JP2010137710A - 水ジェット推進艇 - Google Patents

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敏幸 服部
Hitoshi Muramatsu
仁志 村松
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Abstract

【課題】反転部材を移動させる油圧式駆動源が破損するのを抑制することが可能な水ジェット推進艇を提供する。
【解決手段】この水ジェット推進艇は、船体と、船体の外側に設けられ、船体を推進させる際に水を後方に噴射するように構成されたデフレクタ9を有するジェット推進機と、ジェット推進機の噴射口8bから噴射される水を遮らない位置(第1位置)と、デフレクタ9から噴射される水を遮る位置A(第2位置)との間で移動可能に配置され、位置A(第2位置)に移動された場合に、デフレクタ9から後方に噴射される水の噴射方向を少なくとも前方に転換するバケット10と、船体の内部に設けられ、バケット10を位置A(第2位置)に移動させる油圧シリンダ14とを備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、水ジェット推進艇に関し、特に、水の噴射方向を前方に転換する反転部材を備えた水ジェット推進艇に関する。
従来、水の噴射方向を前方に転換する反転部材を備えた水ジェット推進艇が知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、水面よりも下側に位置するとともに、水を後方に噴射するように構成された操舵ノズル(噴射部)と、操舵ノズルの後方に移動された場合に、操舵ノズルから後方に噴射される水の噴射方向を前方に転換するリバーサ(反転部材)と、内部にオイルが封入されているとともに操舵ノズルに隣接するように取り付けられ、ロッドが駆動されることによりリバーサを移動可能な油圧シリンダとを備えるウォータージェット推進機(水ジェット推進艇)が開示されている。
特開平6−219386号公報
しかしながら、上記特許文献1のウォータージェット推進機(水ジェット推進艇)では、油圧シリンダが水面よりも下側に位置する操舵ノズル(噴射部)に隣接するように取り付けられているため、油圧シリンダが水没するという不都合がある。このため、油圧シリンダのロッドに錆および異物が付着する場合があるので、リバーサ(反転部材)を移動させるために油圧シリンダのロッドが駆動される際に、ロッドに付着した錆および異物が油圧シリンダ内のオイルを封入するオイルシールを損傷させる場合がある。その結果、内部に封入されたオイルが流出するため、油圧シリンダが破損する場合があるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、反転部材を移動させる油圧式駆動源が破損するのを抑制することが可能な水ジェット推進艇を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
この発明の一の局面による水ジェット推進艇は、船体と、船体の外側に設けられ、船体を推進させる際に水を後方に噴射するように構成された噴射口を有するジェット推進機と、ジェット推進機の噴射口から噴射される水を遮らない第1位置と、噴射口から噴射される水を遮る第2位置との間で移動可能に配置され、第2位置に移動された場合に、噴射口から後方に噴射される水の噴射方向を少なくとも前方に転換する反転部材と、船体の内部に設けられ、反転部材を第2位置に移動させる油圧式駆動源とを備える。
この一の局面による水ジェット推進艇では、上記のように、船体の内部に、反転部材を噴射口から噴射される水を遮る第2位置に移動させる油圧式駆動源を設けることによって、船体の内部には水が浸入しないので、油圧式駆動源に直接的に水が常時付着するのを抑制することができる。これにより、油圧式駆動源の各部品などに錆および異物が付着するのを抑制することができるので、油圧式駆動源が駆動される際に、錆および異物などにより油圧式駆動源の各部が損傷するのを抑制することができる。その結果、反転部材を移動させる油圧式駆動源が破損するのを抑制することができる。
上記一の局面による水ジェット推進艇において、好ましくは、油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、船体の内部に設けられた油圧シリンダと第2位置に移動可能に配置された反転部材とを接続するとともに、油圧シリンダの駆動力を反転部材に伝達するケーブルをさらに備える。このように構成すれば、油圧シリンダが船体の内部に設けられている場合にも、ケーブルにより、容易に、反転部材に油圧シリンダの駆動力を伝達することができる。
上記油圧シリンダを含む油圧式駆動源を備える水ジェット推進艇において、好ましくは、油圧シリンダは、シリンダ部と、シリンダ部に沿って摺動するピストン部と、ピストン部に接続されたロッド部とを含み、ロッド部が略前後方向に移動するように配置されている。このように構成すれば、ロッド部は船体の振動方向である上下方向と直交する略前後方向に移動するように配置されているので、ロッド部の位置が船体の上下方向の振動に同期して変化するのを抑制することができる。
上記油圧シリンダを含む油圧式駆動源を備える水ジェット推進艇において、好ましくは、船体の内部に配置され、船体を推進させる際に駆動されるエンジンをさらに備え、油圧シリンダは、エンジンの内部を潤滑するオイルを用いて駆動されるように構成されている。このように構成すれば、油圧シリンダのみを駆動するためのオイルを別途設ける必要がない。
上記エンジンを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、エンジンは、クランクシャフトと、クランクシャフトの回転を利用して駆動可能に構成され、エンジンの内部にエンジンの内部を潤滑するオイルを送るように構成されているとともに、油圧シリンダにエンジンの内部を潤滑するオイルを送るように構成されているオイルポンプとを含む。このように構成すれば、油圧シリンダにオイルを供給するためだけのオイルポンプを別途設ける必要がないので、その分、部品点数が増加するのを抑制することができる。
上記オイルポンプが設けられたエンジンを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、オイルポンプは、クランクシャフトが直接的に接続されるとともに、クランクシャフトが回転するのに伴ってクランクシャフトと一体的に駆動するように構成されている。このように構成すれば、容易に、エンジンの駆動と共にオイルポンプを回転させることができる。
上記オイルポンプが設けられたエンジンを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、エンジンの内部を潤滑するオイルが貯留されるオイル貯留部と、オイルポンプの下流側で、かつ、油圧シリンダの上流側に設置され、油圧シリンダに送られるオイルをオイル貯留部に逃がすリリーフバルブとをさらに備える。このように構成すれば、エンジンの駆動力が大きくなるのに伴ってオイルポンプの駆動力が大きくなった場合に、リリーフバルブにより、油圧シリンダに送られるオイルの圧力が大きくなりすぎるのを抑制することができる。
上記オイル貯留部およびリリーフバルブを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、オイル貯留部は、エンジンの下部で、かつ、リリーフバルブの下方に設けられている。このように構成すれば、リリーフバルブにより逃がされる余剰のオイルを、容易に、リリーフバルブの下方のオイル貯留部に戻すことができる。
上記オイル貯留部およびリリーフバルブを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、オイルポンプは、エンジンの内部でオイルを潤滑させるためにオイル貯留部からエンジンの内部にオイルを送り出す第1オイルポンプと、エンジンの内部を潤滑したオイルをオイル貯留部に回収するための第2オイルポンプとを含み、第2オイルポンプは、油圧シリンダにエンジンの内部を潤滑するオイルを送るように構成されている。ここで、第2オイルポンプは、オイルをオイル貯留部に回収するためのポンプであり、オイルをエンジンの内部に圧送する必要のある第1オイルポンプに比べてオイルを送り出す力が小さくてもよい。このように構成すれば、エンジンの内部にオイルを送り出す第1オイルポンプよりもオイルをオイル貯留部に回収するための第2オイルポンプの方がオイルを送り出す強さが小さいので、第2オイルポンプを用いて油圧シリンダにオイルを送ることによって、必要以上の圧力を有するオイルが油圧シリンダに送り込まれるのを抑制することができる。
上記オイルポンプが設けられたエンジンを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、反転部材を所望の位置に移動させる際に、油圧シリンダに流入させるオイルポンプにより送り出されたオイルの流れを切替可能に構成された電磁弁と、反転部材を第1位置と第2位置との間を移動させるようにライダーにより操作可能なスイッチ部とをさらに備え、電磁弁は、スイッチ部が操作されるのに基づいてオイルの流れを切り替えるように構成されている。このように構成すれば、スイッチ部を操作することにより、容易に、反転部材を移動させることができる。これにより、水ジェット推進艇が前進中にスイッチ部を操作することにより、ブレーキ装置として利用することができる。
上記電磁弁およびスイッチ部を備える水ジェット推進艇において、好ましくは、電磁弁およびエンジンを制御する制御部をさらに備え、制御部は、エンジンの回転速度が所定値以上の場合において、ライダーによりスイッチ部が操作された場合には、エンジンの回転速度を所定値未満に制御した後、電磁弁を制御して反転部材を移動させるように構成されている。このように構成すれば、反転部材が噴射部から噴射される水の力に抗して移動するの防ぐことができるので、反転部材をブレーキ装置として使用する場合にも、反転部材および反転部材を移動させる油圧シリンダなどが破損するのを抑制することができる。
