JP2010144827A - オイルシール圧入構造 - Google Patents

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Kazuaki Sugimura
一昭 杉村
Toshiaki Asada
俊昭 浅田
Kazuto Sakai
和人 酒井
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良介 永田
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Abstract

【課題】ハーフラバー構造のオイルシール圧入時に発生した圧入バリを確実に封じ込めることのできるオイルシール圧入構造を提供すること。
【解決手段】ハーフラバー構造を有するインナーオイルシール38の金属製のインナーレース24への圧入時に、インナーレース24の第1の段付き部64およびインナーオイルシール38の金属体50側の第1の圧入部54同士が当たると同時にインナーオイルシール38のゴム状弾性体52側の第2の圧入部56のインナーレース24の第2の段付き部66に対する圧入が開始され、それによってインナーレース24の第1の段付き部64および金属体50側の第1の圧入部54の外周面同士の当接により発生した圧入バリが第1の圧入部54の後端部と第2の圧入部56の先端部とで区画された凹み62内に封じ込められる。
【選択図】図2

Description

本発明は、環状空間を区画するように内外において対向した金属製の2部材間にオイルシールを圧入するための構造に関する。
車両用などの内燃機関において、始動用モータからの回転力をクランク軸に伝達するための内燃機関始動回転力伝達機構として、各種の回転伝達機構を始動用モータとクランク軸との間に配置した構成が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
このような内燃機関始動回転力伝達機構においては、ギヤの噛み合い機構やワンウェイクラッチが設けられており、これらの潤滑のために内燃機関側からオイルが供給されている。特に、特許文献1に記載の技術では、オイルが始動用モータ側に進入するのを阻止するためにギヤの噛み合い機構とステータとの間に環状のオイルシールを設けている。
始動用モータへのオイル進入防止のみでなく、ワンウェイクラッチやベアリングなどの内燃機関始動回転力伝達機構の内部機構へ内燃機関側からオイルを供給している場合には、内燃機関始動回転力伝達機構内部から変速機側などの外部へのオイル漏れも防止する必要がある。しかし、特許文献1では、この点の技術については開示されていない。
内燃機関始動回転力伝達機構内部から外部へのオイル漏れ防止を実行する場合には、内燃機関始動回転力伝達機構を構成している回転部材と内燃機関との間、または回転部材同士の間においても、環状のオイルシールにてシールを実行する必要がある。
しかし、このような環状のオイルシールを用いてシールを行なおうとした場合に、内燃機関始動回転力伝達機構の組み付け時に、注意深く作業しないと、上記オイルシールのシールリップなどのシール部位が反転したり変形したりしてシール性が悪化するおそれがある。すなわち、環状のオイルシールのシール部位に対しては、これに摺動する回転部材を嵌め込むことになる。しかし、この嵌め込み作業において、既に配置されている環状のオイルシールと回転部材との間で軸偏心が生じると、嵌め込み時の軸方向の摩擦や衝突によりシールリップなどの柔軟なシール部位が部分的に反転したり変形したりしてしまう現象が生じる。
そこで、特許文献2では、内燃機関始動回転力伝達機構における環状のオイルシールに対する回転部材の嵌め込み作業を、軸偏心を生じさせることなく容易に実行できるようにした技術が提案されている。
特許文献2に記載の技術においては、リングギヤでの被規制面の開始部位Pa1からアウターオイルシールに対する接触開始部位Pa2までの回転軸方向での距離Daと、規制面の開始部位Pb1からアウターオイルシールの接触点Pb2までの距離Dbとの関係が、Da<Dbを充足するようにしている。これにより、軸偏心が生じることなくアウターオイルシールに環状段差部の外周面が接触し、このまま正規の位置までリングギヤを移動して配置することができる。したがって、軸偏心によって生じる副シールリップの反転や変形が生じない。その結果、アウターオイルシールのシール性を悪化させることがない。
