JP2010135537A - ウエーハの加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】研削送り速度を速くしてもウエーハを破損させることなく研削することができるウエーハの加工方法を提供する。
【解決手段】ウエーハを所定の厚みに形成するウエーハの加工方法であって、ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を集光点をウエーハの被加工面側から内部に位置付け照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残して変質層を全面に形成する変質層形成工程と、変質層形成工程が実施されたウエーハの被加工面に研削砥石を接触させて研削送りすることによりウエーハに形成された変質層を研削してウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程とを含む。
【選択図】図7
【解決手段】ウエーハを所定の厚みに形成するウエーハの加工方法であって、ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を集光点をウエーハの被加工面側から内部に位置付け照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残して変質層を全面に形成する変質層形成工程と、変質層形成工程が実施されたウエーハの被加工面に研削砥石を接触させて研削送りすることによりウエーハに形成された変質層を研削してウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程とを含む。
【選択図】図7
Description
本発明は、半導体ウエーハ等のウエーハを所定の厚みに形成するウエーハの加工方法に関する。
例えば、半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等の回路を形成する。そして、半導体ウエーハをストリートに沿って切断することにより回路が形成された領域を分割して個々のデバイスを製造している。このようにして分割されるウエーハは、ストリートに沿って切断する前に研削装置によって裏面が研削され、所定の厚みに加工される。
半導体ウエーハの裏面を研削する研削装置は、ウエーハを保持する保持面を備えたチャックテーブルと、該チャックテーブル上に保持されたウエーハを研削する環状の研削砥石を有する研削ホイールを備えた研削ユニットと、該研削ユニットをチャックテーブルの保持面に対して垂直な方向に研削送りする研削送り機構を具備している。(例えば、特許文献1参照)
特開2007−222986号公報
而して、シリコン等で形成されたウエーハの裏面に研削砥石を接触させ押圧しつつ研削するが、研削送り速度が速いとウエーハに作用する押圧力が高くなるためにウエーハが破損するという問題がある。従って、研削送り速度を1〜3μm/秒程度の遅い速度に設定する必要があり、生産性が悪いという問題がある。
また、シリコン等のインゴットから切り出されたウエーハを所定の厚みに研削する場合でも上述した問題がある。
また、シリコン等のインゴットから切り出されたウエーハを所定の厚みに研削する場合でも上述した問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、研削送り速度を速くしてもウエーハを破損させることなく研削することができるウエーハの加工方法を提供することである。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、ウエーハを所定の仕上がり厚みに形成するウエーハの加工方法であって、
ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を集光点をウエーハの被加工面側から内部に位置付けて照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残して変質層を全面に形成する変質層形成工程と、
該変質層形成工程が実施されたウエーハの被加工面に研削砥石を接触させて研削送りすることによりウエーハに形成された変質層を研削してウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの加工方法が提供される。
ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を集光点をウエーハの被加工面側から内部に位置付けて照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残して変質層を全面に形成する変質層形成工程と、
該変質層形成工程が実施されたウエーハの被加工面に研削砥石を接触させて研削送りすることによりウエーハに形成された変質層を研削してウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの加工方法が提供される。
また、本発明によれば、ウエーハを所定の仕上がり厚みに形成するウエーハの加工方法であって、
ウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線をウエーハの被加工面に照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残してアブレーション層を全面に形成するアブレーション層形成工程と、
該アブレーション層形成工程が実施されたウエーハの被加工面に研削砥石を接触させて研削送りすることによりウエーハに形成されたアブレーション層を研削してウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの加工方法が提供される。
ウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線をウエーハの被加工面に照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残してアブレーション層を全面に形成するアブレーション層形成工程と、
