JP2010132223A - 車両のランバーサポート機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動二輪車等の比較的小型・軽量の車両に好適で、かつ、ロック時にパッドが動いてしまうことを防止できるランバーサポート機構を提供する。
【解決手段】ランバーサポート機構100は、バックシートの内側に一端が支持され他端が伸縮自在なダンパ120と、該ダンパ120の伸縮する他端に一端が連結され、中間部をバックシート23Cの内側に揺動支点で支持され、他端がバックシート23Cの幅方向に延びて該揺動支点を中心に揺動するシーソー式リンク130と、シーソー式リンク130に連結され、その揺動に連動し、前後方向に昇降自在なパンタグラフ式リンク140とを備え、ロック解除レバーの操作によりダンパ120のロック機構を解除し、ダンパ120の伸縮力を、シーソー式リンク130を介してパンタグラフ式リンク140に伝え、パンタグラフ式リンク140によりバックシート23Cに設けたパッド150を前後方向に移動可能にした。
【選択図】図6

Description

本発明は、乗員が着座するシートと、乗員の背部を支えるバックシートとを備える車両のランバーサポート機構に関する。
自動二輪車には、バックレストの位置を調整可能にするバックレスト機構を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。このバックレスト機構は、可動バックレストに隆起部側に延出する長尺部材を設け、隆起部には空隙を設け、この空隙に長尺部材の受け部を設け、運転者が車両を降りた状態で、長尺部材をスライドさせながら可動バックレストの位置を調整し、最適な位置でボルト等で可動バックレストを位置決めする。二輪の分野には、バックレスト機構はあるものの、腰椎支持位置を調整自在なランバーサポート機構は考案されていない。仮に、このバックレスト機構をランバーサポート機構に適用しようとした場合、運転者等が車両を降りた状態で手動調整する方法は、腰椎支持位置の微調整がし難く、操作性の向上が望まれる。また、シート外に大型部品の長尺部材等を配置するため、機構が大型化してしまう。
一方、自動車用シートの背もたれ下部に腰椎部支持装置(ランバーサポート機構とほぼ同等)を設けたものがある(例えば、特許文献2参照)。この装置は、シートバックフレームに溶接固定されたベースと、このベースにリンク機構を介して前後移動可能に支持された腰椎支持部材と、ベースと腰椎支持部材との間に設けられて腰椎支持部材を前側に付勢する一対の圧縮コイルばねと、一端がベースに取着され他端が腰椎支持部材またはリンク機構に取着された摩擦ロック機構とを備えている。
この摩擦ロック機構は、シリンダと、このシリンダの軸方向に移動自在に挿入されたロッドと、ロッドに巻き付いた状態においてはロッドの移動を阻止し、巻き付けを緩める方向に操作された状態においてはロッドの移動を許容する制動部材と、この制動部材のロッドへの巻き付けを緩める方向に操作可能なロック解除用の操作部材とを備えて構成されている。
特開2001−315678号公報 実公平5−3076号公報
しかし、特許文献2記載の構成は、腰椎支持部材(以下、パッドという)を押し出すためのばねと、パッドの位置を規定するロック機構とが別になっているため、構成部品点数が多くなってしまい、特に自動二輪車等の小型・軽量の車両には好適ではない。
また、ロック機構はリンク機構をロックするが、ばねはロックしないので、ロック状態でも力のかかり方によりパッドが傾く等の安定して保持されない場合がある。すなわち、パッドをリンク部材に揺動自在に連結し、このパッドを一対のばねで付勢する構成のため、パッドの一部に力が作用するとパッドが簡単に揺動してしまう。さらに、ベースがシートバックフレームに溶接されるため、機構の脱着作業が繁雑である。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、自動二輪車等の比較的小型・軽量の車両に好適で、かつ、ロック時にパッドが動いてしまうことを防止できるランバーサポート機構を提供することを目的としている。
上述課題を解決するため、本発明は、乗員が着座するシートと、乗員の背部を支えるバックシートとを備え、バックシートの内側にサポート位置を調整自在なランバーサポート機構を備えた車両において、該ランバーサポート機構は、バックシートの内側に一端が支持され他端が伸縮自在なダンパと、該ダンパの伸縮する他端に一端が連結され、中間部をバックシートの内側に揺動支点で支持され、他端がバックシートの幅方向に延びて、該揺動支点を中心に揺動する左右一対のシーソー式リンクと、各シーソー式リンクに連結され、その揺動に連動し、前後方向に昇降自在な左右一対のX字型のパンタグラフ式リンクとを備え、前記ダンパのロック機構を解除するロック解除レバーを備え、前記サポート位置を調整する段階では、ロック解除レバーの操作によりダンパのロック機構を解除し、ダンパの伸縮力を、シーソー式リンクを介してパンタグラフ式リンクに伝え、パンタグラフ式リンクによりバックシートに設けたパッドを前後方向に移動させることを特徴とする。
この発明によれば、ダンパがロックされると、シーソー式リンクおよびパンタグラフ式リンクの作動が固定されてパンタグラフ式リンクに支持されたパッドも固定されるので、ロック時にパッドが動いてしまうことを防止することができ、また、各リンクの薄型化や幅狭化によりランバーサポート機構の小型化が可能である。
上記構成において、前記ランバーサポート機構はベースプレートに支持され、該ベースプレートは、車両に対して着脱自在に取り付けられるようにしてもよい。この構成によれば、ランバーサポート機構の構成部品の組み付けが容易であり、ベースプレートの着脱によりランバーサポート機構の車両からの着脱も容易である。
