JP5310869B2 - オイルシール構造 - Google Patents
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Description
本発明は、内周面を有する第1部材と、第1部材の内周面に対向する外周面を有するとともに同第1部材に対して同軸状且つ相対回転可能に設けられる第2部材と、第1部材の内周面と第2部材の外周面との間に設けられるシール部材と、を備えるオイルシール構造に関する。
従来、この種のオイルシール構造が適用される構成としては、例えば特許文献1に記載の内燃機関の始動回転力伝達機構がある。特許文献1に記載の始動回転力伝達機構では、図10に示すように、始動用モータ50の出力軸に取り付けられるピニオンギヤ51と、始動用モータ50からの回転力をクランクシャフト10に伝達するリングギヤ40とが常時噛み合わされている。また、リングギヤ40と、クランクシャフト10に連結されたアウタープレート120との間にはワンウェイクラッチ30が設けられており、同ワンウェイクラッチ30は、始動用モータ50側からクランクシャフト10側への一方向の回転力が伝達されるのを許容する一方、クランクシャフト10側から始動用モータ50側への回転力の伝達は阻止するように構成されている。
具体的には、リングギヤ40は、中心部分に大きな開口を有する円板形状の本体部41と、同本体部41の径方向における中間部分に全周にわたって段差状に屈曲された部分である屈曲部42とを有している。また、リングギヤ40は、その本体部41の内周縁部に、屈曲部42の内周面に対向するインナーレース43を有している。
アウタープレート120は、中心部分に開口部121が形成された円板形状を有するものであって、その外周部には円筒状のアウターレース123が形成されている。
上述したワンウェイクラッチ30は、インナーレース43の外周面と、アウターレース123の内周面との間に設けられている。
上述したワンウェイクラッチ30は、インナーレース43の外周面と、アウターレース123の内周面との間に設けられている。
また、クランクシャフト10の外周面とリングギヤ40のインナーレース43の内周面との間には、クランクシャフト10に対してリングギヤ40を相対回転可能に支持するためのボールベアリング60が設けられている。
こうした構成を備える始動回転力伝達機構によれば、始動用モータ50がワンウェイクラッチ30を介して常時、クランクシャフト10に接続されていることから、エコノミーランニングシステムにおける内燃機関101の再始動時においては、始動用モータ50からの回転力を直ちにクランクシャフト10へ伝達することができるとともに、内燃機関101の始動完了後においては、クランクシャフト10からの回転力が始動用モータ50に伝達されることはない。
また、シリンダブロック2内の油路2a等を通じて、ボールベアリング60やワンウェイクラッチ30に対して潤滑のためのオイルが供給されるようになっている。具体的には、油路2aからのオイルは、まずはボールベアリング60の内輪部と外輪部との間に供給され、その後、リングギヤ40とアウタープレート20との間隙を通じてワンウェイクラッチ30に供給される。
また、図10に示すように、リングギヤ40の屈曲部42の内周面と、アウタープレート120のアウターレース123の外周面との間には、シール部材70が設けられている。シール部材70は、リングギヤ40の屈曲部42の内周面に嵌合されるとともにアウターレース123の外周面に対して摺動可能なシールリップ部72を有している。こうしたシール部材70により、リングギヤ40とアウタープレート120との間隙を通じてワンウェイクラッチ30側から内燃機関101の外部へのオイルの漏出が阻止されるようになっている。
ところで、上述した内燃機関101の始動回転力伝達機構に適用されるオイルシール構造にあっては、シール部材70がワンウェイクラッチ30の径方向外側に配置されていることから、そのシールリップ部72が摺動する面、すなわちアウターレース123の外周面の直径が大きくなり、同外周面の周速が大きくなる。そのため、シールリップ部72の摺動に伴い発生する摩擦熱が大きくなることで、シールリップ部72の熱劣化が生じやすくなり、その結果、シール部材70のオイルシール性の悪化が無視できなくなるといった問題が生じる。
尚、こうした問題は、上述した内燃機関の始動回転力伝達機構に適用されるオイルシール構造に限られるものではなく、内周面を有する第1部材と、第1部材の内周面に対向する外周面を有するとともに同第1部材に対して同軸状且つ相対回転可能に設けられる第2部材と、第1部材の内周面に嵌合されるとともに第2部材の外周面に対して摺動可能なシールリップ部を有して第1部材の内周面と第2部材の外周面との間を通じてのオイルの漏出を阻止するシール部材と、を備えるオイルシール構造においては、概ね共通して生じ得る問題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シール部材の熱劣化を的確に抑制することのできるオイルシール構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に従うオイルシール構造は、内周面を有する第1部材と、前記第1部材の内周面に対向する外周面を有するとともに同第1部材に対して同軸状且つ相対回転可能に設けられる第2部材と、前記第1部材の内周面に嵌合されるとともに前記第2部材の外周面に対して摺動可能なシールリップ部を有して前記第1部材の内周面と前記第2部材の外周面との間を通じての外部へのオイルの漏出を阻止するシール部材と、前記第2部材の外周面において前記シールリップ部が摺動する部位の近傍に設けられてオイルを保持するオイル保持部と、を備え、前記オイル保持部は、前記第2部材の外周面において、前記シールリップ部が摺動する部位には存在しないように設けられる。
同構成によれば、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位の近傍に、オイルが保持されるようになる。このため、シールリップ部と第2部材の外周面との摺動に伴い摩擦熱が発生すると、この熱の一部がオイル保持部に保持されているオイルに早期に移動するようになる。これにより、こうしたオイル保持部を備えていない構成に比べて、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位における温度上昇が小さく抑えられるようになるとともにシールリップ部の温度上昇が小さく抑えられるようになる。また、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位自体にはオイル保持部が設けられていないことから、第2部材の外周面にオイル保持部を設けることに起因してシール部材のオイルシール性が損なわれることはない。従って、シール部材の熱劣化を的確に抑制することができるようになる。
また、前記オイル保持部は前記第2部材の全周に設けられるといった態様が好ましい。
