JP2008135506A - レジストパターンの形成方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

レジストパターンの形成方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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JP2008135506A
JP2008135506A JP2006319742A JP2006319742A JP2008135506A JP 2008135506 A JP2008135506 A JP 2008135506A JP 2006319742 A JP2006319742 A JP 2006319742A JP 2006319742 A JP2006319742 A JP 2006319742A JP 2008135506 A JP2008135506 A JP 2008135506A
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Abstract

【課題】露光量を厳密に制御せずとも、フォトレジストの膜厚精度を高く維持することの
できるレジストパターンの形成方法を提供する。
【解決手段】露光装置からの露光光を遮断する遮光領域61と、露光光を完全に透過させ
る透過領域62と、露光光を部分的に透過させる半透過領域63とを有するハーフトーン
マスク60を通して、1光子吸収レジストであるフォトレジストP1に露光光を照射し、
現像処理する。
【選択図】図3

Description

本発明は、レジストパターンの形成方法及び半導体装置の製造方法に関する。
従来、液晶装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)装置等の電気光学装置では、
マトリクス状に配置された多数の画素毎に薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transi
stor)を設けて、各画素毎に駆動させるアクティブマトリクス型の電気光学装置が広く利
用されている。
TFTとしては、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有するTFT及びGOLD(G
ate-drainOverlapped LDD)構造を有するTFTが広く知られている。LDD構造を有す
るTFTは、ゲート電極の直下領域の外側領域に対応する多結晶半導体膜に低濃度不純物
領域を形成し、その低濃度不純物領域のさらに外側領域にソース領域及びドレイン領域と
なる高濃度不純物領域を形成した構造をしており、オフ電流値を抑制する効果がある。一
方、GOLD構造を有するTFTは、上記LDD構造の低濃度不純物領域を、ゲート電極
の端部の直下領域までオーバーラップして形成した構造をしており、ホットキャリア現象
を抑制する効果がある。
LDD構造及びGOLD構造を有するTFTを形成する方法としては、例えば特許文献
1に記載された方法が知られている。詳しくは、まず回折格子パターンを有するフォトマ
スクを使用して、中央部よりも端部に膜厚の薄い領域を有するレジストパターンが形成さ
れる。または、回折格子パターンの代わりに透過性の半透過膜を有するフォトマスクを使
用して、中央部よりも端部に膜厚の薄い領域を有するレジストパターンが形成される。次
に、このフォトレジストをマスクにして、該フォトレジストの下層に形成された多結晶シ
リコン膜に高濃度の不純物が注入されて高濃度不純物領域が形成される。次に、このフォ
トマスクが剥離され、多結晶シリコン膜上にゲート絶縁膜と導電膜とが順に形成される。
次に、例えばLDD構造を有するTFTでは、上記フォトレジストよりも幅の狭いフォト
レジストが導電膜上に形成され、そのフォトレジストをマスクにして導電膜がエッチング
されてゲート電極が形成される。そして、このゲート電極をマスクにして、多結晶半導体
膜に低濃度の不純物が注入されて、上記高濃度不純物領域よりも内側領域に低濃度不純物
領域が形成される。このようにして、いわゆるLDD構造を有するTFTが形成される。
特開2006−54424号公報
ところで、中央部よりも端部に膜厚の薄い領域を有するレジストパターンに形成される
フォトレジストとしては、10光子吸収レジストや5光子吸収レジストといった多光子吸
収レジストが一般に使用されている。このような多光子吸収レジストは、図12に示すよ
うに、露光量(光強度)の少ない領域では膜厚残量の変化が少なく、露光量の多い領域で
は膜厚残量が急激に変化する。そのため、膜厚の薄い領域であるフォトレジストの端部領
域において所望の膜厚を得るためには、露光時間等を厳密に制御して正確な露光量をフォ
トレジストに照射する必要がある。これを実現するためには、露光量を正確に制御が可能
な高精度の露光装置が必要となり、コストが増大してしまう。また、フォトレジストにお
いて所望の膜厚が得られない場合には、その後工程で注入される不純物の注入量がばらつ
くことになり、TFTの所望の特性を得ることができなくなるおそれがある。
本発明は、前述した上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、
露光量を厳密に制御せずとも、フォトレジストの膜厚精度を高く維持することのできるレ
ジストパターンの形成方法を提供することにある。
また、他の目的としては、所望の特性を精度良く得ることのできる半導体装置の製造方
法を提供することにある。
本発明のレジストパターンの形成方法は、露光光を遮断する遮光領域と、前記露光光を
大部分透過させる透過領域と、前記露光光を部分的に透過させる半透過領域とを有するフ
ォトマスクを通して、光化学反応の発生確率の高い光反応分子から構成されるフォトレジ
ストに対して露光光を照射する工程と、前記露光光が照射されたフォトレジストに対して