また、上記構成において、前記ランバーサポート機構はシート底板に設けられるようにしてもよい。この構成によれば、シートを備えた車両が通常有するシート底板を利用する分、取り付けに要する部品を減らすことができ、また、どのような車両にも適用可能である。
また、上記構成において、前記ランバーサポート機構はトランクの前壁の前方に設けられるようにしてもよい。この構成によれば、トランク前方のスペースを利用してランバーサポート機構を配置できる。
また、上記構成において、前記ランバーサポート機構はパッセンジャーシートのバックシートに設けられ、前記ロック解除レバーはグラブレール近傍に設けられるようにしてもよい。この構成によれば、パッセンジャーシートの乗員が着座したままロック解除レバーを操作できる。
本発明では、ランバーサポート機構は、バックシートの内側に一端が支持され他端が伸縮自在なダンパと、該ダンパの伸縮する他端に一端が連結され、中間部をバックシートの内側に揺動支点で支持され、他端がバックシートの幅方向に延びて、該揺動支点を中心に揺動する左右一対のシーソー式リンクと、各シーソー式リンクに連結され、その揺動に連動し、前後方向に昇降自在な左右一対のX字型のパンタグラフ式リンクとを備え、前記ダンパのロック機構を解除するロック解除レバーを備え、前記サポート位置を調整する段階では、ロック解除レバーの操作によりダンパのロック機構を解除し、ダンパの伸縮力を、シーソー式リンクを介してパンタグラフ式リンクに伝え、パンタグラフ式リンクによりバックシートに設けたパッドを前後方向に移動させるので、ロック時にパッドが動いてしまうことを防止することができ、かつ、自動二輪車等の比較的小型・軽量の車両に好適な小型のランバーサポート機構にすることができる。
また、ランバーサポート機構はベースプレートに支持され、該ベースプレートは、車両に対して着脱自在に取り付けられるので、ランバーサポート機構の構成部品の組み付け、および、車両からの着脱が容易になる。
また、ランバーサポート機構はシート底板に設けられるので、取り付けに要する部品を減らすことができ、どのような車両にも取り付け可能である。
また、ランバーサポート機構はトランクの前壁の前方に設けられるので、レイアウトスペースの少ない自動二輪車等の小型・軽量の車両にも取り付けることができる。
また、ランバーサポート機構はパッセンジャーシートのバックシートに設けられ、ロック解除レバーはグラブレール近傍に設けられるので、パッセンジャーシートの乗員が着座したままロックを解除し、自らの腰でサポート位置を調整でき、優れた操作性を確保することができる。
以下、本発明の一実施形態を添付した図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図を示し、図2は自動二輪車の上面図を示している。図1および図2に示すように、この自動二輪車10は、車体フレーム11と、車体フレーム11の前端部に取り付けられたヘッドパイプ12に回動自在に支持された左右一対のフロントフォーク13と、フロントフォーク13の上端部を支持するトップブリッジ14に取り付けられた操舵用のハンドル15と、フロントフォーク13に回転自在に支持された前輪16と、車体フレーム11に支持されたエンジン17と、エンジン17に排気管(不図示)を介して連結された排気マフラー18と、車体フレーム11の後下部に通されたピボットシャフト19に上下に揺動自在に支持されたスイングアーム20と、このスイングアーム20の後端部に回転自在に支持された後輪21と、スイングアーム20と車体フレーム11との間に介挿されるリヤクッション(不図示)とを備えている。
この自動二輪車10は、車体フレーム11等に取り付けられて車体を覆う車体カウリング40を備えている。車体カウリング40は、車体前方を覆うフロントフェアリング41と、車体側部を覆う左右一対のサイドカバー42と、車体下部を覆うアンダーカバー43と、車体後部を覆うリヤシートカウル44とを備えている。また、フロントフォーク13には、前輪16上方を覆うフロントフェンダ46が取り付けられ、リヤシートカウル44には、後輪21上方を覆うリヤフェンダ47が取り付けられる。
フロントフェアリング41の前面には、ヘッドライト50が設けられ、その上部にはウインドスクリーン(風防)51が取り付けられ、左右端には、フロントウィンカー52を内蔵する左右のミラー53とが各々配設され、このフロントフェアリング41内側には、図2に示すように、車両用メータ55が配設される。なお、図中、符号42Aは、サイドカバー42に設けられた左右一対のエア開口であり、符号56はエンジンガードであり、符号57はエンジンガード56に設けられた左右一対のフォグランプである。また、サイドカバー42には、このサイドカバー42とメインフレーム24との間を覆って外観に露出する左右一対のサイドアッパカバー42B(図2参照)が取り付けられている。
図3は車体フレーム11を周辺構成と共に示す側面図(車体左側面図)である。
車体フレーム11は、ヘッドパイプ12から左右に分岐して後方斜め下方に延びる左右一対のメインフレーム24と、メインフレーム24の後部に接続される左右一対のピボットプレート25と、ピボットプレート25の上部から後方斜め上方に延びる左右一対のシートレール26と、シートレール26の後端部とピボットプレート25の中間部との間を連結しシートレール26を支持するミドルフレーム27とを備えている。
