JP2010147252A - イオン注入方法、および半導体装置の製造方法 - Google Patents

イオン注入方法、および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】1回のフォトリソグラフィ工程およびイオン注入工程で、濃度プロファイルの異なる2つの拡散層1aおよび1bを形成することができ、これにより、半導体装置の製造期間(TAT)の短縮、製造コストの削減を図ることができ、さらには、2つの拡散層のアライメント精度を高めることができる半導体装置の製造方法を得る。
【解決手段】半導体基板1上に塗布したレジスト材料を、光透過部Aと半透過部P1とを有する露光マスクM1を用いて露光して現像し、イオン注入マスクとして、レジスト開口部12aとレジスト薄膜部12bとを有するレジスト膜12を形成し、このレジスト膜12をマスクとして半導体基板の表面領域にイオン注入を行って第1および第2の拡散層1aおよび1bを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオン注入方法、および半導体装置の製造方法に関し、特に、イオン注入マスクとしてのレジスト膜の段差を利用してイオン注入領域のプロファイルを調整するイオン注入方法、およびこのようなイオン注入方法を用いる半導体装置の製造方法に関するものである。
従来から半導体装置の製造プロセスでは、イオン注入により半導体基板の表面領域にトランジスタなどの素子を構成する拡散層を形成しており、以下、従来のイオン注入処理について説明する。
図8は、従来の半導体装置の構造を模式的に示す図である。
この半導体装置200は、半導体基板1の表面領域に相対向するよう形成された第1の拡散層11aと、該第1の拡散層11aの間に形成された第2の拡散層11bとを有している。ここで、第2の拡散層11bは、その基板表面からの深さが第1の拡散層11aに比べて浅くなるよう形成されている。なお、図8では、半導体装置を構成する半導体基板1およびその表面領域の拡散層のみを示しているが、実際の半導体装置では、このような拡散層を形成した半導体基板上には、複数の素子を構成する電極や配線が形成され、各素子に対応する電極や配線は、これらの素子により所要の電気回路が形成されるよう層間絶縁膜により電気的に絶縁されている。
次に、図9〜図11を用いて上記半導体装置の製造方法について説明する。
図9は、上記半導体装置の製造方法におけるフォトリソグラフィ工程で用いる露光マスクを説明する図であり、異なる露光パターンを有する露光マスクM11およびM12(図9(a)および図9(b))を示している。また、図10(a)〜図10(c)は、イオン注入により上記第1の拡散層11aを形成する工程を示し、図11(a)〜図11(c)は、イオン注入により上記第2の拡散層11bを形成する工程をしている。
まず、上記イオン注入工程で用いる露光マスクについて簡単に説明する。
図9(a)に示す露光マスクM11は相対向するマスク開口A1を有しており、このマスク開口A1は、上記半導体装置における第1の拡散層11aに対応するものである。図9(b)に示す露光マスクM12は1つのマスク開口A2を有しており、このマスク開口A2は、上記半導体装置200における第2の拡散層11bに対応するものである。また、これらの露光マスクは、ガラス基板3の表面に遮光膜としてのクロム層4を貼り付けたものであり、上記マスク開口A1およびA2は、該クロム膜4が選択的に除去された部分4aとなっている(図10(a)及び図11(a)参照)。また、露光マスクM11及びM12のクロム膜4の残っている部分B1及びB2は遮光部となっている。
次に、上記半導体装置の製造方法、特に拡散層の形成工程について説明する。
半導体基板1上にフォトレジスト材料(感光材料)の塗布によりレジスト膜2を形成した後、該半導体基板1に対して上記露光マスクM11を位置合わせし、該露光マスクM11を介して露光光5を上記半導体基板1の表面に照射する。これにより、上記レジスト膜2の、該マスクM11の開口A1に対応する領域に露光部R1が形成される(図10(a))。
次に、上記レジスト膜2の現像によりその露光部R1を除去してレジスト開口2aを形成した後、該レジスト膜2をイオン注入マスクとして、p型あるいはn型ドーパントとしてのイオン7を注入し(図10(b))、その後、該レジスト膜2を剥離する。これにより、半導体基板1の表面領域には、上記第1の拡散層11aが形成される(図10(c))。
続いて、半導体基板1上にレジスト材料の塗布によりレジスト膜20を形成した後、該半導体基板1に対して上記露光マスクM12を位置合わせし、該露光マスクM12を介して露光光5を上記半導体基板1の表面に照射する。これにより、上記レジスト膜20の、該マスクM12の開口A2に対応する領域に露光部R2が形成される(図11(a))。
次に、上記レジスト膜20の現像によりその露光部R2を除去してレジスト開口20aを形成した後、該レジスト膜20をイオン注入マスクとして、p型あるいはn型ドーパントとしてのイオン9を注入し(図11(b))、その後、該レジスト膜20を剥離する。これにより、半導体基板1の表面領域には、上記第2の拡散層11bが形成される(図11(c))。
このように従来の半導体装置の製造方法における拡散層の形成工程では、深さの異なる拡散層は、それぞれに対応するイオン注入マスクを用いて、別々のイオン注入処理を行っている。
このため、図8に示すような拡散層、つまり基板内のイオン注入領域を得るためには、図10および図11で示すように、露光、イオン注入、レジスト剥離工程を2回処理する必要があり、TAT(ターンアラウンドタイム)、つまり半導体装置の製造に要する時間が長くなる、材料費が増加する、第1のレジスト膜と第2のレジスト膜との間で十分なアライメント精度を確保できない等の課題が生ずる。