現像処理を施す工程と、を含む。
光化学反応の発生確率が高い光反応分子から構成されるフォトレジストでは、該フォト
レジストに照射される露光量に対して光化学反応が線形に近い特性で進行する。これによ
り、露光終了後のフォトレジストにおける膜厚残量が露光量に対して線形に近い特性で変
化する。さらに、上記フォトレジストでは、従来の10光子吸収レジストや5光子吸収レ
ジストといったレジストに比べると、露光量に対する膜厚残量の変化の度合が小さいため
、露光量が多少変動したとしても、膜厚残量の変化が小さくなる。従って、本発明のレジ
ストパターンの形成方法によれば、露光量を厳密に制御せずとも、フォトレジストの膜厚
精度を高く維持することができる。
このレジストパターンの形成方法において、前記フォトレジストは、少なくとも一種類
の1光子吸収感光基を含むレジストであってもよい。
例えば1光子吸収レジストの場合には、照射される露光量に対して光化学反応が線形的
に進行するため、露光終了後のフォトレジストにおける膜厚残量が露光量に対して線形的
に変化する。さらに、1光子吸収レジストの場合には、従来の10光子吸収レジストや5
光子吸収レジストといったレジストに比べると、露光量に対する膜厚残量の変化の度合が
非常に小さくなる。従って、上記レジストパターンの形成方法によれば、露光量を厳密に
制御せずとも、フォトレジストの膜厚精度をより高く維持することができる。
このレジストパターンの形成方法において、前記フォトマスクの前記半透過領域は、前
記遮光領域と前記透過領域との間に形成され、前記フォトマスクの前記半透過領域におけ
る露光光の透過量を、前記遮光領域から離間するほど増大させるようにしてもよい。
このレジストパターンの形成方法によれば、半透過領域を通して露光光が照射されるフ
ォトレジスト領域がテーパ状に形成される。
本発明の半導体装置の製造方法は、チャネル領域と、該チャネル領域の両端の外側領域
にそれぞれ形成されるソース側低濃度領域及びドレイン側低濃度領域と、該各低濃度領域
の外側領域にそれぞれ形成されるソース側高濃度領域及びドレイン側高濃度領域とを有す
る半導体層と、前記半導体層の前記チャネル領域と絶縁膜を介して対向したゲート電極と
、を備えた半導体装置の製造方法であって、基板上に半導体膜を形成する工程と、前記半
導体膜上に、光化学反応の発生確率の高い光反応分子から構成されるフォトレジストを成
膜する工程と、露光光を遮断する遮光領域と、前記露光光を大部分透過させる透過領域と
、前記露光光を部分的に透過させる半透過領域とを有するフォトマスクを通して、前記フ
ォトレジストに露光光を照射するとともに、前記ソース側高濃度領域及び前記ドレイン側
高濃度領域に対応する前記フォトレジスト領域に前記半透過領域からの露光光を照射して
、該フォトレジストの両端部の膜厚を中央部の膜厚よりも薄く形成する工程と、前記フォ
トレジストをマスクにして、前記フォトレジストの両端部の下部の前記半導体膜に高濃度
不純物を注入して、前記ソース側高濃度領域及び前記ドレイン側高濃度領域を形成する工
程と、前記フォトレジストを除去し、前記半導体膜上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上であって前記チャネル領域に対応する位置に前記ゲート電極を形成す
る工程と、前記ゲート電極をマスクにして、前記高濃度不純物よりも低濃度の不純物を前
記半導体膜に注入し、前記ソース側低濃度領域及び前記ドレイン側低濃度領域を形成する
工程と、を含む。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、いわゆるLDD構造を有する半導体装置が製
造される。また、光化学反応の発生確率の高い光反応分子から構成されるフォトレジスト
を使用したため、フォトレジストの両端部の膜厚を精度良く形成することができる。膜厚
が精度良く形成されたこのフォトレジストをマスクにして、不純物イオンの注入が行われ
るため、半導体膜に略所望の濃度の不純物イオンを注入することができる。従って、上記
方法によって製造されるLDD構造を有する半導体装置は、所望の特性を精度良く得るこ
とができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、チャネル領域と、該チャネル領域の両端の外側領域
にそれぞれ形成されるソース側低濃度領域及びドレイン側低濃度領域と、該各低濃度領域
の外側領域にそれぞれ形成されるソース側高濃度領域及びドレイン側高濃度領域とを有す
る半導体層と、前記半導体層の前記チャネル領域及び前記ソース側低濃度領域及び前記ド
レイン側低濃度領域と絶縁膜を介して対向したゲート電極と、を備えた半導体装置の製造
方法であって、基板上に半導体膜を形成する工程と、前記半導体膜上に、光化学反応の発
生確率の高い光反応分子から構成されるフォトレジストを成膜する工程と、露光光を遮断
する遮光領域と、前記露光光を大部分透過させる透過領域と、前記露光光を部分的に透過
させる半透過領域とを有するフォトマスクを通して、前記フォトレジストに露光光を照射
するとともに、前記ソース側高濃度領域及び前記ソース側低濃度領域及び前記ドレイン側
高濃度領域及び前記ドレイン側低濃度領域に対応する前記フォトレジスト領域に前記半透
過領域からの露光光を照射して、該フォトレジストの両端部の膜厚を中央部の膜厚よりも
薄く形成する工程と、前記フォトレジストをマスクにして、前記フォトレジストの下部の
前記半導体膜に低濃度不純物を注入して、前記ソース側低濃度領域及び前記ドレイン側低
濃度領域を形成する工程と、前記フォトレジストを除去し、前記半導体膜上にゲート絶縁
膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上であって前記ソース側低濃度領域及び前記ドレ
イン側低濃度領域及び前記チャネル領域に対応する位置に前記ゲート電極を形成する工程
