JP2010134196A - メタルフロント枠のノーズパッド取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】メタルフロント枠にノーズパッドをしっかりと固定できることに加え、固定したノーズパッドが衝撃を受けて向きや位置が変わったり外れ落ちたりする心配もなく、ノーズパッドの交換も容易に行うことができるメタルフロント枠のノーズパッド固定構造を提供する。
【解決手段】メタルフロント枠１におけるリム内側弦部11a・11aのレンズ取付け面に、ノーズパッド２の基端部21を挿入可能な差込み凹部11b・11bを設けると共に、この差込み凹部11bに前記基端部21を挿入した状態でリム11にレンズ３を装着して、リム11に装着されたレンズ３の周縁により前記ノーズパッド２の基端部21をメタルフロント枠１に圧接固定可能とした。
【選択図】図４
【解決手段】メタルフロント枠１におけるリム内側弦部11a・11aのレンズ取付け面に、ノーズパッド２の基端部21を挿入可能な差込み凹部11b・11bを設けると共に、この差込み凹部11bに前記基端部21を挿入した状態でリム11にレンズ３を装着して、リム11に装着されたレンズ３の周縁により前記ノーズパッド２の基端部21をメタルフロント枠１に圧接固定可能とした。
【選択図】図４
Description
本発明は、フロント枠のノーズパッド取付け構造の改良、詳しくは、メタルフロント枠に対してノーズパッドをしっかりと固定でき、しかも、固定したノーズパッドが衝撃等によって向きが変えられたり外れ落ちたりする心配もなく、ノーズパッドの交換も非常に簡単なメタルフロント枠のノーズパッド取付け構造に関するものである。
周知のとおり、一般的な眼鏡のフロント枠にはノーズパッドが備えられており、このノーズパッドには装着時にフロント枠を所定位置で支持して適正なレンズの位置・角度および角膜頂点間距離を保持する重要な役割がある。
また、メタルフレーム製のフロント枠に関しては、ノーズパッドとリムとをクリングスを介して連結したものが多く、このようなクリングスを採用する理由としては、ノーズパッドの向きや位置を容易に調節できること、及び金属部材同士であるためロウ付けにより簡単にリムに接合できることなどが挙げられる。
しかしながら、上記のようなクリングスを用いた構造は、衝撃を受けた際クリングスの金属線が変形して、折角調整したノーズパッドを再度調節し直す必要が生ずることから、使用中に衝撃を受け易い眼鏡、例えば着用した状態で激しく遊び回ることが想定される子供用の眼鏡などには不向きな構造であった（例えば、特許文献１参照）。
またそのような理由から、デザイン的に好みのメタルフレームがあっても、止むを得ずセルフレームを選択する使用者も多かった。
一方、従来においては、クリングスを用いずに＜特許文献２＞にあるようなノーズパッド部材を、リムに直接接着して取り付ける方法も提案されていたが、フレーム幅の狭いメタルリムでは充分な接着面積を確保することが難しいだけでなく、接着剤の劣化によりちょっとした衝撃でノーズパッドが取れてしまう虞れもあり、また消耗品であるノーズパッドをリムに接着してしまうとノーズパッドの交換も難しくなって実用性を欠いた構造になりがちであった。
特開平１０−２２８００１号公報（第１−５頁、第１−６図）
特開２００６−２０８８１１号公報（第１−５頁、第１−４図）
本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、メタルフロント枠にノーズパッドをしっかりと固定できることに加え、固定したノーズパッドが衝撃を受けて向きや位置が変わったり外れ落ちたりする心配もなく、ノーズパッドの交換も容易に行うことができるメタルフロント枠のノーズパッド固定構造を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本発明は、メタルフロント枠１におけるリム内側弦部11a・11aのレンズ取付け面に、ノーズパッド２の基端部21を挿入可能な差込み凹部11b・11bを設けると共に、この差込み凹部11bに前記基端部21を挿入した状態でリム11にレンズ３を装着して、リム11に装着されたレンズ３の周縁により前記ノーズパッド２の基端部21をメタルフロント枠１に圧接固定可能とした点に特徴がある。
また、本発明は、メタルフロント枠１のリム内側弦部11aの差込み凹部11bにガイド溝11cを設けて、このガイド溝11cにノーズパッド２の基端部21を嵌装することによりノーズパッド２の脱落を防止するという技術的手段を採用することができる。