特開2003−83216号公報 特開2007−30126号公報(図2)
ところで、環状空間を区画するように内外において対向した金属製の2部材間に環状のオイルシールを圧入するようにした典型的な例としては、リングギヤにワンウェイクラッチを介してクランク軸に固定されたアウターレースを係合させる始動装置を挙げることができる。
かかる始動装置において、インナーオイルシールは、極低温(たとえば、−30℃)での始動時に抜けやすいという懸念がある。それゆえ、耐抜け性を向上させるべく、インナーオイルシールの外周部を、従来品のゴム製に対し、金属環をむき出しにしたり、または金属環を軸方向長さの半分をむき出し残りはゴム製としたりする必要がある。
いわゆるハーフラバー構造として耐久性を向上させたりする。このため、図5に示すように、インナーオイルシール100をリングギヤ102のサブアッセンブリとしてのインナーレース104に圧入するときに圧入面が金属同士になるため、圧入バリ106が発生する。このインナーオイルシール100のインナーレース104への圧入時に発生する圧入バリ106は、エンジン組み付け後の運転でインナーオイルシール100のリップ部に入り込むと、インナーオイルシールのシール性に悪影響を及ぼす可能性がある。
最近のオイルシールは、通常、外周全体をゴム製にしてオイルシール外周部のシール性の向上を図っている(具体的には、ゴムによるシール性向上と圧入時の傷およびバリの発生の防止とを図っている。)が、常時噛み合いスタータシステムでは、エンジンで通常使用されるフロント側およびリヤ側のオイルシールの始動時の負荷の少ないブロックおよびオイルパンに圧入するタイプとは異なり、始動時にインナーオイルシール圧入ハウジングとなるリングギヤサブアッセンブリのインナーレースに始動トルクが負荷される。このため、始動トルクが大きく、またインナーオイルシールのリップ部との摺動軸となるアウターレースとの摺動トルクも大きい(換言すると、インナーオイルシールを回そうとする力が大きい)極低温始動時は、極低温によりゴムが硬化してガラス転位すること、および始動トルクが大きくなることに伴ってハウジングの変形が大きくなることによって、上記のオイルシールを回そうとする大きな力で圧入されているインナーオイルシールがハウジング内で回転し、そのうちに抜けてしまうという懸念がある。
この対応策として、常時噛み合いスタータシステムでは、インナーオイルシールの外周半分を金属環むき出し、半分ゴムとしているが、この金属環むき出しにより金属同士の圧入になるため、組み付け時の圧入バリの発生が避けられないのが実情である。
本発明は、上記実情に鑑みなされたもので、ハーフラバー構造のオイルシール圧入時に発生した圧入バリを確実に封じ込めることのできるオイルシール圧入構造の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかるオイルシール圧入構造は、環状空間を区画するように内外において対向した金属製の2部材間にオイルシールを圧入するための構造であって、前記オイルシールは、環状の金属体の外周側自由端部をむき出しにして残りの領域に環状のゴム状弾性体が被着されたハーフラバー構造を有し、前記むき出しにされた金属体の外周側自由端部が外周側の一方の部材に対する第1の圧入部とされ、前記ゴム状弾性体の外周部が外周側の一方の部材に対する第2の圧入部とされ、前記第2の圧入部の径寸法が前記第1の圧入部の径寸法より大とされることによって、前記第1の圧入部の後端部と前記第2の圧入部の先端部とで区画された凹みが周方向全周にわたって形成されてなり、前記外周側の一方の部材の内周面には、環状の第1の段付き部と、これに連続する、前記第1の段付き部より径寸法が大の環状の第2の段付き部とが形成され、前記オイルシールの前記外周側の一方の部材への圧入時に、前記外周側の一方の部材の第1の段付き部と前記オイルシールの第1の圧入部とが当たると同時またはその前に前記オイルシールの第2の圧入部の前記外周側の一方の部材の第2の段付き部に対する圧入が開始され、それによって前記外周側の一方の部材の第1の段付き部と前記オールシールの第1の圧入部との当接により発生した圧入バリが前記凹み内に封じ込められるようにしたものである。