上記電磁弁およびスイッチ部を備える水ジェット推進艇において、好ましくは、ライダーが操舵するための一対の操舵ハンドルと、一対の操舵ハンドルの一方側に設けられ、ライダーにより操作されるアクセルレバーとをさらに備え、スイッチ部は、一対の操舵ハンドルの他方側近傍に設けられている。このように構成すれば、アクセルレバーとスイッチ部とを別の手により操作することができるので、アクセルレバーから手を離さずにスイッチ部を操作することができる。また、ライダーが操舵ハンドルから手を離さずに操作できる。
上記オイルポンプが設けられたエンジンを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、反転部材を所望の位置に移動させる際に、油圧シリンダに流入させるオイルポンプにより送り出されたオイルの流れを切替可能に構成された電磁弁と、電磁弁を制御する制御部と、反転部材の位置を検知する検知部とをさらに備え、制御部は、反転部材が第2位置に位置している場合および第1位置に位置している場合に、油圧シリンダにオイルを流入させるのを停止するように電磁弁を制御するように構成されている。このように構成すれば、反転部材が第2位置に位置する場合および第1位置に位置する状態であるために反転部材を移動させる駆動力が必要ない場合に、油圧シリンダに過剰な駆動力を発生させるのを抑制することができる。
上記一の局面による水ジェット推進艇において、好ましくは、反転部材の位置を検知する検知部と、ライダーが視認可能な位置に設けられ、検知部により検知された反転部材の位置を表示可能な表示部とをさらに備える。このように構成すれば、表示部により、容易に、反転部材の位置を認識することができる。
この場合において、上記のように、表示部は、反転部材が第1位置と第2位置との間を移動している際の反転部材の位置を光学的に表示可能に構成されている。このように構成すれば、容易に、移動中の反転部材の位置を認識することができる。
上記一の局面による水ジェット推進艇において、好ましくは、反転部材の位置を検知する検知部をさらに備え、油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、検知部は、油圧シリンダに取り付けられており、油圧シリンダが駆動する駆動量を検知するように構成されている。このように構成すれば、検知された油圧シリンダの駆動量に基づいて、制御部などにより反転部材の位置を容易に算出することができる。
上記一の局面による水ジェット推進艇において、好ましくは、船体の内部に配置され、船体を推進させる際に駆動されるエンジンをさらに備え、油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、油圧シリンダは、船体の内部のエンジンが配置されている部分近傍に配置されている。このように構成すれば、エンジンのオイルを油圧シリンダに利用する場合に、オイル供給配管を短くすることができる。
上記エンジンを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、油圧シリンダは、エンジンに固定されている。このように構成すれば、オイル供給配管をより短くすることができる。
上記エンジンを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、油圧シリンダは、平面的に見て、エンジンの幅方向の両端部よりも内側に収まるように配置されている。このように構成すれば、油圧シリンダをエンジンに取り付けることに起因してエンジンの幅方向の大きさが大きくなるのを抑制することができる。
上記エンジンを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、油圧シリンダは、エンジンの上部に固定されている。このように構成すれば、エンジンの上部のスペースを活用して油圧シリンダをエンジンに固定することができる。
上記エンジンを備える水ジェット推進艇において、好ましくは、船体の上部からエンジンが配置された船体の内部の下方に延びるように設けられ、船体の内部に空気を導入するための空気導入部をさらに備え、油圧シリンダは、空気導入部の下端部よりも上方に配置されている。このように構成すれば、空気導入部から水が浸入したとしても、その水は空気導入部の下端部よりも上方に移動しないので、空気導入部から浸入した水が油圧シリンダに付着するのを抑制することができる。
上記一の局面による水ジェット推進艇において、好ましくは、船体の内部に配置され、船体を推進させる際に駆動されるエンジンをさらに備え、油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、油圧シリンダは、船体の内部のエンジンよりも後側に配置されている。このように構成すれば、油圧シリンダを反転部材の近くに配置することができるので、油圧シリンダと反転部材とを接続するケーブルなどを短くすることができる。
この場合において、好ましくは、船体の内部を前後方向に仕切る仕切り板をさらに備え、エンジンは、仕切り板よりも前方に配置されており、油圧シリンダは、仕切り板よりも後方に配置されている。このように構成すれば、油圧シリンダを確実に反転部材の近くに配置することができる。
上記一の局面による水ジェット推進艇において、好ましくは、反転部材を第1位置で保持する位置保持部材をさらに備える。このように構成すれば、反転部材が噴射口の後方から離れた第1位置に移動された後に油圧シリンダにオイルを流入させない場合にも、位置保持部材により、反転部材を噴射口の後方から離れた第1位置で保持することができる。
上記一の局面による水ジェット推進艇において、好ましくは、油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、油圧シリンダは、シリンダ部と、シリンダ部に沿って摺動するピストン部と、ピストン部に接続されたロッド部とを含み、反転部材が第2位置にある時よりも第1位置にある時の方が、ロッド部がシリンダ部内に多く収容されるように構成されている。このように構成すれば、使用時間の多い前進時の位置である反転部材の第1位置において、ロッド部がシリンダ部に収容されるので、ロッド部に水や異物が付着するのを抑制することができる。
上記油圧シリンダを含む油圧式駆動源を備える水ジェット推進艇において、好ましくは、油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、油圧シリンダは、シリンダ部と、シリンダ部に沿って摺動するピストン部と、ピストン部に接続されたロッド部とを含み、油圧シリンダのロッド部と接続されているとともに、ケーブルと接続され、ロッド部の移動方向とは反対方向にケーブルを移動するリンク機構をさらに備える。このように構成すれば、ピストン部のストロークの大きさに関わらず、リンク機構の長さを調整することに基づいて、反転部材の移動距離を調整することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による水ジェット推進艇の全体構成を示す側面図である。図2〜図11は、図1に示した水ジェット推進艇の構成を説明するための図である。図中、FWDは、船舶の前進方向を示しており、BWDは、船舶の後進方向を示している。まず、図1〜図11を参照して、本発明の第1実施形態による水ジェット推進艇1の構成を説明する。
図1に示すように、水ジェット推進艇1は、デッキ2aとハル2bとにより船体2が構成されている。船体2の内部には、船体2を推進させる際に駆動されるエンジン3および燃料タンク4などを収納するエンジンルーム2cが設けられている。また、船体2の内部の後部には、ハル2bから鉛直上向きに延びるバルクヘッド2dが設けられている。バルクヘッド2dは、船体2の内部を前後方向に仕切るとともに、船体2が前後方向を軸として捩じれる現象であるロールの発生を抑制する機能を有する。なお、バルクヘッド2dは、本発明の「仕切り板」の一例である。また、エンジン3が配置されたエンジンルーム2cには、デッキ2a(船体2の上部)から下方に延びるエアベンチレーションホース5が設けられている。なお、エアベンチレーションホース5は、本発明の「空気導入部」の一例である。このエアベンチレーションホース5は、エンジンルーム2c内の換気を行うために設けられている。
エンジン3は、直列4気筒エンジンからなり、クランクシャフト31が前後方向(矢印FWD方向および矢印BWD方向)に延びるように配置されている。このエンジン3は、図2に示すように、クランクシャフト31を保持するクランクケース32を有している。また、クランクケース32(エンジン3)の下部には、エンジン3の内部を潤滑するオイルを貯留するオイルパン32aが設けられている。なお、オイルパン32aは、本発明の「オイル貯留部」の一例である。
また、クランクシャフト31の後方には、一対のカップリング33aおよび33bが設けられている。カップリング33aおよび33bは、クランクシャフト31とインペラシャフト6とを接続するように構成されており、クランクシャフト31の回転をインペラシャフト6に伝達する機能を有する。インペラシャフト6は、エンジンルーム2cからバルクヘッド2dを抜けて後方に延びるように配置されており、インペラシャフト6の後端部近傍は、船体2の水吸引部2eを通って船体2の後部に設けられるジェット推進機の後述するインペラハウジング8a内に導出されている。
また、インペラシャフト6の後端部近傍には、インペラ7が取り付けられている。このインペラ7は、水吸引部2eの後部に接続されたインペラハウジング8aの内部に配置されており、水面下の水を水吸引部2eから吸引するとともに、インペラハウジング8aの後方に設けられるノズル8bから後方に噴射させるために設けられている。また、インペラハウジング8aおよびノズル8bは、船体2の外側に設けられており、上記したように水を後方に噴射可能に構成されている。また、ノズル8bの後方には、ノズル8bから後方に噴射される水の噴流を左右方向に転換するデフレクタ9が設けられている。なお、ノズル8bおよびデフレクタ9は、本発明の「噴射口」の一例である。なお、インペラハウジング8a、ノズル8b、デフレクタ9およびバケット10によって、本発明の「ジェット推進機」が構成されている。
ここで、第1実施形態では、デフレクタ9の後方には、船体2の外側のデフレクタ9の後方に移動可能に配置され、デフレクタ9の後方に移動された場合に、ノズル8bおよびデフレクタ9から後方に噴射される水の噴射方向を前方に転換するバケット10が設けられている。なお、バケット10は、デフレクタ9に取り付けられていてもよいし、インペラハウジング8aに取り付けられていてもよい。
