JP2010136458A - 電源供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプル、高信頼性、廉価かつ高効率の電源供給システムを実現する。
【解決手段】三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する三相整流回路を含む整流部と、前記整流部の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して前記整流部の電圧出力端に印加されるべく構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、データセンタなどに設備される無停電・高信頼性・高効率で直流電力を供給する電源システムに関する。
従来から、データセンタなどにおける電源装置は停電時に備え、無停電電源装置を設備している。この方式は、コンバータにより商用交流を直流に変換し、この直流によりバッテリーをフローテング充電しながら、インバータによりこの直流を交流に再変換し負荷に交流電力を供給している。
したがって、停電が発生してもバッテリーから負荷に給電し、その間に発電機を起動させる。しかしながら、この方式では、コンバータとインバータにより電力損失が発生し効率が悪化する。
したがって、最近では、電力の効率的使用の観点から負荷に交流電力を供給する方式から直流電力を供給する方式が検討されている。これは、負荷であるサーバなどの装置は元々直流で動作するものであるから、直流/交流変換せずに直接直流を供給しようという考え方である。
さらに、オフィスビル等での電力供給においても直流給電方式が検討されている。
特開2002−291171号公報
特許文献1では、コンバータにより交流電源を直流電源に変換し、この直流電源によりバッテリーをフローティング充電しながら負荷に直流電源を供給するものである。停電時はバッテリーから負荷に電力を供給する。
特許文献1では、コンバータの出力をインバータを介しないで直接負荷に供給することで、インバータ損失を無くすとしている。しかしながら、常時コンバータを動作させ負荷に電力を供給するため、このコンバータ電力損失も大きい。
コンバータは単なる整流回路ではなく、出力電圧の安定化精度を高めるため制御回路を必要とし高価であり電力損失も大きい。
特許文献1では、コンバータの出力電圧を負荷要求電圧及びバッテリーのフローティング充電電圧と一致させる必要があり、高精度なバッテリー電圧管理のためのコンバータ電圧制御が必要であり、さらに高価となる。
以上の現状に鑑み本発明は、コンバータもインバータも必要としない電源システムを実現する。したがって、電力損失が極めて小さく価格も非常に廉価となる。また、停電時にも無瞬断(商用交流電源とバッテリー電源の切り替えスイッチ無し)で負荷に電力を供給する。
また、本発明は、データセンタにおける無停電電源の他、瞬断も許容されない半導体製造装置用電源などにも好適であり、さらには、停電が許容される負荷にも適用できる。
上記の目的を実現するべく本発明は以下の構成とする。
(1)請求項1に係る電源供給システムは、三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
前記整流部の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、
直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して前記整流部の電圧出力端に印加されるべく構成され、
前記電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧を超えるとき、該電圧出力端の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給し、
前記電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧未満のとき、前記バッテリー群の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする。
(2)請求項2に係る電源供給システムは、第1の三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第1整流部と、
前記第1整流部の出力電圧と同一出力電圧極性で並列接続された、第2の三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第2整流部と、
並列接続された前記第1整流部と前記第2整流部の共通電圧出力端の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、
直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧及を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して、前記共通電圧出力端に印加されるべく構成され、
前記共通電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により該共通電圧出力端に印加される電圧を超えるとき、該共通電圧出力端の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給し、
前記共通電圧出力端の電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により該共通電圧出力端に印加される電圧未満のとき、前記バッテリー群の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする。
(3)請求項3に係る電源供給システムは、単相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
前記整流部の電圧出力端に並列接続された容量素子と、
前記電圧出力端の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、
直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧及を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して前記電圧出力端に印加されるべく構成され、
前記電圧出力端の電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧を超えるとき、該電圧出力端の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給し、
前記電圧出力端の電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧未満のとき、該バッテリー群の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする。
(4)請求項4に係る電源供給システムは、三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
前記整流部の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、
直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧及を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して前記整流部の電圧出力端に印加されるべく構成され、
前記電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧を超えるとき、該電圧出力端の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給し、
前記電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧未満のとき、前記バッテリー群の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする。
(5)請求項5に係る電源供給システムは、三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
前記整流部の電圧出力端の出力電圧を、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする。
(6)請求項6に係る電源供給システムは、第1の三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第1整流部と、
前記第1整流部の出力電圧と同一出力電圧極性で並列接続された、第2の三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第2整流部と、
直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
前記1整流部と前記第2整流部の共通電圧出力端の出力電圧を、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする。
(7)請求項7に係る電源供給システムは、単相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
前記整流部の電圧出力端に並列接続された容量素子と、
直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
前記電圧出力端の出力電圧を、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする。
(8)請求項8に係る電源供給システムは、三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧及を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
前記整流部の電圧出力端の出力電圧を、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
(9)請求項9に係る電源供給システムは、第1の三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第1整流部と、
前記第1整流部の出力電圧と同一出力電圧極性で並列接続された、第2の三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第2整流部と、
並列接続された前記第1整流部と前記第2整流部の共通電圧出力端の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、
直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧及を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して、前記共通電圧出力端に印加されるべく構成され、
前記共通電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により該共通電圧出力端に印加される電圧を超えるとき、該共通電圧出力端の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給し、
前記共通電圧出力端の電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により該共通電圧出力端に印加される電圧未満のとき、前記バッテリー群の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
(10)請求項10に係る電源供給システムは、第1の三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第1整流部と、
前記第1整流部の出力電圧と同一出力電圧極性で並列接続された、第2の三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第2整流部と、
直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
前記1整流部と前記第2整流部の共通電圧出力端の出力電圧を、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
(11)請求項11に係る電源供給システムは、請求項1〜10のいずれかにおいて第1抵抗素子と、第2抵抗素子とをさらに備え
前記電圧出力端又は前記共通電圧出力端に、又は、該電圧出力端又は該共通電圧出力端に接続された電流路間に、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子が直列接続された回路が請求項1〜10のいずれかの該電圧出力端か該共通電圧出力端かの構成に対応して並列接続され、該第1抵抗素子と該第2抵抗素子との接続部が接地されるべく構成されていることを特徴とする。
(12)請求項12に係る電源供給システムは、請求項1〜11のいずれかにおいて第1過電圧保護素子と、第2過電圧保護素子とをさらに備え
前記電圧出力端又は前記共通電圧出力端に、又は、該電圧出力端又は該共通電圧出力端に接続された電流路間に、前記第1過電圧保護素子と前記第2過電圧保護素子が直列接続された回路が請求項1〜11のいずれかの該電圧出力端か該共通電圧出力端かの構成に対応して並列接続され、該第1過電圧保護素子と該第2過電圧保護素子との接続部が接地されるべく構成されていることを特徴とする。
(13)請求項13に係る電源供給システムは、請求項1〜12のいずれかにおいて前記整流回路の整流素子はインダクターを介して、前記三相交流、前記単相交流又は前記多相交流から、請求項1〜12のいずれかの該三相交流、該単相交流又は該多相交流のいずれかの構成に対応して給電されるべく構成されていることを特徴とする。
(14)請求項14に係る電源供給システムは、請求項1〜13のいずれかにおいて前記電圧出力端又は前記共通電圧出力端と前記バッテリー群を接続する電流路間にPFC回路を請求項1〜13のいずれかの該電圧出力端か該共通電圧出力端かの構成に対応して挿入されることを特徴とする。
(15)請求項15に係る電源供給システムは、請求項12において前記第1過電圧保護素子及び前記第2過電圧保護素子は、いずれもバリスタであることを特徴とする。
(A−1)本発明の電源供給システムは、整流部が交流電圧を整流し脈流直流電圧を出力する。
(A−2)本発明の電源供給システムの構成において、この脈流直流電圧を、直流/交流変換するインバータを通さず直接DC/DCコンバータに入力し、該DC/DCコンバータは、負荷の要求する電圧を出力する。
(A−3)このため、インバータにおいて消費される電力損失が無い。
(B−1)本発明の電源供給システムの構成において、非絶縁型の昇降圧DC/DCコンバータ、非絶縁型の昇圧DC/DCコンバータ又は非絶縁型の降圧DC/DCコンバータを使用することができる。
(B−2)この非絶縁型の昇降圧DC/DCコンバータを使用して、上記脈流直流電圧の脈流部分の中間電圧を負荷定格入力電圧と等しくなるように設定することができる。
(B−3)上記のように設定した場合、非絶縁型の昇降圧DC/DCコンバータの昇降圧幅が小さく、該DC/DCコンバータにおいて、昇降圧によって消費される電力損失が極めて小さい。
(B−4)したがって、非常に効率の良い電源供給システムを構成できる。
(B−5)上記の非絶縁型DC/DCコンバータでなく、絶縁型DC/DCコンバータを使用しても、上記のインバータを使用しないので電源供給システムの効率が良くなる。
(C−1)本発明の電源供給システムの構成において、一般にAC/DCコンバータに備えられる整流部時の高調波抑制のためのPFC(Power Factor Correction)回路に、上記整流電流を通さないため、PFC回路において消費される電力損失が無い。
(D−1)本発明の電源供給システムの主要構成において、PFC回路を備えないが高調波は抑制される。
(E−1)本発明の電源供給システムの構成において、バッテリー群を備える場合、交流電源の停電時や交流電源電圧の異常低下に対しては、時間を要しないで、かつ、自動的にバッテリー群の出力電圧により上記DC/DCコンバータに電源を供給する。
(E−2)したがって、負荷への電力供給は途絶えない。