同構成によれば、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位における温度上昇を全周にわたって小さく抑えるとともにシールリップ部の温度上昇を小さく抑えることができる。従って、シール部材の熱劣化を一層的確に抑制することができるようになる。
同構成によれば、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位における温度上昇を全周にわたって小さく抑えるとともにシールリップ部の温度上昇を小さく抑えることができる。従って、シール部材の熱劣化を一層的確に抑制することができるようになる。
特に、前記オイル保持部は前記第2部材の外周面に形成される凹部であるといった態様が好ましい。
同構成によれば、第2部材の外周面に形成される凹部の内部に入ったオイルは同凹部の内部に保持されるようになる。従って、オイル保持部を簡易な態様にて形成することができるようになる。
同構成によれば、第2部材の外周面に形成される凹部の内部に入ったオイルは同凹部の内部に保持されるようになる。従って、オイル保持部を簡易な態様にて形成することができるようになる。
この場合、前記凹部は、その表面が略半球面状であるといった態様が好ましい。この場合、例えば機械加工やレーザー加工等により凹部を容易に形成することができるようになる。
また、前記凹部は前記第2部材の外周面上にて所定の方向に延びる形状とされるといった態様が好ましい。この場合、例えば機械加工やレーザー加工等により凹部を容易に形成することができるようになる。
特に、前記凹部は、前記第2部材の回転方向へ同凹部を辿るにつれて前記シールリップ部に接近するように、同第2部材の中心軸を中心に螺旋状に延びるといった態様が好ましい。
同構成によれば、シールリップ部と第2部材の外周面との摺動に伴い発生した熱の一部を受けて温度上昇したオイルは、第2部材の回転に伴い凹部を通じてシールリップ部から離間する方向に移動するようになる。これにより、凹部においてシールリップ部に近接した部位に、温度上昇したオイルが滞留することを抑制することができる。すなわち、凹部においてシールリップ部に近接した部位に存在するオイルの温度を低く維持することができる。従って、シールリップ部と第2部材の外周面との摺動に伴い発生する摩擦熱がオイル保持部のオイルに好適に移動する状態を維持することができ、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位における温度上昇を一層小さく抑えることができるとともにシールリップ部の温度上昇を小さく抑えることができるようになる。
また特に、前記凹部は前記第2部材の軸方向に沿って延びるといった態様が好ましい。
同構成によれば、シールリップ部と第2部材の外周面との摺動に伴い発生した熱の一部を受けて温度上昇したオイルは、凹部を通じてシールリップ部から離間する方向に移動されるようになる。これにより、凹部においてシールリップ部に近接した部位に、温度上昇したオイルが滞留することを抑制することができる。すなわち、凹部においてシールリップ部に近接した部位に存在するオイルの温度を低く維持することができる。従って、シールリップ部と第2部材の外周面との摺動に伴い発生する摩擦熱がオイル保持部のオイルに好適に移動する状態を維持することができ、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位における温度上昇を一層小さく抑えることができるとともにシールリップ部の温度上昇を小さく抑えることができるようになる。
同構成によれば、シールリップ部と第2部材の外周面との摺動に伴い発生した熱の一部を受けて温度上昇したオイルは、凹部を通じてシールリップ部から離間する方向に移動されるようになる。これにより、凹部においてシールリップ部に近接した部位に、温度上昇したオイルが滞留することを抑制することができる。すなわち、凹部においてシールリップ部に近接した部位に存在するオイルの温度を低く維持することができる。従って、シールリップ部と第2部材の外周面との摺動に伴い発生する摩擦熱がオイル保持部のオイルに好適に移動する状態を維持することができ、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位における温度上昇を一層小さく抑えることができるとともにシールリップ部の温度上昇を小さく抑えることができるようになる。
また、前記オイル保持部は前記第2部材において前記シールリップ部が摺動する部位に比べて熱伝導率の高い材料により形成されるといった態様が好ましい。
同構成によれば、シールリップ部と第2部材との摺動に伴い摩擦熱が発生すると、この熱の一部が、オイル保持部に早期に移動するようになる。そして、オイル保持部に移動した熱は、オイル保持部にて保持されているオイルに早期に移動するようになる。これにより、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位における温度上昇が小さく抑えられるようになる。従って、シール部材の熱劣化を一層的確に抑制することができるようになる。
同構成によれば、シールリップ部と第2部材との摺動に伴い摩擦熱が発生すると、この熱の一部が、オイル保持部に早期に移動するようになる。そして、オイル保持部に移動した熱は、オイル保持部にて保持されているオイルに早期に移動するようになる。これにより、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位における温度上昇が小さく抑えられるようになる。従って、シール部材の熱劣化を一層的確に抑制することができるようになる。
また、シール部材が、同シール部材の軸方向においてシールリップ部よりも外部側に設けられて第2部材の外周面に対して摺動可能なダストシール部を更に有するものにあっては、前記オイル保持部は、前記第2部材の外周面において、前記シールリップ部が摺動する部位と前記ダストシール部が摺動する部位との間に設けられるといった態様が好ましい。こうした構成によれば、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位自体及びダストシール部が摺動する部位自体には、オイル保持部が設けられていないことから、第2部材の外周面にオイル保持部を設けることに起因してシール部材のオイルシール性及びダストシール性が損なわれることはない。
また、上記目的を達成するため、本発明に従うオイルシール構造は、内周面を有する第1部材と、前記第1部材の内周面に対向する外周面を有するとともに同第1部材に対して同軸状且つ相対回転可能に設けられる第2部材と、前記第1部材の内周面に嵌合されるとともに前記第2部材の外周面に対して摺動可能なシールリップ部を有して前記第1部材の内周面と前記第2部材の外周面との間を通じての外部へのオイルの漏出を阻止するシール部材と、前記第2部材の外周面において前記シールリップ部が摺動する部位の近傍に設けられて同部位に比べて熱伝導率の高い材料からなる高熱伝導率部と、を備える。
