JP2010133118A - ユニット式建物およびユニット式建物の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】離し置きした建物ユニット3A、3B,4A,4Bの各柱11に取り付けられたパネル用ブラケット6に中間床パネル71,72を支持させるので、この中間床パネル71,72からスキップフロアA,Cを形成することができる。また、建物ユニットに中間床を組み込むことなくスキップフロアA,Cを形成することができるので、中間床を建物ユニットに組み込むための製造ラインを不要にすることができ、製造コストを低減させることができる。また、中間床パネル71,72は、建物ユニットに比べて軽量で吊り下げが容易なので、この中間床パネル71,72を用いてスキップフロアA,Cを形成することで、容易にスキップフロアA,Cを形成できる。
【選択図】図5
Description
なお、「所定の隙間」とは、中間床パネルを各柱と干渉させることなく吊り下げることができる程度の大きさの隙間のことを指す。
図1は、本実施形態に係るユニット式建物1を示す斜視図である。
ユニット式建物1は、図1に示すように、基礎2上に設けられた下階部3と、下階部3上に設けられた上階部4と、上階部4上方に設けられた屋根5とを備えている。
下階建物ユニット3Aは、図2に示すように、直方体状の骨組み10Aを備えている。骨組み10Aは、四隅に立設される4本の柱11と、各柱11の上端同士を連結する天井梁12と、各柱11の下端同士を連結する床梁13とを含んで構成されている。天井梁12は、一対の長辺天井梁12Aと短辺天井梁12Bとを備えている。床梁13は、一対の長辺床梁13Aと短辺床梁13Bとを備えている。長辺天井梁12A間には、図示しない複数の天井小梁が架け渡され、長辺床梁13A間には、図示しない複数の床梁が架け渡されている。各柱11と各梁12,13とは、仕口14を介して連結されている。
下階建物ユニット3Cの骨組み10Bは、図3に示すように、下階建物ユニット3Aの骨組み10からパネル用ブラケット6が省略された構成となっている。建物ユニット3Cに対して離し置きされる図示略の下階建物ユニット、および上階建物ユニット4C,4Dも同様の骨組み10Bを備えている。
小屋裏用建物ユニット4Aの骨組み10Cは、図4に示すように、下階建物ユニット3Aの骨組み10Aの各柱11の中間部分に中間梁15が架け渡された構成となっている。中間梁15は、長辺中間梁15Aと、短辺中間梁15Bとを備えている。長辺中間梁15A間には、図示しない複数の小梁が架け渡されている。この小梁および中間梁15上には床面材が設けられる。この床面材から中間床16(図5参照)が形成される。パネル用ブラケット6は、この中間床16の上面と、パネル用ブラケット6が支持する中間床パネル72の上面とが同一高さレベルとなる位置に取り付けられる。また、骨組み10Cでは、一方の長辺天井梁12Aが省略されている。この省略された部分には、当該骨組み10Cの変形防止のため、輸送時や組み立て時においては仮柱12Cが取り付けられる。
このような各建物ユニット3A〜3C,4A〜4Cを備えたユニット式建物1では、図5に示すように、下階建物ユニット3A,3Bの柱11の中間部分に取り付けられたパネル用ブラケット6に中間床パネル71が支持されている。また、図5および図6に示すように、上階建物ユニット4A,4Bの柱11の中間部分に取り付けられたパネル用ブラケット6に中間床パネル72が支持されている。これにより、本実施形態では、中間床パネル71,72間に、床面の高さレベルが隣接する建物ユニット3A,3Bの床面の高さレベルと異なる居室空間A(スキップフロア)が形成されている。また、中間床パネル71の下方には収納空間Bが形成されている。
パネル用ブラケット6は、図7および図8に示すように、取付プレート61と、支持プレート62と、補強プレート63とを備えている。
補強プレート63は、支持プレート62の下面および取付プレート61の正面間に一対架け渡されており、支持プレート62を補強している。
まず、クレーン等で4つの建物ユニット3A〜3C(1つは不図示)をそれぞれ吊り下げ、基礎2上に離し置きする(工程1)。