(F−1)本発明の電源供給システムの構成において、バッテリー群の充電は、一般の用法であるコンバータが出力する電圧によるフローティング充電によって行なわれるものではないため、整流部の出力電圧の変動の自由度は高い。
(G−1)本発明の電源供給システムの構成において、脈流直流電流を給電する電流路の両電極間に接続された第1抵抗素子と第2抵抗素子の直列接続回路における第1抵抗素子と第2抵抗素子の接続部が接地されているため、該直流電流を給電する電流路の電位が上昇する事象を抑制できる。
(G−2)この脈流直流電流を給電する電流路のいずれか一方が接地されても、該接地に起因する接地電流は、該第1抵抗素子又は該第2抵抗素子により制限され安全である。
(H−1)本発明の電源供給システムの構成において、脈流直流電流を給電する電流路の両電極間に接続された第1過電圧保護素子と第2過電圧保護素子の直列接続回路における第1過電圧保護素子と第2過電圧保護素子の接続部が接地されているため、該直流電流を給電する電流路に大きな電圧が印加された場合でも、該直流電流を給電する電流路の電位が大きく上昇する事象を阻止する。
(I−1)本発明の電源供給システムの構成において、インダクターを介して整流部に存在する整流素子に給電することで、該整流素子を流れる電流と他整流部に存在する前記整流素子に並列接続された整流素子に流れる電流のバランスをとることができ、整流素子が破壊されない。
(I−2)したがって、単一交流電源から電源を供給される整流部は、単一整流出力端に複数並列接続されて、それぞれの整流部の整流出力電流を加算することが可能である。
(I−3)したがって、電力需要の増大に応じて、整流部を並列接続して増設でき、供給電力を増大できる。
(I−4)さらに、上記インダクターは、整流部において発生する可能性がある高調波を抑制でき、電源供給システムの回路の共振を抑制する効果がある。
(J−1)本発明の電源供給システムの構成において、PFC回路を備え、さらに高調波を抑制することができるが、簡易な動作をするPFC回路を使用することで足りる。この簡易なPFC回路は、一般に備えられるPFC回路より消費される電力損失が少ない。
(K−1)本発明の電源供給システムの構成において、バッテリー群を備える場合、バッテリー群はダイオードを介して直流電流路に接続されており、整流部から出力する電圧により充電されないためバッテリー群の出力電圧設定及び整流部の出力電圧設定の自由度極めて高い。
(K−2)さらに、バッテリー群を脈流直流電流路に並列接続するバッテリー群の数に制限がない。
(K−3)すなわち、バッテリー群を並列接続することにより電流容量を制限なく増設できるため、負荷の電力容量の増大に容易に追随可能である(交流電源停電対応)。
(K−4)従来技術によるバッテリー群をフローティング充電する回路では、バッテリー群同士の横流が発生したり、バッテリーの充電が不均一になるため、並列接続できるバッテリー群数は最大でも3群である。
(K−5)なお、本発明では開示してはいないが、本発明の電源供給システムの構成においては、バッテリー群の充電は、別に備える専用充電器で充電することができる自由度があり、バッテリー寿命も延長される。
(K−6)さらに、バッテリー群の充電は、別に備える専用充電器で充電することができるため、本発明電源供給システムに使用されるDC/DCコンバータの出力電圧は、負荷定格入力電圧の許容範囲内であれば、電圧の変動はラフでよい。
(K−7)従来技術による電源供給システムでは、バッテリーをフローテング充電するので、コンバータに備えられるDC/DCコンバータの出力電圧制御は高精度が要求される。したがって、高価なものとなる。
(1)第1の実施の形態
(1−1)システムの回路構成
図1は、本発明による第1の実施の形態を示す電源供給システムの回路構成図である。
三相交流電源をダイオードDr1からDr6で構成される三相ブリッジ整流回路に入力し、この三相ブリッジ整流回路で三相交流電流を全波整流し、6相電圧波形の脈流直流電圧を得るための三相ブリッジ整流回路を含む整流部Rect1が存在する。
なお、図1において、整流部Rect1に存在する整流回路は、全波整流するブリッジ整流回路の例を示したが、半波整流する半波整流回路でもよい。
整流部Rect1の電圧出力端からの出力電圧は、電源線Line1及び電源線Line2によりDC/DCコンバータ(直流電圧変換装置)CONV1〜nに供給される。
図1の例では、電源線Line1が正極であり、電源線Line2が負極である。
このDC/DCコンバータCONV1〜nにおいて、昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は降圧を専用に行なうDC/DCコンバータのいずれかの種類を選択できる。昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータは入力された脈流直流電圧を昇圧又は降圧して一定電圧を出力し、昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータは入力された脈流直流電圧を昇圧して一定電圧を出力し、降圧専用のDC/DCコンバータは入力された脈流直流電圧を降圧して一定電圧を出力し、この出力電圧は負荷に供給される構成である。
また、バッテリー部Battが存在し、これは、複数のバッテリーが直列接続されて構成されるバッテリー群が複数並列接続されたバッテリー群B1、B2〜Bkから構成される。
整流素子であるダイオードD1、D2〜Djのそれぞれは、バッテリー群B1、B2〜Bkの出力電圧に対して順方向となるように、バッテリー群B1、B2〜Bkのそれぞれに接続される。バッテリー群B1、B2〜Bkは、該バッテリー群B1、B2〜Bkの出力電位が、整流部Rect1の出力電位と同一極性として印加されるよう、ダイオードD1、D2〜Djを介して電源線Line1、電源線line2間に並列接続される。
整流部Rect1において、ダイオードDr1からDr3のそれぞれのアノードは、ダイオードDr4からDr6のそれぞれのカソードに接続され、この接続部3点に三相交流電線が接続され、三相交流電源が入力される。ダイオードDr1〜Dr3のカソードは、電源線Line1に接続され、ダイオードDr4〜Dr6のアノードは、電源線Line2に接続される。
図1の例では、バッテリー群B1、B2〜Bkのそれぞれに接続されるダイオードD1、D2〜Djのアノードは、バッテリー群の正極に接続され、カソードは電源線Line1に接続される。バッテリー群の負極は、電源線Line2に接続される。なお、ダイオードD1〜DjはバッテリーB1〜Bkの負極側に接続してもよい。
バッテリー群の電圧は、整流部Rect1から出力される脈流電圧の下限値と同じか、または、三相交流電源電圧の低下変動を考慮して低く設定しておく。これは、常時、バッテリーを不要に放電させないためである。
バッテリー部Batt内に存在するバッテリー群はk群存在し、これらに接続されるダイオードはj個存在し、バッテリー群の数とダイオードの数は同一である。
DC/DCコンバータCONV1〜nは、1からn台存在する。
ここで、ダイオードD1〜Dj、バッテリー群B1〜Bk、DC/DCコンバータCONV1〜nの数を、それぞれj、k、nと示したが一例(図1)であり、数を問題とはしていない。データセンタを構成する場合の例であり、並列接続することにより、負荷電力容量の増大に対応(三相交流電源の停電時対応)することを示している。
整流部Rect1のブリッジ整流回路も、このブリッジ整流回路単位、すなわち、整流部Rect1単位で並列接続し、負荷の電力需要に応じて増設することにより電力容量を増すことができる。ただし、図4に示すように、これら整流回路のダイオードを並列接続する場合、それぞれのダイオードと直列にインダクターL1〜L6をそれぞれ挿入する必要がある。
整流部Rect1において、ダイオードDr1からDr3のそれぞれのアノードは、ダイオードDr4からDr6のそれぞれのカソードに接続され、この接続部3点にそれぞれインダクターL1〜L3の一端が接続され、他端には三相交流電線が接続される。
図4において、インダクターL1〜L6なしで、整流部Rect1と整流部Rect2を並列接続した場合、整流部Rect1に存在するダイオードDr1〜Dr6と整流部Rect2に存在するダイオードDr7〜Dr12が、それぞれ対応して並列接続され、各ダイオードの順方向電圧降下のバラツキにより、ダイオードの電流バランスが崩れ、一部のダイオードに電流が集中しダイオードが破壊される。したがって、インダクターL1〜L6を三相交流電源線と整流用ダイオードDr間に直列接続し、ダイオードの電流バランスをとり、ダイオードの破壊を防止する。
さらには、インダクターL1〜L6は、高調波抑制効果、電源供給システム内の回路の共振を抑制する効果がある。
これらダイオードの並列接続の関係は、以下のとおりである。
整流部Rect1のダイオードDr1と整流部Rect2ダイオードDr7が並列接続され、以下、ダイオードの並列接続については、これを一般式で表すと、ダイオードDrnとダイオードDrmが並列接続される。
ただし、nは1以上の整数であり、mは、m=n+6である。
なお、特許請求の範囲で用いる整流素子及び整流部に使用される素子は、明細書ではダイオードで説明している。ただし、明細書でいうダイオードは実施の形態の一例であり、2端子素子に限らず3端子の制御端付きの素子でもよく、制御端に電圧を印加/非印加することにより、整流作用を行なわせるものも含む。たとえば、FETにより整流させるものも含む。FETの方がON抵抗が少なく好適な場合がある。これは他の実施の形態でも同様。サイリスタによる場合も同様。
図6は、図1の電源線Line1と電源線Line2の間に、第1抵抗素子である抵抗素子R1と第2抵抗素子である抵抗素子R2の直列接続回路を並列接続し、抵抗素子R1と抵抗素子R2の接続部を接地した回路を表す。この接地は、スイッチSWにより接地を解除できる。
また、図6は、上記抵抗素子R1と抵抗素子R2の回路に、さらに追加的に第1過電圧保護素子であるバリスタVar1と第2過電圧保護素子であるバリスタVar2の直列接続回路を並列接続し、バリスタVar1とバリスタVar2の接続部を接地した回路も表す。
<従来技術と本発明との対比>
図7の(B)は、本発明の電源供給システムにおける図1を模式的に表したものであり、図1のシステムの回路構成と同一である。図1の整流部Rect1、バッテリー部Batt、ダイオードD、DC/DCコンバータCONVのそれぞれが、図7の(B)の電源部(整流部(全波整流回路))、バッテリー部、ダイオードD、DC/DCコンバータにそれぞれ対応する。
また、図6の抵抗素子R1及び抵抗素子R2による接地回路が、図7の(B)の抵抗素子R1及び抵抗素子R2の接地回路に対応する。図7の(B)に図6のVar1及びVar2による接地回路を備えることも好適である。
なお、通常は、図6及び図7の(B)の抵抗素子R1及び抵抗素子R2による接地回路に備えられたスイッチSWは閉じている。
図7の(A)は、従来から構成されている直流48V系の通信用電源に設備されているシステムである。図7の(A)において、電源部(コンバータ)には少なくとも、全波整流回路、PFC回路、DC/DCコンバータが備えられる。
図7の(A)の電源部のPFC(Power Factor Correction)回路は、該全波整流回路で発生する高調波を抑制するための必須要素であり省略不可能である。また、後段に備えられるバッテリー部のバッテリーを精度の高い一定電位でフローティング充電するとともに、負荷定格入力電圧の一定電位を発生させるために備えられるDC/DCコンバータも必須要素であり省略不可能である。したがって、図7の(A)に示される高精度一定電圧の出力電位波形Aが、電源部(コンバータ)から出力される。
負荷定格入力電圧には、±5%程度の変動許容値をもたせているため、電源部(コンバータ)に備えられるDC/DCコンバータの出力電圧も本来この許容値を満たせば足りるところ、このDC/DCコンバータの出力をバッテリーのフローテング充電と共有するが故に、このDC/DCコンバータの出力電圧は、バッテリーの寿命の観点から非常に高精度な充電用電圧を要求される。鉛蓄電池の1セルあたりの電圧において、トリクル充電電圧は小数点以下第3位までの精度が必要である。
さらに、電源線とバッテリーを直接接続しているため、電源部(コンバータ)からの出力電位が少しでもバッテリー部の出力電位より低下すると、バッテリー部からの放電が発生し、むやみにバッテリーの寿命を縮める。このような状態を放置すると、バッテリーの放電能力が低下し、交流電源が停電したとき、バッテリーが役立たない事態が発生する。
直流48V系電源は、電源線の一方が接地されているため、電源線の他方が事故等により接地されたとき、電源線が短絡されて大電流が流れる。これでは、通信用負荷がダウンするばかりに留まらず、電源部(コンバータ)も故障し、かつ、火災の発生も起こり得る。すなわち、非常に危険な接地方法である。
なお、48V系電源では、電源線の正極が接地されているのが通例であるが、本発明との比較において本質的な違いではない。
通常、整流回路の出力側に平滑コンデンサを接続すると大きな高調波が発生する。すなわち、平滑コンデンサには整流回路からの出力電圧が充電されているため、交流電圧がこの平滑コンデンサの電圧を超える部分のみにおいて整流回路に電流が流れる。この電流が高調波電流であり、高調波を発生させる。従来技術の電源部(コンバータ)には、平滑コンデンサが内蔵されている。したがって、図7の(A)で示されるとおり、高調波抑制のためのPFC回路が必須となる。
PFC回路は通常90%程度の効率であり、PFC回路を電力が通過することによって、10%程度の電力が失われる。この電力の直接損失と、この電力の損失による発熱によって、データセンタなどにおける冷却用電力損失が副次的に発生する。
図7の(B)で示される本発明の電源供給システムでは、PFC回路は本質的に不要である。これは、平滑コンデンサを使用しないためである。
DC/DCコンバータの出力側には大容量の平滑コンデンサが接続されているが、該DC/DCコンバータが昇圧又は降圧のためのスイッチング動作をしている場合、該平滑コンデンサの存在は外部からは電気的に観測されない。すなわち、該平滑コンデンサは、DC/DCコンバータの入力側から見て容量性素子としての振るまいをしない。したがって、平滑コンデンサが存在しない状態と同等である。したがって、本発明のシステムでは高調波が発生しないためPFC回路は不要である。
本発明のシステムではPFC回路が不要であるが、従来技術で必須であった事象を覆し、不要とすることは重要な技術革新であり意味のある発明である。
図7の(B)で示される本発明のシステムでは、電源部(整流部)において交流の全波整流波形をそのまま出力している。これが、出力電位波形Bにより示される。本発明において、バッテリー部はダイオードDを介して、電源部(整流部)の出力電圧を伝送する電源線Line1とLine2との間に接続される。したがって、電源部(整流部)の出力電位がバッテリー部の出力電位より高電位であっても、バッテリーは充電されない。
逆に、交流電源の電圧変動により電源部(整流部)の出力電位が低下して、バッテリーが頻繁に放電しないように、電源部(整流部)の出力電位をバッテリー部の出力電位よりかなり高めに電源部(整流部)の出力電位を設定することができる。交流電源の停電時や交流電源が異常に低下したときのみバッテリー部のバッテリーを放電させる。
ここで、電位は、電源線Line2を基準とした電源線Line1の電圧を意味する。
バッテリー部は、ダイオードDを介して電源線Line1、Line2間に接続されるため、このダイオードDとバッテリー部のセットを並列接続する並列接続セットの数に制限がない。
従来技術であるダイオードDを介さないでバッテリー部を電源線Line1、Line2間に並列接続する方式では、バッテリー部間に横流が発生したり充電が不均一になるため、バッテリー部の並列接続部数は3部が限界である。したがって、負荷の電力容量が大きい場合、バッテリー部1部あたりのバッテリー容量を大きくしなければならない。
本発明では、ダイオードDによりバッテリー部間の横流が阻止され並列接続セット数に制限がない。よって、バッテリー部1部あたりのバッテリー容量を小さくして、負荷の電力容量の増大に応じてダイオードDとバッテリー部のセット数をいくらでも増設できるので、初期設備投資の負担が軽減される。
交流電源が停電し、バッテリー部のバッテリーが放電して、発電機からの電力供給が開始されたとき、又は、交流電源が復電(停電の回復)したとき、従来技術である図7の(A)では、電源部(コンバータ)が負荷に給電するとともに、バッテリー部のバッテリーにも充電電流を供給する。これは、電源部(コンバータ)への過大な負担を強いることとなり、電源部(コンバータ)の電力容量を大きくして設備する必要がある。また、発電機も電力容量を大きくしなければならない。