また、車体後部には、後部補強用の車体フレームを設けられており、具体的には、シートレール26の後部とミドルフレーム27との間を連結してシートレール26の後部を支持する左右一対のシートステー31と、シートレール26の後部から斜め下方に延びた後に前方水平に延びてミドルフレーム27に連結される左右一対の補助ステー32と、シートステー31と補助ステー32との間に架橋される補強ステー33とが設けられている。
メインフレーム24には、図1に示すように、エンジン17が懸架され、メインフレーム24上方には燃料タンク22が支持される。このエンジン17は、水平対向型6気筒の水冷エンジンである。また、シートレール26の前部には、乗員が着座する乗員用シート23が支持され、シートレール26の後部には、乗員用シート23の後方に設けられて上方蓋58Aが開閉する上面視略矩形の大型箱形状のトランク58と、乗員用シート23の後部左右に設けられて同乗者が把持するグラブレール59とが支持される。また、補強ステー33には、車体後部の左右に設けられて側壁60Aが開閉する前後に長い箱形状の左右一対のサドルバック60が取り付けられる。なお、サドルバック60は、リヤシートカウル44の一部としても機能している。また、図中、符号28は、運転者用の左右一対のステップ(運転者用足置きステップ)であり、符号29は、同乗者用の左右一対のステップ(同乗者用足置きステップ)である。
また、トランク58には、このトランク58の前壁58B左右から前方に突出して乗員用シート23の後部左右に位置して前面蓋61Aが開口する小型箱形状の左右一対のトランクポケット61が設けられている。このトランクポケット61は、後シート23Bのバックシート23C左右に位置しており、後シート23Bの乗員(同乗者)が着座した状態で手が届く位置に配設され、乗車状態でトランクポケット61の前面蓋61Aを開閉可能である。
トランク58の背面には、左右一対のテールランプユニット62が配設され、サドルバック60の背面には、リヤウインカー64が各々配設され、トランク58の右側部には、この自動二輪車10が内蔵するオーディオユニットのラジオ放送受信アンテナとして機能するロッドアンテナ66が取り付けられている。
乗員用シート23は、運転者が着座する前シート(ライダーシート)23Aと、この前シート23Aの後方に連なり、同乗者が着座する後シート(パッセンジャーシート)23Bと、同乗者用のバックシート(バックレストとも称する)23Cとを備えている。
また、前シート23Aと後シート23Bとの間には、運転者用のバックシート(バックレストとも称する)23Dが設けられている。この運転者用のバックシート23Dは、前シート23Aに着座した運転者の背中を支える背もたれ部として機能する程の大型バックシートではなく、運転者の腰部を後方から支持可能な小型バックシートである。
図4はバックシート23Cの内部構造を周辺構成と共に示す図である。
同乗者用のバックシート23Cは、トランク58の前壁58Bに沿って後上がりに傾斜し、トランク58よりも若干高い位置まで延在して同乗者の背もたれ部として機能する大型バックシートであり、同乗者の腰部および腰部上方を含めた背中の略全体を後方から支えるものである。
このバックシート23Cは、当該バックシート23Cのフレームとして機能するシート底板71を有し、このシート底板71をトランク58の前壁58Bにボルト等の締結部材で取り付けることによって、トランク58の前壁58Bに固定される。
このシート底板71には、クッション材72を介して表皮73が張られ、これによってバックシート23Cの外表面全体が表皮73で覆われ、この表皮73が水を通さない材料で形成されることによってバックシート23C内部に雨水が浸入しないように構成される。なお、図中、符号70は、前シート23Aおよび後シート23Bのシート底板である。
このバックシート23Cは、同乗者の臀部近傍を後方から支持する下部クッション部74Aと、少なくとも腰椎を含む腰部周辺を後方から支持する中間クッション部74Bと、腰部上方を後方から支持する上部クッション部74Cとを有している。また、クッション材72は、ウレタン材料で形成され、シート底板71に敷設される最下層の本体ウレタン(クッション本体)72Aと、この本体ウレタン72Aの上面(シート表皮側)に積層される中間層ウレタン(中間層クッション)72Bと、中間層ウレタン72Bのシート表面側に積層される表面層ウレタン(表面層クッション)72Cとを備えた3層の積層クッション構造とされ、かつ、クッション部74A〜74C毎にクッション材72が分割された分割クッション構造とされている。このため、支える部位に応じたクッション特性(クッション厚、クッション硬度、クッション形状等)にすることができる。
このバックシート23Cの中間クッション部74Bには、同乗者の腰(腰椎を含む)のサポート位置を調整自在なランバーサポート機構100が内蔵されている。すなわち、中間クッション部74Bにおいては、本体ウレタン72Aの一部がくり抜かれて開口部72A1が形成され、この開口部72A1にランバーサポート機構100が収容される。または、一体の本体ウレタン72Aの前にランバーサポート機構100が配置される。
また、ランバーサポート機構100と中間層ウレタン72Bとの間には、他のクッション材72(72A〜72C)とは別体の分割ウレタン(分割クッション)72Dが配置されている。この分割ウレタン72Dを配置したことで、ランバーサポート機構100と表皮73との間についても3層の積層クッション構造にでき、また、ランバーサポートに好適なクッション特性にすることができる。
なお、バックシート23C以外のシート23A、23Bおよび23Dについても、ランバーサポート機構100を内蔵する点を除いてバックシート23Cと略同構造に形成されている。
図5は、ランバーサポート機構100をバックシート23Cと共に示す図である。また、図6はランバーサポート機構100の斜視図である。