と、前記ゲート電極をマスクにして、前記低濃度不純物よりも高濃度の不純物を前記半導
体膜に注入し、前記ソース側高濃度領域及び前記ドレイン側高濃度領域を形成する工程と
、を含む。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、いわゆるGOLD構造を有する半導体装置が
製造される。また、光化学反応の発生確率の高い光反応分子から構成されるフォトレジス
トを使用したため、フォトレジストの両端部の膜厚を精度良く形成することができる。膜
厚が精度良く形成されたこのフォトレジストをマスクにして、不純物イオンの注入が行わ
れるため、半導体膜に略所望の濃度の不純物イオンを注入することができる。従って、上
記方法によって製造されるGOLD構造を有する半導体装置は、所望の特性を精度良く得
ることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明をアクティブマトリクス型の透過型液晶表示装置に具体化した第1実施形
態を図1〜図6に従って説明する。図1(a)は、透過型液晶表示装置を説明するための
概略斜視図、図1(b)は、画素の回路構成を説明するための回路図、図2は、透過型液
晶表示装置を説明するための図1におけるA−A断面の拡大断面図である。
図1(a)に示すように、透過型液晶表示装置1は、四角形状のガラス等の透光性材料
からなる透光性基板10と、その透光性基板10と対向する四角形状の対向基板50とが
、対向基板50の内周縁に沿って枠状に形成されたシール部材2によって一定の間隔を保
って貼り合わせられている。なお、透光性基板10及び対向基板50は、無アクリルガラ
ス等の透光性材料からなる透明基板である。また、透過型液晶表示装置1は、バックライ
ト等の光源から出射される光が透光性基板10側から対向基板50に向かって入射される
透光性基板10の上面10a(対向基板50と対向する面)中央部には、シール部材2
によって囲まれる画素領域Rが形成されている。画素領域Rには、Y方向に延出形成され
る複数のデータ線3がX方向に並設されるとともに、X方向に延出形成される複数の走査
線4aがY方向に並設されている。なお、各データ線3は、データ線駆動回路6に接続さ
れ、各走査線4aは、走査線駆動回路7に接続されている。これらデータ線3と走査線4
aとの各交差領域に画素Bが形成されている。
図1(b)に示すように、各画素Bには、画素電極8とその画素電極8を制御するため
のスイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT)9とが形成されている。TFT9
のソースは、データ線駆動回路6から所定のタイミングで画像信号Sが供給されるデータ
線3と接続されている。また、TFT9は、そのゲートが上記走査線駆動回路7から所定
のタイミングで走査信号Gが供給される走査線4aと接続され、ドレインが画素電極8及
び保持容量C1と接続されている。
そして、走査線駆動回路7の走査に基づいて走査線4aが1本ずつ順次選択されると、
選択された走査線4a上の画素BのTFT9が選択期間中だけオン状態となり、対応する
データ線3及び画素電極8を介して液晶に画像信号Sが印加される。この画像信号Sは、
後述する共通電極51との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルによ
り分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。こ
こで、保持された画像信号Sがリークするのを防止するために、画素電極8と共通電極5
1との間に形成される液晶容量と並列に保持容量C1が設けられている。
図2に示すように、透光性基板10上には、シリコン酸化膜等からなる下地保護膜11
が形成されている。下地保護膜11上には、多結晶シリコンからなる多結晶半導体膜12
が所定のパターンで形成されており、この多結晶半導体膜12上には、シリコン酸化膜等
からなるゲート絶縁膜13が形成されている。ゲート絶縁膜13上には、ゲート電極14
(走査線4a)が形成されている。
多結晶半導体膜12は、ゲート絶縁膜13を介してゲート電極14と対向する領域が、
ゲート電極14からの電界によりチャネルが形成されるチャネル領域15となる。チャネ
ル領域15の図示左側の多結晶半導体膜12には、ソース領域20が形成され、チャネル
領域15の図示右側の多結晶半導体膜12には、ドレイン領域30が形成されている。こ
れらゲート電極14、ソース領域20及びドレイン領域30等により上記TFT9が構成
される。
本実施形態におけるTFT9はLDD構造を有するものである。従って、TFT9を構
成するソース領域20及びドレイン領域30には、不純物濃度が相対的に高い高濃度領域
(ソース側高濃度領域22、ドレイン側高濃度領域32)と、不純物濃度が相対的に低い
低濃度領域(ソース側低濃度領域24、ドレイン側低濃度領域34)とがそれぞれ形成さ
れている。なお、チャネル領域15、ソース側高濃度領域22、ソース側低濃度領域24
、ドレイン側高濃度領域32及びドレイン側低濃度領域34とから半導体層が構成される
また、多結晶半導体膜12のドレイン側高濃度領域32の図示右側には、所定の間隔を
置いて保持容量C1の下電極40が形成されている。ゲート絶縁膜13(誘電体膜)を介
して下電極40と対向する位置には、容量線4bが上電極として形成されている。そして
、これら下電極40及び容量線4bにより保持容量C1が構成される。
ゲート絶縁膜13、ゲート電極14及び容量線4bの上には、シリコン酸化膜等からな
る第1層間絶縁膜16が形成されている。第1層間絶縁膜16上には、データ線3及びド
レイン線3dが形成されている。データ線3は、第1層間絶縁膜16に形成されたコンタ
クトホールH1を通じてソース側高濃度領域22に電気的に接続されている。ドレイン線
3dは、第1層間絶縁膜16に形成されたコンタクトホールH2を通じてドレイン側高濃