本発明では、上記と同様なとき、図示しないが別に備える充電器でバッテリーを充電できるため電源部(整流部)への負担は発生しない。また、発電機からの電力供給が開始されたとき、すぐに、発電機からの電力により、バッテリー部のバッテリーを充電する必要もなく、交流電源が復電したとき、この交流電源から充電することで足りるので発電機への負担もない。
従来技術のシステム構成では、負荷への給電時にバッテリーに充電されることが回避し得ない。
なお、本発明である図7の(B)の構成では、バッテリー専用充電器を使用して高精度のトリクル充電が可能であり、バッテリーの寿命を延長できる。
図7の(B)において、電源部(整流部)の出力電圧は、DC/DCコンバータにより昇圧又は降圧されて負荷に供給される。交流電源の停電時又は交流電源電圧の異常低下時には、バッテリー部の出力電圧は、DC/DCコンバータにより昇圧又は降圧されて負荷に供給される。図7の(B)の出力電位波形Cは、これを示し、一定電位の負荷定格入力電圧を負荷に供給できる。
本発明のシステムでは、DC/DCコンバータの出力電位によりバッテリーを充電しないため、該DC/DCコンバータの出力電位は高精度を要求されない。
図7の(B)において、抵抗素子R1と抵抗素子R2の直列接続回路の両端が電源線Line1、Line2間に接続され、抵抗素子R1と抵抗素子R2の接続部が接地されている。したがって、電源線Line1及びLine2の両電位が上昇しようとしても、この接地回路により電位上昇が抑制される。
また、電源線Line1、Line2のいずれか一方が事故等により接地されたとき、接地電流路は、抵抗素子R1又は抵抗素子R2を介するので微少電流しか流れない。すなわち、電源線Line1が接地されたとき、Line1→接地点→抵抗素子R1と抵抗素子R2の接続部→抵抗素子R2→Line2の経路の電流が流れるが、抵抗素子R2の抵抗により電流が制限される。また、電源線Line2が接地されたとき、Line2→接地点→抵抗素子R1と抵抗素子R2の接続部→抵抗素子R1→Line1の経路の電流が流れるが、抵抗素子R1の抵抗により電流が制限される。
したがって、人体が電源線Line1又はLine2に接触して感電したとしても、感電した事実を確認できる程度で、すぐに自己で接触を回避できるので人身事故は防止できる。
また、導電体(電線等)により接地されたとしても、微少電流が流れる程度であるため、負荷、電源部への影響は無く、さらに、火災などの発生はない。
図示しないが、この接地事象は別に備える漏電検出器により検出され、抗素子R1と抵抗素子R2の接続部をスイッチSWにより、接地点から切り離すことにより、漏電を遮断することができる。
(1−2)システムの回路動作
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態である電源供給システムの回路動作を説明する。
整流部Rect1は、該整流部Rect1に入力された三相交流電源の電流を全波整流し、6相波形の脈流直流電圧を電源線Line1、電源線Line2間に出力する。
整流部Rect1に入力される三相交流電源電圧の実効値(以下、単に三相交流電源電圧とする。)をViとし、電源線Line2の電位を基準電位とした電源線Line1の電位において、脈流部分の電位の上限値(波高値)をVhig、脈流部分の電位の下限値(波低値)をVlowとすると、以下(1)、(2)式が成り立つ。
(1)Vhig=Vi×√2
(2)Vlow=Vhig×sin60°
(以上の計算では、整流部Rect1のダイオードDr1〜Dr6の順方向電圧降下を無視している他の実施の形態でも同様。)。この脈流直流電位が、DC/DCコンバータCONV1〜nに入力され、該DC/DCコンバータの種類により、昇降圧、昇圧又は降圧され、該DC/DCコンバータCONV1〜nから脈流なしの一定電位が出力されて負荷に供給される。
たとえば、昇圧及び降圧の両方の動作を行なうDC/DCコンバータを使用した場合、上限値Vhigと下限値Vlowの電位の中間電位(平均電位ではない。)を負荷定格入力電位VLとして設定すると、式(3)が成り立つ。
(3)VL=(Vhig+Vlow)/2
一例として、昇圧及び降圧の両方の動作を行なうDC/DCコンバータCONV1〜nの昇圧と降圧のそれぞれの電圧幅Vdfにおいて式(4)が成り立つ。
(4)Vdf=(Vhig−Vlow)/2
したがって、脈流電位部分の中間電位を一定電位としてDC/DCコンバータCONV1〜nが出力する場合の昇降圧率Rは、以下の式で表される。
(5)R=(Vhig−Vlow)/(Vhig+Vlow)
(6)R=(1−sin60°)/(1+sin60°)
式(6)の計算結果は、R=0.0718である。これが、後述するDC/DCコンバータの効率に関係する。
ここで、図5を参照して、昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、降圧専用のDC/DCコンバータ又は昇圧専用のDC/DCコンバータを使用した例を説明する。
図5の(A)及び(D)は昇圧及び降圧の両方を行なう(以下、昇降圧とする。)DC/DCコンバータを使用した場合の各部の電位関係を示し、図5の(B)は降圧専用(以下、降圧とする。)DC/DCコンバータを使用した場合の各部の電位関係を示し、図5の(C)は昇圧専用(以下、昇圧とする。)DC/DCコンバータを使用した場合の各部の電位関係を示す。なお、これらの電位は図1における電源線Line2に対する電位である。この電位の概念は、図5の(A)〜(D)における説明及び他の実施の形態においても同様である。
図5の(A)は、昇降圧DC/DCコンバータを使用した例である。
図5の(A)において、VLは負荷定格入力電位を示し、整流部Rect1出力電位であるV1は、三相交流電源が正常の状態で変動する電位の上限値(脈流電圧の波高値)、整流部Rect1出力電位であるV2は、三相交流電源が正常の状態で変動する電位の下限値(脈流電圧の最低電位)を示す。上記の説明で使用した記号、Vhig、Vlowは、以降の説明において、それぞれ、V1、V2とする。すなわち、V1=Vhig、V2=Vlowである。
図5の(A)において、V0は整流部Rect1の変動する出力電位の中間的電位であり、V0=(V1+V2)/2である。
このV0をV0=VLとなるよう設定することができる。このVL、V1、V2、V0は、図5の(B)〜(D)においても同様の意味を有する。
整流部Rect1の出力電位がV1〜V2の間を変動しても、昇降圧DC/DCコンバータは昇圧及び降圧の両方を行なうので、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nは、脈流を除去し、負荷に負荷定格入力電位VLを供給できる。三相交流電源の停電時又は三相交流電源が異常に低下したとき、すなわち、V2<Vbのとき、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nに入力され、昇降圧DC/DCコンバータは、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbを昇圧し、負荷に給電する。
以上、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nを使用する図5の(A)における電位関係は、V1>V0=VL>V2>Vbとなる。
上記、V1〜V2間の電位変動は、整流部の整流によって発生する脈流による電位変動を含むが、これ以外に三相交流電源の供給源から発生する正常の範囲での電位変動も含む。
図5の(B)は、降圧DC/DCコンバータを使用した例である。
DC/DCコンバータCONV1〜nは、降圧専用であるから、整流部Rect1の出力電位におけるV1、V2、V0及びバッテリー群(B1〜k)が出力する電位Vbは、いずれも、負荷定格入力電位VLより高電位に設定する。
すなわち、このDC/DCコンバータCONV1〜nは、整流部の出力電位又はバッテリー群(B1〜k)の出力電位を常に降圧して負荷に負荷定格入力電位VLを供給する。
三相交流電源の停電時又は三相交流電源が異常に低下したとき、すなわち、V2<Vbのとき、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、降圧DC/DCコンバータCONV1〜nに入力され、降圧DC/DCコンバータCONV1〜nは、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位を降圧し、負荷に給電する。
以上、降圧DC/DCコンバータCONV1〜nを使用する図5の(B)における電位関係は、V1>V0>V2>Vb>VLとなる。
なお、上記、図5の(B)におけるV1〜V2間の電圧変動は、図5(A)と同様に、整流部の整流によって発生する脈流による電位変動を含むが、これ以外に三相交流電源の供給源から発生する正常の範囲での電位変動も含む。
図5の(C)は、昇圧DC/DCコンバータを使用した例である。
DC/DCコンバータCONV1〜nは、昇圧専用であるから、整流部Rect1の出力電位におけるV1、V2、V0及びバッテリー群(B1〜k)が出力する電位Vbは、いずれも、負荷定格入力電位VLより低電位に設定する。
すなわち、このDC/DCコンバータCONV1〜nは、整流部の出力電位又はバッテリー群(B1〜k)の出力電位を常に昇圧して負荷に負荷定格入力電位VLを供給する。
三相交流電源の停電時又は三相交流電源が異常に低下したとき、すなわち、V2<Vbのとき、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、降圧DC/DCコンバータCONV1〜nに入力され、降圧DC/DCコンバータCONV1〜nは、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位を昇圧し、負荷に給電する。
以上、昇圧DC/DCコンバータCONV1〜nを使用する図5の(C)における電位関係は、VL>V1>V0>V2>Vbとなる。
なお、上記図5の(C)におけるV1〜V2間の電圧変動は、図5(A)と同様に、整流部の整流によって発生する脈流による電位変動を含むが、これ以外に三相交流電源の供給源から発生する正常の範囲での電位変動も含む。
図5の(D)は、昇降圧DC/DCコンバータを使用した別の例である。
図5の(A)においても、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nを使用したが、図5と(A)と相違するところは、整流部Rect1の出力電位におけるV1、V2、V0を負荷定格入力電位VLより高電位に設定する。
すなわち、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nを使用するので、整流部Rect1の出力電位におけるV1、V2、V0を負荷定格入力電位VLより高電位に設定できる。
図5の(D)において、通常時、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nは、整流部Rect1の出力電位を降圧して負荷定格入力電位VLを出力するが、整流部Rect1の出力電位が負荷定格入力電位VL未満(V2<VL)となったとき、整流部Rect1の出力電位を昇圧し、負荷定格入力電位VLを出力する。また、三相交流電源の停電時又は三相交流電源が異常に低下したとき、すなわち、V2<Vbのとき、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nに入力され、DC/DCコンバータCONV1〜nは、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位を昇圧し、負荷定格入力電位VLを出力する。
以上、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nを使用する図5の(D)における電位関係は、V1>V0>V2>VL>Vbとなる。
なお、上記図5の(D)におけるV1〜V2間の電圧変動は、図5(A)と同様に、整流部の整流によって発生する脈流による電位変動を含むが、これ以外に三相交流電源の供給源から発生する正常の範囲での電位変動も含む。
上記において説明した図5の(A)、(B)、(C)及び(D)の電位構成は、他の実施の形態でも同様に適用される。
また、図5の(A)、(B)、(C)及び(D)の説明において、三相交流電源を例としたが、他の実施の形態で扱う単相交流電源、多相交流電源の場合にも、この説明は適用できる。
(1−2−1)三相交流電源電圧が正常の場合
(A)昇降圧DC/DCコンバータを使用した場合
(A−1)三相交流電源の電圧変動がない場合
本発明の電源供給システムの第1の実施の形態を図1及び図5の(A)を参照して説明する。図5の(A)に示されるように、負荷定格入力電位VL、整流部Rect1の出力電位の上限値V1、下限値V2、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbの関係は、次式のとおりである。
V1>V0=VL>V2>Vb
すなわち、図1のシステムを図5の(A)の電位配分により動作させる。一例として、図1におけるDC/DCコンバータCONV1〜nが、効率90%を有する非絶縁型昇降圧DC/DCコンバータである場合、このDC/DCコンバータを本発明のシステムに適用したときの該DC/DCコンバータCONV1〜nの電圧変換効率を求める。
電圧変換効率Eは次式で求められる。
E=1−R×0.1
ただし、Rは上記で説明した昇降圧率であり、図5の(A)において、
整流部Rect1の出力電位VO=負荷定格入力電圧VL、としたため昇圧と降圧の率は等しい。数値「0.1」は、DC/DCコンバータCONV1〜nの効率が90%である場合の電力損失率である。
この場合、昇降圧率Rは、上記で計算したとおり、R=0.0718である。
よって、E=0.9928。百分率で表すと、99.28%である。
バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbと三相交流電源電圧の関係を求める。
バッテリーを常時において放電させないためには、図5の(A)において、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbを、整流部Rect1が出力する電位の下限値V2より低電位とする必要がある。下限値V2は次式で表される。
V2=√2Vi・sin60°
また、負荷定格入力電圧VLは、三相交流電源電圧の実効値をViとすると次式で表される。
VL=V0=√2Vi(1+sin60°)/2
この式をViの式に変形すると次式で表される。
Vi=√2VL/(1+sin60°)
したがって、下限値V2は次式で表される。
V2=2VL・sin60°/(1+sin60°)
負荷定格入力電圧VLを一例として、380VとするとV2は以下のとおりである。
V2=353V
したがって、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、350V程度以下とする。以上の計算において、整流部Rect1のダイオードDr1〜Dr6、バッテリー群(B1〜Bk)に接続されるダイオードD1〜Djの順方向電圧降下を無視している。
なお、三相交流電源電圧Viの脈流以外の変動を考慮すると、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位をもっと低い値に設定し、バッテリー群(B1〜Bk)からの無用な放電を避ける。脈流以外の変動とは、三相交流電源の供給源から発生する変動である。
(A−2)三相交流電源の電圧変動がある場合
三相交流電源電圧に、変動率±αがある場合、図5の(A)において、上限値V1は上昇し、下限値V2は下降する。これらを式で表すと以下のようになる。
V1=√2Vi(1+α)
V1=2VL(1+α)/(1+sin60°)
V2=√2Vi(1−α)sin60°
V2=2VL(1−α)sin60°/(1+sin60°)
三相交流電源電圧Viの変動率を5%とし、上記の式に負荷定格入力電圧VL=380V、α=0.05を代入すると、以下の値となる。
V1=428V
V2=335V
したがって、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、330V程度以下とする必要がある。以上の計算において、整流部Rect1のダイオードDr1〜Dr6、バッテリー群(B1〜Bk)に接続されるダイオードD1〜Djの電圧降下を無視している。