ところで、半導体製造プロセスにおける処理の簡略化に関する技術として以下の特許文献1〜3に記載のものがある。
特許文献1には、拡散抵抗層を基板上に形成する方法において、イオン注入マスクとしてのフォトレジスト膜を、該レジスト膜の開口内に下地としての酸化膜2の段差部が位置するよう形成し、該フォトレジスト膜および酸化膜2をイオン注入マスクとして、基板の表面領域に、厚さが変化した拡散抵抗層を形成する方法が開示されている。この文献開示の方法では、厚さの異なる拡散層を1回のイオン注入工程で形成している。
また、特許文献2には、半導体装置の製造方法において、段差部を有するレジスト膜を多結晶シリコン膜上に形成し、該レジスト膜をマスクとして多結晶シリコン膜をエッチングして、該レジスト膜の段差を該多結晶シリコン膜に転写するようにしたものが開示されている。
また、特許文献3にも、上記特許文献2と同様、半導体装置の製造方法において、基板上に絶縁膜および半導体層を形成した後、絶縁膜を介して薄い第1の導体層と厚い第2の導体層とを順次形成し、その上に厚い部分と薄い部分とを有するレジスト膜を形成し、このレジスト膜をマスクとして上記第1および第2の導体層をエッチングして、第1および第2の導体層からなる、段差を有するゲート電極を形成し、その後、該ゲート電極の薄い部分を通過するようイオン注入を行って、該ゲート電極の下側の半導体層に不純物イオンを注入してLDD(ライトリードープトドレイン)構造を形成する方法が開示されている。
上記特許文献1および3では、イオン注入マスクとして段差部を有する酸化膜あるいは導体層を用いているので、1回のイオン注入により深さの異なる拡散層を形成可能であり、また特許文献2では、多結晶シリコン膜上に段差を有するレジスト膜を形成した後、全面エッチバックすることで段差を有するゲート電極を形成でき、段差を有するゲート電極の形成が簡単なものとなる。
特開昭61−85854号公報 特開平10−32327号公報 特開2007−19490号公報
上述したように、上記従来の半導体装置の製造方法では、深さの異なる拡散層は、それぞれに対応するイオン注入マスクを用いて、別々のイオン注入処理を行っている。
このため、図8に示すような拡散層、つまり基板内のイオン注入領域を得るためには、図10および図11で示すように、露光、イオン注入、レジスト剥離工程を2回処理する必要があり、TATの時間が長くなる、材料費が増加する、第1のレジスト膜と第2のレジスト膜との間で十分なアライメント精度を確保できない等の課題がある。
また、上記特許文献1〜3では、製造プロセスの簡略化は可能であるが、レジスト膜の厚みを直接拡散層の深さに反映することができないという問題点がある。
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたもので、イオン注入マスクとしてのレジスト膜の厚みを直接拡散層の深さに反映することができ、これにより複数の拡散層を簡単な工程で形成でき、その結果、半導体装置の製造期間(TAT)の短縮、製造コストの削減を図ることができ、さらには、2つの拡散層のアライメント精度を高めることができるイオン注入方法、およびこのようなイオン注入方法を用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るイオン注入方法は、半導体基板あるいは該半導体基板上に形成された半導体層である半導体領域にイオン注入マスクを用いて選択的にイオンを注入するイオン注入方法であって、感光性材料膜の露光現像により、該イオン注入マスクを、マスク開口部とマスク薄膜部とを持つよう形成する工程と、該イオン注入マスクをマスクとしてイオン注入を行って、該半導体領域に該マスク開口部と該マスク薄膜部とに対応させて拡散深さの異なる複数の拡散層を形成する工程とを含むものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記イオン注入を行う工程では、前記半導体領域の、前記イオン注入マスクのマスク開口部に対応する部分に拡散深さの深い第1の拡散層が形成され、該半導体領域の、該イオン注入マスクのマスク薄膜部に対応する部分に拡散深さの浅い第2の拡散層が形成されることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記第2の拡散層の拡散深さは、前記イオン注入マスクのマスク薄膜部の厚さに応じた深さとなっていることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記マスク薄膜部は、膜厚の異なる複数の薄膜部分とから構成されていることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記マスク薄膜部は、第1の膜厚を有する第1の薄膜部分と、第1の膜厚とは異なる第2の膜厚を有する第2の薄膜部分とから構成されていることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記マスク薄膜部は、前記第2の薄膜部分が前記第1の薄膜部分より薄く、かつ、該第2の薄膜部分では、その一端側から他端側にかけて段階的に膜厚が減少あるいは増大するよう形成されていることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記マスク薄膜部は、前記第2の薄膜部分が前記第1の薄膜部分より薄く、かつ、該第2の薄膜部分では、その一端側から他端側にかけて連続的に膜厚が減少あるいは増大するよう形成されていることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記マスク薄膜部は、その一端側から他端側にかけて段階的に膜厚が減少あるいは増大した構造となっていることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記マスク薄膜部は、その一端側から他端側にかけて連続的に膜厚が減少あるいは増大した構造となっていることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記感光性材料は、露光光により露光された部分が現像により除去されるポジ型レジストであり、前記感光性材料膜の露光現像工程では、露光光を通過させる光透過部と、露光光を減衰させる半透過部とを有する露光マスクを用いて、前記半導体領域上に形成されたポジ型レジストを露光現像して、前記イオン注入マスクとして、該光透過部に対応するレジスト開口と、該半透過部に対応するレジスト薄膜部とを有するレジスト膜を形成することが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記露光マスクは、前記露光光を減衰させる半透過部に、該半透過部全体にわたって均一に露光光を減衰させるハーフトーンマスクを用いたものであることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記露光マスクは、露光光に対して透明な部材からなる透明基板上に、該露光光を遮光する遮光膜を選択的に形成してなるものであることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記露光マスクは、前記光透過部を前記遮光膜開口部とし、前記半透過部を、前記遮光膜を除去した透光領域と、該遮光膜を残した遮光領域とを縦方向および横方向に交互に配列してなる構造としたものであることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記露光マスクは、前記光透過部を前記遮光膜開口部とし、前記半透過部を、前記遮光膜を除去したストライプ状透光領域と、該遮光膜を残したストライプ状遮光領域とを一定方向に交互に配列してなる構造としたものであることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記イオン注入を行う工程では、一定の注入エネルギーによるイオン注入により、拡散深さの異なる複数の拡散層が形成されることが好ましい。
本発明は、上記イオン注入方法において、前記イオン注入を行う工程では、注入エネルギーおよびイオン種の少なくとも一方を変えて、同一のイオン注入マスクを用いて複数回のイオン注入を行うことが好ましい。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、複数の素子を有する半導体装置を製造する方法であって、半導体基板あるいは該半導体基板上に形成された半導体層である半導体領域にイオン注入マスクを用いて選択的にイオンを注入して、該半導体領域に、該素子を構成する拡散層を形成するイオン注入工程を含み、該イオン注入工程は、感光性材料膜の露光現像により、該イオン注入マスクを、マスク開口部とマスク薄膜部とを持つよう形成する工程と、該イオン注入マスクをマスクとしてイオン注入を行って、該半導体領域に該マスク開口部と該マスク薄膜部とに対応させて拡散深さの異なる複数の拡散層を形成する工程とを含むものであり、そのことにより上記目的が達成される。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明においては、半導体基板あるいはその上の半導体層である半導体領域上に形成した感光性材料膜の露光現像により、該イオン注入マスクを、マスク開口部とマスク薄膜部とを持つよう形成し、該イオン注入マスクをマスクとしてイオン注入を行って、該半導体領域に該マスク開口部と該マスク薄膜部とに対応させて拡散深さの異なる複数の拡散層を形成するので、1回のフォトリソグラフィ工程およびイオン注入工程で、濃度プロファイルの異なる複数の拡散層を形成することができ、これにより、半導体装置の製造期間(TAT)の短縮、製造コストの削減を図ることができ、さらには、2つの拡散層のアライメント精度を高めることができる。
また、本発明においては、露光マスクは、露光光に対して透明な部材からなる透明基板上に、該露光光を遮光する遮光膜を選択的に形成してなるものとし、露光マスクの半透過部を、遮光膜を除去した透光領域と、該遮光膜を残した遮光領域とを縦横に交互に配列してなる構造としたので、露光マスクの遮光部分と半透過部における遮光領域とを同じ遮光膜材料、例えばクロム膜を用いて形成することができ、半透過部を有する露光マスクの構造を簡単にでき、その構成材料もガラス基板と遮光膜材料のみとすることができる。
また、本発明においては、露光光に対して透明な部材からなる透明基板上に、該露光光を遮光する遮光膜を選択的に形成してなるものとし、露光マスクの半透過部を、遮光膜を除去したストライプ状透光領域と、遮光膜を残したストライプ状遮光領域とを一定方向に交互に配列してなる構造としたので、露光マスクの遮光部分と半透過部における遮光領域とを同じ遮光膜材料、例えばクロム膜を用いて形成することができ、半透過部を有する露光マスクの構造を簡単にでき、その構成材料もガラス基板と遮光膜材料のみとすることができる。
以上のように、本発明によれば、半導体基板あるいは該半導体基板上に形成された半導体層である半導体領域にイオン注入マスクを用いて選択的にイオンを注入するイオン注入方法において、感光性材料膜の露光現像により、該イオン注入マスクを、マスク開口部とマスク薄膜部とを持つよう形成する工程と、該イオン注入マスクをマスクとしてイオン注入を行って、該半導体領域に該マスク開口部と該マスク薄膜部とに対応させて拡散深さの異なる複数の拡散層を形成する工程とを含むので、半導体装置の製造期間(TAT)の短縮、製造コストの削減を図ることができ、さらには、2つの拡散層のアライメント精度を高めることができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1による半導体装置の製造方法を説明する図であり、イオン注入工程が完了した時点での半導体装置の断面構造を、該イオン注入工程で用いるイオン注入マスクとともに示している。