具体的には、前記第1の圧入部の先端部には、内径側に向かって斜めに傾斜した第1のテーパが形成され、前記外周側の一方の部材の第2の段付き部の開口端部には、外径側に向かって斜めに傾斜した第2のテーパが形成され、前記第1の圧入部の第1のテーパの起点から前記第2の圧入部の前端面までの長さ寸法Dと、前記外周側の一方の部材の第2の段付き部の前記第2のテーパの起点までの長さ寸法Aとの関係は、A=Dを充足し、前記第2の圧入部の前面から後端面までの長さ寸法Eと、前記外周側の一方の部材の第2の段付き部の前記第2のテーパの先端までの長さ寸法Bとの関係は、B>Eを充足し、前記第1の圧入部の第1のテーパの起点の径寸法φFと、前記外周側の一方の部材の第2の段付き部の前記第2のテーパの起点の径寸法φCとの関係は、φC>φFを充足している。
本発明によれば、ハーフラバー構造のオイルシール圧入時に発生した圧入バリを確実に封じ込めることのできるオイルシール圧入構造の提供が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態にかかるオイルシール圧入構造が適用される始動装置の構成を示す図である。
図1において、参照符号10は、シリンダブロックであって、このシリンダブロック10の後端下方には、ラダービームにて回転可能に支持されたクランク軸12の後端が配置されている。
クランク軸12の後端には、フライホイール14、アウターレース16およびリングギヤ18が取り付けられている。
フライホイール14は、中心部が円形に開口した略円板形状を有しており、アウターレース16と接触している側とは反対側には、変速機との間で回転力を伝達するためのクラッチ機構の一部として、環状にクラッチディスク20が取り付けられている。なお、クラッチ機構は、フライホイール14とは別体に形成されていてもよい。
アウターレース16は、中心部が開口した円形の平板状に形成されており、フライホイール14とともに、中心開口周辺部分にてクランク軸12の後端面にボルトにて固定されている。このことにより、アウターレース16は、フライホイール14とともにクランク軸12と連動して回転するように構成されている。
リングギヤ18は、中心部が大きく開口し、かつ径方向にて屈曲部を設けた円板であって、中心開口部分には、ワンウェイクラッチ22のインナーレース24を備え、外周部には、環状にギヤ部26を備えている。それゆえ、インナーレース24は、リングギヤ18のサブアッセンブリとして機能する。また、リングギヤ18は、ワンウェイクラッチ22とは反対側、すなわち中心側にて、ベアリング28を介してクランク軸12の外周に取り付けられている。このため、ワンウェイクラッチ22が解放状態にあるときには、リングギヤ18は、クランク軸12の回転とは独立し、自由回転可能である。
ベアリング28は、クランク軸12の外周に対して圧入にて取り付けられており、ワンウェイクラッチ22のアウターレース16は、ベアリング28のアウターレースの外周に対してスラスト軸受部まで嵌合されている。
リングギヤ18のギヤ部26は、クランク軸12よりも下部側にて始動用モータのピニオンギヤに常時噛み合わされており、このピニオンギヤを介して始動用モータから回転力を受けることによりリングギヤ18が回転する。
アウターレース16は、リングギヤ18の中心開口部分に取り付けられたインナーレース24に対向して設けられている。このアウターレース16とインナーレース24との間には、スプラグ30を有するケージ32が配置されていることにより、リングギヤ18とアウターレース16との間には、ワンウェイクラッチ22が構成されている。したがって、アウターレース16は、中心孔の内周面34側にベアリング28が配置され、この内周面34とは反対側の外周面36側にワンウェイクラッチ22が構成されていることになる。
上記のように構成されたワンウェイクラッチ22は、リングギヤ18側からアウターレース16へ、始動用モータのトルクを伝達する一方向での回転の場合には、アウターレース16とリングギヤ18のサブアッセンブリであるインナーレース24とを係合状態とする。このことにより、始動用モータは、クランク軸12を回転させることができる。
