以上の場合、挟み込みが生じたと判定し、スライドドアの閉動作の停止及びスライドドアの開動作を示す信号を駆動制御部14に出力する。
ドア情報処理部13は、ドア位置検出部131とドア移動方向検出部132を備える。ドア位置検出部131は、ドア位置センサ6が出力するパルス信号からスライドドアの位置を検出し、検出したスライドドアの位置を示す信号を負荷処理部11、挟込処理部12、及び、駆動制御部14に出力する。ドア移動方向検出部132は、ドア位置センサ6が出力するパルス信号からスライドドアの移動方向(開く方向又は閉まる方向)を検出し、検出したスライドドアの移動方向を示す信号を負荷処理部11の負荷平均値算出部112に出力する。
駆動制御部14は、速度マップ処理部15からスライドドアの位置ごとに設定された目標速度が入力され、操作スイッチ5から開動作を示す信号が入力されると、PWM制御によりドライバ2が有するスイッチング素子のオンとオフとを切り替えてモータ3に電圧を印可して、入力された目標速度にてスライドドアを移動させる開動作を行う制御をする。また、駆動制御部14は、操作スイッチ5から閉動作を示す信号が入力されると、PWM制御によりドライバ2が有するスイッチング素子のオンとオフとを切り替えてモータ3に電圧を印可して、入力された目標速度にてスライドドアを移動させる閉動作を行う制御をする。更に、駆動制御部14は、挟込判定部121が閉動作を停止及び開動作を行う信号を出力すると、スライドドアの閉動作を停止し、スライドドアの開動作をモータ3により行う制御を行う。
速度マップ処理部15は、速度マップ選択部151、通常ドア速度マップ部152、及び、傾斜時ドア速度マップ部153を備える。通常ドア速度マップ部152には、スライドドアの位置ごとに対応付けられた目標速度(第1の目標速度)が記憶されている。傾斜時ドア速度マップ部153には、スライドドアの位置ごとに対応付けられた目標速度(第2の目標速度)が記憶されている。ここで、目標速度は、モータ3の特性値と、スライドドアの重量、及び、スライドドアを動かす際に生じる摩擦力などを考慮して定められる速度である。また、傾斜時ドア速度マップ部153が記憶している目標速度は、通常ドア速度マップ部152に記憶されている速度に比べ小さい値が設定されており、傾斜による加速度によりスライドドアの運動エネルギーが増加して、挟み込みを検出した場合のスライドドアの停止及び開動作への切り替えが行いやすい設定になっていると共に、挟み込みが発生した場合に、モータ3に掛かる負荷の変化を検出が行いやすくしている。
ここで、判定値は、速度マップ選択部151が、スライドドアの移動の目標速度を、通常ドア速度マップ部152、あるいは、傾斜時ドア速度マップ部153のいずれから読み出すかを切り替えるための値であり、スライドドアの動作実験又はシミュレーションにより定められたスライドドアが傾斜しているか否かを判定する値である。速度マップ選択部151は、負荷推定値の平均値が当該判定値以上の場合、スライドドアが重力により加速して閉まる方向に傾斜している、すなわち、車両の前方が低い方に向かって傾斜していると判定する。
なお、通常ドア速度マップ部152及び傾斜時ドア速度マップ部153には、目標速度ではなく、目標速度を達成するためにモータ3に印加する電圧が記載されていてもよい。
次に、図2は、同実施形態における開閉体制御装置1におけるスライドドアの移動速度の設定処理を示すフローチャートと、当該フローチャートに対応するスライドドアの動作及び状態を示した図である。
まず、開閉体制御装置1において、速度マップ選択部151は、操作スイッチ5から入力された開動作の指示に応じて、通常ドア速度マップ部152を選択する(ステップS101)。
速度マップ選択部151は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置が全閉状態であるか否かを判定する(ステップS102)。
スライドドアの位置が全閉状態でない場合(ステップS102:No)、速度マップ選択部151は、スライドドアの移動速度の設定処理を終了し、スライドドアの開閉操作において、通常ドア速度マップ部152に記憶されている目標速度を読み出して、駆動制御部14に出力する。
一方、スライドドアの位置が全閉状態である場合(ステップS102:Yes)、負荷平均値算出部112は、負荷算出部111が算出するモータ3の負荷推定値から、平均値算出区間における負荷推定値の平均を算出する(ステップS103)。
速度マップ選択部151は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置を判定し、スライドドアが全開状態の位置に移動するのを待つ(ステップS104)。
その後、速度マップ選択部151は、操作スイッチ5から入力された閉動作の指示に応じて、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置からスライドドアが全開状態の位置にあるか否かを判定する(ステップS105)。
スライドドアが全開状態の位置にない場合(ステップS105:No)、速度マップ選択部151は、スライドドアの移動速度の設定処理を終了し、スライドドアの開閉操作において、通常ドア速度マップ部152に記憶されている目標速度を読み出して、駆動制御部14に出力する。
一方、スライドドアが全開状態の位置にある場合(ステップS105:Yes)、速度マップ選択部151は、負荷平均値算出部112がステップS104において算出した負荷推定値の平均値が、予め定められた判定値以上か否かを判定する(ステップS106)。
負荷推定値の平均値が予め定められた判定値(第1の判定値)より小さい場合(ステップS106:No)、速度マップ選択部151は、スライドドアの移動速度の設定処理を終了し、スライドドアの開閉操作において、通常ドア速度マップ部152に記憶されている目標速度を読み出して、駆動制御部14に出力する。