図1に示すようにイオン注入工程が完了した時点では、半導体装置を構成するシリコン基板などの半導体基板1の表面領域には、相対向するよう形成された第1の拡散層(つまり、イオン注入領域)1aが形成され、さらに、該第1の拡散層1aの間に位置するよう、第2の拡散層(つまり、イオン注入領域)1bが半導体基板1の表面領域に形成されている。ここで、第2の拡散層1bは、その基板表面からの深さが第1の拡散層1aに比べて浅くなるよう形成されている。例えば、第1の拡散層1aの深さは、2μm〜4μmであり、典型的には3μmである。第2の拡散層1bの深さは、0.5μm〜2μmであり、典型的には1μmである。ここで、半導体基板はシリコン基板としているが、これは他の半導体材料からなるものであってもよい。また、上記拡散層は半導体基板の表面領域に形成する場合に限定されるものではなく、上記拡散層は、基板上に形成された半導体層の表面領域に形成してもよい。
また、この段階では、半導体基板1上には、上記各拡散層1aおよび1bが形成されるよう、該半導体基板1に選択的にイオンを注入するためのイオン注入マスク12が形成されている。なお、図示していないが、基板表面上にはイオン注入保護膜としての酸化膜などが形成され、上記イオン注入マスクとしてのレジスト膜はこの酸化膜上に形成されている。
このイオン注入マスク12は、レジスト材料の塗布、露光、現像というフォトリソグラフィ工程により作成したレジスト膜であり、このレジスト膜12には、上記第1の拡散層1aを形成するためのマスク開口12aが対向するよう形成され、該マスク開口12aの間には、上記第2の拡散層1bを形成するための膜厚の薄い薄膜部12bが形成されている。ここで、このイオン注入マスクとしてのレジスト膜12の膜厚は、3〜5μmの範囲であり、好ましくは4μm程度である。また、上記薄膜部12bの厚さは、2.5〜1μmの範囲であり、好ましくは2μm程度である。
さらに、このイオン注入マスク12を形成するフォトリソグラフィ工程では、図1および図2(a)に示す露光マスクM1が用いられる。
ここで、上記露光マスクM1は、ガラス基板などの露光光に対して透明な基板3の表面に遮光膜4を貼り付けたものであり、露光光が完全に透過する光透過部Aと、露光光が透過しない遮光部Bと、露光光が減衰されて透過する半透過部P1とを有している。具体的には、この露光マスクM1の光透過部Aは、上記遮光膜4に形成した遮光膜開口部4aであり、この露光マスクM1の半透過部P1は、上記遮光膜4を部分的に除去した部分に、露光光を減衰させて透過する部材(例えば、ハーフトーン遮光部材などの光減衰部材)4bを配置した構造となっている。ここで、露光光には、波長436〜248nm程度の紫外線を用いている。また、露光光を減衰させて透過する部材4bには、モリブデンシリサイド、タンタルシリサイド等を用いている。さらに、上記光透過部Aおよび半透過部P1は、それぞれ上記第1の拡散層1aを形成するためのレジスト開口12a、および第2の拡散層1bを形成するためのレジスト薄膜部12bに対応したレイアウトパターンを有している。なお、ここでは、レジスト材料としては、一般的な紫外線露光用のポジ型レジストを用いており、露光光源としては、半導体レーザー、メタルハライドランプ、高圧水銀灯などを用いることができる。
次に、製造方法について説明する。
この実施形態1による半導体装置の製造方法では、フォトリソグラフィ技術を用いてイオン注入マスクを形成し、イオン注入により拡散層を形成する工程以外は、従来の半導体装置の製造方法と同一であるので、以下、イオン注入マスクの形成工程、および拡散層の形成工程について説明する。
図4は、イオン注入マスクを形成する方法を工程順に説明する図であり、レジスト材料の塗布工程(図4(a))、露光工程(図4(b))、現像工程(図4(c))を示している。また、図5は、上記イオン注入マスクを用いて選択的にイオン注入を行う工程を説明する図であり、イオン注入工程(図5(a))およびレジスト膜剥離工程(図5(b))を示している。
まず、シリコン基板などの半導体基板1上にポジ型レジスト材料(感光材料)の塗布によりレジスト膜12を形成する(図4(a))。
次に、該半導体基板1に対して上記露光マスクM1を位置合わせし、該露光マスクM1を介して露光光6を上記半導体基板1の表面に照射して、レジスト膜12を選択的に感光させる(図4(b))。このとき、該レジスト膜12の、露光マスクM1の光透過部A(遮光膜開口部4a)に対応する部分では、レジスト膜12はその表面から基板界面まで感光することとなる。また、レジスト膜12の、露光マスクM1の半透過部P1(光減衰部材4b)に対応する部分では、レジスト膜12は、基板界面まで完全に感光しない。これにより、上記レジスト膜12の、該マスクM1の光透過部Aに対応する領域には、完全な露光部R1が形成され、上記レジスト膜12の、該マスクM1の半透過部P1に対応する領域には、露光部R1より浅い露光部R2が形成される。
その後、該レジスト膜12の現像処理により、レジスト膜12の露光部(感光領域)R1およびR2が除去され、該レジスト膜12には、相対向するレジスト開口12aと、これらのレジスト開口12aの間に位置するレジスト薄膜部12bとが形成される(図4(c))。