内燃機関(エンジン)の運転開始に伴って、その機関出力によりクランク軸12に連動するアウターレース16の回転が始動用モータによるリングギヤ18の回転よりも速くなると、リングギヤ18側の回転は、アウターレース16に対して相対的に逆方向の回転となる。このため、ワンウェイクラッチ22は、解放状態となり、ピニオンギヤとリングギヤ18とが常時噛み合い状態でも、エンジン始動後における始動用モータの停止は可能となり、始動用モータの過回転を防止することができる。
内燃機関では、特に、ベアリング28とワンウェイクラッチ22との潤滑のために、シリンダブロック10またはクランク軸12内の油路を介して、図1において矢印で示すように、エンジンオイルが供給されている。しかし、ワンウェイクラッチ22を挟んでアウターレース16とリングギヤ18のサブアッセンブリとしてのインナーレース24とが配置されているので、この間のオイル漏れを阻止する必要がある。さらに、リングギヤ18とシリンダブロック10との間のオイル漏れを阻止する必要がある。
このために、環状のインナーオイルシール38が、内外において対向するワンウェイクラッチ22のアウターレース16とリングギヤ18のサブアッセンブリであるインナーレース24との間に形成される環状空間内に配置されている。このインナーオイルシール38は、インナーレース24の内周面に嵌合することでリングギヤ18側に固定されている。これにより、インナーオイルシール38の内周側に形成されている主シールリップ58および副シールリップ60(ともに図2参照)は、アウターレース16の外周面であるシール摺動面に摺動可能に接触している。このようにして、インナーオイルシール38は、アウターレース16とリングギヤ18のサブアッセンブリであるインナーレース24との間のオイルシールを実行している。
さらに、上記アウターレース16のオイルシール部を挟んでインナーオイルシール38とは反対側(外側)には、環状のアウターオイルシール40が配置されている。このアウターオイルシール40は、クランク軸12より上方側では主にシリンダブロック10の円弧状シール嵌合部の内周面に、クランク軸12より下方側では主にオイルパンの後端の内周面に嵌合することで、図示する位置に固定されている。これにより、アウターオイルシール40の内周側に形成されている主シールリップおよび副シールリップとは、インナーレース24の外周面に摺動可能に接触している。このようにして、リングギヤ18のサブアッセンブリであるインナーレース24とシリンダブロック10との間のオイルシールを実行している。
図2は図1のX部を拡大して示す図である。
本実施の形態の骨子は、上述した環状空間を区画するように内外において対向した金属製のアウターレース16およびインナーレース24の2部材間にインナーオイルシール38を圧入するための構造にある。
ここで、図2を参照して、インナーオイルシール38の圧入構造について説明する。
インナーオイルシール38は、環状の金属体50の外周側自由端部54をむき出しにして残りの領域に環状のゴム状弾性体52が被着されたハーフラバー構造を有している。換言すると、インナーオイルシール38では、その外周部を、金属体53を軸方向長さの半分をむき出しにし、残りはゴム状弾性体52としている。
金属体50は、SPCCなどの冷間圧延鋼板を素材として作製されており、その硬度Hvは、100〜110に設定されている。そして、上記むき出しにされた金属体50の外周側自由端部54がインナーレース24に対する第1の圧入部(以下、「第1の圧入部54」という。)とされている。
ゴム状弾性体52は、フッ素ゴムを素材として作製されており、その外周部56がインナーレース24に対する第2の圧入部(以下、「第2の圧入部56」という。)とされている。ゴム状弾性体52の内周部には、上記の主シールリップ58および副シールリップ60が設けられ、上述したように、これらがアウターレース16の外周面に摺接するようになっている。なお、インナーオイルシール38は、ゴム状弾性体52の後面とインナーレース24の開口端面とが面一状態になるまで圧入される。
そして、インナーオイルシール38では、第2の圧入部56の径寸法φF1(図3参照)が第1の圧入部54の径寸法φF(図3参照)より大とされることによって、第1の圧入部54の後端部と第2の圧入部56の先端部とで区画された、ほぼV字状の凹み62が周方向全周にわたって形成されている。