三相交流電源電圧Viの変動率を5%程度とすると、負荷定格入力電位VL=380V(=脈流中間的電位V0)を中心として、最大、電位上昇48V、電位降下45Vと変動する可能性があるが、この変動する脈流直流電圧が、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nに入力され昇圧又は降圧されて一定の電位380Vが負荷に供給される。
上記、電位変動の最大値により、昇降圧DC/DCコンバータが、降圧するときの電圧変換効率E1、昇圧するときの電圧変換効率E2は、以下のとおりである。
E1=1−((V1−VL)/VL)×0.1
E2=1−((VL−V2)/VL)×0.1
E1=0.987
E2=0.988
上記のような、通常発生し得る軽微な電圧変動においては、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nが負荷定格入力電位VLを発生させ、バッテリー群(B1〜Bk)が放電しないように、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbと、整流部Rect1の出力電位の下限値V2を設定する。バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、330V程度以下の電位とするようにバッテリーの直列個数を決める必要がある。
なお、上記において、三相交流電源電圧Viの電圧変動率αを±5%程度と想定したが、もっと大きな電圧変動でも、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nが負荷定格入力電位VLを発生させるように設定し、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は上記の計算値より下げ、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないようにする。これは、バッテリー群(B1〜Bk)の放電による寿命を縮めないためである。
(B)降圧DC/DCコンバータを使用した場合
(B−1)三相交流電源の電圧変動がない場合
図5の(B)に示されるように、負荷定格入力電位VL、整流部Rect1の出力電位の上限値V1、下限値V2、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbの関係は、次式のとおりである。
V1>V2>Vb>VL>
上式から、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないためのバッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vb、三相交流電源電圧Viを求める。負荷定格入力電位VLが先に決まるから、Vb、ViをVLで表される式で示す。ただし、δ1は、V2からVbを減じたV2とVbの差電位(δ1=V2−Vb)、δ2は、V2からVLを減じたV2とVLの差電位(δ2=V2−VL)とする。δ1は、常時においてバッテリー群(B1〜Bk)をむやみに放電させないために設定すべき任意の値の電圧である。
V2=Vb+δ1
V2=VL+δ2
また、次式が成り立つ。
V2=√2Vi・sin60°
したがって、次式を得る。
Vi=(VL+δ2)/√2sin60°
負荷定格入力電位VLが決まると、上式により三相交流電源電圧Viが決定し、下式に三相交流電源電圧Viを代入して、バッテリー群電位Vbが決定する。
Vb=√2Vi・sin60°−δ1
(B−2)三相交流電源の電圧変動がある場合
ここでも、三相交流電源電圧Viに、最大、±αの電圧変動率があるものとする。
上記の「(B−1)三相交流電源の電圧変動がない場合」の次式を参照する。
V2=Vb+δ1
V2=VL+δ2
上式に、±αの電圧変動率を考慮した次式が成り立つ。
V2=√2Vi(1−α)sin60°
したがって、次式を得る。
Vi=(VL+δ2)/√2(1−α)sin60°
負荷定格入力電位VLが決まると、上式により三相交流電源電圧Viが決定し、下式に三相交流電源電圧Viを代入して、バッテリー群電位Vbが決定する。
Vb=√2Vi(1−α)sin60°−δ1
(C)昇圧DC/DCコンバータを使用した場合
(C−1)三相交流電源の電圧変動がない場合
図5の(C)に示されるように、負荷定格入力電位VL、整流部Rect1の出力電位の上限値V1、下限値V2、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbの関係は、次式のとおりである。
VL>V1>V2>Vb
上式から、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないためのバッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vb、三相交流電源電圧Viを求める。負荷定格入力電位VLが先に決まるから、Vb、ViをVLで表される式で示す。ただし、β1は、VLからV1を減じたVLとV1の差電位(β1=VL−V1)、β2は、V2からVbを減じたV2とVbの差電位(β2=V2−Vb)とする。
図5の(C)から次式が成り立つ。β1、β2は任意の値をとることができる。
VL=(V1−V2)+β1+β2+Vb
よって、次式が成り立つ。
Vb=VL−(V1−V2)−β1−β2
上式に、V1=√2Vi、V2=√2Visin60°を代入して次式を得る。
Vb=VL−√2Vi(1−sin60°)−β1−β2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、三相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL−β1)/√2
(C−2)三相交流電源の電圧変動がある場合
ここでも、三相交流電源電圧Viに、最大、±αの電圧変動率があるものとする。
上記の「(C−1)三相交流電源の電圧変動がない場合」の次式を参照する。
Vb=VL−(V1−V2)−β1−β2
上式に、±αの電圧変動率を考慮したV1=√2Vi(1+α)、V2=√2Vi(1−α)sin60°を代入して次式を得る。
Vb=VL−√2Vi((1+α)−(1−α)sin60°)−β1−β2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、三相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL−β1)/√2(1+α)
三相交流電源電圧Viが、大きく変動しても、β2を大きくすることで、バッテリー群(B1〜Bk)の放電を回避できる。
(D)昇降圧DC/DCコンバータを使用して図5の(D)の電位構成をした場合
(D−1)三相交流電源の電圧変動がない場合
図5の(D)は、図5の(A)と相違して、整流部Rect1の出力電位の下限値V2と負荷定格入力電位VLの関係を、V2>VLとする。すなわち、整流部Rect1の出力する脈流直流電位の下限値V2を、負荷定格入力電位VLより高くして、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nは、整流部Rect1の出力電位を専ら降圧し、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位のみを昇圧する構成とする。
図5の(D)に示されるように、負荷定格入力電位VL、整流部Rect1の出力電位の上限値V1、下限値V2、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbの関係は、次式のとおりである。
V1>V2>VL>Vb
上式から、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないためのバッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vb、三相交流電源電圧Viを求める。負荷定格入力電位VLが先に決まるから、Vb、ViをVLで表される式で示す。ただし、γ1は、V2からVLを減じたV2とVLの差電位(γ1=V2−VL)、γ2は、V2からVbを減じたV2とVbの差電位(γ2=V2−Vb)とする。
図5の(D)から次式が成り立つ。γ1、γ2は任意の値をとることができる。
V2=VL+γ1
V2=Vb+γ2
また、次式が成り立つ。
V2=√2Vi・sin60°
したがって、次式を得る。
Vb=√2Vi・sin60°−γ2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、三相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL+γ1)/√2sin60°
(D−2)三相交流電源の電圧変動がある場合
ここでも、三相交流電源電圧Viに、最大、±αの電圧変動率があるものとする。
上記の「(D−1)三相交流電源の電圧変動がない場合」の次式を参照する。
V2=VL+γ1
V2=Vb+γ2
上式に、±αの電圧変動率を考慮した次式が成り立つ。
V2=√2Vi(1−α)sin60°
したがって、次式を得る。
Vb=√2Vi(1−α)sin60°−γ2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、三相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL+γ1)/√2(1−α)sin60°
(1−2−2)三相交流電源が異常の場合
三相交流電源が停電したり、異常に低下した場合、バッテリー部Battの電力で負荷を動作させる。図5の(A)、(B)、(C)、(D)において、V2>Vbの条件を満たさない場合、バッテリー群(B1〜Bk)は放電する。
V2>Vbの条件を満たさない(V2<Vb)場合、バッテリーは放電し、無瞬断でバッテリー群(B1〜Bk)の電力供給に切り替わる。このとき、バッテリー部Battに存在するバッテリー群Bの電圧は、図5の(A)、(C)、(D)においては、DC/DCコンバータCONV1〜nにより昇圧されて負荷定格入力電位VLを出力する。
図5の(B)においては、Vb>VLであるから、降圧DC/DCコンバータCONV1〜nにより降圧されて負荷定格入力電位VLを出力する。
図1では、バッテリーを充電する機能は省略している。図1の回路では、バッテリーは充電されない。このため、充電器を別途用意する必要はあるが、本発明の範囲外である。
三相交流を全波整流すると整流後の脈流下限値が比較的高いため、平滑コンデンサが不要であり、突入電流が発生しない。
(2)第2の実施の形態
(2−1)システムの回路構成
図2は、本発明による第2の実施の形態を示す電源供給システムの回路構成図である。
スター結線三相交流電源(図2において三相交流電源:Yで表示)を入力し、ダイオー
ドDr1からDr6で構成される三相ブリッジ整流回路で三相交流を全波整流し6相波形の脈流直流を得るための整流部Rect1が存在する。
また、デルタ結線三相交流電源(図2において三相交流電源:Δで表示)を入力し、ダイオードDr7からDr12で構成される三相ブリッジ整流回路で三相交流を全波整流し、スター結線三相交流電源と位相が30°相違する6相波形の脈流直流を得るための整流部Rect2が存在する。整流部Rect1とRect2の電圧出力端は、共通電圧出力端を形成し電圧極性が同一となるよう並列接続される。
この、デルタ結線三相交流電源を全波整流するダイオードDr7からDr12で構成される三相ブリッジ整流回路は、第1の実施の形態である図1に追加された回路であり、この回路以外は、図1と同一であるため、図2においても図1と同一の符号を付している。
整流部Rect1と整流部Rect2は、並列接続されるため、スター結線三相交流電源の電圧とデルタ結線三相交流電源の電圧は、ほぼ同一になるようにする。
なお、図2において、整流部Rect1及び整流部Rect2に存在する整流回路は、全波整流するブリッジ整流回路の例を示したが、半波整流する半波整流回路でもよい。
整流部Rect1及び整流部Rect2に存在する整流回路が、全波整流するブリッジ整流回路である場合、整流部Rect1と整流部Rect2の並列接続回路は、12相波形の脈流直流電圧を出力し、整流部Rect1及び整流部Rect2に存在する整流回路が、半波整流する整流回路である場合、整流部Rect1と整流部Rect2の並列接続回路は、6相波形の脈流直流電圧を出力する。
整流部Rect1とRect2は、並列接続されるため整流部Rect1とRect2の出力電位は合成され、この合成出力電位は、電源線Line1及び電源線Line2により、第1の実施の形態と同様にDC/DCコンバータCONV1〜nに供給される。
図2の例では、電源線Line1が正極であり、電源線Line2が負極である。
このDC/DCコンバータCONV1〜nにおいて、昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は降圧を専用に行なうDC/DCコンバータのいずれかの種類を選択できる。昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータは入力された脈流直流電圧を昇圧又は降圧して一定電圧を出力し、昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータは入力された脈流直流電圧を昇圧して一定電圧を出力し、降圧専用のDC/DCコンバータは入力された脈流直流電圧を降圧して一定電圧を出力し、この出力電圧は負荷に供給される構成である。
また、バッテリー部Battが存在し、これは、複数のバッテリーが直列接続されて構成されるバッテリー群が複数並列接続されたバッテリー群B1、B2〜Bkから構成される。
整流素子であるダイオードD1、D2〜Djのそれぞれは、バッテリー群B1、B2〜Bkの出力電圧に対して順方向となるように、バッテリー群B1、B2〜Bkのそれぞれに接続される。バッテリー群B1、B2〜Bkは、該バッテリー群B1、B2〜Bkの出力電位が、整流部Rect1の出力電位と同一極性として印加されるよう、ダイオードD1、D2〜Djを介して電源線Line1、電源線line2間に並列接続される。
整流部Rect1において、ダイオードDr1からDr3のそれぞれのアノードは、ダイオードDr4からDr6のそれぞれのカソードに接続され、この接続部3点に三相交流電線が接続され、スター結線三相交流電源が入力される。ダイオードDr1〜Dr3のカソードは、電源線Line1に接続され、ダイオードDr4〜Dr6のアノードは、電源線Line2に接続される。
整流部Rect2において、ダイオードDr7からDr9のそれぞれのアノードは、ダイオードDr10からDr12のそれぞれのカソードに接続され、この接続部3点に三相交流電線が接続され、デルタ結線三相交流電源が入力される。ダイオードDr1〜Dr3のカソードは、電源線Line1に接続され、ダイオードDr4〜Dr6のアノードは、電源線Line2に接続される。
図2の例では、バッテリー群B1、B2〜Bkのそれぞれに接続されるダイオードD1、D2〜Djのアノードは、バッテリー群の正極に接続され、カソードは電源線Line1に接続される。バッテリー群の負極は、電源線Line2に接続される。なお、ダイオードD1〜DjはバッテリーB1〜Bkの負極側に接続してもよい。
バッテリー群の電圧は、整流部Rect1から出力される脈流電圧の下限値と同じか、または、三相交流電源電圧の低下変動を考慮して低く設定しておく。これは、常時、バッテリーを不要に放電させないためである。
バッテリー部Batt内に存在するバッテリー群はk群存在し、これらに接続されるダイオードはj個存在し、バッテリー群の数とダイオードの数は同一である。
DC/DCコンバータCONV1〜nは、1からn台存在する。
ここで、ダイオードD1〜Dj、バッテリー群B1〜Bk、DC/DCコンバータCONV1〜nの数を、それぞれj、k、nと示したが一例(図2)であり、数を問題とはしていない。データセンタを構成する場合の例であり、並列接続することにより、負荷電力容量の増大に対応(三相交流電源の停電時対応)することを示している。
整流部Rect1のブリッジ整流回路も、このブリッジ整流回路単位、すなわち、整流部Rect1単位で並列接続し、負荷の電力需要に応じて増設することにより電力容量を増すことができる。ただし、図4に示すように、これら整流回路のダイオードを並列接続する場合、それぞれのダイオードと直列にインダクターL1〜L6をそれぞれ挿入する必要がある。