度領域32に電気的に接続されている。
第1層間絶縁膜16、データ線3及びドレイン線3dの上には、シリコン窒化膜等から
なる第2層間絶縁膜17が形成されている。第2層間絶縁膜17上には、インジウム錫酸
化物(ITO)等の透明導電性材料からなる画素電極8が形成されている。画素電極8は
、第2層間絶縁膜17に形成されたコンタクトホールH3を通じてドレイン線3dに接続
されている。画素電極8及び第2層間絶縁膜17の上には、液晶分子の配列を制御するた
めの配向膜18が形成されている。
透光性基板10に対向する対向基板50の下面には、略全面にわたってITO等からな
る共通電極51が形成されている。共通電極51の下面には、液晶分子の配列を制御する
ための配向膜52が形成されている。そして、透光性基板10と対向基板50とは、画素
電極8と共通電極51とが互いに向かい合うように配置されて、その画素電極8と共通電
極51との間には、液晶Eが封入されている。
次に、このように構成された透過型液晶表示装置1内のLDD構造を有するNチャネル
型のTFT9の製造方法について図3に従って説明する。
まず、図3(a)に示すように、超音波洗浄により清浄化された透光性基板10の表面
温度が150〜450℃となる条件下で行うプラズマCVD(Chemical Vapor Depositio
n)法により、透光性基板10の全面に下地保護膜11が100〜500nmの厚さに成
膜される。次に、プラズマCVD法により、下地保護膜11の全面に、非晶質シリコンか
らなる非晶質半導体膜12aが30〜100nmの厚さに成膜される。
続いて、図3(b)に示すように、非晶質半導体膜12aに対してレーザアニールが施
され、非晶質半導体膜12aが多結晶化されて多結晶シリコンからなる多結晶半導体膜1
2が形成される。
次に、多結晶半導体膜12上に、光化学反応の発生確率の高い光反応分子から構成され
るフォトレジストP1が成膜される。ここで、光化学反応の発生確率が高い光反応分子と
は、少ない光子(例えば、2光子以下の光子)を吸収により光化学反応する分子のことで
ある。フォトレジストP1としては、1光子吸収レジスト〜2光子吸収レジストが好まし
く、1光子吸収レジストがより好ましい。なお、2光子吸収レジストとは、2つの光子を
吸収して光化学反応する光反応分子からなるレジストであり、1光子吸収レジストとは、
1つの光子を吸収して光化学反応する光反応分子からなるレジストである。本実施形態の
フォトレジストP1は、1光子吸収レジストとする。この1光子吸収レジストは、一種類
の1光子吸収感光基を含むレジストであってもよく、複数種類の1光子吸収感光基を含む
レジストであってもよい。また、1光子吸収レジストは、露光量(光強度)に対して光化
学反応が線形的に進行するため、図6に示すように、露光工程終了後のフォトレジストP
1における膜厚残量が露光量に対して線形的に変化する。
次に、図3(c)に示すように、フォトリソグラフィ法により、フォトレジストP1が
所定形状のレジストパターンにパターニングされる。ここで、フォトリソグラフィ法にお
いては、フォトレジストP1に転写露光する所定パターンフォトマスク(レチクル)とし
て図5に示すハーフトーンマスク60が使用される。このハーフトーンマスク60は、露
光装置(図示略)から照射される露光光を遮断する遮光領域61と、露光光を完全に(大
部分)透過させる透過領域62と、露光光を部分的に透過させる半透過領域63とを有し
ている。半透過領域63は、スリットSL等からなる回折格子パターンが設けられ、この
スリットSLの幅及びスリットSL間のピッチ幅を調整することにより、露光光の透過す
る光強度(露光量)を調整することができる。なお、本実施形態では、半透過領域63全
域において、スリットSLの幅及びスリットSL間のピッチ幅が均等に形成されている。
また、半透過領域63は、スリット等の回折格子の代わりに半透過膜を用いてその膜厚に
応じて露光光の透過する光強度を調整するようにしてもよい。
そして、このハーフトーンマスク60を通じて露光光がフォトレジストP1に対して照
射されて、さらに現像処理されることにより、フォトレジストP1が図3(c)に示すス
テップ形状に形成される。詳しくは、ハーフトーンマスク60の各領域61〜63を通じ
て照射される露光量の違いにより、ハーフトーンマスク60の半透過領域63に対応する
フォトレジストP1の端部領域の膜厚が、遮光領域61に対応するフォトレジストP1の
中央部領域の膜厚よりも薄くなるように形成される。より詳しくは、フォトレジストP1
の端部領域の膜厚は、そのフォトレジストP1の下層に形成された多結晶半導体膜12に
高濃度の不純物イオン注入を行った場合に、照射された高濃度の不純物イオンがフォトレ
ジストP1を高濃度の状態で通過して上記多結晶半導体膜12に注入される膜厚である。
このようなフォトレジストP1の端部領域の膜厚としては、例えば50nm〜200nm
程度であることが好ましい。
この所望の膜厚のフォトレジストを形成するためには、フォトレジストP1の光反応分
子等に応じて、ハーフトーンマスク60の半透過領域63における光強度を調整するとと
もに、露光光の露光時間を調整して、フォトレジストP1の端部領域に照射される露光量
を制御する必要がある。このとき、従来のように、フォトレジストが5光子吸収レジスト
や10光子吸収レジストといった多光子吸収レジストの場合には、露光量に対して膜厚残
量が急激に変化するため、厳密に露光量を調整しなければならない。すなわち、従来の多
光子吸収フォトレジストでは、露光量が多少変動するだけでも、膜厚残量が大きく変化し
てしまい、所望の膜厚を得られなくなる。これに対して、本実施形態の1光子吸収レジス
トでは、露光量に対する膜厚残量の変化の傾きが一定であり、多光子吸収レジストに比べ
てその傾きが緩やかである。従って、1光子吸収レジストでは、露光量が多少変動したと
しても、膜厚残量の変化が小さいため、略所望の膜厚に形成することができる。すなわち