該アブレーション層形成工程が実施されたウエーハの被加工面に研削砥石を接触させて研削送りすることによりウエーハに形成されたアブレーション層を研削してウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの加工方法が提供される。
本発明によれば、ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点をウエーハの被加工面側から内部に位置付け照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残して変質層を全面に形成する変質層形成工程を実施した後に、ウエーハの被加工面に研削砥石を接触させて研削送りすることによりウエーハに形成された変質層を研削してウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程を実施するので、研削工程において研削されるウエーハは被加工面側である裏面側には変質層が形成され脆くなっているため研削性がよく、研削送り速度を従来の3倍以上に高めてもウエーハが破損することはない。
また、本発明によれば、ウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線をウエーハの被加工面に照射し、ウエーハの被加工面側にアブレーション層を全面に形成するアブレーション層形成工程を実施した後に、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残してアブレーション層を研削することによりウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程を実施するので、研削工程において研削されるウエーハは被加工面側である裏面側にはアブレーション層が形成され脆くなっているため研削性がよく、研削送り速度を従来の3倍以上に高めてもウエーハが破損することはない。
また、本発明によれば、ウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線をウエーハの被加工面に照射し、ウエーハの被加工面側にアブレーション層を全面に形成するアブレーション層形成工程を実施した後に、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残してアブレーション層を研削することによりウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程を実施するので、研削工程において研削されるウエーハは被加工面側である裏面側にはアブレーション層が形成され脆くなっているため研削性がよく、研削送り速度を従来の3倍以上に高めてもウエーハが破損することはない。
以下、本発明によるウエーハの加工方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には本発明によるウエーハの加工方法によって加工されるウエーハの斜視図が示されている。図1に示すウエーハ2は、例えば厚さが600μmのシリコンウエーハからなり、その表面2aに格子状に形成された複数のストリート21によって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等のデバイス22が形成されている。
上述したウエーハ2を所定の厚みに形成するには、先ず図2の(a)および(b)に示すようにウエーハ2の表面2aに形成されたデバイス22を保護するために、ウエーハ2の表面2aに保護テープ等の保護部材3を貼着する(保護部材貼着工程)。従って、ウエーハ2は、被加工面である裏面2bが露呈された状態となる。
保護部材貼着工程を実施したウエーハ2を所定の厚みに形成する本発明によるウエーハの加工方法の第1に実施形態について、図3乃至図7を参照して説明する。
本発明によるウエーハの加工方法の第1の実施形態においては、先ずウエーハ2に対して透過性を有する波長のレーザー光線を集光点をウエーハの被加工面側から内部に位置付け照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残して変質層を全面に形成する変質層形成工程を実施する。この変質層形成工程は、図3に示すレーザー加工装置を用いて実施する。図3に示すレーザー加工装置4は、被加工物を保持するチャックテーブル41と、該チャックテーブル41上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段42を具備している。チャックテーブル41は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない加工送り手段によって図3において矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめられるとともに、図示しない割り出し送り手段によって図3において矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
本発明によるウエーハの加工方法の第1の実施形態においては、先ずウエーハ2に対して透過性を有する波長のレーザー光線を集光点をウエーハの被加工面側から内部に位置付け照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残して変質層を全面に形成する変質層形成工程を実施する。この変質層形成工程は、図3に示すレーザー加工装置を用いて実施する。図3に示すレーザー加工装置4は、被加工物を保持するチャックテーブル41と、該チャックテーブル41上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段42を具備している。チャックテーブル41は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない加工送り手段によって図3において矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめられるとともに、図示しない割り出し送り手段によって図3において矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