具体的には、第1実施形態では、バケット10は、デフレクタ9に対して回動可能に取り付けられており、バケット10の上側部分には、ワイヤーケーブル11が接続されている。なお、ワイヤーケーブル11は、本発明の「ケーブル」の一例である。ワイヤーケーブル11は、船体2の内部から船体2の外側に導出されており、後述する油圧シリンダ14とバケット10とを接続している。つまり、ワイヤーケーブル11は、船体2の内部に設けられた後述する油圧シリンダ14と船体2の外側のデフレクタ9の後方に移動可能に配置されたバケット10とを接続するとともに、油圧シリンダ14の駆動力をバケット10に伝達する機能を有する。そして、ワイヤーケーブル11が後述する油圧シリンダ14により前後方向に移動されるのに伴って、バケット10は、デフレクタ9の後方の位置A(第2位置)とデフレクタ9の後方から上方向に回動された位置B(第1位置)(図3参照)との間を回動(移動)可能に構成されている。位置B(第1位置)は、ノズル8bから噴射される水がバケット10によって遮られない位置であり、一方、位置A(第2位置)は、ノズル8bから噴射される水がバケット10によって遮られる位置である。そして、バケット10が位置A(第2位置)に位置している場合には、水がバケット10に向かってデフレクタ9から後方に噴射され、後方に噴射された水は、バケット10に当たり、少なくとも前方に転換される。つまり、水は、単に前方だけでなく、平面視で斜め前方、あるいは、側面視で斜め前方など、少なくとも前向きのベクトルを含んだ方向に転換される。これにより、船体2を減速させたり、後方に推進させたりすることが可能となる。その一方で、図3に示すように、バケット10が位置B(第1位置)に位置している場合には、後方に噴射された水は、バケット10に当たることなく後方に噴射されるので、船体2を前方に推進させることが可能となる。
また、バケット10には、図2に示すように、圧縮コイルバネからなるバネ部材12の一方側が取り付けられている。なお、バネ部材12は、本発明の「位置保持部材」の一例である。また、バネ部材12の他方側は、インペラハウジング8aの外側面に取り付けられている。このバネ部材12は、バケット10をデフレクタ9の後方から離れた位置B(第1位置)(図3参照)で保持する機能を有する。
また、エンジン3には、オイルパン32aに貯留されたオイルをエンジン3の内部に送り出すフィードポンプ34と、エンジン3の内部を潤滑したオイルをオイルパン32aに回収するためのスカベンジポンプ35とが設けられている。なお、フィードポンプ34は、本発明の「オイルポンプ」および「第1オイルポンプ」の一例であり、スカベンジポンプ35は、本発明の「オイルポンプ」および「第2オイルポンプ」の一例である。これらフィードポンプ34およびスカベンジポンプ35は、それぞれ、クランクシャフト31と同軸上に設けられているとともに、クランクシャフト31に直接的に接続されており、クランクシャフト31が回転するのに伴ってクランクシャフト31と一体的に駆動するように構成されている。もちろん、フィードポンプ34とスカベンジポンプ35とを、ギヤなどを介してクランクシャフト31と接続してもよい。つまり、「直接的」とは、クランクシャフト31の回転に伴ってオイルポンプが自動的に駆動されることを指す。
また、図4に示すように、エンジン3の車幅方向の矢印X1方向側部分には、吸気チャンバ36が設けられているとともに、図4および図5に示すように、エンジン3の車幅方向の矢印X2方向側部分には、排気管37が設けられている。また、排気管37は、水の逆流を防止するウォーターロック13に接続されている。
ここで、第1実施形態では、図2に示すように、エンジン3の上部の排気管37が接続されている部分近傍には、油圧シリンダ14が固定されている。この第1実施形態による油圧シリンダ14は、船体2の内部のエンジン3が配置されている部分近傍であるエンジンルーム2cに設けられており、バケット10をデフレクタ9の後方に移動させる駆動源としての機能を有する。また、油圧シリンダ14は、図5に示すように、平面的に見て、エンジン3の幅方向(矢印X1方向および矢印X2方向)の両端部よりも内側に収まるように配置されているとともに、図1に示すように、エアベンチレーションホース5の下端部5aよりも上方に配置されている。なお、油圧シリンダ14は、本発明の「油圧式駆動源」の一例である。
油圧シリンダ14は、図2に示すように、シリンダ部140と、シリンダ部140に沿って摺動するピストン部141と、ピストン部141に接続されたロッド部142とを含んでおり、ロッド部142が略前後方向(矢印FWD方向および矢印BWD方向)に移動するように配置されている。シリンダ部140の矢印BWD方向側の端部には、シリンダ部140の内部に封入されているオイルが外部に漏れるのを抑制するシール部材143が設けられている。そして、ロッド部142は、シール部材143にシールされた状態で、矢印BWD方向に向かって延びるように配置されている。ロッド部142は、船体2の前後方向に約90mmのストロークで移動することが可能なように構成されている。また、ロッド部142の矢印BWD方向側の端部には、バケット10と接続されているワイヤーケーブル11が接続されており、ワイヤーケーブル11は、ロッド部142が前後方向に移動するのと共に移動されるように構成されている。
また、シリンダ部140の矢印BWD方向側には、ロッド部142が前後方向に移動したストローク量(駆動量)を検知するストロークセンサ144が取り付けられている。つまり、ストロークセンサ144は、ロッド部142のストローク量を検知することによって、ワイヤーケーブル11を介して接続されたバケット10の移動量を検知するために設けられている。なお、ストロークセンサ144は、本発明の「検知部」の一例である。
また、油圧シリンダ14のシリンダ部140の内部は、ピストン部141により隔てられた矢印FWD方向側部分の前側オイル室140aと、ピストン部141により隔てられた矢印BWD方向側部分の後側オイル室140bとを有している。そして、前側オイル室140aには、配管15aの一方側が接続されているとともに、後側オイル室140bには、配管15bの一方側が接続されている。
また、第1実施形態では、配管15aの他方側および配管15bの他方側には、それぞれ、電磁弁16が接続されている。この電磁弁16は、後述するレギュレータ18を介してスカベンジポンプ35と接続されており、スカベンジポンプ35により送り出されたオイルの流れを配管15aおよび配管15bのいずれかに切替可能に構成されている。すなわち、電磁弁16は、油圧シリンダ14の前側オイル室140aおよび後側オイル室140bのいずれかにオイルを流入させるように切替可能に構成されている。これにより、前側オイル室140aにオイルが流入された場合には、ピストン部141が後方(矢印BWD方向)側に移動されるので、ロッド部142を介してワイヤーケーブル11を後方に移動させることが可能となる。その結果、バケット10をデフレクタ9の後方の位置A(第2位置)に移動させることが可能となる。その一方、後側オイル室140bにオイルが流入された場合には、ピストン部141が前方(矢印FWD方向)側に移動されるので、ロッド部142を介してワイヤーケーブル11を前方に移動させることが可能となる。その結果、バケット10をデフレクタ9の後方から離れた位置B(第1位置)(図3参照)に移動させることが可能となる。なお、油圧シリンダ14は、バケット10が位置A(第2位置)にある時よりも位置B(第1位置)にある時の方が、ロッド部142がシリンダ部140内に多く収容されるように構成されている。つまり、第1実施形態の油圧シリンダ14は、使用頻度の高い前進時の時に、ロッド部142をシリンダ部140内部に収容することにより、ロッド部142を水などから保護するように構成されている。
また、電磁弁16は、配管17aを介してエンジン3のオイルパン32aと接続されており、スカベンジポンプ35により送り出されたオイルを油圧シリンダ14に流入させることなくオイルパン32aに戻すことが可能なように構成されている。そして、第1実施形態では、電磁弁16は、バケット10がデフレクタ9の後方の位置A(第2位置)およびデフレクタ9の後方から離れた位置B(第1位置)(図3参照)に位置する場合に、油圧シリンダ14にオイルを流入させることなくオイルパン32aにオイルを戻すように構成されている。つまり、後述するECU38は、バケット10が位置A(第2位置)もしくは位置B(第1位置)に位置する場合に、油圧シリンダ14の前側オイル室140aおよび後側オイル室140bのいずれにもオイルを流入させるのを停止するように電磁弁16を制御するように構成されている。
また、第1実施形態では、スカベンジポンプ35の下流側で、かつ、油圧シリンダ14の上流側には、油圧シリンダ14に送られるオイルをオイルパン32aに逃がすレギュレータ18が配置されている。なお、レギュレータ18は、本発明の「リリーフバルブ」の一例である。具体的には、レギュレータ18は、配管17bを介して電磁弁16と接続されている。また、レギュレータ18は、配管19aを介してスカベンジポンプ35と接続されているとともに、配管19bを介してオイルパン32aと接続されている。また、オイルパン32aは、レギュレータ18の下方に設けられており、レギュレータ18は、スカベンジポンプ35により送り出されるオイルの圧力が所定の圧力(約50kPa)を超えた場合に、超過したオイルの圧力を所定の圧力(約50kPa)以内に抑制するために、オイルを配管19bを介して下方のオイルパン32aに戻すように構成されている。そして、レギュレータ18は、所定の圧力(約50kPa)以内のオイルを、配管17bを介して電磁弁16に送り出すように構成されている。
このように本発明の第1実施形態による水ジェット推進艇1(図1参照)の油圧シリンダ14は、エンジン3の内部を潤滑したオイルをオイルパン32aに回収するためのスカベンジポンプ35により、エンジン3の内部を潤滑するオイルを用いて駆動されるように構成されている。その結果、バケット10を移動させることのみに使用するオイル、オイルを貯留する容器およびオイルを送り出すポンプなどを設ける必要がない。
また、第1実施形態では、バルクヘッド2dの上部のエンジンルーム2c側の部分には、ECU(エンジン・コントロール・ユニット)38が取り付けられている。なお、ECU38は、本発明の「制御部」の一例である。ECU38は、エンジン3および電磁弁16などを制御する機能を有しており、図示しないスロットルバルブ、ストロークセンサ144、電磁弁16および燃料タンク4などの水ジェット推進艇1の各所と配線39を介して電気的に接続されている。