整流部Rect1において、ダイオードDr1からDr3のそれぞれのアノードは、ダイオードDr4からDr6のそれぞれのカソードに接続され、この接続部3点にそれぞれインダクターL1〜L3の一端が接続され、他端には三相交流電線が接続される。
整流部Rect2においても同様である。
図4において、インダクターL1〜L6なしで、整流部Rect1と整流部Rect2を並列接続した場合、整流部Rect1に存在するダイオードDr1〜Dr6と整流部Rect2に存在するダイオードDr7〜Dr12が、それぞれ対応して並列接続され、各ダイオードの順方向電圧降下のバラツキにより、ダイオードの電流バランスが崩れ、一部のダイオードに電流が集中しダイオードが破壊される。したがって、インダクターL1〜L6を三相交流電源線と整流用ダイオードDr間に直列接続し、ダイオードの電流バランスをとり、ダイオードの破壊を防止する。
さらには、インダクターL1〜L6は、高調波抑制効果、電源供給システム内の回路の共振を抑制する効果がある。
これらダイオードの並列接続の関係は、以下のとおりである。
整流部Rect1のダイオードDr1と整流部Rect2ダイオードDr7が並列接続され、以下、ダイオードの並列接続については、これを一般式で表すと、ダイオードDrnとダイオードDrmが並列接続される。
ただし、nは1以上の整数であり、mは、m=n+6である。
図2では、スター結線とデルタ結線の三相交流電源が並列接続されているが、第1の実施の形態で図4を参照して説明したとおり、スター結線内においてインダクターL1〜L6を接続し、デルタ結線内において同様のインダクターL1〜L6を接続する。
上記の説明において、図示しないが、図2と図4の組み合わせにより実施できる。
図6は、図2の電源線Line1と電源線Line2の間に、第1抵抗素子である抵抗素子R1と第2抵抗素子である抵抗素子R2の直列接続回路を並列接続し、抵抗素子R1と抵抗素子R2の接続部を接地した回路を表す。この接地は、スイッチSWにより接地を解除できる。
また、図6は、上記抵抗素子R1と抵抗素子R2の回路に、さらに追加的に第1過電圧保護素子であるバリスタVar1と第2過電圧保護素子であるバリスタVar2の直列接続回路を並列接続し、バリスタVar1とバリスタVar2の接続部を接地した回路も表す。
なお、第2の実施の形態における「従来技術と本発明との対比」については、第1の実施の形態で説明した内容と同様である。
(2−2)システムの回路動作
図2を参照して本発明による第2の実施の形態である電源供給システムの回路動作を説明する。
整流部Rect1とRect2に存在する整流回路が全波整流回路である場合、整流部Rect1及びRect2は、三相交流電源の電流を全波整流し、整流部Rect1及びRect2からそれぞれ出力される6相波形の電圧が位相差30°ずれて合成され、12相波形の脈流電位を電源線Line1及びLine2に出力する。
整流部Rect1とRect2に存在する整流回路が半波整流回路である場合、整流部Rect1及びRect2は、三相交流電源の電流を半波整流し、整流部Rect1及びRect2からそれぞれ出力される3相波形の電圧が位相差30°ずれて合成され、6相波形の脈流電位を電源線Line1及びLine2に出力する。
以下、整流部Rect1とRect2に存在する整流回路が全波整流回路である場合の例で説明する。
整流部Rect1及び整流部Rect2に入力される三相交流電源電圧の実効値(以下、単に三相交流電源電圧とする。)をViとし、電源線Line2の電位を基準電位とした電源線Line1の電位において、脈流部分の電位の上限値(波高値)をVhig、脈流部分の電位の下限値(波低値)Vlowとすると、以下(1)、(2)式が成り立つ。
(1)Vhig=Vi×√2
(2)Vlow=Vhig×sin75°
以上の計算では、整流部Rect1のダイオードDr1〜Dr6の順方向電圧降下を無視している他の実施の形態でも同様。)。この脈流直流電位が、DC/DCコンバータCONV1〜nに入力され、該DC/DCコンバータの種類により、昇降圧、昇圧又は降圧され、該DC/DCコンバータCONV1〜nから脈流なしの一定電位が出力されて負荷に供給される。
たとえば、昇圧及び降圧の両方の動作を行なうDC/DCコンバータを使用した場合、上限値Vhigと下限値Vlowの電位の中間電位(平均電位ではない。)を負荷定格入力電位VLとして設定すると、式(3)が成り立つ。
(3)VL=(Vhig+Vlow)/2
一例として、昇圧及び降圧の両方の動作を行なうDC/DCコンバータCONV1〜nの昇圧と降圧のそれぞれの電圧幅Vdfにおいて式(4)が成り立つ。
(4)Vdf=(Vhig−Vlow)/2
したがって、脈流電位部分を一定電位とする昇降圧率Rは、以下の式で表される。
(5)R=(Vhig−Vlow)/(Vhig+Vlow)
(6)R=(1−sin75°)/(1+sin75°)
式(6)の計算結果は、R=0.0173である。これが、後述するDC/DCコンバータの効率に関係する。
(2−2−1)三相交流電源電圧が正常の場合
(A)昇降圧DC/DCコンバータを使用した場合
(A−1)三相交流電源の電圧変動がない場合
本発明の電源供給システムの第2の実施の形態を図2及び図5の(A)を参照して説明する。
すなわち、図2のシステムを図5の(A)の電位配分により動作させる。一例として、図2におけるDC/DCコンバータCONV1〜nが、効率90%を有する非絶縁型昇降圧DC/DCコンバータである場合、このDC/DCコンバータを本発明のシステムに適用したときの該DC/DCコンバータCONV1〜nの電圧変換効率を求める。
電圧変換効率Eは次式で求められる。
E=1−R×0.1
ただし、Rは上記で説明した昇降圧率であり、図5の(A)において、
整流部Rect1と整流部Rect2の合成出力電位によって得られる電位VO=負荷定格入力電圧VL、としたため昇圧と降圧の率は等しい。数値「0.1」は、DC/DCコンバータCONV1〜nの効率が90%である場合の電力損失率である。
この場合、昇降圧率Rは、上記で計算したとおり、R=0.0718である。
よって、E=0.9983。百分率で表すと、99.83%である。
バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbと三相交流電源電圧の関係を求める。以下、整流部Rect1と整流部Rect2の合成出力を整流部Rect12の出力等と記載する。
バッテリーを常時において放電させないためには、図5の(A)において、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbを、整流部Rect12が出力する電位の下限値V2より低電位とする必要がある。下限値V2は次式で表される。
V2=√2Vi・sin75°
また、負荷定格入力電圧VLは、三相交流電源電圧の実効値をViとすると次式で表される。
VL=V0=√2Vi(1+sin75°)/2
この式をViの式に変形すると次式で表される。
Vi=√2VL/(1+sin75°)
したがって、下限値V2は次式で表される。
V2=2VL・sin75°/(1+sin75°)
負荷定格入力電圧VLを一例として、380VとするとV2は以下のとおりである。
V2=373V
したがって、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、370V程度以下とする。以上の計算において、整流部Rect1のダイオードDr1〜Dr6、バッテリー群(B1〜Bk)に接続されるダイオードD1〜Djの電圧降下を無視している。
なお、三相交流電源電圧Viの脈流以外の変動を考慮すると、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位をもっと低い値に設定し、バッテリー群(B1〜Bk)からの無用な放電を避ける。脈流以外の変動とは、三相交流電源の供給源から発生する変動である。
(A−2)三相交流電源の電圧変動がある場合
三相交流電源電圧に、変動率±αがある場合、図5の(A)において、上限値V1は上昇し、下限値V2は下降する。これらを式で表すと以下のようになる。
V1=√2Vi(1+α)
V1=2VL(1+α)/(1+sin75°)
V2=√2Vi(1−α)sin75°
V2=2VL(1−α)sin75°/(1+sin75°)
三相交流電源電圧Viの変動率を5%とし、上記の式に負荷定格入力電圧VL=380V、α=0.05を代入すると、以下の値となる。
V1=406V
V2=367V
したがって、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、少なくとも335V以下とする必要がある。以上の計算において、整流部Rect1のダイオードDr1〜Dr6、バッテリー群(B1〜Bk)に接続されるダイオードD1〜Djの電圧降下を無視している。
三相交流電源電圧Viの変動率を5%程度とすると、負荷定格入力電位VL=380V(=脈流中間的電位V0)を中心として、最大、電位上昇48V、電位降下45Vと変動する可能性があるが、この変動する脈流直流電圧が、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nに入力され昇圧又は降圧されて一定の電位380Vが負荷に供給される。
上記、電位変動の最大値により、昇降圧DC/DCコンバータが、降圧するときの電圧変換効率E1、昇圧するときの電圧変換効率E2は、以下のとおりである。
E1=1−((V1−VL)/VL)×0.1
E2=1−((VL−V2)/VL)×0.1
E1=0.993
E2=0.997
上記のような、通常発生し得る軽微な電圧変動においては、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nが負荷定格入力電位VLを発生させ、バッテリー群(B1〜Bk)が放電しないように、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbと、整流部Rect1の出力電位の下限値V2を設定する。バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、335Vよりも低い電位とするようにバッテリーの直列個数を決める必要がある。
なお、上記において、三相交流電源電圧Viの電圧変動率αを±5%程度と想定したが、もっと大きな電圧変動でも、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nが負荷定格入力電位VLを発生させ、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないようにする。これは、バッテリー群(B1〜Bk)の寿命を縮めないためである。
(B)降圧DC/DCコンバータを使用した場合
(B−1)三相交流電源の電圧変動がない場合
図5の(B)に示されるように、負荷定格入力電位VL、整流部Rect12の出力電位の上限値V1、下限値V2、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbの関係は、次式のとおりである。
V1>V2>Vb>VL>
上式から、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないためのバッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vb、三相交流電源電圧Viを求める。負荷定格入力電位VLが先に決まるから、Vb、ViをVLで表される式で示す。ただし、δ1は、V2からVbを減じたV2とVbの差電位(δ1=V2−Vb)、δ2は、V2からVLを減じたV2とVLの差電位(δ2=V2−VL)とする。δ1は、常時においてバッテリー群(B1〜Bk)をむやみに放電させないために設定すべき任意の値の電圧である。
V2=Vb+δ1
V2=VL+δ2
また、次式が成り立つ。
V2=√2Vi・sin75°
したがって、次式を得る。
Vi=(VL+δ2)/√2sin75°
負荷定格入力電位VLが決まると、上式により三相交流電源電圧Viが決定し、下式に三相交流電源電圧Viを代入して、バッテリー群電位Vbが決定する。
Vb=√2Vi・sin75°−δ1
(B−2)三相交流電源の電圧変動がある場合
ここでも、三相交流電源電圧Viに、最大、±αの電圧変動率があるものとする。
上記の「(B−1)三相交流電源の電圧変動がない場合」の次式を参照する。
V2=Vb+δ1
V2=VL+δ2
上式に、±αの電圧変動率を考慮した次式が成り立つ。
V2=√2Vi(1−α)sin75°
したがって、次式を得る。
Vi=(VL+δ2)/√2(1−α)sin75°
負荷定格入力電位VLが決まると、上式により三相交流電源電圧Viが決定し、下式に三相交流電源電圧Viを代入して、バッテリー群電位Vbが決定する。
Vb=√2Vi(1−α)sin75°−δ1
(C)昇圧DC/DCコンバータを使用した場合
(C−1)三相交流電源の電圧変動がない場合
図5の(C)に示されるように、負荷定格入力電位VL、整流部Rect12の出力電位の上限値V1、下限値V2、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbの関係は、次式のとおりである。
VL>V1>V2>Vb
上式から、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないためのバッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vb、三相交流電源電圧Viを求める。負荷定格入力電位VLが先に決まるから、Vb、ViをVLで表される式で示す。ただし、β1は、VLからV1を減じたVLとV1の差電位(β1=VL−V1)、β2は、V2からVbを減じたV2とVbの差電位(β2=V2−Vb)とする。
図5の(C)から次式が成り立つ。β1、β2は任意の値をとることができる。
VL=(V1−V2)+β1+β2+Vb
よって、次式が成り立つ。
Vb=VL−(V1−V2)−β1−β2
上式に、V1=√2Vi、V2=√2Visin75°を代入して次式を得る。
Vb=VL−√2Vi(1−sin75°)−β1−β2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、三相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL−β1)/√2
(C−2)三相交流電源の電圧変動がある場合
ここでも、三相交流電源電圧Viに、最大、±αの電圧変動率があるものとする。
上記の「(C−1)三相交流電源の電圧変動がない場合」の次式を参照する。
Vb=VL−(V1−V2)−β1−β2
上式に、±αの電圧変動率を考慮したV1=√2Vi(1+α)、V2=√2Vi(1−α)sin75°を代入して次式を得る。
Vb=VL−√2Vi((1+α)−(1−α)sin75°)−β1−β2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、三相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL−β1)/√2(1+α)
三相交流電源電圧Viが、大きく変動しても、β2を大きくすることで、バッテリー群(B1〜Bk)の放電を回避できる。
(D)昇降圧DC/DCコンバータを使用して図5の(D)の電位構成をした場合
(D−1)三相交流電源の電圧変動がない場合
図5の(D)は、図5の(A)と相違して、整流部Rect12の出力電位の下限値V2と負荷定格入力電位VLの関係を、V2>VLとする。すなわち、整流部Rect1の出力する脈流直流電位の下限値V2を、負荷定格入力電位VLより高くして、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nは、整流部Rect1の出力電位を専ら降圧し、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位のみを昇圧する構成とする。
図5の(D)に示されるように、負荷定格入力電位VL、整流部Rect1の出力電位の上限値V1、下限値V2、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbの関係は、次式のとおりである。
V1>V2>VL>Vb