上記レーザー光線照射手段42は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング421を含んでいる。ケーシング421内には図示しないパルスレーザー光線発振器や繰り返し周波数設定手段を備えたパルスレーザー光線発振手段が配設されている。上記ケーシング421の先端部には、パルスレーザー光線発振手段から発振されたパルスレーザー光線を集光するための集光器422が装着されている。
以下、上述したレーザー加工装置4を用いてウエーハ2に対して透過性を有する波長のレーザー光線を集光点をウエーハの被加工面側から内部に位置付け照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残して変質層を全面に形成する変質層形成工程について説明する。
この変質層形成工程を実施するには、図3に示すようにレーザー加工装置4のチャックテーブル41上にウエーハ2の表面2aに貼着された保護部材3側を載置する。そして、図示しない吸引手段によってチャックテーブル41上にウエーハ2を保護部材3を介して吸着保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル41上に保持されたウエーハ2は、被加工面である裏面2bが上側となる。
この変質層形成工程を実施するには、図3に示すようにレーザー加工装置4のチャックテーブル41上にウエーハ2の表面2aに貼着された保護部材3側を載置する。そして、図示しない吸引手段によってチャックテーブル41上にウエーハ2を保護部材3を介して吸着保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル41上に保持されたウエーハ2は、被加工面である裏面2bが上側となる。
上述したようにウエーハ保持工程を実施したならば、上記変質層形成工程を実施する。変質層形成工程を実施するには、先ずウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41をレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段42の集光器422が位置するレーザー光線照射領域に移動し、ウエーハ2の一端(図4の(a)において左端)をレーザー光線照射手段42の集光器422の直下に位置付ける。そして、集光器422からウエーハ2に対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル41を図4の(a)において矢印X1で示す方向に所定の送り速度で移動せしめる。そして、図4の(b)で示すように集光器422の照射位置にウエーハ2の他端の位置が達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル41の移動を停止する。この変質層形成工程においては、パルスレーザー光線の集光点Pをウエーハ2の所定の仕上がり厚み、例えばウエーハ2の表面2a(図4の(a)および(b)において下面)から100μmの位置に位置付ける。この結果、ウエーハ2の内部には、被加工面である裏面2bと反対側の表面2aからウエーハ2の所定の仕上がり厚み(例えば100μm)を残して変質層201が形成される。なお、1回の変質層形成工程では変質層201がウエーハ2の被加工面である裏面2bに達しない場合には上記変質層形成工程を複数回実施し、図5に示すように変質層201を複数層形成して変質層201が被加工面である裏面2bに露出するように形成する。
上記変質層形成工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
レーザー :YVO4 パルスレーザー
波長 :1064nm
繰り返し周波数 :100kHz
出力 :1W
集光スポット径 :φ1μm
加工送り速度 :100mm/秒
レーザー :YVO4 パルスレーザー
波長 :1064nm
繰り返し周波数 :100kHz
出力 :1W
集光スポット径 :φ1μm
加工送り速度 :100mm/秒
上述した変質層形成工程を実施したならば、図示しない割り出し送り手段を作動してウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル51を図3において矢印Yで示す割り出し送り方向に数μm移動し(割り出し送り工程)、上述した変質層形成工程を実施する。このように割り出し送り工程と変質層形成工程を交互に実施することにより、図6に示すようにウエーハ2には被加工面である裏面2bから内部に被加工面である裏面2bと反対側の表面2aからウエーハ2の所定の仕上がり厚み(例えば100μm)を残して変質層201が全面に形成される。
上述した変質層形成工程を実施し、ウエーハ2に被加工面である裏面2bから内部に被加工面である裏面2bと反対側の表面2aからウエーハ2の所定の仕上がり厚みを残して変質層201を全面に形成したならば、ウエーハ2の被加工面である裏面2bに研削砥石を接触させて研削送りすることによりウエーハ2に形成された変質層201を研削してウエーハ2を所定の厚みに研削する研削工程を実施する。この研削工程は、図7の(a)に示す研削装置5を用いて実施する。図7の(a)に示す研削装置5は、被加工物を保持するチャックテーブル51と、該チャックテーブル51に保持された被加工物の被加工面を研削する研削手段52を具備している。チャックテーブル51は、上面に被加工物を吸引保持し図7の(a)において矢印51aで示す方向に回転せしめられる。研削手段52は、スピンドルハウジング521と、該スピンドルハウジング521に回転自在に支持され図示しない回転駆動機構によって回転せしめられる回転スピンドル522と、該回転スピンドル522の下端に装着されたマウンター523と、該マウンター523の下面に取り付けられた研削ホイール524とを具備している。この研削ホイール524は、円板状の基台525と、該基台525の下面に環状に装着された研削砥石526とからなっており、基台525がマウンター523の下面に締結ボルト527によって取り付けられている。