また、負荷推定値の平均値が予め定められた判定値以上の場合(ステップS106:Yes)、速度マップ選択部151は、スライドドアが傾斜により閉まる方向に加速すると判定(推定)し、通常ドア速度マップ部152に替えて傾斜時ドア速度マップ部153を選択する(ステップS107)。また、速度マップ選択部151は、スライドドアの開閉操作において、傾斜時ドア速度マップ部153に記憶されている目標速度を読み出して、駆動制御部14に出力する。
速度マップ選択部151は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置が全閉状態の位置になるのを待ち(ステップS108)、スライドドアの位置が全閉状態の位置になると、スライドドアの移動速度の設定処理を終了する。
上述の動作により、開閉体制御装置1において、速度マップ選択部151が、スライドドアの開閉動作に用いる目標速度が記憶された通常ドア速度マップ部152と傾斜時ドア速度マップ部153とのいずれか一方を選択して、駆動制御部14が、速度マップ選択部151が選択したマップ部に記憶されている目標速度により開閉動作を行う。これにより、車両の前方が低い方に向かって傾斜している場合、すなわち、閉動作において傾斜によりドアの移動速度が増加しやすくなる場合、速度マップ選択部151は、開閉動作に用いる目標速度が通常より小さい傾斜時ドア速度マップ部153を選択して、スライドドアの運動エネルギーが傾斜により増加することを防ぎ、物体がスライドドアに挟まった際のモータ3に生じる負荷の変化を検出しやすくすることで、挟み込み判定の精度を高めて、挟み込み判定を適切に行うことが可能になる。また、傾斜地でのスライドドアの移動速度を遅くすることにより、スライドドアに物体が挟まった際に、物体に与える影響を低減することもできる。
次に、図3は、同実施形態における挟込判定部121が行う挟み込み判定の処理を示すフローチャート図である。
まず、挟込判定部121は、ドア移動方向検出部132がスライドドアの移動方向を示す信号が出力されるか、あるいは、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置を示す信号に変化があると、スライドドアが閉まる方向への移動(閉動作)か否かを判定する(ステップS201)。
閉動作でない場合(ステップS201:No)、挟込判定部121は、挟み込み判定処理を終了する。
閉動作である場合(ステップS201:Yes)、挟込判定部121は、負荷算出部111が出力する負荷推定値の変化量が、負荷閾値マップ部122から読み出したスライドドアの位置に対応した閾値以上か否かを判定する(ステップS202)。
負荷推定値の変化量が、閾値以上の場合(ステップS202:Yes)、挟込判定部121は、挟み込みが発生したと判定し、閉動作を停止及び開動作を行う信号を駆動制御部14に出力する(ステップS203)。
負荷推定値の変化量が、閾値より小さい場合(ステップS202:No)、挟込判定部121は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置により全閉状態か否かを判定する(ステップS204)。
全閉状態である場合(ステップS204:Yes)、挟込判定部121は、挟み込み判定の処理を終了する。
全閉状態でない場合(ステップS204:No)、挟込判定部121は、ステップS202〜ステップS204の動作を繰り返して行う。
上述の動作により、開閉体制御装置1は、負荷算出部111によりスライドドアを移動させるモータ3の負荷を推定し、挟込判定部121により推定した負荷から挟み込みが発生したか否かを判定することができる。
次に、図4は、同実施形態におけるスライドドアの位置に対応したモータ3の負荷推定値、目標速度、負荷推定値の変化量及び挟み込み判定閾値を示したグラフである。図4(a)は、開動作におけるモータ3の負荷推定値を示したグラフであり、実線が、車体の前方が低い方向に傾斜している場合の負荷推定値を示し、破線が、車体が平地にある場合の負荷推定値を示す。また、図4(b)は、実線が、車体の前方が低い方向に傾斜している場合における閉動作の目標速度、負荷推定値、負荷推定値の変化量、及び、挟み込み検出閾値を示したグラフであり、破線が、車体が平地にある場合の目標速度と負荷推定値を示す。
図4(a)に図示するような、平均値算出区間において、平地における負荷推定値より、開動作における負荷推定値が高い場合、速度マップ選択部151は、傾斜時ドア速度マップ部153を選択する。
また、図4(b)に図示するように、車体の前方が低い方向に傾斜している場合、速度マップ選択部151が、負荷推定値から傾斜を検出して、傾斜時ドア速度マップ部153を選択することにより、目標速度を変化させる。
このように、開閉体制御装置1は、車体の前方が低い方向に傾斜している場合、スライドドアの移動に対する目標速度を低く設定することによりモータ3の負荷を低くして、スライドドアに物体が挟まった場合、モータ3に生じる負荷を安定させることにより、負荷の変化量の検出を容易にすることで、挟み込み判定の精度を高めて、挟み込み判定を適切に行うことが可能になる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態とは異なり、速度マップ選択部151が、通常ドア速度マップ部152と傾斜時ドア速度マップ部153とのいずれか一方を選択する場合において、スライドドアの開動作における負荷推定値を用いずに、スライドドアの閉動作における負荷推定値を用いる構成である。開閉体制御装置1の構成は、第1実施形態と同じ構成であるが、負荷平均値算出部112の動作と、速度マップ選択部151が行うスライドドアの移動速度の設定処理が異なる。以下、異なる点について説明する。
負荷平均値算出部112は、負荷推定値の平均値の算出をスライドドアが閉動作の場合に行う点が、第1実施形態の動作と異なり、スライドドアが閉動作により平均値算出区間を移動するとき、負荷算出部111が出力する負荷推定値の平均値を算出し、算出した負荷推定値の平均値を速度マップ選択部151に出力する。
図5は、第2実施形態における開閉体制御装置1におけるスライドドアの移動速度の設定処理を示すフローチャートと、当該フローチャートに対応するスライドドアの動作及び状態を示した図である。