、1光子吸収レジストによるフォトリソグラフィ法では、露光量を厳密に制御せずとも、
フォトレジストの膜厚を略所望の膜厚に形成することができ、膜厚精度を高く維持するこ
とができる。なお、この図6の特性図は、膜厚残量が「0」となる露光量を「1」として
、横軸の露光量をその露光量「1」に対する比で示している。
一方、フォトレジストP1の中央部領域の膜厚は、多結晶半導体膜12に高濃度の不純
物イオン注入を行った場合に、照射された高濃度の不純物イオンをフォトレジストP1領
域内で遮断し、多結晶半導体膜12に所定濃度の不純物イオンが到達しない程度の膜厚で
ある。このようなフォトレジストP1の中央部領域の膜厚としては、例えば200nm以
上であることが好ましい。
次に、図3(d)に示すように、所定形状にパターニングされたフォトレジストP1を
マスクにして、フォトレジストP1の下層に形成されている多結晶半導体膜12が所定形
状にエッチングされる。
続いて、フォトレジストP1をマスクにして、多結晶半導体膜12に対して、高濃度の
不純物イオン、例えばリンイオンが約0.1×1015〜約10×1015cm−2のド
ーズ量でイオン注入される。すると、フォトレジストP1の膜厚が薄い領域(端部領域)
においては、高濃度の不純物イオンが高濃度の状態でフォトレジストP1を通過して多結
晶半導体膜12に注入される。これにより、フォトレジストP1の端部領域に対応する多
結晶半導体膜12にソース側高濃度領域22及びドレイン側高濃度領域32が形成される
。このようにしてフォトレジストP1をマスクにして、自己整合的(セルフアライメント
)に多結晶半導体膜12にソース側高濃度領域22及びドレイン側高濃度領域32を形成
することができる。さらにこのとき、上述したように、フォトレジストP1の端部領域の
膜厚が所望の膜厚に形成されているため、多結晶半導体膜12のソース側高濃度領域22
及びドレイン側高濃度領域32に、所望の濃度の不純物イオンを注入することができる。
一方、上記フォトレジストP1の膜厚が厚い領域(中央部領域)においては、上記高濃
度の不純物イオンがフォトレジストP1の領域内において遮断されるため、不純物イオン
が多結晶半導体膜12の領域に到達しない。そして、所定濃度の不純物イオンが注入され
なかった多結晶半導体膜12領域が、不純物の添加されないチャネル領域15aとなる。
次に、図4(a)に示すように、多結晶半導体膜12上に成膜されたフォトレジストP
1が剥離され、そのフォトレジストP1が剥離された多結晶半導体膜12上を含む透光性
基板10全面にプラズマCVD法によりゲート絶縁膜13が形成される。続いて、ゲート
絶縁膜13上を含む透光性基板10全面に、ゲート電極14となる導電膜14aが形成さ
れる。
次に、図4(b)に示すように、上記導電膜14a上の全面にフォトレジストP2が成
膜され、フォトリソグラフィ法により上記フォトレジストP2が露光、現像処理されて所
定形状にパターニングされる。ここで、フォトレジストP2は、下層に形成されるチャネ
ル領域15aの領域幅よりも狭く、且つチャネル領域15aの両端部にソース側低濃度領
域24及びドレイン側低濃度領域34(図4(c)参照)が形成されるように位置合わせ
して形成される。
続いて、図4(c)に示すように、所定形状にパターニングされたフォトレジストP2
をマスクにして、導電膜14aがエッチングされてゲート電極14が形成される。
次に、ゲート電極14をマスクにして、多結晶半導体膜12に対して、低濃度の不純物
イオン、例えばリンイオンが約0.1×1013〜約10×1013cm−2のドーズ量
でイオン注入される。これにより、多結晶半導体膜12のチャネル領域15の両端部に、
ソース側低濃度領域24及びドレイン側低濃度領域34が形成される。このようにして、
いわゆるLDD構造を有する半導体装置が形成される。
次に、本実施形態の効果を以下に記載する。
(1)本実施形態によれば、ハーフトーンマスク60を使用したフォトリソグラフィ法
によりステップ形状に形成されるフォトレジストP1を1光子吸収レジストとした。この
1光子吸収レジストは、露光量に対して膜厚残量が線形的に変化するとともに、その特性
は多光子吸収レジストに比べて傾きが緩やかである。従って、本実施形態のフォトレジス
トP1では、露光量が多少変動したとしても、膜厚残量の変化が小さいため、略所望の膜
厚に形成することができる。すなわち、本実施形態のレジストパターン形成方法では、露
光量を厳密に制御せずとも、フォトレジストの膜厚を略所望の膜厚に形成することができ
膜厚精度を高く維持することができる。さらに、このフォトレジストP1をマスクにして
、該フォトレジストP1の下層に形成された多結晶半導体膜12に不純物イオンを注入す
ることにより、従来よりも所望の濃度に近い濃度の不純物イオンを注入することができる
。その結果、LDD構造を有するTFT9の所望の特性を確実に得ることができるように
なる。
(第2実施形態)
以下、透過型液晶表示装置1内のGOLD構造を有するNチャネル型TFTの製造方法
について図7に従って説明する。先の図1〜図6に示した部材と同一の部材にはそれぞれ
同一の符号を付して示し、それら各要素についての詳細な説明は省略する。
まず、図7(a)に示すように、透光性基板10上の全面に下地保護膜11が形成され
、下地保護膜11上に多結晶半導体膜12が成膜される。次に、多結晶半導体膜12上に
フォトレジストP3が成膜され、ハーフトーンマスク60を使用したフォトリソグラフィ
法により、露光処理及び現像処理されて上記フォトレジストP3が所定形状にパターニン
グされる。ここで、このフォトレジストP3は、上記第1実施形態のフォトレジストP1
と同様に、1光子吸収レジストである。
フォトレジストP3は、図7(b)に示すように、ステップ形状に形成される。詳しく
は、ハーフトーンマスク60の各領域61〜63を通じて照射される露光量の違いにより
、ハーフトーンマスク60の半透過領域63に対応するフォトレジストP3の端部領域の