ランバーサポート機構100は、車両に着脱自在に取り付けられるベースプレート110と、このベースプレート110に上端が支持され下端が伸縮自在なダンパ120と、ダンパ120の下端に連結されてダンパ120の伸縮に応じて上下に揺動する左右一対のシーソー式リンク130と、各シーソー式リンク130に連結され、シーソー式リンク130の揺動に連動して車体前後方向に伸縮する左右一対のX字型のパンタグラフ式リンク140と、パンタグラフ式リンク140に4隅を支持されたパッド150とを備えている。これら図に示すように、ランバーサポート機構100の各構成部品は、ベースプレート110の表面側(車体前側の面)に取り付けられて一つのユニット、つまり、ランバーサポートユニットに構成されている(特に図6参照)。このユニットは、ベースプレート110をバックシート23Cのシート底板71に後方からボルト等の締結部材(不図示)で固定することによってバックシート23Cに容易に着脱自在に固定されている。
図7はランバーサポート機構100の分解斜視図であり、図8(A)はランバーサポート機構100(パッド最後退時)の平面図、図8(B)は側面図、図9は図8(A)のVIII−VIII断面図である。また、図10(A)はランバーサポート機構100(パッド最前進時)の平面図であり、図10(B)は側面図である。ここで、このランバーサポート機構100は、左右対称構造であるため、左右対称の部分は一方側を詳述する。また、図7では車体右側構造を詳細に示している。
ダンパ120は、当該ダンパ120の伸縮をロックするロック機構(不図示)を内蔵しており、このロック機構に連動して作動するロック作動部材121がダンパ120の上部で外観に露出している(図7および図8(A))。このロック作動部材121には、図5に示すように、ケーブル122を介して車両左側のトランクポケット61の前面蓋61A下方に操作自在に設けられたロック解除レバー123が連結されている。
すなわち、このダンパ120は、ロック作動部材121に外力が作用しない通常状態(非操作状態)では、ロック機構のロックがかかった状態となり、ロック解除レバー123が操作(引き起こし操作)されると、ケーブル122を介してロック作動部材121が作動してロック機構のロックが解除され、その操作状態の間だけロックが解除される。なお、図5中、符号61Bは、トランクポケット61の前面蓋61Aに設けられてこの前面蓋61Aを開閉するための操作ノブである。
図7に示すように、ダンパ120は、シリンダとして機能する筒状ケース125内にロッド(不図示)を収容する長尺シリンダ構造を有し、この筒状ケース125内に、ロッドをケース外に付勢する付勢ばね等のばね機構(不図示)と、ロッドの位置を任意の位置でロック可能なロック機構とを収容するフリーロックダンパである。
図7および図8に示すように、ベースプレート110は、上下方向の長さがダンパ長と略同じであって、その幅がバックシート23Cの幅以下に形成された略板状の樹脂部品であり、左右および上端には、当該ベースプレート110をシート底板71に固定する際のボルトを通す貫通孔111が形成されている。
このベースプレート110は、図7に示すように、左右中央を上下に延びてダンパ120の一部(筒状ケース125)が嵌ってダンパ120を位置決めするダンパ用凹部113と、左右中央上部でダンパ120の上端をボルト支持するダンパ上端支持部115と、ダンパ120の伸縮する下端の左右位置に設けられ、シーソー式リンク130を構成するシーソー式リンク部材131を揺動自在に支持する左右一対のシーソー式リンク支持部117と、パンタグラフ式リンク140を作動自在に支持する左右一対のパンタグラフ式リンク支持部119とを一体に備えている。
すなわち、ダンパ120は、フランジボルト161およびナット162を介してベースプレート110のダンパ上端支持部115に固定されてダンパ120の上下位置が位置決めされ、この固定状態でダンパ120がダンパ用凹部113に嵌って左右への移動が規制されるようになっている。
このダンパ120の下端、つまり、ロッドの先端部126には、ダンパ120の伸縮をシーソー式リンク130に伝えるリンク連結部材164(図7参照)がフランジボルト165およびナット166を介して固定される。このリンク連結部材164は、ボルト165が挿通されるボルト挿通部164Aの左右にピン挿通部164Bを一体に形成した樹脂部品であり、各ピン挿通部164Bには、略車体前後方向に挿通されたピン167を介してシーソー式リンク部材131の一端に形成されたピン挿通部131Aが連結される。
シーソー式リンク部材131は、その中間部131Bを、揺動支点となるピン(略車体前後方向に挿通されたピン)171を介して左右のシーソー式リンク支持部117に各々揺動自在に支持される樹脂部品であり(図7参照)、これによって、ダンパ120の伸縮に応じ、上記ピン171を揺動支点として車体上下方向に揺動するシーソー式リンク130が構成される。
シーソー式リンク部材131は、図7、図8(A)および図9に示すように、ダンパ120側の一端(ピン挿通部131A)からベースプレート110の幅方向外側に延在し、他端にピン挿通部131Cが一体に形成された横長形状の樹脂部品である。このピン挿通部131Cには、シーソー式リンク130の動きをパンタグラフ式リンク140に伝えるリンク連結部材172(図7参照)の下端に形成された下側ピン挿通部172Aがピン(略車体前後方向に挿通されたピン)173を介して回動自在に連結される。
このリンク連結部材172は、下側ピン挿通部172Aからベースプレート110に沿って上方に延び、下側ピン挿通部172Aのピン挿通方向(車体前後方向に相当)に対して直交する方向(車体左右方向に相当)に長軸のピン175を挿通自在な上側ピン挿通部172Bを一体に備えた縦長の樹脂部品である。