続いて、該レジスト膜12をイオン注入マスクとして、p型あるいはn型ドーパントとしてのイオン9を注入する(図5(a))。この場合、半導体基板の表面の、レジスト開口12aに対応する部分では、基板内に深くイオンが注入され、また、半導体基板の表面の、レジスト薄膜部12bに対応する部分では、他の部分のレジスト膜厚より薄いため、注入されたイオンがレジスト膜中を突き抜けて基板表面の浅い部分に注入される。なお、このときのイオン種は、例えば、ボロン(B)である。また、注入エネルギーは、1250KeV〜3000KeVの範囲であり、また、好ましくは、2000KeVである。
その後、該レジスト膜12を剥離する。これにより、半導体基板1の表面領域には、深さの異なる第1の拡散層1aおよび第2の拡散層1bが、1回のイオン注入工程で形成される(図5(b))。
図10および図11に示すように、従来の半導体装置の製造方法では、2つの拡散層11aおよび11bを形成するには、第1および第2の拡散層11aおよび11bのそれぞれに対して、レジスト膜の露光現像形成(図10(a)および図11(a))、イオン注入工程(図10(b)および図11(b))、およびレジスト膜の剥離工程(図10(c)および図11(c))が必要である。これに対し、本実施形態1の半導体装置の製造方法では、図2つの拡散層1aおよび1bを、1回のレジスト膜の露光現像工程(図4(a)〜(c))、イオン注入工程(図5(a))、およびレジスト膜剥離工程(図5(b))により形成することができる。このため、処理工程数が従来のものに比べて1/2に削減される。また、処理工程数が1/2に削減されるということはTAT(ターンアラウンドタイム)の時間(半導体装置の製造期間)、半導体装置の拡散層の形成に要する材料費も1/2に削減される。
さらに、第1および第2の拡散層を別々のイオン注入マスクを用いて形成する場合、これらの拡散層のアライメント精度は、露光装置やイオン注入装置などの処理設備の間でのアライメント誤差、また各拡散層形成のための露光マスクの間での露光パターンの描画位置精度の誤差に影響されるが、本実施形態1では、2つの拡散層をイオン注入により形成する処理は、図4および図5に示すように、露光マスクおよびイオン注入マスクそれぞれ1枚で実現可能であるため、上述した従来の拡散層の形成工程における処理設備間のアライメント誤差、露光マスクの間での露光パターンの描画位置精度誤差を除くことができ、2つの拡散層のアライメント精度を向上することができる。
このように、本実施形態1では、半導体基板1上に塗布したレジスト材料を、光透過部Aと半透過部P1とを有する露光マスクM1を用いて露光して現像し、イオン注入マスクとして、レジスト開口部12aとレジスト薄膜部12bとを有するレジスト膜12を形成し、このレジスト膜12をマスクとして半導体基板の表面領域にイオン注入を行って第1および第2の拡散層1aおよび1bを形成するので、1回のフォトリソグラフィ工程およびイオン注入工程で、濃度プロファイルの異なる2つの拡散層1aおよび1bを形成することができ、これにより、半導体装置の製造期間(TAT)の短縮、製造コストの削減を図ることができ、さらには、2つの拡散層のアライメント精度を高めることができる。
なお、本実施形態1では、レジスト膜の選択露光には、図2(a)に示すように、半透過部P1をハーフトーン遮光部材で構成した露光マスクM1を用いているが、レジスト膜の露光マスクは、図2(a)に示すものには限定されるものではない。
例えば、上記実施形態1のイオン注入マスクの形成工程で、レジスト膜の選択露光に、図2(a)に示す露光マスクM1に代えて、図2(b)に示す露光マスクM2あるいは図3(a)に示す露光マスクM3を用いてもよい。
上記露光マスクM2は、その半透過部P2を、光を通過させない遮光小領域Bp2と光を通過させる透光小領域Tp2とを千鳥格子状に配列してなる構造としたものである。
また露光マスクM3は、その半透過部P3を、光を通過させないストライプ状遮光小領域Bp3と光を通過させるストライプ状透光小領域Tp3とを交互に配列してなる構造としたものである。
このような露光マスクM2あるいはM3では、その遮光部分Bと半透過部P2あるいはP3における遮光小領域とを同じ遮光膜材料、例えばクロム膜を用いて形成することができ、半透過部を有する露光マスクの構造を簡単にでき、その構成材料もガラス基板と遮光膜材料のみとすることができる。
また、上記実施形態1のイオン注入マスクの形成工程では、レジスト膜の選択露光に、図2(a)、図2(b)、図3(a)に示す露光マスクM1〜M3に代えて、図3(b)に示す露光マスクM4を用いてもよい。
この露光マスクM4は、半透過部P4を、一定方向に沿って配列された、光透過率が異なる複数の領域、ここでは4つの領域Tpa〜Tpdにより構成したものである。ここでは、4つの領域Tpa〜Tpbはこの順に光透過率が小さくなっている。従って、レジスト膜の露光にこのような露光マスク4を用いることで、イオン注入マスクとして、その半透過部P4に対応する部分で、レジスト膜の厚さが段階的に変化させたレジスト膜を形成することができる。
また、露光マスクM4は、半透過部P4の一部で、光透過率を段階的に変化させたものでもよく、この場合、イオン注入マスクは、マスク薄膜部での位置部で、その一端側から他端側にかけて段階的に膜厚が減少あるいは増大した構造となる。
以下、レジスト膜の露光現像によりイオン注入マスクを形成するのに、上記露光マスクM4のように半透過部で光透過率の分布を持たせた露光マスクを用いた場合について、具体的に説明する。
(実施形態2)
図6は、本発明の実施形態2による半導体装置の製造方法を説明する図であり、図6(a)は、イオン注入工程が完了した時点での半導体装置の断面構造を示し、図6(b)は、レジスト膜の露光マスクを示している。
