JP3534358B2 - 船外推進機のパワー・トリム・チルト装置 - Google Patents

船外推進機のパワー・トリム・チルト装置

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JP3534358B2
JP3534358B2 JP07932595A JP7932595A JP3534358B2 JP 3534358 B2 JP3534358 B2 JP 3534358B2 JP 07932595 A JP07932595 A JP 07932595A JP 7932595 A JP7932595 A JP 7932595A JP 3534358 B2 JP3534358 B2 JP 3534358B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H20/00Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
    • B63H20/08Means enabling movement of the position of the propulsion element, e.g. for trim, tilt or steering; Control of trim or tilt
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、小型,中型船舶に搭載
される船外機や船内外機の船外部のような船外に設置さ
れる推進機のトリム・チルト装置に関し、特に、油圧シ
リンダによりトリム領域とチルト領域に渡ってそれぞれ
異なった作動状態で船外推進機を上下方向に回動させる
ようにした油圧式のパワー・トリム・チルト装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】小型船舶に搭載される船外機や小型,中
型船舶に搭載される船内外機の船外ユニットのような、
船体の船尾に取付けられる船外推進機では、航走中に推
力角度を調整して航走効率を高めるために、水平なチル
ト軸回りに推進機の傾斜角を上下方向に調整するという
操作(トリム操作)が行われると共に、船体を水上から
陸揚げしたり、船体を陸上から進水させたりするとき
に、推進機をチルト軸回りに大きく上下方向に回動させ
るという操作(チルト操作)が行われる。 【0003】そのため、油圧シリンダにより船外推進機
を船体に対してチルト軸回りに回動させるパワー・トリ
ム・チルト装置が船体と船外推進機の間に設けられてお
り、そのような油圧式のパワー・トリム・チルト装置と
して、トリム操作用のシリンダとチルト操作用のシリン
ダが別々に設けられているもの以外に、一つのシリンダ
本体内にトリムピストンとチルトピストンを一体化して
組み込んだ二重シリンダ構造の油圧シリンダを使用した
ものが従来から一般的に知られている。 【0004】すなわち、シリンダ本体内にトリムピスト
ンを摺動自在に挿入し、トリムピストン内にチルトピス
トンを摺動自在に挿入し、チルトピストンのロッドをト
リムピストンとシリンダ本体の上壁を貫通して外方に突
出させて、シリンダ本体とトリムピストンを同軸上に二
重シリンダ構造として配設すると共に、船体側にシリン
ダ本体を連結し、船外機側にチルトピストンのロッドの
突出端を連結して、トリム操作時には、シリンダ本体内
でチルトピストンとトリムピストンを一体的に移動さ
せ、チルト操作時には、シリンダ本体の上端部(ロッド
突出側端部)の側に位置するトリムピストン内でチルト
ピストンだけを移動させるようにしたものである。(例
えば、特開昭59−190089号公報,特公昭61−
45599号公報,特開平6−64588号公報など参
照) 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の船外推進機のパワー・トリム・チルト装置で
は、油圧シリンダを作動させるための作動油を回路中で
一時的に貯留しておくために設けられるリザーバータン
クは、通常、作動油の交換や補給およびオイルポンプへ
の作動油の供給などを考慮して、オイルポンプよりも上
方でトリム・チルト装置の上方部分に配置されることと
なる。 【0006】ところが、作動油の中に金属の切り粉等の
異物が混入した場合、作動油のリザーバータンクがオイ
ルポンプよりも上方に配置されていると、異物が作動油
と共にオイルポンプを通って油圧シリンダ内に送り込ま
れやすくなり、特に、トリム操作時にシリンダ本体内で
チルトピストンとトリムピストンを一体的に移動させ、