上式から、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないためのバッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vb、三相交流電源電圧Viを求める。負荷定格入力電位VLが先に決まるから、Vb、ViをVLで表される式で示す。ただし、γ1は、V2からVLを減じたV2とVLの差電位(γ1=V2−VL)、γ2は、V2からVbを減じたV2とVbの差電位(γ2=V2−Vb)とする。
図5の(D)から次式が成り立つ。γ1、γ2は任意の値をとることができる。
V2=VL+γ1
V2=Vb+γ2
また、次式が成り立つ。
V2=√2Vi・sin75°
したがって、次式を得る。
Vb=√2Vi・sin75°−γ2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、三相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL+γ1)/√2sin75°
(D−2)三相交流電源の電圧変動がある場合
ここでも、三相交流電源電圧Viに、最大、±αの電圧変動率があるものとする。
上記の「(D−1)三相交流電源の電圧変動がない場合」の次式を参照する。
V2=VL+γ1
V2=Vb+γ2
上式に、±αの電圧変動率を考慮した次式が成り立つ。
V2=√2Vi(1−α)sin75°
したがって、次式を得る。
Vb=√2Vi(1−α)sin75°−γ2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、三相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL+γ1)/√2(1−α)sin75°
(2−2−2)三相交流電源が異常の場合
三相交流電源が停電したり、異常に低下した場合、バッテリー部Battの電力で負荷を動作させる。図5の(A)、(B)、(C)、(D)において、V2>Vbの条件を満たさない場合、バッテリー群(B1〜Bk)は放電する。
V2>Vbの条件を満たさない(V2<Vb)場合、バッテリーは放電し、無瞬断でバッテリー群(B1〜Bk)の電力供給に切り替わる。このとき、バッテリー部Battに存在するバッテリー群Bの電圧は、図5の(A)、(C)、(D)においては、DC/DCコンバータCONV1〜nにより昇圧されて負荷定格入力電位VLを出力する。
図5の(B)においては、Vb>VLであるから、降圧DC/DCコンバータCONV1〜nにより降圧されて負荷定格入力電位VLを出力する。
図2では、バッテリーを充電する機能は省略している。図2の回路では、バッテリーは充電されない。このため、充電器を別途用意する必要はあるが、本発明の範囲外である。
三相交流を全波整流すると整流後の脈流下限値が高いため、平滑コンデンサが不要であり、突入電流が発生しない。
(3)第3の実施の形態
(3−1)システム構成
図3は、本発明による第3の実施の形態を示すシステム構成図である。
単相交流電源を入力し、ダイオードDr13からDr43で構成される単相ブリッジ整流回路で単相交流を全波整流し脈流直流を得るための整流部Rect3が存在する。図3の例では、整流部Rect3は全波整流回路であるが、単相交流を半波整流する半波整流回路で整流部Rect3を構成してもよい。
整流部Rect3の電圧出力端には、容量素子である平滑コンデンサCが並列接続され、出力電圧を平滑する。平滑後の脈流電圧は、電源線Line1及び電源線Line2によりDC/DCコンバータCONV1〜nに供給される。図3の例では、電源線Line1は正極であり、電源線Line2は負極である。
なお、図3において、単相交流を整流する整流回路を含む整流部Rect3及び平滑コンデンサC以外は、図1と同一であり、図3においても図1と同一の符号を付す。
DC/DCコンバータCONV1〜nは、昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は降圧を専用に行なうDC/DCコンバータのいずれかの種類をから選択できる。
昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータは入力された脈流直流電圧を昇圧又は降圧して一定電圧を出力し、昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータは入力された脈流直流電圧を昇圧して一定電圧を出力し、降圧専用のDC/DCコンバータは入力された脈流直流電圧を降圧して一定電圧を出力し、この出力電圧は負荷に供給される構成である。
また、バッテリー部Battが存在し、これは、複数のバッテリーが直列接続されて構成されるバッテリー群が複数並列接続されたバッテリー群B1、B2〜Bkから構成される。
整流素子であるダイオードD1、D2〜Djのそれぞれは、バッテリー群B1、B2〜Bkの出力電圧に対して順方向となるように、バッテリー群B1、B2〜Bkのそれぞれに接続される。バッテリー群B1、B2〜Bkは、該バッテリー群B1、B2〜Bkの出力電位が、整流部Rect1の出力電位と同一極性として印加されるよう、ダイオードD1、D2〜Djを介して電源線Line1、電源線line2間に並列接続される。
整流部Rect3において、ダイオードDr13、Dr23のそれぞれのアノードは、ダイオードDr33、Dr43のそれぞれのカソードに接続され、この接続部2点に単相交流電線が接続され、単相交流電源が入力される。ダイオードDr13、Dr23のカソードは、電源線Line1に接続され、ダイオードDr33、Dr43のアノードは、電源線Line2に接続される。
図3の例では、バッテリー群B1、B2〜Bkのそれぞれに接続されるダイオードD1、D2〜Djのアノードは、バッテリー群の正極に接続され、カソードは電源線Line1に接続される。バッテリー群の負極は、電源線Line2に接続される。なお、ダイオードD1〜DjはバッテリーB1〜Bkの負極側に接続してもよい。
バッテリー群B1〜Bkの電圧は、整流部Rect3から出力されコンデンサCにより平滑された脈流電圧の下限値未満に設定しておく。これは、常時、バッテリーを不要に放電させないためである。
バッテリー部Batt内に存在するバッテリー群はk群存在し、これらに接続されるダイオードはj個存在し、バッテリー群の数とダイオードの数は同一である。
DC/DCコンバータCONV1〜nは、1からn台存在する。
ここで、ダイオードD1〜Dj、バッテリー群B1〜Bk、DC/DCコンバータCONV1〜nの数を、それぞれj、k、nと示したが一例(図3)であり、数を問題とはしていない。データセンタを構成する場合の例であり、並列接続することにより、負荷電力容量の増大に対応(単相交流電源の停電時対応)することを示している。
整流部Rect3のブリッジ整流回路も、このブリッジ整流回路単位、すなわち、整流部Rect3単位で並列接続し、負荷の電力需要に応じて増設することにより電力容量を増すことができる。ただし、図4に示すように、これら整流回路のダイオードを並列接続する場合、それぞれのダイオードと直列にインダクターL1〜L6をそれぞれ挿入する必要がある。ただし、図4は、三相交流電源を使用した例であるから、単相交流を電源とする図3に適用する場合、インダクターLは、一つの整流部Rect3あたり2個となる。
図4において、インダクターL1〜L6なしで、整流部Rect1と整流部Rect2を並列接続した場合、整流部Rect1に存在するダイオードDr1〜Dr6と整流部Rect2に存在するダイオードDr7〜Dr12が、それぞれ対応して並列接続され、各ダイオードの順方向電圧降下のバラツキにより、ダイオードの電流バランスが崩れ、一部のダイオードに電流が集中しダイオードが破壊される。したがって、インダクターL1〜L6を三相交流電源線と整流用ダイオードDr間に直列接続し、ダイオードの電流バランスをとり、ダイオードの破壊を防止する。
さらには、インダクターL1〜L6は、高調波抑制効果、電源供給システム内の回路の共振を抑制する効果がある。
図3において、これらダイオードDrの並列接続の関係は、以下のとおりである。
第1の整流部Rect3にダイオードDr13、Dr23、Dr33、Dr43を使用し、図示しないが、同様の次の整流部Rect3にダイオードDr53、Dr63、Dr73、Dr83を使用し、以下、順次並列接続する場合、これを一般式で表すと、ダイオードDrn3とダイオードDrm3が並列接続される。
ただし、nは1以上の整数であり、mは、m=n+4である。
図6は、図3の電源線Line1と電源線Line2の間に、第1抵抗素子である抵抗素子R1と第2抵抗素子である抵抗素子R2の直列接続回路を並列接続し、抵抗素子R1と抵抗素子R2の接続部を接地した回路を表す。この接地は、スイッチSWにより接地を解除できる。
また、図6は、上記抵抗素子R1と抵抗素子R2の回路に、さらに追加的に第1過電圧保護素子であるバリスタVar1と第2過電圧保護素子であるバリスタVar2の直列接続回路を並列接続し、バリスタVar1とバリスタVar2の接続部を接地した回路も表す。
(3−2)システムの回路動作
図3を参照してこの電源供給システムの回路動作を説明する。
図3は、単相交流を全波整流する例を示したが、半波整流回路を使用することもできる。
以下の回路動作説明では、全波整流回路を使用した例で説明する。
整流部Rect3は、単相交流電源の電流を全波整流し、平滑コンデンサCは、この出力電圧を平滑する。平滑された脈流直流電圧は、電源線Line1及びLine2に出力される。
整流部Rect3に入力される単相交流電源電圧の実効値(以下、単に単相交流電源電圧とする。)をViとし、電源線Line2の電位を基準電位とした電源線Line1の電位において、脈流部分の電位の上限値(波高値)をVhig、脈流部分の電位の下限値(波低値)Vlowとすると、以下(1)、(2)式が成り立つ。
(1)Vhig=Vi×√2
(2)Vlow=Vhig×EXP(−t/CR)
(以上の計算では、整流部Rect3のダイオードDr13〜Dr43の順方向電圧降下を無視している他の実施の形態でも同様。)。この脈流直流電位が、DC/DCコンバータCONV1〜nに入力され、該DC/DCコンバータの種類により、昇降圧、昇圧又は降圧され、該DC/DCコンバータCONV1〜nから脈流なしの一定電位が出力されて負荷に供給される。
ここで、式(2)におけるCは、平滑コンデンサCの容量を表し、Rは、DC/DCコンバータCONV1〜nを含めた負荷系全体の純抵抗値を表し、tは、平滑コンデンサCの放電時間を表す。
まず、Vlow=Vhig×EXP(−t/CR)の値の電位と全波整流波形の上半波波形の電位が一致する時刻を計算する。したがって、、EXP(−t/CR)=sin(Xラジアン)の式を解く。
Vlow=Vhig×EXP(−t/CR)において、時定数の1/8の時刻経過すなわち、t/CR=1/8での電位Vlowは、
Vhig・EXP(−1/8)=Vhig×0.8825。
この電位は、三相6波整流におけるVhig×sin60°相当するが、正確には、61.95°であり、このときとほぼ、入力交流の電位は入力交流正弦波が、X=1.0812ラジアン、すなわち、正弦波の“0”クロスから3.442ms経過時である。したがって、時定数は、(5ms+3.442ms)×8=67.544msとなる。なお、5msは正弦波の波高値から0クロスまでの時間。すなわち、CR=67.544×10−3であればよい。ただし、交流の周波数は50Hzとする。
負荷抵抗Rの値により、平滑コンデンサCの容量Cを決める。たとえば、一つの整流部Rect3において供給する電力が10kwで、380V給電する場合、負荷抵抗Rは、14.44Ωであるから、平滑コンデンサCの容量は、4.68mFとなる。
ここで、EXPは指数関数である。なお、Vhig1〜Vlowの変動幅が大きくてもかまわない場合は、平滑コンデンサCの容量を小さくできる。
以下、X=1.0812ラジアンを60°に近似し、負荷系全体の抵抗値R=14.44Ω、平滑コンデンサC=4.68mFと仮定した場合の効率等の計算を行なう。
したがって、EXP(−t/CR)=0.866(=sin60°)であり、
−t/CR=−0.14384である。
ただし、X=1.0812ラジアン、すなわち、61.95°の方が、Vlowの電位が高く、DC/DCコンバータCONV1〜nの効率、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させない安全面からも好適である。
たとえば、昇圧及び降圧の両方の動作を行なうDC/DCコンバータを使用した場合、上限値Vhigと下限値Vlowの電位の中間電位(平均電位ではない。)を負荷定格入力電位VLとして設定すると、式(3)が成り立つ。
(3)VL=(Vhig+Vlow)/2
一例として、昇圧及び降圧の両方の動作を行なうDC/DCコンバータCONV1〜nの昇圧と降圧のそれぞれの電圧幅Vdfにおいて式(4)が成り立つ。
(4)Vdf=(Vhig−Vlow)/2
したがって、脈流電位部分を一定電位とする昇降圧率Rは、以下の式で表される。
(5)R=(Vhig−Vlow)/(Vhig+Vlow)
(6)R=(1−EXP(−0.14384))/(1+EXP(−0.14384))
式(6)の計算結果は、R=0.0718である。これが、後述するDC/DCコンバータの効率に関係する。
(3−2−1)単相交流電源電圧が正常の場合
(A)昇降圧DC/DCコンバータを使用した場合
(A−1)単相交流電源の電圧変動がない場合
本発明の電源供給システムの第1の実施の形態を図1及び図5の(A)を参照して説明する。
すなわち、図3のシステムを図5の(A)の電位配分により動作させる。一例として、図3におけるDC/DCコンバータCONV1〜nが、効率90%を有する非絶縁型昇降圧DC/DCコンバータである場合、このDC/DCコンバータを本発明のシステムに適用したときの該DC/DCコンバータCONV1〜nの電圧変換効率を求める。
電圧変換効率Eは次式で求められる。
E=1−R×0.1
ただし、Rは上記で説明した昇降圧率であり、図5の(A)において、
整流部Rect1の出力電位VO=負荷定格入力電圧VL、としたため昇圧と降圧の率は等しい。数値「0.1」は、DC/DCコンバータCONV1〜nの効率が90%である場合の電力損失率である。
この場合、昇降圧率Rは、上記で計算したとおり、R=0.0718である。
よって、E=0.9928。百分率で表すと、99.28%である。
バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbと単相交流電源電圧の関係を求める。
バッテリーを常時において放電させないためには、図5の(A)において、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbを、整流部Rect3が出力する電位の下限値V2より低電位とする必要がある。下限値V2は次式で表される。
V2=√2Vi・EXP(−0.14384)
また、負荷定格入力電圧VLは、単相交流電源電圧の実効値をViとすると次式で表される。
VL=V0=√2Vi(1+EXP(−0.14384))/2
この式をViの式に変形すると次式で表される。
Vi=√2VL/(1+EXP(−0.14384))
したがって、下限値V2は次式で表される。
V2=2VL・EXP(−0.14384)/(1+EXP(−0.14384))
負荷定格入力電圧VLを一例として、380VとするとV2は以下のとおりである。
V2=353V
したがって、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、350V程度以下とする。以上の計算において、整流部Rect3のダイオードDr13〜Dr43、バッテリー群(B1〜Bk)に接続されるダイオードD1〜Djの電圧降下を無視している。
なお、単相交流電源電圧Viの脈流以外の変動を考慮すると、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位をもっと低い値に設定し、バッテリー群(B1〜Bk)からの無用な放電を避ける。脈流以外の変動とは、単相交流電源の供給源から発生する変動である。
(A−2)単相交流電源の電圧変動がある場合
単相交流電源電圧に、変動率±αがある場合、図5の(A)において、上限値V1は上昇し、下限値V2は下降する。これらを式で表すと以下のようになる。
V1=√2Vi(1+α)
V1=2VL(1+α)/(1+EXP(−0.14384))
V2=√2Vi(1−α)EXP(−0.14384)
V2=2VL(1−α)EXP(−0.14384)/(1+EXP(−0.14384))