ここで、ダンパ120からシーソー式リンク部材131までの作動部品は、いずれも車体前後方向に挿通されたピン167、171、173を回動支点或いは揺動支点として作動するものであり、車体前後方向へは移動しない。このため、ダンパ120からシーソー式リンク部材131までの部分に前後移動する部材がなく、パッド150をその分、ベースプレート110側に寄せて近接配置でき、ランバーサポート機構100の薄型化が可能である。
次に、パンタグラフ式リンク140を周辺構成と共に説明する。
ベースプレート110に設けられるパンタグラフ式リンク支持部119は、図7に示すように、ベースプレート110の左右縁部近傍に設けられる上下一対のリンク支持部(以下、上側を上側リンク支持部119Aと言い、下側を下側リンク支持部119Bと言う)で構成されている。
上側リンク支持部119Aは、ベースプレート110に対して車体前側に突出し、ベースプレート110の幅方向に沿ってピン176を挿通自在な略真円の孔部119Cを有するピン挿通部に形成され、パンタグラフ式リンク140を構成するピン連結された一対の棒状リンク部材141、142の一方の基端部(車体後側に位置する端部)141Aを該ピン176を支点に回動自在に支持する(図8(A)(B)参照)。
また、図7に示すように、下側リンク支持部119Bは、ベースプレート110に対して車体前側に突出し、ベースプレート110の幅方向に沿ってピン175を挿通自在であって上下方向に延在する長孔119Dを有する左右一対のピン挿通部に形成され、この左右のピン挿通部の間に、他方の棒状リンク部材142の基端部(車体後側に位置する端部)142Aと、上述したシーソー式リンク部材131にピン連結されたリンク連結部材172の上側ピン挿通部172Bとを介挿し、これら基端部142Aおよび上側ピン挿通部172Bを、該長孔119Dに通された1本のピン175で上下動かつ回動自在に支持する(図8(A)(B)参照)。
このため、ダンパ120の伸縮によりシーソー式リンク部材131が揺動した場合には、他方の棒状リンク部材142の基端部142Aが上下動するので、図8および図10に示すように、中間部がピン177で連結された一対の棒状リンク部材141、142の交差角度(以下、ベースプレート110に対する棒状リンク部材141、142の角度を角度θと表記する)が変化し、一対の棒状リンク部材141、142がパンタグラフ式に車体前後方向に伸縮する。
すなわち、ダンパ120が伸びて他方の棒状リンク部材142の基端部142Aが、ピン175を介して長孔119D内の下位置(図8(B)参照)から上位置(図10(B)参照)へと移動すると、パンタグラフ式リンク140がベースプレート110に対して車体前方向に伸び(図10(B)参照)、これとは逆に、ダンパ120が縮んで他方の棒状リンク部材142の基端部142Aが、ピン175を介して長孔119D内の上位置(図10(B)参照)から下位置(図8(B)参照)へと移動すると、パンタグラフ式リンク140がベースプレート110に対して車体後方向に縮む(図8(B)参照)。
また、上記一対の棒状リンク部材141、142の各先端部(基端部の反対側に位置する端部)141B、142Bは、パッド150の左右に一体に設けられた上下一対のリンク連結部151、152にピン連結される。
この上下一対のリンク連結部151、152は、いずれもベースプレート110側に突出し、上側のリンク連結部151は、上述した上側リンク支持部119Aと略同様に、ベースプレート110の幅方向に沿ってピン181を挿通自在なピン挿通部に形成されており、他方の棒状リンク部材142の先端部142Bが該ピン181を支点に回動自在に連結される。
また、下側のリンク連結部152は、上述した下側リンク支持部119Bと略同様に、ベースプレート110の幅方向に沿って延びるピン182をベースプレート110の上下方向(車体上下方向に相当)に移動自在な長孔152Dを有するピン挿通部に形成されており、一方の棒状リンク部材141の先端部141Bが該長孔152Dに挿通されたピン182を介して上下動かつ回動自在に連結される。
すなわち、パッド150に設けられたリンク連結部151、152は、パンタグラフ式リンク140の伸縮を妨げることなく連結可能に形成され、パンタグラフ式リンク140の伸縮に合わせてパッド150を車体前後方向に移動させる。本実施形態では、一対の棒状リンク部材141、142の長さが略同一に形成されると共に、互いの中間部がピン177で連結されるので、パンタグラフ式リンク140の伸縮に合わせてパッド150が車体前後方向に平行移動するように構成されている。
なお、一対の棒状リンク部材141、142の長さおよびピン連結される位置は上記位置に限定されるものではなく、一対の棒状リンク部材141、142の互いの長さを変更したり、ピン連結される位置を調整したりすることによって、パッド150の傾きを変更したり、前後移動に伴って傾きが変わるようにしたりすることが可能である。
また、図中、符号178は、フランジボルト161、165とナット162、166間に配置され、或いは、ピン167、171、173、175〜177等に挿通されるワッシャを示し、符号179、180は、ピンの抜けを防止するための止め輪(E型リング)を示している。より具体的には、止め輪179はシーソー式リンク130用の比較的大径のピン167、171、173を止めるための止め輪であり、止め輪180はパンタグラフ式リンク140用の比較的小径のピン175,176、181、182を止めるための止め輪である。