同構成によれば、シールリップ部と第2部材の外周面との摺動に伴い摩擦熱が発生すると、この熱の一部が高熱伝導率部に早期に移動するようになる。これにより、こうした高熱伝導率部を備えていない構成に比べて、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位における温度上昇が小さく抑えられるようになるとともにシールリップ部の温度上昇が小さく抑えられるようになる。また、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位自体には高熱伝導率部が設けられていないことから、第2部材の外周面に高熱伝導率部を設けることに起因してシール部材のシール性が損なわれることはない。従って、シール部材の熱劣化を的確に抑制することができるようになる。
また、前記オイルシール構造は内燃機関の始動回転力伝達機構に適用され、前記第1部材は前記内燃機関の始動用モータからの回転力が常時伝達されるように構成され、前記第2部材は前記内燃機関の回転出力軸からの回転力が常時伝達されるように構成され、前記始動回転力伝達機構は、前記第1部材と前記第2部材との間に設けられて、前記始動用モータの一方向の回転力が第1部材から第2部材へ伝達されるのを許容する一方、前記第2部材から前記第1部材への回転力の伝達は阻止するワンウェイクラッチを備え、前記シール部材は、前記第1部材の内周面と前記第2部材の外周面との間を通じての前記ワンウェイクラッチ側から外部へのオイルの漏出を阻止するといった態様が好ましい。
特に、前記第1部材は前記始動用モータからの回転力が常時伝達される略円板状のリングギヤであって、同リングギヤは、その径方向における中間部分において全周にわたって段差状に屈曲された屈曲部と、同屈曲部の径方向内側において同屈曲部の内周面に対向するインナーレースとを有し、前記第2部材は内燃機関の回転出力軸に連結される略円板状のアウタープレートであって、同アウタープレートはその外周部に全周にわたってその中心軸方向に突出するアウターレースを有し、前記リングギヤと前記アウタープレートは、前記屈曲部と前記インナーレースとの間に前記アウターレースが位置するように設けられ、前記ワンウェイクラッチは、前記インナーレースの外周面と前記アウターレースの内周面との間に設けられ、前記シール部材は、前記屈曲部の内周面と前記アウターレースの外周面との間に設けられるといった態様が好ましい。
上記構成を備える内燃機関の始動回転力伝達機構に適用されるオイルシール構造にあっては、シール部材がワンウェイクラッチの径方向外側に配置されていることから、例えばシール部材とワンウェイクラッチとを内燃機関の回転出力軸の軸方向に沿って配置する構成に比べて、シールリップ部が摺動することとなる第2部材、すなわちアウターレースの外径が大きくなり、同アウターレースの周速が大きくなる。そのためシールリップ部と第2部材の外周面との摺動に伴い発生する摩擦力が大きくなってこれに伴う摩擦熱も大きくなることから、シールリップ部の熱劣化、ひいてはシール部材のシール性の悪化が無視できなくなるといった問題が顕著なものとなる。
こうした構成を備える内燃機関の始動回転力伝達機構に適用されるオイルシール構造に対しても、上記したような本発明の態様を適用すれば、シール部材の熱劣化を的確に抑制することができるようになる。
[第1実施形態]
以下、図1〜図4を参照して、本発明に係るオイルシール構造を内燃機関の始動回転力伝達機構に適用されるオイルシール構造として具体化した第1実施形態について説明する。
以下、図1〜図4を参照して、本発明に係るオイルシール構造を内燃機関の始動回転力伝達機構に適用されるオイルシール構造として具体化した第1実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るオイルシール構造が適用される内燃機関の始動回転力伝達機構を中心とした断面構造を示す。尚、同図は、内燃機関1の回転出力軸であるクランクシャフト10の軸線Cに沿った断面図である。また同図中において、左側が内燃機関本体側であり、右側が変速機側である。
同図に示すように、内燃機関1のクランクシャフト10(詳しくは、そのジャーナル11)は、シリンダブロック2とラダービーム3とにより構成されたジャーナル軸受部にて回転可能に支持されている。クランクシャフト10は、その一方の端部12がシリンダブロック2から突出した状態となるように配設されている。クランクシャフト10の端部12には拡径された大径部13が形成されている。この大径部13の周面には、ボールベアリング60を介してリングギヤ40がクランクシャフト10と同軸となるように取り付けられている。ボールベアリング60は、その内輪部がクランクシャフト10の大径部13の外周面に嵌合されることによりクランクシャフト10に対して固定されている。また、大径部13においてクランクシャフト10の先端側の面には、アウタープレート20及びフライホイール80がクランクシャフト10と同軸となるようにボルト81により固定されている。こうした構成を採用することにより、アウタープレート20がフライホイール80と共にクランクシャフト10と一体に回転するようになっている。
図2(A)にリングギヤ40の斜視構造を示し、図2(B)及び図2(C)にリングギヤ40の正面構造及び側面構造をそれぞれ示す。
同図に示すように、リングギヤ40は、本体部41、屈曲部42、インナーレース43、及びギヤ部44を有している。本体部41は、中心部分が大きく開口した円板形状をなしている。屈曲部42は、本体部41の径方向における中間部分に全周にわたって形成された段差状に屈曲された部分であり、円筒状をなしている。インナーレース43は、本体部41の内周縁部に形成されるとともに円筒状をなしている。また、インナーレース43の外周面は屈曲部42の内周面に対向している。ギヤ部44は、リングギヤ40の本体部41の外周部分に形成されている。このギヤ部44は始動用モータ50(図1参照)の出力軸に取り付けられたピニオンギヤ51に常時噛み合わされている。
同図に示すように、リングギヤ40は、本体部41、屈曲部42、インナーレース43、及びギヤ部44を有している。本体部41は、中心部分が大きく開口した円板形状をなしている。屈曲部42は、本体部41の径方向における中間部分に全周にわたって形成された段差状に屈曲された部分であり、円筒状をなしている。インナーレース43は、本体部41の内周縁部に形成されるとともに円筒状をなしている。また、インナーレース43の外周面は屈曲部42の内周面に対向している。ギヤ部44は、リングギヤ40の本体部41の外周部分に形成されている。このギヤ部44は始動用モータ50(図1参照)の出力軸に取り付けられたピニオンギヤ51に常時噛み合わされている。
図1に示すように、リングギヤ40は、インナーレース43の内周面がボールベアリング60の外輪部の外周面に嵌合されることにより、ボールベアリング60に対して固定されている。これにより、リングギヤ40がクランクシャフト10に取り付けられている。
内燃機関1の始動時において、始動用モータ50からの回転力がピニオンギヤ51及びギヤ部44を介して伝達されることにより、リングギヤ40が回転するようになっている。
図3(A)に、アウタープレート20の側面構造を示し、図3(B)に、図3(A)における矢印L方向から見たアウタープレート20の正面構造を示し、図3(C)に、図3(A)における矢印R方向から見たアウタープレート20の背面構造を示し、図3(D)に、図3(A)における矢印L方向から見たアウタープレート20の斜視構造を示し、図3(E)に、図3(A)における矢印R方向から見たアウタープレート20の斜視構造を示す。