単相交流電源電圧Viの変動率を5%とし、上記の式に負荷定格入力電圧VL=380V、α=0.05を代入すると、以下の値となる。
V1=428V
V2=335V
したがって、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、330V程度以下とする必要がある。以上の計算において、整流部Rect3のダイオードDr13〜Dr43、バッテリー群(B1〜Bk)に接続されるダイオードD1〜Djの電圧降下を無視している。
単相交流電源電圧Viの変動率を5%程度とすると、負荷定格入力電位VL=380V(=脈流中間的電位V0)を中心として、最大、電位上昇48V、電位降下45Vと変動する可能性があるが、この変動する脈流直流電圧が、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nに入力され昇圧又は降圧されて一定の電位380Vが負荷に供給される。
上記、電位変動の最大値により、昇降圧DC/DCコンバータが、降圧するときの電圧変換効率E1、昇圧するときの電圧変換効率E2は、以下のとおりである。
E1=1−((V1−VL)/VL)×0.1
E2=1−((VL−V2)/VL)×0.1
E1=0.987
E2=0.988
上記のような、通常発生し得る軽微な電圧変動においては、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nが負荷定格入力電位VLを発生させ、バッテリー群(B1〜Bk)が放電しないように、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbと、整流部Rect1の出力電位の下限値V2を設定する。バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位は、330Vよりも低い電位とするようにバッテリーの直列個数を決める必要がある。
なお、上記において、単相交流電源電圧Viの電圧変動率αを±5%程度と想定したが、もっと大きな電圧変動でも、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nが負荷定格入力電位VLを発生させ、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないようにする。これは、バッテリー群(B1〜Bk)の寿命を縮めないためである。
(B)降圧DC/DCコンバータを使用した場合
(B−1)単相交流電源の電圧変動がない場合
図5の(B)に示されるように、負荷定格入力電位VL、整流部Rect3の出力電位の上限値V1、下限値V2、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbの関係は、次式のとおりである。
V1>V2>Vb>VL>
上式から、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないためのバッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vb、単相交流電源電圧Viを求める。負荷定格入力電位VLが先に決まるから、Vb、ViをVLで表される式で示す。ただし、δ1は、V2からVbを減じたV2とVbの差電位(δ1=V2−Vb)、δ2は、V2からVLを減じたV2とVLの差電位(δ2=V2−VL)とする。δ1は、常時においてバッテリー群(B1〜Bk)をむやみに放電させないために設定すべき任意の値の電圧である。
V2=Vb+δ1
V2=VL+δ2
また、次式が成り立つ。
V2=√2Vi・EXP(−0.14384)
したがって、次式を得る。
Vi=(VL+δ2)/√2EXP(−0.14384)
負荷定格入力電位VLが決まると、上式により単相交流電源電圧Viが決定し、下式に単相交流電源電圧Viを代入して、バッテリー群電位Vbが決定する。
Vb=√2Vi・EXP(−0.14384)−δ1
(B−2)単相交流電源の電圧変動がある場合
ここでも、単相交流電源電圧Viに、最大、±αの電圧変動率があるものとする。
上記の「(B−1)単相交流電源の電圧変動がない場合」の次式を参照する。
V2=Vb+δ1
V2=VL+δ2
上式に、±αの電圧変動率を考慮した次式が成り立つ。
V2=√2Vi(1−α)EXP(−0.14384)
したがって、次式を得る。
Vi=(VL+δ2)/√2(1−α)EXP(−0.14384)
負荷定格入力電位VLが決まると、上式により単相交流電源電圧Viが決定し、下式に単相交流電源電圧Viを代入して、バッテリー群電位Vbが決定する。
Vb=√2Vi(1−α)EXP(−0.14384)−δ1
(C)昇圧DC/DCコンバータを使用した場合
(C−1)単相交流電源の電圧変動がない場合
図5の(C)に示されるように、負荷定格入力電位VL、整流部Rect3の出力電位の上限値V1、下限値V2、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbの関係は、次式のとおりである。
VL>V1>V2>Vb
上式から、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないためのバッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vb、単相交流電源電圧Viを求める。負荷定格入力電位VLが先に決まるから、Vb、ViをVLで表される式で示す。ただし、β1は、VLからV1を減じたVLとV1の差電位(β1=VL−V1)、β2は、V2からVbを減じたV2とVbの差電位(β2=V2−Vb)とする。
図5の(C)から次式が成り立つ。β1、β2は任意の値をとることができる。
VL=(V1−V2)+β1+β2+Vb
よって、次式が成り立つ。
Vb=VL−(V1−V2)−β1−β2
上式に、V1=√2Vi、V2=√2Vi・EXP(−0.14384)を代入して次式を得る。
Vb=VL−√2Vi(1−EXP(−0.14384))−β1−β2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、単相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL−β1)/√2
(C−2)単相交流電源の電圧変動がある場合
ここでも、単相交流電源電圧Viに、最大、±αの電圧変動率があるものとする。
上記の「(C−1)単相交流電源の電圧変動がない場合」の次式を参照する。
Vb=VL−(V1−V2)−β1−β2
上式に、±αの電圧変動率を考慮したV1=√2Vi(1+α)、V2=√2Vi(1−α)EXP(−0.14384)を代入して次式を得る。
Vb=VL−√2Vi((1+α)−(1−α)EXP(−0.14384))−β1−β2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、単相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL−β1)/√2(1+α)
単相交流電源電圧Viが、大きく変動しても、β2を大きくすることで、バッテリー群(B1〜Bk)の放電を回避できる。
(D)昇降圧DC/DCコンバータを使用して図5の(D)の電位構成をした場合
(D−1)単相交流電源の電圧変動がない場合
図5の(D)は、図5の(A)と相違して、整流部Rect3の出力電位の下限値V2と負荷定格入力電位VLの関係を、V2>VLとする。すなわち、整流部Rect3の出力する脈流直流電位の下限値V2を、負荷定格入力電位VLより高くして、昇降圧DC/DCコンバータCONV1〜nは、整流部Rect3の出力電位を専ら降圧し、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位のみを昇圧する構成とする。
図5の(D)に示されるように、負荷定格入力電位VL、整流部Rect3の出力電位の上限値V1、下限値V2、バッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vbの関係は、次式のとおりである。
V1>V2>VL>Vb
上式から、バッテリー群(B1〜Bk)を放電させないためのバッテリー群(B1〜Bk)の出力電位Vb、単相交流電源電圧Viを求める。負荷定格入力電位VLが先に決まるから、Vb、ViをVLで表される式で示す。ただし、γ1は、V2からVLを減じたV2とVLの差電位(γ1=V2−VL)、γ2は、V2からVbを減じたV2とVbの差電位(γ2=V2−Vb)とする。
図5の(D)から次式が成り立つ。γ1、γ2は任意の値をとることができる。
V2=VL+γ1
V2=Vb+γ2
また、次式が成り立つ。
V2=√2Vi・EXP(−0.14384)
したがって、次式を得る。
Vb=√2Vi・EXP(−0.14384)−γ2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、単相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL+γ1)/√2EXP(−0.14384)
(D−2)単相交流電源の電圧変動がある場合
ここでも、単相交流電源電圧Viに、最大、±αの電圧変動率があるものとする。
上記の「(D−1)単相交流電源の電圧変動がない場合」の次式を参照する。
V2=VL+γ1
V2=Vb+γ2
上式に、±αの電圧変動率を考慮した次式が成り立つ。
V2=√2Vi(1−α)EXP(−0.14384)
したがって、次式を得る。
Vb=√2Vi(1−α)EXP(−0.14384)−γ2
負荷定格入力電位VLが決まると、上式に下式を代入して、バッテリー群電位Vbが決定し、下式により、単相交流電源電圧Viが決定する。
Vi=(VL+γ1)/√2(1−α)EXP(−0.14384)
(3−2−2)単相交流電源が異常の場合
単相交流電源が停電したり、異常に低下した場合、バッテリー部Battの電力で負荷を動作させる。図5の(A)、(B)、(C)、(D)において、V2>Vbの条件を満たさない場合、バッテリー群(B1〜Bk)は放電する。
V2>Vbの条件を満たさない(V2<Vb)場合、バッテリーは放電し、無瞬断でバッテリー群(B1〜Bk)の電力供給に切り替わる。このとき、バッテリー部Battに存在するバッテリー群Bの電圧は、図5の(A)、(C)、(D)においては、DC/DCコンバータCONV1〜nにより昇圧されて負荷定格入力電位VLを出力する。
図5の(B)においては、Vb>VLであるから、降圧DC/DCコンバータCONV1〜nにより降圧されて負荷定格入力電位VLを出力する。
図3では、バッテリーを充電する機能は省略している。図3の回路では、バッテリーは充電されない。このため、充電器を別途用意する必要はあるが、本発明の範囲外である。
(4)第4の実施の形態
(4−1)システムの回路構成
図4は、本発明による第4の実施の形態を示す電源供給システムの回路構成図である。図4は、第1の実施の形態である図1の電源供給システムに、ダイオードDr7〜Dr
12で構成される三相全波整流回路を含む整流部Rect2を付加し、整流部Rect1と整流部Rect2を並列接続し、負荷電力容量を増大するものである。この並列接続するため、インダクターL1〜L6をさらに備える。
整流部Rect1とRect2の電圧出力端は、共通電圧出力端を形成し電圧極性が同一となるよう並列接続される。
図4における整流部Rect2及びインダクターL1〜L6は、第1の実施の形態である図1に追加された回路であり、この回路以外は、図1と同一であるため、図4においても図1と同一の符号を付し、図1と共通するシステムの回路構成の説明は省略する。
また、整流部Rect2は、第2の実施の形態である図2のものと同一であるため、同一符号を付している。
整流部Rect1のダイオードの接続形態は、第1の実施の形態である図1において説明したとおりであるが、ダイオードDr1からDr3のそれぞれのアノードとダイオードDr4からDr6のそれぞれのカソードの接続部3点にインダクターL1〜L3の一端が接続され、このインダクターL1〜L3の他端は、三相交流電源線に接続され、三相交流電源が入力される。
第4の実施の形態である図4において追加されている整流部Rect2において、ダイオードDr7からDr9のそれぞれのアノードは、ダイオードDr10からDr12のそれぞれのカソードに接続され、この接続部3点にインダクターL4〜L6の一端が接続され、このインダクターL4〜L6の他端は、三相交流電源線に接続され、三相交流電源が入力される。
ダイオードDr7からDr9のカソードは、電源線Line1に接続され、ダイオードDr10からDr12のアノードは、電源線Line2に接続される。すなわち、整流部Rect1と整流部Rect2は、並列接続される。
図4において、インダクターL1〜L6なしで、整流部Rect1と整流部Rect2を並列接続した場合、整流部Rect1に存在するダイオードDr1〜Dr6と整流部Rect2に存在するダイオードDr7〜Dr12が、それぞれ対応して並列接続され、各ダイオードの順方向電圧降下のバラツキにより、ダイオードの電流バランスが崩れ、一部のダイオードに電流が集中しダイオードが破壊される。したがって、インダクターL1〜L6を三相交流電源線と整流用ダイオードDr1〜Dr12間に直列接続し、ダイオードDr1〜Dr12の電流バランスをとり、ダイオードDr1〜Dr12の破壊を防止する。
さらには、インダクターL1〜L6は、高調波抑制効果、電源供給システム内の回路の共振を抑制する効果がある。
これらダイオードの並列接続の関係は、以下のとおりである。
整流部Rect1のダイオードDr1と整流部Rect2ダイオードDr7が並列接続され、以下、ダイオードの並列接続については、これを一般式で表すと、ダイオードDrnとダイオードDrmが並列接続される。
ただし、nは1以上の整数であり、mは、m=n+6である。
図6は、図4の電源線Line1と電源線Line2の間に、第1抵抗素子である抵抗素子R1と第2抵抗素子である抵抗素子R2の直列接続回路を並列接続し、抵抗素子R1と抵抗素子R2の接続部を接地した回路を表す。この接地は、スイッチSWにより接地を解除できる。
また、図6は、上記抵抗素子R1と抵抗素子R2の回路に、さらに追加的に第1過電圧保護素子であるバリスタVar1と第2過電圧保護素子であるバリスタVar2の直列接続回路を並列接続し、バリスタVar1とバリスタVar2の接続部を接地した回路も表す。
なお、第4の実施の形態における「従来技術と本発明との対比」については、第1の実施の形態で説明した内容と同様である。
(4−2)システムの回路動作
ダイオードDr1のアノードとダイオードDr4のカソードの接続部にインダクターLを介して三相交流電源が給電され(以下、ダイオードDr2とダイオードDr5と、同様に続く)、整流部Rect1とRect2が並列接続されて電源供給システムの供給電力容量が増大した以外、第1の実施の形態である図1の回路動作との相違点はなく、DC/DCコンバータCONV1〜nの効率、脈流直流電圧の下限値V2の設定等の相違点もなく、第1の実施の形態である図1の回路動作を引用し、重複する説明を省略する。なお、整流部Rectの並列接続個数には制限がない。
(5)第5の実施の形態
(5−1)システムの回路構成
図示しないが、三相を超える多相交流電源を入力とし、多相交流整流回路を備えた電源供給システムを構成できる。これは、第1〜第4の実施の形態である図1、図2、図3及び図4に適用できる。
たとえば、24相交流電源を使用する場合、第1の実施の形態である図1、第3の実施の形態である図3において、整流部Rect1及び整流部Rect3は、48個の整流用ダイオードを備えた整流回路を含むことになる。
第2の実施の形態である図2、第4の実施の形態である図4、では、整流部Rect1と整流部Rect2とで、合計96個の整流用ダイオードを備えた整流回路を含むことになる。このように、多相交流電源においても整流部Rect1〜整流部Rectnのように多数並列接続できる。
電源供給システムの回路構成の相違する部分については、上記のとおりであり、これ以外のバッテリー部Batt、ダイオードD1〜Dj及DC/DCコンバータCONV1〜nの構成には相違がないため、第1〜第4の実施の形態における説明を援用し、重複する説明を省略する。
(5−2)システムの回路動作
システムの回路動作についても、第1〜第4の実施の形態の説明と同様である。多相交流電源を使用するため、脈流直流電圧の脈流部分が非常に小さくなり、DC/DCコンバータCONV1〜nの効率が極めて良くなることを除いて、回路動作は同様である。