膜厚が、遮光領域61に対応するフォトレジストP3の中央部領域の膜厚よりも薄くなる
ように形成される。より詳しくは、フォトレジストP3の端部領域の膜厚は、そのフォト
レジストP3の下層に形成された多結晶半導体膜12に低濃度の不純物イオン注入を行っ
た場合に、照射された低濃度の不純物イオンがフォトレジストP3を低濃度の状態で通過
して上記多結晶半導体膜12に注入される膜厚である。このようなフォトレジストP3の
端部領域の膜厚としては、例えば50nm〜200nm程度であることが好ましい。
一方、フォトレジストP3の中央部領域の膜厚は、多結晶半導体膜12に低濃度の不純
物イオン注入を行った場合に、照射された低濃度の不純物イオンをフォトレジストP3領
域内で遮断し、多結晶半導体膜12に所定濃度の不純物イオンが到達しない程度の膜厚で
ある。このようなフォトレジストP3の中央部領域の膜厚としては、例えば200nm以
上であることが好ましい。
次に、所定形状にパターニングされたフォトレジストP3をマスクにして、フォトレジ
ストP3の下層に形成されている多結晶半導体膜12が所定形状にエッチングされる。続
いて、フォトレジストP3をマスクにして、多結晶半導体膜12に対して、低濃度の不純
物イオン、例えばリンイオンが約0.1×1013〜約10×1013cm−2のドーズ
量でイオン注入される。すると、フォトレジストP3の膜厚が薄い領域(端部領域)にお
いては、低濃度の不純物イオンが低濃度の状態でフォトレジストP3を通過して多結晶半
導体膜12に注入される。これにより、フォトレジストP3の端部領域に対応する多結晶
半導体膜12領域に、低濃度の不純物イオンが注入されたソース領域20及びドレイン領
域30が形成される。このとき、フォトレジストP3の膜厚が厚い領域(中央部領域)に
おいては、上記低濃度の不純物イオンがフォトレジストP3の領域内において遮断される
ため、不純物イオンが多結晶半導体膜12の領域に到達しない。そして、所定濃度の不純
物イオンが注入されなかった多結晶半導体膜12領域が、不純物の添加されないチャネル
領域15となる。このようにしてフォトレジストP3をマスクにして、自己整合的(セル
フアライメント)に多結晶半導体膜12に低濃度不純物領域であるソース領域20及びド
レイン領域30を形成することができる。
なお、ここでのソース領域20は、ソース側高濃度領域22及びソース側低濃度領域2
4に対応する領域であり、ドレイン領域30は、ドレイン側高濃度領域32及びドレイン
側低濃度領域34に対応する領域である。
次に、図7(c)に示すように、多結晶半導体膜12上に成膜されたフォトレジストP
3が剥離され、プラズマCVD法により、そのフォトレジストP3が剥離された多結晶半
導体膜12上を含む透光性基板10全面にゲート絶縁膜13が形成される。続いて、ゲー
ト絶縁膜13上を含む透光性基板10全面に、ゲート電極14となる導電膜14aが形成
される。
次に、導電膜14a上の全面にフォトレジストP4が成膜され、フォトリソグラフィ法
により、フォトレジストP4が露光、現像処理されて所定形状にパターニングされる。こ
のフォトレジストP4の幅は、図7(c)に示すように、そのフォトレジストP4の下層
に形成されるチャネル領域15の領域幅よりも大きく形成されるとともに、ソース領域2
0及びドレイン領域30に一部が重なるように形成される。
次に、図7(d)に示すように、所定形状にパターニングされたフォトレジストP4を
マスクにして、そのフォトレジストP4の下層に形成された導電膜14aがエッチングさ
れてゲート電極14が形成される。このゲート電極14の幅は、上記フォトレジストP4
と同じ幅になるように形成される。換言すると、ゲート電極14は、その直下にソース領
域20及びドレイン領域30がオーバーラップするように形成される。
続いて、ゲート電極14をマスクにして、高濃度の不純物イオン、例えばリンイオンが
約0.1×1015〜約10×1015cm−2のドーズ量で注入される。これにより、
ゲート電極14によって被覆されていない多結晶半導体膜12領域には、高濃度の不純物
イオンが注入され、ソース側高濃度領域22及びドレイン側高濃度領域32が形成される
。一方、ゲート電極14に被覆された多結晶半導体膜12領域には、ゲート電極14によ
り不純物イオンが遮断されて不純物イオンが注入されないため、チャネル領域15とその
両端部にソース側低濃度領域24及びドレイン側低濃度領域34が形成される。
このように、本実施形態では、ソース側低濃度領域24及びドレイン側低濃度領域34
がゲート電極14の直下にオーバーラップした構造、いわゆるGOLD構造を有する半導
体装置が形成される。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果を得ることがで
きる。
なお、上記各実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・上記各実施形態におけるハーフトーンマスク60を、図8に示すハーフトーンマスク
60aに変更してもよい。ハーフトーンマスク60aは、半透過領域63aにおけるスリ
ットSL間のピッチ幅I1〜I5が、遮光領域61から離間するほど小さくなるように形
成されている。すなわち、半透過領域63aにおいては、遮光領域61から離間するほど
、露光量が多くなる(透過率が増加する)ように設定されている。
図9(a)に示すように、このハーフトーンマスク60aを使用したフォトリソグラフ
ィ法により、1光子吸収レジストであるフォトレジストP5がパターニングされると、図
9(b)に示すように、半透過領域63aに対応するフォトレジストP5の端部がテーパ
状に形成される。詳しくは、半透過領域63aに対応するフォトレジストP5領域には、
チャネル領域15から離間するほど、すなわち端部に近づくほど多い露光量(光強度)が
照射される。そのため、フォトレジストP5は、中央部から端部に向かってレジスト膜厚