この実施形態2の半導体装置の製造方法では、イオン注入マスクとしてのレジスト膜を形成する工程では、図6(b)に示す露光マスクM4aを用いる。この露光マスクM4aは、図3(b)に示す露光マスクM4の半透過部P4における各領域Tpa〜Tpdでの光透過率を変更したものであり、この露光マスクM4aの半透過部P4aでは、マスクM4におけるその両端の領域TpaおよびTpdの光透過率と等しくして領域Tp11およびTp13とし、また該両領域TpaおよびTpdの間に位置する隣接する領域TpbおよびTpcの光透過率を等しくして領域Tp12とし、さらに、両端に位置する領域Tp11およびTp13の光透過率を、これらの間の領域Tp12の光透過率より高くしたものである。
図6(a)に示す基板上のレジスト膜22は、上記のような露光マスクM4aを用いたレジスト材料の露光現像により得られたイオン注入マスクである。このイオン注入マスク22は、実施形態1の半導体装置の製造方法で説明したように、レジスト材料の塗布、露光、現像というフォトリソグラフィ工程により作成したレジスト膜であり、このレジスト膜22には、露光マスクM4aの光透過部Aに対応するマスク開口22aが対向するよう形成され、該マスク開口22aの間には、露光マスクM4aの半透過部P4aに対応する、レジスト膜厚の薄い第1および第2のレジスト薄膜部22bおよび22cが形成されている。
ここで、このイオン注入マスクとしてのレジスト膜22の膜厚は、3〜5μmの範囲であり、例えば4μm程度である。また、上記第1のレジスト薄膜部22bの厚さは、1〜2μmの範囲であり、例えば1μm程度であり、上記第2のレジスト薄膜部22cの厚さは、2.5〜2μmの範囲であり、例えば2.2μm程度である。
そして、このようなレジスト膜22をイオン注入マスクとして半導体基板1にイオン注入を行うことで、基板1の表面領域には、上記レジスト開口22aに対応する位置に第1の拡散層1aが形成され、さらに、上記第1および第2のレジスト薄膜部22bおよび22cに対応する部分に、第2および第3の拡散層1bおよび1cが形成される。
ここで、第2および第3の拡散層1bおよび1cはそれぞれ、その基板表面からの深さが第1の拡散層1aに比べて浅くなるよう形成されており、また第3の拡散層1cは、第2の拡散層1bに比べて拡散深さが浅くなるよう形成されている。
例えば、第1の拡散層1aの厚さは、2μm〜4μmであり、典型的には3μmであり、第2の拡散層1bの厚さは、1μm〜2μmであり、典型的には2μmであり、第3の拡散層1cの厚さは、0.5μm〜1μmであり、典型的には0.8μmである。
なお、この実施形態2の半導体装置の製造方法では、上記レジスト膜の露光に用いる露光マスク、およびイオン注入マスクとして用いるレジスト膜の構造が異なる点以外は、上記実施形態1のものと同一の処理が行われる。
このように本実施形態2では、半導体基板1上に塗布したレジスト材料を、光透過部Aと半透過部P4aとを有する露光マスクM4aを用いて露光して現像し、イオン注入マスクとして、レジスト開口部22aと第1および第2のレジスト薄膜部22bおよび22cとを有するレジスト膜22を形成し、このレジスト膜22をマスクとして半導体基板の表面領域にイオン注入を行って第1〜第3の拡散層1a〜1cを形成するので、1回のフォトリソグラフィ工程およびイオン注入工程で、濃度プロファイルの異なる3つの拡散層1a〜1cを形成することができ、これにより、半導体装置の製造期間(TAT)の短縮、製造コストの削減を図ることができ、さらには、3つの拡散層のアライメント精度を高めることができる。
(実施形態3)
図7は、本発明の実施形態3による半導体装置の製造方法を説明する図であり、図7(a)は、イオン注入工程が完了した時点での半導体装置の断面構造を示し、図7(b)は、レジスト膜の露光マスクを示している。
この実施形態3の半導体装置の製造方法では、イオン注入マスクとしてのレジスト膜を形成する工程では、図7(b)に示すように、図6(b)に示す露光マスクM4aの半透過部P4aでの光透過率の分布を変更した露光マスクM4bを用いる。
この実施形態3で用いる露光マスクM4bは、その半透過部P4bの両端の領域TpaおよびTpdの光透過率は実施形態2で用いる露光マスクM4aと同じであるが、露光マスクM4aにおける半透過部P4aの中央側の領域TpbおよびTpcでの光透過率を、領域Tpb側から領域Tpc側にかけて連続的に減少させて領域Tpgとしたものである。
図7に示す基板上のレジスト膜32は、上記のような半透過部P4bの中央部分で光透過率を連続的に変化させた露光マスクM4bを用いてレジスト材料を露光現像して得られたイオン注入マスクである。このイオン注入マスク32は、実施形態1の半導体装置の製造方法で説明したように、レジスト材料の塗布、露光、現像というフォトリソグラフィ工程により作成したレジスト膜であり、このレジスト膜32には、露光マスクの光透過部に対応するマスク開口32aが対向するよう形成され、該マスク開口32aの間には、露光マスクの半透過部P4bの両側領域TpaおよびTpdに対応する、レジスト膜厚の薄いレジスト薄膜部32b、および露光マスクの半透過部P4bの中央領域Tpgに対応する、レジスト膜厚が連続して変化したレジスト厚変化部32cが形成されている。
ここで、このイオン注入マスクとしてのレジスト膜32の膜厚は、3〜5μmの範囲であり、例えば4μm程度である。また、上記レジスト薄膜部32bの厚さは、1〜2μmの範囲であり、例えば1μm程度であり、上記レジスト厚変化部32cでは、その厚さは、1.5〜2.5μmの範囲で連続的に変化している。
そして、このようなレジスト膜32をイオン注入マスクとして半導体基板1にイオン注入を行うことで、基板1の表面領域には、上記レジスト開口32aに対応する位置に第1の拡散層1aが形成され、また、上記レジスト薄膜部32bに対応する部分に、第2の拡散層1bが形成され、さらに、レジスト厚変化部32cに対応する部分に、拡散深さが連続的に変化した、つまり底面が傾斜した第3の拡散層1dが形成される。