まず、開閉体制御装置1において、速度マップ選択部151は、操作スイッチ5から入力された開動作の指示に応じて、通常ドア速度マップ部152を選択する(ステップS301)。
速度マップ選択部151は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置が全開状態であるか否かを判定する(ステップS302)。
スライドドアの位置が全開状態でない場合(ステップS302:No)、速度マップ選択部151は、スライドドアの移動速度の設定処理を終了し、スライドドアの開閉操作において、通常ドア速度マップ部152に記憶されている目標速度を読み出して、駆動制御部14に出力する。
一方、スライドドアの位置が全開状態である場合(ステップS302:Yes)、負荷平均値算出部112は、負荷算出部111が算出するモータ3の負荷推定値から、平均値算出区間における負荷推定値の平均を算出する(ステップS303)。
速度マップ選択部151は、負荷平均値算出部112が出力する負荷推定値の平均が、予め定められた判定値(第2の判定値)以下か否かを判定する(ステップS304)。
負荷推定値の平均が判定値より大きい場合(ステップS304:No)、速度マップ選択部151は、スライドドアの移動速度の設定処理を終了し、スライドドアの開閉操作において、通常ドア速度マップ部152に記憶されている目標速度を読み出して、駆動制御部14に出力する。
一方、負荷推定値の平均が判定値以下の場合(ステップS304:Yes)、速度マップ選択部151は、スライドドアが傾斜により閉まる方向に加速すると判定(推定)し、通常ドア速度マップ部152に替わり、傾斜時ドア速度マップ部153を選択する(ステップS305)。また、速度マップ選択部151は、スライドドアの開閉操作において、傾斜時ドア速度マップ部153に記憶されている目標速度を読み出して、駆動制御部14に出力する。
速度マップ選択部151は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置が全閉状態になるのを待ち、スライドドアの位置が全閉状態の位置になると、挟み込み閾値の設定を終了する(ステップS306)。
ここで、ステップS304において用いた判定値は、速度マップ選択部151が、スライドドアの目標速度が設定されている通常ドア速度マップ部152、あるいは、傾斜時ドア速度マップ部153のいずれから目標速度を読み出すかを切り替えるための値であり、スライドドアの動作実験又はシミュレーションにより定められたスライドドアが重力により加速して閉まる方向に傾斜しているか否かを判定する値である。速度マップ選択部151は、負荷推定値の平均値が当該判定値以下の場合、スライドドアが重力により加速して閉まる方向に傾斜している、すなわち、車両の前方が低い方に向かって傾斜していると判定する。
次に、図6は、同実施形態におけるスライドドアの位置に対応したモータ3の負荷推定値、目標速度、負荷推定値の変化量及び挟み込み判定閾値を示したグラフである。実線の負荷推定値は、車両の前方が低い方に向かって傾斜している場合を示し、破線の負荷推定値は、車両が平地にある場合を示す。また、実線の目標速度は、車体の前方が低い方向に傾斜している場合を示し、破線の目標速度は、車両が平地にある場合を示す。
図示するように、平均値算出区間において、平地における負荷推定値より、閉動作における負荷推定値が低い場合、すなわち、車体の前方が低い方向に傾斜し、スライドドアを閉めるためのモータ3の負荷が低い場合、速度マップ選択部151は、傾斜時ドア速度マップ部153を選択する。
このように、開閉体制御装置1は、車両の前方が低い方向に傾斜している場合、スライドドアの移動速度を低く設定することにより、挟み込み発生の検出を容易にして挟み込み検出の精度を高めることができる。
また、同実施形態における開閉体制御装置1は、挟み込み閾値の設定の処理を、スライドドアの閉動作のみにて行うので、挟み込み閾値の設定の処理が第1実施形態の開閉体制御装置1に比べ、処理を削減できる。
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態におけるモータ装置300、及び開閉体制御装置1Aの構成を示す概略ブロック図である。モータ装置300は、開閉体制御装置1A、ドライバ2、モータ3、電流検出回路4、操作スイッチ5、ドア位置センサ6、及び、クラッチ7を具備する。モータ装置300は、図1に示す第1実施形態のモータ装置100と比べ、開閉体制御装置1A以外同じ構成であり、対応する構成には同じ符号(2〜7)を付してその説明を省略する。
開閉体制御装置1Aは、負荷処理部11A、挟込処理部12、ドア情報処理部13、駆動制御部14、速度マップ処理部15A、傾斜処理部16、及び、温度処理部17を備える。開閉体制御装置1Aは、図1に示す第1実施形態の開閉体制御装置1と比べ、負荷処理部11A、速度マップ処理部15A、傾斜処理部16、及び、温度処理部17以外同じ構成であり、対応する構成には同じ符号(12〜14、16、17)を付してその説明を省略する。
負荷処理部11Aは、負荷算出部111、負荷平均値算出部112、開時負荷平均値記憶部113、及び、閉時負荷平均値記憶部114を有する。ここでは、第1実施形態及び第2実施形態の負荷処理部11と異なる構成である開時負荷平均値記憶部113と閉時負荷平均値記憶部114とについて説明し、同じ構成である負荷算出部111と負荷平均値算出部112との説明は省略する。
開時負荷平均値記憶部113は、負荷平均値算出部112により算出されるスライドドアが開動作により平均値算出区間を移動するときの負荷推定値の平均値を記憶する。閉時負荷平均値記憶部114は、負荷平均値算出部112により算出されるスライドドアが閉動作により平均値算出区間を移動するときの負荷推定値の平均値を記憶する。
速度マップ処理部15Aは、速度マップ選択部151、通常ドア速度マップ部152、及び、傾斜時ドア速度マップ部154を有する。ここでは、第1実施形態及び第2実施形態の速度マップ処理部15と異なる構成である傾斜時ドア速度マップ部154について説明し、同じ構成である速度マップ選択部151と通常ドア速度マップ部152とについては説明を省略する。