が薄くなるように、所定角度の傾斜を有するテーパ状に形成される。
図9(b)に示すように、このようにパターニングされたフォトレジストP5をマスク
にして、高濃度の不純物イオンが注入されると、フォトレジストP5のテーパ状領域に対
応するソース領域20及びドレイン領域30において、多結晶半導体膜12の端部からチ
ャネル領域15に向かって注入される不純物の濃度が低くなる。この結果、フォトレジス
トP5のテーパ状領域における端部付近の直下の多結晶半導体膜12領域には、高濃度の
不純物イオンが注入され、ソース側高濃度領域22及びドレイン側高濃度領域32がそれ
ぞれ形成される。また、フォトレジストP5のテーパ状領域における中央部付近の直下の
多結晶半導体膜12領域には、低濃度の不純物イオンが注入され、ソース側低濃度領域2
4及びドレイン側低濃度領域34がそれぞれ形成される。このように、両端部がテーパ状
に形成されるフォトレジストP5を使用することにより、1種類の濃度の不純物イオン注
入によって、チャネル領域、高濃度領域及び低濃度領域を同時に形成することも可能とな
る。なお、上記ハーフトーンマスク60aは、露光量(光強度)を、スリットSL間のピ
ッチ幅で制御するようにしたが、例えば露光量をスリット幅で制御するようにしてもよい
・上記各実施形態では、フォトレジストP1を一段階のステップ形状としたが、これに
限らず、フォトレジストP1を複数段階のステップ形状とするようにしてもよい。例えば
、図10に示すように、フォトレジストP1を二段階のステップ形状にパターニングする
ようにしてもよい。これによれば、上記テーパ状に形成されたフォトレジストP5と同様
に、1種類の濃度の不純物イオン注入によって、チャネル領域、高濃度領域及び低濃度領
域を同時に形成することも可能となる。なお、このようなパターニングを行うためには、
上記実施形態のハーフトーンマスク60の半透過領域63における露光量の調整を変更す
る必要がある。
・上記各実施形態では、多結晶半導体膜12のエッチングを不純物イオン注入前に行う
ようにした。これに限らず、多結晶半導体膜12のエッチングを不純物イオン注入後に行
うようにしてもよい。これにより、エッチング時のレジスト膜厚の減少による不純物濃度
の変動を抑えることができる。また、1種類の濃度の不純物イオン注入によって、チャネ
ル領域、高濃度領域及び低濃度領域を同時に形成することも可能となる。すなわち、高濃
度の不純物イオンを注入することにより、フォトレジストに被覆されてない多結晶半導体
膜12に高濃度領域を形成し、中央部よりも膜厚の薄いフォトレジスト領域に被覆された
多結晶半導体12領域に低濃度領域を形成し、中央部のフォトレジスト領域に被覆された
多結晶半導体12領域にチャネル部を形成することが可能となる。
・上記各実施形態では、ステップ形状に形成されたフォトレジストP1,P3をマスク
にして、そのフォトレジストP1,P3の下層に形成された多結晶半導体膜12に不純物
イオンを注入するようにした。これに限らず、例えば図11(a)に示すように、ステッ
プ形状に形成されたフォトレジストP1をマスクにして、そのフォトレジストP1の下層
に形成された層(ここでは、導電膜14a)をエッチングすることにより、図11(b)
に示すステップ形状のゲート電極14bを形成するようにしてもよい。この場合には、フ
ォトレジストP1の端部の膜厚が所望の膜厚に形成されているため、ゲート電極14bの
端部の膜厚も所望の膜厚に形成することができる。
・上記各実施形態におけるフォトレジストを1光子吸収レジストに具体化したが、例え
ば2光子吸収レジストであってもよい。これによっても、図6に示すように、従来の5光
子吸収レジスト等の多光子吸収レジストに比べて、露光量に対する膜厚残量の変化が線形
に近い特性となり、その膜厚残量の変化の傾斜が緩やかになるため、露光量の調整を厳密
にせずとも、フォトレジストの膜厚精度を高く維持することができる。
あるいは、1光子吸収で光化学反応する光反応分子からなる感光剤と2光子吸収で光化
学反応する光反応分子からなる感光剤とが混合されたフォトレジストであってもよい。
・上記各実施形態におけるフォトレジストをポジ型レジストに具体化したが、ネガ型レ
ジストに具体化するようにしてもよい。なお、この場合には、ハーフトーンマスク60の
形状を変更する必要がある。
・上記各実施形態におけるTFTをPチャネル型TFTとしてもよい。
・上記各実施形態におけるステップ形状あるいは端部がテーパ形状にパターニングされ
るフォトレジストの製造方法を、LDD構造あるいはGOLD構造を有する薄型トランジ
スタTFTの製造方法の一工程に具体化した。これに限らず、例えば上記各実施形態にお
けるフォトレジストの製造方法を、シリコン基板等の半導体基板を使用するLDD構造あ
るいはGOLD構造を有するMOS型トランジスタの製造方法の一工程として具体化して
もよい。すなわち、フォトレジストをステップ形状あるいは端部がテーパ形状にパターニ
ングする場合には、上記各実施形態におけるフォトレジストの材料及び製造方法を適用す
ることができる。
(a)は、透過型液晶表示装置を示す斜視図、(b)は、画素を示す回路図。 透過型液晶表示装置を示す拡大断面図。 (a)〜(d)は第1実施形態の薄型トランジスタの製造方法を示す断面図。 (a)〜(c)は第1実施形態の薄型トランジスタの製造方法を示す断面図。 ハーフトーンマスクを示す平面図。 フォトレジストの特性を示す特性図。 (a)〜(d)は第2実施形態の薄型トランジスタの製造方法を示す断面図。 変形例におけるハーフトーンマスクを示す平面図。 (a)、(b)は変形例における薄型トランジスタの製造方法を示す断面図。 変形例におけるフォトレジストを示す断面図。 (a)、(b)は変形例における薄型トランジスタの製造方法を示す断面図。 従来のフォトレジストの特性を示す特性図。
符号の説明
P1,P3,P5…フォトレジスト、9…半導体装置としての薄型トランジスタ、10