上述した研削装置5を用いて研削工程を実施するには、図7の(a)に示すようにチャックテーブル51の上面(保持面)に上述した変質層形成工程が実施されたウエーハ2の保護部材3側を載置する。そして、図示しない吸引手段によってチャックテーブル51上にウエーハ2を保護部材3を介して吸着保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル51上に保持されたウエーハ2は、変質層201が形成された被加工面である裏面2bが上側となる。このようにチャックテーブル51上にウエーハ2を吸引保持したならば、チャックテーブル51を図7の(a)において矢印51aで示す方向に例えば300rpmで回転しつつ、研削手段52の研削ホイール524を図7の(a)において矢印524aで示す方向に例えば6000rpmで回転せしめて研削砥石526を被加工面であるウエーハ2の裏面2bに接触せしめ、研削ホイール524を図7の(a)において矢印524bで示すように例えば5〜10μm/分の研削送り速度で下方(チャックテーブル51の保持面に対し垂直な方向)に研削送りする。この研削工程において研削されるウエーハ2は被加工面側であるウエーハ2の裏面2b側には変質層201が形成され脆くなっているので研削性がよく、研削送り速度を従来の1〜3μm/秒から3倍以上の5〜10μm/分に高めてもウエーハ2が破損することはなく、図7の(b)に示すようにウエーハ2を所定の仕上がり厚さに形成することができる。
次に、本発明によるウエーハの加工方法の第2の実施形態について、図8乃至図10を参照して説明する。
本発明によるウエーハの加工方法の第2の実施形態においては、先ずウエーハ2に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をウエーハの被加工面に位置付け照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残してアブレーション層を全面に形成するアブレーション層形成工程を実施する。このアブレーション層形成工程は、上記図3に示すレーザー加工装置3と実質的に同じレーザー加工装置を用いて実施する。従って、レーザー加工装置の各部材は上記図3に示すレーザー加工装置3と同一符号を用いて説明する。
本発明によるウエーハの加工方法の第2の実施形態においては、先ずウエーハ2に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をウエーハの被加工面に位置付け照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残してアブレーション層を全面に形成するアブレーション層形成工程を実施する。このアブレーション層形成工程は、上記図3に示すレーザー加工装置3と実質的に同じレーザー加工装置を用いて実施する。従って、レーザー加工装置の各部材は上記図3に示すレーザー加工装置3と同一符号を用いて説明する。
アブレーション層形成工程を実施するには、上記図3と同様にレーザー加工装置4のチャックテーブル41上にウエーハ2の表面2aに貼着された保護部材3側を載置する。そして、図示しない吸引手段によってチャックテーブル41上にウエーハ2を保護部材3を介して吸着保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル41上に保持されたウエーハ2は、被加工面である裏面2bが上側となる。
上述したようにウエーハ保持工程を実施したならば、上記アブレーション層形成工程を実施する。アブレーション層形成工程を実施するには、先ずウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41をレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段42の集光器422が位置するレーザー光線照射領域に移動し、ウエーハ2の一端(図8の(a)において左端)をレーザー光線照射手段42の集光器422の直下に位置付ける。そして、集光器422からウエーハ2に対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル41を図8の(a)において矢印X1で示す方向に所定の送り速度で移動せしめる。そして、図8の(b)で示すように集光器422の照射位置にウエーハ2の他端の位置が達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル41の移動を停止する。このアブレーション層形成工程においては、パルスレーザー光線の集光点Pを被加工面であるウエーハ2の裏面2b付近に位置付ける。この結果、ウエーハ2の被加工面である裏面2bがアブレーション加工されアブレーション層202が形成される。このアブレーション加工は、アブレーション層202がウエーハ2の所定の仕上がり厚み、例えばウエーハ2の表面2aから100μmの位置に達するように形成する。
上記アブレーション層形成工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
レーザー :YVO4 パルスレーザー
波長 :355nm
繰り返し周波数 :100kHz
出力 :1W
集光スポット径 :φ1μm
加工送り速度 :100mm/秒
レーザー :YVO4 パルスレーザー
波長 :355nm
繰り返し周波数 :100kHz
出力 :1W
集光スポット径 :φ1μm
加工送り速度 :100mm/秒
上述したアブレーション層形成工程を実施したならば、図示しない割り出し送り手段を作動してウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41を図3において矢印Yで示す割り出し送り方向に数μm移動し(割り出し送り工程)、上述したアブレーション層形成工程を実施する。このように割り出し送り工程とアブレーション層形成工程を交互に実施することにより、図9に示すようにウエーハ2には被加工面である裏面2bから内部に被加工面である裏面2bと反対側の表面2aからウエーハ2の所定の仕上がり厚み(例えば100μm)を残してアブレーション層202が全面に形成される。