同図に示すように、アウタープレート20は、中心部分に開口部21が形成された円板形状を有するものであって、その外周部には同アウタープレート20の軸方向に突出する円筒状のアウターレース23が形成されている。また、アウタープレート20は開口部21を取り囲むように配置された複数(本実施形態では8つ)のボルト貫通孔22を有し、それらのボルト貫通孔22に前記ボルト81(図1参照)が挿通される。
図1に示すように、アウタープレート20は、リングギヤ40のインナーレース43の外周面とアウターレース23の内周面とが対向するように、またアウターレース23の外周面とリングギヤ40の屈曲部42の内周面とが対向するように、クランクシャフト10の大径部13の端面に取り付けられている。
インナーレース43の外周面とアウターレース23の内周面との間には、ワンウェイクラッチ30が設けられている。ワンウェイクラッチ30は、始動用モータ50側からクランクシャフト10側への一方向の回転力が伝達されるのを許容する一方、クランクシャフト10側から始動用モータ50側への回転力の伝達は阻止するように構成されている。ワンウェイクラッチ30が解放状態になると、ボールベアリング60の機能によって、リングギヤ40はクランクシャフト10の回転とは独立して回転可能となる。
こうした構成を備える始動回転力伝達機構によれば、始動用モータ50がワンウェイクラッチ30を介して常時、クランクシャフト10に接続されていることから、エコノミーランニングシステムにおける内燃機関1の再始動時においては、始動用モータ50からの回転力を直ちにクランクシャフト10へ伝達することができるとともに、内燃機関1の始動完了後においては、クランクシャフト10からの回転力が始動用モータ50に伝達されることはない。
また、シリンダブロック2内の油路2a等を通じて、ボールベアリング60やワンウェイクラッチ30に対して潤滑のためのオイルが供給されるようになっている。具体的には、油路2aからのオイルは、まずはボールベアリング60の内輪部と外輪部との間に供給され、その後、リングギヤ40とアウタープレート20との間隙を通じてワンウェイクラッチ30に供給される。
また、始動回転力伝達機構には、その外部への潤滑油の漏出を阻止するために、内側シール部材70及び外側シール部材90が設けられている。
内側シール部材70は、リングギヤ40の屈曲部42の内周面と、アウタープレート20のアウターレース23の外周面との間に設けられる円環状のシール部材であり、リングギヤ40とアウタープレート120との間隙を通じてワンウェイクラッチ30側から内燃機関1の外部へオイルが漏出するのを阻止する。
内側シール部材70は、リングギヤ40の屈曲部42の内周面と、アウタープレート20のアウターレース23の外周面との間に設けられる円環状のシール部材であり、リングギヤ40とアウタープレート120との間隙を通じてワンウェイクラッチ30側から内燃機関1の外部へオイルが漏出するのを阻止する。
シリンダブロック2及びオイルパン4はそれぞれ、リングギヤ40の屈曲部42の外周面に対向するシール嵌合部2b,4bを有している。外側シール部材90は、それらシール嵌合部2b,4bの内周面と、リングギヤ40の屈曲部42の外周面との間に設けられる円環状のシール部材であり、シリンダブロック2及びオイルパン4とリングギヤ40との間隙を通じて内燃機関1の外部へオイルが漏出するのを阻止する。
ここで、図4を参照して、内側シール部材70及びアウターレース23の構造について説明する。
図4に、図1の内側シール部材70及びその周辺の断面構造を拡大して示す。尚、同図は、クランクシャフト10の軸線Cに沿った断面構造を示すが、アウターレース23については側面構造を示している。
図4に、図1の内側シール部材70及びその周辺の断面構造を拡大して示す。尚、同図は、クランクシャフト10の軸線Cに沿った断面構造を示すが、アウターレース23については側面構造を示している。
同図に示すように、内側シール部材70は、断面略U字状をなし、リングギヤ40の屈曲部42の内周面に嵌合される嵌合部71と、アウターレース23の外周面に対して摺動可能なシールリップ部72と、前記軸線Cの方向においてシールリップ部72よりも外部側(図4において右側)に設けられてアウタープレート20の外周面に対して摺動可能なダストシール部74を有している。これら嵌合部71、シールリップ部72、及びダストシール部74はエラストマーによって形成されている。また、嵌合部71の内部には、金属により形成される円環状の部材(図示略)が設けられており、同部材により内側シール部材70がリングギヤ40の屈曲部42の内周面に嵌合された状態が維持されるようになっている。また、内側シール部材70は、シールリップ部72をアウターレース23の外周面に向かって付勢するための円環状のばね73を備えている。
シールリップ部72は、リングギヤ40とアウタープレート120との間隙を通じてワンウェイクラッチ30側から内燃機関1の外部へオイルが漏出するのを阻止し、ダストシール部74は、内燃機関1の外部からワンウェイクラッチ30側へ塵埃が侵入するのを阻止する。
ところで、前述したように、こうした始動回転力伝達機構に適用されるオイルシール構造にあっては、内側シール部材70がワンウェイクラッチ30の径方向外側に配置されていることから、シール部材70のシールリップ部72が摺動する面、すなわちアウターレース23の外周面の直径が大きくなり、同外周面の周速が大きくなる。そのため、シールリップ部72の摺動に伴い発生する摩擦熱が大きくなることで、シールリップ部72の熱劣化が生じやすくなる。もっとも、シールリップ部72に対して適度な量のオイルが安定して供給されるのであれば、シールリップ部72の冷却が図られて、そうした熱劣化についても、ある程度は抑制されるようにはなると考えられる。しかしながら、上述した始動回転力伝達機構にあっては、シリンダブロック2に形成された油路2aから供給されたオイルが、ボールベアリング60、ワンウェイクラッチ30、及び内側シール部材70の順に供給される構成となっている。そのため、内側シール部材70にまではオイルが供給されない、或いは供給されたとしても直ぐに内側シール部材70を通過して同内側シール部材70の外部に漏出してしまい、やはりシールリップ部72の冷却を図ることができず、熱劣化が生じることとなる。従って、内側シール部材70のシール性の悪化が無視できなくなるといった問題が生じる。
そこで、本実施形態では、図4に示すように、アウタープレート20の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sの近傍に、オイルを保持するオイル保持部H1を設けることにより、内側シール部材70の熱劣化を的確に抑制するようにしている。
ここで、オイル保持部H1の構成について説明する。