また、本発明は、ノーズパッド２の基端部21にヤゲン溝21aを形成して、このヤゲン溝21aにレンズ３周縁のヤゲンを嵌挿することによりレンズ周縁全体で基端部21を圧接可能とするという技術的手段を採用することができる。
また、本発明は、ノーズパッド２の基端部21を弾性変形可能な合成樹脂材料から作製すると共に、当該基端部21を装着レンズ３で押圧・変形せしめて差込み凹部11bに緊合可能とするという技術的手段を採用することができる。
本発明では、メタルフレーム製のフロント枠において、リム内側弦部のレンズ取付け面にノーズパッドの基端部を挿入可能な差込み凹部を設け、この差込み凹部に基端部を挿入した状態でリムにレンズを装着することによりレンズの周縁部で基端部をフロント枠にしっかりと圧接固定することができる。
しかも、クリングスのような連結部材を介していないことから、取り付けたノーズパッドの向きや位置が衝撃で簡単に変わってしまうことはなく、また接着剤を用いる場合のように衝撃でノーズパッドが外れ落ちる心配もないため、衝撃を受けやすい子供用眼鏡に適用しても何ら問題を生じることはない。
また、取り付け後のノーズパッドはレンズをリムから外すだけで簡単に取り外すことができるため、新しいノーズパッドへの交換も容易に行える。
したがって、本発明により、細幅のメタルフレーム材から成るフロント枠に対しノーズパッドを直接的かつ着脱自在に取付け可能とすることによって従来の問題を解消した非常に使い勝手の良いメタルフレーム眼鏡を提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
本発明を実施するための最良の形態を具体的に図示した図面に基づいて更に詳細に説明すると、次のとおりである。
『実施例１』
本発明の実施例１は、図１から図６に示される。同図において、符号１で指示するものは、メタルフロント枠であり、符号２で指示するものは、ノーズパッドである。符号３で指示するものは、レンズである。
本発明の実施例１は、図１から図６に示される。同図において、符号１で指示するものは、メタルフロント枠であり、符号２で指示するものは、ノーズパッドである。符号３で指示するものは、レンズである。
次に、実施例１の構成を以下から説明する。まず実施例１では、左右リム11・11及びブリッジ12からチタン製メタルフロント枠１を構成すると共に、メタルフロント枠１のリム内側弦部11a・11aのレンズ取付け面にブリッジ12側に窪んだ差込み凹部11b・11bを設けている（図１、図２参照）。
また、上記差込み凹部11bに挿入可能な基端部21を備えたノーズパッド２を合成樹脂材料(本実施例では、「アセテート樹脂」)により作製している（図３参照）。
そして、このノーズパッド２の基端部21を、図４(a)に示すようにメタルフロント枠１の差込み凹部11bに挿入した状態で押さえてリム11にレンズ３を装着すれば、図４(b)に示すような状態でノーズパッド２をメタルフロント枠１に固定することができる。
また、固定したノーズパッド２は、衝撃によって向きや位置が容易に変わってしまう心配もないため、テンプルＴ・Ｔを取り付ければノーズパッドを再調整する必要がない使い勝手の良い子供用メタルフレーム眼鏡を作製することができる（図５参照）。また同様の構造から成る大人用の眼鏡を作製することも勿論可能である。
また実施例１では、メタルフロント枠１のリム内側弦部11aの差込み凹部11bにガイド溝11cを設けて、このガイド溝11cにノーズパッド２の基端部21を嵌装することによりノーズパッド２が差込み凹部11bにしっかりと圧接固定されて脱落しないようにしている。
また、ノーズパッド基端部21のぐらつきや傷みを防止するために、ノーズパッド２の基端部21にヤゲン溝21aを形成して、このヤゲン溝21aにレンズ３周縁のヤゲンを嵌挿することによりレンズ周縁全体で基端部21を圧接可能としている（図６参照）。
また実施例１においては、ノーズパッド２の基端部21を弾性変形可能な合成樹脂材料から作製して、挿入する差込み凹部11bから僅かにはみ出す形状とすることにより、挿入した基端部21を装着レンズ３で押圧・変形せしめて差込み凹部11bに緊合可能としており、これによって取付け後のノーズパッド２のぐらつきを防止することができる。
他方また、取り付け後のノーズパッド２はレンズ３をリム11から外すことで、簡単に取り外すことができるため、ノーズパッド２の交換作業も容易に行うことができる。
『実施例２』