傾斜時ドア速度マップ部154は、複数の傾斜時ドア速度マップ部からなり、常温・高温用の傾斜時ドア速度マップ部154aと、低温用の傾斜時ドア速度マップ部154bとを含み構成される。傾斜時ドア速度マップ部154に対して常温・高温用と、低温用と2通り設けるのは、電動スライドドア近傍の温度が低温の場合、車体とスライドドアとの膨張率の違いや、モータ3及び動力を伝える駆動系に用いられているグリスなどの粘性の変化により、摩擦力が、常温・高温に比べ増加するので、移動速度を更に低く設定することで、モータ3が短時間に大きなトルクを出力することを防ぐことで、モータ3の負荷を安定させて、挟み込み検出の誤検出を低減させるためである。
傾斜処理部16は、傾斜負荷算出部161、傾斜判定閾値記憶部162、及び、傾斜判定部163を有する。傾斜負荷算出部161は、負荷処理部11Aの開時負荷平均値記憶部113と閉時負荷平均値記憶部114とそれぞれに記憶されている負荷推定値の平均値を用いて傾斜により生じる負荷である傾斜負荷を算出する。算出方法は、以下の通りである。
車両の前方が低い方向に傾斜角θで傾いている場合、開動作におけるモータ3に掛かる負荷Fopは、mg(sinθ+μcosθ)で表される。ここで、mは、ドアの質量であり、gは、重力加速度であり、μは、摩擦係数である。閉動作におけるモータ3に掛かる負荷Fclは、負荷Fopと同様に、mg(−sinθ+μcosθ)で表される。
ここで、負荷Fopと負荷Fclとの差は、
(Fop−Fcl)=mg(sinθ+μcosθ)−mg(−sinθ+μcosθ)=2mg・sinθ
となり、負荷Fopと負荷Fclとの差を1/2倍することにより、傾斜により生じる負荷を算出することができる。
傾斜判定閾値記憶部162には、傾斜負荷算出部161が算出した傾斜負荷に対して車両の前方が低い方向に傾斜しているか否かを判定する閾値(第3の判定値)が記憶されている。ここで、当該閾値は、スライドドアの移動速度の設定処理を、通常ドア速度マップ部152、あるいは、傾斜時ドア速度マップ部154のいずれから読み出すかを切り替えるための値であり、スライドドアの動作実験又はシミュレーションにより定められたスライドドアが重力により閉まる移動する方向に傾斜しているか否かを判定する値である。速度マップ選択部151は、負荷推定値の平均値が当該判定値以上の場合、スライドドアが重力により加速して閉まる方向に傾斜している、すなわち、車両の前方が低い方に向かって傾斜していると判定する。
傾斜判定部163は、傾斜負荷算出部161が算出した傾斜負荷と、傾斜判定閾値記憶部162に記憶されている傾斜閾値とを比較し、車両の前方が低い方向に傾斜しているか否かを判定し、判定した結果を速度マップ選択部151に出力する。
温度処理部17は、温度判定部171と温度判定閾値記憶部172とを有する。温度判定部171は、傾斜負荷算出部161の算出した傾斜負荷mg・sinθからθを算出することができるので、負荷Fop又は負荷Fclから摩擦係数μを算出する。ここで、摩擦係数は温度と相関関係があるので、算出した摩擦係数μの大小により、温度が常温に対して著しく低い温度、例えば、氷点下であるか否かを判定することができる。このとき、スライドドア近傍の温度が低温であるか否かの判定は、温度判定閾値記憶部172に記憶されている閾値と、算出した摩擦係数μとを比較することで行い、判定結果を速度マップ選択部151に出力する。ここで、温度判定に用いる閾値は、実験やシミュレーションなどから予め定められた値である。
次に、図8は、同実施形態における開閉体制御装置1Aにおけるスライドドアの移動速度の設定処理を示すフローチャートと、当該フローチャートに対応するスライドドアの動作及び状態を示した図である。
まず、開閉体制御装置1Aにおいて、速度マップ選択部151は、操作スイッチ5から入力された開動作の指示に応じて、通常ドア速度マップ部152を選択する(ステップS401)。
続いて、速度マップ選択部151は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置が全閉状態であるか否かを判定する(ステップS402)。
スライドドアの位置が全閉状態でない場合(ステップS402:No)、速度マップ選択部151は、スライドドアの移動速度の設定処理を終了し、スライドドアの開閉操作において、通常ドア速度マップ部152に記憶されている目標速度を読み出して、駆動制御部14に出力する。
一方、スライドドアの位置が全閉状態である場合(ステップS402:Yes)、負荷平均値算出部112は、ドア移動方向検出部132が出力する移動方向が開方向であるとき、負荷算出部111が算出するモータ3の負荷推定値から、開動作における平均値算出区間での負荷推定値の平均値を算出し、算出した負荷推定値の平均値を開時負荷平均値記憶部113に出力して記憶させる(ステップS403)。
速度マップ選択部151は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置を判定し、スライドドアが全開状態の位置に移動するのを待つ(ステップS404)。
その後、速度マップ選択部151は、操作スイッチ5から入力された閉動作の指示に応じて、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置からスライドドアが全開状態の位置にあるか否かを判定する(ステップS405)。
スライドドアの位置が全開状態でない場合(ステップS405:No)、速度マップ選択部151は、スライドドアの移動速度の設定処理を終了し、スライドドアの開閉操作において、通常ドア速度マップ部152に記憶されている目標速度を読み出して、駆動制御部14に出力する。
一方、スライドドアの位置が全開状態である場合(ステップS405:Yes)、負荷平均値算出部112は、ドア移動方向検出部132が出力する移動方向が閉方向であるとき、負荷算出部111が算出するモータ3の負荷推定値から、閉動作における平均値算出区間での負荷推定値の平均値を算出し、算出した負荷推定値の平均値を閉時負荷平均値記憶部114に出力して記憶させる(ステップS406)。