一方、インナーレース24は、SCR420Hなどのクロム鋼を素材として作製されており、その高度Hvは、250〜300に設定されている。このインナーレース24の内周面には、環状の第1の段付き部64と、これに連続する環状の第2の段付き部66とが形成されている。第2の段付き部66の径寸法φC(図3参照)は、第1の段付き部64の径寸法φC1(図3参照)より大とされている。
より詳細には、第1の圧入部54の先端部は、内径側に向かって斜めに傾斜した第1のテーパ68が形成されている一方、インナーレース24の第2の段付き部66の開口端部は、外径側に向かって斜めに傾斜した第2のテーパ70が形成されている。
そして、図3に示すように、第1の圧入部54の第1のテーパ68の起点から第2の圧入部56のまでの前端面の長さ寸法Dと、インナーレース24の第2の段付き部66の第2のテーパ70の起点までの長さ寸法Aとの関係は、A=Dを充足している。
また、第2の圧入部56の前面から後端面までの長さ寸法Eと、インナーレース24の第2の段付き部66の第2のテーパ70の先端までの長さ寸法Bとの関係は、B>Eを充足している。
さらに、第1の圧入部54の第1のテーパ68の起点の径寸法φFと、インナーレース24の第2の段付き部66の第2のテーパの起点の径寸法φCとの関係は、φC>φFを充足している。
上記構成において、インナーオイルシール38のインナーレース24への圧入時には、図4に示すように、インナーレース24の第1の段付き部64に金属体50側の第1の圧入部54の第1のテーパ68の起点aが当たると同時に、ゴム状弾性体52側の第2の圧入部56の前面の頂点bがインナーレース24の第2の段付き部66に当たり、ゴム状弾性体52側の第2の圧入部56のインナーレース24の第2の段付き部に対する圧入が開始される。
インナーオイルシール38のインナーレース24への圧入を続けると、金属製のインナーレース24の第1の段付き部64および金属体50の第1の圧入部同士が当たって圧入面が金属同士となり圧入バリが発生するが、この圧入バリは、第1の圧入部54の後端部と第2の圧入部56の先端部とで区画された凹み62内に封じ込められる。
このように、本実施の形態では、ハーフラバー構造を有するインナーオイルシール38の金属製のインナーレース24への圧入時に、インナーレース24の第1の段付き部64および金属体50側の第1の圧入部54同士が当たると同時にゴム状弾性体52側の第2の圧入部56のインナーレース24の第2の段付き部66に対する圧入が開始されることによって、インナーレース24の第1の段付き部64および金属体50側の第1の圧入部54同士の当接により発生した圧入バリが上記の凹み62内に封じ込められるようになっているので、インナーオイルシール38のインナーレース24への圧入時に発生する圧入バリは、エンジン組み付け後の運転でインナーオイルシール38のリップ部に入り込むことはない。その結果、インナーオイルシール38のシール性を十分に確保することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態においては、ハーフラバー構造を有するインナーオイルシールの金属製のインナーレースへの圧入時に、インナーレースの第1の段付き部および金属体側の第1の圧入部同士が当たると同時にゴム状弾性体側の第2の圧入部のインナーレースの第2の段付き部に対する圧入が開始され、それによってインナーレースの第1の段付き部および金属体側の第1の圧入部の外周面同士の当接により発生した圧入バリが凹み内に封じ込められる例について記載した。しかし、本発明はそのような構成には限定されない。ハーフラバー構造を有するインナーオイルシールの金属製のインナーレースへの圧入時に、インナーレースの第1の段付き部および金属体側の第1の圧入部同士が当たる前にゴム状弾性体側の第2の圧入部のインナーレースの第2の段付き部に対する圧入が開始され、それによってインナーレースの第1の段付き部および金属体側の第1の圧入部の外周面同士の当接により発生した圧入バリが凹み内に封じ込められるようにしても、本発明の目的は十分に達成される。