また、図1に示すように、デッキ2aのエンジン3の上方には、シート21が設けられている。シート21の下方には、エンジンルーム2cにアクセス可能な開口2f(図4および図5参照)が設けられている。シート21の前方には、船体2を操舵するためのステアリング22が配置されている。なお、ステアリング22は、本発明の「一対の操舵ハンドル」の一例である。ステアリング22は、図6に示すように、ライダーが操舵する際に把持する右側グリップ23と左側グリップ24とを有している。右側グリップ23には、アクセルレバー23aが回動可能に設けられている。また、右側グリップ23のアクセルレバー23aには、図1に示すように、スロットルワイヤー23bが接続されており、スロットルワイヤー23bは、船体2の内部に設けられているアクセルポジションセンサ25に接続されている。アクセルポジションセンサ25は、スロットルワイヤー23bの移動量を検知する機能を有しており、検知したスロットルワイヤー23bの移動量に基づいた電気信号を、配線39を介してECU38に伝達可能に構成されている。そして、ECU38は、伝達された電気信号に基づいて、図示しないスロットルバルブの回動量を演算するとともに、演算された回動量の信号を図示しないスロットルバルブに送信する機能を有する。
また、左側グリップ24の根元部分近傍には、図6および図7に示すように、円筒形状の外周面を有するスイッチ類ケース26が設けられている。また、スイッチ類ケース26には、バケット10を図3の位置B(第1位置)に移動させるように構成され、ライダーにより操作可能な前進切替スイッチ(Fスイッチ)26aが設けられている。また、前進切替スイッチ26aの近傍には、バケット10を位置A(第2位置)に移動させるように構成され、ライダーにより操作可能な後進切替スイッチ(Rスイッチ)26bが設けられている。なお、前進切替スイッチ26aおよび後進切替スイッチ26bは、それぞれ、本発明の「スイッチ部」の一例である。これら前進切替スイッチ26aおよび後進切替スイッチ26bは、それぞれ、図8に示すように、接触型のボタン形状を有しており、前進切替スイッチ26aおよび後進切替スイッチ26bには、それぞれ、配線39が接続されている。配線39は、図1に示すように、ECU38に接続されており、前進切替スイッチ26a(図7参照)および後進切替スイッチ26b(図7参照)が押圧された際の信号をECU38に伝達する機能を有する。
また、図11に示すように、スイッチ類ケース26の矢印FWD方向側部分には、ブレーキレバー27が設けられている。なお、ブレーキレバー27は、本発明の「スイッチ部」の一例である。ブレーキレバー27は、左側グリップ24の前方に位置するようにスイッチ類ケース26から突出するように配置されており、ライダーが水ジェット推進艇1を制動したい場合に操作可能に構成されている。また、ブレーキレバー27は、左側グリップ24から離間する方向(矢印FWD方向)に向かって付勢されており、操作しない場合には、位置Eに位置するように構成されている。また、ブレーキレバー27は、ライダーにより操作された場合(制動時)には、位置Fに引き寄せることが可能なように構成されている。この場合、ブレーキレバー27は、スイッチ類ケース26内部のブレーキレバー27の根元近傍の図示しないスイッチを入力するとともに、バケット10を位置A(第2位置)に移動させる信号がECU38に伝達されるように構成されている。
また、図7に示すように、前進切替スイッチ26aおよび後進切替スイッチ26bの左側グリップ24側の近傍には、バケット10の位置を表示可能なバケット動作表示ランプ部26cが設けられている。なお、バケット動作表示ランプ部26cは、本発明の「表示部」の一例である。このバケット動作表示ランプ部26cは、スイッチ類ケース26のライダーが視認可能な位置に設けられており、図9に示すように、4つのLED26d、および、LED26dよりも大きい1つのLED26eと、LED26dおよび26eを保持するLEDホルダ26fと、LED26dおよび26eを保護するとともに、LED26dおよび26eの光を外部から視認可能な材料により形成された保護プレート26gとにより主に構成されている。
4つのLED26dのうちの1つのLED26dは、図7に示すように、前進切替スイッチ26aに隣接するように配置されており、残り3つのLED26dおよびLED26eは、それぞれ、円筒形状の外周面を有するスイッチ類ケース26の周方向に沿って略等間隔に、LEDホルダ26f(図9参照)に配置されている。そして、LED26dよりも大きい1つのLED26eは、後進切替スイッチ26bに隣接するように位置している。これらLED26dおよび26eは、それぞれ、バケット10が位置A(第2位置)(図2参照)と位置B(第1位置)(図3参照)との間を移動している際のバケット10(図2参照)の位置に対応して点灯(光学的に表示)するように構成されている。
具体的には、図9に示すように、4つのLED26dおよび1つのLED26eは、それぞれ、配線39に接続されており、配線39は、ECU38(図1参照)に接続されている。
また、スイッチ類ケース26の前進切替スイッチ26aおよび後進切替スイッチ26bのそれぞれの近傍には、エンジン3のクランクシャフト31(図2参照)の回転速度が所定値(約1250rpm)以上の場合においてライダーにより前進切替スイッチ26aおよび後進切替スイッチ26bのいずれかが操作された場合に、点灯することによりライダーにバケット10が移動されないことを報知する報知ランプ部26hが設けられている。
また、報知ランプ部26hは、図10に示すように、LED26iと、LED26iを保持するLEDホルダ26jと、LED26iを保護する保護プレート26kとにより主に構成されている。また、LED26iは、配線39に接続されており、配線39は、ECU38(図1参照)に接続されている。また、報知ランプ部26hは、エンジン3を始動する際に、バケット10が位置A(第2位置)に位置している場合に、点灯されるように構成されている。これにより、エンジン3を始動する際で、かつ、バケット10が位置A(第2位置)に位置している場合に、ライダーは、点灯している報知ランプ部26hを確認することが可能である。これにより、バケット10が位置A(第2位置)に位置していることを確認することが可能であるとともに、アクセルを開いた場合に、船体2が発進する方向を確認することが可能である。
また、ステアリング22の下方には、図1に示すように、エンジン3のクランクシャフト31の回転速度が所定値(約1250rpm)以上の場合においてライダーにより前進切替スイッチ26a(図7参照)および後進切替スイッチ26b(図7参照)のいずれかが操作された場合に、音を発生させることによりライダーにバケット10が移動されないことを報知するスピーカ28が設けられている。このスピーカ28は、配線39を介してECU38と接続されている。
次に、図2、図3および図7を参照して、バケット10が移動される際の動作について詳細に説明する。まず、バケット10が位置B(第1位置)に位置する状態から、位置A(第2位置)に移動される際の動作について説明する。
図3に示すように、バケット10がデフレクタ9の後方から離れた位置B(第1位置)に位置している状態で、ライダーにより後進切替スイッチ26b(図7参照)が押圧された場合、もしくは、ブレーキレバー27が操作された場合に、ECU38は、油圧シリンダ14に送るオイルの流れを切り替えるように電磁弁16を制御する。つまり、ECU38は、後進切替スイッチ26b(図7参照)が押圧された際、もしくは、ブレーキレバー27が操作された際の信号に基づいて、前側オイル室140aにオイルを流入させるとともに、後側オイル室140bから流出されるオイルをオイルパン32aに戻すように電磁弁16を制御する。
具体的には、電磁弁16は、レギュレータ18を介してスカベンジポンプ35から送り出されるオイルが、配管17aからオイルパン32aに戻される状態から配管15aを介してシリンダ部140の前側オイル室140aに流入する状態に切り替えられる。これにより、オイルが前側オイル室140aに流入される。そして、前側オイル室140aにオイルが流入されるのに伴って、ピストン部141が矢印BWD方向に移動される。これにより、後側オイル室140bから配管15bを介してオイルが電磁弁16に戻され、電磁弁16に戻されたオイルは、配管17aを介してオイルパン32aに戻される。また、ピストン部141が矢印BWD方向に移動されるのに伴って、ロッド部142は、矢印BWD方向側に移動される。これにより、ワイヤーケーブル11は、矢印BWD方向に移動される。その結果、バケット10は、図2に示すように、ワイヤーケーブル11が矢印BWD方向に移動されるのに伴って、デフレクタ9の後方に回動され、位置A(第2位置)に移動される。この際、ストロークセンサ144が検知したロッド部142の位置に基づいてバケット10が位置A(第2位置)(図2参照)に位置しているとECU38は判断する。そして、ECU38は、後進切替スイッチ26bに隣接するLED26eを点灯させる制御を行う。また、ストロークセンサ144が検知したロッド部142の位置に基づいてバケット10が位置A(第2位置)(図2参照)と位置B(第1位置)(図3参照)との間の中間位置に位置しているとECU38が判断した場合には、ECU38は、バケット10の位置に対応するLED26dを点灯させる制御を行う。
ライダーにより後進切替スイッチ26b(図7参照)が押圧された場合、もしくは、ブレーキレバー27が操作された場合には、ECU38は、エンジン3の回転速度を所定値未満の低回転に制御してから上記の電磁弁16の制御を行う。具体的には、バケット10は、エンジン3のクランクシャフト31の回転速度がアイドル状態(約1250rpm)の場合にのみ、移動するようにECU38により制御されている。そして、バケット10は、エンジン3の回転速度がアイドル状態(約1250rpm)を超える場合には、ECU38は、エンジン3の回転速度をアイドル状態(約1250rpm)に制御してから、バケット10を位置B(第1位置)(図3参照)から位置A(第2位置)(図2参照)に移動させるように制御する。これにより、バケット10がデフレクタ9から噴射される水の力に抗して移動するのを防ぐことが可能となり、バケット10や油圧シリンダ14が破損することを防ぐことが可能である。また、この場合には、ECU38は、報知ランプ部26hが点灯するように制御するとともに、スピーカ28から音を発生させるように制御する。