続いて、傾斜負荷算出部161は、開時負荷平均値記憶部113と閉時負荷平均値記憶部114とそれぞれから負荷推定値の平均値を読み出して、傾斜負荷を算出する(ステップS407)。
傾斜判定部163は、傾斜負荷算出部161が算出した傾斜負荷が、傾斜判定閾値記憶部162から読み出した閾値(第3の判定値)以上か否か、すなわち、スライドドアが閉まる方向に加速するか否かを判定(推定)する(ステップS408)。
傾斜負荷が閾値より小さい場合(ステップS408:No)、速度マップ選択部151は、スライドドアの移動速度の設定処理を終了し、スライドドアの開閉操作において、通常ドア速度マップ部152に記憶されている目標速度を読み出して、駆動制御部14に出力する。
傾斜負荷が閾値以上の場合(ステップS408:Yes)、温度判定部171は、傾斜負荷算出部161が算出した傾斜負荷、開時負荷平均値記憶部113及び閉時負荷平均値記憶部114それぞれに記憶されている負荷推定値の平均値より摩擦係数μを算出し、算出した摩擦係数μが、温度判定閾値記憶部172から読み出した閾値以上か否かを判定する(ステップS409)。
算出した摩擦係数μが閾値以上の場合(ステップS409:Yes)、速度マップ選択部151は、通常ドア速度マップ部152に替わり、低温用の傾斜時ドア速度マップ部154bを選択し(ステップS410)、スライドドアの開閉操作において、低温用の傾斜時ドア速度マップ部154bから目標速度を読み出す。
算出した摩擦係数μが閾値より小さい場合(ステップS409:No)、速度マップ選択部151は、通常ドア速度マップ部152に替わり、常温・高温用の傾斜時ドア速度マップ部154aを選択し(ステップS411)、スライドドアの開閉操作において、常温・高温用の傾斜時ドア速度マップ部154aから目標速度を読み出す。
速度マップ選択部151は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置を判定し、スライドドアが全閉状態の位置に移動するのを待ち(ステップS412)、スライドドアの位置が全閉状態の位置になると、挟み込み判定閾値の設定の処理を終了する。
また、開閉体制御装置1は、図3に示した第1実施形態及び第2実施形態の開閉体制御装置1と同様に、挟み込み判定を行う。
上述の動作により、開閉体制御装置1Aにおいて、速度マップ選択部151が、挟み込み判定に用いる閾値が記憶された通常ドア速度マップ部152、常温・高温用の傾斜時ドア速度マップ部154a、及び、低温用の傾斜時ドア速度マップ部154bのうちいずれか1つを選択して、駆動制御部14が、速度マップ選択部151が選択したマップ部に記憶されている目標速度により、モータ3の駆動制御を行う。
これにより、車両の前方が低い方に向かって傾斜している場合、すなわち、閉動作において傾斜によりドアの移動速度が上がりやすくなる場合、速度マップ選択部151は、開閉動作に用いる目標速度が通常より小さい常温・高温用の傾斜時ドア速度マップ部154a、又は、低温用の傾斜時ドア速度マップ部154bを選択して、スライドドアの運動エネルギーが傾斜により増加することを防ぎ、物体がスライドドアに挟まった際のモータ3に生じる負荷の変化を検出しやすくすることで、挟み込み判定の精度を高めて、挟み込み判定を適切に行うことが可能になる。
(第4実施形態)
図9は、第4実施形態におけるモータ装置400、及び、開閉体制御装置1Bの構成を示す概略ブロック図である。モータ装置400は、開閉体制御装置1B、ドライバ2、モータ3、電流検出回路4、操作スイッチ5、ドア位置センサ6、及び、クラッチ7を具備する。モータ装置400は、図1に示す第1実施形態のモータ装置100と比べ、開閉体制御装置1B以外同じ構成であり、対応する構成には同じ符号(2〜7)を付してその説明を省略する。
開閉体制御装置1Bは、負荷処理部11A、挟込処理部12A、ドア情報処理部13、駆動制御部14、速度マップ処理部15A、傾斜処理部16、及び、温度処理部17を備える。開閉体制御装置1Bは、図7に示す第3実施形態の開閉体制御装置1Aと比べ、挟込処理部12A以外同じ構成であり、対応する構成には同じ符号(11A、13、14、15A、16、17)を付してその説明を省略する。
挟込処理部12Aは、挟込判定部121、負荷閾値選択部123、通常負荷閾値マップ部124、及び、傾斜時負荷閾値マップ部125を有する。挟込判定部121は、スライドドアの閉動作において、負荷算出部111が出力するモータ3の負荷推定値の予め定められた時間間隔における変化量(微分値)と、負荷閾値選択部123が出力する負荷閾値とを比較して、変化量が負荷閾値以上の場合、挟み込みが発生したと判定し、スライドドアの閉動作の停止及びスライドドアの開動作を示す信号を駆動制御部14に出力する。
負荷閾値選択部123は、負荷平均値算出部112が出力する負荷推定値の平均値が予め定められた判定値(第3の判定値)以上の場合、傾斜時負荷閾値マップ部125よりスライドドアの位置に対応した閾値(第2の閾値)を読み出して、挟込判定部121に出力し、負荷推定値の平均値が予め定められた判定値より小さい場合、通常負荷閾値マップ部124よりスライドドアの位置に対応した閾値(第1の閾値)を読み出して、挟込判定部121に出力する。
傾斜時負荷閾値マップ部125は、複数の傾斜時負荷閾値マップ部からなり、常温・高温用の傾斜時負荷閾値マップ部125aと、低温用の傾斜時負荷閾値マップ部125bとを含み構成される。傾斜時負荷閾値マップ部125に対して常温・高温用と、低温用と2通り設けるのは、電動スライドドア近傍の温度が低温の場合、車体とスライドドアとの膨張率の違いや、モータ3及び動力を伝える駆動系に用いられているグリスなどの粘性の変化により、摩擦力が、常温・高温に比べ増加するので、挟み込み検出の閾値を常温・高温に比べ高く設定することで、挟み込みの誤検出を低減させるためである。
開閉体制御装置1Bは、上述の構成により、第3実施形態の開閉体制御装置1Aに比べ、検出した傾斜に応じて目標速度を変更することに加えて、挟み込み判定に用いる負荷推定値の変化量に対する閾値を、目標速度と同様に、検出した傾斜に応じて切り替えることを特徴とする構成である。