工程1の後、中間床パネル71をクレーン等で吊り下げ、建物ユニット3A,3Bの各柱11に予め取り付けられたパネル用ブラケット6の上に載置する。そして、中間床パネル71の両端部をパネル用ブラケット6にそれぞれ固定し、中間床パネル71をパネル用ブラケット6に支持させる(工程2)。
工程3の後、中間床パネル72を、建物ユニット4A,4Bの各柱11に予め取り付けられたパネル用ブラケット6の上に載置する。そして、中間床パネル71の両端部をパネル用ブラケット6にそれぞれ固定し、中間床パネル71をパネル用ブラケット6に支持させる(工程4)。
工程4の後、屋根5を上階部4の上方に設ける(工程5)。
(1)離し置きした建物ユニット3A,3B,4A,4Bの各柱11に取り付けられたパネル用ブラケット6に中間床パネル71,72を支持させるので、中間床パネル71,72からスキップフロアA,C(居室空間A,C)を形成することができる。また、トラックでの輸送の際に建物ユニットに比べてスペースを取らない中間床パネル71,72を用いてスキップフロアA,Cを形成することができるので、輸送コストを低減させることができる。さらに、中間床パネル71,72は、建物ユニットに比べて軽量で吊り下げが容易なので、この中間床パネル71,72を用いてスキップフロアA,Cを形成することで、容易にスキップフロアA,Cを形成することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、パネル用ブラケット6は、取付プレート61、支持プレート62、および補強プレート63から構成されていたが、パネル用ブラケット6は、中間床パネル71,72を支持することができればどのように構成されていてもよい。
前記実施形態では、パネル用ブラケット6は、ナットホルダー付きプレート8を介して柱11に対して取り付けられていたが、パネル用ブラケット6は、直接柱11に対してボルトナットにより取り付けられていもよい。
前記実施形態では、パネル用ブラケット6は、柱11にボルトナットにより着脱可能に取り付けられていたが、パネル用ブラケット6は、溶接等により柱11と一体に接合されていてもよい。
3A〜3C,4A〜4D…建物ユニット
6…パネル用ブラケット
10A〜10C…骨組み
11…柱
12,13…梁
61…取付プレート
62…支持プレート
63…補強プレート
71,72…中間床パネル
S2…隙間
Claims (5)
- 柱および梁を含んで構成される直方体状の骨組みを有する建物ユニットが複数組み合わされて施工されるユニット式建物であって、
前記建物ユニットのうち少なくとも2つは離し置きされ、これらの建物ユニットの互いに対向する柱の中間部分には、それぞれパネル用ブラケットが取り付けられ、これらのパネル用ブラケットに中間床パネルが支持されている
ことを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1に記載のユニット式建物において、
前記パネル用ブラケットは、前記柱の中間部分において、上下方向の複数位置で取付可能に、かつ前記柱に対して着脱可能に設けられている
ことを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1または請求項2に記載のユニット式建物において、
前記パネル用ブラケットは、前記柱に取り付けられる取付プレートと、前記取付プレートに直交して設けられて前記中間床パネルの端部を支持する支持プレートと、前記支持プレートの下面および前記取付プレートの正面間に架け渡されて前記支持プレートを補強する補強プレートとを備える
ことを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のユニット式建物において、
前記中間床パネルの幅は、前記パネル用ブラケットが取り付けられる前記各柱との間に所定の隙間が生じる幅に形成されている
ことを特徴とするユニット式建物。 - 柱および梁を含んで構成される直方体状の骨組みを有する建物ユニットが複数組み合わされて施工されるユニット式建物の施工方法であって、
前記建物ユニットのうち少なくとも2つを離し置きする工程と、
これらの建物ユニットの互いに対向する柱の中間部分に予め取り付けられたパネル用ブラケットに中間床パネルを支持させる工程とを備える
ことを特徴とするユニット式建物の施工方法。
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