図4に示すように、アウターレース23の外周面において、内側シール部材70のシールリップ部72が摺動する部位Sと、ダストシール部74が摺動する部位Tとの間には、オイル保持部H1を構成する複数の凹部h1が形成されている。凹部h1は、その表面が略半球面状とされており、アウターレース23の軸方向において複数配置されるとともに、アウターレース23の全周にわたって配置されている。尚、本実施形態では、機械加工により凹部h1を形成するようにしているが、他に例えばレーザー加工等の他の加工方法によって凹部h1を形成することもできる。
図4に示すように、アウターレース23の外周面において、内側シール部材70のシールリップ部72が摺動する部位Sと、ダストシール部74が摺動する部位Tとの間には、オイル保持部H1を構成する複数の凹部h1が形成されている。凹部h1は、その表面が略半球面状とされており、アウターレース23の軸方向において複数配置されるとともに、アウターレース23の全周にわたって配置されている。尚、本実施形態では、機械加工により凹部h1を形成するようにしているが、他に例えばレーザー加工等の他の加工方法によって凹部h1を形成することもできる。
尚、本実施形態におけるリングギヤ40が本発明に係る第1部材に相当し、本実施形態に係るアウタープレート20が本発明に係る第2部材に相当する。
以上説明した本実施形態に係るオイルシール構造によれば、以下に示す作用効果が得られるようになる。
以上説明した本実施形態に係るオイルシール構造によれば、以下に示す作用効果が得られるようになる。
(1)オイルシール構造は、内周面を有するリングギヤ40と、リングギヤ40の内周面に対向する外周面を有するとともにリングギヤ40に対して同軸状且つ相対回転可能に設けられるアウタープレート20(詳しくは、アウターレース23)と、リングギヤ40の内周面に嵌合されるとともにアウタープレート20の外周面に対して摺動可能なシールリップ部72を有してリングギヤ40の内周面とアウタープレート20の外周面との間を通じてのオイルの漏出を阻止する内側シール部材70とを備える。また、アウタープレート20の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sの近傍には、オイルを保持するオイル保持部H1が設けられる。このため、シールリップ部72とアウタープレート20の外周面との摺動に伴い摩擦熱が発生すると、この熱の一部がオイル保持部H1に保持されているオイルに早期に移動するようになる。これにより、こうしたオイル保持部H1を備えていない構成に比べて、アウタープレート20の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sにおける温度上昇が小さく抑えられるようになるとともに、シールリップ部72の温度上昇が小さく抑えられるようになる。また、アウタープレート20の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位S自体にはオイル保持部H1が設けられていないことから、アウタープレート20の外周面にオイル保持部H1を設けることに起因して内側シール部材70のオイルシール性が損なわれることはない。従って、内側シール部材70の熱劣化を的確に抑制することができるようになる。
(2)オイル保持部H1はアウタープレート20の全周に設けられるものとした。これにより、アウタープレート20の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sにおける温度上昇を全周にわたって小さく抑えることとともにシールリップ部72の温度上昇を小さく抑えることができる。従って、内側シール部材70の熱劣化を的確に抑制することができるようになる。
(3)オイル保持部H1はアウタープレート20の外周面に形成される凹部h1によって構成される。これにより、凹部h1の内部に入ったオイルは、同凹部h1の内部に保持されるようになる。従って、オイル保持部H1を簡易な態様にて形成することができるようになる。
(4)凹部h1の表面は略半球面状をなす。これにより、機械加工により凹部h1を容易に形成することができるようになる。
(5)内側シール部材70は、その軸方向においてシールリップ部72よりも外部側に設けられてアウタープレート20の外周面に対して摺動可能なダストシール部74を更に有するものとした。また、オイル保持部H1は、アウタープレート20の外周面において、シールリップ部72が摺動する部位Sとダストシール部74が摺動する部位Tとの間に設けられるものとした。すなわち、アウタープレート20の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位S自体及びダストシール部74が摺動する部位T自体には、オイル保持部H1が設けられていない。よって、アウタープレート20の外周面にオイル保持部H1を設けることに起因して内側シール部材70のオイルシール性及びダストシール性が損なわれることはない。
[第2実施形態]
以下、図5を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
(5)内側シール部材70は、その軸方向においてシールリップ部72よりも外部側に設けられてアウタープレート20の外周面に対して摺動可能なダストシール部74を更に有するものとした。また、オイル保持部H1は、アウタープレート20の外周面において、シールリップ部72が摺動する部位Sとダストシール部74が摺動する部位Tとの間に設けられるものとした。すなわち、アウタープレート20の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位S自体及びダストシール部74が摺動する部位T自体には、オイル保持部H1が設けられていない。よって、アウタープレート20の外周面にオイル保持部H1を設けることに起因して内側シール部材70のオイルシール性及びダストシール性が損なわれることはない。
[第2実施形態]
以下、図5を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図5に、本実施形態に係るオイルシール構造について、内側シール部材70及びその周辺の断面構造を示す。尚、同図は、先の第1実施形態において示した図4に対応する図である。また、アウターレース223以外の構成については、先の第1実施形態にて示したものと同一であり、重複する説明は割愛する。
同図に示すように、アウターレース223の外周面において、内側シール部材70のシールリップ部72が摺動する部位Sと、ダストシール部74が摺動する部位Tとの間には、オイル保持部H2を構成する1本の凹溝h2が形成されている。凹溝h2は、アウターレース223の外周面上にて、同アウターレース223の中心軸を中心に螺旋状に延びており、アウターレース223の回転方向へ凹溝h2を辿るにつれてシールリップ部72に接近するように、その螺旋の向きが設定されている。尚、同図においては、便宜上、凹溝h2がアウターレース223の中心軸に対して直交するように描かれているが、実際には、凹溝h2は、図4において上側ほど左側に位置するように傾斜している。また、本実施形態では、機械加工により凹溝h2を形成するようにしているが、他に例えばレーザー加工等の他の加工方法によって凹溝h2を形成することもできる。