上述したアブレーション層形成工程を実施し、ウエーハ2に被加工面である裏面2bから内部に被加工面である裏面2bと反対側の表面2aからウエーハ2の所定の仕上がり厚みを残してアブレーション層202を全面に形成したならば、ウエーハ2の被加工面である裏面2bに研削砥石を接触させて研削砥石を研削送りすることによりウエーハ2に形成されたアブレーション層202を研削してウエーハ2を所定の厚みに研削する研削工程を実施する。この研削工程は、上記図10の(a)に示す研削装置5を用いて実施する。
即ち、図10の(a)に示すようにチャックテーブル51の上面(保持面)に上述したアブレーション層形成工程が実施されたウエーハ2の保護部材3側を載置する。そして、図示しない吸引手段によってチャックテーブル51上にウエーハ2を保護部材3を介して吸着保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル51上に保持されたウエーハ2は、アブレーション層202が形成された被加工面である裏面2bが上側となる。このようにチャックテーブル51上にウエーハ2を吸引保持したならば、チャックテーブル51を図10の(a)において矢印51aで示す方向に例えば300rpmで回転しつつ、研削手段52の研削ホイール524を図10の(a)において矢印524aで示す方向に例えば6000rpmで回転せしめて研削砥石526を被加工面であるウエーハ2の裏面2bに接触せしめ、研削ホイール524を図10の(a)において矢印524bで示すように例えば5〜10μm/分の研削送り速度で下方(チャックテーブル51の保持面に対し垂直な方向)に研削送りする。この研削工程において研削されるウエーハ2は被加工面側であるウエーハ2の裏面2b側にはアブレーション層202が形成され脆くなっているので研削性がよく、研削送り速度を従来の1〜3μm/秒から3倍以上の5〜10μm/分に高めてもウエーハ2が破損することはなく、図10の(b)に示すようにウエーハ2を所定の仕上がりに形成することができる。
即ち、図10の(a)に示すようにチャックテーブル51の上面(保持面)に上述したアブレーション層形成工程が実施されたウエーハ2の保護部材3側を載置する。そして、図示しない吸引手段によってチャックテーブル51上にウエーハ2を保護部材3を介して吸着保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル51上に保持されたウエーハ2は、アブレーション層202が形成された被加工面である裏面2bが上側となる。このようにチャックテーブル51上にウエーハ2を吸引保持したならば、チャックテーブル51を図10の(a)において矢印51aで示す方向に例えば300rpmで回転しつつ、研削手段52の研削ホイール524を図10の(a)において矢印524aで示す方向に例えば6000rpmで回転せしめて研削砥石526を被加工面であるウエーハ2の裏面2bに接触せしめ、研削ホイール524を図10の(a)において矢印524bで示すように例えば5〜10μm/分の研削送り速度で下方(チャックテーブル51の保持面に対し垂直な方向)に研削送りする。この研削工程において研削されるウエーハ2は被加工面側であるウエーハ2の裏面2b側にはアブレーション層202が形成され脆くなっているので研削性がよく、研削送り速度を従来の1〜3μm/秒から3倍以上の5〜10μm/分に高めてもウエーハ2が破損することはなく、図10の(b)に示すようにウエーハ2を所定の仕上がりに形成することができる。
以上、本発明を表面にデバイスが形成されたウエーハに実施した例を示したが、本発明はシリコン等のインゴットから切り出されたウエーハを所定の厚みに研削する場合に実施しても同様の作用効果が得られる。
2:ウエーハ
3:保護部材
4:レーザー加工装置
41:レーザー加工装置のチャックテーブル
42:レーザー光線照射手段
422:集光器
5:研削装置
51:研削装置のチャックテーブル
52:研削手段
524:研削ホイール
526:研削砥石
3:保護部材
4:レーザー加工装置
41:レーザー加工装置のチャックテーブル
42:レーザー光線照射手段
422:集光器
5:研削装置
51:研削装置のチャックテーブル
52:研削手段
524:研削ホイール
526:研削砥石
Claims (2)
- ウエーハを所定の仕上がり厚みに形成するウエーハの加工方法であって、
ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を集光点をウエーハの被加工面側から内部に位置付け照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残して変質層を全面に形成する変質層形成工程と、
該変質層形成工程が実施されたウエーハの被加工面に研削砥石を接触させて研削送りすることによりウエーハに形成された変質層を研削してウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの加工方法。 - ウエーハを所定の仕上がり厚みに形成するウエーハの加工方法であって、
ウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線をウエーハの被加工面に照射し、ウエーハの被加工面から内部に被加工面と反対側の面から少なくとも所定の仕上がり厚みを残してアブレーション層を全面に形成するアブレーション層形成工程と、
該アブレーション層形成工程が実施されたウエーハの被加工面に研削砥石を接触させて研削送りすることによりウエーハに形成されたアブレーション層を研削してウエーハを所定の仕上がり厚みに研削する研削工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの加工方法。
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JP2008309482A JP2010135537A (ja) | 2008-12-04 | 2008-12-04 | ウエーハの加工方法 |
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