上記構成により、ロック解除レバー123(図5参照)の操作によりダンパ120のロックが解除されると、ダンパ120の伸縮力(反力とも言う)によりシーソー式リンク130の一端側が下方へ付勢され、この付勢力がシーソー式リンク130を揺動支点(ピン171)を中心に揺動させる力として作用し、シーソー式リンク部材131の他端(131側)を上方へ移動させる力として作用する。この力は、パンタグラフ式リンク140を車体前側に伸長させてパッド150を車体前方向に付勢する力へと変換される。このため、バックシート23C内でパッド150が車体前方向に付勢される。
ここで、上述した図4は、ランバーサポート機構100がパッド最後退時の状態であり、図11は、ランバーサポート機構100がパッド最前進時の状態を示している。
これら図に示すように、バックシート23C内でパッド150が車体前方向に付勢されると、パッド150の前面位置にある分割ウレタン72Dを含むクッション材72を介して、後シート23Bに着座する同乗者へパッド150の付勢力が作用する。このため、同乗者は、座ったまま、バックシート23C側へ体を適当に押し付けることによってパッド150に反力を与えて、パッド150の位置を、パッド最後退時(図4参照)とパッド最前進時(図11参照)との各位置の間で、ランバーサポートに好適な位置へと任意に調整でき、調整した位置でロック解除レバー123の操作を止めると(手を離すと)、ダンパ120がロックされてパッド150をその位置に固定することができる。
つまり、本実施形態では、ダンパ120の伸縮力を、シーソー式リンク130を介してX型のパンタグラフ式リンク140に伝え、このパンタグラフ式リンク140によりバックシート23Cに設けたパッド150を前後方向に移動させるため、ダンパ120がロックされると、シーソー式リンク130の揺動がロックされ、このシーソー式リンク130のロックにより、X字型のパンタグラフ式リンク140を構成する一対の棒状リンク部材141、142のシーソー式リンク130につながる他方の棒状リンク部材142の基端部142Aの上下位置がロックされる。
このようにして他方の棒状リンク部材142の基端部142Aの上下位置がロックされると、一対の棒状リンク部材141、142の交差角度が一意に決まって棒状リンク部材141、142のベースプレート110に対する角度θが一意に決まるので、パンタグラフ式リンク140の伸縮を規制してパッド150の動きを規制することができる。
このため、本構成ではダンパ120がロックされると、シーソー式リンク130およびパンタグラフ式リンク140の作動が固定されるので、このパンタグラフ式リンク140に支持されたパッド150も固定でき、ロック時に強い力がパッド150に加わったとしてもパッド150が動かない。しかも、X字型のパンタグラフ式リンク140でパッド150を上下左右の4点で支持するので、パッド150の傾きも防止でき、パッド150の支持強度を十分に確保できる。
ところで、パッド位置(サポート位置)を調整する場合、ユーザ(乗員)がダンパ120の付勢力に対向して自らの腰でパッド150を押し戻す必要がある。このユーザによるパッド押し戻し荷重Fは、一般ユーザを想定した荷重(例えば100N以下)の範囲内が望ましい。しかし、この想定した荷重Fを実現するためにダンパ120を選定しなければならないとすると、所望のダンパが市販されていない場合がある。これの対応として、市販のダンパを改造したり、ダンパを新設計したりしたのでは手間やコストが増大してしまう。
そこで、本実施形態のランバーサポート機構100では、ダンパ120を選定するのではなく、既存のダンパ120の伸縮力(以下、伸縮力Fdという)に合わせてリンク機構を設計しており、具体的には、パンタグラフ式リンク140のパンタグラフ角度(上述した角度θ)と、シーソー式リンク130のレシオとによって、ダンパ120からパッド150に伝わる力Fpを、ユーザによるパッド押し戻し荷重F(100N以下)に設定している。
以下、ダンパ120の伸縮力(反力とも言う)fdが268Nであった場合を例に説明する。
シーソー式リンク130からパンタグラフ式リンク140に伝わる力Flと、パッド150に伝わる力Fpとの関係式は、Fl=Fp×tanθ・・・式(1)であり、本構成では、パンタグラフ角度θを49°(パッド最前進時)〜76.5°(パッド最後退時)に設定している。
シーソー式リンク130のレシオについては、シーソー式リンク部材131の一端(ピン167の位置)から揺動支点(ピン171)までの距離L1と、この揺動支点(ピン171)からシーソー式リンク部材131の他端(ピン173の位置)までの距離L2との比を、7:3(=L1:L2)と設定している。これによって、ダンパ120の伸縮力fdと上記力Flとの関係を、fd:Fl=7:3・・・式(2)にしている。
以上のレシオ設定により、パッド150に伝わる力Fpは、パッド最前進時の場合、Fp=3×268N/(7×tan49°)=99.8Nとなり、パッド最後退時は、Fp=3×268N/(7×tan76.5°)=27.6Nとなり、つまり、パッド150に伝わる力Fpを100N以下(27.6N〜99.8Nの範囲内)にすることができる。
なお、実際には、ダンパ120の伸縮力fdは一定値ではなく、ダンパ120の伸縮に応じて若干変動するが、上記説明では、この伸縮力fdを一定値(例えば、伸縮力fdの上限値等の値)と見なして計算している。これにより、計算量を低減しつつ所望の条件を満たすことができる。
また、実際には、パンタグラフ式リンク140のパンタグラフ角度θの範囲を設定しても、シーソー式リンク130のレシオを変更すれば、その変更に伴ってパンタグラフ角度θの範囲も変化するため、相互の対応関係を満たす条件範囲内で両者を適宜調整することにより、パッド150に伝わる力Fpが、ユーザによるパッド押し戻し荷重Fの範囲内となる条件を求めることになる。