また、上記実施の形態においては、本オイルシール圧入構造を始動装置に適用した例に記載したが、始動装置に限らず、本オイルシール圧入構造を、環状空間を区画するように内外において対向した金属製の2部材間にハーフラバー構造を有するオイルシールが圧入される部位および箇所に適用してもかまわない。
その他、本明細書に添付の特許請求の範囲内での種々の設計変更および修正を加えうることは勿論である。
本発明の実施の形態にかかるオイルシール圧入構造が適用される始動装置の構成を示す図である。 図1のX部を拡大して示す図である。 図3はインナーレースおよびインナーオイルシールの各部の寸法関係を示す図である。 インナーオイルシールのインナーレースへの圧入時の状態を示す図である。 インナーオイルシールのインナーレースへの圧入時に圧入バリが発生する目メカニズムを図解的に示す図である。
符号の説明
16 アウターレース
18 リングギヤ
22 ワンウェイクラッチ
24 インナーレース
38 インナーオイルシール
50 金属体
52 ゴム状弾性体
54 第1の圧入部(むき出しにされた金属体50の外周側自由端部)
56 第2の圧入部(ゴム状弾性体52の外周部)
62 凹み
68 第1のテーパ
70 第2のテーパ

Claims (2)

  1. 環状空間を区画するように内外において対向した金属製の2部材間にオイルシールを圧入するための構造であって、
    前記オイルシールは、環状の金属体の外周側自由端部をむき出しにして残りの領域に環状のゴム状弾性体が被着されたハーフラバー構造を有し、前記むき出しにされた金属体の外周側自由端部が外周側の一方の部材に対する第1の圧入部とされ、前記ゴム状弾性体の外周部が外周側の一方の部材に対する第2の圧入部とされ、前記第2の圧入部の径寸法が前記第1の圧入部の径寸法より大とされることによって、前記第1の圧入部の後端部と前記第2の圧入部の先端部とで区画された凹みが周方向全周にわたって形成されてなり、
    前記外周側の一方の部材の内周面には、環状の第1の段付き部と、これに連続する、前記第1の段付き部より径寸法が大の環状の第2の段付き部とが形成され、
    前記オイルシールの前記外周側の一方の部材への圧入時に、前記外周側の一方の部材の第1の段付き部と前記オイルシールの第1の圧入部とが当たると同時またはその前に前記オイルシールの第2の圧入部の前記外周側の一方の部材の第2の段付き部に対する圧入が開始され、それによって前記外周側の一方の部材の第1の段付き部と前記オールシールの第1の圧入部との当接により発生した圧入バリが前記凹み内に封じ込められるようにしたことを特徴とするオイルシール圧入構造。
  2. 請求項1に記載のオイルシール圧入構造において、
    前記第1の圧入部の先端部には、内径側に向かって斜めに傾斜した第1のテーパが形成され、
    前記外周側の一方の部材の第2の段付き部の開口端部には、外径側に向かって斜めに傾斜した第2のテーパが形成され、
    前記第1の圧入部の第1のテーパの起点から前記第2の圧入部の前端面までの長さ寸法Dと、前記外周側の一方の部材の第2の段付き部の前記第2のテーパの起点までの長さ寸法Aとの関係は、A=Dを充足し、
    前記第2の圧入部の前面から後端面までの長さ寸法Eと、前記外周側の一方の部材の第2の段付き部の前記第2のテーパの先端までの長さ寸法Bとの関係は、B>Eを充足し、
    前記第1の圧入部の第1のテーパの起点の径寸法φFと、前記外周側の一方の部材の第2の段付き部の前記第2のテーパの起点の径寸法φCとの関係は、φC>φFを充足していることを特徴とするオイルシール圧入構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018097792A1 (en) * 2016-11-28 2018-05-31 Scania Cv Ab A sealing arrangement for a rotatable shaft of a combustion engine
JP2020180622A (ja) * 2019-04-23 2020-11-05 愛三工業株式会社 シール装置

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