以上説明した本実施形態に係るオイルシール構造によれば、先の第1実施形態の作用効果(1)〜(3)、(5)に加えて、以下に示す作用効果が得られるようになる。
(6)オイル保持部H2はアウタープレート220(詳しくは、アウターレース223)の外周面に形成される凹溝h2であって、同凹溝h2は、アウターレース223の回転方向へ凹溝h2を辿るにつれてシールリップ部72に接近するように、同アウタープレート220の中心軸を中心に螺旋状に延びている。これにより、シールリップ部72とアウタープレート220の外周面との摺動に伴い発生した熱の一部を受けて温度上昇したオイルは、アウタープレート220の回転に伴い凹溝h2を通じてシールリップ部72から離間する方向(図5において右方向)に移動されるようになる。これにより、凹溝h2においてシールリップ部72に近接した部位に、温度上昇したオイルが滞留することを抑制することができる。すなわち、凹溝h2においてシールリップ部72に近接した部位に存在するオイルの温度を低く維持することができる。従って、内側シール部材70のシールリップ部72とアウタープレート220の外周面との摺動に伴い発生する摩擦熱がオイル保持部H2のオイルに好適に移動する状態を維持することができ、アウタープレート220の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sにおける温度上昇を小さく抑えることができるとともに、シールリップ部72の温度上昇を小さく抑えることができるようになる。
[第3実施形態]
以下、図6及び図7を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
(6)オイル保持部H2はアウタープレート220(詳しくは、アウターレース223)の外周面に形成される凹溝h2であって、同凹溝h2は、アウターレース223の回転方向へ凹溝h2を辿るにつれてシールリップ部72に接近するように、同アウタープレート220の中心軸を中心に螺旋状に延びている。これにより、シールリップ部72とアウタープレート220の外周面との摺動に伴い発生した熱の一部を受けて温度上昇したオイルは、アウタープレート220の回転に伴い凹溝h2を通じてシールリップ部72から離間する方向(図5において右方向)に移動されるようになる。これにより、凹溝h2においてシールリップ部72に近接した部位に、温度上昇したオイルが滞留することを抑制することができる。すなわち、凹溝h2においてシールリップ部72に近接した部位に存在するオイルの温度を低く維持することができる。従って、内側シール部材70のシールリップ部72とアウタープレート220の外周面との摺動に伴い発生する摩擦熱がオイル保持部H2のオイルに好適に移動する状態を維持することができ、アウタープレート220の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sにおける温度上昇を小さく抑えることができるとともに、シールリップ部72の温度上昇を小さく抑えることができるようになる。
[第3実施形態]
以下、図6及び図7を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
図6に、本実施形態に係るオイルシール構造について、内側シール部材70及びその周辺の断面構造を示す。また、図7に、オイル保持部H3の断面構造を示す。尚、図6は、先の第1実施形態において示した図4に対応する図である。また、アウターレース323以外の構成については、先の第1実施形態にて示したものと同一であり、重複する説明は割愛する。
図6及び図7に示すように、アウターレース323の外周面において、内側シール部材70のシールリップ部72が摺動する部位Sと、ダストシール部74が摺動する部位Tとの間の部分は、全周にわたって縮径された縮径部324を形成している。縮径部324には、円筒状のオイル保持部H3が接合されている。アウタープレート320においてオイル保持部H3以外の部分は鉄を主成分とする金属材料により形成されているのに対して、オイル保持部H3は、銅を主成分とする金属材料により形成されている。すなわち、オイル保持部H3は、アウタープレート320(詳しくは、アウターレース323)においてシールリップ部72が摺動する部位Sに比べて熱伝導率の高い材料により形成されている。オイル保持部H3の外周面には、複数の凹部h3が形成されている。凹部h3は、その表面が略半球面状とされており、アウターレース323の軸方向において複数配置されるとともに、アウターレース323の全周にわたって配置されている。また、本実施形態では、まずは、オイル保持部H3となるプレートの外周面に凹部h3を形成し、その後、アウターレース323の縮径部324にオイル保持部H3を接合するようにしているが、これに代えて、アウターレース323の外周面に形成された縮径部324に、オイル保持部H3となるプレートを接合し、その後、プレートの外周面に凹部h3を形成するようにしてもよい。尚、本実施形態では、プレス機械加工により凹部h1を形成するようにしているが、他に例えばレーザー加工等の他の加工方法によって凹部h1を形成することもできる。
以上説明した本実施形態に係るオイルシール構造によれば、先の第1実施形態の作用効果(1)〜(5)に加えて、以下に示す作用効果が得られるようになる。
(7)オイル保持部H3はアウタープレート320(詳しくは、アウターレース323)においてシールリップ部72が摺動する部位Sに比べて熱伝導率の高い材料により形成されるものとした。これにより、シールリップ部72とアウタープレート320との摺動に伴い摩擦熱が発生すると、この熱の一部が、オイル保持部H3に早期に移動するようになる。そして、オイル保持部H3に移動した熱は、オイル保持部H3にて保持されているオイルに早期に移動するようになる。これにより、アウタープレート320の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sにおける温度上昇が小さく抑えられるとともにシールリップ部72の温度上昇が小さく抑えられるようになる。従って、内側シール部材70の熱劣化を的確に抑制することができるようになる。
(7)オイル保持部H3はアウタープレート320(詳しくは、アウターレース323)においてシールリップ部72が摺動する部位Sに比べて熱伝導率の高い材料により形成されるものとした。これにより、シールリップ部72とアウタープレート320との摺動に伴い摩擦熱が発生すると、この熱の一部が、オイル保持部H3に早期に移動するようになる。そして、オイル保持部H3に移動した熱は、オイル保持部H3にて保持されているオイルに早期に移動するようになる。これにより、アウタープレート320の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sにおける温度上昇が小さく抑えられるとともにシールリップ部72の温度上昇が小さく抑えられるようになる。従って、内側シール部材70の熱劣化を的確に抑制することができるようになる。