チルト操作時にシリンダ本体のロッド突出側端部の側に
位置したトリムピストン内でチルトピストンを移動させ
るように構成されている油圧シリンダでは、動作切換え
のためのバルブを設けた狭い通路がチルトピストンやト
リムピストンに形成されているため、異物が該通路に詰
まってトリム・チルト操作に誤動作を起こすというよう
な問題を生じることとなる。 【0007】本発明は、上記のような従来の船外推進機
のトリム・チルト装置の持つ不都合を解消することを目
的としており、より具体的には、作動油中に異物が混入
しても、それが油圧シリンダ内に入ることを防いで、ト
リム・チルト操作の誤動作を防止することができる船外
推進機のパワー・トリム・チルト装置を提供することを
目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決しかつ目的を達成するために、上記の請求項1に記
載したように、その両端で船体側と船外推進機側を連結
する油圧シリンダと、油圧シリンダに作動油を送給する
ためのモーターおよびオイルポンプと、作動油を一時的
に貯留するリザーバータンクとを備えており、該油圧シ
リンダが、シリンダ本体内にトリムピストンが摺動自在
に挿入され、トリムピストン内にチルトピストンが摺動
自在に挿入され、チルトピストンのロッドがトリムピス
トンとシリンダ本体の一端を貫通して外方に突出されて
いて、トリム操作時にはシリンダ本体内でチルトピスト
ンとトリムピストンを一体的に移動させ、チルト操作時
にはシリンダ本体のロッド突出側端部の側に位置したト
リムピストン内でチルトピストンを移動させるように構
成されている船外推進機のパワー・トリム・チルト装置
において、作動油のリザーバータンクがオイルポンプよ
りも下方に配置され、リザーバータンクの作動油供給口
が該タンクの底面よりも上方に設けられていることを特
徴とするものである。 【0009】 【作 用】上記のような構成により、作動油の中に金属
の切り粉等の異物が混入しても、リザーバータンクから
オイルポンプによって油圧シリンダ内に送り込まれる作
動油内の異物は、リザーバータンクの底部に沈殿して、
油圧シリンダ内に入り込みにくくなるため、油圧シリン
ダ内に設けられているバルブを有する狭い通路内に異物
が詰まるのが防止され、それに起因するトリム・チルト
操作の誤動作が防止される。 【0010】 【実施例】以下、本発明の船外推進機のパワー・トリム
・チルト装置の実施例について図面に基づいて説明す
る。 【0011】図1は、本発明のパワー・トリム・チルト
装置が適用される船外機の概略を示すもので、船外機1
は、トップカウル2とアッパーケース3とロアーケース
4によりそのハウジングが形成され、トップカウル2内
にエンジン(図示せず)が収納され、ロアーケース4に
エンジンによって回転駆動されるスクリュー5が軸支さ
れているものである。 【0012】この船外機1が取り付けられる船体の後尾
板6には、クランプブラケット7が着脱可能に固定され
ており、このクランプブラケット7には、水平方向のチ
ルト軸9によって、スイベルブラケット8がその上部で
上下方向に回動可能に枢着されている。 【0013】船外機1は、操舵軸(図示せず)を介し
て、スイベルブラケット8に水平方向で回動自在に枢着
されていて、船体側に固定されたクランプブラケット7
と船外機側に設置されたスイベルブラケット8の間に
は、油圧シリンダ11を有する油圧式のパワー・トリム
・チルト装置10が介設されている。 【0014】パワー・トリム・チルト装置10の油圧シ
リンダ11は、その上端がスイベルブラケット8に,下
端がクランプブラケット7にそれぞれ上下方向で回動可
能に枢着されていて、油圧シリンダ11の伸縮に応じ
て、スイベルブラケット8と共に船外機1が、水平のチ
ルト軸9を中心軸として、船体の後尾板6に対して上下
方向に回動することとなる。 【0015】図2は、油圧式のパワートリム・チルト装
置10の全体を示すもので、油圧シリンダ11は、その
上端となるピストンロッド24の上端部24aが、スイ
ベルブラケット8の枢軸8aに上下方向で回動可能に枢
着され、その下端となるシリンダ本体16の下端部16
aが、クランプブラケットの枢軸7aに上下方向で回動
可能に枢着されていて、シリンダ本体16に対してピス
トンロッド24が上下方向に伸縮するものである。 【0016】このパワー・トリム・チルト装置10で
は、油圧シリンダ11の側方に、油圧シリンダ11に作
動油を送給するためのモーター13およびオイルポンプ
14と、作動油を一時的に貯留するリザーバータンク1