但し、この場合に、パンタグラフ角度θの範囲が、このランバーサポート機構100に求められる仕様条件を全て満足していることは勿論必須であり、この仕様条件は、例えば、パッド150の前後移動量が予め定めた条件を満たすことや、バックシート23Cに収まる寸法であること等である。
さらに、パンタグラフ角度θとレシオ(シーソー式リンク130のレシオ)との調整だけでは、パッド150に伝わる力Fpをパッド押し戻し荷重Fの範囲内にできない場合には、シーソー式リンク130又はパンタグラフ式リンク140の各部材の寸法の見直しを行い、変更後の寸法で、パンタグラフ角度θとレシオとを調整すればよい。この寸法の見直しは、例えば、シーソー式リンク部材131の寸法変更、或いは、一対の棒状リンク部材141、142の寸法変更である。
このような作業を行うことにより、ダンパ120を選定しなくても既存のダンパ120に合わせて所望のリンク機構を構成することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態のランバーサポート機構100は、バックシート23Cの内側に一端が支持され他端が伸縮自在なダンパ120と、該ダンパ120の伸縮する他端に一端が連結され、中間部をバックシート23Cの内側に揺動支点で支持され、他端がバックシート23Cの幅方向に延びて、該揺動支点を中心に揺動する左右一対のシーソー式リンク130と、各シーソー式リンク130に連結され、その揺動に連動し、前後方向に昇降自在な左右一対のX字型のパンタグラフ式リンク140とを備え、サポート位置を調整する段階では、ダンパ120のロック機構を解除するロック解除レバー123の操作によりダンパ120のロック機構を解除し、ダンパ120の伸縮力を、シーソー式リンク130を介してパンタグラフ式リンク140に伝え、パンタグラフ式リンク140によりバックシート23Cに設けたパッド150を前後方向に移動させるので、自動二輪車10においても乗員に合わせてランバーサポート位置を調整することができ、乗員の快適性が向上する。
また、この構成によれば、ダンパ120がロックされると、シーソー式リンク130およびパンタグラフ式リンク140の作動が固定されてパンタグラフ式リンク140に支持されたパッド150も固定されるので、ロック時にパッド150が動いてしまうことを防止することができる。しかも、ダンパ120を選定するのではなく、既存のダンパ120の伸縮力fdに合わせて各リンク機構の角度θおよびレシオを設定するので、市販のダンパを改造する必要がなく、また、ダンパ120を新設計する必要がない。
また、ダンパ120の伸縮力を、バックシート23Cの幅方向に延びる左右一対のシーソー式リンク130を介して左右のパンタグラフ式リンク140に伝えるので、部品点数が比較的少ないシーソー式リンク130を用いてダンパ120とパンタグラフ式リンク140との間の動力伝達を容易かつ確実に行うことができる。この場合、シーソー式リンク130は、バックシート23Cの厚さ方向(車体前後方向)の寸法が小さいので、その分、ランバーサポート機構100を薄型化することができる。
さらに、左右一対のパンタグラフ式リンク140の幅(バックシート23Cの幅方向の長さ)も小さく構成できるので、ランバーサポート機構100の幅狭化も図ることも可能である。
従って、自動二輪車等の比較的小型・軽量の車両(いわゆる鞍乗り型車両を含む)に好適な小型のランバーサポート機構100を提供することができる。
なお、上記した自動二輪車10以外の小型・軽量の車両としては、スクータ型やクルーザ型等の他の自動二輪車の他、ATV(不整地走行車両)、MUV(マルチ・ユーティリティ・ビークル)或いはゴルフカートに分類される三輪車両や四輪車両が含まれる。
また、本構成では、ランバーサポート機構100はベースプレート110に支持され、このベースプレート110は、車両に対して着脱自在に取り付けられるので、ランバーサポート機構100の構成部品の組み付けが容易であり、ベースプレート110の着脱によりランバーサポート機構100の車両からの着脱も容易である。この構成によれば、ランバーサポート機構100の有り無しのオプション設定・タイプ設定が容易である。また、ランバーサポート機構100を具備しない車両へのランバーサポート機構100の追加も容易に行うことができる。
また、本構成では、ランバーサポート機構100はシート底板71に設けられるので、シートを備えた車両が通常有するシート底板を利用する分、取り付けに要する部品を減らすことができ、また、どのような車両にも取り付け可能である。
また、本構成では、ランバーサポート機構100はトランク58の前壁58Bの前方に設けられるので、トランク58前方のスペースを利用してランバーサポート機構100を配置でき、レイアウトスペースの少ない自動二輪車等の小型・軽量の車両にも取り付けることができる。また、ランバーサポート機構100の後方がトランク58で覆われるので、車両の外観デザインへの影響が殆どない。
また、本構成では、ランバーサポート機構100は後シート(パッセンジャーシート)23Bのバックシート23Cに設けられ、ロック解除レバー123は、後シート23Bの乗員が着座状態で操作自在にバックシート23Cの左右に設けられたトランクポケット61の前面蓋61A下方に設けられるので、乗員が車両から降りることなく乗車状態でロック解除レバー123を操作できる。つまり、後シート23Bの乗員が着座状態で手の届く位置にロック解除レバー123があるので、乗員が着座したままロックを解除し、自らの腰でパッド150を押し戻したり、出したりしてパッド位置を調整でき、操作性が優れる。また、本構成のダンパ120のロック解除に必要な操作力が一定に構成されており、このため、ケーブルを介して操作するロック解除レバー123の操作力も、ロック位置に関わりなく一定であるから操作しやすい。