尚、本発明に係るオイルシール構造は、上記実施形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第2実施形態では、オイル保持部H2を構成する凹部として、アウタープレート220の中心軸を中心に螺旋状に延びる凹溝h2について例示したが、凹溝の形状は、こうした螺旋形状に限られるものではない。他に例えば、図8に示すように、オイル保持部H4を構成する凹部として、アウタープレート420(詳しくは、アウターレース423)の外周面において、その軸方向に沿って延びる凹溝h4を採用することもできる。具体的には、凹溝h4は、アウターレース423の外周面において全周にわたって等角度間隔にて配置されている。この場合であっても、シールリップ部72とアウタープレート420の外周面との摺動に伴い発生した熱の一部を受けて温度上昇したオイルは、凹溝h4を通じてシールリップ部72から離間する方向に排出されるようになる。これにより、凹溝h4においてシールリップ部72に近接した部位に、温度上昇したオイルが滞留することを抑制することができる。すなわち、凹溝h4においてシールリップ部72に近接した部位に存在するオイルの温度を低く維持することができる。従って、シールリップ部72とアウタープレート420の外周面との摺動に伴い発生する摩擦熱がオイル保持部H4のオイルに好適に移動する状態を維持することができ、アウタープレート420の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sにおける温度上昇を小さく抑えることができるとともにシールリップ部72の温度上昇を小さく抑えることができるようになる。
・上記第2実施形態では、オイル保持部H2を構成する凹部として、アウタープレート220の中心軸を中心に螺旋状に延びる凹溝h2について例示したが、凹溝の形状は、こうした螺旋形状に限られるものではない。他に例えば、図8に示すように、オイル保持部H4を構成する凹部として、アウタープレート420(詳しくは、アウターレース423)の外周面において、その軸方向に沿って延びる凹溝h4を採用することもできる。具体的には、凹溝h4は、アウターレース423の外周面において全周にわたって等角度間隔にて配置されている。この場合であっても、シールリップ部72とアウタープレート420の外周面との摺動に伴い発生した熱の一部を受けて温度上昇したオイルは、凹溝h4を通じてシールリップ部72から離間する方向に排出されるようになる。これにより、凹溝h4においてシールリップ部72に近接した部位に、温度上昇したオイルが滞留することを抑制することができる。すなわち、凹溝h4においてシールリップ部72に近接した部位に存在するオイルの温度を低く維持することができる。従って、シールリップ部72とアウタープレート420の外周面との摺動に伴い発生する摩擦熱がオイル保持部H4のオイルに好適に移動する状態を維持することができ、アウタープレート420の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sにおける温度上昇を小さく抑えることができるとともにシールリップ部72の温度上昇を小さく抑えることができるようになる。
・上記第3実施形態では、アウターレース323の外周面に形成された縮径部324に、外周面に凹部h3を有する円筒状のオイル保持部H3が設けられるものについて例示したが、他に例えば、図9に示すように、先の第1実施形態において示したアウターレース23の外周面に、銅を主成分とする金属の膜Fを設けることによりオイル保持部H5を形成するようにしてもよい。
・上記第3実施形態及びその変形例においては、銅を主成分とする金属によってオイル保持部を形成するようにしているが、オイル保持部を形成する材料はこれに限られるものではなく、アウタープレートにおいてシールリップ部72が摺動する部位Sに比べて熱伝導率の高い材料であれば、これを任意の材料に変更することができる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態では、凹部h1,h3の表面形状を略半球面状としているが、これに代えて、柱形状や錘形状等の他の凹形状としてもよい。また、オイル保持部の構造は、アウターレースの外周面に形成される凹部に限られるものではなく、アウターレースの外周面から径方向外側に突出する形状を有する突出部によってオイルを保持するようにすることもできる。
・上記実施形態によるように、アウターレースの外周面において全周にわたってオイル保持部を設けることが、アウタープレートの外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sにおける温度上昇を全周にわたって小さく抑えるとともに、シールリップ部72の温度上昇を小さく抑える上では望ましい。しかしながら、本発明に係るオイル保持部はこれに限られるものではなく、アウタープレートの周方向において部分的に上記オイル保持部を設けるようにすることもできる。この場合であっても、内側シール部材70の熱劣化を、ある程度は的確に抑制することができるようになる。
・上記各実施形態では、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位の近傍にオイルを保持するオイル保持部が設けられるものについて例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、第2部材の外周面においてシールリップ部が摺動する部位の近傍に、同部位に比べて熱伝導率の高い材料からなる高熱伝導率部を設けるようにしてもよい。具体的には、先の第3実施形態においてアウターレース323の縮径部324に接合された円環状のプレートから凹部h3を割愛するようにすればよい。すなわち、こうした円環状のプレートが本発明に係る高熱伝導率部に相当する。こうした構成によれば、シールリップ部72とアウターレース323の外周面との摺動に伴い摩擦熱が発生すると、この熱の一部が高熱伝導率部であるプレートに早期に移動するようになる。これにより、こうした高熱伝導率部を備えていない構成に比べて、アウターレース323の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位Sにおける温度上昇が小さく抑えられるようになるとともにシールリップ部72の温度上昇が小さく抑えられるようになる。また、アウターレース323の外周面においてシールリップ部72が摺動する部位S自体にはプレートが設けられていないことから、アウターレース323の外周面にプレートを設けることに起因して内側シール部材70のシール性が損なわれることはない。従って、内側シール部材70の熱劣化を的確に抑制することができるようになる。
・上記各実施形態は、アウターレースの外周面とシールリップ部72との摺動に伴い発生する摩擦熱によりシールリップ部72の熱劣化が生じるといった問題に着目し、アウターレースの外周面にオイル保持部或いは高熱伝導率部を設けるようにした。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、リングギヤ40の屈曲部42の外周面と外側シール部材90のシールリップ部との摺動に伴い発生する摩擦熱が問題になる場合には、屈曲部42の外周面に対して本発明を適用するようにすればよい(図1参照)。