5が、油圧シリンダ11と並列的に上下方向に配置され
ており、図3に示すように、リザーバータンク15から
オイルポンプ14に作動油を送り込むため該タンク15
に形成される作動油導出口15aは、該タンク15の底
面よりも上方に位置して設けられている。 【0017】図4は、油圧シリンダ11自体を上下に分
割して示すもので、有底円筒状のシリンダ本体16内に
は、円筒状のトリムピストン17が軸方向に摺動自在に
挿入されており、シリンダ本体16の上端開口には蓋部
材19が、トリムピストン17の上端開口には蓋部材2
0が、それぞれ該開口を閉塞するように嵌挿固着されて
いて、シリンダ本体16内は、蓋部材20を有するトリ
ムピストン17によって、上室11aと下室11bに画
成されている。 【0018】トリムピストン17内には、フリーピスト
ン21が軸方向に摺動自在に挿入されており、フリーピ
ストン21は、トリムピストン17の下部内壁に嵌挿さ
れたストッパーリング22によって下方への移動が規制
されている。 【0019】トリムピストン17内のフリーピストン2
1より上方には、チルトピストン23が軸方向に摺動自
在に挿入されており、チルトピストン23には、ピスト
ンロッド24の一端がボルト25により締めつけ固定さ
れていて、ピストンロッド24の他端は、トリムピスト
ン17とシリンダ本体16の各蓋部材19,20を貫通
して、シリンダ本体16の外方に突出している。 【0020】チルトピストン23には、下室11bとト
リムピストン17内とを連通する通路26,27が形成
されており、この通路26,27にはそれぞれ逆止弁2
8,29が配設されている。 【0021】トリムピストン17の蓋部材20には、ト
リムピストン17内と上室11aとを連通する通路30
が形成されており、この通路30には切換えバルブ31
が設けられていて、この切換えバルブ31は、トリム操
作時には、図4に示すように、通路30を閉じ、チルト
操作時には、図6に示すように、通路30を開くもので
ある。 【0022】トリムピストン17の上端外周部には、ラ
イナー33が嵌挿されており、ライナー33はシリンダ
本体16の内周面に摺接していて、ライナー33の内周
面および外周面には、両シリンダ16,17間をシール
するためのOリング34,34が挿着されている。 【0023】トリムピストン17の下部には、ストッパ
ーリング22の下方に、複数のロック孔37が径方向に
貫通形成されており、各ロック孔37にはロックボール
38が進退自在に保持されていると共に、シリンダ本体
16の内周面には、トリムピストン17がロッド突出側
端部近傍に達したときのロック孔37に対応する位置
に、ロックボール38の一部が嵌入可能な係合溝43が
凹設されている。 【0024】トリムピストン17の下端開口部の内側に
は、トリムピストン17の下端開口縁に嵌挿されたスト
ッパーリング40により下方への抜けが防止された状態
で、環状の押圧プレート39が挿入配置されており、押
圧プレート39の中央孔部には、フリーピストン21の
下端突出部が挿入可能となっている。 【0025】押圧プレート39の外周上縁には、ロック
ボール38が嵌入する凹部が形成されており、押圧プレ
ート39の下面凹部には、押圧プレート39を上方に付
勢するためのスプリング41が配設されている。 【0026】上記のようなロック孔37,ロックボール
38,係合溝43,押圧プレート39などによって、図
7に示すように、トリムピストン17のロック手段が形
成されることとなる。 【0027】なお、図示していないが、シリンダ本体1
6の軸方向中央部でオイルポンプ14に臨む部分には、
作動油の接続口が2つ形成されており、この各接続口と
オイルポンプ14の接続口とが接続されていて、一方の
接続口はシリンダ本体16に形成された油圧通路(図示
せず)を通って上室11aに連通されており、他方の接
続口はシリンダ本体16とトリムピストン17との間に
形成された油圧通路を通って下室11bに連通されてい
る。 【0028】上記のような構造を有する油圧シリンダ1
1は、オイルポンプ14からの上室11aあるいは下室
11bの何れかへの作動油の供給によって、図5(A)
〜(E)に示すような状態に動作し、それによって、図
1に示すようなトリム領域Aとチルト領域Bで、船外機
1の揺動角度を制御するものである。 【0029】すなわち、水中で略垂直状態となっている
船外機1のトリム調整を行うために操作ボタン(図示せ
ず)を押すと、モーター13によりオイルポンプ14が
駆動されて、(A)の状態にあるシリンダ本体16の下
室11b内に作動油が供給される。 【0030】このときトリムピストン17の通路30は