なお、水ジェット推進艇1を制動したい場合には、ライダーは、アクセルレバー23a(図7参照)を握ったままで、ブレーキレバー27(図11参照)を握る。この場合、バケット10が位置A(第2位置)(図2参照)に移動する間のみ、エンジン3の回転速度が下がり、バケット10は、スムーズに位置A(第2位置)に移動される。そして、バケット10が位置A(第2位置)に移動完了すると、速やかにエンジン3の回転速度が上昇され、前向きの噴流が発生する。これにより、水ジェット推進艇1を制動することが可能となる。
次に、バケット10が位置A(第2位置)に位置する状態から、位置B(第1位置)に移動される際の動作について説明する。
図2に示すように、バケット10がデフレクタ9の後方の位置A(第2位置)に位置している状態で、ライダーにより前進切替スイッチ26a(図7参照)が押圧された場合に、ECU38は、油圧シリンダ14に送るオイルの流れを切り替えるように電磁弁16を制御する。つまり、ECU38は、前進切替スイッチ26a(図7参照)が押圧された際の信号に基づいて、後側オイル室140bにオイルを流入させるとともに、前側オイル室140aから流出されるオイルをオイルパン32aに戻すように電磁弁16を制御する。具体的には、電磁弁16は、レギュレータ18を介してスカベンジポンプ35から送り出されるオイルが、配管17aからオイルパン32aに戻される状態から配管15bを介してシリンダ部140の後側オイル室140bに流入する状態に切り替えられる。これにより、オイルが後側オイル室140bに流入される。
そして、後側オイル室140bにオイルが流入されるのに伴って、ピストン部141が矢印FWD方向に移動される。これにより、前側オイル室140aから配管15aを介してオイルが電磁弁16に戻され、電磁弁16に戻されたオイルは、配管17aを介してオイルパン32aに戻される。また、ピストン部141が矢印FWD方向に移動されるのに伴って、ロッド部142は、矢印FWD方向側に移動される。これにより、ワイヤーケーブル11は、矢印FWD方向に移動される。その結果、バケット10は、図3に示すように、デフレクタ9の後方から離れた位置に回動され、位置B(第1位置)に移動される。この際、ストロークセンサ144が検知したロッド部142の位置に基づいてバケット10が位置B(第1位置)(図3参照)に位置しているとECU38は判断する。そして、前進切替スイッチ26aに隣接する1つのLED26dを点灯させる制御を行う。
なお、エンジン3の回転速度が所定の回転速度よりも大きい場合には、ライダーにより前進切替スイッチ26a(図7参照)が押圧された場合にも、ECU38は、上記の電磁弁16の制御を行わない。つまり、バケット10は、移動されないように制御される。具体的には、バケット10は、エンジン3のクランクシャフト31の回転速度がアイドル状態(約1250rpm)の場合にのみ、移動するようにECU38により制御されており、クランクシャフト31の回転速度がアイドル状態(約1250rpm)を超える場合には、ECU38は、報知ランプ部26hを点灯させるとともに、バケット10を位置A(第2位置)(図2参照)から移動しないように制御する。また、この場合には、ECU38は、報知ランプ部26hが点灯するように制御するとともに、スピーカ28から音を発生させるように制御する。
第1実施形態では、上記のように、船体2の内部に、バケット10をデフレクタ9の後方に移動させる油圧シリンダ14を設けることによって、船体2の内部には水が浸入しないので、油圧シリンダ14に直接的に水が常時付着するのを抑制することができる。これにより、油圧シリンダ14の各部品などに錆および異物が付着するのを抑制することができるので、油圧シリンダ14が駆動される際に、錆および異物などにより油圧シリンダ14の各部が損傷するのを抑制することができる。その結果、バケット10を移動させる油圧シリンダ14が破損するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、船体2の内部に設けられた油圧シリンダ14と船体2の外側のデフレクタ9の後方に移動可能に配置されたバケット10とを接続するとともに、油圧シリンダ14の駆動力をバケット10に伝達するワイヤーケーブル11を設けることによって、油圧シリンダ14が船体2の内部に設けられている場合にも、ワイヤーケーブル11により、容易に、バケット10に油圧シリンダ14の駆動力を伝達することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、油圧シリンダ14を、ロッド部142が略前後方向に移動するように配置することによって、ロッド部142は船体2の振動方向である上下方向と直交する略前後方向に移動するように配置されているので、ロッド部142の位置が船体2の上下方向の振動に同期して変化するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、エンジン3に、クランクシャフト31の回転を利用して駆動可能に構成され、エンジン3の内部にエンジン3の内部を潤滑するオイルを送るように構成されているとともに、油圧シリンダ14にエンジン3の内部を潤滑するオイルを送るように構成されているスカベンジポンプ35を設けることによって、油圧シリンダ14にオイルを供給するためだけのオイルポンプを別途設ける必要がないので、その分、部品点数が増加するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、スカベンジポンプ35の下流側で、かつ、油圧シリンダ14の上流側に設置され、油圧シリンダ14に送られるオイルをオイルパン32aに逃がすレギュレータ18を設けることによって、エンジン3の駆動力が大きくなるのに伴ってスカベンジポンプ35の駆動力が大きくなった場合に、レギュレータ18により、油圧シリンダ14に送られるオイルの圧力が大きくなりすぎるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ECU38を、クランクシャフト31の回転速度が所定値(約1250rpm)以上の場合には、ライダーにより前進切替スイッチ26aおよび後進切替スイッチ26bが操作された場合にも、バケット10が移動されないように電磁弁16を制御するように構成することによって、バケット10がデフレクタ9から噴射される水の力に抗して移動するのを抑制することができるので、バケット10およびバケット10を移動させる油圧シリンダ14などが破損するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ECU38を、バケット10がデフレクタ9の後方の位置A(第2位置)に位置している場合およびデフレクタ9の後方から離れた位置B(第1位置)に位置している場合に、油圧シリンダ14にオイルを流入させるのを停止するように電磁弁16を制御するように構成することによって、バケット10が位置A(第2位置)に位置する場合および位置B(第1位置)に位置する状態であるためにバケット10を移動させる駆動力が必要ない場合に、油圧シリンダ14に過剰な駆動力を発生させるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ストロークセンサ144を、油圧シリンダ14が駆動する駆動量を検知するように構成することによって、検知された油圧シリンダ14の駆動量に基づいて、ECU38などによりバケット10の位置を容易に算出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、バケット10をデフレクタ9の後方から離れた位置B(第1位置)で保持するバネ部材12を設けることによって、バケット10がデフレクタ9の後方から離れた位置B(第1位置)に移動された後に油圧シリンダ14にオイルを流入させない場合にも、バネ部材12により、バケット10をデフレクタ9の後方から離れた位置で保持することができる。
(第2実施形態)
図12〜図18は、本発明の第2実施形態による水ジェット推進艇の構成を説明するための図である。次に、図12〜図18を参照して、本発明の第2実施形態による水ジェット推進艇200の構造を説明する。第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、油圧シリンダ214がバルクヘッド2dよりも後方(矢印BWD方向)側に配置されているとともに、前進切替スイッチ226aおよび後進切替スイッチ226bがステアリング222とシート21との間に配置されている例について説明する。
第2実施形態では、図12に示すように、エンジン203は、クランクシャフト231が前後方向(矢印FWD方向および矢印BWD方向)に延びるように配置されている。このエンジン203は、図2に示すように、クランクシャフト231を保持するクランクケース部232を有している。また、クランクケース232(エンジン203)の下部には、エンジン203の内部を潤滑するオイルを貯留するオイルパン232aが設けられている。なお、オイルパン232aは、本発明の「オイル貯留部」の一例である。
また、第2実施形態では、バケット10の上側部分には、ワイヤーケーブル211が接続されている。なお、ワイヤーケーブル211は、本発明の「ケーブル」の一例である。ワイヤーケーブル211は、船体2の内部から船体2の外側に導出されており、後述する油圧シリンダ214のリンク機構245とバケット10とを接続している。つまり、ワイヤーケーブル211は、船体2の内部に設けられた後述する油圧シリンダ214と船体2の外側のデフレクタ9の後方に移動可能に配置されたバケット10とを接続するとともに、油圧シリンダ214の駆動力をバケット10に伝達する機能を有する。そして、ワイヤーケーブル211が後述する油圧シリンダ214により前後方向に移動されるのに伴って、バケット10は、デフレクタ9の後方の位置C(第2位置)とデフレクタ9の後方から上方向に回動された位置D(第1位置)(図13参照)との間を回動(移動)可能に構成されている。そして、バケット10が位置C(第2位置)に位置している場合には、水がバケット10に向かってデフレクタ9から後方に噴射され、後方に噴射された水は、バケット10に当たり、前方に転換される。これにより、船体2を後方に推進させることが可能となる。その一方で、図13に示すように、バケット10が位置D(第1位置)に位置している場合には、後方に噴射された水は、バケット10に当たることなく後方に噴射されるので、船体2を前方に推進させることが可能となる。