次に、図10は、同実施形態における開閉体制御装置1Bにおける挟み込み判定閾値の設定処理、及び、スライドドアの移動速度の設定処理を示すフローチャートと、当該フローチャートに対応するスライドドアの動作及び状態を示した図である。
まず、開閉体制御装置1Bにおいて、負荷閾値選択部123は、操作スイッチ5から入力された開動作の指示に応じて、通常負荷閾値マップ部124を選択する。(ステップS501)。
続いて、負荷閾値選択部123は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置が全閉状態であるか否かを判定する(ステップS502)。
スライドドアの位置が全閉状態でない場合(ステップS502:No)、負荷閾値選択部123は、挟み込み閾値の設定の処理を終了し、挟み込み判定において、通常負荷閾値マップ部124に記憶されている閾値を読み出す。
一方、スライドドアの位置が全閉状態である場合(ステップS502:Yes)、負荷平均値算出部112は、ドア移動方向検出部132が出力する移動方向が開方向であるとき、負荷算出部111が算出するモータ3の負荷推定値から、開動作における平均値算出区間での負荷推定値の平均値を算出し、算出した負荷推定値の平均値を開時負荷平均値記憶部113に出力して記憶させる(ステップS503)。
負荷閾値選択部123は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置を判定し、スライドドアが全開状態の位置に移動するのを待つ(ステップS504)。
その後、負荷閾値選択部123は、操作スイッチ5から入力された閉動作の指示に応じて、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置からスライドドアが全開状態の位置にあるか否かを判定する(ステップS505)。
スライドドアの位置が全開状態でない場合(ステップS505:No)、負荷閾値選択部123は、挟み込み閾値の設定の処理を終了し、挟み込み判定において、通常負荷閾値マップ部124に記憶されている閾値を読み出す。
一方、スライドドアの位置が全開状態である場合(ステップS505:Yes)、負荷平均値算出部112は、ドア移動方向検出部132が出力する移動方向が閉方向であるとき、負荷算出部111が算出するモータ3の負荷推定値から、閉動作における平均値算出区間での負荷推定値の平均値を算出し、算出した負荷推定値の平均値を閉時負荷平均値記憶部114に出力して記憶させる(ステップS506)。
続いて、傾斜負荷算出部161は、開時負荷平均値記憶部113と閉時負荷平均値記憶部114とそれぞれから負荷推定値の平均値を読み出して、傾斜負荷を算出する(ステップS507)。
傾斜判定部163は、傾斜負荷算出部161が算出した傾斜負荷が、傾斜判定閾値記憶部162から読み出した閾値(第3の判定値)以上か否かを判定する(ステップS508)。
傾斜負荷が閾値より小さい場合(ステップS508:No)、負荷閾値選択部123は、挟み込み判定閾値の設定の処理を終了し、挟み込み判定において、通常負荷閾値マップ部124に記憶されている閾値を読み出す。
傾斜負荷が閾値以上の場合(ステップS508:Yes)、温度判定部171は、傾斜負荷算出部161が算出した傾斜負荷、開時負荷平均値記憶部113及び閉時負荷平均値記憶部114それぞれに記憶されている負荷推定値の平均値より摩擦係数μを算出し、算出した摩擦係数μが、温度判定閾値記憶部172から読み出した閾値以上か否かを判定する(ステップS509)。
算出した摩擦係数μが閾値以上の場合(ステップS509:Yes)、負荷閾値選択部123は、通常負荷閾値マップ部124に替わり、低温用の傾斜時負荷閾値マップ部125bを選択し(ステップS510)、挟み込み判定において、低温用の傾斜時負荷閾値マップ部125bから閾値を読み出す。
算出した摩擦係数μが閾値より小さい場合(ステップS509:No)、負荷閾値選択部123は、通常負荷閾値マップ部124に替わり、常温・高温用の傾斜時負荷閾値マップ部125aを選択し(ステップS511)、挟み込み判定において、常温・高温用の傾斜時負荷閾値マップ部125aから閾値を読み出す。
負荷閾値選択部123は、ドア位置検出部131が出力するスライドドアの位置を判定し、スライドドアが全閉状態の位置に移動するのを待ち(ステップS512)、スライドドアの位置が全閉状態の位置になると、挟み込み判定閾値の設定の処理を終了する。
また、開閉体制御装置1Bは、図3に示した第1実施形態の開閉体制御装置1と同様に、挟み込み判定を行い、図8に示した第3実施形態の開閉体制御装置1Aと同様に、スライドドアの目標速度の設定処理を行う。
上述の動作により、開閉体制御装置1Bは、負荷閾値選択部123が、挟み込み判定に用いる閾値が記憶された通常負荷閾値マップ部124、常温・高温用の傾斜時負荷閾値マップ部125a、及び、低温用の傾斜時負荷閾値マップ部125bのどちらか1つを選択して、挟込判定部121が、負荷閾値選択部123が選択したマップ部に記憶されている閾値により挟み込み判定を行う。これにより、車両の前方が低い方に向かって傾斜している場合、すなわち、閉動作においてモータ3に掛かる負荷が小さくなる場合、開閉体制御装置1Bは、第3実施形態の開閉体制御装置1Aに比べ、負荷閾値選択部123が、挟み込み判定に用いる閾値が通常負荷閾値マップ部124より小さい閾値が記録されている常温・高温用の傾斜時負荷閾値マップ部125a、又は、低温用の傾斜時負荷閾値マップ部125bを選択して、挟み込み判定の精度を高めるので、挟み込み判定を適切に行うことが可能になる。また、温度判定部171が摩擦係数を算出して、著しい温度変化を検出することにより、摩擦係数の変化に対応することで挟み込み判定の精度を高めることができる。