なお、ロック解除レバー123は、上記トランクポケット61の位置に限らず、グラブレール59近傍に設けるように構成すればよい。グラブレール59は、後シート23Bの乗員が着座状態で把持しやすい位置に設けられるので、ロック解除レバー123をグラブレール59近傍に設けておけば、乗員が着座したままロックを解除し、自らの腰でパッド150の位置を調整でき、優れた操作性を確保することができる。
さらに、本構成では、ダンパ120がパッド150を押し出すためのばね機構とロック機構とを備えているので、これらがダンパとは別の部品で構成された従来の自動車用ランバーサポート機構に比して、構成部品点数を少なくすることができる。しかも、このダンパ120がフリーロックダンパであり、このフリーロックダンパの伸縮力を利用しているため、サポート位置を無段階で調整することができる。
さらに、本構成では、このダンパ120を車体に対して縦方向(車体上下方向)に配置し、その伸びる力をリンク機構(シーソー式リンク130、パンタグラフ式リンク140)を介して車体前後方向への力に変換するので、車体前後方向や車体幅方向のレイアウトスペースが制約された小さいスペースであっても、ダンパ120およびリンク機構をレイアウトすることができる。また、本構成のリンク機構を構成する各部材を樹脂部品で形成したため、ランバーサポート機構100の軽量化を図ることができる。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、種々の設計変形を行うことができる。例えば、上記実施形態では、後シート23Bのバックシート23C内にランバーサポート機構100を設ける場合を説明したが、これに限らず、前シート23Aのバックシート23D内にランバーサポート機構100を設けても良い。また、本発明のランバーサポート機構100は、公知の自動二輪車、ATV、MUV或いはゴルフカートに分類される車両、および、これらに類する車両に広く適用可能である。
本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 自動二輪車の上面図である。 車体フレームを周辺構成と共に示す図である。 バックシートの内部構造(ランバーサポート機構がパッド最後退時の状態)を周辺構成と共に示す図である。 ランバーサポート機構をバックシートと共に示す図である。 ランバーサポート機構の斜視図である。 ランバーサポート機構の分解斜視図である。 (A)はランバーサポート機構(パッド最後退時)の平面図であり、(B)は側面図である。 図8(A)のIX−IX断面図である。 (A)はランバーサポート機構(パッド最前進時)の平面図であり、(B)は側面図である。 バックシートの内部構造(ランバーサポート機構がパッド最前進時の状態)を周辺構成と共に示す図である。
符号の説明
10 自動二輪車
11 車体フレーム
17 エンジン(パワーユニット)
23 乗員用シート
23A 前シート(ライダーシート)
23B 後シート(パッセンジャーシート)
23C、23D バックシート
58 トランク
61 トランクポケット
70、71 シート底板
72 クッション材
100 ランバーサポート機構
110 ベースプレート
120 ダンパ
122 ケーブル
123 ロック解除レバー
130 シーソー式リンク
140 パンタグラフ式リンク
150 パッド

Claims (5)

  1. 乗員が着座するシートと、乗員の背部を支えるバックシートとを備え、バックシートの内側にサポート位置を調整自在なランバーサポート機構を備えた車両において、
    該ランバーサポート機構は、
    バックシートの内側に一端が支持され他端が伸縮自在なダンパと、該ダンパの伸縮する他端に一端が連結され、中間部をバックシートの内側に揺動支点で支持され、他端がバックシートの幅方向に延びて、該揺動支点を中心に揺動する左右一対のシーソー式リンクと、各シーソー式リンクに連結され、その揺動に連動し、前後方向に昇降自在な左右一対のX字型のパンタグラフ式リンクとを備え、
    前記ダンパのロック機構を解除するロック解除レバーを備え、
    前記サポート位置を調整する段階では、ロック解除レバーの操作によりダンパのロック機構を解除し、ダンパの伸縮力を、シーソー式リンクを介してパンタグラフ式リンクに伝え、パンタグラフ式リンクによりバックシートに設けたパッドを前後方向に移動させることを特徴とする車両のランバーサポート機構。
  2. 前記ランバーサポート機構はベースプレートに支持され、
    該ベースプレートは、車両に対して着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の車両のランバーサポート機構。
  3. 前記ランバーサポート機構はシート底板に設けられることを特徴とする請求項2に記載の車両のランバーサポート機構。
  4. 前記ランバーサポート機構はトランクの前壁の前方に設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両のランバーサポート機構。
  5. 前記ランバーサポート機構はパッセンジャーシートのバックシートに設けられ、
    前記ロック解除レバーはグラブレール近傍に設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両のランバーサポート機構。
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