・上記各実施形態では、内周面を有するリングギヤ40と、リングギヤ40の内周面に対向する外周面を有するとともにリングギヤ40に対して同軸状且つ相対回転可能に設けられるアウタープレート20(詳しくは、アウターレース23)と、リングギヤ40の内周面に嵌合されるとともにアウタープレート20の外周面に対して摺動可能なシールリップ部72を有してリングギヤ40の内周面とアウタープレート20の外周面との間を通じてのオイルの漏出を阻止する内側シール部材70とを備えるオイルシール構造について例示した。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、他に例えば、リングギヤに連結されるアウターレースの内周面と、クランクシャフトに連結されるインナーレースの外周面との間に、ワンウェイクラッチ、ボールベアリング、及び内側シール部材が同軸状に配設される始動回転力伝達機構に対して本発明に係るオイルシール構造を適用することもできる。この場合、内側シール部材のシールリップ部が摺動する面がインナーレースの外周面となることから、同インナーレースの外周面にオイル保持部或いは高熱伝導率部を設けるようにすればよい。この場合、アウターレースが本発明に係る第1部材に相当し、インナーレースが本発明に係る第2部材に相当する。
・上記各実施形態では、内燃機関の始動回転力伝達機構に適用されるオイルシール構造について例示しているが、本発明に係るオイルシール構造はこれに限られるものではなく、要するに、内周面を有する第1部材と、第1部材の内周面に対向する外周面を有するとともに同第1部材に対して同軸状且つ相対回転可能に設けられる第2部材と、第1部材の内周面に嵌合されるとともに第2部材の外周面に対して摺動可能なシールリップ部を有して第1部材の内周面と第2部材の外周面との間を通じての外部へのオイルの漏出を阻止するシール部材とを備えるものであれば、その適用対象を任意に変更することが可能である。
Claims (12)
- 内周面を有する第1部材と、
前記第1部材の内周面に対向する外周面を有するとともに同第1部材に対して同軸状且つ相対回転可能に設けられる第2部材と、
前記第1部材の内周面に嵌合されるとともに、前記第2部材の外周面に対して摺動可能なシールリップ部を有して、前記第1部材の内周面と前記第2部材の外周面との間を通じての外部へのオイルの漏出を阻止するシール部材と、
前記第2部材の外周面において前記シールリップ部が摺動する部位の近傍に設けられてオイルを保持するオイル保持部と、
を備え、前記オイル保持部は、前記第2部材の外周面において、前記シールリップ部が摺動する部位には存在しないように設けられるオイルシール構造。 - 請求項1に記載のオイルシール構造において、
前記オイル保持部は前記第2部材の全周に設けられる
ことを特徴とするオイルシール構造。 - 請求項1又は請求項2に記載のオイルシール構造において、
前記オイル保持部は前記第2部材の外周面に形成される凹部である
ことを特徴とするオイルシール構造。 - 請求項3に記載のオイルシール構造において、
前記凹部の表面は略半球面状をなす
ことを特徴とするオイルシール構造。 - 請求項3に記載のオイルシール構造において、
前記凹部は前記第2部材の外周面上にて所定の方向に延びる形状をなす
ことを特徴とするオイルシール構造。 - 請求項5に記載のオイルシール構造において、
前記凹部は、前記第2部材の回転方向へ同凹部を辿るにつれて前記シールリップ部に接近するように、同第2部材の中心軸を中心に螺旋状に延びる
ことを特徴とするオイルシール構造。 - 請求項5に記載のオイルシール構造において、
前記凹部は前記第2部材の軸方向に沿って延びる
ことを特徴とするオイルシール構造。 - 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のオイルシール構造において、
前記オイル保持部は前記第2部材において前記シールリップ部が摺動する部位に比べて熱伝導率の高い材料により形成される
ことを特徴とするオイルシール構造。 - 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のオイルシール構造において、
前記シール部材は、同シール部材の軸方向において前記シールリップ部よりも外部側に設けられて前記第2部材の外周面に対して摺動可能なダストシール部を更に有し、
前記オイル保持部は、前記第2部材の外周面において、前記シールリップ部が摺動する部位と前記ダストシール部が摺動する部位との間に設けられる
ことを特徴とするオイルシール構造。 - 内周面を有する第1部材と、
前記第1部材の内周面に対向する外周面を有するとともに同第1部材に対して同軸状且つ相対回転可能に設けられる第2部材と、
前記第1部材の内周面に嵌合されるとともに、前記第2部材の外周面に対して摺動可能なシールリップ部を有して、前記第1部材の内周面と前記第2部材の外周面との間を通じての外部へのオイルの漏出を阻止するシール部材と、
前記第2部材の外周面において前記シールリップ部が摺動する部位の近傍に設けられて同部位に比べて熱伝導率の高い材料からなる高熱伝導率部と、
を備えるオイルシール構造。 - 請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のオイルシール構造において、
前記オイルシール構造は内燃機関の始動回転力伝達機構に適用され、
前記第1部材は前記内燃機関の始動用モータからの回転力が常時伝達されるように構成され、
前記第2部材は前記内燃機関の回転出力軸からの回転力が常時伝達されるように構成され、
前記始動回転力伝達機構は、前記第1部材と前記第2部材との間に設けられて、前記始動用モータの一方向の回転力が第1部材から第2部材へ伝達されるのを許容する一方、前記第2部材から前記第1部材への回転力の伝達は阻止するワンウェイクラッチを備え、
前記シール部材は、前記第1部材の内周面と前記第2部材の外周面との間を通じての前記ワンウェイクラッチ側から外部へのオイルの漏出を阻止する
ことを特徴とするオイルシール構造。 - 請求項11に記載のオイルシール構造において、
前記第1部材は前記始動用モータからの回転力が常時伝達される略円板状のリングギヤであって、同リングギヤは、その径方向における中間部分において全周にわたって段差状に屈曲された屈曲部と、同屈曲部の径方向内側において同屈曲部の内周面に対向するインナーレースとを有し、
前記第2部材は内燃機関の回転出力軸に連結される略円板状のアウタープレートであって、同アウタープレートはその外周部に全周にわたってその中心軸方向に突出するアウターレースを有し、
前記リングギヤと前記アウタープレートは、前記屈曲部と前記インナーレースとの間に前記アウターレースが位置するように設けられ、
前記ワンウェイクラッチは、前記インナーレースの外周面と前記アウターレースの内周面との間に設けられ、
前記シール部材は、前記屈曲部の内周面と前記アウターレースの外周面との間に設けられる
ことを特徴とするオイルシール構造。
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