なお、第4実施形態の開閉体制御装置1Bは、開動作及び閉動作において負荷推定値の平均値を算出し、算出した平均値に応じて、速度マップ選択部151と負荷閾値選択部123とがマップ部の選択を行う構成としたが、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、開動作、あるいは、閉動作のいずれか一方において算出された負荷推定値の平均値を用いて、速度マップ選択部151と負荷閾値選択部123とが選択を行う構成としてもよい。その場合、温度の検出は行わずにマップ部の選択を行う。
なお、同実施形態において、温度の判定を「常温・高温」と「低温」とに分けたが、「常温」、「高温」、及び、「低温」としてもよい。その場合、高温においては摩擦係数が下がるので、高温用の閾値は、常温用の閾値に比べ小さい値が設定される。また、傾斜時負荷閾値マップ部125のみを温度により使い分ける構成としたが、通常負荷閾値マップ部124に対しても温度により分けた複数のマップを備える構成としてもよい。また、通常ドア速度マップ部152に対しても、傾斜時ドア速度マップ部154と同様に、温度により分けた複数のマップを備える構成としてもよい。これにより、状況に合わせた挟み込み判定を行うことができ、挟み込み判定の精度を改善することができる。
なお、上述の第1実施形態から第4実施形態において、挟み込み閾値の設定の処理では、全開状態であるか否かの判定(ステップS302、S405、ステップS502)、及び、全閉状態であるか否かの判定(ステップS102、S402、ステップS505)は、負荷平均値算出部112が負荷推定値の平均値を算出できればよいので、平均値算出区間をスライドドアが通過する前であるか否かの判定としてもよい。また、スライドドアが開く方向を車両の後方、スライドドアが閉まる方向を車両の前方として説明したが、スライドドアは、車両に対して任意の方向に開閉してもよく、例えば、車両に対して横方向に開閉してもよい。また、任意の軸方向に対して回転して開閉する観音開きの扉に用いてもよい。
なお、上述の第1実施形態から第4実施形態において、負荷推定値の算出を行う条件として全閉状態からの開動作(ステップS102、ステップS402、ステップS502)又は全開状態からの閉動作(ステップS302、ステップS405、ステップS505)のいずれかとしているが、これに限らず、例えば全開位置を含む予め定められた領域、又は全閉位置を含む予め定められた領域に設定してもよい。なお、このようにすることで全閉位置、全開位置から予め定められた領域の範囲内におけるスライドドアの途中停止状態からも、車両の傾斜を検出し、ドア移動速度を変更することができる。
上述の開閉体制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。その場合、上述した挟み込み判定閾値の設定とスライドドアの移動速度の設定との処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われることになる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
本実施形態によるモータ装置、及び、開閉体制御装置の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における開閉体制御装置1におけるスライドドアの移動速度の設定処理を示すフローチャートと、当該フローチャートに対応するスライドドアの動作及び状態を示した図である。 同実施形態における挟込判定部が行う挟み込み判定の処理を示すフローチャート図である。 同実施形態におけるスライドドアの位置に対応したモータの負荷推定値、目標速度、負荷推定値の変化量及び挟み込み判定閾値を示したグラフである。 第2実施形態における開閉体制御装置1におけるスライドドアの移動速度の設定処理を示すフローチャートと、当該フローチャートに対応するスライドドアの動作及び状態を示した図である。 同実施形態におけるスライドドアの位置に対応したモータ負荷推定値、目標速度、負荷推定値の変化量及び挟み込み判定閾値を示したグラフである。 第3実施形態におけるモータ装置、及び開閉体制御装置の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における開閉体制御装置におけるスライドドアの移動速度の設定処理を示すフローチャートと、当該フローチャートに対応するスライドドアの動作及び状態を示した図である。 第4実施形態におけるモータ装置、及び、開閉体制御装置の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における開閉体制御装置における挟み込み判定閾値の設定処理、及び、スライドドアの移動速度の設定処理を示すフローチャートと、当該フローチャートに対応するスライドドアの動作及び状態を示した図である。
符号の説明
100、300、400…モータ装置
1、1A、1B…開閉体制御装置、2…ドライバ、3…モータ、4…電流検出回路、5…操作スイッチ、6…ドア位置センサ、7…クラッチ
11、11A…負荷処理部、111…負荷算出部、112…負荷平均値算出部、113…開時負荷平均値記憶部、114…閉時負荷平均値記憶部
12、12A…挟込処理部、121…挟込判定部、122…負荷閾値マップ部、123…負荷閾値選択部、124…通常負荷閾値マップ部、125、125a、125b…傾斜時負荷閾値マップ部
13…ドア情報処理部、131…ドア位置検出部、132…ドア移動方向検出部、14…駆動制御部
15、15A…速度マップ処理部、151…速度マップ選択部、152…通常ドア速度マップ部、153、154、154a、154b…傾斜時ドア速度マップ部
16…傾斜処理部、161…傾斜負荷算出部、162…傾斜判定閾値記憶部、163…傾斜判定部
17…温度処理部、171…温度判定部、172…温度判定閾値記憶部

Claims (11)

  1. 開閉体の開閉動作を行うモータに電圧及び電流を印加して駆動させる駆動制御部と、
    前記モータに印加する電圧及び電流から該モータの負荷を算出する負荷処理部と、
    前記開閉体を閉める場合、前記負荷処理部が算出する負荷の変化量に応じて前記開閉体の挟み込み判定を行う挟込処理部と、
    前記開閉体が閉じる速度の目標値である第1の目標速度が記憶された通常ドア速度マップ部と、