切換えバルブ31によって閉じられていることから、下
室11b内に供給された作動油の圧力により、(B)の
ようにトリムピストン17がチルトピストン23と一体
となって上方に移動し、(C)の位置にまで伸長が可能
となって、船外機1は、この伸長に伴ってトリム領域A
の範囲で揺動して、トリム角の調整が行われる。 【0031】トリムピストン17がシリンダ本体16の
上端部(ロッド突出側端部)に当接した(C)の状態に
なると、図5に示すように、シリンダ本体16の蓋部材
19の下面により切換えバルブ31の突出端が下方に押
されて、通路30が開く。 【0032】そのため、チルトアップするときには、ス
クリュウー5の停止状態、もしくは低速運転状態で操作
ボタンを押し続けると、トリムピストン17が上端部に
達した(C)の状態から更に作動油が下室11b内に供
給されて、(D)のようにトリムピストン17内でチル
トピストン23が更に上方に移動し、チルトピストン2
3は(E)の位置にまで更に伸長可能となって、船外機
1は、トリム領域Aからチルト領域Bに移行した後、更
にチルト領域Bの範囲で揺動して、水面から上方に上昇
する。 【0033】なお、航走中では、(C)の状態から操作
ボタンを押し続けて作動油を下室11b内に供給して
も、作動油が下室11b側からチルトピストン23に作
用する力よりもスクリュウー5の推力の方が大きいこと
から、船外機1がトリム領域Aからチルト領域Bに移行
することはない。 【0034】上記のようなチルトアップ動作時におい
て、(D)のようにチルトピストン23と共にフリーピ
ストン21がトリムピストン17内で上昇すると、図7
に示すように、押圧プレート39がスプリング41の付
勢力により上方に移動して、ロックボール38が押圧プ
レート39によってシリンダ本体16の係合溝43内に
押し込まれ、これによってトリムピストン17は、
(D)の状態でシリンダ本体16に対してロックされ
る。 【0035】そのため、チルトピストン23のみの動き
によってチルト領域Bの範囲で船外機を上下に揺動させ
るときに、トリムピストン17がシリンダ本体16内で
移動してトリム動作を起こすというような誤動作が確実
に防止される。 【0036】船外機1がチルトアップされている(E)
の状態で、チルトダウンを行うために操作ボタン(図示
せず)を押すと、オイルポンプ14から供給される作動
油がシリンダ本体16の上室11a側から通路30を通
ってトリムピストン17内に供給され、作動油の圧力に
よりチルトピストン23が上方から押圧されるため、
(D)のようにロックされているトリムピストン17内
でチルトピストン23だけが下降して、油圧シリンダ1
1が(C)の状態に戻ることにより、船外機1はチルト
ダウンして水中に降りる。 【0037】そうすると、チルトピストン23と共に下
降するフリーピストン21の下端部が押圧プレート39
を押し下げ、ロックボール38が係合溝43からシリン
ダ内方に移動可能となって、トリムピストン17のロッ
クが自動的に解除され、更に作動油がシリンダ本体16
の上室11a側に供給されることにより、(B)のよう
にチルトピストン23と共にトリムピストン17が移動
してトリム動作が行われる。 【0038】上記のような本実施例の船外推進機のパワ
ー・トリム・チルト装置によれば、船外機1をチルトア
ップさせた状態では、ロック手段が働くことによって、
トリムピストン17が下降してトリム動作を起こすとい
うような誤動作を防止することができると共に、船外機
1をチルトダウンさせたときには、ロック手段が自動的
に解除されて、トリム操作を確実に行うことが可能とな
る。 【0039】そして、油圧シリンダ11を作動させるた
めの作動油を回路中で一時的に貯留しておくためのリザ
ーバータンク15が、モーター13およびオイルポンプ
14よりも下方に配置され、しかも、リザーバータンク
15の作動油供給口15aが、該タンクの底面よりも上
方に設けられているため、作動油の中に金属の切り粉が
混入しても、混入した切り粉はリザーバータンク15の
底部に溜まって、作動油と共に油圧シリンダ11内に送
り込まれることがなく、そのため、切り粉が油圧シリン
ダ11内のバルブを設けた狭い通路26,27,30に
詰まってトリム・チルト操作に誤動作が起きるというよ
うなことが防止される。 【0040】以上、本発明の船外推進機のパワー・トリ
ム・チルト装置の一実施例について説明したが、本発明
は上記のような具体的な構造にのみ限定されるものでは
なく、例えば、油圧シリンダ11自体の構造についてみ