また、エンジン203には、エンジン203の内部を潤滑したオイルをオイルパン232aに回収するためのスカベンジポンプ235が設けられている。なお、スカベンジポンプ235は、本発明の「オイルポンプ」および「第2オイルポンプ」の一例である。このスカベンジポンプ235は、クランクシャフト231が回転するのに伴ってクランクシャフト231と一体的に駆動するように構成されている。
ここで、第2実施形態では、船体2の内部の後部には、油圧シリンダ214が固定されている。この第2実施形態による油圧シリンダ214は、バルクヘッド2dよりも後方に配置されており、船体2の内部のバルクヘッド2dよりも前方に配置されているエンジン3よりも後方に位置している。また、油圧シリンダ214は、エアベンチレーションホース5の下端部5aよりも上方に配置されている。なお、油圧シリンダ214は、本発明の「油圧式駆動源」の一例である。
油圧シリンダ214は、シリンダ部240と、シリンダ部240に沿って摺動するピストン部241と、ピストン部241に接続されたロッド部242とを含んでおり、ロッド部242が略前後方向(矢印FWD方向および矢印BWD方向)に移動するように配置されている。また、第2実施形態では、シリンダ部240の矢印FWD方向側の端部には、シリンダ部240の内部に封入されているオイルが外部に漏れるのを抑制するシール部材243が設けられている。そして、ロッド部242は、シール部材243にシールされた状態で、矢印FWD方向に向かって延びるように配置されている。
また、第2実施形態では、ロッド部242の矢印FWD方向側の端部には、リンク機構245の一方側が接続されている。また、リンク機構245の他方側には、バケット10と接続されているワイヤーケーブル211が接続されている。リンク機構245は、ロッド部242の移動方向とは反対方向にワイヤーケーブル211を移動する機能を有する。また、リンク機構245は、ロッド部242のストロークが小さい場合にも、ワイヤーケーブル211に対して、バケット10を移動させるのに十分なストローク分移動させる機能を有する。さらに、油圧シリンダ214は、バケット10が上記位置C(第2位置)にある時よりも位置D(第1位置)にある時の方が、ロッド部242がシリンダ部240内に多く収容されるように構成されている。
具体的には、リンク機構245は、図14に示すように、ロッド部242とスライド可能に係合するロッド係合部245aと、ワイヤーケーブル211と係合するワイヤー係合部245bと、リンク機構245の回動中心である支点部245cとを有する。ロッド係合部245aの上端部と支点部245cとの長さL1は、ワイヤー係合部245bと支点部245cとの長さL2よりも短い。つまり、リンク機構245が支点部245cを中心に回動された場合のワイヤー係合部245bの前後方向への移動距離L3は、ロッド係合部245aの前後方向への移動距離L4よりも大きい。これにより、ロッド部242の移動量を短縮し、油圧シリンダ214の前後長さを短縮できるので、バルクヘッド2d後方の狭いスペースでも油圧シリンダ214を配置しやすくなる。なお、ストローク量が縮小される分、ストロークに必要な油圧は高くなるが、油圧シリンダ214のピストン部241の径を大きくすることで克服することが可能である。
また、リンク機構245は、ロッド部242が矢印FWD方向に移動された際には、ワイヤーケーブル211を矢印BWD方向に移動するように構成されている。つまり、ワイヤーケーブル211と接続されているバケット10は、第1実施形態とは異なり、ロッド部242が矢印FWD方向に移動されるのに伴って、デフレクタ9の後方の位置C(第2位置)に移動されるように構成されている。その一方で、リンク機構245は、ロッド部242が矢印BWD方向に移動された際には、ワイヤーケーブル211を矢印FWD方向に移動するように構成されている。つまり、ワイヤーケーブル211と接続されているバケット10は、ロッド部242が矢印BWD方向に移動されるのに伴って、デフレクタ9の後方から上方向に回動された位置D(第1位置)に移動されるように構成されている。
また、図12に示すように、シリンダ部240の矢印FWD方向側には、ロッド部242が前後方向に移動したストローク量(駆動量)を検知するストロークセンサ244が取り付けられている。なお、ストロークセンサ244は、本発明の「検知部」の一例である。
また、油圧シリンダ214のシリンダ部240の内部は、ピストン部241により隔てられた矢印FWD方向側部分の前側オイル室240aと、ピストン部241により隔てられた矢印BWD方向側部分の後側オイル室240bとを有している。そして、前側オイル室240aには、配管215aの一方側が接続されているとともに、後側オイル室240bには、配管215bの一方側が接続されている。
また、第2実施形態では、配管215aの他方側および配管215bの他方側には、それぞれ、電磁弁216が接続されている。この電磁弁216は、後述するレギュレータ218を介してスカベンジポンプ235と接続されており、スカベンジポンプ235により送り出されたオイルの流れを配管215aおよび配管215bのいずれかに切替可能に構成されている。すなわち、電磁弁216は、油圧シリンダ214の前側オイル室240aおよび後側オイル室240bのいずれかにオイルを流入させるように切替可能に構成されている。これにより、前側オイル室240aにオイルが流入された場合には、ピストン部241が後方(矢印BWD方向)側に移動されるので、ロッド部242を後方に移動させることが可能となる。そして、ロッド部242の移動方向がリンク機構245により前方(矢印FWD方向)に反転されるのに伴って、ワイヤーケーブル211が前方に移動されるので、バケット10をデフレクタ9の後方から上方向に回動された位置D(第1位置)に移動させることが可能となる。その一方、後側オイル室240bにオイルが流入された場合には、ピストン部241が前方(矢印FWD方向)側に移動されるので、ロッド部242を前方に移動させることが可能となる。そして、ロッド部242の移動方向がリンク機構245により後方(矢印BWD方向)に反転されるのに伴って、ワイヤーケーブル211が後方に移動されるので、バケット10をデフレクタ9の後方の位置C(第2位置)に移動させることが可能となる。
また、電磁弁216は、配管217aを介してエンジン203のオイルパン232aと接続されており、スカベンジポンプ235により送り出されたオイルを油圧シリンダ214に流入させることなくオイルパン232aに戻すことが可能なように構成されている。
また、第2実施形態では、スカベンジポンプ235の下流側で、かつ、油圧シリンダ214の上流側には、油圧シリンダ214に送られるオイルをオイルパン232aに逃がすレギュレータ218が配置されている。なお、レギュレータ218は、本発明の「リリーフバルブ」の一例である。具体的には、レギュレータ218は、配管217bを介して電磁弁216と接続されている。また、レギュレータ218は、配管219aを介してスカベンジポンプ235と接続されているとともに、配管219bを介してオイルパン232aと接続されている。
また、第2実施形態では、図12および図15に示すように、ステアリング222とシート21の間には、ボード226が設けられている。ボード226には、バケット10(図12参照)を図13の位置D(第1位置)に移動させるように構成されたライダーにより操作可能な前進切替スイッチ226aが設けられている。また、前進切替スイッチ226aの近傍には、図16に示すように、バケット10(図12参照)を図12の位置C(第2位置)に移動させるように構成されたライダーにより操作可能な後進切替スイッチ226bが設けられている。なお、前進切替スイッチ226aおよび後進切替スイッチ226bは、それぞれ、本発明の「スイッチ部」の一例である。また、図12に示すように、前進切替スイッチ226aおよび後進切替スイッチ226bには、それぞれ、配線39が接続されている。
また、図16に示すように、前進切替スイッチ226aおよび後進切替スイッチ226bの近傍には、バケット10の位置を表示可能なバケット動作表示ランプ部226cが設けられている。なお、バケット動作表示ランプ部226cは、本発明の「表示部」の一例である。このバケット動作表示ランプ部226cは、ボード226のライダーが視認可能な位置に設けられており、図17に示すように、5つのLED226d、および、LED226dよりも大きい1つのLED226eと、LED226dおよび226eを保持するLEDホルダ226fと、LED226dおよび226eを保護するとともにLED226dおよび226eの光を外部から視認可能な材料により形成された保護プレート226gとにより主に構成されている。
4つのLED226dのうちの1つのLED226dは、図16に示すように、前進切替スイッチ226aに隣接するように配置されており、残り3つのLED226dおよびLED226eは、それぞれ、ボード226の前後方向に沿って略等間隔に、LEDホルダ226f(図17参照)に配置されている。そして、LED226dよりも大きい1つのLED226eは、後進切替スイッチ226bに隣接するように位置している。これらLED226dおよび226eは、それぞれ、バケット10が位置C(第2位置)(図12参照)と位置D(第1位置)(図13参照)との間を移動している際のバケット10(図12参照)の位置に対応して点灯(光学的に表示)するように構成されている。
また、前進切替スイッチ226aおよび後進切替スイッチ226bのそれぞれの近傍には、エンジン203のクランクシャフト231(図12参照)の回転速度が所定値(約1250rpm)以上の場合においてライダーにより前進切替スイッチ226aおよび後進切替スイッチ226bのいずれかが操作された場合に、点灯することによりライダーにバケット10が移動されないことを報知する報知ランプ部226hが設けられている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
次に、図12、図13および図16を参照して、バケット10が移動される際の動作について詳細に説明する。まず、バケット10が位置D(第1位置)に位置する状態から、位置C(第2位置)に移動される際の動作について説明する。