ここで、第2および第3の拡散層1bおよび1dはそれぞれ、その基板表面からの深さが第1の拡散層1aに比べて浅くなるよう形成されており、また第3の拡散層1dは、第2の拡散層1bに比べて拡散深さが浅くなるよう形成されている。
例えば、第1の拡散層1aの厚さは、2μm〜4μmであり、典型的には3μmであり、第2の拡散層1bの厚さは、1μm〜2μmであり、典型的には2μmであり、第3の拡散層1dの厚さは、0.5μm〜1.5μmの範囲で変化している。
なお、この実施形態3の半導体装置の製造方法では、上記レジスト膜の露光に用いる露光マスク、およびイオン注入マスクとして用いるレジスト膜の構造が異なる点以外は、上記実施形態1のものと同一の処理が行われる。
このように本実施形態3では、半導体基板1上に塗布したレジスト材料を、光透過部Aと、一部で光透過率が連続的に変化した半透過部P4bとを有する露光マスクM4bを用いて露光して現像し、イオン注入マスクとして、レジスト開口部32a、レジスト薄膜部32b、およびレジスト厚変動部32cとを有するレジスト膜32を形成し、このレジスト膜32をマスクとして半導体基板の表面領域にイオン注入を行って第1〜第3の拡散層1a、1b、1dを形成するので、1回のフォトリソグラフィ工程およびイオン注入工程で、濃度プロファイルの異なる3つの拡散層1a、1b、1dを形成することができ、これにより、半導体装置の製造期間(TAT)の短縮、製造コストの削減を図ることができ、さらには、3つの拡散層のアライメント精度を高めることができる。
また、この実施形態3では、拡散深さが連続的に変化した拡散層を、他の拡散層とともに1回のイオン注入工程で形成でき、種々の特性を有する素子の拡散層の形成プロセスを簡略化することができる。
なお、上記実施形態3では、半導体基板1上に塗布したレジスト材料の露光マスクとして、光透過部Aと、一部で光透過率が連続的に変化した半透過部P4bとを有する露光マスクM4bを用いているが、半透過部P4bの全体に渡って光透過率が連続的に変化した露光マスクを用いてもよい。
また、上記各実施形態では、1つのイオン注入マスクを用いて1回のみイオン注入を行う場合を示しているが、上記のように、レジスト開口部とレジスト薄膜部とを有するレジスト膜をイオン注入マスクとして用いる場合、同じレジスト膜をイオン注入マスクとして用いて、イオン種やイオン注入エネルギーの少なくとも一方を変えて複数回イオン注入を行ってもよい。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、イオン注入マスクとしてのレジスト膜の段差を利用してイオン注入領域のプロファイルを調整するイオン注入方法、およびこのようなイオン注入方法を用いる半導体装置の製造方法の分野において、濃度プロファイルの異なる複数の拡散層の形成を、1回のフォトリソグラフィ工程と1回のイオン注入工程で行うことができ、これにより半導体装置の製造期間(TAT)の短縮、製造コストの削減を図ることができ、さらには、2つの拡散層のアライメント精度を高めることができるものである。
図1は、本発明の実施形態1による半導体装置の製造方法を説明する図であり、イオン注入工程が完了した時点での半導体装置の断面構造を、該イオン注入工程で用いるイオン注入マスクとともに示している。 図2は、本発明の実施形態1による半導体装置の製造方法を説明する図であり、レジスト膜のパターニング工程で用いる露光マスクを説明する図であり、この実施形態1で用いる露光マスクM1(図2(a))と、この露光マスクに代わるその他の露光マスクM2(図2(b))とを示している。 図3は、本発明の実施形態1による半導体装置の製造方法を説明する図であり、レジスト膜のパターニング工程で用いる露光マスクを説明する図であり、図2に示す露光マスクに代わるさらなる露光マスクM3(図3(a))および露光マスクM4(図3(b))を示している。 図4は、イオン注入マスクを形成する方法を工程順に説明する図であり、レジスト材料の塗布工程(図4(a))、露光工程(図4(b))、現像工程(図4(c))を示している。 図5は、上記イオン注入マスクを用いて選択的にイオン注入を行う工程を説明する図であり、イオン注入工程(図5(a))およびレジスト膜剥離工程(図5(b))を示している。 図6は、本発明の実施形態2による半導体装置の製造方法を説明する図であり、図6(a)は、イオン注入工程が完了した時点での半導体装置の断面構造を示し、図6(b)は、レジスト膜の露光マスクを示している。 図7は、本発明の実施形態3による半導体装置の製造方法を説明する図であり、図7(a)は、イオン注入工程が完了した時点での半導体装置の断面構造を示し、図7(b)は、レジスト膜の露光マスクを示している。 図8は、従来の半導体装置の構造を模式的に示す図である。 図9は、上記半導体装置の製造方法におけるフォトリソグラフィ工程で用いる露光マスクを説明する図であり、異なる露光パターンを有する露光マスクM11およびM12(図9(a)および図9(b))を示している。 図10(a)〜図10(c)は、イオン注入により上記第1の拡散層11aを形成する工程を説明する図である。 図11(a)〜図11(c)は、イオン注入により上記第2の拡散層11bを形成する工程を説明する図である。
符号の説明
1 半導体基板
1a 第1の拡散層
1b 第2の拡散層
1c、1d 第3の拡散層
3 透明な基板
4 遮光膜
4a 遮光膜開口部
4b、5 半透過部
5、6 露光光
7、9 イオン注入
11a、第1の拡散層
11b第2の拡散層
12、22、32 イオン注入マスク(レジスト膜)
12a、22a、32a マスク開口
12b、22b、32b、32c レジスト薄膜部
A 光透過部