…基板としての透光性基板、12…半導体膜としての多結晶半導体膜、13…ゲート絶縁
膜、14…ゲート電極、15…チャネル領域、22…ソース側高濃度領域、24…ソース
側低濃度領域、32…ドレイン側高濃度領域、34…ドレイン側低濃度領域、60,60
a…フォトマスクとしてのハーフトーンマスク、61…遮光領域、62…透過領域、63
,63a…半透過領域。

Claims (5)

  1. 露光光を遮断する遮光領域と、前記露光光を大部分透過させる透過領域と、前記露光光
    を部分的に透過させる半透過領域とを有するフォトマスクを通して、光化学反応の発生確
    率の高い光反応分子から構成されるフォトレジストに対して露光光を照射する工程と、前
    記露光光が照射されたフォトレジストに対して現像処理を施す工程と、を含むことを特徴
    とするレジストパターンの形成方法。
  2. 前記フォトレジストは、少なくとも一種類の1光子吸収感光基を含むレジストであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のレジストパターンの形成方法。
  3. 前記フォトマスクの前記半透過領域は、前記遮光領域と前記透過領域との間に形成され

    前記フォトマスクの前記半透過領域における露光光の透過量を、前記遮光領域から離間
    するほど増大させるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のレジストパター
    ンの形成方法。
  4. チャネル領域と、該チャネル領域の両端の外側領域にそれぞれ形成されるソース側低濃
    度領域及びドレイン側低濃度領域と、該各低濃度領域の外側領域にそれぞれ形成されるソ
    ース側高濃度領域及びドレイン側高濃度領域とを有する半導体層と、
    前記半導体層の前記チャネル領域と絶縁膜を介して対向したゲート電極と、を備えた半
    導体装置の製造方法であって、
    基板上に半導体膜を形成する工程と、
    前記半導体膜上に、光化学反応の発生確率の高い光反応分子から構成されるフォトレジ
    ストを成膜する工程と、
    露光光を遮断する遮光領域と、前記露光光を大部分透過させる透過領域と、前記露光光
    を部分的に透過させる半透過領域とを有するフォトマスクを通して、前記フォトレジスト
    に露光光を照射するとともに、前記ソース側高濃度領域及び前記ドレイン側高濃度領域に
    対応する前記フォトレジスト領域に前記半透過領域からの露光光を照射して、該フォトレ
    ジストの両端部の膜厚を中央部の膜厚よりも薄く形成する工程と、
    前記フォトレジストをマスクにして、前記フォトレジストの両端部の下部の前記半導体
    膜に高濃度不純物を注入して、前記ソース側高濃度領域及び前記ドレイン側高濃度領域を
    形成する工程と、
    前記フォトレジストを除去し、前記半導体膜上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上であって前記チャネル領域に対応する位置に前記ゲート電極を形成
    する工程と、
    前記ゲート電極をマスクにして、前記高濃度不純物よりも低濃度の不純物を前記半導体
    膜に注入し、前記ソース側低濃度領域及び前記ドレイン側低濃度領域を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. チャネル領域と、該チャネル領域の両端の外側領域にそれぞれ形成されるソース側低濃
    度領域及びドレイン側低濃度領域と、該各低濃度領域の外側領域にそれぞれ形成されるソ
    ース側高濃度領域及びドレイン側高濃度領域とを有する半導体層と、
    前記半導体層の前記チャネル領域及び前記ソース側低濃度領域及び前記ドレイン側低濃
    度領域と絶縁膜を介して対向したゲート電極と、を備えた半導体装置の製造方法であって

    基板上に半導体膜を形成する工程と、
    前記半導体膜上に、光化学反応の発生確率の高い光反応分子から構成されるフォトレジ
    ストを成膜する工程と、
    露光光を遮断する遮光領域と、前記露光光を大部分透過させる透過領域と、前記露光光
    を部分的に透過させる半透過領域とを有するフォトマスクを通して、前記フォトレジスト
    に露光光を照射するとともに、前記ソース側高濃度領域及び前記ソース側低濃度領域及び
    前記ドレイン側高濃度領域及び前記ドレイン側低濃度領域に対応する前記フォトレジスト
    領域に前記半透過領域からの露光光を照射して、該フォトレジストの両端部の膜厚を中央
    部の膜厚よりも薄く形成する工程と、
    前記フォトレジストをマスクにして、前記フォトレジストの両端部の下部の前記半導体
    膜に低濃度不純物を注入して、前記ソース側低濃度領域及び前記ドレイン側低濃度領域を
    形成する工程と、
    前記フォトレジストを除去し、前記半導体膜上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上であって前記ソース側低濃度領域及び前記ドレイン側低濃度領域及
    び前記チャネル領域に対応する位置に前記ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極をマスクにして、前記低濃度不純物よりも高濃度の不純物を前記半導体
    膜に注入し、前記ソース側高濃度領域及び前記ドレイン側高濃度領域を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104733323A (zh) * 2014-12-16 2015-06-24 深圳市华星光电技术有限公司 一种低温多晶硅薄膜晶体管的制造方法
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