図13に示すように、バケット10がデフレクタ9の後方から離れた位置D(第1位置)に位置している状態で、ライダーにより後進切替スイッチ226b(図16参照)が押圧された場合に、ECU38は、油圧シリンダ214に送るオイルの流れを切り替えるように電磁弁216を制御する。具体的には、電磁弁216は、レギュレータ218を介してスカベンジポンプ235から送り出されるオイルが、配管217aからオイルパン232aに戻される状態からシリンダ部240の後側オイル室240bに流入する状態に切り替えられる。これにより、オイルが後側オイル室240bに流入される。
そして、後側オイル室240bにオイルが流入されるのに伴って、ピストン部241が矢印FWD方向に移動される。これにより、前側オイル室240aからオイルが電磁弁216に戻され、電磁弁216に戻されたオイルは、配管217aを介してオイルパン232aに戻される。また、ピストン部241が矢印FWD方向に移動されるのに伴って、ロッド部242は、矢印FWD方向側に移動される。これにより、リンク機構245によりロッド部242の矢印FWD方向への移動が逆方向に転換されるので、ワイヤーケーブル211は、矢印BWD方向に移動される。その結果、バケット10は、図12に示すように、ワイヤーケーブル211が矢印BWD方向に移動されるのに伴って、デフレクタ9の後方に回動され、位置C(第2位置)に移動される。
次に、バケット10が位置C(第2位置)に位置する状態から、位置D(第1位置)に移動される際の動作について説明する。
図12に示すように、バケット10がデフレクタ9の後方の位置C(第2位置)に位置している状態で、ライダーにより前進切替スイッチ226a(図16参照)が押圧された場合に、ECU38は、油圧シリンダ214に送るオイルの流れを切り替えるように電磁弁216を制御する。具体的には、電磁弁216は、レギュレータ218を介してスカベンジポンプ235から送り出されるオイルが、配管217aからオイルパン232aに戻される状態からシリンダ部240の前側オイル室240aに流入する状態に切り替えられる。これにより、オイルが前側オイル室240aに流入される。
そして、前側オイル室240aにオイルが流入されるのに伴って、ピストン部241が矢印BWD方向に移動される。これにより、後側オイル室240bからオイルが電磁弁216に戻され、電磁弁216に戻されたオイルは、配管217aを介してオイルパン232aに戻される。また、ピストン部241が矢印BWD方向に移動されるのに伴って、ロッド部242は、矢印BWD方向側に移動される。これにより、リンク機構245によりロッド部242の矢印BWD方向への移動が逆方向に転換されるので、ワイヤーケーブル211は、矢印FWD方向に移動される。その結果、バケット10は、図13に示すように、デフレクタ9の後方から離れた位置に回動され、位置D(第1位置)に移動される。
第2実施形態では、上記のように、油圧シリンダ214を、船体2の内部のエンジン203よりも後側に配置することによって、油圧シリンダ214をバケット10の近くに配置することができるので、油圧シリンダ214とバケット10とを接続するワイヤーケーブル211を短くすることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、本発明の油圧式駆動源の一例として油圧シリンダを適用した例について示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、油圧により駆動可能なレバーなど、油圧シリンダ以外の油圧式駆動源を適用してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、油圧シリンダを、エンジンの内部を潤滑するオイルを用いて駆動されるように構成した例について示したが、本発明はこれに限らず、油圧シリンダを駆動するためのみのオイルを用いて油圧シリンダを駆動してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、エンジンのスカベンジポンプを用いて油圧シリンダにオイルを流入させた例について示したが、本発明はこれに限らず、エンジンのフィードポンプを用いて油圧シリンダにオイルを流入させるように構成してもよい。また、エンジンの内部に設けられたオイルポンプに限らず、たとえば、電気ポンプなど、油圧シリンダにオイルを流入させるためのポンプを、別途、設けるようにしてもよい。
また、上記第1実施形態では、報知ランプ部を、エンジンを始動する際に、バケットが第2位置に位置している場合に、点灯されるように構成した例について示したが、本発明はこれに限らず、エンジンを始動する際に、バケットが第2位置に位置している場合に、バケットを第2位置から第1位置に移動させるように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、本発明のオイル貯留部の一例として、エンジンのクランクケースに設けられたオイルパンを適用した例について示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、エンジンオイルを貯留するオイルタンクをエンジンのクランクケースとは異なる位置に設けるなど、クランクケースに設けられたオイルパン以外のオイル貯留部を適用してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、バケットの位置を検知するために、油圧シリンダのロッド部のストローク量を検知するストロークセンサを設けた例について示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、バケットの位置を検知するための位置センサなどを、バケットに直接的に設けるようにしてもよい。
また、上記第1実施形態では、水ジェット推進艇を制動したい場合には、アクセルレバーを握ったままブレーキレバーを握るように操作する例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、ブレーキレバーが操作された場合に、アクセルレバーの操作状態に関わらず、バケットが位置Aに移動完了すると同時に、自動的にエンジン回転数を所定速度まで上昇させるようにしてもよい。これにより、水ジェット推進艇を制動したい場合には、ブレーキレバーのみを操作すればよいので、操作を簡素化することができる。また、ブレーキレバーへの入力の検出については、スイッチに代えて、ポテンショメータや荷重センサ(たとえば磁歪式センサ)を設けることによって、ライダーのブレーキレバーへの入力(ライダーの握りの量や強弱)に応じてエンジンの回転速度の上昇を制御するように構成することが可能となる。これにより、ライダーが制動力を容易に調整することが可能となる。
また、上記第1および第2実施形態では、バケットを第1位置に保持する位置保持部材としてバネ部材を適用した例について示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、位置保持部材として係合部と被係合部とを備える係合部材を適用してもよいし、磁力によってバケットの位置を保持する構成を適用してもよい。
本発明の第1実施形態による水ジェット推進艇の全体構成を示す断面図である。 図1に示した第1実施形態による水ジェット推進艇の船体の内部の構成を詳細に説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による水ジェット推進艇の船体の内部の構成を詳細に説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による水ジェット推進艇のエンジンを正面から見た図である。 図1に示した第1実施形態による水ジェット推進艇のエンジンおよびバケット周辺の平面図である。 図1に示した第1実施形態による水ジェット推進艇のステアリング近傍の構成を説明するための斜視図である。 図1に示した第1実施形態による水ジェット推進艇のステアリングの左側グリップ周辺の構成を説明するための斜視図である。 図1に示した第1実施形態による水ジェット推進艇の前側切替スイッチおよび後側切替スイッチの構造を説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による水ジェット推進艇のバケット動作表示ランプ部の構造を説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による水ジェット推進艇の報知ランプ部の構造を説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による水ジェット推進艇のブレーキレバーの構成を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態による水ジェット推進艇の全体構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態による水ジェット推進艇の全体構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態による水ジェット推進艇のリンク機構の構成を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による水ジェット推進艇のステアリング近傍の構成を説明するための斜視図である。 本発明の第2実施形態による水ジェット推進艇のボード周辺の構成を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による水ジェット推進艇のバケット動作表示ランプ部の構造を説明するための断面図である。
符号の説明
1 水ジェット推進艇
2 船体
2d バルクヘッド(仕切り板)
3 エンジン
5 エアベンチレーションホース(空気導入部)
8a インペラハウジング(ジェット推進機)
8b ノズル(噴射口、ジェット推進機)
9 デフレクタ(噴射口、ジェット推進機)
10 バケット(反転部材、ジェット推進機)
11、211 ワイヤーケーブル(ケーブル)
12 バネ部材(位置保持部材)
14、214 油圧シリンダ(油圧式駆動源)
16、216 電磁弁
18、218 レギュレータ(リリーフバルブ)
22、222 ステアリング(操舵ハンドル)
23a アクセルレバー