    前記開閉体が閉じる速度の目標値である前記第1の目標速度より遅い第2の目標速度が記憶された傾斜時ドア速度マップ部と、
    前記負荷処理部が算出した負荷に応じて、前記通常ドア速度マップ部と前記傾斜時ドア速度マップ部とのいずれか一方を選択する速度マップ選択部と
    を備え、
    前記駆動制御部は、
    前記速度マップ選択部が前記通常ドア速度マップ部を選択した場合、前記通常ドア速度マップ部から読み出した前記第1の目標速度となるように前記開閉体を移動させる電圧を前記モータに印加し、前記速度マップ選択部が前記傾斜時ドア速度マップ部を選択した場合、前記傾斜時ドア速度マップ部から読み出した前記第2の目標速度となるように前記開閉体を移動させる電圧を前記モータに印加する
    ことを特徴とする開閉体制御装置。
  2. 前記速度マップ選択部は、
    前記開閉体の開動作における前記負荷処理部の算出した前記モータの負荷の平均値が、予め定められた第1の判定値より大きい場合、前記傾斜時ドア速度マップ部を選択し、前記負荷処理部の算出した前記モータの付加が予め定められた前記第1の判定値以下の場合、前記通常ドア速度マップ部を選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の開閉体制御装置。
  3. 前記第1の判定値は、前記開閉体が傾斜により加速して閉まる方向に移動するか否かを判定する値であり、前記負荷処理部が算出した前記平均値が、該第1の判定値より大きい場合、前記速度マップ処理部は、前記開閉体が傾斜により閉まる方向に加速すると推定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の開閉体制御装置。
  4. 前記速度マップ選択部は、
    前記開閉体の閉動作における前記負荷処理部の算出した前記モータの負荷の平均値が、予め定められた第2の判定値より小さい場合、前記傾斜時ドア速度マップ部を選択し、前記負荷処理部の算出した前記モータの負荷が前記第2の判定値より大きい場合、前記通常ドア速度マップ部を選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の開閉体制御装置。
  5. 前記第2の判定値は、前記開閉体が傾斜により加速して閉まる方向に移動するか否かを判定する値であり、前記負荷処理部が算出した前記平均値が、該第2の判定値より小さい場合、前記速度マップ処理部は、前記開閉体が傾斜により閉まる方向に加速すると推定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の開閉体制御装置。
  6. 前記速度マップ選択部は、
    前記開閉体の開動作における前記負荷処理部が算出した前記モータの負荷の平均値と、前記開閉体の閉動作における前記負荷処理部が算出した前記モータの負荷の平均値との差が予め定められた第3の判定値以上の場合、前記傾斜時ドア速度マップ部を選択し、前記開閉体の開動作における前記モータの負荷の平均値と、前記開閉体の閉動作における前記モータの負荷の平均値との差が前記第3の判定値より小さい場合、前記通常ドア速度マップ部を選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の開閉体制御装置。
  7. 前記第3の判定値は、前記開閉体が傾斜により加速して閉まる方向に移動するか否かを判定する値であり、前記平均値の差が、該第3の判定値より小さい場合、前記傾斜処理部は、前記開閉体が傾斜により閉まる方向に加速すると推定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の開閉体制御装置。
  8. 前記負荷処理部の算出した開動作及び閉動作における前記モータの負荷の平均値の差と、前記負荷処理部の算出した閉動作における前記モータの負荷とから、前記開閉体の開閉動作における摩擦係数を算出し、算出した前記摩擦係数から前記開閉体の近傍の温度を判定する温度判定部、を備え、
    前記第2の目標速度は、更に、温度に対応付けられて、前記傾斜時ドア速度マップ部に記憶される
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の開閉体制御装置。
  9. 前記負荷処理部が算出する前記モータの負荷の平均値は、予め定められた区間を前記開閉体が移動する際に算出された負荷の平均値である
    ことを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の開閉体制御装置。
  10. 前記開閉体が閉動作において物体を挟み込んだか否かを判定する基準値である第1の閾値が前記開閉体の位置ごとに対応付けて記憶された通常負荷閾値マップ部と、
    前記通常負荷閾値マップ部が記憶する前記第1の閾値より小さい第2の閾値が前記開閉体の位置ごとに対応付けて記憶された傾斜時負荷閾値マップ部と、
    を備え、
    前記挟込処理部は、
    前記負荷処理部により算出された前記モータの負荷に応じて前記通常負荷閾値マップ部と前記傾斜時負荷閾値マップ部とのいずれか一方を選択し、前記通常負荷閾値マップ部を選択した場合、前記通常負荷閾値マップ部から読み出した前記第1の閾値と、前記負荷処理部が算出した負荷の変化量とを比較し、前記傾斜時負荷閾値マップ部を選択した場合、前記傾斜時負荷閾値マップ部から読み出した前記第2の閾値と、前記負荷処理部が算出した負荷の変化量とを比較して前記開閉体の挟み込み判定を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の開閉体制御装置。
  11. 前記挟込処理部は、
    前記速度マップ選択部が通常ドア速度マップ部を選択する場合、通常負荷閾値マップ部を選択し、前記速度マップ選択部が傾斜時ドア速度マップ部を選択する場合、傾斜時負荷閾値マップ部を選択する
    ことを特徴とする請求項10に記載の開閉体制御装置。
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