次に、本発明の実施例２について図７に基いて以下に説明する。実施例２では、左右のノーズパッド２・２が一体的に連結されたサドル型パッドＳを使用しており、このサドル型パッドＳに関しても通常のノーズパッド２と同様の取付け方法でメタルフロント枠１の差込み凹部11bに固定することができる（図７参照）。
次に、本発明の実施例２について図７に基いて以下に説明する。実施例２では、左右のノーズパッド２・２が一体的に連結されたサドル型パッドＳを使用しており、このサドル型パッドＳに関しても通常のノーズパッド２と同様の取付け方法でメタルフロント枠１の差込み凹部11bに固定することができる（図７参照）。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、ノーズパッド２の脱落防止手段としては、メタルフロント枠１の差込み凹部11bをポケット状に設ける構造や、また図８に示すように、メタルフロント枠１の差込み凹部11bにガイド突起11dを設けて、このガイド突起11dにノーズパッド２の基端部21の溝部を嵌装する構造を採用してもよい。
一方、メタルフロント枠１の形態に関しても、フルリム型でなくともナイロールやアンダーリムなどのハーフリム型であってもよく、このようなハーフリム型フロント枠の場合にはノーズパッド２のぐらつきを防止するためにレンズ３のナイロール溝に嵌合する凸部を基端部21に形成することも可能である。
また、ノーズパッド２の基端部21をレンズ３によってメタルフロント枠１の差込み凹部11bに安定的に押し込み固定することが可能であれば、ノーズパッド２の基端部21にヤゲン溝21aを必ずしも設ける必要はない。
そしてまた、メタルフロント枠１の材質には洋白やニッケル合金等の他の金属材料を採用することができ、またノーズパッド２の材質に関しても、シリコン樹脂などの他の合成樹脂材料やゴム等のエラストマー材料を採用することができ、上記何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
最近では、眼鏡にファッション性が強く求められるようになったことにより、デザイン性と機能性とを兼ね備えた眼鏡の人気が非常に高くなっている。また、デザイン面においてはシャープで品のある印象を与えるメタルフレーム眼鏡が子供から大人まで多くの支持を集めている。
そのような中で、本発明のメタルフロント枠のノーズパッド取付け構造は、メタルフレーム眼鏡の欠点であった、ノーズパッドの再調整に係る問題を克服することができ、しかも実用面での不都合も生じさせない有用な技術であるため、市場における需要は大きく、その産業上の利用価値は非常に高い。
１ メタルフロント枠
11 リム
11a 内側弦部
11b 差込み凹部
11c ガイド溝
11d ガイド突起
12 ブリッジ
２ ノーズパッド
21 基端部
21a ヤゲン溝
３ レンズ
Ｔ テンプル
Ｓ サドル型パッド
11 リム
11a 内側弦部
11b 差込み凹部
11c ガイド溝
11d ガイド突起
12 ブリッジ
２ ノーズパッド
21 基端部
21a ヤゲン溝
３ レンズ
Ｔ テンプル
Ｓ サドル型パッド
Claims (4)
- メタルフロント枠１におけるリム内側弦部11a・11aのレンズ取付け面に、ノーズパッド２の基端部21を挿入可能な差込み凹部11b・11bを設けると共に、この差込み凹部11bに前記基端部21を挿入した状態でリム11にレンズ３を装着して、リム11に装着されたレンズ３の周縁により前記ノーズパッド２の基端部21をメタルフロント枠１に圧接固定可能としたことを特徴とするメタルフロント枠のノーズパッド取付け構造。
- メタルフロント枠１のリム内側弦部11aの差込み凹部11bにガイド溝11cを設けて、このガイド溝11cにノーズパッド２の基端部21を嵌装することによってノーズパッド２の脱落を防止可能としたことを特徴とする請求項１記載のメタルフロント枠のノーズパッド取付け構造。
- ノーズパッド２の基端部21にヤゲン溝21aを形成して、このヤゲン溝21aにレンズ３周縁のヤゲンを嵌挿することによりレンズ周縁全体で基端部21を圧接可能としたことを特徴とする請求項１または２に記載のメタルフロント枠のノーズパッド取付け構造。
- ノーズパッド２の基端部21を弾性変形可能な合成樹脂材料から作製し、当該基端部21を装着レンズ３で押圧・変形せしめて差込み凹部11bに緊合可能としたことを特徴とする請求項１〜３の何れか一つに記載のメタルフロント枠のノーズパッド取付け構造。
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