26a、226a 前進切替スイッチ(スイッチ部)
26b、226b 後進切替スイッチ(スイッチ部)
26c、226c バケット動作表示ランプ部(表示部)
27 ブレーキレバー(スイッチ部)
31、231 クランクシャフト
32a、232a オイルパン(オイル貯留部)
34 フィードポンプ(オイルポンプ、第1オイルポンプ)
35、235 スカベンジポンプ(オイルポンプ、第2オイルポンプ)
38 ECU(制御部)
140、240 シリンダ部
141、241 ピストン部
142、242 ロッド部
144、244 ストロークセンサ(検知部)
245 リンク機構

Claims (26)

  1. 船体と、
    前記船体の外側に設けられ、前記船体を推進させる際に水を後方に噴射するように構成された噴射口を有するジェット推進機と、
    前記ジェット推進機の噴射口から噴射される水を遮らない第1位置と、前記噴射口から噴射される水を遮る第2位置との間で移動可能に配置され、前記第2位置に移動された場合に、前記噴射口から後方に噴射される水の噴射方向を少なくとも前方に転換する反転部材と、
    前記船体の内部に設けられ、前記反転部材を前記第2位置に移動させる油圧式駆動源とを備える、水ジェット推進艇。
  2. 前記油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、
    前記船体の内部に設けられた前記油圧シリンダと前記第2位置に移動可能に配置された反転部材とを接続するとともに、前記油圧シリンダの駆動力を前記反転部材に伝達するケーブルをさらに備える、請求項1に記載の水ジェット推進艇。
  3. 前記油圧シリンダは、シリンダ部と、前記シリンダ部に沿って摺動するピストン部と、前記ピストン部に接続されたロッド部とを含み、前記ロッド部が略前後方向に移動するように配置されている、請求項2に記載の水ジェット推進艇。
  4. 前記船体の内部に配置され、前記船体を推進させる際に駆動されるエンジンをさらに備え、
    前記油圧シリンダは、前記エンジンの内部を潤滑するオイルを用いて駆動されるように構成されている、請求項2または3に記載の水ジェット推進艇。
  5. 前記エンジンは、クランクシャフトと、前記クランクシャフトの回転を利用して駆動可能に構成され、前記エンジンの内部に前記エンジンの内部を潤滑するオイルを送るように構成されているとともに、前記油圧シリンダに前記エンジンの内部を潤滑するオイルを送るように構成されているオイルポンプとを含む、請求項4に記載の水ジェット推進艇。
  6. 前記オイルポンプは、前記クランクシャフトが直接的に接続されるとともに、前記クランクシャフトが回転するのに伴って前記クランクシャフトと一体的に駆動するように構成されている、請求項5に記載の水ジェット推進艇。
  7. 前記エンジンの内部を潤滑するオイルが貯留されるオイル貯留部と、
    前記オイルポンプの下流側で、かつ、前記油圧シリンダの上流側に設置され、前記油圧シリンダに送られるオイルを前記オイル貯留部に逃がすリリーフバルブとをさらに備える、請求項5または6に記載の水ジェット推進艇。
  8. 前記オイル貯留部は、前記エンジンの下部で、かつ、前記リリーフバルブの下方に設けられている、請求項7に記載の水ジェット推進艇。
  9. 前記オイルポンプは、前記エンジンの内部でオイルを潤滑させるために前記オイル貯留部から前記エンジンの内部にオイルを送り出す第1オイルポンプと、前記エンジンの内部を潤滑したオイルを前記オイル貯留部に回収するための第2オイルポンプとを含み、
    前記第2オイルポンプは、前記油圧シリンダに前記エンジンの内部を潤滑するオイルを送るように構成されている、請求項7または8に記載の水ジェット推進艇。
  10. 前記反転部材を所望の位置に移動させる際に、前記油圧シリンダに流入させる前記オイルポンプにより送り出されたオイルの流れを切替可能に構成された電磁弁と、
    前記反転部材を前記第1位置と前記第2位置との間を移動させるようにライダーにより操作可能なスイッチ部とをさらに備え、
    前記電磁弁は、前記スイッチ部が操作されるのに基づいてオイルの流れを切り替えるように構成されている、請求項5〜9のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
  11. 前記電磁弁および前記エンジンを制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記エンジンの回転速度が所定値以上の場合において、ライダーにより前記スイッチ部が操作された場合には、前記エンジンの回転速度を所定値未満に制御した後、前記電磁弁を制御して前記反転部材を移動させるように構成されている、請求項10に記載の水ジェット推進艇。
  12. ライダーが操舵するための一対の操舵ハンドルと、
    前記一対の操舵ハンドルの一方側に設けられ、前記ライダーにより操作されるアクセルレバーとをさらに備え、
    前記スイッチ部は、前記一対の操舵ハンドルの他方側近傍に設けられている、請求項10または11に記載の水ジェット推進艇。
  13. 前記反転部材を所望の位置に移動させる際に、前記油圧シリンダに流入させる前記オイルポンプにより送り出されたオイルの流れを切替可能に構成された電磁弁と、
    前記電磁弁を制御する制御部と、
    前記反転部材の位置を検知する検知部とをさらに備え、
    前記制御部は、前記反転部材が前記第2位置に位置している場合および前記第1位置に位置している場合に、前記油圧シリンダにオイルを流入させるのを停止するように前記電磁弁を制御するように構成されている、請求項5〜12のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
  14. 前記反転部材の位置を検知する検知部と、
    ライダーが視認可能な位置に設けられ、前記検知部により検知された前記反転部材の位置を表示可能な表示部とをさらに備える、請求項1〜13のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
  15. 前記表示部は、前記反転部材が前記第1位置と前記第2位置との間を移動している際の前記反転部材の位置を光学的に表示可能に構成されている、請求項14に記載の水ジェット推進艇。
  16. 前記反転部材の位置を検知する検知部をさらに備え、
    前記油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、
    前記検知部は、前記油圧シリンダに取り付けられており、前記油圧シリンダが駆動する駆動量を検知するように構成されている、請求項1〜15のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
  17. 前記船体の内部に配置され、前記船体を推進させる際に駆動されるエンジンをさらに備え、
    前記油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、
    前記油圧シリンダは、前記船体の内部の前記エンジンが配置されている部分近傍に配置されている、請求項1〜16のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
  18. 前記油圧シリンダは、前記エンジンに固定されている、請求項17に記載の水ジェット推進艇。
  19. 前記油圧シリンダは、平面的に見て、前記エンジンの幅方向の両端部よりも内側に収まるように配置されている、請求項17または18に記載の水ジェット推進艇。
  20. 前記油圧シリンダは、前記エンジンの上部に固定されている、請求項17〜19のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
  21. 前記船体の上部から前記エンジンが配置された前記船体の内部の下方に延びるように設けられ、前記船体の内部に空気を導入するための空気導入部をさらに備え、
    前記油圧シリンダは、前記空気導入部の下端部よりも上方に配置されている、請求項17〜20のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
  22. 前記船体の内部に配置され、前記船体を推進させる際に駆動されるエンジンをさらに備え、
    前記油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、
    前記油圧シリンダは、前記船体の内部の前記エンジンよりも後側に配置されている、請求項1〜16のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
  23. 前記船体の内部を前後方向に仕切る仕切り板をさらに備え、
    前記エンジンは、前記仕切り板よりも前方に配置されており、
    前記油圧シリンダは、前記仕切り板よりも後方に配置されている、請求項22に記載の水ジェット推進艇。
  24. 前記反転部材を前記第1位置で保持する位置保持部材をさらに備える、請求項1〜23のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
  25. 前記油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、
    前記油圧シリンダは、シリンダ部と、前記シリンダ部に沿って摺動するピストン部と、前記ピストン部に接続されたロッド部とを含み、前記反転部材が前記第2位置にある時よりも前記第1位置にある時の方が、前記ロッド部が前記シリンダ部内に多く収容されるように構成されている、請求項1〜24のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
  26. 前記油圧式駆動源は、油圧シリンダを含み、
    前記油圧シリンダは、シリンダ部と、前記シリンダ部に沿って摺動するピストン部と、前記ピストン部に接続されたロッド部とを含み、
    前記油圧シリンダのロッド部と接続されているとともに、前記ケーブルと接続され、前記ロッド部の移動方向とは反対方向に前記ケーブルを移動するリンク機構をさらに備える、請求項2〜25のいずれか1項に記載の水ジェット推進艇。
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