したがって、第1〜第4の実施の形態における回路動作の説明を援用し、重複する説明を省略する。
(6)その他の実施の形態
第1〜第5の実施の形態において、バッテリー部Batt及びダイオードD1〜Djを除去した実施の形態がある。以下、これについて説明する。
(6−1)システムの回路構成
第1〜第4の実施の形態である図1〜図4、及び、図示しないが図1〜図4において多相交流電源を入力とする多相交流整流回路を使用した第5の実施の形態のいずれの電源供給システム回路において、バッテリー部Batt及びダイオードD1〜Djを含まない回路構成である。
システムの回路構成は、第1〜第4の実施の形態である図1〜図4において説明したとおりであり、第5の実施の形態においては、第1〜第4の実施の形態の説明を援用しているため、これらの説明を援用し、重複する説明を省略する。
(6−1)システムの回路動作
第1〜第5の実施の形態において、バッテリー部Batt及びダイオードD1〜Djを備えないため、三相交流電源、単相交流電源又は多相交流電源が停電したときや、左記交流電源電圧が異常に低下したときも、バッテリー部Battからの電力の供給が行なわれない。すなわち、上記交流電源の停電時は勿論であるが、左記交流電源が異常に低下し、DC/DCコンバータCONV1〜nの入力電圧の許容範囲を超えたとき、DC/DCコンバータCONV1〜nは、負荷定格入力電圧を出力できないため負荷は動作しない。
しかしながら、本発明の本実施の形態である電源供給システムは、上記の交流電源が停電しない限り、また、上記交流電源が異常に低下しない限り、従前説明した第1〜第5のシステムの回路動作と同一の動作を行ない負荷に電力を供給できるので有用な発明である。
このように、本実施の形態は、第1〜第5のシステムの回路動作と同一であるため、従前の説明を援用し、重複する説明を省略する。
なお付記するに、すべての負荷において無停電動作を要求されるとは限らない。データセンタなどにおけるサーバなどの負荷は無停電動作が必須であるが、将来的に実現されるであろうオフィスビルでの直流給電方式において、オフィスの照明機器、OA機器などは、特別の需要がなければ停電が容認される。また、一般家庭においても直流給電方式が実現されることも考えられる。
従前説明したとおり、直流給電方式は、交流給電方式に比較して効率的な電力の供給に優れる。したがって、直流給電されることで足りるのであればれば、無停電動作が要求されない負荷にまで、余分な初期投資とバッテリー管理を強いられるバッテリーを設備することは、非経済的な行為である。経済的観点から本実施の形態も非常に優れた構成である。
は、本発明による電源供給システムの第1の実施の形態を示すシステムの回路構成図である。 は、本発明による電源供給システムの第2の実施の形態を示すシステムの回路構成図である。 は、本発明による電源供給システムの第3の実施の形態を示すシステムの回路構成図である。 は、本発明による電源供給システムの第4の実施の形態を示すシステムの回路構成図である。 の(A)は、本発明による電源供給システムの昇降圧DC/DCコンバータを使用した電位構成図である。(B)は、本発明による電源供給システムの降圧DC/DCコンバータを使用した電位構成図である。(C)は、本発明による電源供給システムの昇圧DC/DCコンバータを使用した電位構成図である。(D)は、本発明による電源供給システムの昇降圧DC/DCコンバータを使用した別の電位構成図である。 は、本発明による電源供給システムの第1〜第5の実施の形態及びその他の実施の形態に共通する回路の抜粋図である。 は、従来技術と本発明との対比図である。
符号の説明
Dr1〜Dr12 整流用ダイオード
Dr13〜Dr43 整流用ダイオード
D1、D2〜Dj バッテリー接続用ダイオード
B1、B2〜Bk バッテリー群
CONV1〜n DC/DCコンバータ
L1〜L6 インダクター
C 容量素子(コンデンサ)

Claims (15)

  1. 三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
    前記整流部の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、
    直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
    前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して前記整流部の電圧出力端に印加されるべく構成され、
    前記電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧を超えるとき、該電圧出力端の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給し、
    前記電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧未満のとき、前記バッテリー群の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
  2. 第1の三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第1整流部と、
    前記第1整流部の出力電圧と同一出力電圧極性で並列接続された、第2の三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第2整流部と、
    並列接続された前記第1整流部と前記第2整流部の共通電圧出力端の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、
    直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧及を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
    前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して、前記共通電圧出力端に印加されるべく構成され、
    前記共通電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により該共通電圧出力端に印加される電圧を超えるとき、該共通電圧出力端の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給し、
    前記共通電圧出力端の電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により該共通電圧出力端に印加される電圧未満のとき、前記バッテリー群の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
  3. 単相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
    前記整流部の電圧出力端に並列接続された容量素子と、
    前記電圧出力端の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、
    直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧及を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
    前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して前記電圧出力端に印加されるべく構成され、
    前記電圧出力端の電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧を超えるとき、該電圧出力端の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給し、
    前記電圧出力端の電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧未満のとき、該バッテリー群の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
  4. 三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
    前記整流部の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、
    直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧及を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
    前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して前記整流部の電圧出力端に印加されるべく構成され、
    前記電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧を超えるとき、該電圧出力端の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給し、
    前記電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により前記電圧出力端に印加される電圧未満のとき、前記バッテリー群の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
  5. 三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
    直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
    前記整流部の電圧出力端の出力電圧を、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
  6. 第1の三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第1整流部と、
    前記第1整流部の出力電圧と同一出力電圧極性で並列接続された、第2の三相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第2整流部と、
    直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
    前記1整流部と前記第2整流部の共通電圧出力端の出力電圧を、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
  7. 単相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
    前記整流部の電圧出力端に並列接続された容量素子と、
    直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
    前記電圧出力端の出力電圧を、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
  8. 三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む整流部と、
    直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧及を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
    前記整流部の電圧出力端の出力電圧を、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
  9. 第1の三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第1整流部と、
    前記第1整流部の出力電圧と同一出力電圧極性で並列接続された、第2の三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第2整流部と、
    並列接続された前記第1整流部と前記第2整流部の共通電圧出力端の出力電圧の下限値以下の電圧を出力する複数のバッテリーが直列接続されたバッテリー群と、
    直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧及を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
    前記バッテリー群の出力電圧は、該バッテリー群の電圧極性に順方向に直列接続された整流素子を介して、前記共通電圧出力端に印加されるべく構成され、
    前記共通電圧出力端の出力電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により該共通電圧出力端に印加される電圧を超えるとき、該共通電圧出力端の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給し、
    前記共通電圧出力端の電圧が、前記バッテリー群の出力電圧により該共通電圧出力端に印加される電圧未満のとき、前記バッテリー群の出力電圧のみにより、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
  10. 第1の三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第1整流部と、
    前記第1整流部の出力電圧と同一出力電圧極性で並列接続された、第2の三相を超える多相交流を全波整流し、又は、半波整流し、整流電圧を出力する整流回路を含む第2整流部と、
    直流電圧の昇圧及び降圧の両方を行なうDC/DCコンバータ、直流電圧の昇圧を専用に行なうDC/DCコンバータ又は直流電圧の降圧を専用に行なうDC/DCコンバータと、を備え、
    前記1整流部と前記第2整流部の共通電圧出力端の出力電圧を、前記昇圧及び降圧の両方を、前記昇圧を専用に又は前記降圧を専用に行なういずれか備えられたDC/DCコンバータに電源を供給することを特徴とする電源供給システム。
  11. 第1抵抗素子と、第2抵抗素子とをさらに備え
    前記電圧出力端又は前記共通電圧出力端に、又は、該電圧出力端又は該共通電圧出力端に接続された電流路間に、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子が直列接続された回路が請求項1〜10のいずれかの該電圧出力端か該共通電圧出力端かの構成に対応して並列接続され、該第1抵抗素子と該第2抵抗素子との接続部が接地されるべく構成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電源供給システム。
  12. 第1過電圧保護素子と、第2過電圧保護素子とをさらに備え
    前記電圧出力端又は前記共通電圧出力端に、又は、該電圧出力端又は該共通電圧出力端に接続された電流路間に、前記第1過電圧保護素子と前記第2過電圧保護素子が直列接続された回路が請求項1〜11のいずれかの該電圧出力端か該共通電圧出力端かの構成に対応して並列接続され、該第1過電圧保護素子と該第2過電圧保護素子との接続部が接地されるべく構成されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電源供給システム。
  13. 前記整流回路の整流素子はインダクターを介して、前記三相交流、前記単相交流又は前記多相交流から、請求項1〜12のいずれかの該三相交流、該単相交流又は該多相交流のいずれかの構成に対応して給電されるべく構成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の電源供給システム。
  14. 前記電圧出力端又は前記共通電圧出力端と前記バッテリー群を接続する電流路間にPFC回路を請求項1〜13のいずれかの該電圧出力端か該共通電圧出力端かの構成に対応して挿入されることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の電源供給システム。
  15. 前記第1過電圧保護素子及び前記第2過電圧保護素子は、いずれもバリスタであることを特徴とする請求項12に記載の電源供給システム。
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