B 遮光部
Bp2、Bp3 遮光小領域
M1〜M4、M4a、M4b 露光マスク
P1〜P4、P4a、P4b 半透過部
R1、R2 露光部(感光部)
Tp2、Tp3 透光小領域
Tp11〜Tp13、Tpa〜Tpd、Tpg 領域

Claims (17)

  1. 半導体基板あるいは該半導体基板上に形成された半導体層である半導体領域にイオン注入マスクを用いて選択的にイオンを注入するイオン注入方法であって、
    感光性材料膜の露光現像により、該イオン注入マスクを、マスク開口部とマスク薄膜部とを持つよう形成する工程と、
    該イオン注入マスクをマスクとしてイオン注入を行って、該半導体領域に該マスク開口部と該マスク薄膜部とに対応させて拡散深さの異なる複数の拡散層を形成する工程とを含むイオン注入方法。
  2. 請求項1に記載のイオン注入方法において、
    前記イオン注入を行う工程では、
    前記半導体領域の、前記イオン注入マスクのマスク開口部に対応する部分に拡散深さの深い第1の拡散層が形成され、該半導体領域の、該イオン注入マスクのマスク薄膜部に対応する部分に拡散深さの浅い第2の拡散層が形成されるイオン注入方法。
  3. 請求項1に記載のイオン注入方法において、
    前記第2の拡散層の拡散深さは、前記イオン注入マスクのマスク薄膜部の厚さに応じた深さとなっているイオン注入方法。
  4. 請求項1に記載のイオン注入方法において、
    前記マスク薄膜部は、膜厚の異なる複数の薄膜部分とから構成されているイオン注入方法。
  5. 請求項4に記載のイオン注入方法において、
    前記マスク薄膜部は、第1の膜厚を有する第1の薄膜部分と、第1の膜厚とは異なる第2の膜厚を有する第2の薄膜部分とから構成されているイオン注入方法。
  6. 請求項5に記載のイオン注入方法において、
    前記マスク薄膜部は、前記第2の薄膜部分が前記第1の薄膜部分より薄く、かつ、該第2の薄膜部分では、その一端側から他端側にかけて段階的に膜厚が減少あるいは増大するよう形成されているイオン注入方法。
  7. 請求項5に記載のイオン注入方法において、
    前記マスク薄膜部は、前記第2の薄膜部分が前記第1の薄膜部分より薄く、かつ、該第2の薄膜部分では、その一端側から他端側にかけて連続的に膜厚が減少あるいは増大するよう形成されているイオン注入方法。
  8. 請求項1に記載のイオン注入方法において、
    前記マスク薄膜部は、その一端側から他端側にかけて段階的に膜厚が減少あるいは増大した構造となっているイオン注入方法。
  9. 請求項1に記載のイオン注入方法において、
    前記マスク薄膜部は、その一端側から他端側にかけて連続的に膜厚が減少あるいは増大した構造となっているイオン注入方法。
  10. 請求項1に記載のイオン注入方法において、
    前記感光性材料は、露光光により露光された部分が現像により除去されるポジ型レジストであり、
    前記感光性材料膜の露光現像工程では、露光光を通過させる光透過部と、露光光を減衰させる半透過部とを有する露光マスクを用いて、前記半導体領域上に形成されたポジ型レジストを露光現像して、前記イオン注入マスクとして、該光透過部に対応するレジスト開口と、該半透過部に対応するレジスト薄膜部とを有するレジスト膜を形成するイオン注入方法。
  11. 請求項10に記載のイオン注入方法において、
    前記露光マスクは、前記露光光を減衰させる半透過部に、該半透過部全体にわたって均一に露光光を減衰させるハーフトーンマスクを用いたものであるイオン注入方法。
  12. 請求項10に記載のイオン注入方法において、
    前記露光マスクは、露光光に対して透明な部材からなる透明基板上に、該露光光を遮光する遮光膜を選択的に形成してなるものであるイオン注入方法。
  13. 請求項12に記載のイオン注入方法において、
    前記露光マスクは、前記光透過部を前記遮光膜開口部とし、前記半透過部を、前記遮光膜を除去した透光領域と、該遮光膜を残した遮光領域とを縦方向および横方向に交互に配列してなる構造としたものであるイオン注入方法。
  14. 請求項12に記載のイオン注入方法において、
    前記露光マスクは、前記光透過部を前記遮光膜開口部とし、前記半透過部を、前記遮光膜を除去したストライプ状透光領域と、該遮光膜を残したストライプ状遮光領域とを一定方向に交互に配列してなる構造としたものであるイオン注入方法。
  15. 請求項1に記載のイオン注入方法において、
    前記イオン注入を行う工程では、一定の注入エネルギーによるイオン注入により、拡散深さの異なる複数の拡散層が形成されるイオン注入方法。
  16. 請求項1に記載のイオン注入方法において、
    前記イオン注入を行う工程では、注入エネルギーおよびイオン種の少なくとも一方を変えて、同一のイオン注入マスクを用いて複数回のイオン注入を行うイオン注入方法。
  17. 複数の素子を有する半導体装置を製造する方法であって、
    半導体基板あるいは該半導体基板上に形成された半導体層である半導体領域にイオン注入マスクを用いて選択的にイオンを注入して、該半導体領域に、該素子を構成する拡散層を形成するイオン注入工程を含み、
    該イオン注入工程は、
    感光性材料膜の露光現像により、該イオン注入マスクを、マスク開口部とマスク薄膜部とを持つよう形成する工程と、
    該イオン注入マスクをマスクとしてイオン注入を行って、該半導体領域に該マスク開口部と該マスク薄膜部とに対応させて拡散深さの異なる複数の拡散層を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
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