ると、本実施例ではロック孔37,ロックボール38,
係合溝43,押圧プレート39などによるロック手段を
設けているが、そのような構造のロック手段を設けない
油圧シリンダを使用することによっても実施可能なもの
である。 【0041】すなわち、図8は、本発明における油圧シ
リンダの他の例を示すもので、図4に示すようなロック
ボール38,押圧プレート39,係合溝43,押圧プレ
ート39などによるロック手段が形成されておらず、ま
た、シリンダ本体16とトリムピストン17の間にOリ
ング34,34を挿着した別体のライナー33が介装さ
れていない代わりに、トリムピストン17の上端外周面
に、シリンダ本体16の内周面と摺接する外側摺接面1
7aが一体的に突出形成されており、該外側摺接面17
aに複数のOリング44,44が挿着されている。 【0042】このような油圧シリンダでは、チルトピス
トン23およびフリーピストン21の外周面とトリムピ
ストン17の内周面との摩擦抵抗に対して、トリムピス
トン17の外側摺接面17aとシリンダ本体16の内周
面との摩擦抵抗を、Oリング44,44の数によって適
当なものに調整することにより、チルト操作中のトリム
ピストン17の誤動作を防止することができる。 【0043】 【発明の効果】以上説明したような本発明の船外推進機
のトリム・チルト装置によれば、金属の切り粉等の異物
が作動油中に混入した場合でも、それが油圧シリンダ内
に入ることを防ぐことができるため、油圧シリンダの内
部にバルブを設けた狭い通路が形成されていても、該通
路に異物が詰まることにより生じるトリム・チルト操作
の誤動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のパワー・トリム・チルト装置が使用さ
れている船外推進機(船外機)の概略を示す説明図。 【図2】本発明のパワー・トリム・チルト装置の一実施
例を示す正面図。 【図3】図2のA−A線に沿ったリザーバータンク部分
の断面図。 【図4】図2に示した実施例に使用されている油圧シリ
ンダを上下に分割した状態で示す断面図。 【図5】図4に示した油圧シリンダの(A)トリム開
始,(B)トリム作動中,(C)トリム終了・チルト開
始,(D)チルト作動中,(E)チルト終了のそれぞれ
の状態を示す説明図。 【図6】図5(C)の状態の油圧シリンダにおけるトリ
ムピストンの切換えバルブ付近を示す一部拡大断面図。 【図7】図5(D)の状態の油圧シリンダにおけるトリ
ムピストンのロック手段を示す一部拡大断面図。 【図8】本発明のパワー・トリム・チルト装置に使用さ
れる油圧シリンダの他の例について、上下に分割した状
態で示す断面図。 【符号の説明】 1 船外推進機(船外機) 10 パワー・トリム・チルト装置 11 油圧シリンダ 13 モーター 14 オイルポンプ 15 リザーバータンク 15a 作動油供給口(リザーバータンクの) 16 シリンダ本体 17 トリムピストン 23 チルトピストン 24 ロッド(チルトピストンの)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 その両端で船体側と船外推進機側を連結
    する油圧シリンダと、油圧シリンダに作動油を送給する
    ためのモーターおよびオイルポンプと、作動油を一時的
    に貯留するリザーバータンクとを備えており、該油圧シ
    リンダが、シリンダ本体内にトリムピストンが摺動自在
    に挿入され、トリムピストン内にチルトピストンが摺動
    自在に挿入され、チルトピストンのロッドがトリムピス
    トンとシリンダ本体の一端を貫通して外方に突出されて
    いて、トリム操作時にはシリンダ本体内でチルトピスト
    ンとトリムピストンを一体的に移動させ、チルト操作時
    にはシリンダ本体のロッド突出側端部の側に位置したト
    リムピストン内でチルトピストンを移動させるように構
    成されている船外推進機のパワー・トリム・チルト装置
    において、作動油のリザーバータンクがオイルポンプよ
    りも下方に配置され、リザーバータンクの作動油供給口
    が該タンクの底面よりも上方に設けられていることを特
    徴とする船外推進機のパワー・トリム・チルト装置。
JP07932595A 1995-03-13 1995-03-13 船外推進機のパワー・トリム・チルト装置 Expired - Fee Related JP3534358B2 (ja)

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